リプレイ
ソレイユ・クラーヴィア
聖地たるモン・サン=ミッシェル近郊で堂々とマッチポンプ工作とは
随分と好き勝手しているではありませんか
TOKYOのミカエルを騙る者は滅びましたが、ここはサン=ミッシェルの加護を受けた地
暴挙は絶対に許しません
宙に展開した鍵盤で「緋槍」を演奏
イルカに乗った海の女神が大海嘯と共に悪しき者を押し流し、槍で貫きます
狙うのは大天使が静止に入ろうとしたタイミング
大天使は最も効果的に人々に印象を与えるタイミングを見計らっている筈
静止の声に被せるように
やめるのは貴方の方です
悪魔を従え天使を騙る痴れ者が!
と声を上げつつ
先行率アップの加護も使って
大天使が此方に反応する前に側面から奇襲を行います
その偽善に満ちた笑顔を思いっきり張り倒してやりましょう
反撃の風には魔力障壁を展開し、多少でも凌ぎますが
串刺しには、あえて近づき傷つく所を人々に見せます
色香で惑わし、異形の半身で襲いかかる醜悪な姿のどこが天使と言えるのでしょう
それにしても、とっさに攻撃された指揮官を庇いに入るとは
意外と配下には慕われているのですかね
●告発
アークデーモンらが村で暴れ回る――悲鳴と、悪魔の怒号、混乱と恐怖の極みに、それはいよいよ現れる。
「おやめなさい」
その凜然たる言葉と共に。神聖なる輝きを伴って。
――しかし、彼らの脚本にはない台詞が、今日に限って差し込まれた。
「やめるのは貴方の方です――悪魔を従え天使を騙る痴れ者が!」
演奏用のグローブを装着したソレイユ・クラーヴィア(幻想ピアノ協奏曲第XX番・g06482)は、美貌に静かな怒りを湛え、美徳天使『純潔のチャスティリ』を糾弾する。
「聖地たるモン・サン=ミッシェル近郊で堂々とマッチポンプ工作とは――随分と好き勝手しているではありませんか」」
「……」
チャスティリは、思わず息を呑んだ――ディアボロスが、此所にいる。
慈悲深い笑みこそ消していないが、脳裏では、この後の事を必死に考えているに違いない。そして、そこを突くように、ソレイユは淡淡と続ける。
「ミカエルを騙る者は滅びましたが、ここはサン=ミッシェルの加護を受けた地……暴挙は絶対に許しません」
ぽんと彼の指が宙を叩くと、光る、ヴァーチャルの鍵盤が浮かび上がる。
滑らかに動く十指が奏でる、緩やかな、物憂い旋律に。
浮かび上がる像は、イルカに乗った海の女神。女神は天高く緋槍を掲げると、その足元に大波が起きる――大海嘯、壁のように反り立つ波が押し寄せる中、
「! ……来なさい、ニベルコルども!」
チャスティリが求めに応じて、トループス級アークデーモンが瞬時に彼女の前へと壁を作る。アークデーモンに守られた彼女は、女神の槍に脇腹を貫かれながらも、即座に反撃へと転ずる。それを助ける、ニベルコルらの放った無数の蠅型悪魔を、ソレイユは打ち払って横へと跳んだところへ。
「汝、色欲の罪を知りなさい」
大天使が厳かに告げるや、その下半身部より、色欲を煽る風を放つ。
「っ……」
ソレイユは風の影響こそ魔力障壁で抵抗したが、その棘だらけの下半身が自分の身体を挟み込もうとすることには、敢えて抵抗しなかった。
その棘を見極め、バタンと閉じるそれの狭間に、甘んじる。
「罪深きものよ、口を慎みなさい」
ぎりぎりと万力のような力で締め上げてから、ぱっと解き放たれたソレイユは。
わざと、流れる血を見せつけ、人々にも聞こえるように声を張り上げた。
「色香で惑わし、異形の半身で襲いかかる醜悪な姿のどこが天使と言えるのでしょう」
「貴様――」
大天使の顔が、怒りで染まりかけ――否、ここで激昂してはならぬと、彼女は咳払いする。そして、村人達の戸惑う様子に気づき、訝しげな表情で周囲を一瞥する。
「――まだ、わかっていないのですか?」
ソレイユは含みのある声音でゆっくりと問い掛け、次に、穏やかな微笑みを浮かべた。
「それにしても、とっさに攻撃された指揮官を庇いに入るとは――意外と配下には慕われているのですかね」
――いえ、命じていたような気もしますが、はて、気のせいでしょうか。
恍けたようなソレイユの言葉に、どうしようもない失態を見せたのだと、漸くチャスティリは気付いたのであった。
成功🔵🔵🔵🔴
効果1【イルカ変身】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
シアン・キャンベル
見よ――民よ
聞いたか、友よ
あの大天使の言葉を、あの天使の、我が身可愛さに晒した、失態と謂うものを!
私は見た。私は聞いた。私は知った――大天使が悪魔に命じた事を、悪魔が大天使を守ろうと、壁となった事を!
いや、まさか、我々を騙していたとは――マッチポンプをやってくれたとは――これは、人間に対しての、信仰に対しての冒涜であり、悪辣を極めた悪事である。つまり、友よ、民よ、我々は化け物の言いなりだったというワケだ……!
許し難い。許せる筈がない。こんなにも、吐き気のする悪意は初めてではないか?
忌まわしく、いやしく、粘つくような、糞のような沙汰だ。何故に我々は、あのようなものに縋らなければならない?
今こそ真実を知る時だ。今こそ、目を覚ます時だ。罪を知れと散らかすクセに、その罪を力とするモノよ。最早、貴様に唆される魂は、人間は存在しない――!
現地の服装を調達し、皆の前で『友達催眠』での演説だ。大天使が口出ししてきたら「では証明して魅せよ。貴様が潔白で有れば、悪魔を盾にせずとも、倒さずとも我々を導ける筈」
●騙りはどちらか
「見よ――民よ……聞いたか、友よ。あの大天使の言葉を、あの天使の、我が身可愛さに晒した、失態と謂うものを!」
シアン・キャンベル(ルログ・g01143)は村人達に語りかけた。
その姿は、周囲の人々と同じく、着古した簡素な衣服を身に纏っている。服装を同じにしたところで――彼女が『見慣れぬ者』であることに変わりは無いが、村人達は妙に気易く、彼女の言葉に耳を傾けてくれる。
シアンは漆黒の瞳を眇めて大天使を見やり、仰々しく指を差す。
「私は見た。私は聞いた。私は知った――大天使が悪魔に命じた事を、悪魔が大天使を守ろうと、壁となった事を!」
そこで、一息切る。
周囲の反応を探るためだ――ざわざわと、村人達は落ち着かぬ。
「どういうことだ……?」
「命令していたようにも見えたけど……」
「一瞬だったから――」
敢えてそれらを脅すように牙を剥くニベルコルだが、ディアボロス達に無防備を突かれたくないのか、攻撃はできずにいた。
大天使は慈愛に満ちた微笑みで、
「皆の者、落ち着きなさい……その言葉に耳を傾けては……」
誤魔化そうと村人らに呼びかけるが。
それを遮るように、シアンは、嗚呼、と声を張り上げた。目眩を覚えたように蹌踉めき、動きで人目を引きながら。
「いや、まさか、我々を騙していたとは――マッチポンプをやってくれたとは――これは、人間に対しての、信仰に対しての冒涜であり、悪辣を極めた悪事である。つまり、友よ、民よ、我々は化け物の言いなりだったというワケだ……!」
「……!」
ざわり、と周囲が動揺する。
アークデーモンとは正しい信仰を失った者の成れの果てと、チャスティリは語った。
しかし、その悪魔と、大天使が手を組んでいるならば、彼女の語った信仰とは。人の輪が、徐々に大天使から距離を取り始める。
「う、嘘ですよね、大天使さま……」
動揺した村人の問い掛けに「当然、根も葉もありません」と威厳を保って断言した大天使は、シアンをきっと睨み付ける。
「勝手なことを! 言いがかりは止めなさい」
「――では証明して魅せよ。貴様が潔白で有れば、悪魔を盾にせずとも、倒さずとも我々を導ける筈」
ぴしゃりと、告げる。
高まるチャスティリの殺気に、周囲のアークデーモンらはつられて鼻白む……それをゆっくり一瞥し、見よ、大天使を前に去らぬ悪魔どもの姿を、とシアンは無情に言い放つ。
ざわめきが静かに村人達に広がっていく中央で、彼女は演説を続ける。
「……許し難い。許せる筈がない。こんなにも、吐き気のする悪意は初めてではないか? 忌まわしく、いやしく、粘つくような、糞のような沙汰だ。何故に我々は、あのようなものに縋らなければならない?」
シアンの言葉が人々に染みているのは、異論やヤジが飛んでこないことが証明している。
再び彼女は指を突きつけ、大天使へと言い放つ。
「今こそ真実を知る時だ。今こそ、目を覚ます時だ。罪を知れと散らかすクセに、その罪を力とするモノよ。最早、貴様に唆される魂は、人間は存在しない――!」
「……く、戯言を!」
大天使には同じ言葉を繰り返すしかできなかった。
ニベルコルを退かせるわけにもいかず、挑発すれば、それと敵対するであろうシアンを、信仰を違えたアークデーモンと呼ぶわけにはいかず。
ジレンマの中、シアンが言葉を紡ぐごと、人々の眼差しに次々と不信感が浮かんでいくのを、悔しそうに眺めているしかできなかった。
超成功🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【友達催眠】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
ソレイユ・クラーヴィア
連携アドリブ歓迎
大天使から一定の距離を取りつつ、油断なく睨みつけ
貴方には聞きたい事があります
この下らない三文芝居は「寵愛せし者エリゴール」の采配ですか?
北フランス各地でこんな事をやっているとは、見た目よりも地道に事を進めるタイプなのですね
引き出したいのはこの件を纏めているジェネラル級の名前
シチリア島に比べればブーローニュ=シュル=メールに近いので、エリゴールが直接指示をしていてもおかしくは無い
首魁についてカマをかけて、何某かの反応があれば今後の指標とします
正直に言って、著名な修道院の傍らでこんなマッチポンプをやるなど、命じた者の考えの浅さが透けて見えますよ
ディアボロスも馬鹿ではありません
YOKYOで大天使やアークデーモン達がどうやって信仰や畏怖を集めいていたかは把握しています
ならば、露見は時間の問題だろうと予測できる筈
ディアボロスへの対策をしていると豪語している様ですが、私達も侵略者への対策を進めている事を覚えておいて下さい
予測と挑発を交えつつ相手の表情を観察
沈黙もまた答えでしょう
●主の名
斯くて、窮地に陥った大天使チャスティリであるが――。
さっと距離をとり、ソレイユ・クラーヴィア(幻想ピアノ協奏曲第XX番・g06482)は油断なく大天使を睨め付ける。
「貴方には聞きたい事があります」
その言葉に、チャスティリは答えると思うか、とでも言いたげな顔を向けた。
構わず、ソレイユは言葉を続ける――。
「この下らない三文芝居は『寵愛せし者エリゴール』の采配ですか? ――北フランス各地でこんな事をやっているとは、見た目よりも地道に事を進めるタイプなのですね」
(「シチリア島に比べればブーローニュ=シュル=メールに近いので、エリゴールが直接指示をしていてもおかしくは無い……」)
三文芝居、に力を籠めて問うてみる。
大天使の眉間の皺が深くなり、睨み付ける殺気も増している。
「正直に言って、著名な修道院の傍らでこんなマッチポンプをやるなど、命じた者の考えの浅さが透けて見えますよ――ディアボロスも馬鹿ではありません」
ソレイユは目を逸らさず、
「TOKYOで大天使やアークデーモン達がどうやって信仰や畏怖を集めいていたかは把握しています……ならば、露見は時間の問題だろうと予測できる筈」
随分と愚かな策ですね、と様子を見ながら、強気で挑発した。
「ディアボロスへの対策をしていると豪語している様ですが、私達も侵略者への対策を進めている事を覚えておいて下さい」
ソレイユの怒濤の口撃に。
思惑通り――チャスティリは不愉快そうに眉を顰めた儘、低い声音で呻くように吐き出す。
「何を言うかと思えば――事もあろうに……」
しかし、ソレイユの警戒とは裏腹に、「エリゴール様だと?」と不快げに呟いた大天使は、次の瞬間、無知なるものに説法するような表情で、口を開いた。
「我らが主、『堕落の敵』マスティマ様は、この断頭革命グランダルメにおいても、既に城を与えられて重用されているのだ!」
マスティマ、柳眉顰めソレイユは唇の動きで、その名を繰り返した。
モン・サン=ミッシェルの主、この作戦の主導者は『堕落の敵』マスティマ――ということだろう。そして、このチャスティリが主と仰ぐジェネラル級は、その者なのだろう。
チャスティリは、その名を明かしすことに、なんの逡巡もなかった。
恐らく、主の実力を信じているのだろう――。
「ふん、アークデーモンどもが役立てるのだ、構うまい――実際、ディアボロスが現れなければ効果は出ていた……」
ぎらりと、大天使は強い殺意を向けてくる。ディアボロスさえいなければ、いくらでも仕切り直せる――敵が歌うも、確かに事実。
「やれやれ――そんなことを、許すと思いますか?」
ソレイユは嘆息しつつ、なおも不敵に睨み付けた。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【泥濘の地】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
花峯・真帆
(トレインチケット)
●冒涜者と、花の鉄鎚
「ハッ、猿芝居がバレたらなんだ――恐怖はいくらでも振りまけるぜ」
ニベルコルらは開き直って、ぱっとディアボロスらを囲う。
「クロノヴェーダの好きになんてさせない」
残忍に笑うニベルコルの前に立ち塞がった花峯・真帆(Starry Bouquet・g03187)は、凜然と声をあげた。
可憐な少女がアークデーモンに戦意を見せたことに、村人達から驚きと困惑の声があがる。
「危ないから、離れてて――此所は私達に任せて」
ふんわりとした微笑みを人々に向け、真帆はスカートの裾を軽やかに翻し、敵へと向き直る。
「行くよ、すずらんっ」
真帆のかけ声に、モーラット・コミュ『すずらん』もきりっとした眼差しで敵を見つめ。
「もきゅーっ!」
威勢良く突進していく。
やわらかな毛並みから、バチバチと雷撃を散らし、すずらんがニベルコルらの合間を弾丸のように駆け抜けていく。
ウギャア、ギャアと、それらは仰々しく騒ぎ――真帆と、すずらんと、与えられた痛みへの口汚い罵声を繰り返しながら、左手に吊り下げた骸を地面へと幾度となく叩きつける。
痛めつけられた骸の口が、次々に弱々しい哀嘆の声をあげる――。
「!」
心を蝕む断末魔に、真帆は耳を覆う。
「ひどい……」
穏やかな紫の瞳が悲しげに細められる。痛ましげな表情は、彼らが吊り下げた骸が――断頭革命グランダルメに存在していた、誰かの亡骸だからである。
死してなお、アークデーモンに捕らえられた骸と、それを痛めつけて攻撃とするニベルコルの存在に。真帆が義憤を抱けば、相棒のすずらんも同じく、つぶらな瞳を怒りに燃やす。
「もきゅ!」
「うん、やっつけちゃって!」
すずらんの短い声に、真帆は力強く頷いて、フェアリーソードで指揮を執る。
再び、丸くてやわらかな身体に、ぐっと力を籠めるような仕草をとったすずらんは、さっきよりも強い雷電を発しながら、アークデーモンどもへと突進した。
「人々を傷つけるどころか、死んだ人達まで。あなた達……許さない」
ビリビリと大電流でニベルコルを灼きながら。
厳しい口調でそう告げた。
善戦🔵🔵🔴🔴
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
●閃朱の衝撃
転がってきた石を、かつんとヒールで蹴り飛ばし、アリア・パーハーツ(狂騒・g00278)は、はっと振り返ったニベルコルらを、冷ややかな瞳で一瞥した。
「……で?」
アリアの低い声音が、突如と沈黙を破る。
「死にたい奴から前へ出な」
言って、細腕を斜めに振るえば。
ぶん、とやや遅れ、何かが空を裂く。
――長い鎖に繋がれた独鈷杵。
それが強烈にニベルコルの覆面の横っ面を張れば、ゴキリと嫌な鈍い音と共に、首を不自然に歪めたアークデーモンが吹き飛んでいく。
「出なくても、ボク様は殺してしまうと決めたけど」
ニッコリと朱塗りの唇を三日月に、アリアは鎖を回し、独鈷杵をぶんぶんと唸らせて告げる――。
「テメェ……」
複数の敵が忌々しげにアリアを睨む――。
右手に縫い付けられた鋸を構えながら、躍り掛かる一瞬を狙うよう、姿勢を低くした――次の瞬間、
「死ねェ!」
アリアの背後から、鋸を力任せに振り下ろすは、首をあらぬ方向に曲げたニベルコルであった。
たん、と尖った靴で軽やかに跳んだアリアだが、その肩から、朱珠がぱっと散った。
「ギャハハハ、この身体は借り物だから、こんな程度で死なねぇんだよ!」
油断しただろうと嘲笑うアークデーモンは――下卑た嗤い声へ、煩わしそうに双眸を細め、刹那、どこか楽しげに笑みを刻んだことにもアリアの表情を見て、凍り付いた。
「それがどうした――ボク様にとっては……壊し甲斐があって楽しいのだぜ」
彼女はふわりとした跳躍から、ぐっと踏み込み、鎖をぶんと前へと放った。その動きに合わせ、艶やかな赤い髪が鮮やかに躍る――。
今度こそ、独鈷杵はニベルコルの頭部を破壊し、赤い飛沫を周囲に撒き散らす。
まず、一匹。
アリアはそうカウントして、微笑みを浮かべた儘、振りかざされる鋸の合間を走り抜ける。
「命乞いをしてみせろ、聞いてやる気はないけれど」
唸り、自在に走る独鈷杵が――次々とアークデーモンの胸を、喉を、腹を貫いていく。
ボロボロになりながら、なおも動くニベルコルを見つめる人々の瞳は恐怖に染まるも――難なくそれらを粉砕するアリアの姿に、恐怖の感情は一瞬で塗り替えられるのであった。
善戦🔵🔵🔴🔴
効果1【モブオーラ】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
・心中
大天使の名に驚きはない
聖なる名の島はアークデーモンには似合わぬ場所だ
焦りや危機感誘う様にもう一押し挑発を
・目的
質問はエリゴールがどこで活動しているか
本陣や都市部か、噂レベルでも居場所を掴みたい
・会話
嘲り呆れた様子で
平凡な村を巡業芝居とは、涙ぐましい努力だな……
TOKYOエゼキエル戦争は終焉を迎えた
今さら自動人形にすり寄っても、復活は叶わない
主が城を与えられたって?
あんな監獄のような小島じゃないか!
小さな村でアークデーモンとちまちまエネルギー集めとはご苦労なことだ……
シチリア島のアムドシアスも体のいい辺境送りだったし
さて、本当にナポレオンは君たちを重用しているのかな?
そんな様子では、復讐者には千年たっても敵うまい
巨大都市TOKYOを支配した翼ある種族も、堕ちたものだな……
どうせエリゴール「様」も辺境送りなのだろう
そうでなきゃ、どこで活動していると?
反応、口調、挙動を観察しつつ会話内容を調整
言い淀んだり、本当に辺境にいそうなら
……マスティマよりも大したことない場所なんだろうな
と添えよう
●過不足
やはり、モン・サン=ミッシェルを支配するのは大天使か、とエトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)は素直に受け入れる。
(「聖なる名の島はアークデーモンには似合わぬ場所だ」)
さて、しかしならばエリゴールはどこにいるのだろうか。
情報を引き出すよう会話するしかあるまいと――特に偽りでもない嘆息を零しながら、呆れたように言葉を紡ぐ。
「平凡な村を巡業芝居とは、涙ぐましい努力だな……」
小さく頭を振って、ご苦労なことだ、とエトヴァは蒼穹の眼差しでチャスティリを射貫く。
「TOKYOエゼキエル戦争は終焉を迎えた――今さら自動人形にすり寄っても、復活は叶わないだろう」
「お前達が滅ぼしておいてよく言いますね」
不快そうに大天使は応答する。
――それでいい。エトヴァは気にせず、嘲りを顕わに続ける。相手を感情的にさせるのが、彼の目的だからである……。
「主が城を与えられたって? あんな監獄のような小島じゃないか!」
仰々しく、呆れ返ったような様子を見せる。
「小さな村でアークデーモンとちまちまエネルギー集めとはご苦労なことだ……シチリア島のアムドシアスも体のいい辺境送りだったし――さて、本当にナポレオンは君たちを重用しているのかな?」
大天使は、試すような彼の問い掛けに、むしろ冷静さを取り戻した表情で応じる。
「そのようにお前達が感じるのは自由でしょう――しかし、現に、マスティマ様は、断頭革命グランダルメの断片の王に信頼され、その力を振るっている」
チャスティリは誇らしげに堂々と語ったが、それも当人の認識である。アヴァタール級大天使がに与えられていない情報もあろうが――。
実際のところはわからないな……などと考えながら、エトヴァはやれやれと目を伏せ、息を零した。
「そんな様子では、復讐者には千年たっても敵うまい――巨大都市TOKYOを支配した翼ある種族も、堕ちたものだな……」
彼の言葉に、大天使は「おかしなことを」と呟く。巨大都市と呼ぶほどなのかどうか、此所で議論しても仕方ないと判断したらしく、彼女はそれ以上の口を挟まなかった。
この対話の傍ら、ディアボロスの手によって減っていくアークデーモンらのふがいなさに、少し苛立っているようでもある……。
口を滑らせるだろうか、エトヴァは最後の問いを投げかける。
「どうせエリゴール『様』も辺境送りなのだろう。そうでなきゃ、どこで活動していると?」
「エリゴール様のことなど、どうでもいい」
仕掛けた嘲弄じみた問いに。チャスティリはつっけんどんに言い返した。
彼女の主はマスティマなのだから、そう答えるのも想定内――。
無駄話は終わりです、と大天使は冷ややかに告げる。
「お前達の言う、涙ぐましい努力のために……死んで貰いましょう」
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【泥濘の地】がLV2になった!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!
ソレイユ・クラーヴィア
連携アドリブ歓迎
良い調子で掃討が進んでおりますね
あれだけ大口を叩いた手前、私も遅れを取るわけにはいきません
宙に展開した鍵盤でヒロイックシンフォニーを演奏
輝く鎧を纏い、剣を構えた幻想の英雄を喚び、アークデーモンへの攻撃を指揮します
人々へのアピールも兼ねて正面から正々堂々と仕掛け、ダメージアップと命中アップの加護も使い
体力の低い相手から優先して確実に撃破していきます
周囲の人々に危害が及ばぬ様に、彼らと距離を取るように立ち
流れ弾が行きそうならディフェンスに入りましょう
反撃の蝿悪魔の飛来には魔力障壁を展開し凌ぎます
人々が見ているのですから、無様な戦いはできませんね
傷を負っても、表情には出さず
不埒者は許さないという強い意思を演奏に込めて
幻想の英雄たちを勇ましく戦わせます
故郷を自動人形に良いようにされている事さえ腹立たしいのに
更に異邦の侵略者まで喰い物にしようとするのは言語道断
一体たりとも逃しません
全て倒しきれば、後は大天使のみ
お待たせしましたね
倒される覚悟は決まりましたか?
●悪魔と英雄
「良い調子で掃討が進んでおりますね」
最初に確認した頭数から、半分以下になったニベルコルを前に――ソレイユ・クラーヴィア(幻想ピアノ協奏曲第XX番・g06482)は微笑む。
「あれだけ大口を叩いた手前、私も遅れを取るわけにはいきません」
彼の指が宙を叩けば、ピアノの澄んだ音が答える。
幻のようなヴァーチャルの鍵盤の上を、彼の指は滑らかに走り――勇壮なる交響曲を歌う。
輝く鎧を纏い、剣を構えた幻想の英雄達は、ソレイユの旋律に導かれ、ニベルコルらへと正面から挑み掛かる。
輝く英雄と、アークデーモンの対決は、村人達には絵画を見たかのような不思議な光景であっただろう――大天使の力にも劣らぬ、勇敢で不思議なディアボロス達の戦闘に、彼らは離れたところで、息を忘れて見入っていた。
ソレイユの召喚した英雄達の剣は、ニベルコルらの薄い身体を容赦なく斬り下ろす。
「ぐぇ!」
「うぎゃ!」
彼らがわざとらしい濁った悲鳴をあげるのは、それらが敵に不快感を与えると知っているからだろう。苦痛に呻きながら、真っ赤に染まった胸の傷を押さえ、ニベルコルは叫ぶ。
「チクショウ、喰らいやがれ!」
放たれた無数の蠅型悪魔が、ソレイユを包む。
それは彼が万が一にも人々に影響が及ばぬよう、立ち回っていたから……という側面もある。
ヴヴヴヴ、不快な羽と、身を叩きつけにくる蠅どもの感触。
魔力障壁で一枚隔てても、わかるそれや。あるいは、貫通してソレイユの膚を滑ったものが、小さなミミズ腫れを残していく。
なれど、ソレイユは黒群れを清らかな音色で叩き落とし、不敵に笑む。
「人々が見ているのですから、無様な戦いはできませんね」
疵も、不快さも、その美貌を曇らせることはない。
澄んだ瞳で、強く敵を見据え、意思の力を指先に……その先の音色に籠めて、奏でる。
「不埒者は許しません」
それはアークデーモンに向けたものであると同時、大天使に突きつけた言葉である。
力強い旋律が、更なる勇壮なフレーズを刻み、幻想の英雄達は一斉にニベルコルの額へと剣を振るう。
真っ二つに割られた敵を、静かに見つめる。努めて平静に。冷ややかな怒りを宿すその瞳が敵の向こうに見ていたのは……奪われた故郷の風景であったやもしれぬ。
「故郷を……自動人形に良いようにされている事さえ腹立たしいのに――更に異邦の侵略者まで、喰い物にしようとするのは言語道断」
「クソ、その耳障りな音を止めやがれ!」
ニベルコルが怒鳴りながら、腕を伸ばす。
蠅が、身を叩きつけてくる。ありったけの憎悪が籠められた小さな弾丸。
ソレイユは、顔目掛けて飛んでくる黒い蟲の群れをものともせず、それを受け止め、演奏を続け――英雄達がそれを薙ぎ払う。
「一体たりとも逃しません」
一言とともに、残るニベルコルの身体もざっくりと斬り捨てた。
斯くてアークデーモンは全て倒れ、人々は安堵の溜息を吐く――彼らの表情には、畏怖は消えていたが、ほんの少しの戸惑いが残る。
それもそうだろう、まだ、残っている。
ゆっくりと大天使を振り返り、ソレイユは、残る一体へ問いかける。
「お待たせしましたね――倒される覚悟は決まりましたか?」
🎖️🎖️🎖️🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【プラチナチケット】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
ソレイユ・クラーヴィア
連携アドリブ歓迎
やはり大天使を倒さねば、人々の憂いは晴れませんか
引き続き、宙に展開した鍵盤を奏で
先程とは転調し「福音」を演奏
ダメージアップと命中アップの加護を纏わせた聖なる光の剣を喚び
大天使を追尾し、貫きます
仲間と連携し、逃走の警戒と、人々を巻き込まぬように包囲
私は既に十分相手の注意を引いているでしょうから
できるだけ正面から攻め、仲間が背後を取れるように
常に挟撃の位置取りを心掛けます
錬晏なら、戦場の機微は見逃さないし
気配を殺して強襲するのも、シャムスはお手の物でしょう
二人共、頼りにしておりますよ
反撃には魔力障壁を展開し能力値アップも備えて凌ぎます
その攻撃は一回見ましたから、もう結構です
錬晏とシャムスへのW技にはディフェンス
負傷の分散と反転攻勢に繋げます
貴方も大天使を騙るのでしたら、聖なる光くらい受け流せるのではないですか?
と軽口を叩き
更に、演奏を加速
フィナーレといきましょう
無事に倒せば
人々に改めて、もう大丈夫だと説明
彼らの信仰がこれ以上利用されぬように、東京勢対策も進める必要がありますね
夏候・錬晏
※連携アドリブ歓迎
※ソレイユ(g06482)へディフェンス
トウキョウに居れなくなり、グランダルメに流れ着いたか
それにしても随分と趣味の悪い格好だな
人を救う天使の得物が、処刑道具とは
民を偽りの信仰に引き込もうとしたこともだが
ソレイユを傷つけたことも十分に許ししがたい
<精神集中>で戦意を高めれば、朱殷の闘気が揺らめき偃月刀を辿るように絡みつき
刃は龍頭を模した形に<武器改造>され、龍の牙を得る
美しい鐘の音と共に駆け出し<ダッシュ>で近接
ソレイユと己のどちらに狙いを定めるか――…動きを<看破>して見極める
ソレイユを狙うなら俺が畳み掛け、己を狙うならソレイユの光の剣が襲い掛かるだろう
ああ、俺も信頼している
絶え間なく攻撃を加え、大天使をその場に縫い付け逃がさない
逃げようとする動作はそれだけで隙になるぞ
牙を穿つには十分な間。すかさず偃月刀を振るい、得物を<両断>する
反撃には【トラップ生成】で特大の暗幕を出現させ支配力を軽減
裏側には鏡を仕込んでる
自分の光で逆に<撹乱>させ、渾身の一閃を叩き込む
シャムス・ライラ
仲間とP通信で情報共有、連携
ソレイユ(g06482)の助成に
天使を悪魔が庇う
種族を越えた美し…くもない欺瞞に満ちた三文芝居の後は
ボスを倒してすっきり大団円と参りましょう
とはいえ、周りに民衆もいる事なのでそちらには注意を払わねばいけませんし
敵に逃亡されてさらなる悪だくみをされても困りますので
仲間と包囲するような位置取りで敵を囲い込み押し込むようにして
人々から離しておきましょう
ソレイユの鐘の音が注意を引いて
錬晏が正面から打ち込んでくれるならその隙をついて
密かに咆砲を無音で放ち
錬晏の攻撃と別方向から着弾させてダメージを
勿論自らも囮を装い動き回って敵の視線と攻撃を分散させ
仲間の一人に攻撃が集中することを防ぎます
敵攻撃は仲間達の幻影でしょうか
しかし、仲間はもっと強いですよ?
そんなお粗末な模倣では大した傷は追わせられませんよ
些細な違和感にも気を配り
ジャンプ等でフットワークも軽快に間合いを取り
可能な限り損害を減らします
しかし、本当に錬晏もソレイユも無茶をするのだから…
(保護者視点)
アドリブ等歓迎
●幕引き
大天使チャスティリは、溜めた息を吐いて、ディアボロスを睨めつけた。
アークデーモンの配下は一掃された――それを惜しむ様子はないが、忌々しげで睨んではいる。クロノヴェーダの上下関係についてはよくよくわかっているが。
「やはり大天使を倒さねば、人々の憂いは晴れませんか」
ソレイユ・クラーヴィア(幻想ピアノ協奏曲第XX番・g06482)は、戦闘態勢を維持した儘、ぽんと一つ空を爪弾く。
その傍ら、
「天使を悪魔が庇う、か」
シャムス・ライラ(極夜・g04075)が青い瞳を眇め、呟く。
「種族を越えた美し……くもない欺瞞に満ちた三文芝居の後は、ボスを倒してすっきり大団円と参りましょう」
彼はソレイユへ視線を送って、相手の視線が自分を捕らえるや、口元に微かな笑みを湛えて静かに首肯する。
「黙りなさい」
チャスティリは、耐えかねたように言い放つ。
そして、ふと気付く。己が、三方からディアボロスに囲まれていることに――。
「逃亡されてさらなる悪だくみをされても困りますので」
やや後方側面に立つシャムスが、したりとばかりに言う。
「ええ、シャムスの言う通り」
首肯する正面に立つソレイユ、そして――、そこで大天使が振り返るような間も、与えず。
「光あれ、恵みあれ、幸いあれ」
ソレイユの指が、先程とは異なる調べを奏で始める――弾むような、軽やかな旋律。
鳴り響くのはピアノであるが、祝福を報せる鐘が打ち鳴らされているような、跳躍する譜。
それが齎すのは、聖なる光。瞬く間に光の剣に胸を貫かれ、大天使は目を瞠る。
「貴方も大天使を騙るのでしたら、聖なる光くらい受け流せるのではないですか?」
「――く!」
否、最早、それにチャスティリは動じぬ。ただ、目の前の敵を屠らんと、痛みを堪え、即座に反撃に移る。
「汝、色欲の罪を知りなさい」
――その技は、先程経験している。
「その攻撃は一回見ましたから、もう結構です」
つれない言葉で断りつつ、ソレイユはちらりと周囲を見る。無駄な事を、と大天使は嗤う――彼がチャスティリに欲情することはなくとも、一瞬でも自由を搦め捕ればそれでいい。向こうから叩きつけられるのは止められぬ。
それへ、言葉通り――横やりを入れたのは、夏候・錬晏(隻腕武人・g05657)であった。
龍の透かし彫りが施されている黒刃の偃月刀に赤い闘気を纏わせ、
「見切れるか」
刃の先、幻影の朱殷の龍頭が牙を剥くように。
鋭く一歩踏み込んで叩き込んだ一撃が、大天使の身体を大きく傾ぐ。
「トウキョウに居れなくなり、グランダルメに流れ着いたか――それにしても随分と趣味の悪い格好だな。人を救う天使の得物が、処刑道具とは」
偃月刀をねじ込みながら、錬晏は冷ややかに挑発した。
金の双眸に刃よりも鋭利な光を宿し、彼は続ける。
「民を偽りの信仰に引き込もうとしたこともだが――ソレイユを傷つけたことも十分に許ししがたい」
先程も、今も。この先も許さぬと、錬晏は言葉と刃で大天使を詰る。
「くっ、」
苦痛を噛み殺し、チャスティリは、光輪を輝かせた。
刹那、ソレイユとシャムスの幻影が現れ――錬晏へ攻撃を仕掛けてくる。
それを彼がどう感じたかといえば、どうとも思わぬ。武人は淡淡と、本物に及ばぬ者達の攻撃を刃で凌ぐ。
この幻影がよく知らぬ相手ならば、まだ通用しようが、親しき者の幻影だ。その動きや癖など把握していると、錬晏は涼しい貌だ。
「っ! 友に刃を向けることを躊躇わないのですか」
「喰らいつけ」
動じるチャスティリの背後で、シャムスの囁きがあった。
ほぼ同時に、大天使は背中を凄まじい力で吹き飛ばされた――突如と爆発したかのように。
音を消したシャムスの咆砲によって、チャスティリは大きく仰け反った。
「っ――再び、お前達の繋がりと交わりを断ちましょう!」
大天使の光輪が、更に強く輝き、周囲を照らす。
閃光が消えるや否や、今度はソレイユと錬晏の幻影が、シャムスへと躍り掛かってくる。
「確かに、二人と刃を交えるのは心苦しいですが――」
僅かに目を伏せ、シャムスは頭を振る。
所詮偽者です、にべもなく告げ、貌を上げた彼の表情は悲しみでも憂いでもなく、誇らしげな、輝かしいものであった。
振り下ろされる刃を軽やかに跳躍して躱し、旋律の奏でる光も横へと躱す。
「しかし、二人はもっと強いですよ? そんなお粗末な模倣では大した傷は追わせられませんよ」
そして、私達は掠り傷程度で、攻撃の手を緩めるほど甘くないですよ……と静かに告げれば、大天使は唇を噛みしめた。
三人は敵を囲んで、それぞれに視線を交錯させ、ふっと軽い息を吐く。
「二人共、頼りにしておりますよ」
「ああ、俺も信頼している」
ソレイユの言葉に、錬晏が不敵に笑い。
「しかし、本当に錬晏もソレイユも無茶をするのだから……」
やれやれとシャムスが言う……一番の年長者として、二人をフォローせねばと、冗談でもなくささめく。
「では、疾く決着としよう」
錬晏は隙無く、偃月刀の鋒――龍の牙を、チャスティリへと突きつける。
「ええ、フィナーレといきましょう」
微笑み、ソレイユが演奏を続ける。
彼が軽く身体を揺らし、実にのびのびとピアノを叩くのは、二人と共に戦うからに違いない。
清らかながら、荘厳なる鐘の音に導かれ、注ぐ光の中。
錬晏が斬り込んでいく。
隙をつく彼の斬撃は、仲間達と畳みかけ、大天使の判断力を削り奪うことで、より威力を増す。
それはシャムスの音無き弾丸も同じ。絶えず、全方位から襲いかかる攻撃に、元より物理法則など無視する逆説連鎖戦であれど、チャスティリは必死に食い下がるしかない。
「またしてもディアボロスに……!」
幻影に錬晏とシャムスへの対応を任せた瞬間、大天使はソレイユにその残虐な針を叩きつける。
「何を目論もうと、何度でも曝くまで」
魔法障壁を盾に針を受け止めながら、ソレイユは演奏の手を止めず、言い返す。凜然とした眼差しで、敵を射貫き。細やかなリズムで加速した音色で、大天使の身体を深々と刺し貫く剣を呼ぶ。
「シャムスが気配を殺して強襲するのは、お手の物で――」
大地に縫い止められた大天使を、シャムスが絶妙なタイミングで砲撃する。
一撃一撃が重いとわかっていながら、今のチャスティリにそれを回避する術はない――身体の半分を吹き飛ばされたところに、さっと滑り込むのは、錬晏。
シャムスが、今ですよ、などと声をかけるまでもなく、彼は跳び込んでいた。そして、それを二人も当然というような眼差しで認めている。
「錬晏は、戦場の機微は見逃さない」
ピアノの旋律に交じるソレイユの言葉に、ふっと口元だけで笑って、錬晏は大きく振り上げた刀を、その首目掛け滑らせる。
彼が最後に見た大天使の顔は、悔しげに苛立つ一瞬。
斬、と渾身の力で振り下ろした刃は、とても美しい弧を描いて、振り抜かれた。
大天使の亡骸は直に消えるだろうが、それを隠すようにディアボロス達は佇み。
「もう大丈夫ですよ」
ソレイユは穏やかに声をかけた。おっかなびっくり、頷いてくれる村人達の顔を一瞥しつつ、大天使や、アークデーモンの今後の影響について考える。
「彼らの信仰がこれ以上利用されぬように、東京勢対策も進める必要がありますね……」
「ああ」
ソレイユの呟きに、錬晏は短く、強く首肯する。
彼を守りたい一心で戦いに臨んだが、実際、信仰と畏怖を広められても困る。
「ひとまず、今日のところはめでたし、めでたしということで――ソレイユの無茶については、これから話をしましょう」
「それもそうだな」
年長者らしく纏めるシャムスの一言に、これもやはり、錬晏は深々頷いた。
困ったように笑って、ソレイユは、村を見渡す。故郷に似ていながら、様々違う景色や匂いに、仄かな郷愁を覚えながら。
できる限りを尽くさねばと、誓い――帰還しようと、二人に声を掛けるのだった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【アイテムポケット】LV1が発生!
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