リプレイ
袁・雀蜂
※アドリブ歓迎
・行動
【プラチナチケット】を使用して見回りをしていた魏軍兵士になりすまし
樊城へ潜入、そのまま見張りを代わり後続の仲間たちを招き入れる。
その後、可能ならば樊城の蟲将「曹仁」の居場所と伝令兵について聞きだす
(他の人に任せられるならばそちらへ譲る)
・セリフ
お疲れ様です、見回り完了しました!
そちらはこのまま門番を交代して休憩に入れとのことです
(上官っぽい人に)
実は見回り中に援軍らしき軍団を見たといううわさを聞いたのですが
曹仁様にその場所の事をご報告したいのです
伝令を出す際の参考になればと思いまして
結島・蘭杏那
先に樊城に潜入した仲間の伝手(プラチナチケット)で潜入するわ。情報収集メインだけど一般兵からの情報は限度があるから自分の目と足で探るわ。
樊城の外周を描いた地図を用意する…これが地図として認識されるかだけど。それでモブオーラを意識しつつ場内を探索ね。スーパーGPSを頼りに自分が通った道を描き足したり、パラドクス通信で仲間と情報交換をして内部を詳細にしていくわ。これでも情報収集は得意な方よ。
出来れば司令官が居る部屋を突き止めて曹仁の正体を確認しておきたいわ。但し無理は禁物、次回の潜入に役立つ内部の情報が判れば良しとするわ。
後は伝令役に成り代わった仲間が出発するタイミングで城を抜け出して合流するわ。
●集いし者達
魏軍の集う樊城の地。未だ全ての軍勢が集結しているわけではないとはいえ、それでも拠点の規模としてはかなり大きく、なんとも言えぬ物々しさが漂っていた。
「曹仁様の命により馳せ参じた次第である。門を開けよ!」
「勅命の証文は持っているようだな。よろしい……開門!」
今、この瞬間にも、様々な場所から集まった魏の軍勢が集まり始めている。その大半は強制的に徴兵された民兵ばかりであるが、トループス級の蟲将も決して数は少なくない。
これは、放っておけば本当に大戦乱が起きるかもしれない。それを阻止するためには、少しでも戦力の終結を阻止せねばならないと、袁・雀蜂(ホーネットガール・g01434)は改めて考えた。
「お疲れ様です、見回り完了しました! そちらはこのまま門番を交代して休憩に入れとのことです」
「おお、もうそんな時間か? 予定より少し早い気がするが……まあ、いいだろう」
門の見張りをしていた蟲将は、特に疑問も抱かず雀蜂と交代した。インセクティアであることも幸いし、彼女の見た目が殆ど蟲将そのものであることで、誰も彼女が潜入したディアボロスだとは思わなかったようだ。
「ああ、ところで……」
見張りを交代したところで、雀蜂は近くを通りかかった、比較的身分の高そうな蟲将に声を掛けた。
「実は、見回り中に援軍らしき軍団を見たという噂を聞いたのですが……曹仁様に、その場所の事をご報告したいのです。伝令を出す際の参考になればと思いまして」
あわよくば、主将の居場所を特定してやろうと、口から出まかせを言ってみる。だが、さすがに門番を直に主将に合わせるほど、小隊の指揮を任されるような蟲将は甘くなかった。
「ふむ……そういうことなら、その件は私が預かろう。して、その場所とは何処の辺りだ?」
「えっ!? えぇと……それは……」
こちらに突き刺さる、明らかな疑念の眼差し。さすがに正体までバレてはいないだろうが、小隊の指揮官からは睨まれてしまった。
「まあ、良い。噂程度であっても、とりあえず『夏侯惇』様に報告はしておこう」
それだけ言って、蟲将は去った。上司を出し抜いて抜け駆け出世を企む門番と思われたのだろうか。だとすれば幸いだったが、しかしそれ以上に、彼の口から出た言葉には価値があった。
(「夏侯惇? 樊城の主将は曹仁だったはずだけど……もしかして、主将とは別に、軍の指揮を執る者がいるってこと?」)
この時代、王や将軍とは別に、軍師と呼ばれる者達が作戦の立案をしていたという。夏侯惇は軍師ではなく武将だったはずだが、それでも曹仁以外に軍の指揮を執る者がいるという情報は貴重である。
主将とは別に、実質的な司令官の座に就いている武将の存在。魏軍もなかなかどうして、一筋縄ではいかない集団のようだ。
●真の司令官
雀蜂が樊城の地の門番と入れ替わったことで、そこから先の潜入は、比較的滞りなく進んでいた。
(「さて……とりあえず、潜入には成功したけれど……」)
自分の通った道を地図に書き加えながら、結島・蘭杏那(剣の舞姫・g01039)は自分の得た情報を、いつでも仲間に発信できるよう備えていた。
他の者達は、まだ情報収集の最中か、あるいは潜入していないのだろうか。どちらにせよ、今は連絡待ちである。その間に、少しでも曹仁の顔を拝んでおきたかったが、やはりそう簡単に主将の場所までは通してもらえそうにない。
曹仁がいる場所までの道は、衛兵と思しき蟲将によってしっかりと守られていた。よほどのことがない限り、彼と謁見するのは無理だろう。そしてなにより、曹仁とは別に軍の指揮を執る、夏侯惇の存在にも警戒しなければならない。
「夏侯惇の居場所は、まったく情報がないのよね。意識して聞き込めば分かるかもしれないけど……ここで焦って、下手を打つのは賢くないわ」
逸る気持ちを抑えつつ、蘭杏那は静かに地図を降り立たんだ。
とりあえず、今回は魏軍を率いる真の指揮官の存在と、樊城の地の地図を手に入れられただけでも良しとしよう。後は、仲間達が伝令を捕らえて入れ替わる時にタイミングを合わせ、ここから逃げ出せば完璧だ。
歴史に介入するクロノヴェーダは、偉人と同じ名前を持ちながら、時にその性格や性質が大きく異なることもある。果たして、曹仁や夏侯惇は、どのような人物になっているのだろうか。今は顔を拝むことさえ難しいが、遠からず対峙しなければならない時は、必ずや訪れることだろう。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【プラチナチケット】LV1が発生!
【スーパーGPS】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
黄泉王・唯妃
※アドリブ&他の方との連携歓迎
一先ず城には飯炊きの下女に成りすまして潜入しようかしら。
怪しまれそうなら《誘惑》してなし崩し的に行きたいところね。
城内に入れたら再度《誘惑》を用い、どれが伝令なのかを虱潰しに探しましょう。
見つけてしまえば私のパラドクスで《捕縛》して人気の無さそうなとこでしばらく見張っておくわ。
偽の伝令役は他の人に任せるわね。
月下部・小雪
樊城に潜り込んでみんなの、お、お手伝いをします!
連絡を取り合うように【パラドクス通信】があると便利ですか?コダマ、お願いします!
ボクは先に潜入した人に手引きしてもらった後、
粗末な服を着て、えっと、この時代の奴隷……奴婢?のフリをしています。
ご飯の準備を手伝ったりしながら、蜀軍との戦いがどうなりそうか聞いておきますね。
あと、伝令の人も出発前に腹ごしらえに来たりしませんか? 要チェック、です。
手に入れた情報は【パラドクス通信】でみんなと連絡を取り合いながら共有、です。
※アドリブや連携も大歓迎
●給仕に扮して
敵軍の中に侵入する方法は、なにも兵に扮するだけとは限らない。兵達の世話をする下役になることで、却って警戒されずに情報を得ることができることもある。
「お食事をお持ちいたしました……」
「遅いぞ! いったい、どれだけ待たせやがるんだ!」
月下部・小雪(デーモンのデジタルサマナー・g00930)が扮したのは奴婢だった。奴隷の少女ともなれば、殆ど警戒する者は誰もいない。反面、扱いはかなり不当であり、ほんの少しの些細なことで、八つ当たりを受けるのは面倒だったが。
「あの……蜀軍との戦いは、どうなっているのですか?」
「なんだぁ? 奴隷の分際で、偉そうに!」
何気なく聞いてみた小雪だったが、返って来たのは辛辣な言葉。しかし、そんな彼女の下へ、運良く助け船が舞い降りた。
「あら? 奴隷に八つ当たりするなんて、そんなに余裕がないのかしら?」
やって来たのは、黄泉王・唯妃(灰色の織り手・g01618)だった。彼女もまた、飯炊きの下女として潜入しており、この場を通りかかったのだ。
「ちっ……! 気に食わねぇ女どもだな。だが、確かにそっちの言う通りかもしれねぇ」
唯妃に指摘され、男は思わず目を反らした。図星を突かれたが故のことだろう。実際、蜀との戦いは魏の方が不利であり、だからこそ今も各地から増援を集めているのだから。
「まあ、それも今の間だけさ。明日の早朝には、俺が曹仁様の命を受けて、増援部隊に合流することになっているからな」
酒を煽って気分が良くなったのか、男は聞かれてもいないのにベラベラと喋った。どうやら、この男が伝令の内の一人らしい。ならば、こちらとしては願ってもないチャンス。小雪と唯妃は互いに顔を見合わせると、まずは唯妃が前に出た。
「それは随分な大役ね。緊張したりしないのかしら?」
「緊張? まあ、それなりには、な……」
いきなり距離を詰めて来た唯妃に、男は訝し気な表情を向けつつ答えた。だが、唯妃はそんなことなど気にせずに、更に男の顔へと手を伸ばし。
「折角だから、私が緊張を解してあげてもいいのよ? この後、二人きりで……ね💕」
「おいおい、本当か? こいつは俺にも、運が回って来たかもしれねぇな♪」
唯妃に誘惑されたことで、男は鼻の下を伸ばすと、瞬く間に食事を平らげて彼女に言われるがままに着いて行ってしまった。その後ろを、モーラット・コミュのコダマを連れた小雪が、そっとつけていることも知らずに。
「へっへっへ……。それじゃ、楽しませてもらうぜ、姉さん?」
もはや、辛抱堪らないといった様子で、男は今にも唯妃に襲い掛からんばかりの勢いだった。そんな男へ、唯妃は妖しい笑みを浮かべて静かに指先を伸ばして行き。
「さぁ、貴方の生命も運命も絡めとってあげましょう」
「……へ? んぐっ!? むぐぐっ!!」
その先から発した蜘蛛糸で、瞬く間に男を絡め取ってしまった。手や足だけでなく、顔の半分まで糸で巻いてしまったため、もはや声を出すこともできないだろう。
「こっちは片付いたわ。さあ、他の人にも伝えてちょうだい」
「わ、わかりました! コダマ、お願いします!」
唯妃に手招きされ、今まで隠れていた小雪も姿を現した。そして、今の状況を他の者達へと伝えるべく、コダマの力を利用して、それぞれの手元に専用の特殊通信機を発生させたのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【トラップ生成】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
獅子城・羽鳥
しっかり連係を心掛ける
アドリブ歓迎
予め一般兵らしい衣服と装備を調達
自分と仲間の効果1で潜入
樊城潜入後は兵士に混ざって愛想よく世間話に付き合い
「徴集されて辛い」と技能で演技と情報収集
こっそり携帯食を振る舞ったり医薬品で手当てして信用を得て喋らせる
ポイントは
・誰が伝令か
・予想される援軍の行路
・噂レベルでもいいから両軍の動きについて
仲間と情報共有したら
伝令を背後から技能の早業、忍び足、不意打ちで捕らえて情報収集
なかなか吐かないなら武器で脅したり壁相手に機械の腕力を奮ってみせるか
必要なら泣き落としも?
(その辺は臨機応変)
洗いざらい聞き出したら服と装備と身分証を頂く
気絶させて簀巻きのおねんねで悪いな
孫・リア
張任が魏の将ね……本当に滅茶苦茶ね
予めいかにも徴兵されたばかりの一般兵の格好で行くわ
はぁもう村に男がいなかったから徴兵されたなんて…って同情を誘いながら
「生き残りたいくて樊城の話を聞きたい新兵」の【演技】や【誘惑】しつつ潜入後はさりげなく【偵察】もしながら【情報収集】
援軍ってどこから来るのかな……強い蟲将様いらっしゃるのかな……?
ここにいる蟲将様方はどんな方ですか?強いですよね?あっ!すいません失礼でしたよね!ごめんなさい!
得た情報は皆とはしっかり情報共有をするわ
伝令兵を発見したら【忍び足】【不意打ち】【捕縛】を使って連携して捕まえて伝令兵の身分証とか全部貰いましょう!
【アドリブ共闘歓迎】
●魏国に兵なし?
樊城に集まっている者の大半は、近隣の村から徴用された民兵ばかり。中には大役を任せられる者もいるが、しかし殆どは使い捨ての戦力として、兵舎に押し込まれ粗末な扱いを受けるだけだ。
「はぁ、もう……。村に男がいなかったから徴兵されたなんて……」
「まったく……やってられないな。こんな戦い、いつになったら終わるのやら」
兵に扮して潜入した孫・リア(勇武と炎を胸に秘めて・g03550)や獅子城・羽鳥(メタリックトルバドゥール・g02965)は、敢えて愚痴をこぼすことで、周りの者達の気を引いていた。実際、彼ら以外にも本当に不満を抱いている者は多かったようで、すぐさま話に乗って来た。
「まあ、愚痴の一つでも言いたくなるよな。飯が食えるだけマシとはいえよぉ……」
「それでも、蜀軍に徴用されるよりはマシだろうさ。あっちの将……関羽とか言ったか? 噂によると、随分と無理矢理な方法で、兵を集めているそうじゃないか」
徴用された民兵達は、口々に好き勝手なことを言っていた。だが、それでも彼らの愚痴の中に、貴重な情報が転がっているかもしれないのも、また事実。
「その話、少し聞かせてもらえないか?」
隠し持っていた携帯食料を出して周りの兵達に振舞うことで、羽鳥は代わりに情報を得ようと試みた。実際、これは兵達にとっても好条件だったのか、彼らは特に疑いもせず、知っていることを何でも喋った。
「これは、あくまで噂なんだが……関羽ってやつは、村々で兵にできる男以外を皆殺しにしては、戦力を拡大しているらしいぜ」
「うへぇ、酷ぇ話だな。でも、こっちの軍勢は、せいぜい一万だ……。本気で攻められちゃ、俺達だってあっという間にやられちまうんだろうなぁ……」
蟲将と人間、その全てを合わせても関羽の率いる軍には太刀打ちできない。諦めムードの漂う兵舎だったが、しかし希望もあると誰かが続けた。
「けどよ。明日の朝、曹仁様が伝令を出してくれるっていうじゃないか。これで、援軍が到着するのが早まれば、こっちにだって勝機はあるぜ」
援軍が来るという情報は、末端の兵士にも伝わっているのだろうか。あるいは、噂程度のものであっても、兵の不満を反らすために、敢えて蟲将達が情報を流しているのかもしれない。
「援軍ってどこから来るのかな……強い蟲将様いらっしゃるのかな……? ここにいる蟲将様方はどんな方ですか? 強いですよね?」
不安を装い、リアが何気なく口にした。その言葉に、周囲の何人かが訝し気な表情をする。
この地を守る主将は曹仁。それは末端の兵とて知っている。そして、曹仁といえば騎兵戦術を用いるのに長け、史実では晩年に大将軍の位まで上り詰めた剛の者。故に、その武勇を知っている者からすれば、彼のことを何も知らないというのは少しばかり奇妙に映るわけで。
「あっ! すいません失礼でしたよね! ごめんなさい!」
「いや、いいってことよ。いくら曹仁様が強くても、実際に戦うのは俺達なんだからな」
数の暴力には、いかなる英雄とて犠牲を出さずに戦うことは不可能だ。そんな他愛もない話を繰り返していたところで、羽鳥とリアの手に、唐突に通信機が現れた。
(「あれ? これって……」)
(「パラドクス通信に使う通信機だな。さては、誰かが伝令を発見したか?」)
適当に話を切り上げて、二人は人目につかない場所で通信機からの声に耳を傾けた。聞けば、既に伝令は確保され、今は身動きが取れない状態になっているという。
ならば、こちらがするべきことは、ただ一つ。通信に誘導される形で現場へ向かうと、果たしてそこには糸に巻かれ、動くことも声を出すこともできない姿にされた男が倒れていた。
「こいつが伝令か?」
「とりあえず、必要なものは奪っておかないとね」
糸を斬り捨て、二人は男の拘束を解くも、それは決して彼を逃がすためではない。身分証やら衣服やら、必要なものは全て奪った上で、下着だけにされた男に改めて羽鳥が尋ねた。
「おい、お前が伝令として向かうはずだった部隊は、どの辺にいるんだ? 方角だけでも教えろ。さもないと……」
「ひぇぇぇ! 言います! 言いますから、命だけはぁ!!」
完全に動転した男は、自分の向かうはずだった部隊の情報を、洗いざらい喋ってしまった。どうやら、増援は主に魏国の首都である許都から送られてくるようで、その方面に向かって行けば、いずれは増援部隊に出会えるだろうと。
「そうか……ありがとよ」
一通りの情報を得たところで、羽鳥は男を気絶させた。これで準備は完了だ。後は奪った身分証を持って、張任の部隊に接触するだけだ。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【モブオーラ】LV1が発生!
【士気高揚】LV1が発生!
効果2【フィニッシュ】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
エトルリア・メイオール
連携、アドリブは歓迎だぜ
潜入か!こういう悪さするのわくわくするな!
伝令に成り代わっての潜入はあたしがやる
下準備の間、警備兵にでも化けて、簡単に樊城の地図を作っておくぜ
ただし後で潜入するから顔が割れない程度にな
敵の伝令をとっ捕まえたら、一度仲間と合流して情報共有と、身分証や服を頂いて変装だ
こいつと【プラチナチケット】で伝令として援軍の内部に潜入だ
え、伝令にしては小さい?その方が敵軍に伝令とバレにくいだろ?
援軍に入ったら、ひとまず内部の警備を確認するぜ
可能なら【パラドクス通信】も使って、警備の手薄なとこから味方を呼び込む手筈を整えるぜ
続いて援軍の規模、状況、行軍経路などをなるべく詳細に調べるぜ
●虚報、十里を駆ける?
伝令の身柄を抑え、必要な物も奪い、後はいよいよ張任の部隊と接触するだけとなった。では、それには伝令に化ける者が必要になるわけだが、その役はエトルリア・メイオール(ロストロード・g01211)が引き受けた。
(「潜入か! こういう悪さするのわくわくするな!」)
もっとも、樊城への潜入は、既に他の仲間達が果たしてしまった。ならば、ここから先は偽の伝令役として、張任の部隊に潜入することに全力を入れるべきだろう。
「それじゃ、ちょっと行ってくるぜ!」
早馬を借り受け、エトルリアは一路、張任の部隊がいる方角を目指して走って行く。伝令が出発する時間としては少しばかり早かったが、門番も仲間が入れ替わっているため、殆ど疑われずに街を出ることに成功した。
(「さて、敵の部隊は……おや? もしかして、あれか?」)
しばらく走れば、やがて蟲将を先頭にした、長蛇の列が目に留まった。いきなり接触しても良かったが、まずは敵の弱点や脆い箇所を知るために、エトルリアは敢えて崖の上に回って張任の部隊を改めて観察した。
(「なるほど……列の後ろに行けば行くほど、蟲将の数は減っていくのか。攻めるにしても、嘘の噂を流すにしても、弱いのは列の後方ってわけだな」)
最後尾を行く民兵達は、明らかに士気が低かった。彼らを殺すのは以ての外だが、それでも少しばかり脅かしてやれば、奇襲のきっかけを作るのには好都合。
一通りの陣容を確認したところで、エトルリアは改めて張任の周囲を警護する参謀達と接触した。思っていたよりも早く伝令が到着したことで、彼らも安心できたのか、エトルリアの身分を疑う者は誰もいなかった。
「ふむ、伝令役、ご苦労だった。こちらでも、作戦を確認する手筈を整える。しばし待たれよ」
騙されているとも知らず、参謀達はエトルリアを隊の中へと手引きした。そんな彼らの目を盗み、エトルリアは他の仲間達に、通信機で部隊の全容と、攻められると脆い部分の情報を流すのであった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【プラチナチケット】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
袁・雀蜂
※アドリブ歓迎
・行動
【プラチナチケット】2LVを使用して
そこそこ地位のある伝令兵になりすまし、援軍に入りこんだら流言を流す
・流言の内容
蜀軍は兵力や糧食に難があるようで盛んに徴発を行ってばかりいる
さらに呉軍が背後から裏切って襲う機会をうかがっているようです
我が軍は固く樊城の守りを固め、
その分、他の方面に兵力を回した方が良いのではないかと曹仁様は
おっしゃっておられました
・セリフ
えーと、とにかくここでの戦いを大きくしないようにするんだよね
関羽軍は大したことないって誤解させれば魏軍の援軍を減らせるはず……
やっぱ軍師でも何でもないからこういうのは苦手だ
(流言の内容をあらかじめ記した書付けを確認しながら)
●虚報の伝令
奪った身分証を手に伝令役を装って、張任の率いる部隊を撹乱する。そのために袁・雀蜂(ホーネットガール・g01434)が選んだのは、部隊の作戦立案にも関わる者達へ、虚偽の報告をすることだった。
(「えーと、とにかくここでの戦いを大きくしないようにするんだよね? 関羽軍は大したことないって誤解させれば、魏軍の援軍を減らせるはず……」)
目の前にいるのは、張任の護衛も兼ねる魏軍の参謀達だ。軍師といえば聞こえはいいが、実際は身分もそこまで高くはなく、頭の回転も名のある蟲将に比べて劣る連中だ。
「では、指令の内容を聞かせてもらおうか? 曹仁様からの命令は?」
「はっ……! 蜀軍は兵力や糧食に難があるようで、盛んに徴発を行ってばかりいるそうです。さらに、呉軍が背後から裏切って襲う機会をうかがっているようです」
警戒すべきは蜀よりも呉。敵の戦力について嘘の情報を流した上で、雀蜂は更に虚報を重ねる。
「我が軍は固く樊城の守りを固め、その分、他の方面に兵力を回した方が良いのではないかと曹仁様は仰っておられました」
それは即ち、籠城戦を仕掛けるということ。籠城する相手を倒すために、攻め手が必要とする兵力はおよそ3倍。今の蜀や呉の軍勢では、こちらが樊城に立て籠った場合、そう簡単には破れないと続けたが。
「ふむ……しかし、蜀が徴発を行っているのであれば、放置しておくと面倒なことになるのでは?」
「確かに……このまま兵力を拡大されては、こちらが押し負ける可能性もある」
「それに、呉軍の裏切りが重なれば、我等は両面作戦を強いられるぞ? だが、籠城を続けるとなれば、下手に兵力を集めてしまうと、兵糧の方が不足する、か……」
雀蜂からの報告を聞いた参謀達は、あれこれと勝手な推測から、それぞれ好き勝手な見解を述べ始めた。もっとも、その内容は必ずしも彼らを油断させるものではなかったため、彼らの足を止めるまでには至らなかったが。
(「やっぱ、軍師でも何でもないからこういうのは苦手だ……。後は、他の人達が上手くやってくれるのを祈るしかないか……」)
参謀達をまんまと騙すというわけにはいかなかったが、それでも彼らの注意が部隊の後方から逸れたのは儲け物。今なら、誰がどこで妙な噂を流そうと、それに気づかれることもない。
混乱を撒き散らし、敵の守りを崩すのは今しかない。それらが効果を発揮した時こそが、張任の首を狙うべき瞬間になるだろう。
成功🔵🔵🔴
効果1【プラチナチケット】がLV3になった!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
黄泉王・唯妃
※アドリブ&連携歓迎
成程。潜り込むなら後方の民兵達に、ね。
樊城を出る前に適当な襤褸布を拾っておいてそれを身に纏っておきます。
それと女とばれないように自分の糸を少々強めに喉に巻いて低い声が出るようにしておいた方が良さそうね。
後は民兵に紛れ込み、他の復讐者達の嘘や噂に賛同したり怒ってみたりして不安や不満を煽っていきましょう。
【士気高揚】を使って近場の人達を動き出しやすくしてあげるの良いですね。
「こんなところで死ぬくらいなら俺は村に帰るぞ! お前らだって家族を残してきてるんだろ! 無駄死になんて御免だ!(おっさん声)」
獅子城・羽鳥
連係・アドリブ歓迎
伝令兵かそれ以外の一般兵に化けるかは状況次第
【友達催眠】やプラチナチケットで仲間の話を強調する
演技、計略、臨機応変使用
蟲将は極力避ける
・蜀の徴兵はかなり酷いが魏のように手当たり次第なのも捨て駒としか思えない
実際、樊城は食料不足だった
・上官がこっそり話してるのを聞いたが蜀軍に対しては、非道な徴兵をやってる現状を突く策を練ってるらしい
曹仁様や夏侯惇様達は張任様を信用してないようだ
魏呉蜀と節操なく渡り歩いてるからな
俺達が樊城に着いたら一体どうなるんだ?
お偉いさん達の思惑がどうあれ俺達が捨て駒なのは変わらない
さっさと逃げろ
樊城には近付くな
※突っ込まれそうならモブオーラで退散
他で広める
エトルリア・メイオール
連携、アドリブは歓迎だぜ
まずは【モブオーラ】で隊列の最後尾付近に潜入だ
次に【プラチナチケット】で、伝令になりすましたまま虚報を撒くぜ
感情に訴えかけるから、なるべく若い、同い年くらいの奴がいいな
【避難勧告】も使って力強く説得するぜ!
今すぐ逃げてくれ、このまま樊城に行けば皆死ぬ!
この隊の張任は戦乱の拡大しか頭にない不忠の臣、そのために兵を死ぬまで戦わせる気だ
現に樊城ではこの隊の為の物資は無かった
私も上に反対を具申したのだが、他の隊の士気を上げる為の犠牲と言われ聞かれなかった
頼む、お前達だけでも生きて逃げてくれ!
兵の反応を確認しつつ、感触の良かった話を【パラドクス通信】で共有して、さらに拡散だ
●広がる不信
参謀の注意が伝令からの情報に集中する中、部隊の後方に忍び寄る影が三つほど。彼らもまたディアボロスではあるのだが、その全員が伝令に扮しているためか、誰も正体には気付いていない。特に、蟲将達の注意が逸れた今、部隊の殿を務める民兵達は、偽物が紛れ込んで来ることなど微塵も想定していないだろう。
これは、虚言を流布する絶好のチャンス。まずは比較的若そうな者達に狙いを定め、エトルリア・メイオール(ロストロード・g01211)が唐突に叫んだ。
「今すぐ逃げてくれ、このまま樊城に行けば皆死ぬ!」
いったい、これは何事か。人々の注意は否応なしにエトルリアへと集まり、彼女の言葉に耳を傾けることとなり。
「この隊の張任は、戦乱の拡大しか頭にない不忠の臣! そのために兵を死ぬまで戦わせる気だ!」
すかさず、虚言を人々の耳に届かせる。一見して突拍子もない内容に、中には怪訝そうな顔をする者もいたが、エトルリアは構わず話を続けた。
「現に樊城では、この隊の為の物資は無かった。私も上に反対を具申したのだが、他の隊の士気を上げる為の犠牲と言われ、聞き届けられなかった……」
さも悔しそうに歯噛みして俯けば、それだけで真実のように見えるから不思議なものだ。それでも疑いの眼差しを向ける者に対しては、今度は獅子城・羽鳥(メタリックトルバドゥール・g02965)が言葉を続けた。
「なんだ? 伝令である俺達の言葉を疑っているのか? まあ、それなら好きにすればいいが……実際、樊城は食料不足だったぞ。蜀の徴兵はかなり酷いが……魏のように手当たり次第なのも、捨て駒としか思えないな」
他の内容はいざ知らず、食料が不足しているという話は、なんとも兵の士気を削ぐものである。一人ではなく、二人が示し合わせたようにして叫ぶのであれば、本当なのだろうと人々も虚言を信じ始めた。
「上官がこっそり話してるのを聞いたが……蜀軍に対しては、非道な徴兵をやってる現状を突く策を練ってるらしい。だが、その一方で、曹仁様や夏侯惇様達は張任様を信用してないようだ」
「信用していないだって? それじゃ、なんでそんな者に、隊の指揮を任せているんだ?」
続く羽鳥の言葉に、襤褸布を被った人物が突如として立ち上がって尋ねた。華奢な体つきではあるが、声からして男なのだろうか。
「そんなのは当然だろう? 張任様は、魏呉蜀と節操なく渡り歩いてるからな。俺達が樊城に着いたら一体どうなるんだ?」
最悪の場合、連帯責任とばかりに粛清されるのではあるまいか。あるいは、そこまで酷くはなくとも、最前線で弓避けの肉壁に使われないとも限らない。そこまで聞かされたところで、襤褸布を被った人物は、踵を返して逃げ出した。
「こんなところで死ぬくらいなら俺は村に帰るぞ! お前らだって家族を残してきてるんだろ! 無駄死になんて御免だ!」
勇猛果敢に戦って死ぬならまだしも、最初から使い潰される前提で集められたのであれば、そこに何の希望が見出せようか。そう叫ぶ襤褸布の人物は……実は、声色を変えて潜入していた、黄泉王・唯妃(灰色の織り手・g01618)に他ならなかった。先程の問い掛けからして、全ては彼女達が仕組んだシナリオだ。
「冗談じゃねぇ! その話が本当なら、俺達は何のために集められたんだ!?」
「ひぇぇ……待ってくれぇ! 俺も逃げる! 逃げるよぉ!!」
一度、逃げ出す者が出てしまうと、もう後には戻れない。人々次々に唯妃の後を追って逃亡を始め、部隊の後方は大混乱だ。
「お偉いさん達の思惑がどうあれ、俺達が捨て駒なのは変わらない。さっさと逃げろ。樊城には近付くな」
「そうだ、逃げるんだ! お前達だけでも生きて逃げてくれ!」
羽鳥とエトルリアも、それぞれに人々の背中を押すような形で彼らを煽った。もはや、混乱は止められない。疑惑が疑惑を呼び、不信に駆られた者達は、次々に武器を捨て逃げ出して行く。
「お、おい! お前達、何をやっている!」
「敵前逃亡は処刑だぞ! それを知っての行動か!?」
参謀達が騒ぎに気付いた時には、既に遅し。混乱は隊の全域に渡って広がっており、もはや彼らの力だけでは、止められない程にまで拡大してしまっていた。
「ぐぬぬ……いったい、これはどういうことだ!?」
「えぇい、止まらぬか! 止まらぬなら、今ここで殺してやるぞ!」
中には、怒りに任せて脅しをかける者もいたが、なにしろ民兵の数が多過ぎる。それに、ここで彼らを殺してしまえば、戦力の大半を失うことに変わりはなく、参謀達は狼狽しながら事態を収拾させるために叫ぶことしかできなかった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【トラップ生成】がLV2になった!
【友達催眠】LV1が発生!
【避難勧告】LV1が発生!
効果2【ドレイン】がLV2になった!
【アクティベイト】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV4になった!
袁・雀蜂
※アドリブ歓迎
・行動
パラドクスによる急襲を仕掛け、
敵に判断させる前に立て続けの攻撃で敵陣を混乱せしめる。
・セリフ
巧遅は拙速に如かずだっけ?
攻めて攻めて攻めまくれば、変な計略もはさむ暇はないでしょ
いっくぞーっ!
エトルリア・メイオール
連携、アドリブは歓迎だぜ
隊の後列から先頭に向かって、【避難勧告】で兵達を逃がしながら参謀のとこまで進んでくぜ
この時、さっき確認した参謀の数と視界内の参謀の数を照合、不意打ちに備えるぜ
参謀の近くまで来たら一気に突撃!
先行の味方に注意が行ってる隙を突くぜ
一発入れたら伝令の変装を解いて敵の目を引くぜ
上手く引けたら【パラドクス通信】で合図し、味方が攻撃しやすくするぜ
敵は弓か、なら【トラップ生成】で土煙や煙幕を起こして、隙を見て全力で突撃!
力ずくで陣形を貫通して崩してやる
自分が狙われたら一度煙幕に退避
状況は都度【パラドクス通信】で連絡、注意が手薄になった味方の攻撃を通しやすいよう立ち回るぜ
●奇襲、拠点参謀!
張任率いる魏軍の部隊。そこに属する参謀達が気が付いた時には、既に殿を務める大半の兵達が、離散し逃げ出した後だった。
「なんだ、これは!? いったい、何がどうなっておる!?」
「真偽のほどに乏しい情報が錯綜しておるぞ! おのれ……誰が、このような下らぬ流言を!」
まさか彼らも、伝令がディアボロスであったとは思うまい。必死に犯人を探す参謀達だったが、当然のことながら、戦闘への意識は低いままなので隙だらけだ。
「巧遅は拙速に如かずだっけ? 攻めて攻めて攻めまくれば、変な計略もはさむ暇はないでしょ。いっくぞーっ!」
その隙を突いて、袁・雀蜂(ホーネットガール・g01434)はディアボロスとしての本性を表し駆け出した。巨大な槍を片手に敵陣を俊歩で駆け抜ければ、次の瞬間、参謀達が気付いた時にはその身を雷撃を伴う突きによって貫かれていた。
「戦場では、足を止めずに動き続けたものが生き残るってね!」
相手は所詮、直接戦闘を不得意とする文官だ。このまま延々と攻撃を続ければ、造作もなく敵を倒せるかもしれない。そう考え、再び槍を構える雀蜂だったが、しかしそれはさすがに見立てが少しばかり甘かったようだ。
「ふほほほ……力で押すばかりが脳か? 我等がこうも容易く討たれることに、何ら疑念を抱かぬのか?」
突然、後ろで声がした。思わず振り返れば、今度は右からも声がした。
「どこを見ておる。我はここだ……否、後ろか? あるいは、左か? いやいや、もしかすると空の上から攻めてくるかもしれぬのう……ふほほほ……」
「くっ……! こいつら!?」
これぞ、参謀達の得意技である疑心計。こちらがパラドクスで攻撃すれば、それに合わせて相手も必ず反撃して来る。ましてや、相手の技は物理ではなく精神に作用する類の代物。故に、単に攻めるだけで攻撃を受けないという保証はどこにもなく、むしろ敵はそういった隙を突いて来るのが得意な連中だ。
このままでは、敵の本体がどこにいるのかさえ分からない。狙いも定まらないまま翻弄されるかと思われた雀蜂だったが、しかしそこに駆け付けたのはエトルリア・メイオール(ロストロード・g01211)だった。
「どこを見ている! 敵はこっちにもいるぜ!」
伝令の変装を解くと同時に、参謀の死角から巨大な剣を叩き付けた。殆ど鉄塊に等しいそれを受ければ、いかに強固な甲殻を持つ蟲将といえど無事では済まず。
「ぐぅっ! な、何者!?」
「敵の増援か!? えぇい、小癪な!!」
弓兵を率いて数による圧倒を目論む参謀達だったが、エトルリアはそれさえも承知の上。続々と飛来する弓から辛うじて急所を守りつつも、次なる反撃の動作へと移行して。
「敵は弓か。ならば……!」
今度は大剣を豪快に地面へと叩き付け、巨大な土煙を巻き起こす。一般法則が無視されるディアボロスとクロノヴェーダの戦いにおいて、普通の武器や自然現象は殆ど何の役にも立たないが……それらを含めてパラドクスの一部であるのなら話は別だ。
「ぐわっ! な、なんだ、これは!?」
「土煙だと!? 我等がこのような技に翻弄されるなど……っ!?」
状況を飲み込めないまま、まずは参謀の一人がエトルリアの突撃を食らい敢え無く散った。フェイントや罠から必殺の一撃に繋ぐ流れまでは、さすがに読めなかったのだ。
「敵はこっちで引き付けている! 仕掛けるなら今だ!」
再び飛来する弓を回避すべく、土煙の中へと隠れながら、エトルリアは他の仲間達へと通信を送る。そして、彼女に敵の意識が集中したところへ、再び舞い戻って来たのは雀蜂だ。
「なっ……! き、貴様は!?」
「だから言ったでしょ? 足を止めたら負けるってね」
巨槍の一撃が、今度こそ参謀の身体を貫き、迸る電撃で黒焦げにした。いかに知略に優れた者達であれど、参謀の身でありながらディアボロス達の接近を許してしまった時点で、彼らの未来は遅かれ早かれ決まっていたのだ。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【スーパーGPS】がLV2になった!
【避難勧告】がLV2になった!
効果2【反撃アップ】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV5になった!
孫・リア
悪いけど樊城には行かせないわよ
他の皆が後方の一般兵にむけて流言を流してるからざわつき始めてると思うから星星に騎乗して【モブオーラ】でしばらく待機
相手の防御が薄くなった所に一気に『指定パラドクス』で突撃して敵を薙ぎ払っていくわよ!
疑心計?そりゃ疑うわよ、こんな間違った軍に間違った将軍!
だけどそれで動けなくなるわけないわ
寧ろどんどん動けるもの!
【アドリブ共闘歓迎】
黄泉王・唯妃
※アドリブ&連携歓迎
いい感じに民兵の方々の逃走に参謀達も困惑してくれてますね。
この隙をついてその首を獲るとしましょう。
【モブオーラ】から不意打ちで手近な敵を斬糸で絡め取り静かにその数を減らしていきます。
「派手なところに目が行き過ぎてはこうやって足元掬われますよ。実際は首が落ちてるわけですけど」
月下部・小雪
や、やりました!今の混乱しているうちにクロノヴェーダをやっつけてしまいます。
【モブオーラ】で一般兵に紛れて参謀の傍まで近づきます。
味方の攻撃でさらに混乱しているところに【契約召喚】で血まみれワンピを来た犬耳悪魔少女を呼び出して攻撃させます!
疑心計で呼び出したアクマが裏切るんじゃないかと言ってくるけど
お、お姉ちゃんの手枷で力は封じてます!
ボ、ボクが頑張れば暴走なんてしない、です!
※アドリブや連携も大歓迎
●蜘蛛糸包囲網
逃走を続ける民兵達に、そこかしこで巻き起こる砂煙。突然の襲撃に対処できず参謀達が狼狽する中、孫・リア(勇武と炎を胸に秘めて・g03550)は混乱に乗じて敵の中枢目掛けて突っ込んだ。
「悪いけど樊城には行かせないわ! 星星、行くよ!」
無双馬に騎乗したまま、リアは突進で敵を薙ぎ倒して行く。逃げ惑う民兵は相手にしない。狙うは参謀として、張任の周りを固める蟲将だけだ。
「うぉっ! こちらからも、敵が現れたぞ!?」
「えぇい、怯むな! 突撃しかできぬ輩など、我等の計略に嵌めて一網打尽にしてやるのだ!」
戦闘は不得意だが、それでも参謀達も負けるつもりはないようだった。しかし、そんなことなどお構いなしに、リアはますます激しく武器を振るう。
「疑心計? そりゃ疑うわよ、こんな間違った軍に間違った将軍!」
忠義の将である張任は三王に仕える不義理の将と化し、人々を集めての戦争は、国を豊かにするための平定を目的としたものではなく、あくまで強力な蟲将を誕生させるための生贄の場に過ぎない。これではまるで、歴史を歪めて人々の命を糧として行われる、壮大な蠱毒術ではないか。
そんな歴史、絶対に認めてなるものか。その怒りこそが、ディアボロスがディアボロスたる理由。正しき怒りと善なる憎悪を胸に秘め、歴史への介入者を討つ力の源だ。
「くそっ! 馬だ! やつの馬を疑心計にかけろ!」
「主が誰かを惑わせるのだ! そのまま落馬させてしまえ!」
リアに勢い負けし始めた参謀達は、今度は彼女の乗っている無双馬に狙いを定めた。だが、彼らが動くよりも早く、今度は巨大な犬に乗った血塗れの少女が現れて、近くにいた参謀の首を一閃の下にかき切った。
「……がはっ!!」
いかに強固な甲殻に身を包んだ蟲将といえど、急所を切り裂かれては一溜まりもない。見れば、少女の側には彼女を呼び出した本人である、月下部・小雪(デーモンのデジタルサマナー・g00930)も立っていた。
「や、やりました!」
「おのれ……貴様の仕業か、小娘!」
不意を突かれたことで、今度は参謀達の目が小雪に集中する。知略では名のある将に劣るとはいえ、腐っても参謀。すぐさま、小雪が連れている悪魔よりも弱いと察し、彼女に対して疑念を植え付けるような言葉を浴びせて来た。
「ふふふ……確かに、貴様の連れている魑魅魍魎は凄まじい力を持っているようだな。だが、そんな者が、いつまでも貴様の命に従っているだけだと思うのか?」
「お、お姉ちゃんの手枷で力は封じてます! ボ、ボクが頑張れば暴走なんてしない、です!」
咄嗟に否定する小雪だったが、しかし悪魔の少女は血に塗れた姿のまま、不敵な笑みを浮かべているだけだ。果たして、本当に制御できているのか。もしかすると、この悪魔は常に暴走する機会を窺って、自分を謀っているのではないかという疑念が小雪の中に浮かんで来たが。
「うふふふ……アハハハハ!!」
狂った笑い声と共に、悪魔はメチャクチャにナイフを振り回し、得体の知れない魔術で周囲に無差別攻撃を開始した。元より、この悪魔にとって、敵と戦い倒すのは遊びの延長でしかないのかもしれない。仮に小雪を謀っていたとしても、それで参謀達が有利になる要素はどこにもなく、戦場は更に混乱を増して行く。
「ひぇぇぇぇ! お、お助けぇ!」
「早く逃げるんだ! 殺されるぞ!!」
ついには、参謀の近くでもたもたしていた民兵達も逃げ出してしまい、もはや軍勢は総崩れ。歯噛みする参謀達だったが、もう彼らの力だけでは、この流れを覆すことは決してできず。
「ぐぬぬ……なんたること!」
「これでは、張任様に申し訳が立た……っ!?」
そこまで言ったところで、参謀の一人の首が、ゴロリと落ちた。これも、悪魔の使う魔術の力か。狼狽しつつも、それを悟られぬよう表情を作りながら、参謀達が見たものは。
「派手なところに目が行き過ぎては、こうやって足元掬われますよ。実際は、首が落ちてるわけですけど」
転がる首を足でボールのように受け止める、黄泉王・唯妃(灰色の織り手・g01618)の姿だった。
「暗殺者だと! いつの間に、このような場所まで接近されていたのだ!?」
「だが、我等の前に姿を表したのが運の尽き! ここで一気に始末してくれる!」
蜘蛛糸を武器にする唯妃は、参謀達からすれば、殆ど丸腰に映ったのかもしれない。もっとも、それこそが唯妃の狙い。敢えて隙を晒すことで、敵が油断して近づいてくれれば、仕掛けた罠にも嵌めやすい。
「貴様の死角は見切っておるわ!」
「もはや、逃げ場はないぞ! 覚悟せい!」
無防備を晒している唯妃に、調子に乗った参謀達が一斉に迫る。しかし、彼らの身体は唯妃に届くよりも先に、唐突に引き裂かれて宙を舞った。
「ぐげぁぁぁぁっ!!!」
「ふふふ……忠告はしましたよ。それを無視して迂闊に動くから、こういう目に遭うのです」
空中に絡め取られたかの如く動きを封じられ、その身から鮮血を流している蟲将へと唯妃が告げた。そう、彼女は既に攻撃のための手段を整えていたのだ。他の者達が攻撃している間に、周囲に斬糸を蜘蛛の巣の如く張り巡らせ、獲物が引っ掛かるのを待っていたのである。
同じ蜘蛛なら張任などではなく、自分の方に仕えていれば良かったのではないか。そんな唯妃の言葉は、しかし切り刻まれて無残な肉塊となった参謀達には、決して届くことはないのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【スーパーGPS】がLV3になった!
【飛翔】LV1が発生!
【友達催眠】がLV2になった!
効果2【反撃アップ】がLV3になった!
【ガードアップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV6になった!
結島・蘭杏那
ふふふっ……はははっ…今回の張任で何体目かしらね?本当アヴァタール級はしつこいわ。毎回性格が微妙に違ったりするけど、忠臣を演じるのは変わらないわね。でも何回も見てると【演技】なのが丸わかりね。誰に対して【契約】してるのかわからないけど、魏呉蜀関係なしにジェネラル級に尻尾振っていれば信用がなくなるわよ?その証拠にあなたの【薙ぎ払い】じゃ私を倒せないわ。
忠義一掃刃に徹底的に備えた上で挑発し、あえて一撃を受けて余裕をみせるわ。それで忠義の臣に対して揺らいだ所を狙って、愛馬とのチャージをブチかますわ!
まぁあなたは私と戦うのは初めてだけど、私は何度もその薙ぎ払いを見てきたのよ。
袁・雀蜂
※アドリブ歓迎、ネメシスモードはネメシスカード参照のこと
・行動
蜘蛛糸を警戒して上空を飛ぶのを控え、
全力で突撃槍によるチャージ攻撃を仕掛けるフリで接近する。
敵が【忠義一掃刃】で薙ぎ払いを繰り出して来たら槍を地面に突き立て、
棒高跳びの要領で飛び越えて懐に入り込みパラドクスで蹴り上げる
(技能:ダッシュ、ジャンプ、不意打ち)
・技演出
足先に作り出した闘気の針が蹴りと共に敵に突き刺さり
離れてから着地とともに爆発する
・心情
知名度が高い人物を真似ると
その知名度が高いほど奪える力は大きいのかな……、
まあ少なくともお前に『張任』の名はもったいないと思うけどね!
●偽りの義、偽りの名
張任率いる魏の軍勢は、伝令に扮したディアボロス達の策略によって総崩れとなった。
こうなっては、仮に張任一人が逃げ延びたところで、もはや軍としては機能しない。もっとも、それは張任とて理解しているのか、今さら逃げるような真似はせず、この騒動を巻き起こした者を排除すべく、ついに自らディアボロス達の前に姿を現した。
「貴様達か! 伝令に扮し、我が部隊を混乱させてくれたのは!」
普段は冷静沈着に振舞っている張任も、さすがにこれは見逃せなかったようだ。もっとも、敢えて三王に仕えて戦乱の拡大を誇る不義理の策士の末路としては、この上なく滑稽なものに違いはなく。
「ふふふっ……はははっ……! 今回の張任で何体目かしらね? 本当アヴァタール級はしつこいわ」
皮肉を込めて、結島・蘭杏那(剣の舞姫・g01039)は張任のことを笑い飛ばす。彼女は既に幾度となく張任と戦っており、それ故に忠臣を演じては破滅する彼の姿は滑稽以外の何物でもないのだ。
「知名度が高い人物を真似ると、その知名度が高いほど奪える力は大きいのかな? まあ、少なくともお前に『張任』の名はもったいないと思うけどね!」
疑問を口にしつつも、袁・雀蜂(ホーネットガール・g01434)は突撃槍を構えた。彼女の姿は、蜂を模した衣服を纏った普段のものとは異なり、その腕部や脚部、そして胸部までもが昆虫に近い形に変わっていた。
ネメシスモード。ディアボロス達の持つ復讐者としての怒りを極限まで高め、そして解放することで発動させる限界を超えた姿。だが、そんな雀蜂を前にしても、張任は何ら動揺することなく剣を抜き。
「貴様達が何を言おうと、我が忠義は変わらぬ! 今の我は、紛うことなき魏の将よ!」
その言葉と同時に、張任の持っていた剣が巨大化した。身の丈の数倍に膨れ上がった剣を振り回せるだけでも凄まじいが、なによりも恐ろしいのは、その攻撃範囲だ。
「さあ、来るがよい! 我が忠義により、貴様達など薙ぎ払ってくれる!!」
たった一撃で、大軍を一掃できる程の剣を構え、張任は叫ぶ。単に突撃しただけでは、いくら数を揃えたところで、纏めてやられるだけだろう。
「魏呉蜀関係なしにジェネラル級に尻尾振って、よく忠義なんて言えたものね。そんな偽りの忠義で、私を倒せるはずがないわ」
だが、蘭杏那は何ら臆することなく、そのまま張任へと突っ込んだ。槍を構え、雀蜂も続く。一見して無謀にしか思えない突撃だったが、しかし彼女達には考えがあった。
「……っと! そうはさせないよ!!」
巨大な剣に身を薙ぎ払われる寸前、雀蜂は槍を大地に突き立て、棒高跳びの如く宙を舞ったのだ。
もっとも、それで攻撃を回避できても、軸になっている槍は払われてしまう。その一方で、無策のまま突っ込んだ蘭杏那は敵の巨大な刃をまともに食らい、そのまま大きく吹き飛んだ。
「ふははは、その程度か! 口ほどにもないやつらよ!!」
手応えを感じ、張任は高笑いをして剣を納めた。しかし、それは彼の心に慢心という隙を作らせるための、ディアボロス達の作戦だった。
「甘いよ! ウチはまだ、やられちゃいない!」
「な、なにっ!?」
頭上で声がしたことで、張任が思わず顔を上げれば、そこにいたのは翅を使って羽ばたく雀蜂の姿。インセクティアや蟲将の翅は長距離を飛行するには向かないが、それでも空中で多少の姿勢制御をする程度には使えるのだ。
軸の槍を払われた際に崩したバランスは、既に取り戻していた。勢いに任せ、雀蜂は張任へと凄まじい蹴りを放つ。人外のものへと変わった腕や脚による一撃もまた、蟲の力を持つ者達の基本技。
「蹴り穿つ! 飛天流星脚が裏、衝天登竜脚!」
「ぐぅぅぅぅっ!!」
咄嗟に腕で受け止めた張任だったが、それでも雀蜂の足先についた闘気の針までは防げない。深々と腕を穿たれ、衝撃で後方に吹き飛ばされたところで、針が凄まじい輝きを放ちながら爆発し。
「お、おのれ……小癪な真似を……」
爆風の中から顔を拭って立ち上がるも、その眼前には無双馬に乗って迫る蘭杏那の姿が。
「貴様!? 先の一撃で、死んだのではなかったのか!?」
「残念ね。私は何度も、その薙ぎ払いを見てきたのよ。まぁ、あなたは私と戦うのは初めてだけど……」
それでも、急所に当てられることを防ぐ程度ならば造作もない。敢えて負傷して見せたのは、そちらの忠義を砕くための演技であると告げたうえで、蘭杏那は真正面から張任を跳ね飛ばす。
「ぬぅっ! この勢いは!?」
幾度となく戦ってきた相手だからこそ、蘭杏那には張任の守りの中で手薄ば箇所も知っていた。哀れ、張任は蘭杏那の突撃をまともに受けてしまい、情けなく大地を転がった。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【スーパーGPS】がLV4になった!
【落下耐性】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】がLV4になった!
【能力値アップ】がLV2になった!
獅子城・羽鳥
策士策に溺れた気分はどうだ、自称張任?
信用を得たいなら心の底から忠義を尽くしてみせるべきだったか……
もっとも、俺より強くて賢い復讐者が山程いるから無駄だ
残留効果活用
連係・アドリブ歓迎
自分のパラドクスと敵の攻撃方法の特性を考慮して戦う
可能ならば仲間を援護
勝利のためある程度のダメージは仕方ないが
仲間を不利にする行動はしない
常に《臨機応変》
内蔵火器も近接武器も使用
飛翔と《ダッシュ》《早業》《不意打ち》《一撃離脱》のヒット&アウェイ
特に捕縛攻撃や広範囲の薙ぎ払い攻撃に注意
防御は《地形の利用》活用や《忍耐力》で耐える
味方の消耗が激しいなら《フェイント》《制圧射撃》《爆破》で足止め、ドレインの機会を作る
孫・リア
「忠義」ねぇ……もう魏に居る時点で「張任の忠義」も何もないわよ
拠点参謀戦からそのまま星星に乗ったまま突撃して星星から離脱してまず一撃を食らわすわよ!
蜘蛛の糸は【ダッシュ】【飛翔】なども使って避けたり、『乱舞』の炎で燃やして避けるよ
【地形の利用】で相手の死角を取れるように動いて隙をついて『乱舞』を叩き込むわね!
……いくらアヴァタール級は所属する国関係なくても本人じゃなくても……こんな扱いじゃ張任殿も報われないわね……
【アドリブ共闘歓迎】
黄泉王・唯妃
※アドリブ&連携歓迎
ごきげんよう御同類、そしてさようなら。
同じように糸を使うようですがここは普通に殴殺するとしましょう。
右腕を【肉体改造】で3本の巨大な蜘蛛の足に変え唯々【強打】を繰り返します。
相手からの反撃の糸は敢えて受けて差し上げましょう。
同じ糸を纏めて強く引っ張る糸の切り方のコツとかを御指導してあげるのもいいですね。
「ほらほら、どうしたんです? 武人の誇りは? 忠義は? 貴方のやってることなんて所詮は薄っぺらい上辺だけのごっこ遊びだという事が理解出来ましたか?」
エトルリア・メイオール
連携、アドリブは歓迎だぜ
追いつめたぜ!今度こそ勝負だ!
地上は味方に任せて、あたしは【飛翔】で真上から突撃!
いくら知将でも、立体包囲では捌ききれねーだろ!
こっちが対処されなさそうなら、そのまま重量と勢いを乗せて突撃!
対処されそうなら空中に留まってモリ射出だぜ
敵の糸攻撃に対しては、【トラップ生成】で防壁を生やして妨害だ
途中で糸に捕まったらネメシス形態だ
緑鱗のでけぇ竜に姿を変え、パワーで敵の方を逆に引き寄せてやる!
忠義の臣つったか。忠義ならあたしにもあるぜ。あたしが忠義を誓うのは……世界だ!
あ、そうだ。戦いの後、張任の持ち物で夏候惇や樊城に繋がる手がかりがないか確認しとこうかな
●傀儡蜘蛛糸の計
手駒を失い、退路も失い、気が付けば広い荒野で張任に味方する者は誰もいなくなっていた。
「追いつめたぜ! 今度こそ勝負だ!」
「ごきげんよう御同類、そしてさようなら」
右と左から、エトルリア・メイオール(ロストロード・g01211)と黄泉王・唯妃(灰色の織り手・g01618)がそれぞれ迫り。
「策士策に溺れた気分はどうだ、自称張任? 信用を得たいなら、心の底から忠義を尽くしてみせるべきであっただろうが……」
「『忠義』ねぇ……。もう魏に居る時点で『張任の忠義』も何もないわよ」
前と後ろからは、獅子城・羽鳥(メタリックトルバドゥール・g02965)と孫・リア(勇武と炎を胸に秘めて・g03550)が退路を塞ぐ。
「どうやら、囲まれてしまったようだな。だが、それだけで勝ったと思わぬことだ」
完全に追い込まれているにも関わらず、張任は何故か余裕の表情を浮かべていた。
この状況で、いったい何故そのようなことが言えるのか。なんとも不気味な相手だが、それでも黙って彼を見逃すわけにもいかない。何らかの策があるのだろうが、それを気にして臆していたら始まらない。
こうなれば早々に終わらせてしまおうと、ディアボロス達は一斉に攻撃を開始した。まずはリアが全身に炎を纏い、槍と偃月刀を構えて突撃し。
「行くわよ! これが私の勇武の炎よ!」
張任を斬り付けると同時に、纏った炎を使って爆破する。辛うじて踏み止まった張任であったが、ディアボロス達は、ここで攻撃の手を休めるはずもなく。
「厭だわ、退屈……。これで少しは紛らわせてくれるのかしら」
今度は肩から三本の蜘蛛脚を生やした唯妃が、それを使って力任せに張任を殴り飛ばしたのだ。
「……ぐほっ!!」
純粋なまでに破壊に特化した一撃を食らい、さすがの張任も膝を突いた。その隙に高々と飛翔した羽鳥とエトルリアが、今度は張任の剣が届かぬ空から攻める。
「逃すか!」
「こいつで終わりだ!!」
重火器や投擲されたモリによる攻撃が、次々と張任に襲い掛かる。いかに強力なクロノヴェーダとはいえ、これだけ徹底的に攻撃を浴びせれば、もはや立っていることさえ適うまい。
「どうだ! いくら知将でも、立体包囲では捌ききれねーだろ!」
剣を抜くこともできないまま崩れ落ちた張任に、エトルリアは空中で勝ち誇ったように告げた。が、しかし、そんな彼女を嘲笑うかのように、張任は倒れたまま指先や後頭部から一斉に蜘蛛糸を射出して来た。
「……っ!? 来ます!!」
他の者よりも一瞬だけ早く気付いた唯妃が叫ぶも、張任の攻撃は止められない。瞬く間に蜘蛛糸で縛り上げられ、同時に他の者達も、全員が同じように捕らわれてしまった。
「くっくっく、残念だったな。そちらの御同類は気づいたようだが……蜘蛛は死んだふりが得意なのでな」
先程まで一方的にやられていたのは演技であると言わんばかりに、張任は更に蜘蛛糸でディアボロス達を締め上げる。脱出しようにも、糸はそう簡単に切れそうにもない。蜘蛛糸など触れれば切れるように思われがちだが、実際は同じ体積の鋼鉄にも匹敵する強度を誇る強靭な代物なのだ。
「く、くそっ……!」
「俺に油断があったか。まさか、そんな場所から糸を出してくるとは……」
空中にいるエトルリアや羽鳥でさえも蜘蛛糸に絡め取られ、彼らは敢え無く地上に叩き落されてしまった。立体包囲としては空中から攻めるのは正解だったが、なにしろ空には碌な障害物もなければ罠に利用できる何かもない。地形を利用し、あるいは罠を使って攻撃を防ごうにも、大元がなければどうにもならず、まともに攻撃を食らってしまったのだ。
「ふふふ……罠に嵌ったのは貴様達ということだ。さて、それでは一人ずつ、その首を刎ねさせてもらおうか?」
ここに来て、ようやく刃を抜き、張任がディアボロス達を見回した。このままでは、全員が殺される。だが、ここで敗北を認めるほど、彼らは諦めが早くはない。
「まだだ! まだ、負けたわけじゃねぇ!」
その身に宿した怒りの力。それを余すところなく開放し、エトルリアは緑鱗を持った巨大な竜と化す。いかに強靭な蜘蛛糸とはいえ、体積変化までには耐えられず、次々と音を立てて千切れ飛び。
「忠義の臣つったか? 忠義ならあたしにもあるぜ。あたしが忠義を誓うのは……世界だ!」
「小癪な! それならば、我が誓うのもまた世界への忠義! 魏、蜀、呉……どの国が勝とうと関係ない。我の忠義は、蟲将という種族の未来に誓うものだ!」
エトルリアが力任せに残った糸を引っ張れば、張任もまた全力で引き返す。もっとも、体格の差は如何ともし難い上に、そこへ更なる力が加われば、いかに張任とて対処はできず。
「ほらほら、どうしたんです? 武人の誇りは? 忠義は? 貴方のやってることなんて所詮は薄っぺらい上辺だけのごっこ遊びだという事が理解出来ましたか?」
「な、なにっ! ……ぬおっ!?」
そこへ唯妃が怪力に任せて糸を引っ張れば、ついに張任がバランスを崩した。捕縛したつもりが、反対に糸を利用され、自らの意思とは関係なしに引っ張り回されているのだ。
「よし、今度こそ決めるぞ!」
態勢の崩れた張任へ、羽鳥が内蔵火器で攻撃を仕掛ける。サイボーグである羽鳥にとって、武器は手に持って振るうだけではない。両手が使えず、満足に飛び回れなくとも、身体に備え付けられた砲の一つでも使えれば攻撃はできる。
「ぐわぁっ! 貴様、化け物か!?」
思わず叫ぶ張任だったが、蜘蛛の怪物に言われたくないと羽鳥は苦笑した。そして、満身創痍となった張任へ、今度はリアが纏った炎で糸を焼き払い。
「調子に乗っていられるのも、そこまでよ! これで決めるわ!」
そのまま勢いに任せて、張任の身体を刺し貫く。力では切れぬ蜘蛛糸とはいえ、燃やされてしまってはどうにもならない。
「……ぐふっ! な、なんと……我が……このような辺鄙な場所で……」
信じられない。八つの目玉を大きく開いたまま張任は静かに崩れ落ち、そして完全に動かなくなった。狡猾なる策士でもあった不義理の将は、これにてディアボロス達により討ち取られたのだ。
「ふぅ……どうやら、終わったみたいですね」
蜘蛛糸を解いて、唯妃が大きく身体を伸ばした。他の者達も張任の亡骸を囲み、それぞれ覗き込んだり突いたりしてみたが、今度は本当に死んでいるようだった。
「夏候惇や樊城に繋がる手がかりは……なんだ、何も持っていないのか?」
拍子抜けしたように、エトルリアが呟く。結局、この張任もまた、曹仁や夏候惇からは信用されていなかったということか。
「……いくらアヴァタール級は所属する国関係なくても本人じゃなくても……こんな扱いじゃ張任殿も報われないわね……」
史実と異なる存在にされ、その名誉さえも穢される。クロノヴェーダに乗っ取られた本来の張任もまた被害者なのだと、リアは深く胸に刻み込むのであった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
効果1【飛翔】がLV2になった!
【士気高揚】がLV2になった!
【怪力無双】LV1が発生!
【避難勧告】がLV3になった!
効果2【反撃アップ】がLV5(最大)になった!
【能力値アップ】がLV4になった!
【ダメージアップ】がLV7になった!