オーストリアの首都ウィーンの復興

 攻略旅団の方針に従い、解放直後の大淫魔都市ウィーンの人々の救援に向かいます。
 淫魔大樹の断末魔のエネルギーを奪おうとした、4体のジェネラル級淫魔の全てを撃破した事で、断頭革命グランダルメの淫魔勢力は(『1793年』にいる革命淫魔を除いて)ほぼ壊滅しました。
 これを受けて、ジェネラル級淫魔を一度に失ったことで、指揮系統を喪失したオーストリア周辺の淫魔を掃討し、都市を解放する作戦も開始されています。
 作戦が成功すれば、淫魔の勢力圏であったオーストリア周辺の危険度は大きく下がる事でしょう。

 オーストリア地域の中心であるウィーンは、街に残っていた(淫魔大樹に囚われていた)住民の数に比べてかなり広く、オーストリア周辺地域の人々が安全に移住できる大都市として整備する事が可能です。

 街の住民達への支援に加えて、都市の再整備や、ウィーンの人口が増加してもその人口が支えられるような、周辺の農村の整備などを行って、オーストリア地域の安定を目指してください。

甦れ、芸術の都ウィーン(作者 ツヅキ
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#断頭革命グランダルメ  #オーストリアの首都ウィーンの復興  #オーストリア  #大淫魔都市ウィーン 


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#大淫魔都市ウィーン


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「さて、と。今回のお願いは大淫魔都市ウィーンの復興なんだ」
 リュカ・アルページュ(人間のサウンドソルジャー・g01327)によると、現在のウィーンは4体のジェネラル級淫魔を撃破したことで淫魔勢力はほぼ壊滅状態。
 攻略旅団の方針に従い、この大都市の建て直しを進めることになったのだそうだ。
「首都であるウィーンが解放されたことがきっかけで、他のオーストリア都市も続々と解放作戦が進んでいる。これらの地域から人が流れてくることも踏まえて、拠点となる地域の整備をお願いするよ」

 今回、ディアボロスに復興を頼みたいのはウィーン市街地の復興と郊外に広がる農地の開拓だ。まずは家や建物を直して人が住みやすい街づくりを行う。そして、人口が増えても養えるような農地があれば人々も安心して自立した暮らしができるはずだ。
「もう冬が目の前だから、今年の収穫は間に合わないかもしれない。だけど、種を撒いておけば来年にはたくさんの穀物や野菜が実る。それは人々の未来への希望にもなるんじゃないかな」
 もちろん、ウィーンの人々も再建を手伝ってくれるに違いない。
 市民も職人も、芸術家だって、まずは劇場や教会がなければその腕を振るう事すらできないのだから。
「あ、それと! 実はね、ウィーンの人々が困ってることがひとつあるんだ。害獣ってわかる? あのね、街のそこかしこでネズミが増えて困ってるんだって! 食料は齧られるわ、伝染病の原因にもなるしで駆除を手伝ってあげたらきっと喜ばれると思うんだよ」
 リュカは片目を閉じて、ディアボロスにお願いする。
 人々には解決の難しい問題も、ディアボロスであれば手助けできることがあるだろうから。

「ウィーンの復興が進んだら、このオーストリア地域も獣神王朝エジプトのオアシス都市みたいな場所になれる。クロノヴェーダの支配の届かない、人々が自由に生きられる街にね」
 リュカは微笑み、ディアボロスを案内するための準備を整える。
「それじゃ、いってらっしゃい」

「ふう……」
 元は画家であったらしい男がぼろぼろの服を纏い、力無く瓦礫に腰かけている。まるで戦争の砲撃を受けた後のように崩れ落ちた建物は教会の残骸だった。
 かつて、男は教会の天井に絵を描いた。教会だけではない。劇場の壁や橋の柱にも。しかしそれらはもはや見る影もなかった。男には仕事もない。食べるのにも困り、住む家を無くした者達が路上で生活している時に誰が絵を描いてくれと頼むだろう。
「チチッ」
 足元を小さな生き物が這いまわる。
「ネズミか……」
 男はため息をついた。
 もはや、元の街は戻ってこないのだろうか。
「そんなのは御免だがな。街を立て直すにしてもどこから手をつければいいのやら、お手上げだ」


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●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【水源】
1
周囲に、清らかな川の流れを出現させる。この川からは、10秒間に「効果LVトン」の飲用可能な水をくみ上げる事が出来る。
【怪力無双】
1
周囲が、ディアボロスが怪力を発揮する世界に変わり、「効果LV×3トン」までの物品を持ち上げて運搬可能になる(ただし移動を伴う残留効果は特記なき限り併用できない)。
【トラップ生成】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の空間を、非殺傷性の罠が隠された罠地帯に変化させる。罠の種類は、自由に指定できる。
【修復加速】
1
周囲が、破壊された建造物や物品の修復が容易に行える世界に変わる。修復に必要な時間が「効果LV1ごとに半減」する。
【土壌改良】
2
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の地面を、植物が育ちやすい土壌に変える。この変化はディアボロスが去った後も継続する。
【建造物分解】
2
周囲の建造物が、ディアボロスが望めば1分間に「効果LV×1トン」まで分解され、利用可能な資源に変化するようになる。同意しない人間がいる建造物は分解されない。
【口福の伝道者】
1
周囲が、ディアボロスが食事を摂ると、同じ食事が食器と共に最大「効果LV×400人前」まで出現する世界に変わる。
【クリーニング】
1
周囲が清潔を望む世界となり、ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の建造物や物品が、自動的に洗浄殺菌され、清潔な状態になる。
【アイテムポケット】
1
周囲が、ディアボロスが2m×2m×2mまでの物体を収納できる「小さなポケット」を、「効果LV個」だけ所持できる世界に変わる。

効果2

【能力値アップ】LV2 / 【命中アップ】LV1 / 【ダメージアップ】LV3 / 【ガードアップ】LV2 / 【ドレイン】LV2 / 【ロストエナジー】LV1

●マスターより

ツヅキ
 解放直後の大淫魔都市ウィーンに暮らす市民の救援シナリオのひとつです。
 街の住民たちへの支援や都市の再整備、農村の建て直しや拡大など、ウィーンの人口が増加しても問題なくなるような施策を行うことでオーストリア地域の安定を目指してください。
 選択肢ごとの復興内容は以下の通りです。

 ①ネズミの駆除。
 下水道を根城にしているネズミが都市部にまであふれ、数を増やしています。食料を齧られたり、衛生面での問題が懸念されているようです。

 ②教会や劇場などの公共施設や住宅の復興。
 市街地は半壊した建物が多く、瓦礫や取り壊すのを待っている建物でいっぱいです。先の見えない復興に人々は疲れ、失ったものの大きさに落胆している様子ですが、何とかしたいという気持ちは抱き続けています。

 ③郊外の農地開拓。
 オーストリア地域をクロノヴェーダから解放し、人々の自立した暮らしを守るための農地を開拓するのが目的です。排斥力があるので、当時の技術で可能な範囲かどうかの検討が必要です。

 共同プレイングをかけられる場合はお相手の呼び名とID・もしくは団体名をプレイング冒頭にお願いします。
100

このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


クレイ・ロックウェル
ネズミ退治だな、承知した。

ネズミが増えるということは、繁殖に困らない環境を得ているのだな。
食糧がかなりネズミに盗まれているようだ。

食糧の保管方法や生ごみの処理方法、
下水道からの侵入口に金網を張る対策等について
住民に考えてもらう必要があるが
それは後に行うとして
まずは下水道に赴き大規模なネズミ駆除を行う。

ネズミは群れごとに巣と縄張りを持ち、
その周辺が行動圏になると聞く。
良く観察して巣を探し、駆除を進めよう。

この規模ならボスネズミがいるかもしれないな。
相手がネズミの王であれば俺はさしむきクルミ割り人形といったところか。
クリスマスには相応しい話だ。
さあ一匹も逃さんぞ。

※アドリブ・連携歓迎


「さて、と。いかにもネズミの巣がありそうな場所だな……」
 クレイ・ロックウェル(アーベントロート・g03894)は下水道の中を覗き込んだ。いるわいる。地面には真っ黒な糞がびっしりとこびり付き、暗闇の奥からは甲高い鳴き声がひっきりなしに聞こえた。ここまで殖えるまでにいったいどれだけの食糧が盗まれたのか、考えるだけでもため息が漏れる。
 長身を屈め、クレイは周囲を観察することから始めた。彼らの縄張りをたどり、巣を目指す。まるでクルミ割り人形だなと思って苦笑した。
「ネズミの王はご不在か? クリスマスに相応しく、決着をつけようじゃないか――なあ」
 ひと際巨大なネズミがクレイの前に現れたのは、同区画の半分ほどを駆除し終えた頃合いであった。己の縄張りを荒されたことで“ネズミの王”はひどく怒っている。
 だが、クロノヴェーダと渡り合うディアボロスにとってはいくら巨大であろうがネズミはネズミ。クレイはひょいと尻尾を摘まんで宙吊りにしてしまった。
「キキッ、キィッ!」
「俺の勝ちだな」
 クレイは暴れるネズミに平然と言った。
「この後も住民に食糧の保管方法や生ごみの処理方法を検討してもらったり、下水道からの侵入口に金網を張る作業なんかが待ってるんだ。あんまり長くお前に構ってもいられないんでね。さあ、強制退去の執行だ」
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【修復加速】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!

エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
【FK】
連携アドリブ歓迎

今は苦難の終わり
ここから、街は歩き出してゆけるから

……大丈夫、芸術の灯は絶えることはない
再び熾る日は目前
一人の芸術家として、手伝おう

ああ、頑張ろうな
街の人達の笑顔のために

どのくらいの数だろうな
街は広いし、効率よく行きたい所だ

新宿から嵩張らない鼠誘引剤を持込み
【トラップ生成】で罠を仕掛けて回る
餌につられ中に入れば扉が落ちる檻、くっついたら剥がれないトリモチを板の上に敷いた物
誘引剤を中央に仕掛けておこう

設置場所は下水道の出入口、食糧庫や、通り路となる建物や扉の隙間
住人に聞込みをして、よく目撃される場所に仕掛けて回ろう
街の人々にも手伝ってもらえるといいな

クリーニングもお手伝い


レイ・シャルダン
【FK】
連携・アドリブ歓迎です。

この時期に路上で生活は流石に…。
もう部屋の中でも寒いと言うのにね。
皆が笑って冬を超えられるように頑張りましょう。

ネズミですか…。
一匹見かけたら何十匹と言う話もありますし、
一体どれくらいの数がいるのでしょうね。

【トラップ生成】をお借りして、とりもちの様な粘着シートのトラップを作ります。
持ってきたネズミの餌になる様な物を置いて。
街や建物のネズミが出入りしそうな所に複数しかけます。
ネズミを首尾よく捕獲出来たらいいですね。

その後街や、住民の服等に対して
【クリーニング】をかけて行きます。
うん、ネズミも住み着かないような清潔な環境は維持しないとですね。


 瓦礫に座り込んだ人々が咳をしているのを見たレイ・シャルダン(SKYRAIDER・g00999)は優しく彼らの背を撫でながら励ました。
「お困りのようですね? 私たちもお手伝いしますから、元気を出してください」
「それは有り難いが、ネズミはすばしっこいし、数も多くて――」
「ご心配はいりませんよ、ね?」
 レイはエトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)と目配せを交わし合う。ふたりの手にはパラドクスで生成されたネズミ捕りの罠があった。
「お、おお……!?」
 期待に目を輝かせる市民にエトヴァが紳士的な一礼をする。芸術を身に着けた者の素養を思わせる雅な身のこなしであった。
「害獣の駆除はお任せを。大丈夫、芸術の灯が再び熾る日はすぐに来るさ」
 そして始まった大捕り物にウィーンの街がざわめいた。
「こっちにもたくさん入ってるぞ!」
「ねずみさんがはりついてるこのねばねばした白いのなーに?」
「うちの方にも仕掛けてくれ、でかいのが棲みついていて困ってるんだ」
 誘引剤や餌につられたネズミが檻に入った途端に扉が落ちて閉じ込められた利、粘着シートに足を取られてもがいたり。ネズミが捕まるたびに市民は大喜びで【FK】のレイとエトヴァに感謝した。
「ほんとにいっぱいいましたね、ネズミ……」
「ああ。よほど居心地がよかったのかもしれないな」
 エトヴァは住民に案内され、街の各所に罠を仕掛けていった。特に下水道の出入り口や食糧庫の周辺などでは山のようにネズミが捕れた。
「大漁だな。これは根本から改善する必要がありそうだ」
「ですね……再びネズミに襲われないためにも、まずは清潔な環境づくりが大事でしょうか」
 駆除を終えた後、レイはクリーニングで害獣駆除の仕上げを行う。道路や建物はゴミひとつ無くぴかぴかに輝き、人々が着る服も綺麗になった。エトヴァも手伝い、広い街区をカバーする。暗い雰囲気だった街は明るくなり、人々にも笑顔が戻った。
「ありがとうございます。ネズミが消え、街が綺麗になったことで私達の気分もだいぶよくなりました」
「こちらこそ、お役に立ててよかったです」
 レイは市民と握手を交わす。
「さあ、復興を進めましょう。家をなくした人がこれ以上凍えないですむように、笑って冬を超えられるように……!」
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【トラップ生成】LV1が発生!
【クリーニング】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV2が発生!

クレイ・ロックウェル
ネズミが片付いたところで建物の復興だな。
さすが大都市だがひとつひとつ地道に頑張るとしよう。

まずはどこから取り掛かるのが良いか皆に聞いてみよう。
まとまらなければ教会からだな。

ウィーンの冬は厳しい。
避難場所になるし復興作業中にも心の支えになるだろう。
何よりクリスマスが近い。

【建造物分解】で教会の残骸を資材に変え、
地元の皆と協力して再建していこう。
材木の余分が確保出来たら燃料に使える。

【修復加速】もある。大物の方が効率が良いだろう。

天井ができたら後で画家を呼んで絵を描いてもらおう。
俺は芸術にはとんと疎いが芸術家の手伝いならできる。
皆が見て希望を得られ、暖かくなるような絵だといいな。

※アドリブ歓迎


エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎
ラズ(g01587)と一緒に

新宿島から皆で扱いやすい鋸や工具類を持込む

ああ、一つずつ積み上げていこう
街に日常を取り戻し……より良い明日を掴もう
皆、手伝ってくれないか

俺は【怪力無双】で、建造物の再建を手伝う
資材運び、大工仕事
力仕事なら任せて、と笑んで
建物の軽微な損傷、家具などは【修復加速】し修復を

今こそ、皆の力が必要なんだ
住民達に協力を仰ぎ
建築家や大工、職人らの専門家の教えの下
図面を引いて、作業を分担しよう

……余裕があったら、劇場や教会を再建したいんだ
芸術家なら、活躍の場を自分達の手で造るのもいいものさ

ラズ、こっちも順調だよ
協力しあえば、驚くほど速いな
街は確かに蘇る……頑張ろうな


ラズロル・ロンド
連携アドリブ歓迎
エトヴァ(g05705)と一緒に

ネズミも居なくなって少しスッキリしたら
今度は撤去と修復作業かな〜
こういうものは地道な作業でも一つ一つ着実にやって行けばいつかは終るよ
僕等も手伝うから、一緒に頑張ろう
と街人達を元気付けながら率先して動こう
【建造物分解】で建ってる物は健材に一纏めにし
瓦礫も使える物は使い使えない物は撤去を
【修復加速】も使い修復も行って行くよ
レンガを積んで家が出来れば
ほら一つ進んだ
あっちも手伝おう

エトヴァの方はどう?
一緒にやればもっと早く進むでしょう
皆でやればどんどん進んで行くよ
頑張ろう!


フェリシティ・マーノット
腹が減っては復興できへん。
ちゅうことで炊き出しするで。

復興作業現場の近くに調理できる場所を探す。
無かったら作る。

持参した材料で栄養があってあったかいスープを作って配る。
ランフォードスープにタマネギとかウィンナーを足して美味しくアレンジした感じやね。
パンと一緒にどうぞ。元気出るはずや。あんずジャムもあるで。

ちっちゃい子にはジンジャークッキーもあるよ。
いや大人も欲しかったら持ってて良えけど。
他のとこでお腹空かしてる人がいたら
ここで炊き出ししてるって教えてあげてな。
動けへん人には届けたって。

そういえばクレイも来てるやろ。
時々【口福の伝道者】で増やしてもらお。
食べてもらいたいし。

※連携・アドリブ歓迎


 寒空に凍えていた人々の顔に笑顔が戻る。悩まされていたネズミは消え、ディアボロスのおかげで綺麗になった街並みはそれだけで清々しい。

 クレイ・ロックウェル(アーベントロート・g03894)たちは街の中心部にある教会を解体し、資材と瓦礫を分ける作業から始めることにした。
 厳しいウィーンの冬を越すにあたって、人々の心の拠り所であり、身を寄せる避難所ともなり得る教会の復興から手をつけてはどうかというクレイの意見に多くの賛成が集まったのだ。
「俺もそれがいいと思う。余裕があれば劇場も。ここは芸術の街だからな、そうだろう?」
 エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)の微笑みを向けられた芸術家たちは嬉しそうな表情を浮かべ、次々と頷いた。
「ああ、俺たちにも手伝わせてくれ」
「勿論だ。頼りにしている」
 駆け寄った子どもがクレイの袖を引き、じっと瞳を見つめる。
「クリスマスにまにあう?」
「大丈夫だ、間に合うさ」
 クレイは膝をついて目線を合わせると力強く頷いた。ディアボロスによる修復加速の効果もあって、これまでとは比較にならない速度で作業が進んでいる。
「これは使えそうだな」
 建材の分別を行うラズロル・ロンド(デザートフォックス・g01587)の周囲にも市民たちが集まっていた。彼らはラズロルの指示に従い、使える建材を一纏めにして積み上げる。
 通りを挟んだ向かいから、クレイが合図を送った。
「材木の端材はこっちに寄越してくれ。燃料にしたいんだ」
「りょうかーい」
 ラズロルは笑って手を振り返し、区切りの良いところで一息をつく。
「ふぅ~、撤去作業はやりがいがあるね。あれだけ荒れていた場所が少しずつ片付いていくのって気持ちいいな」
「はい!」
 大人たちに混ざって少年たちも顔を真っ黒に汚しながら作業を手伝っている。ラズロルは破顔して彼らの頭を撫で、「頑張ろう」と彼らを心から励ました。
「おーい、エトヴァ! こっちも頼んだよ」
「力仕事ならなんなりと」
 見た目とは裏腹な怪力で資材を担ぎ、軽々と運ぶエトヴァに市民が驚きの声を上げる。これぞ怪力無双の本領発揮であった。
「建築家や大工はいないか?」
 エトヴァが尋ねると、群集から何人かの男たちが名乗り出る。彼らはすぐに新しい建築物のデザインを検討し、図面の引き方をエトヴァに教えた。エトヴァは完成した図面を配り、人々に作業を振り分ける。
「ふむふむ。こうかな?」
 もらった図面をもとにラズロルはレンガを積み上げる。
 地道な作業だが、一つ一つを着実に。
 間に休憩を挟みつつ、やっとのことで一つめが完成した。
「できた!」
「おおッ」
「やったぞ!」
 一緒に作った人々と喜びあったり、次を手伝いに走ったり。決して楽な仕事ではないが、皆でやれば辛くない。ウィーンの復興は確かに進みつつあった。
「エトヴァの方はどう?」
「順調だよ」
 お互い、顔や服が汚れているのは勲章のようなものだ。
「頑張って街を甦らせような」
「そうだね、頑張ろう!」
 
「はい、皆で分けてぇな。動かけへん人には届けたって」
「ありがとう!」
 フェリシティ・マーノット(ラココット・g03901)からジンジャークッキーの入った袋をもらった子どもたちが嬉しそうに駆け出した。
 入れ違いでやってきた老婆が遠慮がちに尋ねる。
「ここで炊き出しをしていると聞いたんだがね……」
「そやで。腹いっぱい食べってや」
 にっこり笑い、フェリシティは大きな鍋からスープをよそって老婆に差し出した。たっぷり煮込んだタマネギとウィンナーを足した滋養満点のランフォードスープ。
「おお……! ありがや、ありがたや」
 両手をこすり合わせるように拝む老婆の目に涙が光る。
「照れるからやめてや! はい、パンと一緒にどうぞ」
 パンに添えたあんずジャムの甘酸っぱさは、クロノヴェーダの支配に疲れていた人々の心を解きほぐす効果があったようだ。温かい食事を取った人々はさっきよりも顔色がよく、復興作業にもより力が入った。
「おっ、クレイがおるやん」
 フェリシティは知人の姿を見つけ、声をかける。
「休憩する時は言ってな? 皆の分も足りるよう、増やしといてもらうさかい」
「助かる。ちょうど天井ができたところなんだ」
 クレイは画家を呼び、仕事を失って落ち込んでいた彼を勇気づけるように言った。
「あなたの出番だ、頼む」
「あ、ああ……!」
 新しく建てられた教会の周りには手伝う人々が集まっていた。クレイも率先して梯子をかけたり、絵具を運んだりと助力を惜しまない。
「完成だ!!」
 民衆が歓喜に泣きむせぶ中、クレイはまぶしそうに描かれたばかりの天井を見上げる。明るく暖かな色調を使い、花や生き物といった生命力にあふれるモチーフを配することでとても瑞々しいイメージが表現されていた。
 希望を象徴したかのような絵画に見守られ、人々は新しい教会で初めての祈りを捧げる。
 クリスマスを間近に控える冬の日のことであった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【建造物分解】LV2が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
【口福の伝道者】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV2が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!

レイ・シャルダン
【FK】
連携・アドリブ歓迎です。

今何もないこの目の前の景色が、
これから1つの村に変わると思うと
何だかやる気も出てきちゃいますね。
さぁ、畑を耕して行きましょう。

まずは周辺を散歩しながら畑を作るのに適した場所を探し
街の人達と相談の上、農地を決定します。

【土壌改良】を使って周辺の土壌を変え
更に【怪力無双】を使って鍬を振るいさらに畑を耕して行き
区画分け等も行い、畑としての体裁を整えましょう。

ふぅっ…、ふふ。
冬だって言うのに汗かいちゃいますね。

【アイテムポケット】から小さなショートケーキと飲料を取り出して。
休憩に頂きましょう、【口福の伝道者】で数を増やして皆で如何ですか?
メリークリスマスですよ。


エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
【FK】
連携アドリブ歓迎
アイテムポケットで新宿から質の良い農機具や、測量道具、現地に適した種苗を持込

地平へ目を細めて
ああ、ここが新たな一歩の始まり……
住み良い村、一面の実り豊かな農地……未来絵図は見えるだろうか

さあ、始めようか
怪力無双し仲間と協力、手分けを
土壌改良を借り
住宅や水利の良い場所へ計画を立てて農地開拓

俺は簡単な測量を行い
植付けしやすい面積に区画分けして、目印に杭を打っていく
農地の割当ても、輪作も、畑が単位になるだろう
正確な形の土地で農業効率も上がるといい

持ち込みの農機具で、畝作りや畑の整備
余裕あれば冬蒔きの種苗を植える
移住者さん達とも一緒にやろう

地道に身体を動かすのも、気持ちが良いな


白水・蛍
連携・アドリブ歓迎

食料は大事。それを生み出す土壌もまた大事。ですわね。
ではいきましょう。
【土壌改良】で周囲の土壌を変えて、【怪力無双】も使用してざくざくざくと土を耕していきましょう。
水源はございますか?なければ一大事。【水源】で出しましょうか。
後々大事になるので、井戸なりなんなり確保もしたいですわね。
その辺は現地の人達に聞いて確保いたしましょう。
土と水。そして、人。それら3点揃えて、しっかり整えていきましょう。


ラズロル・ロンド
連携アドリブ歓迎

【FK】
仲間と手分けして僕はエトヴァの測量を元に
【土壌改良】の範囲を広げサンドストームで畑を耕していこう
雑草も木の根も硬い岩も巻き上げて砂塵で削ってふんわり地面に戻していく
栄養たっぷり根ものびのび育つ畑にしていくよー

獣害も一段落とはいえまた来たらたまったものでも無いし
案山子や小さな風車みたいな風で風車がクルクル回って振動する棒を立ててモグラ対策にしよう
材料は廃材や木材を組み合わせて排斥されないよう使う道具には気を付けて

ネズミ対策には、小さな落とし穴で十分らしい土坑って言うとか
耕すついでに溝を掘っておこう~

春になったら沢山の人が耕して作物を育てて
食に困らない土地になってるといいね


 レイ・シャルダン(SKYRAIDER・g00999)が見渡すのはまだ何もない荒野だ。まっさらな土地を前に希望が湧き起こる。
 これから、いったいどんな景色が広がっていくのだろうか。
 未来図を思い、エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)は地平へ向ける目をまぶしそうに細めた。
「ここが新たな一歩の始まり……住みよい村、一面の実り豊かな農地にしたいものだな」
「はいっ」
 期待に胸を膨らませ、レイは元気よく振り返った。
「さあ、まずは――散歩から? 街の方々も是非ご一緒に! 実際に歩いてみながら場所を決めましょう」
「できるだけ街から近いところがよいですね」
「ええ、ウィーンからの行き来がしやすいような」
「なるほどな。少し待ってくれ、簡単な測量を行ってみよう」
 エトヴァは市民と協力し、手ごろな面積ごとに区画を分けた。わかりやすいよう目印に杭を打ち、計画的に農地を割り当てる。
 土壌改良によって畑向きの土に変えられた地面に、エトヴァは力強く農具を振り下ろした。
「凄い道具ですね。これならすぐに耕せそうです」
 喜ぶ市民にレイも額の汗をぬぐって微笑む。
「力仕事で体もあったまってきましたね」
「ああ、地道に身体を動かすのも気持ちが良いな。調子よくきているし、手分けして進めよう。ここから向こうはお願いできるだろうか?」
「任せとけ~」
 ラズロル・ロンド(デザートフォックス・g01587)が砂嵐を仕向け、一帯の土地を一気に掘り返した。硬い岩があろうが雑草や木の根が張っていようがこれなら一発だ。
「おお……!」
 市民たちの間から拍手が湧いた。
「あとさ、柵もいるよね? ひと段落ついたとはいえ、また獣害が起きたらたまらないでしょ」
「そうですね。私達もお手伝いします」
「じゃあ、街を復興した時に余った木材や廃材を使って……そうだな、こういうのはどうだろ」
 ラズロルは器用に工作し、いくつかのパーツを縄で括る。
「できたよ~」
「これはいいですね」
 市民は喜んでそれらを地面に突き立てる作業を手伝った。なかなか愛嬌のある案山子である。地面付近でカラカラと回る風車と振動する棒はモグラ避けの仕掛けだ。
「わあ!」
 子どもたちが好奇心いっぱいに覗き込む姿がほほえましい。
「井戸はどこにしますか?」
 白水・蛍(鼓舞する詩歌・g01398)が尋ね、地理に詳しい市民の間で相談が始まる。なにしろ水は重要だから、場所は慎重に定めたいのだろう。
「では、この辺りでいかがでしょう?」
「承知しました」
 井戸の準備ができたところで蛍は水源から清らかな川の流れを呼び、耕したばかりの畑の土を存分に湿らせた。
「土と水。それに人。3点全てが揃えば死角はありませんね」
「仰る通りです」
 これからウィーンはオーストリア復興の中心地となる。たくさんの人が集うだろう。全てを養うには充分な食糧が欠かせない。
「つまり、それらを生み出す土壌もまた大事ということですわ。私たちが滞在している間に出来るだけのことはやっておきましょう」
「感謝いたします。何から何まで、本当に……!」
 市民は協力的に働いた。
 エトヴァは彼らと一緒になって畝を作り、現地に適した種苗を植え付ける。最初にきちんと整地したため、輪作するにしても移住者に農地を割り当てるにしてもやりやすくなったはずだ。
「ふぅっ……」
 レイは鍬を置き、手を振る。
「よかったら休憩しません? おやつの用意がありますよ。ささやかですが、メリークリスマス!」
 飲料とセットになった小さなショートケーキはあっという間に増やされ、全員の手元に行き届いた。思わず頬がほころぶような美味しさで、市民からも絶賛だった。
「そういえば、あの溝はなんです?」
 レイは首を傾げる。
 畑の周りに水路よりも小さな溝が囲うように掘ってある。ラズロルが説明するにはネズミ対策の落とし穴だという話だった。
「土坑っていうんだってさ」
 自分達で作り上げた新しい農地を眺め、ラズロルは朗らかに告げる。
「春が楽しみだね。その頃には沢山の人が耕して作物を育てて、食べるのに困らない土地になっていますように」
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【土壌改良】LV2が発生!
【アイテムポケット】LV1が発生!
【水源】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV3になった!
【ガードアップ】がLV2になった!
【ロストエナジー】LV1が発生!

最終結果:成功

完成日2022年12月28日