リプレイ
ルキウス・ドゥラメンテ
イリヤ(g02308)と
森林浴には絶好のロケーションじゃないか?
是非とも任務以外で来たかった、実に残念だ
なぁイリヤ?
昼間ゆえ敵の姿を捉えやすいのは利点だがそれは相手も同じこと
光学迷彩使用の上、極力木陰や物陰を渡る様にして移動
見つかりそうになった際には神速反応も活用の上、進路は臨機応変に選んで行こう
無論物音や足音にも注意を払いつつ
…それにしても良い天気だ
宮殿接近後は近くの木々でも薙ぎ払うか爆破して陽動を
号令や号砲よろしく愛銃を乱射してやるのも良い
物騒な兎どもが集まって来るまで一通り騒いでやろう
イリヤ・レダ
※アドリブOKです
ルキウスさん(g07728)と
今回は潜入からだね
光学迷彩を活用するなら気にすべきは物音かな
体重の軽さを活かしていこう
任務以外なら森林浴がとコメントできるルキウスさんは流石に豪胆だなあ
オレは目先の事以外考えられない
とにかく物音に注意しつつ進もう
不測の事態には神速反応が役に立ちそう
ルキウスさんもさらりと隠密行動をこなしていて、ただの武人じゃないよね?って気がするんだけど、詮索は今すべきじゃないよね
パラドクスは「デビリッシュチェイサー」を
宮殿に接近したら、刻印銃をぶっぱなして盛大に目立とうかな
少人数だとバレるよりは疑念を抱かせたいから、あちこちから射撃音が聞こえるように動き回ろう
●Sleeping forest
微風が木々の葉を優しく揺らし、柔らかな葉の奥では鳥が囀る。
ここは森の入り口だ。地面に揺れる木漏れ日をそっと踏みながら、ルキウス・ドゥラメンテ(荊棘卿・g07728)は澄んだ空気を吸い込んだ。
「森林浴には絶好のロケーションじゃないか? 是非とも任務以外で来たかった、実に残念だ。なぁイリヤ?」
隣を歩くイリヤ・レダ(『緋』を封ずるモノ・g02308)へと話を振る。イリヤはこくりと頷きつつ、紅玉のような瞳でルキウスを見上げた。
「確かにそうですね。言われるまで、オレは目先の事以外考えられなかった」
任務以外なら森林浴がとコメントできる、ルキウスの豪胆さに感銘を受ける。
ルキウスは穏やかに瞳を細め、イリヤへと返した。
「人それぞれってやつだ。イリヤはイリヤの考え方でいいと思うぞ。実際、これから目先の事に集中すべきだしな」
目前には宮殿へと続く深い森が広がっている。一見平穏だが、敵が闊歩する領域だ。
ルキウスは正しいことを言っている。それでも、とイリヤは言葉を続けた。
「もうすこし、心に余裕を持てたらとも思います。……とにかく、先に進みましょうか」
雑談はここまでだ。気持ちを切り替え、二人は隠密行動に入った。光学迷彩を発動した上で森を移動する。昼間ゆえ、敵の姿を捉えやすいのは利点だ。しかし、それは相手も同じこと。
ルキウスは木陰や物陰を渡り、常に姿を隠しながら進む。イリヤもルキウスの隣についた。
足音ひとつ立てないルキウスを横目で見つつ、イリヤは心の中で思う。
(「ルキウスさん、さらりと隠密行動をこなしてる。ただの武人じゃないよね?」)
ただ、口には出さないことにした。気にはなるけれど、詮索は今すべきではないだろう。イリヤは己の足音を消すことに集中する。
移動中、すべての感覚を研ぎ澄まし、周辺に異常がないか探り続けた。現状、敵影はない。穏やかな森の空気が、二人を包み込んでいる。
頭上を鳥が羽音を響かせながら飛んで行った。
ルキウスは反射的に見上げた後、葉の隙間から零れる太陽光の眩しさに手を翳す。
(「……それにしても、良い天気だ」)
この美しい森が戦場となる。温かな揺り籠のような森が、微睡から覚める時は近い。
(「本当に、任務以外で来たかったな。……実に残念だ」)
改めて思う。プライベートならば、きっと和やかな時間を過ごせただろう。
「ルキウスさん」
イリヤの声に、ルキウスはすぐに思考を現実に戻す。イリヤが指し示す方向へと目を向けた。
「宮殿の敷地が見えてきました。もうすぐ目的の地点です」
イリヤの言葉どおり、木々の隙間から庭園が覗き見えた。庭園の先には宮殿がある。
今はまだ宮殿に突入することは叶わない。だが、この先の任務をこなしていけば、手が届くかもしれない。
「よし。作戦どおり、物騒な兎どもを呼び寄せるぞ」
ルキウスの言葉に、イリヤは力強く頷いてみせた。
宮殿の敷地に最も近い、森の終着点ともいえる場所に到着する。あとは、敵に居場所を知らせて森の中へと引き込むだけだ。
イリヤは刻印銃の銃口を天へと向けながら、周辺の様子を気に掛けるようにくるりと見渡した。
「他の仲間も、このあたりに着く頃合いでしょう。敵を誘き寄せるには良いタイミングかと」
刻印銃を構えるイリヤへと、ルキウスは強気に笑う。
「ああ、思い切り騒ぎ立ててやろう」
「もちろんです。盛大にぶっぱなしますよ」
敵を誘き寄せるなら目立った方がいい。イリヤは引き金を引いた。静寂を貫く銃声が、天高く響き渡る。一発だけではない。動き回りつつ、立て続けに発砲し音を重ねていく。
ルキウスも愛銃――『Purgatorium』を構え、大量の弾丸を撃ち放った。
「さあ来い兎ども。俺達はここにいるぞ。その耳をよく欹て、こちらへ来るがいい」
ふたつの銃声が眠る森を起こすように空気を震わせる。この銃声を聞き付けた敵が、彼らを見つけるのも時間の問題だろう。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【光学迷彩】LV1が発生!
【神速反応】LV1が発生!
効果2【ダブル】LV1が発生!
【先行率アップ】LV1が発生!
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎
ピウス7世にはよからぬ腹案がある様子……
復讐者のアプローチに不興を覚えているようだが……
宮殿から動かすか、否か
取れる手立てを考えるしかないな
森から侵入を行う
光学迷彩を発動、森林迷彩服と迷彩コートに身を包み
地形の利用しつつ木陰や物陰に潜んで伝いながら、忍び足で移動
味方と予め決めたハンドサインや音を立てない合図で意思疎通を
双眼鏡も用いて周囲を偵察、観察しつつ警備を先に発見してやり過ごそう
宮殿に近づいた頃合いで、枯れ枝を踏んだり音を立て、遠くで姿を見せながら駆け出し
樹々の合間を縫い分けて、部隊の足並みを乱しつつ
支障のない場所へ敵をおびき寄せて戦闘へ
警備のみを誘い、宮殿の中は刺激しない
ソレイユ・クラーヴィア
連携アドリブ歓迎
七曜の戦前に、この宮殿の全容が解明できれば対グランダルメ戦線はディボロスの有利に傾く筈
何やら異様なオーラを纏った指揮官がいる様子ですが、冷静にいきましょう
光学迷彩を発動
森の中をできるだけ隠密に宮殿へと向かいます
何度も宮殿には行っているので、方向は迷わず
その分、足元の痕跡を残さぬように、音を出さず進めるように注意を払います
移動途中に、敵を誘き寄せる場所の選定も平行して行っておき
視界が通りにくい、木々の間が密になったエリア等の目星をつけておきます
宮殿に到達したら、木の枝を大きく揺らして存在をアピール
兎、もとい自動人形達を誘って森の奥地へと反転します
捌碁・秋果
※連携アドリブ歓迎
ここがコローやルソーが絵の題材にしたフォンテーヌブローの森!
ディヴィジョンだけど、ずっとここに来てみたかった…!
はあぁ…感動です(端末で写真を数枚撮る)
…さて、気持ちを切り替えて任務に集中っと
森に狐がいてもおかしくないよね
狐変身で狐に。この体色なら目立たないし、体も小さくなって隠れられるところが増えそうです
木々や岩場、茂みなどに隠れながら移動し宮殿を目指します
宮殿の近くに来たら狐変身を解除
手ごろな木を槍で薙ぎ払い音を立て、変質ステンドグラスで見るからに怪しい靄を周囲に展開して警備部隊の気を引きます
うさちゃん達、こっちこっち!
警備部隊が釣れたら姿を晒し、森の中へ誘い出します
獅子堂・崇
アドリブ連携歓迎
何気にグランダルメに来るのはこれが初めてだな。
まぁ、やることはいつもと変わらない。慎重に行くとしよう。
迷彩柄のコートを羽織って、枝などを踏まないように足元に注意しながら進もう。
上手く近づくことができたら衝撃波で地面を吹き飛ばして周囲を引くか。
敵が気づいて寄ってきたら一旦森まで下がって誘い込む。決着は森で着けるとしよう。
●光の森
作戦を実行するため、他のディアボロス達もフォンテーヌブローの森へと訪れていた。
オークやブナの木が悠然と立ち並び、深緑に日の光を散らす。
出迎える大自然に、捌碁・秋果(見果てぬ秋・g06403)はキラキラと瞳を輝かせていた。
「ここがコローやルソーが絵の題材にしたフォンテーヌブローの森! ディヴィジョンだけど、ずっとここに来てみたかった……!」
森は土壌や草花、樹木から発せられる自然の香りに満ち溢れている。
獅子堂・崇(破界拳・g06749)は、初めて訪れる土地の空気を、すうっと思いきり吸い込んだ。
「何気にグランダルメに来るのはこれが初めてだな。なかなか良い所じゃないか」
任務とはいえ、森の空気に癒される心地だ。
端末で写真を撮りながら、秋果は森の風景を記憶に焼き付ける。
「ハッ……あの小川がある所とか、絵画で見た風景とよく似てるのでは!? はあぁ……感動です」
一方で、エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)は森の奥を見据え、思案するように瞳を細めた。
「ピウス7世にはよからぬ腹案がある様子……復讐者のアプローチに不興を覚えているようだが……」
エトヴァへとソレイユ・クラーヴィア(幻想ピアノ協奏曲第XX番・g06482)が言葉を返す。
「それを突き止めるためにも、今は護衛部隊の撃破を優先しましょう。警備を崩しきれば、宮殿に入る方法が見つかるかもしれません」
七曜の戦前に宮殿の全容が解明できれば、対グランダルメ戦線はディアボロスの有利に傾くはずだ。
ソレイユの言葉に、エトヴァは静かに頷いた。
「宮殿から動かすか、否か。取れる手立てを考え、実行するしかないな」
ディアボロス達は行動に移る。迷彩柄のコートを羽織りつつ、崇が提案する。
「隠密行動するなら、ある程度分散して動いた方が良さそうだ。もちろん、誰かに何かあれば助けられる範囲内でな」
4人で集まって動くのは少々目立つ。進行方向は同じく、近場の別ルートを各々で移動するのが良さそうだ。その後、宮殿付近で合流すべきだろう。
ソレイユが同意しつつ、風に揺れる木々の隙間――森の奥深くを警戒しながら見つめた。
「何やら異様なオーラを纏った指揮官がいる様子ですが、冷静にいきましょう」
ディアボロス達は互いに頷き合い、それぞれ隠密行動を開始した。
●隠密
(「……さて、気持ちを切り替えて任務に集中っと」)
秋果は狐の姿へと変身した。艶やかな黒の毛色が環境によく馴染んだ。この森には様々な生物が生息している。狐がいてもおかしくはないだろう。
茂みの中を進んでいく。狐の視点で周囲を見ると、森はより大きく神秘的に見えた。
ちょうど花の群生地へと差し掛かった時だ。ガサリ、とすぐ近くの茂みが動く。
(「! 何かいる……!」)
秋果はとっさに木々の陰に身を隠した。チラリと覗けば、狐が茂みから姿を現す。薄い茶褐色の毛をした狐だ。
向こうも視線に気付いたらしく、ぱちりと目が合った。つぶらな瞳が、ジッと秋果を見つめている。温かな陽光が差し込む花畑の中で、出会う二匹の獣。
(「……まるで自分が絵画の世界に入ったみたいだ。素敵だけど、今は浸ってられないよね」)
別れを告げるように尻尾を振って、秋果は再び宮殿の方向へと走り始めた。
各々の方法で、ディアボロス達は宮殿へと接近する。
崇は息を潜めつつ、深い森を進んでいた。進行方向をしっかりと捉え、状況を把握する。
(「この先は開けているな。ルートを少し横にずらした方が良さそうだ」)
目的地までは、見通しの良い場所を通らない方が良いだろう。枝を踏まないように、足元に注意しながら移動する。
崇にとって、グランダルメの攻略は新たな挑戦だ。しかし、環境が違ってもやることはいつもと変わらない。
(「これまで通り、慎重に行くとしよう」)
世界各地を旅していた時のことを思い出す。新たな土地に訪れ、そこでできた新しい友人達のことを。このディヴィジョンで新たな友に出会うことはない……それでも。
(「……友人達を取り戻す。そのためにも、前進しなければ」)
消えてしまった友人達への想いを胸に、崇は前へと足を踏み出し続ける。
フォンテーヌブローの森はどこまでも深く、ディアボロス達の行く手を覆うように広がっている。
迷路のような森の中を、ソレイユは確かな足取りで進んでいた。何度も宮殿には行っているため、方向はしっかりと把握している。
(「この森に来るのはこれで何度目になるだろうか」)
奪還のため、力を尽くしたい。強い想いを胸に、彼は再び宮殿へと向かうのだ。
光学迷彩を身に纏い、足元の痕跡が残りにくい道を選びつつ移動する。
あと少しで宮殿付近に到着する。進行方向から少し逸れた脇に、木々に囲まれた岩場を見つけた。周辺から視界が通りにくく、戦闘に集中するにはうってつけの場所だ。
(「敵を誘き寄せるならこの場所が良いかもしれない。他の仲間にもあとで共有しておこう」)
位置を覚え、再び前を向いた。
(「ピウス7世……必ず、あなたの計画を暴いてみせる……」)
――ディアボロス達は、着実に宮殿へと近付きつつある。
宮殿へと向かうエトヴァは、光学迷彩に加え森林迷彩服と迷彩コートに身を包んでいた。
木立に身を隠しつつ、足音を潜ませながら先へと進む。
(「あと少しで、宮殿に近付けるはず。だが、このような時こそ気を抜くべきではない」)
少し離れた木々の向こうで、葉の揺れる音がした。隠れる気のないその音に、エトヴァは近場の岩陰へと身を隠す。音がした方をそっと見やると、少女の姿をした自動人形達の歩く姿が見えた。
(「あれは、警備の解体少女……まだ見つかって良いタイミングではないな」)
双眼鏡で少女達の動向を観察する。何やら話しながら歩いているあたり、ディアボロス達を発見してはいないようだ。仲間たちがどのあたりから森に入ったかは把握している。少女達が向かった方向に、他のディアボロス達はいないはずだ。
(「行ったか。……先を急ごう」)
エトヴァは岩陰から抜け出し、再び移動を開始する。急ぎつつも、焦ることなく慎重に、彼は鬱蒼と茂る森を進んでいく。
●騒音
ディアボロス達の行く先、森の向こうに宮殿が見えてきた。
十分に宮殿へと接近した所で、銃声が鳴り響いた。すぐ近く――どうやら、他の仲間達が敵を誘き寄せ始めたようだ。銃を撃ち鳴らす仲間達と合流し、全員が同じ場所に集結する。
「敵が確実に来るように、思いきり暴れてやるか!」
崇は地面を力いっぱい殴りつけ、その際に生じた衝撃で土壌の表面を吹き飛ばした。
ソレイユも敵を引き込む場所を共有した後、木の枝を大きく揺らして存在をアピールする。
同時、見るからに怪しい葡萄色の靄が空間を漂い始めた。秋果の変質ステンドグラスだ。木を槍で薙ぎ払いつつ、秋果が言う。
「これだけ騒ぎ立てれば、さすがに来るでしょうね」
「ここへ来る途中、敵を見かけた。まだ近くにいるはずだ」
隠密行動中の事を思い出し、エトヴァが返す。ソレイユがさらに言葉を続けた。
「それなら近いうちに音を聞き付けて……っと、噂をすれば、来ましたね」
ガサガサガサ、ドドドドド……。
茂みを掻き分ける音と、力強い足音が接近する。この気配は、間違いなく――。
「コラーッ! 誰ですか!! 森でやんちゃしてる悪い子達は!!!!」
「ジョコンダ様、敵です! ディアボロスです!」
「敵、敵。排除しないと」
ラ・ジョコンダと護衛の解体少女達だ。
「あいつが今回の親玉だな」
崇は現れたジョコンダを鋭く見据える。あとは森で決着をつけるだけだ。
ジョコンダは陸上選手並の美しい姿勢で駆け、迫ってきた。
「やはり強烈ですね……きっとそうだろうとは思っていましたが」
ソレイユがぽつりと呟いた。無論、誘導は忘れず、誘い込む地点に向けて走り出す。
エトヴァも森の奥に続く茂みへと飛び込んだ。
「俺達を大人しくさせたいのなら、追ってくるといい」
わざと枯れ枝を踏み音を立て、注意を引いた。樹々の合間を縫い分けるように進み、部隊が一直線に来られないよう足並みを乱す。
秋果も敵へ呼び掛け、敵の気をこちらへと向けさせた。
「うさちゃん達、こっちこっち!」
ディアボロス達は、ジョコンダと解体少女達を森の奥へと引き込んでいく。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
効果1【光学迷彩】がLV3になった!
【狐変身】LV1が発生!
【泥濘の地】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV2が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
●深緑の中で輝く黄金の肉体
ディアボロスの動きによって、ジョコンダ達は木々に囲まれた岩場へと誘導された。
その事実に気付くが、ジョコンダは冷静な様子で言葉を紡ぐ。
「ふむ……最初からこの場所で戦うおつもりだったようですね」
「誘い出されたってコトですか?」
「むきー」
解体少女達は不満げだ。一方で、ジョコンダは満足げな微笑を浮かべる。
「フフッ、良いのです。見たところフィールドの条件は同じ。それに……」
岩場に立ち、ジョコンダは己の体を見せ付けるようにポーズを決めた。
「この岩場! 私の肉・体・美をお見せするには最高のロケーションではありませんか!」
「ジョコンダ様~! ナイスバルク~~~!」
ジョコンダのファンか何なのか知らないが、解体少女の一部が掛け声を上げる。
「教皇聖下とジョコンダ様のために、絶対解体するんだから」
士気を高めた解体少女達が、ディアボロス達へと大剣を構えた。鋸状の刃が不気味に光る。
岩場の上に立ち、ジョコンダは声高らかに告げた。
「さあ、ディアボロスの皆様。ピウス様をお守りするために鍛え上げた私の肉・体・美……とくとご覧になって……そして儚く美しく、散ってくださいまし!」
とくに戦術的な意味はないが、彼女の体から黄金色のキラキラが溢れている……気がする!
ソレイユ・クラーヴィア
連携アドリブ歓迎
首尾よく誘導できたと思ったら
なんですか、このノリは…
あなた達、本当に警備する気あります?
肉体美については何とも言えませんが、解体少女の声援がジョコンダのパワーに変換されている可能性も無いとは言えませんから
解体少女を各個撃破して戦況を此方へと傾けます
宙に展開した鍵盤で「黒鍵」を演奏
陽気に跳ねる悪戯妖精を喚び、自動人形の内部から破壊させてしまいましょう
手足の関節など、弱そうな部分を狙い
徐々に戦闘力を奪っていきます
反撃には魔力障壁を展開
多少切り裂かれようと、この演奏は止まりません
フォンテーヌブローの森を一掃するという目的を果たすまでは
獅子堂・崇
アドリブ連携歓迎
俺たちを動揺させるためにふざけてる、というわけでもないんだろうな。あれが、素なんだろう。
たまにいるよな。このタイプのクロノヴェーダ。嫌いじゃないが、倒さない理由にはならない。全力で行かせてもらうぞ。
先手必勝だ。解体少女たちに飛び込んで六連撃を叩き込む。
敵の刃は念動力を通したバンデージで防御しながら捌く。
やれやれ、こういう相手を殴るのは少々気が引けるな。
捌碁・秋果
※連携アドリブ歓迎
これは…!
アルカイックスマイルにも似たミステリアスな微笑み、ギリシャ彫刻もかくやな肉体美!
大腿筋が覗く服のチラリズム!
すごい!いろんな要素のよくばりセット!
こんなの…好きになっちゃう!
ジョコンダさんこっち見てー!
おおっと、その前にうさちゃんたちをどうにかしなければ。
泥濘の地を使い、敵の移動速度を低下させましょう。
綺麗な靴と衣装がどろんこになっちゃったらごめんね?
パラドクスを使用し幻影と一緒に攻撃。幻影は槍を、私はレースリボンテープを使用。
タイミングをずらした時間差攻撃や、私がリボンテープで捕縛した敵を幻影に薙ぎ払わせて攻撃します
反撃は幻影を盾にして防ぎます
いつもごめんねぇ…
コレット・ロンデックス
アドリブ連携OK
ふぅむ……貴方がたの指揮官、良い身体をしておりますわね
敵としてではなく、別の形で会いたかったですわ
しかし、今は敵同士ッ!
俺様の故郷を取り戻すためにも、諸共にぶちのめしてフェライユ(スクラップ)に変えるまでですわッッ!!
存分にお恨みなさいッッッ!!!
手近な石や小岩を幾つか掴んだ上でパラドクスで飛び上がり、準航空戦力として参加
膂力と速度に任せて上からの急降下しての殴打を主に
地上と空中の両面からの攻撃で、敵の対処能力を分散させるのが目的
隙があればスレッジハンマーで殴り倒し、一撃を加えたら即座に(無駄に良い動きで)空に避難
攻撃は操作し硬化させた髪で受ける等、「厄介な相手」として飛び回る
●赤い目のうさぎ
サイドチェストのポージングを決め、輝くジョコンダ。そんな彼女へと、捌碁・秋果(見果てぬ秋・g06403)は、熱い視線を向ける。
「これは……! アルカイックスマイルにも似たミステリアスな微笑み、ギリシャ彫刻もかくやな肉体美! 大腿筋が覗く服のチラリズム!」
ジョコンダを構成するパーツ、そのひとつひとつをじっくりと観察する。まさにその肉体が芸術そのもの。美術館に飾りたい。溢れる興奮を抑えきれず、秋果はジョコンダへと手を振った。
「すごい! いろんな要素のよくばりセット! こんなの……好きになっちゃう! ジョコンダさんこっち見てー!」
ジョコンダが秋果へと目を向けた。声援に応えるように、ぱちりとウィンクする。
たとえ敵であってもファンサービスを忘れない。それがラ・ジョコンダの淑女スタイルなのである。
そんな淑女を眺めつつ、コレット・ロンデックス(吶喊! 粉砕!! "農"筋令嬢!!!・g00938)が物憂げに息をつく。
「ふぅむ……貴方がたの指揮官、良い身体をしておりますわね。敵としてではなく、別の形で会いたかったですわ」
「ディアボロスにも、ジョコンダ様の良さがわかるヒトがいるのね」
どこか嬉しそうに言う解体少女へと、コレットは鮮烈な視線を向けた。物憂げな雰囲気は消え去り、覇気すら感じさせる。
「しかし、今は敵同士ッ! 俺様の故郷を取り戻すためにも、諸共にぶちのめしてフェライユ(スクラップ)に変えるまでですわッッ!! 存分にお恨みなさいッッッ!!!」
拳を力強く握り締め構えるコレットへと、解体少女も大剣を構えた。
「それはこっちの台詞。バラバラしてやるんだから!」
一方、ジョコンダ一味の纏う珍妙な空気に、ソレイユ・クラーヴィア(幻想ピアノ協奏曲第XX番・g06482)は呆れを隠せない。
「首尾よく誘導できたと思ったら、なんですか、このノリは……あなた達、本当に警備する気あります?」
「当然だよ? シゴトは楽しく、ホワイトが一番」
「って、ジョコンダ様が言ってました」
解体少女達が口々に言う。命を懸ける『シゴト』とやらは、はたしてホワイトなのか。ソレイユは疑問を浮かべつつも、これ以上突っ込んではいけないような気がした。
解体少女とジョコンダをじっくりと観察しつつ、獅子堂・崇(破界拳・g06749)も感じたことを口にする。
「俺たちを動揺させるためにふざけてる、というわけでもないんだろうな。あれが、素なんだろう」
こういう手合いは一定数存在する。崇もこれまでの経験から理解してはいるが、些かやりにくいとも思う。
ソレイユは静かに息をついた後、ジョコンダ達を鋭く見据えた。
「どうあれ、私達の障害になるならば倒すだけです。……まったく、妙な敵がいるものですね。今に始まったことではありませんが」
ソレイユの言葉に、崇が頷く。
「たまにいるよな。このタイプのクロノヴェーダ。嫌いじゃないが、倒さない理由にはならない。全力で行かせてもらうぞ」
どんな相手であろうと、敵対している以上は打ち倒さなければならない。表面上は楽しげな空気を纏っていたとしてもだ。
ディアボロス達はそれを十分に理解していた。
「はしゃぐのはこれくらいにして、まずはうさちゃんたちをどうにかしないと。綺麗な靴と衣装がどろんこになっちゃったらごめんね?」
秋果は泥濘の地を発動し、解体少女達の足元を泥地へと変化させる。
「泥だらけになるのはイヤ」
僅かにふらつくも解体少女は踏み止まり、武器を秋果へと向けた。
秋果は瞬時にパラドクスを展開する。変質ステンドグラスが瞬く間に集束し、人の姿を形作る。秋果とよく似た幻影がニコリと微笑んだ。
「さあ、行くよ。もうひとりの私」
秋果の声に、幻影は静かに頷いた。
解体少女が鋸状の刃を高速振動させながら走る。振り上げた大きな剣を、秋果へと振り下ろした。
瞬間、間に割り込んだ幻影が代わりに攻撃を受ける。
「っ、ニセモノ、じゃま!」
「いつもごめんねぇ……私も頑張るから!」
赤い眼に苛立ちの色を見せる解体少女の体へと、秋果はレースリボンテープを巻き付けた。
可愛らしくラッピングされ、解体少女が気を取られる。
「これ、リボン……!?」
「そのままジッとしていてね。たぶん、そっちの方が汚れないと思うから」
幻影が槍を振るい、解体少女を薙ぎ払った。現実のような空想の織りなす確かな斬撃が、解体少女の体を斬り飛ばす。
――戦闘の熱を帯びた風に、木々がザワザワと騒々しい音を立てる。
解体少女達の群れを見つめながら、崇が心の中で苦々しく呟いた。
(「やれやれ、こういう相手を殴るのは少々気が引けるな」)
だが、その苦い感情も一瞬だ。すぐに戦闘へと思考を集中させる。茂みの中を駆け抜け、解体少女達へと急接近した。
(「敵は手に武器を持っている……それならば、最初に狙うべきは、腕!」)
先手を取り、解体少女達の群れへと飛び込んだ。繰り出すは、その瞬間に最適な技を連続して放つ高速六連撃。武器を持つ腕の他、動きを封じる部位を優先し、連続で拳と蹴りを叩き込む。
強い衝撃に耐えながら、解体少女が無理やり腕を振り上げた。
「ぐうっ……こ、のっ!」
渾身の一撃を、崇は念動力を通したバンデージで受け止める。
「痛みに耐えて攻撃を振ってきたか。その心意気は悪くない。だが……」
受け止めた斬撃を、力強く弾き返した。
「俺には届かない」
仰け反った解体少女へと、再び拳を突き出す。解体少女は吹き飛ばされ、岩場に背中から激突した。
ディアボロス達の猛攻は終わらない。
ソレイユが両手を前に出すと同時、水色に輝く鍵盤が宙へと展開される。
「あなた達の声援が、ジョコンダのパワーに変換されている可能性も無いとは言えませんからね。手加減はしませんよ」
ソレイユは瞳を細め、続けて柔らかに囁いた。
「さあ、悪戯妖精達。たくさん遊んでおいで」
幻想エチュード『黒鍵』――ソレイユの指から、軽やかで賑やかな旋律が奏でられる。
旋律から生まれた光が、小さな妖精を生み出した。彼らは無邪気な笑い声を上げながら跳ね踊る。
嫌な予感を覚えたのか、解体少女が大剣を手にソレイユへと斬り掛かった。
「演奏、やめて!」
精神を揺さぶる波動と斬撃がソレイユを襲う。障壁を通過した攻撃が、彼の体を切り裂いた。
「止めませんよ」
だが、演奏は止まることなく、妖精達に力を与えていく。
(「フォンテーヌブローの森を一掃するという目的を果たすまで、私は奏で続ける」)
妖精達が新しい玩具を見つけた子供のように、解体少女へと纏わり付いた。腕の関節に罅が入り、根元から捥げ落ちる。
「きゃあっ! あ、あたしの腕がぁ!」
解体少女が悲鳴を上げた。
別の解体少女が、腕が捥げた解体少女を落ち着かせようとする。
「お、落ち着いてください。腕1本捥げたくらいで、倒れるわたし達じゃ……」
その言葉を、コレットが高らかに遮った。
「まさにフェライユそのものですわね! この俺様が、もっとバラバラにして差し上げますわ!!」
森中に響き渡るその声に、解体少女がコレットを睨んだ。
「させるものですか!」
解体少女が武器を構え、コレットへと飛び掛かる。その様子に、コレットは満面の笑みを浮かべた。
「一騎打ちですわね! よくってよ!! 劣勢にも怯まぬその雄姿、俺様によぉくお見せなさいッッッ!!!」
パラドクスを発動し、翼を強靭な構造へと変異させる。
振り下ろされた剣を硬化させた髪で受け止めいなしつつ、上空へと飛び上がった。
「良い一撃ですが、当たりませんわ!」
「く、ッ! なんて面倒な……」
攻撃をいなされ、解体少女が悔しげにコレットを見上げる。
コレットはスレッジハンマーにパラドクスの力を乗せ、両手で力強く握り締めた。
「折れぬ心には真摯に応じるのが礼儀というものですわ! つまり、全力で真っ直ぐに、吶喊ッ!! ですわ!!!」
膂力と速度をすべて注ぎ込み、パワー全開で急降下する。
あまりの速さに防御する余裕もない。スレッジハンマーの殴打による衝撃が、解体少女を殴り飛ばした。
ディアボロス達の攻撃に押され、解体少女達は次々と倒れていく。
「ううっ、強いです……」
「このままじゃ、ジョコンダ様をお助け、できない!」
一見可愛らしい彼女達も、その真実は人の歴史を踏み荒らす害獣のような存在だ。害獣は、駆除しなければならない。
追い打ちを掛けるように、崇は残る解体少女へと連撃を繰り出してゆく。敵を蹴散らしながら、秋果の背後を狙っている敵を視界の端に捉えた。とっさに崇は鋭い声を発する。
「敵がそっちに行った! 気を付けろ!」
よく通る崇の声に、秋果がすぐに反応し敵を正面に捉えた。
「大丈夫、見えてます!」
幻影が前に出て、再び槍を振るう。藍色の軌跡が解体少女達を斬り裂いた。
コレットもスレッジハンマー振り回し、敵を叩きのめし続ける。
「さあ、まだまだ行けますわよ! どーんといらっしゃい!!」
ドーンと行っているのは彼女なのである。コレットの背後を狙い、解体少女が大剣を手に飛び掛かる――しかし。
その瞬間、体中に罅が入り、力を失った腕が剣ごと地面へと落ちる。
ソレイユの紡ぐ音色が、解体少女の耳に焼き付いた。その美しい音色は、敗北という名の絶望を与える。
「悪戯好きの妖精達が、見逃すわけないでしょう」
いつの間に潜り込んでいたのだろう。黒鍵の演奏から生まれた妖精が、密かに内側から解体少女の体を破壊していたのだ。
「ジョ、コンダ、さま……」
最後の1体が、ざらついたノイズのような声を発し、崩れ落ちる。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【無鍵空間】LV1が発生!
【水面走行】LV1が発生!
【神速反応】がLV2になった!
【飛翔】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!
【ダブル】がLV2になった!
【命中アップ】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
●鋼の淑女
破壊され力尽きた解体少女達に、ジョコンダは嘆きの声を上げた。
「私の可愛い兎ちゃん達が! ああ、なんてこと! 階級など、役割など気にせず、私が守ってあげれば良かった……!」
悲痛な表情を浮かべかけて――彼女は首を大きく横に振る。
「……いいえ、いいえ。駄目ですわね。どんな時でも私は微笑んでいなければ。あの子達もきっとそれを望むはず。それに……」
悲しい気持ちを強引にねじ伏せ、その顔にはいつもの微笑みが宿る。
「常に微笑まずして! ピウス様の笑顔を取り戻すなどと、言えるものですか!」
力強いポーズを決めて、彼女はディアボロス達をまっすぐに見据えた。
「さあ、悪い子達。ここからがクライマックス……私に魅せられる準備はよろしくて?」
今ここに、筋肉と筋肉のぶつかり合いが幕を開ける……かもしれない!
ルキウス・ドゥラメンテ
イリヤ(g02308)
どうしたことだ、本気で完璧ではないか…!
そこまで仕上げるには眠れない夜もあっただろう
その肉・体・美とその為に積み上げて来た鍛錬に敬意を表して全力で討つ
ん?何故足が勝手に…?
フレンドリーなのは結構だがマダム、俺は人妻はあんまりー
……否、この感触
よく考えたら此奴は機械人形ではないか?
何が肉体美だ
努力知らずの紛い物の造形美で生意気に!
腕を振り払って至近距離でパラドクスを叩き込む
一撃離脱で間合いを取って体勢を立て直してから連撃を狙いたい
イリヤ、援護しろ
この筋肉騙りのポンコツ薇仕掛けは絶対に俺が両断してくれる
イリヤ・レダ
※アドリブOKです
※ネメシス化すると頭上の光輪と翼だけでなく、頭髪も緋色に染まります
(更に長髪化します)
ルキウスさん(g07728)と
うわぁ…何というか濃いなぁ…
あ、でもルキウスさんはああいうの好きなのか…!
うん 好みは人それぞれだよね!
さて、あんなガチムチ系に詰め寄られてなるものか
離れてても微笑み攻撃!?
あんなニヤついてるヤツに惑わされたりしない…!
あ、いや ここは魅了された振りもアリか
パラドクスは【緋翼の煉獄】を
そっと後ろ手に飛刀を投擲しながら、肉体美とやらに感銘を受けた振りをしつつ接近、そのまま飛刀と刺突剣での虚実の二択に持ち込もう
でも捕まるのはキケンだから一撃離脱は絶対、ね
●揺れる森
眠るように深い森は、戦いの熱気に揺り起こされた。ついにディアボロス達とラ・ジョコンダの戦いが始まる。
黄金に輝くジョコンダの肉体を眺め、ルキウス・ドゥラメンテ(荊棘卿・g07728)は感動の声を上げた。
「どうしたことだ、本気で完璧ではないか……!」
「フフッ」
率直な称賛に、ジョコンダが微笑を深くする。
一方で、イリヤ・レダ(『緋』を封ずるモノ・g02308)は、ルキウスとは別の感想を呟いた。
「うわぁ……何というか濃いなぁ……」
ちら、と隣にいるルキウスへと目をやり、熱い視線がジョコンダへと注がれているのを確認する。
――うん、好みは人それぞれだよね! と心の内で結論付けて、イリヤはジョコンダへと視線を戻した。
拳を力強く握り締め、ルキウスは凛と告げる。
「そこまで仕上げるには眠れない夜もあっただろう。その肉・体・美とその為に積み上げて来た鍛錬に敬意を表して、全力で討つ。鍛錬を積み重ねた者同士、手加減をするなどかえって無礼であろう」
「その称賛に応じて、私も全力でお相手いたしますわ!」
溢れ出る重力の波動がルキウスを包み込んだ。体が浮く感覚と共に、ルキウスはジョコンダへと引き寄せられる。
「ん? 足が勝手に……?」
ジョコンダがバッと腕を広げた。
「ルキウスさん! 危な……いや、でもどことなく余裕げな気もする……?」
状況に対し、ルキウスは至って冷静だ。きっと何か策があるに違いない。まだ慌てる時ではないと、イリヤは判断する。
「これこそ私の全力……自由、平等、迫害のハグ、ですわ!」
ジョコンダがルキウスを抱き締めた。体からベキゴキと嫌な音が聞こえるが、ルキウスは強靭な肉体で耐え抜く。
「フレンドリーなのは結構だがマダム、俺は人妻はあんまり――」
体が触れ合うこの距離だからこそ、ルキウスは気付いた……というより、思い出してしまった。
この人間とは違う感触――よく考えたら、ジョコンダは人形だ。イチから鍛えたのではなく、最初からそうあるよう造られた存在だった。称賛が、失望と怒りに変わる。
「何が肉体美だ。努力知らずの紛い物の造形美で生意気に!」
腕を振り払い、目にも留まらぬ速さで剣を抜いた。黒き茨を纏った剣は、夜闇を思わせる色彩をその刀身に宿す。
ジョコンダを鋭く睨み据え、ルキウスは言葉を紡いだ。
「とくと見るがいい。これが真に鍛え上げられ、磨かれた技だ!」
闇色の剣が、葉の隙間から零れる陽光ごとジョコンダを斬り裂いた。堅固な守りさえ断ち切る剣撃が撃ち込まれる。
ジョコンダを斬り飛ばしつつ、ルキウスはイリヤへと声を掛けた。
「イリヤ、援護しろ。この筋肉騙りのポンコツ薇仕掛けは絶対に俺が両断してくれる」
「もちろん、いつでも切り込む準備はできてます」
ジョコンダから距離を取りつつ攻撃の機会を窺うイリヤ。あんなガチムチ系に詰め寄られてなるものかと、慎重に挑む姿勢である。
「素晴らしい剣技です……しかし、何を言われようと、私にとっては本物……さあ、お魅せいたしますわ!」
ジョコンダがよりいっそう笑みを深く刻んだ。瞬間、爆発が生じ、衝撃がイリヤを吞み込もうとする。
「微笑みが爆発するとか、一体どうなってるの!?」
爆風に耐えながら、イリヤが思わず口走る。
「私の微笑みは、世界をも震わせるのですわ!」
ジョコンダは得意げだ。
(「惑わされるつもりは微塵もないけれど……ここはひとつ、魅了された振りをして近付こう」)
そっと後ろ手に飛刀を投擲し、イリヤはジョコンダへと歩み寄った。
「これが本物の微笑み、そして肉体美というやつですね。すごいな、憧れちゃうなぁ。オレにももっと筋肉付かないかなぁ……」
表面上は敵意のない柔和な表情を浮かべつつ、ジョコンダを注意深く観察する。敵対象の動向を予測――攻撃動作の予兆はなし。飛刀は木々の陰に潜み、襲撃の時を待つ。
ジョコンダは両手を広げ、慈愛の笑みを湛えた。
「トレーニングなら私が指導してあげましょう。さあ、いらっしゃい」
彼女の筋肉を間近に感じる――仕掛ける準備は整った。イリヤは剣を抜き放ち、ジョコンダへと突き付ける。
「ご指導は間に合っていますので、お断りさせていただきますね」
同時、緋色の刃が木陰から飛来し、ジョコンダへと降り注いだ。
「まぁッ……なんという手のひら返しなのかしら!?」
煉獄の炎が爆ぜるような斬撃に、ジョコンダは受け身の体勢を取らざるを得ない。
「いいぞイリヤ、その調子だ。このまま一気に攻め込むぞ」
「はい!」
二人はジョコンダを追い込まんと、攻撃の手を強めてゆく。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【一刀両断】LV1が発生!
【書物解読】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV3になった!
【命中アップ】がLV2になった!
ソレイユ・クラーヴィア
連携アドリブ歓迎
なんというか…
一人で盛り上がっていますね…
まあ、そうですね、クライマックスなのは間違いないでしょう
魅せられるかどうかは、知りませんが…
熱量多めのテンションに若干引き気味
早く帰って冷たい紅茶でも飲みたいとか、考えてはいけない
宙に展開した鍵盤で「福音」を演奏
筋肉にスポットライト、と見せかけて聖なる光で貫きます
近づくと鯖折りにされる事はよく知っているので、一定距離を保って遠距離攻撃に徹しましょう
反撃の爆発は魔力障壁で凌ぎます
因果律を歪めて爆発とか、これ以上突っ込みませんよ
肉体美云々は、爆発しない方が美しいと私は思います
なんというか、妙に疲れた気がします…
無事に任務完了して良かった
捌碁・秋果
連携アドリブ歓迎
…はっ。上腕に魅せられてた
いけない、ジョコンダさんの魅力に呑まれてしまう!
美術館の半券に触り美しいものを思い出し精神集中
…もう大丈夫。貴女をまっすぐ見ていられる
パラドクスを使用。敵の動きを観察しつつ接近
大振りな攻撃やポージングの隙をついて槍で攻撃
ジョコンダさんはうっかり好きになるくらい素敵だけど…倒します
貴女だって可愛いうさちゃん達を倒した私達を許せないでしょ?
反撃は…ハグ?
ジョコンダさんったらファンサも神!
自由、平等、迫害!…迫害!?
なんか殺意が高くありません!?
ハグされる直前に泥濘の地で足元をぬかるませ踏ん張りがきかないようにし、ハグのパワーを弱めてダメージの軽減を図ります
コレット・ロンデックス
アドリブ連携OK
肉体を鍛えて美しくしたかッ! 誰かがあなたの身体に技術を注ぎ込んで美しく造形したかッ!
そこになんの違いもありゃしねぇのですわッッ!!
被造物であろうが、その身体が美しい事に変わりなしッ! 美は美として誇り、披露すれば良いのですッッ!!
引き寄せてのハグ……成る程。その肉体美を用いた実に良い攻撃ですわねッ!
なれば俺様も、真っ向から参りますわッッ!!
パラドクスで肉体の強化こそすれど、小細工はそれのみ
戦術はシンプルに、接近しての全力ハグ
後はどちらが『折れる』かで全てが決まるッッ!!
そして俺様は故郷を、いえ世界を取り戻すまで折れませんわよッッッ!!!
(流れるように地の文を侵略する"農"筋)
獅子堂・崇
アドリブ連携歓迎
自らの肉体を誇っているようだが、自動人形は体を鍛えることが出来るのか?
まあそれはいい。お前を倒せばひとまず終わりだ。
簡単に弾き飛ばされるような甘い鍛え方はしていないぞ。
空高くジャンプして反重力に逆らって念動力を纏った飛び蹴りを叩き込む。
あまりそっち方面に詳しくはないが、芸術品としての価値はあったんじゃないか?
●完璧な人形
静穏に満ちていたはずの森は、筋肉溢れる戦いのステージと化した。
激しい攻防が繰り広げられる渦中へと、コレット・ロンデックス(吶喊! 粉砕!! "農"筋令嬢!!!・g00938)が飛び込んでゆく。
「この洗練された熱気と闘気……俺様の"農"筋魂が、打ち震えていますわ!」
接近するコレットに、ジョコンダが問う。
「あなたも私の筋肉を偽物だと言うかしら?」
コレットはカッと目を見開き、森に響かせるかの如く言い放った。
「肉体を鍛えて美しくしたかッ! 誰かがあなたの身体に技術を注ぎ込んで美しく造形したかッ! そこになんの違いもありゃしねぇのですわッッ!!」
パラドクスで肉体を変異させる。逞しく強化された腕を大きく広げ、彼女はさらに続ける。
「被造物であろうが、その身体が美しい事に変わりなしッ! 美は美として誇り、披露すれば良いのですッッ!」
コレットの答えに、ジョコンダは瞳を輝かせた。
「あなたのその価値観、敵ながら惚れ惚れとしますわ!」
重力の波動がコレットを引き寄せる。互いに熱い抱擁の構え――"農"筋と筋肉が今ぶつかり合い、二人はひとつになる。
(「後はどちらが『折れる』かで全てが決まるッッ!!」)
ガシィッ!!!!
二人は抱き合った。それは魂のハグ。死闘の内より生まれた『美』であり、真っ向からの殺し愛である。
互いの体からバキバキと不吉な音が響いた。折るか、折られるか。コレットは声を轟かせる。
「俺様は故郷を、いえ世界を取り戻すまで折れませんわよッッッ!!!」
偉い人は言った。"農"筋とは爆発であると。"農"筋こそが、世界を震わせるのであると。コレットのハグが、ジョコンダのハグを凌駕する。
「グエエエエェッ!?」
ジョコンダが濁った叫びを上げた。コレットの腕から抜け出しつつ、しかし微笑みを崩さない。
「こ、これがディアボロス……お強いですわね! 私の筋肉も唸りますわ!」
上腕二頭筋を見せ付けるように力コブを作り、ポージングを決める。
ダメージを受けても輝きを失わない肉体に、捌碁・秋果(見果てぬ秋・g06403)は思わず見惚れてしまう。
(「……はっ。上腕に魅せられてた。いけない、ジョコンダさんの魅力に呑まれてしまう!」)
とっさに美術館の半券に触れ、取り戻すべき美しいものたちを思い出す。心に冷静さを取り戻し、秋果はジョコンダを揺らぐことなく見据えた。
「……もう大丈夫。貴女をまっすぐ見ていられる」
強く惹かれてしまうほどに素敵な――だが、自分達の行く手を阻む敵。悲しいけれど、倒さなければならない。秋果はきゅっと唇を引き結び、槍を凛と構えた。
ジョコンダが秋果へと視線を向け、問う。
「あなたは私に何を見せてくれるのかしら!」
「倒さないといけないなら……せめて、貴女との戦いを記憶に刻ませて」
藍色の瞳がジョコンダをジッと見つめる。興味と好意に満ちた眼差しは夜空の星のように輝き、それでいて虎視眈々と攻撃の機会を狙う。
「そんなに見詰められたら、私、ドキドキしてしまいますわ……」
背の筋肉を魅せるようにポーズを変える。見られているなら魅せなければという感情なのか、はたまた照れ隠しなのかは不明だ。はっきりと言えるのは、流れがどうあれ『敵に背後を見せた』という事実である。
秋果はその隙を見逃さず急接近する。一切の躊躇なくジョコンダを槍で薙ぎ払い、その背を斬り裂いた。
「ぐうっ……強烈ですわね。ならば私も強烈に返すまで! 自由、平等、迫害が織り成す全力ハグですわ!」
「ジョコンダさんったらファンサも神! 自由、平等、迫害! ……迫害!?」
殺意が高い! と突っ込みそうになるが、すぐに思い直す。
表面上は笑顔で戦っているからわかりにくいが、配下の解体少女達を殺されて、殺意を向けずにいられようか。
(「可愛いうさちゃん達を倒した私達を許せるわけがないよね……ならその殺意、受け止める!」)
強く想いつつ、泥濘の地を展開した。秋果へと迫るジョコンダの勢いが僅かに落ちる。受け止めたジョコンダの抱擁からは、痛みと切なさの気配がした。
――戦いの熱は膨らみ、さらに加速してゆく。
ディアボロス達の攻撃を立て続けに受けつつも、ジョコンダは岩場に上がってわざわざポーズを決めた。
「これぞクライマックス……私の肉・体・美を魅せるにふさわしい戦いですわあああっ!」
そんな彼女へと、ソレイユ・クラーヴィア(幻想ピアノ協奏曲第XX番・g06482)は冷めた眼差しを向ける。
「なんというか……一人で盛り上がっていますね……まあ、そうですね、クライマックスなのは間違いないでしょう。魅せられるかどうかは、知りませんが……」
言いながら、ちらりと他の仲間達を見やる。
(「一体何なのだろう、この空気は」)
一人、とは言ったが、盛り上がっているのはジョコンダだけではない気がする。――とにかく、自分の仕事をするだけだ。ソレイユは深く考えないことにした。
「場の空気に合わせるというわけでもありませんが、少しくらい演出を加えましょうか」
宙に展開した鍵盤へと指を置く。紡がれるのは福音の音色。軽やかに音が跳躍し、空へと駆け上がった。
喜びの鐘が鳴り響く。厳かな光が空を満たす。
「美しい……私の肉・体・美をより輝かせるに相応しい演出では!?」
「そうですね、そういうことにしておきましょう」
演奏に集中しているのもあるが、とにかく真面目に返すのが面倒で、ソレイユは素っ気なく答えた。
「ならばこの演出に見合った微笑みを!」
ジョコンダは微笑みを爆発させる。
これ以上は突っ込まないという強い決意の中、ソレイユは爆風を障壁で防ぎきった。騒々しい爆発音を、鮮やかな旋律に塗り替えてゆく。
「肉体美云々は、爆発しない方が美しいと私は思います。あとはもう、ノーコメントで」
降り注ぐ光は、まるで舞台の人形を照らすスポットライトだ。それは無慈悲にジョコンダを貫いた。
ジョコンダの体には、至る箇所に損傷が見られる。それでも、彼女は笑みを浮かべたままだ。
「いいえ、まだです……私の肉体はッ、まだ壊れませんわ!」
心折れずに体の厚みを見せ付けるポーズ。彼女へと、獅子堂・崇(破界拳・g06749)は率直な疑問を投げ掛ける。
「自らの肉体を誇っているようだが、自動人形は体を鍛えることが出来るのか?」
ジョコンダは意味深に瞳を細めてみせた。
「フフッ……それは企業秘密――もとい乙女の秘密、ですわよ」
はぐらかされたのか、あるいは本当に乙女の秘密なのか。
「まあそれはいい。しつこく聞くようなことでもないしな。お前を倒せばひとまず終わりだ」
正直どちらでも良いかと、崇はこれ以上追求しないことにする。
(「ジョコンダを倒すことに集中しよう。こいつを倒せば先に進める……道のりはまだ長いが、この土地を奪還するための一歩となるはずだ」)
大地を踏みしめ、どっしりと安定した構えを取った。戦闘態勢の崇へと、ジョコンダは熱い視線を向ける。
「あなたも良い体つきをしていますのね。どちらがより鍛え抜かれているか、勝負といきましょう!」
彼女の言葉に崇は表情を引き締め、念動力を己の体へと巡らせた。
「肉体の良し悪しで勝負する気はないが、お前が仕掛けてくるというのなら、俺は俺自身の武術で応じるとしよう」
ジョコンダがサイドチェストを決め波動を放つ。空気を震わせる反重力の波動が崇を襲った。だが、崇は吹き飛ばされることなく、その場で耐え凌いだ。
「簡単に弾き飛ばされるような甘い鍛え方はしていないぞ」
念動力を脚部へと集中させ跳躍した。反重力が上昇を妨害するが、強引に突貫する。ジョコンダを上空から視界に捉え、崇は狙いを定めた。
その足に、炎のような光を纏う。空気を斬り裂くような音を立てながら、崇はジョコンダへと突撃した。
『我流破界拳・天衣』――数々の戦闘経験を経て磨き上げられたその技は、ジョコンダの肉体を砕き穿つ。
「エッ……エグゼレンド、オオオォ……ッ!!!!」
エクセレント、素晴らしいと言いたいのだろうが、蓄積されたダメージがそうさせない。
戦いの終わりは近い――察した崇が、皆に大きな声で呼び掛ける。
「ケリをつけるチャンスだ。一気に攻め立てるぞ!」
崇の言葉にコレットが即座に頷き、強化した拳をグッと握り締めた。
「もちろんですわッ!」
ソレイユは再び鍵盤に指を走らせる。
「終わらせましょう、今すぐに」
秋果も名残惜しさと槍を手に、ジョコンダへと接近する。
「ジョコンダさん、さようなら……!」
様々な想いと攻撃のシャワーがジョコンダへと浴びせられる。
「……ピ、ウス様……どうか、ご無事、で……」
活動停止――彼女の体は完全に崩れ落ち、ディアボロス達は勝利したのであった。
●森は再び眠る
戦いを終えた森は、再び静まり返る。
「ジョコンダさんが敵じゃなかったら良かったのにな……これも宿命か……」
独り言のように呟いて、秋果は美術館の半券を静かに見つめるのだった。
他方、崇もジョコンダとの戦いを思い返しつつ、ぽつりと口にする。
「あまりそっち方面に詳しくはないが、芸術品としての価値はあったんじゃないか?」
「そうですわね。まさに完成された美……芸術そのものでしたわ! お互い敵同士でなければ、もっと語り合えたかもしれませんわね」
コレットは思った。もっと"農"筋理論について語りたかった、と。
一方で、ソレイユは遠くをぼんやりと眺めながら、海よりも深い溜息をつく。
「なんというか、妙に疲れた気がします……早く帰って冷たい紅茶でも飲みたい……」
まるで何事もなかったかのように、鳥達が囀りながら木々の間を飛んでいった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【アイテムポケット】LV1が発生!
【完全視界】LV1が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
【落下耐性】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
【ロストエナジー】LV1が発生!
【能力値アップ】がLV5になった!