マッサージは堕落への片道切符(作者 きゅう)
#断頭革命グランダルメ
#1793年、革命淫魔素行調査
#1793年
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●淫魔が糧を得るために
「んー……」
閑散としている繁華街を、取り巻きとともに歩く艶華のヴァセルティーダ。
彼女は朝からずっと、しかめっ面をして思い悩んでいた。
「ディアボロスを利用して、新天地を得る為に仕方がないとはいえ、彼らの言い分をここまで飲まされてしまうと、干上がってしまいますわ」
「同志ロベスピエールは我々に死ねというのだろうか?」
悩みの種は、ディアボロスと結ばれた、パリの住民の心身に危害を加える事を禁ずる条項だ。
「気持ちよさそうにしているのだから、別にかまわないと思うのだけれどね……」
そう思うものの、約束は約束であり、ディアボロスたちが快楽を嫌悪しているのかもしれないと、嫌々ながらも納得して我慢する日々が続いていたのだ。
「いたた……歳かねぇ」
そんな彼女たちの行く手に、肩を叩いて辛そうに歩く中年の男性が見える。
「……! これよ!」
その姿に、艶華のヴァセルティーダは、頭に電流が走ったかのように目を見開くとともに、画期的なアイデアをひらめいた。
「肩こりなどで辛い人たちへのマッサージなら、気持ちよくしてしまっても問題ないわ!」
その上で、多少心がおかしなことになったとしても、効き目が強すぎただけで仕方ないはずだ。
「あの……肩をお揉みしましょうか?」
早速、彼女たちは男性に声をかけるのだった。
●断食を強いるのは無理
「こればかりは、ロベスピエールでもどうしようもないのだろう」
ロナルド・ハーキュリー(ドラゴニアンの撃竜騎士・g03319)は、ロベスピエールとの緊急会談の結果結ばせた、『パリの住民の心身に危害を加えない事』を淫魔が守れないことに苦笑いする。
「彼自身はなんとか守らせようとしているようだが、淫魔たちは快楽に弱く、我慢することは無理なようだ」
彼ら自身が快楽を糧としているため、それを取り上げることは「死ね」というのに近いのだ。
「彼らは悪知恵は回るから、いろいろな方法で約束違反を犯すだろう」
それを証拠として積み上げていけば、革命淫魔たちの非を糾弾し、決戦を挑むことも可能だ。
「それ以外の選択肢も考えられるから、証拠を積み上げていくかどうかは検討して欲しい」
今回は、体が痛む市民たちをマッサージして癒やしながら、「つい」「うっかり」やりすぎて気持ちよく堕落させてしまう淫魔への対応となる。
「淫魔を尾行して、市民たちを陥れようとしたところで割り込むことで、証拠をつかむことが可能だ」
また、淫魔に先回りして接触することも可能なため、市民たちに魔の手が伸びる前に、彼女たちを倒すことも可能となる。
「証拠を積み上げることで決戦につながるが、あえて決戦に向かわないために証拠を積み上げないこともできるぜ」
ただ、いずれにしても、クロノヴェーダは滅ぼさなくてはならないことには変わりはない。
「証拠をあげるときの注意だが、淫魔が一般人に危害を加える証拠が必要なので、ディアボロスが被害者に成り代わるといった事は出来ないぜ」
反面、証拠をあげないために淫魔と接触する際には、この作戦が有効になるだろう。
「市民たちに危害を加えさせないために、よろしく頼む」
●飢えた淫魔は貪り尽くす
「あっ、そこが……っ」
男を屋内に連れ込み、肩や腰を中心に丁寧にマッサージする淫魔たち。
「気持ちいいですかー?」
甘ったるい彼女たちの声とは関係なく、解されていく凝りは非常に気持ちよく、男は気分良く首を縦に振る。
「それは良かった……では」
ここからは私たちも気持ちよくなる。捕食のターンだとばかりに、淫魔たちの手や、手ではないいろいろな何かが、男の全身を這い回りだす。
「ひぃっ!」
突然強烈な快楽が、それも全身を舐め回すように流された男は、それまでの心地よさそうな表情から一転、一気に転げ落ちるように、全身に溜まった快感に溺れていく。
「気持ちいいですよねー? もっとしてあげますから」
これはマッサージ。市民たちのための行為。
淫魔たちは心のなかでそうつぶやいて免罪符を作りながら、久しぶりの快楽で満たされていくのだった。
リプレイ
藺草・風水
即興連携、アドリブ歓迎
「こっちの目的もあるけど、それを踏まえても捕食はアウトなの」
決戦までの時計の針を遅くする択を選びつつもそれはそれとして倒すべく全力を尽くす
「こるのは事実だけど、貪るのはお断りなの」
胸が理由で凝る肩をマッサージしてもらい、捕食に移行するタイミングで跳ねのけて戦闘開始
「そんな歌、この音と破壊でねじ伏せるの!」
主に殲華天榴砲を用いた【晶裂榴霰砲】による連射砲撃で解体破壊しながら攻撃
敵の反撃には連射砲撃による吹き飛ばしと大声での妨害で対応
●非道は力でねじ伏せて
「肩がこって仕方ないの……」
決定的な瞬間を捉えてから踏み込もうとするディアボロスに先んじた藺草・風水(天使喰らいの重ガンナー・g00346)。
彼女は豊かな胸の影響で肩がこって仕方ないと、向こうから近づいてくる飢えた淫魔たちにアピールする。
「……! これよ!」
そんな姿を見た艶華のヴァセルティーダは予定通り名案をひらめいたようで、
「あの……肩をお揉みしましょうか?」
風水のそばに近づき、体を優しくタッチしながら堕落への片道列車に誘うのだった。
「気持ちいいの……」
淫魔たちの奉仕に、風水は心地よい声をあげる。
実際、肩こりに悩まされていた彼女の体は、淫魔たちの手で力強く押されると、快感とともに解されていた。
「あっ、そこ。もっとお願いー」
気持ちよさそうに声を発する風水が帯びる快楽に、気分を良くした淫魔修道女たちは、
「それは良かった……では」
ここからは私たちも気持ちよくなる。捕食のターンだとばかりに、2人の淫魔が左右から胸を押し付けるようなマッサージに切り替え、
「こちらも……ふふっ」
3人目が正面に立ち、風水の唇を奪って快楽を貪ろうとした。
(「こっちの目的もあるけど、それを踏まえても捕食はアウトなの」)
風水は思うところがあり、敢えて決戦までの時計の針を遅くしようと考えていた。
それと同時に、1体でも多くの淫魔を倒し、いずれ行う決戦を優位に進めようとも。
「こるのは事実だけど、貪るのはお断りなの」
彼女たちが捕食を始めたことを確認した風水は、胸や唇を振り払い、軽機関銃の先端に鋭利な刃を生成して、
「そんな胸、この刃でねじ伏せるの!」
一息に切り刻んで殲滅する。
「いきなり何をするのですか!」
彼女に絡んでいなかった淫魔修道女は非難の声をあげるものの、先に手を出したのが自分たちなだけに強くは出られない。
ただ、今回の証拠はロベスピエールを追い詰めるには足りないものとなるだろう。
改めて、別の淫魔が市民たちに危害を加えようとしているところを、ディアボロスが手を出す前におさえる必要がありそうだ。
大成功🔵🔵🔵
効果1【活性治癒】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
アッシュ・シレスティアル
※アドリブ、連携歓迎
残留効果は可能な限り使用するぜ。
淫魔のマッサージ、是非とも受けたいものだがいかんせん最近ふざけすぎみたいな雰囲気あるからな。
ここらで一回ちゃんとやらないとな…くそぅ。
「約束違反のお姉様方発見だぜ。」
犯行現場が確保できるまでは【光学迷彩】を借りて常に見張り続け、証拠確保したのを確認したら迷彩解いて戦闘を仕掛けるぜ。
「こんなゴツゴツ相手によくもまあ絡もうと思ったな。」
抱きつかれ上等で接近戦を行い、一体ずつ確実に処理をしていこう。
全身装甲のせいで直に感触が楽しめないのが残念…いや何でもないぜ。
装甲越しで魔力を送り込まれても極力冷静につとめて数を減らしていこう。
風水がうける淫魔のマッサージを見て、是非ともあのトライアングルの中に挟まりたいと思ったアッシュ・シレスティアル(蒼破拳・g01219)。
「……いやいや。いかんせん最近、ふざけすぎみたいな雰囲気あるからな」
だが、ここらで一回真面目に戦わなければ、身内に何と言われるかわからない。
悪魔をモチーフとした全身装甲で身を包んだアッシュは、風水の刃にかからなかった残りの淫魔たちに視線を向け、
「約束違反のお姉様方。発見だぜ」
たゆんスレイヤーの名に恥じない動きで肉薄し、敢えて先手を譲ることで彼女たちを侍らせる。
(「こんなゴツゴツ相手によくもまあ絡もうと思ったな」)
角張った全身装甲にも迷わず胸を押し付け、装甲越しに口づけを迫る淫魔たち。
その強力なたゆん力は鎧越しにも彼の体に届き、思わず顔がにやけてしまう。
外からは表情が見えないのを良いことに、しばらくその攻撃を受けていたアッシュだが、
「ブースト、スマッシュ!!」
ほどほどに楽しんだところで彼女たちのたゆんに拳を叩き込み、破壊の魔力を対象の内側に送り込まれた彼女たちは一人ずつ崩れ落ちていく。
「全身装甲のせいで直に感触が楽しめないのが残念……いや何でもないぜ」
倒すことは出来たが、彼女たちのたゆん力は直に味わってみたかった。
そう、思わず口にするほどに強力なものだったとアッシュは振り返り、油断せずに同じくたゆんなヴァセルティーダに視線を向けるのだった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【建造物分解】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
アッシュ・シレスティアル
※アドリブ、連携歓迎
実物見たらやっぱり受けてみくなるが…
いやいや我慢我慢、そのためにこの装備着こんできたんだ。
精々眺めまわして満足させてもらうぜ。
「さぁあとはお前だけだぜ…そらよ!」
片手で戦術端末の設定を変え、そのまま距離を詰めて接近戦を仕掛ける。
味方との連携も意識し、射線に入らないよう立ち回る。
「惜しげもなく揺らしやがって…我慢してるこっちの身になってほしいぜ。」
攻撃の予備動作を見逃さないように常に相手を視界に収め続ける。
惜しげなく揺れるたゆんに意識を奪われつつ、
避けるか受け止めるかして攻撃を対処する。
●淫魔は生きるためにたゆんする
「さぁあとはお前だけだぜ……そらよ!」
片手で戦術端末の設定を変え、そのまま距離を詰めて接近戦を仕掛けるアッシュ・シレスティアル(蒼破拳・g01219)。
「あらあら。今度はその拳で私を征服しようというのですね」
その勢いにぶつからないように、艶華のヴァセルティーダはバックステップして避けながらたゆんと揺らし、艶かしい肉体を魅せつける。
「お相手いたしますわ」
そして、美しく妖艶な舞いを連想させる動きでアッシュの死角に潜り込み、至近距離での格闘戦を受けて立った。
「惜しげもなく揺らしやがって……我慢してるこっちの身になってほしいぜ」
彼女の体が弾むごとにたゆん。脚が舞い上がるたびにたゆん。
惜しげもなく披露される肢体にアッシュは目を奪われ、その姿を常に視界に収め続けていた。
(「くそっ、実物見たら……いやいや我慢我慢、そのためにこの装備着こんできたんだ」)
アッシュは煩悩を振り払って攻撃の予備動作を見逃さず、的確にガードしながら電撃を帯びた拳で彼女を捉える。
「きゃっ」
短い悲鳴とともに彼女の動きは止まり、
「今だぜ!」
アッシュは畳み掛けようとした。
「たゆんっ♪」
「なにっ!」
だが、これみよがしに揺らされた胸に気を取られて追撃の機会を失うと、
「敵の攻撃が激しくて、鎧を剥がされてしまったといえば……誰も気づきませんよ?」
ヴァセルティーダの狡猾な囁きに耳を貸してしまい、
(「やっぱり受けて……」)
と考えた隙を突かれ、剥がされた兜の下の顔面に、強烈なたゆんハンマーを叩き込まれてしまった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【操作会得】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
フェルナンデス・ミカ
アドリブ連携歓迎
使える残留効果があれば
活用
ピンチの仲間がいれば
サポートして時間稼ぎ
SPD
武器のサイキックオーラのオーラ操作と念動力
パラドクス発動を併用して
指先から縦横無尽のレーザー光線を繰り出して
対抗だよ
こっちもフェイントまじえたダンスのような動きで
素早く駆け回って誘惑し挑発しながらパラドクス連射
敵のリズムを乱し対抗
「……さすがに見過ごす
ワケにはいかないよ。悪く思わないでね」
「……さすがに見過ごすワケにはいかないよ。悪く思わないでね」
アッシュに襲いかかるたゆん格闘術は危険だ。
そう判断したフェルナンデス・ミカ(アイアン・ブレイン・g03347)は迷わず2人の間に割り込む。
「ここからは私が相手……なの」
そして、アッシュを艶華のヴァセルティーダから引き剥がし、安全な場所に追いやると、
「せっかく良いところなのに!」
文句を言う淫魔を無視して、脳内麻薬の分泌により運動能力を向上させ、舞い踊るような淫魔の踊りに激しいダンスで応戦した。
「遅いよ……」
自らの肢体を魅せつけるように、どちらかというとゆったり踊る淫魔を、フェイントをまじえた素早い動きで翻弄し、
「たゆん……だったよね?」
たゆんたゆん揺れる部分を集中的に狙い撃つフェルナンデス。
「あうっ……」
さらに、その指先から縦横無尽に放たれるレーザー光線がヴァセルティーダの無防備な肌を傷つけ、足捌きを封じ込める。
「……今日のミカは、ぜっこうちょう」
淫魔のたゆん格闘術を打ち破った彼女は、笑みを浮かべて淫魔を見下ろした。
大成功🔵🔵🔵
効果1【士気高揚】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎
囮に出てくれた仲間を労う
(残念そうな嬉しそうな顔を見たような気もしつつ)
間に合わなくてすまない、見事な技だ
読めない世界になってしまったが
正解がないなら、今ほんの僅かな暇を選ぶ
不届きな淫魔だな。快楽がなければ耐えられないのは性分か……
市民達にも同じことをしようと考えていたのだろう?
マッサージも行き過ぎれば、本来の目的を失うぞ
味方と積極的に連携
戦況を観察し把握
淫魔を包囲できるよう立ち回り、銃撃で援護し連携を繋いで
隙を看破し、敵を狙い撃つ
反撃の魔弾には魔力障壁を展開し
氷の盾で二重の防御を
よく観察し回避に努める
淫魔達、嫌いではなかったが
じきに革命淫魔達とも決着がつくだろう。さようならだ
「……見事な技だ」
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)は囮に出た仲間たち、そして淫魔と戦う仲間を労りつつ、
「とにかく、前に進むしかないのだろうな」
嬉しそうな顔で目がたゆんたゆんしているアッシュにちらっと視線を向けてから、銃を構え、死角から狙い澄ました一撃を放つ。
「不届きな淫魔だが、快楽がなければ耐えられないのは性分なのだろうな……」
悲鳴を上げながら弾丸を避ける艶華のヴァセルティーダの姿に、エトヴァはそう理解しつつも、
「市民達にも同じことをしようと考えていたのだろう? マッサージも行き過ぎれば、本来の目的を失うぞ」
同情はせず、的確な言葉で生きる術を奪い去っていく。
「私たちは、ただ、生きたいだけですのよ……」
だが、ヴァセルティーダも必死の形相で、エトヴァの足元に魔弾を放った。
「むっ」
余裕を持って避けたと思ったエトヴァだったが、破裂した魔弾から飛び出した蔓と棘が彼の脚に絡みつく。
「嫌いではないのだがな……」
彼女たちの印象を率直につぶやくエトヴァ。
それでも、じきに革命淫魔とは決着をつけなくてはならない。
そう思いながら、距離を取って仕切り直した。
大成功🔵🔵🔵
効果1【寒冷適応】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎
ハンマー……淫魔らしい武器だな
学園で淫魔化されかけた芸術家の卵たちがいたが……
淫魔に魅入られるのは情欲の果てなのか
情熱の果てなのか
しかし多くの人は節制を知る
淫魔の誘いがなければ平穏に生きていく
淫魔が生きるための快楽と、芸術家が描くことが同種であるならば
その果ては本望か?
描かせてほしい、淫魔であろうとする根源を
敵の動きを観察し把握
宙に絵筆でヴァセルティーダの姿を精緻に描き、分身に攻撃させよう
描けているだろうか
淫魔の本能を
生きるために自ら溺れた魔物を
双方相対させ、躊躇なく一撃を
反撃の弾丸は、フェイントかけ回避を狙い
掠め受けるなら魔力障壁で防御を
そうか。では、立ち止まらずに前に進もう
アッシュ・シレスティアル
※アドリブ、連携歓迎
痛いんだがそれ以上に柔らかさが頭から離れねぇ…ってしっかりしろ俺!
ガタついたフルフェイスは一旦破棄して両頬叩いて正気に戻ろう。
「こいつはさっきの仕返しだ!」
仲間の方に気が向いてると思われるので、死角から勢いよく距離を詰めて接近戦を仕掛ける。
味方との連携を意識し、攻撃しては距離を取る一撃離脱戦法にする事で先程のハンマーされるような隙を与えないようにするぜ。
「このたゆんのどこにあの装甲を破る力があるんだ…。」
相手の格闘術は動作をよく見て回避を試みつつ、不可能な場合は籠手で受けとめるとするぜ。
…いやほんとどこにあるんだ?
最後は任せたぜ、エトヴァ。
「くっそ、このたゆんのどこにあの装甲を破る力があるんだ……」
たゆんハンマーの柔らかな衝撃で、意識が朦朧とするアッシュ・シレスティアル(蒼破拳・g01219)。
今も胸で叩かれ続けているかのように感触が反響し、それと同時に脳内へ甘い麻薬が広がっていく。
「……ってしっかりしろ俺!」
そんな自分を叱咤するように、アッシュはガタついたフルフェイスを脱ぎ捨て、両頬を硬い手で叩くことで、たゆんの誘惑を振り切った。
「ハンマー……いや、淫魔らしい武器だな」
自らの魅力と、相手の欲望をうまく突いた格闘術は、まるで芸術の到達点のようだ。
一旦フェルナンデスに戦いを任せ、時間を作るエトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)は、大きなダメージを受けるアッシュを見て、たゆん格闘術の恐ろしさを垣間見る。
(「淫魔に魅入られるのは情欲の果てなのか、それとも情熱の果てなのか……」)
なんだかんだで両方の感情に悩んでいるようにみえるアッシュが立ち上がるのを見て、
(「しかし多くの人は節制を知る。淫魔の誘いがなければ平穏に生きていく」)
それが、人間を人間たらしめる『理性』という力。誘惑に対抗する術は多くの人に備わっていることを改めて認識した。
「淫魔が生きるための快楽と、芸術家が描くことが同種であるならば、その果てはなんだ? 本望か?」
そして、そんなつぶやきを外に漏らしながら、艶華のヴァセルティーダというひとりの、美しい姿と生き様の淫魔を観察し、その根源を捉えようとした。
「こいつはさっきの仕返しだ!」
そんなエトヴァが淫魔のすべてを描けるように、艶華のヴァセルティーダという淫魔の魅力を余すところなく引き出すため、アッシュは再び挑みかかる。
今度は接近戦にこだわらず、一撃離脱で離れることで、隙を見せないように電撃拳を叩き込む。
「あうっ!」
ヴァセルティーダの体を捉えた拳は彼女をひるませ、その動きでふたたびたゆんっと体が揺れる。
「もう一度だ!」
チャンスと見たアッシュは、揺れる体の中心に狙いを定め、再び接近していくが、それよりも早く淫魔が体勢を立て直し、
「たゆんっ♪」
胸を大きく揺らしながら彼のフルフェイスを脱いだ首に腕を回し、抱きつくように脚を絡め、たゆんハンマーで鎧の胸の部分を攻撃しようとする。
「ちっ、避けられないか……」
アッシュは両腕の小手でその攻撃をガードし、ダメージを逃がすも、多彩な動きで魅了しながらたゆんたゆんと揺らしてくるヴァセルティーダの猛攻は止まらない。
「うん。だって……揺れたときに視線が釘付けになるのだから。仕方ないよ」
数々の打撃や関節技を交えながら囁かれるその言葉に、
「あぁ……そういうことなんだな」
格闘術に加え、どんなに気合を入れていても抗えないようなたゆんの魅力。
確かに、これはある種の芸術だ。
「なら、最後は任せたぜ、エトヴァ」
だからこそ、アッシュは確信をもってエトヴァに任せることができた。
敢えて彼女の淫魔であろうとする根源を、全力を尽くして引き出し……その技をもって彼女を倒すことを!
「ああ。これが、お前の姿だ」
宙に浮かべた絵筆が、エトヴァの思考によって走り出す。
その姿は、強く、美しいだけでなく、動きのすべてが計算しつくされ、よほどの強者でなければその打撃で倒れる以前に、魅了されて屈してしまうたゆん格闘術を使う淫魔。
「俺たちも生きるためだ。自らの力に溺れるんだな」
その魅力まで、寸分狂わず精緻に描かれた艶華のヴァセルティーダの絵姿は、
「たゆん、ハンマー!」
アッシュを苦しめた必殺の一撃で、本物のヴァセルティーダを叩き落とし、
「もっと、強くならねぇとな」
仕上げにアッシュの電撃拳が彼女の胸元を捕らえ、その体は最期に大きくたゆんっと揺れてから、ゆっくりと動かなくなる。
「ああ。立ち止まらずに前に進もう」
2人は拳を合わせ、お互い笑みを向けあうのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【液体錬成】LV1が発生!
【操作会得】がLV2になった!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
【先行率アップ】がLV2になった!