パルマ公国継続支援計画

 攻略旅団の提案に従い、パルマ公国の支援を継続して行います。
 パルマ公国は、交易の中継地として栄えた自治都市国家なので、クロノヴェーダから解放され周囲から孤立した現在は、都市の運営が成り立たない状態にあります。

 このパルマ公国をクロノヴェーダの支配下に戻さないまま維持するには、ディアボロスによる支援で、都市運営を軌道に乗せる必要があります。
 ディアボロスが支援を継続すれば、パルマ公国は存続し、人々はディアボロスに一層協力的になります。
 強い協力を得られていれば、北イタリア方面で軍が動くような大きな変化があれば、それを察知する事が容易になる筈です。

パルマの菫花祭(作者 水綺蒼猫
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#断頭革命グランダルメ  #パルマ公国継続支援計画  #パルマ公国 


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●すみれの花咲く地へ
 心地よい風が吹く、五月晴れの日の午後。
 新宿駅グランドターミナルに集まったディアボロスたちを、時先案内人のリュシル・ポワリエ(人間のリアライズペインター・g03179)が出迎える。
「攻略旅団から、パルマ公国の支援を継続する提案が来てるのは、みんなも知ってるよね?」
 かつては交易の中継地として栄えた、自治都市国家パルマ。
 クロノヴェーダの支配から解放された後、ディアボロスたちの尽力により、街は徐々に賑わいを取り戻しつつある。
 だが、以前のような活気を取り戻すまでの道のりはまだまだ遠い。
 今後もしばらくは、継続的な支援をしていく必要があるだろう。
「支援っていうと、食料や生活に関するものをつい優先しがちなんだけどね」
 たまには娯楽も必要なんじゃないかな、とリュシル。
 草木が芽吹く新緑の季節、パルマ近郊ではヴィオラ・スアヴィスが薄紫色の可憐な花を咲かせている。
 別名パルマスミレとも呼ばれるこの花を飾り、春の訪れを祝う祭りを催してみてはどうだろう。
「みんなで材料を持ち寄って、屋台でおいしいものを作って街のみなさんにごちそうするとか? あとは……そう。ヴィオラ・スアヴィスの栽培方法を教えてあげたり、花を加工して何か作ったりするのも楽しそう」
 花の加工品は、パルマの新たな特産物のヒントにもなるかもしれない。

 ディアボロスの支援で産業を興し、運営すれば、クロノヴェーダの影響を受けない地域を維持することが出来る。
 街が活気づき、人々が心からの笑顔を取り戻すためにも──。
 ぜひみんなにも頑張って欲しいと、リュシルはディアボロスたちを励ました。

●紫の甘い花
「ねぇ見て、今年もあのキレイな紫の花が咲いてるよ」
 飼い牛の世話をすべく、小屋へと向かう母の後を追いかけていた少年が、草むらに咲いた花々を指さして立ち止まる。
 つられて足を止めた母親は、ため息をひとつついて。
「ああ、ヴィオラ・スアヴィスだね。確かに綺麗な花だけど、腹の足しにもなりゃしない」
 あれがせめて甘い菓子ならいいんだがねとぼやき、使い古された草刈り鎌を担ぎ直してまた歩き出した。
「菓子かぁ……」
 甘い甘い砂糖菓子。
 そんなの、おとぎ話の中でしか知らない。
「いつか、一度でいいから食べてみたいなぁ」
 きっと夢のように美味しいのだろうと、少年はほんのいっとき、仕事の辛さも忘れて空想に耽るのだった。


→クリア済み選択肢の詳細を見る


●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【勝利の凱歌】
1
周囲に、勇気を奮い起こす歌声が響き渡り、ディアボロスと一般人の心に勇気と希望が湧き上がる。効果LVが高ければ高い程、歌声は多くの人に届く。
【友達催眠】
1
周囲の一般人を、誰にでも友人のように接する性格に変化させる。効果LVが高いほど、昔からの大切な友達であるように行動する。
【土壌改良】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の地面を、植物が育ちやすい土壌に変える。この変化はディアボロスが去った後も継続する。
【液体錬成】
1
周囲の通常の液体が、ディアボロスが望めば、8時間冷暗所で安置すると「効果LV×10倍」の量に増殖するようになる。
【口福の伝道者】
3
周囲が、ディアボロスが食事を摂ると、同じ食事が食器と共に最大「効果LV×400人前」まで出現する世界に変わる。

効果2

【能力値アップ】LV1 / 【ダメージアップ】LV1 / 【ガードアップ】LV2 / 【凌駕率アップ】LV2 / 【フィニッシュ】LV1

●マスターより

水綺蒼猫
 こんにちは。水綺蒼猫です。

 長期にわたり、ディアボロスによって行われてきたパルマ公国継続支援計画。
 今回はその一環として、現地の住民のみなさんを楽しませるための花祭りを開催していただきます。
 パルマが原産地だといわれるヴィオラ・スアヴィスの花を上手く活かす方向で、企画してみて下さい。
 オープニング中にもあるように、菓子を作る以外にも、パルマの新たな産業となるものを考えてみるのもいいかもしれません。

 屋台で振る舞う料理や食べ物については、材料や道具を持ち込むことも可能です。
 ただし、明らかに19世紀初頭のパルマには存在するとは思えない材料や道具を使った場合、ディアボロスがパルマを去った後に排斥力が働き、現地の人々の記憶からすべて消えてしまいます。
 ディアボロスが滞在する期間のみ、楽しんでもらえるものと割り切るのであれば有効ですが、その点はご注意下さい。

 それでは。
 みなさまのご参加をお待ちしております。
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このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


エレナ・バークリー
メイデイは少し過ぎましたが、緑が主役のお祭をしましょうか。

市庁舎前の広場が、主会場にいいでしょうね。コロルノ宮殿はちょっと遠いですし。
【土壌改良】で街路樹の根元に露出してる土を豊穣な性質にして、ヴィオラ・スラヴィスを植えていきます。

さて、主会場(市庁舎前以外ならそちら)に屋台を出しましょう。
トマトソースのパルマ風スパゲッティにヴィオラ・スラヴィスの紫の花弁を振りかけて。
なかなかいい見栄えでしょう? 食べ物だって見た目が大事です。
私みたいな雑な料理しか出来ない人間じゃなく、本職の料理人の方に作ってもらえたら、もっといいものになるんじゃないかと思うんですよね。
皆さん、そういう当てはありませんか?


●街はすみれ色
 パルマ公国の首都パルマ。
 市庁舎前にある広場では、軽食を振る舞うための屋台を組む作業が進められている。
 ディアボロスたちが主体となって催される菫花祭りのメイン会場として、この場所を選んだのはエレナ・バークリー(アブソリュートウィッシュ/エレメンタルキャヴァリエ・g00090)であった。
「メイデイは少し過ぎましたが、緑が主役のお祭りをしましょうか」
 そう言ってエレナは街路樹の根元に露出した土を『土壌改良』の効果で豊穣な性質へと変化させ、丁寧にひと株ずつヴィオラ・スラヴィスの花を植えていく。
 下向きに咲く八重咲の品種は鉢植えのまま、建物の窓辺や屋台の軒先に飾って。
 そうして高低差を出すことで華やかさが増し、祭りの雰囲気を盛り上げた。
「さて……」
 出来上がったばかりの屋台を借り、次の準備に取り掛かる。
 エレナが用意した材料はパルマ産のパンチェッタに、これまたパルマ名物のチーズ、パルミジャーノ・レッジャーノ。
 それらをトマトソースやニンニクで味付け、パルマ風スパゲッティを作ろうというのだ。
 料理とはあまり縁がなさそうなエレナであったが、手際よく調理を進めていく。
 にんにくとチーズの香りが辺りに広がり、通りがかった人々の鼻をくすぐった。
「美味しそうだね。ひとついただいてもいいかい?」
「ええ、どうぞ。お口に合うかどうか分かりませんが」
 屋台の前で立ち止まった中年の男性に、愛想よく笑みを返すエレナ。
 仕上げにヴィオラ・スラヴィスの花弁を散らし、とっておきの一皿を完成させた。
「なかなかいい見栄えでしょう? 食べ物だって見た目が大事です」
「ほほう」
 受け取った皿を眺め、男性は感嘆の声を洩らす。
 味の方はひとまず及第点といったところだが、アイデアとしては悪くない。
「私みたいな雑な料理しか出来ない人間じゃなく、本職の料理人の方に作ってもらえたら、もっといいものになるんじゃないかと思うんですよね」
 誰か心当たりはないかと、エレナは男性に尋ねた。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【土壌改良】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!

シャルロット・アミ
ヴィオラ・スアヴィス…パルマスミレ
よい匂いがすることで有名なすみれね
すみれのお菓子と言えば有名なのは「すみれの花の砂糖漬け」
卵白をすみれに塗り、グラニュー糖をまぶして
3日ほど乾かせばできあがり
このまま食べても美味しいし
クッキーやケーキの上に乗せるのも春らしくて素敵

そういえば、断片の王ナポレオンはすみれの花が好きだとか
パルマからこの産業を興せばいずれナポレオンに…
とは考え過ぎ、かしら

パルマスミレは香水や石鹸にしても素敵だし
花は咳止めとしても使えるの
【液体錬成】を使用して香水も作ってみるわね
すみれだけでもいろいろな産業に活用できるのよ

アドリブ、連携歓迎です


エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎

新宿島から砂糖や材料を持ち込む
パルマの人々と交流

きっと他の方もお考えかな?と思いながら……
お隣の国で、未来に皇后様の愛した菫の砂糖漬け……これを作ろう
俺にとっても馴染みの品
花びらの両面に卵白を塗り、砂糖を振るだけ
酒やバニラの香り付けもできる
完成品も見本に持ち込んでおこう

食べる香水のようで、独特の香りが癖になる……
子供には炭酸水、大人には紅茶や白ワインに浮かべて風味を楽しむドリンクも作ろう
菫はそのまま菓子に飾るのも良いな

【口福の伝道者】で行き渡る数を確保
花を街に飾りつけ、春の訪れを祝おう

特徴的な香りの名産品を作るなら、香水やリネン水もどうだろう
蒸留釜を使うか、オイルに浸けるといい


「あれが、ヴィオラ・スアヴィス……別名、パルマスミレ。よい匂いがすることで有名なすみれね」
 花色に染まる街並みを眺め、シャルロット・アミ(金糸雀の夢・g00467)が感嘆の声を洩らす。
 飾りつけの終わった通りには、祭りの開催を知ったパルマ市民が繰り出し、徐々に賑わいを見せ始めていた。
「すみれを使ったお菓子といえば……」
「やはり、砂糖漬けだろうか」
 聞き覚えのある声に気づいて振り返る。
 すると、そこにはエトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)の姿があった。
「……あら、エトヴァさんも?」
 エトヴァが手にした籠を覗き込み、睫毛をしばたかせる。
 籠の中には、摘みたての菫花。
 他にもグラニュー糖や卵、バニラやリキュールの小瓶がいくつか見えた。
「きっと他の方もお考えかな? とは、思っていたんだけどね」
 やはり考えることは皆、同じようだ。
 指先で軽く頬を掻き、エトヴァは照れがちな笑みを浮かべた。
「よかったら一緒に作って、街のみなさんに食べてもらうのはどう? ああ、でも……」
 すみれの砂糖漬けを作るには、花の表面に卵白を薄く塗り、グラニュー糖をまぶして三日ほど乾燥させる必要がある。
 電子レンジや専用の乾燥機があればもっと早く仕上げることも可能だろうが、この時代のパルマで用意するのは難しい。
「それなら……」
 心配ないと、エトヴァ。
「こんなこともあろうかと、完成品もちゃんと用意してある」
「あら、素敵」
 新宿島から持参した砂糖漬けの入ったボンボニエールを見せると、シャルロットはパッと顔を綻ばせた。
「では、作り方だけでも紹介出来るよう、始めてみましょうか」
 空いている屋台を借り受け、エトヴァとともに作業を開始する。
 まずは水に花弁を浸し、しばらく置いて汚れを落とした後で取り出して。
 繊細な花びらを傷つけてしまわぬよう、慎重に水気を拭いてから陰干しにする。
 ここまでが、下準備の第一段階だ。
「花が乾くまで、しばしティーブレイクというのは如何かな」
 屋台の椅子に腰掛け、エトヴァはボンボニエールの中身をシャルロットに勧めた。
「お隣の国で、いつかの未来に皇后様となる女性が愛した菫の砂糖漬けをどうぞ」
「ありがとうございます」
 確か史実では、すみれはナポレオンの好きな花でもあったとシャルロットはふと思い出す。
「パルマの地からすみれの花を使った産業を興せば、いずれナポレオンに……」
 さすがに考えすぎかしらと独りごち、紫の糖花をそっと口に含んだ。
 上品な甘みが舌の上に広がり、華やかな薫香が鼻に抜ける。
 さしずめそれは、食べる香水のよう。
 そう表現したのは、エトヴァであった。
 独特の香りが癖になり、ついまた手を伸ばしたくなる。
 すみれの砂糖漬けには不思議な中毒性があるようだ。
「このまま食べても美味しいし、クッキーやケーキの上に載せるのも春らしくて素敵」
「子供には炭酸水、大人には紅茶や白ワインに浮かべて風味を楽しむドリンクも作ろう」
 互いにアイデアを出し合う二人の前に、銀のボンボニエールがいくつも現れる。
 中には、オリジナルと同じ砂糖漬け。
 これだけあれば、パルマの人々にも十分行き渡るだろう。
 シャルロットとエトヴァが短い休息を終えた頃には、彼らの様子を遠巻きに見ていた一般の人々が、屋台の周りに集まりつつあった。
 すみれの美しさをそのままとどめた砂糖漬けやオリジナルの菓子は、甘いものに飢えた市民たちを喜ばせる。
 彼らは花を浮かべたお茶を愉しみ、花の香りのするワインに酔い痴れた。
「パルマスミレは香水や石鹸にしても素敵だし、花は咳止めとしても使えるの」
「特徴的な香りの名産品を作るなら、香水やリネン水もどうだろう」
 街やその周辺でよく見かける特に珍しくもないこの花に、そんな使い道があるとは知らなかった。
「すみれだけでも、いろいろな産業に活用できるのよ」
 もっと詳しく話を聞かせて欲しいと請う住民に、シャルロットもエトヴァも快く応じた。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【液体錬成】LV1が発生!
【口福の伝道者】LV1が発生!
効果2【フィニッシュ】LV1が発生!
【凌駕率アップ】LV1が発生!

リリシュ・バルビゼ
アドリブ連携◎
●心情
お~パルマ公国で花祭り?いいねぇいいねぇ
じゃあオレお菓子作るよぉ!スミレはちゃんと使うね~
●行動
ダリオルを作って口福の伝道者で配るねぇ
型に生地敷いて、卵と牛乳でカスタードクリームを作って入れるよぉ
窯で焼いたら出来上がり!
スミレ?上に可愛くちょこんと乗せるのさぁ(ふふん)

あ、ついでにこれは排斥力で消えちゃうかもしれないけれど…
折角だから新宿島の美味しい飲み物もみんなにおすそ分けしてあげるねぇ
(そう言ってパラドクスを使い「とてつもなく長い呪文のカフェラテ」を見せつつ飲む)
これほんと美味しいよ~、口福の伝道者でみんなに伝わったかなぁ?
正式名称はショートソイオール(長文略)だよぉ~


 窯を開けた途端、ほわっといい匂い。
 会場近くにあるパン屋の厨房を借りたリリシュ・バルビゼ(元フランス人・現サキュバス・g09056)が、あつあつのダリオルを取り出す。
 小ぶりなパイ生地にカスタードクリームを詰めたダリオルは、エッグタルトのご先祖様とでも言うべきか。
 中世の頃からある伝統的な焼き菓子だが、リリシュはそこに彼なりの工夫を施した。
「これをこうして……可愛くちょこん、とね~」
 焦げ目のついたクリームの上に、紫の花を乗せる。
 花はもちろん、祭りの主役でもあるヴィオラ・スアヴィスだ。
 卵色のクリームとのコントラストも美しく、食欲をそそる。
 じっくり愛でる間もなく頬張ると、『口福の伝道者』の効果で山盛りのダリオルが現れた。
「これだけあれば足りるかなぁ」
 街の人たちにも食べてもらうべく、外の屋台に運んで並べる。
「あ、お菓子だー」
「おいしそうだなぁ」
「お花の飾りもきれいだね」
 今までにない特別なダリオルは、大人も子供もみな心を浮き立たせる。
「はい、どうぞ~。みんな、好きなだけ食べてねぇ」
 気前よく菓子を配るリリシュに、誰もが笑顔になって礼を言った。
「あ、そうだ! 折角だから、新宿島の美味しい飲み物もみんなにおすそ分けしてあげるね~」
 すっかり気をよくしたリリシュが取り出したタンブラーには、乳褐色の飲みものが注がれている。
「ミルクティー……?」
 誰もがそう思ったが、どうやらちょっと違うらしい。
「ショートソイオールミルクアドリストレットショットノンシロップチョコレートソースアドホイップフルリーフチャイラテだよぉ」
 とてつもなく長い呪文のような名前をひと息で言い切った後、ラテで喉を潤す。
「これ、ほんと美味しいよ~」
 言ったそばからひとつ、またひとつと増えてゆくラテ入りのタンブラー。
 パルマはおろか、グランダルメのどこにも存在しないであろうこの飲みものは、排斥力によって市民たちの記憶には残らないかもしれない。
 それでも今、せめてこのときだけでも。
 みんなに楽しんでもらえたらいいと、リリシュはラテを振る舞った。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【口福の伝道者】がLV2になった!
効果2【凌駕率アップ】がLV2になった!

レオアリア・フォルシオン
スミレって食べられるのね……
なら、折角だからジャム等の保存食にしましょうか

ヴィオラ・スアヴィス……パルマスミレの花弁を煮込んでジャムやシロップにした後、ケーキやドリンクにする下拵えを
ジャムはタルトにしてケーキにし、シロップは炭酸水とレモンを入れれば立派なジュースよ

さぁどうぞ
甘い砂糖菓子とジュースよ
そう言ってパルマ市民の少年に渡したのを切欠として配給を行い、ヴィオラ・スアヴィス……パルマスミレが『食べ物』であり『特産品』になる事を気が付かせる
見た目も良いし、良い香りでしょう?
そう言って口福の伝道者で数を増やしながら配給していくわ


「スミレって食べられるのね」
 パスタにダリオル、砂糖漬け……。
 飲みものに入れたり、菓子のトッピングにしたりなどアレンジも多種多様。
 ならば──。
「折角だから、日持ちのする保存食にしましょうか」
 そう考えたレオアリア・フォルシオン(フォルシオン統一王朝初代皇帝『征龍帝』・g00492)は、ジャムを作ろうと決める。
 綺麗に洗った花弁に、レモン汁を振りかけて揉み込む。
 水気を切り、グラニュー糖と水を加えて加熱した後、花の絞り汁を戻して弱火で煮詰めれば完成だ。
 お手製のタルトに乗せたジャムが、日差しを受けてキラキラ光る。
 屋台を花で飾り、菓子を並べたところで、見知らぬ少年がこちらを窺っているのに気づく。
「あ、あのっ……」
 近くの農村から遊びに来たのだろう。
 それとも、朝採れの野菜や生乳を市場に納めた帰りなのかもしれない。
 垢抜けない貧しい身なりをした少年は、緊張で顔を真っ赤にして口をぱくぱくさせた。
「ごきげんよう」
「そ、それ、ひとつ下さいっ!」
 レオアリアが勧めるより早く、少年の手がジャム入りのタルトを指す。
「ええ、もちろん」
 さぁどうぞと、レオアリアはタルトと一緒に空色のジュースを手渡した。
「炭酸水にスミレのシロップとレモンを入れたの。見た目も綺麗だし、良い香りでしょう?」
「わ……」
 グラスの中でしゅわしゅわと泡が弾ける。
 炭酸水は温泉地に行けば天然のものが手に入るが、こんな美しい色の飲みものは見たことがない。
 とびきり甘いタルトは、いつか少年が憧れたおとぎ話の砂糖菓子よりもきっとずっと美味しい。
「母ちゃんにも食べさせてやりたいなぁ」
 野に咲くすみれの花を見て、腹の足しにもならないと言い捨てた母も、これなら絶対喜ぶはず。
「じゃあ、お母さんの分も用意するわね。それと……」
 街のみんなにも食べて欲しいと、『口福の伝道者』で増やした菓子やジュースを配るレオアリア。
 ヴィオラ・スアヴィスが『食べもの』であり、パルマの『特産品』にもなりうるのだと気づいてもらえるように願いを込めて。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【口福の伝道者】がLV3になった!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!

イツカ・ユメ
ふふー、スミレのお祭りなんて素敵!
【歌唱】【演奏】【ダンス】の技術をフル活用して、
春の歌を歌って踊って演奏して、盛り上げちゃうよ!
街の皆の好きな音楽があったらわたしに教えて?なんでも奏でちゃうよ♪

折角だから、この綺麗なお花を何かに生かせないかな?
腹の足しにならない?そんなのことないよ、こーゆーのは工夫次第で巨万の富を生むんだから!
例えばお菓子を作るのも良いし、染め物とかに使うのはどうかな?
ハンカチとかお洋服とか、綺麗な紫に染めたらおしゃれで素敵だと思うんだよ。

街が活気付いてきて、今までは余裕が無くて見落としていたものの価値に気付くことができたなら。
きっともっと、良い方向に変われると思うんだよ。


カルメン・リコリスラディアタ
アドリブOK

ヴィオラ・スアヴィス…パルマスミレって言う品種のスミレだっけ?
スミレのお祭りかぁ面白そー!

まずは祭らしく音楽…ライブをするぜ!
パルマスミレのワンピとアクセサリーを身に付け
華やかに歌唱とダンスして即興ライブして盛り上げるぜ!
他に歌唱しライブする人がいたら共演するのもいいかもにゃー
ライブ後にスミレの砂糖漬けを使ったクッキーやケーキを配っちゃう

どーよ、この服とアクセサリー!
パルマスミレモチーフだぜ?
特産品としてこれを使って染色した布を使った衣服や
パルマスミレの装飾品を作って商売するのはどうだ?と
友達催眠を使い人々に宣伝し職人や商人に提案してみよう
新たな産業をトレンドを誕生させるんだ!


 午後になり、祭りの人出はさらに増えてきて。
 広場の中央に作られた仮設舞台では、ディアボロスたちによるライブパフォーマンスの真っ最中。
 集まってくれた観客を存分に楽しませようと、参加者それぞれが趣向を凝らす。
「ふふー、スミレのお祭りなんて素敵!」
「スミレのお祭りかぁ、面白そー!」
 得意分野や、好きな音楽はそれぞれ異なるけれど。
 すっかり意気投合したイツカ・ユメ(いつかかなうゆめ・g02834)とカルメン・リコリスラディアタ(彼岸花の女・g08648)も仲良くステージに上がり、セッションを開始した。
「まずは祭りらしく、音楽で……」
「わたしたちが、めいっぱい盛り上げちゃうよ!」
 カルメンのアツい歌声とダンスに合わせてイツカが操るのは、『smile song』の名を持つ愛用のソードハープ。
 自らも柔らかく澄んだ声で春の歌を歌い、可憐に踊って、演奏して。
 音を紡げば紡ぐほど、笑顔と歌が溢れ出す。
「皆の好きな音楽があったら、わたしに教えて? なんでも奏でちゃうよ♪」
 客のリクエストにも積極的に応え、イツカは楽しげに弦をかき鳴らした。
 ますます盛り上がりを見せるステージで、ひと際目を惹くのは、なんといってもカルメンのいで立ちだろう。
「どーよ、この服とアクセサリー! パルマスミレモチーフだぜ?」
 いつものパンクでスタイリッシュな彼岸花のイメージとは、異なる装い。
 この日のために用意した真新しい衣裳を客席に見せびらかすように言って、カルメンは茶目っ気たっぷりにウインクを投げる。
 すみれの花を模した華やかで美しいその姿は、パルマの街の人々……特に、おしゃれに興味を持ち始める年頃の娘たちを魅了した。
「ねぇねぇ、その服ってどこで売ってるの?」
「お願い、わたしにも作り方を教えて!」
 ステージに押し掛け、質問攻めにしてくる少女らとその親にも、すみれの砂糖漬けを使ったクッキーやケーキを配りながらカルメンは提案する。
 パルマの新たな特産品として、パルマスミレ……ヴィオラ・スアヴィスで染色した布を使った衣服やすみれがモチーフの装飾品を作り、街ぐるみで産業を興すというのはどうだろう、と。
 春になれば自然と芽吹き、花を咲かせる野生のヴィオラ・スアヴィス。
 染料や菓子の材料として大量に使うとなれば、人の手をかけて栽培し、改良することも考えなくてはいけないかもしれない。
「でも、やってみる価値はありそうだろ?」
「折角だし、あのお花をみんなで活かしてみない? ハンカチとかお洋服とか、綺麗な紫に染めたらおしゃれで素敵だと思うんだよ」
 何ごとも、工夫次第で巨万の富を産む。
 イツカもそう言って、カルメンのアイデアを後押しした。
 バルマの街が活気づき、それまでは余裕がなかったがばかりに見落としていたものの価値に気づく──そんな風になれたなら。
「きっともっと、良い方向に変われるよね」

「新たな産業、トレンドを、このパルマで誕生させるんだ!」
 心からそう願うカルメン、イツカの真摯な訴えも。
 敢えて『友達催眠』など使わずとも、十分に伝わったらしい。
「わ! みんなで、話し合ってみてくれるんだ?」
「ホントに?」
 よかったねと、手を取り合って喜ぶイツカとカルメン。
 確定ではないものの、街で働く職人や商人の組合を通じ、ヴィオラ・スアヴィスをパルマの特産物にするかどうかの会合が開かれることになりそうなのだという。
 その他のディアボロスたちからの提案も随時検討され、いずれ何らかの形で実を結ぶ流れになるかもしれない。
 まだまだ先は長いが、パルマの人々が復興と発展に向け、新たな一歩を踏み出したのは間違いないだろう。
「いつかの明日、か……希望が花咲くその日が楽しみだな!」
 快いそよ風に揺れるヴィオラ・スアヴィスの花に見送られ、カルメンたちはパルマを後にした。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【勝利の凱歌】LV1が発生!
【友達催眠】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV2になった!
【ダメージアップ】LV1が発生!

最終結果:成功

完成日2023年05月18日