リプレイ
奉利・聖
さて、奪還した後のアフターケアも我々の務め
混乱の渦中になることは避けられない…出来るのはそれを最小限に留めることだけだ
差し当たってまずは環境整備をやらないといけませんかねぇ…
まずは動いてる間に止まってであろう車を【怪力無双】で運んで、邪魔にならないように避けておきます
で、【泥濘の地】で動きだしても殆ど影響の内容に準備しておいて
ジェットの発着に邪魔になるような障害物も撤去撤去
今まさに飛んでいる飛行機が問題ですね…【飛行】を使って強引に操縦席に入り込みますか
【操作会得】があるので操縦は問題ありません
とりあえず着陸させておいて、これも【泥濘の地】で止めておく
ここまでやっておけば十分でしょうね
ジュリオ・ヴェント
(サポート)
情報収集を得意とし、元気いっぱいにあちこち走り回っている少年。
困っている人を助けたいという気持ちが強く、クロノヴェーダに苦しめられている人々のためには努力を惜しみません。
手先が器用で物を作ったり細工したりすることも得意。
自分が前に出るより、仲間のサポート役をする方が好きです。
「大丈夫。オレたちがなんとかするから!」
「過去を、大切なものを奪ったクロノヴェーダを赦さない!」
パラドクスは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。他のディアボロスに迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
●カイロ国際空港
当初より存在が確認されていた、獣神王朝エジプトはディアボロスとの決戦の末に滅亡。
奪還した北アフリカにパラドクストレインが到着し、奉利・聖(クリーナー/スイーパー・g00243)とジュリオ・ヴェント(人間のレジスタンス諜報員・g03277)が降り立った。
聖はカイロ国際空港に向かうことを提案し、ジュリオもそれに同道する。
「奪還した後のアフターケアも我々だけができることでしょう」
「オレも聖おにいさんのやりたいこと、お手伝いするよ! なにか心配なことはあるかな?」
「まずは環境整備ですかねぇ、空港周辺から対処しましょう」
……付近を見回ると、聖の懸念した通り、輸送トラックや旅客バス、乗用車がまばらに点在していた。
事故で封鎖することがあれば、帰還した人々の移動を妨げてしまう。
「トレーラーは路肩に移して、中型車以下は駐車場に移しますか。帰還する方が居ても大丈夫なよう、なるべく車間距離もとらないと」
【怪力無双】を発動すると、ジュリオと二人で貨物車を道路の端に寄せ、乗用車はパーキングエリアへ移送していく。
気候さえ静止し続けていたのか、手の平に砂埃がつきはするものの、車体に積もった様子はない。
……移動させた車には、車止め代わりに【泥濘の地】も展開して、動きだしたときの保険もかけておこう。
ひとまず空港までの安全を確保すると、聖達は飛行機の発着場へ向かった。
「ジェット機の発着に邪魔になるようなものは……“アレ”だけですね」
聖が視線を頭上に向ける。視線の先には、刻逆によって空中で静止する航空機。
航空機の巡航高度は、おおむね33,000フィート――およそ10,000mの高さに及ぶ。
それが“高度500m以下で静止する”ことが、どれだけ危険であるか? ――動きだした瞬間、態勢を持ち直す間もなく、地面に衝突する危険性が極めて高い。
(「乗り込めそうな機体は離陸直後か、着陸寸前のものだけですね」)
「ジュリオくん、飛行機を移動させるから格納庫に誘導してもらえますか?」
「わかったよ! 停められそうな場所を確認しておくね!」
ジュリオの背を見送ってから、聖が【飛翔】して着陸態勢の機体へ一直線に近づくと、緊急用ドアを作動させ操縦室へ潜りこむ。
操縦席で【操作会得】を発動させていると、通信機からジュリオの快活な声が聞こえてきた。
ジュリオも残留効果を使って、管制塔の電子機器を操作しているようだ。
「聖おにいちゃん、用意できたよ!」
「では、機体を着陸させます」
握り締めた操縦棍を傾けると、静止していた機体がゆっくりと降下し始める。
すでに着陸態勢に入っていた機体は、予定通り発着場に降下した後、ジュリオのナビゲートを受けて格納庫へ収められていった。
ランディングギアに【泥濘の地】を施し、機体のエンジンを停めておけば、急に動きだすことはないだろう。
(「機内には操縦士だけでなく、添乗員と数十名の乗客が居たはず。……念には念を入れませんとね」)
着陸させた“無人”の航空機を見つめて数瞬……次の機体へ飛び立つ。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【平穏結界】LV1が発生!
【友達催眠】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
【アクティベイト】LV1が発生!
一・百
※アドリブ連携歓迎
他の方の作戦には協力的に
夜に止まったというが走行中の車などは移動させよう…
運転…は操作会得で出来るから…
ちゃんとエンジンもきって急に動く車がないように
タンクローリーとか夜間だから物資運搬系の大型車とか走っていそうだ
大きな車はあまり見たことないのでおっかなびっくり
あ、でも面白い…
端に寄せるついでに少し運転
一応、故郷ってことになるんだよな…
古代の面影のない街並みに苦笑
こんな世界になるなんて思わなかったな…
ピラミッドが見えれば苦笑
リビアの歴史は、海上貿易を行っていたフェニキア人や、ギリシア人の入植事業から始まった。
旧都テーベ、ナイル川沿岸部から遠く離れたこの地を、一・百(気まぐれな狐・g04201)が“異郷”と感じたのは必然だっただろう。
「新宿島とも雰囲気が違う……エジプトは、あっちの方だろうか」
見慣れない景色に戸惑いつつ、『まずは安全確保を』と、百は気を引き締める。
大通りに出てみると、無人の――運転手がいただろう――自動車を発見。
ドアを開けようとハンドルを引いてみるが、
「開かない……施錠する人もいるか」
幸い【無鍵空間】も使えるため、6分程度で解錠できた。
運転席に乗りこんで【操作会得】を発動すると、近くの駐車場へ車を移動させていく。
(「運転する機会は少ないが、意外と面白いかも……」)
移動させた車はエンジンを停め、鍵も抜いておく……これでいつ“帰還”しても大丈夫だろう。
(「刻逆が深夜に起きたからか、車の数も思ったより少な――」)
「っ!!?」
百が驚愕したのも無理はない。突き当たりを曲がる直前に、巨大な影――タンクローリーの存在に気付いたのだから。
楕円状のタンクは新宿島でも見た気がするが、ここまで近づいた記憶はない。
「後ろに載っているのがタンク、だよな。……想像以上に大きい」
ひとまず幅寄せしておこうと、キーロックを解除して運転席へ……壁にぶつからないよう慎重にハンドルを回す。
(「普通の車よりハンドルが重い……ぶつかったら大ごとだし、ゆっくり動かさないと」)
……ヒヤヒヤしながらも、輸送車の幅寄せは無事達成。
運転席を飛び降りた百に向かって、砂漠から乾いた風が吹きつけてくる。
「……俺の故郷は、どんな場所なんだろうな」
遠く離れた異境の地で、百は未だ記憶の蘇らぬ“故郷”へ想いを馳せた。
成功🔵🔵🔴
効果1【アイテムポケット】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
一・百
【百夜】
故郷の大地だけど、ここは俺の知らない時代
でも奪還した大地に変わりない…
この土地の歴史や環境に詳しい人…
他の地域とはかなり違うだろうし
考古学者とか植物学者とか
そうそう研究者とか…
シャムスと凱歌を
家族は過去の人とっくに生涯を終えていて何も出来ない
だからかな少しでも何かしたいと思うのは
せめて今を生きて行く人達の為に出来る事を…
友達催眠を使い帰還させた人に丁寧に説明
何が起こりどんな戦いがあったか奪還に至った経緯を
質問にも分かりやすく返答しよう
まだ全員を戻せず申し訳ない
いつか必ず全員を…その為にも今は新宿に来て力を貸して欲しい
他に一緒に帰還させたい人がいないか確認し
空港へ送り届ける
アドリブ等歓迎
シャムス・ライラ
【百夜】
この砂漠の国の帰還
感慨深いな
農業、灌漑施設、風土病
この地方の環境等の専門家の帰還を
確か大学があるはず
そこで資料等を入手
必要なら【書物解読】で情報取得
農業、植物学、医学、薬学、
植物学、歴史、考古学
それら研究者、技術者等の家へ行き
百と勝利の凱歌を
そして丁寧に現状説明
突然目覚めて驚いている事と思う
だが以前の世界の姿を取り戻す為
貴方がたの力を貸していただきたい
今は一部だが少しずつ環境整えて
いずれは全ての人々をと思っている
他に取り急ぎ生活環境を整えるのに必要な専門家に心当たりはあるか
話を聞きつつ可能なら其方の方々も帰還を
揃ったら彼らを空港へ送り届ける
故郷、家族を思う百をそっと見守り
アドリブ等歓迎
●Way Home.
周辺地域の安全確保を済ませ、一・百(気まぐれな狐・g04201)は、シャムス・ライラ(極夜・g04075)と共に大学まで足を運んだ。
敷地内は薄い芝生や並木、吾妻屋のような休憩所も目につく。
二人の目的地は学長室。――帰還候補となる、大学教授などの学者を調べるためだ。
学長室に潜りこむと、保管された在籍名簿やファイルを、テーブルに積み上げていく。
「この土地や歴史、環境に詳しい人がいいな。他の地域に比べて特殊だし……ああでも、しばらく日本で生活してもらうのか」
「そうですね。日本文化や日本語が話せる方を優先しましょう」
名簿だけでも膨大な情報が詰まっている。
【書物解読】で補足してもらいつつ、候補者のページに付箋を留める。
まず、農業従事者や灌漑施設――いわゆる貯水ダムなどの関係者は、“現場”に必要な人材だろう。日本へ長期滞在すると活躍の場から遠のいてしまう。
生活様式や文化も異なるため“来日しても問題なく生活できる”ことも必須条件だ。
(「必要とされやすい学問ですと……医学、薬学辺りでしょうか。日本でも風土病の研究はできるでしょうから」)
名簿につけた付箋を取り外して、シャムスは百を見遣る。
「百、帰還させる学者殿は決まったか?」
「ん……俺は考古学と、植物の学者にする。ただ、日本で生活できそうな人がこんなに少ないとは」
――考古学/先史学は、遺跡や遺物によって人類史を研究する学問。
彼らも日本へ一時避難するが、その知識は役立つ機会があるかもしれない。
十分な人数が揃ったとシャムスは判断し、
「では、お迎えにあがりましょう」
「ああ……この大地の人々を、最終人類史へ呼び戻す」
頷き返す百と共に学長室を後にする。
――それぞれの自宅を訪問する際、先んじて【友達催眠】を使ったことで、接触時の混乱は抑えられた。
【勝利の凱歌】で“帰還”を果たした大学教授、研究者らを、百は複雑な心境で見つめる。
(「ここは俺の故郷の大地だけど、数千年後の知らない世界でもあって……家族も、もう居ない。なにもかも過ぎ去った後だ」)
――目の前に居る者達は、シャムス達の状況説明に困惑し、互いを見合っている。
刻逆による世界改竄、新宿島、奪還戦……しかも『謎のチカラで一年半も停止させられていた』のだ。当然の反応だろう。
その姿が、百には新宿島に漂着した、あの日の自分と同じように思えた。……だからこそ、少しでも何かしたい。少しでも彼らの助けになりたいと思い、百は言葉を発する。
「質問があれば、答えられる範囲で答えよう」
学者達は“何を聞けばいいのか解らない”ようだった。
丁寧に説明されても、あまりに途方もない話で、まだ理解が追いついていないらしい。
……質問がないことを確かめ、シャムスが学者達の前に一歩、踏みだす。
「改めてお願い申し上げる。どうか、貴方がたの智慧を貸していただきたい。そして、以前の世界の姿を取り戻そう」
――荷造りが済み次第、カイロ国際空港へ移送する。
再集合までの間、シャムス達は遠くに映る砂漠地帯を眺めていた。
「世界の裏側の国に理解が深い学者となると……そう多くないか」
シャムスは“生活環境を整えるのに必要な知識をもつ、日本で問題なく活動できる専門家がいないか”聞いて回ったが、該当する人物は出てこなかった。
百も確認しようと思ったが――、
(「誰もが帰還させてほしい人は居る。家族、友達、恋人……でも、まだ帰還できてない人達は大勢いる」)
すでに帰還した人々も、まだ大切な人と再会できていない中で、最終人類史を守り立てようとに尽力している。
逢いたい人に会えない――その辛さを知るからこそ、百は断念した。
「――早く取り戻さないとな。今を生きていく人達のためにも」
ぼんやりと呟く百の横顔を見つめ、シャムスは小さく頷き返した。
学者達が戻ってきたとき、カイロ国際空港への移送が始まる。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【友達催眠】がLV2になった!
【書物解読】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV2が発生!
クィト・メリトモナカアイス
んんーむ。
同じ地とは思えぬ。4600年経ってるんだっけ……?
昔から続くオアシスとかあればそこ凱歌を歌う。。
方針:獣神王朝の人々を元の時代に帰還させる
彼らの子孫も刻逆で消えているだろうし、今の時代に影響はないことだろうけど。
お手製の死者の書を広げ、復興支援で出会ったオアシスの民たちのことを想いながら凱歌を歌う。
大いなるトートは、我らが勝つことでディヴィジョンが滅ぶと言った。
けれど、世界は滅んでも人は滅びない。
汝らと会えることはきっともうないけれど。
我は其の名を忘れぬ。故に、汝らの霊魂は滅びぬ。
この過酷な地で信仰とともに生きてきた民たちが、帰還した地でも力強く生きていけたことを祈ろう。
●最果てからの祈り
「……んんーむ。同じ地とは思えぬ」
クィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)は敢えて、砂漠地帯の町へ向かった。
広大な砂漠において水源は生命線となる。――リビア砂漠も例外ではなく、オアシス周辺に街が形成されたようだ。
過ぎた歳月はおよそ4600年。クィトの知るオアシスは、見る影もないほど変わり果てていた。
(「我の望む者達は、最終人類史を助く道に繋がらないだろう。しかし、“存在しなかったこと”にさせはしない」)
彼女が願う対象は、獣神王朝エジプトにいた人々――ただし現在進行形である“最終人類史”に、ではない。
正しい歴史を歩んだB.C2546年へ帰還させるのだ。
「帰還の刻は来た。改竄世界史に翻弄された者達を、我が導こう」
オアシスの前に膝をつき、手製の死者の書を広げ、クィトは【勝利の凱歌】を歌い始めた。
水源を寄る辺に生きた者達を想い、吹き抜ける風に涼やかな歌声を乗せて、北アフリカに響かせていく。
エジプト奪還に尽力したクィトが救った民は何十、何百にも及ぶだろう。
(「大いなるトートは、我らが勝つことでディヴィジョンが滅ぶと言った……けれど、世界が滅ぼうと人は滅びはしない」)
……人々を想う中で、ふと家族が脳裏をよぎる。
神を騙る外法の獣達によって、従順な奴僕に変えられてしまったが、
(「父よ、母よ、弟よ。邪悪なる偽神は討ちとった。……せめて、正しき歴史の中で天寿を全うできたことを願う」)
――歌いきったのち、クィトは空を見上げた。
時代が移り変わろうと、青空は色褪せず……空を見上げたまま、クィトは呟く。
「相見えることは、きっともうないけれど……我は汝らを忘れぬ。我が想う限り、汝らの霊魂は滅びぬ」
帰還した証拠は見つからないだろう。遺言も途絶えてしまっただろう。
それでも、人々が元の時代に帰還できたと信じたい。
少女は祈る。……信仰を支えに生きた民が、過酷な環境でも“幸福な人生”を歩んだと。
連綿と紡がれる、人類史の最先端から贈ろう。熱砂の民に幸あれ。
苦戦🔵🔴🔴
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
ラズ(g01587)と共に
リビアへ
そうだな。エネルギー分野の協力が得られると心強い
ラズと相談しながら手分けしよう
俺は報道関係者を探そう
国際報道機関の駐在記者か、現地の大手報道機関辺りか
全体帰還の際に、報道機関を通じて広く人々へ情報を伝えられる方
人々に伝えるための原稿やマニュアルを作るために
できれば日英仏語どれかと、現地の言語や事情に通じている方
現地感覚と国際感覚の両方を持つ方
飛翔で現地へ飛び、凱歌を歌い帰還を
丁寧に説明を
今の年月日、刻逆、現在の世界、復讐者と新宿島
アフリカの人々の為に、あなたの力が必要だ
…協力して頂けないだろうか
彼らの家族や同僚の希望あれば共に帰還を
カイロ空港までドローンで送る
ラズロル・ロンド
エトヴァ(g05705)と共に
リビアへ
石油埋蔵量がアフリカ1で
輸出の9割が石油
エネルギー問題には期待が高まる土地だね
スマホで解った事を口にしつつエトヴァと相談しながら
僕は石油を扱う企業の偉い人を探そう
現状を鑑みて献身的に動ける人が理想だけど…
まぁ、利益や評価も計算に含めて慈善活動出来る方かな
他にも、発電施設や、石油の貯蔵輸送方法など設備の運用と管理に詳しい方も探したい
場所の目星がついたら飛翔で飛び
凱旋を歌う
丁寧に現状を説明し
エネルギーは人類に必要不可欠
君達専門家の意見と指揮が必要なんだ
と新宿へ来てもらう事をお願いする
家族や信頼する仲間の帰還希望があれば受け
カイロ空港までドローンで送る
●
ラズロル・ロンド(デザートフォックス・g01587)、エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)の両名は、帰還事業を始める前に、リビア国内の生産業について確認しあう。
「石油埋蔵量はアフリカ圏第1位、そして輸出の9割が石油。新宿島にあった分を【液体錬成】で増やしてるけど……なにが起きるか解らないからねー」
スマホが表示する情報を見ながら、ラズロルは眉間のシワを指で伸ばした。
最終人類史であれば、冷暗所に保管した1リットルのガソリンが、残留効果によって8時間後に10倍の10倍……つまり100リットルに増殖できる。
同様に、100リットルのガソリンも、8時間後には10,000リットルにも増やせるのだ。
今は生活環境を維持する為に、有志のディアボロスが増やし、人々も節度を意識した生活を送っているだろう。
……石油タンカーを数隻、爆沈するような大規模な損失が起きない限り、石油不足は“杞憂”と断言できる。
「まあ、大量の液体燃料を保管するなら、タンカーはあって困らないさ。後は……報道記者も見つけたいな。情勢に進展があれば広める必要があるし、なにより母国の言葉を見聞きできると、それだけで安心する」
「そだね、知らない場所で生活するのは勇気がいるから……日本で活動経験のある人、見つかるかな」
やや不安は拭いきれないが、探してみなければ解らない。
ラズロル達は、目的の相手が見つかるよう祈りながら【勝利の凱歌】を歌い……そして。
“帰還”してきたのは、とある輸送会社の代表取締役。
そして、世界中を飛び回っていた報道記者。この二名だ。
彼らが滞在していたホテルの食堂に集まり、エトヴァ達は激変した世界について告げる。
「お二人は、今日が何日だと思うだろうか」
「8月15日、では?」
「……今は2023年2月。お二人は1年半、停止した時間の中にいたんだ」
刻逆、改竄された歴史、新宿島とディアボロス――世界に起きている“異常”を、エトヴァは真摯に伝えた。
ここに来るまで利用客はおろか、従業員さえすれ違わなかった……その異様な状況が彼らに“現実”を突きつける。
驚き、困惑、そして不安を隠せない様子に、ラズロルも眉を垂れ、
「……話を聞いただけで実感、沸かないよね。でも、新宿島で色んな人が協力して、最終人類史を維持しているんだ。僕らと一緒に、自分なりの戦い方で戦ってる」
「アフリカの人々の為に、あなた方の力が必要だ。……協力して頂けないだろうか」
心理的動揺を隠せない様子だったが――それでも、二人は頷き返した。
必要な人材はいないか尋ねると、輸送会社の代表は『最高業務責任者』『最高財務責任者』の二名を要望。
実地業務、財政管理の二大トップが揃うなら、就労先としても機能するだろう。
記者はアフリカ圏以外に、東アジア圏、ヨーロッパ圏も滞在経験があったらしく、『日本語と英語、アラビア語の簡単な翻訳ならできる』そうだ。
確保した人材としては、十分すぎるほど優秀な面々だろう。
――数時間後、荷物をまとめた四人を乗せ、【フライトドローン】が飛び立った。
空港に着いたら、後は羽田行きのジェット機が彼らを導いてくれる。
「あの社長さん、家族は呼ばないの?って聞いたら、“今は世界を支えるとき。家族の笑顔は激務の後で”ってさ」
イタズラっぽく笑うラズロルに、エトヴァはおかしそうに笑みを返す。
「しばらく執行業務が山積みだものな、社員は二人だけだから。……だが、強力な支援者を見つけられてよかったよ」
――獣神達の消滅によって、新たな帰還者が新宿島に集っていく。
しかし、北アフリカには、まだ帰還を果たしていない大勢の人々が残される。
必ず迎えにくる――決意を新たにリビアを発つ。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【勝利の凱歌】LV1が発生!
【友達催眠】がLV3になった!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【アクティベイト】がLV2になった!