リプレイ
宮生・寧琥
ねーこはさー、あの人(敵首領)イヌだと思う
ねーこはネコ好き(イヌも好きだけど)だから、がんばってあの人がウソついてるって皆に分かってもらうっ(ふんす)
でもぉ…色々もんく言われたら怖いからさー…先にネコ集めよぉ…
ネコ貸してもらうの、ねーこにはちょっと難しいかもぉ…野生のネコなら捕まえられるかな?
町でエサになりそうなもの買いながら、ネコがいっぱいいる場所とかないか聞いてみよぉ
「あのぅ…ねーこも、その、カミサマと仲良くしたいから、ネコいっぱいいる場所、ないですか…?」
場所が分かったら、ネコ捕まえに行くよぉ
エサあげるねぇ
「アブない時は、ねーこが守ったげるから、いっしょに来てくれない? だめぇ?」
●ねーこのねこあつめ
「ねーこはさー、あの人イヌだと思うんだよねー」
時先案内人が提示した敵の情報を思い出し、宮生・寧琥(ちっちゃくて、あったかい・g02105)は考える。それはもう、一目見た時から明らかで、猫好きの彼女としては、どうにかがんばってあのウソを暴いてやりたいという心構えだ。
だから、とてもやる気はある。あるのだけど。
「でもぉ……ぜったい色々もんく言ってくるよねぇ……」
あー、と首の力が抜けて頭が傾ぐ。ゴリ押しされるのは苦手、というか怖い。そうするとやっぱり、反撃しやすいよう先にネコを集めておくべきだろうか。
「でもぉ……ネコ貸してもらうの、ねーこにはちょっと難しいかもぉ……」
頭がもう一度反対方向に傾いで、おさげの髪が揺れる。やる気がぐんぐん下がっているのが目に見えるようだが、それでも彼女は自分のできる範囲で行動することに決めた。潜入した街の市場を目指して、まずは猫のエサになりそうなものを買い求める。さすがにこの時代、キャットフードとはいかないので、見慣れない食べ物の中からそれらしいものを選んで。
「あのぅ……」
商品を手渡されたところで、寧琥はおずおずと声をかける。
「ねーこも、その、カミサマと仲良くしたいから、ネコいっぱいいる場所、ないですか……?」
「ああ、君もウェプワウェト様の教えを理解してくれているんだねえ」
嬉しいよ、と笑顔で応対してくれた店員は、街の中でも綺麗な区画を指差して。
「あのお屋敷が見えるかい? あそこに住んでる旦那は猫好きでねえ、たくさん飼っているから見せてもらうと良い」
「ぇと、そういうのじゃなくてぇ……」
と、少々苦戦を強いられながらも、「今の時間なら飯屋の裏で残りものを狙っている頃だ」と情報を得て、寧琥はようやく猫のところに行き着いた。既に若干気疲れを起こしているが、とにかく。
「ほーら、エサだよぉー」
ちょっと警戒していた野良猫たちだったが、新鮮な食事を見てあっさりと近くに寄ってくる。この辺りの者は市民に可愛がられ、人に慣れているのかも知れない。
「ねーねー、誰かねーこといっしょに来てくれない?」
エサにがっつき始めた猫に、視線の高さを合わせるようにしながら彼女は問う。
「アブない時は、ねーこが守ったげるからさー。だめぇ?」
猫達からの答えはない。けれど、抱き上げる時に抵抗はされなかった。たぶん、ダメってことはないだろう。
大成功🔵🔵🔵
効果1【腐食】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
夏生・幽
なんかあの犬シュッとしてたから
対比としてまんまるに太った猫を探すよ
おなかも丸くて腹筋割れてないやつ
太ったのが居そうなところといえばお金持ちの家かな
きっと大事にされているだろうから
簡単には貸してくれないかもしれない
それに、ペットを飼っている人は
皆うちのペットが一番可愛いって言うんだろう
広場で自慢の猫コンテストが開かれるってことにして
飼い主ごと誘ってみよう
野良は他の皆に任せて僕は街で声をかけて回るね
飼い主が一緒に居てくれた方が猫も安心するだろうし
皆が猫をたくさん集めてくれるならコンテストの体も保てるかも
●誘導
標的となる敵の姿、時先案内人の提示したそれを思い出し、夏生・幽(レイス・g02607)は「ふむ」と鼻を鳴らす。黒い毛並みと、なんだかシュッとした顔立ち。本来のところ、あの獣神の姿は犬と言うか狼が近いのだろう。
「あれと対比させるなら、まんまるに太った猫が良いかな……」
なるほど、事の目的を踏まえた素晴らしい発想。そして太った猫が居そうなところとなれば、恵まれた生活をしている――つまりお金持ちの家で飼われている猫が第一候補だろうか。
「でもそういう子は、きっと大事にされているよね」
気前よく貸してもらえれば話が早いのだけど、大事にされている子ほど、すぐには貸してもらえないような気もする。実際猫が役立った後はすぐに戦闘になりかねず、ちゃんと返せる保証もないわけで。それならどうするか、と道すがら考えて、幽は恐らくこの街の富裕層が暮らす区画に辿り着いた。
「とても丸い……いや、可愛らしい猫だね」
転がっている猫の姿に思わず素直な感想を漏らしながら、幽は猫を飼っている豪商へと接触する。飼い主は得てして、「うちのペットが一番可愛い」と思っているものだろうから。
「この子なら、今日のコンテストも圧勝だろうね」
「コンテスト? 何ですかそれは?」
「ああ、広場で自慢の猫コンテストが開かれるんだよ」
知らなかった? と笑顔で告げる。幽は、この飼い主ごと猫を連れて行こうという心算だ。
「野良猫も含めて、たくさんの猫が集まるんだけど――」
「なるほど、そうですか。ではうちの子がこの街で一番だと示す良い機会ですね!」
自信満々にそう答えた豪商は、先程から寝転がって動かない猫を、自ら抱き上げた。お誘いは成功、きっとこの後、彼は広場の方へと向かってくれるだろう。もしかしたら、同じ猫飼いの仲間を連れて。
上手くいったのを確認し、幽は挨拶を交わして広場へと向かった。
……それにしてもこの猫、重そうだなあ。
大成功🔵🔵🔵
効果1【未来予測】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
樹・春一
猫と和解せよ? いいえ違います!
まず何故猫と対立している前提なのか!
猫は生まれたときから尊く幸福を約束されるべき存在!
人間ごときが猫に意見する権利はありません!
猫に叩頭せよ! これこそが真実なのです!!!
犬は上下関係をしっかりと保ちましょう
群れのトップは人間です。譲ってはなりません
それはそれとして猫ちゃんを探さなければ!
人様の大事な猫ちゃんをお借りするのは気が引けますから、可愛い野良さんを見つけましょう
今の時期なら子猫も見れるかもしれません!
しかし猫はデリケートな生き物……子猫を抱えた親猫はそっとしておきましょう
人に慣れた猫は野良でも案外のんびりしているものです
ちょっとだけお借りしましょうね
●過激派
猫と和解せよ。けれどそれは、そもそも文言自体から間違いであると樹・春一(だいたいかみさまのいうとおり・g00319)は思う。何しろ『和解』などと、猫と対立している前提の言葉ではないか。
「猫は生まれたときから尊く幸福を約束されるべき存在! 人間ごときが猫に意見する権利はありません!」
大丈夫? 神を語る時より熱がこもってない?
「猫に叩頭せよ! これこそが真実なのです!!!」
パラドクス効果で謎の後光が辺りを照らす。偶然居合わせた人々からも、おお、と拍手が上がった。エンネアドの施した『教え』と、方向性自体は合っている為だろうか、極端なその言葉も市民には受け入れやすかったのだろう。
「でも犬は上下関係をしっかりと保ちましょうね」
群れのトップは人間だと教え込むのが重要ですよ、とついでに次のための布石を打って、春一は引き続き野良猫捜索に入った。
人の可愛がっている子を借りていくのはやはり気が引ける。それならば、可愛い野良の方が――ということで、早速街中で見かけた子の後を追う。どこぞで手に入れたのか、住民から与えられたのか、エサを咥えて走るその後ろ姿についていけば、その猫とそっくりの子猫が出てきた。
「……なるほど、この時期なら子猫が居ることもありますよね」
うーん、と距離を保ちながら考えた後、春一は別の子を探すことにしてゆっくり後退った。しかしながら、子猫の方が彼に興味を持ったらしい。やけに人に慣れている感じなのは無垢な好奇心ゆえか、それとも近くに面倒を見ている市民が居るのか。その辺はわからないけれど。
あー、いけません。親子連れはお母さんが警戒マックスになってることが多いのでそっとしておきたいんですよ。それに子猫を連れて行くのは流石にって言うか、あーっ、駆け寄って来ないでください! ああーっ!
大成功🔵🔵🔵
効果1【未来予測】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
不二山・ロウカ
小さくてもふもふしたものは好きだ。当然ネコちゃんもだ。だが生き物の運命、ネコちゃんならではの問題もあるってものだ。
なるほど、ネコをまず集めて……いい作戦だなァ?
【パラドクス通信】で仲間と連絡を取りつつ、粘り強く『忍耐力』で聞き込み捜査だ。
マロンちゃんは説得力を出すため、猫耳つけて猫のふりをしていてもらおう。
「困ってるネコちゃんを保護する活動してんの、オレたち。ウェプワウェト様も喜ぶかなと思ってさ」
「しかし、ネコちゃんもだけど、おたくらも苦労してるみたいねェ」
「回り回ってネコちゃん達を困らせてるんじゃねェかな、それ……」
さりげなく、市民の皆さんが抱いている不満とかも聞き出していこう。
※凌哉は知人
●違和感の出所
小さくてもふもふしたものは好きだ。例えば、そう。これからの行動に説得力を持たせるため、猫耳を装着してもらったマロンちゃんとか。もうこれだけで満足してしまえそうだが……不二山・ロウカ(あなたの街のおまわりさん・g02440)は咳払いを一つして、そんな思考を切り替える。
当然ながらネコちゃんも好きだ。だからこそ、事の初めの『演技』も大して問題にはならなかった。
「困ってるネコちゃんを保護する活動してんの、オレたち。ウェプワウェト様も喜ぶかなと思ってさ」
「へえ、そりゃあ感心だねえ」
『旅人』として市場に紛れ込んだロウカは、さっそく町の人々と交流を図っていた。「その珍しい猫もよく懐いているねえ」と、第一印象も好評のようだ。
「それで、ネコちゃんが集まってそうな場所を知りたいんだけど……」
「ああ、それなら――」
ネコをまず集める、その作戦に有用な情報を探しつつ、彼は忘れず探りを入れていく。
「それにしても『ネコを大事に』とは、良い教えだなァ」
「そうだろう、ウェプワウェト様の偉大さをわかってくれて嬉しいよ」
そのウェプワウェト様は、実際どんな神様なんだ? そうして話を合わせていけば、小さな愚痴や疑問も話題に上るもので。
「ただ時々……ウェプワウェト様を見ていると妙な気持ちになるんだよね」
「と言うと?」
「ふとした仕草がこう……猫というか別のものを思わせるような……」
「おいおい、滅多なこと言うもんじゃないよ」
ははは、と町人の間では笑い話で終わったようだが……この感情は、信仰を切り崩す取っ掛かりになり得るのではないだろうか。
ある程度の情報が得られたところで、ロウカはパラドクス通信用の機器を取り出す。猫を集めようとしている仲間は他にも多数居る。情報共有と合わせて、そちらに猫の集まるポイントを連絡しておいた方が良いだろう。
大成功🔵🔵🔵
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
命護・凌哉
【アドリブ連携歓迎】※ロウカとは既知関係
(広場での説法を聞いた後町外れへ向いそこで叫ぶ)
いやどう見ても犬だろ!!!!
何でアレで猫って言い張れるんだよおかしいだろ!!!
いや猫を信仰するのは悪いことじゃねえよ?悪いことじゃねえけど信仰してんなら尚の事正しく猫を認識するべきじゃねえのか!!?
というワケで現実を突きつけてやる為に街の人に猫がどこにいるか聞いてここにきたんだよな。――いくぜ、パラドクス発動!
【使い魔使役】で野良猫たちに協力要請だ!
必要なら猫用に【料理】しておいた魚一式も用意だ。野良猫だと日々の食糧に困るだろうしな。
一緒に遊んだりもして今のうちに猫たちと交流を深めておこう。あー可愛いなー。
●どう見てもあれは
ロウカからの連絡を受けた命護・凌哉(大地の守護者・白黒の竜・g02519)は、礼を言って通信を切る。猫の集まるポイントと、市民が――わずかながらとはいえ――時折違和感を覚えるタイミング。それらの情報を頭の中でもう一度反芻して、凌哉は渇いた風吹くエジプトの空を見上げた。
「いやどう見ても犬だろ
!!!!」
はい。
「何でアレで猫って言い張れるんだよおかしいだろ!!!」
今言っても仕方ない。が、それは抑えられるものでもない。一応誰にも聞こえなさそうな町はずれまで我慢したのは褒められても良い気がする。
「いや猫を信仰するのは悪いことじゃねえよ? 悪いことじゃねえけど信仰してんなら尚の事正しく猫を認識するべきじゃねえのか!!?」
というかアレを見て違和感程度とはどういうことだ。やはりこれこそがクロノヴェーダのもたらす認知の歪み……などと考察しても良いが、今は他にやる事がある。まだ言い足りないような感覚を、大きく溜息を吐く事で振り払い、凌哉は目指す場所――町はずれの岩場へと向き直った。
このツッコミの行先、エンネアドに現実を突きつけるためには彼等の協力があった方が良い。早速動物を使い魔として使役するための力を発動すると、彼はそこに集まる者達へと声をかけた。
「よーしそこの猫達! 俺に力を貸してくれ!」
準備しておいた魚を捌いて、契約金代わりとばかりに彼等に振舞う。そもそもこの地はそこまで豊かではない、野生での食生活はそこそこ厳しいものがあるだろう。痩せて見える猫達がそれに食いつくのを満足気に眺めて、凌哉はこれからの予定を思い返した。
「まだもう少し時間はありそうだな……」
広場の集会には、エンネアドが来た後に合流できれば良い。少しくらい、猫達を構っていても問題はないだろう。
食事を終え、腹がくちくなったのか転がる猫達を撫でて、凌哉はしばし世の理不尽を忘れることにした。
あー可愛いなー。
大成功🔵🔵🔵
効果1【使い魔使役】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
津・リビト
猫は確かに可愛いがあれは猫じゃない
犬か狼だ――いや、そもそも二足歩行で歩くのだろうか
とにかく猫じゃないと言うことを立証する為に
本物の猫が必要だな
俺は町はずれの岩場に向かう
野生の猫はきっとハラを空かせているだろう
近くにきっと湖があるはずだ
そこで釣りをして釣れた魚を使っておびき寄せることにしよう
此方に近付く猫に話し掛ける
大丈夫だ、俺は敵じゃない
お前らの為にエサを持って来た
……む、何を言っているのかわからんが
喜んでいるのだろうか
よし、もっと魚を持って来よう(調子に乗る)
……先ほどより猫が増えている気がする
ん、どうした
まだ足りないか
ああ、お礼を言っているのか
出来たらお前達の力を借りたい
貸してくれるか
●猫釣り
猫は確かに可愛いがあれは猫じゃない。津・リビト(釣人・g00145)にとってもその結論は変わらない。あれは犬か、恐らくは狼――いや、それはそれで二足歩行しているのはおかしいのか? だがそれを言うなら本来の獣神も――と思考が脱線しかけたところで、リビトは目の前の釣竿に集中することにした。
とにかく、相手が猫じゃないことは明らかだ。それを立証するのなら、本物の猫がその場に居れば手っ取り早い。そして協力を求めるべき野生の猫達は、きっと腹を空かせているだろう。
釣り上げた魚は手土産に。街はずれの岩場に居るという猫達の元へと、リビトはエサを持って向かっていった。
「大丈夫だ、俺は敵じゃない。お前らの為にエサを持って来た」
警戒する彼等に言い聞かせるようにして、釣ってきた魚を地面に置く。何を言っているかは……まあ当然伝わっていないが、とにかく敵意はないと示すように下がって、魚を彼等が食べるに任せた。
「……む、喜んでいるのか?」
確たることはわからないけれど、猫達の反応からそう察して、リビトは「まだあるぞ」と釣果を差し出す。先程釣った分を分け与えている内に、気付けば猫の数が、増えているような……。
先程よりも距離が近くなった猫達の仕草から、意図を読み取るべく頭を捻る。
「ん、どうした、まだ足りないか? いや……」
これはお礼を言っているのだろう。恐らくはそれで間違いない。
満足しただろうか、と探りを入れつつ、彼はその反応を見て本題を切り出した。
「出来たらお前達の力を借りたい」
頼めるか? との問いかけに視線が返る。
「……よし、貸してくれるか」
彼等はその申し出を承諾した、ように思えた。
大成功🔵🔵🔵
効果1【隔離眼】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV2になった!
松中・誠
猫…猫?だぜぃ。
うぇぷ…?ウェプワウェトはぱっと見だと犬なんだぜぃ。
俺っち的には犬の方が好きなんだぜぃ。
町外れの野良猫を拉致…手伝ってもらうんだぜぃ。
猫じゃらしとかキャットフードとか持ち込んだら良さそう?だぜぃ。
猫じゃらしを振りながら
猫ちゃん猫ちゃん、少しの間だけ俺っちの使い魔になって欲しいんだぜぃ。
使い魔になってくれたら美味しいご飯をあげるんだぜぃ。
アドリブ連携歓迎
●ギブアンドテイク
猫……猫?
松中・誠(ヤンキードラゴニアン・g03037)にとってもその主張は受け入れ辛いものだった。何しろぱっと見は間違いなく犬だし。
「俺っち的には犬の方が好きなんだぜぃ」
とはいえ、それで自称猫のエンネアドが主張を覆してくれるとは思えない。ならば協力者が必要だろう。
ということで、パラドクストレインから降りた誠の手には、キャットフードと猫じゃらしが握られていた。その巨躯からするとちんまりしたそれらを、彼は街はずれの岩場に居た猫達に振ってみせる。
「猫ちゃん猫ちゃん、少しの間だけ俺っちの使い魔になって欲しいんだぜぃ」
最初は完全に興味無さそうにしていた猫達だったが、耳元で揺れる猫じゃらしが気になったのか、前足でちょいちょいとつつき始める。よしよし、と頷きながら、誠はそれを地面に沿って動かしてやり、猫をこちらへと誘導していく。
「使い魔になってくれたら美味しいご飯をあげるんだぜぃ」
しかも前払いだぜぃ。悪い話じゃないだろう――という説得が効いたのか、単純に使い魔を従える力の発動によるものか、誠の周囲に近寄ってきた猫達は、彼の差し出すキャットフードにその鼻先を伸ばした。
彼等にしてみれば見慣れぬであろうそれらを、しばらくつつき回してから、食い付く。その食べっぷりから見て、気に入ってはもらえたようで。
「それじゃ、食い終わったら手伝ってもらうんだぜぃ」
拉致成功……もとい協力者の確保に成功。少なくともここに集まった数匹は、広場で行われるという集会に連れていけるだろう。
大成功🔵🔵🔵
効果1【使い魔使役】がLV2になった!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!
メレディフ・ロレンス
偽りの神を語るなど許されることではありません。
人々に危害が及ぶ前になんとしても止めなければ。
さて、では猫さんを探しに参ります。
出来ればそのまま協力して欲しいので、先に街でお魚を買ったり、
猫じゃらしに使えそうな草が生えていないか確認してみます。
うまく手に入れば、
野生の子が岩場にいるみたいですので、気を引いて見ましょう。
猫さん。猫さん。こっちにおいで、と。
もし触っても大丈夫そうなら抱き上げて良し良ししてあげたいです。
ふふっ猫さん、少しだけ協力して下さいね。
興味を示してくれないなら……やむを得ません。
【使い魔使役】で使役します。
それでも、なるべく自由は奪わずに集会まではのんびりさせてあげたいですね。
●神の使い
偽りの神を語るなど、許されることではない。信仰心を糧とし、働かせるのみならず、リターナーとしてその死までも使い潰しているとなればなおのこと。神に仕える身であったメレディフ・ロレンス(元修道女・g05142)からすれば、見過ごすわけにはいかないものだ。
それを食い止めるための第一歩が、こうした平和なものであるのは、幸いと言っても良いのだろうか……。
市場で買ってきたお魚と、道中で採ってきた猫じゃらしに使えそうな草の二刀流で、メレディフは何だかふてぶてしい顔をした猫へと挑んで行った。
岩場に居たそれは、野良と言うか野性味溢れる外見で、警戒心もそれなりに強そうではあったが。
「猫さん。猫さん。こっちにおいで」
地面を左右に這うように、素早く振られた草の先を、猫は本能的に目で追ってしまう。素早く動く昆虫やネズミ、獲物を狙うように、ぱしぱしと草先を前足で叩き出したらしめたもの。手前の方へ誘導してから、エサの魚で足を止める。
――と、まあそんな狡猾なものではないけれど。夢中で食事を終えた猫をそっと抱き上げたメレディフは、よしよしとその頭を撫でてやった。
嫌がっている様子はないが、ぐるぐると鳴る喉の音は、気持ちが良いのか威嚇なのか、半々くらいの気配を感じる。打ち解けるにはもう少しかかるだろうか?
「ふふっ猫さん、少しだけ協力して下さいね」
使い魔として確保することも可能だが、できればその自由を損なうことなく連れて行きたいところ。まだ時間もある事だし……と判断して、メレディフは野良猫の振舞うに任せた。集会には連れて行くと言うか、抱いていく形になるだろうか。少なくともそれまではのんびりしていてほしい。
そんなことなど知らず、欠伸をする猫を彼女は微笑まし気に撫でてやった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【使い魔使役】がLV3になった!
効果2【能力値アップ】がLV3になった!
●わがはいはネコである
それぞれの場所で市街を駆け回り、ディアボロス達はそれぞれに実物の猫を確保した。程無く始まるであろうウェプワウェトの集会にも、問題なく彼等を連れて行くことが出来るはず……というかむしろ、『ネコを崇めよ』という教義上、歓迎だってされそうだ。
集会ではいつも、ウェプワウェト配下の雌獅子神達による舞の後、ウェプワウェト本人が現れる。接触可能になるそのタイミングで、彼の主張を崩すか、こちらの主張をぶつけるかして、その信仰を崩すことができれば――。
小鳥遊・英
ね、ねこた~ん💕
ねこたんねこたん~💕
……いやいや、あれはねこたんではないでしょう
どうみても。控えめに言って犬ではないですか?
ねこたんというのは……
こう!(持っていたスマホに映るのは綺麗な毛並みの黒猫)
これ!(同じくタブレットには黒猫が毛づくろい中の動画)
これですよ?!(ホログラムウィンドウを大きく展開。子猫が紙袋に突っ込んでいく動画を流す)
ええ、確かに猫は素晴らしく、崇めるにふさわしい存在です
でも!おかしいでしょう!!
ねこたんと言うのなら!ほら!可愛い声の一つでも出してください!
●Critical
集会が開始して少々、「ね、ねこた~ん💕」みたいな調子で雌獅子神達の舞を見ていた小鳥遊・英(Code name/Falcon・g00772)だったが。
「ウェプワウェト様ばんざーい」
舞踊が終わり、ウェプワウェトが広場中央の椅子に座ったところで、スッと真顔に戻った。
「……いやいや、あれはねこたんではないでしょう」
思わずそう口に出る。だってあれはどう見ても、控えめに言って犬では?
エンネアドを崇め、供物を捧げる民の賛美の声の中、その否定の言葉はしっかりと敵の耳に入ったようだ。
「貴様、今何と言った?」
ぴり、と広場の空気が張り詰めて、怒気を察した市民が一様に戸惑った表情を浮かべる。何かしらフォローを入れようとした市民の一人に、ウェプワウェトは掌を翳してその言葉を遮る。そしてその輝く瞳で、どん引きしている英を見下ろした。
「我をネコではないと……何を根拠にそのような妄言を吐く?」
「いやいやいやいや……」
何でそんな自信満々なんですかな? 理解が出来ない相手の様子に、呆れ顔で英が応じる。
「良いですか? ねこたんというのは……」
手元の端末を操作して、英はローカルに保存したお気に入り厳選ネコ動画を再生。
「こう!」
「なんだそれは! 小さすぎてよく見えんなあ!」
だがスマホサイズでは、綺麗な毛並みの黒猫動画が上手く伝えられない。
「じゃあこれ!」
「ハッ、大差無いわ!!」
かといってタブレットサイズで毛繕い動画を流しても、市民の集まるこの広場では大きさが足りない。
「これならどうです!?」
ということでホログラムウィンドウを大きく展開し、英は猫ちゃんの動画を皆に示す。子猫が紙袋に突っ込んでスライディングしている姿が大写しにされるが。
「それが何だと言うのだ! 妙な幻を見せられたところで、我がネコであるという事実は少しも揺らぐことはない!!」
「ええ……」
どういうメンタルだ。とにかく実物の猫が届かないことには、これくらいの抵抗はしてくるらしい。ここまで堂々とされると、信仰に篤い市民も心変わりしづらいだろう。
「でも! おかしいでしょう!!」
とはいえここで退くわけにはいかないと、英は食い下がった。
「ねこたんと言うのなら! ほら! 可愛い声の一つでも出してくださいよ!」
「ふははは! 窮した末に出てきた主張がその程度か! 苦し紛れにも程があるわ!!」
勝ちを確信して、ウェプワウェトは嘲笑を浮かべる。
「よかろう、心して聞くが良い!!」
わおーん。
市民が若干ざわざわし始めた。
大成功🔵🔵🔵
効果1【強運の加護】LV1が発生!
効果2【リザレクション】LV1が発生!
ナビィ・アルラーニア
イヌ。いえ、オオカミ……うーん、いずれにしてもネコではないと思うのですよね。
ネコになりたいのであれば応援して差し上げたい気持ちもありますが……少なくとも、自身を偽るというその行いは神とするにはあまりに冒涜的です。
というか、ネコの威を借るキツネなのでは?
んんん、もう! イヌなのかオオカミなのかキツネなのかはっきりして下さい!
信仰を崩すために、わたしもがんばります。
疑問を抱く方も既にいるようですし、ゴリ押しにも限界はあるでしょう。
疑問の種を育てるべく、矛盾点を中心にお話します。
高いお鼻、大きなお耳、丸くもなく広い額。
あなたの言うネコという存在は、ほんとうにそのような姿でしょうか?
(アドリブ歓迎)
メレディフ・ロレンス
・心情
ふふふ、わおーんって言いましたね?
よもやクロノヴェーダに慈しみを覚えるような日が来ようなどとは。
しかしこれが決定打です。
神の名を語る不届き者よ。祈りなさい。されどあなたに救いはありません。
・行動
さあ、猫さん。
あの者に変わって一言、かわいいお声を聞かせ下さい。
……もし鳴いてくれない時はバレないように私が一言。
それで注目を集め、後はその姿を人々の目に焼き付けて頂きます。
猫さんには申し訳有りませんが、落とさないように高々と掲げてみせて、
かの者は神ではありません。まして猫ですらありません、と。
これでこの場は片付くでしょうか。
終わったらすぐ離してあげて、たっぷりお魚差し上げますね。
宮生・寧琥
ねこーねこーとネコ連れてきたよぉ
わおんて鳴くの、やっぱイヌだと思うけどぉ…
何か、この人(敵首領)、にくめない人?ぽいけど、ねーこのこと助けてくれるいいネコがいじめられたらヤだから、先に「あのさー、あのさー、ネコのことイジメないでねぇ…?」って言っとくねぇ
…できれば、ねーこのこともイジメないでほしいけどぉ…
ネコいっぱいだし、ねーこはどうしようかなぁ
あ、そだ
勇気を出して「えっとぉ…お手!」
お手に成功したら、おててよく見て
「あんねぇ、ネコの手はツメが出たり入ったりするんだよぉ。こーゆぅふうに」って、本物ネコの肉球押してツメ見せるよぉ
ツメの出し入れ、できるぅ?
できるなら、怖いからしまっといてほしい〜…
●実物の提示
「今、わおーんって言いましたね?」
「わおんて鳴くの、やっぱイヌだと思うけどぉ……」
聞き間違えようのないその声を、メレディフ・ロレンス(元修道女・g05142)と宮生・寧琥(ちっちゃくて、あったかい・g02105)が指摘する。よもやクロノヴェーダにこのような気持ちにさせられるとは、そんな思いを抱きながら、メレディフは相手を詰めにかかった。
「何にせよ、今のは決定的ですよ」
「フン、何のことだかわからぬなあ」
「今から誤魔化すのはかなり無理があると思います……」
強情なのか無謀なのか、相手の態度に呆れつつもナビィ・アルラーニア(タイムカプセルミミック・g00063)は首を捻る。一体何がこのクロノヴェーダをそこまでさせるのか。
「ネコになりたいのであれば応援して差し上げたい気持ちもありますが……」
「えっ、そーなの……?」
多分違うような気もする。とはいえ寧琥ははじっと相手を見つめて、言っておかねばならないことを口に出した。
「じゃあさー、じゃあさー、ネコのことはいじめないよねぇ……?」
「ネコになりたいのではなくネコであるのだ。ゆえに、同族を迫害などせぬ」
それならいいけどぉ、ついでにねーこのこともイジメないでほしいなぁ。でもこれは流石に断られるよねぇ。うんうんと悩んでいる内に、ナビィが会話を引き継いではみたが。
「飽くまでネコと言い張りますか。これではまるで、ネコの威を借るキツネで――」
うん? キツネ? 意識すれば、そう見えなくもないけれど。思わず候補を増やしてしまった。
「もう! イヌなのかオオカミなのかキツネなのかはっきりして下さい!」
「だから、ネコだと言っておるだろう!!」
「自身を偽るというその行いは神とするにはあまりに冒涜的です。自覚していますか?」
「何を――」
ウェプワウェトのゴリ押しにナビィが抵抗の姿勢を見せる。そんなやり取りの中、ウェプワウェトの鼻先に実物の猫が突きつけられた。先程捕まえてきた野良猫。ウェプワウェトが面食らって黙るのを確認してから、寧琥はその子を抱っこし直した。
「あんねぇ、ネコの手はツメが出たり入ったりするんだよぉ。こーゆぅふうに」
猫の前足を握って、肉球を押して実演してみせる。だから何だという視線が返ってくるが。
「それでねぇ、えっとぉ……お手!」
「? 何だ?」
寧琥の差し出した手に、ウェプワウェトの手が乗せられる。ふさふさの毛並みのそれは、ネコとかイヌとか以前にほぼほぼ人間のものと同じ形をしていた。
「ツメの出し入れ、できるぅ?」
「……」
できるなら、怖いからしまっといてほしい~という希望が続くが、できるわけがない。後ろでどうやらできるらしい雌獅子神達がきゃっきゃしているが、その程度の差は些細な事、とゴリ押せるだけの自信がウェプワウェトにはあった。しかし。
「神の名を語る不届き者よ。祈りなさい。されどあなたに救いはありません」
これは良い機会だと、メレディフがさらに畳みかける。
「さあ、猫さん」
ちょいちょいとメレディフに促され、抱き上げられた猫が小さく鳴いた。
「……先程のあなたの声とはずいぶん違うようですね?」
「ふん、何が違うというのだ」
「目が泳いでいますよ。それに、聞こえましたよね、にゃーんって」
ここで追い打ちにもう一回鳴いてほしいのだが、そう思い通りにいかないのが動物だ。にゃーんって、もう一回自分で言いながら、メレディフはその子を掲げ、ナビィと共に市民へと呼びかけた。
「かの者は神ではありません。まして猫ですらありません」
「さあ御覧なさい! 高いお鼻、大きなお耳、丸くもなく広い額……あなたの言うネコという存在は、ほんとうにそのような姿でしょうか?」
こうして目の前に実物を並べられては、違いは一目瞭然。ゴリ押しだって無理がある。
やっぱり猫ではないのでは?
いやしかし、厳密には猫そのものではなく神様だから。
これまでの信仰と、目の前の現実と。表層化した違和感に、市民の認識が揺らぐ。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【強運の加護】がLV2になった!
【飛翔】LV1が発生!
【無鍵空間】LV1が発生!
効果2【リザレクション】がLV2になった!
【ガードアップ】LV1が発生!
【能力値アップ】がLV4になった!
レント・オルトマン
皆の戦略が功を奏したか、数多くの猫が集まっているな
確か現代では猫カフェと言って、施設に居住させた猫と交流できる場所があるのだったか
きっとこのような雰囲気なのだろう
…銘々気ままに過ごしていて…可愛らしいな…
…ともかく、奴を論破するに足る証拠は揃っている
猫の姿を見ても認めぬのであれば、犬類の側に寄せた主張をしてみよう
タケノコ、出番だ
あえて種族を言わずタケノコの顔を見せ、雌獅子神群とウェプワウェト様、どちらに似ているだろうかと市民に問いかけよう
そう、ウェプワウェト様だな
であればこの小動物、果たして猫だろうか?
比較対象はそこらにいるぞ?
さぁ神よ、貴殿の御尊顔に似たこの生物、いったい何でありましょうか?
樹・春一
子猫とのお別れに思いの外手間取ってしまいました
だってあんな、あんな、あんなに!
広場の方からなにやら遠吠えが聞こえてきますね
しかしどれだけ猫ばかり集めたところで「ちょっと変わった猫だよ」と言われてしまえば
無理なものは無理ですが
ゴリ押される可能性も無きにしも非ず
つまり今必要なのは! 比較対象である犬!
先程の遠吠えに返事する犬もおりましょう。強そうな番犬を急いで探します
遠吠えが聞こえたので野犬がいるかもしれないと言い、飼い主さんを説得しついてきていただきましょう
神よ! こちらが貴方の遠吠えにお返事をなさいました同胞たる!
犬です
集まった猫ちゃんたちと見比べてみてください
どちらかというと神、こっちでは?
●これはイヌです
寧琥とメレディフ、そしてナビィの行動を見て、人々が進行が揺らぐ。それは彼女等の示したものだけでなく、各所から結構な数の猫が集められていたからにほかならない。広場には続々と猫を連れたディアボロスや、飼い猫を連れた豪商などが訪れており、ウェプワウェトとの違いが自然と強調させられている。
――猫カフェ、というのはこういう雰囲気なのだろうか。仲間の成果を目にしたレント・オルトマン(エンデクーゲル・g01439)は自然とそんな事を考える。連れてこられた猫には野良のものも多く、人間達の行いなどどこ吹く風で、銘々自由に過ごしている。メレディフ達も働いた子にエサを上げ始めたところで、言葉を次いでの追い打ちを図りたいところだが――。
そこに遅れてやってきたのは、樹・春一(だいたいかみさまのいうとおり・g00319)だった。野良猫確保の際に出会った子猫にめちゃめちゃ後ろ髪を引かれながらも、彼が連れてきたのは先程の「わおーん」とかいう声から着想を得たモノ。というか反応を示した生き物だ。
「神よ! お待たせいたしました!!」
「ん?」
「こちらが貴方の遠吠えにお返事をなさいました同胞たる――!!」
イヌです。
そう、犬。遠吠えを聞いて自分もわおーんとか鳴いてた奴だ。ちゃんと飼い主の方にもご同行頂いたので色々と安心。
「返事など求めた覚えはないが!?」
「え!? お仲間をお呼びしたのではないのですか!?」
よく通る声でそう応じてやる。そう、『猫とは違う』という方面で叩くのには成功したのだから、次は『別の生き物に近い』という面で攻めるべきだろう。――いやまあ、元々無理筋なのは先刻承知なのだけど。
「タケノコ、出番だ」
同じ考えに至っていたレントもまた、自らの連れたサーヴァント……クダギツネを竹筒から表へと出す。ゆらりと浮かんで、彼の頭上に前足を置いたその顔は、言うまでもないがウェプワウェトのそれによく似ている。
「さて、ウェプワウェト様は猫であられるとのことだが?」
「どうぞこちら、集まった猫ちゃんたちと見比べてみていただけますか!?」
「比較対象はいくらでもいるぞ? さて――」
「どちらかというと神、こっちでは!?」
猫の姿を前にしてなお認めず、苦しいながらもゴリ押しを続けていたウェプワウェトだったが、目の前でわおーんとか鳴かれてしまってはそれも形無し。
「ぐう……!」
なんか珍しい別種だとか、神だからとか、その手の言い訳もほぼほぼ封殺され、歯噛みする。
「言われてみるとあの姿……ねえ……?」
「薄々そんな気は……してたんだよな……」
もはや疑念のざわめきは最早薄まり、周囲からヒソヒソと、そんな声が聞こえ始めた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【熱波の支配者】LV1が発生!
【未来予測】がLV3になった!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV4になった!
屍屋・骸
猫は素晴らしい。
俺もうかうかすると魅了されてしまいそうになる。
…でもこのクロノヴェーダって、イヌ…なんだよな…?
WHY?と頭が宇宙と一体化しそうになりつつ、貢物を運び込む一般人に紛れ込もう。
「恐れ多くもこの度ウェプワウェト様に捧げますは、逆賊から取り上げた未知の宝物でございます。なんと! 明後日の方向に投げても手元に戻ってくるのです!」
等と適当なことを言って、フリスビーをじゃじゃーんと取り出し投げる。
古代エジプトにはこんなものあるか? ないだろ! 知らんけど!
猫ならば目を丸くするだけだろうが、犬ならば尻尾を振って追いかけたくなる不思議な円盤だ! さあこの誘惑に勝てるか、イヌノヴェーダ!?
●ほーらとってこーい
猫は素晴らしい。その教義はきっと頷けるところもあるのだと、屍屋・骸(unravel・g00287)はそう思う。しかしながら、このクロノヴェーダはどう見てもイヌ科――自然と遥か彼方を見る目になってしまっていた彼だが、状況は大分変わっていた。猫の群れからキツネにイヌまで参加して、骸の認識ほどまでとは言わないが、人々もこの『神』に疑いを抱いているのがわかる。
ここである意味、宙に浮いた貢物……エンネアドを強化するための生贄までも含めたそれらの前に、骸は『未だ敬虔な信者』の顔で進み出た。
「ウェプワウェト様、あの者達の言う事はお気になさらず! どうぞこちらをお持ちください!」
相手は追いつめられ、引き際を窺っているのは見て取れた。その際、どさくさ紛れで持っていかれぬよう、先手を打った形だ。
「ご覧ください! こちらは逆賊から取り上げた未知の宝物でございます。なんと! 明後日の方向に投げても手元に戻ってくるのです!」
勿論遠くに飛ばすこともできますよ、と取り出したのは、持参したフリスビーである。所謂円盤が、この時代に狩りに使われていたかは定かでない。が、ここは勢いで切り抜ける場面だ。軽く一度投げてみせて、反応を見る。
「いかがです、素晴らしいでしょう?」
本能的にうずうずするものがあるのだろうか、そちらを見つめるエンネアドの眼から何かを読み取り、骸は大きくそれを放ってみせた。
「くっ……ここは一旦退くぞ!!」
「あーっ、お待ちください!」
「ウェプワウェトさまーッ!!」
円盤をキャッチに走る犬のようにウェプワウェトは駆け出して、配下の雌獅子神達がそれを追いかけて走っていった。
ここまでの流れから、形勢不利を察した彼等が広場に戻ってくることはないだろう。エンネアド達が目指すのは自らの神殿、自身を強化する神像を祀った、いわば彼等のホームグラウンドだ。神像の加護を受けながら、ディアボロス達に応戦する心算なのだろうが……。
果たして、その神像は無事に残っているのだろうか。
成功🔵🔵🔴
効果1【操作会得】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV5になった!
不二山・ロウカ
あー、まあそうなるわな。
やっぱり嘘ってのはいつかバレるもんだ。なー、マロンちゃん(撫で撫で)
信仰が薄れるのは時間の問題だし、オレは神像の破壊に取り掛かろう。
【パラドクス通信】で同じく神像破壊に取り組む仲間と協力
【使い魔使役】で近くのネコちゃんたちにも協力してもらい、【未来予測】も活用して近くに敵の見張りがいないかを確認しながら、『臨機応変』に攻撃しやすい場所に移動する。鍵などがあれば【腐食】で壊していこう。
神殿全体が見やすい場所があればいい
《Dトリガー『リョコウバト』》で遠くからドローンの群れを飛ばして神像を攻撃するぞ
命護・凌哉
【アドリブ連携歓迎】
さて、他の復讐者のみんなが上手いこと言いくるめてくれると信じて俺は神像の破壊に行こうかね。
口が上手くない分身体をせっせこ動かしていかねえと。
【使い魔使役】で空を飛んでる鷹なり何なりに協力してもらって、見張りに気づかれずに神殿に侵入できる場所を教えてもらうぜ。
他に神像を壊しに行く仲間がいたら【パラドクス通信】で情報共有してから侵入、神像の下に辿り着いたら【結界術】の容量で入り口を封鎖。
侵入に成功したらパラドクスを発動して【解体】するぜ、信仰が揺らいでるなら確実に砕けるハズだ。
その上で念には念を入れて【腐食】で石そのものを跡形もなくして復興不可能な状態にしておこう。
シェトワユワメティ・カサンテナーダ
みんなの言葉で信仰が揺らいでるから、わたしは先回り。神殿の近くで隠れて待つの。逃げ込んだら気づかれずに入れそうなところ、行ったら危なさそうなところを【パラドクス通信】で伝えて、協力して入るの。
もし中に邪魔しそうな人がいたら【罪縛りの鎖】で止めるの。
ねこは尊い。そのねこのこと、みんなの説得でもっとよく分かったと思う。おさらいしながら神像を破壊するの。
口を細く伸ばしてわおーんっていうのは犬。(拳銃で像の鼻を銃撃)
こういう格好いい腹筋じゃなくて、ねこは柔らか。角ばった肩も違うし、足ももっとまるいの。(続けて腹、肩、足と指摘しながら撃つ)
嘘つきに横取りされるのはおわりにするの。
松中・誠
お犬様と和解できないからこっちに来るんだぜぃ。
仲間と連絡を取って、見つからない場所からしれっと入るんだぜぃ。
これがお犬様の像だぜぃ?
招き犬なんだぜぃ。
ウェプワウェトの目の前で爆破したらどんな顔をするのかな…だぜぃ。
アドリブ連携歓迎
●神像破壊
広場で起きた出来事の報告を受け、不二山・ロウカ(あなたの街のおまわりさん・g02440)は「まあそうなるわな」と頷いた。それを成すために試行錯誤が為されたのだろうが、何にせよ。
「やっぱり嘘ってのはいつかバレるもんだ」
なー、マロンちゃん、と猫耳を乗せた頭を撫でてから、彼は改めて小神殿へと視線を戻した。市街の中でも広いスペースを取り、見通しの良い形で建てられたそれこそが、クロノヴェーダの根城である。ロウカと同様に、命護・凌哉(大地の守護者・白黒の竜・g02519)もそちらの侵入経路を探り始めた。
「さて、こっちは口が上手くない分、身体をせっせこ動かしていかねえと」
遠巻きに神殿の周りを半周して、二人は付近の動物も駆使して情報を集める。
「とはいえ、そう都合よくはいかないか」
「情報収集には苦労しないんだけどな……」
ロウカがそう頷いて返す。市民からも良く見えるように、という意図であろう、開けた場所に建てられた神殿は、観察することは難しくないが、周辺に隠れられる場所が非常に少ない。広場から退却してくるウェプワウェト達を追って、そのまま乗り込む、という形が一番手っ取り早いのだが……。
「事前に像を破壊できるなら、それに越したことはないよな」
強化された敵の相手をしながら神像を狙うよりは、きっとこちらの方が被害も少なくて済む。つけいる隙があるとするなら、と言及しかけたところで、凌哉は物陰に身を潜めた。
遠目から、見張りが巡回しているのがわかる。神殿周りを固めているのは、トループス級――雌獅子神達だった。
「私も広場の方に行きたかったなー」
「しょうがないよー、演舞対決で負けちゃったしー」
漏れ聞こえてくる話からすると、謎の基準で留守番になった彼女等の士気は物凄く低いようだ。凌哉の目配せを受けて、ロウカは使い魔化した猫に命令を下した。
「あっちでネコが昼寝してない?」
「ほんとだー」
早速巡回ルートが乱れたところで、凌哉等神殿に先回りしたディアボロス達は神殿へと侵入していった。
「これがお犬様の像だぜぃ?」
お犬様とはやっぱり和解できなさそうだから、ということでこちらに回った松中・誠(ヤンキードラゴニアン・g03037)が、それを前にして首を傾げる。神像というだけあって堂々と飾られていたため、探すのに時間はかからなかったが、これは。
「招き犬なんだぜぃ……」
「どことなく……猫に近づけようとした気配はあるな」
それでも、どう見たってイヌはイヌだ。誠と凌哉、そしてシェトワユワメティ・カサンテナーダ(リターナーのレジスタンス諜報員・g01123)はそれぞれに像を破壊するために武器を取った。
「ねこは尊い。そのねこのこと、みんなの説得でもっとよく分かったと思う」
それではおさらいしていこう、とシェトワユワメティは拳銃を像の鼻先に向けた。
「口を細く伸ばしてわおーんっていうのは犬」
放たれた銃弾がその鼻面を穿つ。他ならぬそれが、広場でウェプワウェトを相手取った者達の成果の証明。彼等の声を、行いを見聞きした人々の信仰は、確かに揺らいでいた。
そのことを確認し、シェトワユワメティは次々と引き金を引いていった。
「こういう格好いい腹筋じゃなくて、ねこは柔らか。角ばった肩も違うし、足ももっとまるいの」
腹、肩、足、怒涛のダメ出しと共に銃撃は続く。その特徴を潰された神像に、ロウカの操るリョコウバトを模したドローン群からさらなる銃撃が、そして凌哉の振るった『穢れ』の刃が向けられ、それの持つクロノヴェーダ強化の効力を断ち切った。
「――嘘つきに横取りされるのは、おわりにするの」
シェトワユワメティが崩れた神像から視線を移す。そこは丁度、正面入口からウェプワウェトの一団が帰還したところだった。
「お前達、何をしている!」
「あーっ、ウェプワウェト様の神像が!!」
「見る影もないお姿に!!!」
わーわーと騒々しくなり始めたそこで、誠が最後に『大破壊』の一撃を発動した。
「ぽちっとなって気分だぜぃ」
どかん、と。既に蜂の巣にされて斬り倒された上、どろどろになりかけていたウェプワウェトの像が、腹に響く低音と共に大爆発した。
●戦闘開始
「うわっ」
「ウケるー……」
粉砕された神像を見て、雌獅子神達に動揺が広がる。しかしそれを制するように、ウェプワウェトが気勢を吐いた。
「ええい、どこまで我を愚弄するつもりか! 生かしては帰さんぞ!!」
構えろ、という号令に合わせて、雌獅子神達は各々自由に、けれど統制を感じさせる動きで刃を引き抜く。
神像を破壊され、その加護は失われた。けれどそうなった以上、もう守るものはない。彼等は連携し、同時にかかってくるだろう。
先に潜入していたディアボロス達と、広場からエンネアドを追ってきたディアボロス等も合流し、クロノヴェーダと相対した。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【フライトドローン】LV1が発生!
【活性治癒】LV1が発生!
【罪縛りの鎖】LV1が発生!
【建造物分解】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV3になった!
【ドレイン】LV1が発生!
【ロストエナジー】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV5になった!
メレディフ・ロレンス
あら、猫さんにお魚あげている間に、神像が破壊されていたようですね。
名残惜しいですが、私も本来のお仕事に戻りましょう。
しかし、なんと申しましょうか。ウェプワウェトより猫っぽい敵が居ます……。
良いのでしょうか。これで。
【能力値アップ】や【ダメージアップ】の残留効果を使えるようにしておいて、
複数まとめて攻撃出来るように【飛翔】を使って射線を確保しておきます。
敵は何やら歌いながら切りつけてくるとのことなので、正直すごく怖いですが、
しっかりと動きを見定めて杖で弾くようにして、どうしても防げそうにない攻撃には
翼で体を覆ってせめて致命傷を受けないように致しましょう。
宮生・寧琥
えっとさ、えっとさ、この人たちはネコの仲間なのにさー
何であの人(ウェプワウェト)に「あなたイヌですよ」って教えてあげなかったんだろぉー?
いじわるわねぇ、よくないんだよぉ
ねーこ、たたかうの苦手だけど、がんばるっ
【飛翔】で雌獅子神たちの攻撃からにげつつ、双翼魔弾で応戦
攻撃はあんまり得意じゃない…から、【パラドクス通信】で他のみんなに敵の動きを伝えて動きやすくなるようにサポート、したい…!
うぅ…ねーこ、今がんばって仕事してるとこだからぁ、攻撃してこないでぇ…!
空飛んでても、炎うえまで届くし、危ないんだけどぉ…っ
ネコもライオンも、ねーこはすきだけどさー…悪いことはするのも、手伝うのもだめなんだもん…!
樹・春一
ねー、ウケるー
この親しみやすさ! 正しく神! そして猫!
和解しませんか! 和解しましょう!
なんで和解できないんですか!!!
くっ、かくなる上は問答無用
神だろうと猫だろうと……神だろうと猫だろうと!
葬って差し上げます!
ちょっと遠くから風の刃で!
卑怯ではありません! 飛べない方が悪いんです!
炎だって翼から巻き起こした風で追い返したり散らしたりしますから!
しかし猫のジャンプ力と瞬発力を侮ってはいけません
こちらをじっと見て尻尾を振ってる猫 もとい神がいたら要注意です
普通の猫ちゃんなら喜んで受け止めるのですが! 刃物はちょっと!
良心がすごく痛むのでできればほんとに和解 ああっ
神よ残酷が過ぎませんか!
小鳥遊・英
えっ、ゆるい
かわいい!
うぇ、うぇぷ?なんとかさんよりもとってもねこたん!
かわいいねぇかわいいねぇ
踊る姿、録画してもいいですか?
おさわりはしませんので~!
近づかれそうになったら飛翔を使って距離を取りましょう
その間もスマホのカメラは向けたまま
はっ。ねこたんと回線安定丸がきゃっきゃしてたら尊みの極みでは?
行けッ!(不機嫌な顔のモーラットを掴む)
回線安定丸ッ!!(ねこたんたちに投げつける)
ぱちっとするのだ!(カメラを構える)
わんわんはもうちょっと待っててくださいね
あとでちゃあんと遊んで差し上げますゆえ
●ゆるい
ウェプワウェトを守るように布陣して、雌獅子神達が刃の列を成す。しなやかな身体を活かした構えは、やはり狩りに挑む肉食獣を思わせる。
「しかし、なんと申しましょうか。ウェプワウェトより猫っぽいですね……」
先程まで「お疲れ様」とご褒美のエサをあげていた野良猫達を思い出して、メレディフ・ロレンス(元修道女・g05142)がそう呟く。首魁はどう見てもアレだっただけに、これで良いのかと思わざるを得ない。
同じ戦場に立った宮生・寧琥(ちっちゃくて、あったかい・g02105)もまた、似たような印象を抱いたようで。
「えっとさ、えっとさー……」
向けられた刃に警戒……というか引き気味に構えながらも、彼女はおずおずと問いかける。
「何であの人に「あなたイヌですよ」って教えてあげなかったのぉ?」
「えっ」
いじわるわねぇ、よくないんだよぉ。そんな素朴な疑問に、最前列の数匹が周囲の者達に集合をかけた。ちょっと待ってね、と手で示して。
「ウェプワウェト様も……わかってやってるよね?」
「そりゃね。でも、ちゃんと確かめた事はないかも……」
「えー、どうしよ……」
額を突き合わせてヒソヒソやり始めた彼女等に、後方から檄が飛ぶ。
「何をしている、真面目に戦え!」
「はーい!」
ウェプワウェトからの号令に、雌獅子神達は再度隊列に戻った。
「えっ、ゆるい」
「何でしょうねこの感じ……」
小鳥遊・英(Code name/Falcon・g00772)の零した感想に対し、樹・春一(だいたいかみさまのいうとおり・g00319)が若干悩まし気に返す。抜き放った刃を揺らめかせ、舞う敵の姿は攻撃の準備だとわかっているのだけど。
「はーねこたんかわいいねぇ……あっ、踊る姿、録画してもいいですか?」
「いいよー」
「最初からやりなおそっかー?」
スマホを構えた英へと快く答える様子に、春一は頭を抱えた。無闇に親しみやすい姿勢は、ともすれば正しく神をやっているような。そして何より猫であるし。
「もう和解しませんか! 和解しましょう!」
「やーそれはダメだよウェプワウェト様が怒るしー」
猫を崇めよ。猫を称えよ。広場で見たのと同様の舞は、抜刀された剣を伴い、攻撃的なリズムに派生していく。
――血を捧げよ、肉を捧げよ。喜びたまえ、汝は神の贄となる。
「……何だか怖いこと言ってませんか?」
「歌詞が不穏! 歌詞が不穏ですがかわいい!!」
「ねー、そろそろ飛んでおいた方が良いと思うよぉ?」
先行するメレディフと寧琥が促すのを聞きつつ、英はスマホを構えながら飛翔効果で宙へと逃れた。
「えーズルくない?」
「ズルではありません! 飛べない方が悪いんです!」
春一と口喧嘩レベルのやりとりが成される中、寧琥が空中から魔力の弾丸を放って牽制、敵の先頭を抑えるように動く。
「こーいぅのあんまり得意じゃない……」
言葉通り、少しばかりふらついて飛ぶ彼女の方へ、雌獅子神達が反撃に出るべく向き直った。
「――まぁ、飛んでも良いけどね」
届くからさ、と軽口を叩いて口を窄めれば。
「わー! ねこたんが火を吹きましたぞ!!」
「うぅ……ねーこ、今がんばって仕事してるとこだからぁ、攻撃してこないでぇ……」
そうもいかない。そしてこれは割と容赦なく熱い。燃え盛る炎から身を躱し、春一が羽ばたき起こした風でそれを散らす。
「くっ、かくなる上は問答無用……!」
神だろうと猫だろうと、神であり猫である複合体だろうと、涙を呑んで神風を展開。
「葬って差し上げます!」
遠距離からの風の刃で薙ぎ払う。二重の意味で良心が苛まれている気がするが、幸か不幸か敵は躊躇うことなく反撃にきていた。神殿の壁や柱を足場に跳んだ個体を目くらましに、後列で身を撓めていた者達が高く跳躍、空中の春一に迫る。これが普通の猫なら喜んで受け止めるところなのだけど。
「おらーッ」
「ああっ、刃物はちょっと痛い! というか死んでしまいます!!」
纏った風を駆使する春一と共に、メレディフは杖で以て応戦する。
「さすが、素早いですね……!」
翼で防御を固めて致命傷を避けつつ、反撃の隙を窺う……と、そうして展開される空中戦を、英は丁度スマホ越しに見ていた。白熱する戦いに撮れ高がどうとか口にしていた彼女だったが、寧琥からちょっとだけ真面目にやってほしぃ的な視線を向けられているのに気付いて、一瞬言葉に詰まる。
直接的なコンタクトに弱い彼女だが、その辺の躊躇いは、つい浮かんだ天才的な発想が全部掻き消していった。
――あのねこたんの集団とモーラットがきゃっきゃしてたら尊みの極みでは?
「回線安定丸ッ!!」
こっちも咎める視線を送っていたモーラットコミュを、構わず鷲掴みに。
「行けッ!」
そして無慈悲な一言と共に、敵陣へと投げ込んだ。何アレ? 毛玉じゃない? などと言い合う獣神の間に落下した回線安定丸からは、完全に「覚えてろよ」的な雰囲気が漂っているが、とにかく。
「――ぱちっとするのだ!!」
ワイファイスパーク、敵陣のど真ん中で放たれた電撃が爆ぜる。攻撃にもなるし良い画も撮れて一石二鳥になったかもしれない。
爆弾を放り込まれた形になった敵陣は乱れ、ワーワーキャーキャーと混乱している様が見て取れる。攻勢に出るにはまたとない機会だろう、パラドクス通信を駆使して寧琥は仲間へそれを伝える。
一方で春一は、余計に良心が痛む感覚に襲われていたが。
「ネコもライオンも、ねーこはすきだけどさー……悪いことはするのも、手伝うのもだめなんだもん……!」
「ですよね……!」
相手は何しろクロノヴェーダである。神よ残酷が過ぎませんか。でも神って案外そう言うものだったかもしれない。
「こちらをじっと見て尻尾を振ってる猫――もとい神がいたら要注意です!」
「なるほど……」
そろそろ目も慣れてきたか、見るべき要点を押さえたメレディフは、襲い掛かる敵の斬撃を杖で弾き返した。
その間にも、羽搏きと共に彼女の周囲に生まれた輝きは、無数の光の輪を形作っていく。
「あ、これもうダメじゃない?」
攻撃をしくじり、落下していく雌獅子神が遠い目になる。概ねその予感通り、メレディフの放つ光輪、『リングスラッシャー』により、敵部隊はまとめて斬り裂かれた。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
効果1【飛翔】がLV4になった!
【パラドクス通信】がLV2になった!
効果2【ガードアップ】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV6になった!
【アヴォイド】LV1が発生!
【命中アップ】がLV4になった!
命護・凌哉
【アドリブ連携歓迎】
なあさっき「ウケる」って言ってなかったかお前ら
?????(首傾げ)
気のせいかあそっかあ~(棒)……しかしちゃんと部下はネコ科を選んだんだな……それでごまかしが効くと思ったのか……なる程なー…………
ねーよ
!!!!!!!!(全力のツッコミ)
【未来予測】で動きを読んで【罪縛りの鎖】で動きを封じるのをまずは狙うぜ。
それから《高速詠唱》でパラドクス発動だ!
【熱波の支配者】と合わせて熱波と極寒の冷気が交互にやってくる地獄に苛んでやる!《忍耐力》勝負だ!!
こちとらツッコミすぎて疲れてんだよ
!!!!!!(※逆ギレ)
この怒りを復讐者としてお前らクロノヴェーダにぶつけさせてもらうかんな!!!!
不二山・ロウカ
あーもう、色々と滅茶苦茶だなァ。っていうか。さすがの凌哉もいろいろ限界じゃねェか。
大丈夫か?帰ったらゆっくりしようぜ。マロンちゃんとか愛でて。
相手が炎を使うなら、こちらはさらに炎上させてやろう。
「Dトリガー『ニホンオオカミ』『エゾオオカミ』」で出現させた二丁拳銃で、どんどん炎弾を撃ち出していこう。(『炎使い』)
敵の攻撃は【未来予測】も活用しながら【フライトドローン】に一発防御してもらい、その隙に『ダッシュ』で攻撃範囲から退避、『臨機応変』に反撃を遂行するぞ。
【熱波の支配者】で周囲の温度を上げ、敵を弱らせよう。自分は『忍耐力』で耐え抜くことにするよ。
●つっこみきれない
群れ成す敵、雌獅子神達と相対し、命護・凌哉(大地の守護者・白黒の竜・g02519)は身構える。命のやりとりを前にして、しかしながらどうしても見過ごせなかった疑問が一つ。
「なあさっき「ウケる」って言ってなかったかお前ら
?????」
首を傾げる彼に対して、雌獅子神達も顔を見合わせた。
「言ったっけ?」
「気のせいじゃない?」
「ああ、気のせいかあ、そっかあ~」
思わずこめかみを押さえてしまう。絶対聞き間違いではないはずだが、気のせいだというのだから、それについてはそういうことにしておこう。それにしても、と凌哉は居並ぶ敵を再度眺める。雌獅子神、つまりネコ科の部下を揃えたのか? ああ、それでごまかしが効くと思ったのか……と敵の思惑を看破する。なるほどなあ……。
「――ねーよ
!!!!!!!」
心の底から叫びが零れて、雌獅子神達はびくっとその身を震わせた。
「えっ、どうしたのこの人」
「こわ……」
「誰のせいだよ
!!!!?」
なおも吠える彼を宥めるように、不二山・ロウカ(あなたの街のおまわりさん・g02440)がその肩を叩く。
「大丈夫か? 気持ちは分かるが……」
色々と滅茶苦茶だからな、さすがの凌哉も限界なのだろうと理解を示すように、ロウカはうんうんと頷いて見せた。
「帰ったらゆっくりしようぜ。マロンちゃんとか愛でて」
それお前が愛でたいだけじゃないの? こちらも素直な疑問が浮かんできたが、もはやキリがないので飲み込むことにした。
「まあまあ落ち着いて、そこで休んでなよー」
「させるかよ!」
刃を手にした敵の踏み込みを察知し、凌哉は拘束を試みる。しかし野良の獣や一般人ならいざ知らず、相手はクロノヴェーダである。展開された罪縛りの鎖を難なく踏み越え、雌獅子神達は口々に歌う。神の意を受け入れ、その身を捧げよと。
血を求め迫る刃を阻んだのは、ロウカの駆使したドローンだった。機体はその一撃で叩き落とされるが、それで用は足りる。稼いだ一瞬の内に、ロウカはDドライブにトリガーカードをセットしていた。
「Dトリガー起動! 『ニホンオオカミ』、『エゾオオカミ』!」
秘められたアークデーモンの力が解放され、狼を模した二丁拳銃がロウカの両手に現れる。その銃口から放たれるのは、燃え盛る炎弾。次々と引き金を引いて、彼は敵を貫いていった。
「やったわねー!」
雌獅子神達も反撃に火を吹いて、逃れるように駆けるロウカを追う。燃え上がる炎と炎、交錯する両者は熱波を伴い――。
「だああ暑苦しい!!!! こちとらツッコミすぎて疲れてんだよ
!!!!!!」
術式展開。復讐者たる凌哉の、これまでの鬱憤も含めた怒りが形を成して、辺りの熱気が一気に払われる。
「何でそんなキレてるの?」
「あんまり怒ると体に良くないよ!?」
「お前等に言われたくねえ
!!!!!!!」
『氷天の白き逆鱗』。翡翠色に輝く吹雪が荒れ狂い、敵陣を呑み込んだ。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【使い魔使役】がLV4になった!
【熱波の支配者】がLV2になった!
効果2【能力値アップ】がLV6になった!
【ロストエナジー】がLV3になった!
津・リビト
獅子も猫だったのか……?
それは初めて知った
確かにアイツ(ウェプワウェト)よりは猫に見えるな
だが本物の猫ではない
獅子は好きだが倒させてもらう
バックステップで距離を取りつつ火を避ける
お前は火を扱うのか
なら、俺とは相性が悪いな
拳にオーラを纏い
もう片方の手には釣竿を持ちふるりと振る
――来い、遊んでやる(真顔)
猫は猫じゃらしが好きだと聞いた
どうだ、この釣竿が気になるだろう(ふりふり)
なに、気にならないだと!?
……なるほど、魚が付いてないからか
安心しろ、魚は沢山ある(びちびち)
あの猫達は喜んでいたが
お前は食べないのか?
食べ物を粗末にするのは良くない
覚悟しろ
釣竿を地面に置き拳を振るう
食べ物の恨みは恐ろしいぞ
松中・誠
さって、
像の爆破任務は完遂なんだぜぃ。
後はお犬様……じゃなかった。ウェプワウェトを調教…でもなかった。芸を仕込むだけなんだぜぃ。
…ぇ?違う?先ずは取り巻きから?
可愛い猫神…獅子?可愛いから問題無し。そっちから殺るんだぜぃ。
ホワイトドラゴンのシャイニングフォースで…ちょっと狭いから小さめに召喚するんだぜぃ。
手乗りサイズのホワイトドラゴンにブレスを吐いてもらうんだぜぃ。
雌獅子神のブレスは気合で耐えるんだぜぃ。
あっちい。
アドリブ連携歓迎
●炎上中
像の爆破任務は完遂。良い汗をかいた、といった表情で松中・誠(ヤンキードラゴニアン・g03037)は次なる獲物を探す。どうせならあのお犬様に芸を仕込んでやりたいところだったが、生憎とそこまで辿り着くには雌獅子神の群れを掻い潜る必要がありそうだ。決して無理な話ではない、しかし順を追って攻めるのも一つの手だろう。
「可愛い猫神……獅子? まあとにかく、そっちから殺るんだぜぃ」
猫でも獅子でも可愛いものは可愛いので問題なし。戦闘に支障があるわけでもなし、大雑把な理解で、誠は刃を構えた雌獅子神達に挑みかかった。
「ほう、獅子も猫だったのか……?」
それは初めて知った、と頷いて、津・リビト(釣人・g00145)もまた敵と相対していた。本気で言っているのかは定かでないが、少なくともウェプワウェトよりは猫に見える、という彼の見立ては間違っていない。
これが倒すべき敵であるという点も考慮し、拳にオーラを纏わせたリビトは、空いたもう片方の手に持った釣竿を、誘うように振ってみせた。
「――来い、遊んでやる」
猫ならば、その名の通り猫じゃらしが好きなはず。ゆらゆらとそれを揺らめかせ、真顔のまま彼は口を開く。
「どうだ、この釣竿が気になるだろう」
「え……別に……?」
「何だと
……!?」
反応に困る、という顔をした雌獅子神達の答えに、リビトは眉根を寄せた。情報は確かなはずである。ならば何かが足りないのだろう。
「……なるほど、魚が付いてないからか」
何やら納得した様子で、彼は先程の釣果から一匹取り出し、釣竿に括り付けた。
「安心しろ、魚は沢山ある」
ゆらゆらと、今度は魚つきの猫じゃらしが揺れる。
「ええ……」
「あの猫達は喜んでいたが、お前は食べないのか?」
そんなこと言われても私達野良猫じゃないですし。本気度の読めない相手に、雌獅子神達は出方を見失っていたようだが。
「な、なにこの空気……」
「とりあえず攻撃しよっか……?」
せーの、と呼吸を合わせ、雌獅子神達が口から炎を吐き出す。燃え盛る火炎から、リビトは咄嗟にバックステップで距離を取るが、魚が焼けた。
「なるほど……焼いた魚が好みか?」
「違うけど
……!?」
なんだと。黒焦げになった魚を見遣り、リビトはおもむろに釣竿を置いた。
「食べ物を粗末にするのは良くない」
「!?」
急に真っ当な事を言われて驚愕する雌獅子神達に、リビトは拳を固め、踏み込む。決然とした意志の下、進む彼の両腕は、鮮やかな水のオーラを纏っていた。
「覚悟しろ、食べ物の恨みは恐ろしいぞ」
「えっ!? 私達が悪いのォ!?」
「知らなーい! やり返すよー!!」
さらに撃ち込まれる火炎を水気で以て打ち払い、リビトは確実に敵を仕留めていく。
吹き荒れる炎の波に煽られ、周囲の気温が上がる中、一方の誠は気合だけでそれに耐えていた。
「あっちぃんだぜぃ……」
このままでは焼きドラゴニアンになってしまう。が、鱗に覆われた体で炎を阻みつつ、彼は反撃のための一手を既に打っていた。パラドクスによって紡ぎ出される幻想、それは誠の掌の上で、白の竜を描き出していた。
――室内という事を考慮して小さめに、手乗りサイズで召喚されたホワイトドラゴンは、呼び声に応じて小さく鳴く。
「それじゃ、頼んだぜぃ」
敵の放つ炎の合間を縫って、誠がそれを差し出す。
放たれるは魔を滅する吐息、『シャイニングフォース』。輝くブレスが吹き荒れ、雌獅子神達の炎を押し返す。
「えっ、嘘ぉ!?」
聖なる光は、真っ直ぐに敵群を薙ぎ払っていった。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【隔離眼】がLV2になった!
【浮遊】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV5(最大)になった!
【能力値アップ】がLV7になった!
レント・オルトマン
神像の破壊は間に合ったようだな
これで後ろ盾は無くなった、大人しくなってもらおう
雌獅子神群との火力対決に参戦しよう
猫の様に気ままかと思ったが、兵士としての心構えはあるらしいな
肩に乗せたタケノコに命じ狐火を機関銃の如く撃ち出す
頭の上は…髪が焼かれそうなのでな…
相手の炎は残された神像の破片に隠れ回避、【忍耐力】で耐え息切れや油断など隙を見せたら【不意打ち】気味に攻撃だ
砂漠に育つ者ともなれば暑さに耐性はあるだろうが、我慢比べにはそれなりに自信があるぞ
屋外の陽射しと屋内の炎では熱の質も異なる
【ロストエナジー】の力も借りてジワジワと消耗させていこう
ナビィ・アルラーニア
よかった、神像は無事に壊されたみたいですね。
いえ、物を壊して無事にというのもおかしな話ですが。
けれどそうと分かれば、後はただ、お掃除をするだけですよね!
獅子神……彼女たちの方は、ほんとうにネコなんですね。
どうしてイヌの方に従っているのでしょうか。
ネコが尊いとすれば、むしろ彼女たちの方が立場は上でも良さそうなものです。
……やはり方便でしかなかったのですね。残念です。
神々を讃える歌は、この場では少々厄介かと思います。
彼女たちの結束を乱すために、わたしは風を呼びましょう。
歌も、凶器の刃も、決して届かぬように黒き風で味方を援護します。
さあ、クロヤギさん! お掃除の時間ですよ!
(アドリブ歓迎)
●圧倒
他のディアボロスを狙った敵の攻撃を、神像の乗っていた台座を盾にしてやり過ごし、レント・オルトマン(エンデクーゲル・g01439)は仕掛けるタイミングを探る。戦闘は激化の一途をたどり、その中でも敵の数は順調に減らせているようだが。
「後ろ盾もなしに、よくやるものだな」
そう呟いて、落とした彼の視線が、先程砕かれた神像の破片を捉える。敵が当てにしていたはずのそれは、戦闘開始時点で無事に破壊されていたのだから、その感想も当然か。
「いえ、物を壊して無事にというのもおかしな話ですが……」
似通ったことを考えていたのか、ナビィ・アルラーニア(タイムカプセルミミック・g00063)も同意するように頷く。彼女は実物を見ることは叶わなかったが、そこには招き猫のようなウェプワウェトの像が建っていたという話だ。もはや健在だった頃の姿は想像するしかないが、そうすると、自然ともう一つ疑問が浮かぶ。
「あなた達は、どうしてイヌの方に従っているのでしょうか」
「へ?」
「ネコが尊いとすれば、むしろあなた達の方が立場は上でも良さそうなものです」
何しろ、イヌではないのは明白なのだから。
「あー……」
そんなナビイの問いに、言われてみればそうかも知れない、もしや下剋上を狙えるのかと、雌獅子神達が顔を見合わせる。
「でもほら、ウェプワウェト様もネコってことになってるし」
「私らも厳密にはネコじゃないし?」
「よくわかんなくなってきたわ……」
何とも言えない反応が返ってきたが、その言動から少なくともはっきりした点がいくつか。
「……何にせよ、やはり方便でしかなかったのですね」
教義とやらの空虚さを指摘するナビィに、雌獅子神達はさして気にもしてない調子で答えた。
「まあ一応、ウェプワウェト様に仕える身だからね」
「方針とご命令には従うだけよー」
平然と言う彼女等に、今度はレントがタケノコを肩に乗せ、笑ってみせる。
「猫の様に気ままかと思ったが、その手の心構えはあるらしいな」
髪の毛が犠牲になるのは避けたいので、頭に乗りたがるクダギツネを抑えつつ、彼は肩の上に収めたタケノコへと指令を出す。
「タケノコ、狙いをつけ炎を放て」
3、2、1とカウントダウンに合わせて、『イルリヒト』――タケノコは青白い狐火を放った。応戦する雌獅子神達の吐き出す炎がそれと交錯し、熱波の渦が巻き起こる。
「さあどうだ、我慢比べにはそれなりに自信があるぞ?」
火勢としてはこちらに分がある。もちろん忍耐力にもだ。声に自信を滲ませるレントに対し、敵は神を讃える歌を口にする。
――真なる神に、この身を捧ぐ。我等、神の徒として、敵を討たん。
歌い上げるほど、殉教者のように熱を帯びていく敵の声に、「これは少々厄介だ」とナビィが対策の手を打った。
「さあ、クロヤギさん! お掃除の時間ですよ!」
槍を掲げたメーラーデーモン、『クロヤギさん』と共に、彼女は黒き風をそこに招く。逆巻く炎にも負けない突風は、敵の歌声さえも断ち切り、彼方へと奪い去る。
わーわー何にも聞こえなーい、と騒ぐ雌獅子神達は、ある者は黒い風に吹き飛ばされ、またある者は風と共に押し寄せた炎に巻かれ、散り散りになっていった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【熱波の支配者】がLV3になった!
【クリーニング】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】がLV4になった!
【先行率アップ】LV1が発生!
●決戦
ディアボロス達の猛攻が、敵の群れを薙ぎ払う。
やっぱダメでしたウェプワウェト様ー、くらいのテンションで雌獅子神達は次々と倒れていった。
「ええい、釈然としないがよく戦った! お前達の献身は無駄にはせんぞ!」
力尽きた彼女等にそう告げて、此処の首魁であるウェプワウェトは、手にしたエジプト十字を高く掲げる。すると青い炎が周囲に生じて、天井付近からは空を駆ける狼の群れが現れ出でた。偽りとはいえ神を名乗るに相応しい力を、クロノヴェーダはディアボロスヘ向け、振るう。
「偉大なるネコの力、その身で知るが良い!!」
余談だが、本来のエジプト神話における『ウェプワウェト』は、オオカミである。
命護・凌哉
【アドリブ連携歓迎】
ネコっつってんのに呼んでるのはイヌ科じゃねえか
!!!!!
最早半分開き直ってんだろ!!?ネコっていうならネコらしくネコかネコ科を召喚しろよ!!!!
お前の部下はネコ科だったじゃねえか
!!!!!
【未来予測】で敵の攻撃タイミングを予知して『高速詠唱』からの『結界術』でガード!
【飛翔】して上空から『連続魔法』、パラドクスを発動して攻撃だ!
意志で作られてるとは言え炎は炎、水相手に簡単に通りはしねえだろ!
ついでに【水源】も発生させて敵を川底に沈めてやるぜ!
逃げられるなら逃げてみやがr……犬かきじゃねーか
!!!!!!!!!
ネコなのかイヌなのかはっきりしろよ
!!!!!!!!!
松中・誠
俺っちのツッコミ力じゃもうツッコミできないんだぜぃ。
もう、猫で良いんだぜぃ。
もう……犬如きが吼えるな、なんだぜぃ。
猫がどうしたうるせぇ黙れ…なんだぜぃ。
躾のなってない犬には上下関係を教える必要があるんだぜぃ。
……でも、俺っち別にこの犬の飼い主じゃないから教える必要はなかった?
【未来予測】で飛んでくる狼をよけつつ、ぺしぺし叩き落とすんだぜぃ。
次から次へと…きりがないんだぜぃ。
ぁー……ウェプワウェト、次はないけど、次があったら猫を騙るのではなく我輩は犬であると言えば俺っちたちも崩しずらかったんだぜぃ。
アドリブ連携歓迎
不二山・ロウカ
凌哉がツッコミしすぎで倒れる前になんとかするかねェ。
というかオレ、ワンちゃんも好きよ?ほらお手してみなよ、お手。
まァ一番好きなのはマロンちゃんだけど……
【浮遊】【飛翔】使って【未来予測】で咆哮を回避しながら空中戦だ
『Dトリガー《オーロックス》』を使用、【託されし願い】も活用していくぞ
……お、街の人の声が聞こえるぞ
なんか散々言われてるけど大丈夫かいワンちゃん?
【熱波の支配者】でブーストかけて、刺又でトドメさして事件解決といくかねェ
さ、帰ったらマロンちゃんの猫耳の写真いっぱい撮らないとなァ
●強情
ウェプワウェトの呼び声に応え、黒い獣がディアボロス達の頭上を駆ける。狩るべき対象を虎視眈々と狙うその群れを前に、命護・凌哉(大地の守護者・白黒の竜・g02519)はキレた。
「ネコっつってんのに呼んでるのはイヌ科じゃねえか
!!!!!」
その黒い影はどう見ても狼、もしくは犬だ。これはもう言い訳がどうとかいうレベルではない。
「ネコっていうならネコらしくネコかネコ科を召喚しろよ
!!!!」
「愚かな。別にそんなルールはあるまい」
「開き直るな!!!! お前の部下はネコ科だったじゃねえかもうちょっとがんばれ
!!!!!!」
「よーしよし、一回深呼吸しような」
色々と我慢ならないらしい凌哉を、不二山・ロウカ(あなたの街のおまわりさん・g02440)が一旦宥めて落ち着かせる。気持ちは分かるが、このまま続けると戦う前に倒れかねない。
「オレ、ワンちゃんも好きよ? ほらお手してみなよ、お手」
まァ一番好きなのはマロンちゃんだけど。帰ったら猫耳つけた写真いっぱい撮らないとなァ、などと呟いていた彼に、ウェプワウェトは手の代わりに衝撃波を叩き込んだ。
「おっと、怒ったか?」
攻撃の兆候を察知した二人は、直撃は避けられないまでも、後方へと飛んで威力を殺す。そのまま飛翔し、間合いを取る二人を、ウェプワウェトは青い炎を揺らめかせながら睨んだ。
「どうあっても我を愚弄したいと見える」
「だってお前……」
「犬じゃん……?」
この期に及んでこんなやりとりが必要だろうか。ロウカと凌哉は攻撃の機を窺いながら口を開く。
「そもそもあの像が壊れたってことは、街の皆さんもそう思ってるってことだぞ?」
指さした先にあるのは、もちろん先程二人が破壊した神像の残骸だ。敵側としても、その影響は無視できぬもののはず。
「確かに貴様らの投げ込んだ一石による揺らぎは捨て置けん。だが我等の説法にかかれば、揺れた水面もまた凪に戻ろう」
全然あきらめてない。その事実に、空中の二人に代わって松中・誠(ヤンキードラゴニアン・g03037)が溜息を吐いた。
「きりがないんだぜぃ……」
いくら言っても変わらない。というか正直、ツッコミが追い付かない。
「もう、猫で良いんだぜぃ」
根負けするような言葉に、ウェプワウェトはようやく勝機を見つけたように目を見開いた。
「ようやく理解できたか。我こそは――」
「もう……犬如きが吼えるな、なんだぜぃ」
「……わかっとらんではないか……」
うるせぇ黙れと言い置いて、誠は黒狼の群れの合間を縫うようにして接敵する。そして迎撃の衝撃波、敵の放つパラドクスと、その雄叫びを乗り越えるように、呪術を叩き込んだ。
「躾のなってない犬には上下関係を教える必要があるんだぜぃ」
まぁ飼い主ではないけれど、この際それは良いだろう。『神如きが吠えるな』と、彼の内心の苛立ちを乗せたそれが敵の動きを阻み、その場へと縛り付ける。
「ぁー……ウェプワウェト、次はないけど、次があったら猫を騙るのではなく我輩は犬であると言えば俺っちたちも崩しずらかったんだぜぃ」
「何を……!」
すぐさま空中へ逃れた誠に代わり、凌哉がその術式を起動。『湧き出でし生命の奔流』――魔法陣から溢れ出した水流が、ウェプワウェトの放つ蒼炎ごと敵を飲み込んだ。
「どうだ、逃げられるなら逃げてみやがれ! どうせなら犬かきでも――」
と、凌哉の言葉の半ばで、水流から黒狼の群れに運ばれるようにウェプワウェトが脱出してくる。ダメージは甚大だったようで、濡れた毛並みを振ったエンネアドは、その瞳を怒りに燃え上がらせ――。
「よくもやってくれたな、ネコは水を嫌うというのに……」
「クソッ!!! なんでそんな無駄に強情なんだよ
!!!!!!」
はいはい落ち着け落ち着け、内心そう苦笑しつつも、ロウカはさらなるカードをドライブにセット、そこに宿った力を読み出す。
「Dトリガー起動! 『オーロックス』!」
二丁拳銃から雄牛の角のような刺又へと持ち替え、急降下。炎を纏わせたその穂先で、敵を打ち据えた。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【水源】LV1が発生!
【傀儡】LV1が発生!
【託されし願い】LV1が発生!
効果2【ラストリベンジ】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV7になった!
樹・春一
もしかしてもしかしてなんですけど
神、ガチで自分を猫だと思ってらっしゃる……?
くっ、なんたるうっかりさん! その愛らしさはどことなく猫!
そして仲間を労う精神は敵ながら清々しい!
もう猫でよいでしょう! 誰が何と言おうと神は猫です!
では殴りますね!!!
こちらに御覧になるは神の盾! 輝きがもう神! 美しいですね!
これをガントレットよろしく拳に纏わせまして!
邪魔になる青い炎を破壊します
盾だって殴ったら強いんですよ! 知らないんですか!
ご心配せずとも次は神を破壊しますので!
飛翔のスピードと3秒先まで見える未来
猫であろうと犬であろうと捉えるには十分です!
来世は小さくてかわいい猫の姿でお会いしましょう!
小鳥遊・英
入電である、入電である
ウェプワウェト氏はオオカミであるという情報が入りましたぞ
うん、確かな情報筋からの情報です
大・丈・夫!
身を隠し、ついでに【光学迷彩】も使って存在感を極限まで消しましょう
うんうん、皆さんががんばってくれるから拙者も陰ながらアシストできると言うものですぞ
……卑怯じゃないもん
機を伺いながら、コードを走らせます
ねこたんは!獣の咆哮なんかで!攻撃しませんからッ!!
ねこたんの名を騙る不届き者に、天誅!
いやべつに拙者は神でも御使いでもありませぬが?
ノリですよノリ
……まぁ、猫を崇めよって教えは嫌いじゃありませんでしたよ
●殴り合いだよ信仰は
「入電である、入電である! ウェプワウェト氏はオオカミであるという情報が入りましたぞ!」
どこからか受信したそれを、小鳥遊・英(Code name/Falcon・g00772)は仲間達へと伝える。ウェプワウェトとは『道を切り拓く者』、後期のエジプト神話に謳われる軍神である。しかし、その情報には『本来ならば』という注釈が頭に付いていた。
「あー、でもこの自称ねこたんはクロノヴェーダでしたな……」
オオカミ獣神の姿をしている侵略者、とうのが正しいところだ。ややこしいが、それはつまり、と樹・春一(だいたいかみさまのいうとおり・g00319)が目を見開く。
「つまり、ガチで自分を猫だと思ってらっしゃる可能性が……?」
「まあ……無いとは言えませんね」
「くっ、なんたるうっかりさん!」
そんなうっかりも無いとは言い切れない。だがそうだとすれば、その愛らしさはどことなく猫! 春一の思考は謎の場所へと帰結した。それに仲間を労う精神も敵ながら清々しいところなので。
「もう猫でよいでしょう! 誰が何と言おうと神は猫です!」
「なんですと?」
「では殴りますね!!!」
ははーんこっちも話通じないタイプですな? パラドクスだろうか、両腕に輝きを纏わせ始めた春一を見送って、英は光学迷彩で一旦姿を消すことにした。あれだけ目立ってくれれば、こちらの本来の目的――陰からのアシストも容易になるというものだろう。
「……卑怯じゃないもん」
大丈夫、人間向き不向きがありますからね。適材適所と神も言っておられます。聞いていたらそんな風に答えるであろう彼、春一は輝く両腕を掲げて敵へと迫っていた。
「こちらに御覧になるは神の盾! 輝きがもう神! 美しいですね!」
おっとゴリ押しのレベルはこっちも高いぞ。しかしながら、彼曰く神の力の顕現である光の盾は、神々しい光を以て、ウェプワウェトの放つ蒼炎を迎え撃った。
「防御を固めたいなら好きにせよ。そこで縮こまっているが良い!」
連なり伸びる炎の鎖は、春一を拘束すべく迫る。盾の上からだろうと、動きを止める目的は達せられる、そう踏んでの攻撃だったようだが。
「盾だって殴ったら強いんですよ! 知らないんですか!」
神だったか姉だったか忘れましたが、攻撃は最大の防御だと言っていた気がします。光の盾ごと振るわれた拳が、絡みつく炎を貫き、断ち切った。
「おのれ……!」
そのまま突っ込んでいく春一を妨害すべく、ウェプワウェトは衝撃波を放つ構えを取る。深く息を吸い込んでの咆哮が、小神殿を揺るがした。
わおーん。
「二回目! それ二回目ですぞ!! 反省とかないんですかな!?」
一方で、死角に回り込んでいた英はコードで魔法陣を描き出している。エンターキーと共に光が収束し、そこから矢となって放たれた。
「ねこたんの名を騙る不届き者に、天誅!」
次々と突き刺さる光の矢がウェプワウェトの体勢を崩す。衝撃波の発生を阻害したそこには、まさに『天誅』を下す神の使徒が駆け込んでいた。――いやー、ノリで言っただけなのに、こういうこともあるんですな。
「……まぁ、猫を崇めよって教えは嫌いじゃありませんでしたよ」
眩しいなあと目を細める英と、回線安定丸の見守る中、輝く拳がウェプワウェトの顎を捉えた。
「来世は小さくてかわいい猫の姿でお会いしましょう!」
アッパーカットが綺麗に決まり、ウェプワウェトの体が宙を舞う。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【照明】LV1が発生!
【光学迷彩】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV2になった!
【アヴォイド】がLV2になった!
レント・オルトマン
ここまで来てもその姿勢を崩さないのだな、最早呆れを通り越して称賛すら覚える
いっそ猫として葬ってやろう
…やはり無理だ、わおーんと鳴かれては猫扱いできない
常々【忍耐力】に自信があるなどとは言っているが、世の中諦めた方が良い事もある
衝撃を回避しつつ相手との距離を詰め、懐に忍ばせたタケノコを送り込んで奴の動きを止めよう
この街には猫が多くいる、ましてや身近に雌獅子神群も居ただろう…いやあれはカウントできるか分からんが
ともかく猫を観察する機会は多分にあったはず
しかし猫に寄せる気など微塵も無く、言葉と武力の弾圧のみ
朱に交わればなんとやらとも言うが、変化する気が皆無なのであれば変わりようなど無い
貴様は犬だ
夏生・幽
広場で猫コンテストを見届けてたら犬だけになってた
ちゃんと像も破壊されたみたいで良かったねぇ
でもあの犬、黒狼や青い炎が邪魔で近づけそうにないなぁ
話しかけて隙を作れるか試してみよう
なぁキミ、最後に猫アピールしてみない?
僕今きたばっかだしさぁ
キミの内容如何によっては寝返って信仰してあげても良いよ
信仰があればパワーアップして現状を打開出来るかもね
【未来予測】で回避行動を取りつつ
丸腰で語りかけて、僅かにでも隙を見せれば
雌獅子神たちが落とした武器を
【心霊現象】でこっそり借りて操作
その背を貫こう
ちゃんとあとで返すよ
嘘吐いてごめんね
僕は犬も猫も好きだけど
キミのことはあんまり好きじゃないんだ
●アピール×
ディアボロスとの攻防により、傷つきながらも抗戦の構えを崩さないウェプワウェトへ、夏生・幽(レイス・g02607)が仕掛ける。とはいえ無策で突っ込める状況ではないため、接近する隙を窺いながら、彼はある提案を口にした。
「なぁキミ、最後に猫アピールしてみない?」
それは相手を試すようなもの。ここまで敵と相対していなかった幽からすれば、どの程度『猫』なのか未だ測れていないのだから、と言葉を重ねる。
「キミの内容如何によっては寝返って信仰してあげても良いよ」
その信仰心が逆転の糧になるかも? といったものだが、如何せんタイミングが良くない。幽自身は手を下していないが、ウェプワウェトからすれば、彼は『神像を破壊し、配下を壊滅させた者達の一員』である。
「ここまでした連中を相手に媚びろと? 愚弄するのも大概にせよ」
噛みつくように突っぱねると同時に、その感情を映したように青い炎が燃え上がった。
「大体何かしてやるまでもなく! どう見ても我はネコであろう!」
「いやそれは……」
連なる炎が伸び迫るのを察して、肩を竦めつつ幽が下がる。どう反応したものか悩ましいところだが、その後方、レント・オルトマン(エンデクーゲル・g01439)もまた同じように頭を悩ませていた。
呆れる、などという段階は既に通り越している。無理を通せば道理が引っ込むとまでは言わないが、苔の一念という言葉もある。強情も極めればなかなかどうして、称賛に値するのではないかと、そんな感慨すら浮かんでくる。ならばいっそ、このまま猫として葬ってやるべきだろうか。
と、そう考えていた矢先に、ウェプワウェトの咆哮が響き渡った。
「……なるほどね」
「やはり無理だな」
これはダメだなあ、と幽が平坦な声で感想を零して、レントの眉根に皺が寄る。忍耐力という面では自信のある彼だが、「わおーん」とまで言われては流石に看過できなかったらしい。咆哮と共に襲い来る衝撃波から身を躱し、敵との距離を詰める。長大なライフルを鈍器のように振るい、打撃とその銃口で相手を牽制、その間に、レントの懐からはタケノコが滑り出ていた。
『管狐影縛法』、死角を突いたクダギツネの牙がウェプワウェトの影を貫き、その場に縛り付ける。
「くっ
……!?」
歯噛みし、牙を剥くその様に、レントは目を細めて。
「この街には猫が多くいる、ましてや身近に雌獅子神群も居ただろう」
いや、あれをカウントに加えて良いものかは悩みどころだが、とにかく。少なくとも猫、そして猫科の動物を観察する機会は多分にあったはずだ。
「しかし猫に寄せる気など微塵も無く、言葉と武力の弾圧のみ。朱に交わればなんとやらとも言うが、変化する気が皆無なのであれば変わりようなど無い」
理路整然と、罪状を読み上げるように告げる。怒りの表情を浮かべ、拘束を脱しようとする敵に、幽は小さく嘆息して頷いた。
「まあ、そういうことで。やっぱりキミを信仰してあげるのは無理だなぁ」
元々そんなつもりはなかったけれど。口にしない内心のそれに合わせて、ウェプワウェトの背後に、何本もの剣が浮かぶ。雌獅子神達の取り落した得物が、幽の起こした『心霊現象』によって動き出したのだ。
「言うまでもないが、あえて言おう。貴様は犬だ」
「ごめんね」
犬も猫も好きだけどさ、キミのことはあんまり好きじゃないんだ。
並ぶ刃と銃弾が、こぞってウェプワウェトを貫いた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【傀儡】がLV2になった!
【未来予測】がLV4になった!
効果2【反撃アップ】がLV3になった!
【ダメージアップ】がLV8になった!
宮生・寧琥
うぁーっ!絶対ネコじゃないの出してる~!
ショッキングねーこになっちゃったぁ
もうネコの力どこにもないんだけどぉ…何でうそついちゃうの?
【飛翔】して空中戦っ
【未来予測】で敵のオオカミの攻撃軌道を予測して、【フライトドローン】に「あのオオカミを邪魔してぇ」っておねがいっ
いまのねーこは、めっちゃ!はやい!(しゅっしゅっ)
うぇぇ、目が回るぅ…ねーこがおっこっちゃう前に、終わらせるんだからぁ
双翼魔弾で相手に攻撃するよぉ
みんなをだますのもだめ、自分の間違い認めないのもだめ
それから…世界を滅ぼすのは、もーっと、だめっ
泣いちゃう人、いっぱいいるんだから
ねーこはそぅいうの、ごめんなさいしても許してあげないもんっ!
メレディフ・ロレンス
いよいよウェプワウェト相手ですね。
今からでも降伏して頂ければこちらとしても気持ちの整理がつくのですが……。
私達はディアボロス。復讐をこの胸に誓った者。
彼はクロノヴェーダ。大切なモノを奪い去った者。
水と油。お互い相容れないならば……。
ウェプワウェトに降伏をせまりつつゆっくりと接近を試みます。
けれど、それは万に1つとてありえない選択。
ごく至近距離まで近づいて返答を確認した上、
悟られぬように銃を取り出し、狙える限り一番の急所を撃つように致します。
せめて最後は安らかに。
あなたを弑いたこと、忘れません。
それでも、私達は前に進んでみせましょう。
この選択が真に正しかったと、胸を張って言えるその日まで。
●決裂
まだだ、まだ倒れられぬ。満身創痍となったウェプワウェトの唸り声に、宮生・寧琥(ちっちゃくて、あったかい・g02105)が眉根を寄せる。
「もう、これ絶対ネコじゃないんだけどぉ……」
そのシルエットはおろか、唸り声からして明らかである。
「……何でうそついちゃうの?」
そんな直球で「何故」と言われるとまあまあ困る。侵略する前段階では某猫神の神殿があったため、その方がスムーズだったとか、配下がアレだからいけると思ったとか、ついでに猫は可愛いだとか、色々事情はあったのかも知れないが、そんなもの言えるわけがない。
「お前には真実を見る目が欠けているというだけの話よ」
煙に巻くような言葉と共に、エンネアドの影から黒い獣達が滲み出た。主を守るように、空中を駆けるそれらへ、エジプト十字を掲げたウェプワウェトが号令をかける。
「我が眷属共よ、ネコに逆らう愚か者を喰い散ら――」
「けんぞくってなに?」
「……ネコだが?」
「何でうそついちゃうの?」
「…………いけッ!!」
「うぁーっ!?」
喧しく吠えながら駆け出した獣の群れから、寧琥は慌てて逃げ出した。空を駆ける獣が相手ではあるが、こちらもその点では同じ事。
「いまのねーこは、めっちゃ! はやい!」
青く輝く翼を背に、自由自在に空を舞う彼女は、狼の群れとも渡り合えるはずだ。獲物を狙う獣達を翻弄し、華麗な軌道を描き、本命の敵へと反撃を――。
「うぇぇ、目が回るぅ……」
もうしばらくお待ちください。
黒狼達に寧琥を負わせ、自らは傷口を押さえて苦痛に喘ぐウェプワウェトへ、メレディフ・ロレンス(元修道女・g05142)が歩み寄る。
「もう、降伏しては如何です?」
「ハッ、何を言うかと思えば――」
降伏勧告は、即刻笑い飛ばされた。やはり、と気落ちした様子も無く彼女はそれを受け入れる。ディアボロスとクロノヴェーダ、両者はその成り立ちからして相容れぬもの。向き合って胸に浮かぶものがどうであれ、如何に会話が成立するとしても。……彼女は広場の光景を思い出す。そこには『神への供物』として、リターナーの材料にされるであろう、生贄の姿もあった。
整理のつかない気持ちにも、結論を強いるだけの理由がある。
「降伏など不要。お前達を退け、背信者として信仰の糧としよう」
奪い、搾取する者、クロノヴェーダが牙を剥く。『戦神衝波』、咆哮と共に生じる衝撃波を放とうというそこに、ドローンが一機飛び込んだ。
「ちょっとそこどいてぇ~!」
フライトドローンを一瞬だけの足止めに、ようやく空中でのバランスを取れた寧琥がウェプワウェトの頭を押さえる。これが倒すべき敵であると、彼女の中でも結論は出ていた。
「みんなをだますのもだめ、自分の間違い認めないのもだめ。それから…世界を滅ぼすのは、もーっと、だめっ」
彼等が奪ったもの、これから奪うもの。そして、それで泣く人だって、きっとたくさん居るのだから。
「ねーこはそぅいうの、ごめんなさいしても許してあげないもんっ!」
彼女の翼から生じた魔弾が、獣の群れを貫いて、その先のウェプワウェトまでも射抜いて見せる。驚愕に身を強張らせながらも、エンネアドは反撃を試み――。
その時点で、メレディフへの注意は完全に失われていた。意識の死角を縫うように、目立たぬ位置取りで銃を手にして、後は引き金を引くばかり。
「どうか、安らかに」
せめてもの祈りの言葉と共に、銃弾が急所を貫く。
●決着
「――あなたを弑いたこと、忘れません」
小神殿の主は倒れ、代わりに静寂が訪れる。崩れた神像が示すように、この街に蔓延る偽物の信仰、その一端は、ディアボロス達の手により破られた。しかし、これはこのディヴィジョンを進むための第一歩。エンネアドとの戦いは、これからさらに続くのだろう。
「それでも、私達は前に進んでみせましょう」
引き金を引いた掌を見つめていたメレディフは、そう口にして顔を上げた。そう、前へ。この選択が真に正しかったと、胸を張って言えるその日を目指して。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】がLV5になった!
【モブオーラ】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV9になった!
【フィニッシュ】LV1が発生!