中央区に響く歌(作者 猫鮫樹)
#最終人類史(新宿島)
#奪還した大地に勝利の凱歌を(中央区)
#『帰還』
#中央区
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花が咲いたような、そんな温かな空気を纏いながらゼタ・ドゥーリヤ(星の雫・g03218)が端末で口元を隠してにこにこと笑みを溢れさせる。
「中央区の支配者『サンダルフォン』の撃破に成功し、中央区の大地を最終人類史に奪還する事に成功したんだよ」
ディアボロスである皆が頑張ってくれたおかげだ、とゼタはただ嬉しそうに口にする。
「中央区奪還後に、どこを攻めるかに関する方針は攻略旅団での話し合いになるだろうけど、介入してきた葛飾区と墨田区を支配するジェネラル級大天使『熾天使ミカエル』や、アークデーモン大同盟への対応も考えるべきではある……」
だがまずは、奪還した中央区での帰還を始めたいと、ゼタは言う。
「もうすでに経験している人はいるだろうけど……奪還した地域に人々の姿はなく、2021年8月15日の時点で時間が止まったように停止しているんだよ」
いつもならば、【勝利の凱歌】を歌う前に安全かどうかを確認する作業を始めてからだが、今回は少しばかり勝手が違う。
「これまで二十三区で何度も『帰還』を繰り返してきたことで、最終人類史の一般人の力を借りて、人海戦術での対応が可能となったんだよ。帰還前の作業は必要なくなったってわけだねぇ、だから皆には最後の決め手となる【勝利の凱歌】を歌うのに注力してほしいってわけなんだよ」
【勝利の凱歌】を歌う事で、時間が動き出し人々が現れる。『帰還』する人々は、多少の混乱状態となる事が予測されるので、ディアボロスの口から状況を説明して欲しいとゼタは続けた。
「人々は無意識に『自分たちの歴史を奪還してくれたディアボロスを信頼』してくれるから、ディアボロスである君たちの口から説明すれば納得してくれるはず」
初動の対応が済んだら、周辺区の一般人の担当者が処理を引き継いでくれるから何も心配はいらないよ、とゼタは目を細める。
「今回、皆に見て回ってほしいのは築地周辺。隅田川がそばを流れていたり、市場があったりするけど……まぁ気になる場所があるなら、そこを重点的に見て回ってほしいんだ」
端末をしまいながら、ゼタは少しだけ息を吐いた。嬉しさが上回って少しだけ早口になってしまったのを整えると、ゼタは集まったディアボロスたちに視線を向ける。
「『帰還』できる人々の数は千人単位だけど、この活動をある程度の数行う事で、地域全体の人々が復活する。先に状況を理解した人々が、受け入れ準備を整えてくれる事で、残りの人々を安心して出迎える事ができるよねぇ」
葛飾区と墨田区のミカエル、豊島区を中心としたアークデーモン大同盟の存在、中央区奪還後のTOKYOエゼキエル戦争の攻略方針……考える事はまだまだ多い。それでもまずは中央区の人々を『帰還』させ、安心してもらうことから始めようとゼタはにこりと微笑んで、パラドクストレインに乗り込んでいくディアボロスたちの背に祈りを捧げた。
「君たちに星々の加護があらんことを」
リプレイ
ヴィオレット・ノール
築地……魚の市場が有名だったんだっけ?
日本橋は大きな百貨店があったようだし、中央区ひとつとってもなかなか広いものだね。人々の帰還が果たされたら、今度散歩に出てみたいかな。
さて、それじゃあ凱歌を。……細かな配慮を事業者に任せられるというのは大変に便利だ。彼らもまた優秀な仲間であると思うよ。
やあ、ごきげんよう。僕等はディアボロスと言う者だ。今は2023年の3月。ああ、不思議な顔をしないで。何故そうなっているのかをこれから説明していくから。
刻逆、最終人類史と改竄世界史、大地の奪還を経て人々を帰還させるまで。うん、長くなるからかいつまんで話していこう。僕は漂着したてだけど、ディアボロスの活躍は幅広い。
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「築地……魚の市場が有名だったんだっけ?」
静かな中央区内を見て回りながら、ヴィオレット・ノール(北の菫・g09347)がぽつりと呟いた。
人の気配はなく、ただ静寂が満ちる中央区。
(「日本橋は大きな百貨店があったようだし、中央区ひとつとってもなかなか広いものだね。人々の帰還が果たされたら、今度は散歩に出てみたいかな」)
最終人類史の一般人の力を借りたことにより、安全対策は万全であるけれども、こうも物静かだと寂しい気持ちになってしまいそうではあったが、ヴィオレットはそう胸中に零して呼吸を整える。
「さて、それじゃ凱歌を」
細やかな配慮を一般人に任せ、ヴィオレットが歌う。
思いを乗せて、安心して『帰還』してもらえるようにヴィオレットが歌声を響かせていった。
すると、すぐに感じるのは動揺する人の気配だ。
「やあ、ごきげんよう」
ヴィオレットが柔和な笑みを浮かべ、戸惑う人たちに言葉をかける。危険がないよ、安心して。そんな気持ちを籠めながら、ヴィオレットは笑みを見せて現状を彼らに説明を始めていった。
「僕等はディアボロスと言う者だ。今は2023年の3月」
「2023年……?」
「ああ、不思議な顔をしないで。何故そうなっているのかをこれから説明していくから」
薄着の彼らはほんのりと冷たい風を感じて肌を擦る。すぐにブランケットを渡していく手伝いの人たちを横目に、ヴィオレットが穏やかな声音を響かせていく。
『帰還』した人たちはすぐに落ち着きを取り戻していくのは、ヴィオレットの穏やかな声音と柔和な笑みと、無意識に『自分たちの歴史を奪還してくれたディアボロスを信頼』してくれているからだろう。
刻逆、最終人類史と改竄世界史、大地の奪還を経て人々を帰還させるまで……細やかな説明をするには長くなってしまう。ヴィオレットは少しずつかいつまみながら説明をしていく。
途中で『帰還』した人たちが質問をすれば、ヴィオレットは嫌な顔をみせることなく答えた。
「僕は漂着したてだけど、ディアボロスの活躍は幅広い」
そう最後に結んでみせたヴィオレットに、『帰還』した人たちはほっとしたような表情を見せたのだった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【フライトドローン】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
レイア・パーガトリー
国税局なんかもあるらしいわね、ここ
深夜なら残ってる人も少ないだろうけど…
機密データの管理であわてる人がいるといけないから
そういった夜中に保安のお仕事をしてる人たちを優先的に声掛けするわね
市場のほうも、帰港にあわせて開き始めてたりするかしら?
とてもびっくりするでしょうけれど
今ね、世界中の時間が止まっていて中央区がちょうど動き出したところなの
まずは、今しばらくお仕事に重大な影響はないから安心して
貨幣制度も一旦凍結されてるから、大丈夫よ
世界に何が起きたのか、資料にまとめたものもお渡ししつつ
丁寧に説明していくわね
【勝利の凱歌】が響き渡り、人々が無事に『帰還』を果たしていく中、レイア・パーガトリー(毒棘の竜騎士・g01200)が周囲を見回しながら戸惑う人たちへと声をかけていく。
(「国税局なんかもあるらしいわね、ここ」)
深夜に起きた刻逆で残っている人もそこまで多くはないかもしれない。だが、機密データの管理で慌てる人もきっといることだろう。
レイアはそういった夜中に保安の仕事をしている人たちに優先的に声掛けをしようと動いていた。
「とてもびっくりするでしょうけれど……今ね、世界中の時間が止まっていて中央区がちょうど動き出したところなの」
「止まっていた……?」
戸惑うのも無理はないだろう。しかし、レイアの言葉を『帰還』した人々は素直に受け止め耳を傾ける。
「まずは、今しばらくお仕事に重大な影響はないから安心して。貨幣制度も一旦凍結されているから、大丈夫よ」
レイアが世界に何が起きたのかを資料に纏めたものを渡しながら、ゆっくりと説明を重ねていく。
不安を取り除くように、わからないことがあれば聞いてね、と言ってレイアは『帰還』した人々に丁寧に説明する。
(「市場の方も、帰港にあわせて開き始めていたりするかしら?」)
レイアが船着き場のある方向に視線を向けた。きっと帰港している人たちも何が起きたか混乱している可能性もあるかもしれない。
資料を抱え直したレイアが他の人々にも説明するために、中央区を駆け巡り混乱する人々に寄り添っていくのだった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【スーパーGPS】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV2になった!
アスナ・シュヴェーゲリン
妾もここにきて一年に成ろうとしていますが、強き民は心強いですね
築地方面、海鮮業の中心部であった場所なら……そうですね
築地周辺の食品街を巡って帰還の詩を
いいにおいですね、妾にも貰えますか?
そう言って精神作用系残留効果でパニックにならない様に作用させ、食事を貰った後刻逆と最終人類史について説明を
辛いでしょうが、貴方達は一人ではありません
この最終人類史に生きる全ての民が貴方達の家族の様なもの
手を取り合えば、誰でも立ち上がれます
そう言って口福の伝道者で料理を増やしていき、帰還事業を手伝ってもらった人も交えながら即興の懇親会でも
「妾もここにきて一年に成ろうとしていますが、強き民は心強いですね」
人海戦術を駆使し、安全確認が済んでいくのを見守っていたアスナ・シュヴェーゲリン(藍血魔女・g07162)が思わずそう口にする。
時が止まり、動き出し、混乱していても、人々はこうして協力し合い他の区にいた人々が安心して『帰還』できるように手伝ってくれているのだから。
築地周辺の食品街を巡ったアスナが足を止め、深く息を吸い込んだ。
人々が『帰還』できるようにと、思いを込めて歌うは帰還の詩……【勝利の凱歌】
歌い奏でられる旋律が、築地周辺に、中央区に響かせていくと、騒めきと共に人の気配が一気に溢れたようだった。
帰還した人々はきっと寒かろうといくつかの残留効果を発動させ、レイアは『帰還』した人々を見つめてから、ゆるりと目を細める。
戸惑いはあるものの、無意識に『自分たちの歴史を奪還してくれたディアボロスを信頼』しているだろうことは見ればわかった。
「この最終人類史に生きるすべての民が貴方達の家族の様なもの」
手伝ってくれている帰還済みの他の区民たちが、温かな食事を用意する中でレイアはそう告げた。
不安で揺れる心はあれど、信頼してくれている彼らに何が起きたのかこれからのことを説明していくのは中々に難しいものはある。だけれども、レイアを信頼する人々は疑うことも無く真剣に話を聞いてくれる。
その事は何よりも有難い事だろう。
「手を取り合えば、誰でも立ち上がれます」
知らないうちに進んでしまった時間を戻す事はできない。だが、これから先を生きていくのだ。一緒に手を取り協力して未来を進んでいこう。
レイアが帰還事業を手伝ってくれていた人たちが用意した簡易的な食事を【口福の伝道者】で増やし、『帰還』した人々に温かな笑みを見せる。
「よければ、説明ももう少しさせていただきたいです。簡単な懇親会で良ければ聞いていただけますか?」
レイアがそう言うと、『帰還』した人々は互いの顔を見合わせながら迷うことなく頷いて見せた。
こうして約1000名ほどの中央区民が無事に『帰還』を果たす事ができた。
取り戻させなくてはいけない場所がこうして少しずつ減っていく。ディアボロスたちは『帰還』した人々を見つめながら、ほっと胸をなでおろしたのだった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【照明】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!