リプレイ
●天正大戦国・伊賀国――とある農村地域
パラドクストレインを降りたディアボロス達が目にしたのは、降りしきる雪の合間に見える、天魔武者の手で荒らされた農村。
家屋が壊され、備蓄を全て奪われ、震えあがる村人たちをよそに、ディアボロス達は天魔武者たちが残した痕跡を辿り、農村一帯を見下ろせる小高い丘を登り始めた。
小高い丘を登り切ると、頂上に圧政部隊の陣地が敷かれているのが目に入る。
その陣地の中には、圧政部隊の指揮官たるアヴァタール級『百地三太夫』と、護衛兼実働部隊のトループス級『伊賀忍者』の一団、そして彼らに働き手として囚われた村人たちの姿があった。
「もう我々の存在を突き止めたのですか、でぃあぼろす!?」
「百地様の手を煩わせるものか! 圧政を邪魔する輩は我らで討ち取って進ぜよう!!」
ディアボロスの姿を視認した伊賀忍者たちは、指揮官たる百地三太夫を庇うように前に出る。
その姿を目にしたディアボロス達は、交戦は避けられぬと咄嗟に得物を抜いていた。
有栖川宮・永遠
幼馴染で従者の悠(g02300)と参加
この世界も色々分かってきましたが、まだ天魔武者勢力の支配地域は広く、多くの罪なき人々が苦しめられています。相手が破れ被れの策を取るならば、つけ入らない選択はありません。
敵は手数が多いので一気に殲滅すべく、【高速詠唱】【連続魔法】【全力魔法】で竜宮砲を展開、戦況が悪くなる前に数を減らす事を重視。
敵の攻撃は【残像】にて急所を外し、戦闘不能になるのを防ぎます。余裕があれば、【戦闘知識】【観察】で敵の群れの動きを見定め、前に立ってくれる悠に伝えたいですね。
迂闊な策とはいえ、確実に打ち破らねば。悠、がんばりましょう。
近衛・悠
幼馴染で主人の永遠(g00976)と参加
まだまだこの世界の攻略はこれからだが、着実に進んでいる事は間違いないな。敵勢力も少し焦りが出てきたようだ。とはいうものの、この作戦に巻きき込まれている住民もいるようだ。策を破綻させ、これ以上の被害を防ぐか。
手数が多い忍びは厄介だな。【残像】で致命傷は外し、戦闘不能は免れたい。【高速詠唱】で陽炎の使者を発動、雷獣にサポートして貰いながら敵部隊の早めの殲滅を目指す。
こういう迂闊な策はうっかり成功すると巻き返しを許してしまう。確実に破らないとな。慎重に行こう、永遠。
●罪なき人々の解放を目指し
――しんしんと雪が降り続く、天魔武者の陣地内にて。
「まだまだこの世界の攻略はこれからだが、着実に進んでいる事は間違いないな」
近衛・悠(黄昏のフラメント・g02300)は、こそりと傍らの主人にのみ聞こえるように呟きながら、少し焦りを見せているようにも見える天魔武者『伊賀忍者』たちに目をやる。
悠の主人たる有栖川宮・永遠(玲瓏のエテルネル・g00976)もまた、従者の呟きに首肯しつつ。
「この世界の様子も色々分かってきましたが、まだ天魔武者勢力の支配地域は広く、多くの罪なき人々が苦しめられています」
「まあ、今は少しずつ支配から解放していくだけだな」
悠がそう呟きながら、ふと周囲を見渡すと、ディアボロスと天魔武者以外の人々の姿が目に入った。
「……この作戦に巻き込まれている住民もいるようだ」
悠の目に映っているのは、天魔武者達の後ろで寒さに震えながら蹲っている、働き手として連行されてきた周辺の農村の人々。
「一刻も早く住民を助けるためにも、今は策を破綻させ、これ以上の被害を防ぐか」
「ええ、相手が破れ被れの策を取るならば、つけ入らない選択はありません」
「こういう迂闊な策は、うっかり成功すると巻き返しを許してしまうからな。だからこそ、確実に破らないと」
気を抜かぬよう、あえて口に出す悠に対し、永遠はにっこり微笑みかけながら。
「迂闊な策とはいえ、確実に打ち破らねば。悠、がんばりましょう」
「ああ、慎重に行こう、永遠」
下手すると先走ってしまいかねない幼馴染をさり気なく宥めながら、悠は常闇のナイフを構え、永遠を護るように立ちはだかった。
天魔武者『伊賀忍者』は、様々な忍術や忍具を用い、手数で攻めて来る。
「一気に殲滅します!」
故に永遠は、先んじて全力の竜宮砲を発射すべく、龍の頭部を模した巨砲を具現化しようと詠唱を開始したが。
「“でぃあぼろす”に先手は打たせぬ!」
持ち前の敏捷さで永遠より早く動いた伊賀忍者のひとりが、背中にマウントしていた大型巨大手裏剣を手に取り、投げつけた。
両手で抱えるのもやっとの大きさの巨大手裏剣は、伊賀忍者の意のままに弧を描きつつ回転しながら空を飛び、永遠と悠の間をすり抜けた。
「うおっ!?」
巨大手裏剣に背中を掠められた悠は、その質量に圧され、無理やり前に押し出される。
「きゃっ!」
一方、悠の後ろで竜宮砲を具現化するために詠唱に集中していた永遠は、巨大手裏剣を完全には避けられず、両腕を深々と切り裂かれていた。
咄嗟に残像を生み出しながら身を引いたことで、急所への命中こそ避けたものの、両腕を負傷したため詠唱は中断されてしまう。
「やれやれ、手数が多い忍びは厄介だな」
背中に冷や汗が伝い落ちるのを自覚しつつ、悠は指を弾きながら雷獣を召喚。
「ま、こういう芸当も出来る訳だ」
呼び出された雷獣は大きく伸びをひとつした後、悠をサポートすべく周囲をうろつき警戒し始めた。
「斯様な獣を呼び出したところで! 忍法、幻霧分身の術!」
雷獣を見た伊賀忍者たちが、素早く印を切る。
直後、脚部から大量の霧が放出され、瞬く間に戦場を覆い始めた。
霧が濃くなるに連れ、大量の伊賀忍者の姿が霧の中に浮かび上がる。
そのほとんどはスクリーンと化した霧が映し出す幻影だが、雪が降りしきる中では真偽を見極めるのは困難だ。
(「これは、急ぎ本物を探し出さないとな」)
「雷獣、やれ!!」
「ガウッ!」
悠の命を受けた雷獣は、霧の中に飛び込み、本物の伊賀忍者を探し始める。
悠もまた、常闇のナイフを片手に周囲を警戒するが、霧に紛れて接近する本物の存在には気づけない。
密かに忍び寄った伊賀忍者が手にする短刀が、悠の喉を掻っ捌かんと閃く。
「お命、頂戴……ぐあっ!?」
「ガウッ!!」
だが、短剣の輝きを目に留めた雷獣が、悠を護るべく伊賀忍者に飛び掛かり、地面に押し倒し喉に噛みついた。
直後、永遠の詠唱が完成し、目前に竜宮砲が姿を現す。
「悠、お待たせしました! 天魔武者たち、これ以上の狼藉は許しません!!」
永遠が一喝すると同時に、龍の口から炸裂弾が撃ち出された。
――ゴウッ!!
――ドオオオン!!
轟音と共に撃ち出された炸裂弾は、着弾と同時に周囲に破片をまき散らし、霧に隠れていた4体の伊賀忍者を吹き飛ばす。
「雷獣、止めを刺せ!」
「ガウッ!!」
すかさず悠が雷獣に命じ、吹き飛ばされた伊賀忍者のうちの1体に飛び掛からせる。
悠に忠実な雷獣は、伊賀忍者が起き上がるより早く飛び掛かり、喉に噛みつき止めを刺していた。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【フライトドローン】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
終夜・香宵
……何と言いますか、あまりにも敵の行動が迂闊な気がしますね。何か策があるのか、はたまた楽観的なのか……
最も、どんな意図があろうとクロノヴェーダを殺す機会がきたのならば殺すのみです。今までもそうやってきましたので。
雪が降っていますので、念のため【寒冷適応】をしておきます。
お互いに存在を認識しあっていますので、小細工はせずに正面から読み方通りの【刧光突破】を狙っていきましょう。
敵がパラドクスで飛ばしてくる手裏剣は武器での破壊なり打ち払いなりを狙います。
敵の攻撃の対処時以外ではできる限りこちらから攻撃をし続けて、場を荒らしていきたいですね。
文月・雪人
※アドリブ連携歓迎
いやはや、無茶な上司というのはどの時代にもいるものだね
だが圧政強化など勿論阻止してやるまでだ
敵も失策とは分かっている様だけど
着実に戦力を削って城の攻略へと繋げよう
素早く状況を観察し敵の配置を把握
仲間と連携して油断なく戦うよ
しかしこれまた、如何にもな忍者達だね
伊賀忍者と名乗っているだけの事はある
不意打ちも得意の様だが、そうは問屋が卸しはしないさ
『逆説推理』の観察と【未来予測】で目くらましの攻撃を看破
霧を逆手にとって、パラドクスとして雷撃の力を込めた呪符を密かに周囲へ放っておく
敵が斬りつける刃に、雪月花の刀を合わせていなしつつ
周囲の呪符を念動力で操り、死角から敵に貼り付け撃破する
●失策か否かは関係なく
「……何と言いますか、あまりにも敵の行動が迂闊な気がしますね」
先んじたディアボロス達と同じ印象を漏らす終夜・香宵(闇夜・g00869)の紅い瞳は、油断なく残りの伊賀忍者たちに向けられている。
「何か策があるのか、はたまた楽観的なのか……」
「いやはや、無茶な上司というのはどの時代にもいるものだね」
香宵の呟きに、苦笑交じりに同意をする文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)もまた、素早く状況を観察し、指揮官含めた敵の配置を把握していた。
「しかも、敵も失策とは分かっているようだけど、圧政強化などもちろん阻止してやるまでだ」
着実に戦力を削って城の攻略へとつなげよう、と意気込む雪人に、香宵は静かに首肯しつつ。
「最も、どんな意図があろうとクロノヴェーダを殺す機会がきたのならば殺すのみです」
今までもそうやってきましたので、と穏やかに呟きながら、香宵は左手に貫魂槍殺の銘を持つ黒い槍を握り締める。
その香宵の姿に頼もしさを感じながら、雪人は改めて天魔武者たちに目をやった。
「しかしこれまた、如何にもな忍者たちだね」
内心、伊賀忍者と名乗っているだけの事はある、と雪人も感心はしているのだけれど。
(「不意討ちも得意のようだが、そうは問屋が卸しはしないさ」)
心の裡だけで、そっと呟きながら。
雪人は呪符を手に取り翳し、じっと忍者たちの動きを伺い始めていた。
双方にらみ合っている間にも、雪はしんしんと降り注ぎ、少しずつ地面を白に染めてゆく。
「しかし、この寒さは堪えますね」
降りしきる雪と身に沁みる寒気から身を守るため、香宵は右手を一振りし、圧政部隊の陣地とその周囲、半径300m程の空間を低温でも快適に過ごせる空間へと変化させた。
「おお? 寒く……ない?」
「ゆき、ふってるのに、なんからくになったべ?」
陣地内に囚われ凍えていた村人たちは、突然寒気から解放され、戸惑いながらもほっと一息ついていた。
これで、天魔武者との戦闘に時間をかけ過ぎても、村人たちが凍え死ぬことはない。
一方、クロノヴェーダは快適な空間の恩恵を受けられないため、天魔武者たちには村人たちが寒さに慣れたかのように一息つき始めた理由がわからない。
「まあ、働き手が凍え死なねばそれでよいか」
「こちらは殺すのみですが」
短く言葉を交わした後、香宵は黒槍を手に、正面から敵に肉薄する。
――今回は、最初からお互いに存在を認識し合っている。
ならば、小細工はせず、正面から挑むのみ。
もちろん、伊賀忍者たちも黙って香宵を見逃すわけなく、印を切り脚部から一斉に霧を放出する。
周囲に立ち込める霧がスクリーンの役割を果たし、瞬く間に無数の伊賀忍者の姿を浮かび上がらせ、香宵や雪人の目を晦ませて認識を惑わせようとするが。
「……然もありなん」
雪人は口元に穏やかな笑みを浮かべながら力ある呪を紡ぎ、瞬きひとつほどの時を先読みする力を自分と香宵に与えた。
さらに霧で双方の視界が遮られているのを逆手に取り、こそりと雷撃の力を籠めた呪符を伊賀忍者を囲むように放っておく。
「そこの復讐者、お命頂戴する!」
そうとは知らずに伊賀忍者のひとりが霧に紛れて死角から斬りつけようとする動きを、雪人は時を先読みする力を借りて寸前で看破し、突き出された刀を雪月花でいなす。
「!?」
看破されていた――刀を受け流された伊賀忍者が察した瞬間。
――バチバチバチッ!!
雪人が念動力でこそりと3体の伊賀忍者の背に貼り付けた呪符が発動し、その全身を雷撃で包み込んだ。
雷撃を受けた3体の忍者は、全身を激しく痙攣させたのち、うっすらを煙を上げながら擱座した。
「面妖な術使いめ!」
生き残りのひとりが雪人に毒づきつつ霧に紛れ迫る呪符を叩き落としながら、巨大手裏剣を投げつけるべく背中から下ろすが。
「私を忘れていませんか?」
霧に紛れつつ周囲を荒らしていた香宵が、手裏剣を手にした伊賀忍者を背後から強襲し、巨大手裏剣を叩き落とした。
直後、香宵の背後で突然闇が爆発し、僅かに伊賀忍者たちが動揺した。
その隙を突くように、香宵は爆発を利用して突進し、手裏剣を叩き落とされた伊賀忍者目がけて闇を纏った貫魂槍殺を真っ直ぐ突き出した。
「お命頂戴、と告げるのは、私の方ですね」
――ガキッ!
――ズブッ!!
爆発と突進の勢いが乗った闇槍の刺突は、手裏剣を落とされた忍者と、その後ろで動揺していた忍者の胴を串刺しに。
「みご、と……」
胴を貫かれた忍者2体は、動かぬ口で香宵を褒め称えながら、そのまま事切れた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【寒冷適応】LV1が発生!
【未来予測】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
神山・刹那
忍者ね。相手の虚をつくのが得意な連中だが、まぁ、どうでもいい
相手が何だろうと、眼前の敵は全て斬り捨てて進むのみ
幻霧分身の術で霧の結界を張り、スクリーンの様に投影しようと、精神集中で視覚ではなく、触覚や聴覚の感覚を感じ取り、空気の動きを感じたら、残像を残す速さで、フェイントを織り交ぜながら後の先をとり、相手を両断し斬り捨てる
「忍びが真っ向勝負してどうする?それ以前に、死人じゃないお前らには俺は倒せんよ」
●全て斬り捨て先へ行くのみ
――しんしんと雪が降り続きつつ、快適さが保たれている陣地の中で。
「忍者ね」
数をふたりにまで減らした天魔武者『伊賀忍者』の姿を目に留めた神山・刹那(梟雄・g00162)は、若干面倒くさそうに呟きを零す。
忍者と言えば相手の虚をつくのが得意な連中だと存じてはいるが、今はまぁ、どうでもいいことで。
「相手が何だろうと、眼前の敵は全て斬り捨てて進むのみ」
腰に佩いた『覇龍』の銘を持つ日本刀の柄を握りしめながら、刹那はじっと伊賀忍者を見据えつつ。
「そもそも、忍びが真っ向勝負してどうする? それ以前に、死人じゃないお前らには俺は倒せんよ」
「ぬかすか、“でぃあぼろす”が!! 忍法、幻霧分身の術!!」
刹那に挑発されたと思ったのか、ふたりの伊賀忍者が同時に印を切り、脚部から放出した霧を周囲に立ち込めさせる。
やがて、スクリーンと化した霧に大量の伊賀忍者の姿が投影され、刹那を包囲し始めた。
視界が濃い霧で閉ざされ、さらに何十倍にも増加した幻影の中から、本物の伊賀忍者を見つけ出すのは困難を極める。
だが、いくら幻影を増やされても、刹那は全く意に介することなく、精神を集中。
視覚に頼らず、耳と肌の感覚で空気の動きを確りと感じとり。
大量の幻影に紛れて霧を、雪を、そして空気を押しのけながら静かに迫る本物の気配を探す。
――ッ。
ほんの僅かに、右後方の空気の流れが変わる。
直後、刹那は背後に振り向きざま、覇龍を上段から一気に振り下ろした。
「奥義、朱雀」
――斬ッ!!
右後方の死角から忍び寄っていた本物の伊賀忍者に、刹那の刃が豪速で振り下ろされる。
「……ッ!!」
霧に紛れ込み死角を取った思い込んでいた伊賀忍者は、避ける間もなく頭から両断され、地に落ちた。
だが、残る最後の伊賀忍者が、刹那の背後から得物を構え肉薄する。
――残った忍者たちは、最初から刹那を挟み撃ちにするつもりだったのだろう。
だが、空気の流れで居場所を感知し即応した刹那は、覇龍を構え直しつつ、残像を引く程の速さで方向転換。
間近に迫る最後の伊賀忍者に、刹那はフェイントを織り交ぜながら後の先を取り、覇龍で周辺を薙ぎ払った。
――斬ッッ!!
斬撃の余波で、降り積もった雪を散らしながら。
刹那は己を殺めんとした最後の忍者の胴を一太刀で両断し、斬り捨てていた。
大成功🔵🔵🔵
効果1【神速反応】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV2になった!
●天正大戦国・伊賀国――とある圧政部隊の陣地
ディアボロスたちが襲撃部隊兼護衛の伊賀忍者を全員倒すと、奥で見守っていたアヴァタール級『百地三太夫』がゆっくりと立ち上がる。
「やはり、此度の策は迂闊だったか――“でぃあぼろす”どもよ」
その口から紡ぎ出される言の葉は、恐らく百地三太夫の本心だろうか。
「お主等に気取られた以上、此度の策は失敗だろうが、それでも拙者は九鬼様の、信雄様の命を遂行する」
――どうか、覚悟召されよ。
そう、静かに呟きながら。
百地三太夫は両腕から刀身を伸ばし、静かにディアボロス達と対峙した。
文月・雪人
貴方が百地三太夫か
冷静に戦況を読むその判断力
やはりこの地の天魔武者は侮れない存在だ
だからこそ納得のいかない事もある
迂闊であると分かっていて
何故こんな作戦に出たというのか
隠さずとも織田信雄の命令なのは知っている
だが奴は伊勢国に逃れ、今この地を治めているのは九鬼嘉隆なのだろう?
信雄の方が目上でも、嘉隆もまたジェネラル級の実力者と聞く
ましてやここは安土城も目と鼻の先の重要な地
愚策と分かっているのなら、無理に従わずとも良いだろうに…
魔王織田信長は実力重視だとばかり思っていたが
どれだけ有能でも、下剋上は無理なものなのか?
九鬼嘉隆率いる伊賀国天魔武者に敬意を示しつつ
下剋上から話を繋げて信長の事を聞いてみる
●煽りではなく、誠実に
静かに降りしきる雪の中、アヴァタール級『百地三太夫』と対峙しているディアボロス達の中から、文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)が他のディアボロス達に一言断り前に進み出て一礼。
「貴方が百地三太夫か」
「如何にも」
静かに首肯する百地三太夫に、雪人は九鬼嘉隆率いる伊賀国天魔武者に敬意を表しつつ言葉を繋げる。
「冷静に戦況を読むその判断力、やはりこの地の天魔武者は侮れない存在だ」
――だからこそ、納得のいかない事もある。
「迂闊であると分かっていて、何故こんな作戦に出たというのか」
雪人の問いに対し、百地三太夫からの返答は――痛いほどの沈黙。
その百地三太夫の態度からは、迂闊な策と理解していても上位者に逆らえぬ、クロノヴェーダの習性が垣間見えたような気がした。
「隠さずとも織田信雄の命令なのは知っている。だが奴は伊勢国に逃れ、今この地を治めているのは九鬼嘉隆なのだろう?」
「然り」
「信雄の方が目上でも、嘉隆もまたジェネラル級の実力者と聞く」
「それもまた、然り」
「ましてやここは安土城も目と鼻の先の重要な地。愚策と分かっているのなら、無理に従わずとも良いだろうに……」
雪人の本音混じりの問いに、百地三太夫は反応せず。
その意図を測り兼ねたか、雪人の口から本心めいた呟きが漏れた。
「魔王織田信長は実力重視だとばかり思っていたが、どれだけ有能でも、下剋上は無理なものなのか?」
その問いに対しても、百地三太夫はまた、無言のまま。
下剋上の話題から話を繋げ、信長の居城について質問しようと考えていた雪人は、言葉に詰まってしまった。
(「これは……もっと相応しい立場の天魔武者に振るべき話題か?」)
雪人が更なる言葉を探していると、百地三太夫がゆっくりと口を開く。
「お主が本当に聞きたいのは、上様の居所だろう」
首肯する雪人に、百地三太夫はならば、と続け。
「お主の誠実さに免じ、これだけ伝える……『お主らが上様の居所を知った所で、上様の居に行く事は絶対に不可能』とな」
絶対、とまで断言したその意味を、雪人が測り兼ねていると。
「では、問答はここまでだ。――いざ参る」
これ以上の質問は無用とばかりに、百地三太夫は両腕から伸ばした刀身を翳しながら、復讐者たちを排除せんと斬りかかった。
成功🔵🔵🔴
効果1【通信障害】LV1が発生!
効果2【グロリアス】LV1が発生!
※トミーウォーカーからのお知らせ
担当マスターが体調不良のため、ここからはトミーウォーカーの「相原きさ」が代筆します。ご了承ください。
神山・刹那
お、あんたが総大将か?
こいつらの忠義は立派だよ。命を懸けるに値しない大将にまで忠義を貫く。なかなか出来ることじゃない
とは言え、情報収集とかは得意じゃないんでな。来い。命懸けの真剣勝負と行こうや
シュリケン・ランチャーでの攻撃は死角から来る可能性が高いと思うのでそっちに少し山を張りつつ、精神集中で周囲の変化に気を配り、肉体改造で体を鋼鉄の様に変えつつ、微妙な変化を感じたら迷うことなくそこに意識を集中し、相手の攻撃を受け止め、二発目を撃つより早く神速反応で跳躍し、雲を裂き、大地よ砕けよと言わんばかりの渾身の一太刀を打ち込む
「戦場での俺は死人。死人は死を恐れない。お前には、分からないだろうな」
●口火を切るのは
「お、あんたが総大将か?」
トループス級の伊賀忍者を見事に蹴散らした神山・刹那(梟雄・g00162)が、その場に駆けつけ、声を上げる。
「如何にも」
百地三太夫は、そう呟きながら刀を振るうと見せかけて、大型の手裏剣を撃ち出してきた。
「こいつらの忠義は立派だよ。命を懸けるに値しない大将にまで忠義を貫く。なかなか出来ることじゃない。とは言え、情報収集とかは得意じゃないんでな」
刹那は、死角からの攻撃と山を張っていたお陰で、それに備えることが出来た。
何とかその攻撃を受け止め、受け流すことが出来た。代わりに多少、手にしびれが残るが……戦えないわけではない。
「来い。命懸けの真剣勝負と行こうや」
是と言わんばかりに、なおも百地三太夫は、専用の投射装置を用い、大型の手裏剣を撃ち出してくる。
一つ、また一つ。その手裏剣を何とかいなすと、刹那はその勢いのまま、目にも止まらぬ速さで飛び上がった。
「この切っ先に一擲を成して乾坤を賭せん!」
――雲耀の太刀(ウンヨウノタチ)。八相の構えから、大上段に振りかぶり、雲を裂き、大地よ砕けよと言わんばかりの渾身の一太刀を、百地三太夫へと打ち込んだ。
「……っ!!」
百地三太夫を守る装甲の一部がはじけ飛ぶ。
「戦場での俺は死人。死人は死を恐れない。お前には、分からないだろうな」
「……なるほど。貴様の言うことは分からんでもないが、良き太刀筋なのは認めよう“でぃあぼろす”」
百地三太夫はそう言って、刹那をディアボロス達にその瞳を向けたのだった。
成功🔵🔵🔴
効果1【一刀両断】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV3になった!
有栖川宮・永遠
幼馴染で従者の悠(g02300)と参加
総大将百地三太夫。迂闊な策でも実行せねばならぬのは上位級に逆らえぬ故
の悲しさですかね。でも大将級だけあって単身でも油断ならない。
不意を討たれて思わぬ所から奇襲される可能性があるため、悠の力も借りて【地形の利用】【観察】で周囲に気を配り、いつでも【残像】の急所外しと【結界術】での防御壁展開は常に意識しておきます。
悠に敵を引きつけて貰っている間に【高速詠唱】。捉えた気配をしっかり捉
えられるように【精神集中】。しっかり方向指定したペネトレイト・レイザーで狙撃します。
たとえ失敗の策といえど、無辜の民を巻き込む策は阻止させて頂きます。
近衛・悠
幼馴染で主人の永遠(g00976)で参加
まあ、破綻している策を命じられても従うしかないのは上位の存在に逆らえないクロノヴェーダの性質は損だよな。本人の器の大きさに関係なく。
単体でも軍勢一つの強さだ。全力で行く。
敵は忍びだ。死角からの急襲は得手だろう。【偵察】【観察】【看破】で敵の動きを見て、動きのパターンを【記憶術】で覚えておく。
。動きを捉えても痛手を受ける可能性はあるので、【残像】で致命傷は避ける。
永遠の術の詠唱が完了するまで邪魔はさせない。敵を食い止める。攻撃を凌いだら【呪詛】【毒使い】【貫通撃】【気絶攻撃】を併せた日蝕の使者で【両断】し、【グラップル】で蹴りを入れて【吹き飛ばし】する。
●苦戦を強いられても
「総大将百地三太夫。……迂闊な策でも実行せねばならぬのは、上位級に逆らえぬ故の悲しさですかね」
仲間達の戦いの行く末を見守りながら、そう呟くのは、有栖川宮・永遠(玲瓏のエテルネル・g00976)。
「まあ、破綻している策を命じられても従うしかないのは、上位の存在に逆らえないクロノヴェーダの性質は損だよな。本人の器の大きさに関係なく」
永遠の傍に控える近衛・悠(黄昏のフラメント・g02300)もまた、その言葉に同意する。
だからといって、油断していたわけではないのだが……。
「……!?」
「永遠!!」
ギリギリのところで、悠が盾になった。鮮血が花のように散っていく。
「知らぬと思っていたか、虚けめ」
「くっ……まさか、こうも意表を突くとは思わなかった」
死角からの強襲をしてくるとしてたのだが、そのタイミングまでは、図り損ねていたようだ。
だがそれでも、永遠に被害が来ないよう抑えられたのは、やはり備えていたからに他ならない。永遠もその様子に焦りながらも、冷静に高速詠唱を行っている様子。
「従者に主人……美しい主従関係というべきか」
「貴様に言われたくない!」
日蝕の使者(ニッショクノシシャ)で、敵の動きを看過しつつ漆黒のククリで両断し、そこで怯んだ敵を更に勢いよく蹴りを入れて、自らとの距離を取った。
それにより、後方にいる永遠に攻撃がしやすいようにするためだ。
しかし……怪我を負いながらの一連の攻撃で、悠はそのまま倒れ込んでしまう。
「お主の主を思うその忠義、見事なり」
「悠っ!!」
倒れ込む悠を見て、永遠の狙い定めた貫通力を秘めた魔力光線は、百地三太夫の致命傷を外してしまった。片腕を貫くことが出来たが、相手は装甲のお陰かまだ武器を振るえる様子。
「斯様な戦いの場でよそ見をしてよいのか」
「くっ……」
足元に倒れる悠を庇うように、永遠は結界でもって、その刃を食い止めた……かに見えたが。
「ああっ!!」
力に負けて、脇腹にその刃を受けてしまった。
「……永遠っ!!」
その声に気づいた悠がすぐさま永遠を抱きかかえ、百地三太夫から距離を取る。
「悠、怪我を
……!!」
「これくらいまだ平気だ。だが、永遠の傷の方が深い」
どちらもどっちな怪我具合だが、百地三太夫は、二人をそれ以上追い込むことはしなかったのだった。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【光学迷彩】LV1が発生!
【完全視界】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
【ロストエナジー】がLV2になった!
終夜・香宵
百地三太夫のあの様子、何か策があるのではなく、本当にただの迂闊だったようですね。
お陰で遠慮なく殺せるのでありがたいことです。
それにしても、上位の者には従うしかないクロノヴェーダの特性がこういった形で響くこともあるのですね。
上が迂闊でも百地三太夫自身の戦闘能力は高そうですので、油断せずにいきましょう。
こちらの攻撃の気配を隠すために、あえて【殺気】を全開にしたまま敵の周囲を移動しつつ様子を伺い、好機の予感がしたら【抱き死める腕】で攻撃といきましょう。
敵の攻撃には撹乱目的もあるようですので、動きを止め防御姿勢を取って受けた後に、落ち着いて状況確認を行うという対処をしましょう。
●その影は静かに
時間は少し遡る。刹那が戦いを開始したときに、終夜・香宵(闇夜・g00869)は、既にこの場に潜んでいた。
(「百地三太夫のあの様子、何か策があるのではなく、本当にただの迂闊だったようですね」)
そう論じるのには少し早いようにも感じるが、香宵はそう判断したようだ。
(「お陰で遠慮なく殺せるのでありがたいことです。……それにしても、上位の者には従うしかないクロノヴェーダの特性がこういった形で響くこともあるのですね」)
影に潜みながら、香宵はその機会を伺っていた。
なぜなら、上が迂闊でも百地三太夫自身の戦闘能力は高いと判断したからだ。
そして、その時は、不意に訪れた。
「……永遠っ!!」
「悠、怪我を
……!!」
仲間の二人が離れたところで、百地三太夫が僅かに見せた隙を突いたのだ。
「……!!」
「安心してください。すぐに楽になりますよ」
香宵の抱き死める腕(ダキシメルカイナ)が、背後から現れた魔力でできた闇の両腕が、百地三太夫を優しく抱き留めたのだ。
「くっ……小癪な真似を!!」
焦るように百地三太夫が印を結んで、魔導火遁・黒炎華を放って、何とかその腕から離れることが出来た。
更に香宵へと放たれた魔導火遁・黒炎華は、ギリギリのところでなんとか躱すことが出来た。
どうやら気づかれたようだ。
「流石は総大将ですね」
その敵の動きを賞賛しながらも、香宵は次の戦いに備えるべく、再び影に潜むのであった。
成功🔵🔵🔴
効果1【活性治癒】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!
文月・雪人
果たすべき使命の為に、退かぬ覚悟はお互い様だ
その生き様に敬意を持てばこそ
此方もまた気を引き締めて、全力で相対したい
仲間と連携し、油断なく雪月花の刀を構え三太夫と対峙
鋭い[観察]眼によって敵の本質を見極める
百地三太夫といえば、石川五右衛門に忍術を教えた者と聞く
あの大型手裏剣は如何にも忍者武者らしい装備だが
物語の名により力を得ているのなら、腕も確かなものだろう
【未来予測】【反撃アップ】で手裏剣の射出と軌道を[看破]
正面から刀を合わせ、僅かでも軌道をずらし攻撃を凌ぎつつ
背後からクダ吉の[不意打ち]…と見せかけて
気を取られた隙を狙って自ら踏み込み『光明一閃』!
【命中・ダメージアップ】な斬撃で斬り伏せる
●光明を見据えた先へ
「果たすべき使命の為に、退かぬ覚悟はお互い様だ」
彼の……百地三太夫のその生き様に敬意を示しながら、文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)もまた、動き出す。
香宵の不意の攻撃から逃げながらも、彼女へと攻撃を仕掛ける力量を感じながらも、雪人は力強く踏み込んでいく。
「お主の誠実さは、“でぃあぼろす”にしておくのには惜しい」
手裏剣を放ちながら、百地三太夫は再びそう告げた。
「そう言ってもらえると、なんだかむず痒いな」
手裏剣を正面から刀を合わせ、僅かでも軌道をずらし攻撃を凌ぎながら、機会を伺う。
幾度となく戦った所為か、その勢いは始めよりも落ちているようにも感じられる。
――百地三太夫といえば、石川五右衛門に忍術を教えた者と聞く。あの大型手裏剣は如何にも忍者武者らしい装備だが、物語の名により力を得ているのなら、腕も確かなものだろう。
それは先ほどまでの戦いを見て、よく理解していた。
だからこそ、こちらも侮ることなく、全力で。
「クダ吉!!」
生まれたチャンスを生かすため、クダギツネ『クダ吉』を背後から呼び出し、不意打ちを放つ。
「なっ!?」
敵がクダギツネに気を取られている間に、雪人は。
「……見えた、進むべき道はこの先に!」
「……っ!!」
全身全霊の力を込めた、刀による強力な雪月花の、月のように鋭い白銀の刃が百地三太夫の体を深く切り裂いて。
「見事なり“でぃあぼろす”」
そう告げて、百地三太夫はゆっくり背後から倒れるとそのまま、爆発してその身を消し飛ばしたのだった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【建物復元】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
野本・裕樹
※アドリブ・連携歓迎
戦でこそお役に立てませんでしたが、せめて荒らされた村の復興でお力になれれば。
雪が降って寒さが厳しいようですから、私たちが去った後も寒さを凌げるように暖かい衣類を支援物資として持って行きましょう。
裏地に綿を沢山詰めた小袖が良いでしょうか。
復興作業中は【寒冷適応】も使っておきます、村の人にも効果があるのがありがたいですね。
復興作業は手の足りない部分を補いたい所ですが…欲しいのは【土壌改良】、農地のケアでしょうか。
他には持っていけるようなら鉄製の農具も支援物資の中に、この時期あたりから普及している筈なので数が揃えば今後の農作業も楽になって負担が減らせるのではないかと思います。
有栖川宮・永遠
幼馴染で従者の悠(g2300)と参加
(携帯救急箱で自分の脇腹の傷と悠の傷を手当て)ええ、大丈夫ですよ。苦戦の事は今後の糧にしましょう。
支援セットが用意されてるのは嬉しいですね。雪が降って物凄く寒そうですので悠と暖かい衣類を持ち込みます。
私は【修復加速】で住居の修繕を。屋根の修理や壁の隙間を修繕しますね。
足りない修繕の材料は悠に【怪力無双】で運んでもらいましょう。後燃料になる薪の運搬も悠に頼みましょうか。
辛い状況にある方々を助けるのも復讐者の役目。悠、頑張りましょう。
近衛・悠
幼馴染で主人の永遠(g00976)と参加
全く、永遠にひどい怪我を負わせるなんて従者失格だな。そうだな、反省会は帰還してからにするか。
攻略旅団で用意してくれた支援物資セットはありがたく使わせてもらうぜ。
俺は永遠の【修復加速】で使う建材や、燃料に使う薪を【怪力無双】で運搬する。
後、支援物資セットで重い物があれば【怪力無双】で運ぶのを手伝うぜ。
ああ、力仕事なら任せろ。復讐者は戦うだけが任務じゃない。辛い状況の人たちを救う事も大事だ。もう一踏ん張りだ、永遠。
●戦い終えて、そして人々を救うために
村に静けさとつかの間の平穏がもたらされた。
圧政を敷く者もいなくなったお陰で、村の人々も人目を憚らずに、いつもの仕事に取り掛かる様子。
先ほどの戦いで傷を負った、有栖川宮・永遠(玲瓏のエテルネル・g00976)は、いつも持ち歩いている携帯救急箱を取り出し、自分と従者である近衛・悠(黄昏のフラメント・g02300)の傷の応急処置を行っていた。
「全く、永遠にひどい怪我を負わせるなんて従者失格だな」
苦々しい思いで、悠はそう告げる。自らの傷の手当てを永遠にしてもらうことに先ほどの悔しさが込み上げてくるようだ。
「そんなことありませんよ。悠が居てくれたおかげで、致命傷を受けずに済んだのですから」
「……そうだな、反省会は帰還してからにするか」
「ええ、苦戦の事は今後の糧にしましょう」
治療を済ませ、二人はそのまま、人々の救援へと向かう。
悠は予め持ち込んだ建材や燃料に使う薪を運んでいく。
怪我はしていていも、これくらいの運搬くらいはお手の物だ。
「ああ、力仕事なら任せろ。復讐者は戦うだけが任務じゃないからな」
他にも、重い物があれば、率先して運んでいくお陰で、人々もとても助かっているようだ。
対して、永遠は今の寒い時期に対応できるよう、温かい衣服を人々に手渡していく。
「それでは、ここも修繕しておきますね……」
また、雨が滴る屋根の修理や、壁の隙間の修繕も行っていた。これだけすれば、人々の暮らしもだいぶ楽になってくるだろう。
「辛い状況にある方々を助けるのも復讐者の役目。悠、頑張りましょう」
「ああ。もう一踏ん張りだな、永遠」
二人はそう声を掛け合い、できる限りのことを人々へと施していく。
少し遅れて現地入りしたのは、野本・裕樹(刀を識ろうとする者・g06226)だ。その手には裏地に綿を沢山詰めた小袖といった、暖かい衣類を持ってきていた。
「戦でこそお役に立てませんでしたが、せめて荒らされた村の復興で、お力になれれば……」
その想いで、この地にやってきたようだ。綿が入っている小袖も、人々にとっては重要な衣服。裕樹が持ち込んだ衣服も人々に喜ばれているようだ。
「ありがとう、おねーちゃん!」
そう子供に言われて、裕樹の顔も自然に綻ぶようだ。
「どういたしまして」
復興作業中は、裕樹は更に寒冷適応も施し、人々の助けにしている。
それだけではない。
「復興作業は手の足りない部分を補いたい所ですが……今、必要なのは【土壌改良】、農地のケアでしょうか?」
その斬撃が纏う風の威力を、そのまま畑を耕す力に変えて、次々と荒れた土壌に救いを与えていく。
それに少し少ないが持ってこれた鉄製の農具も、村人達へと手渡していった。
「これは使いやすい」
どうやら、農具も好評のようだ。きっと、今後の農作業の負担を少しでも和らげる力になるだろう。
「これなら、もう大丈夫そうですね……」
ディアボロスが支援したお陰で、人々の顔にも徐々に笑顔が戻ってくる。
一通りの支援を終えたディアボロス達は、村人達に温かく見送られながら、帰途へとついたのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【土壌改良】LV1が発生!
【修復加速】LV1が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】がLV3になった!
【能力値アップ】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV2になった!