リプレイ
①ハロウィンパレード地獄変
金刺・鞆
はろうぃん、二年目、です!
今年の仮装は黒い帽子とカボチャらんたん、をくくった箒が特徴的な……そう、西洋の魔女を題材にあつらえてもらいました、ですよ!
いぬにも黒いマントなどつけてみましょうか。これで使い魔、のごとく見える、です?
絵本でみたように、箒にまたがって……【飛翔】や【浮遊】の効果を用いて『箒で空を飛ぶ』というのに挑戦してみたいともでございます。たなびくススキの上をふわふわと、現地の子供の手をとって、空中遊泳体験など『いたずら』にいかがでしょうか?
あるいは、【傀儡】で体を勝手に動かしてしまうようないたずらも……こちらはすこし危険でしょうか。
安全びっくり楽しく! のぱれーどにいたしますよ!
小さな手で絵本の扉を開いた時、童女は「まじょ」と出逢った。
箒に跨って空を飛び、指先ひとつで奇蹟を起こす――その奇怪で霊妙な西洋の呪術士に、頁を捲る指を、時間を止められた童女は、新宿島で過ごす二年目のハロウィンに、かの姿を己に映す事にした。
「!? 空から何かこっちに來るよ!」
「飛んでる? 本当に飛んでる!」
子供達が指に示す先、黄金色に染まる空から漆黑の影が近附いて來る。
黑くて大きな三角帽子に、エレガントな黑ドレス、橫乗りで跨いだ箒には南瓜の洋燈がほんわり燭光を灯して――。
軈て見える其の姿に、子供達は嘗て童女が得た昂揚を得よう。
「魔女だー!」
「すっげ! マジの魔法じゃん!」
喫驚と感動に歓喜する子供達に、ふふ、と金絲雀の聲を零す金刺・鞆(虚氏の仔・g03964)。
箒の先にちょこんと乗る相棒の『いぬ』は此度は使い魔に、肩に掛けた黑マントに秋風をたっぷり浴びながら、小さな主の到來を胸を張って知らしめている。
その堂々たる姿を瞶た鞆は、鍔広のブリムの下、淡藤色の麗瞳をきゅうと細めた。
「はろうぃんぱれーどのはじまり、です!」
金に銀に搖れる花芒を撫でるように飛び、黑手袋に覆われた繊手を差し出す。
タッチしてくれるのかと手を伸ばした子供達は、指先に触れるやふうわり躰が浮かぶ感触に目を丸くしたろう。
「みなさんも、空を飛んでみては、いかがでしょう?」
「わっわっ……!」
それは穉い魔女からの、小さな悪戯(Trick)と大きな歓待(Treat)。
鞆に導かれた子供達は不思議と浮き始めた爪先で空を歩き出し、驚きに滿つ表情は次第に喜びへと變わっていく。
「僕も、僕も!」
「次は私! ――きゃあ!」
笑聲が空に轉がる中、其をぼんやり仰ぐ幼子は指を口に加えた儘だが――魔女は繊指をくるりと回し、また魔法をひとつ。
「どなたも、おいでませ。です」
手を伸ばせない子は傀儡の糸で確り結わえて、大好きな指と離れずに來て貰えば宜しいか。
ふわふわと空に抱かれた我が子を見る兩親も歓喜いっぱい、心温まる家族の景を見た鞆は、つと相棒に目配せすると、いぬは「もきゅ!」と一鳴き。
いつか絵本で見た魔女になれたかは、相棒は勿論、空に大地に広がる歓聲が聢と示してくれた。
大成功 🔵🔵🔵
効果1 【傀儡】LV1が発生! 効果2 【反撃アップ】LV1が発生!
①ハロウィンパレード地獄変
平良・明
【狩月】で紅花さんと芒の原を歩いて行きます
仮装は天狗のお面を頭に乗せて行者姿にします
波打つ芒は言葉に尽くしがたい景色です
行燈をささげて、下駄を履く足元に気をつけながら
五感を研ぎ澄ませれば、乾いた草のいい香りがしてくるかも
怖い話をしましょう
行者には、化け狐を狩るという仕事もあるんですよ、紅花さん
……冗談です
袖が引かれる気配には、ここにいますよと、紅花さんの手を握り返して答えます
丘の上に付けば、人山から離れて、頼りない行燈の火をフッっと消してみましょう
しばらく目をつぶって夜空を見上げれば、きっときれいです
目をつむっている時間は、ただただ、芒の擦れる音
①ハロウィンパレード地獄変
杏・紅花
【狩月】明サンと!
場所に合わせて和装の狐娘にしよっと
芒の原、金色の海みたい
さらさら流れる音が心地いい
隣ゆく明サンの行者姿、様になりすぎてて
風景も相まって、この世界に飲みこまれた気分
こ、怖いこと言うじゃぁん…
どうしよ、今あたし、丸腰なのに
あっ体術があるぞっ!?
火にゆらり揺れる不思議な道
行燈の火が消えれば、ちょっと心細くて
袖の端を手探りでつかむ
明サン、いるよね
ぎゅっと瞑った目をあけたらきっと見える、満天
火の光より儚くて、遠くて、それでも確かにそこにあるもの
芒の海の音がする
不思議に満たされる音がする
こん、こん、こうろり、こん。
落ちゆく陽に漸う熱を手放す石畳、下駄と木履[ぽっくり]が音色を竝べる。
その音もお亀池の眞砂路を巡れば消えて仕舞う訳だけど――なれば行燈に照り出される影を竝べて歩こうか。
「足元に気をつけて。ゆっくりで構いませんから」
影を搖らすは、人か妖か。
燈火を提げて先導するは、鈴懸に結袈裟を合わせた行者――平良・明(嶺渡・g03461)は頭襟の代わり天狗面を額に宛て、足取りも確かに細道を往く。
「はぁい。こういうのは下向いてばかりでもいけないんだよね」
こっくりと是を返すは、杏・紅花(金蚕蠱・g00365)。
紅白の和装束に袖を通した彼女が扮するは狐娘で、ピンと上向いた三角耳が秋風にふわふわと金毛を搖らしている。
折に艶やかな睫を持ち上げ、明が捧げる灯りから明自身へと視線を移した彼女は、彼の背に広がる絶景に時を止めた。
「……まるで金色の海みたい」
誰彼時、一面の芒野が黄金色を抱く。
さやさやと流れる音も快いと櫻脣が咲めば、つられて振り向いた明も双眸を細めた。
「風に波打つ芒景色……この美しさは言葉に尽くし難いですね」
耳を掠める花穂の音も、鼻先に触れる乾いた草の佳い馨も。
研ぎ澄ませた五感いっぱいに快哉を得た明は、唯だ少し風が凛冽[つめた]いかと、知れず風上に足を運ぶ。
可愛らしい狐娘を冷やすのは、然う、もっと面白くあるべきで――。
「逢魔時ですし、怖い話をしましょう」
「おっ。雰囲気出るねぇ」
聽いてキラキラと輝く玻璃の瞳に、妖しく笑む。
優艶のテノール・バリトンをやや低くした明は、祕密か大事を告ぐよう、ゆっくりと囁いた。
「行者は苦修練行によって得た霊力で悪鬼死霊を祓うと言います」
「ふむふむ」
「でも實は、化け狐を狩るという仕事もあるんですよ――紅花さん」
「……こ、怖いこと言うじゃぁん……」
興味深げに見開いていた瞳は、サッと離れて芒野を泳ぎ。
雪白の繊手が自ずと躰を捺擦るのは、肝が冷えたか――否、今の仮装に対抗手段があるか探し始めたか知れない。
「どうしよ、今あたし、丸腰なのに……。――あっ体術があるぞっ!?」
身一つでも大丈夫と玉臂をブンブン、飾り紐の附いた袖をフヨフヨと搖らす紅花。
容易く狩られはせぬと訴える上目遣いが愛らしいか、花のような星のような狐娘に中てられた明は、
「……冗談です」
と、參った風に咲むのだった。
†
蓋し明の仮装は餘りに樣になっていて、かの行者はいったい何處に狐娘を連れて行くのだろう。
宛如[まるで]幻世と現世の疆に飲み込まれるかのような――明が提げる燈火にゆうらり照り出される怪道を歩いた紅花は、坂を抜けた丘の上、人山から離れた場所に降り立った時分、フッと消える行燈に心細くなる。
その不安は間もなく明の袖の裾を探り、摑んで、名前を呼んだ。
「明サン、いるよね」
「――えぇ、此處に」
ここにいますよ、と触れるは優しい温もり。
袖引く指先を取り、そのまま掌に迎えた明は、少し冷たくなった繊手に体温を分けるよう包み込む。
その強さに幾許も安堵を得た紅花が、繋いだ手を辿って彼を見れば、明は莞爾と嫣然[えみ]をひとつ、
「折角、紅花さんを連れるなら、特等席が良いと思って」
と、目的の場所に着いた事を示すように、琥珀色の烱瞳をそっと閉じた。
紅花も釣られて睫を閉じ合わせれば、互いの鼻梁は自然と上へ――紫紺の空に煌き出す星々に結ばれよう。
「――――」
瞼の先には、燦然と輝く滿天の星。
火の光より儚くて、遠くて、それでも確かにある――きっと綺麗な燈りが夜空[そこ]に在るのだ。
「…………」
手を繋ぎ体温を分け合った二人には多分、言葉は要らなくて。
また全てを言葉にする必要も無いと、佳脣を結び沈默を共にした明と紅花には、より淸冽な音が切り出されよう。
目を瞑る今は、唯々、花芒の擦れる音だけが鼓膜に触れて、
――芒の海の音がする。
――不思議に滿たされる音がする。
星燈りに最も近い場所、さやさやと波立つ大海原に立った二人は、唯だ――繋ぎ合わせた手をぎゅっと強めるのだった。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1 【プラチナチケット】LV1が発生! 【託されし願い】LV1が発生! 効果2 【ダメージアップ】LV2が発生!
①ハロウィンパレード地獄変
ベロニカ・バーゲスト
燕雨(g01938)と一緒
「宝石と花の国」という架空世界のアリスに変身!
ごはんをくれる友達、いぇんと一緒にパレードでるよ!
みてみていぇん、かわいー?
わ、おかしやったー!
初めての仮装
着慣れぬエプロンドレスも楽しさが上回ってうっきうき
歩くたび揺れる髪飾りもお気に入り
貰ったお菓子を遠慮なくぱくり
それじゃ、れっつごー!
星と灯かりと芒
幻想的な道を
くるくるりと踊るよに
いぇんハッター!
のどがかわいた、おなかがすいた!
おいしいお茶とおかしがほしい!
演技とも本気ともとれる様子で
いぇんの前でねだってみる
すてき!
そだ。おかしほしい子みんなおいで!
みんなにお菓子を配ったら
声を揃えて言うの
すてきな日
はろうぃんばんざいっ
①ハロウィンパレード地獄変
井・燕雨
友人のベロニカ(g06414)と共に参加
「宝石と花の国」という架空世界の帽子屋の仮装に身を包み共に参加
たまにはこんな格好も、ね。
どうだい?似合うかい?
「おや、可愛らしいアリスだねぇ。お茶の時間は忘れずに。お供に美味しいお菓子はどうだぃ?」
なんてお菓子を差し出し
「さぁ、楽しい時間の始まり、ってね」
ベロニカとも掛け合いつつ楽しげにパレード開始!
「可愛いアリス。それならお茶の時間にしようじゃないか」
「ほらほら、他にもお茶会に招待されたい子はどこだい?美味しいお菓子と紅茶をどうぞ?」
と、取り出すはお手製の紅茶味の焼き菓子
ハロウィン万歳
と
鉱石飾りのついたティーセットを掲げて声合わせ
背に負う竜翼に似た夜帳の外套は、金絲に縁取られた純白のテールコートに。
重厚感のある幅広な黑タイは、優美に波打つフリルに眞珠を幾つか添えて。
新宿島の運び屋は、芒野に降り立っては帽子屋となったのだけれども、偶にはこんな格好をしても面白い。
「どうだい? 似合うかい?」
華々しく羽根や花を飾ったシルクハットから、皓月の如く冱ゆる金瞳を覗かせた井・燕雨(陰陽交差・g01938)は、正面、我が衣裳を爪先から頭頂までじっくりと瞶る赫い瞳に訊ねてみる。
柘榴を咲かせた佳瞳はキラキラと瞬いて燕雨を映すが、果して評価は――花顔いっぱいの艶笑が教えてくれよう。
「に・あ・うー!」
僅か三音で幾千の言葉に勝る賞讃を捧ぐ、ベロニカ・バーゲスト(迷い香・g06414)。
極上の咲みに燕雨の英姿を愛でた彼女は、彼の前でくうるりと一回轉。風を集めて膨らむ薄花色のスカートに、たっぷりと添[あしら]われたフリルを搖らして見せた。
「いぇんもみてみて、かわいー?」
「おや、可愛らしいアリスだねぇ」
麥秋を映したように輝く髪には、此方もフリルをふんだんに添ったヘッドドレス。
淸らかな白花から搖れるモチーフの数々が、彼女が迷い込んだ不思議の世界を示している。
「ほらここ。ぼうしやさんと、おんなじ」
「ああ、ツンと澄ましたエメラルド達だ」
時計ウサギを追い掛けて……否、黑兎のジンと共に訪れたのが「宝石と花の国」。
其處に居たのが帽子屋の燕雨だとは、二人で創る架空の世界の物語だ。
気高い翠玉が腹を立てぬよう、そうっと人差し指を紅脣に添えた帽子屋は、逆手に乗せたふわもこハートのカップケーキをアリスの眼前に差し出すと、ピカピカの赫瞳を釘付けにする。
「處でアリス、お茶の時間は忘れずに。お供に美味しいお菓子はどうだぃ?」
「わ、おかしやったー!」
ハロウィンはお菓子も沢山の甘味を飾ってお洒落にお化粧[めかし]。
ツンと角を立てたパンプキンクリームの頂、ちょこんと佇むハート型のクッキーを摘んだベロニカは、一口でぱくり。
「お味は如何かな?」
「――ん、おいし!」
魔法が掛かっているみたいだと、瞳がまあるく耀きを帯びる。
魅惑の味わいに足がぱたぱたと動くのを見た燕雨は、元気は充分とアリスに手を差し伸べ、
「さぁ、樂しい時間の始まり、ってね」
「うんっ! それじゃ、れっつごー!」
と、初めての花芒行――ハロウィンパレードに連れ出すのだった。
†
着慣れぬエプロンドレスは、アリスのうっきうきな心を映して裾を踊らせ。
歩く度に搖れる翠宝の髪飾りも、黄昏の光を集めて、とても綺麗。
「空は、あかねいろ、むらさきいろ。芒は、きんいろ、ぎんいろ」
赫く輝く眸に樣々な彩を集めながら、ベロニカは足取りも輕やかに灯籠路を行く。
誰彼時が昏闇へ傾けば、見上げる夜穹には綺羅星が飾られよう。星と灯かりと芒に囲まれる幻想的な道を、くる、くるりと踊るように進み、而して、ふわ、ふわりと搖れる水色リボンを追って帽子屋が続く。
「アリスは足元に気を付けて」
「はぁい」
返事も漫ろに往く足に、自ず目尻が緩む。
蓋し芒野の涯まで行こうと歩み続けたベロニカが、つと立ち止まって振り返った時、燕雨は目を丸くしたろう。
「いぇんハッター! のどがかわいた、おなかがすいた!」
「おや」
「おいしいお茶とおかしがほしい!」
演技か本音か。否、いずれもか。
へろりと項垂れる頭[かぶり]に吃々と竊笑を零した帽子屋は、おねだり上手なアリスを歓待[もてな]す事にした。
「可愛いアリス。それならお茶の時間にしようじゃないか」
「! すてき!」
きゅぴっと花顔が晴れるのがチャームポイント。
大きなバスケットに掛けたスカーフを取った燕雨は、シルクハットのブリムを繊指に持ち上げると、周囲で行列を觀る子供達にも届くよう聲を張った。
「ほらほら、他にもお茶会に招待されたい子はどこだい? 美味しいお菓子と紅茶をどうぞ?」
わぁ、と喫驚の聲が上がると同時、優艶のバリトンに頷いたベロニカが兩手を挙げて手招きする。
「そだ。おかしほしい子みんなおいで! いっぱいあげる!」
きゃあ、と浮き立つ聲は歓喜で、アリスと帽子屋が配るお菓子を貰った子供達は、ふくふくの笑顔になっていく。
而して橙色の燈火に照る笑顔に饗應(Treat)の成功を見た二人は、素敵な日になったと聲を揃えて、
「はろうぃんばんざいっ」
「ハロウィン万歳」
片や髪飾りを瀲灔と搖らして、片や鉱石飾りのついたティーセットを掲げ、莞爾と嫣然[えみ]を結ぶのだった。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1 【浮遊】LV1が発生! 【飛翔】LV1が発生! 効果2 【能力値アップ】LV1が発生! 【反撃アップ】がLV2になった!
①ハロウィンパレード地獄変
河津・或人
ブロス(g03342)と一緒
仮装は北欧神話のフェンリルをイメージした狼男
(今年の南瓜SD)
カンテラも持って行くし、ちょいと爪部分にLEDを仕込んで光る感じに改造
月を背に、切り刻んだり貫くようなアクションでアピールしよう
遠吠えのような音はゲームのそれっぽい迫真のSEがあるから
スマホからでも出せるけど…周囲の演出次第の出番にしておくぜ
どちらかといえば日本の粛々とした祭寄りだから、ちょっと怖いかもしれねーけど大丈夫
本当は日本の妖怪ってあんま悪さしないんだ
それにほら、灯りを抑えると都会よりも星がずっとたくさん見えるんだ
新宿島も最近はすっかり明るくなっちまったけど
まだまだこういう所も奪還していこうぜ
①ハロウィンパレード地獄変
ブロス・ブラッドハート
あるとにーちゃん(g00444)とハロウィン!
仮装は魔界のプリンス
カンテラを用意してパレードを楽しむぜ
ほぁぁ、街でのハロウィンと違って静かだな
それに風がふくたびに芒がさーさー鳴いて…うぉぅ、なんか雰囲気もあるかもっ…!
心なしあるとにーちゃんに近づいてお亀池の周りをてくてく
仮装する人が通るたびにビクビク
こ、こっそり本物がまぎれこんでないよな。お、お化けもお菓子あげれば帰ってくれるかなぁ…
誰かに驚かされたら
に、にーちゃんおんぶーっ!
って背中に飛びついちゃうかも
んぇ…星?
あっほんとだ!いつもよりキラキラしてるし、高いから空も近くに見えるっ
えへへ、もうちょっとここから眺めちゃおっと…♪
アドリブ歓迎だぜ
深秋の曽爾高原、お亀池を巡る灯籠路に朦朧[ボンヤリ]と搖れ動く影ひとつ、ふたつ。
橙色の灯りに輪郭を暴く黑影の小さな方は、大きな竜の翼と尻尾をふりふり、それから角を一本、いや二本三本と、異形の姿を覗かせつつ、誰彼時を歩いていた。
「ほぁぁ、街でのハロウィンと違って靜かだな……風の音が聽こえる……」
閑かな跫に佳聲を添えるは、ブロス・ブラッドハート(いっしょのじかん・g03342)。
熾えるように紅い竜の少年は、此度は髑髏を掲げたコロネットを冠して魔界のプリンスに、上質なフリルタイをふわふわと搖らしながら一面の芒野を見渡す。
「風にそよぐ芒がさーさー鳴いて……うぉぅ、なんか雰囲氣もあるかもっ……!」
髪先を掠めて首頸に抜ける秋風も冷たく、ブロスはふるり身震いして速足に、少し前を歩く影へ近附く。
王子が提げる燈籠[カンテラ]に照り出されたもう一つの影は、大きな狼の尻尾をふわふわ動かして振り向いた。
「ん? どした?」
「なん、何でも!」
氣丈を裝う弟分に、不意に艶笑[えみ]を零すは河津・或人(エンジェルナンバー・g00444)。
ブロスとお揃いの燈籠に照る彼は、北欧神話のフェンリルをイメージした狼男に扮していて、襟に巻かれたグレイプニルが小気味良いアクセントになっている。
或人の常と變わらぬ靑藍の瞳に安堵したブロスは、「もしかして」と口を開いて、
「この行列、こっそり本物が紛れこんでないよな……? お、お化けもお菓子あげれば帰ってくれるかなぁ……」
周囲をキョロキョロ、仮装した參加者が通る度にビクビク。
どの人もリアルな作り込みだから、妖も魔も人に寄せていやしないかと、或人の服の裾をきゅっと摑んで警戒中。
このちょっぴり(ほんのちょっぴり)怖がりな魔界のプリンスには、狼男が穩やかに口を開いて、
「どちらかといえば日本の粛々とした祭寄りだから、少し怖いかもしれねーけど大丈夫」
「しゅくしゅく?」
「本当は日本の妖怪ってあんま悪さしないんだ」
譬えば……と、言を継いだ時だった。
「Trick or Treat!」
「Treat me or I will trick you!」
「――ひ、あ」
広場に着いた刹那、ゾンビの集団に“挨拶”される。
この者達が果して復讐者なのか民間人なのか、恐ろしくリアルに轉び出る臓腑からは確認出來ないのだけど、唯だ確実に、表情豊かなブロスの佳顔を恐怖に染めた事は間違いなかった。
この時、弟分の代わりに挨拶を返すは或人。
「Happy Halloween!」
空気が凍える程の遠吠えをひとつ、而して人とも獸とも言えぬ聲を返した狼男は、煌々と冱える月を背に魔爪一揮。
LEDを仕込んだ爪で秋風を切り刻み、尾を引いて煌く光で爪跡を表して見せた。
「Yeahhehhehheh! whoohoo!!」
「――うん、樂しんで貰えた」
遠吠えや獸聲は咽喉から出した訳では無く、スマホから送出した加工音聲なのだが、ご滿足頂けたなら何より。
落とした内臓もちゃんと拾って行ったと、咄嗟に背に隱したブロスに振り返れば、彼は居らず――。
「に、にーちゃんおんぶーっ!」
大きな瞳をぎゅうっと瞑った儘、或人の背中に飛びついていた。
†
「このまま行こうか」
「う、うん」
黄昏の花芒行は、途中からおんぶ行。
或人の背に搖すられる裡、咽喉まで出掛かった心臓を漸う元の位置に戻したブロスは、背越しに聽くテノール・バリトンの心地良さを感じつつ、彼が紡ぐ言に耳を澄ましていた。
「ほら、上を見てみろよ。都会よりも星がずっとたくさん見えるぜ」
「んぇ……星?」
優しい聲に導かれるように空を仰いだのは、小高い丘に着いた時。
灯りを抑えた大自然ならではの綺羅星に、竜の仔の瞳はピカピカと耀きを増した。
「ほんとだ! いつもよりキラキラしてるし、高いから空も近くに見えるっ」
いつもより空に近い場所で。
おんぶして貰った今はもっと近くて。
(「えへへ、もうちょっとここから眺めちゃおっと……♪」)
或人に内緒でふくふくと咲んだブロスは、同じく滿天の星を仰ぐ彼の言を聽く。
「新宿島も最近はすっかり明るくなっちまったけど、まだまだこういう所も奪還していこうぜ」
京都と奈良、それから他の多くの区を、もっと、もっと。
穩やかながら強い意志を祕める、或人らしい科白に頷いたブロスは、そしたら二人で行ける場所がもっと増えるだろうと――彼の背中で咲みを深めるのだった。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1 【水源】LV1が発生! 【勝利の凱歌】LV1が発生! 効果2 【反撃アップ】がLV3になった! 【ガードアップ】LV1が発生!
①ハロウィンパレード地獄変
テクトラム・ギベリオ
【ヒラール】
(サーヴァントとライバル関係風な「探偵と怪盗」の仮装で参加)
大きな建物ばかりでなく、こうして自然に囲まれた場所もある。新宿島は豊かだな。
あぁとても美しい…空気も澄んでいる。
作戦と聞いて驚いたが、楽しく過ごすだけで良いならこれ以上は無いな。
行こうかナディア。いや、ナース殿? ふふ、なんだかお互い新鮮だ。
ほら。毛玉も折角仮装したのだからナディアに見てもらえ。
とは言えパレードは本当に歩くだけで良いのか?
菓子があると喜ばれると聞いたので一応準備はして来たが…。
ナディアは何を持ってきた?
ん?私はこれだ。(猫型の菓子をずらり)
配る際は毛玉に手伝ってもらい、ナディアとゆっくりパレードを楽しもう。
①ハロウィンパレード地獄変
ナディア・ベズヴィルド
【ヒラール】
(ブラックナース姿で手には大きな注射器を持って参加)
斜陽の中、揺れる芒は黄金の海の様にも見える
やがて陽も沈み暗くなってからは銀の海
なんて素敵な光景なのでしょう、なんて美しい景色
此処を歩ける機会に恵まれるなんて嬉しいですねテクトラムさん
楽しく過ごして良い結果に繋がるのならこれ以上喜ばしい事はない
ええ、参りましょうか探偵さん。それと怪盗さんも
洋装で過ごすことが少ないから本当にそうですね
私はマシュマロとクッキーです。貴方は?
ふふ、猫の形のお菓子ね、貴方らしい。可愛いわ。
道中子供たちにお菓子を配る時は《風使い》でふわっとお菓子を宙に浮かせて渡す
テクトラムさんと楽しく会話をし乍らパレードを
新宿島に漂着した時分は、眼路に迫るコンクリートの叢林に大いに驚いたものだけど。
而して件の地を本拠にした今は、其の無機質な景色にも随分慣れたものだけど。
――噫、それ故にか。
斜陽を浴びる花芒が嫋やかに搖れる黄金の大海原、颯ッと戰ぐ秋風が二人の歎聲を攫った。
「なんて素敵な光景、なんて見事な景色でしょう」
「あぁ、とても美しい」
肺に滿つ空気も澄んでいると、深秋の凛冽を味わう影ふたつ。
山際に隱れゆく落陽を見守る男女は、視線はその儘、さやさやと流れる芒の波音に会話を混ぜた。
「これも陽が落ちて昏くなれば、一面の銀世界に變わると……」
絶景から絶景へ表情を移す大自然の妙に胸を彈ませるは、ナディア・ベズヴィルド(黄昏のグランデヴィナ・g00246)。
佳人の隣、テクトラム・ギベリオ(砂漠の少数民族・g01318)も瞳いっぱいに飛び込む美景を愛で、其の豊かさを味わう。
「大きな建物ばかりでなく、こうして自然に恵まれた場所もあるとは、良い気付きを得た」
奪還したからこそ知り得た事だとは、ナディアもこっくりと首肯を添えよう。
「慥かに。こうして取り戻した地を歩ける機会に恵まれるなんて、嬉しいですね」
土を踏み締めてこそ実感できる。
いま五感に捉える光や音、風の匂いや冷たさは、歪められていたものが正された――復讐者の戰果と思えば誇らしい。
そして今、奪還した地の一つを訪れたのは、成果を確かめるだけでなく、次なる布石を打つ爲なのだが……肩は張るまい。
「作戰と聞いた時は驚いたが、樂しく過ごすだけで良いならこれ以上は無い」
「ええ、めいっぱい樂しみましょう」
落暉に注いでいた視線を戻し、幾多の死闘を共にした同胞を見る。
普段と装いを變えた、それでも變わらぬ笑顔を結んだ二人は、互いに灯籠路へと繊手を遣った。
「行こうかナディア。いや、ナース殿?」
テクトラムが瞶める先、今宵の佳人はミニ丈のブラックナース。
玉臂が抱える大きな注射器からは、ネオングリーンの液体がとうろりと、實に妖しい雰囲氣を醸し出している。
準備は万端とウインクしたナディアは、金彩の瞳に光を湛えて、
「さぁパレードを始めましょう、探偵さん。それと、怪盗さんも」
「なぁお」
万事ヨシと、主に先んじて應じたのは、スフィンクスの『毛玉』。
紳士的な黑のシルクハットを額に乗せた翼猫は、此たびモノクルを掛けてミステリアスな怪盗に――鹿撃ち帽にインバネスコートを合わせた名探偵ギベリオに對抗しての一鳴き。
「折角仮装したのだから、ナディアに見て貰うか」
「にゃふん」
ふわふわでピカピカな冬毛を生やした胸を張り、「見たまえ」とばかり翼を広げて一回轉。
風を集めて翻るマントも格好良く、ハートが盗まれてしまいそうだと微咲[えみ]を零したナディアは、同じく毛玉を愛でるテクトラムにも、「似合っていますよ」と嫣然ひとつ。
ふうわと解ける花顔の美しさには、怜悧明哲な名探偵も鋭眼を緩めて、
「――ふふ、なんだかお互い新鮮だ」
「洋装で過ごすことが少ない私達だから、本当にそうですね」
常ならぬ場所、常ならぬ装いで漫歩く妖しさと面白さに、自ずと解顔を揃えるのだった。
†
「唯だ本当に歩くだけで良いのかと、一應、菓子の準備をして來たが……ナディアは何を持ってきた?」
漸う昏くなる細道を先行するテクトラムが振り返ったのは、觀衆が集まる広場に近附いた時。
菓子があると特に子供達が喜ぶのだと聽いた名探偵は、ナースが片手に提げる籠のバスケットが然うだろうと一瞥すると、彼女は莞爾と咲みつつ、蓋代わりにしたスカーフを取って見せた。
「私はマシュマロとクッキーを用意しました」
「これは見事な。子供達が喜ぶ」
秋色のリボンに結わえられた包みの中には、一口サイズのマシュマロとクッキー。
包装紙に描かれたお化けもカボチャも可愛らしいと瞳を細めれば、この時、佳人の繊指がコートの膨らみをつついた。
「貴方は? 内ポケットに隱して來たのでしょう」
「ん? 流石、ナース殿は目聡い」
參ったとばかりポケットに手を入れた彼が取り出したのは、ツンと三角耳を立てた猫型のクッキー。それが山ほど。
生地に野菜を練り込んだらしく、カボチャや紫芋、ホウレン草など樣々な色をした猫達が、樂しげな表情を見せている。
「ふふ、猫の形のお菓子ね、貴方らしい」
「日頃見ているからか、作り易かったな」
吃々と笑いながらお互いのお菓子を愛でた後は、さぁ、子供達に配ろうか。
ここで少し悪戯に頬笑んだナディアは、芒野を撫でる秋風を呼ぶと、ふうわとお菓子を浮かせる。
「可愛い子たちよ、風に乗って行っておあげ」
皆が美味しいおもてなし(Treat)と、少々の驚き(Trick)を待っている。
其を兩方とも叶えようと空に躍り出すお菓子を見た二人は、ふふ、と實に樂しげな嫣然[えみ]を交えるのだった。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1 【託されし願い】がLV2になった! 【セルフクラフト】LV1が発生! 効果2 【ダメージアップ】がLV3になった! 【ガードアップ】がLV2になった!
①ハロウィンパレード地獄変
ノスリ・アスターゼイン
烏天狗ならぬ鵟天狗の装いで
月明りを背負って飛翔
甘酒味の飴を降らせるよ
此方へ手を振る子供や大人達の許へ
ふわりと舞い降りては
浮遊で空中散歩へ連れ出そう
大丈夫
手を繋いでいるから怖くないよ
何なら抱き上げるから縋っておいて
なんて悪戯な笑み
強がる頼もしき少年も
頬染める愛らしい女の子も
冒険心を忘れない大人達も
百鬼夜行へご招待
幽玄な高原を見下ろしながら
悠々と空の旅
風に波打つ白銀の芒野原は
まるで海の漣のようにも見える
地上で跳ねる小動物の影は
水面でひかる魚みたいだね
動物の友で語らった鳥達を供に天を歩けば
絵本の一頁に入り込んだ心地になるだろうか
静穏で優しい夜の寝物語みたいに
人々の心にあたたかく燈る思い出になると良い
一面を黄金色に染めた黄昏は過ぎて、昏闇に白む月が花穂を銀に輝かせる頃。
烱々たる月燈りに翳陰を落とすは、妖か魔か。
「見て。あの鳥のように見えるのも復讐者さんかな……」
「わ、何か降って來たよ! ――飴だぁ!」
きゃあ、と湧き立つ聲を攫う一陣の風。
一瞬で過ぎる影を追えば、颯然と波打つ鈴懸に結袈裟を搖らした白装束が捉えられるが、蓋し額を覆う頭襟は鷹染みて――翼に星斑を燈す砂色の鳥を識る者なら、彼を「鵟天狗」と云ったろう。
羽撃きが零す甘酒味の飴を受け取った少女が嬉々と手を振れば、鵟天狗は紫紺の空を帆翔した後、ふわりと舞い降りた。
「お望みなら、もうひとつ」
「ふああ」
鵟面の下、紅脣を擦り抜ける聲の麗しきこと妖しきこと。
聲の主たるノスリ・アスターゼイン(共喰い・g01118)は、初恋を知ったように頬染める少女に嫣然を零すと、その眞隣、空を自由に飛ぶ彼に憧憬の眼差しを注ぐ少年へ、スッと手を差し伸べた。
「おいで。手を繋いでいるから怖くない」
「っ、別に怖いとかじゃ……」
一抹の強情か躊躇が覗いた時だった。
佳脣に弧を描いたノスリは、少年の膝に手を滑らせて抱き上げ、一瞬の心許なさに胸元を摑む彼を月夜に連れ出す。
「この儘縋っておいて。でも瞳を開けたら、きっと良いものが見えるよ」
風の層へ身を滑らせる――嘗てない感覺に硬直した少年がそうっと瞳を開ければ、眼下には得も言われぬ絶景。
「綺麗だ……!」
一気に昂揚に包まれた少年が、空を仰ぐ人々に手を振る。
かの愛しき少女も、冒険心を忘れぬ大人達も、君のような頼もしき少年も佳く視えるだろうと囁いたノスリは、塊麗の微笑をひとつ。
「――ほら、百鬼夜行も悪くない」
なんて、少々悪戯に云ってみせるのだった。
幽玄な高原を見下ろしながら、悠々と空の旅を愉しむのは、ノスリが招いた人々だけでは無い。
「風に波打つ白銀の芒野原は、海の漣のようにも見えて……地上で跳ねる小動物の影は、水面でひかる魚みたいだ」
こんな風に見えていたんだ、と流眄に瞶るは伴の鳥達。
秋風にお喋りを運ばせる彼等と空中遊歩を愉しんだノスリは、まるで絵本の一頁に入り込んだ樣な――不思議な感覺に身を任せる。
地上で笑顔の花穂を搖らす人々を見た彼は、手を振り返しつつ、
(「靜穏で優しい夜の寝物語みたいに、人々の心にあたたかく燈る思い出になれば」)
唯だ、それで――と。
靜かに結んだ紅脣に、そと艶笑を湛えるのだった。
大成功 🔵🔵🔵
効果1 【強運の加護】LV1が発生! 効果2 【グロリアス】LV1が発生!
①ハロウィンパレード地獄変
永辿・ヤコウ
仮装:オペラ座の怪人
銀に照る芒の野
一斉に風に揺れる穂は水の流れにも似て
ゴンドラで水路を航る心地もするから
ファントムらしく
歌姫を攫いに行かねばなりませんね
そんな茶目っ気で笑み
楽し気に尻尾ゆらゆら
観覧者達へ
「魔法をどうぞ」とロリポップを配り歩く
一見ただの飴だから
不思議そうに眼を瞬く人々の様子へ
悪戯な眼差しを向け
ぱちん!と指を鳴らせば
彼らの手元で
ふわりと華やぐ開花の幻
萌黄襲の応用で
薔薇咲く幻想を見せて差し上げましょう
パーティー会場まで御一緒しませんか
共に列に加わって欲しい
皆の楽し気な姿が
僕にとってのトリートだから
このファントムに攫われてくださいな
大人も子供もみんな
僕の王子に歌姫
ほら
沢山の笑顔が咲いた
秋風の戰ぐ儘に花穂を搖らす芒は、水の流れにも似ている――。
宛ら銀の水面を見るようだと嘆聲を零した人々は、目下、芒野を分けて來たる麗人に、かのゴンドラで水路を航ったオペラ座の怪人を、ファントムを重ねたに違いない。
「貴女をお連れに參りました」
きゃあと黄色い聲が上がる中、恭しく挨拶をする仮面の男。其の正体は永辿・ヤコウ(繕い屋・g04118)。
歌姫を攫いに來た彼こそ、佳脣を滑るテノール・バリトンは歌うように美しく――極上の仮装に觀覧者達が時を止める中、本人は茶目っ気たっぷり嫣然を零しつつ、狐尾をゆらゆらと搖らして近附いた。
「さぁ、魔法をどうぞ」
「魔法……?」
片面の仮面より零れる微咲[えみ]は悪戯に。
而して黑手袋を嵌めた繊指が差し出すは、カラフルで可愛らしいロリポップ。
一見すれば普通の飴にて、不思議そうに目を瞬きながら其を受け取った人々は、少し首を傾げたろう。
麗人に魅了されたのも束の間、キョトンとした表情を揃える人々に塊麗の微笑を注いだヤコウは、ここで彈指をひとつ。
「甘美な夢は如何かと」
云うや、ぱちんと音が彈けると同時、彼らの手元でふうわり花が咲いた。
「わぁ……っ!」
「なんて綺麗!」
七色の飴が花葩に彩を映して広がる――其は【萌黄襲】の應用。
花馨すら漂う薔薇の幻想は人々を陶然とさせ、甘い夢幻へと誘惑[いざな]う。
ファントムは今こそ優艶に囁いて、
「パーティー会場まで御一緒しませんか」
頬を櫻色に染める少女も。喫驚に滿つばかりの少年も。
嘗て夢を追った大人達も。何知らぬ幼子だって。
皆々が仮装行列に加わって欲しいと麗人が希ったなら、魔法に掛かった足は輕やかに進み出そう。
「このファントムに攫われてくださいな」
貴人方の樂しげな姿が、僕にとって何よりの饗應(Treat)だから。
大人も子供も皆みんな、僕の王子に歌姫なのだと、深々と一礼したヤコウが芙蓉の顔[かんばせ]を持ち上げれば、今や銀に煌く一面の芒野に、沢山の笑顔が咲いていた――。
大成功 🔵🔵🔵
効果1 【完全視界】LV1が発生! 効果2 【ロストエナジー】LV1が発生!
①ハロウィンパレード地獄変
一角・實生
【鷲っ子】
今年の仮装姿
※自身は天狗の姿をした妖怪「面霊気」
篝さんのことばに頷く
そうだね――俺達はもう大人(※未成年です)
この幻想的な世界で競い合い、互いに切磋琢磨する時だ
気だるげな仕草でふわりと空へ【飛翔】
空中で回転した後に翼を広げ、換羽がほぼ終わったふわふわ冬毛で人々を魅了しよう
能面達にもアンニュイな気配を漂わせる
静と動の両立か……篝さんやるな
俺も負けられない
取り出したのは能面を模った棒付きキャンディ
さあ、人々にこれを
能面に持たせて(目や鼻の穴・口とか)人々に配るよ
トリックとトリートを両立できる秀逸な手段と思いつつ
――あの子泣きそうだ、まずいな
篝さん、その先は池だよ
歩きスマホはあぶな、!!
①ハロウィンパレード地獄変
篝・子火
【鷲っ子】
今年の仮装(ダイナーメイド)
己達は互いに十月が生まれ月。
出会った頃より歳を重ね、大人になった。つまり―格好良くトリックオアトリートをするべきじゃないか?
實生は空中を攻めるか。
子火は厳かに歩く。そそとな。
できるメイドは何があろうと音を立てずに歩く。
小腹が空いたらそそと手持ちのバーガーを。静かに大きく口を開けてむしゃりだ。ドリンクは素早く飲む(ズゴーッ)
おっと、子どもだ。大人は丁寧に挨拶をする。
花芒の徒にご挨拶申し上げる。菓子か悪し戯どちらを所望するか。よしんば食べ物であると幸い(バーガーむしゃり)
實生は……子どもを泣かせたのか?珍しいな。すまほで撮ろう(連写)
池って何……
(お任せ)
二人は共に千早振る神無月の生まれ。
新宿島に漂着して以來、見知らぬ地で生月を迎えるのも二回目となったが、あれから随分と成長した。
「己達は出会った頃より歳を重ね、大人になった」
「そうだね――俺達はもう大人だ」
一人はまだ未成年だが。
とまれ意見を完全一致させた二人は、烱然と瞳を結び合せる。
「此處は格好良くトリックオアトリートをするべきじゃないか?」
「うん。この幻想的な世界で競い合い、互いに切磋琢磨する時だ」
……大人とは。
大人が聽いたら首を直角に傾けようが、去年の誕生日から365日も成長した彼等の結論は搖るがない。搖るがないのだ。
「俺は空を行こう」
云って、気懶げに芒野を離れる一角・實生(深潭鷲・g00995)。
ふうわり宙に浮かんだ彼は、喫驚が集まった處で颯と一回轉。紺闇の装束に際立つ白翼を広げ、見る者を一気に魅了した。
「おお、ふわふわじゃ……換羽がほぼ終わってツヤツヤの冬毛が生え揃っておる!」
「なんと見事な。この時期は翼が空気を溜めてムクムクになるんじゃ!」
月燈りに煌く麗姿を仰ぐ者が、思わず大ババ樣の語りになる程。
子供達は不思議そうにババに訊ねて、
「空を自由に翔べるなんて、天狗さんかな?」
「ほほ、面の妖じゃよ」
然う、實生が扮するは面霊氣。
付喪神となった能面を自在に操る妖怪だと、広場に怪談が広がり始める。
「實生は空中を攻めるか」
十月生まれのお友達を見上げる芙蓉一花――ちょっぴりマッドなダイナーメイドに扮した篝・子火(天高し・g02594)は、「なれば」と儼かに灯籠路を歩き出す。
「できるメイドは音を立てずに歩く。何があろうと、そそとな」
血に染まる繃帯の端をゆうらと靡かせ、エプロンスカートのサイケな色を搖らし、閑に雅に恐怖を給仕する。
芒野が一面の銀世界に變わる頃ともなれば、小腹も空いてくるのだが、そんな時にはトレイのバーガーをむんずっ。
「呉々も、そそとな」
血色の紅を引く佳脣を大きく開けて、むしゃり。
ふっくり膨らんだ頬をもっくもっくと動かしながら靜かに咀嚼した後は、淸涼感のあるサイダーで咽喉を潤す。
「ドリンクは素早く飲む」
ズゴーッ。
底まで飲み干すのが淑女の嗜み。
美し鬼人の掌が甲で口元を拭った時、眼路にはまさかのズゴ音に目を丸くした子供達が映ったか。
己に釘付けとなった彼等に向き合った子火は、できるメイドのカーテシーを披露した。
「花芒の徒にご挨拶申し上げる。ご機嫌よう」
良かった。
ちょぴり怖いけど、お上品なメイドさんだと思ったのも一瞬。
「扨て菓子か悪し戯どちらを所望するか。縦んば食べ物であれば幸い」
云って、バーガーをむしゃり。
すっかり平らげてしまう佳人の前、子供達は餘りの喰いっぷりに「ヒッ」と悲鳴を殺した。
「靜と動の両立か。篝さんやるな」
優秀なダイナーメイドに負けられぬと触発された實生が、つと硬質の指を袖に滑らせる。
取り出すは能面ロリポップ。飴で……能面を模った……棒付きキャンディだ。
「さあ、これを皆に」
配るのか。配るのだ。
彼はこの渋すぎる飴を能面に持たせ、翁や般若ら樣々な面が目やら鼻やら口やらに差して運ぶ樣は――宛ら百鬼画圖。
本人は悪戯(Trick)と饗應(Treat)を両立できる秀逸な手段と思ったようだが、アンニュイな氣配を漾わせた能面は、子供達の生気を奪うには充分で、
「うぅぅぅううう……うぇぇえ……」
「――あの子泣きそうだ、まずいな」
と、慌てて現場に滑空した。
「味は美味しいんだ」
「う゛う゛う゛う゛」
「ほら選んでいいよ」
「え゛え゛え゛え゛」
「………… 困ったな」
實生が子供を泣かせたのも、涙のちょちょ切れる子供を何とかあやそうとするのも稀有しかろう。
「戸惑っているな」
これは記録になるとスマホを取り出した子火は、多少は使えるカメラで貴重な光景を切り取らんとするが、画を求めて連射する裡、お亀池に近附く足に気附いていようか――。
シャッター音に振り向いた實生は、慌てて白翼を羽搏かせ、
「篝さん、歩きスマホはあぶな、!!」
「歩き……何……」
間一髪、柵に閊えた繊躯がぐうらと傾く瞬間を抱き留める。
嘗てお亀が魅入られた蛇の沼だ、引き込まれなくて良かったと吐息した實生は、間近で「てろりん♪」と轉がる電子音に、刹那に兆した眞劍が安堵に變わるまでの表情、それから緑金の麗瞳がぱちくりと瞬くまでを、克明に切り取られるのだった。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1 【飛翔】がLV2になった! 【怪力無双】LV1が発生! 効果2 【アヴォイド】LV1が発生! 【能力値アップ】がLV2になった!
①ハロウィンパレード地獄変
シャナオウ・ナラシャ
◆暁降
仮装:ミイラ風ハートの女王
咥え煙草に釘バット…
(スカートがもう少し短ければな by私情めっちゃはいっています)
斬新である中に可愛さがが見え隠れして、その意外性が逆にイイかもしれん
俺のハート女王は
元々王様だけに…あまり変わり映えしない気がする(ちょっとジト目)
さてパレェドの始まりだ
頼むぜ?アリスちゃん
まずは景気?づけにラフェスを光使いで光らせて
そのあと要が何か仕掛けるようなので
続くようにハートの女王である俺は
ジャックオランタンの形状の王杖を掲げて
「Trick or Treat!」の掛け声と同時にPDを使いお菓子をばら撒く感じだ
(ちなみに、包み紙はトランプ兵の絵柄である)
アドリブ連携ご自由に
①ハロウィンパレード地獄変
瀬良・要
【暁降】
さーぁて! お楽しみのハロウィンパレード、1年ぶりだなァ!
女装じゃなけりゃもっと最高だったんだけどな!!
煙草と釘バットで不良アリス、ってな♪
でも煙草はお菓子のシガレット、釘バットは危ねェからクッションにしてあるぜ
紗那のハートの女王様もなかなかいいぜェ♪
代り映えしない? いやいやドレスは豪華だし、これは唯一さ! 似合ってるぜ♪
「時計ウサギさんどこへ行くのかしら、追いかけて不思議の国へ出発よ!」
PDで時計ウサギから描き出し、ウサギが走る先々に
不思議の国を回るように住人をデフォルメで描いていく
ハートの女王の紗那の所へ時計ウサギを辿り着かせると、
後は描き出したキャラ達を周りの人と一緒に遊ばせて
「………… イイな」
芒野を撫でる深秋の風に、威嚴溢れるバリトンが染む。
目下、瑠璃めいた靑藍の瞳に映るは、瞠るばかりの斬新さと意外性で、飄々とした軟派男が着る淸楚なエプロンドレスも、狂暴極まりない釘バットも、童話らしからぬ咥え煙草も、王の嗜好を絶妙に擽る。
「どーよ」
「佳くお似合いだ、アリスちゃん」
蓋しスカートがもう少し短ければと、私欲を竊笑に隱すシャナオウ・ナラシャ(『-紗那皇-』・g02191)。
不思議の国で迷う間にグレたか、紫煙を嗜むアリスにも可愛さが見え隱れすると目尻を緩めた麗人は、其に對して己は然程代り映えせぬと嘆聲を零した。
「俺は元々が王である故に、要ほど劇的変化が無い気がする……」
「いやいや、紗那もいいぜェ♪ ハートの女王がサマになってる」
輕妙を囁くは、不良アリスこと瀬良・要(死は我が踊り手・g00797)。
優雅に波打つロングテールドレスの裾まで瞳に捺擦った彼は、熾えるような赤がよく似合っていると艶笑ひとつ、
「豪華なドレスの下がミイラ風だなんて、紗那しか出來ない唯一の仮装さ!」
と、ジト目のシャナオウを慰める。
リボンを搖らす冠帽を悪戯につつけば、気高き女王樣にも微咲[えみ]が差そうか。
互いの仮装を愛でた二人は小気味佳く烱瞳を結び合うと、橙色の灯りに照る灯籠路を顎に示した。
「さぁパレェドの始まりだ。頼むぜ? アリスちゃん」
「一年振りのお樂しみだ。最高の仮装行列を見せてやるぜ! 女装じゃなけりゃもっと最高だったんだけどな!!」
半ばヤケクソに叫びつつ、勇ましく釘バットを肩に担ぐアリス。
シガレット型菓子の甘味を舌に味わった彼は、大いに悪戯をして遣ろうと動き出すのだった。
†
広場で行列を迎える人々が最初に見たのは、スフィンクス『エニシェンラフィス』の眩い羽搏き。
主とお揃いの冠帽でお洒落をした翼猫が、昏闇の芒野に一条の光を引いて翔べば、其を足早に追う跫が聽こえてこよう。
「あれは……時計ウサギかな?」
然う。トテトテと細道を駆けるは、要が実体化[リアライズ]させた時計ウサギ。
懐中時計をチラチラと見ながら走る白兎は、おしゃべりな木や花が作る緑のトンネルを潜って先へ、先へ、漸う物語に引き込まれる觀客の視線を嚮導[みちび]く。
而して時計ウサギが通れば、かの可憐な少女も登場しようか。
その伸びやかなバリトンは間もなく夜穹に広がって、
「時計ウサギさんは何處へ行くのかしら? 追いかけて不思議の国へ出発よ!」
アリス!? これがアリス!?
6フィートを優に超えるアリスが手に持つは釘バットで、觀客は女王の城へカチコミに行くのではないかと固唾を呑む。
色彩に喚び出される物語は飛び出す絵本を捲るように躍動して、悪戯好きのチェシャ猫や、風變わりな茶会を開く帽子屋、偏屈な靑虫など、不思議の国を巡るように個性豊かな住人達が描かれていく。
この時のアリスは狂言回しのようで、
「釘バットが危ねェって? これは私のクッションよ」
なんてユーモアたっぷり、小首を傾げる時計ウサギをつんつんと責附いて女王の處へ向かわせた。
扨て物語のゴール、ハートの女王の居場所は、エニシェンラフィスの耀光の煌めきが示そう。
燦爛と照る光に麗姿を暴いた女王樣ことシャナオウは、ジャック・オ・ランタンを戴く王笏をトントン、急いで來たという時計ウサギに「宜しい」と頷くと、兩手を掲げて聲を張った。
これより始まるは裁判か、刑の執行か――否。もっと樂しい悪戯(Trick)と饗應(Treat)だ。
「Trick or Treat!」
女王樣が號令を掛けると同時、サァッと舞い踊るトランプ兵達。
子供の掌にもちょこんと乗る其は、胴部に美味しいお菓子を閉じ込めた【女王サマのブランチ】だ。
瞬時に出来上がるクッキーが焼きたての馨を広げるのも、子供達は魔法と喜ぼう。
皆々がきゃあきゃあと聲を上げる中、要は不思議の国のキャラクター達を動かして更に觀客を喜ばせ、万彩の光が躍るパレードは大盛況となる。
銀に輝く花芒の海、溢れる笑顔に抱かれた二人もまた艶笑を結び合い、
「Happy Halloween!」
と、拳を突き合わせるのだった。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1 【口福の伝道者】LV1が発生! 【液体錬成】LV1が発生! 効果2 【ガードアップ】がLV3になった! 【反撃アップ】がLV4になった!
①ハロウィンパレード地獄変
如月・友仁
【まのもの】
仮装は白雪姫の魔女
皆の仮装は、海賊に真っ白お化け、夜空に吠える狐と狼……と、ラスボス?
仮装に統一感はないけれど、
黄金色に照らされた道を皆で歩けば、百鬼夜行、魑魅魍魎の行列に早変わり!
混沌としながらも楽しくて
ふふ、確かに僕たちらしい行列だ
不思議となりきりにも気合いが入ってくるね
芒の海を泳ぐ魚に負けじと
袴をローブのスカートっぽくふわりと靡かせて
怪しく微笑みながら
林檎そっくりのキャンディを同行の皆や参加者に配り歩くよ
おひとつどうぞ、毒じゃないよ!
当たりの包み紙を開いた人には、
【強運の加護】でパチパチした光が飛び出す仕掛けを
ちょっとした悪戯心も忘れずに
当たりの人は……おめでとう、タオくん!
①ハロウィンパレード地獄変
タオタオ・ザラ
【まのもの】
仮装はもふもふ狼男
参加者サンにもハロウィンの言葉を言われたら
お菓子を渡して、にんまり笑顔
タオにもお菓子頂戴?それとも悪戯していい?
……アッ、いや違うナンパとかじゃない
かわい子ちゃんとお近づきになりたいだけでほんと下心とかはちょっとしか
ルーシドもサアシャもそんな目で見ないで(一息)
むぅ、可愛い姿なら最大限生かさなくちゃだろうに?
不満げに友仁のキャンディをひとつくすねて
うっかり当たったりしたら目をぱちぱち
遅れてやってきた煌めくアリアにもやっぱり目をぱちぱち
芒野原でカイスの言葉にもちろん好きな色だと笑って
持っては帰れないが、そうだなァ
カイスの名を呼んで、振り向いた瞬間スマホで写真をぱちり
①ハロウィンパレード地獄変
カイス・ライル
【まのもの】
仮装は白狐
もふもふの耳と尻尾、肌色を隠す為の白狐面
和装の袖に手を秘して
人目を引くのは、慣れない。皆の後をついて歩く
サアシャに危険がないよう気を配りつつ
友仁の菓子、凝っていて、楽しそうだな
タオの人当たりの良さは、誰しも親しみを抱くだろう
ルーシドのような華やかな振舞いや演出は出来ないが、
ジンに頼んで、歩いた跡へ光の花々を咲かせて貰う
遅れて登場するアリアのライトアップにもなる筈だ
本人、それ以上に輝いているが
一面の芒野原は黄金の海のようだ
タオの好きな色ではないか?
風に揺れるさざめきは、どこか郷愁を誘う
持って帰れないのが残念だが……
呼び声に応じて振り向いて
成程、写真なら持ち帰れる。皆も撮ろう
①ハロウィンパレード地獄変
ルーシド・アスィーム
【まのもの】
仮装→海賊
統一性がないのが逆にまのもの感?
百鬼夜行ならば首領はタオくんかな…ってまたナンパ!僕も我慢してるのにー(じと)
うん、娘ちゃんは歌のトリを飾るタイプのラスボスっすね、似合うけども(エレクトリカルアリアさんをガン見。ドレスの裾や降り注ぐ魚チョコを見てはっと)
…あ、催し閃いた!
「水/光使い」の精霊魔術で水魚を作り空へ
輝水魚にアリアさんやサアシャさん、見物客の周りを泳いで貰い夢境を演出
海とも掛けられたし満足、二人にお礼しなきゃだね
魔女のお菓子が当たった人へ囃し立ても忘れずに
芒野原を往く時は光密やかに、静けさを壊さぬ様に
…ううん、カイスくんの明かりはこの静かな美しさに合って綺麗だよ
①ハロウィンパレード地獄変
サアシャ・マルガリタ
【まのもの】
シーツお化けの仮装です!
視界が狭くてフラフラ
仲間の後をついていくですよう!
タオちゃんはナンパですか…可愛いお姿だからって…(ジト目)
ススキ野原きれいですねぇ。さわさわ波打ってるですよ…!
さておき、トリックアンドトリート!
魚型のチョコを詰めたカゴを参加者に差し出すです
チョコは2種類、金の包み紙と銀の包み紙のもの
金のチョコを選んだらパラドクスで金魚の群れを、
銀のチョコを選んだならイワシの群れを降らせましょう
いずれの魚も良き頃合いでふんわり消えることでしょう
ルーシドの光るお魚さんと一緒に、素敵な演出になると良いのですが!
ともひとの飴を舐めつつ仲間を見回し
エレクトリカルアリア、まぶしー!
①ハロウィンパレード地獄変
アリア・パーハーツ
【まのもの】
やっと着いた!(遅れて登場)
仮装は全身ネオンエレクトリカルパレード貴婦人
黄金の原っぱ!
薄暗くなってきたから灯りが幻想的だねぇ…
お菓子足りるかな…(飴やクッキーを詰め込んだバスケット)
はい、欲しい人は合言葉あるでしょ!
ねえ写真撮って良い?
友仁さんのりんご齧ったら、…死なない?
タオさんもっふもふが原っぱに靡いて神々しいな
あ、カイス君も仮装してる!可愛い!白いもふもふだ!
サアシャちゃんの白い布に夕焼け反射してキレー…
おやパパン、お宝なんか持ってそうだな
うおおなんか出て来た
(スイッチの切り方が分からない、光る鮫、ゲーミング発光する髪、目を潰す勢いに輝く全身)
パパンにさらに派手にされたっ!?
その者は誰彼時にやって來る。昼夜の疆からやって來る。
斜陽によって芒の花穂が黄金色の大海原に波打つ時、人と魔の竟もまた搖れるのだ。
「Happy Halloween!」
蓋し人々は笑顔で迎え、お菓子を捧げて歓待しよう。
復讐者の百鬼夜行が觀たいと集まった者達は、灯籠路にゆうらと輪郭を暴く黑影に、一際の昂揚を得た。
「タオにもお菓子頂戴? それとも悪戯していい?」
長躯を屈めて上目遣いに、蘇芳色に縁取られる睫の間から紫彩の瞳を覗かせる獸ひとり。
冷艶なるハイ・バリトンの語尾を持ち上げて迫るは、タオタオ・ザラ(大喰らい・g05073)――麗人が扮する狼男は柔肌に爪を突き立てる代わり、幾許の甘美を味わいたいと、弧を描く佳脣から牙を覗かせる。
すっかり魅了された觀客が、お菓子の受け渡しざまに彼の手に誘われるが、でもそこまで。
「あっ、またナンパしてる! 僕も我慢してるのに、いけないなー」
「……可愛いお姿だからって、タオちゃんはまたそういう……」
匂い立つ香氣を遮る、ふたつの佳聲。
抜け駆けは良くないと紅花の脣を尖らせるは、ルーシド・アスィーム(星轍・g01854)――此たび髑髏を印したトリコーンを被って海賊となった彼は、汐風ならぬ山谷風に戰ぐ前髪の奥からジト目を注いでいる。
隣するサアシャ・マルガリタ(えいえいお!・g05223)も似たような視線を注いでいるのだが、まあるく切り抜いたシーツの穴からでは、少女がどれだけおこなのか、ちょっと見え辛い。
唯だ聲色から呆れを察した狼男は、ふわふわフェルトで作った大きな手を振って、
「……いや、ナンパとかじゃなくて。かわい子ちゃんとお近附きになりたいだけで、ほんと下心とかはちょっとしか」
下心なんて、兩手をお皿にして零れるくらいしか無いと、可視化して辨明してみせる。
リーダーの窮地には、皆々の後に続いて歩いていたカイス・ライル(屍負い・g06804)が助け船を出そう。
「タオの人當たりの良さは、誰しも親しみを抱くだろう」
心の距離が近く、また壁を感じさせぬ禀質を評するのは、己が隔てられて育った故にか。
人目を引くのは慣れないと、觀客にアプローチするより仲間の――特に視界を狭くしたサアシャが轉ばぬよう気遣いながら歩いていた鬣犬は、その鋭利な金瞳を白狐の面に隱したまま言う。
タオタオは之に深々と頷いて、
「カイスの言う通りだから、ほらルーシドもサアシャもそんな目で見ないで」
「…………」
「…………」
蓋し仲睦まじいからこそ友はジト目を継続して。
刺さる沈默に溜息を置いた彼は少々不滿げに、不圖[ふと]、ふかふかの肉球を手近なバスケットに突っ込むと、キャンディをくすねて紛らわせる事にした。
「むぅ、可愛い姿は最大限生かさなくちゃだろうに? ――ふぁっ!?」
林檎そっくりな飴の包み紙を開いた刹那、パチパチと光る綺羅星が飛び出す。
その眩さに紫瞳がぱちぱちと瞬けば、視線の先で吃々とした竊笑が零れた。
「おめでとう! 當たりを引いたね」
「あたり」
「タオくんは強運の加護に恵まれたんだ」
芙蓉のかんばせに微咲[えみ]を差す、手籠の主こと如月・友仁(ユアフレンド・g05963)。
今宵、白雪姫の魔女に扮した彼は、林檎型のキャンディに甘い饗應(Treat)と少々の悪戯(Trick)を仕掛けていたのだが、流石、まのものを率いる長は“持っている”と目尻を緩める。
この時、躍るようにして跳ねた光を瞳に追った一同は、パチンと消える星に代わってキラッキラに輝く燦爛を見たろう。
その正体は――。
「やっと着いたー!」
これでも急いで來たのだと、莞爾と頬笑む花顔の明るきこと眩きこと。
全身をネオン光で輝かせたアリア・パーハーツ(狂酔・g00278)は、エレクトリカルなパレヱド貴婦人と云った處か、夢と魔法の国が向こうから來たような、賑々しい音樂まで聽こえてきそうな豪装。
「アリア? アリアなの?」
「噫、間に合って良かった」
圧倒的な眩さにタオタオは目をぱちぱち、友仁はにっこりと白皙に彩を映す。
シーツをすっぽり被ったサアシャすら、約1680万色の蕩揺にきゅうと目を眇め、
「エレクトリカルアリア、まぶしー! きれいー!」
「娘ちゃんは歌のトリを飾るタイプのラスボスっすね。似合うけども」
アリアの父を代わるルーシドは、彼女はインパクトで攻めるタイプだと確言する。色んな意味で瞳を細める。
觀衆もガッツリ注目する中、光源たる本人は気に留めず解顔して、
「カイス君が道に花を咲かせてくれたんだよね? ありがと、凄く綺麗だった!」
「俺達が歩いた跡を残すようジンに頼んでおいた」
皓々と照る花々を辿って合流する事が出來たと喜ぶアリアに、カイスも一安心。
これで全員が集合したと、白い狐面の下には安堵の色が差そう。
「遅れて來るアリアのライトアップにもなると思ったが、それ以上に本人が輝いていた」
「助かったよー! ……って、カイス君の仮装も可愛い! 白いもふもふだ! タオさんのモッフモフも原っぱの風に靡いて神々しいし、眼福眼福!」
ツンと立つ三角の耳も、秋風に搖れる尻尾も愛らしいとアリアが云えば、仲間がうんうんと頷いて獸組を愛でる。
斯くして皆が揃えば、光と笑顔がより一層と明るくなったと、鬣犬は面越しに温かさを感じるのだった。
†
「Trick or Treat!」
「Treat me or I will trick you!」
美し妖し魔の群れを率いるは、ふわふわ毛並を黄昏色に染め上げた狼男。
続く大海賊は漫歩きも堂々、眞緋の獸が人を誑かさぬよう目を光らせて。
ふたつの跫音を追い掛けるオバケはフラフラ、シーツをユラユラ動かして穉い行進。
「Happy Halloween!」
「Here's your treat!」
白狐は和装の袖に手を祕めつつ、面越しに金瞳を烱々とさせて見守り中。
彼の足跡に咲く花を辿るは、スーパーカリフラジリスティックな電飾婦人。
而して觀客が万彩の輝きに笑顔を並べる中を、魔女は林檎を手に嫣然を連れて歩く――これが彼等の仮装行列、花芒行。
「一貫性がないのが逆にまのもの感?」
實に多樣で、サラダボウルに居るようだとは大海賊ルーシドの言。
魔女の友仁はこっくりと首肯をひとつ、
「統一感はないけれど、皆で竝んで野路を歩けば、百鬼夜行、魑魅魍魎の行列に早變わりさ」
混沌としながらも、賑やかで、樂しくて。
其こそ「まのもの」らしいハロウィンパレードだと、弧月を描いた花脣がふふっと艶笑[えみ]を零す。
慥かに彼等は活き活きと灯籠路を歩こう。
「はい、欲しい人は合言葉あるでしょ!」
「トリック・オア・トリート!」
ハロウィンらしくおめかしした飴やクッキーをバスケットに詰めて、行列を迎える人々に配るアリア。
餘りにサービスをするものだから、在庫が寂しくなってくるのだが、果して道はどれくらいあるだろうと周囲を見渡せば、落陽が笑うようにピカピカと、花芒を麥秋の如く輝かせている。
「黄金の原っぱ! だんだん薄暗くなってきたから、灯りが幻想的だねぇ」
「ほんと、ススキ野原きれいですねぇ。さわさわ波打ってるですよ……!」
「あっ。サアシャちゃんの白い布に夕焼けが反射してキレーだ」
「! これは……お洒落です!」
お化けのサアシャは夕焼け色に染まるシーツを搖らしながら、ピョコリと出した狐の耳をぴくぴく。
自前の柔らかな金毛を搖らしつつ、風の音と、風が花穂を撫でる音を聽いている。
風に揺れるさざめきは、どこか郷愁を誘うと、カイスは二人が眺める方向に鼻梁を向けて、
「一面の芒野原は黄金の海のようだ。タオの好きな色ではないか?」
「噫、もちろん好きだ」
水を向けられたタオタオは、笑顔を添えて答える。
金目のモノが好きだし、キンキラを身に着けるのも好きだとは自他共に知る處だが、今回ばかりはモノが大きすぎるとは、彼より寧ろカイスが惜しもう。
「持って帰れないのが残念だが……」
「そうだなァ」
兩手を広げても足りない絶景だと、苦笑が混じった時だった。
「……あ、閃いた!」
口を衝いたのはルーシド。
風戰ぐ芒野が宛如[まるで]黄金の大海原だと言う仲間の聲と、義娘アリアのエレクトリカルなドレスの裾で光る水生動物に注目していた彼は、この大きなキャンバスに更なる愉しみを連れようと繊指を動かす。
「光と水を紡いで、煌めく水魚を作ろう」
輝水魚と言うべきか、銀鱗に光を彈いて游ぐ魚を次々と生成したルーシドは、群れを成して宙を舞わせる。
「おさかな! それではサアシャもトリック・アンド・トリート! です!」
黄昏に瀲灔と輝き出す魚群の前、シーツの下で花顔を華やがせたサアシャも、嬉々と動き出そう。
ラタン編みのバスケットを手に觀客に近附いた彼女は、金絲雀の聲を囀って先ずは御挨拶。
ちょこんと覗く足で恭しくカーテシーをすると、籠いっぱいに詰めた魚型のチョコを差し出して云った。
「さぁ、どちらにいたしましょう!」
ひとつは金の包み紙。金魚の群れを喚ぶ狐の悪戯。
ひとつは銀の包み紙。鰯の群れを降らせる狐の遊戯。
どちらもパラドクスで結ばれた魚にて、良き頃合いでふんわり消えるのですと、佳聲は輕やかに言ってみせる。
そして皆々が好きな色を取ったなら、黄昏の空は金銀の魚が踊る「魚天」に、ルーシドが遊泳させる輝水魚と一緒になって空じゅうに光を滿たそう。
「――うん、とても綺麗だ」
夢境を見るようだと緋瞳を細めたルーシドは、また指先をくるり動かして魚影を嚮導し、インスピレーションを呉れた娘と彩を増して呉れたサアシャに御礼をと、二人の周りに光の帯を巡らせた。
「あっパパンすごい!」
「わ、わ……海の中に居るみたいです!」
芙蓉二花がふうわり笑顔を咲かせれば、カイスは「見事だ」と幻魚の遊泳を仰ぎながら言う。
「ルーシドほど華やかな振舞いや演出は出來ないな」
「……ううん、カイスくんが燈してくれた明かりも、この靜かな芒野原に合ってて綺麗だよ」
靜と動の美しさが味わえた、と――。
優艶と言を足すルーシドの橫顔に、カイスは飄然たる男の優しく繊細な一面を見るのだった。
「――おや、空までが仮装して」
豈夫[まさか]空が海になるとはと嘆聲を零した友仁は、一層気合いが入ったか。
芒の海を泳ぐ魚に負けじと進み出た彼は、袴をスカートのようにふわりと靡かせて優美に妖艶に、胸を彈ませる觀客の前へ件の林檎型キャンディを差し出す。
「おひとつどうぞ」
昏闇のローブに翳を落とす麗顔と。光を溜めて艶めく長い睫と。
端麗な魔女に勧められる儘、人々が陶然と手を伸ばす――その盛況ぶりにはカイスが感嘆を添えて、
「友仁の菓子、凝っているな。當たりが入っているのも面白い」
「あたり?」
鸚鵡返しに訊ねたのは、遅れて合流したアリア。
光がパチパチと彈けた事を知らぬ彼女は、魔女が持つ林檎のイメージと相俟って、恐ろしいアタリを思い浮かべる。
「友仁さんのりんご齧ったら、中るというか……死なない?」
「毒は入ってないよ!」
それ程のホラーは詰めてないと聲を被せた友仁は、この時ばかりは怪しい微笑が解け、素の表情を暴く。
何だか樂しい遣り取りをしていると皆々を見渡したサアシャは、ヒョイと飴を摘まんで、ぱく。
「美味しい! です!」
どれもアタリではないかと、ふるり、尻尾を搖らすのだった。
†
「……なァ、カイス。今のこの絶景を持ち帰る事は出來ないけれど」
名前を呼ばれたカイスが振り向いた瞬間だった。
ぱちりと時を切り取る音が、一つの解を示す。
「こうしたら如何かなと」
「成程、写真なら持ち帰れる」
白狐面の奥、カイスの金瞳はタオタオが構えるスマホに合點を得たろう。
最終人類史には便利な技術があったと、一瞬の閃光を挟んで解した彼は「もう一枚」とリクエストし、今度は皆々を誘う。
聲を掛ければ皆々が集まってきて、
「記念撮影ってやつかな。面白そうだね」
「サアシャのスマホでも撮らせて欲しいです!」
今の混沌を画角に入れようと頬笑む友仁の隣、サアシャはシーツの下から自分のスマホを取り出す。
この時、ルーシドは百鬼夜行の首領を囃し立てて、
「眞ん中は魔女のお菓子が當たったタオくんかな?」
と、タオタオを囲もうとすれば、自ずと自身も中央に寄せられるのだが――背後より近附くアリアに気附いていようか。
(「パパン、なんかお宝持ってそうだな……」)
大海賊は金銀財宝を持っているもの。
どこかに隱していやしないかと手を伸ばせば、この間にどこかに触れてしまったか。なんか出て來た。
「んん? うおお」
ルーシドからでは無い。
己の光る鮫はホログラムを浮き立たせて3D化し、髪はゲーミング発光し、全身が目を潰す勢いで輝き出したのだ。
「スイッチの切り方が分からない!」
燈台下暗しとは云ったもの、本人は消し方が分からないし、かと云って皆も彼女を直視できない!
「目が……!」
「目が……!」
一同は賑々しく記念撮影を始めたのだが、美しい光景と樂しい思い出を収める前に、眩しい思い出も綴ったようだった。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1 【強運の加護】がLV2になった! 【士気高揚】LV1が発生! 【活性治癒】LV1が発生! 【罪縛りの鎖】LV1が発生! 【水源】がLV2になった! 【完全視界】がLV2になった! 効果2 【アヴォイド】がLV2になった! 【ダメージアップ】がLV5になった! 【ドレイン】LV1が発生! 【命中アップ】LV1が発生! 【反撃アップ】がLV5(最大)になった!
②ハロウィンパーティー地獄変
咲樂・祇伐
大京・勤さん/g02435
勤さんと一緒にジェルキャンドル作り
桜宝石人魚の仮装のまま花鰭を翻す
小瓶の中にハロウィンを秘めるなんて素敵ね
私は不器用で工作の類は得意では無いのですよとこそり
けれど何かを作るのは好きなの
楽しみなのは変わらない
だから勤さんも大丈夫
花咲む心のままに告げ
彼の手つきをじっと見る
勤さん器用ですね
お化けオブジェ
とっても可愛らしい
素敵なハロウィンの夜です!
私は髑髏型!
ハロウィンらしく…桜の樹の下にはをモチーフに
カラスくんと桜と鳥居の粘土細工をそっと…あ、この黒いの鴉です
紫苑と桜のあわいの空彩のジェルを流して
た、台風襲来後みたくなっ…て…
うう…
ありがとう、勤さん
では灯しましょう
夜に光を
②ハロウィンパーティー地獄変
大京・勤
祇伐君【花祇ノ櫻禍・g00791】と一緒にジェルキャンドルづくり
頭にボルトをあしらったフランケンシュタインな仮装に身を包み
ハロウィンの世界を詰め込むとは難しそうだな。
祇伐君はこの手のは得意かい?
なるほど……実はね私は自信がない
何せ、初めての事だからね(苦笑しつつ)
さて作ろうか。
南瓜のガラスの中にお化けのオブジェ、ジェルキャンドルに照らされれば闇夜が照らされるように少しだけ夜の色をジェルに混ぜてガラスに注げば……出来上がりかな?
器用?
ありがとう、ちょっと頑張ってみた
祇伐君はどうかな?
うん……うん……確かにこれは台風だね
でもこれはこれで、良いと思うよ
じゃあ、照らしてみようか?
夜には灯りが必要だろ?
誰彼時は過ぎ、花芒が月光を抱く淸宵――。
夜穹に灯り始める綺羅星を、ひとつ、ふたつ、と数え歩いていた櫻花色の人魚――咲樂・祇伐(花祇ノ櫻禍・g00791)は、さやと搖れる芒野の向こう、ほつほつと連なる橙色の燈火を瞶るや、ふうわり花やいだ。
「なんて可愛らしい。蝋燭のおばけ達がパレードをしています」
「――噫、これがジェルキャンドルというやつだね」
繊指が示す方を見遣るは、縫合痕だらけの大男。
フランケンシュタインの怪物に仮装した大京・勤(ANGELMAN BABEL・g02435)は、嬉々と翩る花鰭に導かれるまま広場に向かうと、ワークショップのスタッフにキャンドル作りを勧められる。
頭部に裝ったボルトが引っ掛からぬよう、そうっと身を屈めて屋台を覗けば、色取り取りの蜜蝋粘土がおすましして竝び、カタチになるのを待っていた。
「まぁ、玻璃の小瓶にハロウィンを祕めるなんて素敵ね」
「全てハンドメイドなのか……難しそうだな」
芙蓉のかんばせに喜色を兆す祇伐の隣、少々身構えた樣子の勤。
佳人がことり首を傾げれば、勤は苦笑して云った。
「實は自信が無くてね。何せ、初めての事だから」
まだ何の形も得ていない蜜蝋粘土へ困ったような視線を結べば、祇伐はそと彼の耳元へ、小さく密語を囁く。
「私は不器用で、工作の類は得意では無いのですよ」
意外だと目を瞠る勤に微笑した凄艶は、もうひとつ、言の葉を添えて。
「けれど、何かを作るのは好き。樂しみなのは變わらないもの」
だから、あなたも大丈夫――と。櫻脣は心の儘に告げよう。
双眸に煌く柘榴の彩が柔く瞬くのを瞶た勤は、誘られたように笑って、
「祇伐君が然う云って呉れるなら。頑張って作ろうか」
と、先ずは腕組み。
樣々な形を竝べる硝子の器に向き直り、扨てどの形にしようかと択び始めるのだった。
†
勤の御眼鏡に適ったのは、ニッカリ哂うカボチャ型の器。
ジャック・オ・ランタンが三角の瞳で見つめる中、白い蜜蝋粘土を手で温め、小さく捏ねてオバケを作る。
「……表情が大事なのは理解るが、細かいな……」
注意して目を作るが、左右の大きさがちょっぴり異なるのは御愛嬌。
より雰囲気が出るかと次に捏ねるは紫色の蜜蝋粘土で、ツンと尖がった三角帽子を頭に被せてやる。
帽子の角度に悪戰苦闘する間、火にかけた鍋でジェルがとうろり液体になるから、少し冷めた頃合にこれを流し込む。
「最初は透明なものを、上部にいくにつれ紺色を濃くしてみよう」
描くのは夜穹のグラデーション。
星を添えれば寂しくなかろうかと、ワックスで黄や橙の星を模った勤は、大きな手で丁寧にそれらを鏤めていく。
彼の繊細な作業は、折に祇伐の手を止めて、
「勤さん、器用ですね」
「器用? そう云って貰えたら嬉しい」
南瓜の三角瞳から佳人の麗瞳に視線を移せば、祇伐はきゅうと眦を緩め、小瓶に広がる世界を愛でる。
「お化けのオブジェは穉い表情がとっても愛らしいし、小瓶いっぱい素敵なハロウィンの夜です!」
「ありがとう、頑張ったのが報われるようだ」
緻密な作業で少し肩が凝ったが、出來栄えを褒められたなら疲れも吹き飛ぶ。
肩をぐうるり動かして躰を解した勤は、つと祇伐の作業台を見遣った。
「祇伐君はどうかな?」
「……えぇと」
慥か彼女は髑髏型の器を手に取った。
ハロウィンらしく雰囲気は妖艶に、モチーフは『櫻の樹の下には』にしようと、手に包む蜜蝋粘土がほうろり柔かくなる間に物語の概要を聽いたりしたが、生き生きと咲き誇る櫻は、滿開の櫻は、どうして傾いて仕舞ったのだろう。
「……紫苑と櫻のあわいの空彩のジェルを……流した時だと思います……」
春暁の穹を吹き渡る爽風が其處にある筈だったが、ジェルを流す勢いが強かったか。櫻木の根元が溶けて傾いたのを機に、幻想世界は波に攫われ、なんというか、少々言い難い仕上がりになる。
鳥居で休んでいたカラスくん、三つ目の黑鴉オブジェも思わず飛び立つ樣相に、佳人は聲を詰まらせて、
「た、台風襲来後みたくなっ……て……」
「うん……うん……確かにこれは台風一過という感じだね」
「……うう……」
本人もドンピシャな形容だが、勤も言を繕わないのが素直。
すっかり肩を落した祇伐だが、勤はハロウィンを樂しみたいという心が損なわれた訳では無いと笑む。
「これはこれで良いと思うよ。雰囲気が出てる」
「……ありがとう、勤さん」
だって、世界で一つのキャンドルじゃないか。
折角なら明りを燈して愉しもうと行列に向かった二人は、燧火を一擦り、ほんのり橙色の光をキャンドルに移す。
「夜には灯りが必要だ。さぁ、火を灯した時の表情を愉しもう」
「はい。夜に光を、彩を――」
制作中は悲喜交々あったけれど、ふうわり馨るアロマが心を穩やかにしてくれる。
安けき香気に包まれた二人は、自ず零れる笑顔を温かな燈火に照らすのだった。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1 【活性治癒】がLV3になった! 効果2 【ドレイン】がLV3になった!
②ハロウィンパーティー地獄変
海・ほろぶ
【ほろーど】
オードとキャンドル作り
絵や工作に取り組むようになって
でも、この素材は初めて触るかな
交換の話に頷けば、気合も増し
平たい直方体の器にジェルを入れる前に
……オード、これ温めてよ
体温に自信が無くて、白の粘土を押付け
オードの選んだ色は何になるのかな
白い手の中の色々の蝋を待つ
新たな姿への準備を整える様は、孵化前の卵宛ら
蝋が孵ったら
目標いっぱいの高さの円柱にして2つ置き
黒いジェルを円柱の高さの9割位に注ぐ
最後に白いジェルを薄い層にして
カセットテープ風の完成
蜜蝋が回す所で、上側の白い層はラベルね
オードのは私の仮装?
羽や三角、香りまで拘りで芸が細かい
っふふ、書けるとは思わなかった
録音された今日は
特別
②ハロウィンパーティー地獄変
オード・レヴニ
【ほろーど】
ほろぶとキャンドル作りに挑戦
ぷるぷるの、これがキャンドルになるんだ
ゼリーみたいでちょっと美味しそうかも、なんて
折角だからお互いに作って交換しようよ
いーよ、任せて、と
白、黒、黄色、それとほろぶから預かった粘土を
手の中で丸めて温める
卵温めてる鳥の気分かも
白と黒の粘土を縞々に重ねた鳥の羽
黄色の粘土で小さな三角形を幾つか作り
白のジェルキャンドルにランダムに重ねて
エジプトっぽいアロマがあればそれを選ぼう
ほろぶの今年の仮装をイメージしてみたよ
火を灯せるカセット。世界にひとつだけだね
思いつきで、ラベル部分にマーカーで日付と二人の名前を書き込む
特別な一日だから、「録音」しとかなきゃ、と
カラフルな蜜蝋粘土がお澄ましして竝ぶ作業台の前、猫のように爛々とした双眸がひとつ、ふたつ。
手に包めばほうろり形を解くという珍妙に先ず触れたのは、星燈りの下で靑銅[ブロンズ]に煌く繊指だった。
「絵や工作に取り組むようになって暫く経つけど、この素材は初めて触るかな」
淡く結ばれた佳脣を擦り抜ける、夜鳴鶯の囀聲。
聲の主たる海・ほろぶ(君の番だよ・g04272)の言は淡然と、手は興味深げに粘土の質感を確かめている。
その隣、オード・レヴニ(頌歌・g01759)の玉臂は脇のジェルワックスへ――ぷるぷると搖れる気泡をじっと瞶めて。
「へぇ、これがキャンドルになるんだ……ゼリーみたいでちょっと美味しそうかも」
透明感と彈力性のあるジェルは、温めればトロリとした液状になるそう。
やっぱりゼリーじゃないかと指先でつついたオードは、ふと思い附いた「おたのしみ」を提案してみる。
「折角だからお互いに作って交換しようよ」
「それは……より気合いが入るね」
互いに贈り合うなら、手の込んだ作りで驚かせたり喜ばせたりしたいもの。
物珍しそうに材料を見ていた二人は、互いに瞥見を結ぶと、息を合わせたように作業に取り掛かった。
†
「本当、選び放題だ」
クレヨンみたいに多彩な蜜蝋粘土に驚きつつ、扨て何を作ろうかと思索するオード。
隣する佳人は、古代エジプトの壁画から出て來たような仮装をしているのだが……と、ほろぶの弓張月のような橫顔を瞶ていたら、折に彼女が此方を向き、手に取った白い粘土を押附けてくる。
「……これ温めてよ」
「いーよ、任せて」
己の体温に自信が無いなんて云わない。受け取った方も訊きはしない。
片手に白い粘土を持ったオードは、それから白、黑、黄と色を取り揃えると、手の中でゆっくりと温め始めた。
「卵温めてる鳥の気分かも」
「どんな姿になって孵るかな」
雪白の繊手に包まれ、新たな姿へと變わる準備を整える樣は、宛如[まるで]孵化前の卵。
蜜蝋粘土が柔かくなるまでの時間、母鳥気分で会話を愉しんだ二人は、それから從順に形を變えるようになった雛蝋を手に轉がし、創作に耽る。
「白と黑の縞々……ここは根気が要るね」
指先の器用さが求められると、オードが集中して取り組むは鳥の羽根。
作業台には、黄色の粘土で作られた小さな三角が幾つかあって、羽根と組み合さるのを待っている。
その丁寧な作業を見れば、ほろぶも漸う気附こうか。
「これって、私の――」
「當たり。ほろぶの今年の仮装をイメージしてみたよ」
こっくりと頷きつつ手はその儘、白のジェルキャンドルにランダムに重ねていくオード。
柔らかな液状になった時分にはエキゾチックなミルラの馨油も加えて、火を灯した時にエジプシャンな雰囲気を齎そう。
「凄い……羽や三角、香りまで拘りで芸が細かい」
ほろぶが金彩の瞳に喫驚を萌して見つめるが、其こそオードが見たかったもの。
今の姿をキャンドルに映せば、小さく「綺麗」と零す彼女こそ綺麗だと伝えられるか――櫻色の佳脣にあわい微咲[えみ]を湛えてほろぶを見れば、目下、佳人の手元で見た事のあるカタチが出來上がろうとしていた。
「うそ、カセットテープだ」
「然う、オードが持ってるあれ」
ほろぶが平たい直方体の器を選ぶのは見ていたが、これは斬新だ。
ドンピシャな耐熱ガラスをキャンバスに、白い蜜蝋粘土を目標いっぱいの高さの円柱にして二つ。
それから黑いジェルを円柱の高さの九割位に注ぎ、固まるのを待つ。
「最後に白いジェルを薄い層にすれば――ほら、カセットテープ風キャンドルの完成」
「再現力ある……」
「蜜蝋が回す所で、上側の白い層はラベルね」
オードはほろぶの発想力と意外性に驚くが、實は彼女のお陰とは直ぐに告げよう。
オードが蜜蝋粘土を温めてくれた時間で考え附いたのだと、ほろぶが言を足せば、オードも閃いたようにマーカーを取り、ラベル部分に何かを記し始める。
「火を灯せるカセット。世界にひとつだけだね」
きゅっきゅっと丁寧に書き記されるは、今日の日付と二人の名前。
互いの瞳が文字を捺擦れば、軈て和やかに結ばれて。
「特別な一日だから、『録音』しとかなきゃ、と思って」
「――っふふ、書けるとは思わなかった」
録音された今日は、特別。
二人の思い出は全てここに記録されたと、自ず微咲が重なり合うのだった。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1 【勝利の凱歌】がLV2になった! 【通信障害】LV1が発生! 効果2 【ガードアップ】がLV4になった!
②ハロウィンパーティー地獄変
瀬良・要
【暁降】
ススキかァ、そういや久しく見てなかったなァ
おう、それそれ。紗那も結構日本に詳しくなって来たな
黄金ヶ原か。夕暮れにはホント、絵になるよなァ
こんなに長い事ススキ見てたの初めてだぜ。夜は夜で綺麗だなァ?
月見でも飾ったりするんだし、当然か
うん? おっ、茶屋なんて開いてんだ!
たまにはこういうトコで一息つこうぜ
俺は三色団子に抹茶でいいや。ぜんざいも美味いよなァ♪
お腹が落ち着いたら広場へ行ってその場の人の仮装を楽しむ
紗那? ……キャンドル作り……やりてェの? んじゃやるか!
えーっと、耐熱ガラスは南瓜型のでいいかァ
折角のハロウィンのお土産だからな
モチーフなんて炎くらいしかねェが……あ、そうだ月にしよ♪
②ハロウィンパーティー地獄変
シャナオウ・ナラシャ
◆暁降
ススキってあれだろ?見た目がほうきみたいな形で
その穂先?がふわふわしてっぽいアレ
でも、夕暮れに染まる芒は、まるで黄金ヶ原だな(暫しその光景を眺めて)
なんか小腹が空いたな…
あの茶屋で甘味でも食べて行こうぜ?
俺は温かいのがいいな
白玉ぜんざいで、要はどうするよ?
温まった所で
キャンドルが作れる広場(を面白そうだなと呟き要をチラ見して
器は丸形
砂漠と夜空と黒猫をテーマに二層のジェルキャンドル
ジェル用のカラーサンドを入れて砂漠をイメージし
蜜蝋粘土ではピラミッド、サボテン、赤いリボンの黒猫を作り
ジェル用の液体染料のブルーで濃い目に色付けした夜空をイメージ
細やかな気泡は星屑の感じがイイ感じに仕上げて
物語性のある仮装パレードで觀客を魅了した「不良アリス」と「ハートの女王樣」が辿り着いたのは、一軒の茶屋。
イカれた帽子屋の代わり眞當[マトモ]な店員に呼び掛けられた二人は、店先に漾う茶馨に足を留めた。
「うん? おっ、茶屋なんて開いてんだ!」
「そう云えば小腹も空いたし、少し憩んで行くか?」
訊ねてはみるが、品佳い鼻梁が同時に看板へ結ばれたのが答え。
一度止まった跫音は、次の瞬間、爪先の向きを揃えて進み出す。
「偶にはこういうトコで一息つこうぜ」
「噫、躰が冷える前に温まっていこう」
翩翻[ヒラリ]と手を飜して女王に先を譲るアリスに對し、女王は彼の手が冷えぬよう包みながら暖簾を潜った。
†
「俺は白玉ぜんざいを頼もうか」
「お、善哉。美味いよなァ♪」
ハートの女王樣ことシャナオウ・ナラシャ(『-紗那皇-』・g02191)の御所望は温かい甘味。
もちもち食感の白玉に、じっくり炊き上げた漉餡の滑らかさが味わえる逸品だ。
「要はどうするよ?」
「俺は三色團子と抹茶かな」
和の甘味と渋味を愉しみたいと注文を取る瀬良・要(死は我が踊り手・g00797)は、フリルのエプロンドレスから覗く長い脚で胡坐を組み、淸楚とワイルドを同居させた姿でお座敷に座る。
而して窓から見えるのは、先程歩いて來た花芒路。
落暉が山端に掛る今頃は特に絶景が際立ち、一面の芒が黄金色を抱いている。
深秋の風がさやさやと花穂を撫でる音も快かろう、波音に誘われた要が窓外へ流眄を結んだ。
「……ススキかァ、そういや久しく見てなかったなァ」
戰いに明け暮れる日々で、野花に目を向ける暇も餘裕も無かった。
稀有しい時間もあったものだと眦が緩めば、シャナオウも窓景へ烱瞳を遣る。
「ススキってあれだろ? 見た目が箒みたいな形で、その穂先? がふわふわしてっぽいアレ」
「おう、それそれ。紗那も結構日本に詳しくなって來たな」
秋の七草のひとつだと、團子を齧りながら言を足す要。
向かいではシャナオウが、嘗て文人がしたように佳景を愛でており、夜を連れる間際の太陽の輝きを、芙蓉の顔[かんばせ]いっぱいに浴びている。
「夕暮れに染まる芒は、まるで黄金ヶ原だな」
「黄金ヶ原か――慥かに。ホント絵になるよなァ」
風に戰ぐ芒の大海原も、其を眺む王も。
瞳に映るのは美しいものばかりだと紅脣に弧を描いた要は、黄昏を過ぎては銀世界に變わるという芒の變化を見届けた。
「しっかし、こんなに長い事ススキ見るのは初めてだぜ。夜は夜で綺麗だなァ?」
「噫、野花と侮れない幽しさだ」
「月見でも飾ったりするんだし、當然か」
芒を会話の肴に、ゆっくりと流れる時間を堪能する。
其はこの地を奪還した事を實感させる――復讐者としての戰果に相應しいものだった。
†
躰が充分に温もった處で茶屋を出た二人は、灯籠路を歩いて幾許、軈て蝋燭の竝ぶ広場に到る。
「蝋燭を手作りしているのか……」
「紗那?」
興味が湧いたか、燈火のパレードを見て回ったシャナオウがチラと要を瞥れば、彼も一瞬で合點したよう。
「キャンドル作りやりてェの? っし、んじゃやるか!」
「いいのか」
「勿論!」
擦れ違う人々に「Happy Halloween!」と聲を添えつつ、ワークショップを開く屋台へ向かう。
一通りの説明を聞いた二人は、作業台に揃った材料を思い思いに選び、制作に取り掛った。
「えーっと、器は南瓜型のでいいかァ。面白い顔してるし」
「俺はシンプルな丸型にしよう」
掌に乗るくらいの硝子器に、好きな世界を創る。
樣々な作品を觀る裡にイメージが膨らんだか、シャナオウはジェルにカラーサンドを入れて砂漠の如くし、其を土台にしてピラミッド、サボテン、それから赤いリボンを結わえた黑猫を、蜜蝋粘土を捏ねて作る。
「砂漠の景色と、黑猫と……夜穹は色を二層にして表現するか」
幾度と仰いだ夜穹は、何處までも透いた紺靑。
濃いめに色附けしたブルーの液体染料を上層に流し込めば、細かな気泡が星屑のように鏤められた佳景に仕上がった。
この時、要は硝子のジャック・オ・ランタンと見つめ合っていて、
「折角のお土産だからな、お前もイイ感じになりたいだろ」
三角の瞳が「頼むぜ」と迫るものだから、暫し迷った手は透明感溢れる黄色の蜜蝋粘土を温め始める。
「モチーフなんて炎くらいしかねェが……あ、そうだ月にしよ♪」
ほら、極上のモデルが居るから、と――赫緋の瞳は皓月を仰いで。
紫紺の穹に浮かぶかの玲瓏を、硝子に映してやると要が云えば、隣で聽いていたシャナオウも微咲をひとつ。
要が瞶る月に己も視線を揃え、蝋が形を解くまでの時間を共にするのだった。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1 【液体錬成】がLV3になった!
②ハロウィンパーティー地獄変
テクトラム・ギベリオ
【ヒラール】
(引き続き仮装中)
ほう、これがキャンドル…手本のように上手くできるといいが。
ナディアは星型か。可愛らしくて良いと思う。
それに色選びや小物使いが上手い。
自分はシンプルに角型を。
頭の中で完成図を作らねば、まとめるのに苦労しそうだ。
色は紅葉の赤、そこから淡い金色のグラデーション。
たとえば今日見たススキやナディアのきらきらとした瞳のような…。
粘土はすぐ決まった。猫と狐。
うむ、毛玉とナディアだ。ハロウィンらしく側にいくつかジャックランタンもころがして…。
色が近いから香りはオレンジにしよう。
ふぅ…なんとかできた。小さなパーツが難しかったが非常に満足だ。
おい毛玉、あまりナディアのと比べるなよ。
②ハロウィンパーティー地獄変
ナディア・ベズヴィルド
【ヒラール】
(引き続き仮装中)
ジェルキャンドル…ほう…ほう…私たちの知る蝋燭とはまた違った…
蜜蝋粘土を捏ね、どのように作るか構想を練って
私は星型を使うわ。
ジェルに色を幾つも重ねて、深い青色をつけキラキラした宝石のように
夜明けの色。テクトラムさんの髪色のように。
夜を練り歩くお化けたちも入れたら小さな世界が広がるわね
アロマは…優しい香りのカモミールにしましょう
テクトラムさんもお上手ですよ、素敵な色合い
あら…?狐と猫ですね。狐は私かしら
毛玉ちゃんも気になる?出来はどうかしら
(ふわふわ毛玉ちゃんを撫でながら、二つのジェルキャンドルを並べて)
素敵なキャンドルの完成ね
ハロウィンの素敵な思い出ができましたね
觀客に喫驚と饗應を齎したパレードの後も、竝ぶ影は二つ。
否、紫紺の穹を翔ぶ怪盗『毛玉』も含めれば三つか――フヨフヨと先往く翼影が、燈火の行列に結ばれるのを追った名探偵とナースは、広場でワークショップを開く屋台の前に辿り着いた。
この世界には倩く驚かされるのだけど、溢れんばかり彩を詰めた器が蝋燭とは面白い。
不覺えず感嘆の聲は揃って、
「ほう、これがジェルキャンドルと……」
「ほう、私達の知る蝋燭とはまた違った……」
毛玉と揃いの金瞳をまるまると、興味津々に見るテクトラム・ギベリオ(砂漠の少数民族・g01318)。
隣するナディア・ベズヴィルド(黄昏のグランデヴィナ・g00246)も長い睫をぱちぱち瞬きつつ、スタッフの説明を「ほう、ほう」と聽く。
蓋し彼等の優れた直觀力は、勘所を佳く押えよう。
全体の表情を作るのは器だと、行儀良く竝ぶ硝子器を眺めた二人は、己の世界を映すに相應しい形を探し始めた。
「この星型なんて如何かしら」
「うむ、可愛らしくて良いと思う」
凄艶に見初められたのは、光の屈折が愉しめる星の器。
きっと美しい仕上がりになると頷いたテクトラムは、この時、己の掌に馴染むよう収まった角型をその儘使う事にする。
「私はシンプルにいこう。手本のように上手く出來るといいが」
「大丈夫。作る過程から樂しんでいきましょう」
彼女となら巧くいくような気がするし、何なら失敗も笑い合えようか。
肩の力を抜いたテクトラムは、翼を休めたいと擦り寄る毛玉を膝に乗せ、いよいよ作業に取り掛かった。
「星の器に、夜明けを……払暁の景色を籠めたら素敵かしら……」
兩の繊手に蜜蝋粘土を包み、構想を練る間、ゆっくり体温を伝わせる。
漸う柔かくなる感触を樂しみながら粘土を捏ねたナディアは、夜通し百鬼夜行するオバケとジャック・オ・ランタンを幾つか作って星の中へ――小さくて可愛らしいハロウィンの世界を広げる。
元々が器用なのだろう。佳人の手に掛れば、材料は魔法を掛けられたように變身して、
「ジェルに色を重ねて、宝石のように輝かせたら……うん、綺麗」
濃度を少しずつ變えて色附くは、深い靑色。夜明けの色。
まるで彼の髪色のようだと、隣する麗人の艶髪を瞳に捺擦れば、ここに閃きを得たナディアは繊指を小瓶へ――馨り附けのアロマは、優しく薫るカモミールにしようと決める。
「カモミールは疲れや緊張を解す作用があるわ。蝋燭の火と相俟って、心を穩やかにしてくれる筈」
「詳しいな。それに色選びや小物使いが上手い」
感性の賜物だと、淡く咲むテクトラム。
彼女が手早く作業を進める一方、頭の中で完成図を作らねばと、纏めるのも一苦労だと奮闘していた彼は、すっかり柔かくなった蜜蠟粘土を捏ね、先ずは動物を模っていく。
「あら? これはもしかして」
「うむ、猫と狐だ」
「やっぱり。猫は毛玉ちゃんで、狐は私かしら?」
「伝わったなら一安心」
まあるく捏ねた白い粘土は、毛玉。
透明感のある紫の粘土で作ったのは、狐姿のナディアだ。
「にゃん」
「いや白ササミでは無い」
シュッシュッと手を動かす毛玉を宥めたテクトラムは、二匹の御供にお化けカボチャも幾つか轉がし、賑々しいハロウィンの景を作る。
「ふぅ……なんとか出來た。小さなパーツが難しかったが、非常に滿足だ」
何せこの猫と狐は作品の主役だ。
己にとっても大事なものを丁寧に作れたと安堵した彼は、この子達に相應しい世界を用意したいと更に手を動かす。
「ジェルは紅葉の赤に、そこから淡い金色のグラデーションを描いていこうか」
鍋の中で溶け出したジェルに、色を附けて重ねる。
譬えば今日見た一面の芒野原、譬えば佳人の煌々とした瞳のような……美しい色を思い描けば、硝子器に注がれるジェルは彼が望んだ通りの搖らめきを映し出した。
ここにナディアは艶笑を零して、
「とってもお上手ですよ。アロマは何を?」
「そうだな。色味に寄せてオレンジにしよう」
ふうわと漾う甘い匂いが、硝子器に籠められた世界を一層柔かくしてくれる。
熱によって広がる馨香が鼻先を掠める頃には、二人共々、心地好い達成感に滿たされていた。
出來上がった蝋燭を並べ、そっと火を燈す。
そうして仄のり照り上がる蝋燭の前にも、影は仲良く竝ぼう。
「毛玉ちゃんも気になる?」
「にゃご」
「ええ、一緒に觀ましょう」
毛玉のふわふわ毛並を撫でつつ、皆でキャンドルの仕上がりを見る。
大怪盗も名探偵もナースも、揃いの金瞳に燈火を映して煌々と、蝋燭に灯されるハロウィンの景色をじっくり味わう。
「あまりナディアのと較べて呉れるな」
「なん」
テクトラムはそう言うが、彼の作品も素晴らしいとはナディアの嫣然が示そう。
橙色の灯に照る佳顔は、ほうわり花やいで、
「素敵な思い出ができましたね」
「……うむ」
「……にゃむ」
テクトラムは(たぶん毛玉も)、今の時間を嚙み締めるように頷くのだった。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1 【操作会得】LV1が発生! 【植物活性】LV1が発生! 効果2 【能力値アップ】がLV3になった! 【ガードアップ】がLV5になった!
②ハロウィンパーティー地獄変
ブロス・ブラッドハート
あるとにーちゃん(g00444)とキャンドル作り
おお!にーちゃん凝りこりだな
おれは不器用だからこったのは出来ないけど…そっちがすすきと狼なら、おれは月と兎さんを作ってみる!
月は満月、白い粘土を平べったくしたらまるーくしてっと
ウサギさんは雪兎さんとか林檎の兎さんみたいに、耳を伸ばしたら赤いおめめを二つちょんちょんってつけて…完成ー!
わわっ、にーちゃんのは本物のすすき入れてるんだなっ。すっごい細かく出来ててビックリ…!
あはは、でも狼はなんかわんこみたいかもー。こんな可愛い狼さんなら兎さんも安心して仲良くなれそうかも♪
なんか粘土見てたらお腹へってきちゃったー。お団子たべいこーぜ、お団子!
アドリブ歓迎
②ハロウィンパーティー地獄変
河津・或人
ブロス(g03342)と
ハロウィンキャンドルを一緒に作るぜ
🎃かぼちゃの入れ物に、後は…そうだな
今日の思い出に、すすきをドライフラワー代わりに入れてみよう
スケール感が違うので、穂先を切ってミニチュア風に加工して
後はすすきの中に佇む青毛の狼を…
いや、アザラシじゃなくてな、これはフェンリルだ!(不器用な出来上がりで可愛い謎の生き物)
ブロスのは…白くて長い耳だから、兎かな?
赤い目してて、ブロスとお揃いだな
出来上がったら、せっかくだから俺のとブロスのと並べて撮影しようぜ
誕生日用の数字キャンドルをお借りして2023と並べ
これで今年のってすぐわかるだろ?
お、月兎に団子はちょうどいいな
茶屋で休憩するか~
「にーちゃん、こっちこっち! 蝋燭の灯りがパレードしてる!」
広場の明るさと賑わいに気附いた時の、魔界のプリンスの足は、速い、迅い。
兄貴の背から降りるや、すっかり顔を晴らして先導者になる――ブロス・ブラッドハート(いっしょのじかん・g03342)の瑞々しい聲を追った河津・或人(エンジェルナンバー・g00444)は、少年が向かう先、ワークショップを開く屋台に着いた。
「へぇ、手作りキャンドルか」
興味深げに作業台を覗けば、樣々な形をした硝子器が御行儀よく竝んでいる。
先行したブロスはもう選び始めているから、ならばと己も彩瞳を巡らせ、ふと目の合った三角瞳のジャック・オ・ランタン型ガラスを手に丸椅子に座る。
――さぁ、ハロウィンキャンドル作りの始まりだ。
「折角なら今日の思い出を詰めてみよう」
先ずは瞳いっぱいに溢れた花芒を、ドライフラワー代わりに入れる。
穂先を切ればスケール感が揃おうか、或人は鋏を鳴らして芒をミニチュアに加工し、そうっと硝子の中へ連れて行く。
「わわっ、にーちゃんのは本物のすすき入れてるんだなっ。すっごい細かくてビックリ……!」
「粘土で作るより樂だし、この方がリアルだろ」
深紅の瞳をぱちぱち瞬くブロスを橫に、莞爾と咲む或人。
次いで彼は、構図を練る間に温めていた蜜蝋粘土をこねこね、「芒野原に佇む靑毛の狼」を作らんと作業を移せば、少年は彼の掌の上で次第に形を得ていく其を嬉々と見つめる。
「アザラシもふっくりしててイイな!」
「いや、これはフェンリルだ!」
今の仮装と色味を同じくしたのだと力説すれば、ブロスは「そっかぁ!」とケロリ。
弟分の素直な反應を見た或人は、もう少しクオリティを上げねばと全集中、掌で可愛らしい表情を見せる「謎の生き物」を少々スリムに捏ねるのだった。
「おれはどうしよっかなー」
不器用なのは自覺しているから、餘り凝ったものは出來まいと、ブロスはクレヨンみたいに色を竝べる粘土を眺める。
隣する或人は「芒と狼」をモチーフにしたそうだから、対になるものが良いかと思えば、間もなくアイデアが閃こう。
「よっし、月と兎さんを作ってみる!」
元気よく動き出した手が取るは、透明感のある白い粘土。
幸いにして“お手本”があると睫を持ち上げれば、夜穹には眩く輝く皓月。
樂しげに跳ねる兎まで見えそうだと佳脣に弧を描いたブロスは、ぱちんと掌を合わせて粘土を温め始めた。
「ピカピカの滿月は、白い粘土を平べったくしたら……まるーくしてっと……」
「お、上手いな」
折に或人が褒めてくれるので、口元は嬉しそうにむずむず。
柔かくなった粘土の感触も心地好く、モノづくりの愉しさを感じつつ作業を進めたブロスは、次いで月燈りに戯れる白兎をひとつ、小さな手で一生懸命に作っていく。
「ウサギさんは、雪兎さんとか林檎の兎さんみたいにしたいな」
「兎か。可愛らしいじゃないか」
而して作り手に似るとは云うたもの。
竜の仔の掌に現れるは、遊ぶの大好き、好奇心旺盛な元気兎だ。
「耳を伸ばしたら……赤いおめめを二つ、ちょんちょんってつけるんだ」
「ブロスとお揃いだな」
「うん!」
或人に云われれば、益々愛情が湧いてこよう。
つぶらな瞳の兎が驚かぬよう、液状になったジェルをゆっくり流し込めば――硝子器が愛しい世界に滿たされた。
「完成ー!」
「ん、お疲れ様」
其々の力作を隣に並べ、作者同士も仲良く並んで出來上がりを見る。
自ず相手の作品に惹かれるか、ブロスは或人のキャンドルに大きな嘆聲を零した。
「おお! にーちゃん凝りこりだな。雰囲気出てる」
「アザラシからアシカになって、漸くここまで漕ぎ附けたぜ」
ギリ狼になってくれたと、柳眉を寄せて云う或人。
蓋しフェンリルの終焉を呑み込む恐ろしさはちっとも無くて、
「あはは、でも狼はなんかわんこみたいかも! 全然怖くないや」
「わんこ」
「こんな可愛い狼さんなら、兎さんも安心して仲良くなれそう♪」
ブロスがニコニコとそう云えば、暫し默考した作者も「兎を怖がらせるよりは良いか」と落ち着く。
それなら、と或人は二つのキャンドルをより近附けて、DSC-Huginnの画角に今日の思い出が収まるよう、数字のキャンドルを添えてぱちり。今年のハロウィンだと直ぐに分かるよう記録に残す。
時を切り取る音を聽いたブロスは、これで安心したか、また或人を引っ張って、
「なんか粘土見てたらお腹へってきちゃったー。お団子たべいこーぜ、お団子!」
「おっ、月に兎に、団子とは丁度いいな。茶屋で休憩するか~」
また促された或人の足も、輕やかに走り出す。
然うして灯籠路を往く影は、いつまでも、いつまでも、ふたつ一緒に動くのだった。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1 【動物の友】LV1が発生! 【アイスクラフト】LV1が発生! 効果2 【命中アップ】がLV2になった! 【ダブル】LV1が発生!
②ハロウィンパーティー地獄変
平良・明
【狩月】で、紅花さんとパフォーマンスをします
演目は火が点いたトーチを使ったファイヤージャグリング
天狗と化け狐の炎舞です
楽しみつつ、一般の方を楽しませていきます
暗闇の中で火を投げ合うので、妖術合戦しているように見えそうです
くるくるトーチを回しながら紅花さんに火の玉を投げ
空高く投げて、時間差でキャッチ
お面を被っているので灯りで怪しく光ったり
迫力ある掛け声を飛ばしたり、舞の合間に見栄を切り
ひるがえる行者の衣装とかも格好よさそうです
紅花さんの手は器用に糸を操るなぁと少し感慨にふけったり
パフォーマンスが終われば、温まった身体をお茶屋さんで休めます
私は、焦げた醤油の香ばしい焼きおにぎりと、お茶で一服します
②ハロウィンパーティー地獄変
杏・紅花
【狩月】明サンと炎のパフォーマンス!
来てくれた人達にも楽しんでもらいたいよねっ
お狐こんこん、おちびちゃんたちも行列に追いついたら始めるよお
これこれみなみな間に合うた
百鬼夜行の魔に逢うた
化け狐の本領発揮、トーチを糸で操って、鬼火みたいに見せられるかな
明サンから受けたトーチをぽぽんと返して
白く冴え渡る月明かりと赤い炎の照り返し
明サンを全然知らない人にも見せる不思議
あやかし、うらめし、まったなし
ちょっぴりあやうし、ご愛嬌
トーチは絶対安全にいかなきゃねっ
体動かしたあとは、甘いものが食べたいな〜っ
あたしはお善哉、ほっとする甘さとあったかさが、さいっこう!
広場でキャンドルを竝べていた人々は、靉靆と帯を引く燈火にぞくりとした妖しさを見たろう。
炎を浮べるは一張の行燈で、こん、こん、ころりと佳聲を轉がすは墓場鳥――否、其を眞似た狐の囀聲。
お狐こんこん、よっといで。
――鳶に攫み去らるなら、お稲荷樣に献ぐやよし。
お狐こんこん、みなおいで。
――油揚げは摘まもうが、よもや人は魅[つま]むまい。
穉い唄に合いの手を添えるは、先導の行者。
天狗面に顔を隱した男の靜けさと、彼に続く狐娘の爛漫は實にアンバランスだけど、これから何が始まるのかと胸を膨らませた人々は、自ずと足を誘われて行列を成し、軈て広場に輪を作る。
「これこれみなみな間に合うた。百鬼夜行の魔に逢うた」
おちびちゃん達も可愛い顔を揃えてくれたと、破顔一笑する杏・紅花(金蚕蠱・g00365)。
紅白の装束の袖を振り振り喜色を表せば、向かいに立つ平良・明(嶺渡・g03461)は相變わらず天狗面に表情を祕めた儘、脇に置いた行燈からトーチ(炬火)に火を移し、熾々と燃ゆる明かりに影を際立たせた。
勃ッと空気を灼く音に喫驚が上がったのも一瞬。
人々が緊張と期待の表情で二人を囲めば、間もなく炎が踊り上がった。
「お狐こんこん、始めるよお」
「さぁさ御立合い。天狗と化け狐の炎舞をご覧あれ」
「わぁ――っ!」
今宵の演目は、烈々と燃え盛るトーチを渡し合うファイヤージャグリング。
二人を囲んだ人集りから一斉に歓聲が上がる中、赫き炎が夜穹を輕やかに華やかに舞い踊る。
「お狐こんこん、御覧じろー!」
今こそ化け狐の本領発揮と云った處。
紅花は擲げ込まれる炬火を、蜘蛛絲のように繊麗な絹絲にしゅるりと絡め取り、宙空でくるくる大回転、鬼火の如き不思議な動きで人々の目を攫う。集まってくれた人達に樂しんで貰いたいと、いつもより多く回す大サービスだ。
「見よや秋月の妖術合戰、落として灼けるは天狗か化け狐か」
而して明も想いは同じ。
人々の感興を煽る明自身も競演を樂しんでいるようで、大きな弧を描いて戻るトーチを受け取っては擲げ返し、また手元でクルクルと回しながら、紅花へ向けて高く火の玉を打ち上げる派手なパフォーマンスも決めて見せる。
畢竟、この二人だからこその妙技とは掛け合いに顕れよう。
「あやかし、うらめし、まったなし! ちょっぴりあやうし、ご愛嬌!」
「皆樣方、目瞬きは御法度。今こそ化け狐を從えて見せまする」
充分に安全を確保した上で時間差キャッチを披露すれば、人々は大いに盛り上がり、赫々と亂舞する炎に酔い痴れた。
†
「あ~樂しかった! 皆に喜んで貰えたなら何より!」
「お疲れ樣でした。無事に終わってホッとしましたね」
鳴り止まぬ拍手に送り出された二人が、興奮冷めやらぬ足取りで向かったのは茶屋。
炎のパフォーマンスで一際温まった身体を休めようと意見を揃えた明と紅花は、鼻先を掠める茶馨に誘われて暖簾を潜り、お座敷に向かい合って座る。
「体動かしたあとは、甘いものが食べたいな〜っ」
「油揚げでなくても宜しいと?」
「勿論! 今はお善哉、ほっとする甘さとあったかさが、さいっこう!」
他愛ない冗談を織り交ぜつつ、普段通りの会話をするが、熱は収まりそうに無い。
紅花は明と向かい合う一方、先程の映像が瞳に焼き附いていて、
(「……明サンを全然知らない人にも見せたの、不思議だった」)
白く冴え渡る月燈りの下、赤い炎を照り返した彼の姿が離れない。
今でこそ天狗面は額に上げられたけれど、火に照る面の怪しさや、迫力ある掛け聲、舞の合間に見得を切る明は勇ましく、特に行者装束を翻してトーチを受け取る英姿は、時が止まるほど格好良かった。
拍動が急く今は無難な事しか云えないのだけれど、其が明も同じとは知るまい。
「明サンは何にする?」
「私は、焦げた醤油の香ばしい焼きおにぎりと、お茶を頂きましょう」
端整の顔を暴いた彼は、靜かに穩やかに注文を取る一方、正面に座る紅花の繊指に眦を細め、
(「……それにしても紅花さんの手は器用に糸を操るなぁ。綺麗だった」)
と、少し感慨に耽っているとは――まだ祕められる事実であった。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1 【プラチナチケット】がLV2になった! 【避難勧告】LV1が発生! 効果2 【フィニッシュ】LV1が発生! 【ダメージアップ】がLV6になった!
②ハロウィンパーティー地獄変
永辿・ヤコウ
一緒に行列に参加してくださった方々と
キャンドルの灯りを眺めながら
綺麗ですね
皆さんが作ったものはどれですか?
示された作品達の愛らしさに、
並ぶ優しい彩りの数々に、
狐耳も尻尾もふわふわ揺れる
僕もお土産にしたいな
この景色を大切な人に見せてあげたい
選んだ器は丸型
底は透明
徐々に紫の深い夜へとグラデーション
銀のラメは星の煌き
蜜蝋で作った薔薇の花や蕾を浮かべれば
穏やかな夢に揺蕩えるように、との祈りになるだろうか
目覚めた後も寂しくないように
明けた朝には一緒に窓辺に飾ろう
完成したキャンドルを行列に加えて
芒野原の光景を、
広場に集う皆々の朗らかな笑顔を、
取り戻した世界を、
眩く見渡す
素敵な祭りの夜をありがとうございます
今宵ファントムが紳士淑女を誘ったのは、燈光溢れるキャンドルパレード会場。
參加者らと仮装行列に興じた永辿・ヤコウ(繕い屋・g04118)は、ほつほつと灯を連ねる蝋燭に影を寄せると、橙色の光に麗姿を暴いた。
「綺麗ですね」
全てが手作りだと云う蝋燭は表情が豊かだと、眺める裡に艶笑を萌した麗人は、つと流眄をひとつ、
「皆さんが作ったものはどれですか?」
――なんて。
背に負う燈火に繊細な躯の輪郭を際立たせながら、艶々しく語尾を持ち上げる。
その得も言われぬ妖しさに、彼に伴した者達は夢境の心地で己の力作を示すが、ヤコウはその一つ一つを丁寧に眺めては、滲み出る個性に眦を細めた。
「うん、優しい彩りがいっぱいだ」
独言には仮面の下に祕められた黑狐が覗こうか。ふわふわ搖れる狐耳と尻尾が可愛らしい。
「僕もお土産にしたいな。この景色を大切な人に見せてあげたい」
そう告げる彼の今日一番の麗笑を見た人々は、今度は私達がと、ワークショップを開く屋台へ案内するのだった。
「譬えば、手に持った時にスッと収まるような……」
作業台に竝ぶ硝子器を眺め、直感で惹かれた丸型の器を選ぶ。
カラフルな色を揃える蜜蝋粘土の中でも、特に存在感のある紅色に呼ばれた彼は、君は薔薇になるのがお似合いだろうと、掌の中で漸う柔かくなる其を捏ね始めた。
「薔薇は何處で咲くのが宜しいか――」
花葩や蕾を模る裡、温めていたジェルがとうろり溶け始める。
この時、繊指が伸びるのは藤紫の顔料で、ジェルに色を重ねて流し込めば、器の中には深い夜を想わせるグラデーションが広がった。
「せめて、穩やかな夢に搖蕩えるように」
祈るように希うように、星々を模した銀のラメを鏤める。
透明な底から夜が生まれるような、美し儚し夢の世界に薔薇を浮べた麗人は、果して何を映し見ていたろう。
(「――噫」)
覺醒めた後も寂しくないように。
明けた朝には一緒に窓辺に飾ろう、と。
優艶の星眸[まなざし]を結ぶ黑狐の口元は、淡い弧を描いていた。
而して完成したキャンドルを行列に加え、光のパレードを愉しむ。
黄昏を過ぎた芒野は漸う熱を手放して、紫紺の帷を纏い出すけれど、広場に連なる蝋燭の灯と、燈火に結ばれる皆々の笑顔は温かく――この世界を取り戻したと思えば誉れ高い。
仮面の男は、片側の白皙に塊麗の艶笑を湛えて、
「……素敵な祭りの夜をありがとうございます」
と、何物にも代え難い佳景を眩しそうに見渡しつつ、感謝の言を染ませるのだった。
大成功 🔵🔵🔵
効果1 【完全視界】がLV3になった! 効果2 【ロストエナジー】がLV2になった!
②ハロウィンパーティー地獄変
ノスリ・アスターゼイン
【まのもの】
さぁて
どんな世界を描こうか
器を選びがてら
嬉々と作業に向かう友仁や
困惑するタオなど
其々の表情を眺めやる
皆々の得手不得手の様子が垣間見え
それもまた個性的だと
楽しい気持ち
カイスとサアシャは構想出来た?
俺は…、
暁降
薄明
蒼天
星満つ夜
心に焼き付く数々の空の風景を思い描くけれど、
思案しつつ周囲を見渡せば
先程共に空を浮遊した少年と目が合い
笑顔で手を振り合って
そうだな
今宵の絶景を、
花芒の野の記憶を形にとどめよう
選んだ硝子は月を想う球型
白と淡い金、銀を土台に
上部は紫紺と藍
星めくラメを落とし込んだなら
先刻羽搏いた高原の風景の出来上がり
猛禽型に切り抜いた蝋を飾って完成
少年へ贈るよ
空に翔け出した勇気の証にね
②ハロウィンパーティー地獄変
カイス・ライル
【まのもの】
手際良く道具を選ぶ友仁を見て戸惑い頻り
初めて見る物しかないのだが
説明や手本に忠実に従うのは、得意だ
花冠を編むように、丁寧に着実に
土産として渡したいひとを思い浮かべる
瞳は月、姿は花だろうか
夜明けを自ら切り拓くような凛乎を象ろう
丸い器に橙色の地平と藍色の空
空には琥珀の月を、地には真白い花を
花が一際輝くような舞台にしたい
灯せば、淡く茉莉花が香るはず
……沙羅双樹、それらしく見えるだろうか
友仁もノスリも、随分手慣れている。美しい景色だな
アリアの夜空は、どこか懐かしい気もする
賑やかで楽しげなのは、サアシャらしい
ルーシドのおばけは幸せそうだ
タオ、手が足りなければ……足りないな。わかった、俺も持つ
②ハロウィンパーティー地獄変
タオタオ・ザラ
【まのもの】
壊すのは得意だが、モノを作るのは向いてねえ
器用にキャンドルを作る姿を見て、余計に悩む
……なんじゃお前さんたち、手先器用じゃな…
丸型の器を選んで、てのひらに収まる月でも作ろうか
今も昔も、変わらず惚れている彼女の瞳に似た
とは思ったものの、全く手が動かない
空のままの器を返して、やっぱりいいやと
なんでもねえよ、タオは作るの向いてない
お前さんたちが作ってるとこ見て楽しむわ、とへらり笑う
目の前にひょっこり現れた白猫に
浮かない顔なんかしてねえよ、なんて口を尖らせつつ
なんだかんだで友仁の手伝い
ン、寧ろサアシャのも手伝おうか、千切るだけだが
え、ちょ、待て全部とか持てん!壊しそう!カイスも持ってくれ!
②ハロウィンパーティー地獄変
アリア・パーハーツ
【まのもの】
キャンドルかぁ
皆はどんなの作るの?
悩むなぁ
お、もう作り出してる
…決めるの早いね?
あ、友仁さんのすんごい綺麗、好き、その黎明の組み合わせ
手に取るのは雫型の硝子
砂塵を敷き詰めて、三角錐のオブジェを立てる
紺色に紫と水色、金と銀を混ぜて流し込む
鋭く輝く月のモチーフを途中に入れて
……うん、悪くないのだぜ
あの人の故郷を思わせる夜空の完成
砂塵を覆う星々の海
吸い込まれるような深い青を見上げた時こんな感じだった
うん、そうフェオにあげる
皆の、すんごい綺麗で素敵
ねえ並べて写真撮ってもいい?
あ、ボク様もジャック・オ・ランタン飾ろうっと!
はい、タオさん全部抱えて!思い出には変わりないんだから入った入った!
②ハロウィンパーティー地獄変
サアシャ・マルガリタ
【まのもの】
キャンドル作りに挑戦です!
ふふり、腕が鳴るですねぇ!
…とは言え、何を作るか悩んでるですよノスリ
みんなはどんなの作ったですー?
アリアは恋人さんへのお土産です?
カイスもお土産でしょーか
そのお花は沙羅双樹?
ノスリのはお空が綺麗ですねぇ…
…タオちゃん、だいじょぶですか
お手伝いします?
必要ないならいいですけども、むん
あ、ともひとのまものちゃん可愛いですー
気泡でキラキラ…それいいですねぇ!
それなら今日の思い出を
金魚鉢に似た容器を選んで
金魚やイワシ、ルーシドの光る魚を象り粘土をこねこね
タオにちぎるのを手伝ってもらいキラキラ金色のジェルで満たして
芒の海を泳ぐ魚の群れを再現
うふふ、楽しいですねこれ!
②ハロウィンパーティー地獄変
ルーシド・アスィーム
【まのもの】
キャンドルって手作り出来るんですね、すごい
作るのは可愛いお化けさん
丸型に柔らかな菫花に檸檬の三日月、月枕ですやすや眠る魂を入れ
……天にも地にも逝けぬものも安らかに眠れる様に、願い込め
皆さんの美しいキャンドルには思わずため息
暁から宵へと移る天涯、こんな風に見ることが叶うなんて
同じ空でも、見る人によってそれぞれで。でもそれが何より美しいと思う
見覚えがある魚の群れに思わず笑み溢れて
こうして形にして貰えて嬉しいな
大切な人を象る逆さはとても精緻で、繊細で。大切にしているんだね、良いなあ
ジェルを捏ねる尖らせ口に少しだけほっとしたのは内緒
写真、確かに撮りたいですね!
いそいそとお化けを抱えて寄って
②ハロウィンパーティー地獄変
如月・友仁
【まのもの】
実はこういう細かい作業、得意なんだ
角型のジェルキャンドル
底は黄金色の地平線
橙から紫にグラデーションを掛けて…
僕が好きな黄昏時の空の色!
普段より広大に見える空を眺めて
今日の記憶を思い出しながら製作
お節介が必要な子はいないかな
片手間で作ったまものちゃん(白い子猫)人形
タオくんの目の前で動かして
『ハロウィンの日に浮かない顔してる悪い子はだあれ?』
壊すのが得意なら、僕のこと手伝って
上層に混ぜるためのラメ入りジェル
千切って気泡を入れるとキラキラになるんだよ
蜜蝋粘土の雲と満月を
千切ったジェルで煌めかせ
最後は皆で楽しんだハロウィンの記念
小さなジャック・オ・ランタンをちょこんと置いて、出来上がり!
芒野の灯籠路を華やかな仮装行列で盛り立てた「まのもの」が辿り着いたのは、広場。
温かな橙色の灯を連ねるキャンドルパレードに誘われた御一行は、そこでワークショップを開いている屋台を見つけると、沢山の材料を揃える作業台に招かれた。
「キャンドルって手作り出來るんですね、すごい」
赫い玉瞳に喫驚の色を萌すルーシド・アスィーム(星轍・g01854)。
彼の前には、樣々な形姿を見せるおすまし顔の硝子器や、クレヨンみたいにカラフルな蜜蝋粘土が御行儀佳く並んでおり、さぁ變身させて下さいなと云わんばかり佇まい。
「ねぇ皆はどんなの作る? ……悩むなぁ」
勢揃いした材料を先ずは瞳で一巡りするアリア・パーハーツ(狂酔・g00278)。
全てがハンドメイド、何でも好きに作れる自由が逆に取り掛かりを迷わせると、むむり、腕組みして作業台に向き合えば、時に視界の脇から眞直ぐに伸びた繊手が角型の玻璃[ガラス]を選び取った。
「實はこういうの好きなんだ」
細かい作業は得意なのだと、掌にちょこんと収まる器を愛でる如月・友仁(ユアフレンド・g05963)。
この器に映す世界も直ぐ思い描いたようで、アリアがぱちくりと目を瞬く隣、友仁はジェルのプニプニ感を愉しみながら、橙と紫の顔料を手早く準備していく。
「……決めるの早いね? もう作り出してる」
「躊躇わないのが羨ましい」
アリアに続いて言を添えたカイス・ライル(屍負い・g06804)も、友仁の手際の良さに戸惑い頻り。
何せ目の前には初めて見る物しかなく、この硬質な色板が掌で温めれば從順に形を變えるというのも不思議な話に聽こえるけれど――唯だ説明や手本に忠實に從うのは得意だと、指先はまあるい形の器へ伸びる。
「花冠を編むように、丁寧に着實に」
慥か灯の行列に集まった人々は、今日の記念にお土産にと、其々の想いを蝋燭に託していた。
己も彼等に倣おうと、そう決めたカイスの手は先ず飴色に煌めく粘土を取り出す。
「皆さん、いきいきと挑戰されて……ふふり、腕が鳴るですねぇ!」
むんっと兩拳を握り込めるサアシャ・マルガリタ(えいえいお!・g05223)も気合い充分。
素敵なものを作って皆とキャンドルパレードを樂しみたいと、少女の瞳がピカピカと輝くのを瞶たノスリ・アスターゼイン(共喰い・g01118)は、和やかな流眄を注いで訊ねてみた。
「カイスもサアシャも構想出來たかな?」
凄艶のテノール・バリトンが柔かく語尾を持ち上げれば、小さな狐の耳はちょっぴりしんなり。
「……とは言え、何を作るか悩んでるですよ。ノスリはどんなの作るのですー?」
「俺は、……そうだな」
ふんわり視線を落とす先、心に焼き付く数々の空を思い描く。
暁降、薄明、蒼天、そして星滿つ夜――鵟の翼は樣々な景色を渡ったけれど、不圖[ふと]、屋台の脇から此方を見る少年と目が合ったなら、ノスリは煌々と蜜色の瞳を搖らして手を振り返す。
「――さぁて。どんな世界を描こうか」
否、もう心は決まっている。
「……なんじゃお前さんたち、決めるの早いし、手先も器用じゃな……」
感心したように瞳を巡らせるタオタオ・ザラ(大喰らい・g05073)は、何處か浮かない樣子。
彼は手持ち無沙汰に組んだ手を作業台に置いた儘、制作に掛かる仲間を見てまた手を拱く。
餘り凝視するのも躊躇われると、紫玉の瞳はつと虚へ――丸い器を見遣るけど、果して己はこの世界を滿たせようか。
(「てのひらに収まる月でも作ろうか……」)
今も昔も、變わらず惚れている彼女の瞳に似た月は、蓋しその気にさせるだけ。
全く手の動かない彼には、折にサアシャが小首を傾げて、
「……だいじょぶですか? お手伝いします?」
彼女だけでは無い。
顔を上げれば皆々が手を止めて此方を見るものだから、タオタオは「やっぱりいいや」と一度は手に取った器を戻した。
「タオ――」
「タオくん?」
「タオちゃん?」
「なんでもねえよ、どうせ作るの向いてない」
壊すのは得意だが、と零れる皮肉は押し殺し、端整の顔はへらりと哂って見せる。
「お前さんたちが作ってるとこ見て樂しむわ」
「……必要ないなら、いいですけども。むん」
サアシャも仲間も、一度はそれで収める。
めいっぱい心配してるなんて言ったら、彼はきっと困るんだ。
†
唯だ實際、皆が賑々しくキャンドル作りに励む樣を見るのは樂しい。これは間違い無い。
最も手早いのは矢張り友仁で、硝子の底に綺麗な黄金色の地平線を引いた彼は、火に掛けた鍋がジェルを溶かす間に顔料を混ぜ、橙から紫に變わるグラデーションを描き出す。
「……うん、僕が好きな黄昏時の空の色だ!」
ゆっくりとジェルを流し込み、色の變化を幾重の層で表す。
この見事な表現力には“お手本”があるからか――普段より遙かに広大に見える空を仰いだ友仁は、今日の景色を映せますようにと先刻の感動を思い起しつつ、丁寧に丁寧に色を重ねていく。
「あ、その黎明の組み合わせ、すんごい綺麗、好き」
隣で作業を見るアリアは、思った儘の言葉を零そう。
心惹かれる色味に眦を細める佳人の手元には、可憐な雫型の硝子器が置かれていて、底に砂塵が敷き詰められている。
「三角錐のオブジェは……ピラミッド?」
「あたり」
友仁が見れば、砂塵に佇む三角錐には間もなくジェルが流し込まれ、漸う異國情緒を醸し出していく。
「紺色に紫と水色、それに金と銀を混ぜて……お、雰囲気出て來た」
瀲灔とした搖らぎが現れる中、途中で月のモチーフを掲げる。
その鋭い輝きを見たサアシャが「もしかして」と口を開けば、佳人はこっくりと頷いた。
「アリアは恋人さんへのお土産です?」
「うん、それもあたり」
作業中に思い浮かべるのは、大切な人の故郷を思わせる夜空。
砂塵を覆う星々の海――吸い込まれるような深い靑を見上げた時、こんな感じだったのだ。
「……うん、悪くないのだぜ」
佳景を思い出しながらジェルを注ぎ切ったアリアは、雫に籠めた美しい世界に嫣然ひとつ、丹花の脣に弧を描いた。
「アリアも渡したいひとが居るのか」
夜色のあわいに言を添えたのはカイス。
彼も贈答用にと手を動かしていたのだが、この灯を捧げたい人を思い浮かべる裡、色味は自ずと透明感に溢れてくる。
(「――瞳は月、姿は花だろうか」)
蜜蝋粘土に形作るは、夜明を自ら切り拓くような凛乎。
手前に置いた丸い硝子器には、橙色に染まる地平と透徹なる藍穹を描いて、更に美景を飾るオブジェも置こう。
「空には琥珀の月を、地には真白い花を。花が一際輝くような舞台にしたい」
かの人を想えば、慣れぬ手もよく動いてくれる。
次いで指先は小さな馨油瓶へ――灯せば茉莉花が漾うようにとアロマを足せば、鼻先に芳しい馨香が掠める。
この時、サアシャが快い馨に鼻梁を結んで、
「カイスのはお土産用でしょーか」
「ああ」
「そのお花は沙羅双樹?」
「……それらしく見えるだろうか」
言われて少し安堵する。
この世界に灯を燈してくれる人にも、そう思って貰えたら幸いだと、胸の奥がほうわり温かくなった。
そんなカイスが次に瞶たのは、硝子の金魚が運ぶ彩の世界。
作り手は元気いっぱいのサアシャだ。
「賑やかで樂しげなのは、サアシャらしいな」
少女の小さな手は温めた蜜蝋粘土を一生懸命にこねこね、金色の錦魚に銀色の鰮、そして綺麗に光る小さな魚たちを幾つも作って踊らせる――夢境の海を再現した模様。
見覺えがあるとはルーシドが莞爾と咲もう。
「金銀の魚に、僕が精霊魔術で紡いだ輝水魚も泳いでる」
「ですです! 今日の思い出を金魚鉢に容れてみたです!」
「こうして形にして貰えるなんて、嬉しいな」
先程の光景がまた鮮やかに蘇ってくると、笑顔が結ばれるのが心地好い。
会話は自ずハロウィンパレードの話になって、「タオくんがナンパしてた」とか「アリアが眩しかった」とか、話の尽きぬ仲間の輪に、其々の顔が明るくなる。
斯く云うルーシドは、此度は可愛らしいお化けを作っており、その表情に癒されよう。
「――扨て、お化けさんは何處で眠ろうかな」
まあるいお部屋に柔らかな菫花を咲かせて、穹には檸檬の三日月さま。
月を枕に瞳を閉じれば、すやすやと眠れるだろうかと魂を入れれば、何とも穩やかで優しい空間が出來上がる。
(「……天にも地にも逝けぬものも安らかに眠れる様に、願いを込めて」)
そうっとジェルを流し込むのは、起こしては悪いから。
ハロウィンの夜は多くの魂が喧めくけれど、どの魂にも安息のあるようにと願われた空間は、心地好い靜謐で滿たされた。
(「友仁は嬉々と愉しげに、タオは……まだ晴れないか」)
其々の表情を眺め遣り、溶け出したジェルに星めくラメを交ぜ込むノスリ。
皆々の得手不得手に個性が垣間見えるようだと、賑々しく交される会話に微咲[えみ]を零しながら作業を進めていた彼は、頃合に手鍋を傾け、己が描き出した世界に星々の煌めきを注いでいく。
「一番記憶に新しいから、再現するのは難しくない」
彼に見初められたのは、月を想う球型の硝子器。
幽玄なる月白と、淡く光れる金と銀を土台に、上部はどこまでも澄んだ紫紺と藍――。
先程羽搏いた高原の風景を器に表したノスリは、ゆうらと色を搖らす夜穹に猛禽型に切り抜いた蝋を飾って完成させると、開いた手を翩翻[ヒラリ]と振って少年を呼んだ。
「共に空を翔けた友に。贈るよ」
「わ、わ……こんな綺麗なもの貰っていいのかよ」
「勿論。空に翔け出した勇気の証にね」
キャンドルに映されたのは、今宵の絶景。花芒の野の記憶。
勇気を出して瞳を開けなければ、決して見られなかった景色と理解ったか、少年は凛として其を受け取ると、物凄く大きな聲で「ありがとう
!!!!!」 と感謝を述べる。立派な勲章が少年を笑顔に滿たす。
「こんなにお空が綺麗ですもんねぇ」
「噫、目に焼き附く美しい景色だ」
今の遣り取りを見守ったサアシャとカイスが歎聲を零す中、少年の掌に包まれた蝋燭をジッと見る――タオタオ。
丹花の脣を引き結んだ儘の麗人には、時に、トコトコと卓を敲く小さな跫が挨拶をした。
『ハロウィンの日に浮かない顔してる悪い子はだあれ?』
「んン?」
伏せ気味の睫を聲の主に結べば、其處には白い仔猫が一匹。まものちゃん人形。
「とも……」
『僕のこと手伝って。猫の手だって借りたいくらいなんだ』
背を支える繊指を辿れば、操り主も判然るのだけど、妙に腹話術が巧いし、片手間に作ったにしては仔猫が可愛い。
何より、目の前でコトコト動くお節介はグイグイ話を引っ張って、
「浮かない顔なんかしてねえよ」
『じゃあジェル作り手伝って』
「……強引系」
周りの仲間が吃々と笑っているのが理解る。だから餘計に口脣が尖る。
それでも胸は温かくなるし、仔猫の強引さも面白いと思うから、仕方無く組んでいた腕を解いて貸してやった。
『これはね、上層に混ぜるラメ入りジェル』
「ふぅん」
『千切って気泡を入れるとキラキラになるんだよ』
「物知りだ」
仔猫の奥に居る奴に皮肉を言いつつ、なんだかんだ手伝う。
すると蜜蝋粘土で作った雲と滿月が、仔猫の言う通りキラキラになるから、少なくとも壊した気にはならない。
時にサアシャは忙しく動く白猫に瞳を細め、
「ふふ、まものちゃん可愛いです! 気泡でキラキラ……それいいですねぇ!」
「ン、ならサアシャのも手伝おうか。千切るだけな」
今度は金色のラメを織り交ぜ、芒の海を泳ぐ魚の群れを再現する。
白猫は休憩を得たようだし、魚たちも喜んでいるっぽいから、これも立派なお手伝いだ。
「うふふ、樂しいですねこれ!」
「お役に立てたかね」
タオタオは芝居めいて言うけれど、その尖らせ口にルーシドが安堵したのは内緒の話。
彼は完成度を増した二人のキャンドルに艶笑を零すと、作業台に竝んだ作品群に心から拍手を捧げた。
「こんな美しいキャンドルが出來上がるなんて、ね」
三者三様とは言うが、六人ならその倍。
ルーシドは作業中に聽いた会話を拾いつつ、其々に想いが籠められたキャンドルを眺めて、
「暁から宵へと移る天涯を、こんな風に見る事が叶うなんて……同じ空でも見る人によって其々で、それが何より美しい」
ひとつひとつに目を向ければ、想う色、抱く彩が胸に迫る。
それだけでは無い。
大切な人を思い浮かべながら模られるものはとても精緻で、繊細で、
「……大切にしているんだねって、良いなあって、贈られる人の笑顔が今から浮かぶくらい」
然う、ノスリの蝋燭が示してくれたように、皆の手作りを受け取った人々はきっと喜んでくれると確言する。
この時、ルーシドの言にこくこく頷いていたアリアは、閃いたように提案をして、
「皆の、すんごい綺麗で素敵。ねえ並べて写真撮ってもいい?」
「写真! 確かに撮りたいですね!」
義娘のナイスなアイデアを聽いたルーシドは、作業台に佇むお化けをいそいそと抱え、皆々を集める。
おいでおいでと招く手に、和々[ニコニコ]と頬笑んだ友仁は最後に材料トレーへ手を伸ばして、
「皆で樂しんだハロウィンの記念に、仕上げは小さなジャック・オ・ランタンをちょこんと置いて、出來上がり!」
「あ、ボク樣もジャック・オ・ランタン飾ろうっと! ほい」
「勿論! サアシャも入りますです!」
「思い出というなら、“この仔”も仲間かと」
超ダッシュして來るサアシャに次ぎ、ノスリは竊笑を隱しつつ「まものちゃん人形」を連れて輪に集まる。
この素晴らしい企画の提案者アリアは、スマホを構えつつリーダーに注文を入れて、
「はい、タオさん全部抱えて! 思い出には變わりないんだから、入った入った!」
「え、ちょ、待て全部とか持てん! 壊しそう!」
無理なんて言う間も無い。
わらわらと集まったメンバーが、「これを」「これも」と手渡すものだから、あっという間に兩手が塞がったタオタオは、唯一、心配の聲をくれたカイスにヘルプを頼む事にした。
「タオ、手が足りなければ……」
「足りない! 持ってくれ!」
「……わかった、俺も持つ」
器用な友仁が作った美しい黄昏の空。
何處か懷しい気持ちになるアリアの夜穹。
それに、月に枕するオバケは幸せそうに眠っているとルーシドのキャンドルを眺めたカイスが画角に入ればバッチリ。
「せーのっ!」
「Happy Halloween!」
自撮り棒を長く長く、皆が入るまでいっぱいに伸ばして三……二……一……!
眩く瞬く閃光が時間を切り取れば、ぎゅうっと集まった「まのもの」がピカピカの笑顔を輝かせていた。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1 【強運の加護】がLV3になった! 【活性治癒】がLV5になった! 【士気高揚】がLV2になった! 【トラップ生成】LV1が発生! 【水源】がLV4になった! 効果2 【グロリアス】がLV2になった! 【ドレイン】がLV5(最大)になった! 【ダメージアップ】がLV7になった! 【ガードアップ】がLV6になった! 【アヴォイド】がLV3になった!
②ハロウィンパーティー地獄変
パキラ・ミー
やちお姉さんと!(g05182)
ミーとプーはナース衣装なのだよ
お姉さんの天狗さんも風流なのだねえ
お手々を繋いで待望のキャンドル作成へGOなのだ
ジェルワックスには薄い紫の色を混ぜて
溶かしている間に四角い硝子の入れ物に猫の足跡を書いちゃうのだ
蜜蝋粘土は橙と紫紺2色のキューブを幾つか作ってゼリーみたいにして
あとは魔女の帽子とステッキ!
香りはお花の色からラベンダーにしてみるのだ
題して『消えた魔女の謎』どうだろうか?
さて次はミーのかばんの出番なのだ
これはねえ、目玉のようなグミにオバケましゅまろ、蝙蝠チョコの詰め合わせ!
ジェルワックスが固まるのを待っている間に配ったり一緒に食べたりするのだよ
②ハロウィンパーティー地獄変
八千草・実
パキラはん(g01204)と
仮装は天狗のお面に羽根団扇、装束風の振袖
わぁ、ナースはんのお衣装、可愛らしいなぁ
うちが癒されます
一緒にキャンドル作り
初めて作るんやけど……
はろうぃんの世界観やね
かぼちゃ型の器に、白い砂を敷いて
真ん中ににっこり顔のかぼちゃのオブジェを置いて、小さな金のお星様を散らしておくよ
ジェルワックスは薄い黒で静かに注ぐ
夜に燈がともるぱんぷきんはうす……みたいな
香りもかぼちゃにしよ
パキラはんのは綺麗な色に、みすてりあす
ええね。魔女はんはどこへ消えたんやろ……
猫の足跡見つめて
わぁお菓子が仰山
魔法の診療かばんやね
目玉食べてしまうのん?と笑いながら
配るの手伝い、食べたりしましょ
ほつほつと燈火を連ねる広場まで、お手々を繋いで漫歩き。
芒野の灯籠路に仲良く影を竝べた芙蓉二花は、橙色の灯に照る互いの姿に眦を緩めた。
「わぁ、可愛らしいお衣装のナースはん。癒されますなぁ」
やんわり伸ばす語尾に感嘆を滲ませる、八千草・実(温室の管理者・g05182)。
ゆったりとした西の言葉に愛でられる「小さなナース」ことパキラ・ミー(我楽多の星・g01204)は、お揃いの衣裳を纏うモーラット・コミュ『プミラ』と笑顔を交すと、次いで実に咲みを結んだ。
「お姉さんの天狗さんも風流なのだねえ」
「もきゅっ」
少女の緑瞳に映るは、山伏風の装束を纏う艶女。
深秋の風に搖れる振袖より覗く玉臂は羽根団扇を携えて、額に天狗面を乗せる花顔を少うしだけ覗かせている。
逆の手は、パキラと繋いだ手を樂しげに搖らして、
「ほんなら可憐なのと風流なのと、仲良う行きましょか」
「うんうん、待望のキャンドル作成へGOなのだ」
然う。今宵のお目當ては、全て自分で作るというハロウィンキャンドル。
胸を彈ませ広場へ向かった二人は、ワークショップを開いているという屋台に辿り着くと、作業台に広がる色形樣々な材料に迎えられるのだった。
†
「うち、初めて作るんやけど……上手にいきますやろか」
「大丈夫、ミーとプーも居るのだ」
「もきゅもきゅ」
緊張気味の実に對し、パキラとプミラは好奇心いっぱい。
説明を聽き終えるや、迷いなく四角い硝子器に手を伸ばす冒険心を快く思った実は、「ほんなら」と気合いを入れて硝子器を見渡し、三角の瞳が愛嬌のあるカボチャ型の器を選ぶ事にする。
「ジェルワックスには、薄い紫色を混ぜるのだ」
「うちは黑の顔料をほんのり……あぁ、熱いからお気を附けて」
火にかけた鍋でジェルがとうろりと溶け出すので、其々にお好みの色を混ぜる。
パキラも実も、硝子の世界に映すのは夜帳か――綺麗で妖しいハロウィンの色がジェルに溶け込む間、手は休まず蜜蝋粘土を温め始める。
「えぇと、色は橙と紫紺……二色のキューブを幾つか作るのだ」
「わ、ゼリーみたいに綺麗やねぇ」
透明感のある蜜蝋粘土は、キューブ状にすれば宛[まる]でゼリー。
ひとつ誘ばれそうだと冗談を添えつつ、見事な秋色の取り揃えを愛でた実はと云えば――彼女の器も感性が光っている。
「白い砂を敷いて、眞ん中にかぼちゃを佇ませたらどないやろ」
「わ、にっこり!」
「うん、蛭子顔の南瓜はん。お星樣も笑わはってな」
玉雪の繊手が形作るは、呵々と口を開けたジャック・オ・ランタン。
面妖しく愉快しく嗤う南瓜の周りには、金に煌く綺羅星を鏤めればより華やごう。
ここに丁度の温度になったジェルを靜かに注ぎ込めば……、
「夜に燈がともるぱんぷきんはうす……になりますやろか」
「! なったのだ……!」
出來榮えは、花顔いっぱいに嫣然[えみ]を湛えたパキラを見れば瞭然。
少女は思わず時を止めたようだが、その柔らかな掌の中には既に魔女の三角帽子が模られており、而して作業台には相方を待つように魔法のステッキが置かれている。
「パキラはんのは、色も、もちーふも……みすてりあすな取り合わせや」
つと惹かれた実が紫彩の瞳を寄せれば、パキラは得意げな顔でマーカーを取り、硝子の表面に何かを書き出した。
「んむ。題して『消えた魔女の謎』はどうだろうか?」
「消えた、魔女……?」
花脣を嬉々と結びつつ、きゅ、きゅ、と快い音を添えて描くは「猫の足跡」。
気儘に歩き去った風の足跡を見た実は、成程、合點したと紅脣に弧を描いた。
「ええね。魔女はん、どこへ消えはったんやろ……」
姿こそ隱れてしまったが、幸いにして馨香は残っている。
ラベンダーのアロマを馨り附けにすれば、かの花姿が魔女に重なろうと物語を膨らませた実は、ならばと己のキャンドルにカボチャの甘い馨油を添え、ふうわりと世界を広げる。
「……とっても良い香りなのだ」
「炎で温められた時も愉しみやねぇ」
鼻先に掠める馨香が、二人を極上の世界に連れるようだった。
†
扨て、ジェルが固まるまでの待ち時間は、ナースが掲げる診療鞄の出番。
大きな口をがばちょと開けば、中から沢山のお化けが、いやお菓子が顔を覗かせる。
「これはねえ、お目々ぐるぐるロリポップにオバケましゅまろ、蝙蝠チョコの詰め合わせ!」
「わぁ、魔法の診療かばんやね」
悪戯なお菓子のラインナップも可愛いが、鞄主が一番可愛いとは実が艶笑に隱そう。
「目玉のようなグミもあるのだ」
「わ、目玉食べてしまうのん?」
小さな手で鞄をゴソゴソ、色取り取りのお菓子を配るナースに癒され放しだと頬が緩む。
これ程の賑々しさに気附けば、魔女も戻って來るのでは――と蝋燭を瞥た実は、掌にちょこんと乗る目玉に「おおきに」と零しつつ、ぱくっと口に運ぶのだった。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1 【友達催眠】LV1が発生! 【修復加速】LV1が発生! 効果2 【アクティベイト】LV1が発生! 【能力値アップ】がLV4になった!
②ハロウィンパーティー地獄変
一角・實生
【鷲っ子】
そうだね、とても大人びたパレードだったはず
え、俺の顔?
大人の妖怪に写っているかな……楽しみにしてる
ジェルキャンドルなんて初めて作るし目にするけど、綺麗なものだね
白いコウモリが俺……緑と黒のお化けが篝さん
――なるほど、分かる気がする、多分
概念の篝さんを見ていたら先程の静と動な姿を思い出した
俺のテーマも決まったよ
カットされたドライオレンジを容器の底から上に向かって狭い間隔で並べる
これは篝さん。ジャンプしているところ
反対側に白いドライフラワーの花びら
これは俺。立っているところ
残りは木の実などを配置しつつ草原的なものを敷き詰め完成
(※手先はそれなりに器用、発想は残念)
今度は俺が撮影しようか
②ハロウィンパーティー地獄変
篝・子火
【鷲っ子】
とても大人なパレードだったな。
池では助かった。實生の顔がドーンと撮れたから後で送る。楽しみにしててくれ。
子火はオブジェを塗ってアレンジだ。
見ろ、實生。これがなんだかわかるか?
白いコウモリのオブジェ――これは實生(概念)だ。
これは浮かせる。さっきすごい飛んでたからな。
そしてこれは――わかるな?
子火(概念)だ。(緑と黒に塗られたシーツお化け)
あとはよう分からんから、小さいかぼちゃを敷き詰める。可愛い。
このパレードをイメージしたものだ。
實生は感性が豊かだな。
ジャンピング子火。跳ねまくりだな。
白い花びらは實生のふわふわの羽根みたいで綺麗だ。
よし、両方持つから撮ってくれ。
撮り終えたら自撮ろう。
芒野にふたつ影を竝べた幽魔が、誇らしげに歩く。
「とても大人なパレードだったな。また大人になった」
「そうだね、俺達は着々と大人の階段を登っている」
むんと胸を張って歩く、ダイナーメイドこと篝・子火(天高し・g02594)。
隣する面霊氣、一角・實生(深潭鷲・g00995)の歩履も堂々と、月下の灯籠路を大人の顔で進む。ずんずん進む。
少々のアクシデントはあったが、其も愉しめるのが大人というもの。
「池では助かった。お陰で實生の顔がドーンと撮れた」
「え、俺の顔?」
繊手に握れるスマホには、画角の大半を實生で占める画像が山程あるのだが、大人妖怪を自覺する實生は、嘸かしイブシ銀な面霊氣が映ったろうと疑わない。
「ドーンと貫禄が出ているかな」
「後で送る。樂しみにしててくれ」
――後が怖いとは誰が思ったか。
共に確信歩きで広場に至った二人は、昏闇に浮かび上がるキャンドルパレードに視線を結ぶと、瞬く間に虹彩をキラキラとさせ、ワークショップを開いているという屋台に吸い込まれた。
†
「見るのも作るのも初めてだけど、ジェルキャンドルとは綺麗なものだね」
「皆々、ここにハロウィンの景色を映し込んでいるようだ」
言は落ち着いているが、ピカピカに輝く瞳は子供のそれ。
作業台の前に竝んだ二人は、すまし顔で列ぶ硝子器や、行儀佳く色を並べる蜜蝋粘土に興味津々、説明を聽く間に涌き出る創作意欲を、早くも材料や画材に伝えんとする。
默々と作業を始めた子火が発語したのは、指先が塗料で化粧された時だったか。
「見ろ、實生。これがなんだかわかるか?」
呼ばれた實生が鼻梁を結べば、白い蝙蝠のオブジェがひとつ。
果してこれはと子火を見れば、彼女はズバリと斷言した。
「これは實生だ」
「俺」
「概念の實生だ」
……抽象的且つ普遍的に捉えた實生という事か。
芒野を颯爽と飛翔する翼影が正に「こうだった」と言明した佳人は、これは器の中で浮かせるべきと脇に置き、次いで掌で温めた粘土をこねこね、緑と黑をしたシーツおばけを作っていく。
「そしてこれは――わかるな? 子火だ」
「まさかこれも」
「然う、概念だ」
概念……。
これも子火という存在を抽象化し、抽出捨象して構成した「本質」という事か――。とまれ、概念の子火。
あとはよう分からんと、今度はミニカボチャを量産し始める彼女の隣でこれらを凝視した實生は、深く首肯をひとつ。
「白いコウモリが俺で、緑と黑のお化けが篝さん……。――分かる気がする、多分」
なんと、伝わったか。
否、感じ取ったのだ。
緑と黑を纏うおばけに、先程彼女が魅せた靜と動があると、宛らニュータイプ的な閃きを得た實生は、ここに己のテーマも決まったと雲を晴らす。
「――よし」
材料トレーからキャンドル用のドライオレンジを数枚取り出し、容器の底から上に向かって狭い間隔で並べる。
明確なイメージを浮べた手指に迷いは無いようだが――。
「これは篝さん。ジャンプしているところ」
「ほう、ジャンピング子火。跳ねまくりだな」
躍動感? を表現したのか、少々、いや全然分からない……。一方で子火が理解しているから、彼も「概念系」なのか。
手先はそれなりに器用だし、蝋燭の芯を見失わぬよう作業を進める綿密さはあっても、発想に難アリの「残念系」な彼は、ジャンピング子火の反対側に白いドライフラワーの花葩を詰め、更なる解説を添えた。
「これは俺。立っているところ」
「成程、感性が豊かだな。白い花びらが實生のふわふわの羽根みたいで綺麗だ」
蓋し伝わる渾沌(Chaos)――。
若しか突き抜けた藝術的感性を共有しているのか、二人は神々の会話を愉しみながら作業を順調に進めていく。
「後は、この小さいかぼちゃを敷き詰めていこう」
「可愛らしくて良いと思うよ」
「そうだろう。今宵のパレードをイメージしたものだ」
密に。密に。
子火がみっちりとカボチャを詰めれば、實生も負けじと木の実を器の中へ、身を寄せ合うように敷き詰める。
「これは草原的なものに」
――なるのかは分からないが、発想は兎も角、出來としては秋を彩るボタニカルキャンドルのようになるからマジで奇跡。
制作過程こそ概念的で残念系だった二人は、結果、「見た目は綺麗」な神蝋燭を作り上げるに成功した。
†
「先刻は撮って貰ったから、今度は俺が代わろう」
「よし、両方持つから撮ってくれ」
作ったキャンドルを行列に加える前に、記念撮影する。
今度こそ安全な場所で靜止した子火は、「仮装行列2022(概念)」と「ジャンピング子火@草原」の二作品を兩掌に乗せ、今日の思い出を写真にして残す事にする。
「後は自撮る。これでばっちりだ」
「あっ。連写設定は解除したかな」
子火が構えたのと、實生が先刻の事を思い出したのは同時。
無垢に「てろりん♪」と音を発したスマホは、特に動いてはいない子火の瞬間を無数に切り出すのだった。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1 【士気高揚】がLV3になった! 【怪力無双】がLV2になった! 効果2 【ダメージアップ】がLV8になった! 【能力値アップ】がLV5になった!
②ハロウィンパーティー地獄変
遠野・野茉莉
かれん(g01789)と参加
遠野・野茉莉の基本情報
丁寧口調の少女、横文字が苦手で平仮名になる
かれんに対しては敬称無しで砕けた口調
アドリブなど歓迎
かれんと一緒にきゃんどる作成をします
ぐらす型の中に、猫(まんちかん)のおぶじぇを入れて、あろまは樹木系にします
かれんがどんなきゃんどるにするのか気になってしまうけれど…
今見てしまうと、後々のお楽しみが無くなってしまうから我慢っ……!
完成したら、かれんと一緒に近くの茶屋でゆっくりして、その後にお互いに作ったきゃんどるの交換をします
こういった事をしたのは初めてだから、上手く出来なかったかもしれないけれど…
喜んでくれたら嬉しいかな
②ハロウィンパーティー地獄変
朝比奈・架恋
野茉莉さん(g05024)と参加します。
野茉莉さんに対しては対等の口調。
2人が制作したキャンドルを並べた時に仲良しな感じに見えるように作ろうって約束してあるの♪
ジェルキャンドルのオブジェは犬をモチーフに制作します!
野茉莉さんは垂れ耳の犬が好きだって聞いたから、そこももちろん反映するよっ♪
器の形は野茉莉さんのイメージのお月さま(三日月)のように作ってみようかな?
それに野茉莉さんの作ったキャンドルを優しく包み込んであげられる形にもなっているからね♪
愛情を込めながら、素敵な未来を思い描きながら作っていくよ。
作り終わった後は茶屋さんで楽しくお話しながらプレゼントタイムだよ~♪
もちろん並べてみようね!
白月の耀く穹の下、ハロウィンの仮装をした蝋燭が燈火を連ねるキャンドルパレード。
広場で行われるもう一つの行列に人々が賑わう中、その和やかな笑聲に誘われてやって來た芙蓉二花は、手作り蝋燭が紡ぐ温かな灯に麗姿を照らし出した。
「凄い、これ全部ハンドメイドなんだね……!」
瑠璃色の虹彩に煌きを映しつつ、素敵、と感嘆を零す金翅雀。
佳聲の主たる朝比奈・架恋(駄菓子屋の少女・g01789)が咲みを湛えて振り返れば、ジェルキャンドル特有の灯の煌めきに「綺麗」と囀った夜鳴鶯が、辺りを見渡して云った。
「わーくしょっぷ? 皆さん、あちらで作っているみたい」
白磁の繊指に屋台の幟旗[のぼり]を示す、遠野・野茉莉(倖せを願う一人の少女・g05024)。
キャンドル作りが体験できると耳にした二人は興味津々、好奇心に輝きを増す麗瞳を結び合うと、仲良く手を繋いで屋台へ――樣々な色や形を並べる作業台に招かれるのだった。
†
キャンドル作りに取り掛かる前、架恋と野茉莉が決めた事は二つ。
其は作業中にもドキドキとワクワクを愉しめるエッセンス――御懽樂(おたのしみ)のようなものだ。
「並べた時に蝋燭同士が仲良しに見えるように作ろうっ♪」
「あとで交換するから、それまで何を作るかは祕密で……」
そうして約束を交した後は、完成まで全集中。
器は何を選ぼうか、色はどれを使おうか、ジェルは、アロマは――と、沢山の材料を取り揃える作業台を見渡した二人は、思い思いに手を動かし始めた。
(「……このころんとした形が可愛らしいかも」)
野茉莉が惹かれたのは、まあるいフォルムに愛着が湧くグラス型。
器に入れるオブジェも愛らしく、猫は如何だろうとイメージを膨らませた佳人は、掌に包む蜜蝋粘土をじっくり温めると、漸う柔かくなる其をこねこね、こねこね、可愛らしい仔猫へと變身させていく。
手足の短い、この穉い姿は――。
(「まんちかん……に、なってくれたかな?」)
然う、ぴょこりと三角耳を立てたマンチカン。
透明感のある黑い粘土で瞳を作れば、一層らしくなるから樂しい。
火を灯した時に心が穩やかになるよう、アロマは樹木系に――淸涼感のあるニアウリが良いかと、馨油を詰めた小瓶に手が伸びるが、折々に架恋が気になるのは祕密。
(「かれんは一体どんなきゃんどるを……いえ、今見てしまうと後々のお樂しみが無くなってしまうから、我慢っ
……!」)
自ず視線が彼女に向かうが、ハッとした花顔はふるふると橫に振られて。
「野茉莉さん?」
「な、なんでも」
優しい聲が訊ねてくれるけど、今は我慢、がまん!
一方、ことりと小首を傾げた架恋の手の中には、此方も可愛らしい仔犬。
小さな耳が畳まれているのは、とある情報を得たからだ。
(「垂れ耳の犬が好きだって聞いたからね~。気に入って貰えるかな?」)
好みを反映させるのがコツと、架恋は嬉々と微笑を湛えつつ、器用に丁寧に指を動かす。
円らな瞳を輝かせる犬が佇む世界は、三日月型――野茉莉をイメージしたお月さまの形で、彼女のように輝きますようにとジェルをゆっくり流し込めば、沸々と踊る気泡も綺羅星のように見えてくる。
(「愛情を込めて、素敵な未來を思い描いて……――完成っ!」)
心を尽した手作りキャンドルならば、愛情はひとしお。
ツンと蝋燭の芯を立てる完成品を見た架恋は、佳顔いっぱいに艶笑[えみ]を滿たした。
†
仲良く竝んだ二つの影は、屋台を出て近くの茶屋へ――。
躰が冷えぬよう温かいものを注文した架恋と野茉莉は、そこで手作りキャンドルのお披露目会と交換会を開いた。
「じゃじゃ~ん! 私は犬を作ってみたよ~♪」
「わ……なんて可愛い……っ」
驚く顔が待ちきれないと、直ぐにキャンドルを見せたのは架恋。
垂れ耳がポイントで、月型の器にも滿足しているのだと愉しげに説明すれば、野茉莉も莞爾と咲みつつキャンドルを眺め、器に詰め込まれた優しい世界を愛でる。
蓋し己の作品を披露する時は、少し緊張気味に、
「こういった事をしたのは初めてだから、上手く出來なかったかもしれないけれど……」
と、作者は躊躇いがちに見せるけれど、丹念に作られたマンチカンの可愛さといったらない。
短い前脚がちょびっと浮いて歩き出す樣は、架恋の胸をぎゅうっと摑むよう。
「喜んでくれたら嬉しいかな」
「うん……うんっ……! とっても素敵だよ~♪」
すっかり心が奪われると眦を細める架恋を見れば、ホッと安堵するような、彼女にこそ心奪われるような気になる。
更に二人のキャンドルを並べれば、三日月の形がグラス型の器を優しく包み込むような風になるのも素晴らしかろう。
「ふふ、仲良しな形になったね♪」
「はい。――とても」
キャンドルを眺めていた瞳をお互いに結び合った二人は、ここに塊麗の微笑を結び合うのだった。
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1 【クリーニング】LV1が発生! 【植物活性】がLV2になった! 効果2 【ガードアップ】がLV7になった!