【平安鬼妖地獄変奪還戦】此の橋、渡らせるべからず(作者 柊透胡)
#平安鬼妖地獄変
#【平安鬼妖地獄変奪還戦】宇治の橋姫
#平安鬼妖地獄変奪還戦
#ファーストアタック
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平安京の南、宇治川に架かる橋の袂に、大きく胸元をはだけた紅衣も艶やかな鬼女が1体。何処か詰まらなさげに、京の都を見やる。
「まさか、平安の都が敵に制圧されるなんてねぇ」
平安京の支配者気取って追い落とされた青行燈も、地獄変を横盗りされた詰めの甘い瀧夜叉姫も、何て情けない。
「だけどねぇ、平安の都を制しても、この宇治川の橋を渡れなければ意味は無いのよ」
そう、これまで宇治川に潜んできたのも、正にこの時の為! ジェネラル級妖怪『宇治の橋姫』は、チロリと舌なめずりする。
「集いなさい、僧兵鬼。一歩も退かずに橋を護り、押し通ろうとする愚か者を全て川に叩き落としてしまいなさい」
ウォゥウォウウォウ――!!
宇治の橋姫の命令に、トループス級の鬼『僧兵鬼』共が、雄叫び上げて橋の上に立ち並んだ。
「平安鬼妖地獄変奪還戦に先駆けて、着々と敵戦力が削られています。皆さんの奮闘の賜物ですね」
新宿駅グランドターミナル――そのプラットホームに出現したパラドクストレインの1号車の傍らに立ち、篁・弧珀(陽炎う陰陽射手・g03309)は、ディアボロス達を見回した。周囲は、ひっきりなしのパラドクストレインの出入りに慌ただしい。
「とは言え……一筋縄ではいきません。平安鬼妖地獄変の断片の王、『安倍晴明』は、己が支配するディヴィジョンを、隣接する『天正大戦国』の断片の王『織田信長』に売り渡そうとしています」
平安鬼妖地獄変が天正大戦国に統合されてしまえば、京都や奈良の奪還は叶わない。のみならず、天正大戦国の大幅な強化を許してしまう事になるのだ。
「我々は、平安鬼妖地獄変を売り渡される前に安倍晴明を撃破、平安鬼妖地獄変の最終人類史への奪還しなければなりません」
既に、安倍晴明の降伏と共に封印は解かれており、天正大戦国の軍勢が襲来している。平安鬼妖地獄変奪還戦では、鬼や妖怪に加えて、『天魔武者』とも戦う事になる。
「やるべき事自体は、これまでの奪還戦と変わりありません。先んじてクロノヴェーダの戦力を削り、戦争の機先を制するのです」
敵の戦力は何れも強大だ。充分な打撃を与えたらすぐに撤退するという、引き際が重要となるだろう。
「皆さんに向かって頂くのは、平安京の南方を流れる宇治川……ジェネラル級妖怪『宇治の橋姫』がいます」
橋を守る女神を騙るだけあって、トループス級鬼「僧兵鬼」に宇治川に架かる橋を護らせている。
「平安京と平城京を結ぶ要衝です。奪還戦当日、速やかに突破出来るよう、宜しくお願い致します」
ジェネラル級とて、断片の王には逆らえない。宇治の橋姫も安倍晴明の真意を知らぬまま、宇治川の橋の封鎖の命を遂行しているようだ。
「今回の奪還戦の目標は、断片の王『安倍晴明』の撃破です。散々煮え湯を呑まされたディアボロスを強く警戒している彼奴を逃してしまえば、これからの『大地の奪還』の障害にさえなるやもしれません」
強力な天正大戦国の軍勢を相手取り、安倍晴明が弄する策を打ち破り、平安鬼妖地獄変を奪還するには……可能な限り、敵戦力を削っておくに越した事は無い。
「時は来たれり。仇讐の輩に一矢報いん――平安鬼妖地獄変奪還戦に先駆け、戦況を少しでも利する為にも。是非、皆さんの力をお貸し下さい」
リプレイ
フィーナ・ユグドラシア
※アドリブ、連携ok
ただ伝承に沿っただけか、本当に足止めか。
どちらでも良いですが、私達にも譲れないものはあります。
大地の奪還のため、この場は押し通ります。
『氷槍』で精霊達の力を具現化した氷の槍を用いて戦闘です。優先すべきは弱った敵への止め。
初手は接敵前に氷槍を投擲し、先手を狙います。その際、他の味方に誤射せぬよう注意。
一撃後、再度『氷槍』を手元に具現化しつつ接敵、そのまま接近戦に移行です。
その他、自分や味方が孤立せぬよう注意します。
橋姫が増援に来るか、此方が攻勢限界を迎えるなどして、敵の勢いが増してきたら、欲張らずに、周囲の味方に警告しながら撤退を提案。味方の撤退に合わせて戦場から離脱します。
テクトラム・ギベリオ
橋を守護する女神か。まだまだ知らん神がいたものだ。
だがこの橋、戦争の要衝となるならなんとしても抑えたい。
行こう毛玉。配下の僧兵鬼を蹴散らすぞ。
僧はこちらで言う聖職者のことだろう?随分禍々しい炎を使うのだな。
だが『火炎使い』は貴様らだけではない。
サーヴァントの毛玉を喚び、指示を出す。
毛玉、天高く飛び上がり上空から【幻天招殞】だ。この者たちに裁きを招け。
仲間と協力して確実に数を減らしていくしかない。
大量の火球と雹を織り交ぜて放ち、敵に攻撃の隙を与えるな。
反撃の炎にも『氷雪を使い』抑え込むぞ。
ここで決着をつけようとは思っていない。大きな戦の前の足がかりだ。
引き際を見定めて撤退する。
アドリブ連携歓迎
「橋を守護する女神か。まだまだ知らん神がいたものだ」
興味深そうに呟くテクトラム・ギベリオ(砂漠の少数民族・g01318)。
元来、『宇治の橋姫』とは、宇治川の宇治橋に祀られる橋姫だ。
多様な伝承と側面を持ち、橋姫神社に祭られている「橋の守り神」もその1つ。
「だがこの橋、戦争の要衝となるなら、なんとしても抑えたい」
視線の先には、ずらりと居並ぶトループス級鬼『僧兵鬼』。薙刀を構え、妖気の炎を燃やす鬼もいる。
「ただ伝承に沿っただけか、本当に足止めか……どちらでも良いですが、私達にも譲れないものはあります」
勿論、フィーナ・ユグドラシア(望郷の探求者・g02439)は怯まない。
「大地の奪還のため、この場は押し通ります」
「行こう、毛玉。配下の僧兵鬼を蹴散らすぞ」
先陣を切るべく、テクトラムが喚ばうは、まんまるふわっふわなスフィンクス。
――堅物そうな相棒のリターナーとのギャップは、さて置く。
「僧はこちらで言う聖職者のことだろう? 随分禍々しい炎だな」
僧兵鬼の妖気の炎に顔を顰めるのも束の間。テクトラムは不敵に金の眼を眇める。
「だが……『火炎使い』は貴様らだけではない」
この者たちに裁きを招け――猫が顔を洗うと雨が降る、と言う伝承がある。だが、スフィンクスの毛玉が毛繕いをすれば、降り注ぐのは雹と火球だ。
「氷の精霊達、雪の精霊達、白雪姫の誓いの下、我と共に悪意を祓う力とならんことを……!」
一拍置いて、フィーナも精霊達の力を具現化する。火の玉に打たれた先頭の僧兵鬼に狙いを定め、氷の槍を投擲する。
――――!
邪悪なる真言が轟く。テクトラムに2度、フィーナに1度、不動炎が奔った。
「行きます!」
灼熱も構わず、その手は既に次なる白雪の氷槍を握る。
(「孤立は避けるべきですし、戦果を欲張らないようにしないと」)
雪の精霊の導きは敵への道程を示す。導きの軌跡を追い、フィーナは果敢に攻める。
「敵に隙を与えるな」
フィーナの攻撃の間隙を埋めるように、テクトラムは毛玉と共に大量の火球と雹を織り交ぜて放つ。
どちらも、ここで決着をつけようとは思っていない。ファーストアタックは、来る大きな戦の足掛りだ。
数は力だ。僧兵鬼の大群が盛り返すまでのギリギリを、引き際を見極める迄、2人はパラドクスを繰り出し続ける。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【寒冷適応】LV1が発生!
【スーパーGPS】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
伊神・紡
【アドリブ共闘歓迎】
折角の奪還のチャンスなのに売り渡されるなんて事を許してはいけないね。これから戦争が始まるらしいし僕もここは一つ勝利に貢献させてもらうとしようかと言い思考回路を切り替える。
Agalia、お願いします。
パラドクスを使用し僧兵鬼の行動パターンやパラドクスの動きを観察し看破する事で効率の良い戦闘方法を取る、共闘していた場合は得た知識を共有する。
主に距離を取って同士討ちや撃破を狙う。晶装は槍斧と呼べる形に【武器改造】で変形させ相手を斬り落とす事に専念、接近された場合は槍を放し懐に【貫通撃】
理解されてしまったなら味方が幾らいようと勝てはしないって事を理解してくださいよ、全く面白くない。
瀬鍔・頼門
宇治川に橋姫か。渡辺綱様のおらぬこの世界、我らの太刀がその腕を…いや、その魂ごと断ってくれよう
まずは配下の僧兵鬼をできうる範囲で今日駆逐せねば
無双馬を駆り、仲間との攻撃の連携と押し退きの足並みを揃えることを心掛け、攻撃を畳みかける機会を窺う
攻撃の機会には【春日ノ御太刀】を使い、攪乱を狙いつつ退きながら【騎乗】技術を活かし味方の攻撃範囲へ誘ったり追いたてる
反撃で突き出される薙刀は【薙ぎ払い】で押し返し、【電撃使い】【武器改造】で太刀に電撃を纏わせ続け威嚇効果も狙う
お前達の唱えるは経文ではなく狂文であろう。神仏に仕えることなく僧体を為す冒涜たるその身、決戦の日にはすべて冥府へ送ってくれよう!
「宇治川に橋姫か……」
「宇治の橋姫」のもう1つの側面は、渡辺綱が一条戻橋で遭遇し斬った「嫉妬の鬼」だ。既に1度、宇治の橋姫はディアボロスの前に姿を現している。ジェネラル級『妖怪』ではあるが、その姿は鬼女の色が強そうか。
(「この世界に、渡辺綱様はおらぬ」)
しかし、嘆きはしない。無双馬『綾目草』に騎乗し、瀬鍔・頼門(あかときの影ぼうし・g07120)は静かに抜刀する。
「我らの太刀がその腕を……いや、その魂ごと断ってくれよう」
まずは配下の僧兵鬼共を、出来得る限り、駆逐せねば。
「なら、僕もここは1つ、勝利に貢献させてもらうとしようか……折角の奪還のチャンスなのに売り渡されるなんて事、許してはいけないからね」
人当たりよく応えた伊神・紡(『解明』の装鍵使い/Agaliarept・g01740)は、暗く青い魔力の翼を展開する。
「……Agalia、お願いします」
紡の表情が、雰囲気が――思考回路が、替わる。
デーモンとは、クロノヴェーダ『アークデーモン』に憑依合体されながらも、人間の意志を失わずに力を奪い取った種族だ。
その融合しているアークデーモンの意識を表面化させ、僧兵鬼の行動パターンやパラドクスの動きを観察し看破する――それが、紡のパラドクスだ。
(「同士討ち……は、まだるっこしいか」)
僧兵鬼の不動炎は、邪悪なる真言を唱え印を結ぶ事で、妖気の炎を呼び起こす。パラドクスが交錯する逆説連鎖戦に於いて、彼我の距離は意味を為さない。だが、それでも戦い易い間合いはあるものだ。
紡のパラドクスでは、双方遠距離からの撃ち合いとなるだろう。
――うん、面白くない。
(「理解されてしまったなら、味方が幾らいようと勝てはしないって事を理解してくださいよ」)
その実、悪魔が嗤い掛けるのは単体のみである為、大群相手には効率は宜しくないし。
それで、チラと馬上の頼門を一瞥する紡。如何にも戦に猛る武者という風情の彼こそが、謂わば水面に波紋を広げる一石。
「連中の薙刀突き、防御ごと貫きます。気を付けて」
「承知」
冷厳な声音に、思わず神妙に頷き返した。槍斧に変じた『晶装:星屑』を構える紡と足並みを揃える意識で、騎兵である頼門は駆ける。
――――!!
春日ノ御太刀――雷電纏わせた太刀を振い、神鹿の駆け跳ねるが如く斬り払う。
「お前達の唱えるは経文ではなく狂文であろう」
四方からの薙刀突きを押し返す勢いで薙ぎ払う頼門の耳に、飛び込んできたのは紡に浴びせる不動炎を喚ばう邪悪なる真言。
「神仏に仕えることなく僧体を為す冒涜たるその身、決戦の日にはすべて冥府へ送ってくれよう!」
気炎万丈、紡が指差す陣の薄い箇所目掛けて、頼門は突進する。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【書物解読】LV1が発生!
【通信障害】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV2になった!
【グロリアス】LV1が発生!
ライカ・ネイバー
連携アドリブ大歓迎
(戦闘中はダッシュ、ジャンプ、空中戦、地形の利用で常に走り回ります)
うぉううぉう〜
お手伝いさんがやってきましたぞ〜!
しゃっきりぽんと橋の上で踊ってみましょ。
さあさ巻いていきますよって事で早速『戦技:奪首脱兎』発動〜
敵群を飛び越え、跳ね回りながらばっさりと剣で叩っ斬ってしまいますぞ
川に落とされるのも嫌ですし【フェイント】を織り交ぜながら牽制射撃で【撹乱】しまーす
味方の攻撃もありますから
狙われない狙わせないように上手いこと虚を突いてやりましょ
なるべく捕まらないように動きますけど
万一投げられそうになったらショットガンでもぶち込んで振り解きますか
程々の所で撤退って訳
逃げるんだよぉ〜!
アンゼリカ・レンブラント
そろそろ28日が見えてきた
もうひと頑張り!
敵陣に仕掛けるタイミングを仲間と合わせ
星形状のパラドクスで攻撃だ!
反撃もしっかり耐えて一撃離脱
集中攻撃を受けなければ、耐えてみせるよ
突撃とかの技量は私が優れているしね!
KOできそうな相手、
仲間が狙っている相手を中心に攻撃!
敵からは集中攻撃を受けず、
仲間とは狙いを合わせ確実に落とすを徹底だよ
呼吸法で力を溜めて
めいっぱいの《天輪輝星》でぶっとばーす!
敵陣に十分打撃を与えたか
宇治の橋姫が現れたら無理せず撤退だよ
撤退が難しい仲間がいれば牽制の一撃を入れて撤退支援
交戦経験も生かせれば嬉しいな
めいっぱい敵陣を削れたかな
後は本番、平安鬼妖地獄変の全てを取り戻そうね!
「よし! もうひと頑張り!」
「うぉううぉう〜♪ お手伝いさんがやってきましたぞ〜!」
地に足付けて気合を入れるアンゼリカ・レンブラント(黄金誓姫・g02672)と対照的に、ライカ・ネイバー(エクストリームお手伝い・g06433)はぴょんぴょん軽やかに跳ねる。
「しゃっきりぽんと、橋の上で踊ってみましょ」
笑顔のまま、僧兵鬼の大群へ――低く唸るチェーンソー剣が、不穏に物騒だ。
「さあさ、巻いていきますよ」
ぴょん、ぴょん、ぴょーーん! 連続で跳躍を繰り返し際限なく加速、跳ね回っては敵を頭上から強襲する。
「おお~っと」
最初に手を伸ばしてきた僧兵鬼はショットガンをぶち込んで振り解いたが、流石に二の手、三の手は躱しきれない。
ズシャァァァッ!
相次いで鬼の剛力で地面に叩きつけられ、スタイル良い肢体がバウンドした。
「それ以上、やらせないよ!」
すかさず、アンゼリカは裁きの光を纏う、星形状のパラドクスを広域に放出。
「我が手に集う裁きの光よ。全ての邪悪なる者を、焼き尽くせっ!」
輝く星々は、少女の勇気の結晶――今しも、ライカへ反撃した僧兵鬼に爆ぜて、引導を渡す。目指すは、確実な撃破だ。
「……っ」
パラドクスの交錯は同時であり、相討ちさえあり得るのが逆説連鎖戦。天輪輝星が捨て身の一撃の要素もある業であれば尚の事、裂帛の気合と共に繰り出された薙刀を前に、アンゼリカは歯を喰い縛る。
(「耐えてみせるよ……技量は、私が優れているしね!」)
これまでの研鑽に裏打ちされた自信だろう。
「う~ん。川に落とされるのも嫌ですねぇ」
尚もぴょんぴょんと跳ね戦うライカは、僧兵鬼の頭を踏み付け、方向転換。
(「上手いこと、虚を突いてやりましょ」)
ライカ自身が狙われないように、或いは、アンゼリカを狙わせないように。
アンゼリカの方も、常に全力で『天輪輝星』で、僧兵鬼をぶっ飛ばしている。
――それでも、今回の攻撃で、橋の上に蠢くトループス級の殲滅は叶わない。
「そろそろ、転進!」
「逃げるんだよぉ〜!」
思い切りよく身を翻した2人は、宇治川から撤退する。幸い、宇治川の橋を護るのが僧兵鬼らの役目。深入りはしてこない。
「後は本番、平安鬼妖地獄変の全てを取り戻そうね!」
――決戦の8月28日は、目前だった。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【アイテムポケット】LV1が発生!
【照明】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!