マン島強襲~ベルファストと竜の花嫁を救え!(作者 水上ケイ
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#幻想竜域キングアーサー  #【《七曜の戦》アイルランド防衛】マン島強襲作戦  #《七曜の戦》  #人類史防衛戦『アイルランド』 

 幻想竜域キングアーサー、アイリッシュ海に浮かぶマン島では、アイルランドのベルファストを狙う竜鱗兵の部隊が集結していた。
 特務竜部隊『ジャメヴ』は血気盛んな様子をみせていたが、ジェネラル級の登場で姿勢を正す。
「ミセス・モーガンだ」
「ああ。王妃竜グィネヴィア様の侍女長様だぞ」
 ひそひそ話も静まる中、ミセス・モーガンが口を開く。
「断片の王たるアーサー王は、アイルランドの破棄を決定しました。キングアーサーの勝利の為に最善の決断である事は間違いありません。」
 ここでミセス・モーガンは王妃竜の意向を伝えるため、ことさらに声をあげた。
「しかし、アイルランドのベルファストには、逃亡した竜の花嫁の存在が確認されています。王妃竜グィネヴィア様は、この花嫁達を救うべく、我らに任務をお与えくださいました! 《七曜の戦》が始まると同時に、ベルファストに侵攻、ベルファストを制圧して、アイルランドの民と竜の花嫁を、我らの手に取り戻すのです。」
「おおー。王妃竜グィネヴィア様万歳!」
「竜の花嫁をさらい、邪魔するヤツは片っ端から叩きのめしてやります!」
「静かに!」
 ミセス・モーガンは場を静め再び語り始める。
「ドラゴンの皆様は、主戦場での戦いに赴きますので、この戦いは、我ら竜鱗兵のみで行わなければなりません。
 しかし、恐れる事はありません。王妃竜グィネヴィア様の為に戦い死ぬこと以上の誉れは、無いのですから」
「おおお! 我らに恐れる者なし!」
 ジャメヴ達は感極まり、士気高く出陣の時を待つのだった。


 新宿駅グランドターミナル。パラドクストレインは忙しく姿を現し、常にも増して緊迫感が高まりつつあるようだ。
 そんな中、古宮・泉美(MOMO・g03355)もいそいそと自分の案内するトレインの前で話を始めた。
「《七曜の戦》が遂に始まろうとしていますね。準備も既に始まっていますが、歴史の奪還戦だけが《七曜の戦》ではなく、最終人類史に奪還した地域等への敵の侵攻も予測されています」
 そこでこのトレインですが、と泉美は手早く皆に資料を示す。
「また竜の花嫁がピンチです! 敵はしつこく、花嫁を狙ってアイルランドのベルファスト地域を襲おうとしています。幸い集結しつつある敵の軍勢の位置はわかっているので強襲して、敵の企みを挫いてください」
 泉美は声に怒りを滲ませてディアボロス達にお願いする。
 今、敵が集結しているのはマン島だ。ここはブリテン島とアイルランドを隔てるアイリッシュ海に浮かぶ島だ。
「地形はおおむね平坦な場所で襲撃できます。皆さんにお願いしたい場所ですが、付近に作戦に利用できそうな木立もあるようですが、実際の作戦は現場にお任せします。」
 泉美はさらに、ある程度敵を叩いたら撤退してくださいと付け加える。
「敵の数は多いですので増援が来る前に、あるいは危険を感じたら怪我しないうちに撤退しましょう。」

 そこまで説明して、泉美は資料を閉じた。
「敵の目的はベルファストのみのようです。なので、防衛に失敗してもベルファスト以外のアイルランドは、最終人類史に奪還する事が出来るでしょう。……でも、皆が頑張って逃がしてくれた竜の花嫁たちはベルファストにいますし、ここはその他にも多くの人が暮らすアイルランド随一の都市です」
 それに……と泉美は眉根を寄せる。
「王妃竜グィネヴィアは、なんらかの方法で、竜の花嫁の居場所を察知する事ができるようなのです。彼女たちをベルファストから疎開させようとすれば、その場所に襲撃が行われる危険が高く、より危険になってしまいます」
 つまり、とディアボロス達は納得する。
「竜の花嫁を奪われないためには、ベルファストの防衛を成功させるしかないということか」
 よろしくお願いします、と泉美は皆に頼み込む。
 そしてパラドクストレインに乗り込むディアボロス達を見送るのだった。
「どうぞ気を付けて、いってらっしゃい!」


→クリア済み選択肢の詳細を見る


●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【怪力無双】
1
周囲が、ディアボロスが怪力を発揮する世界に変わる。全力で力仕事をするならば「効果LV×3トン」までの物品を持ち上げる事が可能になる。
【強運の加護】
1
幸運の加護により、周囲が黄金に輝きだす。運以外の要素が絡まない行動において、ディアボロスに悪い結果が出る可能性が「効果LVごとに半減」する。
【照明】
1
ディアボロスの周囲「効果LV×20m」の空間が昼と同じ明るさに変化する。壁などで隔てられた場所にも効果が発揮される。
【避難勧告】
1
周囲の危険な地域に、赤い光が明滅しサイレンが鳴り響く。範囲内の一般人は、その地域から脱出を始める。効果LVが高い程、避難が素早く完了する。
【水面走行】
1
周囲の水面が凪ぎ、ディアボロスが地上と同様に走行や戦闘を行えるようになる。ディアボロスと手をつないだ「効果LV×3人」までの一般人も同行可能。
【建物復元】
1
周囲が破壊を拒む世界となり、ディアボロスから「効果LV×10m半径内」の建造物が破壊されにくくなり、「効果LV日」以内に破壊された建物は家財なども含め破壊される前の状態に戻る。

効果2

【能力値アップ】LV1 / 【ガードアップ】LV2 / 【リザレクション】LV1 / 【ダブル】LV1 / 【グロリアス】LV1

●マスターより

水上ケイ
 このシナリオは【《七曜の戦》アイルランド防衛】マン島強襲作戦です。
 ベルファスト攻撃のために集結する敵軍勢を叩きます。

 採用は成功数を大幅に越えない程度となる予定です。

 皆さまのカッコいいプレイングをお待ちしています。
 どうぞ宜しくお願いします。
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このシナリオは完結しました。



発言期間は終了しました。


リプレイ


白水・蛍
アドリブ歓迎
連携を密に
周囲の味方をSPDディフェンス
クリスお姉様(g03092)と一緒に。

さて、前哨戦ですわね。
しかしながら、1つ1つに全力を。その1つ1つが我々の力となる。
その為にも、手を抜くわけにもいかないのです。
行きましょう。お姉様。折角平穏を得た花嫁さん達にこれ以上の悲しい顔は似合いませんから。

相手と相対して直ぐパラドクス発動。
この曲は、この歌は我々に勇気を与える。心を奮わせて、戦いへの道筋を導く歌。
相手にとっては恐怖を。心からの恐怖を。怯懦を。
怯え、逃げなさい。戦士にとっての逃げは己が精神を壊す。
この歌はそういうものです!彼女達が受けた恐怖!少しはその身で味わいなさい!


クリスティーナ・アストロイア
蛍様(g01398)と参戦
武装は星杖。携えて戦場へ

まずは先制で敵の出鼻をくじきます。
行きましょう、蛍様。彼女たちが得た平穏を護る為に。

戦闘開始と共にパラドクスを発動。
此れは天上より楽器の音を響かせて味方に勇気を、敵に裁きを齎す技。
蛍様の曲に合わせるように楽器の音を変化させていく。

「…即興ですけど、合わせます。」

まるでオーケストラの指揮を取るかのように星杖を振るい、踊るかのように動いて立ち位置を変え、攻撃の回避を試みる。
牽制用の「電撃・氷雪・風・火炎・光・闇・砂・毒・水」の誘導弾魔法を当てないように周囲へ放つ

戦線の維持が難しくなってきたら後退しつつ、続行
撤退は迅速に

アドリブ・共闘歓迎



「クリスお姉様、いよいよ七曜の戦の前哨戦ですわね」
 白水・蛍(鼓舞する詩歌・g01398)の黒髪が窓に溢れた陽を受けて艶めく。隣の席でクリスティーナ・アストロイア(星視の魔女・g03092)は光に少し目を細めて頷いた。
「ええ、蛍様。まずは先制で敵の出鼻を挫くとしましょう」
 パラドクストレインの旅は長いようで短く、今しも時をかけて西暦502年のイギリスの夏へ滑り込む。
 クリスティーナは静かに携えた星杖を握りしめた。星座を象った杖は魔力甚大、これからの戦いに頼もしい力を与えてくれるはずだ。
 蛍は姉貴分の言葉に強く頷く。数多の前哨戦の1つ1つに全力を注ぐのだ。その1つ1つが我々の力となるのだから……その為にも、手を抜くわけにはいかない。
「行きましょう、お姉様。折角平穏を得た花嫁さん達にこれ以上の悲しい顔は似合いませんから」
「ええ、蛍様。彼女たちが得た平穏を護る為に」
 ディアボロス達はトレインから降り立つと、一路、敵の終結する地点へと向かう。

「あれですね」
「確かに。大群ですわ」
「まだ向こうは気づいていません。仕掛けましょう」
 視界に敵をとらえれば、二人は迅速に戦闘へと移行する。敵集団は開けた野に続々と集合しているようだ。その中の、手近なジャメヴの一群の側面から、彼等は堂々と仕掛けた。
「行きますわ」
 蛍は楽曲でパラドクスを紡ぎはじめる。
 標的にされたジャメヴ達は突然の歌に不意を衝かれ、その顔に怯えをみせ、反撃の衝撃波は敢え無く潰える。そして恐怖の表情のままパラドクスの餌食になった。
 パラドクスが繋ぐ時空の中で、蛍は凛と竜鱗兵達に告げる。
「この曲は、この歌は我々に勇気を与える。心を奮わせて、戦いへの道筋を導く歌。お前達には心からの恐怖を、怯懦を」
「うわぁ……敵、襲……」
「怯え、逃げなさい。戦士にとっての逃げは己が精神を壊す。竜の花嫁達が受けた恐怖を、少しはその身で味わいなさい!」
 開戦即敵を蹴散らす蛍とほぼ同時、クリスティーナも魔力を解き放つ。素早い牽制に続き、運命のタロットカードが示した――ArcanaCode:Judgement(アルカナコード・ジャッジメント)、天上からの音楽の調べが味方には勇気を敵には裁きを下すべく降りてくる。
「……即興ですけど、合わせます。」
 蛍と心を合わせ、クリスティーナは星杖をオーケストラの指揮よろしく打ち振る。裁きの旋律にのってダンスの様にローブの裾が躍る。目まぐるしく立ち位置を変えて反撃の威力を殺しながら、彼女は星杖をふるった。
 突然湧きおこった戦場での音楽が、敵陣をゆるがす。
 さらに、連携して味方の相真が大声で敵を引き付け、攻撃に出た――。
 僅かな一瞬、背を預けてクリスティーナは囁く。
「蛍様、このまま畳みかけ、戦線の維持が難しくなれば撤退を」
「ええ。無理はしませんわ、クリスお姉さま」
 そして、休符のち再び。
 二人はしなやかに味方とも協力して旋律を奏で、戦闘に埋没してゆく。
 蛍の纏めた黒髪が、フードから溢れるクリスティーナの銀髪が夏日に輝いた。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【避難勧告】LV1が発生!
【強運の加護】LV1が発生!
効果2【グロリアス】LV1が発生!
【リザレクション】LV1が発生!

獅子堂・崇
アドリブ連携歓迎
同じ旅団のディアナ(g05579)、千衛蔵(g01901)と連携

散々やられておいて、まだ懲りていないのか。何度でも言ってやるが、幸せをつかんだ彼女達をお前たちの好きにはさせるわけにはいかない。

敵の位置がわかっているのなら難しく考える必要はない。一気に片をつけさせてもらう。
皆が動きやすいように前衛を張らせてもらう。
ジャメヴたちの側面に突っ込んで六連撃を叩き込む。

竜の花嫁であることを望むものはもうここにはいない。帰る気がないなら力ずくで叩き出すぞ。


相原・相真
また花嫁さんたちを狙ってくるとは、
こうして対処出来てよかった…
それじゃ、ここでできるだけぶっ飛ばしておくとしましょうか…!

木立など地形を利用して敵陣に接近
パラドクスで形成した巨腕での打撃で攻撃し、
敵の攻撃は巨腕での防御で対応します
他の方が動きやすいよう、
前に出て敵の注意をひきつけたり必要ならディフェンスなど行いながら戦っていきましょう

敵陣に充分なダメージを与えるか敵の増援などあれば他の方へ声掛けなど行ったうえで撤退します

これからまだ先は長いんです
無理はせず、次につなげるとしましょう

アドリブ・他参加者との連携歓迎


西堂・千衛蔵
同じ旅団の獅子堂さん(g06749)やディアナさん(g05579)と連携
「竜の花嫁とはゆかりはないが、義によって助太刀に来たぜ」

「恐れる者はなし、正義は我にあり……か?
ふざけるな!
竜の花嫁を犠牲にして成る正義なんざ、この拳で叩き潰してやるぜ!!」
前線に出て敵を「挑発」し、注意を惹きつける

敵が力で来るなら、敢えて真っ向から力で受けて立つぜ
念動力はともかく、破壊力と掴み技(グラップル)なら負けはしない
援護に飛んで来る岩は赤煙に警戒させ、当たりそうなら燈篭で受けて致命傷を避ける
こっちにも味方の援護があるはずだしな

味方の攻撃も踏まえて、確実に数を減らせるよう相手を選んで攻撃するぜ


ディアナ・レーヴェ
獅子堂(g06749)、西堂(g01901)と一緒!

木立に紛れ、火砲で【Licht fällt】――太陽の方角も見て、より避けにくく、意識の外から撃ち込むようにしましょう!
二人が前線張ってくれるなら、私は後衛ね。
皆の背を狙いに来てる奴を最優先!

…と、行動パターン見抜かれそう?
頭使うのね!感心!なら!
私も突っ込むわ。
…本気よ?火砲担いだまま大声で前線へ、突撃兵モードなフリして撹乱して――ま、結局同じパラドクスなんだけどっ!

退路が塞がれてないかは初期から定期的にチラ見

恐れる者はなし?
なら、丁度いいわね!

死んでちょうだい

(笑顔で)ソフィアの――花嫁の方に敵を通したら、私どうにかなっちゃうと思うから



 また花嫁さん達を狙ってくるとは、こうして対処出来てよかった……、相原・相真(銀腕・g01549)は思った。この敵の大群を目にしては、少しずつでも敵軍を削る必要があるのは明らかだ。また、うまく削り切って上陸を阻むことができれば最高だ。
(「それじゃ、ここでできるだけぶっ飛ばしておくとしましょうか……!」)
 既に戦場には蛍とクリスティーナの味方を鼓舞する音楽が溢れ、相真はうまく周囲の木立を利用して接近していた。今、敵群は味方の二人に向かっている様だが……ここはひとつ、他の方が動きやすいよう俺の方へひきつけますか。
 相真は動いた。味方と連携するようにパラドクスを発動し、前に出る。
「そこのジャメヴ、覚悟はいいか!」
 いつもの淡々とした口調にこの時だけは感情を走らせて、青い瞳が瞬いた。
 その眼前で敵陣の動きが乱れ、相真は躊躇なく惑ったジャメヴの一団を、パラドクスの巨椀で攻撃する。突如地面からそそり立った巨大な腕が、相真の意思に応じて自在に動いた。ジャメヴ達の反撃の斧を薙ぎ払い、その横面を、ボディを、したたかに打ち砕く――よし!
 今や敵軍勢のこの一画は、大混乱に陥りつつあったが、相真は決して敵軍勢を甘く見てはいなかった。敵の増援には常に警戒しておいた。
 いずれ撤退の時は来るだろうが……それまでは。
 巨大な腕がマン島の地を抉り敵を屠り、続くディアボロス達へ攻撃を繋ぐ。


 この戦場へ向かうパラドクストレインの中、同じ旅団の仲間3人が士気高く集っていた。中でも崇は決意を込めて言ったものだ。
「敵の位置がわかっているのなら難しく考える必要はない。一気に片をつけさせてもらう」
 彼の言葉に頷いた二人の仲間とともに、崇は今戦場を駆けていた――。

 ディアボロス達の攻撃は続いていた。
「散々やられておいて、まだ懲りていないのか」
 戦場に怒号が飛ぶ。怒号と同時に拳も飛ぶ。
 獅子堂・崇(破界拳・g06749)は仲間三人の先陣を切って敵軍の側面に派手な一撃を炸裂させた。
「何度でも言ってやるが、幸せをつかんだ彼女達をお前たちの好きにはさせるわけにはいかない!」
「何だとぉ! 竜の花嫁を奪っておきながらまたノコノコと」
『これを受けてみろ!』
 衝撃波に数に物を言わせた足止め妨害を身軽にいなしながら、崇は我流破界拳・電光を叩きこむ。崇自身が編み出したこの技は、電光石火の六連撃だ。これまでの豊かな戦闘経験から最適の一打を続けざまにお見舞いする。武器を取り落とし、まずは一匹が倒れる。
「さあ、次は誰だ」 
 崇は威風堂々と敵陣へ挑戦する。
「竜の花嫁であることを望む者はもういない。帰る気がないなら力ずくで叩き出すぞ」
 崇の言葉には深い怒りが滲む。竜の花嫁を助けて戦った過去を今さら無に帰す事はできないのだと、そこには崇の決意が込められていた。

 竜の花嫁達への思いが、ベルファストを守ろうと戦うディアボロス達を支えていたのは間違いない。
「……竜の花嫁とはゆかりはないが、義によって助太刀に来たぜ!」
「グワッ」
 西堂・千衛蔵(竜燈鬼・g01901)が崇に続いて一発入れて、そう宣言した。まあそれを聞く間もなく、手負いの一匹は地を舐めたのだったが……。
「うまく行ったぜ、獅子堂さん。」
「ああ。協力していこう、まだまだいるからな」
 千衛蔵は一瞬崇と視線をかわすと、戦いに没頭してゆく。彼は旅団仲間と呼吸を合わせた攻撃で、敵を仕留め、味方の勢いにさらに弾みをつけた。
 仲間と同じ標的を狙いことを意識して立ち回り、効率的に敵を仕留めるのが、今日の千衛蔵のおおまかな作戦だった。
 標的を定めると、鬼神変を発動し、首に巻いたミニドラゴンの赤煙に語りかける。
「相棒、警戒を頼んだぞ」
 敵の反撃は力頼みだ。千衛蔵はそれを真向から受けて立つ。破壊力と掴み技なら負ける気がしなかった。
「行くぜ、覚悟しろ!」
「ク、これでもくらえ」
 巨大な戦斧をかいくぐり、よろめいた所を異形の鬼の拳で応戦する。傍ら赤煙の警告で援護の岩は灯篭で受けて逸らす。ジャメヴを沈めると、千衛蔵は休む間もなく次の敵へ向かった。
 あるいは、別の仲間に敵が群れそうだったり、必要な時には挑発する。
「恐れる者はなし、正義は我にあり……か? ふざけるな! 竜の花嫁を犠牲にして成る正義なんざ、この拳で叩き潰してやるぜ!」
「このーっ。おいっこっちにも援軍、……グフ」
 ディアナさん、ありがとうと千衛蔵は一瞬木立の方を見る。

……その一匹は突然喚いて吹っ飛んだ。
「よし」と頷くのは、少し離れた木立の陰のもう一人。ディアナ・レーヴェ(銀弾全弾雨霰・g05579)である。彼女は太陽の方角を計算に入れて陣取っていた。崇と千衛蔵が前衛なら、ディアナは後衛という位置になるが、ここでディアナは攻撃の他に大事な役目を担っていた。
 それは退路の確保である。味方の退路を常に計算にいれ、チラリ塞がれていない事を確認する。そして、次なる敵に標的を定めた。
「……んッ?」
 だが敵もバカではない、それなりのパラドクスで反撃してくる。
「頭使うのね! 感心! なら!」
 ディアナは火砲を担いで突撃した。ついでに大声もあげて。
「ディアボロスよ、覚悟!」
「なにィ?」
「こっちは本気なのよ」
 ジャメヴは得物を振りかざし、強烈な一撃を放とうとしたが重い砲身で弾かれ威力を大幅に削がれた上、目の前に迫る火砲に対峙することになる。
「俺は王妃竜の勅命部隊、恐れはない!」
「なら、丁度いいわね」
「……?」
「死んでちょうだい」
 爆炎があがり、今日何体目かわからぬ敵がぶっ倒れる。
 ディアナは笑顔を浮かべる……ソフィアの――花嫁の方に敵を通したら、私どうにかなっちゃうと思うから。
 別れた日の竜の花嫁の笑顔をディアナは忘れていなかった……。


 このように、終始有利に戦う中、突然、ディアボロス達は緊迫した聞きなれぬ声を聞いた。
「何故、ディアボロスがここに来るのです!」
 敵集団にも激震が走る。侍女長の姿に敵の中にはハッと硬直した者もいる。
「ここに居る戦力は、グィネヴィア様が集めてくれた戦力。ディアボロスに捕捉されるような移動はさせていません。どうして、どうして……」
 崇の相手にしていた敵は一声、「ミセス・モーガン!」と叫んだがそのまま彼に倒された。
「とにかく、ディアボロスを迎撃しつつ、島の中央に向けて撤退しなさい。態勢を立て直すのです」
 ジェネラル級はそれきり後退してゆく。

「指揮官か……」
「ま、自分達も相当数の敵を減らしたからな」
「慌てていたが、何とか軍を立て直すつもりか」
 崇と千衛蔵も油断なく後退する。
 また、相真も急いで動いていた。
「ジェネラル級ですね。俺達も撤退しましょう」
 ディアナは彼の言葉に頷く。
「潮時ね。充分打撃は与えたし、退路は確保してあるわ」
「ええ。これからまだ先は長いんです。ここで無理はせず、次に繋げるとしましょう」

 敵のこの一画に大打撃を与え、彼等は撤退したのだった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【水面走行】LV1が発生!
【建物復元】LV1が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
【照明】LV1が発生!
効果2【ダブル】LV1が発生!
【ガードアップ】LV2が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!

最終結果:成功

完成日2023年08月09日

【《七曜の戦》アイルランド防衛】マン島強襲作戦

 このシナリオは《七曜の戦》に関連して発生する特別シナリオ人類史防衛戦の一つです。
 このシナリオでは、ディアボロスが制圧した「アイルランドのベルファスト」に攻め込もうと集結している「幻想竜域キングアーサー」のクロノヴェーダへの「先制攻撃」により、敵戦力を減らす事が目的となります。

●特殊ルール:人類史防衛戦「先制攻撃」

《七曜の戦》での人類史防衛戦は、8/7に公開される第1弾 「先制攻撃」と8/14以降に公開される 第2弾「迎撃戦」に分かれています。

 この地域では、敵が襲来する前に「先制攻撃」を仕掛けることができます。
 成功した「先制攻撃」の本数だけ、同じ地域に関連する「迎撃戦」の必要成功数を減らせます。

「迎撃戦」を成功させれば「アイルランドのベルファスト」の制圧を維持し、最終人類史に奪還できます。
(「迎撃戦」に失敗しても、ベルファスト以外のアイルランドは最終人類史に奪還できます)
 もし「先制攻撃」が必要成功数を満たした場合は、襲来予定の敵全てを倒し切ったことになり、「迎撃戦」は発生せず、その地域を最終人類史に奪還できます。

ミセス・モーガン

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#幻想竜域キングアーサー
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#【《七曜の戦》アイルランド防衛】マン島強襲作戦
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#《七曜の戦》
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#人類史防衛戦『アイルランド』


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選択肢👾大群のトループス級『特務竜部隊『ジャメヴ』』のルール

 事件の首魁であるクロノヴェーダ(👿)配下のトループス級クロノヴェーダ(👾)の大群と戦闘を行います。
 敵の数が多いので、撃退するには時間が掛かるかもしれません。
 👾を撃破する前に👿と戦闘を行う場合は、👾が護衛指揮官を支援してくるので、対策を考える行う必要があるでしょう  詳細は、オープニング及びリプレイで確認してください。

 記載された敵が「沢山」出現します(現れる敵の数は、オープニングの情報やリプレイの記述で提示されます)。敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」のパラドクスで反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功 🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔴
 苦戦 🔵🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『この選択肢の🔵が👑に達すると、この敵集団を倒す。完結までにクリアしていない場合、この敵集団は撤退する。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。