リプレイ
伊藤・真九郎
アドリブ、連携歓迎致す。
鹵獲した敵戦力は、有効活用するが勝利への常道也。
千早城、我等が城としてみせようぞ。
城の修復を行おう。
戦国の世より新宿に来たりて幾年月。進歩した科学技術の真髄は「看破」した。
人類の叡知とは即ち成長する事也。いずれパラドクスの秘奥すら人は越えるだろう。
現代日本の科学技術と知識をもって、千早城の修復を進める。
仲間と分担して作業を効率よく 進める。
我等が担当する作業は 、破損箇所を土で固め、石壁で覆う作業か。
ならば【怪力無双】の残留効果で手際良く力仕事をこなそうぞ。
「戦術知識」の技能を活かす。城を攻めるにしても、叩くべき 要所というものはある。強化しても意味のない箇所を強化しても仕方あるまい。頑強にすべき箇所を判断し、重点的に修復強化しよう。
「見事な城だ」
海岸に漂着した千早城を見上げ、伊藤・真九郎(戦国武将・g08505)は感嘆の声を上げた。
「確かに、これを使わぬという手はない。
鹵獲した敵の戦力は、有効活用するが勝利への常道也。この千早城、我らが城としてみせようぞ」
頷いた真九郎は、着物をたすき掛けにして城壁へと近づいた。
漂着の衝撃で石垣は崩れ、土塁も漆喰の壁も無残な有様となっている。
辺りを見渡した真九郎は、近くに松の巨木を見つけた。大小二振りの刃が同時に鞘走ると、松はドゥと倒れる。その枝を打って丸太とした真九郎は、驚くべき膂力でそれを担ぎ上げた。
土を盛り、盛ったところに丸太を打ち付ける。みるみるうちに土は固まり、土塁を成した。
真九郎がまずその場所での作業に取りかかったのは、そこが曲輪の開口である虎口に近いからである。
「城を攻めるにしても、叩くべき要所というものはある。ここを固めておけば、城はますます堅固になるだろう」
そこを要所と見た真九郎は、元の状態以上に土塁を高く作り、また崩れた石垣を積み上げ直していく。9月とはいえ、まだ照りつける日差しは強く全身からは汗が噴き出たが、真九郎は意に介せず作業を続ける。丸太に土、巨石を持ち上げるごとに、その筋肉が力強く盛り上がった。
由緒ある伊藤家に生まれた真九郎がクロノヴェーダとの激闘に敗れ、新宿島に流れ着いてから幾年月。
「天正の世より来たりて、進歩した科学技術の神髄は看破した。人類の叡智とは、即ち成長すること也。いずれ、パラドクスの秘奥すら人は越えるであろう……。
さぁ、各々方。日が暮れるにはまだまだ時間がある。この千早城、難攻不落の堅城となさん!」
片肌脱ぎになった真九郎は声を張り上げ、仲間たちを鼓舞した。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【怪力無双】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
阿良々木・蘭
(トレインチケット)
「おー!」
真九郎の声に、阿良々木・蘭(紫君子・g02198)は笑顔を浮かべ、小さく可愛らしい握り拳を天に突き上げた。
「さ、乎乎那ちゃんも!」
「えぇ……?」
水を向けられた真紅堂・乎乎那(埋火の魔創剣士・g02399)は戸惑いながらも、にこにことこちらを見上げる少女……に見える蘭の視線をにべもなく突っぱねるような人嫌いでもなく、
「おー」
と、苦笑しつつ拳を天に向けた。
土や石を運ぶのに重機でもあれば話は早いのだろうが、さすがにそこまでは持ち込めない。結局のところ、頼りになるのはディアボロスたちの怪力である。しかしそのかわりと言ってはなんだが、現代には天正大戦国のように踏み鋤やもっこを使わずとも、シャベルや猫車がある。
「ひとつひとつ、堅実にやるしかないね、こういうのは」
乎乎那は肩をすくめてシャベルを手に取り、踏み固めるための土を猫車に次々と乗せていった。
「ちょっと、『わっふる』。そっち持って!」
蘭に言われたモーラット・コミュ『わっふる』は、猫車の片方の持ち手を、持つ、というよりは頭で持ち上げるような格好になった。
それぞれの持ち手を掴んで進むのはかえってふらつきそうなものだが、さすがにそこは主従と言うべきか。息の合った動きで、猫車は真っ直ぐに進む。
「さて……ある程度、こっちは形になってきたかな」
大きく息を吐いた乎乎那は、懐から端末を取り出した。作業中のところ、終えたところ、それらを方向を変え角度を変え、細かく記録に残していく。
「これがあれば、修復の進み具合もわかりやすいよね」
「なるほどね」
ふと、蘭が一方に視線を巡らせた。
「どうした?」
「崖の近くの松、傾いてない?」
とはいえ、松は傾いて伸びていくものではあるが……。
「そういうのとは、ちょっと違う感じ。枝の向きとか。『わっふる』、ちょっと見てきて!」
果たして、崖の一部に亀裂があり、そのせいで松の重さを支えきれず、傾いていたのである。このままでは、急峻な崖は崩れて侵入を容易にしてしまう。
蘭は得意げに、
「推理は経験に基づく勘だよ!」
と、笑う。
「じゃあ、ここも修復しておかないとね」
乎乎那はすぐに作業に取りかかり、まずは松を切り倒し、土を押し固めていった。
「ま、こんなものかな?」
西の空が朱に染まる頃には作業は終わり、乎乎那は撮影した写真をもう一度確認して、
「さぁ、引き上げよう。すぐにシャワーを浴びないと、汗と土埃でドロドロだよ」
と、肩をすくめた。
善戦🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
効果1【建物復元】LV1が発生!
【腐食】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
文月・雪人
※アドリブ連携歓迎
河内国の難民達、本当は全員を故郷に帰したかったけど
それが叶わぬ今、彼らを助ける事は自分達の責務だと感じている
天魔武者達の攻撃から護るだけじゃない
今は厳しい環境も、彼らが安心して暮らせる様に
少しづつでも整えていきたい
組立式の大きな荷車に、支援セットを山積みにして持って行く
物資は、米や干物等の保存食と清潔な衣服を中心に
仲間の【怪力無双】も使えるなら有難く借りて運搬する
集落の人に声をかけ
支援物資を見せながら、纏め役の人へと話を通して貰いたい
私達はディアボロス、悪辣な天魔武者達と戦う者です
皆さんの助けとなりたくて、物資を運んで参りました
此方には具合の悪いお方も多く居られる様子
少しですが医療の心得もありますので
お身体を診せてはいただけませんか?
【活性治癒】で人々を癒しながら、患者の様子や衛生環境を観察、情報収集
新宿島で学んだ知識と照らし合わせて、可能な範囲で衛生環境を改善させる
体調回復には十分な栄養と水分摂取も必要だろう
持ち込んだ食材を煮て、煮物やおかゆ、おにぎりも作って配りたい
狭間・ならく
戦に飢饉、病の流行りはいつの時代も弱い奴から犠牲になるモンだが……。マ、致し方なしとは言うまいよ。戦の片棒担いでンのは復讐者も同じだからな。
サテ、治療のほうはあらかた済んでるのか? まだの奴はこっちゃこい、医者ほどにゃ手当できんが、【活性治癒】で少しは良くなるだろうよ。
療養にゃ清潔な水やら環境が大事だと聞く。【クリーニング】だ、そら。働けモノども。
『空事絵巻・地獄草紙』でもって人手を増やそう。まずは掃除だ。井戸から水を汲んでこい。手当の終わった者には綺麗な寝床と食い物を。……あー、でかぶつはモノどもじゃ運べんな。【怪力無双】でナラクさんも飯だのなんのを運ぶのを手伝おう。
足りないモンは遠慮なく言えよ。
……あァ、魘されるっつー奴らは別で集まっとけ。後で寝物語ついでに琵琶でも弾いてやるから。ひひ、ナラクさんの演奏を聴ける奴はァ運がいい。こいつァな、『天女の忘れ物』……なにせ天上の器物だ。いい音するゼ。
伊藤・真九郎
城の修復と強化は成ったか。
ならば次に為すべきは、民々の援助。敵軍が来る前に、我等に出来る事は尽くしておこうぞ。
新宿より仲間と手分けして持ち込んだ支援物資を【怪力無双】で人々の集落に運び込む。
先ずは保存食を【口福の伝道者】で増やし、当座の食料を確保しておこう。干し肉や干し魚、漬物等、そのまま食べられる物ならば保存の効く状態のまま食らって増やす事も出来よう。
病人もいるなら、滋養のあるものを食わさねばならん。
持ち込んだ調理具で、粥や汁物等の消化の良いものを「料理」し与えよう。医療の心得のある仲間がいるなら、相談して其々に適した調理を行おう。
体の不調の無い者の為には、鍋や焼き物といった景気の良いものを作って振る舞おうか。
【口福の伝道者】で増やし、大勢に配る。料理は存分にあるぞ、方々。好きなだけ喰ろうて力を蓄えると良い。
今後の為の衣料品や日用品、農具等の支援物資も配り、備えて貰おう。
「出来ることなら、全員を故郷に帰したかったけど……」
先を急ぐ文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)が表情を曇らせる。
しかし、残念ながらそれが叶わなかった以上、いつまでも気に病んでいても仕方がない。
今、苦境にある彼らを助けることが自分たちの責務だと、雪人は荷車を引く手に力を込めた。
荷車には新宿島から持ちこんだ物資が山と積まれている。とうてい人力では引けぬほどの重さがあるが、【怪力無双】がそれを可能にしている。
見えてきたのは、集落とも呼べぬほどのものであった。
河内国と和泉国はディヴィジョンによって分断されている形であるから、なだらかな海浜ではない。切り取られたような陸地には波が打ち付け、ところどころはボロボロと崩れてしまっている。
そこ満足に住む家もなく、木の枝を重ねて屋根としなんとか雨露を凌げる程度の小屋しかない。
それすら数が足りないのか、木陰で倒れ伏す者さえもいた。
「な、なんじゃあんたは……」
雪人を認めた老人が誰何するが、その足取りにも力はない。
これは、あぶない。
そう思った雪人は荷車を指し示し、
「私はディアボロス。悪辣な天魔武者たちと戦う者です。皆さんの助けとなりたくて、物資を運んで参りました」
「おぉ……!」
老人の表情が明るくなり、小屋からは人々が次々と顔を出してきた。しかし、筵の上に横たえられたまま動けぬ者も数多い。
「少しですが、医療の心得もあります。お体を診せてはいただけませんか?」
食料は足りぬばかりか、この暑さで傷んでしまったのだろう。それを食らうしかなかった者たちは次々と腹を下して嘔吐して倒れてしまったのだ。残った者はわずかに体力が残っていたか、運が良かった者である。
「祓へ給ひ、清め給へ……」
雪人が護符を放つと、辺りは生命力満ちあふれる世界へと変わる。症状の軽い者ならば、これだけで回復していくであろう。
雪人は持ちこんだ米を煮て粥を作り、人々に振る舞った。
「でも、これじゃあまだ足りないね……」
「よ」
その雪人の肩を、誰かが叩く。
「ならく!」
「そうさ、嘘つきナラクさんさ」
ニヤリと笑ってみせた狭間・ならく(【嘘】・g03437)は辺りを見渡して、
「戦に飢饉、病の流行りは、いつの時代も弱い奴から犠牲になるモンだが……ま、致し方なしとは言うまいよ。
歴史を取り戻すためとはいえ、戦の片棒担いでンのは、アタシらも同じだからな」
と、フーッと細く息を吐き出した。
「如何に山と積んでも、雪人殿がおひとりで運べる食料だけでは足りまい。
それがしも運んで参った」
見れば伊藤・真九郎(戦国武将・g08505)の背後にも、干し肉、干し魚の類が積み上げられていた。
「城の修復と強化が成ったならば、次に為すべきは民への手助け。敵軍が来る前に、我らに出来ることは尽くしておこうぞ」
抱えるほどの大樽を、真九郎は苦も無く持ち上げては臨時の倉とした小屋へと運び込んでいく。食料のほかに、農具や日用品もある。
「ま、そういうことだね。ナラクさんも手伝うとしよう」
ならくもそう言って、米俵を軽々と持ち上げた。
「そっちは保存食かい?」
「あぁ。ちと、失礼するぞ」
真九郎は干し肉、干し魚、そして漬け物を木皿に盛ると、それにかじりついた。そのままでは肉も魚も歯が軋むほどに固いが、噛めば味が溢れ出て、滋養が全身に染み渡って行く心地がする。
かつてともに戦った無頼の漢たちと一緒に食らった味を、真九郎は思い出した。
すると、真九郎の手元にあるものとまったく同じものを乗せた木皿が、流民たちの手元にも現れる。
「これならば、保存の利く状態のままで増やせよう。
……さすがに、米は生のままかじるわけにはいかないが」
そちらはいま、ここで粥としよう。足りなかったぶんの粥も、ディアボロスたちがそれを口に運べば瞬く間に人々に行き渡る。
薬もあればよかったかとも思えたが、やはり食べることが回復への一番の近道である。
「病人もいるならば、滋養のあるものを食わさねばならん。
さぁ、遠慮は要らん。好きなだけ食ろうて、力を蓄えるとよい」
伏して起き上がれぬ者には、真九郎が手ずから重湯を口に運んでやった。
貧しい暮らしを強いられている『天正大戦国』の民にとって、白米などは滅多に食べられるものではないご馳走である。美味い。実に美味い。滋養が身体に染み渡っていくのはもちろんとして、食らうことの喜びが流民たちを励ました。
「サテ、腹がふくれたら他にもやることがあるね」
と、ならくが立ち上がる。
「治療の方は、できることはあらかた済んでるようだね。
だったら……ひと、ふた、みつ、よつ……飛んで百。そらよ」
草紙を数えながらペラペラとめくると、そこからは獄卒のごとき小鬼たちが呼び出された。
「そら、働けモノども」
ならくは指図したが、獄卒どもはわらわらと動き回りはするものの、細々とした用事をこなせるわけではなさそうだった。
獄卒の出現にギョッとした流民たちであったが、呼びだしたならくが、ずいぶんと雑に指図している様をみると恐ろしさも減り、そう思えば動き回る様にはどことなく滑稽さも感じられたようだった。
「しょうがない。動ける者がいるなら、手伝ってくれ」
そう言ってならくは、仲間や流民たちの手助けも借りて、まだ起き上がれない者たちを小屋に運んでやった。少しでも寝心地よくと、筵を敷いてやる。
「療養にゃ、清潔な水やら環境やらが大事だと聞くからな」
視線を巡らせたならくの周囲は、いつしか清潔を望む世界となっていた。
「うぅ……」
ひとりの少年が、寝苦しいのかうめき声を上げた。
「うなされるのかい? だったら、寝物語ついでに琵琶でも弾いてやろうか」
と、『天女の忘れもの』を膝に抱えるならく。
「ひひ、ナラクさんの演奏を聴ける奴は運がいい。なにせ、こいつァ天上の器物だ。いい音するゼ」
ぞんざいな口ぶりとは裏腹に、その調べは繊細であった。少年も目を細めてそれに聴き入り、いつしかスゥスゥと寝息を立て始める。
ディアボロスたちも流民たちも目を閉じて、しばしその妙なる調べに聴き入った。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【活性治癒】LV1が発生!
【クリーニング】LV1が発生!
【口福の伝道者】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
【リザレクション】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
孫・リア
さてと……難民の人達も城も大丈夫そうね、あとはあのお邪魔虫ならぬお邪魔獣達を倒しちゃいましょう!
さぁここは通さないわ!
万が一に備えて【防衛ライン】も使用しておきましょうか
きっと一直線に千早城と流民達に向かってくるでしょうね
そんな彼らの目の前に『孫軍』でまずは目立つ攻城兵器を呼び出して配置、こんな大きな兵器があれば向かってくるでしょう?
実際に攻城兵器を使いつつ敵をおびき寄せて攻城兵器に気を向かってる間に敵の周りを囲むように歩兵や騎兵や弓兵達を召喚!
袋叩きするように一気に攻撃をしかけるわよ!
そのカタナ熱されて熱いわよね、だけど私達の思いの熱さのほうが上よ!というわけで弓兵達は火矢を使ってもらいましょう!
しかし無理やり連れてきた人達をゴミ呼ばわりするなんて……そっちが強制的に移したのに本当にひどすぎるわね……
さぁ城も流民も私達で守り抜くわよー!
【アドリブ共闘歓迎】
「炊煙が上がっておるな」
国境を目指して進んでいた飯富虎昌は、真っ直ぐに立ちのぼる煙を捉えて目を細めた。
「食う物とて満足になかろうに、哀れなことよ。飢えに苦しむくらいならば、すぐに楽にしてやろう」
勝手な理屈を並べ立てた飯富虎昌は、
「それッ、蹴散らせい!」
と、抜いた刀を振り下ろした。
ところが、である。
襲い来る武田侵火隊どもの前には、ディアボロスたちが行く手を阻んでいた。
「さて……難民の人たちも、城の修復も大丈夫そうね」
孫・リア(勇武と炎を胸に秘めて・g03550)は堅固な土塁がそびえる千早城と集落を遠望すると、紫の偃月刀『千紫』、そして朱の槍『万紅』を構え、襲い来る敵勢へと駆けだした。
「ならば、あとはあのお邪魔虫ならぬ、お邪魔獣たちを倒しちゃいましょう!
無理矢理連れてきた人たちをゴミ呼ばわりするなんて……本当に酷すぎるわ」
「うぬッ、なんだ貴様はッ!」
侵火隊どもは赤熱する刀を抜き放ち、リアを迎え撃った。
「我らを相手にひとりで挑もうとは、愚かなディアボロスよ!」
「ひとり……じゃ、ないわ。私は、孫家のつわものたちとともにあるのだから」
リアが偃月刀を高々と掲げると、彼女の背後には「孫」の旗印を掲げた兵士たちが現れた。
幻影の兵は敵群へ向けて井闌……すなわち攻城櫓を押し出していく。
「さぁ、その武勇をここに示すわよ!」
「むッ!」
思わず目を見張る侵火隊ども。井闌の長城には弓兵が満ちている。彼らが一斉に火矢を放つと、敵群を頭上から襲った。
「そのカタナ、熱されて熱いわよね? でも、私たちの思いの熱さの方が上よ!
一気に攻撃を仕掛けるわよ!」
その声に応じて騎兵は左右に広がり、長兵が敵群を貫いた。
「おのれッ……!」
怒気を発した侵火隊どもは赤熱する刀で打ちかかってきたが、無双馬『星星』の胴を蹴ったリアは敵群に飛び込み、両手の得物を右に左にと振るってそのことごとくを打ち払った。
「さぁ、ここは通さないわ! 城も流民も、私たちで守り抜くわよー!」
リアの背後に、白の線が真っ直ぐに伸びる。
🎖️🎖️🎖️🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【防衛ライン】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
真紅堂・乎乎那
アドリブ連携歓迎にて。
ひょっこり参戦するとしよう。
やあ。帰ったと思ったかな?
クロノヴェーダの匂いがしたのでね。
ま、シャワーを浴びるのが遅くなるか早くなるかの違いさ。結果は変わらない!
と、いう事で突撃だ。
カタナか……逆説連鎖戦において余り意味があるとは思えないが
間合いに入らない様に距離を保ちつつ、
『終末のセラフィックボム』で攻撃する。くらえ!
……フン。鉄屑のシャワーだ。
伊藤・真九郎
民は何とか持ち直せそうか。
新宿に帰還すれば、これ以降の手助けは難しい。ならば最後に、戦働きにて支援致そう。
迫り来る軍勢の前に立ちはだかる。
其処許らの非道、見逃す訳にはゆかぬ!ここより先へ進むは叶わぬと知るが良い!
大小二振りの太刀を抜き放ち、敵陣へと駆け込もう。
【緋翼二重落とし】にて参る。
二刀の刃を擦り合わせ、生じた熱を炎のオーラに変えて刃に纏わせる。
炎の太刀による二刀流で、片端から切り伏せてくれよう。
小太刀で敵の刀を打ち払い、抉じ開けた隙を太刀で斬り払い「両断」せしめる。
反撃は、交差させた二刀で受け止め、炎を炎で相殺し受け流そう。
アドリブ、連携歓迎致す也。
リアの声に「応」とこたえた伊藤・真九郎(戦国武将・g08505)は、漆黒の武者鎧に身を包んで敵勢を睥睨した。
「民は、なんとか持ち直せそうだが……新宿島に帰還すれば、これ以上の手助けは難しい。
ならば最後に、戦働きにて支援いたそう!」
無銘の、刀と小太刀。その大小を抜き放った真九郎は敵群へと飛び込んでいく。
上空から見る者がいれば、その様は燎原の火を貫く漆黒の一矢と見えたであろう。
「其処許(そこもと)らの非道、見逃すわけにはゆかぬ! ここより先へ進むは叶わぬと知るがよい!」
「ぬかせッ!」
左右から敵兵が斬りかかるが、真九郎は一方の刃を籠手で受け流し、もう一方の刃には刀を打ち付けて弾き飛ばした。その膂力は侵火隊どもを圧倒し、敵兵はたまらずたたらを踏んだ。
「受けてみよ、紅蓮の太刀!」
真九郎がふた振りの刀を擦り合わせる。激しく散った火花は炎となって刀を包む。その灼熱の剣気は、陽炎を生じるほどである。
「そのようなもの、我らの刀で焼き切ってくれる!」
「そんななまくらで、それがしの刃を阻めるか!」
しかし真九郎は襲い来る兵の刀を小太刀で弾き飛ばし、がら空きとなった胴を刀で薙ぎ払った。両断された敵兵は、おびただしい機械油を吐き出しつつ崩れ落ちる。
「おのれッ!」
突き込まれた炎熱の刃を、真九郎は2刀を交差させて受け止めた。
しかし、敵は押し包むように左右からも襲いかかってくる。流石の真九郎でもそれは避けきれぬかと思えたとき、
「爆音あれ!」
侵火隊どもに爆裂光線が照射され、ある者どもは胴を貫かれるように斃れ、生き延びた者も腕を肩口から吹き飛ばされて悶絶した。
「乎乎那殿」
「やぁ。もう帰ったと思ったかな?」
まるで散策でも楽しむかのように、ひょっこりと戦場に姿を現した真紅堂・乎乎那(埋火の魔創剣士・g02399)。
巻き起こした爆風になびく深紅の髪をなでつけながら、乎乎那は敵群を見渡す。
「クロノヴェーダの臭いがしたのでね。
ま、シャワーを浴びるのが遅くなるかどうかの違いさ。結果は変わらない!」
敵群から距離を取りつつ、仕掛ける好機を窺う乎乎那。
「ほざけ!」
侵火隊どもは新たに現れたディアボロスにも狙いを定め、咆哮を上げつつ跳躍して一気に間合いを詰めてきた。
しかし、その跳躍も乎乎那の想定の内にある。
「魔力充填完了……!」
乎乎那の周囲に白い球体が合わせて4つ出現する。それは天使の羽と光輪を持ち、穏やかな光を放ちつつ乎乎那の周りを旋回した。
だがその光も、クロノヴェーダを捉えたときには表情を一変させる。
飛び込んでくる侵火隊どもの刃が届くよりも前に、光球は激しく明度を増す。
「くらえッ!」
飛び込んできたのが、むしろ災い。伸びた光線は身をよじることも許さず敵勢を捉え、炸裂しながら貫いた。
「お見事!」
快哉を叫んだ真九郎が、再び敵陣に斬り込んでいく。乎乎那によって突き崩された敵陣はなんとも脆く、真九郎は右に左にと刃を振るって敵兵を両断していった。
無論、乎乎那もそれを見ているばかりではない。みたび光球を発し、敵兵を貫く。鎧が弾け、赤熱する刀を握る指が吹き飛び、狼を思わせる首は機械油と歯車をまき散らしながら宙を飛ぶ。
「……フン、鉄屑のシャワーだ」
その様を、乎乎那は鼻を鳴らして見送った。
それが、最後の一兵であった。
「雑兵など、物の数ではない。勝負はこれからよ」
刀に纏わり付いた機械油をぬぐいながら、真九郎は視線を上げた。
敵将・飯富虎昌と視線が交錯する。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【活性治癒】がLV2になった!
【口福の伝道者】がLV2になった!
効果2【命中アップ】がLV2になった!
【ガードアップ】LV1が発生!
狭間・ならく
【凪】
サテと、残るはアイツだけだな。戦力も充分。全く、復讐者ってなァどいつもこいつも働き者で助かる。
なァユキヒト、お前ちょっと先行っててくれよ。何って、ほれ、チィとばかし……新技に挑戦って奴さ。ひひ、ちゃんと援護してやるからそう心配すンなって(マ、別に心配とかしてなさそうだが。)(とは思いつつナラクさんは嘘つきなので言うだけ言う)。
まァ、真面目な話、援護が要らんのならナラクさんはいつも通り勝手にするがな。先のおおいくさで派手に活躍したお前さんと違って、ナラクさんはまだチと腕鳴らしがしたいってワケだ。
……ひひ、終わったら向こうの連中も誘ってホットドッグでも食いに行くか?
──『●●●●の加護やあらん』。
その言霊は誰にも聞こえない。その加護は己を守る呪詛でもある故に、付き合いの長い戦友だろうと聞かせてやるつもりがない。
大弓に不可視の矢をつがえ、不可視の弦を引く。強く、つよく──
燃焼の邪視が何する物ぞ。その炎、見えずのこの矢に灯して返してやろう。
──さァ。
その莫迦みたいに赤い鎧、穿いてくれる。
文月・雪人
【凪】
※アドリブ連携歓迎
難民達の方は何とか落ち着いたかな
後は厄介な敵を倒すのみ
人々にも千早城にも、手出しなどさせるものか
素早く状況を確認しつつ、ならくや仲間達と連携して戦う
一体も突破させずに護り切るには役割分担も重要そうだ
トループス級への対処は仲間に任せ
此方はアヴァタール級の抑えに回っておこう
しかし紅い敵ばかりだけれど、狼なのか虎なのかロボなのか
紅いのは豚ではないのか……いや、何でもない(目逸らし
先に行けって?
へいへい、ならくにお願いされちゃ仕方ないね
ホットドッグにコーラも追加で♪
何て軽口を叩きつつ、密かにクダ吉を放っておこう
前に出て肉弾戦ってガラじゃないけど、まあそれはそれだ
雪月花の刀を構え、囮役として前に出る
『管狐影縛法・閃』使用
ならくをディフェンスしつつ
駆け回る虎昌の動きを観察し【反撃アップ】で攻撃看破
牙と爪を刀で往なして凌ぎつつ、囮として敵の意識を引き付け
その隙を突きクダ吉が死角から影に牙を突き立てる
【ダメージアップ】なパラドクスの力と共に動きを縛り
ならく達仲間の攻撃へと繋げよう
「ディアボロスってなァ、どいつもこいつも働き者で助かる」
ことごとく破壊された侵火隊どもの残骸を見渡したのち、狭間・ならく(【嘘】・g03437)は目を眇めた。その視線の先には、敵将・飯富虎昌が立っている。
「サテ、と。残るはアイツだけだな」
敵将は配下が撃破されたことに驚きを隠せない様子で、
「なんと……我が武田侵火隊が、なすすべないとは。情けないことだ」
と、頭を振りつつ唸った。
「これが、俺たちの力ってことだよ。人々にも千早城にも、手出しなどさせるものか」
「そうはいかん!」
敵将が文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)に向かって吠える。
「我が赤備えを率いて戦場を駆けること、数えきれぬほど。一度とて不覚を取ったことはないわ!」
猛将は言い放って、頭を低くした。もとより虎を思わせる外見だが、その身体は紛れもなく4本足の虎へと変形し、力強い後ろ足が地を蹴った。
迎え撃つディアボロスたちだが、
「なァ、ユキヒト。お前、ちょっと先行っててくれよ」
迫る敵将からは目を離さず、ならくが顎をしゃくった。
「なんでって……ほれ、チィとばかし、新技に挑戦ってやつさ。
ちゃんと援護してやるから、そう心配すンなって」
そう言ってならくは「ひひ」と笑う。
「へいへい。ならくにお願いされちゃ、仕方ないね。肉弾戦はガラじゃないけど……まぁ、それはそれだ」
微笑んだ雪人は白銀の刀『雪月花』を抜き、ためらうことなく前に出た。
「紅い敵ばかりだけど、狼なのか虎なのか。紅いのは……豚ではないのか?」
「なんと、我を愚弄するか!」
「いや、そういうつもりじゃないんだ。ただ……なんでもない」
「黙れッ!」
跳びかかってくる敵将を、かろうじて避ける雪人。軽口を叩いていたその間に、刀を持つのとは逆の手で、竹管を取りだしていた。
「クダ吉、行くよ!」
雪人が敵の爪を刃で弾いている間に、するりと現れたクダギツネ『クダ吉』が、飯富虎昌の影へと迫る。クダギツネの牙が影に食い込むと、猛虎はビクリと身を震わせて、歩を止めた。
「な、なんだこれは……!」
「『管狐影縛法・閃』。厄介な敵の動きは、封じるに限るね!」
振り下ろされた雪人の刃が、敵将の肩を深々と割る。
「ぐおおッ!」
悶絶した飯富虎昌であったが、動きの自由を取り戻すと爪を繰り出しつつ跳び込んできた。跳び下がった雪人だったが、純白の狩衣が裂け、赤い滲みが広がる。
「次は、その首に喰らいついてくれん!」
「そっちばかり見てていいのかい?」
……の、加護やあらん。
言葉にも言い表せぬ「なにか」へと向けて、ならくが発した言霊。それは死地に赴いてさえ戯言を交わせる悪友・雪人であろうと、聞かせることはない。
目には見えぬ。見えぬが、確かにそこには加護が、あるいは呪詛が生じる。
「こんなものか。
先のおおいくさで派手に活躍したお前さんと違って、ナラクさんは、またチと腕ならしがしたいってワケだ」
その気配を感じ取った敵将が思わず、ならくの方を振り向いた。
「鬼さんこちら……いいや、視るべきはこちらじゃない」
ならくが大弓を構える。なんとその弓には弦が張られていないが、ならくは弦を引き絞る動きをして、パッと手を離した。
「サァ、その莫迦みたいに赤い鎧、穿ってくれる!」
弦が不可視ならば、放たれる矢もまた不可視。音もなく飛んだ矢は、敵将の胸に深々と食い込んだ。
「ぬぅッ!」
立ち上がった敵将が不可視の矢を引き抜く。その傷口からは機械油が止めどなく流れるが、
「焼き尽くしてくれん!」
敵将は戦意を衰えさせることなく、いや、むしろそれを増したようで、ならくを睨みつけた。服が燃え上がり、ならくは顔をしかめる。
しかめはするが、
「燃焼の邪視が何するものぞ。その炎、見えずのこの矢に灯して返してやろう」
嘯いて、再び矢をつがえた。
「ひひ。終わったら、他の連中も誘ってホットドッグでも食いに行くか?」
と、雪人をチラリと振り返る。
「いいね。ホットドッグにコーラも追加で♪ 奢ってくれるのかい?」
「ンなわきゃないだろ」
ふたりは得物を構え、天を仰いで咆哮を上げる敵将と相対した。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【活性治癒】がLV3になった!
【傀儡】LV1が発生!
効果2【ドレイン】がLV2になった!
【反撃アップ】LV1が発生!
狭間・ならく
もらうゼ、
・・・
トドメだ。
燃え消えそうなコートをばさりと拡げて目眩ましにしてやろう。火の粉も散るだろう、言の葉も全てフェイントとして仕掛ける。
──なんてな?
構えていた大弓をポイと投げ捨て、抜刀。
「トドメ」の一撃がくると身構えたかね。生憎と、ナラクさんは“嘘つき”でな。言った通りのことが起きるとは限らんのだ。ひひ、ひ。残念だったな?
深く、息を整えて。
舞うように灼刀を振るえば応えて箏の音が鳴るだろう。
そのどれにも、本来的には意味がない。意味などなくともそこには呪詛がある。つまり──
・・・ ・・・・・・・・・・
この刃、届かずとも呪詛は届く。
さァ、最後の演目だ。(灼刀を、振るう。今度こそ、トドメを刺さんと)
響け、地獄花──!
伊藤・真九郎
アドリブ、連携歓迎致す。
先行した仲間が既に追い詰めているか。
某も一太刀馳走してくれようぞ。
鞘に納めた太刀を抜刀術に構える。
あの赤熱の剣の前には、某の鎧も容易に溶断されよう。潜り抜けて、赤鉄の鎧ごと鋼の体を斬らねばならぬ。
仔細無し。奥義にて仕る。
【鳳の瞬き】使用。起こりを見せぬ無拍子の足運びと、大地を縮めるが如き神速の歩法にて、瞬時に敵の懐、太刀の間合いの内側に潜り込む。
己の太刀振りにも足りぬ距離だが、居合術とは本来閉所の為の屋内戦闘術。密着の間合いだろうと、抜き打ちの術理に差障り無し也。
刀で物体を切断出来る角度は、厳密には一つしか無い。逆に言えば、その一点に刃筋を合わせて引けば、この世に断てぬ物は無し。
打つべき死点を「看破」し、「両断」の極意を秘めた居合にて、鎧ごと切り裂いてくれよう。
「その素首、焼き切ってくれん!」
敵将・飯富虎昌は怒声とともに赤熱した刃を振り下ろした。
「ひひ、できりゃいいがね」
口の端を持ち上げて引きつるように笑った狭間・ならく(【嘘】・g03437)は、燃え上がった上着を脱ぎ捨て、投げつけた。上着は敵将の眼前でパッと広がり視界を塞ぐが、
「小賢しい真似を!」
飯富虎昌はそれを縦横に切り刻んで、なおも突進してきた。
「追い詰められた獣のごとくであるな」
「なにぃッ!」
「某も、一太刀馳走してくれようぞ!」
横合いから、伊藤・真九郎(戦国武将・g08505)が斬り込んだ。
「ぬぅッ!」
慌てて振り返った敵将と、激しく打ち合う真九郎。刀と刀とがぶつかり合うたびに激しい音が響き渡り、十数合打ち合ったのち、両者は鍔迫り合いとなって押し合った。
「皆が、すでに追い詰めてくれたようだ。声を張り上げたところで、虚勢としか見えぬ」
筋骨に力を込める真九郎が、面頬の奥の目を細める。
「黙れッ!」
渾身の力を込めて真九郎を押し返した敵将は、虎の足で胴を蹴った。よろめきつつ下がった真九郎に、敵将は再び斬りかかる。かろうじてそれを避けたものの、飯富虎昌はふたりを追って、なおも襲いかかった。
刃を避けたならくが、肩をすくめる。
「さて、どうするね?」
「あの赤熱の剣の前には、某の鎧も容易に溶断されよう。潜り抜けて、赤鉄の鎧ごと鋼の身体を斬らねばならぬ」
真九郎は己の刀を鞘に収め、細く息を吐いて呼吸を整えた。
「子細無し。奥義にて仕る」
「ひひ。面白い」
跳躍して距離を取ったならくは、
「そろそろ小腹も空いてきた頃合いだからな。もらうゼ……トドメだ」
と、不可視の弓弦をギリギリと引き絞る。
「させるものか!」
敵将は赤熱する刀を煌めかせて跳びかかるが、ならくは、構えた大弓を惜しげもなく、それこそ散策途中に拾った小枝を投げ捨てるかのように、無造作に手を離す。
「むッ!」
「『トドメ』の一撃が来ると思ったかね? 生憎と、ナラクさんは『嘘つき』でな。言ったとおりのことが起きるとは限らんのだ。
さァ、最後の演目だ。響け、地獄花!」
ならくが『灼刀』を抜き放つと、その柄からは箏の音が軽やかに鳴る。
その音に導かれるように、ならくは舞う。いや、舞うように刃を振るい、敵将に斬りかかる。
虚を突かれた敵将であったが、その刃をかろうじて受け止めた。
「小手先の策よ!」
と、敵将は嘲ったが……その身が、ガクガクと震えた。
刃が届くことに意味はない。さらに言うなれば、得物の有無にも意味はない。言の葉には呪詛が籠もり、嘘には真実が宿る。
ただ、クロノヴェーダに向けた敵意が、呪いを生む。
その呪いこそが敵将を絡め取り、その全身を斬り裂いた。
「ひひ、ひ。残念だったな!」
「お……のれ……ッ!」
飯富虎昌は天に轟く咆哮を上げて、ならくに向かって両の刃を振り上げた。
だが、その死角を突いて真九郎が跳び込む。その一歩は大きく鋭く、百歩の距たりも一瞬のうちに、敵将の懐へと迫った。
それでも反応を見せ、身をよじって刃を振り下ろしてきたのはクロノヴェーダの恐ろしさと言えよう。
だが、その間合いはあまりに近く、刃の鋭さにはいくぶんの濁りがあった。
真九郎は肘で敵将の腕を弾き、刀の軌道を逸らす。しかし、これほどに近い間合いでは、真九郎の刃もまた勢いを失うのではあるまいか?
否、である。
「太刀振りにも足りぬ距離だが、居合術とは元来、閉所のための戦闘術。密着の間合いであろうと、抜き打ちの術理に差し障りなし也」
真九郎の右手は、すでに刀の柄にかかっている。
「刀で切断できる角度は、厳密にはひとつしかない。
逆に言えば、その打つべき死点に刃筋を合わせて引けば……」
ほとんど密着した状態で、真九郎の刃が抜き放たれる。
斜め下から脇腹に食い込んだ刃は金属で作られた敵将を易々と斬り裂いた。真っ二つにされた敵将の上体が、宙を舞う。
「この世に、断てぬものはなし!」
地に伏した骸に、千早城の影が落ちた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【腐食】がLV2になった!
【一刀両断】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV4になった!
【反撃アップ】がLV2になった!