静かな湖岸に寄ってみたら、のっそり巨影が見えてくる(作者 木乃)
#巨獣大陸ゴンドワナ
#ゴンドワナ巨大湖の探索
#ゴンドワナ探索
#ゴンドワナ巨大湖
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●巨獣たちのスローライフ
サフィーナ・ミウによる長距離探査の途中、巨大な湖を巨獣達が憩いの場にしていた。
最終人類史にあるべき、アフリカ大陸でいえば“ヴィクトリア湖”に相当するだろう。
本来なら、ヴィクトリア湖はまだできていないハズなのだが……改竄世界史の影響だと予想される。
湖岸では全長20mを越す巨大な生物達が、草木を食んだり、浅瀬に身を沈めて涼んでいるように見えた。
「ブモォ」
「きゅふ~ん。きゅふふ~ん」
その巨獣コミュニティを束ねているらしき、マナティーじみた巨獣が、湖面をゆったりと泳いでいた。
ビルほどの巨体を除けば、なんとも愛くるしい巨獣はリラックスした様子。
……下手に刺激しなければ、彼らにまつわる未知の事象、生態を識るチャンスかもしれない。
●ゴンドワナの巨大湖調査……調査ですよね?
端末を操作しつつ、データ化した資料を宮尾川・ライラ(蛇姫・g03335)はディアボロスへ送信。
状況を知らない者もいるだろうと、ライラは「まずは状況説明するわね!」と人差し指を立てる。
「《巨獣大陸ゴンドワナ》を探索中の、サフィーナ・ミウが“巨大湖”を発見したわ! 最終人類史のアフリカ大陸でいうと……『ヴィクトリア湖』に相当する地域にあるようね。コンゴ中央部からみて東側にあるみたい」
巨大湖、と言われても……想像がつかないだろうが、そもそも規格外な規模だ。
「日本の九州、四国がすっぽり入るほどの大規模な湖よ。“全域に渡って綿密な調査を行う”……というのは無理ね。時間が足りなさすぎるわ」
ただ、「この周辺は奇妙な状況にある」とライラは言い、次の資料の閲覧を促す。
「巨大湖の周辺だと、好戦的な巨獣達が争わず、のんびり暮らしているみたいなの……なにか秘密があるのかもしれないわ。そこで今回は、この巨大湖に向かって、湖の調査を行ってちょうだい!」
調査期間中に得られた情報に基づいて、『更なる探索が必要』と感じた場合は、“幻想竜域キングアーサーの攻略旅団”で新たな提案を行うこと。
「提案内容が支持されれば、探索を継続できるわ。提案するのはノーリスク、遠慮せずに声を上げていきましょ!」
閑話休題。
湖にいる巨獣は、ディアボロスが近付いても、“刺激”を与えなければ攻撃してこないらしい。
「刺激っていうのは……例えば、アタシ達なら、突然、部屋にゴキ――得体の知れないモノが暴れだしたら『排除しなきゃ!』って思うわよね? それに、『原因不明の環境変化』とか、無断で巨大な施設を作られるのもイヤだわ。“縄張り”を荒らす相手に容赦する必要はないもの」
だが、『あえて巨獣の縄張りに踏みこんでみても構わない』
――情報を集めるためにリスクを負う。
それも情報を集める手段のひとつであり、“決して悪いことではない”。
だが、巨大湖の特徴は、なんといっても『巨獣が好戦的ではない』ことにある。
「相手が大人しくしているなら、巨獣の生態などを観察できるでしょうね。ゴンドワナは未知の領域だし、接触できること自体、又とないチャンスだと感じるわ」
もちろん、攻撃すれば戦闘に発展する。
ディアボロスの行動次第では、攻撃せずとも戦闘になり得る。
そうなった場合、実地調査の続行はできなくなるだろう。
「ある程度、調査ができたらそのまま離脱しても構わないわ。でも、巨獣の戦力を温存させることにもなる。倒すかどうかの判断は……いつもの通り、現場のディアボロスに任せるわね?」
サフィーナ・ミウは既に、次の探索に向かっているため、今回の調査では利用できない。
「コテージ規模の建造物は、巨獣を刺激しかねないけど、タープを設置する程度の、小規模キャンプなら大丈夫だと思うわ。炎も山火事ほどじゃなければ、巨獣なら踏んで消せるでしょうし……とにかく“目立つと危険”ってことね!」
巨獣は体長20mにもなる、超巨大クロノヴェーダだ。
彼らにとって“良くないことが起きた”と感じさせないことが大切だろう。
「次の探索に繋がるような情報を得られれば、作戦は成功と言えるわ」
そう言ってから、ライラがむんっと唇を尖らせて腕を組む。
「逆に、“個人的な臆測に基づいた実験をしよう”……っていう、今後に繋がらなさそうな行動は、記録に残さないからね? 心して調査に挑むように!」
あくまで“次の探索に繋げること”を重視してほしい、とライラは釘を刺す。
「もし次の探索の方針が決まったら、今回の探索は終了になるからね。興味がある人は、どしどし協力してね!」
リプレイ
花塚・夜壱
大きくて可愛い…最強の生物か?
ふむ…、この湖がどの様な作用をしているのか
とりあえず調べてみないとな
湖に近づいて、まずは巨獣たちに挨拶しよう
のんびりしてる所ごめんな、ちょっとお邪魔するぞ
俺が湖に入るのは危険だろうか
可能なら、水底がどうなっているか確認したいんだが…
それに、折角こんなに広いんだから…!
俺もちょっとは泳ぎたい
絶対に楽しい、絶対に楽しい…!
巨獣の傍を泳ぐと言うのも、特別感があって魅力的なんだが
……湖に入ると、俺も温厚になるんだろうか
泳ぐのが難しそうなら、素直に湖の周りを歩こう
植物の採取や、巨獣の居る場所の偏りを調べる
さて、後は…
アイテムポケットで持ってきたビニールプールに、持ってきた水を入れる
さて!この水で巨獣たちを洗おうか!
湖の水に作用があるのか、それとも湖の傍に作用があるのか調べておきたい
ビニールプールに入って貰えれば一番良いが…
さすがにサイズが、な
それに折角だからな、撫でておかないと勿体無いだろう…!
凶暴化しない事を祈ろう
可愛い子と戦うのは心が痛い…
●デッカわいい
巨大湖を泳ぐ星海牛モールスカロヴァ、湖岸でくつろぐ撃森牛フォルノクス。
なんとも長閑な光景に花塚・夜壱(月下鬼人・g00016)は、
(「大きくて可愛い……最強の生物か?」)
眺めていたい気持ちになるが、今回の任務は実地調査。
この巨大湖が、巨獣達にとって“どんな意味をもつのか”を調べなければ。
原生植物のサンプルを確保してから、夜壱は巨獣に挨拶。
「のんびりしている所ごめんな、ちょっとお邪魔するぞ」
だが、相手は夜壱を気にも留めていない。本当に戦う気がないようだ……“今のところは”。
そのまま湖に近付き、周囲を見渡す。
「端も向こう岸も、全く見えない。偏りがあるか調べるのは無理か」
視線を湖内に落とすが、底は見えず。
巨獣が悠々と過ごせるほどだ――何の用意もなしに、湖底を目指すのは不可能だろう。
「だが、“巨獣が泳げるほど、水深が深い”とも言える。これも情報だな。……湖に入るとどうなるか」
湖に入っていくと、心地よい冷たさに包まれた。
陸から離れすぎないよう泳いでいると、モールスカロヴァが寄ってくる。
「お、おお……」
巨体に思わず夜壱は気圧されるが、害意を感じなかったからか、星海牛は踵を返した。
凄まじい水圧を起こし、夜壱を浅瀬に押し流す……やはり、水中活動の“相応の準備”が必要そうだ。
「俺自身に変化はなし。なら、別の水ではどうなるか」
夜壱は【アイテムポケット】から取りだしたのは、ビニールプール、スポンジとエアポンプ。
そして新宿島から用意した水。2L/6本入りケースを6個、総量72リットルだ。
プールを膨らませると、ボトル水を全て流しこむ。
「さあ、これで巨獣達を洗うとどうなるか……決して戯れたい訳ではない、これも調査の一環だ!」
まずは箱座りするフォルノクスから。
座っても体高10mはある、全身を洗うのは難しそうだと考え、夜壱は土汚れが酷い部分を洗ってみる。
嫌がった様子はなく、たまに身動ぐくらいだ。
そのとき、
「きゅふ~ん?」
群れのボスである、モールスカロヴァが岸に乗り上げてきた。
夜壱はすかさず飛び降り、星海牛に駆け寄る。
撃森牛の機嫌を損ねた様子はなく、モールスカロヴァも興味を引かれたようだ。
……一部の動物は共生関係を築く。
夜壱の行動は“任意共生”に近く、クリーナーシュリンプと似ている。
巨獣にとっても、清潔な水で洗われるという、ささやかな益があった。
「きゅふ~っ」
当初はもじもじ、くすぐったそうにしたモールスカロヴァも満足げな様子。
ほにょっとした顔から、強めの鼻息を夜壱に降りかける。
「……特に変化なし。“水質による影響はない”のだな」
(「今回は凶暴化しなかったが、いずれこの子達とも戦うのだな……今から胸が痛む」)
もにもにフェイスをそっと撫でながら、夜壱はモールスカロヴァを見上げる。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【アイテムポケット】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
リブシェ・レッドスケイル
なにあれ。縮尺がおかしいけれど可愛いこと。おなかの星マークがキュートだわ。
とはいえ見た目でだまされて大損害、というのは良くあること、慎重に確実に参りましょ。
主に巨獣の観察を中心に動くわ。忍耐強さには自信があるのよ、わたくし。
一日の行動サイクル、移動範囲。そして、「何を食べているか」。
例えば人間の場合だと、寝るところと食べるところが大丈夫だったらそもそも争いは起きない。
だとしたら、巨獣も同じよね。あれだけの体を養える食料がこのあたりのどこにあるのかが悩ましいところ。
なので、湖の中でも餌場となっている場所を探したい。もしかしたら食べるものに秘密があるかも知れないしね?
水や水草、魚などのサンプルも入手しておきたいところ。
集まった知識は一旦まとめて、同じ規格で読みやすく書き直しておきましょう。
いざとなったら【コウモリ変身】で全力逃走。戦闘はできるだけ回避したいわ。今だと有効な手段が少ないですもの。
それに敵が敵を呼んでわらわら来たら、手に負えないでしょう。何せこの巨体ですもの!
●見聞
夜壱がモールスカロヴァと戯れている様子を、遠巻きに眺めている者がいた。
「なにあれ。縮尺がおかしいけれど……可愛いこと」
キュートなお腹の星マークに目を引かれるが、リブシェ・レッドスケイル(愚者の緋金・g09919)は“あれが危険な存在”だと前提している。
(「見た目が愛らしくとも、大損害を起こすには十分な巨躯……慎重に、確実に参りましょう」)
それからリブシェは即席の釣り具で魚を待ちながら、巨獣の様子をじっと観察する。
リブシェの視線など意に介さず、巨獣達は湖畔でだらだら過ごし、飽きたように湖岸を離れていく巨獣がいたと思えば、のっそり現れて腰を下ろす巨獣もいる。
……根気強く観察する中、リブシェはふと“疑問”を覚える。
(「積極的に食事している様子がない
……?」)
撃森牛も星海牛も、草食獣の類いに似ている。
だが、フォルノクスは居眠りしたり、群れのボス・モールスカロヴァに至っては「きゅふ~ん」と鳴きながら、遊泳している時間のほうが長い。
時折、樹木の葉や浅瀬の水草を、手慰みのように口にするが……“あの巨体”を維持できるとは到底、思えない量だった。
「やはり“クロノヴェーダ”という訳ね……食物に固執しない以上、“なんらかの形でエネルギーを得ている”と。一応、口にしていた水草なども採取しておきましょう」
ゆっくりと腰を上げて、リブシェは釣った魚や湖水、水草のサンプルを採取。
いざという時に備えて【アイテムポケット】へ仕舞っておく。
「ブモォ~」
「きゅふ~ん」
周辺には相変わらず、剣呑とした雰囲気とはほど遠い……穏やかな空気に包まれている。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【コウモリ変身】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
冰室・冷桜
さーて、のんびりと調査できるのは助かるところではありますが
どうやって調べたもんか
別のチームが調べたところによると湖の中央を目指すとーってぇ話ですが……
うし、今回は安全重視で見に徹しましょうか
下手に刺激しなければ安全てーことだけど、そこはそれ
念のためってーことで周囲の草木に紛れるような迷彩とキャンプセットを用意
必要な物は【アイテムポケット】で持ち込みーの
湖から少し距離を置いたところに設営しましたら、隠れながらカメラと双眼鏡で湖と巨獣の動きを観察しながら映像と文字で記録
巨獣以外の通常生物も居るんだし、反応するのが私たちに対してだけなんてことはない筈
偶発的な事象による変化だってないわけじゃねーでしょうし
ひたすら観察を続けて、イレギュラーな動きはないか、逆に何か規則性のある動きはないか……そういうとこを注意して見ていくわ
……しかし、なんというか夏休みの自由研究とか動物園的なとこへの遠足、みたいなのを思い出すわね
こーゆーことしてると
イロハ・アプリルシェルツ
※連携&アドリブ歓迎
巨大湖の探索は二度目だね。
今回は前回得られた情報をより深掘りして行こうか。
湖の中央に近付くのはNGだったから巨獣の生態について調べるとしようかな。
他のデイヴィジョンのクロノヴェーダは人間達から感情エネルギーを吸い上げてるけど
ゴンドワナの巨獣はそんな素振りがないからね。
とは言え普通に食事をしているだけであの巨体を維持出来ているとは考え難いし。
普通に考えると1匹でも日にトン単位で食料を必要とする筈だから道理に合わないんだよね。
迷彩柄で草や小枝を着けたギリースーツを着て【モブオーラ】を発動し
風下を確保しながら湖畔の巨獣達がどんな食事をしてるか
持ち込んだカメラで撮影しながら記録を残そうか。
キラキラすると巨獣を刺激するから反射には気を付けないとね。
意外や意外、普通に沢山食事をして賄っているのか
龍脈的なエネルギーでも吸収しているのか謎だらけだよね。
そう言えば此処の巨獣のサイズが他所の同種と比べて差異が無いか確認しておこうか。
キリマンジャロ?の辺りとは行動様式が異なるみたいだしね。
●千里の道も一歩から
冰室・冷桜(ヒートビート・g00730)が【アイテムポケット】で持ち込んだタープを、簡易的なベースキャンプとして、イロハ・アプリルシェルツ(神聖ならざる銀・g05555)も着替えを済ませる。
ギリースーツに迷彩服、さながら潜入工作員のようだ。
「動物除けの焚き火も用意してーの……さーて、のんびりと調査できるったって、どうやって調べたもんか」
「イロハは今回で二度目だけど、湖水の中央に近付こうとしたら暴れだしたんだよね」
前回は調査を中断せざるを得なかったこともあり、イロハはどこか消化不良な様子。
「巨獣の生態調査できる好機ですんで、じっくり調査させてもらいましょうか」
もうひとつのアイテムポケットからは定点カメラ用の三脚を二台と、双眼鏡を一個。
イロハもデジタルカメラを懐に忍ばせ、それぞれ別れて行動を開始した。
冷桜の定点カメラはバッテリーの都合もあり、もって数時間というところ。
全体の調査が終わる頃にはバッテリー切れしているだろう。
カメラを設置してから、冷桜は双眼鏡を通し、巨獣のみならず周囲の原生動物らの動きも観察する。
(「…………解らん」)
“規則性のある動き”“イレギュラーな動き”
そのどちらも、“普段の生態はどうなっているか”を知っていることが前提となる。
最終人類史にも、絶滅種の記録は少なからず残っているが、その記録はあくまで『推測』に過ぎない。
改竄世界史でも同様の動きをしている――という、保証も確証も、どこにもなかった。
異変を見つけるには、まず“ゴンドワナの『普通』を知る必要”がある。
(「今回の記録だけ解析しても、何がおかしいかさえ解らない……もっともっと、同じようなデータを集め続けねーと解りっこないか」)
膨大なデータから、統計をとらなければ“イレギュラー”も“規則性”も解らない――イロハも同様の問題に直面していた。
風下から居眠りするフォルノクスを観察していたが、一向に食事をとろうとする気配がない。
その理由は、リブシェが調査通りである。
(「沢山、食事をして賄っている可能性を考えたけど……全然、食べようとしないね。どうやってエネルギーを蓄えているのかも謎なんだけど」)
「サイズ感に差があるようには見えないかな。……同じ種類の巨獣を撮影していけば、平均サイズは解りそうだけど」
フラッシュを焚かないよう、逆光にならない位置まで移動しつつ、フォルノクスをパシャリ。
……ただ、【モブオーラ】は『人の群れに溶け込む能力』であり、巨獣にとって“もぞもぞする草木っぽい何か”は非常に目立った。
「ふきゅ~ん?」
勢いよく陸に乗り上げたモールスカロヴァの飛沫から、カメラを守ろうと背を向け、イロハは濡れ鼠に。
『見たことのない生き物がいる?』と気付いて、確かめにきたようだ。
「危なかった……カメラは、無事だね」
まだ機能していることを確かめてから、モールスカロヴァもカメラに収める。
星海牛も特に害はない、と判断したようで。ズシン、ズシンと地響きをあげながら湖水に潜っていく。
自分達はまだ、巨獣大陸ゴンドワナについて――“知らないこと”が、あまりにも多すぎる。
それを実感する結果となった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【アイテムポケット】がLV2になった!
【モブオーラ】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
●選択
さて、今回の現地調査はここまで。
ディアボロスには2つの選択肢が残されている。
ひとつは“このまま新宿島へ帰還すること”。
貴重なサンプルや情報を確保できた今、すぐに解析に回せば、ゴンドワナへの理解を深められる。
今後の調査へ繋げる意味でも、迅速に帰還する意味は十分にある。
ふたつ目は“この場にいる巨獣を討伐すること”。
彼らは、れっきとしたクロノヴェーダである。
巨大湖にいる間は大人しくとも、好戦的な巨獣達はいずれ猛威を揮ってくるだろう。
選択を恐れるな。
何も選ばなければ、小川を流れる木の葉と同じ――流れに身を任せただけに過ぎない。
選択を厭うな。
何かを選ぶことは、誰もが与えられた“自由”だ。
第三者がなんと言おうと、傍観者に過ぎず。関わろうとする者だけが“道を拓く自由”を得られる。
望む結果を選びとれ。掴みとれ。――全ての選択権は、ディアボロスにあるのだ。
イロハ・アプリルシェルツ
※アドリブ&連携歓迎
いずれは此処の湖に居る巨獣も何とかしないとなんだろうけど……其は『今』ではない気がするんだ。幸いな事に今回は『掟』に触れる行いはしてないから荒ぶっても居ないしね。調査で得られた情報を精査して『次』に繋げるのも大切だと思うんだ。
まぁ、ステラーカイギュウに似たあの巨獣を、かつての歴史で辿ったのと同じ運命を味わせるのも気が咎めたと言うのもあるんだけどさ。
さて刺激をしない様に慎重に撤収しようか?一応、間違えて巨獣を刺激してしまった時……念のための時間稼ぎ用として【防衛ライン】をいそいそと引いたら、そろりそろりと帰還するよ。
少し気になるのは何度も此処の湖に調査に訪れることで、予期せぬ変化が起きるってことはないのかな?
此処のディヴジョンでは知性がある存在は未確認だけど……此の湖に大切なものがあるとしたら、守護する者だけでなく異変を伝える者も居る筈だよね。
●決断
――今回の探索チームは“新宿島への帰還”を選んだ。
イロハ・アプリルシェルツ(神聖ならざる銀・g05555)も帰還する準備を進めながら、現状を思案する。
(「いずれは此処の湖にいる巨獣も、何とかしないとなんだろうけど……それは“今”ではない気がするんだ」)
幸いにも、今回は巨獣達の『禁忌』に触れることはなかった。
モールスカロヴァも、フォルノクスも、巨大湖の湖畔でゆったり過ごしたまま。
湖岸から離れていくディアボロスを、警戒している様子もなかった。
今はまず、調査で得られた情報やサンプルを精査し、“次”に繋げることが大切――イロハはそう思う。
(「まぁ、ステラーカイギュウに似たあの巨獣を、“正史と同じ運命”に辿らせるのも気が咎めた……というのもあるんだけどさ」)
巨大湖のほうに目を向けると、「きゅふ~ん」と気の抜ける鳴き声をあげながら、気持ちよさそうに泳ぐモールスカロヴァが遠目に映った。
――ステラーカイギュウは温厚な性質で、襲われた仲間を守ろうとするほど、仲間意識が強かった。
その性質に目を付けた“狩猟者の乱獲によって絶滅した”とされている。
公式記録では、発見されてから30年足らずで……死滅したのだ。
ずぶ濡れのギリースーツを【アイテムポケット】に詰め込み、【防衛ライン】を敷く……10m程度では、容易く迂回されてしまうだろうが。
巨獣にとって不審な動きを見せていない以上、襲われることはないだろう。
「もうしばらく調査に来ることになると思うけど……このまま調査を続けたらどうなるのかな」
イロハはしばし思索するが、全ては“やってみなければ解らない”としか、現状では言えない。
その“答え”を探りだす意味でも、この調査を続ける意義はあるかもしれない。
新宿島行きのパラドクストレインにディアボロス達が乗車する。
イロハは動きだす車窓越しに、巨大湖に残る巨獣を見つめ続けた。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【防衛ライン】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV2になった!