リプレイ
エレナ・バークリー
はっ、フローラリアの増殖方法があんなものだったとは。《七曜の戦》で滅ぼして正解でした。
それでもまだ、『刈り残し』がいるようです。始末を付けなくてはいけません。
集落を目視出来るぎりぎりの地点で、トループス級を迎え撃ちましょう。
【避難勧告】で逗留者たちに避難を促します。光や音、届いてくださいよ。
何にしろ、私が蔦の獣をこの先へ通さなければいいだけの話ですが。
「全力魔法」「連続魔法」「電撃使い」で万象貫く天よりの雷霆を行使。山火事の原因の多くは落雷です。あなた方も同じように燃えてみませんか?
雷光と轟音で更に「攪乱」し、敵の反応を鈍らせます。
防御は、広く展開した魔法障壁と「結界術」に「火炎使い」の炎熱を乗せて。木生火。障壁に触れたガスがよく燃えます。
ああもう、この戦場は燃えてばっかりですね!
敵の得手は植物ガスと遠距離からの蔦攻撃。懐に入られるのは苦手と見ました。
落雷を落とし続けつつ「突撃」し、「火炎使い」で剣に炎を宿して蔦ごと獣を「薙ぎ払い」ます。
前座はこの程度。助けを待つ人々の所へ急がなくては。
エレナ・バークリー(アブソリュートウィッシュ/エレメンタルキャヴァリエ・g00090)がまず向かったのはトループス級に狙われた海辺の集落だった。
「さあ、気づいてくださいよ」
真っ赤な光とサイレンに驚いた人々が即席の小屋から飛び出すのを、エレナは集落から離れた場所で見守った。何が起こったのかも分からないまま、散り散りになって逃げてゆく。
それにしても、一般人を肥料として知恵ある植物を生み出すというフローラリアのやり方には驚かされる。
「《七曜の戦》で滅ぼしておいて正解でしたね。まったく、とんでない者たちです」
鳴り響くサイレンの中、『刈り残し』がやってきたようだ。エレナの頭上に稲妻を纏う雷雲が渦巻いて、挑むように雷霆を迸らせる。
「――山火事の原因の多くは落雷なのですよ。あなた方も同じように燃えてみませんか?」
よもやディアボロスによる迎撃があるとは思ってもいなかったのだろう。
ヴァインビーストは突然の落雷に驚いて足を止める。攪乱され、仲間との連携を見失って右往左往し始めた。惑うような咆哮が生み出すガスが魔力障壁越しにエレナの視界を埋め尽くす。
「まったく残念ですね、この剣であなたを薙ぎ払ってやりたいところですが……」
パラドクスを通さない攻撃がダメージを生まないとなれば、とにかく落雷を落とし続ける他あるまい。
「ここは通しませんよ、どれだけ吠えても無駄と知りなさい」
所詮は前座に過ぎない。
エレナは急がねばならないのだ、助けを待つ人々の所へ……。
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【避難勧告】LV1が発生!
効果2【アクティベイト】LV1が発生!
フィーア・オルリア
……流石に悪趣味が過ぎる
知恵ある植物の作成方法が悪辣なライフハックだった件
流石にドン引き、これは無い
先ずは配下から叩く、助けた傍から埋められたら大変
けどまあ、フローラリアも考え方がのんびりというか牧羊的というか
壊滅状態なのに、やってる事の気が長すぎる……
一般人が襲われないように目立って行こう目立って
ヴァインビーストの前に立ち、隠れず一気に攻めていこう
ノーパソくん、戦術術式04起動
風のリングを形成……そして射出
軌道を『念動力』で操作、伸びっぱなしの蔓を斬り裂くような軌道を取って嫌がらせ
お手入れが成ってない、伸び放題の盆栽は流行らない
蔓の拘束は両手がフリーになる様に対処
胴や足の拘束なら仕方がない……ノーパソくんの保護が最優先
噛み付き攻撃は受けないように頭を蹴ったりして対応して、締め付けだけで勘弁して貰おう
捕まりっぱなしも嫌だし一通り敵の攻撃が終わったら『全力魔法』、魔力を開放して蔓を『吹き飛ばし』て脱出
やはりフローラリアか
いつ出発する
ヴァ院ビースト!
……言って見たかっただけ
アドリブ連携等歓迎
エリザベータ・シゲトヴァール
●心情
仲良しゴッコにお熱だった人達には悪いけど、私はフローラリアに何の思い入れも無いの。
元より生贄砲の弾に重傷者を寄越せと宣う様な連中よ。今回の一件だって、また本性を現したな、程度にしか思わないわ。
人に害を為す雑草は、残らず駆除するまでよ。
●行動
初手【飛翔】から匍匐飛行。
【偵察】技能と【地形の利用】の応用で周囲の植生を遮蔽物に利用。
最大戦速で敵の側面・後方へ回り込み、友軍とは別方向から強襲し挟撃を試みる。
接敵後は【空中戦】技能を駆使して飛び回り、木々の影からの【一撃離脱】を繰り返して敵のペースを掻き乱し友軍の攻撃機会を創出する。
同時に目標指示レーザーを照射し『爆撃指示』で地表貫通爆弾と共に焼夷弾の投下を要請。
厄介な雑草を根絶やしにするなら、焼き払うに限るもの。
反撃で飛んで来るであろう牙状の樹は【戦闘知識】を元に弾道を見切り、浅い角度でシールドに跳弾させてダメージリミテーション。
空も飛べないような植物モンスター風情に梃子摺ってなんていられないわ。
ヴァインビーストは焦っていた。なぜ、ディアボロスがいる? なんとしてもこいつらを排して新たな一般人をさらって帰らなければエレンミアに叱咤されてしまう。
「フローラリアの悪辣なライフハックには困りものだね」
フィーア・オルリア(大流行・g05428)はヴァインビーストの眼前に隠れもせず立ちはだかった。一般人を追うつもりだったヴァインビーストは面食らって、じっとこちらを睨みつける。
「グルル……」
「って、あなたに言ってもしょうがないか。なら、さっさと倒して責任者に直接言いに行こう。流石に悪趣味が過ぎるってね」
もはや、呆れを通り越してドン引きである。いくらなんでもこれはない。しかも話が長期的に過ぎる。さすが植物由来のフローラリア、のんびり牧羊的なところに憧れる……なんて、感心するとでも思ったら大間違いだ。
「ノーパソくん、いくよ」
武器は風の輪だ。
フィーアが指先を動かせば、蠢く蔓を切り裂きながら戦場を乱れ飛ぶ。
「まったく、お手入れが成ってないね。リアルじゃ盆栽が流行中。だけど伸び放題のは売れ残り」
「ガウ!!」
ヴァインビーストの俊敏な動きはしかし、最大戦速で後方へ回り込んでいたエリザベータ・シゲトヴァール(聖イシュトヴァンの剣・g00490)の挟撃によって阻まれる。
「人に害為す雑草よ、おとなしく駆除されてしまいなさい!」
匍匐飛行で一気に距離を詰める。相手に気づれないよう、生い茂る木々を遮蔽物にすることで間近にまで迫ることを可能にした。
(「みなさい、これが人に害を為す雑草の本性よ」)
端からフローラリアなどと仲良くできるはずがなかったのだ。思い入れのある者には気の毒だが、最初から生贄砲の弾に重傷者の引き渡しを願うような連中であったのだから。
「いいわ、ひとつ残らず駆除してあげる!」
得意の空中戦で攪乱し、木々を利用して近付いたり遠ざかったりを繰り返すエリザベータが気を引いている間にフィーアの風輪がヴァインビーストを八つ裂きに。
「その手はくわない」
反撃がくる直前、フィーアは両手を守るために体をひねった。胴体や脚に絡みついた蔓がきつく締め上げる。でも、手さえ無事なら。
「……やはりフローラリアか」
ぼそりと呟いて。
「いつ出発する。ヴァ院ビースト! ――なんてね?」
そんなに牙を剥いて、私を食べたい? だけど、そうはいかない。フィーアはとにかく暴れて齧られることだけは難を逃れた。
「!!」
目標指示レーザーの照射がヴァインビーストの顔面を捉える。
「――今だ、徹底的にやれ!」
エリザベータの指令を合図に圧倒的なまでの火力が投下された。地表貫通爆弾及び焼夷弾による、局地的な空襲攻撃である。
「グォオオ……――!!」
燃え尽きて炭化しながら倒れる仲間を越えて迸るのは牙状に鋭く縒り合された樹木であった。
「空も飛べないような植物モンスター風情が、舐めないでくれるかしらッ」
タイミングを取って突き出す盾の表面を鋭樹の牙が鈍い音と共に削った。浅い角度で受け止めたがために穿つことなく弾かれてゆく。
フィーアが魔力を解放、蔓が一気に爆ぜた。
「そろそろ止めね」
「決める」
圧倒的なまでの火力と風輪にやり込められたヴァインビーストにはもはや逃亡するだけの余力さえなかった。彼らにできたのは選ぶことだけ。
焼き払われるか、斬り刻まれるか。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【未来予測】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
エレナ・バークリー
凪さん、『肥料』にされた皆さんの救助は任せましたからね!
私はアヴァタール級の足止めに回ります。
残留効果がほぼ無い素の状態でどれだけ戦えるか――楽しみです!
フローラリアがよく使う手を使わせてもらいます。
「全力魔法」「火炎使い」「捕縛」で絡み捕らえるは紅蓮の蔓草を行使。敵の身体を炎の蔦で拘束して、じりじりと焼きながら、動きを封じます。
炎の蔓草が絡みついた状態で、高速機動のパラドクスを使えますか?
一つ「演説」をぶって、時間稼ぎしますか。
フローラリア、あなた方と共に歩めないかと考えたディアボロスもいました。私も、人間から精神エネルギーを搾取しないのであればと考えたこともあります。
ですが、この農場の様子を最初から見ていれば、絶対排除以外の考えは全く出てこなかったことでしょうね!
種族が違っても知的生物は尊重する。その思想が全くないことに、エルフの生贄砲を使っている時点で気づくべきでした。
あなた方は我々の敵だと、改めて宣言しましょう!
魔法障壁で広範囲を覆って、小片で槍の穂先を受けられればよし。
(「凪さん、『肥料』にされた皆さんの救助は任せましたからね!」)
エレナ・バークリー(アブソリュートウィッシュ/エレメンタルキャヴァリエ・g00090)は仲間を信じ、アヴァタール級の足止めに回った。
激戦は必至だろうが、どこか楽しむような気持ちもある。
果たして、残留効果がほとんどない状態でどこまで戦うことができるだろう。素早く唱える呪文が如雨露に水を汲んでいたエレンミアの足下から炎の蔓を吐いた。
「なに――!?」
突如、捕縛されたエレンミアは脱出を試みる。
だが、締め付ける炎蔦は彼女の肌を焦がしながらより一掃激しく拘束するのだった。
「フローラリア、あなた方と共に歩めないかと考えたディアボロスもいました。私だってそうです。もし、人間から精神エネルギーを搾取しないでいられることが叶えば……と」
エレナは時間を稼ぐべく、朗々と語り始める。
こうやって語り掛ければどうしたって意識はこちらに向くだろう。しかもそれが自分たちフローラリアに関する演説ならば、そう簡単には無視できないはず。
「何が言いたいのだ? ディアボロス!」
「わかりませんか?」
わざとらしくため息をついてみせる。
「もしも最初に、この農場の様子を知ってさえいれば……絶対排除以外の考えは全く出てこなかったことでしょうね!」
種族が違えど、知的生命は尊重する。
そんな当たり前の思想さえもフローラリアが持ち合わせないことは、エルフの生贄砲を使っている時点で気づくべきだったのだ。
「何を怒っている? ただの一般人が知恵ある植物になれるのだ。感謝されこそすれ、憎まれる理由がわからん!」
能う限りの速さで突進するエレンミアの、戦車の如き苛烈な攻撃が炸裂する。魔力障壁の小片と槍の穂先が激しくぶつかり合った。
「その返答で十分です、フローラリア」
エレナは言った。
「あなた方は我々の敵だと、ここに改めて宣言しましょう!」
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【土壌改良】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!
宮村・凪
生きたまま……えぇ…(ドン引き)
…酷いな、酷すぎるよ。
と、とにかくまだ生きてる人たちを助けないとだな。
《地形の利用》を使って慎重に農園に近づく、それから【平穏結界】でなるべく存在がばれない様に埋められてる人たちを助けるよ。もしクロノヴェーダに見つかったら「ラッキーストライク」で抗戦する。
武器は…日本刀かスコップでも使うよ。
一度には全員は無理だろうけど、一人でも多くの命を救わないとな。
クロノヴェーダの相手はエレナさんとフィーアさんがやってくれてる、その間に俺は救出に専念するよ。
頼む、一人でも多く生きててくれよ!
そうだ、こういう時はちゃんと意識を保ってられるよう”励ましの声をかけ続ける”のが大事だって聞いたことがある。会話が途切れないよう、喋りまくるぜ。
…俺の《幸運》が届きますように…。
……まさしく、生き地獄というべき光景がそこにある。
「まじでか……」
宮村・凪(国士無双・g10471)は口元を抑え、こみ上げる感情をを堪えた。生きたまま畑に埋められて養分にされるという想像を絶する苦しみに耐える人々の姿はあまりにも残酷に過ぎる。
とはいえ、愚直に駆け付けるのは危険だ。
凪は手近な茂みを利用して身を隠し、畑に近づくための隙をうかがう。
(「クロノヴェーダの相手は頼んだよ、エレナさん。フィーアさん」)
チャンスがやってくるまでそう時間はかからなかった。
ついさっき、水を汲むために畑から離れたエレンミアにエレナが攻撃を仕掛けたのだ。凪はすぐさま畑に駆け寄った。少しでも気づかれる可能性を下げるため、平穏結界を併用しつつ……まずは一人目を掘り出して畑の隣に横たえる。
「よし、まだ生きてる!」
一般人の口元に耳を寄せると、微かな息がまだあった。
凪は急いで次の救出に取りかかる。
「う……」
「大丈夫か?」
そうだ、と思い出す。
こういう時は励ましの言葉が大事なのだと誰かが言っていた。凪は意識が混濁している一般人の腕を励ますように軽く叩き、とにかく話しかけ続けた。
「あなたを助けに来たんだよ。まったく、酷い目に遭ったよな。どこか痛いところはあるかい?」
「あ、足が……」
「足か! こんなに深く埋められたら、そりゃ痛いはずだぜ。待っててくれ、今掘り出すからさ」
その時だ。
背後でひと際激しい戦闘音が轟いた。
「ッ――」
だが、凪は仲間と己の幸運を信じて救助活動に専念する。
「さっきの音は?」
不安がる一般人を安心させるように微笑みかけ、首を振った。
「なんでもないさ。そら、全部抜けたよ」
こめかみから流れる汗を手の甲でぬぐう。頬に泥がこびりつくが、そんなのはどうだっていいことだ。一人でも、多くの命を救わないと。
助けたばかりの一般人を地面に寝かせ、すぐに畑へ戻る。エレンミアが斃れてしまえば、彼らの命が助かる道はなくなるのだから。
凪は虫の息で呻く一般人の隣に膝を付いた。
「……さ、次はあなたの番だ」
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【平穏結界】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
八蘇上・瀬理
【人柄】マイペースな姉気質の関西弁鬼人
【心構え】仕事にかけてはプロ意識が強い
※味方との協力、絡み大歓迎
さてと。人手が必要て聞いて来てみたんやけど……聞く以上にえげつないなぁ。
ひとまずそれはそれやね。人命救助優先、承ったで(仕事モードオン)
雑魚は掃討済み、大将首は味方と交戦中。
なら、なるべく目立たんように、かつ速やかに被害者を戦闘区域外へ運び出す必要があるな……うん、手持ちの効果は今こんだけと。おっけ、分かったで。
うちは、味方が掘り出した被害者を怪力無双で大きな台車ごと、なるべく大勢をいっぺんに運ぶわ。もちろん平穏結界発動してな。地面は土壌改良を施して、なるべく台車がガタつかへんように、乗せとる人らに衝撃がいかんようにしとくで。
戦闘区域外の、近くにトレインが来とるならネフさんに看護任して、後は現場とピストン輸送やね。もしトレインが遠いなら戦闘区域外の目立たん岩陰や洞窟とかに一旦隠しとくわ。
大丈夫や。あんたらは助かったで。きちんと治療受けるまで、しっかり気ぃはっとってや。せっかく助かったんや
ロキシア・グロスビーク
アドリブ連携ご自由に
強さを求め、可能性を求め。やがて諦観を携え奪還のためにと
交流の日々も戦火に焼かれ、灰すら消え去れば
あっちからは裏切り者。こっちからは敵に与した罪人、てとこか
……悪者結構。却って箔が付く
自嘲するように一笑して
それじゃ、残業に勤しもっか
埋めるなんてことは飛んだままやるのは大変
それに植物の世話は定期的に行うもの、とくれば
【過去視の道案内】を使って影を辿り、一般の人たちを探します
【平穏結界】を併用してこっそり出来るなら幸いだね
Moon-Childを両脚に這わせ、脚力を活性化。救いの手をお急ぎ便で!
ご無事ですか!僕はディアボロスです、ディアボロス!
クロノヴェーダじゃありませんよっ
汗水垂らし、服が汚れるのも厭わず
最終人類史から持って来た道具で掘り出しにかかる
絶対、助けますから。もーちょっとですからね!
食料や救急キットなどで栄養補給や簡単なケアもできればって思うけど
流石にそこまでは余裕ないかな?
服ですか?紛らわしくてすみません。おしゃれなんです
……今となっては、感傷が残るだけのね
「――強さを求め、可能性を求め。やがて諦観を携え奪還のためにと交流の日々も戦火に焼かれ、灰すら消え去れば」
ロキシア・グロスビーク(啄む嘴・g07258)の語り口にはどことなく自嘲の響きがある。
「悪者結構。却って箔が付く」
裏切り者と敵に与した罪人の狭間に立たされながらの一笑だ。
笑わば笑え、責めなば責めよ。
いずれにせよ、ロキシアは残業という名の救出劇に勤しむだけである。
「畑の場所についてだけど、道案内の影は出ないみたいだね」
即ち、過去1日以内に移動した『人』はいないということだ。クロノヴェーダのみが定期的に世話を行っており、それを一般人たちに手伝わせたりはしないのだろう。
「一般人は全て、肥料扱いということか……」
「えげつない話やなぁ」
応援に駆け付けた八蘇上・瀬理(鬼道漫遊奇譚・g08818)は既に仕事をするときの顔になっている。
残る大将首を斃す前に、人命救助優先で。
ロキシアは平穏結界に身を潜め、畑を探す。幸いなことに農場は開けた場所にあったので、見つかるまでさほど時間はかからなかった。
現在利用可能な残留効果を数え上げ、うん、と瀬理は頷いた。
「おっけ、分かったで。さー、掘り出された一般人はこれでガンガン運ぶで」
なるべく早く、できるだけ目立たず。作業を可及的速やかに進めるために瀬理が用意したのは大きな台車だ。
「それじゃ、お急ぎ便で届けよっか。――救いの手を!」
Moon-Childを起動、ナノマシン流動体を用いて脚部を強化したロキシアはしっかりと槌を踏みしめる。
「ご無事ですか!」
「うう……」
なんてひどい、とロキシアは歯を食いしばる。
体中の栄養を吸い取られ、埋められた一般人はいずれも乾涸びる寸前であった。顔色は血の気がなく、声は掠れて呻くことすら難しい。
「あ、あんた……何……?」
「僕はディアボロスです、ディアボロス!」
服が汚れたって構わない。
最終人類史から持ち込んだ道具を使い、必死で土を掘り返す。
「クロノヴェーダじゃありませんよっ、絶対、助けますから信じてください」
「す、すまない……」
「頑張ってください、あともーちょっとですからね!」
汗をぬぐうことも忘れ、とにかく一般人を畑から引きずり出した。そこからは瀬理の出番だ。
まさしく怪力無双はこういう時のためにある。瀬理はできるだけ多くの一般人を台車に乗せ、なるべくスムーズに振動を加えない形で運び出せるよう尽力した。
「トレインに乗せてやれたらええんやけどなぁ……そうもいかん以上、どっかに隠しとけばええかな? 戦闘区域外の岩陰とか洞窟とか、目立たんところにでも」
「そうですね。あの、これっ」
ロキシアは持ち込んだ食糧と救急キットを瀬理に託した。
「もし余裕があれば、栄養補給や簡単なケアもお願いします!」
「よっしゃ、任しとき!」
親指を立て、いったん安全な場所へ人々を運び出すために畑を後にする。その頃にはロキシアの纏うドレスはすっかり泥で汚れてしまっていた。
「あ、この服紛らわしいですよね? すみません」
ロキシアは話しかけることで一般人の苦しみを少しでも和らげようと微笑みかける。
「ただのおしゃれですよ。……今となっては、感傷が残るだけの。さあ、あなたで最後です。しっかりと僕の手を掴んでくださいね、せーのっ!」
ぐッと引っ張り上げ、ついに全員を助け出すことができた。瀬理は寝かせた彼らを安心させるようにひとりずつ、声をかける。
「安心しいや。あんたらは助かったで」
「ありがとう、ありがとう……」
一般人はうわごとのように繰り返した。
「取り合えず、応急処置やな」
あとはきちんと治療を受けさせるまで彼らの体がもってくれるように祈った。ロキシアから預かったキットで手当する。そろそろ戦いの方も決着がつく頃だろう。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【怪力無双】LV1が発生!
【過去視の道案内】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV3になった!
【ダメージアップ】がLV2になった!
エレナ・バークリー
語るべきは語り終えました。互いに相容れない者同士。武を持って正しきを定めましょう。
「全力魔法」「連続魔法」「結界術」「浄化」「光使い」で煌輝嚇灼たる絶光の小庭を行使。
敵を結界の中に囲い込み、邪悪を裁く聖なる光の光条を天空から数十と叩き込みます。
時間稼ぎでも、アヴァタール級相手に手を抜けばこちらが打ち倒されますからね。手加減の余裕はありません。
農園に埋められた方の救助が速やかに終わっていることを「祈り」ながら、全力で立ち向かいます。
反撃は魔砲攻撃ですね。隔離してある結界が第一の壁。その上で、魔法障壁を隙無く広く展開し、魔力の光線を受け止めましょう。
最後は、身体を灼く魔力の奔流に耐える「勇気」と「忍耐力」。腕を交差させ、バックラーで頭部を守って。
それで蒸発してないなら、何とでもなります。
後はもう光線の撃ち合いですね。どちらが先に限界が来るか、チキンレースといきましょう。
回避不能のパラドクスを相手取るには、姿を消すのも有効でしょう。周囲の木陰等を利用して姿を隠しつつ、裁きの光を降り注がせます。
語るべきを語り終えれば後は互いに相容れない者同士、決着をつけるまでのこと。
エレナ・バークリー(アブソリュートウィッシュ/エレメンタルキャヴァリエ・g00090)は武を持って正しきを定める為、その手に光輝く精霊剣を高々と掲げた。
「く――」
あまりにも眩しい破邪の光線がエレンミアに降り注ぐ。
結界の中は天空より数十と叩き込まれる光条であふれ返った。手加減なしの、全力攻撃である。
(「農園に埋められた方々の救助が終わっているとよいのですが……」)
祈るエレナに向かってエレンミアが差し向ける槍を植物が取り囲む。戦端より発される特大の光線が結界や魔法障壁とせめぎ合いながらエレナの元へ降り注いだ。
「まだですよ……!」
身体を灼く魔力の奔流――エレナは勇気と忍耐力を持って持ち堪えた。交差させた腕と頭部を守るバックラーがいまにも蒸発しそうに輪郭を歪ませる。
だが、そこまでだ。
「これで蒸発しないなら、何とでもなりますからね」
方や、天上より降り注ぐ数十条の光線。
方や、植物を纏わせた魔槍の先端より迸る特大の光条。
数ではエレナに軍配が上がるが、威力で言えばエレンミアのそれがはるかに強い。
「諦めろ、ディアボロス。我らフローラリアはこの地にて復活を遂げるのだ!」
「いいえ、私は最後まで耐えきってみせますよ」
エレナは敵の狙いを攪乱するため、周囲の木陰に飛び込んだ。幸い、ここは島だ。木々ならいくらでもある。眩い光が戦場を支配し、やがて真っ白な景色の中に木々も敵もエレナも呑み込まれてゆく――。
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【クリーニング】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
フィーア・オルリア
救助の手は足りてそう
それじゃあ、本丸を落とそうかな
生き埋めにされた人たちの救助が終わったら、エレンミア・ミスルトゥに襲撃を仕掛けよう
……名前言い辛いな
まあ、覚える気も無いけど
一期一会……こんな時に言う言葉でも無いか
そっちの養分の救助は終わった
後は君だけ……フローラリアも所詮はクロノヴェーダ
敵でしか無いって、再確認だね
けど……種族の存亡が掛かってるのに気が長いね
あんまりのんびりしてると、冥海機にも愛想付かされるよ?
敵を観察して移動速度がどの程度か把握
ノーパソくん、戦技003起動
風槍形成……未来予測で敵の移動方向を見よう
方向さえ分かれば後は感覚
移動速度を計算し、『誘導弾』で風槍を移動先に置く
速度と方向が分かれば狙うのは容易
攻撃後は防御に注力
未来予測で光線の発射する瞬間を見る
フライトドローンを召喚、光線の軌道先に置いて一瞬でも盾にして光線を減速
身体を捩ってノーパソくんと頭部とか急所への直撃を避けよう
後はどっちがタフかどうかの根気比べ
君達みたいなのんびりさんに負けたくは無いけど
流行の足は速いのだ
エリザベータ・シゲトヴァール
●心情
救出部隊も行動を開始しているなら、もう王手を掛けて良さそうね。
最終人類史を、人間様をナメているとどういう目に遭うのか、しっかりと『教育』してあげるわ。
●行動
【飛翔】し最大戦速で接敵。
雑草風情が生意気にも機動性で勝負?……良いわ。それならこちらもV-EXTRAを発動させて、【空中戦】で鼻っ柱を圧し折ってやるまで。
ブダペストで、ベルリンで、パリで……地下室や地下通路をも飛び続けて来た私には、障害物だらけのジャングルも空戦の支障にはならない。
寧ろ遮蔽物として【一撃離脱】に利用し、敵を翻弄してやるまでの事。
【制圧射撃】で友軍の攻撃の間合いに押し込んだり、友軍を狙う攻撃の起点を潰したりと連携も意識。
敵が隙を見せれば【地形の利用】で樹木の幹等の周辺地形を蹴って増速しつつ鋭角的に軌道を変える変則マニューバーで急接近。
そのままどてっ腹に爆撃槌をお見舞いしてやるわ。
妖精郷が滅んだのは裏切られたからじゃない。ひとえにお前たちの無為無策と無知蒙昧故に自ら滅ぶ運命だった。
それを噛み締めながら消えなさい。
エレンミアにとっての誤算はディアボロスの迅速かつ的確な分担にあったといえよう。自分を倒してしまえば、肥料にされた一般人は――死ぬ。だから、そう簡単には斃せまいと考えていたのだろう。
だが、フィーア・オルリア(大流行・g05428)は知っていた。
そちらにもディアボロスが向かっていること。
救助を終えた後であればこのエレンミア……エレンミア・ミスルトゥを倒してしまっても問題ないのだ。
「それにしても、言い辛い名前……」
「なんだと?」
「別に。どうせ、覚える気もないしね。一期一会ってやつ?」
こんな時にそんな言葉で例えたくもなかったが、いずれにしても二度目はないという意味においてはそれほど間違ってもいないと思われる。
「養分の救助は既に完了、後は君だけ」
「な……まさか!」
エレンミアが畑を振り返るが後の祭りだ。
「もう王手の時間だということよ、悪趣味な農園の世話係さん?」
エリザベータ・シゲトヴァール(聖イシュトヴァンの剣・g00490)が動いた。最終人類史を、引いては人間様を侮ったが最後、どういう目に遭うのかをきっちりと教育してやるために。
それが、けじめだから。
V-EXTRAを発動――機動性での勝負ならば、いくらでも受けて立つ。
最大戦速でエレンミアを目指す。
ブダペスト、ベルリン、パリ……もっと戦いにくい、飛びにくい戦場ならいくらでもあった。
地下室や地下通路でさえも飛び続けたエリザベータにとって、障害物だらけのジャングルが何だというのだ? 逆に味方にしてしまえばいい。
「雑草風情が生意気にも機動性で勝負しようっていうの? ……上等よ!」
「ふん。その減らず口、すぐに叩けなくしてやる!」
エレンミアのアクロバティックな突撃に対して、木々の合間を縫うように残像を描いて飛翔するエリザベータの連射がフィーアの前に彼女を押しやった。
ふわり、なんてものじゃない。
それは風の竜巻みたいなものだった。
巨大な風槍を形成しながら、未来予測で敵の移動方向の見当をつけたいところだが――めまぐるしく次元が歪むパラドクスの撃ち合いにおいて、攻撃の出所を掴むのは至難の業である。
「ま、そこは誘導弾で微調整。なんとかするさ」
「ちッ、ディアボロスめ!」
しつこく纏わりつく鋭い穂先から何とか逃れようと、エレンミアは足掻いた。こちらも槍を構え、渾身の一撃を擲つ。迫る光条にフィーアは目を細めた。
「所詮フローラリアのクロノヴェーダだってこと、再確認させてくれたことにはお礼を言っておこうかな」
間に割り込ませたフライトドローンごと眩い光が呑み込んで……身体を丸めるように捩り、フィーアは大事なノートパソコンと自分の急所への直撃を凌いだ。
「くそ、しぶとい」
「君達みたいなのんびりさんに負けたくは無いからね」
「我らが計画にけちをつけるつもりか!?」
「その前に種族が滅亡しちゃうんじゃない? あんまりのんびりしてると、次は冥海機かにも愛想付かされるよ」
「余計なお世話だッ」
「やれやれ、根気比べだねノーパソくん」
ひとつ、いいことを教えてあげる。
フィーアは人差し指を立て、ウインク。
「後ろ、後ろ」
「な――」
その時、エレンミアの背後にエリザベータが迫っていたのだ。
樹木の幹を蹴ってさらに加速。敵が振り返る直前、今度は岩を足場にして鋭角的に軌道を切り替える。変則的な一連の動きにエレンミアがついていけなくなった。
エリザベータはその隙を逃さず、彼女の空いた胴体に爆撃槌での一撃を叩き込む。
「ぐはッ……」
「妖精郷が滅んだのは裏切られたから……なんて思っているのだとすればお門違いよ。理由はひとえにお前たちの無為無策と無知蒙昧によるもの」
いずれ、自ら滅ぶ運命だったのだ。
「それを噛み締めながら消えなさい」
「畜生――!」
エレンミアが息絶えたことで、フィーアに圧し掛かっていた光砲もたちどころに消え失せる。
「勝った」
やはり、のんびりさんでは流行を追えない。
「流行の足は速いのだ、まる」
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【フライトドローン】LV1が発生!
【飛翔】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV4になった!
フィーア・オルリア
……さて、最後は後片付けかな
間に合わなくてごめんね、せめて安らかに眠って貰おう
乾涸びた死体も……ヤ・ウマトの人なら火葬とかした方が良さそうだけど、それをするほど余裕はないから土葬で勘弁してね
しっかり穴を掘っていこう
数にもよるけど、時間があるなら1人ずつ埋められるように
無理そうなら申し訳無いけど、纏めて埋めさせて貰おう
埋める前にクリーニングで清潔にしておこう
所持品で身元が分かりそうな物はあるかな?
あったら回収して、集落に持って行けたら良いな
無理そうなら……あ、そうだ助けた人がまだ近くに居るならその人達に託そう
家族の人達が居たら届けてくれると良いな
埋め終わったら……うーん、良い感じの石で墓標としておこう
簡単でごめんね、墓石の流行りまではちょっと知らないかな……
で、知恵ある植物だけど生まれたばかりのものに罪は無い
……と、言いたいけれど何かに利用されても困るから全部伐採
ノーパソくん、戦術術式05起動
風の刃で全て撃破しておこう
こーいう作り方じゃなければ……
作り方をしったら流行らせられないよ
葬送の時間だった。
彼らの文化的なしきたりに従うのなら燃やす方がよいかもしれない、が……ここはまだクロノヴェーダの支配域だ。狼煙は目を惹くし、灰になるまで時間もかかるだろう。
フィーア・オルリア(大流行・g05428)は土に掘った穴の中に数人ずつ葬った。できれば一人ずつ埋めてあげたかったけれど、ごめんなさい。
しっかりと掘られた穴は即席の棺。
クリーニングによって身ぎれいにされた遺体は、汚れが落ちたことで何となく穏やかな表情に見えた。
「せめて安らかに眠ってね」
あとは遺品だ。
身元のわかりそうなものを集落に届ければ、形見になることもあるだろう。うまくいけば残された家族の元へ渡せるかもしれない。
フィーアはちょっと考えて、そうだ、と思いついた。
「これは……」
遺品を受け取ったのは、畑から救出されたばかりの一般人たち。
彼らは手厚い看護を受け、肥料にされた期間が比較的短い数人は自力で動ける状態にまで回復していたのだ。
「助けるのが間に合わなかった人たちのもの。家族の人達が居たら、届けてあげて?」
「わかりました。心より感謝します」
「そんなかしこまらないで、へーきへーき」
それから、拾ってきた手ごろな石を土の色がまだ乾かない墓の上にひとつずつ並べる。墓標。簡素だが、これで一応の体裁は整った。
「ノーパソくん、墓石の流行って知ってる? さすがにググっても出てこないか……」
全てを終え、最後に両手を合わせる。
一般人も、動ける者は身体を起こして、フィーアと一緒に仲間を弔った。
「雑木林ってどこにあるのかな」
「あの女がよく出入りしていたのは、あそこの林ですね」
一般人が指差す先に向かう。知恵ある植物の戯れる育成場がそこにはあった。生まれたばかりで小さなそれらは無邪気に遊んでいるみたいだ。
未だ罪は無い。
だが、これから何かに利用されるとも限らない以上……フィーアはノートパソコンを起動し、ざっくりとそれらを伐り払った。
「こーいう作り方じゃなければ……」
流行はこの風みたいなもの。
吹いては通り過ぎてゆく。
フィーアはゆっくりと目を閉じた。
「作り方を知ったら流行らせられないよ。――さようなら」
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【クリーニング】がLV2になった!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!