千早城起動作戦

 天正大戦国の『河内国』を最終人類史に奪還した事で、移動城砦である『千早城』は、和泉国の海岸に漂着したようです。
 移動城砦『千早城』を使いこなす事が出来れば、天正大戦国の攻略が大きく有利になるでしょう。

 千早城の漂着を知った『和泉国』のジェネラル級天魔武者、狂月神機『淀殿』は、千早城の破壊の為に戦力を差し向けてきたようです。
 千早城の修復と、エネルギー充填の間、この敵の襲撃から千早城を護り通してください。


狂月神機『淀殿』

千早城起動作戦~真・我こそが四天王なり!?(作者 雷紋寺音弥
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#天正大戦国  #千早城起動作戦  #千早城  #和泉国  #狂月神機『淀殿』 


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●狙われた千早城
 千早城。
 移動可能な戦略拠点としての価値がある城が、先の戦いで和泉国の沿岸に漂着した。その報を受けた淀殿は、岸和田城の天守閣にて思わず笑みを浮かべた。
「妾の為に、城の方から来てくれるとは……すぐに、千早城を回収して参れ」
 当然、失敗すれば相応の処罰が下ることになるが、成功すれば金も名誉も望みのままだ。誰か、腕に覚えのある者はいないのかと叫べば、そこに現れたのは五色の箱のような物体であり。
「「「「「……『我等』、龍造寺四天王、参上いたしました」」」」」
 箱が合体し、中央から龍の頭部が迫り出したところで、それは天魔武者の形を取っていた。天魔武者としては一体でしかないにも関わらず、その声は妙なエコーがかかり、まるで五人が当時に喋っているかのようだった。
「相変わらず、けったいな登場のしかただこと……。まあ、千早城を妾のものにできるのであれば、誰であろうと構わないわ」
 さすがの淀殿も、目の前の天魔武者の珍妙な登場の仕方には、少しばかり面食らっていた模様。しかし、それでも気を取り直して改めて千早城奪還の任を命じると、最後に何かを思い出して付け加えた。
「そういえば……あの辺りには河内国のゴミが住み着いているようね。その掃除もしてきなさいな」
「「「「「では、それは『我等』の称号を騙る有象無象に任せましょう。餌さえぶら下げれば、汚れ仕事でも喜んでやるような者達でありますが故に……」」」」」
 再び反響する五つの声。淀殿より命を受けた龍造寺四天王は、その身体を五つの箱に戻すと、千早城を奪還すべく飛び去って行った。

●四天王再び
「貴殿らの活躍で、我らは《七曜の戦》を乗り越え、最終人類史に多くの大地を奪還する事に成功した。この勝利が我らにとって、今までになく大きなものであることは疑いようもない事実であろうな」
 だが、戦いは終わらず、むしろこれからが本番であると、蒼・勝峰(インセクティアの無双武人・g03511)はディアボロス達に告げた。再びディヴィジョンに分割された世界で、虐げられる一般人を救い、大地を強奪したクロノヴェーダに復讐を果たすことに変わりはないと。
「《七曜の戦》の後、各ディヴィジョンの状況は大きく変化しているようだ。今後は、《七曜の戦》後の状況に合わせた作戦を展開していく事になる故、勝って兜の緒を締めねばならぬだろう」
 そういうわけで、まずは最終人類史に奪還した『河内国』から、『和泉国』に漂着した千早城に向かって欲しいと勝峰は続けた。漂着した事で千早城は破損しているようだが、修復してエネルギーさえ供給すれば、再び起動させる事が可能となる。移動城砦である『千早城』があれば、天正大戦国の攻略の大きな助けになることは間違いない。
「千早城の修復は、新宿島の技術者達が準備してくれた素材や工具などを利用して行う事になる。クロノ・オブジェクトの破損部分を、科学技術の粋を集めて補うということだ。供給する力……貴殿らの時代ではエネルギーと呼ぶのであったな。そちらも地獄変で集めたものを用いる故、何ら心配する必要はない」
 実際、《七曜の戦》の為に準備したエネルギーは幾分か残されており、今回使用するエネルギーもハロウィンで補充可能なので、惜しみなく使用して問題無いと勝峰は続けた。その上で、やはり重要となるのは千早城の防衛。どれだけ修復したところで、敵に奪われてしまっては元も子もないわけで。

「千早城が漂着したのは、和泉国と河内国の国境付近。最終人類史に奪還した河内国は海になっている故、海岸沿いに漂着した形だ。その千早城を狙い、早々にクロノヴェーダの軍勢が迫っている。近隣には河内国から強制移住されたが、しかし河内国に戻ることが出来なかった難民達が仮初の集落を作って生活を営んでいる。場合によっては、彼らの生活援助も必要かもしれんな」
 そんな難民の集落だが、千早城を狙う淀殿は、河内国の難民など全員死んで良いと考えているらしい。支援の有無に関係なく、ディアボロスがクロノヴェーダの軍勢を討伐せねば、遅かれ早かれ全滅だ。
「今回、千早城奪取の任を任されているのは、龍造寺四天王を名乗るクロノヴェーダ達だ。《七曜の戦》の前哨戦でも現れた、赤い甲冑を纏った天魔武者であるぞ」
 彼らはトループス級だが上昇志向は人一倍強く、仲間を押し退けてでも自分だけ出世すれば良いと考えている。各々が龍造寺四天王であると主張し、仲間意識など全くない。そのため、連携戦術は不得意だが、しかし今回は『住民を最も多く虐殺した者が龍造寺四天王に任命される』と煽られており、難民を殺すことを優先してくるので厄介だ。
「貴殿らの力を以てすれば、此奴らを蹴散らし難民を守ることなど造作もないであろう。だが、問題なのは、千早城に現れる方の天魔武者だ。こちらも龍造寺四天王を名乗っているが、赤甲冑の紛い物などではない。四天王でありながら一体しかおらぬのは、史実にて龍造寺四天王と呼ばれた五人の力が、一つに集まった存在かもしれぬ故に……」
 その実力は、アヴァタール級であろうとも推して知るべし。単純計算して五人力なのだから、何も考えずに挑めば苦戦することは間違いない。
 戦いを優位に進めるためには、仲間との協力が不可欠だろう。千早城が起動すれば、淀殿の拠点である『岸和田城』に向かい城同士の戦いを挑む事が出来るため、なんとしても守らねばならない。

「現在、《七曜の戦》における我らの勝利は、クロノヴェーダにとって大きな脅威となっている。我らに対する情報や対策が広まったことで、【飛翔】や【使い魔使役】などの使用は、迂闊に行えば却って自身の首を絞めることになり兼ねん」
 河内国の難民支援含め、今は目の前の任務に集中すべきだろうと勝峰は告げた。起動した千早城で行いたい作戦がある場合も、今回の戦いや修復作業で試すのではなく、攻略旅団で提案するのが最善であると付け加え。
「天正大戦国のディヴィジョンにて我らの優位を維持するためにも、千早城は守らねばならぬ。貴殿らの活躍に、期待する」
 最後にそれだけ言って、パラドクストレインに乗るディアボロス達を見送った。

●殺戮の赤き鎧
 海辺に設けられた簡素な集落。仮初の住まいが設けられた寂しい場所は、しかし今となっては赤き鎧の天魔武者達による地獄絵図が繰り広げられていた。
「殺せ! 殺せ! 皆殺しだ! 一人でも多くの者の首を取るのだ!」
「首の数が最も多い者が、真の龍造寺四天王として認められるのだ! 誰にも抜け駆けなどさせるものか!」
 我先にと手柄を争い、人々を虐殺する天魔武者達。その光景を横目に、真の龍造寺四天王は、独り千早城へと向かって行く。
(「「「「「ふん……愚かな連中よ。せいぜい汚れ仕事に精を出すのだな」」」」」)
 他人を出し抜き、自分だけが武勲を得ようとする者に、四天王の名は荷が重すぎる。そう、心の中で呟きつつ、五色の天魔武者は人々の悲鳴を背に集落を後にした。


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●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【浮遊】
1
周囲が、ディアボロスが浮遊できる世界に変わる。浮遊中は手を繋いだ「効果LV×3体」までの一般人を連れ、空中を歩く程度の速度で移動できる。
【託されし願い】
1
周囲に、ディアボロスに願いを託した人々の現在の様子が映像として映し出される。「効果LV×1回」、願いの強さに応じて判定が有利になる。
【泥濘の地】
1
周囲の地面または水面が泥濘に変わり、ディアボロスは指定した「飛行できない対象」の移動速度を「効果LV×10%」低下させられるようになる。
【完全視界】
1
周囲が、ディアボロスの視界が暗闇や霧などで邪魔されない世界に変わる。自分と手をつないだ「効果LV×3人」までの一般人にも効果を及ぼせる。
【建造物分解】
1
周囲の建造物が、ディアボロスが望めば1分間に「効果LV×1トン」まで分解され、利用可能な資源に変化するようになる。同意しない人間がいる建造物は分解されない。
【温熱適応】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」が、クロノヴェーダを除く全ての生物が、気温摂氏80度までの暑さなら快適に過ごせる世界に変わる。
【書物解読】
1
周囲の書物に、執筆者の残留思念が宿り、読むディアボロスに書物の知識を伝えてくれるようになる。効果LVが高くなる程、書物に書かれていない関連知識も得られる。
【クリーニング】
2
周囲が清潔を望む世界となり、ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の建造物や物品が、自動的に洗浄殺菌され、清潔な状態になる。
【アイテムポケット】
2
周囲が、ディアボロスが2m×2m×2mまでの物体を収納できる「小さなポケット」を、「効果LV個」だけ所持できる世界に変わる。
【防空体制】
2
周囲が、飛行する存在を察知しやすい世界に変わる。ディアボロスが屋外を飛行中の敵を発見するまでに必要な時間が、「効果LVごとに半減」する。

効果2

【能力値アップ】LV1 / 【命中アップ】LV3 / 【ダメージアップ】LV4 / 【リザレクション】LV1 / 【先行率アップ】LV3 / 【ロストエナジー】LV1

●マスターより

雷紋寺音弥
 こんにちは、マスターの雷紋寺音弥です。

 和泉国にて、千早城を天魔武者から守るシナリオです。
 周辺には河内国の難民が築いた仮初の集落もあるので、彼らの支援も行ってあげたいところです。

●選択肢①:千早城の修復とエネルギー供給
 千早城の修復選択肢です。
 破損している石組を修繕する土木作業の他、破損した関節部分の部品を新宿島で製造した代替部品に取り換える作業、制御機構の一部を新宿島の電子部品に取り換えるなどの改造を行っていきます。

●選択肢②:河内国の難民の援助
 一時的な食糧支援だけでも構いませんが、畑を作る、丈夫な家を建てるといった、生活の基盤を整える行動は喜ばれます。

●選択肢③:一般人を襲うトループス級(龍造寺四天王)
 赤い甲冑を纏った天魔武者で、その全員が龍造寺四天王を自称しています。
 仲間意識は皆無ですが、最も多くの難民を虐殺した者が次の四天王になれると煽られているため、放っておくとオープニングにあったような虐殺が行われてしまいます。

●選択肢④:アヴァタール級との決戦(龍造寺四天王)
 千早城を狙うアヴァタール級の天魔武者で、その実力は四天王を自称するトループス級とは比べ物になりません。
 史実では五人いたとされる四天王の集合体のようですが、真偽の程は不明です。
53

このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


眉立・人鳥
アドリブ絡み歓迎

さて、と。あの決戦から早数ヶ月……
ようやくこの目で再び見る事が出来たな、千早城
和泉国に漂着したって聞いた時はちと焦ったぜ

俺達の歴史で知る、千早城とは最早根本から違う存在だろう
動力部はほぼ無傷で抑えたはずだが、一応要チェックとしつつ
制御系に駆動系や、動かした際に破損してはまずい部分など
新宿島の専門家と細かく意見交換し、真っ先に確認するべきポイントを
明確にしておきメモを取っておく。優先的に補強修復に努めたい所だな
元は山城だったんだ、海風にやられてる可能性も考慮しよう

やはりまずは内部の様子を見たい
実地で内部に入る際にはクリーニングを発動し、掃除の時短
時間の許す限り自分の足で全体を見て回って、メモリつつチェック
一切加減する余裕は無かったからな、本丸なんかはボロボロだろう
スマホが持ち込めるなら動画でデータを残す

時間的余裕があるなら、駆動系の作業を少しでも進めておきたいか
制御系の試験をする際にも必要になるだろう
仲間と共に組み立てた部品をお互い指差しでチェックし、取り替えてくぜ


月下部・小雪
《七曜の戦》でみんなが頑張って守ったお城、です。さ、さっそく修理していきましょう!

ち、力仕事は男の人にお任せして、ボク達はお城の中で組み立て作業とかやってみましょう。えっ、コダマは力仕事でも大丈夫、ですか?
きょ、今日はボクのお手伝い、お願いします。

新宿島から持ち込んだ部品を、持ってきた組み立て説明書を【書物解読】で読み進めながら、千早城に組み込む部品をどんどん組み立てて、いきますね。
狭い部分の組み立てはコダマに潜り込んでもらって頑張って、もらいましょう!

な、なんだかおもちゃを作っているみたい、です。こ、これを進めていけば千早城がかっこよく動くようになるの、でしょうか。
操縦できるようになったら、コダマも運転させて、もらいましょう!


八百陣・葵漆
千早城の奪還には僕も参加したからね
そろそろちゃんと動くようにしたいところだね

【アイテムポケット】から新宿島で用意された設計図や
愛用の道具各種を取り出して、修復に取り掛かろうか
準備は万全、整っているからね

ガジェッティアとして自作の絡繰り兵器はよく製作しているし
「機械知識」もそれなりに詳しいからね
こういう作業は得意だよ
機構をきっちり「観察」して修復個所や内容を「看破」
手の入りにくいところは「念動力」で工具を操ったりもしつつ
粛々と修復をすすめていくよ

それにしても、また四天王を名乗るやつが出てくるようだね
虐殺も城の奪還ももっての他
返り討ちにしてやろうじゃないか


●千早城大修理作戦!
 海辺に佇む戦国の城。あまりに場違いな場所に、突如として現れた千早城を見上げながら、ディアボロス達はそれぞれに思いの丈を述べていた。
「さて、と。あの決戦から早数ヶ月……。ようやくこの目で再び見る事が出来たな、千早城」
 和泉国に漂着したと聞いた際には焦りを覚えた眉立・人鳥(鳥好き兄ちゃん・g02854)であったが、それでも敵の手に堕ちなかったのは幸いだ。だが、こんなところに放置していては、直ぐにでも敵に奪われ兼ねない。なにより、これまでの戦いで少なくない損害を被った千早城は、このままでは動くこともできないのだ。
「千早城の奪還には僕も参加したからね。そろそろちゃんと動くようにしたいところだね」
「《七曜の戦》で、みんなが頑張って守ったお城、です。さ、さっそく修理していきましょう!」
 八百陣・葵漆(勝利こそが正義・g01007)の言葉に、月下部・小雪(おどおどサマナーところころコダマ・g00930)が頷いた。もっとも、いざ修理をするといっても、それぞれに得意な分野は異なっている。まずは自分の得意とする分野から取り組めばよかろうと、ディアボロス達は手分けして作業を進めることにした。

●詰まって大工事!?
 その外観からだけでは、一見してどこが破損しているのか不明な千早城。しかし、移動拠点でありながら動くことができないということは、駆動系に致命的なダメージを受けている可能性が高かった。
「俺達の歴史で知る千早城とは、最早根本から違う存在だろうな。動力部はほぼ無傷で抑えたはずだが……やはり、それ以外の部位が破損しているのか?」
 いずれ補修が完了した際のことも考えて、人鳥は破損すると拙そうな部位を入念に洗い出して行く。今後、本格的な移動拠点として使われることとなった際に、再び戦闘で破損してしまっては意味がないからだ。
 修復だけでなく、場合によっては補強もする必要があるだろう。元は山城でありながら、今は海辺に放置されていることからして、塩害に対する簡易的な対策も施しておかねばならないかもしれない。
 どちらにせよ、まずは内部の様子を確認せねばと本丸に上がれば、そこは思っていた以上に悲惨な状態になっていた。
「うわぁ……。想像以上に酷いね、これは……」
「見事にボロボロ、です……。この様子だと、他の場所も……」
 この先が思いやられると溜息を吐く葵漆や小雪だったが、嘆いていても始まらない。とりあえず、まずは直ぐにでも動けるようにしなければと、三人は駆動系の修理に取り掛かる。
「えぇと……この歯車とか、謎の箱みたいなやつで動かしていたみたいだね」
 新宿島で用意された設計図と見比べながら、葵漆は破損した個所を確認して行く。一見して木製の簡素なカラクリにしか見えないものの、実際は常識を超えた技術の産物であるクロノ・オブジェクトの破片なので、見た目の形だけ修理しても修復したことにはならないのだ。
 強度が足りない個所は金属部品を使う必要もあるだろうし、謎の力で動いていた個所も、現実的な機械技術を用いた部品で代用しなければならないだろう。とりあえず、この場で組み立てられそうな部品から作って交換して行こうと、三人はそれぞれの作業を開始する。
「そ、それでは、部品の組み立ては、ボクがやります」
 パーツの作成は、主に手先が器用な小雪が担当することになった。組み上がった部品は、人鳥が指差し確認しながらしかるべき場所に運んで行く。そして、それらを実際に組み込んで行くのは、機械の知識に長けた葵漆の仕事だ。
「きょ、今日はボクのお手伝い、お願いします」
「もっきゅ~♪」
 小雪の相棒であるモーラット・コミュのコダマも、主に人の手が入りにくい場所の組み立て作業を手伝っている。しかし、やはり人間が作業するのに比べ、細かい仕事はできないのだろうか。調子に乗って狭い隙間に顔を突っ込んだところで、盛大なモラ詰まりを起こしてしまった。
「……っ!? もきゅきゅぅぅぅぅ!!」
「あぁっ! コダマが詰まって……い、今、助けます!!」
 慌てて小雪が引っ張ったことで大事には至らなかったが、今後の修理では気を付けねばなるまい。それら、様々な注意点や、未だ補修が完了していない個所の状態をスマホで動画に収めつつ、人鳥は設計図に赤い丸を記入して、次なる課題を明確にして行く。
「な、なんだかおもちゃを作っているみたい、です。こ、これを進めていけば千早城がかっこよく動くようになるの、でしょうか」
「ああ、たぶんな。今回は主に駆動系だったが……呪術的な力を使っていた個所は、電子制御系のシステムを組み込むことで代用ができるかもしれないな」
 もっとも、それをするのは今ではないと、人鳥は設計図を畳みながら小雪に告げる。確かに、補修はやればやるほど次の作業にも取り掛かりたくなるものだが、この城を狙って現れるクロノヴェーダがいる以上、修理だけに専念すれば良いというわけでもない。
「それにしても、また四天王を名乗るやつが出てくるようだね」
「そのようだな。それに……どうやら今回は、偽物だけでは済まないらしい」
 この後に待つ戦いを思い浮かべ、葵漆と人鳥がそれぞれに天井を仰ぐ。《七曜の戦》に現れた大量の龍造寺四天王は有象無象の雑魚だったが、今回はそれらとは別に、真の龍造寺四天王も現れるというのだ。
 果たして、その実力の程はいかなるものか。奪還した千早城を守り抜くためにも、この戦いは負けられない。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【クリーニング】LV1が発生!
【書物解読】LV1が発生!
【アイテムポケット】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV2が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!

獅子堂・崇
アドリブ連携歓迎

千早城の修復というのも興味はあるが、難民のほうが心配だからな。俺はこっちで支援に徹するとしよう。

俺たちはこの周辺の人たちに支援を行っているものだ。食料を持ってきた。建物の修繕などが必要ならそれも手伝う用意がある。

とりあえず保存食は持てるだけ持っていこう。この時代なら焼き米や干し飯に、保存性は落ちるが干物、漬け物も持っていけるな。調味料と保存食作りのために塩もあったほうがいいか?

難民の皆に食料を配り終えたら建物の修繕や建築を始めるとしよう。ディアボロスになってから大工仕事が増えたからな。最近暇なときに本で製法も学んだりしてるから、わりと丈夫に作れる自信はあるぞ。
ある程度木材や釘は持ち込むとして、使えなくなった建物は崩してもいいか聞いてよければ建築物分解で材料に変えてしまおう。

今は辛いことも多いだろうが、諦めないでくれ。皆が平和に過ごせるように、俺たちも活動を続けるからな。


獅子城・羽鳥
※連携・アドリブ歓迎

自分達が連行しておいてゴミ呼ばわりする自称淀殿は腹ただしいが、ディアボロスが河内国を奪還したせいで難民化とはやりきれない
俺も手伝ったしな……
他のディヴィジョンにも七曜で悪化してる地域が少なくなくて気が滅入るが立ち止まるわけにはいかない
千早城は味方に任せて支援だ

【アイテムポケット】と荷車や背嚢も使い
すぐに食べられる握り飯と竹筒入りの水
排斥力を受けない保存食と農具、工具
飢饉に強い種芋。育て方と食べ方の説明付き(排斥力を受けない紙と墨で、新宿島の学者に当時の言葉で図解入りで易しく書いてもらった。既に河内国の支援でも植えている)
を持てるだけ持参

まず握り飯と水で力をつけてもらう
後は物資を収容、建物の修復や農地の耕作その他力仕事など出来る事を手伝おう
味方の有用な効果も活用

スエニョは子供達の遊び相手を頼む
犬好きの大人を癒やしてもいいんだぞ

休憩中はソードハープで、季節外れだが田植え歌や収穫祭の歌を歌おう
新宿島で聞きかじったものをアレンジしたが、楽しんでもらえるといいが……


●戦士の責任
 《七曜の戦》による土地の奪還。先の戦いで多くの時代の一部を取り戻すことに成功したディアボロス達であったが、その余波は意外なところで現れていた。
(「ディアボロスが河内国を奪還したせいで難民化とは……やりきれないな」)
 自分達の戦いの結果が今の状況を招いたことに、獅子城・羽鳥(メタリックトルバドゥール・g02965)は少なからず責任を感じていた。自分で連れて来た挙句にゴミ呼ばわりする淀殿は論外だが、ここで彼らを放置しておけば、それは己の目的のために力無き人々を道具扱いする淀殿と、果たして何が違うというのか。
「俺も難民の方が心配だからな。こっちで支援に徹するぜ」
 同じく獅子堂・崇(破界拳・g06749)も、難民支援に協力を申し出た。見れば、直ぐ近くにも木の板を組み合わせて作った簡素な小屋があり、粗末な衣服を纏った人々が、干からびた魚をしゃぶっていた。
「ん……なんだ、あんた達は?」
「見慣れねぇ顔だな? あんた達も、住む場所を追われてここに来たんか?」
 難民達の何人かは、羽鳥や崇を新参者だと思っているようだった。限られた物資と食量しかない場所では、人々の心も荒んで行き、当然のことながら余所者に対しての風当たりも強くなる。こういう時は、なるべく早期に警戒を解かねばならないのだが……その手の類の交渉は、崇の得意分野だった。
「俺たちは、この周辺の人たちに支援を行っているものだ。食料を持ってきた。建物の修繕などが必要ならそれも手伝う用意がある」
 まずは自分達が敵でないことを告げ、相手の欲しているであろうものを提示する。まだ、世界が普通に存在していた頃、彼が世界各国を回ることで得た処世術と交渉術だ。
「なにっ! 食い物があるだって!?」
「おお、米だ! 米があるぞ!」
 ほんの僅かな食糧ではあったが、難民達の警戒を解くには十分だった。もっとも、この程度の量では、せいぜい1日で食べ尽くしてしまう。本格的な支援を考えるのであれば、彼らがこれからも、この地で暮らして行けるよう便宜を図ってやらねばならない。
「すまない。本当なら、もう少し持って来たかったのだが……」
 興奮する難民達の前に、羽鳥もまた持ち込んだ食料を取り出して見せた。だが、それらはやはり、個人で携帯できる最大限の量しかない。パラドクスの残留効果を利用して運搬しようにも、時代を超えた時点で残留効果はリセットされてしまうため、新宿島にいる時点では残留効果の恩恵を受けることができないのだ。
 殆ど無限に物資を押し込め、取り出すことができるようなポータルでもあれば話が楽だったが、そうそう都合よくは進まない。羽鳥が持ち込めたのは、その日の昼食になるであろう程度の量の食料と、後はいくつかの作物だけである。
 とりあえず、まずは空腹をなんとかした方が良いだろうと、崇と羽鳥は難民達に食事をするよう促した。やはりというか、持ち込んだ食料の大半は食べ尽くされてしまったが、むしろこれからが本番だ。
「力が戻ったかい? では、これも置いていくから、育てるといい」
 そう言って羽鳥が難民達に与えたのは、飢饉に強い種芋だ。おまけに、育て方と食べ方の説明付き。排斥力を受けない品種しか持ち込めないのが難点だが、救荒作物の存在は、それだけで難民達の命綱となるわけで。
「それにしても、酷い家だな。嵐でも来たら、一発で吹き飛ぶぞ」
 その一方で、崇は難民達の建てた仮設の小屋を見回りながら、あまりの出来の悪さに溜息を吐いていた。
 建築の素人が建てたにしても、随分と酷い家だ。これなら、途上国のスラムの人間が建てたバラックの方が、まだ雨風を凌げるかもしれない。
 敢えて喩えるなら、難民達の建てた家は、童話の子豚が建てた藁の家よりも粗末なものだった。これでは、クロノヴェーダの攻撃を受けずとも、遠からず集落が崩壊してしまう。
「なあ、あの辺りにある家は、誰も住んでいないのか?」
「ん? ああ、あそこかい。前までは住んでいたんだけど、今は俺の家に避難しているんだよ」
 崇が指差した家を見て、難民の一人が答えた。見れば、同じように遺棄された家はいくつもあり、やはりというか基本の点で、欠陥品な家が多いようだった。
 そういうことなら、任せておけ。それだけ言って、崇は家の前に立つと拳を構え、凄まじい打撃を繰り出した。その一撃は、粗末な家を簡単に吹き飛ばし……一瞬で、バラバラの資材へと変えてしまった。
「ほぇぇ……こりゃ、たまげた……」
「崩れた家を後片付けするのにも、一苦労だったっちゅうに……」
 度肝を抜かれる難民達。そんな彼らを他所に、崇は資材に変えた家の残骸を使って、まだ残っている家を修理して行く。土台の部分から腐っているものもあったので、場合によっては最初から建て直しになってしまったが。
「ふぅ……まあ、こんなもんか?」
 額の汗を拭い、改めて見上げれば、そこには立派な小屋が出来上がっていた。少なくとも、先程までのバラックの出来損ないのような家とは大違い。大所帯で住んでも問題ないよう、中も広々とした作りに変えてある。
「あぁ、ありがてぇ! これで雨が降っても身体を濡らさずに済む!」
「それだけじゃねぇ! もう、土に蓆をひいて寝なくてもええ!」
 凄まじく完成度の高い家を前に、難民達は歓喜の涙を流し、ついには崇を拝み始めた。
 これもまた、世界各地を旅して得た経験の成せる技。かつての旅で得た友を取り返すため、この戦いには絶対に勝たねばならないと、崇は改めて決意を固め。
「スエニョは子供達の遊び相手を頼む。畑の方は、俺がなんとかしておくから」
 パンツァーハウンドのスエニョに子ども達の遊び相手を任せ、羽鳥は農作業の方を手伝っていた。説明書があるとはいえ、こういうものは、やはり実際にやって見せなければ意味がない。種芋の育て方を難民達に教えつつ、一仕事終えたところで休憩だ。
「さて……新宿島で聞きかじった程度のものだが、楽しんでもらえるだろうか」
 ソードハープで田植え歌や収穫祭の歌を歌えば、子ども達も一緒に歌い出した。季節外れであろうと関係ない。彼らにとっては久しぶりに笑える時間を過ごすことができたのだから。
 想定していた食料を全て運び込めなかったのは心残りだったが、今の難民達を見ていると、心配する必要はなさそうだった。
 どれだけ小さくとも、心に希望の灯が消えない限り、人は前に進み続けることができる。そして、本当の支援というものは、自分達が立ち去った後に自立を促せるようなものでなければ意味がない。
 丈夫な家と荒地でも育つ作物があれば、それだけ彼らにも余裕が生まれる。願わくは、その余裕から更に生きる力を得て欲しいというのが、ディアボロス達に共通する想いだった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【建造物分解】LV1が発生!
【アイテムポケット】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
【先行率アップ】がLV3になった!

●我等こそは四天王なり!
 千早城の修復と難民達への生活支援。そのどちらもが良好に進んで行く中、国の境に迫る赤い影。
 それらは全て、赤い鎧に身を包んだ天魔武者だった。隊列は乱れまくり、ともすれば全員が一番槍を狙っているような状況だが、とにかく無駄に数だけは多い。
「ぬぉぉぉぉっ! 一番槍は、俺のものだぁ!」
「なにを! 貴様なんぞに、獲物の首を取らせてなるものかぁ!」
 早々に仲間割れを開始する天魔武者達であったが、彼らの目的は難民達の首にある。放っておけば無差別に虐殺を行うのは想像に難くなく、このままでは難民達の命が危ない。
「退け! 俺こそが、四天王に相応しいのだ!」
「いや、俺だ! 俺が一番多くの獲物を狩って、四天王に名を連ねてみせる!」
 龍造寺四天王。その名を自称する赤い天魔武者達には、もはや自分が出世することしか頭にない。そして、そんな彼らの浅ましい所業を、遠間から眺めるのは五つの箱。
(「ふん……嘆かわしいことよ。貴様らには、四天王の名は荷が重すぎるわ」)
 リーダーと思しき赤い箱が、心の中で侮蔑した様子のままに呟いていた。
 彼こそ……否、彼らこそ、真の龍造寺四天王。五つの力を一つに束ねた、他に類を見ない天魔武者。
 そちらが目先の武勲に気を取られている内に、自分達は本懐を遂げさせてもらう。そう呟きながら、五つの箱は千早城を目掛けて飛んで行くのであった。
八百陣・葵漆
密集陣形は統率の取れた動きがあってこそ有効なものさ
ただ固まっているだけでばらばらに動いては
まとめて倒してくださいと言っているようなものだね
折角の槍衾も宝の持ち腐れだね

さて、功を焦って突っ込んでくるならば
敵の通るルートも予測は容易いね
地形を計算して、きっちり準備を整えて迎え撃とうか

敵の突撃に合わせて
『火計:焦熱之檻』を発動するよ
先ずは敵の左右に火を放ち、道の外に逃げられないように
それから「引くような臆病者に四天王が務まるのかな?」と煽ってこちらへの突撃を誘おう
そうやって敵が無策に突っ込んでこれば……
事前の仕掛けが発動し、敵軍の前後左右は炎に包まれる

これで詰み、これが計略というものさ
焦熱之檻の中で、念願も果たせずに燃え尽きると良い

一般人の虐殺を狙った外道どもには、ちょうどいい末路だね


獅子堂・崇
アドリブ連携歓迎

またこいつらか。伊勢の防衛も大事な戦いだったが、今度はすぐ後ろに守るべき人たちがいるんだ。一体たりともここから先に進ませる訳にはいかないな。

今回のこいつらの目的はあくまで難民の虐殺だ。そう考えると俺たちを倒すことを考えずに突っ込んで来る可能性もあるな。
泥濘の地で速度を落とした所を狙ってまとめて吹き飛ばすか。

俺が相手になってやる。難民の虐殺よりディアボロスを倒したほうが実力を認められるし、武勲になると思うぞ。俺を倒せたやつが龍造寺四天王を名乗ればいい。
前だけを見るのも悪くないが、たまには下も見ないと足を掬われるぞ。

さて、これでこっちに注意を引き付けられるといいんだが。
前の奴らの足を止めることで後ろが焦れて仲間割れでもしてくれればもうけものだが、どうなる?

四天王になるためにどんな条件があるのか知らないが、そんなことで四天王が名乗れるとでも思っているのか。


篠村・蓮十郎
戦えぬ者を斬ることが手柄とは、随分と浅ましい。
そんな者が就く四天王とやらも程度が知れるというものだ。

こちらに釘付けになってくれれば上々だが……
見向きもせず突破を試みるかも知れん
まずは正面から相対し脇を抜けられぬよう挑発
試製鉄刀を抜き放ち掲げることで難民を越える手柄があると思わせ
こちらを意識するように仕向ける

続けてこちらも攻勢に出る
隊列の乱れや勇み足で前に出過ぎた者、その槍衾の綻びに付け入り突進
残像を瞬かせる歩法で撹乱し鉄刀を振るう[乱刃]の一太刀で仕留めに掛かる

さて、攻勢に出る者は俺だけでは無い
味方の行動により足を取られた者、意識を散らし狼狽える者が出れば、容赦無くその隙を突き斬り捨てていこう

こちらも動きは止めず敵陣を駆け抜け側面や背後を取りに行く立ち回りを以て撹乱
味方への援護とする

さて、蛮族ども。
貴様らの矜持を見せてみろ。
……そんなモノがあるのならば、な。


●迫り来る虐殺者
 村へと迫る赤き怒涛。数だけは無駄に多い天魔武者の大軍を前に、獅子堂・崇(破界拳・g06749)は辟易した様子で呟いた。
「またこいつらか。伊勢の防衛も大事な戦いだったが、今度はすぐ後ろに守るべき人たちがいるんだ。一体たりともここから先に進ませる訳にはいかないな」
 あの時はディアボロスを優先して狙ってきたが、今回は難民の虐殺を目的としている。それだけに、こちらを無視して突っ込んで来る可能性も高く、一体でも防衛ラインを突破されれば凄惨な結果となり兼ねない。
「戦えぬ者を斬ることが手柄とは、随分と浅ましい。そんな者が就く四天王とやらも程度が知れるというものだ」
 殆ど蛮族の思考と変わりないと吐き捨てる篠村・蓮十郎(鋼剣・g09914)だったが、それでも数だけであれば相手の方が圧倒的だった。だが、そんな状況であるにも関わらず、八百陣・葵漆(勝利こそが正義・g01007)は落ち着き払った様子で周囲の地形を頭に叩き込んでいた。
「密集陣形は統率の取れた動きがあってこそ有効なものさ。ただ固まっているだけでばらばらに動いては、まとめて倒してくださいと言っているようなものだね」
 古代ローマなどにもファランクスという戦術があったが、あれは歩兵が足並みを揃えて突っ込んで来るから意味があるもの。手柄を求めて我先に突撃して来るだけでは、一番槍に近い者ほど無駄死にして行くだけである。
 どちらにせよ、ここから先へ行かせてはならない。有象無象の雑魚どもに、戦いは数より質であることを教えてやるべく、ディアボロス達はそれぞれ敵を迎え撃つ配置に就いた。

●泥濘火刑の策
「うぉぉぉぉっ! 一番槍は、俺様だぁぁぁぁ!」
「えぇい、抜け駆けなどさせぬ! 我こそが、誰よりも多くゴミども首を狩り、次なる四天王に任命されるのだ!」
 それぞれ、好き勝手なことを叫んで突撃して来る赤い鎧の天魔武者達。まずは彼らの目を引きつけねばならないと、蓮十郎と崇が前に出た。
「どうした、蛮族ども! 貴様らの相手はここにいるぞ!」
 刀を高々と掲げ、蓮十郎が叫ぶ。続けて崇も拳を構え、こちらに視線を向けた天魔武者達を挑発する。
「俺が相手になってやる。難民の虐殺よりディアボロスを倒したほうが実力を認められるし、武勲になると思うぞ?」
 どうせ四天王を名乗るなら、ディアボロスを倒した者が名乗る方が相応しいはず。そんな崇の言葉に、赤い鎧の天魔武者達は……なんと、物の見事に乗ってしまった!
「ディアボロスだと!? フハハハハ! 飛んで火にいる夏の虫とは、このことよ!」
「貴様達を倒せば、我が四天王になるのも容易いこと! その首、早々に献上せぇぇぇぇい!」
 なんというか、ここまで単純だと却って拍子抜けしてしまう。仲間意識のなさといい、本当にやる気のある無能は存在そのものが害悪だ。
「まとめて蹴散らす!」
 アホみたいに突撃して来る天魔武者達に、まずは崇が強烈な正拳突きを繰り出した。しかも、単なるパンチではなく、破壊の念による衝撃波を伴う必殺の一撃だ。
「「「ぐわぁぁぁぁぁっ!!」」」
 殆ど何もできないまま、天魔武者達は吹っ飛んでいった。だが、それだけでは終わらない。なんと、崇の攻撃は周囲の大地さえも液状化させ、泥田のような状態にしていたのだ。
「前だけを見るのも悪くないが、たまには下も見ないと足を掬われるぞ」
 そう告げる崇の前では、天魔武者達が泥に足を取られている。もっとも、逆説連鎖戦において、足場が悪くなる程度では、そこまで大勢に影響は出ない。せいぜい、少しばかり動きにくくなる程度であり、おまけに天魔武者達は自分の前にいる仲間を倒して泥の中に沈め、その背中を踏みつける形で強引にこちらへと向かってくるので性質が悪い。
 このままでは、いずれこちらの防衛ラインを突破され、集落へ到達する者が出ないとも限らない。ならば、少しでも多くの敵を引き付けようと、葵漆は火を放ちながら天魔武者達へと告げる。
「火が恐ろしいかい? でも……この程度で退くような臆病者に四天王が務まるのかな?」
 丸焼きにされたい者から、掛かってこい。そんなことを言われれば、葵漆の方へと向かわざるを得ないのが、プライドだけは高い天魔武者達の悲しいところ。しかし、さすがに直接戦闘が得意ではない葵漆に大量の天魔武者の相手をさせるわけにもいかず、そこは代わりに蓮十郎が引き受けた。
「さて、蛮族ども。貴様らの矜持を見せてみろ。……そんなモノがあるのならば、な」
「なにを小癪な! まずは貴様の首からいただいてくれるわ!」
 一斉に突撃して来る天魔武者達。その攻撃を紙一重で避けながら、蓮十郎は的確に敵の急所を斬り払って行く。相手が泥に足を取られて動きが鈍っているのも幸いし、天魔武者達は蓮十郎の動きを目で追えても、身体が追い付いて行かないようだ。
「紫電の如く……!」
 一体ずつ相手をしているのも面倒だとばかりに、蓮十郎は敵と敵の合間を駆け抜け、光陰の如き速度で斬り捨てて行った。それでも、数だけを頼みに反撃を試みる天魔武者達だったが、その頃には葵漆がすっかり最後の準備を整えていた。
「そろそろ潮時だね。それじゃ……後は、僕に任せてもらおうかな?」
 既に手札は揃ったと、葵漆は崇と蓮十郎に後ろに下がるよう告げた。未だ敵は大量に残っているため不思議に思う二人だったが、そこは計略を得意とする神算軍師の葵漆がすること。きっと、何か秘策があるのだろうと信じ、互いに頷いて後ろに下がる。それを追って天魔武者達が迫って来るが、それこそが葵漆の計略だった。
「逃がさないよ。広がり包み込む炎に隙は無い。発動した時点で、もう詰んでいるのさ」
 なんと、先程牽制として放ったと思われた炎が、再び勢いを増して周囲を取り囲んでいたのである。気が付いた時には既に遅く、これでは逃げ場がどこにもない。
「ぬわぁぁぁぁっ! た、助けてくれぇぇぇぇ!」
「えぇい、退け! 俺はこんなところで死ぬべき者では……ぎゃぁぁぁぁっ!!」
 迫り来る炎に包まれて、天魔武者達は次々と黒焦げになり倒れて行く。跳躍して炎の壁を飛び越えようにも、大地がぬかるんでいるため踏ん張りが効かず、脱出ができないのだ。
「これで詰み、これが計略というものさ。焦熱之檻の中で、念願も果たせずに燃え尽きると良い。一般人の虐殺を狙った外道どもには、ちょうどいい末路だね」
 単独では戦いに大きな影響を与えることのない残留効果でも、それをパラドクスと組み合わせれば、より効果的に敵を嵌められる。それこそが、軍師の得意とする戦い方。兵法さえ理解せず、ともすれば自分の手柄しか考えていない阿呆どもには、決して真似できない高度な戦術。
「ぐぬぬぬ……な、なんということだ……」
「えぇい……こうなれば、もはや手段など選んでおれぬ!」
 最後に残された天魔武者達が炎の中で何かをしていたが、それさえ空しい抵抗だった。どうやら、彼らは味方の亡骸を盾に強引に炎の壁を突破しようと考えているようだが、そんなもので脱出できれば苦労はしない。
「でぇぇぇい……って、熱っ! 熱ぅぅぅぅっ!?」
「い、いかん! 俺にも燃え移った! 早く消してくれぇ!」
 案の定、脱出は見事に失敗し、火達磨になった状態で炎の中から飛び出してきた。このまま放っておいても死にそうなものだが、ヤケクソになって集落に突撃し、燃える身体で自爆特攻でもされたら堪らないわけで。
「往生際が……」
「……悪過ぎるぜ!」
 蓮十郎の振るった刃が敵の首を刎ね飛ばし、崇の拳が敵の顔面を真正面から粉砕する。一時は苦戦するかと思われたディアボロス達であったが、蓋を開けてみれば彼らの圧勝。集落を襲撃しようと大挙して現れた『自称:龍造寺四天王』達であったが、実際はディアボロス達の足止めにさえなっていなかった。
超成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【温熱適応】LV1が発生!
【泥濘の地】LV1が発生!
【完全視界】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!

月下部・小雪
難民の集落は、ほ、ほかの人達が守ってくれるみたいなので、ボク達は千早城の防衛、です!
みなさんもすぐに戻ってきてくれるはずなので、そ、それまではボク達が守ります!

いっぱいいる四天王が集落を襲ってるのを囮に箱の四天王さんが襲ってくるらしい、ですね。
案内人さんのおかげでそんな奇襲なんてお見通し、です♪

予知だと相手はお空を飛んでくるみたいなので上空を警戒、です。
5つの箱が飛んで来たらこっちから先制、攻撃しましょう!
レッツ四天王!とか言って合体したりする前に強烈な一撃を入れちゃいます!

【巨大化合弓装備型モーラット・コミュ】で【防空体制】を敷いていたコダマがコンポジットボウから強烈な矢を放ちます!
雨あられと降る矢で相手を足止め、です!
やっぱり、あの赤い奴が四天王筆頭だったりすのでしょうかと疑問に思いつつも、あれを集中して狙ってみますね。

※アドリブ連携大歓迎


獅子城・羽鳥
※連携・アドリブ歓迎

難民を守るのは仲間が充分来てくれてるから、アヴァタール級を足止めして千早城の防衛だな

お前、真っ赤なトループス級の四天王を馬鹿にしてるが、虐殺しようという点でお前も同じようなもんだろ
……ったく、その見た目と機能だけなら子供を喜ばせる仕事が向きそうだが(スエニョもめっちゃ楽しそうに見てるし……)
根性腐れのクロノヴェーダじゃしょーがねーな!

(愛犬のキャノンもパラドクスの一斉射撃に含まれる)
【防空体制】を重ね掛けして飛来する相手に対応、先手を取っていく
出来るだけ千早城から離れた場所で迎え撃ちたいところだ
『ふん……奴等に四天王の名は荷が重い』なんてスカして言ってる間にバカスカ撃ちまくってやんよ
(大型拳銃、右腕のサブマシンガン、右膝のグレネード、愛犬のキャノン)
スエニョ、いくら燃えロボみたいな見た目でも決して容赦はするなよ
反撃に対しては全方位に向けて魔力障壁を展開、急所を武器でガード
スエニョも俺のすぐ傍で魔力障壁に入る
ダメージを抑え、少なくとも致命傷だけは避ける


●約束破りの先手必勝!
 赤き天魔武者の軍勢が集落の襲撃に向かう中、月下部・小雪(おどおどサマナーところころコダマ・g00930)は他のディアボロス達とは別に、千早城の防衛に就いていた。
 戦力の分散は時として愚策となるが、今回に限っては当てはまらない。過剰に戦力を偏らせ、隙を突いて城を落とされたら元も子もないのだ。
 幸い、敵の出現は予知されていたので、それに備えて準備をするのも容易だった。モーラット・コミュのコダマを頭に乗せた状態で目を凝らして空を見上げれば、なにやらこちらに飛んでくる五色の箱が目に留まった。
「コダマは弓の腕前も一流、です! 空を飛んでる相手を打ち落としちゃって、ください!」
「もきゅ!!」
 コンパウンドボウを装備したコダマが、飛来する箱目掛けて矢を放つ。同時に、獅子城・羽鳥(メタリックトルバドゥール・g02965)もまた持てる全ての火器を使い、敵の総大将を迎え撃つ。
「こっちでも捉えた! 撃ち落とす!」
 パンツァーハウンドのスエニョも加わり、空が弾幕で埋まるほどにまで撃ちまくれば、五つの箱はどれも凄まじい爆破に飲み込まれ。
「や……やった、でしょうか?」
 ふと、小雪がそんなことを口にしたが、それは色々な意味で死亡フラグというものだ。瞬間、爆風を突き破って現れた五つの箱が、それぞれに質量弾として襲い掛かって来たのだ。
「危ない! 伏せろ!」
 咄嗟にスエニョと小雪の頭を掴んで、羽鳥はその場に伏せた。同時に魔力障壁を展開し、少しでも攻撃の勢いを弱めようとするが、それでも敵のオールレンジ質量攻撃を全て防ぐには少しばかり足りない。
「……っ!?」
「ひゃぁっ! そ、そんなとこから……あぅっ!?」
 武器を構えて急所への直撃こそ防いだものの、それでも羽鳥は突っ込んできた二つの箱に吹っ飛ばされて、その場に激しく転がった。それは小雪も同様で、痛みを堪えながらも泥だらけの身体を払い、なんとか立ち上がる。
 そんな二人の前で、なおも飛翔を続ける五つの箱。それらは赤い箱を中心に合体し、それぞれが手足と、そして竜の顔を胸に携えた胴体となり。
「「「「「五体ぃぃぃぃ! 合体ぃぃぃぃ! 竜造寺ぃぃぃぃ! 四天王ぉぉぉぉ!」」」」」
 謎のポーズをバッチリ決めて、今までになく強大な力を持った天魔武者が誕生した。何も知らない者が見れば、思わず正義の味方と勘違いしそうな相手であるが……しかし、竜造寺四天王は腐ってもクロノヴェーダ。人類にとっては正義の味方というよりも、悪の手先と呼ぶ方が相応しい。
「スエニョ、いくら燃えロボみたいな見た目でも決して容赦はするなよ。あいつはクロノヴェーダなんだからな!」
 思わず尻尾を振りそうになっているスエニョに釘を刺し、羽鳥は竜造寺四天王と対峙する。だが、そんな彼に対し合体を終えた竜造寺四天王もまた、怒りに満ちた怒声を浴びせて来た。
「「「「「おのれぇ……こちらの合体中に攻撃するなど、反則であろう! 恥を知れ、俗物どもが!」」」」」
 なんともお約束な突っ込みだが、しかしそれを言っていいのは正義の味方だけである。というか、戦場で名乗りを上げたり敵の目の前で合体したり、いつの時代の戦だろうか。どう考えても戦国時代よりも更に昔、鎌倉時代の儀礼的な戦としか思えない。
「お前……真っ赤なトループス級の四天王を馬鹿にしてるが、虐殺しようという点でお前も同じようなもんだろ? そんなことするやつが、言うことか?」
「「「「「黙れぇい! あのような連中と、真の竜造寺四天王である『我等』を同列に扱うでない!」」」」」
 無駄にエコーの掛かった声で、竜造寺四天王が羽鳥に反論するかの如く吠えた。恐らく、手足を構成する部分も含めた五体が同時に喋っているのだろうが、なんというか演出がいちいちヒロイック。
「……ったく、その見た目と機能だけなら子供を喜ばせる仕事が向きそうだが……根性腐れのクロノヴェーダじゃしょーがねーな!」
 もはや、これ以上は言葉を交わす必要もないと、羽鳥が再び重火器を構える。小雪も同じくコダマを頭に乗せたまま、改めて竜造寺四天王と対峙する。
「……やっぱり、あの赤い奴が、四天王筆頭、だったりする、のでしょうか?」
「さぁな。だが……狙ってみる価値は、ありそうだな」
 竜の口がついた胴体を指差す小雪に、羽鳥は静かに頷いた。
 竜造寺四天王。色々と突っ込みどころの多い敵ではあるが、その強さは本物。しかし、決して突破口がないわけでもなければ、勝機の見えない敵でもない。
 相手は五つの力を一つに合わせて戦うらしいが、それはディアボロス達とて同じこと。ここまで繋いで来た絆の連鎖。ディアボロスによるチェインパラドクス……逆説連鎖戦の神髄を、この合体天魔武者にも最後に教えてやるとしよう。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【防空体制】LV2が発生!
効果2【命中アップ】がLV3になった!

獅子堂・崇
アドリブ連携歓迎

あっちの四天王たちは全て片付けた。難民の虐殺を狙ったのは失敗だったな。後はお前だけだな。龍造寺四天王。千早城には近づかせないぞ。

自分で言っててなんだが混乱してくるな、この言い方。
同じ龍造寺四天王を名乗っているとはいえ、こいつ(こいつら?)は別格のようだな。
少なくとも連携が得意そうな外見をしている。

分離状態から繰り出される連続攻撃は脅威だろうが、動きを見極めさえすれば、こっちの一撃を当てられない道理はない。
足さばきで打点をずらしながら念動力を込めたバンデージで防御、チャンスを狙って俺の最速の一撃を中心を担う赤いやつに叩き込む。

お前の目論見もここまでだ。千早城は俺たちが使わせてもらう。
それにしても、龍造寺勢力にはまともな天魔武者はいないのか?


●敵の核を狙い打て!
 赤き鎧武者は全て片付け、後は真の龍造寺四天王を残すのみ。難民の虐殺を辛くも防いだ獅子堂・崇(破界拳・g06749)は、早々に千早城の防衛ラインまで舞い戻っていた。
「あっちの四天王たちは全て片付けた。難民の虐殺を狙ったのは失敗だったな」
 トループス級と連携して攻めて来ていれば、あるいは数の暴力でどうにかなったかもしれないが、今となってはそれも不可能。後はお前だけだとばかりに拳を構える崇だったが、龍造寺四天王もまた一歩も退かず、手にした槍を構えて崇と対峙する。
「「「「「『我等』を甘く見るでないぞ! 『我等』が力は五人力! 貴様こそ、たった独りで何ができよう!」」」」」
 そう言うが早いか、再び手足を分離させて攻撃して来る龍造寺四天王。雑魚と親玉の双方が同じ名前故に混乱しそうになる崇だったが、そんなことを言っている場合ではない。
「くっ……! 同じ龍造寺四天王を名乗っているとはいえ、こいつらは別格のようだな!」
 自分さえ手柄を立てればよいと考えている赤き天魔武者達とは異なり、目の前の相手は外見に違わず連携を得意としていた。得意の足さばきで急所への直撃を避けようとする崇だったが、敵は五つに分離した身体を使って四方八方から攻撃を仕掛けてくる。時に、正面からの攻撃をフェイントにしつつ、死角である背面からも攻撃を仕掛けてくるため、回避に専念するのにも限界がある。
「「「「「フハハハハ! どうした、小童! その程度か!!」」」」」
「……っ! まだまだ! 本命はこれからさ!」
 槍を持った右手の攻撃を念で強化したバンデージで受けつつ、崇は次なる攻撃に備えて意識を集中させる。バンデージを貫いて槍先が肉を抉ったが、それでも深々と突き刺さらなかったのは幸いだ。
 オールレンジ攻撃を仕掛けてくるとはいえ、それでも単なる打撃だけでは、敵もこちらを倒せないはず。武器を使った攻撃が決め手にならなかった以上、次に仕掛けてくるのは、龍の頭部を持った赤い胴体に違いないと。
「……よし、見えたぞ! 最速の一撃、見切れると思うな!」
 予想通り、赤い胴体が胸部に備え付けられた龍の口を開いて襲い掛かって来たところで、崇はそれに合わせて痛烈なカウンターを繰り出した。一見して単なる打撃にしか見えないそれは、しかし極限まで研ぎ澄ますことでパラドクスに昇華させた空手技。突撃に合わせて繰り出されれば避けられるはずもなく、龍造寺四天王の胴体は手痛い反撃を食らい、そのまま豪快に吹き飛ばされていった。
「「「「「ぬぅぅぅぅ! おのぉぉぉぉれぇぇぇぇっ!!」」」」」
 空中で合体しながら受け身を取らんとする龍造寺四天王だが、明らかに動揺している。どうやら、命や感覚も共有しているのか、慌てているのは胴体だけではないようで。
「お前の目論見もここまでだ。千早城は俺たちが使わせてもらう」
 空手技を警戒して距離を取る龍造寺四天王に、崇は勝利を宣告した。
 お前の弱点は既に見切った。これ以上は、戦ったところで勝利はないと。だが、龍造寺四天王にも退くに退けぬ理由がある。少なくとも、このまま負け戦で帰ったところで、淀殿に粛清される未来しかないわけで。
「「「「「ふん……まだまだ勝負はこれからよ! 『我等』の意地、最後に貴様達にも見せてやろう!」」」」」
 片目を破損した胸の龍が吠え、龍造寺四天王は再び槍を構え、決死の覚悟を見せるのであった。
成功🔵​🔵​🔵​🔴​
効果1【浮遊】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!

月下部・小雪
が、合体されても怖く、ありません。
え、偉そうなことを言っていますが、ボク達ディアボロスの前では他の四天王達と違いはありません!

あの赤い奴が胴体なので、や、やっぱりあの赤い奴をやっつければ合体できなくなりそう、です!
と、というわけで、あの赤い奴を狙って攻撃、です。
合体できなくなったら、今度はどれが真ん中になるか喧嘩したり、しないでしょうか?

再び分離して攻撃してくるのを待ち構えましょう。
分離攻撃をしてきたら「魔力障壁」を張りながら画面して、赤い奴が近づいてくるのを待ち構えます。
赤いのが来たら……い、今です。コダマ必殺の【コダマ・サンシャイン】です!
も、もし、奴は四天王最弱とか仲間を見下すようなことを言ってきたら、そ、そんな奴らには負けません。
仲間をバカにするような奴らにディアボロスは絶対に負けません!

※アドリブ連携大歓迎


音無・サカハ
※連携・アドリブ歓迎

ちょっと遅れたかもしれないが、ここで参戦…って、どうみてもあれ、特撮合体ロボじゃん、あの見た目でいやな事するな、子供たちが泣くぞ、あと厄介オタクたちもな

やっぱりクロノヴェーダは殺すべし、慈悲はない、サモンデバイスをセット、あっちがロボなら、こっちは怪獣だ!

契約クロノヴェーダ:プロミネンス・ドラグナーを召喚し、その聖なる蒼炎を纏った剣で敵を切り、真っ向勝負を挑む。

そう、いわゆる特撮あるある:ロボ対怪獣(ドラゴン)の迫力満点の大バトルだ!

(なお、サマナー自身はバイクに乗ってガジェットウェポンで遠距離援護中)

この画面だけを見ると、こっちが悪役と見えるかもしれないが…負けるわけがいかない、ここで勝って見せるぜ


●ロボと龍と毛球スパーク!?
 千早城を狙い、一騎当千の戦力としてディアボロス達の前に立ちはだかる龍造寺四天王。その外見こそ奇抜なものの、しかし実力は本物であり、度重なる猛攻を前に全く怯む素振りを見せようともしない。
「が、合体されても怖く、ありません。え、偉そうなことを言っていますが、ボク達ディアボロスの前では他の四天王達と違いはありません!」
 震える足に力を込めて、月下部・小雪(おどおどサマナーところころコダマ・g00930)は立ち上がった。仲間が時間を稼いでくれたおかげで、体力は十分に回復している。が、しかし、死角から襲われてボコボコにされたのは記憶に新しく、どうしても身体の震えが止まらない。
「「「「「フフフフ……強がりも、そこまでにしておけ。貴様と、その毛球で『我等』を倒せると思っているのか?」」」」」
 小雪の動揺を見抜いたかの如く、龍造寺四天王の全ての部位が同時に喋った。個々の身体部位の強さはディアボロスに劣るのかもしれないが、それが五体も集まっていることで、総合力で上回っていることを承知しているのだろう。
 このまま戦っても敗北する。最悪の場合、相討ちも辞さない覚悟で特攻する他にないかもしれない。震える拳を握りしめ、ふとそんなことを考える小雪だったが、しかし運命の女神はまだ彼女を見捨ててはいなかったようだ。
「ちょっと遅れたかもしれないが、ここで参戦…って、どうみてもあれ、特撮合体ロボじゃん!?」
 千早城を守るべく、音無・サカハ(過去を探す旅人・g10149)が遅れながらも馳せ参じてくれたのだ。もっとも、目の前にいる天魔武者の様相に、思わず突っ込みを入れてしまったが。
 外見だけなら、どう考えても正義のスーパーロボットだ。しかし、実際にやっていることといえば、虐殺の指示と人類にとっての拠点の奪取。誰がどう見ても悪いことであり、ちびっ子を泣かせ、特撮オタクをブチ切れさせること間違いなしの酷過ぎる所業。
 やはり、クロノヴェーダなど、存在自体が百害あって一利なし。子ども達の夢と希望、そして特撮オタク達の情熱を踏み躙ったことに対する断罪を、この場でしてやらねば気が済まない。
「あっちがロボなら、こっちは怪獣だ! 汝は灼熱! 天を切り開く竜の剣! 今ここで、我らは闇を切り開く一閃と化す!」
 サモンデバイスをセットし、サカハは蒼く燃える炎を携えた龍を召喚した。その様相は、正にドラゴンVS巨大ロボ。もっとも、実際は等身大のロボと龍が激突しているだけなので、なんというか実にシュールな光景である。ともすれば、造成地や草むらで着ぐるみがバトルしているB級番組に見えてしまうが、それはそれ。
「「「「「えぇい、小癪な! そのような小細工で、『我等』に敵うと思うなよ!」」」」」
 遠距離からガジェットで援護射撃を行うサカハに、龍造寺四天王は苛立ちを抑えきれず攻撃の矛先を変えて来た。逆説連鎖戦においては、パラドクス以外の方法ではダメージを与えることはできない。クロノ・オブジェクトでの攻撃が意味を成すのは、あくまでパラドクスの使用が伴ってこそ。サカハのパラドクスは蒼炎星龍との連携を前提としたものだったが、その効果が斬撃に限られる以上、遠距離からの攻撃は、相手に反撃の回数を稼がせるだけだ。
「「「「「受けよ! 四天王乱舞!!」」」」」
 身体を分離させた龍造寺四天王が、一斉にサカハへと攻撃を仕掛けてくる。死角から次々に攻撃してくる上、サカハ自身は有効な迎撃手段を持っていないので、これでは殆ど一方的な展開だ。
「……っ! くそぉ!! やってくれるな……」
 ついにはバイクから叩き落されてしまい、その背中に龍造寺四天王の持った槍が迫る。済んでのところで蒼炎星龍が割り込んでくれたが、このままでは決定的な一撃を与えることができない。
(「まだ……まだ、です。もう少し……」)
 そんな中、自身は防御に徹しつつ、小雪は相棒もモーラット・コミュであるコダマに力を溜めさせていた。
 今のところ、敵がこちらの狙いに気づいた様子はない。ならば、もう少しだけ時間を稼いでほしいと願う小雪だったが、しかしこれ以上は限界だ。
「「「「「これで仕舞だな。『我等』は集落に向かった有象無象とは違うのだ! それを思い知ってから、あの世へ行けい!」」」」」
 バラバラの身体のまま、龍造寺四天王は確実にサカハを追い詰めて行く。このままでは、本当に彼が殺されてしまうかもしれない。さすがに、仲間を囮に自分だけ安全な場所にいるわけにはいかなかったので、小雪は自ら龍造寺四天王の前に飛び出して。
「そ、そんなこと言う奴らには、負けません! 仲間をバカにするような奴らに、ディアボロスは絶対に負けません!」
 いかに紛い物とはいえど、自軍の兵士を自ら愚弄する者には負けたくないと叫ぶ。確かに、難民を虐殺しようとした天魔武者達は、救いようのないアホだったかもしれない。だが、それでも最初から捨て駒にするつもりで利用した挙句、死者に対して嘲笑うなど、さすがに許せる所業ではない。
「「「「「フン……生意気な小娘が! ならば、貴様から最初に地獄へ落ちるか?」」」」」
 攻撃の邪魔をされたことで、龍造寺四天王は小雪の方に狙いを定めた。この距離では、敵の攻撃は避けられない。最悪の場合、そのまま槍で貫かれてしまうかと思い、身を丸める小雪だったが……しかし、敵の背後で輝くコダマの姿を見て、弱気を堪えて腹に力を入れ直し。
「みんなの願いを一つに! ひ、必殺、コダマ・サンシャイン、です!」
「「「「「な、なにっ!? なんだ、あの毛球は!!」」」」」
 龍造寺四天王が気づいた時には既に遅し。エネルギーチャージの終わったコダマが、凄まじい勢いで龍造寺四天王へと向かって行く。咄嗟に分離して避けようとする龍造寺四天王だったが、コダマの狙いは腕や足などではなく、最初から赤き龍の頭部を携えた胴体だった。
「ぬ……ぬぉぉぉぉぉっ!!」
 赤いボディだけが、先に光の奔流へ飲まれて消滅して行く。攻撃を食らったのが1体だけだったので、今度は声も反響しておらず。
「今だ! 残りの腕と足を倒せ!」
 サカハの命を受け、蒼炎星龍が残る敵の手足を次々に切断、破砕した。胴体を失ったことで制御にも支障が出ていたのか、叩き斬って焼き払うのは造作もないことだった。
「ふぅ……な、なんとか、お城は守れた、でしょうか?」
 額の汗を拭いながら呟く小雪。彼女の言う通り、当面の脅威は過ぎ去った。しかし、龍造寺四天王に関しては、まだ新たな謎が残っており。
「それにしても……やはり、あの赤いボディが本体だったんだろうか?」
 今となっては分からないと、サカハは軽く首を傾げる。確かに、最後の最後で敵は挙動がおかしくなったが、それはボディを破壊されたことだけが理由ではなさそうだ。
 あの龍造寺四天王を名乗る天魔武者は、五人で一人だと言っていた。その言葉に偽りがないのであれば、もしかすると五色の箱は、命を共有していたのかもしれない。
 真相は闇の中で、これはあくまで憶測だ。だが、それでも今は、千早城に一時の平穏が訪れたことを喜ぼうと、ディアボロス達は戦場を後にするのであった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【託されし願い】LV1が発生!
【クリーニング】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV4になった!
【リザレクション】LV1が発生!

最終結果:成功

完成日2023年09月07日