巨岩に竜は潜む(作者 寅杜柳
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#幻想竜域キングアーサー  #エアーズロックダンジョン突破戦  #妖精郷  #エアーズロック  #フローラリアとの共闘 

●世界のへその中で
 巨大な一枚岩のエアーズロック、その中にはドラゴンが構築したダンジョンが形成されていた。
 その一つは酷く気温が低く、あちこちが凍結した氷のダンジョンと呼ぶべき姿となっている。凍った床壁の所々に苔や小さな植物が生えてはいるが、それ以外の目ぼしい植物や虫、その他動物は存在していないようだ。
 凍った壁や床はよく滑り、迂闊に踏み込むと滑って転んで止まらずに、思いもよらない場所へと運ばれてしまうだろう。
 氷の所々に生えている小さな植物を足場に止まる事もできるだろうが、それは大いなる罠。迂闊に踏んでしまえば近くの壁や天井から鋭い氷柱が飛び出して侵入者を容赦なく串刺しにしてしまう事だろう。
 そんなダンジョンの奥には氷の迷宮に似合わぬ黒鱗のドラゴンが炎を口の端から零しつつ、周囲に配下を配置して侵入者を待ち構えている。
『いかなディアボロスといえども、この氷の迷宮を無傷で突破する事はできまい。消耗した状態でここまで辿り着こうと捻り潰してくれようぞ』
 邪悪に竜はそう嗤う。配下の竜鱗兵達もその言葉に同調し、士気を挙げるのであった。

「フローラリアの拠点『植物砦』の準備も整い、遂に、妖精郷のドラゴン拠点であるエアーズロックの攻略を行う事になったよ」
 新宿駅グランドターミナル、時先案内人のハーバート・コールフィールド(奏で語る竜・g03385)は集まった復讐者達の前で話し出す。
「エアーズロックを制圧する事が出来れば、ドラゴンは妖精郷の拠点を失って本国に撤退せざるを得なくなるだろうね。ドラゴンから妖精郷を守る為、皆には最善を尽くしてほしいと思う」
 そしてハーバートは今回の作戦の大まかな目的についての説明を始める。
「目標はシンプル、エアーズロック内に幾つもあるダンジョンの一つに潜入して探索を進め、その奥にいるダンジョンボスの『黒騎士『アントラクス』』を撃破する、だね。今回ボクが案内するのは氷漬けになったようなダンジョン、ここだけを攻略しても中枢には届かないけれども複数のダンジョンを打ち破る事で中枢への道を切り開くことはできるだろう」
 ダンジョンの性質はそれぞれ別々だから、対処もそれぞれで違うってところは注意がいるかもしれないね、とハーバートは補足する。

「ダンジョンの入り口は、エアーズロックの岩肌に空いた空洞の一つだよ。その位置は判明しているからそこまで行って侵入してね。今回ボクが案内するダンジョンの特徴は……氷漬け。とにかく床も壁もよく滑る上に、寒さが厳しくて準備が無かったら体力とか集中力が削られていくみたいだよ。その上でトラップもあって、それを作動させたら鋭い氷柱が飛び出してきて怪我しちゃうと思う。ダンジョン自体がクロノ・オブジェクトだからまともに受けるとダメージは避けられないだろうし、氷を溶かしたり砕いたりして強引に突破するのも難しいだろう」
 それでも対策を考えて慎重に進めば無傷での突破もできるだろう、そうハーバートは説明する。
「それからもう一つ、エアーズロックからはフローラリアの拠点に向けて部隊が出撃しているようだよ。可能ならダンジョンに侵入する前にこの部隊を攻撃してフローラリア拠点の防衛の手助けをするのもいいかもしれないね」
 そこまで説明したハーバートは復讐者達を見回す。

「エアーズロックのダンジョンは、これまでに発見された竜域ダンジョンの一階層くらいの規模で、アヴァタール級を撃破すれば探索している範囲は崩壊を始めるみたいだよ。それに巻き込まれても大変だから、巻き込まれないよう速やかに脱出してね」
 それじゃあ、頑張っていこう。そう説明を締め括ったハーバートは、復讐者達を妖精郷へ向かうパラドクストレインへと導くのであった。

 エアーズロックより、拷問竜鱗兵の一団がフローラリア拠点を目指し行軍を開始する。
 邪悪な竜鱗兵は行先での戦い、そして拘束した相手を嬲り貶める光景を想像し、下卑た笑みを浮かべている。
 その表情には奇襲を警戒するような気配は殆どない。敵は拠点にいて、向こうから攻めてくるなど考えてもいないかのようだ。
 拷問を得手とする彼ら竜鱗兵が進む先には丈の高い草原、その向こうにはフローラリアの拠点が見える。
 あの拠点をどのように蹂躙するか――高揚しきった拷問竜鱗兵の思考はその事ばかりに向いていた。


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●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【水源】
1
周囲に、清らかな川の流れを出現させる。この川からは、10秒間に「効果LVトン」の飲用可能な水をくみ上げる事が出来る。
【飛翔】
5
周囲が、ディアボロスが飛行できる世界に変わる。飛行時は「効果LV×50m」までの高さを、最高時速「効果LV×90km」で移動できる。
※飛行中は非常に目立つ為、多数のクロノヴェーダが警戒中の地域では、集中攻撃される危険がある。
【託されし願い】
1
周囲に、ディアボロスに願いを託した人々の現在の様子が映像として映し出される。「効果LV×1回」、願いの強さに応じて判定が有利になる。
【泥濘の地】
1
周囲の地面または水面が泥濘に変わり、ディアボロスは指定した「飛行できない対象」の移動速度を「効果LV×10%」低下させられるようになる。
【断末魔動画】
1
原型の残った死体の周囲に、死ぬ直前の「効果LV×1分」に死者が見た情景が動画として表示される世界になる。この映像はディアボロスだけに見える。
【エイティーン】
1
周囲が、ディアボロスが18歳から「効果LV×6+18」歳までの、任意の年齢の姿に変身出来る世界に変わる。
【活性治癒】
1
周囲が生命力溢れる世界に変わる。通常の生物の回復に必要な時間が「効果LV1ごとに半減」し、24時間内に回復する負傷は一瞬で完治するようになる。
【土壌改良】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の地面を、植物が育ちやすい土壌に変える。この変化はディアボロスが去った後も継続する。
【使い魔使役】
1
周囲が、ディアボロスが「効果LV×1体」の通常の動物を使い魔にして操れる世界に変わる。使い魔が見聞きした内容を知り、指示を出す事もできる。
【通信障害】
1
ディアボロスから「効果LV×1,800m半径内」が、ディアボロスの望まない通信(送受信)及びアルタン・ウルク個体間の遠距離情報伝達が不可能な世界に変わる。
【寒冷適応】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」が、クロノヴェーダを除く全ての生物が、摂氏マイナス80度までの寒さならば快適に過ごせる世界に変わる。
【アイスクラフト】
1
周囲が、ディアボロスが、一辺が3mの「氷の立方体」を最大「効果LV×3個」まで組み合わせた壁を出現させられる世界に変わる。出現させた氷は通常の氷と同様に溶ける。
【猫変身】
1
周囲が、ディアボロスが猫に変身できる世界に変わる。変身した猫は最大「効果LV×10m」の高さまで跳躍できるが、変身中はパラドクスは使用できない。

効果2

【能力値アップ】LV2 / 【命中アップ】LV1 / 【ダメージアップ】LV1 / 【反撃アップ】LV2 / 【リザレクション】LV1 / 【ラストリベンジ】LV1 / 【ドレイン】LV2 / 【アヴォイド】LV1 / 【ダブル】LV2 / 【ロストエナジー】LV2 / 【グロリアス】LV2

●マスターより

寅杜柳
 オープニングをお読み頂き有難うございます。
 ドラゴンの拠点攻略に向かいましょう。

●成功条件
 『黒騎士『アントラクス』』の撃破。

●迷宮
 氷の迷宮となっており、所々に苔のような植物が生えています。
 氷はよく滑り、何か止まる手段がないとどこまでも滑ってしまうかもしれません。
 苔のような植物は滑らないようですが、それを踏むと周囲の壁や天井から氷柱が急に伸びてきます。何らかの対応手段がなければ串刺しにされてしまいます(ダメージがあります)。

●拷問竜鱗兵
 植物砦の中に数体向かってきているようです。
 撃破せずスルーする事もできますが、その場合植物砦が不利な状態になります。
 ダンジョンに突入した場合はそれ以降対応できなくなるため、プレイングが来ている場合優先的に執筆します。

●特務竜部隊『ジャメヴ』、黒騎士『アントラクス』
 迷宮の最奥にいて、特務竜部隊が黒騎士を護衛しているようです。
 特務竜部隊を無視して黒騎士を攻撃する事も可能ですが、妨害されるためいい結果は得られにくくなります。

 それでは、皆様のご参加をお待ちしております。
23

このシナリオは完結しました。



発言期間は終了しました。


リプレイ


終夜・香宵
私にとっては二度目のエアーズロックですね。
まだまだダンジョンは残っているようですので、一つずつ確実に潰していきましょう。
それに、今回はどのような困難が待ち構えているのか、楽しみですね。

お楽しみは後で、というわけでもないですが、まずはフローラリアの拠点へ向かう敵を片付けます。
警戒が薄いようですので背後か側面から奇襲したいですね。
【殺気】を抑え込み、周囲の地形も利用して身を隠し様子を見ながらこっそりと敵へ近付き、【刧光突破】で先制攻撃といきたいところですね。
一度攻撃した後は隠れもせずに攻撃を重ね、敵が体勢を整える前にできるだけ多く殺せると理想的です。


●黒槍の奇襲
 植物砦へ向かう竜鱗兵達が草原へと踏み込んだ。眼前の獲物を蹂躙する思考に耽る竜鱗兵はどしどしと前へと進んでいく。
 そんな拷問官の群れの背後から、終夜・香宵(闇夜・g00869)という紫髪のバウンサーが身を低くして丈の高い草に隠れ、そっと忍び寄っていた。
(「まだまだダンジョンは残っているようですね」)
 彼女がエアーズロックダンジョンに挑むのは二度目となる。まだ幾つもダンジョンがあるとの話だが、一つ一つ確実に潰していかねばならないだろう。
 先の長い話にはなるが香宵はそう悲観的ではなく、寧ろどのような困難が待ち構えているか、逆に楽しみにしているくらい。
 お楽しみは後で――という訳でもないが、まずはこの拷問竜鱗兵を片付けてからだ。
 気配を出来るだけ消しているとはいえ、植物砦の正面と言う敵地でこの位置に回り込まれている事に気付きすらせず、索敵を怠っている時点で警戒が相当薄く油断しているのは明らかだ。
 左手に彼女の身長よりもやや短い黒槍を構え、香宵がパラドクスを発動。
「真っ直ぐ貫くのみです」
 言葉と共に香宵の背後で闇が爆発、彼女の体を前へと加速させる。
 拷問竜鱗兵が振り返るが遅い。左手の闇を纏う槍を構え、速度を落とさず二体の拷問竜鱗兵へと鋭く刺突を放つ。
 夜闇のような色彩の槍が竜鱗兵のでっぷりとした腹を抉り、鮮血が周囲に舞った。
『ギャア!?』
 突然の痛みに悲鳴を上げる竜鱗兵、咄嗟にその手にした拷問具の鞭を乱雑に振り回し迎撃するが、香宵は加速の勢いを止めないまま回避し離脱、草むらを駆けていく。
 既に気づかれているから敢えて隠れるような事はしない、それ以上に隠れる為に速度を落としたり時間をかけてしまうことの方が惜しい。
 味方の悲鳴が上がった事で竜鱗兵は浮足立っている。この混乱の内にどれだけ多く殺せるかが勝負。
 竜鱗兵達が体勢を立て直す前に、再度パラドクスを発動した香宵は闇の爆発で加速し草原を駆ける。そして、手にした黒い短槍で混乱に陥った拷問竜鱗兵達を沈めるべく、竜鱗兵の群れへと飛び込んでいくのであった。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【寒冷適応】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!

デシェル・サジ
私自身はフローラリアとは直接面識はないのですが
現在は共闘関係と聞きます。
ダンジョン探索を控えていますし、できるだけ消耗は避けたいですが
見捨てては信義にもとりましょう。
という訳です。可及的速やかに片付けます。

拷問官が出陣しているのですか…あまり近づきたくない相手ですね。
とはいえ交戦中の味方がいるようですし
味方とは逆方向、敵後方より、サンドストームで削っていきましょう。
多少反撃を受けてもこちらは黄泉帰りです。
痛いのは慣れたものですよ。
甘く見ないで頂きたいものです。

こちらに寄ってきますかね。
近寄りたくないだけで接近戦ができないわけではありませんよ。
甘く見ないようにと申しましたが。

※アドリブ・連携歓迎


●砂塵は竜鱗を削る
 黒槍の復讐者の奇襲に竜鱗兵が動揺する中、新たなる復讐者の襲撃が始まろうとしていた。
(「拷問官……あまり近づきたくない相手ですね」)
 フローラリアの要塞攻略の為に出陣してきている竜鱗兵達の姿を見、リターナーのデシェル・サジ(赤砂地・g03096)は冷静に状況を把握する。
 拷問、或いは心を折る事を得手とする邪悪なトループス級――得物としている禍々しい拷問具により与えられる痛みは相当なものなのだろう。
 デシェル自身はフローラリアとの面識はない。しかし現在共闘関係であると聞くならば、それを見捨てるのは信義に悖る。
 ――たとえダンジョン攻略の前に消耗してしまうとしても、だ。
(「可及的速やかに片付けます」)
 デシェルはそう思考しながら、黒槍の復讐者へと注意が向いている竜鱗兵の背後へと静かに回り込み、パラドクス【サンドストーム】を発動させた。
 すると草の間から砂がぶわっと舞い上がり、一陣の嵐となり一体の竜鱗兵を背後から包みこんでその過剰な肉を削ぐように傷つけていく。
 激痛に呻きながらも攻撃を行ったデシェルを視認した拷問竜鱗兵は、拷問官らしく反抗する気概を削ぐような鞭の一撃を振るい、彼の肌を傷つける。
「……っ!」
 一撃と同時に竜鱗兵は倒れ、その置き土産の一撃は尊厳を蹂躙するかのようにリターナーの心をへし折らんとする。
 が、
(「……痛いのは慣れたものですよ」)
「甘く見ないで頂きたいものです」
 屈服してなるものかと、強い意志を宿した眼でデシェルは漏れ出かけた苦悶の声を噛み殺しながら冷静な声で言い捨てた。
 彼はリターナー、つまり黄泉返りだ。この程度の苦痛で屈するような甘い精神は持ち合わせていない。
 そこに二人目の襲撃者に気づいた他の竜鱗兵が、咆哮と共ににデシェルへと近づいてくる。
 パラドクスに距離は関係ないとはいえ、術者と思しき彼の外見から接近戦を仕掛けようとしているようだ。
「……近寄りたくないだけで接近戦ができないわけではありませんよ」
 甘く見ないようにと申しましたが、とデシェルは静かに呟き反撃の準備を整えるのであった。
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【土壌改良】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】がLV2になった!

アンゼリカ・レンブラント
植物砦に向かう敵がまだ
打ち止めになるまでやっつけるよっ

先に仲間が攻撃を加えたことで生じる混乱の中、
重ねるようにパラドクスの斬撃で攻撃っ
ダッシュしてなるべく違う方向から打ち込み、
多数の敵から攻撃を受けているように錯覚させられれば
混乱も深くなるんじゃないかな
有効であれば【泥濘の地】で身動きも取りづらくしてやるね
拷問は得意でも、自分たちが攻撃を受けるのは苦手かな?

敵の反撃もしっかり耐えつつ
弱っている敵から倒し数を減らしていくよ
共に戦う仲間と攻撃を合わせられるなら
挟み込みように打ち込んでいこう

万全のスカアハ達といずれ戦うんだ
ここでも絶対に負けないよ

さぁ、拷問竜鱗兵
この《光剣閃波》の光に飲まれていけっ!


●竜鱗切り裂く黄金
 パラドクスにより生じた砂塵に乗じて、黄金の復讐者が勇敢に攻め掛かる。
「植物砦に向かう敵がまだいるんだねっ」
 彼女、アンゼリカ・レンブラント(黄金誓姫・g02672)は草原を走りながら狙うべき竜鱗兵へと狙いを定めていく。
(「万全のスカアハ達といずれ戦うんだ。ここでも絶対に負けないよ」)
 彼女はその目的の為に、障害となる竜鱗兵をこの場で倒し切る――闘志に満ちた眼で消耗している個体を見出しつつ残留効果で周囲を泥濘に変えていく。
 先に仕掛けた復讐者達の攻撃で竜鱗兵の連携はガタガタだ。さらに残留効果によりぬかるみとなった草原は竜鱗兵の足を沈め、その混乱を助長する。
「打ち止めになるまでやっつけるよっ」
 機を見逃さぬアンゼリカはダッシュで草原を駆け、先行した二人とは異なる方角から一気に切り込みパラドクスを発動、彼女の手には光の剣が形成されて。
「どんな相手でも、この光剣で叩き斬るよっ。負けるもんかーっ!」
 裂帛の気合とともに砂の嵐に重ねるよう薙ぎ払うように光の剣が振り抜かれれば、閃光と衝撃波が四体の竜鱗兵に襲いかかった。
 それらの直撃を受けた拷問竜鱗兵は半数が強烈な攻撃に反撃の余裕もなく、そして残る半数も苦し紛れに反撃するが、アンゼリカは纏う手甲と頑丈な魔力の壁で固めた両腕でナイフを逸し鞭を弾き、的確に防ぎ切った。
 拷問――自分のペースで責める事は得意なようだが、攻められるのはどうやら苦手なよう。未だ浮足立った状態での攻撃は彼女への有効打にはなり得なかった。

 そして復讐者達と竜鱗兵の戦闘はそのまま続いていく。
 戦場を走り、異なる角度から攻める復讐者達の連携を前に拷問竜鱗兵は弱ったものから狙われ、次々に倒れていく。もはやフローラリアの要塞を攻めるどころではない、かと言って逃走も地面を泥濘に変えられた上に復讐者達に挟み込まれた状態では困難。
 そして、
「さぁ、拷問竜鱗兵! この《光剣閃波》の光に飲まれていけっ!」
 アンゼリカの一閃、閃光に飲み込まれた最後の拷問竜鱗兵は断末魔と共に倒れ、泥濘の地にでっぷりとした巨体を沈ませたのであった。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【泥濘の地】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!

●氷の迷宮へ
 要塞目指す竜鱗兵を殲滅した復讐者達は本来の目的地であるエアーズロックへと向かい、そのダンジョンの一つへと侵入を果たす。
 視界は確保できる程度の明るさのダンジョン、しかし目に映るすべての景色は氷に包まれており、酷く冷たい空気が彼らを迎える。
 見るからに滑りそうな壁や床で構成された迷宮、そして隠された殺傷力のある罠に一々構えば大仕事となってしまうことだろう。
 しかしこのダンジョンの最奥にいるドラゴンを撃破するには突破する他ない、復讐者達は氷の迷宮の攻略を開始するのであった。
終夜・香宵
さてと、外の敵は片付きましたので、いよいよ内部の探索ですね。
事前に話は聞いているとはいえ、どのような仕掛けや罠でもてなしてくれるのでしょうか?
楽しんで攻略していきますよ。

【寒冷適応】があるので寒さは問題ないですね。
床も壁も氷漬けでよく滑るとのことですが、これは【飛翔】し進んでいけば影響はないですね。
飛翔対策に何かあるかもしれませんし、床に何か探索の手がかりなどもあるかもしれませんので、念のため地面すれすれを飛翔していきます。
もちろん、地上だけでなく頭上も気を付けていきますよ。

何らかの罠が作動したら、冷静に回避なり武器での防御や打ち落としなどして対処します。


ニーニ・ニニ
にぃ……寒いです!
もこもこコートとマフラーと手袋等、あったかい格好をして、
滑り難いブーツを履いて探検しますね。

【ダンジョン探索】の心得と【罠使い】の知識を活かして。
罠が仕掛けられていないか注意して進みます。
滑らないようにと足元ばかりに気を取られていると、
上から物が落ちてきたりとかするんですよね……おっとっと。
狭い隙間は【猫変身】で猫に変身したら通れないでしょうか?
ペペンにも、周囲をしっかり警戒しておいてもらいますね。

他にも探検中の人がいたら、協力し合って先に進みますね。
あと少しでしょうか?油断せずに進みましょう!


●ダンジョン探索、開始
 氷のダンジョン領域へと辿り着いた復讐者たち。
「さてと、外の敵は片付きましたので、いよいよ内部の探索ですね」
 フローラリアの要塞を守り切った終夜・香宵(闇夜・g00869)はこのダンジョンにどのような仕掛けがあるのか、好奇心を滲ませ呟く。
 出立前に時先案内人から話を聞いてはいるが、実際にどのようなものが迎えてくれるのか。
「楽しんで攻略していきますよ」
 楽しげな雰囲気のままに香宵は一歩踏み出した。
「にぃ……寒いです!」
 同じタイミングでダンジョンへと入ったウェアキャットの少女が呟く。ダンジョンペンギンの『ペペン』を連れた彼女、ニーニ・ニニ(雪陽の子猫・g08923)にとってはこのダンジョンの寒さは堪えるようで動きが縮こまりぎくしゃくしている。
 もっこもこのコートにマフラー、手袋までつけた完全武装であったかくしているけれども、それ以上にこのダンジョンの寒さは厳しい。長時間いれば凍ってしまってもおかしくないと感じられてしまう程だ。
 けれどそれは、普通にしていればの話。
「温かくしますね」
 香宵が言って残留効果を発動させれば、極寒の気温は快適に過ごせる世界へと変化する。これならば寒さに苦しむこともなく、長居したとて思考が鈍ってくるような事はないだろう。
「これなら寒くないです!」
 ニーニの方にもその恩恵はあって、彼女の動きはいつも通りに戻っている。
 準備を整えた二人は探索を開始する。

 二人を迎えるのは時先案内人も語っていた非常に滑り易い凍結した床、滑り難いブーツを準備して慎重に歩いているニーニすら滑りそうになる厄介な場所だ。
 しかし、
「……低空を飛べば問題ありませんね」
 床ギリギリを飛翔する香宵には障害にならない。幾ら床や壁が滑ろうと飛翔により浮いて触れなければ滑りはしないのだから。
 とはいえ、所々天井が低く高く飛んでいれば天井に頭をぶつけてしまう可能性もあるだろう。床に何らかの手掛かりがある可能性も考慮して、香宵は注意深く周囲を観察しつつ探索を進めていく。
 一方のニーニも罠に警戒しながら慎重に進んでいた。
「この辺りに罠がありそうですけど……」
 滑って転ばないよう一歩一歩慎重に、そして時折天井の方も見上げ落下物に警戒している。
 足元ばかりに気を取られていると上からの危険に襲われる事も多々あるからだ。
「……おっとっと、この辺りだとつららが落ちてきそうです」
 気づいたニーニはその落下地点を大きく迂回して回避、ペースの違いこそあるけれど二人は適宜情報を共有しつつ探索を続ける。
 そして、二人が着いたのは比較的広い部屋のようになった地形の行き止まり。
 二人はぐるりと全体を見まわして、
「……この隙間、猫に変身したら通れないでしょうか?」
 ニーニが一点、壁の下部に見えるトンネルのような隙間を指し示す。
 人間が通れるサイズではないが、猫のサイズなら通れてもおかしくないだろう。
「ペペンはここで周囲を警戒しながら待っててくださいね」
 そう言い残してニーニは猫に変身してその隙間へと潜っていった。
 その隙間の偵察はニーニに任せ、その間に香宵は確認しておきたい事があった。
「この辺りなら大丈夫でしょうか」
 の中央近くにある丈の短い苔、踏むと罠が作動すると聞いているが、実際どのような罠なのかこの場で確認した方がいいと判断したのだ。
 すぐに離脱できるように備え、ゆっくり苔へと着地する。
 瞬間、周囲の壁の一部が崩れ香宵に向かって何かが放たれた。予め警戒していた彼女は案外取り回しのいい右手の黒いトンファーでその何かを打ち落とし弾き飛ばす。
「……氷の矢、いや槍? ですね」
 飛来してきたものを確認し、それらが飛び出してきた場所を確認する。その場所は予め注意深く確認していたが、このような仕掛けの存在には全く気づけなかった。
 他の場所もこのように隠されているのであれば、事前に矢などが飛び出してくる位置を見出すことは難しいだろう。
 その時、ニーニが潜っていった隙間から猫が飛び出して、元の姿へと戻る。
「この先広い場所に繋がってました! 先に進めそうです!」
 上機嫌に言うニーニ、行き止まりに見えていたがここからも先に進むことができるなら戻る必要はないだろう。
「あとどれ位でしょうか? 結構進んできたからもう少しかもしれませんが、油断せずに進みましょう!」
 そう元気にニーニは言って、猫に変身して隙間に潜っていく。
 堅実に、確実に、ダンジョンの情報を確認しながら二人の復讐者はダンジョン奥への探索を進めていくのであった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【飛翔】LV1が発生!
【猫変身】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
【ダブル】LV1が発生!

アンゼリカ・レンブラント
ダンジョン攻略だ、事前にブーツを準備していこう
竜鱗兵を片付けたしダンジョン攻略を始めないとね
滑りそうな壁や床に罠…
戦闘前に負傷するのは勘弁だよね

でも私達には残留効果がある
【泥濘の地】を展開していき、
元々氷だった場所を泥に上書きしていこう
泥も歩きにくいだろうけど、氷で滑るよりはきっとマシ
ブーツを準備できていれば移動が遅くなるだけで
なんとか通過できるんじゃないかな

時間をかけてもいいから、氷の場所を泥に変えて進んでいくよ
もし飛んでもよさそうであれば、
【飛翔】の効果を受けて低空飛行でとんでいければ尚いいね
軽く試して、罠が反応しないなどだったらひとっとびしよう

ダンジョンは通過できたら、次はアクションだね


●泥に変えて往く
「竜鱗兵を片付けたしダンジョン攻略を始めないとね」
 一方、先の二人とは別の経路を進んでいくアンゼリカ・レンブラント(光彩誓騎・g02672)の探索方法は二人とはまた別のものであった。
 ダンジョン攻略に際しブーツを準備してきた彼女は、一歩一歩着実に歩みを進めている。
 滑りそうな壁や床、本来はその見た目通りの効力を果たし侵入者を妨害し負傷させる為のものであるのだが、アンゼリカの足を滑らせることはない。
 なぜなら、彼女は残留効果で足元を泥濘に上書きしながら進んでいるからだ。
 泥は泥で歩きにくくその抵抗で速度自体は遅くなっている気はするが、ブーツを準備してきたアンゼリカにとっては滑り易い氷の床で転倒を恐れるよりもマシに思える。
「……ここはひとっとび、できそうだね!」
 途中、天井がある程度高い区域では低空を飛翔してひとっとびで突破する事もあるが、全体的に天井が低い場所が多く――ほぼ伏せた状態で進まなければならないぐらいの場所さえある。
 それに天井近くでだけ反応する罠があるかもしれない。罠は苔が目印になっているようだが、天井にもぽつぽつとあり、その作動条件が踏む以外である可能性もある。
 ダンジョンの状況に合わせ、泥を歩き或いは低空を飛翔して確実に進んでいくアンゼリカ。
 ――この氷のダンジョンの探索が完了したなら次はドラゴン達とのアクションだ。
 まだ見ぬ敵との戦いに闘志を燃やしながら、金の髪の復讐者は堅実に攻略を続けるのであった。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【飛翔】がLV2になった!
効果2【反撃アップ】がLV2になった!

一里塚・燐寧
こーゆー凍った床のダンジョンって、ゲームだと面倒だよねぇ
ツルッと滑った先で迷ったり、罠が待ち受けてたりするじゃん
対策はしっかりしなきゃだよぉ

【寒冷適応】で寒さに対応
新宿島から持ち込んだ滑りづらいブーツや登山用のストックを使い
氷床で転倒したり、変な方向に移動する事態を避けるよぉ

≪バードウォッチング用双眼鏡≫で目星をつけて罠を探し
避けて通れそうな時は迂回するよぉ

でもどうしても罠の上を進まないといけない時は
≪ワイヤーシューター≫を使って罠のある範囲を跳び越えたり
【アイスクラフト】で生成した氷を罠の上に乗せて
重量で押し潰す、もしくは意図的に起動させて空振りを狙うねぇ
おー、ほんとにゲームの謎解きみたい!


●氷には氷を
 つるつると滑るダンジョンの床の上を、ブーツが歩く音が響く。
「こーゆー凍った床のダンジョンって、ゲームだと面倒だよねぇ」
 滑り辛いブーツに登山用のストック、考えた範囲でこの滑り易いダンジョン攻略の為の道具に身を固めた一里塚・燐寧(粉骨砕身リビングデッド・g04979)がしみじみ呟く。
 一度滑り始めたら壁に当たるまで止まらなかったり今いる位置を分からなくさせ迷わせる、或いはそこに別の罠が待ち受けている――ゲームですら厄介な場所で、ましてやドラゴンのダンジョンならそれ以上に厄介であっても不思議ではない。
「対策はしっかりしなきゃだよぉ」
 十分対策してきた燐寧はそう言ってストックで体を支えながら思い通りの方向へ確実に進んでいく。
 彼女も寒冷適応の残留効果を使用しているからこのダンジョンの寒さに害されることはない。
 時折足を止め双眼鏡で先を見渡し、床にちらほら見える苔を目印に罠の目星をつけて迂回して回避していく。
 とはいえ、回避できないような場所も当然ある。
「これは面倒だねぇ」
 探索を進めてきた燐寧の前に広がるのは大量に繁茂した苔。
 木を隠すなら森、という訳ではないのだろうがこれらの中に少なくない数の踏むと罠を作動させてしまうモノが混じっているのだろう。
 双眼鏡で周囲を見渡す。天井はそれなりに高いが天井にも苔が見える。迂闊に飛び越えようとすると反応する可能性あり。
 ワイヤーシューター、壁面全てが凍結していて出っ張りもなく、引っ掛けられそうな場所が見当たらない。
 ならばと、アイスクラフトの残留効果を使用して氷の立方体を生成する。
 氷の大きさは一辺3メートル、苔だらけの床の真上に生成されたそれが落下して大きな音を立てる。
 その衝撃で罠が一斉に起動、周囲の壁や天井から放たれた氷の槍が氷の立方体を串刺しにし、砕いた。
「おー、ほんとにゲームの謎解きみたい!」
 けれど燐寧自身は離れていたから無傷、空振りした罠を見遣りながら砕けた氷の上を乗り越えて罠だらけの領域を突破する事に成功した。
「……もう少しかねぇ」
 大分歩いてきて、道が狭くなってきているような感覚がある。
 あと少し進めばこのダンジョンの最奥へと辿り着けるだろうと考えながら、リターナーの復讐者はストックを器用に扱いながら氷のダンジョンを進んでいく。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【アイスクラフト】LV1が発生!
効果2【ダブル】がLV2になった!

●氷の奥に炎は灯る
 復讐者達は各々の手段でダンジョンを突破し、そしてとうとうその最奥に至った。
 そこにいたのは緑鱗の竜鱗兵たちと、一頭の黒きドラゴン。そのサイズに合わせてかこの空間は道中と比べかなり高く、広い作りになっている。
『バカな……このダンジョンを無傷で突破してきただと……!』
 黒きドラゴンーー黒騎士『アントラクス』という名のアヴァタール級は、苛立ちも露に叫ぶ。
『まあいい、ここで始末すれば問題はない!』
 口の端から炎を吹き出しながら、配下の竜鱗兵達と共に戦闘態勢を取るアントラクス。
 当然厄介なのはアントラクス、しかし周囲の竜鱗兵もアントラクスとの戦いに横やりを入れてくるだろうから、先に其方を壊滅させてからアントラクスとの戦いにかかるのが得策かもしれない。
 いずれにせよ作戦は復讐者達に委ねられている。
 このダンジョンを突破し、崩落させるために。復讐者達は行動を開始するのであった。
アンゼリカ・レンブラント
無傷でこれたから黒騎士も大慌てかな
そして慌てずに竜鱗兵から殲滅するよ!

敵集団の端に【飛翔】してダッシュで接近、
パラドクスの突撃攻撃をお見舞いっ
反撃をしっかり堪えて一撃離脱、
集団の隙を狙いつつ以後も攻撃を続けるよっ
敵は数で強くなるタイプのようだけど、
飛翔で飛び回り敵集団に囲まれないよう、
一度に大勢から攻撃を受けないよう立ち回ろう

共に戦う仲間ともしっかり連携し、
確実に敵の数を減らしていこう
有効であれば、仲間同士で苦手属性をディフェンスし合う

敵と似た技は私も使えるけど、
技量は私のほうが上なんだ、このくらい負けないっ
呼吸を整え全力の《光輝勇突撃》で撃破していくね。

さぁ残るはアントラクス、お前だけだね!


プターハ・カデューシアス
連携アドリブ歓迎
使える残存・技能は適宜利用

…此処も、氷…
もう、勘弁して欲しいですね。寒さ、弱いのですよ
【寒冷適応】有り難く利用し完全防寒装備で挑みましょう
探索して下さったお陰で無事たどり着けました
遅ればせながら、助太刀致します!

首魁戦の前に取り巻きをなんとかしましょうか
連携が得意そうな敵ですね
桜散春風で【通信障害】をしながら
桜吹雪で視界も遮りつつ【グロリアス】で体力も回復

本番はこの後、消耗している場合では無いですからね
敵の命を糧に
大いに利用させて貰いましょう

ここまで築き上げた仲間の努力
潰すわけにもいかない
いざ、エアーズロックの中枢へ
此処を通して貰いましょうか!


零識・舞織
さてダンジョンの攻略を他の方に任せた分、露払いはやらせていただきます。

【寒冷適応】をお借りした事で問題なく動けるのでまず護衛の方を『妖怪写一目天津風』でまとめて吹き飛ばします。
これでアントラクスへの道は開けるでしょう。

しかしジャメヴ…未視感を意味する言葉ですがもしかしてデジャヴって名前の竜鱗兵も居たりするんですかね?


終夜・香宵
はい、こんにちは。極寒の迷宮らしいなかなか悪くないおもてなしでしたが、私達を傷付けるには至りませんでしたね。
もっとも、あなた達も満身創痍の相手とやりあうのはつまらないと思いますので、これでよかったと思いますよ?
ここからは、楽しく殺し合いといきましょう。

引き続き【寒冷適応】しておき、滑らないよう移動も【飛翔】で行います。

敵は接近戦が得意そうに見えますので、ある程度間合いを保ったまま高度や速度に緩急をつけて飛び回り、撹乱してみましょう。
好機と見えたら【爪たい夜風】で攻撃します。
敵の攻撃には武器を使った防御と【飛翔】を組み合わせて、防ぎつつ間合いを離すような対処を狙ってみましょう。


●竜鱗兵との前哨戦
 堂々たる黒騎士のドラゴン、一方で護衛の竜鱗兵達はどこか浮足立っているようにアンゼリカ・レンブラント(光彩誓騎・g02672)には見えた。
(「無傷でこれたから黒騎士も大慌てかな」)
「はい、こんにちは。極寒の迷宮らしいなかなか悪くないおもてなしでしたが、私達を傷付けるには至りませんでしたね」
 そんなドラゴン達に終夜・香宵(闇夜・g00869)が穏やかに語り掛ける。この空間自体は道中程寒くはないが、念のため残留効果は発動させている。
「もっとも、あなた達も満身創痍の相手とやりあうのはつまらないと思いますので、これでよかったと思いますよ?」
 くすくすと、煽るように香宵は言って、そのタイミングで二人の復讐者が飛び込んできた。
 救援機動力で合流してきた零識・舞織(人間の妖怪博士・g06465)、彼もここに来るまで残留効果を利用していた事で寒さによる悪影響は現れていない。
 それは隣の完璧なまでに防寒装備を整えているプターハ・カデューシアス(エジプトの龍人・g03560)もなのだが、
「……此処も、氷……」
 龍神の銀色の肌がどことなく青みがかって見えるような気がするほどに、酷く憂鬱な様子。
「もう、勘弁して欲しいですね。寒さ、弱いのですよ」
 彼も残留効果の影響で快適なはずではあるが、風景が如何にも寒いから心理的な影響が表れているのかもしれない。
 ともあれ、先行していた復讐者達のお陰で救援機動力での合流は無事成った。
「遅ればせながら、助太刀致します!」
 首魁戦の前にまずは護衛を何とかせんと、龍人は収納していた仕掛け式の鞭『メルセゲル』を構える。
 彼に合わせるように香宵も左手に斧を構えて、
「ここからは、楽しく殺し合いといきましょう」
 雰囲気を鋭く変え、ふわりと足をつけぬ程度に浮かびながら竜鱗兵達に告げる。
 その言葉を切っ掛けに竜鱗兵達は一斉に復讐者達に襲い掛かった。
「さてダンジョンの攻略を他の方に任せた分、露払いはやらせていただきます」
 対応するため最初に仕掛けたのは舞織、彼は妖怪伝承書を広げパラドクス【妖怪写一目天津風】を発動する。
「妖に堕とされし龍神よ。その怒りを暴風に変え敵を屠れ!」
 記されたかつて神より零落した妖怪一目連、その天候を操ると言われた力を引き出した暴風が三体のジャメヴ達に襲い掛かる。
 纏めて風に吹き飛ばされた竜鱗兵達だが、即座にパラドクスを発動し反撃。舞識の些細な動きから看破した攻撃直後の隙を突くように、三体が一気に飛び込んでその斧を叩きつけてくる。
 舞織はそれを防ごうとするが、対応しきれずに強烈な斧の攻撃を受けてしまう。
 だが、そこにもう一つ風が吹き始める。
「夜風には何を感じますか?」
 香宵がパラドクス【爪たい夜風】を発動すれば、鋭く冷たい黒風が竜鱗兵達の間を吹き過ぎた。
「心地良さ? 恐怖? それとも……」
 問いかけに答えず緑鱗を切り裂かれながらも、四体のジャメヴ達は反撃にかかる。
 行動パターンの癖を見抜いた彼らの斧の反撃は強烈、殺壊狂斧という左手だけで扱うにはやや大型の斧を盾にするが全てを回避するとまではいかない。
 だがガードできたからか傷は浅い、逆にその衝撃を利用して一気に間合いを取った香宵は再び攪乱にかかる。
「桜散りて恵み与えよ」
 パラドクス【桜散春風】を発動させたプターハのメルセゲルを起点に桜吹雪が吹き荒れて、戦場を桜色に染め上げる。
 視界を遮られたジャメヴ達が動揺の声が響くが、直後に悲鳴に変わる。花弁は刃となって敵意ある竜鱗兵達を刻み始めたのだから。
 四体のジャメヴが切り裂かれながらプターハへ反撃せんと愛用の戦斧を叩きつけんと飛び込んでくる。
 狙いの甘い戦斧を防ぐプターハ、僅かに殺し切れぬ衝撃が体に伝わってくるが、反撃直後に竜鱗兵達が一体倒れ、齎された勝利の栄光が傷を癒していく。
(「本番はこの後、消耗している場合では無いですからね」)
 大いに利用させて貰いましょう、と思考するプターハ。そして仕掛けた仲間たちに合わせアンゼリカが側面に回り込みパラドクスを発動する。
「勇気を胸に! めいっぱい叩き込むよ。さぁ、勝負だーっ!」
 パラドクス【光輝勇突撃】――溢れる勇気と共に光を纏った彼女は飛翔の速度を乗せて駆け、一息に竜鱗兵に距離を詰めて突撃を喰らわせる。
 鍛え上げられた肉体から放たれる衝撃は見た目以上、苦悶の声を漏らすジャメヴは堪えながら戦斧で突きを放ってくる。
 その一撃を纏う輝きと光剣で真っ向から受け、そして受け切ってから離脱するアンゼリカ。
 ジャメヴ達も反撃にかかるが、見るからに接近戦を得意とし実際近づいて来ようとしてくるジャメヴ達を上手く復讐者達はやり過ごしていた。
 低空を飛翔しながら間合いを取る香宵は緩急付けて飛び回り、攪乱して中々ジャメヴ達が攻め込める隙を見せない。
 アンゼリカの方も囲まれぬように飛翔しつつ、隙を見せた個体に高速で突撃し着実に竜鱗兵達を倒していた。
 目立てば集中攻撃を受けかねないから一撃離脱で距離を取る、堅実な戦法。
 他の仲間が集団を攻撃することを得意とするパラドクスで集中的に狙い削り、残りを強烈な突撃で仕留めることで、撃破は効率的に進んでいく。
 そしてパラドクスの攻撃のやり取りが数度、竜鱗兵達は徐々に数を減らし立っている個体も満身創痍となって。
 幾度目かの光の突撃と、戦斧の刺突による反撃。竜鱗兵の体勢が崩れた状態から放たれた苦し紛れの反撃をアンゼリカは光剣で受け流し、竜鱗兵だけが倒れた。
「技量は私のほうが上なんだ、このくらい負けないっ」
 それと似た技はアンゼリカも使えるが、だからこそ対応の仕方も推察できる。
「ここまで築き上げた仲間の努力……潰すわけにもいかない」
 エアーズロックダンジョンの攻略もあと少し、突破へと繋げる為プターハは気勢を挙げて再び桜吹雪のパラドクスを竜鱗兵達に放つ。
「いざ、エアーズロックの中枢へ、此処を通して貰いましょうか!」
 風に桜花の花弁が舞い、刃としてジャメヴ達を刻みその命を糧にしていく。
 そこに香宵の爪の如き黒風と敵対者吹き飛ばす舞識の暴風が残る竜鱗兵達を切り刻み或いは壁に叩きつけ、その攻撃に倒れた竜鱗兵達は起き上がる事はなかった。
 反撃に傷ついた復讐者達の傷を、勝利の栄光が癒していく。
 パラドクスの桜吹雪は既に消え去って、この空間にいるのは復讐者達と黒騎士だけ。アントラクスの護衛全てが撃破された現状に癒し切れぬ傷の痛みを感じながらも舞識は安堵した。
「しかしジャメヴ……未視感を意味する言葉ですが、もしかしてデジャヴって名前の竜鱗兵も居たりするんですかね?」
「未知のクロノヴェーダも多くいますからね。もしかしたら……」
 実際のところはどうかは不明だが、舞識の疑問にプターハはそう返す。
「さぁ残るはアントラクス、お前だけだね!」
 呼吸を整えたアンゼリカの言葉に、黒きドラゴンは苛立たし気に復讐者達を睨みつけた。
 アントラクスとこれで横槍なく戦う準備は出来た。この領域を支配するドラゴンとの決戦が、本格的に開始されるのであった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​
効果1【託されし願い】LV1が発生!
【通信障害】LV1が発生!
【飛翔】がLV3になった!
【使い魔使役】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【グロリアス】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
【能力値アップ】がLV2になった!

白石・明日香
残留効果2はすべて使用。
いよいよ大詰めだからワタシも行きましょう!覚悟しなさい!!
【飛翔】しながら残像で撹乱し相手の懐目掛けてダッシュで接近!隕石は結界術で受けて叩き壊して粉砕しながら懐に飛び込んで間合いに入り込んで一撃の威力重視で武器改造して早業呪詛、捨て身の一撃で解体してあげる!


黄下・泉
アドリブ・連携歓迎
符で自己強化して蹴り主体の近接戦スタイル。

途中からだけど参戦させてもらうな。
まだ出番はありそうだ。

恐怖を凝縮した弾丸ね、なかなか厳つい見た目な割に変化球な技を……
あ、いや。ドラゴンは恐怖がエネルギー源だっけ?ならむしろ直球か。

まぁやることは変わらない。
真っ向から何度も受けるのはマズいから、なるべく複雑に飛翔して極力直撃だけは避けて、弾いて逸らしてカウンター狙いか……イイ一撃を叩き込むチャンスがあれば、相打ち狙いでもいい、正面から弾を貫くくらいの気持ちで全力を叩き込むか、だな。


●血と符と
 黒騎士アントラクスーー星々の大海のような黒鱗に鉱石の如き赤鱗を所々に生やしたその竜は配下を失ってなお傲岸に復讐者達を睥睨する。
『ディアボロス、その力は確かにジャメヴでは敵わぬな』
 ばさり、と巨大な翼を広げ空へ浮かんだ黒竜が動き出そうとしたその時、部屋に飛び込んできた二つの影。
「どうやらまだ出番はありそうだ」
 制服姿のリターナーの少女、黄下・泉(リターナーの符術士・g08097)はそう言ってホルスターより呪符を取り出して、
 黒騎士の殺意籠った視線を断ち切るように告げて、白石・明日香(体亡き者・g02194)というカースブレイドが飛び込んだ勢いのままアントラクスへと突撃。
「いよいよ大詰めだからワタシも行きましょう! 覚悟しなさい!!」
 叫びながら明日香がパラドクス【血の盟約】を発動、同時に彼女は自身の体に『彼岸』『此岸』という双剣を突き立て喀血。
 なにを、と僅かにドラゴンが目を見開く。彼女自身の血を纏わせる事で武器を強化するというパラドクスなのだが、初見では自傷にも見えてしまう。
 血を吐きながら突撃してくる彼女に対し、ばさりと翼を広げた黒騎士は恐怖を圧縮したような赤き恒星の如き魔弾を放つ。
「なかなか厳つい見た目な割に変化球な技を……あ、いや。ドラゴンは恐怖がエネルギー源だっけ?」
 信仰と恐怖をエネルギー源とするドラゴンであるならむしろ直球だろう、そう納得しつつもやることは変わらないから泉も符を四肢に貼り付けてパラドクスを発動
「――解き、崩す」
 パラドクス【再編術式〈有為転変〉】により四肢に調律した術式を宿し、泉も黒騎士へと飛び込んでいく。
 残像を残しながら高速で飛び込む明日香は自身を結界で守りつつ、回避しきれなかった魔弾を真っ向から受けながらも強引に懐へ飛び込んで自身の体に突き立てていた双剣を抜く。
 血にまみれたその刃は一撃の鋭さを高めるよう血で改造済みだ。血の刃を纏った二振りの刃が竜の色の薄い胴に突き立てられ、ドラゴンの鮮血が噴出。
『グッ……!』
 そのまま解体するよう二振りの剣で切り裂かんとするが、その前に激しく動かれて振り払われてしまう。
 空中で体勢を立て直し上手く着地する明日香、その間に黒騎士の背後に回り込んでいた泉が竜の背を痛烈に蹴りつけた。
 相討ち覚悟の全力の一撃、その強烈さに竜の背の鱗が砕け、その破片が四肢に宿りし術式によって分解されて符の形へと創り変えられていく。
 即座に放たれた反撃の恒星の魔弾が泉の追撃を阻む。咄嗟に黒竜の体を蹴って直撃を避けるが、完全には躱しきれずダメージを負ってしまう。
 何度も受けるのはまずい――最初からそうは思っていたが、直に喰らったダメージからその認識をより強固にする。
 そのまま泉は複雑な軌道で飛翔して距離を取りつつ明日香とは別の方向に分かれ、二人次の攻撃の機を伺うのであった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【断末魔動画】LV1が発生!
【活性治癒】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV2が発生!

アンゼリカ・レンブラント
※トループス級の全滅後に挑む

黒騎士は無傷でここまで来たのに驚きかな
敵の動揺が収まる前に畳みかける

【飛翔】してのダッシュで迫り
パラドクスの光剣で思いっきり斬るっ
反撃もしっかり堪えそのまま近接戦を挑んでいく

妖精郷で戦い続け、スカアハ達と共闘し
ようやくここまで来たんだ
恐怖の凝縮した弾だか知らないけど、
私の勇気、消せると思うなっ!

共に戦う仲間を鼓舞するよう自分でも声をあげ
仲間と攻撃の機を合わせて挟撃するよう打ち込み、
確実に黒騎士を消耗させていくよ
大丈夫、私達の方が強い!

相手の消耗がわかれば、呼吸を整え
全力の《光剣収束斬》で両断を狙う
竜達の妖精郷制圧の野望を潰えさせる為
私の光よ、今こそ最大まで輝けーっ!


●黒を切り裂く光
 そこで、ジャメヴ達を掃討した復讐者達が加勢に入る。
 その中で先陣切って仕掛けたのはアンゼリカ・レンブラント(光彩誓騎・g02672)だった。
(「黒騎士は無傷でここまで来たのに驚きかな」)
 言動は冷静なように見えるが、その裏に僅かに焦りのようなものがちらついて見える。
 その動揺が失われる前に畳みかける――パラドクスを発動したアンゼリカの全身を光のオーラが覆う。
「裁きの光よ、我が手に集いて剣となり、全てを斬り裂けぇっ!」
 パラドクス【光剣収束斬】によって魔力とオーラを操作しその手に現れた巨大な光の剣を振りかぶり、一気に飛翔するアンゼリカ。
 黒騎士が尾を体の前面にまわして盾のようにするが、
「私の光よ、今こそ最大まで輝けーっ!」
 裂帛の気合と共に振るわれた光刃はそれごと叩き切るように振るわれ、強靭な竜鱗を切り裂いた。
 鮮血が散って、それと異なる赤き恒星の魔弾が放たれアンゼリカに命中する。
 衝撃に吹き飛ばされるがアンゼリカの表情の獰猛さは僅かたりとも揺るがない。
「大丈夫、私達の方が強い!」
 仲間達を鼓舞するように叫ぶアンゼリカ。
 妖精郷で戦い続けスカアハと共闘し、そしてドラゴン達の妖精郷制圧の野望を潰えさせる為にこの場所まで来たのだ。怯むという選択肢など存在しない。
「恐怖の凝縮した弾だか知らないけど、私の勇気、消せると思うなっ!」
 呼吸を整え、再び少女は光の大剣を構えて黒騎士を打倒する為に飛翔するのであった。
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【エイティーン】LV1が発生!
効果2【リザレクション】LV1が発生!

一里塚・燐寧
ここを突破できるかが、ラモラックと決戦できるかの分水嶺だねぇ
既にドイツで一度取り逃がしてるんだ……二度目は赦さないよぉ

天井の高さに気を付け【飛翔】
ちょっとは空中戦の心得ってもんがあるんでねぇ
急旋回や宙返りを織り交ぜた変則機動で敵を翻弄し
サイズ差を活かして、背後や懐に飛び込むように動くよぉ

一撃を叩き込むのに丁度いいポジションについたら
≪テンペスト・レイザー≫を振りかざし、落下の勢いを乗せた縦一閃を放つ
『屠竜技:神滅落月斬』──鋸刃を突き立て、狙うは両断による解体
悪いけど、きみに手こずってられるほど時間がないんでねぇ!

反撃の尾には分厚い刀身を盾代わりにガード
肉体改造による膂力で剣を支え耐えるよぉ


●落月の如き
 更に復讐者達の攻撃は続いていく。
「ここを突破できるかが、ラモラックと決戦できるかの分水嶺だねぇ」
 ダンジョンを突破してきた一里塚・燐寧(粉骨砕身リビングデッド・g04979)は、激戦を繰り広げるアントラクスへと武器を構えながら呟く。
 エアーズロックダンジョンも多くが突破されてきている。そしてこの奥にいるのはかつて取り逃がした究竟竜ラモラック、それと決戦できるところまで追いつめているのだ。
「既にドイツで一度取り逃がしてるんだ……二度目は赦さないよぉ」
 決意を口にした燐寧は、魔弾を復讐者達に放つアントラクスに向かって飛翔する。
 黒騎士は復讐者達よりかなり大きい、そのサイズ差を利用し攻撃を仕掛ける最適な位置を見極めつつ天井に衝突しないよう注意しながら飛翔する彼女。
(「ちょっとは空中戦の心得ってもんがあるんでねぇ」)
 黒騎士が暴れる余波で振るわれる尾や翼を急旋回や宙返りを交えた変則的な軌道で華麗に回避、そしてアントラクスが高度を落としたタイミングでその頭上へと滑り込みながらパラドクスを発動。
「頭から尻尾まで、この一撃で真っ二つだよぉ!」
 鎖鋸大剣『テンペスト・レイザー』を振りかざした彼女はアントラクスの頭部目掛け急降下、位置エネルギーも乗せた最高速度での一撃が黒騎士に襲い掛かる。
 即座に尾の鉱物が紅く輝き剣状に変化し薙ぎ払われるが、それより早く燐寧の一撃は頑丈な鱗に突き立てられ、首の左から右後肢まで回転刃がずたずたに引き裂きながら一直線に通り抜ける。
『グガァッ……!』
 呻くアントラクス、体を捻られたから唐竹割とはいかなかったが相当な傷を刻み込めたことだろう。
 その直後、強烈な尾の一撃が燐寧を捉えて盾にした鎖鋸大剣の分厚い刀身ごと純粋な体重差で弾き飛ばす。
 膂力でも抗しきれないその一撃を受けた燐寧は、すぐに空中で体勢を立て直して、
「悪いけど、きみに手こずってられるほど時間がないんでねぇ!」
 強烈な衝撃にも放さず握り締めたままの愛用の武器を構え直し、再び黒騎士へと挑みかかる。
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【飛翔】がLV4になった!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!

プターハ・カデューシアス
アドリブ・連携歓迎
残存効果・技能は適宜利用

…え、氷属性かとおもったら、ここに来て炎系とは…意外な。

トループス戦のお陰で体も温まりましたし
全力で黒騎士とやらを叩き潰しましょうか

炎にならば水攻撃
青龍乱舞で、青龍を呼びけしかけます
只の水ではなくパラドクスの清流、反撃の炎の旋風も相殺できますでしょうか。

同戦場のWが弱点の仲間にはディフェンス
仲間と声を掛け合い、連携して戦闘を有利に運びましょう

エアーズロック。
仲間がここまで追い詰めたのに、立ち止まるわけには行かないでしょう?

この先、フローラニアとの関係がどうなるかは解りませんが
先ずはドラゴン勢の弱体化を狙っていきましょう。


ニーニ・ニニ
にぃ、ダンジョンの奥におっきなドラゴン……!
怖いですが精一杯頑張ります!

周囲の【地形の利用】をして、【忍び足】でこっそり近付いたり、物陰からの【不意打ち】で攻撃して当てたらすぐ逃げる!の【早業】大作戦で行きましょう!
…立ち止まったら、きっと、怖くて動けなくなっちゃうから。
【勇気】を振り絞って、ちょこまか動き回って勝利を掴み取りますよ!

相手の攻撃は【飛翔】で回避したり、
【アイスクラフト】と【氷雪使い】の技能を合わせて、少しでも丈夫な氷の壁を作って盾にして防ぎます!

周りの人達とも協力して【臨機応変】に対処しますね。
お怪我をした人がいたら、いたいのいたいのとんでけー、するですよ。


●おまじないと清き水龍
 復讐者の猛攻に黒騎士も既に余裕はない状況へと追い込まれていた。
『おの……れェ……!』
「……え、氷属性かとおもったら、ここに来て炎系とは……意外な」
 アントラクスの口元の火炎に、ジャメヴ達を撃破したプターハ・カデューシアス(エジプトの龍人・g03560)は少々驚いた風に呟いた。
「にぃ、ダンジョンの奥におっきなドラゴン……!」
 丁度このタイミングで氷のダンジョンを抜けてきたニーニ・ニニ(雪陽の子猫・g08923)は、ダンジョンペンギンのペペンをぎゅっと抱え不安げな様子。
 ――エアーズロック。多くの復讐者達がフローラリアの要塞を守りながら攻略してきたこのダンジョン。
(「この先、フローラリアとの関係がどうなるかは解りませんが」)
 復讐者の仲間達がここまで追い詰めたのに、立ち止まるわけには行かないだろう、とプターハは思う。
 故に、先ずはドラゴン勢の弱体化を狙っていく。
「トループス戦のお陰で体も温まりましたし、全力で黒騎士とやらを叩き潰しましょうか」
 愛用の鞭を再び構え、プターハは効果的な一撃を与える為に行動を開始する。
 そしてニーニの方も勇気を振り絞り、黒騎士を見据えている。
 あの大きな体、鋭い爪牙に恐ろしい炎。どれも怖くてたまらないが、
「怖いですが精一杯頑張ります!」
 そう言って恐怖を振り切りニーニは行動を開始した。

 激戦が繰り広げられる広い空間は、あちこちがパラドクスの余波で砕かれ身を隠せる程度の岩や抉れた床も幾らかあった。
 それらに身を隠しつつ、猫のような音を立てない歩き方でこっそりとアントラクスの隙を狙うニーニ。
 ずっと隠れて機を伺うやり方もあるのだろう。だが、
(「……立ち止まったら、きっと、怖くて動けなくなっちゃうから」)
 恐怖に囚われぬように、勇気を振り絞って少女はちょこまかと戦場を走る。
 幾度目か、アントラクスが口から吐いた炎が羽ばたきにより巻き上げられ燃え滾る旋風を巻き起こす。
 広いとはいえ限りある空間では回避も難しく、プターハがパラドクス【青龍乱舞】を発動して反撃する。
「青龍よ、全てを飲み込め」
 パラドクスにより呼び出された聖なる清流より出でし青き龍は火焔旋風を突破し黒騎士へと喰らい付いた。
 炎になら水、パラドクス故に一般の法則は破壊されてしまう為に必ずしもその通りにはならず、清流を越えて炎の旋風はプターハの肌を焼く。
 だがまだ耐えられない程ではなく、青龍に喰らい付かれた黒騎士の体力も限界が近づいているように見える。
 そこで、戦場をちょこまかと走り回っていたニーニが静かにプターハへと近づいてきて、火傷にそっと手を触れてパラドクス【cry cat care】を発動、
「いたいのいたいの、とんでけー! です!」
 それは故郷の母に教わった痛み止めのおまじない、ふれて、空へと投げるような動作と共にきらきらと氷の花弁がぱっと舞う。
 氷の花弁と共に空に飛ばされた痛みは丁度炎を羽ばたきで煽っていた黒騎士へと吸い込まれて、
『何だ……この焼ける痛みは!』
 肌を焼く痛み、それはドラゴンで強靭な鱗に守られたアントラクスがあまり感じた種類の痛みではなかったようで、苦痛に吼え火焔旋風を巻き起こす。
 向かってくる火焔、舞った氷の花弁と残留効果で出現させた氷塊を盾のようにして直撃を防ぐニーニ。
 周囲に出現している清流と氷壁が炎の旋風と衝突、完全に無効化するとまでは行かなかったが勢いは多少減じたのか、致命傷は避けられた。
 そして、畳みかけんとプターハが青龍を再びけしかけ、反撃の炎の旋風が襲い掛かる。
 清流でも防げぬ火焔の熱、しかし、それを耐えきった彼の耳が大きな物体が落下する轟音を認識する。
 既に黒騎士は限界を迎えていたのだ。青き龍に喰らい付かれ、そのまま墜落した黒騎士は絶命、再び動く事はなかった。

 黒騎士アントラクスの絶命と共に、復讐者達が突破してきた凍てついたダンジョンの領域が崩壊を始める。
 エアーズロックダンジョンを攻略し、ラモラックと決戦を迎えたその後はどのようになるかはまだ誰も分からない。
 だが、未来を奪還する為に復讐者は選択して戦い続ける事に変わりはないのだろう。
 そして、脱出した復讐者達はパラドクストレインへと勝利の報を持って帰還したのであった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【水源】LV1が発生!
【飛翔】がLV5になった!
効果2【ラストリベンジ】LV1が発生!
【グロリアス】がLV2になった!

最終結果:成功

完成日2023年01月21日

エアーズロックダンジョン突破戦

 フローラリアによる拠点の準備が整い、遂に、ドラゴンの重要拠点であるエアーズロックへの侵攻が可能となりました。
 エアーズロックの内部は、侵入者を拒むダンジョンが多数合体したような構造となっています。
 これらの全く性質の違う複数のダンジョンを突破しなければ、中枢に乗り込む事は不可能のようです。
 まずは、多数あるダンジョンを突破し、各ダンジョンのボスであるアヴァタール級を撃破し、ダンジョンを制圧してください。

 充分な数のダンジョンの制圧に成功すれば、エアーズロック中枢地区に向かい、円卓の騎士でもあるジェネラル級ドラゴン『究竟竜ラモラック』との決戦に挑めるでしょう。
 エアーズロックは、妖精郷におけるドラゴンの最重要拠点です。ここを陥落させれば、ドラゴンの妖精郷制圧の野望を挫く事ができる筈です。

究竟竜ラモラック


タグの編集

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 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#幻想竜域キングアーサー
🔒
#エアーズロックダンジョン突破戦
🔒
#妖精郷
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#エアーズロック
🔒
#フローラリアとの共闘


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選択肢『エアーズロックダンジョンの探索』のルール

 エアーズロックダンジョンは、入り込んだ迷宮となっており、侵入したディアボロスを迷わせるようです。
 迷宮を突破しない限り、敵と戦闘を行う事は出来ないので、まずは探索を行う必要があります。
 迷宮毎に内部の環境が変化しており、水没迷宮や、火炎迷宮、毒沼迷宮など、様々な性質を有しています。
 それぞれの環境に適した対策を行いつつ探索を行い、迷宮を突破しましょう。
 また、迷宮内には、迷宮独特の仕掛け罠などが設置されている場合もあるので、慎重な探索が望まれます。

 詳しくは、オープニングやリプレイを確認してください。

 オープニングやマスターよりに書かれた内容を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功 🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔴
 苦戦 🔵🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 なお、この選択肢には、特殊ルールはありません。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


選択肢👾護衛するトループス級『特務竜部隊『ジャメヴ』』のルール

 事件の首魁であるクロノヴェーダ(👿)を護衛するトループス級クロノヴェーダ(👾)と戦闘を行います。
 👾を撃破する前に👿と戦闘を行う場合は、👾が護衛指揮官を支援してくるので、対策を考える必要があるでしょう。
 詳細は、オープニング及びリプレイで確認してください。

 記載された敵が「沢山」出現します(現れる敵の数は、オープニングの情報やリプレイの記述で提示されます)。敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」のパラドクスで反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功 🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔴
 苦戦 🔵🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『この選択肢の🔵が👑に達すると、この敵集団を倒す。完結までにクリアしていない場合、この敵集団は撤退する。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


選択肢👾植物砦に向かうトループス級『拷問竜鱗兵』のルール

 エアーズロックの拠点からは、フローラリアの拠点クロノ・オブジェクト『植物砦』を攻撃する為の部隊が出撃しています。
 ディアボロスの役割は、エアーズロックの制圧ですので、この敵は見逃しても構わないのですが、見逃した分だけフローラリア達がダメージを受けます。
 作戦に影響の無い範囲で、この部隊への攻撃を行っていくべきかも知れません。

※解説
 全てのシナリオで、選択肢『植物砦に向かうトループス級』の🔵を取得した数に応じ、フローラリアの戦力減少を防げます。
 フローラリアが大打撃を受けると、エアーズロックでの最終決戦に支障を来たす可能性もあります。
 ですが戦力が減ってくれた方が、エアーズロック戦以後の戦いを考えると都合が良いとも考えられます。戦略的な判断を行ってください。

 記載された敵が「沢山」出現します(現れる敵の数は、オープニングの情報やリプレイの記述で提示されます)。敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」のパラドクスで反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功 🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔴
 苦戦 🔵🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『【🔑】他の選択肢のリプレイが一度でも執筆されると、マスターはこの選択肢のリプレイを執筆できなくなる。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


選択肢👿アヴァタール級との決戦『黒騎士『アントラクス』』のルール

 事件の首魁である、アヴァタール級クロノヴェーダ(👿)と戦います。
 👿を撃破する事で、この事件を成功で完結させ、クロノヴェーダの作戦を阻止する事が可能です。
 敵指揮官を撃破した時点で、撃破していないクロノヴェーダは撤退してしまいます。
 また、救出対象などが設定されている場合も、シナリオ成功時までに救出している必要があるので、注意が必要です。
 詳細は、オープニング及びリプレイで確認してください。

 記載された敵が「1体」出現します。敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」のパラドクスで反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功 🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔴
 苦戦 🔵🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『【完結条件】この選択肢の🔵が👑に達すると、敵を倒し、シナリオは成功で完結する。ただし、この選択肢の🔴が🔵より先に👑に達すると、シナリオは失敗で完結する。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※このボスの宿敵主は「ローレライ・ウィッシュスター」です。
※クロノヴェーダには、同じ外見を持つ複数の個体が存在しますが、それぞれ別々のクロノヴェーダで、他の個体の記憶などは持っておらず、個体ごとに性格なども異なっています。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。