リプレイ
イロハ・アプリルシェルツ
暗殺するには下準備も裏工作も足りなかったみたいだね。
とは言え戦場以外で話をすることで得られる情報もあるだろうから気を引き締めて行こうか。
服装は正装、清潔感ある修道服姿。
武装はドイツ帝国奪還戦で体感したラスプーチンの強さに敬意を表し敢えて解除しない。
問われた場合もそう答えるよ。
我こそはこの北欧で託された伝言を受け取り、返答したディアボロスの一人。
イロハ・アプリルシェルツがラスプーチン殿との会談を望もう。
格上のジェネラル級も居る筈だし
数の差もあるけど怯えは見せず遜らずに堂々とした態度で告げるよ。
敵側クロノヴェーダにも一目置かれる様な姿を意識して
可能なら囚われの住民達を安心させる様に笑顔でね。
アタランテ・フォードブルー
設けた会談に応じたディアボロス…それが我だ
さて、早速だがその一般人達を開放してもらおうか
彼らは我らと接触するために拉致したと見える
それならば我らがここに来た以上は捕縛しておくのも無意味だろう
そう言って他の復讐者と合わせながら、不用意にヴァンパイアノーブルを刺激することなく拉致された一般人を開放するよう取り計らう
一般人を開放させた後は不用意に好戦的でなく、それでいて毅然とした態度と同等の立場であるというスタンスでヴァンパイアノーブルにナメられることのない様振る舞い会談会場に赴く
さぁ、話し合おうじゃないか
これからの未来の事について
イシュア・アルミゴス
ラスプーチン、ねえ…。交渉はお互いが対等な立場で初めて成立する
ものだけど向こうはどう思ってるのかな?どう見ても対等って感じじゃないけど
さて、会談に臨むからには礼節を持って応じよう。僕らはディアボロス。
対話の場を設けていただきまずは感謝を。
ドイツを奪還し今この時も苦しむ民を救おうとしている。
この会談において一般人は無用、害さない事を今この場にて誓ってもらいたい
僕らは、来た。この場にて、争いを起こしこの邂逅を無意味なものに
終わらせたくはないだろう?
誠実かつ堂々と接し舐められないよう心がけよう
「暗殺するには、下準備も裏工作も足りなかったみたいだね」
パラドクストレインから降り立つと、目的地である会議場を遠目に見やりながら呟くイロハ・アプリルシェルツ(神聖ならざる銀・g05555)。
攻略旅団の持つ能力は有限、あれもこれもと欲張る事は出来ない。僅かな票差とはいえ作戦が棄却された以上、その事実を基にベストを尽くすしかない。
「まあ、戦場以外で話をすることで得られる情報もあるだろうからね。気を引き締めて行こうか」
「しかしラスプーチン、ねえ……交渉はお互いが対等な立場で初めて成立するものだけど。向こうはどう思ってるのかな?」
そんな交渉に臨むに当たり、不信を露わにするのはイシュア・アルミゴス(守護星蟲・g00954)。怪僧がこちらを対等に見ているとは、どうしても思えない。
とはいえ、せっかくの機会をこちらから潰すつもりもない。深呼吸一つ、意識を切り替えると、敵意も不信も内に秘める。これより先は、戦地ではない。会談の場だ。
「む、お前達は……!」
「我こそはこの北欧で託された伝言を受け取り、返答したディアボロスの一人。その一人、イロハ・アプリルシェルツが、ラスプーチン殿との会談を望もう」
会議場に近づけば当然、こちらの姿に気づくヴァンパイアノーブル達。集まって来た者達へ、イロハは堂々と名乗りを上げる。服装は清潔感ある修道服、毅然とした態度。多数のアヴァタール級にも恐れず、遜らずに堂々と告げる。
イシュアもまた礼節を心がけ、丁寧に一礼を。
「対話の場を設けていただき、まずは感謝を。僕らはドイツを奪還し、今この時も苦しむ民を救おうとしている」
「ドイツを……」
そんな彼の言葉に、ざわり、と僅かにどよめくヴァンパイアノーブル達。ディアボロスがドイツに勝利したと言う事実を、伝聞としては彼らも知っていただろうが……ディアボロスの口から直に聞いた事は、多少なりともショックを与えたようだ。
その言葉がしっかりと行き渡るまで、しばし待って。さらに言葉を重ねるイシュア。
「この会談において一般人は無用、害さない事を、今この場にて誓ってもらいたい」
「彼らは我らと接触するために拉致したと見える。それならば我らがここに来た以上は捕縛しておくのも無意味だろう?」
アタランテ・フォードブルー(氷理騎士団総長『氷聖』・g07418)もそう言葉を繋げると、一部のヴァンパイアノーブルから、反発の声が上がる。
一般人をどうこうと言うよりは、格下と考えていたディアボロスから要求されると言う、その一点に対する反発のようだ。
「そちらが設けた会談に、応じたのは我らだ。そのくらいの要求は、しても良いと思うが?」
「…………」
こちらを睨みつけてくるヴァンパイアノーブル達。アヴァタール級も数多いこの状況では、まともにぶつかり合うのは難しい。だがアタランテも、他のディアボロスも、堂々とした態度を崩さない。会談に臨む前から、舐められる訳にはいかない。
「僕らは、来た。この場にて、争いを起こしこの邂逅を無意味なものに終わらせたくはないだろう?」
「……傷つけぬ事は保証しよう。ただし、解放の決定を為さるのは、ラスプーチン様だ。そちらに望まれよ」
最終的には、イシュアのそんな言葉に同意し、引き下がるヴァンパイアノーブル達。確証はないが、嘘を言っているようにも見えない。そもそもヴァンパイアノーブルにとっても、少数の一般人を無為に殺す事には何の得もない。
もちろん、会談の推移次第では、どうなるか分からないが――。
「案内しよう、着いてくるが良い」
ともあれ、ヴァンパイアノーブルの先導を受け、会議場の中に向かうディアボロス達。こちらを不安そうに見つめる一般人にはイロハが笑顔を向けてやれば、僅かながら、安堵の気配も感じられる。
その様子を見て、胸中で密かに決意を固め直すイロハ。
(「必ず、ちゃんと帰してあげるからね」)
(「ふむ……」)
一方でアタランテは、ヴァンパイアノーブル達の反応を密かに観察する。先程反発していた者達から、侮りの感情が減っているように感じられた。遜らず、睨み合いに一歩も引かなかった事で、ある程度実力を認められたのだろうか。
また、それとは別に、先程は様子見をしていた者達は、礼節を崩さぬこちらの態度に一目置いているようだ。礼儀に欠ける行動を取っていれば、こちらの側から軽蔑されていたかもしれない。
(「まずは、悪くない滑り出しか」)
会議場に向かえば、より多くのヴァンパイアノーブルが、こちらを見つめて来る。本当にやって来たのか、とばかりに、僅かなどよめきが広がって……それに反応し、聞こえていた祈りの声が止まる。
「さぁ、話し合おうじゃないか。これからの未来の事について」
そう、背中に語りかけたアタランテの目の前で。その男は立ち上がり、静かにこちらに振り向いた――。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【避難勧告】LV1が発生!
【通信障害】LV1が発生!
【強運の加護】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【リザレクション】LV1が発生!
【グロリアス】LV1が発生!
赤く不気味に輝く瞳。蓄えられた顎髭。色を失った灰色の肌と、浮かび上がる血管。紅い裏地を持つ、黒一色の法衣。
身体は細いが、背は高い。対峙すれば、強い威圧感を感じさせる。
この場に集まった多くのヴァンパイアノーブルを、従えるだけのカリスマ性。それは、ただ、ジェネラル級だから、と言うだけではあるまい。
そう、彼こそが――。
「我らの招きに応じてくれたことを感謝する、ディアボロス。私が、ラスプーチンだ」
彼こそが、グリゴリー・エフィモヴィチ・ラスプーチン。またの呼び名を、怪僧ラスプーチン。此度、ディアボロスをこの会議に招いた、張本人である。
よく通り聞き取りやすい、こちらの耳に残る声で語りかけて来るラスプーチン。さながら演説と言うよりは説法のようなその語り口は、他のヴァンパイアノーブル達にも聞こえるように、と言う意図もあろうか。
ディアボロスとしては、この怪僧に言いたい事も山とあるだろうが……まずは、あちらの主張を聞くのが先。こちらの要求をぶつけるのは、それからでも遅くはあるまい。
とはいえ、ただ棒立ちで聞いている訳にもいかない。何しろ相手は、他ならぬ怪僧ラスプーチンだ。
何を考え、何に注意し、どのように相手の言葉を聞くのか。一時たりとも、油断は許されまい。
イロハ・アプリルシェルツ
最初の一手は成功したかな。
大切なのは次の一手でディアボロスが会談するに相応しいプレイヤーと認識させること。
ラスプーチン側の主張については
速記をして一言一句書面に書き留めることで
万が一の聞き漏らしや双方の間で齟齬が発生しない様に務めてかつ意識させるよ。
ラスプーチンが意図的に突飛な発言をして
ディアボロス側の反応を見たりカマをかけて揺さぶりを仕掛けてくることも想定し
会談中は呼吸を意識して整え、動揺が表に現れない様に気を付けているよ。
浮足立った様子を見られて配下達に侮られないためにもね。
今までの情報からするとラスプーチンは
一年後の七曜の戦を見据えてディアボロスを手駒としたいと思ってるんだろうね。
ノイン・クリーガー
こいつがラスプーチンか…。
怪僧とは言い得て妙だな。
[聞く]
存外物腰はスマートだな。
合わせるか。
「こちらこそお招きにあずかり感謝する、ラスプーチン殿。
私はノイン。ディアボロスが一人」
その後はとりあえず話を聞く。
許可を得られるなら諜報機材を使い録音を行う。
ラスプーチン側の大凡の主張は予想される。
色々と言いたいことも出てくるだろうが、まずは相槌を打ちながら聞くことに徹する。
あまり表情を変化させないように注意しながら、ラスプーチン本人をよく観察して真意を探る。
レイラ・イグラーナ
こちらこそお招きいただき感謝いたします。猊下。
レイラ・イグラーナと申します。
今回はあちらがホストですし、自己紹介を行った後は一旦は流れに任せ、必要あれば着座いたしましょう。
ラスプーチンはこちらを「他ディヴィジョンの断片の王配下である」と勘違いしているようです。
ならばもしかしたら「他ディヴィジョン配下であれば当然知っているが、復讐者は現在知らないこと」を前提としたお話が出るかもしれませんが、知らないことを悟られないようポーカーフェイスに努め相槌を打っていきます。
史実での逸話を聞く限り、他者に取り入るのを得手とする相手。
相手の話術に惑わされぬよう、細心の注意を払います。
リップ・ハップ
言い分言うだけならそりゃ台本通り動く役者みていなもんだ
ラスプーチン本人に注目しても大した収穫望めねいかもな
口達者の演技達者だったら下手すりゃ化かされちまう
ただでも、オーディエンスが多いのは助かんね
観察するのは周囲の空気、同じ話を耳にするヴァンパイアノーブルどもの機微、反応
ドイツ奪還直後の追撃戦とき、ラスプーチンは部下をがっつし見捨てた
こいつの思惑、言葉、そいがどん位この場のヴァンパイアノーブルと共通してんのか、そいともかかけ離れてんのかを探るよ
視線は基本ラスプーチンの瞳から切らさず、一挙手一投足まで追わねい
黙して冷静に、ポーカーフェイスで臨む
ま口元隠してっからそもそも表情読まれ難いけど。わはは
「こちらこそお招きいただき感謝いたします。猊下。レイラ・イグラーナと申します」
ラスプーチンの名乗りに対し、まずはこちらからも自己紹介を返していくディアボロス達。レイラ・イグラーナ(メイドの針仕事・g07156)を皮切りにして、無礼にならぬよう、一通り名を告げていく。
「私はノイン。ディアボロスが一人。ラスプーチン殿、この会談の内容を録音しても、構わないだろうか?」
「うむ、構わぬよ。好きにすると良い」
ノイン・クリーガー(ゴースト・g00915)の申し出には、即答で肯定が返って来る。録られても後ろめたい事などない、と言わんばかりの態度に、礼を述べつつ、相手の様子をさり気なく伺って。
(「怪僧とは言い得て妙だが……存外物腰はスマートだな」)
(「最初の一手は成功……でも大切なのは次の一手で、ディアボロスが会談するに相応しいプレイヤーと認識させること」)
イロハ・アプリルシェルツ(神聖ならざる銀・g05555)も速記の許可を得て、筆記用具を取り出して。ラスプーチンの一挙一動を見逃すまいと、じっと目を凝らしていく。
(「言い分言うだけなら、台本通り動く役者みていなもんだ。ラスプーチン本人に注目しても大した収穫望めねいかもな」)
その一方、リップ・ハップ(Reaper Harper・g00122)はラスプーチンに視線を向けつつも、むしろその注意は他のクロノヴェーダ達に向ける。ラスプーチンの言葉に、彼らがどのような反応を示すのかを、見逃すまいと。
(「こいつの思惑、言葉、そいがどん位この場の連中と共通してんのか……探らんとね」)
ともあれ、各々の思惑の中で、ディアボロス側の自己紹介が終わる。ラスプーチンはその名を脳に刻むように頷くと、改めて語り始めた。
「まずは君達が最も気にしている事について、謝罪しよう。どのように連絡を取れば良いか分からなかった為、招待が不躾なものになってしまった」
その語り始めで、真っ先に頭を下げるラスプーチン。初手からの思わぬ謝罪に、他のクロノヴェーダ達が軽くどよめく。
「村人達は必ず、会談後に元の集落に戻す事を、私の名において誓おう。安心して欲しい」
(「ディアボロスは、『一般人の生死』を最も気にしていると分かっているぞ……と言う釘刺しかな」)
とはいえ、ディアボロス側としては、その言葉を素直には受け取れないが。イロハやノインはその言葉から、相手の真意を伺う。
(「元の集落、と言うのも、『集落ごと人質に取っている』と言う脅しか」)
「さて。直接会うのは、機械化ドイツ帝国での戦い以来であるな。彼の国での、君達の活躍は聞いている」
そんな思案のうちにも、ラスプーチンの言葉は進む。事実として彼の配下の中には、流れ着いたゾルダートも居る。機械化ドイツ帝国でのディアボロスの行動は、おおよそ知られていると見て良いだろう。
あるいはこれは、『力を偽る事は無意味である』と言う牽制だろうか。
「強大なる、かの帝国を打ち破ったその力は素晴らしい……だからこそ、君達に尋ねたい。何故、吸血ロマノフ王朝に侵攻して来たのか?」
その情報を前提として、ラスプーチンはディアボロスに問いかける。ここからが本題だと言うように、真紅の瞳が真っ直ぐに、ディアボロスに向けられた。
「我らから、君達ディアボロスのディヴィジョンに攻め込んだ事は無い。さらに言えば、我らが君達のディヴィジョンに侵攻する可能性も極めて低いだろう。……ああ、無論、《七曜の戦い》では戦う事もあるかもしれないが」
(「やはりラスプーチンはこちらを、他ディヴィジョンの断片の王配下である、と勘違いしているようですね」)
ディアボロスが属するのは、最終人類史に残された最後の地、新宿島。だが、その存在はやはり、クロノヴェーダの想定外のようだ、と感じるレイン。
あくまでディアボロスは、改竄世界史の一つからやって来ている存在……その推測は、多くのクロノヴェーダに見られる誤認である。ラスプーチンにとっても、それは例に漏れぬと言う事だろう。
(「ただ、七曜の戦いについては、言葉を選んでいるように見えますが」)
ディアボロスが七曜の戦いについて知らない可能性、あるいは信じていない可能性を考慮しているのだろうか。騙していると言うよりは、全てを語っていない、と言う所か。
ともあれラスプーチンの言葉には、さらに熱がこもっていく。
「だが、それは他のディヴィジョンも同じ事であろう? であるのならば君達に、吸血ロマノフ王朝を、他のディヴィジョンよりも優先して攻撃する理由があるのだろうか?」
(「ふむ……まあ、我々が発見した全てのディヴィジョンに攻略を仕掛けているとは、思うまい」)
ディアボロスは別に、吸血ロマノフ王朝への攻撃を優先している訳ではない。だがその事実は、ラスプーチンにとっては、予測の範囲を越えているようだ。ある種の納得と共に、心の中で頷くノイン。
もちろん、表情は変化させないように、ポーカーフェイスを保つが――。
「もし、その理由について我らが譲歩し、その理由をなくす事ができれば……我々が争う理由は、無くなるのではないかね?」
そのラスプーチンの言葉には、さて、どこまで反応を隠せたかどうか。それほどに意外な提案に、内心に驚きを覚えるディアボロス達。
(「一年後の七曜の戦を見据えて、ディアボロスを手駒としたいのかと思ってたけど……」)
イロハのその推測は、この場の……いや、この会談の事を知るほとんどのディアボロスに、共通する物であっただろう。ラスプーチンはディアボロスを利用するため、この場に呼び出したのだと。
(「ですがこれでは、対等な停戦協定の提案……いえ、むしろあちらの方が先に譲歩する、と?」)
(「にわかには、信じられんな……だが……」)
レイラもノインも、当然のようにラスプーチンに疑いの視線を向け、その真意を疑おうとする。かの怪僧は、史実においても他者に取り入る事を得意としていた。その話術で謀られる事を警戒するのは、当然の思考だろう。
だがラスプーチンの言動には、僅かな偽りの気配すら感じられない。こちらの感情に訴えかけるような語り口ではあるが、そこに謀りの意図は見られない。
彼は本気で、ディアボロスに譲歩しようとしているように見える。
(「……部下どもは、割と寝耳に水って感じかねい」)
ヴァンパイアノーブル達の気配を伺っていたリップの方は、彼らの静かなざわめきを耳にする。あちらの視点から見ても、この提案は意外な物のようだ。
少なくない者達が、ディアボロスに対する譲歩など必要ない、と感じているように見える。もちろん、上位の者に逆らえないのはクロノヴェーダの絶対法則、表立って異を唱える者などは存在しないが。
(「部下に反感買ってでも、こっちに譲歩するって? もう化かされちまってる、って方が、まだ納得するがねい……」)
「もちろん、出来る事と出来ない事はある。我らと君達は、本質的に大きく違う存在だ。だが、だからこそ相容れる事もあるだろう。君達が許せないと思う行動が、我らにとっては重要では無く、譲歩できるものである……そんな可能性は、決して低くはあるまい?」
ディアボロスの内心の驚きも、ヴァンパイアノーブルのざわめきも構わず、滔々と語り続けるラスプーチン。むしろその言葉にはより一層熱が籠もり、ディアボロスに強く訴えかけて来る。
「私は、相手を理解しようともせず、許せないから殺す……そのような行いは、あまりにも野蛮では無いか、と考えている。まずは、会話による相互理解を試みたい」
そうして、主張は語り終えたと、一つ呼吸を入れて。怪僧は両腕を大きく広げながら、こちらをじっと視線を向ける。
「さあ。君達の考えを、聞かせてはくれまいか」
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【避難勧告】がLV2になった!
【友達催眠】LV1が発生!
【託されし願い】LV1が発生!
【完全視界】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
【アクティベイト】LV1が発生!
【ロストエナジー】LV1が発生!
『怪僧ラスプーチンは、ディアボロスに譲歩しようとしている』。それは、真実である。
彼の言葉、態度、仕草、その他の周辺情報。ディアボロス達が観察し、感じ取った全てがラスプーチンの言葉が真実であると伝えている。
もちろん、隠された意図がある可能性は否定できまい。人質と言う保険を取るなど、一筋縄では行かぬ相手なのは確かだ。
だが、彼がディアボロスと戦いたくないと思っている事、そのためならディアボロスにそれなりの譲歩を考えている事。その点に関しては、紛れもなく、疑う余地もない。
さて、この事実を踏まえた上で。ディアボロスは一体、ラスプーチンにどのような主張を行うべきだろうか。
まあどちらにせよ、この会談に決定力はない。先にも告げられた通り、今後の方針は、攻略旅団の調査・探索依頼によって決定される。
ここは少しでも多くの情報を得る事を考えながら、会談を進めると良いだろう。
イシュア・アルミゴス
まず攻める理由が無くても攻めない理由が無い
今の提案からしてそちらの外征能力が低い今、攻めるべきという意見も出るだろう
僕らの王の矛先を変える材料が必要な事を理解してもらいたい
隣接するディビジョンの有用な情報があるだろうか
加えて他ディビジョン調査の際して領土の通行許可
例えばサハリンの吹雪。あれを僕らが通る時に止めることは可能?
来る七曜の戦いに向けて他を削れれば凍土の拡大の助けになるだろう?
僕らの力はよく分かった筈だ。僕らの王は使えるものならなんでも使う
君達の王は?
言い終えたら最後に質問。断片の王が不在のディビジョンがあるって
言ったらどうする?
八栄・玄才
オレとしちゃあ、やる気のないヤツと闘ってもやり甲斐がないしなぁ
グランダルメみたいにリソースが足りなくて困っているディヴィジョンがあるし、もしもロシアの攻略を止めた分、他の攻略にトレインを割けるなら休戦もありか?
ともあれ、だ
休戦を呑むか否か決めるために、ロシア側の今後の展望を聞かせろと要求
オレらはロシアを攻めるのを止めとも、その分、他のディヴィジョンを取って『七曜の戦い』に備えて力を付けていく
じゃあ、その間、おたくらはどうやって力を蓄えるつもりだよ?
まさか、『七曜の戦い』まで優雅に貴族暮らしをできれば満足ってんでもないだろう
あちらも全て正直に語るとは思えないが、どんな反応をするかも含めて観察
ノイン・クリーガー
[主張]
「…我々がなぜ攻め入るのか?
当初はドイツで横槍を入れられた事に対する報復でしたな。
地理的にも攻めやすい」
暗に先に火種を作ったのはそっちだぞと言う。
「そしてこの地で我々が目にしたのは地獄そのものでした」
「既にお気づきの通り我々は人類への敵対行動に対し容赦しない。
侵攻を止めろと仰るならば人々への強制的な従属、不当な暴力を中止して頂きたい。
それをそちらの王の名において誓え ますかな?」
せめて断片の王が誰かだけでもわかればいいが。
レイラ・イグラーナ
〇内心
……流石に間の取り方など演説が巧みですね。
この国の人民を苦しめ、一度はドイツに侵略をして来た相手。私たちと戦いたくないというのは本当でしょうが、良識的な態度は裏があると思っていいでしょう。
ありがとうございます。
それでは私どもの考えを述べさせて頂きます……が、この場にいるのは私たち復讐者のみ、決定権はございません。正式な返答は一度持ち帰ってからとさせて頂きますことご了承ください。
一つだけ確認させて頂きたく。
どうやら周囲の方々は猊下の提案された内容に驚いている様子。
彼らが猊下に異を唱えることはないかと思いますが、猊下と同等以上の地位にある方にもこの場での取り決めは効力があるものでしょうか?
音羽・華楠
『会話による相互理解を試みたい』、と。
――なら、『次の会談』の日時と場所を今の段階で決めておきませんか?
そう提案してみましょう。
……別におかしい主張ではありませんよね?
こういう会談は一度で全てが決まることこそ稀。
何度も会談を重ねてお互いに歩み寄っていくものでは?
……今回の会談の内容を吟味したいので、一ヶ月くらい時間を置いてもらえると幸いですが。
予め日時と場所を決めておけば、一般人を利用しなくても私たちを呼べますしね?
まぁ、ラスプーチンには告げない私の本心としては――
実際に次の会談をするかはともかく、本当に特定の日時に特定の場所へラスプーチンを誘き出せたなら、その状況を色々と利用出来そうですし。
(「……流石に、演説が巧みですね」)
ラスプーチンの主張を聞きながら、警戒を強めるレイラ・イグラーナ(メイドの針仕事・g07156)。間の取り方、声音の強弱、身振り手振り。演説、あるいは説法に慣れていると感じる。
(「この国の人民を苦しめ、一度はドイツに侵略をして来た相手。私たちと戦いたくないというのは本当でしょうが……」)
だが、良識的な態度に裏があると、疑わざるを得ない。そんな警戒を絶やさぬままに、まず前提条件を口にする。
「それでは、私どもの考えを述べさせて頂きます……が、この場にいるのは私たち復讐者のみ、決定権はございません。正式な返答は一度持ち帰ってからとさせて頂きますこと、ご了承ください」
「了解した、それで構わない。検討にも時が必要であろう」
それにラスプーチンは冷静に理解を示し、頷いて先を促す。
「ではまず、確認させて頂きたく。どうやら周囲の方々は、猊下の提案された内容に驚いている様子。彼らが猊下に異を唱えることはないかと思いますが……」
「ふむ」
アヴァタール級は、ジェネラル級に逆らえない。それはクロノヴェーダの絶対原則であり、ゆえにラスプーチンは、配下の不満に頓着しない。それを前提として、生じる疑問。
「では、猊下と同等以上の地位にある方にも、この場での取り決めは効力があるものでしょうか?」
「当然だが、吸血ロマノフ王朝に害がある協定ならば、我が何を言おうと、認められる事は無いだろうな。だが私は、君たちとの話し合いに応じて、吸血ロマノフ王朝にとって不利になるような協定を結ぶ事は絶対にない」
その疑問に対し、当然のように断言するラスプーチン。あくまで己のため、協定を持ちかけているのだと、それを隠す事はない。
「協定を結び続ける事は、我らにとって利があると言う事になる。君達が協定を違わぬ限り、我らから協定を破る事はない」
(「まあ、そりゃあっちに利益がなきゃ、こっちを呼び寄せないわなぁ」)
その言葉に、内心で納得したように頷く八栄・玄才(井の中の雷魔・g00563)。だからこそ気になる事が、とラスプーチンに問いかける。
「休戦を呑むか否か……その判断のためにも、ロシア側の今後の展望を聞かせろ」
「……ふむ」
その問いには、初めて僅かに眉を寄せ、顎髭をしごき思案するラスプーチン。その反応を見逃さぬようにじっと見据えながら、言葉を続ける。
「オレらはロシアを攻めるのを止めても、その分、他のディヴィジョンを取って、『七曜の戦い』に備えて力を付けていく。じゃあ、その間、おたくらはどうやって力を蓄えるつもりだよ?」
「その質問には答えられない。この度の協定は、七曜の戦いに勝利するための、それまでの休戦に過ぎない」
問いかけに対してラスプーチンが返すのは、明確な拒絶だ。『不利になる事は絶対にない』と言う自身の前言を、翻す事なく順守する。
「七曜の戦いで、吸血ロマノフ王朝とディアボロスが敵対する事が避けられない以上、戦略を開示することは不可能だ」
「……なるほどねぇ」
だが、甘言を弄さず、事実のみを述べる相手の態度には、ディアボロスとの停戦協定を本当に強く願っている事が伝わる。もちろんそれは、停戦協定にそれだけの利がある、と考えているからだ。
重要となるのは、相手の利益を与えるに値するほどの、ディアボロス側の利益を見い出せるかどうか、である。
「まず攻める理由が無くても攻めない理由が無い。そちらの外征能力が低い今、攻めるべきという意見も出るだろう」
ゆえにそんな利益を求めるのは、イシュア・アルミゴス(守護星蟲・g00954)。欲するべき情報を得るため、話題を展開する。
「僕らの王の矛先を変える材料が必要な事を、理解してもらいたい。隣接するディヴィジョンの有用な情報があるだろうか」
「それも難しい。君たちのように、排斥力に関係なく他のディヴィジョンに侵攻できるというのは、クロノヴェーダの理から外れているのだ」
その問いに対しては、明確に知らないと答えるラスプーチン。そもそもヴァンパイアノーブルが機械化ドイツ帝国と接触したのも、排斥力の低下による物。そうでなければ、別のディヴィジョンについて把握するのは難しいようだ。
ディアボロスの方も、ディヴィジョンの端を調査しても海しか見つけられない、と言う事例が少なからず存在している。十分に納得のいく回答だろう。
「少なくとも、機械化ドイツ帝国以外に、排斥力が極端に低下したディヴィジョンは周囲には存在しておらぬ」
「なら、調査に際しての領土の通行許可――例えばサハリンの吹雪。あれを、僕らが通る時に止めることは可能?」
それならば、と次案を提示するイシュア。ラスプーチンもそれならば、と頷いて。
「サハリンか。君たちが吸血ロマノフ王朝への敵対政策を緩和させるのならば、割譲も考慮可能となるだろう」
「ふむ……割譲、か」
吹雪を止める、どころではない。それ以上の内容と言えるだろう。きちんと実行されるならば、少なくともそちらについては十分な条件である。
「それを、そちらの王の名において誓えますかな?」
「私の考えとニコライ2世陛下のお考えは、一致していると考えて貰って差し支えない」
それについて念を押すノイン・クリーガー(ゴースト・g00915)の問いかけにも、動じる事なく応じて来る。断片の王の正体を聞き出そうとした彼としては少々拍子抜けだが、あちらにとっては、特に隠す事ではなかったようだ。
「では……我々がなぜ攻め入るのか、そう問うていましたな? 当初はドイツで横槍を入れられた事に対する報復でしたが」
「ふむ? 機械化ドイツ帝国のジェネラル級と争っている所に横槍を入れてきたのは、君たちだと思ったが」
ならばと、手始めに火種を作ったのはそちらだ、と牽制しようとするが、それはあくまでディアボロスの主観。あちらにしてみれば、ディアボロスこそ、ドイツ侵攻を邪魔した乱入者だ。
「……まあ、それぞれ、主観的な見地というものがあるだろう。続けてくれ」
「ええ。既にお気づきの通り、我々は人類への敵対行動に対し容赦しない。侵攻を止めろと仰るならば、人々への強制的な従属、不当な暴力を中止して頂きたい」
その不満を呑み込み譲歩を見せるラスプーチンに、言葉を重ねるノイン。ディアボロスとしては、当然の要求……だが。
「そう、そこなのだよ。分からないのは」
「……ふむ?」
対してラスプーチンは、強い疑問を呈する。それは、ディアボロスとクロノヴェーダの見解の差だ。ただし――。
「機械化ドイツ帝国に居住していた数百数千万の一般人を消し去った君達が、我々の行いを不当な暴力と言う。筋が通らないのではないかね?」
「……む」
倫理の差ではなく、知識の差。ラスプーチンは、ディアボロスが最終人類史から来ている事も、大地の奪還を目的としている事も知らない。そんな彼に、そして彼らにとって、ディアボロスとは『ドイツを滅ぼした、侵略者の一派』なのだ。
「今も、我が吸血ロマノフ王朝に侵攻し、一般人ごと滅ぼそうとしている。そんな君達の考える、不当な暴力とは何かね?」
思わず、互いに視線を交わすディアボロス達。それを正し、正当性を主張する事は簡単だ。だがそれは、ディアボロスが持つ最大の情報アドバンテージを、無為に捨てる事にも繋がる。
行うべき正しい回答を持たず、沈黙が広がる。それを見て、ラスプーチンは僅かに思案し口を開いた。
「だが、君達がわざわざ阻止にやって来る事件が、君達の重要視する事件であろう事は、理解した」
それは、現状において、ラスプーチンが可能とする最大の理解であろう。そしてそれを踏まえて彼は、ディアボロスに対して譲歩する。
「ならば、君たちが事件の阻止に来た場合は、戦わずに撤退するように指示を出そうでは無いか。これにより、君たちの目的は容易に解決でき、そして我々も戦力を温存できる事になる」
(「ふむ……ロシアにかける手間が減りゃ、他に割ける手は増える、か」)
その提案に対し、考え込む玄才。まあバトルジャンキーな彼としては、やる気のない相手と闘ってもやり甲斐がない、と言う気持ちもあるが、それを差し引いても、ディアボロス側にとっては、間違いなく十分な利益のある提案だ。
あとは、その対価として吸血ロマノフ王朝に利益を与える事をよしとするか、という問題である。
「我らの目的は、断片の王同士の戦いでの勝利である。ディアボロスと争って戦力を削がれる事は、望んでいない」
ラスプーチンは改めてそう、言葉を重ねる。こちらに強く訴えかける、力強い言葉。誠意や善意などではなく、互いの利益をもって、手を結ぶ事は可能だと。
「最終的には戦わざるを得ないとしても、自分達以外の敵がいる状態であれば、一時的な協定を結ぶことは可能な筈だ」
「……なら、『次の会談』の日時と場所を今の段階で決めておきませんか?」
そんなラスプーチンに対し、今まで考え込んでいた音羽・華楠(赫雷の荼枳尼天女・g02883)が提案を口にする。秘めた内心としては、ラスプーチンをおびき出す事に、何かしらの利用価値を感じての物だが。
「こういう会談は一度で全てが決まることこそ稀。何度も会談を重ねてお互いに歩み寄っていくものでは?」
「君達との協定は、最長でも1年程度の期間限定のものである。そう何度も話し合いを行うようなものでは無いだろう」
それに対して、そう反論するラスプーチン。新宿碑文に刻まれた七曜の戦いの開戦は、2023年の8月――会談の回数を無為に重ねるような時間は、互いにとって存在しない。
だが、それに関しても譲歩は可能だと考えたようで、さらに言葉を重ねて来る。
「……そうだな。互いが約束を守り、さらに踏み込んだ協力が可能だと互いに思ったのならば、その時、新たに会談を行う事は可能だろう。それで構わぬだろうか?」
「ええ、わかりました。連絡の方法は?」
落とし所はそんな所だろう。だが、今回のように人質を取られても困ると、問いを重ねる華楠。
「そうだな。我々は、会談の行われたこの地を、定期的に確認に来よう。君達が、さらに踏み込んだ協調を行う用意がある場合は、君たちが出来る事を立て札でも手紙でも、なんでも良いので、この地に残してほしい。こちらに異論がなければ、この地に使節を派遣させてもらおう」
「……では、そのように」
ここで、ラスプーチンに必ず来て欲しい、と念を押すのも不自然だと頷く。もし実際に連絡を行う場合は、攻略旅団の採択が必要となるだろうか。
「……さて、このような所か。今後君達が、要求を受け入れ、我々の侵攻を緩めてくれる事を期待しよう」
おおよそ話すべき事を話し終えただろう、と。そう言って、ラスプーチンは自らの発言を締めくくった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【フライトドローン】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
【モブオーラ】LV1が発生!
【光学迷彩】LV1が発生!
【エイティーン】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV4になった!
【フィニッシュ】LV1が発生!
【アヴォイド】LV1が発生!
【リザレクション】がLV2になった!
会談は終了した。
あとは最後に挨拶をかわし、この場を立ち去る事のみだ。
どのように退席するかで、相手の印象も変わるだろう。
イロハ・アプリルシェルツ
必要とあらばディアボロスをも手駒とし譲歩してでも自軍に最良の結果をもたらそうとする柔軟さ、やはりラスプーチンは侮れないし見過ごせない相手だね。
とは言え話が出来て、実力も伴った交渉相手と言う態度は決して崩さぬまま、堂々した態度で笑顔で会談を終えようか。ラスプーチンだけではなく配下にも見せつける様にね。
今回の会談ではキミ達も此方から得るものは多かったんじゃないかな……違う?
それと今後ラスプーチンを相手に何かを起こす際に障害となりそうな面子は此の場所に来ている筈。
トループス級や既知のアヴァタール級とは異なる姿や命令を下している、ジェネラル級とおぼしき存在は意識して記憶に留めて『次』への参考とするよ。
リップ・ハップ
ゆったり立って、なんてことないようにラスプーチンに近づく
別に不審なことしようってわけじゃねい。握手だよ握手。ただの
周りのクロノヴェーダに実力で止められない限り、或いはラスプーチンに制止されない限りは進んで、右手を出す
一般的にゃ協調の証だ。それに別れの挨拶でも可笑しくあるめい?
何らかの危機感を覚えるのか、余裕の素振りでいるのか
応じるのか応じねいのか
ラスプーチンと、会談中やったように配下達の反応も見るよ
握手が叶うにしろ叶わねいにしろ
「次に会うときも有益な時間になるよう願うよ」
そいは言っとく
私らにとって、だけど
ま向こうもそこはどっこいっしょ。協定だなんだっつって、一番重要なのは自分らの益のはずだ
会談が終わるとゆったりと立ち上がり、ラスプーチンへと歩み寄るリップ・ハップ(Reaper Harper・g00122)。
ヴァンパイアノーブル達の警戒の視線を肌で感じ取るが、ラスプーチンは余裕をもって、片手でそれを制する。
「ふむ、まだ何か有るのかね?」
「握手だよ握手。ただの。一般的にゃ協調の証だ」
そう言って落ち着いた様子で手を差し出せば、あちらも、その灰色の手を差し出して来る。冷たいその右手を握りしめ、相手の瞳をじっと見つめるリップ。
(「ずいぶんと余裕があるね……けど、こっちを警戒してない、って訳でもないか」)
リップ1人では、ラスプーチンは決して倒せないと言う事実。だが、ディアボロスが力を合わせれば、ジェネラル級どころか断片の王にすら刃が届き得ると言う、もう1つの事実。
それらを冷静に把握し、ラスプーチンは余裕と警戒を正しくこちらに向けている。配下のヴァンパイアノーブル達には、やはり一部に不満の色も見受けられるようだが。
(「……やはり侮れないし、見過ごせない相手だね」)
イロハ・アプリルシェルツ(神聖ならざる銀・g05555)はそんなラスプーチンの態度にこそ、警戒を滲ませる。必要とあらばディアボロスに譲歩してでも、自軍に最良の結果をもたらそうとする柔軟さ。
相手は、断片の王に近いジェネラル級として相応しい、力のみならず知恵を兼ね備えた存在だと、改めて認識する。
(「だとすれば、今後ラスプーチンを相手に何かを起こす際に障害となりそうな面子は此の場所に来ている筈だけど……」)
その上で、周囲にさりげなく視線を向けるイロハ。『ジェネラル級が同行している可能性が高い』とは、時先案内人にも告げられている事実だ。
だが、周囲のヴァンパイアノーブルは、アヴァタール級かトループス級。目立つ相手は存在しない。いるとすればおそらくは、姿を隠しているのだろう。
そうこうしているうちに握手も終わる。観察を止めたイロハは、侮られぬよう堂々とした笑顔を、ラスプーチンへと向けていく。
「今回の会談ではキミ達も、此方から得るものは多かったんじゃないかな……違う?」
「それは、君達次第だ。良き回答を望んでいるがね」
対してラスプーチンは冷静な顔を崩さず、イロハをじっと見据える。あちらにとってみれば、あくまで目的は協定の成立。ディアボロスがそれを拒否するなら、得るものが有ったとは言い難いのだろう。
「ま、次に会う時も、有益な時間になるよう願うよ」
「そうだな。私もそれを願っている。お互いにとって、な」
『自分達にとって』と言う意味を言外に潜ませたリップに対しても、同様の意図をもってそう告げる。ディアボロスを、甘く見てなどいない。自分達だけが利益を総取りできるなどとは、思っていない、と。
「七曜の戦いに至れば、いずれ雌雄を決する事にはなろう。だがそれまでは、良き関係を築ける事を、祈っている」
こうして、ラスプーチンとの会談は終了した。
ディアボロス達は新宿島へと、得た情報と結果を持ち帰る。
ラスプーチンの提案に対し、いかなる態度を取る事になるか。
それは、攻略旅団の選択にかかっている。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【避難勧告】がLV3になった!
【熱波の支配者】LV1が発生!
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