リプレイ
赤上・イズル
■アドリブ・連携歓迎
なんとも面白いディヴィジョンです
まさか空想である蛇亀宇宙をお目にかかれるとは
しかもガルーダですか。まさに古代インドの神話の世界なのですね
あの空の上の世界には古代インドの神々がおわすと考えると
例え偽物の作り物としてもいささか武者震いします
いえしかし今は迎撃の時。我が刃にて熱く歓迎して差し上げねばですね
神の名を騙る者達がどれほどのものなのか見せて頂きましょう!
【飛翔】にて飛び【空中戦】を駆使しつつ対抗
【神速反応】にて機敏に動き回り敵に補足されにくくする
そうしつつ敵を観察し敵の動きや行動パターンを読む
攻撃の機会に敵の懐へと飛び込む
速度をそのまま力に変えてパラドクス【神速】を放つ
エトルリア・メイオール
連携、アドリブは歓迎だぜ
何だありゃぁ!?島が浮いてんのか!
……いや喜んでる場合じゃねえな
あたしは空中戦を仕掛けるぜ
奴らの戦い方を分析したいし、それなら丈夫なあたしが適任だ
基本的には機動力を維持して撹乱しつつ、背後等から大斧で一撃離脱だ
残留効果をフルに使って臨機応変に戦うぜ
【セルフクラフト】で敵の視界を一瞬遮り、死角へと飛び去って不意打ちだ
敵が掴みかかってくるなら、銛で刺して迎撃して【怪力無双】で放り投げてやる
敵の嵐攻撃に対しては【飛翔】で回り込んで対処し、避けきれねえ分はこっちも暴風をぶつけて相殺だ
熱線攻撃は【セルフクラフト】を遮蔽物にして軽減しつつ、飛んで範囲外に逃れるぜ
中国雲南省、某所。
東京とは僅か2時間の時差しか持たぬ地の一帯は、白昼にもかかわらず一面が影に覆われていた。
それを為したのは天高く浮かぶ巨大な浮遊大陸――太陽を遮るように空の中央に鎮座する、『蛇亀宇宙リグ・ヴェーダ』のディヴィジョンである。
「何だありゃぁ!? 島が浮いてんのか!」
エトルリア・メイオール(ロストロード・g01211)は素っ頓狂な声をあげ、天の遥か彼方を仰ぐ。
巨大な蛇と亀に支えられた空飛ぶ大陸。御伽噺にしか出て来ないような非常識な光景は、しかし紛れもない現実だ。
これほど出鱈目な眺めを前にすると、驚きよりも不思議と喜びの感情が勝ってしまう。
「ああ……いや、喜んでる場合じゃねえな」
エトルリアは俄かに気を取り直し、大空を眺める目を細めた。
あの大陸に棲まう者共がこれから始めることは、御伽噺とは程遠い行為。すなわち『侵略』だ。
果たして彼女が凝視した先に見えたのは、大陸の端から飛び出してくる無数の『何か』。小さな胡麻粒めいたそれらは次第に大きさを増して、翠色の鳥人となって地上へ迫って来る。
『ケェェェッ!』
「あれがガルーダ……蛇亀宇宙リグ・ヴェーダの尖兵ですか」
まさに古代インドの神話の世界なのですねと、赤上・イズル(赤き悪魔・g04960)は呟いた。
最終人類史における古代インドにおいて、宇宙は巨大な蛇と亀、そして象が支える世界と信じられていたという。
ガルーダだけではない、太古の神を騙るクロノヴェーダたちが、かの世界には住んでいるのだろう。イズルは大きく深呼吸をひとつ、武者震いを鎮める。
「……今は迎撃の時。我が刃にて熱く歓迎して差し上げねば」
「じゃ、ひとつ空中戦といくか。奴らの戦い方、じっくり分析してやる!」
イズルとエトルリアは飛翔を発動、大空の彼方へと上昇する。
今回の戦いで、復讐者たちが選んだ戦場は空中だ。
最高レベルの残留効果を駆使し、かつ、敵の特性を調べるには空中戦が最適――そう判断した結果である。
通常の作戦ではまず使う事の無い、LV10の飛翔。その速度はすさまじく、二人は瞬く間にガルーダの群れへ接敵する。
「さあ。神の名を騙る者達がどれほどのものか、見せて頂きましょう!」
『ケエェェェッ!』
雄叫びを上げて迫る怪鳥。それを迎え撃つ復讐者たち。
雲南省の空を戦場に、アーディティヤとの死闘が幕を開ける。
復讐者と侵略者の刃がパラドクスを帯びてかち合う。
その度に、眩い光が薄暗い大空を照らす。
「出し惜しみ無しの全力で行く! 受け取りやがれ、アーディティヤ!!」
開幕と同時に、エトルリアはガルーダの群れへと猛迫していった。残留効果の保護を帯びた突撃は恐るべき威力を秘めて、怪鳥たちへ食らいつく。
竜の力を解放し、大空を我が庭とばかり暴れまわるエトルリア。対するガルーダは両脚を武器に応戦するが、ガードアップで硬化されたエトルリアの肉体は叩きつけのダメージをものともしない。
「いいぜ、まとめて来い!」
多少の犠牲などものともせずに降下してくる敵に、負けじとエトルリアも奮戦した。
様々なフェイントを交えながらパラドクスをぶつけ合い、敵の情報をひとつでも得ようと立ち回るも、怪鳥たちは復讐者の攻撃を浴びるたびに片端から砕け散っていく。敵が弱いのではない、復讐者がそれだけ強化されているのだ。あまりに大きな彼我の戦力差であった。
「んー、やっぱ敵のディヴィジョンで調査しないと、有力な情報は手に入らねぇか。……おっと」
そこへ、さらに1体のガルーダが急襲してきた。
エトルリアは開放した竜の力を即座に駆使し、乱気流を生成。竜巻の槍に変えてガルーダへと放つ。
「飛べ! 舞い上がれ! 竜の旋風!」
『ギャキャアァァァ!!』
槍に貫かれたガルーダが、断末魔の叫びを上げながら墜落していった。
グロリアスの効果で小さな傷を癒しながら、エトルリアはなおも奮闘を続ける。
その眼と鼻の先ではイズルもまた、愛用の刀を手にガルーダとパラドクスの火花を散らす。
「九字切流・神速!」
加速しながら抜刀、敵の懐へと飛び込み、斬り捨てる。
ダメージアップによって最大限まで増幅された怒りは、一切の抵抗を許さずに、ガルーダたちを立て続けに両断。
墜落していく骸には一瞥もくれず、すぐさま次なる戦闘へと身を投じていった。
パラドクスの斬撃が走るたび、ガルーダが絶命して墜ちていく。
竜巻の槍が荒れ狂えば、ガルーダが串刺しになって息絶える。
頭数に劣る復讐者たちの、あまりに一方的な戦い。最大まで強化された残留効果の力にイズルは思わず舌を巻いた。
「最終人類史での戦いが、これ程有利とは……空恐ろしささえ感じますね」
「まったくだな。おっと、こっちの応援も来たみたいだぜ!」
救援機動力で駆けつけた仲間たちの姿を認め、大きく手を振るエトルリア。
敵は未だ多いが、恐れるに足る相手ではない。
異形の怪鳥たちを駆逐するべく、復讐者たちの戦いは更に激しさを増していくのだった。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【神速反応】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
平良・明
ディビジョン全体が空中空母になるとはダイナミックなものです
降ってくる尖兵の相手しかできないというのは、ちょっともどかしいところがあります
手は出せませんが、降ってきたものはきっちりと片付けていきましょう
最高速で【飛翔】して迎撃していきます
さりげなく【未来予測】も使いつつ戦略的に
戦場で10秒先が見通せるというのはとんでもない有利を作り出せるはずです
「殉火」の光線でガルーダの翼を焼き切って撃墜を試みます
上から誰に見られているかもわからないので、奥の手晒すことなくさらっと片付けたいです
杏・紅花
浮いてる世界っ!お空の上に國があるなんて、浪漫もあるけど……せっかく取り返したあたしの國、奪われる訳にはいかないんだなあっ!
空からやってくる嵐は厄介っ
【飛翔】と【エアライド】で空に回避して、「花の累」でふた手に分かれてはさみうちだっ
本体のあたしは鉤爪で応戦、分身のあたしにはワイヤーソーで陽動してもらう
次々飛来してくる敵をぱっぱかふたりで片付けていくぞお〜っ
鮮やかでキレーな羽、遠慮なく切り裂かせてもらうねえ
浮遊大陸を空母にするとは、随分ダイナミックなことを考えたものだ。
上空を仰いで思わず漏れた呟きに、平良・明(嶺渡・g03461)は苦笑を浮かべた。
「相手は尖兵を送り放題、一方こちらは守りに徹するしかない。……もどかしいですね、これは」
遥か見上げた先、そこに浮かぶのは蛇亀宇宙リグ・ヴェーダの大陸だ。
実際、あの敵は相当に厄介と言わざるを得ない。何しろあのアルタン・ウルク相手に圧勝すると予知される程の敵である。その尖兵が攻め込んで来ているとなれば、放置する訳にはいかない。
「手は出せませんが、降ってきたものはきっちりと片付けていきましょう」
トレードマークの帽子を目深にかぶり、ガルーダの群れを見据える明。
その横で、杏・紅花(金蚕蠱・g00365)が元気よくぴょこんと跳ねる。
「浮いてる世界っ! お空の上に國があるなんて、浪漫もあるけど……
せっかく取り返したあたしの國、奪われる訳にはいかないんだなあっ!」
今回の仕事は至ってシンプルだ。暴れて暴れて暴れ尽くし、怪鳥たちを雲南から駆逐する、それのみ。
最大まで行使できる残留効果の力は、先に戦った仲間たちが証明している。ましてこの戦場では、明が一緒だ。負ける気はしなかった。
「準備オッケー! 行こー、明サン!」
「ええ、そうしましょう」
気負いはなく、常の戦と変わらぬ心で。
二人の復讐者は地を蹴って、大空へと飛翔していく。
戦闘開始のそれと同じように、二人の戦いは淡々と進んでいった。
そこに勇ましい鯨波はない。しかし――そんな彼らの猛攻は、『淡々』の二文字とは程遠いものであった。
「よーし、ぱっぱかふたりで片付けていくぞお~っ」
飛翔とエアライドで空を舞う紅花が手を翳せば、現れたのは紅花そっくりの少女たち。パラドクス『花の累』に召喚された彼女たちは、いずれも紅花の分身だ。紅花の号令が飛ぶと同時、分身たちは背中の蚕翅を可愛らしく羽ばたかせ、ガルーダの群れへ突撃していく。
「数はチカラだぞっ。はさみうちだ~っ」
分身たちがワイヤーソーを振り回し、ガルーダたちを上下左右から挟み込んだ。
追い立てられた怪鳥たちは空を飛んで逃げ回るも、その先に舞っていたのは術者の紅花。ダメージアップで力を増した鉤爪が、狙いすましたタイミングで叩き込まれる。
「そーれ、落ちちゃえ!」
『ケエェェェ!!』
三位一体の攻撃を浴びた怪鳥たちが、翼を捥がれ、四肢を引きちぎられて墜落していく。
次々とガルーダを撃墜していく紅花。一方で明は、なおも上空から現れる新手を見上げ、ふと考えた。
「ふむ……これだけ広範囲に降って来る敵を迎撃するのは骨ですね」
自分たちが戦っている空中は、前後上下左右の全てがフィールドだ。平面で戦う地上とはあまりに勝手が違う。
パラドクスの行使が距離に関係しないとはいえ、工夫の余地はまだある――そんな気がしてならない。
「何か良い方法は……ああ、そうだ」
幸い、明が閃きを得るのに時間はかからなかった。
そうだ、あの方法を使えばいい。
「紅花さん、未来予測です。これで敵の動きを予想しましょう。降下する場所が絞れれば迎撃も楽です」
「りょうか~い! 使えるものはどんどん使っちゃおう!」
果たして、明の閃きは的中した。
LV10の未来予測と飛翔、何一つ遮蔽物のない大空。更には、そこから散発的に降って来る敵の群れ。
そうそうお目には掛かれない理想的な状況の下、明と紅花が残留効果を惜しみなく駆使して戦ったことで、ガルーダたちはみるみる数を減らしていった。
「とはいえ、浮かれるのは禁物です。さらっと片付けましょう」
誰が見ているかも分かりませんし、と呟いて、明は遥か頭上の大陸を仰ぎ見る。
何分、敵は全てが非常識な存在だ。用心深く、手の内は極力晒さず――それが明のスタンスだ。新手のガルーダを狙い定めパラドクスを発動。殉火が、一筋の光となって空を走る。
「消し炭になれ」
パラドクスを帯びて屈折する軌跡は巨大な檻にも似て、ガルーダたちを捕え、焼き滅ぼす。
気づけば浮遊大陸からの増援は止まり、戦場には僅かな兵が残るのみとなっていた。
明と紅花は阿吽の呼吸で、そんな敵を葬り去っていく。余力を十分に残した動きで一歩一歩、着実に。そうして眼前の1体が翼を断たれ、絶命して墜落していくのを見届けると、
「まあ、こんなものでしょう。お疲れ様です」
「お疲れ様ー、明サン!」
戦場を潜り抜け、二人はハイタッチを交わす。
その響きは一足早い勝利を告げるように、雲南の大空に響き渡った。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【未来予測】LV1が発生!
【飛翔】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】LV2が発生!
リオーネ・クア
【羊狼】
超上空に住んでいる敵と空中戦で張り合うのは少し怖い
でも俺達の力が最大限に発揮できる今こそ空中戦の錬度を上げるチャンスだ
サーヴァントのロッソを召喚、
一緒に【飛翔】して赤の双翼魔弾を撃ちながら敵をルキウスさんのほうへ追い詰めていく
多数の敵を相手にするので囲まれて逆に俺が追い詰められないよう注意
もし叩き落とされたら受け身を取りつつ【落下耐性】である程度は耐えられるはず
でもロッソが捕まったら冷静でいられなくなるので、彼のことは身を挺して庇う
ロッソの受けるダメージも俺が受けるのはわかってるけどそういう問題じゃないんだ
ルキウス・ドゥラメンテ
【羊狼】
ふぅん…神の姿を真似るとは不遜極まりない鳥だな
高所恐怖症でなくて幸いだ
飛翔して空中戦と行こう
しかしよく燃えそうな羽根じゃないか?
パラドクスの炎を愛槍に纏わせて対峙
リオーネが追い込んで来たものを狙って斬撃主体に攻撃を
空中戦は彼の方が得意だろうから少しばかり楽をさせて貰うことにする
危なげな様子があれば炎を操るなりして援護を
反撃は神速反応で躱したいものだが、足を掴まれたら観念する
が、叩きつけさせない
炎を纏ったままの槍で突き刺して道連れにしてやろう
地上に落ちるのと貴様が燃え尽きるのはどちらが先だろうな?
…最悪本当に地上まで落ちた場合は落下耐性で受け身を取る
鳥と心中する趣味はない
心に誓った。この戦いでひとつ強くなろうと。
決めていた。この戦いを終えて戻るまで、決して地上を見下ろすまいと。
「で、でも、やっぱり少し怖い……!」
最終人類史は雲南省、地上500m地点。
商業ビルに換算して地上100階を優に超える上空の只中に、リオーネ・クア(ひつじの悪魔・g01176)はいた。
吹き付ける風が容赦なく全身を叩く。今すぐ地上に降りて戦いたい、そんな弱音が心をよぎる。
しかしリオーネは、そんな誘惑を全力で振り切った。何故なら、
「俺達の力が最大限に発揮できる今こそ……空中戦の錬度を上げるチャンスなんだ!」
「ああ、その通りだな。頼りにしているぞ、リオーネ」
パラドクス通信機を通じて届くルキウス・ドゥラメンテ(荊棘卿・g07728)の声に、リオーネは短く「うん」と返した。
ルキウスは今、リオーネと数百メートルの距離を隔てて飛んでいる。二人の間に、残り僅かとなった敵を挟む形で。
「ガルーダか……神の姿を真似るとは不遜極まりない鳥だな」
高所恐怖症でなくて幸いだと冗談めかした口調で、ルキウスは戦場を見遣る。
浮遊大陸からの増援はすでに止み、戦場では地上制圧に失敗したガルーダたちが空しく抵抗を続けるのみ。そんな連中は、リオーネと協力して一網打尽にしてやろう――それが二人の作戦だった。
「この戦いも終幕だな。きっちり全滅させてやろう、リオーネ」
「そうだね。よろしく、ルキウスさん」
常と変わらぬルキウスの余裕が、リオーネには何とも頼もしい。
超上空に住む敵と空中戦で張り合うことに対して、少なからぬ怖さを彼は覚えている。
だが、これは乗り越えねばならぬ戦いだった。これからも自分が、復讐者として戦い続けるために。
「……さあ行こう、ロッソ」
自分の半身に等しいメーラーデーモンと共に、戦場の空へと飛び出すリオーネ。
それが、始まりの合図となった。
開幕と同時、リオーネは『赤の双翼魔弾』を発動し、ロッソと共に攻撃を開始。
追尾性能を有する魔弾を武器に、敵の群れをルキウスの方へと追い込んでいく。
『キェェェッ!!』
「左から敵がくる。ロッソ、撃ち落として!」
時折襲って来るガルーダの存在は、未来予測で十分に読み取れる。
邪魔をする怪鳥を魔弾で撃墜しながら、リオーネはそのまま包囲をじわじわと狭めていった。
数が少ないとはいえ敵はいまだ健在だ。最終人類史の土地を守る為には、1体たりとも討ち漏らす訳には行かない。
「ルキウスさん、そっちの状況は?」
「問題ない。楽をさせて貰って、気が引けるくらいだ」
通信機から伝わるルキウスの声に、リオーネは安堵の吐息を漏らす。
彼が見遣った先では、時折襲って来るガルーダを相手に、炎の槍を悠然と振るうルキウスが見えた。残留効果も手伝って、槍の冴えは一段と凄まじい。大空に紅蓮の軌跡が閃くたび、刺突を浴びた怪鳥が消し炭と化して墜落していく。
「そう熱くなるな。……といっても無理な話か?」
『ゲェェェェッ!!』
怪鳥たちを焼き焦がしながら、ルキウスはリオーネへの気配りも怠らない。絶妙な距離を保ちながら戦っているのは、万一の際に援護を行うためだ。そのことに感謝と頼もしさを覚えながら、リオーネもまた敵を追い込んでいく。
敵の少ない空域をロッソに任せたことで攻撃は多めに浴びたが、残留効果を駆使すればさしたる脅威ではない。
(「ロッソは俺が守る。此処だけは絶対に譲れない」)
受けるダメージをガードアップで殺し、運に恵まれればアヴォイドで無効化し。
防ぎ切れずに負った傷は、敵を撃墜すればグロリアスの力で瞬く間に塞がって。
そうして気づけば――包囲網の中には、片手で数えられる程のガルーダが残るのみとなっていた。
「……頃合いだね」
「ああ、上出来だ。終わらせよう」
リオーネとルキウスが頷きを交わし合う。
次の瞬間始まったのは、二人の復讐者による容赦のない一斉攻撃だ。
「くらえっ!」
リオーネとロッソの魔弾が、ガルーダたちの心臓を立て続けに射抜く。
難を逃れた個体が距離を開けようと下がった先、そこにいるのは『獄炎の第八曲』を発動して待ち構えるルキウスだ。
獄炎を帯びた槍の斬撃がガルーダの心臓を貫き、翼もろとも炎上させながら地上へ叩き落とす。
リオーネとロッソ、そしてルキウス――三人が阿吽の呼吸が繰り出す攻勢の前に、敵はまるで為す術が無く、
『キエェェェェェ!!』
「よし、これで全部だ。帰還するか、リオーネ」
「うん、ルキウスさん。お疲れ様、ロッソ!」
侵略者が討ち取られた後、後に残されたのは、ふたたび静寂を取り戻した世界だった。
雲南の地を大事な仲間たちと踏みしめて、リオーネはひとつ成長した手応えを静かに噛み締める。
願わくばこの力で、一日でも早く。失われた歴史を取り戻せるよう祈りながら。
雲南を舞台に行われた《七曜の戦》防衛線。
そのひとつが今、ここに復讐者の勝利で終止符を打つ。
小さくも確かな、最終人類史防衛の礎という形で――。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】がLV3になった!
【フライトドローン】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
【反撃アップ】がLV2になった!