リプレイ
伊藤・真九郎
アドリブ、連携歓迎致す。
先ずは奴の気を引き付けるか。
武者鎧に身を包み、腰の太刀の柄に手をかけた臨戦態勢で声をかける。
「か弱き女性をなぶるとは何たる外道!見過ごす訳にはいかん!」
倒れたウェアキャットの傍らで、怒りの声を上げよう。
「ぬうっ……。その鎧、見事な業物。貴様も名のある強者と見たり!
我が名は戦国の武将、伊藤真九郎義正!貴様も、名を名乗られよ!」
堂々たる宣戦布告で注意を引こう。
仲間が目的を果たすまで、時間を稼ぐ。
シル・ウィンディア
…ま、まぁ、なんというか、暑苦しい?
でも、ちょっぴりこういうノリは好きだったり…。
さ、それじゃちょこっとお付き合いしますかっ!!
ね、あなたすっごく強いんだってね。
それこそ、連戦連勝で人気者なんだろうね~。
その強さ、どこまでのものかとっても気になるのっ!
ね、せっかくだから見せてもらえない?
わたし、強い相手とやるのがとっても好きで、わくわくしちゃうからっ!
でも、そんなあなたでも、これには耐えられるかな?
数多くのクロノヴェーダを倒したり、消滅させた
わたしの魔力砲撃、精霊収束砲。
これに耐えられるか、見てみたいよね。
だって、これに耐えたら、ジェネラル級クラスの戦闘力になるんだもん
試してみる?(にっこり)
菱神・桐梧
アドリブ連携大好き
適度に煽って【挑発】
神像鎧、どれ程のもんか気にはなるが……
七曜の戦いもある事だし、遊び過ぎないようにしとくか
獣にゃ薄汚ねえ神像の方がお似合いだったろ
態々綺麗にするなんざ、どうかしてるぜ
らしくない真似はやめときな
で、
そのピカピカの鎧着込んでどうする
使い方はわかるか?街中這い回って見せびらかしに行ったりはしないよな?
足りない頭で良く考えろ、敵は目の前だ
こっちはお前を殴りに来たんだ
尻尾巻いて逃げたりしてくれるなよ
エイレーネ・エピケフィシア
神像鎧の戦士……
実際どれほどの実力か、確かめてみたいような気もします
しかし七曜の戦いまでにエルサレムを解放したい以上、余裕はありませんね
確実に仕事を進めるとしましょう
お初にお目にかかります、わたしはエイレーネと申します
戦と知恵の女神アテーナー様にお仕えする神官です
此度は、神々の恩寵を得たと錯覚し、最強の戦士を僭称する救いがたい愚者を罰するために参りました
おや、お怒りですか?
わたしとしては事実のみを申し上げたつもりなのですが……
それなら、証明していただきましょうか
もし神々が真にあなたを寵愛しているのならば、ここで負けるはずはありません
さあ、構えなさい。神々から授かったと嘯く力を、見せてみなさい!
●嗤う黄金の獅子
「さーて、早速この最強の鎧の力っ! 試してみるかっ!!」
黄金の『神像鎧』を身に纏った『ネメアーの獅子』は、そのギラついた視線を、付き従ってきたウェアキャット達に向けた。
「この鎧の最初の犠牲者になれる栄誉をっ! 喜びやがれーっ!!」
ネメアーの獅子が爪を高々と掲げて叫んだその時。
「か弱き女性をなぶるとは何たる外道! 見過ごす訳にはいかん!」
ネメアーの獅子の叫びすらかき消す程の怒声が、エルサレムの街に響き渡った。思わずネメアーの獅子も動きを止め、視線を声のした方向へと向ける。
そこには、全身を武者鎧で覆った伊藤・真九郎(人間の戦国武将・g08505)の姿。よく見れば、真九郎は先ほどネメアーの獅子がいたぶり殺したウェアキャットの傍らで、片膝をついてウェアキャットの伸ばされた手に自身の手を重ねていた。
「ああん? なんだぁ、てめえらは?」
ネメアーの獅子が複数形で呼びかけたのは、真九郎の周囲に他のディアボロスも存在していたからだ。
そのうちの一人、ウェアキャットのエイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)は、ネメアーの獅子の纏う黄金の鎧を冷静に観察していた。
(「神像鎧の戦士……実際どれほどの実力か、確かめてみたいような気もします。しかし七曜の戦いまでにエルサレムを解放したい以上、余裕はありませんね。確実に仕事を進めるとしましょう」)
エイレーネはゆっくりと息を吸い込むと、よく通る声でネメアーの獅子へと呼びかける。
「お初にお目にかかります、わたしはエイレーネと申します。戦と知恵の女神アテーナー様にお仕えする神官です」
そんなエイレーネに対し、ネメアーの獅子は見下したような視線を投げつけた。
「ああんっ? ウェアキャット風情が何偉そうに俺に話しかけてんだっ? てめえらが声を発していいのは、俺がそれを許した時だけなんだぜっ?」
その尊大な物言いに憤りを覚えつつも、エイレーネは努めて冷静に言葉を続ける。
「此度は、神々の恩寵を得たと錯覚し、最強の戦士を僭称する救いがたい愚者を罰するために参りました」
ネメアーの獅子を睨み返すようにそう口にするエイレーネ。すぐに怒声なり反論の言葉が返ってくるかと思いきや、ネメアーの獅子はしばし凍り付いたように動きを止めていた。
エイレーネだけでなく、真九郎も何事かと怪訝そうな視線をネメアーの獅子へと向ける。
「……お、おんちょー? せんしょー? グシャッ!? てめえ、偉そうに訳の分からない言葉を使うんじゃねえっ!!」
……どうやら、エイレーネの発した言葉の意味が半分以上理解できていなかったようだ。
だが、その隙を逃さず動いた者がいた。菱神・桐梧(喧嘩屋・g05613)だ。
(「神像鎧、どれ程のもんか気にはなるが……。七曜の戦いもある事だし、遊び過ぎないようにしとくか」)
桐梧はネメアーの獅子が動きを止めた隙を見計らって、彼が従えていたウェアキャット達を半ば強引に退避させていた。その動きに気付いたネメアーの獅子が振り向きざまに怒鳴る。
「てめえっ! 俺の奴隷どもをどうするつもりだっ!」
「獣にゃ薄汚ねえ神像の方がお似合いだったろ。態々綺麗にするなんざ、どうかしてるぜ。なら、掃除係は不要ってわけだ。らしくない真似はやめときな」
桐梧が不敵な笑みを浮かべながらそう言い放った。喧嘩屋の桐梧にとって、相手を煽る言動はお手の物だ。
「てめえらっ、どこのどいつかは知らねえが、どうやら死にてえらしいなっ! いいだろうっ!! この神像鎧の最強の力を、てめえらで試してやるっ!!!」
案の定、ネメアーの獅子が顔を紅潮させて激怒する。
「ぬうっ……。その鎧、見事な業物。貴様も名のある強者と見たり! 我が名は戦国の武将、伊藤真九郎義正! 貴様も、名を名乗られよ!」
だが今度はそんなネメアーの獅子の怒りを削ぐように、真九郎が敬意を表する素振りを見せつつ名乗りを求めた。
「な、なんだ? 名を名乗れだあっ!? ……いいだろう。俺の名は『ネメアーの獅子』!! 闘技場の覇者にしてこのエルサレム最強の闘士だっ!! 覚えておけっ!!!」
先ほどまでの怒りも忘れたかのように得意げに胸を張るネメアーの獅子。その姿に、シル・ウィンディア(虹霓の砂時計を携えし精霊術師・g01415)はちょっと引き気味だった。
(「……ま、まぁ、なんというか、暑苦しい? でも、ちょっぴりこういうノリは好きだったり……。さ、それじゃちょこっとお付き合いしますかっ!!」)
気を取り直してシルは、ネメアーの獅子へと尊敬の眼差しを向けた。もちろん、演技だが。
「ね、あなたすっごく強いんだってね。それこそ、連戦連勝で人気者なんだろうね~。その強さ、どこまでのものかとっても気になるのっ! ね、せっかくだから見せてもらえない? わたし、強い相手とやるのがとっても好きで、わくわくしちゃうからっ!」
我ながら渾身の演技と自賛したシルだったが。
「ハッ、ガキがいっちょ前に何言ってやがる。とっとと帰って寝てろ」
ネメアーの獅子は子供と侮ってか、まともに相手すらしてくれなかった。
「で、ガキよりも強いというお前は、そのピカピカの鎧着込んでどうする。使い方はわかるか? 街中這い回って見せびらかしに行ったりはしないよな? 足りない頭で良く考えろ、敵は目の前だ」
そこへ、再び桐梧の煽りが炸裂する。その桐梧の言葉に、ネメアーの獅子はハッとした表情を浮かべた。
「敵が目の前っ!? 敵……ということはっ! もしかしててめえらがっ!! エニューオー様の言ってたディアボロスって奴らかっ!!!」
どうやら、そのことに今まで気づいていなかったようだ。
「おう、そうだよ。こっちはお前を殴りに来たんだ。尻尾巻いて逃げたりしてくれるなよ」
気を取り直して桐梧が更に煽れば、ネメアーの獅子は怒りを隠そうともせず、爪を振り上げた。
「ああんっ!? 誰が尻尾巻いて逃げるだとっ! 神像鎧を付けた俺は最強無敵っ!! 逃げたりするわけねえだろっ!!!」
激怒するネメアーの獅子に、エイレーネは冷たい視線を向ける。
「おや、お怒りですか? それなら、証明していただきましょうか。もし神々が真にあなたを寵愛しているのならば、ここで負けるはずはありません。さあ、構えなさい。神々から授かったと嘯く力を、見せてみなさい!」
『ニュンペーの剣』と『神護の輝盾』を構え戦闘態勢を取るエイレーネに対し、ネメアーの獅子も腰を低く沈め、両腕の爪を構えた。
「神々から授かったあっ? 違うなっ! この力は、神から奪ったものだっ!!」
今にも飛び出そうとするネメアーの獅子とエイレーネの間に、世界樹の翼『ユグドラシル・ウィング』を構えたシルが割り込む。
「神像鎧を着込んだあなたでも、これには耐えられるかな? 数多くのクロノヴェーダを倒したり、消滅させたわたしの魔力砲撃、精霊収束砲。これに耐えられるか、見てみたいよね」
風翼の装飾を持った白銀の長杖の先端に七芒星の魔法陣が展開し、火・水・風・土・光・闇の6属性に時の力をも加わった属性エネルギーが収束してゆく。
「だって、これに耐えたら、ジェネラル級クラスの戦闘力になるんだもん。試してみる?」
そう言ってにっこり微笑むシルに対し、ネメアーの獅子も獰猛な笑みを浮かべて見せた。
「ハッ、おもしれえっ! 俺も、この神像鎧にどれほどの力があるか試して見たかったところだっ!! さあ、撃ってみろよっ!!!」
対抗するように両手の間に光り輝く魔力を収束させていくネメアーの獅子。
ディアボロス達の挑発に乗り臨戦態勢に入ったネメアーの獅子は既に、周りの状況は全く見えていないようだった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
効果1【モブオーラ】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
【建物復元】LV1が発生!
【平穏結界】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV2が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
クィト・メリトモナカアイス
【パラドクス通信】で他の人たちがアヴァタール級の注意を引き付けてることを確認してから行動開始。
カナンの地はひどいところだった。
今は皆が街で生きられるけど、民たちは亜人から隠れて暮らしてて、まともなおうちもなかった。
けれど、ここも変わらぬ。
街の形はあっても、ここは人が生きられる街ではない。
んむ。今日の我はやる気。
連携には連携。前に出て戦う仲間を援護するようにモナカ突撃型を突進させ、「突撃のキンカロー」。攻撃と攻撃の隙間をカバーするように放電で攻撃し、側面とかに回り込もうとする敵を優先的に攻撃する。
汝ら民を害す者。
ここの神がどうかは知らぬ。けれど。我は許さぬ。
ヴィオレット・ノール
今回は味方が敵の注意を引いてくれそう、かな。
亜人を引き立てるような言動は臓腑が煮え返る程度には不服だからね、うん。
任せられるなら任せてしまおう。正直に言えば助かるとも。
それなら僕はトループス級の排除に回ろう。
神像鎧の特性とはいえ、あまり時間をかけていては神像の破壊に気取られないとも言い切れないか。
迅速に、確実に、殺していこう。
さて、敵の攻撃手段は……よくわからないな。
とにかく暑苦しそうだ、ということくらいか。
それならここはダメージ覚悟で攻撃に集中していくのが良い、かな。
程良く倒せそうな亜人がいれば優先して攻撃し、敵の数を減らすことを第一に行動しよう。
嵩むダメージには【グロリアス】での癒やしを。
アストリッド・ヴァルトシュタイン
なるほど。どうやらこの敵、言語は通じませんがボディランゲージでなら意思疎通が可能と。良いでしょう。ならばたっぷりと教育してやりますとも。
……この拳にて、存分に!!
最初は【観察】。敵の息遣い、フットワーク、得意な打ち筋……防御に徹しその癖をしっかり見て【情報収集】していきましょう。ある程度相手のことを理解できたならば、いよいよ此方からも手を出して行きます。わたしは小兵ですが相手の顎をピンポイントで狙って打つカウンターの【破壊】力なら自信があります。倒れようとしても【グラップル】で引き起こし、参ったするまで決して許してはあげません。古式ゆかしいパンクラチオンとコロッセオの流儀に則りましょう。
●連携を断て
「……んむ。了解」
クィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)は、『ネメアーの獅子』の注意を引きつけに向かったディアボロス達との【パラドクス通信】を終えると、仲間達に頷きかけた。
「あっちはうまく味方が敵の注意を引いてくれてそう、かな」
ヴィオレット・ノール(北の菫・g09347)はそう応じると、安堵した表情を浮かべる。
「亜人を引き立てるような言動は臓腑が煮え返る程度には不服だからね、うん。任せられるなら任せてしまおう。正直に言えば助かるとも」
そう呟きつつ、建物の影からエルサレムの街中に設置された『ギリシャ神像』に目を向けるヴィオレット。クィトもまた、ギリシャ神像を、そして周囲の街中を観察していく。
(「カナンの地はひどいところだった。今は皆が街で生きられるけど、民たちは亜人から隠れて暮らしてて、まともなおうちもなかった。けれど、ここも変わらぬ。街の形はあっても、ここは人が生きられる街ではない」)
亜人の非道に憤るクィトは、いつになくやる気だ。
「僕達はトループス級の排除に回ろう。神像鎧の特性とはいえ、あまり時間をかけていては神像の破壊に気取られないとも言い切れないから。迅速に、確実に、殺していこう」
ヴィオレットが目を向けている先、ギリシャ神像の前には、見事な肉体美を誇るゴブリン達が、それぞれに華麗なポージングを決めていた。彼らこそが、ネメアーの獅子がギリシャ神像を守るために配置した『マッスルゴブリンズ』だった。
「なるほど。どうやらこの敵、言語は通じませんがボディランゲージでなら意思疎通が可能と」
アストリッド・ヴァルトシュタイン(Löwenzahn・g04015)は、ゴブリン達がポージングで連携を取っているらしいことを把握すると、気合を入れるように両の拳を打ち合わせた。
「さて、敵の攻撃手段は……よくわからないな」
ヴィオレットが首を傾げたのは、ゴブリン達がひたすら肉体を誇示しているようにしか見えなかったからだ。おそらくその自慢の筋肉で攻撃してくるのだろうが、具体的には不明だ。
「分かるのは、とにかく暑苦しそうだ、ということくらいか」
だが、攻撃手段を分析している程の時間はない。いつまで『ネメアーの獅子』の注意を逸らせていられるかは誰にも分からないのだ。ヴィオレットは重量級の杖『星月』を構えると、その先端をマッスルゴブリンズに向けた。
「なら、先制あるのみだ。さあ、びりびりだよ」
星月から放たれた雷撃が、雷鳴と共にゴブリンの一体に直撃する。
「ぬぬぬぬぬんッ!!?」
そのゴブリンは体を痺れさせながらも、ポーズを変えて仲間達に敵襲を知らせたようだった。
「ぬんぬんぬんぬんぬんんぬぬ!」
さっそく数人のゴブリン達が、腕の筋肉を盛り上げながらヴィオレットを包囲するように迫っていく。その剛腕が一斉にヴィオレットに振り下ろされるが、ヴィオレットは辛うじて星月で拳を受け流し、直撃を避けることに成功していた。
「言葉ではなく拳で語り合うというわけですね。良いでしょう。ならばたっぷりと教育してやりますとも。……この拳にて、存分に!!」
そこへ、アストリッドも拳を握り締めて突撃していく。
「ぬんぬんぬんぬんぬんっ!」
アストリッドの接近に気付いたマッスルゴブリンズは、それぞれにポージングを決めながらアストリッドへと迫っていった。次々に繰り出されるゴブリン達の攻撃を防御しながら、アストリッドはゴブリン達の息遣い、フットワーク、得意な打ち筋を見極めていく。
だが、マッスルゴブリンズは連携の取れた動きで次第にヴィオレットとアストリッドを取り囲んでいった。
「どうやっているのかは理解できぬが、敵ながら見事なチームワーク。でも、連携には連携。モナカスパーク、はじめー」
その包囲網へ、クィトは浮遊球形ガジェット『モナカ』突撃型を突っ込ませていった。『モナカ』はマッスルゴブリンズとヴィオレットとアストリッドの間に飛び込むと、火花をまき散らす強烈な電撃を放つ。
「アババババッ!?」
直撃を受けたゴブリンが、感電したように身を震わせつつ硬直した。
「なら、電撃の上乗せといこうか」
そこへすかさず、ヴィオレットが【サンダーボルト】で追い討ちをかける。二連続の電撃を受けたゴブリンはさすがに耐えきれなかったのか、ポージングを取った姿勢のまま、地面に倒れ伏した。だが、ゴブリン達は即座に死んだ仲間の穴を埋めるようにフォーメーションを組み替えていく。
「中々に連携が取れているね。それならここはダメージ覚悟で攻撃に集中していくのが良い、かな」
ヴィオレットが再び星月を振りかぶり、電撃を放った。そしてゴブリン達が怯む間に、今度はモナカ突撃型が別の方位からモナカスパークを放つ。
一方アストリッドは、ゴブリンの重量級の攻撃を紙一重で受け止めつつ反撃の一撃でそのゴブリンの顎を逆に砕いていた。
「ようやくそちらの動きもある程度理解できました。わたしは小兵ですがカウンターの破壊力なら自信があります」
さらにアストリッドは、顎を砕かれて倒れかけた自身の身の丈の倍はありそうなゴブリンの巨体を引き起こし、追撃を浴びせかける。
「まさかこれで終わりではありませんよね? 参ったするまで決して許してはあげません。古式ゆかしいパンクラチオンとコロッセオの流儀に則りましょう」
アストリッドに組み付かれたゴブリンを救助すべく、他のゴブリン達が殺到するが、モナカ突撃型がそこに割り込むように飛来し、電撃を放って妨害した。さらにそこへ、ヴィオレットが【サンダーボルト】を撃ちこんでいく。
「連携が得意ならその連携を崩せばいいよね。まずは敵の数を減らすことを第一に行動しよう」
ヴィオレットの言葉に、モナカを操っていたクィトが頷いた。そしてマッスルゴブリンズへと、怒りを込めて宣言する。
「汝ら民を害す者。ここの神がどうかは知らぬ。けれど。我は許さぬ」
こうして3人のディアボロス達は、マッスルゴブリンズの連携を崩しつつ、ゴブリン達の数を確実に削っていったのだった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【パラドクス通信】がLV2になった!
【強運の加護】LV1が発生!
【建造物分解】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV2になった!
【グロリアス】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV3になった!
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎
本っ当にロクでもないな、亜人は……
力に溺れて、弱きを虐げるとは……
神像の価値もわかっているのか、いないのか
ネメアーの獅子を仲間が惹き付けた隙を見て動き、ゴブリンズを片付ける
神像への道を拓こう
筋肉は均整が取れてこそ……そして目的に対し、正しく鍛えられているかだ
え、違う?
ポーズに独自解釈を被せ挑発撹乱
気休めだが
観察しつつ戦況把握
仲間と積極的に連携
トラップ生成の落とし穴で敵の連携の間合いを乱し
PDの糸を張り巡らせ、動きを阻害
ポーズを取れぬよう縛り攻撃
要となる敵を止め、陣形を崩す
狙い合わせて数を減らす
反撃には魔力障壁を展開し防御
怪しい動きを観察し回避
一言申し上げるならば、どこが平和だ
夏候・錬晏
※連携アドリブ歓迎
この地に足を踏み入れるのは2回目
「うむ…詳しい仕組みはわからんが
その像が力の源になっているんだな」
なら破壊するまで
①で仲間がアヴァタールの気を惹いている隙に
俺はトループスの排除に動く
偃月刀に朱殷の闘気で形成した怒龍を纏わせ構えれば
<ダッシュ>で近接して咆哮を叩きこむ
ご自慢の筋肉だろうが、この偃月刀の前では無意味
龍の牙が急所を穿ち<両断>し討ち取っていく
<地形の利用>で囲まれないように立ち回り
像を護衛する陣形を<撹乱>
攻撃は<精神集中>で見極め、急所に受けないように
良く見知った仲間もいる
俺は信頼して戦い抜くだけだ
ネメアーの妨害が入れば
仲間のディフェンスを優先
あれを倒し切るぞ
●神像を目指して
「本っ当にロクでもないな、亜人は……。力に溺れて、弱きを虐げるとは……。神像の価値もわかっているのか、いないのか」
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)は、別チームのディアボロス達が『ネメアーの獅子』の注意を引きつけている様子を確認すると、あきれ果てたように息を吐いた。
「うむ……詳しい仕組みはわからんが、その像が力の源になっているんだな」
同道してきた夏候・錬晏(隻腕武人・g05657)は、『ギリシャ神像』へと目を向けていた。等身大のその石像は、ギリシャの神をモチーフにした写実的なものだ。芸術的な価値もありそうな神々しい像ではあるが、今はその前でポージングを決めている『マッスルゴブリンズ』の存在が全てを台無しにしてしまっている。
「あれが亜人の力の元だというなら、破壊するまで」
錬晏は自身の殺意を赤い闘気の怒龍へと変じると、その怒龍を『黒龍偃月刀』に纏わせ、一気にマッスルゴブリンズ達の只中に飛び込んでいった。そして、ゴブリン達が反応を示すよりも速く黒龍偃月刀の柄を地面に叩きつける。
たちまち響き渡った地鳴りのような【黒龍の咆哮】が、衝撃波と化して周囲のゴブリン達を襲った。
「ご自慢の筋肉だろうが、この偃月刀の前では無意味」
黒龍の咆哮を浴びて身動きできなくなったゴブリンを、偃月刀で一刀両断の下に切って捨てる錬晏。
「ふんぬふんぬふんぬふんぬふんぬっ!」
仲間を瞬殺されたマッスルゴブリンズは、嘆きを示すようにそれぞれにポージングを決めて見せた。
「なるほど、自慢するだけあって大した筋肉だ。だが筋肉は均整が取れてこそ……そして目的に対し、正しく鍛えられているかだ」
そんなゴブリン達に、エトヴァが冷静に駄目出しする。もちろんゴブリン達に通じるとは思っていないが、気休めでも攪乱になればと考えた上での挑発だ。
マッスルゴブリンズに挑発が効いたかどうかは定かではないが、何体かのゴブリンが筋肉を誇示しながらエトヴァ目掛けて突っ込んでくる。
だが、そのうち一体のゴブリンが突如停止し、両腕を大きく広げるようなポーズをとった。それを見た後続のゴブリン達が、一斉に停止する。
「さすがに気付いたか」
そう、エトヴァは【トラップ生成】で自身の周辺の地面に落とし穴を用意していたのだ。だが、彼が張り巡らせた罠は落とし穴だけではなかった。
「ふんぬっ!?」
落とし穴を迂回しようと動いたゴブリンの一体が、その体を腹から真っ二つに切り裂かれ、倒れ伏した。落とし穴はあくまで囮。本命はこの張り巡らせた糸――【斬糸結界】にこそあったのだ。
「ふんぬー……」
ゴブリン達の動きが、どこに設置されているか分からない罠を警戒して、わずかに鈍る。
だがそのわずかな逡巡を、錬晏が見逃すはずもない。再び【黒龍の咆哮】が響き渡り、ゴブリン達を衝撃波で吹き飛ばしていく。
「良く見知った仲間もいる。俺は信頼して戦い抜くだけだ」
錬晏は一瞬エトヴァに視線を向けると、黒龍偃月刀を構えてゴブリン達を攪乱するように突っ込んでいった。
迂闊に動けばエトヴァの仕掛けた罠に嵌り、かといって動きを止めれば錬晏の黒龍偃月刀の餌食となる。進退窮まったマッスルゴブリンズは互いにポージングで意思疎通を図ると、犠牲を覚悟でエトヴァと錬晏目掛けて捨て身の攻撃に打って出た。
振り回されるゴブリン達の剛腕を、だがエトヴァと錬晏は冷静に見極め、かわしていく。どうしてもかわし切れない攻撃も、致命傷を受けないように立ち回り、反撃でゴブリン達を仕留めていった。
「司令塔は、お前か」
戦闘の中、他のどのゴブリンよりも大柄で、何度もポージングを変えているゴブリンの存在に気付いたエトヴァが、【斬糸結界】でそのゴブリンを取り囲む。
「ぬんぬんぬんっ!!」
糸の包囲を逃れようと後方へと飛び退いたゴブリンだったが、
「咆えろ!」
そこには、錬晏が既に回り込んでいた。結局、錬晏の振るった黒龍偃月刀に切り裂かれたゴブリンは、そのまま動かなくなる。
司令塔を失ったゴブリン達は、もはや烏合の衆。先に戦闘に入っていたディアボロス達の活躍もあり、壊滅までそう時間はかからなかった。
「これが【筋肉による平和的対話】? 一言申し上げるならば、どこが平和だ」
最後の一体を糸で切り裂きながら、エトヴァがそう言い放つ。
そして、全てのマッスルゴブリンズを殲滅した今こそ、ギリシャ神像を破壊する千載一遇の好機だった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【トラップ生成】LV1が発生!
【泥濘の地】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV4になった!
【能力値アップ】がLV2になった!
ヴィオレット・ノール
よし、トループス級は片付いたね。
アヴァタール級との戦闘が激化する前に、急いで神像を砕いてしまおうか。
……別の戦場では、これを砕くと中から光り輝くギリシア神のような存在が現れたけれど。
こちらもやはり同じ、なのかな。
神よ、簒奪の呪縛より今解放いたします。
今一度の不敬にお許しを。
『殴打』を使って、神像を砕くよ。
中からまた謎の存在が現れるならば、対話を試みたいところだけれど。
……消滅するまでに果たしてどれだけの言葉を交わせるものかな。
ギリシアの地に祀られし神々なのでしょうか?
どのような狼藉によって御身を封じられるに至ったのでしょうか。
気になることは色々あるけれど、ここで判明せずとも仕方ない、かな。
●神の昇天
「よし、トループス級は片付いたね。アヴァタール級との戦闘が激化する前に、急いで神像を砕いてしまおうか」
ヴィオレット・ノール(北の菫・g09347)は、先ほどまで『マッスルゴブリンズ』が守りを固めていた『ギリシャ神像』の前まで歩み出ると、手にしていた愛用の杖『星月』を振り上げた。
(「……別の戦場では、これを砕くと中から光り輝くギリシア神のような存在が現れたけれど。こちらもやはり同じ、なのかな」)
既にヴィオレットは別の戦場で、ギリシャ神像を破壊した経験がある。だから、この後に起こるであろうこともある程度予想できる。
「神よ、簒奪の呪縛より今解放いたします。今一度の不敬にお許しを」
ヴィオレットは祈りの言葉を捧げると、意を決して星月を力強く神像に叩きつけた。
神像に大きなひびが走り、そのひびから、光が溢れ出す。まるで、神像の中に光の源が封じられていたかのように。
ひびは像全体に広がっていき、やがて粉々に砕け散った。同時に、溢れ出た光が、神像によく似た光の像へと収束していく。
「やはり現れたね……。あなた方は、ギリシアの地に祀られし神々なのでしょうか? そしてどのような狼藉によって御身を封じられるに至ったのでしょうか」
ヴィオレットはその神々しい姿の前に思わず跪き、そう尋ねていた。だが、光の像からの返答はない。ヴィオレットの声が届いていないのか、それとも答えるだけの力が残されていないのか。
『我を解放してくれたこと、感謝する。これで、やっと滅びるを迎えることができる』
光の像はそう言い残すと、次第に細かい光の粒子へと変じ、やがて陽光に溶け込むように消滅していった。
「気になることは色々あるけれど、ここで判明せずとも仕方ない、かな」
ヴィオレットは立ち上がると視線をやや離れた場所にいる『ネメアーの獅子』へと向けた。まだ戦いは終わっていない。むしろこれからが本番なのだ。
大成功🔵🔵🔵
効果1【怪力無双】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV5になった!
●消滅する鎧
ディアボロス達と対峙していた『ネメアーの獅子』が異変に気付いたのは、『ギリシャ神像』が破壊された直後のことだった。
「うびゃあ!?」
身に纏っていた黄金の『神像鎧』が、まるで意思を持つもののように『ネメアーの獅子』の全身から弾け飛んだのだ。
「こっ、こんなっ! まさかっ!! 神像が破壊されたのかっ!!!」
弾け飛んだ神像鎧は、神像の中から現れた光の像が消滅したときのように、光の粒子となって消滅していく。
「う……うう……。い、いや、落ち着け俺っ! そもそも俺は闘技場の覇者っ!! 神像鎧なぞ無くても、ディアボロスごときに負けはしねえっ!!!」
瞬時に気持ちを切り替えられたのは、やはり闘技場で戦い抜いてきた経験ゆえだろう。
再び闘気を漲らせるネメアーの獅子が、ディアボロス達を睥睨する。今、両者の最後の戦いの火ぶたが、切って落とされようとしていた。
シル・ウィンディア
あら?鎧が消えちゃったんだ。
まぁ、それでももともとが闘技場で連戦連勝している相手だから、油断はしないけどね。
…それじゃ、全力で行きましょうかっ!!
ネメシスモード開放っ!
銀髪銀目の天使モードで行きますっ!
ゆっくりと目を開いて、敵を真正面から見据えるよ
お待たせしたね。
それじゃ、やりましょうか?
にっこり微笑みながら対峙するよ。
下手な小細工はなし、正面から行くよっ!
高速詠唱から、全力魔法の六芒星精霊収束砲!
ごめんね。
わたし、この魔砲でもジェネラルとやり合ってきたの。
さぁ、あなたは鎧が無くても撃ち合いできるかな?
それじゃ、わたしの全力、遠慮せずに持っていけー!!
…ふぅ、こんなところかな?
クィト・メリトモナカアイス
闘技場がどうとか、鎧がどうとか。
そんなことは関係のないお話。
汝民を害す者。ただそれだけ。
遠く離れた地だけれど。それでも我は民の守護者。
故に。我は負けぬ。
ネメシス形態で守護者の姿になり「天河顕現」。
全てを風化させる呪詛を纏った黄金猫拳打棒でネメアーの獅子と撃ち合い。
金属の爪を黄金猫拳打棒で捌き、逆に肉球で打ち据え、風化させていく。
今日の我の役目は前衛。前線で戦ってネメアーの獅子を引き付けて、他の復讐者の攻撃チャンスを作る。他の復讐者の攻撃で隙が出来たら頭部を狙い黄金猫拳打棒でぶん殴る。
これはたぶんなのだけれど。
この地の神も、きっと汝を許さぬ。
エイレーネ・エピケフィシア
分かったでしょう、神々が亜人に恩寵を授けることは無いのだと!
真なる神々のご加護は、我ら復讐者の下に
闘技場の覇者といえども乗り越えてみせましょう──覚悟なさい!
【泥濘の地】で減速し【トラップ生成】で足を取るトラバサミや小さな落とし穴を周囲に展開
敵の機動性を削ぎ落した上で【飛翔】し、頭上から攻撃を仕掛けます
≪神護の長槍≫と≪神護の輝盾≫を構えながら捨て身の一撃を仕掛ければ
その姿はまさに『舞い降りる天空の流星』!
神速の突撃で敵の体を穿ち抜き、命脈を絶ちましょう
アテーナー様! どうかこの手に、冒涜者へと裁きを下す力を!
反撃は泥濘とトラップによって助走速度を低下させて威力を減衰
盾で爆破を耐え凌ぎましょう
●闘技場の覇者の名のもとに
『ネメアーの獅子』を足止めしていたシル・ウィンディア(虹霓の砂時計を携えし精霊術師・g01415)は、ネメアーの獅子の纏っていた『神像鎧』が弾け飛び消滅したのを見て、仲間達が『ギリシャ神像』の破壊に成功したことを知った。
「あら? 鎧が消えちゃったんだ。まぁ、それでも元々が闘技場で連戦連勝している相手だから、油断はしないけどね」
シルが改めて世界樹の翼『ユグドラシル・ウィング』を構える。これまでは挑発と牽制のためだったが、神像鎧が失われた今、後は全力で決着をつけるだけだ。
「分かったでしょう、神々が亜人に恩寵を授けることは無いのだと! 真なる神々のご加護は、我ら復讐者の下に」
エイレーネ・エピケフィシア(都市国家の守護者・g08936)が、『神護の長槍』の切っ先をネメアーの獅子へと向ける。
「おいおいおい、俺を甘く見るなよっ? 俺は闘技場の覇者っ!! 神像鎧なんざなくとも、てめえらごときは敵じゃねえんだよっ!!!」
ネメアーの獅子は傲然と胸を逸らすと、両腕の鋭い爪を構えた。
「闘技場がどうとか、鎧がどうとか。そんなことは関係のないお話。汝民を害す者。ただそれだけ」
そこへ、『マッスルゴブリンズ』を相手取っていたクィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)も駆けつけてきた。クィトにとってはネメアーの獅子の事情など知ったことではなかった。ただ、民の生活を守るために、倒すべき存在でしかない。
「いいだろうっ! かかってこいディアボロスどもっ!! 久々に血沸き肉躍る戦いをさせてくれよおっ!!!」
ネメアーの獅子が、地面を蹴って突っ込んでくる。その足元は【泥濘の地】の効果で泥へと変じていたが、その程度の悪条件は、ものともしない。
「闘技場の覇者といえども乗り越えてみせましょう──覚悟なさい!」
迎え撃つエイレーネは生成したトラバサミや落とし穴といったトラップで牽制しつつ、自身は【飛翔】の力で上空へと舞い上がった。
「……それじゃ、こちらも全力で行きましょうかっ!!」
「ここは我の故郷とは遠く離れた地だけれど。それでも我は民の守護者。故に。我は負けぬ」
ネメアーの獅子の突進に備えて身構えるシルとクィトの体が、眩い輝きに包まれる。それぞれに、ネメシス形態へと変異したのだ。
光が薄れた時、シルは銀の髪と瞳、そして純白の翼を持つ天使の姿へと変じていた。一方のクィトは、神々しい後光を背負い、守護者として覚醒した姿となる。
シルはゆっくりと目を開くと、ネメアーの獅子を真正面から見据えた。
「お待たせしたね。それじゃ、やりましょうか?」
「こっちは端からそのつもりだっ!!」
もはやお互い小細工は無しだ。そしてネメアーの獅子が真っ先に狙いを定めたのは、最も近くにいるクィトだった。
「この俺のっ! 鋼鉄の爪でっ!! ズタズタに切り裂くっ!!!」
「やってみるといい。汝の名は語られず、刻まれず。汝の身はここで朽ち、その霊魂もまた滅ぶべし。例え神が許しても、我は許さぬ」
ネメアーの獅子の鋭い爪の一撃を、クィトは光り輝く黄金猫拳打棒(ゴールデンねこパンチぼう)で迎えうった。鋼鉄の爪を黄金猫拳打棒で巧みに捌きつつ、逆に肉球で強かに打ち据えていく。さらに肉球が打ち据えた箇所は、黄金猫拳打棒の放つ光に込められた風化の呪詛により、崩壊を始めていた。
「ちいっ! 小癪なっ!!」
獣の俊敏性を活かして飛び退き、一旦距離を取るネメアーの獅子。その耳に流れ込んできたのは、シルが高速で詠唱する呪文だった。
「闇夜を照らす炎よ、命育む水よ、悠久を舞う風よ、母なる大地よ、暁と宵を告げる光と闇よ……。六芒星に集いて全てを撃ち抜きし力となれっ!」
視線を移したネメアーの獅子が見たのは、『ユグドラシル・ウィング』の先端に六芒星の魔法陣を展開させたシルの姿。
「ごめんね。わたし、この魔砲でもジェネラルとやり合ってきたの。さぁ、あなたは鎧が無くても撃ち合いできるかな?」
にっこり微笑むシルに、ネメアーの獅子も獰猛な笑みで応じる。
「はっ! 望むところだあっ!!」
ネメアーの獅子も両手を前に突き出すと、その両手の間に星の如く光り輝く魔力を収束させていった。
「それじゃ、わたしの全力、遠慮せずに持っていけー!!」
シルが、火・水・風・土・光・闇の6属性の属性エネルギーを収束して放ったのと、ネメアーの獅子が両手の間から凶暴な光を放つ破壊光線を放ったのはほぼ同時。激突した【六芒星精霊収束砲】と【光輝のバシリコス】が激突し、太陽もかくやという輝きと大爆発を巻き起こす。
「ぐうっ! だが、なんとか耐えきったぜっ!!」
爆風を堪えながらも、ネメアーの獅子が勝ち誇った声を上げた。だが、
「これはたぶんなのだけれど」
そこへ、黄金猫拳打棒を振り被ったクィトが飛び込んできた。
「この地の神も、きっと汝を許さぬ」
そして、全力でネメアーの獅子の鬣に覆われた頭を殴り飛ばす。たまらずよろけて膝をつくネメアーの獅子。
上空にいたエイレーネは、敵の動きが止まるこの瞬間を、待ち望んでいた。
「この身を燃え盛る流星と化してでも、人々に仇なす者を討ちます!」
エイレーネは『神護の長槍』と『神護の輝盾』を眼下に向けて構えると、ネメアーの獅子目掛けて急降下していく。
「アテーナー様! どうかこの手に、冒涜者へと裁きを下す力を!」
燃え盛る炎を纏いながら捨て身の突撃を駆ける様は、まるで舞い降りる天空の流星のよう。
「ちいいいっ!!」
体勢を崩しているネメアーの獅子に、その神速の一撃をかわす術はない。上体をわずかに逸らし、突き出された神護の長槍が心臓に直撃するのを避けるので精一杯だった。
致命傷こそ避けたものの、腹部を貫かれたネメアーの獅子が、派手に吐血する。
ディアボロス達の息つく暇もない連続攻撃の前に、ネメアーの獅子は着実に追い込まれていった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【クリーニング】LV1が発生!
【植物活性】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV2が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
夏候・錬晏
※連携アドリブ歓迎
神像が破壊されたか
侵略者への庇護は、強要されたものだったんだな
さて、闘技場の覇者とやら
その実力を見せてもらおうか
井の中の蛙ではないことを証明してみろ!
仲間と連携して動き、攻撃の隙間を埋めるように畳みかける
偃月刀には朱殷の闘気を纏わせ、刃を龍頭に模した形に<武器改造>
【怪力無双】で<グラップル>し、動きを阻害して仲間の攻撃を援護
反撃には【神速反応】で攻撃のタイミングを<看破>して偃月刀でいなす
回避ができないのなら、急所に受けないよう、極力ダメージを軽減させるまで
「こんなものか?大した事ないな」
打ち合いの中で<挑発>も交え
怒りで単調になった動きの中の隙を逃さず<両断>し討ち取る
伊藤・真九郎
貴様の言う通り。武具とは己の力の延長に過ぎぬ。
闘技場の覇者たる力、神鎧が無くとも侮りはせぬ。存分に参られよ、ネメアーの獅子よ。
大小二振りの太刀を抜き対峙する。品性賤しき外道なれど、その力は本物。ならば戦場においては敬意払い、全力にて挑むべし。
二刀の刃を擦り合わせ、生じた火花を炎の剣気に変え、刃に纏わせる。「武器改造」の技で刀を強化。
ニ刀を構え、一息に間合いを詰める。小太刀を打ち込み敵の防御を崩し、右手の太刀による渾身の斬り込みで赤銅の鎧ごと断ち伏せよう。【緋翼二連崩し】の奥義にて仕る。
反撃は、跳躍に合わせ飛びすさり後退。直撃を避け、二刀を体前で交差させ、剣気と武者鎧にて衝撃と爆発に耐え抜こう。
アストリッド・ヴァルトシュタイン
さて、此処からが本番です。
厄介な鎧が無くなったとは言え、相手は元々強敵なのですから油断をする理由はなし。……挑ませていただきますよ、チャンピオン。そして乗り越えて見せましょう。
と、格好つけてはみましたが。
……真正面より殴り合うつもりはありません。獣は人間より遥かに強い存在ですが、人間は知恵と道具を使ってその差を補います。銃は強し。
殴り合いは肉弾戦の得意な方々にお任せし、銃火器で援護と牽制に回りましょう。引き続き合間に相手を観察し、情報収集。強敵と言えど、動きの癖を分析すれば付け入る隙はきっとある。相手が泥濘に足を取られましたら此処がチャンス。念動力にて動きを強引に止め、最大火力をぶち込みます。
●獅子を狩る者
「神像が破壊されたか。侵略者への庇護は、強要されたものだったんだな」
『マッスルゴブリンズ』を殲滅した後に駆け付けた夏候・錬晏(隻腕武人・g05657)は、『神像鎧』を失いディアボロス達の猛攻に晒される『ネメアーの獅子』の姿を見て、納得したように呟いた。
「とはいえ、此処からが本番です。厄介な鎧が無くなったとは言え、相手は元々強敵なのですから油断をする理由はなし。……挑ませていただきますよ、チャンピオン。そして乗り越えて見せましょう」
アストリッド・ヴァルトシュタイン(Löwenzahn・g04015)の宣戦布告ともとれる言葉に、ネメアーの獅子はライオンの顔を歪めて、笑みを浮かべた。
「まだ来るか、ディアボロスどもっ! だが俺は、闘技場で何度となくこんな苦境は乗り越えてきたっ!! 『神像鎧』など無くとも、最後に勝つのはこの俺だっ!!!」
既にこれまでの戦いでかなりの傷を負ってはいるが、ネメアーの獅子の戦意が衰えた様子はない。
「確かに貴様の言う通り。武具とは己の力の延長に過ぎぬ。闘技場の覇者たる力、神鎧が無くとも侮りはせぬ。存分に参られよ、ネメアーの獅子よ」
伊藤・真九郎(人間の戦国武将・g08505)はそんなネメアーの獅子に対し一礼すると、大小二振りの太刀を抜き対峙した。たとえ相手がどれだけ品性に賤しき外道といえど、その力が本物である以上、こちらも敬意を以て応じる。それが、戦国の世に武将として生を受けた真九郎の矜持だ。
「さて、闘技場の覇者とやら。その実力を見せてもらおうか。井の中の蛙ではないことを証明してみろ!」
真っ先に動いたのは、錬晏だった。錬晏は『黒龍偃月刀』に『朱殷闘刀』の闘気を纏わせると、姿勢を低くしてネメアーの獅子の懐へと飛び込んでいった。
「速いっ! だが、俺も負けちゃあいねえっ!!」
超人的な体捌きで偃月刀を繰り出す錬晏に対し、ネメアーの獅子も両腕の鋼鉄の爪で応戦する。高速で繰り出される刀と爪が何度となく激突し、眩いばかりの火花を散らした。
だが、速度は互角でもパワーはネメアーの獅子の方が上だ。次第に錬晏は防戦に追い込まれていく。
そこに、突如アストリッドの銃撃が降り注いだ。
「わたしは……真正面より殴り合うつもりはありません。獣は人間より遥かに強い存在ですが、人間は知恵と道具を使ってその差を補います。銃は強し」
いつの間にやらアストリッドの周囲には無数のライフル銃とパンツァーファウストが浮かんでいる。それらがアストリッドのフィンガースナップを合図に、一斉にネメアーの獅子目掛けて放たれる。
「飛び道具かっ! 鬱陶しいっ!!」
その銃撃を受け止めるべく、一旦錬晏とは距離を取って爪を交差して防御態勢を取るネメアーの獅子。
そこへ今度は真九郎が斬り込んでいく。真九郎は二刀の刃を擦り合わせ、生じた火花を炎の剣気へと変じると、その炎を刀に纏わせた。そして一息に間合いを詰めるや、電光石火の早業で小太刀を打ち込む。
「ちいっ!?」
咄嗟に鋼鉄の爪でその神速の一撃を受け止めるネメアーの獅子。だが真九郎の本命は右手の太刀にこそあった。
「……いざ、参る!」
わずかな時間差を以て繰り出された渾身の一撃が、ネメアーの獅子の身を守る赤銅の鎧を切り裂いていく。
「ぐおっ! てめえっ!!」
「【緋翼二連崩し】の奥義にて仕る」
真九郎が更に追い討ちをかけんと二刀を構えたのを見たネメアーの獅子は、全身に激しい光を纏いつつ高速で駆け真九郎の間合いから逃れると、そのまま上空へと舞い上がった。そしてそのまま大きく跳躍すると、一気に真九郎目掛けダイビングプレスを仕掛ける。
「【猛進のメテオーロ】! 喰らいやがれえっ!!」
ネメアーの獅子が地面に激突すると同時に大爆発が巻き起こり、地面がクレーター上に陥没した。直撃を受けていれば、いかにディアボロスといえどただでは済まなかっただろう。
だが真九郎は、咄嗟に飛び退きつつ体の前で二刀を交差させ、辛うじて衝撃と爆発に耐え抜いていた。
「ちいっ!? 仕留めそこなったかっ!!」
ネメアーの獅子が舌打ちしつつ追撃のため鋼鉄の爪を構える。だがその時。
「……それで勝てるとか思いました? そんなワケないでしょう」
響きわたったのは、アストリッドの冷たい声。見れば、彼女の召喚したライフル銃とパンツァーファウストが、ネメアーの獅子を包囲するように浮かんでいた。
(「強敵と言えど、動きの癖を分析すれば付け入る隙はきっとあるはずですから」)
常にネメアーの獅子の動きを観察していたアストリッドだからこそ、必殺技を繰り出した直後に生じた隙を見極めることができたのだ。そしてこの好機を、当然アストリッドは逃さない。
全てのライフル銃が火を吹き、対戦車擲弾が発射される。たちまち起こった大爆発が、ネメアーの獅子を飲み込んでいった。
「ぐおおおっ!?」
当然ながら、闘技場では銃撃など喰らう機会はない。だがそんな未知の攻撃にも、ネメアーの獅子は辛うじて耐え切ってみせた。もはや身に着けていた鎧はボロボロで、自慢の鬣も焼け焦げていたが、それでもその眼に宿る獰猛な輝きは失われていない。次の銃撃に備えて、ネメアーの獅子は周囲に素早く目を配る。
「どこを見ている」
だが、アストリッドの次の銃撃を気にしすぎるあまり、ネメアーの獅子は錬晏の再びの接近を許してしまっていた。
「ちいいいっ!!」
それでも反射的に金属の爪を振るって錬晏を切り裂こうとしたネメアーの獅子だったが、錬晏はその攻撃のタイミングを見切り、黒龍偃月刀でいなしてみせた。
「こんなものか? 大した事ないな」
見下したような錬晏の視線と言葉に、ネメアーの獅子が激高する。
「俺をっ! 最強の俺をっ!! 闘技場の覇者たる俺をっ!!! 侮るなあーっ
!!!!」
渾身の力を込めた鋭い爪が、錬晏の胸を切り裂いた。鮮血が迸り、ネメアーの獅子は勝利を確信する。だが、
「最後の最後で、詰めを誤ったな」
錬晏はギリギリのところでネメアーの獅子の攻撃を見切り、致命傷を防いでいた。そしてカウンターとして繰り出された黒龍偃月刀の唐竹割の一撃が、ネメアーの獅子の体を頭から両断していった。
「まさかっ! 連戦連勝のっ!! この俺がっ!!!」
真っ二つに切り裂かれたネメアーの獅子は、断末魔の叫びと共に息絶える。
『神像鎧』の力を利用してディアボロス達を迎え撃とうとした亜人達の策謀は、こうして潰え去ったのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【神速反応】LV1が発生!
【罪縛りの鎖】LV1が発生!
【泥濘の地】がLV2になった!
効果2【命中アップ】がLV3になった!
【ダメージアップ】がLV6になった!
【能力値アップ】がLV3になった!