リプレイ
咲樂・神樂
⚰️常神
わらわらと来たものね
常世、準備はいいかしら?
……祇伐がね、此処は大切な人の故郷だから好き勝手されるのは許せないって言ってたの
……その大切な人って、あなたでしょう?
友達って意味だろうけど!
とにかく行くわ
あなたは妹が認めた存在だから
私を友だと言ってくれたから
手伝ってあげる
朱華・妖華爛漫──馬ごと斬って堕とす
一体ずつ確実に仕留めていくわよ
あたしが斬って
常世が射る
その繰り返し
光学迷彩を纏い身を潜め、臨機応変に立ち回り
衝撃波と共に薙ぎ払い破壊して…両断していくわ!
しっかりなさい
まだ来るわ
戦うのは楽しいでしょう?
こういうのはビビったら負けよ
囲まれる前に離脱して、機を伺うわ
中々頼もしかったわよ
…常世
暁月・常世
🌙常神
う、馬に乗っておる!
鬼共め…わしの故郷で調子に乗りおって
勿論じゃ
取り戻して見せると、決めたのじゃ
…ふ、嫉妬か神樂?
そなたも随分、ひとらしいな
あの娘は良い子じゃからな
有難い
友よ、往こうか
光学迷彩で身を潜め、周囲に常に気を配り
結界は神樂へ向かう攻撃を防ぐためのものとしよう
守りに重点に置きつつ立ち回り、貫通させる勢いで不意打ちじゃ!
──繊月
よく狙い、神樂の斬った敵の核を穿つ
一体ずつ確実に葬るのみ
あの時、守れなかった
此度こそは守ってみせる
ビビったら負け、その通りじゃな
わしは強くはないが、強くは見せられる
去ね、外道共!
あ、ああ。深追いはできんな
もどかしいが
ここらで退散とするか
そなたこそ、頼もしい
●阿吽
覚えのある戦場を、咲樂・神樂(離一匁・g03059)はゆるりと見渡した。
「まぁ、わらわらと来るものね」
結い込んだ髪を留める灰桜のピンを辿った指先を鵐目へ下ろし、神樂は鼻を鳴らす。
記憶の中での刀剣兵らは、それなりに整然としていた――それを容赦なく掻き乱したのは、他でもない神樂だが。
だのに今度はどうだ。我先にと、勢い任せに駆けて来ている。
率いる将が異なれば、従う兵の質も変わるのだろう。或いは、煽り方が違うのか。いずれにしても、為すことは同じ。
「う、馬に乗っておるだと? 鬼共め……わしの故郷で調子に乗りおって」
「――」
隣で聞こえた憤懣の気勢に、神樂はちらりと視線を放る。
銀絲の髪を赫で結わう男はともがらだ。だが――。
「……祇伐がね、此処は大切な人の故郷だから好き勝手されるのは許せないって言ってたの」
「――ほう?」
「……その大切な人って、あなたでしょう?」
「――なんじゃ、嫉妬か神樂?」
「っ! ち、違うわよっ。大切は大切でも、友達ってことに決まってる相手に、私が嫉妬するわけないじゃないっ」
くわりと頬に朱を走らせた神樂を横目に、しろがね髪の鬼人――暁月・常世(花月夜・g04709)は月灯す金の眸をまろやかに細める。
「そなたも随分、ひとらしいな?」
「っ、そ、そんなっ」
「よい、よい。あの娘は良い子じゃからな。それも仕方なきこと」
「嫉妬じゃないってば……けれど、そうね。ええ、あなたは妹が認めた存在。だから、手伝ってあげるわ」
「そういうことにしておこう」
「そういう事も何も――いえ、もういいわ。常世、準備は出来ているかしら?」
「噫。勿論じゃ、友よ。手伝ってくれること、感謝する」
「――往くわ」
常世の感謝を背に、神樂は勢いよく地を蹴った。そのまま宙で抜刀し、肉薄してきた刀剣兵めがけて降り落ちる。
「斬ることが私の意義ならば──斬ってみせましょう」
『ぁ』
――斬。
刀を握った手と跨っていた馬を、神樂に一刀両断された鬼が、あんぐりと口をあけたまま立ち竦む。
「今よ!」
「相分かった――繊月」
神樂の一声に、常世は邪を穿ち祓う木弓を引く。
――凛。
細やかに歌ったのは、退魔の鈴。然して放たれた月欠の矢は、宵に溶けるように飛び、吸い込まれるように鬼の眉間に突き刺さった。
『……――』
辞世の句はおろか、断末魔さえ無く頽れる鬼に、常世の視界に現ではない景が重なる。
其れは過去。
守れなかった、『あの』時。
「しっかりなさい!」
「っ、」
神樂の叱咤に、常世に『今』が舞い戻る。
「次が来るわ!!」
神樂の語気は強かった。が、糾弾の音色は僅かもない。
(「あなたは妹が認めた存在――そして、私を友と呼んでくれたひと」)
皆まで告げぬ胸中に神樂は密やかに笑み、楽し気な挑発を唇に乗せる。
「戦うのは楽しいでしょう?」
誘いの旋律に、常世の感覚が研ぎ澄まされていく。鬼人の証たる瑠璃の角に宿る星が、輝きを増した心地だ。
「こういうのはビビったら負けよ」
「ビビったら負け――その通りじゃな」
神樂のそれにつられたように、常世の語尾も弾む。
「わしは強くはないが、強くは見せられる」
直後、二人を取り囲もうとしていた鬼たちは、唐突に目標を見失った。居たはずの人間が、忽然と消失したのだ――正しくは、そう錯覚させられた。
射かけた繊月は、ディアボロスたちに月の遊色を纏わせることを許すもの。即ち、光学迷彩。万能ではないが、不意を衝くことは出来る。
「神樂」
「お任せよ」
『!?』
視得ぬ誰かの声を至近距離で耳にした刀剣兵の体躯は、次の刹那には跨っていた鬼馬から浮いていた。否、神樂の水平の斬撃に脚を断たれた鬼馬が、沈み込んだのだ。
「去ね、外道共!」
そこへ常世の矢が襲う。
流星めく注ぐ光条から逃れる術を刀剣兵は持たず。驚嘆の形に口をあけたまま、堕ちて逝く。
「なかなか頼もしいじゃない……常世」
名を呼ぶまでに一拍あったのは、神樂が神樂である所以。なれどそのささやかな葛藤に気付かず、常世は心よりの称賛を言祝ぐ。
「そなたこそ、頼もしい」
神樂が斬って、常世が射抜く。
重なる息は、鬼馬軍団が雲霞の如く押し寄せるまで乱れを知らず。
二人は数多の刀剣兵を討ち果たした。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【一刀両断】LV1が発生!
【光学迷彩】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【アヴォイド】LV1が発生!
朔・璃央
双子の妹のレオ(g01286)と
京都かぁ…
西の都とか言うんだっけ
東京にずっといる身からするとあまり実感がわかないけれど
この時代だと日本の中心は此処になるのか
取り戻せたら東西の都が揃うって考えると
この前哨戦にもより身が入るってものだね
馬相手だし正面からのぶつかり合いは避けて
各個撃破を狙おうか
倒して逃げて隠れてもう1回だね
小回りは効かなそうだし
せいぜいかき乱してあげよう
遮蔽物などの物陰に隠れて敵を観察
少数で動いている敵を見つけたら
息を合わせて奇襲を
エアライドも使い最短距離で詰め寄って
衝撃波を伴う一撃をぶち込んであげよう
敵が固まって動き始めたら撤退を
無理をするのは本番でね
朔・麗央
双子の兄リオちゃん(g00493)と
平安を取り戻したら
最終人類史にどんな影響があるのかな
昔から政の要所だった京都だしすっごく気になるよ
ただこんな形で訪れることになったのはちょっぴり残念
だから取り戻すための準備の戦いも頑張ろう
確実に減らすためにも一体一体狙うね
遮蔽物や物陰に身を置き
敵に攻撃してまた身を潜めるを繰り返し
集団からはぐれたり、少数でいる敵を優先的に
契約召喚で悪魔に魔法を撃たせるよ
情報収集をして周囲を見て
移動時にはリオちゃんのエアライドを借り
最短距離で移動して2人で息を合わせて攻撃ね
囲まれない様リオちゃんの背中にも気をつける
少数で動く敵がいなくなったら
無理はせずに退くね
決着は本番で!
●古都征かば
物陰に身を潜めた朔・麗央(瑞鏡・g01286)は、深く吸った息をそろりと吐き出すと、傍らの双生――朔・璃央(昊鏡・g00493)の横顔を見上げた。
「どうしたの?」
妹の視線に気付いたのだろう――璃央が麗央の挙措を見落とすことがあるなど、そもそもあるとは思えぬが――兄の目線が幾らか下り、翠玉に労いの彩が灯った。そのことに麗央は口元を綻ばせ、それから改めて淡紅の双眸を遠くする。
「物凄い数だなって。リオちゃんは、そう思わない?」
麗央が見晴るかしているのは戦場だ。
夥しい数の鬼たちが居る。その向こうには、離陸の時を待っている異形の船も垣間見えた。
とてもではないが否やを唱える状況にはない。
「そうだね、凄い数だね」
麗央の弁に璃央は是を頷くと、――ふと、思い付いたままを口にする。
「京都かぁ……西の都とか言うんだっけ?」
世界そのものがあまりに違い過ぎるもあるが、東京にずっと居る璃央としては、様々が実感に薄い。
「この時代だと、日本の中心は此処ってことだよね」
「そうだね」
日本史の教科書を捲る心地の璃央の問いに、麗央の声音に隠しきれない高鳴りが滲む。
「京都は昔から政(まつりごと)の要所だったし。平安を取り戻したら最終人類史にどんな影響があるのか、私もすっごく気になるよ――って、リオちゃんどうして笑ってるの?」
くるりと瞬いた麗央の瞳に、璃央は知らず緩んでいた頬をさらに弛める。
「リオは物知りだなって、感心してた」
「こんなの、小学校で習う事だよ」
――そうだ。
当たり前の生活を送っていれば、誰しも知ることだ。もちろん、璃央だって識っている。璃央も麗央も『その日』が訪れるまで、家族との日常を過ごしていたのだから。
「 」
「 」
不意に落ちた揃いの沈黙は、失われてしまった事実が脳裏をよぎったせい。
「……こんな形で京都に来ることになったのは、ちょっぴり残念だね」
高揚が去った麗央の口振りは、いささか寂しい。だから今度は璃央が声を華やがせる。
「でも、ほら。平安を取り戻せたら、東西の都が揃うってことだよね」
ふわ、と。璃央の背の天使翼が、まるで璃央を包むように広がった。
後天的な純白だ。無かった頃を必ず取り戻すと決めている。それでも、麗央の視界を明るく出来るならば、使わない璃央ではない。
「そう考えたら、この前哨戦にも俄然、身が入って来ないかい?」
「――そうだね! うん、取り戻す為の準備。頑張っちゃおう」
効果は覿面。変化は劇的。
『前』を向いた麗央は、そのまま物陰を黒翼で切って駆け出した。
ともすれば、不意の突出だ。しかし妹の目が獲物に定められていることを兄は知っている。
続いて戦場へ繰り出した璃央は、すかさず異能を結ぶ。
「償いを、――」
これまで喰らい奪った天使と悪魔の力を、両腕に集約する。最終的には、強烈な拳撃となるものだ。が、璃央は先に副次効果を味方につける。
『な!?』
麗央に気を取られていた刀剣兵は、跳躍を重ねた璃央が頭上から降り来る間際まで、その存在に気付きそびれた。
「――わたしに」
戦果を急いで群れから出過ぎたのが、一体の鬼の運の尽き。渾身の打撃と、そこから生じた衝撃波に、刀剣兵の身体は鬼馬上から吹き飛ばされる。
『く、そ……なんの、これしき――』
「残念。これしき、じゃないよ」
とん。
璃央の一撃を生き延びた刀剣兵は、身を起こす最中に軽やかな足音を聞く。そして見た。華奢な少女が花のように舞い降りて来た様を。その掌中にある美しい器から、恐るべき異形が召喚されるのを。
「バイバイ」
『――』
直後、悪魔が放った魔法によって刀剣兵の命脈は潰える。
「小回りは効かなそうだし。せいぜい掻き乱してあげよう」
発動させたエアライドの効果を存分に活用し、璃央は再び麗央に並ぶ。
「そうだね」
首肯した麗央は風圧に乱れた裾を正して、次の獲物を素早く探る。情報収集はお手の物だ。選り間違いも、攻め時を誤ることはない。
「次は、あれかな」
「勢いよく走ってくるね。これなら間合いも詰め易い」
妹が指し示した個体へ、今度は兄が先んじて走り出す。
この場はあくまで前哨戦。クロノヴェーダが一団を組み直す頃には、璃央と麗央は戦場を離れる。
無理は『本番』だけの、とっておき――その本番でも、璃央が麗央に命懸けの無理を通させるとは考えにくいけれど。
それでも天使と悪魔の双生は、十分な成果を上げるのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【エアライド】LV1が発生!
【友達催眠】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
ブランク・ヴァラック
※ 連携・アドリブ OK
あっちもこっちも大忙しの選り取り見取りだなぁ、なんも嬉しくねぇ
やっこさん達はヤル気満々で結構な事だよ、全く
つーか、空飛ぶ技術力もそうだけど、空に在って竜宮なんて名付けちゃうのどうなんだ
海に沈めちゃうぞ? いや出来ないんだけど、そういう意気込みで
軽口は程々に働くとしますか
出来るだけ仲間と連携で、ぼっちなら囲まれない様に位置を確認しながら戦う
魔術で狙うのは馬の脚だ
満足に四足歩行出来なきゃご自慢の機動力も発揮出来ないだろ
仲間も戦いやすくなるだろうし、オレも鬼を狙いやすい
数を減らすのも一個一個確実に、ド派手に決めるのは任せるよ
四十万・八千代
他のメンバーとの連携歓迎
結構数減らされたって聞いたがなんで敵さんこんなテンション高いの。
俺らを殲滅しても此処を隣のディヴィジョンに売られるだけなのに。
ま、売られる前に返してもらうが。
情報収集にて戦況を確認。
イグジストハッキングにより武器をなまくらに変化させたり、
身体を脆い状態にさせたり等敵の存在情報を改変して行く。
他の仲間が倒しそびれた敵を優先的に狙い、
確実に数を減らす為サポート的な動きをメインとする。
孤立しない為にも他の仲間から離れすぎないように行動し
退路を塞がれないように注意をしておく。
敵集団に多くの打撃を与えたと判断した時と、
退路確保が厳しくなると判断すれば呼びかけ、仲間と共に撤退する。
赤峰・我々丸
※アドリブ&連携歓迎
前哨戦か。
よし、紅葉さんにゃ世話になってるし、一丁嚙ませもらおうか。
「鉄火拳の継承者、赤峰我々丸! いざ参る!」
使用するのは破軍衝。
相手の船にぴょんと飛び移って衝撃波を叩き込んで
距離詰められたら甲板やら船の縁やら逃げ回る。
目的は攪乱だ。
小回りに限れば馬より人間の方が有利だ。加えてエアライドの効果で空中蹴れるからな。そう易々とは捕まらねえし、逃げ場がなくなったら地上に飛び降りる。ついでに挑発でもしておくか。
「騎兵が船乗ってどうすんだ? 騎兵の強みほとんど死ぬだろそれ」
「まともに作戦立てられる奴がもう残ってないのか?」
「こんな奴らが相手なら歴史の奪還戦は貰ったも同然だな!」
三苫・麻緒
平安鬼妖地獄変を譲り渡すって、自分のものみたいに扱ってくれるね
どっちにも渡すわけがないでしょ
こっちの士気も低くはないんだから!
軍団に軍として機能されると厄介だよね
先頭集団に吹雪をぶつけて、その場を≪撹乱≫していくよ
≪風使い≫で吹雪の範囲を広げて簡単には抜け出せないように
仲間が邪魔で後ろの刀剣兵がこちらに手を出しにくい状態にしたいね
勿論倒せそうな刀剣兵にはきっちりとどめを刺すよ
反撃の斬撃はその辺の刀剣兵を盾代わりにして防ぎたいな
馬に乗っているということはその分私よりも大きいということ
優秀な肉壁になってね!
ある程度戦ったら離脱だね
背後を攻められないように、威嚇攻撃を行いながら戦場を後にしようかな
日金・陽洋
ディアボロスは恐るるに足らず…な
随分強気になってるこった
なら、大きな戦い前のウォーミングアップと行こうか
相手の数や戦局を確認
間合いに入ったところで破軍衝で吹き飛ばしつつ、必要に応じてジャンプや【エアライド】活用
時に回避、狙えれば同士討ちも狙いつつ撹乱し、多数に囲まれないようにしながら立ち回る
使える技能や効果は有効活用
仲間とは連携
仲間が適時敵に囲まれたり倒れたりすることのないように支援
負傷や敵の状況、特に敵の数の減少と増援の有無など情報共有
倒しきれない増援が見込まれる場合は撤退も検討
今はここまでだが…
新宿に…世話になってる人々のいる場所に攻め込むってんなら…今度は全力で叩きのめす
覚悟しとくんだな
ライカ・ネイバー
連携アドリブ大歓迎
(戦闘中はダッシュ、ジャンプ、空中戦、地形の利用で常に走り回ります)
ここまで散々フルボッコだったのに、今更どうにかなるとも思えないっすけどね〜
まあいいや、ちゃちゃっと済ませて次行きましょ!
あんまり近づくとめんどくさそうですねぇ
なので目には目を歯には歯を『召喚:不死騎手』発動!
鬼馬とバイク、どっちが強いか比べてみましょうや!
ま、ズルはしますけどね〜
程々の距離から銃撃を浴びせて【撹乱】しますよん
脚を撃って嫌がらせしつつ囮もやりますか
迂闊にこっちを狙えば、後ろからバイクにぐしゃりってわーけ
良い感じに削ったらそのまま退散しますねぇ
もともと距離は取ってるし楽ちん楽ちん
そんじゃまた今度〜
●宣戦布告
戦場には鬼馬の重い足音と怒号が響き、断続的に血煙が上がっている。
その澱んだ大気に、恐怖を忘れたミント色の風が颯爽と吹き渡った。
「平安鬼妖地獄変を譲り渡すって……」
甘く香りそうなチョコレート色の髪をなびかせて、三苫・麻緒(ミント☆ソウル・g01206)は狙いと定めた鬼馬隊との距離を詰める。
我先にと駆けて来る鬼たちだ。統率は無いに等しい――つまり、出鼻を挫くのは難しくない。
「まったく。自分のものみたいに扱わないでくれない? どっちにも渡すわけがないでしょ!」
『っ、まずはお前から――』
「その台詞、そっくりそのままお返ししてあげるよ」
走る姿勢のままで『的』を指差し、詠唱は素早く。然して麻緒は凍てつく嵐を展開させる。
『ひぃ』
『寒っ、痛っ』
魔法で編んだ吹雪だけでも、刀剣兵の足を止めるには十分だ。だがそこに麻緒は麻緒らしさを足すのを忘れない。
「風よ!」
麻緒はありったけの風で吹雪を押す。麻緒の意のままに地を這う嵐は、刀剣兵にとっては捕食者にも似る。が、麻緒が繰る風はミント色。どれだけ獰猛だろうと、仲間の目には神の息吹のように映った。
「登場のかっこいいセリフ考えてる間に先を越されたなぁ」
ヒュウと軽妙に口笛を吹きつつ、ブランク・ヴァラック(腹黒狐・g05765)は飛ばされてきた六花を掌に収める。
握る間も無く消えた一片は、ディアボロスには美しいばかりでも、クロノヴェーダにとってはそうではあるまい。しかし問題は『数』だ。
「あっちもこっちも大忙しの選り取り見取りだなぁ、なんも嬉しくねぇ」
潰しても潰しても沸いて来そうな大軍に、ブランクは魔力の流れを調節してくれる羽織りの裾を捌きながらうっそりと息を吐き、なんとはなしの視線を横へ放る。
「やっこさん達はヤル気満々で結構な事だよ、全く」
「そうだな。結構数減らされたって聞いたがなんで敵さんこんなテンション高いんだか」
同性にはさほど優しくないことでお馴染むブランクの眼差しは、そこそこに平坦であった。けれど是を頷く四十万・八千代(悪食ハッカー・g00584)は元々が気だるげで、かつコミュニケーションにあまり自信を持てない性質だ。
「俺らを殲滅しても、此処は隣のディヴィジョンに売られるだけなのに。知らないって、残酷だな――ま、売られる前に返してもらうが」
「意見が合ったな」
そこでニヤリとブランクの口の端が上がる。
「で、狙い目は?」
優しくしないからといって、息を合わせないわけではない。八千代の目が忙しく戦場を見渡す意味を理解していたブランクは素直に尋ね、
「吹雪の左奥がヤバそうかな」
八千代も迷うことなく意見を供した。
麻緒への支援へ飛ぶ影は既にある。ならば次にそこへ到達しそうな刀剣兵らを狙うのが現状の最適解。
「そもそもな。空飛ぶ技術力もそうだけど、空に在って竜宮なんて名付けちゃうのどうなんだか。海に沈めちゃってOKって意味?」
調子よく嘯いて、ブランクは魔術使いの杖を構えた。
――執拗にて執着。
――何物をも逃さない追走の悪鬼。
――地獄に縫い付けろ。
ブランクが繰るのは、魔法ではなく魔術。知識と技術で以て、魔力を制す。
「まずは機動力を潰す――大銀錠・冥帝(ヘルハント・シルバーロック)」
斯くして顕現せしは、十の魔力球弾。
鈍色に輝くそれらは吹雪の脇をすり抜け、迫る刀剣兵の足元を揺るがした。
『ちょこまか、と!』
『くそっ、この小娘がっ』
刀剣兵の大呼を背に、降っては、跳んで。跳んではまた降り。かと思えば、不意に地を駆けて。
「ここまで散々フルボッコだったのに、今更どうにかなるとも思えないっすけどね〜」
吹雪の余韻の中だというのに、ライカ・ネイバー(エクストリームお手伝い・g06433)の変幻自在ぶりを止める者はいない。
「まあいいや。ちゃっちゃと済ませて次行きましょ!」
常に足を動かすことで、深い手傷を負った刀剣兵の意識を誘導したライカは、狙い澄ました地点で大技を繰り出す。
「敵の群れが相手なら、この召喚を使わざるを得ませんね〜」
賑わう街並みが似合いの笑顔でライカは、意気揚々と――そして喜々と召喚陣を展開する。
直後、低いエンジン音を響かせ、骸骨騎手が駆る大型のバイクが現れた。
「鬼馬とバイク、どっちが強いか比べてみましょうや!」
鬼の馬には、鉄の馬を。
けしかけた勝負の結果を確信しながらライカは、闘争心の赴くままフルスロットルでの突撃の行く末を見守る。
『我らを侮るな!!』
『潰す、潰す、必ず潰す!!』
獣の咆哮めいた雄叫びをあげる刀剣兵の突進を、日金・陽洋(陽光・g05072)は空へ跳ねて躱す。
対面方向から突っ込んできた鬼馬同士がぶつかったのは、ただの不運ではない。
「ディアボロスは恐るるに足らず、じゃなかったのか?」
クロノヴェーダ同士の自滅を意図的に誘った陽洋は、目に見えぬ足場を蹴って、刀剣兵らの強気の空回りに鼻を鳴らした。
『くうっ、立て直せ、立て直せ!』
『そういうお前が早く退けよっ』
「おいおい。味方同士でいがみ合ってる場合か?」
陽洋の警告は、刀剣兵の耳には届かない(そもそも陽洋に、刀剣兵たちを本気で諫める気はない)。
そして生まれた好機を逃すディアボロスはいない。
「鉄火拳の継承者、赤峰我々丸! いざ参る!」
炎のような赤い髪に尾を引かせ、空を足場に降り征くのは赤峰・我々丸(鉄火拳の継承者・g03156)だ。
(「紅葉さんにゃ世話になってるしな」)
時先案内人との面識ついでに縁を繋いだ戦場だが、来たる大戦を前にしたウォーミングアップとしても申し分ない。
「一丁嚙ませもらう!」
頭上を取るのは、空中戦を意識してのこと。一点へと渾身を叩きつけるのは、敵の足場になる船を破砕する予行演習。
『――』
「、ぃよっし」
顔面へ喰らわせた打撃と共に爆ぜる衝撃波で、刀剣兵一体を文字通り粉砕した我々丸は、敢えて次手を控えて宙へ逃げた。
『くそお、逃げるな!』
『降りて来い、この卑怯者が!!』
「騎兵が船乗ってどうすんだ? 騎兵の強みほとんど死ぬだろそれ」
刀剣兵らが口にする罵りを浴びながら、我々丸は平然と至極真っ当な指摘を返す。
「まさかとは思うが、まともに作戦立てられる奴がもう残ってないのか?」
我々丸が眉を顰めてみせると、刀剣兵らのこめかみには血管が浮く。
「こんな奴らが相手なら歴史の奪還戦は貰ったも同然だな!」
『言わせておけば!!』
『屠れ、屠れ! あの小僧を活かして返すなっ』
我々丸の高らかな勝利宣言は、明白に過ぎる挑発。にも関わらず、引っ掛かった時点でクロノヴェーダの命運は尽きている。
「……そんなんだから、手玉に取られるんだぜ」
憐れみではなく、辟易。
陽洋は覚えた感情を拳に乗せて、我々丸に目も意識も奪われている刀剣兵の間合いへ跳び込む。
「悪いがその強気、挫かせてもらう」
『――なっ』
視界が暗がりに覆われる間際まで、陽洋の接近に気付けなかった刀剣兵がこの世の終わりに見たのは、浅黒い肌に輝く金色の双眸と、岩山をも砕くような拳であった。
足が縺れたのは、鬼馬に追い立てられてのことではない。
(「そろそろ限界、かな?」)
身の内に凝る疲労を認識しながら、麻緒は直前に倒した敵の骸の影に転がり込む。
『ちぃっ』
(「よしっ、思った通り!」)
斬、と。狙いを外した刀剣兵の一刀が、仲間であったものの骸に吸われてたのに、麻緒は内心で喝采を上げる。
人馬一体の敵の体躯は、麻緒のそれより遥かに大きい。つまり遮蔽物にするには持ってこいなのだ。
そして稼いだ時間は、無駄にはならない。
「女の子を虐めたらダメじゃないか」
貴公子めかした科白と共に、麻緒の頭上を鈍色の魔弾が掠め、刀を構え直した刀剣兵が跨る鬼馬の脚を穿ち。
「トドメはよろしく」
「……任された」
意思の疎通が続いたかと思うと、麻緒の眼前で刀剣兵の存在が歪む。
「だいじょーぶ?」
「うん、ありがとう」
ブランクが差し出した手をありがたく拝借し麻緒は立ち上がると、唐突に息絶えたクロノヴェーダの骸を見た。
為したのは、八千代。存在情報そのものを――生命を、終焉に書き換えたのだ。
「すごいね」
「十分にダメージが入った後だったから」
心からの称賛に八千代はとつりと応え――コミュニケーション下手が発動しただけ――、一帯の様子を確認する。
敵勢はかなり減らした。なれど刀剣兵らに諦める様子はない。
「そろそろ引き際か?」
とんとんとん、と空の階を翔け降りてきた我々丸の提案に、否やを唱える声はなかった。
「暴れたりない気もするけどね~」
幾らかの物足りなさを覚えるライカは、気持ちを退路へ切り替える。
撤退の邪魔になりそうな刀剣兵がいないではない。正面から撃ちかけて、背後から不死騎手に襲わせれば簡単に撥ね飛ばせそうだ。
「じゃあ、先頭は任せて。最後まで張り切って行こう~」
転進、加速。
年頃の少女らしい見目に反し獰猛この上ないライカは、疲れ知らずの満面笑顔で退路を拓く。
「今はここまでだが……」
退き往く道すがら、陽洋は一度だけ戦場を振り返った。
遠くには飛翔の時を待つ異形の船。その一帯には今なお、無数の鬼馬に跨る兵たちがいる。
それらは新宿島を狙わんとする者。
新宿島は、ディアボロスにとって安寧の地であり、恩義少なくない地。
陽洋自身にとっても『想い』ある人々が暮らす場所だ。
「覚悟しとくんだな、今度は全力で叩きのめす!」
宣戦布告は誓いの種となって平安地獄変の地に残り、来たる日に最高の戦果として芽吹くのを待つ――。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【エイティーン】LV1が発生!
【無鍵空間】LV1が発生!
【エアライド】がLV3になった!
【使い魔使役】LV1が発生!
【スーパーGPS】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV3が発生!
【ガードアップ】がLV3になった!
【反撃アップ】LV1が発生!