【大戦乱群蟲三国志奪還戦】控えし第四の王(作者 七尾マサムネ
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#大戦乱群蟲三国志  #【大戦乱群蟲三国志奪還戦】狼顧軍師・司馬懿  #大戦乱群蟲三国志奪還戦  #司馬懿 

●狼顧の軍師
 媚城では、司馬懿が嘆息していた。
「北、南、東からの同時侵略ですか。やはり、三国の戦いを経ずして断片の王となってしまった劉備では、力を十全には発揮できないとみえる」
 排斥力の低下は否めない。そして、この機会をディアボロスが逃すはずもない。
「諸葛亮の力があれば、劉備が敗北する事は無いでしょうが……いえ、油断は禁物です。孫呉はともかく、曹魏を滅ぼしたディアボロスの力は侮れません」
 司馬懿の脳内で、様々な策が組み上げられ、未来予想図が描かれていく。
「いけませんね……諸葛亮の采配があったとしても、劉備では、この危機に対応する力が足りな過ぎる。ならば」
 司馬懿は、別の要素を付け加える。すなわち、自身が動く、という要素を。
「媚城の警備をより厳重に。私自身も、いざという時の準備を始めましょう。この司馬懿が、断片の王として立つ準備を……」

●決戦前夜
 新宿駅グランドターミナル。
 いつものように、ディアボロス達に依頼のあらましを説明せんとする王・天花(人間の無双武人・g03356)。しかしその雰囲気は、普段より張りつめているように見えた。
「ディヴィジョン『大戦乱群蟲三国志』は、曹操・劉備・孫権の三英傑を争わせる事で、強大な断片の王を誕生させ、七曜の戦の勝利を画策していました。ですが、三英傑のうち『呉王・孫権』、更には三国最大勢力であった『魏王・曹操』も、ディアボロスによって撃破する事に成功しています」
 この結果、『蜀王・劉備』が断片の王に覚醒したものの、その権力基盤は他二国より脆弱だった。排斥力の低下により、周辺ディヴィジョンの侵略を許してしまうに至った。
「他の二王が倒れたことによる消去法で断片の王になったゆえ、仕方ないことかもしれませんね」
 この苦境を打破すべく、蜀王・劉備は『魏への北伐』と『呉への東征』を宣言した。軍師である諸葛亮に『出師表』を読み上げさせ、全軍に出動命令を下したのだ。
「劉備の狙いは、史上最大規模の大戦乱を引き起こす事のようです」
 魏や呉の領土内の人間全てを皆殺しにすることで生まれるエネルギーと、死体から生成されるトループス級の大軍勢でもって、隣接ディヴィジョンからの侵略者と、ディアボロスの双方を駆逐するつもりのようだ。
「いうまでもなく、このような暴虐など許すわけにはいきません。疾く『大戦乱群蟲三国志奪還戦』を敢行。大戦乱から人々を救い、中国大陸の最終人類史への奪還を果たすのです!」
 そして、天花が広げた地図、示されたのは、あるジェネラル級の拠点であった。
「皆様には、媚城の『司馬懿』の軍勢へと攻撃を仕掛けていただきます」
 軍勢を構成するのは、トループス級『屍魔・陽』。
 なお、現在媚城は、司馬懿の命によって、警備兵が増強されている。戦争直前に攻撃を仕掛けて戦力を削る事が出来れば、有利に戦いを進めることが出来るだろう。
 ただし、敵は大戦力。有効な損害を与えたと判断したならば、すぐに撤退する事が重要となる。

「断片の王となりうる司馬懿を逃すわけにはまいりません。後顧の憂いを断つためにも、ここで機先を制するのです!」
 天花は、拳を掲げ、大いにディアボロス達を鼓舞するのであった。


→クリア済み選択肢の詳細を見る


●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【飛翔】
1
周囲が、ディアボロスが飛行できる世界に変わる。飛行時は「効果LV×50m」までの高さを、最高時速「効果LV×90km」で移動できる。
※飛行中は非常に目立つ為、多数のクロノヴェーダが警戒中の地域では、集中攻撃される危険がある。
【強運の加護】
1
幸運の加護により、周囲が黄金に輝きだす。運以外の要素が絡まない行動において、ディアボロスに悪い結果が出る可能性が「効果LVごとに半減」する。
【現の夢】
1
周囲に眠りを誘う歌声が流れ、通常の生物は全て夢現の状態となり、直近の「効果LV×1時間」までの現実に起きた現実を夢だと思い込む。
【避難勧告】
1
周囲の危険な地域に、赤い光が明滅しサイレンが鳴り響く。範囲内の一般人は、その地域から脱出を始める。効果LVが高い程、避難が素早く完了する。
【エアライド】
1
周囲が、ディアボロスが、空中で効果LV回までジャンプできる世界に変わる。地形に関わらず最適な移動経路を見出す事ができる。
【トラップ生成】
2
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の空間を、非殺傷性の罠が隠された罠地帯に変化させる。罠の種類は、自由に指定できる。
【コウモリ変身】
1
周囲が、ディアボロスが小型のコウモリに変身できる世界に変わる。変身したコウモリは最高時速「効果LV×50km」で飛行できるが、変身中はパラドクスは使用できない。

効果2

【命中アップ】LV1 / 【ダメージアップ】LV2 / 【ガードアップ】LV1 / 【ドレイン】LV2 / 【アヴォイド】LV1 / 【ロストエナジー】LV1

●マスターより

七尾マサムネ
 こちらは【大戦乱群蟲三国志奪還戦】の一章完結型シナリオです。

 このシナリオの攻撃対象は、洛陽・長安を支配していたジェネラル級蟲将『狼顧軍師・司馬懿』の軍勢です。
「成功したシナリオ数×5%」だけ、「⑮狼顧軍師・司馬懿」の敵残存率を低下させます。
 なお、『狼顧軍師・司馬懿』は、劉備がディアボロスに滅ぼされた場合に備えて、媚城で何らかの儀式の準備を行っているようです。

 それでは、皆さまのご参加、お待ちしております!
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このシナリオは完結しました。



発言期間は終了しました。


リプレイ


野本・裕樹
こういう時に行う儀式は大抵碌な物ではありません、平安での『安倍晴明』もそうでしたね。
大陸は広い大地、取り戻したいと思っている人もその広さ相応に多い事でしょう。
私も出来る事を頑張らせてもらいます。

城を守る警備に吶喊するよりは巡回等の少人数の部隊に狙いを絞りたいですね、数で負けていますから倒しやすい場所から少しずつ削りましょう。
武器は《雷光刀『雷花』》にて《矢車菊》…花冠型の光輪を飛ばして攻撃です。
反撃も光輪で撃ち落としたり【ガードアップ】での軽減を試みましょう。
撃破できそうな相手から攻撃し数を減らす事を優先します。

無理せず倒れそうになる前に撤退、儀式の準備中なら『司馬懿』も出てこないでしょう。


黄泉王・唯妃
アドリブ&連携歓迎

さて戦争前の前哨戦からです。
相手の戦力を削ぎ此方は経験を積む、他の皆様も張り切っていることでしょうから陰ながらお手伝いしていくカタチにいたしましょうか。

【早業】で【斬糸結界】を展開。同時に【トラップ生成】で普通の蜘蛛の糸も。蜘蛛の糸には相手をどうこうする力はありませんが触れれば相手の挙動が読めますから孤立しそうになる味方の包囲網に穴をあけて撤退させやすくいたしましょう。

自分? もとより敵陣深くに飛び込むのは避けて外から外から斬り刻んでまいりますよ。


月城・木綿紀
「さっさと片付ける」
パラドクスと【トラップ生成】による森のように生やした視線を遮る壁で敵を撹乱と連携を封じて、一人ずつ死角から襲撃して確実に飛び杼で仕留める。


 大乱の足音が、近づいている。
 司馬懿が籠る媚城への到着を果たした野本・裕樹(刀を識ろうとする者・g06226)は、邪気めいたものを感じ取っていた。
「この気配……こういう時に行う儀式は大抵碌な物ではありません、平安での『安倍晴明』もそうでしたね」
 劉備亡き後、自身が断片の王に成り代わるつもりなのか。だとすればそれは、蟲将による支配の継続を意味する。
「大陸は広い大地、取り戻したいと思っている人も相応に多い事でしょう。ならば私も、出来る事を頑張らせてもらいます」
 裕樹がうかがう、敵勢の布陣。指揮官の警戒心の強さを反映するかのように、既に守りは堅固さを増し始めている。
 この状況を加味すれば、城を守る兵に吶喊するより、巡回等の少人数の部隊に狙いを絞ろうと、裕樹は判断した。
 さすがに、この規模の敵軍とは、数で競うべくもない。少しずつ、しかし確実に戦力を削るのが良策。裕樹は、味方との共同戦線を展開することとした。
 と、いうわけで、まずは戦争前の前哨戦といこう。黄泉王・唯妃(灰色の織り手・g01618)は、裕樹らとともに、媚城襲撃の一員に名を連ねていた。
 相手の戦力を削ぎ、此方は経験を積む。一石二鳥。
 何より、奪還戦を控え、他のディアボロス達も張り切っていることだろう。
 士気をいっそう昂揚させるべく、唯妃は、味方を陰ながら助力していく事とした。
 唯妃の助勢を受け、真っ先に敵勢へと切り込んだのは、月城・木綿紀(月城家三女の【裁縫】の魔術師・g00281)である。
「さっさと片付ける」
 木綿紀の視線の行方……少数編成の巡回部隊が、城周辺の警戒にあたっている。大きな戦の前、加えて軍師たる司馬懿が、この時期に油断するはずもない。
 しかし、敵はしょせん屍の兵。任務に忠実である分、臨機応変とはいいがたい。
 敵の機械的な動きに、木綿紀は付けこんだ。すなわち、奇襲である。
「?」
 屍魔の一体が、『その輝き』に気づいた時には、既に斬り倒された後だった。
 木綿紀に合わせるようにして攻めかかったのは、裕樹。『雷光刀「雷花」』から繰り出した花冠型の光輪……《矢車菊》が、敵の身を切り裂いていたのだ。
 一刀から繰り出された輪の数は、敵兵を上回る物量でもって、部隊を蹂躙する。
 襲撃を喰らった屍魔達は、動ける者を中心に、すぐさま反撃に転じた。裕樹へ狙いを定めると、光の矢を撃ち出し、殲滅せんとする。
 だが、裕樹は、光矢を見切ると、雷花からの光輪によって、それらを撃墜。呪力の矢に対して防御に徹することで、パラドクスの豪雨をしのぎ切っていく。
 束の間、一面を照らした敵の猛攻が止んだ瞬間、再び光輪による制圧を試みる裕樹。既に輝く矢車菊の洗礼を浴びていた屍魔は、耐えきれず、次々と倒れていく。
 奇妙な動きで、味方の屍を越えてくる敵兵に、裕樹は再三攻撃を加え、数を減らしていく。
 裕樹達によって戦端が開かれた後、敵部隊が反攻しようとした頃には、唯妃は仕掛けを終えていた。目にもとまらぬ、という手並みで。
「…………」
 陽の気を収束させ、パラドクスを発動しようとした屍魔の挙動に、わずかな乱れが生じる。思考が人並に存在していれば、疑問符が浮かんでいたところだろう。
 次の瞬間、屍魔が矢を射ようと掲げた腕が、切り裂かれた。
 唯妃の展開した【斬糸結界】に触れた証拠だ。戦場一帯に張り巡らされた極細の結界は、損害を与えるのみならず、敵陣の自由な挙動を封じる、二重の罠だった。
 少数の部隊とはいえ、集団である事にかわりはなく、数の多さが移動の妨げとなる。
 攻めようとすれば、動きを妨げられるどころか、自らの体躯を損傷し。
 退こうとしたところで、待ち構える斬糸が、相手の意図ごと肉体を切り裂く。
 敵から選択肢を奪う、唯妃の糸。この発動を許した時点で、屍魔達の敗北は半ば約束されたも同然だった。
 そして、唯妃自身は、辛くも糸から逃れた屍魔に、引導を渡していく。間違っても、敵陣深くに飛び込むことはしない。結界の外から、敵をじりじりと、しかし確実に切り刻んでいくのだ。
 ようやく唯妃の仕掛けを理解し始めたのか。敵も、むやみに動くことをやめ、パラドクスの光矢で反撃に移る。
 だが、唯妃によるもう一つのトラップ……通常の蜘蛛の糸が、敵の挙動を事前に報せてくれる。いかに鋭く速い矢であっても、軌道さえ読めれば、かわすことは不可能ではないのだ。
 一方で屍魔の群れは、もう一人の襲撃者……すなわち木綿紀の排除行動にも戦力を割かねばならなかった。司馬懿の命令に素直に従う、傀儡……それだけに、統制のとれた反応。
 だが、整然とした行動は、数歩も続かず乱される事となった。
 突如、大地に亀裂が走ったかと思うと、次々と壁が出現する。
 これは、木綿紀によって生成された罠。しかし、屍魔は、冷静に対処した。意志の希薄さがプラスに作用したといえるかもしれぬ。
 パラドクスの妖術を用い、炎を招来し、壁を焼滅していく。
 こちらの進撃の妨げを排除しつつ、標的である木綿紀をも焼き尽くす。その目算であっただろう。
 炎が通り過ぎたのち、肝心の木綿紀の姿はなかった。燃え尽きた? いや、それにしても早すぎる。
 屍魔の一体が、不意に振り返る。隣の味方が、突然倒れた音に反応したのだ。
 ようやく敵が木綿紀を視認した時には、その姿は、虚空に消えかける直前であった。
 パラドクス【縫跳躍】。現実空間と虚構空間を縫い合わせるように行き来するたび、屍魔達は、次々と倒れていく。
 空間を渡って出現と消失を繰り返す木綿紀に、屍魔達はただただ翻弄される。
 加えて、木綿紀の的確な一撃。相手の死角を突き、『飛び杼』を突き立て、確実に仕留めていく。
 木綿紀達の襲撃によって、屍魔達は、完全に混乱をきたす結果となった。敵襲を恐れて一塊になろうが、一網打尽になるのを警戒して散開しようが、木綿紀の標的から逃れる事は出来なかったからだ。
 木綿紀の掌で転がされる屍魔達は、次第に攻撃の手を手痛いせざるを得なくなり、防戦に終始していくことになった。

 そうして、いくつかの部隊を殲滅せしめた裕樹達。
 そこへ、本隊からの増援……いささか遅いと言わざるを得ない……の接近を視界に収めた裕樹は、潮時であろうと認識した。
 援軍の中に、強力な蟲将の姿はない。儀式の最中なら司馬懿も出場してこないだろうという、裕樹の推測が的中した形だ。
「そろそろ退き時でしょうか。ならこちらで道は用意いたしましょう」
 裕樹達の退路を確保すべく、唯妃は敵包囲網に穴を穿った。敵群の薄い箇所は、糸が教えてくれる。
 唯妃に出方を読まれた敵群は、なおも損害を受けつつ、撤退を許すこととなった。
 木綿紀も、退路の邪魔となる屍魔を屠ると、唯妃の退路をたどる。
 媚城を振り返ることはない。戦果の確かさは、残る手ごたえが教えてくれていたから。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【飛翔】LV1が発生!
【トラップ生成】LV2が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
【ドレイン】LV1が発生!

陳・桂菓
「司馬懿……侮れん。侮れんからこそ、今この時に戦力は削っておかねばな」

使用武器は双短戟『騰蛟昇竜』
敵が使う拘束のオーラ、第一目標は回避。
あるいは先んじて【阻竜矛林獄】の槍を高密度に射出し、粉砕してしまう。
あとは、こちらを拘束できないとなった敵がどう動くかによる……といっても、破れかぶれに噛み付きに来るなら下がりつつ再び槍を生み出して串刺しにするし、距離を取ったまま様子をうかがうようなら、こちらから突撃しつつ槍で貫く、といった程度の違いだが。

退き時になったら、闘気の槍を広域に生み出してバリケード代わりにする。
竜を阻む矛の林、そう易々と踏み越えられはしまい。退却の時間を稼ぐ程度のことはできるはず。


ウィリディス・ファラエナ
今劉備を倒せば次は司馬懿が断片の王になりかねないのか。そりゃ面倒だ
モンゴルだかインドだかそれっぽい名前の奴らも出てきてるんだし、面倒事は早めに始末するに限る

群れには群れで、【バッドストーム】の大群を放って片っ端から吸血して弱らせる
俺はその間蝙蝠で覆われた闇の中に隠れながら蝙蝠に気を取られたヤツを「羅刹」で斬り殺す

蝙蝠が焼かれてもオーラでてきてるから俺は痛くも痒くもないし、危険だと思ったら羅刹を盾にして逃げる
と見せかけて背後から不意打ちだ。俺は正面から戦うより隠れて暗殺する方が得意なんでね


下弦・魔尋
※連携・アドリブ歓迎

なんか怪しげな事してるみたいだけど
儀式で引っ込んでる今のうちに警備を削らせて貰っちゃおうかな

魔導潜望鏡で遠距離から警備を偵察&情報収集
経路や時間で少な目の集団になった機会を見て
パラドクス発動
風上から魅了の風を空風から放射した風で範囲と勢いを強化して発射
精神を蝕んで同士討ち【ロストエナジー】や他の味方からの攻撃での隙を晒すよう仕向けるよ♪

忍び足で駆け味方や敵に紛れて
サキュバスミストや手裏剣投擲の牽制で味方を援護

敵の攻撃も残像を残すスピードのダッシュで回避

ほら
そっちに敵がいるよ?
違うよそっちにいるのは味方じゃないよ?イヒヒ♪

司馬懿出現か戦力を限界まで削れたら
味方を援護しつつ撤退


一角・實生
司馬懿の軍勢……ひと癖ありそうな敵だな
ここで確実に戦力は削いでおかないとね
司馬懿が断片の王になりうるというのならば尚更だ

仲間と逐一情報を共有し、連携を意識しながら攻め入ろう
敵は大戦力、正面から堂々と突っ込むより奇襲したいな
グラナトゥムを構え銃撃すると見せかけると同時にパラドクスを発動
切り崩して行こう

炎の妖術は柱などの遮蔽物へ向かって急ぎ移動(ダッシュ・ジャンプ)
最後にエアライドを使って設置物を巻き込みながら直撃を遣り過ごそう
司馬懿が何か企んでいるとも聞くしここにも何かあるかもしれない、念には念を
守るべき城の寿命を自ら削るなんてね、と軽口もついでに

頃合いを見て敵へ牽制の銃撃を放ちながら撤退しよう


坂登・悠日理
へー…
司馬懿はしっかり残ってるのかぁ…さすがというか
劉備の作ろうとしてるエネルギー横取りとかして
漁夫の利でも狙ってるのかな?
…ありそー
まぁ何企んでるにせよ
ここでしっかり数減らして優位に立とうか
行くぞレオ

レオに攻撃させ敵陣を攪乱させると共に
隙を見て槍を投擲
ある程度距離を保ち敵を観察
オーラで包まれて拘束されないように注意
攻撃のタイミングや動きを看破し記憶する

レオ後ろ気を付けろよ
ある程度動きを記憶術で叩き込んだら
臨機応変に交互に敵陣へ飛び込み攻撃し一撃離脱
互いをフォローするように位置取り

そろそろ相手にも慣れてきたし
レオ引く前に思いっ切り行くぞ
ハンマー投擲し隙を作り出し飛び込んで槍で薙ぎ払い
パラドクス


 先行したディアボロス達による、媚城襲撃作戦が展開されるのと時を同じくして。下弦・魔尋(淫魔導機忍・g08461)達も、攻撃に着手せんとしていた。
 ディアボロスが、ファーストアタックという策に出たのと同様。司馬懿もまた、大戦に向け、事前の準備に勤しんでいるようす。
「ふぅん、なんか怪しげな事してるみたいだけど、儀式で引っ込んでる今のうちに警備を削らせて貰っちゃおうかな」
 警備、というからには、優先順位は、魔尋達の襲撃の防衛。つまるところ、司馬懿の儀式が完了するまでの時間稼ぎだろう。
 前哨戦に参じた一角・實生(深い潭・g00995)も、魔尋達とともに、媚城周辺の状況をうかがっていた。
「司馬懿の軍勢……ひと癖ありそうな敵だな。ここで確実に戦力は削いでおかないとね。司馬懿が断片の王になりうるというのならば尚更だ」
 自我などないに等しい、屍魔からなる軍団。實生達へ臨機応変に対応する事は難しい。その分、司馬懿の命令を忠実に遂行する駒としては、厄介だが。
 實生達から少し離れて、陳・桂菓(如蚩尤・g02534)も、大勢の敵兵に守られた媚城を警戒していた。正確には、その奥に潜む敵将に。
「司馬懿……侮れん。侮れんからこそ、今この時に戦力は削っておかねばな」
 桂菓が敵を警戒するように、儀式に勤しむ司馬懿を想像し、ウィリディス・ファラエナ(毒虫・g08713)も渋い表情を見せた。
「なるほど、今劉備を倒せば次は司馬懿が断片の王になりかねないのか。そりゃ面倒だ」
 モンゴルだかインドだかそれっぽい名前の奴らも出てきてるんだし、面倒事は早めに始末するに限る……ウィリディスは、厄介の根を事前に絶つことにした。
 城の内外に配置された、司馬懿守備隊。
 ウィリディスも、実際の規模を目の当たりにすると、これを奪還戦の際、一から攻略していくのは骨が折れるとわかる。だが、今なら、兵力を削減する好機。
 皆が警戒する軍師・司馬懿。その素性を思い、坂登・悠日理(叡智の眼・g04140)も、ため息をもらした。
「へー……司馬懿はしっかり残ってるのかぁ……さすがというか」
 大戦乱によって、劉備が生み出そうとしているエネルギーを横取りして、自ら断片の王として立つ。すなわちそれは、
「漁夫の利でも狙ってるのかな? ……ありそー」
 真にこのディヴィジョンの行く末を案じているのか、それとも、自ら王として君臨するという野心に基づいているのか。
「まぁ何企んでるにせよ、ここでしっかり数減らして優位に立とうか。行くぞレオ」
 メーラーデーモンに目配せすると、他のディアボロス達とともに、悠日理は、敵戦力の削減に向けて動き出した。

 魔導潜望鏡から目を離す魔尋。離れた場所から警備の様子をうかがっていたが、敵の布陣、巡回の頻度やルート、交代の時間は把握した。
 敵の一隊が陣を離れた機会を狙って、魔尋は作戦行動を開始した。
「……?」
 屍魔の一体が、首をかしげるような仕草をみせた。
 ちょうど風上にあたる方向から、桃色の風が流れてきたのだ。突然に。
 それは、魔尋の呼んだ、人為的な風。パラドクスの力による、魅了の風だ。
 魅了の力を秘めた風の勢いと範囲を拡大するのは、鷲型魔忍機械である『空風』。敵群を覆うに足る風力を加え、効果から逃すまいとする。
「…………?」
「……!」
 屍魔達の動きが、目に見えて乱れた。
 それまでは、ロボットのように整然としていた屍魔達だったが、魔尋の魔風を浴びた途端、その精神までも蝕まれた。
 乱れた精神は、肉体の動きまでも乱す。やがて屍魔達は、同士討ちを始めるに至った。これでは、魔尋達襲撃者に抗うどころではない。
 異変に気付いた別の部隊が駆け付ける。が、それは同時に、魔風の範囲内に足を踏み入れる事を意味していた。
 混乱が拡大する。
 その隙に、魔尋は、乱れる敵に紛れて忍び足。
 戦場を駆け巡りながら、忍者手裏剣を投擲し、相手の動きを更にけん制する。
 混乱のさなか、魔尋をしかと敵と認識する者もいた。だが、その攻撃も、他の敵を盾として利用しつつ、時には残像を生み出し、回避していく。
 魔尋らが作戦行動に移ったのを確認し、實生も動いた。
 敵が混乱したところに、攻撃を仕掛ける。何せ敵は大戦力。対するこちらは少数。正面から堂々と突っ込むより、効果的に打撃を加えられる方法だ。
 それを人は奇襲と呼ぶ。
 先のディアボロスの攻撃で、理想的な混戦状況は、既に作りあげられている。實生は、内心感謝しつつ、構えた『グラナトゥム』の銃口で、屍魔を捉えた。
 反射的に、身構える屍魔。だが、實生の狙いは、そこにあった。
 通常の銃撃の姿勢は、あくまで見せかけ。本命は、パラドクスだ。
 屍魔の予測を超えた多段攻撃が、単体のみならず、敵複数体を同時に駆逐していく。
 敵陣は刻一刻と切り崩され、隊形を崩していく。
 築かれる屍の山。だが、屍の兵に、仲間を思う情などない。倒れていく味方には構わず、淡々と反撃を實生へ仕掛けてくる。
 炎の妖術が、實生に向けて発動される。とっさに、近くにあった遮蔽物へ、急ぎ疾走。
 敵の肩をも借りて軽やかに空中を舞うと、敵の防柵を逆手に取り、炎の襲来をやり過ごす。
 司馬懿の企みは現在も進行中。ならば城内にも儀式にまつわる仕掛けが隠されているのではないか。
 念には念を。實生は、城の設備を巻きこむように、敵の攻撃を誘導していく。
 自城へ損害を与える結果となった屍魔達に、軽口を飛ばす實生。
「守るべき城の寿命を自ら削るなんてね」
 そんな軽口への応答は、妖炎だった。
「愛想のない連中だね」
 迫る熱気をかわすと、實生は、『返礼』の銃弾をお見舞いした。
 かくして。
 忠実な警備兵として、城外の守りについていた屍魔の部隊は、桂菓達による相次ぐ急襲により、混乱の渦に放り込まれることになった。
 しかし、屍魔達の反転攻勢もまた、迅速であった。見かけに反して……というと失礼だろうか。
 屍魔達が発した呪いのオーラが、桂菓に殺到する。包まれたが最後、どのような機敏な者であっても、動きを拘束されてしまう呪力の波動。
 が、発せられたオーラまでもが機敏なわけではない。そして何より、桂菓の機敏さは、屍魔が想定するより上回っていた。
 敵の牙の餌食になるのを免れた桂菓は、突撃の勢いを増し、双短戟『騰蛟昇竜』を振りあげた。
 気合とともに、地面に突き立てる。射出されるは、無数にいたる闘気の槍。
 数を生かし、敵を逃さぬ高密度さでもって、敵陣を制圧する。敵は逃れる間もなく、次々と貫かれていく。
 城の守りこそ、与えられた任。それを忠実に果たすべく、屍魔達は抵抗を試みた。だが、やぶれかぶれに桂菓に襲い掛かるような真似ではない。
 パラドクスを効果的に、確実に決めるため、様子をうかがっている。
「この慎重さは司馬懿仕込みだろうか」
 しかし、それもこの場においては、いささか慎重が過ぎた。
 襲撃者である桂菓がすることなど、一つしかないのだから。すなわち、攻め、だ。
 桂菓の行動は迅速であった。相手の動きが実質的に止まったとみるや、突撃を敢行、敵陣に突っ込むと、槍で串刺しにしてみせたのである。
 もしも、敵の方から攻めてきたなら、槍で串刺しにしていた。つまり、いずれにしても、屍魔の運命は変わらなかったことになる。
 しかし、屍魔も一つの戦術に固執することはなかったようだ。一方的に削られる事を嫌った屍魔達が、桂菓達への攻勢を強めていく。
 群れには群れ。ウィリディスもまた、自らの策を存分に披露して、敵陣に攻撃を仕掛けた。
 空が、突然暗転する。ウィリディスのオーラから生み出された無数の吸血蝙蝠が、景色を埋め尽くしたのだ。
 標的を、空へと移す屍魔達。だが、勢いは、守り側より攻めの側に味方した。
 【バッドストーム】の大群が、居並ぶ屍魔を、片っ端から吸血していく。屍とはいえ、内なる流れは、体を動かすのに必須。力を失い、前面の敵軍が弱体化していく。
 敵の注意が、蝙蝠の大群に引き付けられている間に、ウィリディスは、敵陣に接近を果たしていた。
 蝙蝠によって生み出された、仮初の暗黒。その闇に紛れ、屍魔を『羅刹』で斬り殺す。
 足かせとなる暗闇を晴らさんと、屍魔達も攻勢に出た。呪術による火炎で、蝙蝠達を焼き払う策だ。
 徐々に、天の太陽が、屍魔達を照らすべく戻ってくる。蝙蝠達も失われたが、肝心のウィリディスには、実質的損害は何一つない。
 オーラから生み出された眷属であるがゆえに、ウィリディスは痛くも痒くもなかった。
 しかし、闇が薄まったことで、敵もこちらを視認しやすくなったのは事実。次第に、ウィリディスへと矛先が集中し始める。
 その狙いを分散させるように、悠日理が加勢した。
 突如、小競り合いを始める屍魔達。戦いの中核は、果敢に飛び込んだレオだ。
 単騎突撃してきた悪魔に、屍魔の一団は、まんまとかく乱させられる。
 敵の動きは、統制こそとれているが、かといって、優れた連携を発揮する、というわけではない。
 それを読み取った悠日理は、敵の隙をつき、槍を投擲した。相手に突き立ち、手ごたえを得ると、口金部分に付けられた鎖を手繰り、自分の元へと引き戻す。
 敵の一部が、悠日理へと標的を変更する。数で押し切られたり、包囲網を構築させたりすれば厄介だ。悠日理は、適度に退き、相手との距離を保つことに努めた。
 そんな回避行動を封殺すべく、屍魔達は、捕縛の妖気を放出した。
「うわっと!」
 このオーラに包まれたが最後、拘束され、吸血タイムだ。
 相次いで襲来するオーラの波をかわすたび、攻撃のタイミングや動きを看破し、記憶していく悠日理。
「レオ後ろ気を付けろよ」
 相棒へも警句を飛ばしつつ、悠日理は、徐々に攻撃の形を整え始めた。
 ここまでの応酬で、相手の動きは、ある程度記憶した。レオとともに、交互に敵陣へ飛び込むと、一撃離脱戦法を披露する。

 ディアボロスの攻撃は、看過できないものとなりつつあった。ほどなく、敵の増援が襲来する。
 これ以上は、敵から受ける損害の方が大きくなりそうだ。戦果と損失をはかりにかけて。魔尋が、ひょい、とあらぬ方向を指さす。
「ほら、そっちに敵がいるよ?」
「?」
「違うよそっちにいるのは味方じゃないよ? イヒヒ♪」
「??」
 屍魔をひとしきり弄んだ魔尋は、素早くバックステップ。
 魔尋が飛ばしたウインクの意図を悟った實生は、敵へ銃撃を続けながら、後退に転じた。既に読んだ敵の動き方を、退路の道筋を組み立てる一助としながら。
 敵への牽制攻撃を怠らぬ實生達を更に援護すべく、桂菓は、闘気の槍を広域に展開。バリケード代わりに仕立て上げた。
「竜を阻む矛の林、そう易々と踏み越えられはしまい」
 悠々と戦場を後にする桂菓の背中を、屍魔達は、ただ見送るしかなかったのである。
 ウィリディスも、あっさりと敵に背を向けると、羅刹を盾に身を守りつつ、撤退に移った。
 ……と見せかけて、不意打ちを浴びせてやる。深追いを避けるよう指示されていたであろう屍魔は、完全に油断していた。
「俺は正面から戦うより隠れて暗殺する方が得意なんでね」
 捨て台詞とともに、今度こそ撤退していくウィリディス。
 皆の撤退に後れを取るまいと、悠日理は、レオとアイコンタクト。
「レオ、退く前に思いっ切り行くぞ」
 ここで置き土産を一つ。ハンマーを投擲し、敵の注意が一瞬逸れた隙に、悠日理とレオが、同時に踏み込んだ。
 槍撃とレオのアタックが、敵を派手に舞い上げた。この戦いの勝者である事を誇示するように。

 程なく、媚城に静けさが戻る。
 だがそれは、元通りの平静ではなく、兵力を減じたことによる、負の静寂。
 ディアボロスから司馬懿へ贈られた、宣戦布告であった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【避難勧告】LV1が発生!
【コウモリ変身】LV1が発生!
【現の夢】LV1が発生!
【エアライド】LV1が発生!
【強運の加護】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
【ドレイン】がLV2になった!
【ロストエナジー】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
【アヴォイド】LV1が発生!

最終結果:成功

完成日2023年04月10日

【大戦乱群蟲三国志奪還戦】狼顧軍師・司馬懿

 このシナリオは【大戦乱群蟲三国志奪還戦】に関連する特別シナリオです。
 大戦乱群蟲三国志のジェネラル級及び、排斥力の低下した大戦乱群蟲三国志に攻め込んできた、吸血ロマノフ王朝、冥海機ヤ・ウマト、蛇亀宇宙リグ・ヴェーダ、アルタン・ウルクの4ディヴィジョンの軍勢に対して、戦闘を仕掛けます。
 この戦闘によって、敵の戦力を削ることが出来ます。
 勝利したシナリオ数に応じて、対応する戦場の敵の数が減少し、戦いを有利に進めることが出来るようになります。

 このシナリオの攻撃対象は、洛陽・長安を支配していたジェネラル級蟲将『狼顧軍師・司馬懿』の軍勢です。
 『狼顧軍師・司馬懿』は、劉備がディアボロスに滅ぼされた場合に備えて、媚城でなんらかの儀式の準備を行っているようです。
「成功したシナリオ数×5%」だけ、「⑮狼顧軍師・司馬懿」の敵残存率を低下させます。


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#司馬懿


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選択肢👾大群のトループス級『屍魔・陽』のルール

 事件の首魁であるクロノヴェーダ(👿)配下のトループス級クロノヴェーダ(👾)の大群と戦闘を行います。
 敵の数が多いので、撃退するには時間が掛かるかもしれません。
 👾を撃破する前に👿と戦闘を行う場合は、👾が護衛指揮官を支援してくるので、対策を考える行う必要があるでしょう  詳細は、オープニング及びリプレイで確認してください。

 記載された敵が「沢山」出現します(現れる敵の数は、オープニングの情報やリプレイの記述で提示されます)。敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」のパラドクスで反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功 🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔴
 苦戦 🔵🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『この選択肢の🔵が👑に達すると、この敵集団を倒す。完結までにクリアしていない場合、この敵集団は撤退する。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。