リプレイ
エレオノーラ・アーベントロート
「フェアレーター」から放つ弾丸で許昌に住む方を襲っている侍女隊を問答無用で撃ちながらエントリーしますわ。
ごめんあそばせ。邪魔な蟲がいたものでつい。
ここの将である鄧艾を倒すため、そこまでに可能な限り消耗はしないように。そんな作戦でしたわね。
えぇえぇ、けれどわたくし――蟲のツラの区別はつきませんの。
全員ブチ殺せば、その中に鄧艾とやらもいるでしょう?
【飛翔】で上空へ逃れて侍女隊周囲の強風域から離れながら弓を回避し、『第十三の魔弾【愛執】』を。この強風の中では弾丸の軌道も変わってしまいますけれど、【愛執】の『誘導弾』ならば風で逸らされようと当たるまで追跡し続けますわ。
イツカ・ユメ
ハイパーな武将も気になるけれども、
無関係な人達が被害に遭わないようにするのも大事だよね。
乱戦上等!派手にいくよ、キット!
他の復讐者さん達と協力して【臨機応変】に行動。
一般人に被害が出ないように、歌って踊って派手に動いて、敵陣を【撹乱】しつつ注意を引き付け。
状況をしっかり【観察】して、皆と狙いを合わせて確実に数を減らしていくね。
相手の攻撃は【風使い】の能力で風の動きを読んで、矢が飛んでくる軌道や鱗粉の流れを感知し易くして、『飛翔』で一気に回避しちゃおう!
喉を痛めて歌えなくなるのは困るから。
最低限、目や鼻や喉は守れるように、鱗粉が飛んできたらキットを盾にしちゃう!
これぞモーラットマスク!……ダメ?
獅子堂・崇
アドリブ連携歓迎
混乱に乗じての略奪行為か。よくある話だが、許すわけにはいかないな。
街を【偵察】して、騒ぎが起きている場所を重点的に移動する。
敵を見つけたら、建物の陰から【ジャンプ】で飛び出して敵と襲われている人の間に立つ。
着地と同時に【強打】の一撃叩き込む。
体勢を整える前に暴れて出来るだけかき回してやろう。
反撃されたら【残像】でかわしながら戦う。
暴れたいなら俺が相手になってやるぞ。どこからでもかかってこい。
アンゼリカ・レンブラント
※アドリブ・連携歓迎
将軍撃破も勿論行うよ、でもまず
今命の危機を迎えている許昌の人を助けるよ
あんな奴らを放置はできない
仲間と連携し攻撃を侍女隊に仕掛けるよっ!
戦場に一般人がいるなら侍女隊から庇う位置に入り込み、
パラドクスの格闘攻撃を叩き込むっ
お前達の略奪も蛮行も終わらせに来た!覚悟しろっ!
怒りに熱くなるけど、頭は冷静に
突出を避けて、敵の隙を誘い仲間と攻撃を合わせ確実に
1体1体倒していこう
相手の攻撃を格闘の心得で捌き、
あるいはオーラと鍛えた肉体で凌いで間合いを詰め、
カウンターの打撃を叩き込むよっ
消耗した敵に、呼吸を整えた
渾身の《光獅子闘拳》で粉砕するねっ!
全部倒したら
一般人の無事を確認し先へ行こう
園田・詠美
不向きな業務をやらなければならない状況に不満と不安だけが溜まっていく……それは大いに理解できます
が、だからといって罪のない人々を見捨てるわけにはいきません
貴女たちもまたブラックの犠牲者……ですが、容赦はしません
お覚悟!
私はまだまだ未熟な身
一緒に戦う皆さんをフォローしていく形で動いていきますよ
鱗粉がばら撒かれたのに合わせて【高速詠唱】
鱗粉が効果を発揮する前に魔法発動!
魔法陣から聖属性の魔法を放出することによって鱗粉の毒性を浄化していきながら、敵に溢れる魔力をお見舞いです!
業務、執行!
●混迷の街の中で
痺れを切らした侍女隊が、無慈悲な矢を放とうとした、まさにその瞬間である。
「……そこまでです!」
「「「!」」」
颯爽とした鋭い声に、侍女隊はぴたりと手を止めた。
言葉に応じたわけではない。ただ、この状況で己らを止めようとする者が、街の人間でないことは、さすがの侍女隊にも一発でわかった。それが意味するのはひとつきりだ。
「……ディアボロス!」
然り。敵の一体が叫んだように、蛮行に待ったをかけたのは、金色の髪をなびかせた吊り目のエルフの女性である。
「不向きな業務をやらなければならない状況に、不満と不安だけが溜まっていく……それは大いに理解できます。
が、だからといって、罪のない人々を見捨てるわけにはいきません。容赦はしませんよ、お覚悟……!」
園田・詠美(社畜(元)系魔法少女・g05827)は、ビシリと敵を指さした。心なしか目つきが鋭く思えるが、それは錯覚ではない……なぜかというと、エルフのディアボロスになるまでの詠美は、ブラック企業に虐げられる会社員だったからだ。
つまり、その目つきを必要以上に鋭く見せている隈は、その時代の名残。微妙に締まらない話だが、詠美なりの憐憫もあった。一応、彼女的には相手もブラックの犠牲者らしい。
ところで、詠美があえて目立つような動きをしたのは、決して彼女が迂闊だからではない。
「たったひとりで、我々を止めると? なら、その前にこいつを……くおっ!?」
詠美はひとりではないのだ。彼女は味方をフォローするため、あえて目立つ動きをした……その証拠に、侍女隊の射線を遮るように、まずふたつの影が飛び出したではないか!
「混乱に乗じての略奪行為か。よくある話だが、許すわけにはいかないな」
建物の陰から文字通りジャンプで飛び出したのは、精悍な顔つきをした20代半ばの青年である。
人のよさそうな彼……獅子堂・崇(破界拳・g06749)は、しかしぎりりと拳を握りしめ、腰を抜かしたままの男を守るように降り立った。ずしん! と鉄拳が地面を叩き、崇の決然たる闘志を表すかのごとく、土埃が舞い上がる。
「暴れたいなら俺が相手になってやるぞ。……いや、俺"たち"かな?」
「うん! お前たちの略奪も蛮行も、私たちが終わらせにきた……! 覚悟しろっ!」
崇と肩を並べる形で、アンゼリカ・レンブラント(黄金誓姫・g02672)が着地。怒りを金の瞳に滲ませて身構える。
本音を言えば、率先して飛び出したい気持ちもある。だが、アンゼリカは猪武者ではない。今この戦場でなすべき、もっとも大きな目的がなんであるかは、きちんと理解していた。
「私たちが倒すべき敵は、他にいる。でも、今ここで命の危機を迎えている許昌の人たちを見捨てられないのは、私も同じ。
お前たちを放置して進むわけにはいかないんだ。だから、これ以上罪もない人を殺させたりなんてしないよ……!」
アンゼリカはちらりと詠美を肩越しに振り返り、頷いた。志を同じくする仲間がいることは、アンゼリカが冷静でいようとする努力を大きく手助けしてくれたのだ。
ただならぬオーラ……言うまでもないが、侍女隊はディアボロスたちのこの怒りと決意を「理解できないもの」とし、それゆえに怯んだ……に気圧される侍女隊。この状況でなおも一般人に攻撃しようとすれば、崇とアンゼリカの鉄拳か脚がその顔面を砕くだろうし、そうでなくとも詠美の攻撃が叩き込まれただろう。
しかし、機先を制したのは、拳でも脚でもなかった……雨だ。雨のごとく降り注ぐ、エネルギー弾だったのだ!
「くっ!?」
「ごめんあそばせ。邪魔な蟲がいたものでつい、先に手が出てしまいましたわ」
空! 【飛翔】の効果で浮遊するエレオノーラ・アーベントロート(Straßen Fräulein・g05259)は、さっぱり悪びれたふうもなく、しれっと言った。
巨大なレールガン『フェアレーター』が、銃口から硝煙めいて焼けた大気の残り香を漂わせる。降り注いだのは牽制……エレオノーラにとっては「少し」手が出たに過ぎない……の非パラドクス弾丸であり、侍女隊を脅かすものではなかったが、結果として一般人に殺意が向くことはなくなった。
いつでもお前たちを殺せるのだ、という示威行為は、相手の警戒を誘ったことで、完全にディアボロスへと意識を向けさせたからだ。
「……って、いきなり何してるの!? いま、まだ見得を切るタイミングじゃないの!?」
そこで、他のディアボロスの動きを見ていたイツカ・ユメ(いつかかなうゆめ・g02834)が、思わずツッコミを入れた。
さもありなん。あれがパラドクスだったら、もうなし崩しに戦線が開いていたことだろう。相手は烏合の衆だ、それで不利になることはないだろうが、一般人を庇うために敵の注意を引きつけようとしていた他の面々は、さぞ面食らったに違いない。なんなら今も、三人とも(思わずツッコんだイツカもだが)エレオノーラの思い切りのよさに驚いている。
「わかっていますわ。決戦までは可能な限り消耗はしないように……えぇえぇ、作戦はわかっていますとも」
エレオノーラはイツカのツッコミにもふてぶてしさを失わず、頷きつつも微笑んだ。
「けれどわたくし――蟲のツラの区別はつきませんの。全員ブチ殺せば、その中に鄧艾とやらもいるでしょう? では、やることは変わりませんわ」
「あってるようでメチャクチャなこと言い出したねっ!? ……いや、正しいけど! ま、まあいっか!」
イツカは気を取り直すと、相棒であるモーラット・コミュ『キット』とともに、前に出た。
「無関係な人たちが、被害に合わないようにするのも大事っ。乱戦上等だよ! 派手にいくよ、キット! それに、みんな!」
「ああ、やってやるさ。だから……どこからでも、かかってこい!」
崇が拳を握り、身構える。彼のその啖呵が、今度こそ火蓋を切るきっかけとなった!
「皆さん、鱗粉に注意を! あれをばらまかれると、色々と厄介です!」
もっとも後方に位置した詠美が、仲間たちに呼びかける。敵の出鼻をくじくことに成功した詠美の今の仕事は、もっとも広範囲に作用するであろう敵のパラドクスへのカウンターだ。
詠美の素早い詠唱なら、敵の"反撃に先んじてパラドクスを発動する"ことが出来る。文法的にはやや奇妙な物言いではあるものの、攻撃と反撃が等価になる逆説連鎖戦においては、その矛盾(パラドクス)こそが、戦況を左右するのだ。
「冷静に、冷静に……攻撃のタイミングは、こっちで合わせるよ。背中は私に任せて。みんなは、好きなだけ攻撃を!」
「頼もしいお言葉ですわ。なら今度こそ、蟲どものツラをぶち抜いて消し飛ばしてさしあげましょう。うふふ……!」
遊撃的に動くアンゼリカに、エレオノーラは(彼女的には味方に対しては罵倒や揶揄の意図を一切持っていないのだが、丁寧口調から飛び出す不穏な語彙は色々アブない)獰猛な笑みを浮かべ、今度こそフェアレーターから魔弾を繰り出した。
「【愛執】解放……どれだけ風で逸らそうと、ブンブン飛び回ろうと、この魔弾は敵を逃しませんわよ?」
大気を切り裂く電磁の咆哮! 追尾誘導性を持つ第十三の魔弾が、痴れ狂った流星じみて、敵の反撃をものともせず、むしろ荒れ狂う突風を焼き払いながら襲いかかった!
「こうなったら、わたしたちも飛んで戦おう、キット! 注目を集めるなら、わたしたちが一番向いてるからねっ!」
魔弾と風、鋭い矢が乱舞する戦場のど真ん中で、イツカとキットが歌い踊る。その動きは変幻自在で、ディアボロスの怒涛の攻撃に対処しようとする侍女隊の意識をかき乱した。
それこそが、イツカの狙いだ。飛翔の効果を利用した三次元的なダンスは反撃の勢いを削いでしまい、結果として魔弾が敵を刈り取り、その数を減らす。勢いに乗って、崇が一気に間合いを詰めた!
「これは、避けられないぜ。風を起こすなら、こっちも得意なんでな!」
崇の武術は、どこかの流派の薫陶を受け継いだものではない。彼が、世界が破断するまでの間に旅してきた人生の中で、ありとあらゆる武術の基礎を学び、我流で導いた答えだ。
けれどもそれは、未だ荒削りであり、どこまでも伸びる素質を秘めている。荒れ狂う風すらも切り裂く、回し蹴りの銘は!
「人呼んで、我流破界拳だ! この蹴りを避けられるものなら、そのご自慢の武芸とやらを見せてみやがれ!」
「がはっ!?」
いかに優れた武芸を持つ侍女隊といえど、狙いをさだめた崇の蹴り……『驚天』と名付けられた一撃は避けられなかった。
天を割るかのごとき一撃が、頭部を蹴り砕く。ついでさらに一体への回し蹴り! 怯んだところへ、アンゼリカの光り輝く手甲が、黄金の獅子のオーラを纏って奔った!
「さぁ受けてみろ、黄金獅子の一撃をっ! 絶対に逃さないよ!」
「そんな、疾すぎる……!?」
タイミングを完璧に合わせた『光獅子闘拳』の追撃を受けた侍女隊は、驚愕の表情のまま、光に飲まれるようにして砕かれた。
あまりに華麗で圧倒的な殲滅ぶりに、残る敵が鱗粉をばらまいて目眩ましにしようとする。しかし、詠美がこれを見逃さない!
「浄化魔法、プログラム1番展開。目標指定、出力選択……その毒性は、すべて消滅させます! 業務、執行!」
魔法陣が展開され、聖なる属性の魔力が噴出する。それは、邪悪な鱗粉の毒性を洗い流し、さらに溢れる魔力で侍女隊を撃ち抜いた!
「バカ、な……!」
「私はまだまだ未熟な身。自分勝手に略奪を行い、人々を虐げるあなた達とは、そこが違います」
詠美の言葉に、侍女隊は何かを言おうとした。けれども、その意識を蕩かすイツカの歌声が、言葉をも融かして奪い去った。
「喉を痛めて歌えなくなるのは困るから、これでおしまい。だいじょうぶだよ。痛いのも怖いのも、全部飛んでいくから」
それは、イツカなりの慈悲なのだろう。愕然とする最後の敵の意識は、鉄槌のごとく降り注ぐ魔弾によって、永遠の闇へと落とされた。
あっという間に乱戦が終わり、ディアボロスたちは周囲を見渡す。幸い、一般人のけが人はひとりもいない。
「このあたりの偵察は済んでる。他の場所でも、襲われた人たちはみんな無事みたいだ」
周囲をくまなく移動していた崇が、安全を保証した。
「よかった。……ごめんなさい、立てる? 私たちは、急がないといけないんだ。だから、奥さんたちのもとへは……」
「あ、ああ、ありがとう! 大丈夫だ、自分で逃げられるよ。本当にありがとう……!」
アンゼリカの言葉に、我に返った男性は立ち上がり、何度も頭を下げて駆け出した。
「では、別の蟲どもをブチ殺しにいくといたしましょうか」
「い、言い方はアレですが……やることには変わりありませんね。業務継続です」
「そうだね、この勢いで決着をつけよう! ……ところでキット、まだ怒ってる? 仕方ないじゃない、鱗粉を吸わないためにはあなたを盾にしないと……え、それがダメだったの?」
などと、モーラットと漫才をしているイツカも含め、エレオノーラと詠美も安全を確認すると、怒涛の勢いで先を急いだ。
烏合の衆は、これで蹴散らされた。次に倒すべきは……本懐たる、ジェネラル級に他ならない。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴
効果1【飛翔】LV2が発生!
【エアライド】LV1が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
【クリーニング】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV2が発生!
【グロリアス】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!
【ドレイン】LV1が発生!
シンズ・インヴェルシオ
忠義を尽くし、己が役目を全うする。イイ軍隊だね
元とは付くけど、為政者としてこれほど頼りになる存在はいないよ
もちろん、それは共闘する戦友ならなおさら感じることだろうけど
こういう真面目な連中をプレイに巻き込むことほど面白いものは無いね
リピートベイン。堅固な陣を敷く彼らをスケッチして、そのままぶつけてやろう
キミたちの国に矛と盾の逸話があったけど、堅い盾と盾をぶつけ合わせたら…どっちが最初に歪むんだろうね?
キミたちで少し試させてくれよ
なに、安心してくれ。オレの盾の供給はちゃんと絶やさないつもりだよ
なにせ、精強な兵士たちほど領主を安心させてくれるものはないわけだしね
ロザーリヤ・ユスポヴァ
アドリブ連携歓迎
鉄壁の盾を携えた、精強な護衛部隊か
正面から相手取るのは手こずりそうだが──なら、別の向きから攻めるまでのことだ
【パラドクス通信】で仲間と情報共有しながら戦う
ぼくは戦況を【観察】し、敵が他の復讐者との戦いに強く気を取られた時に
≪悪竜伝承『荒天の具現たる■■■』≫を発動しよう
攻撃に応じながらでは、続けて降り注ぐ雷霆には容易に対処できまい
その盾では正面と頭上の両方は守れないだろう?
雨風によって動きを鈍らせる【時間稼ぎ】も狙っていく
反撃に対しては『星界の天幕』を翻しての往なしを試み
避けきれぬ時は『死せざる■■■■■』の【斬撃】で鍔迫り合い
【肉体改造】が齎す膂力で敵の武器を弾いてみようか
伏見・萬
(連携アドリブ歓迎、利用可能な残留効果は利用)
(過去の記憶のない、幽鬼じみた男)
一度くたばる前の俺は、人助けが趣味だった…って事は、まぁ、ねェな。どう考えても。
だが、容赦する必要なしってぇのは、いい響きだ
…喰っちまって、いいんだろう?
周囲のディアボロスと協力、情報を共有
敵の間を駆け回り、連携を乱す
【撹乱】に【不意打ち】、行儀の悪い戦いなら任せとけ
【魔骸連刃】使用、敵の生命力を【ドレイン】で喰らいながら戦う
生成する刃は、他の戦場で喰らった蟲将からできている
「てめぇも喰われて、同じになれよ」
倒せそうな個体の撃破>他ディアボロスを狙っている個体の牽制>その他、の順に優先し、手早く確実に敵の数を減らす
一ノ瀬・綾音
悪いけど、こんなところで立ち止まるわけにはいかないからね。
そこを通してもらうよ!
相手が臨戦態勢を取ったところで天銃で威嚇射撃を出してヘイトをこっちに向けつつ、アンブッシュ気味に【土魔法】を放つよ。
あえて相手に鉄壁の防御陣を作らせた上で、避けようのない地面への引き込まれ…これで穴ができるはず。そして空いた穴はそう簡単に塞がるものじゃないはず!
以降も反撃の当たらないようにロングレンジをキープしながら土魔法を使って崩していくよ。
ただ殲滅力はそうでもないからその辺りは他のみんなに任せよう…
一人では無理でも、みんなとなら一気に加速するのが復讐者!
さぁ、道を開けてもらうよ!
菱神・桐梧
アドリブ連携大好き
戦闘中は適度に煽って【挑発】
何時ぞやの金ピカか、巡回の次は護衛とは仕事熱心な連中だねえ。
まずは肩慣らしだ、もういっぺん遊んで貰うぜ?
手ェ抜くなよ雑兵ども!
自慢の盾が健在か試してやるか
ハンマーを【投擲】し足止めしながら【突撃】だ
鎖分銅を拳に巻き盾を【強打】して体勢を崩しに行く
体勢を崩せたらパラドクスで取っ捕まえ、俺の装備として就職させてやる
囮も兼ねて群れへ突っ込み引っ掻き回しに行くぜ
黄金兵を振り回し・叩きつけ・すり潰し、纏めて薙ぎ倒す
お仲間のフォローもあるしな、遠慮無く大暴れさせて貰おう
よしよし盛り上がって来たな!
俺とお前らどっちの『盾』が強いか、勝負と行こうぜ!
●堅牢なる盾を砕け
「侍女隊が全滅したようだ。もともと捨て置くつもりだったとはいえ、ディアボロスどもの仕業だな……」
「奴らめ、疾すぎる。鄧艾様の警戒する速度が、これほどのものとは」
問題の屋敷の周囲を固める黄金兵は、乱戦の戦場と化した許昌を駆け抜けた電撃情報に震え上がった。
ディアボロスは、敵を一匹たりとて見逃すつもりはないらしい。その理由が、クロノヴェーダには理解できない。当然の怒りさえも。
「……どうやらお喋りは、そこまでのようだ。来たぞ!」
見張りの黄金兵が飛ばした警戒の声に、敵は身を固めた。烏合の衆とは一味違う連携。そして、堅牢なる鉄壁の守備……!
「いつぞやの金ピカどもか。巡回の次は護衛とは、仕事熱心な連中だねえ」
そんな黄金兵と交戦経験がある菱神・桐梧(喧嘩屋・g05613)は、同じトループス級でもまた違った厄介さを垣間見せるその布陣に、しかし不敵に笑った。
「まずは肩慣らしといこうじゃねえか。もういっぺん遊んでもらうぜ? 手ェ抜くなよ、雑兵ども!」
などと、味方を檄するのではなく敵に挑発を飛ばすほどの強気。ハンマーを担ぎ、口元に笑みを浮かべ臨戦態勢だ。
敵が、桐梧の突撃に身構える……と、そこへ横合いから威嚇射撃! 不意打ち気味に飛び出したのは、一ノ瀬・綾音(星影の描き手・g00868)!
「敵はひとりではないのか!?」
「悪いけど、こんなところで立ち止まるわけにはいかないからね。そこを通してもらうよ!」
綾音は天銃を向け、敵の意識……つまりヘイトを自らに向けた。並のトループス級であれば、そのまま綾音の土魔法パラドクス『暴食なる大地(クイックサンド・グラトニー)』で足並みを乱され、流砂に絡め取られて身動きが取れないまま蹂躙されたことだろう。しかし!
「防御陣を固めろ! 我々の仕事は、ここを守ること。反撃で削り、倒せば我々の勝ちだ!」
敵はむしろ流砂に足を取られながらも、守りを固めた。やはり親衛隊に選ばれるだけあって、防御力は並ではない。
が、綾音はふふんと笑っている。あえて、敵にそうさせたのだから当然だ。
「そう、攻撃されたのなら、防御を固めざるを得ないよね? いくら君たちでも、一点に集まったなら、「穴」が生まれるものだよ!」
然り。綾音と桐梧の攻撃に対応したことで、黄金兵の陣形には埋めようのない穴が生まれた。そして防御を固めたからと言って、広がり続ける底なしの流砂から逃れることはできない!「綾音ちゃんのパラドクスは、殲滅力に乏しいからね。すべてはこのため……みんな、撃破はよろしくっ!」
綾音は、いつのまにか手に現れていた【パラドクス通信】の端末を通じて、仲間たちに呼びかけた。連携の合図だ!
「……容赦する必要なしってぇのは、いい響きだ。つまり、喰っちまって、いいんだろう?」
「!?」
ぬるりと、陰から這いずるような声に振り返ろうとした黄金兵は、声の代わりに血を吐いた。
なぜか。それは己の臓腑を、鋭利な刃が貫いていたからだ。視界が、遅れて攻撃者を捉える。伏見・萬(錆びた鉄格子・g07071)を。
「き、きさ、ま……」
「行儀の悪い戦いなら、慣れてるんでな。あいにく、一度くたばる前の"俺"のことは、詳しくないんだが……」
萬は悪びれもせず、敵の臓腑を貫いた魔骸の刃を躊躇なく引き、そのまま胴体を横に裂いた。噴き出す血を浴び、幽鬼じみた男は嗜虐と愉悦の笑みを浮かべる。獰猛な刃だった。
「……人助けが趣味だった、なんてことは、まあねェだろう。てめぇも喰われて、同じになれよ」
萬は、「食事」を容赦なく、そして躊躇せず愉しむ。これは戦いではない。萬の一方的な貪食である……!
「どこからか、新手が増えたぞ!? 敵はどれだけひそんでいるんだ!」
「とにかく守りを固めろ! なんとしてでも通すわけには……!」
「忠義を尽くし、己が役目をまっとうする。イイ軍隊だね」
なおも防御を固め、絶対にディアボロスを通すまいとする黄金兵たちの献身に、シンズ・インヴェルシオ(“遊蕩卿”・g07269)は目を細めた。
「元とはつくけど、為政者としてこれほど頼りになる存在はいないよ。共闘する戦友でないのが、残念だね」
などと言いつつも、シンズの口元には薄い笑みが浮かんでいる。それは、場所こそ違えど、敵陣を蹂躙する萬や、果敢な突撃を仕掛けた桐梧の口元に浮かぶものとよく似ている。
つまりは、嗜虐の笑みだ。
「こういう真面目な連中を"プレイ"に巻き込むことほど、面白いものはないね。それじゃあ、遊ぶとしようか」
シンズの二つ名は、"遊蕩卿"。それは、彼の本質に由来する……見よ、魔術によって生み出された、敵の似姿を。リピートベイン? いや違う、シンズの使うパラドクスの名は、『欲望の罪/緊縛(シンズオブデザイア・バインド)』。
描き出された敵の似姿は、屈辱的な緊縛を施されていた。シンズの悪辣で歪んだ本質を表すかの如きサディスティックなパラドクスだ!
「キミたちの国には、矛と盾の逸話があったね。なら、堅い盾と盾をぶつけあわせたら、どっちが最初に歪むのかな?」
キミたちで、少し試させてくれよ。シンズはそううそぶいて、描き出した敵を本体へとぶつける!
「こ、こいつ!?」
「なに、安心してくれ。オレの盾の供給は、ちゃんと絶やさないつもりだよ。なにせ、"精強な兵士たちほど領主を安心させてくれるものはない"わけだしね」
苦しみ怯む敵の姿を見て、シンズは愉悦の笑みを浮かべる。貪食する萬とはまた違った、邪悪な笑みだった。
流砂に足を取られ、嗜虐的攻撃に勢いをそがれ、闇から繰り出される魔骸の刃と鉄槌の如き突撃で防御陣が砕かれていく。
勢いはディアボロスたちにあった。それを後押しするように、状況を把握し終えたロザーリヤ・ユスポヴァ(“蒐集卿”・g07355)が、満を持してパラドクスを発動する。
「鉄壁の盾を携えた、精強な護衛部隊……なるほど、正面から相手取るのは、さすがのぼくでも手こずりそうだ」
敵の能力を認めつつも、ロザーリヤの瞳には不敵の色。
「なら、別の向きから攻めるまでのこと。ここが潮時だろう……行くぞ!」
ロザーリヤが片手を天高くめがけるように掲げると、どこからか邪竜の咆哮じみた轟音が響いた。
それは、雷の兆し……すなわち天変地異である。ついで風が吹き荒れ、流砂をさらに悪化させる暴雨が降り注いだ!
「我は悪竜、暗き空の主人なり! さあ、こちらの攻撃に対処しながら、どこまでこの悪天候を凌げるかな?」
ロザーリヤがひとりでこのパラドクス……『悪竜伝承『荒天の具現たる■■■』(ドラコニックロア・ローリングサンダー)』を発動していたなら、敵の陣形を乱すことは出来なかったかもしれない。
だが、綾音に端を発する一連の連携が、彼女のパラドクスを最大効果で発揮させた。嵐となった悪竜の権能は、敵の防御を崩し、味方の背中を押す追い風となるのだ!
「よしよし、盛り上がってきたな! 俺とお前ら、どっちの『盾』が強いか、勝負といこうぜ!」
勢いに乗って、桐梧は敵に掴みかかり、殴りつけ、あるいは叩きのめし、防御陣を力技で引き裂き、砕いて進んだ!
怯んだ敵は萬に喰われるか、あるいはシンズの慰みものとなる。もはや陣形は総崩れ……全滅までにかかる時間は、そう長くはなかった。
堅牢にして忠義厚きトループス級ですら、ディアボロスたちを阻むことはできなかったのだ……!
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴
効果1【建物復元】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
【活性治癒】LV1が発生!
【土壌改良】LV1が発生!
【通信障害】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
【命中アップ】LV1が発生!
【ドレイン】がLV2になった!
【ロストエナジー】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
湯上・雪華
絡み、アドリブ等完全受け入れ
重傷描写大歓迎
少しだけお手伝いですよ。手傷でも負わせられれば充分。
私を満たしてくれる闘争がなくとも全力で。
渇望抱く伽藍、参ります。
虚ろを抱き、渇望の呪詛を宿す妖刀を扱う
衝撃波と礫でくるのなら、こちらは速さと手数で勝負です!
回避しきれないなら妖刀で斬り伏せて、捨て身の覚悟で間合いを詰める
いつまでも満たされぬ渇望をその身で味わえばいい。
力任せだけが戦いではないのですよ。かすり傷一つでも私には充分なのです。
リュウ・ターレン
アドリブ・連携歓迎
●心情
……ほおん。闘気がビリビリ響いてくるわ。
せやかて怖気づいてまうわけには行かんな。
気を引き締めていくわ。
●戦闘描写
残留効果1・2使用出来るものは全部使用。
飛翔しつつ空中から撹乱、空中からやったら相手の罠含めて全部丸見えやで。ってことで。
隙見てパラドクス発動や。
お前が、お前らが負けるのは、その一体一体の力を侮ったから。
1足す1は2やないんよ。100にもなる事を知らんかったから。
連携出来ぬお前らに勝ち目はあれへんよ。
自身の負傷に気にせず攻撃するで。その先に味方はおるからな。
●パラドクス発動
<魔晶筆>で空中に「飛」と「弾」を書く。相手の死角から多数の飛んでく弾丸を飛ばすで。
吉水・翡翠
アドリブ/連携歓迎
使える効果は全て使います。
……鄧艾ってこの時代にいましたっけ……?
いえ、油断は禁物。気を引き締めて当たります。
いざ。
敵の様子を観察、隙を見つけます。
また、隙に関しては陰陽鉄扇を使用し、刃を作って敵に対して斬りこみます。斬撃で切りつけていきますよ。
時には結界術や陰陽符を砲撃の様に発射して牽制、敵の動きを制限したりする事も試みましょう。
隙を見つけたら陰陽遊戯・水鏡射を使用します。
鏡に力を集中。光を集めて……発射!
どれほどあなたが強くとも、自分たちはその力を貫き通します。
味方と協力すればきっと問題ないはずです。
退きません。負けません……から!
どれほど傷を負ったとしても、です。
●いざ、決戦
「……来たか」
鄧艾の目と斧が、ぎらりと鈍く光る。部下の死を嘆く声はなし。すでにここを死地と定めた者の覚悟だった。
「……ほおん。闘気がビリビリ響いてくるわ」
リュウ・ターレン(奪われた者。奪い返す者。・g07612)はその胆の据わりようと、満ちた力を確かめ、不敵に笑う。
鋭い眼光が弧を描くさまは、彼がひとかどの戦士であることを知らせる。決戦の場に自ら足を運ぶということは、余人が考える以上に……重い。ここに立つだけで、すでにその者はある種の試練を越えていると言ってもいいのだ。
「……にしても、鄧艾ってこの時代にいましたっけ……?」
一方、吉水・翡翠(道求める陰陽師・g01824)はクロノヴェーダの名の由来たる武将を、その歴史を頭の中で紐解いた。
このディヴィジョンの時代から見ると、鄧艾は未来の武将に当たる。ここで自分たちを足止めしようとするのも、なかなか奇妙な話だ。
「油断は禁物、ですよ。名がどうあれ、敵はジェネラル級なのですから。確実に仕留めるため、連携しましょう」
虚ろを抱き、渇望の呪詛を宿す妖刀を構えた湯上・雪華(悪食も美食への道・g02423)が、やんわりと窘めた。
己を満たす闘争を追い求めるリターナーは、しかし、だからといって自己破滅願望に頭を支配されているわけではない。
ディアボロスの勝利とは、ここにいる将をことごとく滅ぼすことだ。そして、それは独力では達成し得ない。
「ええ、もちろん心得ていますよ。気を引き締めて当たります」
「せやな。怖気づいてまうわけにも行かんわ。こっちもやる気だってこと、結果で見せたろうやないか」
翡翠が冷静に頷き、リュウが朗らかに笑った。
鄧艾は仕掛けない……下手に動けば、3人の連携で虚を突かれると判断していた。敵に油断はないのである。
「地を識り統べるこの私を相手に、どこまで届く? この鄧艾の仕掛けた罠を越えられるというなら、やってみるがいい」
「言われるまでもありません。渇望抱く伽藍……参ります!」
鄧艾の挑発に、雪華が動いた。ほとんど同時に翡翠とリュウも地を蹴る。張り詰めた殺意が風船のように弾けた!
ぶつかり合う闘気で、あたりの大気がびりびりと震える。
リュウはそのまま空中を飛翔、雪華はまっすぐに正面から仕掛けた。翡翠はやや距離を置きつつ側面に回る構えだ。
(「隙を突くつもりか。やはり、こいつらの連携には舌を巻く」)
翡翠の油断なき眼光から、その狙いを察知した鄧艾は、敵の水を漏らさぬ連携ぶりに内心で感嘆した。
魏は、もっとこいつらを脅威とみなすべきだった。実際に相対してようやく痛感させられるとは、なんとも苦々しい。
「お前の罠は全部丸見えやで! この術、避けられるもんなら避けてみろや!」
「何が来ようと倒れはしません。全力で……一撃を叩き込むのみ!」
対するリュウと雪華の気迫は、まさに捨て身のそれ。
翡翠を警戒して半端な力で応じれば、さながら鍔迫り合いを力で押し負かされて地に膝を突くかのように痛打を受けるのは必至だろう。
「それはこちらの台詞だ。我が斧の武技、避けられるか!」
鄧艾とて、ジェネラル級のはしくれなのだ。その知謀でディアボロスたちの覚悟と怒りを感じ取り、斧を振るった!
すると放たれた衝撃波がミキサーのように乱舞し、地面をバターのようにスライスする。
ランダムな角度と緩急で切り裂かれた地面は、その闘気に押し出される形でズン! と乱れ、持ち上がり、土埃を舞い上げてディアボロスたちの前に立ちはだかった。当然、鋭い衝撃波は地面を切り裂いて終わりではなく、それ自体がディアボロスに牙を剥く。まさしく天然の散弾である。土の弾幕だ!
さらに、荒れ狂った地形は鄧艾の手の内。瞬時にその地形の有利不利を見出し、斧を振るって死角へと誘い込んで殺す……これが、鄧艾の必勝法。地を統べるとは伊達ではない。
「気をつけてください。あちこちに罠の気配を感じます。すでに相当量の罠を敷いているものと見ましたよ!」
やや距離をおいていた翡翠が状況を分析し、ふたりに呼びかける。空中にいるリュウからも、すべてではないがその罠の網羅ぶりが視えていた。早速、煙幕じみた土埃の中から飛び出す矢。しかも鏃には毒が仕掛けられている!
「皆さんと協力すれば、問題ないはず……いえ、それでは届きませんか。どれだけ傷を負ったとて、届かせますとも!」
飛来する毒矢や石を鉄扇で打ち払い、翡翠は土埃の中へと駆け込んだ。それを待ち構えていた鄧艾が斧を構える。
万事休す? 否! がきん! と、斧を雪華の妖刀が打ち負かし、礫で身を貫かれながら間合いに入っている!
「貴様……!」
「貪り喰らえ……!」
呪詛を解放し、横薙ぎの斬撃を放つ。鄧艾は咄嗟にもう片方の斧で妖刀を防ごうとしたが、己の身を厭わぬ雪華の踏み込みは、いかな剛斧を以てしても殺しきれるものではなかった。
ぞぶり、と胴体を抉る斬撃。しかしてこのパラドクスの本質は、刃の鋭さではなく、呪詛の厄介さにある!
「ぐ……!」
「力任せだけが戦いではないのですよ。……いつまでも満たされぬ渇望を、その身で味わえばいい」
反射的に、雪華の首を刎ねるべきだと考える鄧艾。だがその思考は棄却する。身を蝕む呪詛の苦しみは、そのための目眩ましのようなものだ。そして事実、降り注ぐ魔力の弾丸!
飛来する散弾の幕を避けるため、リュウは高度を落とさざるを得なかった。鄧艾の掌握する地形とは、何も「地」に限った話ではない。こうして土を舞い上げて、空をも己の戦場とするのは、まさしくジェネラル級の脅威といえよう。
「お前が、お前らが負けるのは、ワタシひとりが強いからじゃない」
だが負傷をしながらも、リュウはやはり笑っていたのだ。
「1足す1は、2やないんよ。それが100にもなることを知らず、ディアボロス一体一体の力を侮ったからや!」
「……退きません、負けません!」
翡翠が同時に仕掛けた! 空と地上、魔力の弾丸と金行の鏡光が、立体的交差を描いて鄧艾を襲った。回避余地、なし!
「ぐおおっ!」
「連携できぬお前らに、勝ち目はあれへん。たとえ傷を負って倒れたとしても、その先に味方はおる」
「どれだけあなたが強くとも、自分たちはその力を貫き通します。あなたたちの王を滅ぼしても、止まらずにね」
鄧艾はその身を焼かれ、穿たれながら、驚嘆した。これが、敵国の最強の武将さえも破った、復讐者の本領なのかと!
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【腐食】LV1が発生!
【飛翔】がLV3になった!
【建造物分解】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV5になった!
【命中アップ】がLV2になった!
オスカー・メギドューク
・心情
さぁて、ジェネラル級ともなれば気を引き締めて挑まねばなるまいさ
では、覚悟してもらおうか
・戦闘
残留効果の効果2は全て使用
そちらがパラドクスで周囲の地形を把握し、自身が有利な地形を選んでくれるのなら逆にわかりやすい
残留効果の≪トラップ生成≫で敵が有利とされる地形にトリモチや捕縛網等の動きを阻害するだけのトラップが後付で隠された空間に変化させよう
そうやって動きを封じた後、パラドクス『槍牙旋撃』で攻撃するさ
まぁ、文字通り「付け焼き刃」な技がどこまで通用するかはわからないがね?
こちらはひとりじゃない、他のディアボロスが奴を討つ手助けとなれば幸いだ
・その他
アドリブ等は大歓迎だよ
エレオノーラ・アーベントロート
さて――「蟷螂の斧」という故事をご存じでして?
言ってみれば「身の程知らず」の意なのですけれど、もう一つ……「これが人であったなら、天下の武勇の持ち主となったであろう」と評された、なんて話もありますのよ。
貴方が後者であることを祈りますわ。
そうでなければ――踏みつぶしてしまいますわよ。
【飛翔】を用いた三次元軌道による空中戦と、相手が把握した地形にさらに【トラップ生成】で足止めの罠を仕掛けることにより地形を利用する戦術に対抗。
それでもなお堅実に戦おうとするなら「第三十四の魔弾【暴風】」。地形を崩して利用させない――なんてケチなことは言いませんわ。
そのドタマ、吹き飛ばしてさしあげますわ……!
シンズ・インヴェルシオ
賢いヤツは好きだよ。キミみたいなのは特にね
今もオレたちを足止めするために、考えを巡らせているのがよくわかる
それでいて、ひとりでオレたちの相手をしてくれるっていうんだから、健気でカワイイよね、キミは
ここを突破されて万が一にでも主に凶刃が届くかもしれないと思うと、立ち塞がらざるをえないのかな
見上げた忠誠心だよ。これを今から多人数で踏み躙るんだから、ゾクゾクするね!
強いキミを想って、是非一枚描かせてくれよ
そうだな……その両手の斧が、キミの体に突き刺さる場面を描いてあげるよ
ああ、イイねェ!
賢く、忠義に厚い猛者が錯乱して自刃する様ほど興奮を覚えるものはないよ!
●斧の向かう先
「ぐ、ぅ……」
鄧艾は、身を焦がすような空虚なる呪詛の苦しみと、鏡光と魔弾の身を焼く熱に狂い叫びたくなる衝動をこらえた。
まだ、終わりではない。敵は波状攻撃を仕掛けている……単独で迎撃せざるをえない己に対する最適な選択肢だ。
そら、見ろ。先鋒の3名と入れ替わる形で襲い来る新たなディアボロス、やはり3名。後詰めもさらにいると見るべきか。
「さぁて、ジェネラル級ともなれば、気を引き締めて挑まねばなるまいさ」
「そうだね。ああ、それにしても……いいね。賢いヤツは好きなんだよ、オレ。特にああいうのは、とってもイイ」
オスカー・メギドューク(“槍牙卿”・g07329)と隣で、シンズ・インヴェルシオ(“遊蕩卿”・g07269)はサディスティックな笑みを浮かべた。
それは、敵対者の力量を認め、称える戦士の笑みではない。これから甚振る虫けらを見定めた、無邪気な子供の笑みだ。
「今も足止めのために思考しているのが、よくわかるよ。それでいて、まだひとりで戦う……健気でカワイイじゃないか!」
「まったく、趣味の悪いことだ。しかし私も、これからその健気な将を叩き潰そうというのだから同じことか」
オスカーは芝居がかった口調で肩をすくめた。
シンズの笑みも、オスカーの大物じみた振る舞いも、およそジェネラル級の決戦の場にはそぐわぬ余裕がある。
吸血鬼たる所以か、あるいは仲間たちがいる心強さのおかげか? 少なくとも虚勢でないことは、自信ぶりから明らかだ。
短気な将であれば、ふたりの舐め腐ったような態度に怒りを誘われ、自ら隙を晒して猪突猛進していたことだろう。
鄧艾を踏みとどまらせたのは……もともと智将たる鄧艾は、そのような愚を犯すことは滅多にないが……もうひとつの強烈な殺気を感じていたからだ。
「名は体を表す、という言葉がこれほどそぐう相手は、なかなか見たことがありませんわね」
空。飛翔したエレオノーラ・アーベントロート(Straßen Fräulein・g05259)が、傲然とした笑みで見下ろす。
「あなた、「蟷螂の斧」という故事をご存知でして? "そちら"でも同じ意味かは存じませんけれど、わたくし達にとっては……まあ、言ってしまえば「身の程知らず」の意なのですけれど」
「……何が、言いたい」
鄧艾の滴るような殺意にも、エレオノーラの柳眉は揺るがない。
「もうひとつ……「これが人であったなら、天下の武勇の持ち主となったであろう」と評された、なんて話もありますのよ」
「へえ、それはいい故事だね! 特に、そう評した輩の上から目線が、色んな意味で気に入ったよ!」
シンズの高評価は何かズレている気がしないでもないが、それはさておき。
「わたくし、あなたが後者であることを祈りますわ。そうでなければ……」
「……おやまあ、彼女も、なかなかいい趣味をしている」
オスカーは苦笑した。なぜなら、エレオノーラの笑みは、シンズとよく似ていたからだ。
「そうでなければ……踏み潰してしまいますわよ」
蟲(クロノヴェーダ)を見つけた、無邪気な子供の笑みである。
残留効果を利用し、オスカーとエレオノーラは無数のトラップを生成。それが二度目の火蓋を切る嚆矢となった。
「私を相手に、罠で対抗するだと? どこまでも嘗めてくれる!」
鄧艾は少なからずプライドを刺激されたようで、非殺傷性の罠のほとんどを見切り、逆に自らが仕掛けた罠の中へディアボロスたちを誘い込むことにした。
地面を斬りつける散弾の雨は、逆に危険だ。罠を敷設したところから見て、敵の狙いはむしろ逆にこちらを釘付けにすることにある。散弾攻撃は広範囲に展開されるぶん、こちらの居場所が限定されやすい。ゆえに、仕留めるならやはり、斧だ。
「いいねぇ、その必死ぶり。ここを突破されて万が一にでも主に凶刃が届くかもしれないと思うと、立ち塞がらざるを得ないのかな?」
「黙れ……!」
「見上げた忠誠心だよ。それを今から多人数で踏み躙るんだから、ゾクゾクするね!」
シンズはべらべらと喋るのをやめない。飛来する毒矢や、足元に隠された落とし穴をひょいと躱し笑みを深める。
ならば彼を殺せばいいのかというと、口惜しいがそうはいかない。空からは多角的軌道でエレオノーラが、地上ではその動きに対応して立体的挟撃を取ろうとオスカーが動いている。
パラドクス戦闘において、反撃は一だろうと百だろうと同時にかつ確実に行える……行うことは、出来る。だがそれを連携によって封殺されてしまったならば!
「強いキミを想って、ぜひ一枚描かせてくれよ。そうだな……」
シンズは悠々と鄧艾をスケッチした。描かれたのは……鄧艾が、両手の斧で己を突き刺しているというものだ。
「なんだ、これは」
鄧艾は呻いた。そして血を吐いた。
「なんだ、これは……!?」
そして驚愕した。己が、描かれたようにしていることに、斧でもって身を斬りつけていると自覚したのだから!
「ああ、イイねぇ!」
シンズは手を叩いて笑った。
「賢く、忠義に厚い猛者が、錯乱して自刃するさまほど興奮を覚えるものはないよ!」
催眠によって愚行を強制する悪辣なる欲望の絵画。シンズは愉悦を浮かべた。何よりも、このあとに奴を襲う惨状を思い描いて、心から笑っていた!
紛うことなき虚である。それを逃すエレオノーラとオスカーではない。
「地形を崩してしまえば利用も出来ない……だなんて、ケチなことを言うつもりはありませんわ」
エレオノーラの赤い瞳が、残忍な光を帯びた。
「この威力、すべて攻撃に注ぎましょう。そのドタマ、吹き飛ばしてさしあげますわ……!」
「文字通り"付け焼き刃"な、私の技だが……さて、どうやら君の身を貫くには、十分すぎるようだね?」
地からはオスカー。舞い上がる粉塵を隠れ蓑に、大きく身を伏せて間合いに滑り込んでいた。
継承されし『メギドュークの槍』を構え、ぎしりと身をひねる。いわばそれは、張り詰めた弓弦を引くがごとし。
疾走による加速と全身の質量を乗せた刺突は、身をひねることで螺旋が加わり、さらに魔力によって累乗される。
身を穿つ土竜の爪……いや、ドリルだ。岩盤をもたやすく貫くであろう必殺の旋撃が、来る!
「こちらは、ひとりではないのさ。ひとりで戦わねばならぬ君と、たとえ倒れても味方がいる私たち。それが、違いだな」
鄧艾は血まみれの斧を振るった。だがそれはむなしく空を切った。上表面を、エレオノーラの放った暴風の魔弾がかすめ、滑り、そして頭部を穿つ!
「では……覚悟してもらおうか!」
そして下表面。牙となりし秘伝の槍ががりがりと刃と火花を散らし、胴体を穿つ。
大地をも吹き飛ばす風ふたつ。並行に吹きすさんだ嵐に身を穿たれ、鄧艾は血反吐と絶叫を散らしながら吹き飛ばされ、余剰エネルギーが屋敷の壁に大穴を拓いて瓦礫を舞い上げた!
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【トラップ生成】LV2が発生!
【友達催眠】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV6になった!
【ガードアップ】がLV2になった!
【先行率アップ】LV1が発生!
獅子堂・崇
アドリブ連携歓迎
ジェネラル級か。強敵だが、もう何度も戦っているんだ。協力して戦えば倒せない敵じゃないことはわかっている。
自分よりも格上の相手ということは承知の上で【勇気】を胸に戦う。
狙うは一撃必殺、タイミングを見極めて最大の一撃を喰らわせてやる。
【飛翔】の残留効果で空高く飛んで『我流破界拳・天衣』を叩き込む。
螳螂の刃の衝撃波と破片は身に纏う念動力で弾き飛ばして【忍耐】で耐えしのぐ。
元より無傷で勝てる相手とは思っていない。こっちは【捨て身の一撃】だ。
この一撃、容易く止められると思わないことだ。
伏見・萬
(連携アドリブ歓迎・残留効果はできるだけ利用)
(ネメシスモードで、胸の傷跡から黒い靄が溢れる
最初は自覚が薄いが、時間経過と負傷で靄が増加
次第に理性が飲まれ、言葉も覚束なくなる)
てめぇが他のモンを潰してきたように、てめぇが喰われる番が来た
それだけの事だ
周囲のディアボロスと協力、敵の状態や罠等の情報を共有
動きで敵を撹乱
罠にかかっても、敵が来てくれんならむしろわかりやすい
敵の攻撃に合わせ【黒獣の死の記憶】を叩き込む。【捨て身の一撃】、上等だ
そのまま敵に喰らいついて動きを止め、仲間が攻撃する為の隙を作る
自分の負傷は気にしない
てめェは、死んだ事はあるか
暗くて、冷たい…てめェも…一緒ニ沈ンで、冷たくナれよ
菱神・桐梧
アドリブ連携大好き
戦闘中は適度に煽って【挑発】
蟷螂の斧か……勇者と蛮勇、お前はどっちだろうな?
確かめてみるか!
懐へ飛び込まなきゃ始まんねえな
味方の攻撃に乗じ【ダッシュ】で一気に接近だ
培った【戦闘知識】を総動員、どう動くか予測を立て
わざと奴の狙い通り追い込まれるように移動
振われる斧を武器で受け、【強打】し弾いていなしながら
連続攻撃の隙間を狙って斧を掴み強引に動きを止めに行く
俺から離れられなけりゃ、お前も追い込まれたようなもんだよなァ?
動きを止めちまえば後はどっちが先に沈むかの勝負って訳だ
抵抗されようが構いやしねえ
ガラ空きの横っ腹に【捨て身の一撃】、パラドクスをぶち込んでやるぜ!
アンゼリカ・レンブラント
曹操の盾となった他の将は全員討たれたよ
告げられても動揺しないんだろうね
そんな相手だから敬意と共に――ネメシス!
地形の利用が巧みな相手
なら【トラップ生成】で読んだ地形を可変し
【飛翔】【エアライド】を駆使した
動きを読ませない軌道で迫り、光剣を叩き込む
消耗させるまでは一撃離脱を心がけ隙を作らない
光のオーラで身を守り
反撃からの被ダメージを最小限に
連携を常に意識
時に小回りを生かしたかく乱に努め
仲間の攻撃の助けとなるね
相手の消耗が分かれば懐に飛び込んで
全力全霊の《光剣収束斬》で斬る
捨て身の覚悟と共にね
こいつで最後だ。
だからありったけを!もっていけーッ!
倒せたら宣言する
魏の6将、ディアボロスが討ち取ったり!
一ノ瀬・綾音
【天使ネメシス解放!】
苗床にされていった数々の一般人がいる。
犠牲になってしまった数々の蟲将もいる。
鄧艾。君はそれらの犠牲に対して報いたことはある?
なければ……うん。今がきっと、その時だ。
この地に『希望』ならぬ『輝望』を……
私、魔法少女ノワールが君を彼岸へと送り飛ばしてあげる。
飛翔やエアライドを使いつつ演技や攪乱を交えながら相手にフェイントをかけていき、隙が生じないかを観察。罠に注意しながら斬れるものは破竜剣で斬っていく。
相手が攻撃してきた隙が好機、高速詠唱で全力魔法の【アストラル・ピラー】発動!相手の足下から魔力を放出させる!
生命は君の存在を拒絶する――さぁ、ゲームオーバーの時間だよ。
●地に通暁せし者、鄧艾
絵に描いたような満身創痍だった。
たしかにジェネラル級は、格上の存在だ。そも、ジェネラル級に逆らう権限のないアヴァタール級でさえ、単独でディアボロス複数を相手にしうる……その上位ともなれば、当然のこと。
鄧艾には武と知がある。けして弱敵ではない。数こそが要とはいえ、魏の将に名を連ねるだけのものはあるのだ。
ではなぜ、己はこうまで身を削られている。鄧艾は考える。
連携。なるほど、それは大きな要因だ。奴らの言う通り、単独では大きく劣る個体が、連携によって累乗倍の力を発揮している。これこそが曹仁の警戒していたもの。理解できる。
だが違う……いや、違うというのも正しくない。
(「足りぬ」)
鄧艾は内心で呟いた。
(「それだけでは、理由として足りぬ。何かもっと別の要因……私には見えていない何かが、奴らにはある」)
パラドクスか? クロノ・オブジェクトか? はたまた、存在さえ知らない、また別の断片の王の力が関与している?
推論の域を出ない他愛もない思考が溢れては消える。零れ落ちていく。それは、あぶくのような些末なものだ。
なすべきは変わらぬ。奴らを止める。魏の王を、我らのあるじを、討たせはせぬ。悲壮な決意でもって推論を切り捨てた。
それが、クロノヴェーダの限界ともいえた。鄧艾は智将ではあるが、結局は侵略者であり、ゆえに理解出来ぬのだ。
「……鄧艾、戦う前にひとつ聞きたいことがあるよ」
一ノ瀬・綾音(星影の描き手・g00868)は、じっと敵を見据えて問いかけた。
「苗床にされていった、数々の一般人。そして、戦いの犠牲となってしまった、君の仲間……数々の蟲将たち。
それらの犠牲に対して、報いたことはある? 少しでも顧みて、合理的な理由でなしに、犠牲を出すまいとしたことは?」
「……何を言っている。理解出来ん」
端的で、どうしようもなく、わかりきっていた返答に、綾音は眉根を寄せた。そして、頭を振る。
「……うん、そうだろうね。ないとわかってたよ。だからこそ、今がきっと、その時なんだ」
「そうだ。それだけのことだ」
どちらかといえば饒舌でない伏見・萬(錆びた鉄格子・g07071)には珍しく、他の誰よりも先に綾音に同意した。
胸の傷跡から、黒い靄が滲んでいる。まるでそれは、萬の中に、何か大事なものが墨めいてこぼれ落ちているようでもある。
「てめぇは、てめぇの理屈で他のモンを潰してきた。食い物にして、のさばってきたわけだ。
なら、てめぇが誰かの理屈で喰われるのも当然のことだ。てめぇが喰われる番が、今、ここで、ついに来たんだよ」
皮肉や嘲笑のような悪意はない。
弱肉強食という、揺るぎなき絶対法則を、ただ当然のように告げる、そういう声音だった。
「喰らってやる。てめぇの、何もかもを」
靄がにじむにつれて、獣じみた獰猛さは増しているように見えた。
「それに俺たちは、もう何度もジェネラル級という強敵と戦い、そして討ち倒してきたんだ」
がつん、と拳を己の胸の前で打ち鳴らし、獅子堂・崇(破界拳・g06749)は莞爾と笑った。
死地に赴く者の笑みであり、だが生きて帰ることを心から信じ、また誓っている者の、強く眩しい笑みだった。
「協力して戦えば、倒せない敵じゃないことはわかっている。俺たち自身が証明してきたことを、ここでも見せてやるさ」
「ああ、違いねぇ。それに俺としちゃ、あの有名な故事の答えがはたしてどちらなのか、確かめてみたくて仕方ねえよ」
菱神・桐梧(喧嘩屋・g05613)が、同じように剽げた笑みを浮かべた。からっとした、炭の熾火めいて燃えるような闘志。
「勇者と蛮勇、お前はどっちだろうな? まあ少なくとも、ひとりになってまで立ちはだかる覚悟は認めるに値するぜ。
もっとも、それが意味をなすかは疑わしいとこだけどな。俺たちは、お前を踏み越えてこの先に進むんだからよ」
何を馬鹿な、と一笑に付すことができれば、どれほどよかったか。
挑発的な物言いに、鄧艾がふてぶてしく言葉を返すまでもなく、次いで叩きつけられた文言があった。
「曹操の盾となった他の将は、全員討たれたよ」
アンゼリカ・レンブラント(黄金誓姫・g02672)である。
まっすぐと、敵を見据えて、言った。おそらくは魏の将にとって、もっとも絶望的であろう言葉を。
鄧艾はふっと笑った。
「それがどうした」
「……うん、そうだろうね。やっぱり、ただのジェネラル級なんかじゃない。戦士としての志だけは、立派だと思うよ」
アンゼリカは、ある種の敬意を抱いていた。
クロノヴェーダとディアボロス。侵略と奪還を目的とする両者は、勢力としてはもちろん種としてさえ相容れない。
支配と暴虐によって力を増すクロノヴェーダは、応報と解放を礎とするディアボロスからすれば不倶戴天の敵である。
これが人類同士……いや、他種と化した者さえも、志が同じならば肩を並べるディアボロスにとっては、もはや人類というスケールさえ小さいのかもしれないが……の争いであれば、どこかに落とし所があり、戦い疲弊した先に調和があったかもしれない。妥協、あるいは屈従という名の平和が。
だが、この戦場にそんなものはない。戦いの終わりは、どちらかが倒れた時だけなのだ。
それでもなお、戦士としての敬意はある。「戦うもの」であることだけは、共通しているのだから。
「私は、戦士として戦うよ。怒りはあるけど、でもそれだけじゃない。魏の将、鄧艾。敬意をもって、その首貰い受ける!」
アンゼリカは応報の女神の名のもとに、真なる力を解き放った。
互いの闘気がぶつかり合い、張り詰める。極限の、決戦の終わりに向かう奔流が、溢れようとしていた。
「ここが正念場だ。みんなで終わらせよう」
「うん。この地に、『希望』ならぬ『輝望』を……私、魔法少女トワールとみんなが、君を彼岸へと送り飛ばしてあげる!」
崇の言葉に、綾音は頷き、そしてアンゼリカや萬と同じように、力を解放した。
「これが最後の戦いだ。行くよ、鄧艾!」
「……終わりなどではない。私は貴様らを滅ぼし、その仲間も阻むまで……!」
アンゼリカの吠えに、鄧艾が滲むように応えた。
「出来ねぇよ、てめぇには」
「だがいい気概だ。試してみようじゃねえか!」
萬と桐梧が走る。瞬間、極限を越えた大気がパンと裂け、震え、決戦の終端を目指して時間が乱れながら動いた!
まず最初に……というのは逆説連鎖の法則の戦いにおいては語弊があるが、とにかくディアボロスの主観から見ての最初だ……地面がずたずたに切り裂かれ、土埃と破片が舞い上がる。
鄧艾の斧による乱撃だ。切り裂かれた地形はアトランダムな凹凸の立体的戦場と化し、衝撃波にさらわれた破片は散弾じみて乱れ舞うことで即興の弾幕を生じさせる。
たとえ飛翔したとて、やすやすと逃れることは出来ない。そも、敵を討つために前に出るならばなおさらのことだ。
パラドクス同士のぶつかり合いにおいて、時間も空間も意味をなさない。遠間は至近と同義であり、すなわちこの戦場すべてが鄧艾の統べる「地」なのだ。
360度上下左右、ありとあらゆる地形を奴は把握し、掌握する。そこかしこに罠があり、手薬煉を引いて待っている。
だが!
「この一撃、たやすく止められるとは……思わないことだ!」
見よ! 散弾を殴り飛ばし、身を削るとても些かも勢いを損なわず、さながら矢の如くにまっすぐと敵を目指す勇姿!
崇である。決然たる双眸はただ敵のみを見据え、一縷たりとてブレはしない。鄧艾はその気迫に息を呑まれ、天を仰いだ。
「おっと、上を見てたら足元がおろそかになるぜ、すくわれても知らねえぞ!」
だが呆けてはいられぬ。身を低く伏せ、毒矢を躱した桐梧が、舞い上がった破片を蹴りながら疾駆しているからだ。
担いだハンマーは超質量。速度を乗せた殴打をまともに喰らえば、いかな猛将とて四散するは必至である。
斧を構え、待ち受ける。本来であれば猛攻でもってより最適な死地へと追い込むところ、その必要はなかった。
なぜなら、ここが死地だ。己の間合いこそが最適の戦場であり……いや、もはや鄧艾には、それしか残っていなかった。
空の姿は、崇だけではない。
「逃しはしない、私たちの誰も、殺させはしない。全力で、そして確実に、ここで終わらせるんだから!」
「時間はかけないよ! 最大の一撃で、決着をつけてみせる!」
綾音とアンゼリカである。三次元的な、積層する稲妻めいた多角軌道は変幻自在で、乗算されたスピードも相まって蜂を思わせた。
仮に鄧艾が万全であったとして、そのスピードとテクニカルなフェイントを完全に見切ることは困難であったろう。
ましてや消耗が激しく、なによりも残留効果という連鎖(チェイン)した仲間たちの力が、彼女らには味方している。
趨勢はすでに傾いていたのだ。鄧艾は猛将にして智将であるがゆえに、それを俯瞰的に悟っていた。
それでもなお両手の斧を掲げ、衝撃波を巻き上げ、抜かりなく用意していた罠を利用して立ち回るさまは、そう。
「カマキリ野郎」
故事のごとく、巨大なる敵を前にして、無為に……あるいは悲壮に腕を掲げる蟷螂そのままであり。
「てめェは、死んだことは、あるか」
人の形をしたけものが、大口を開けて迫っていた。
「貴様は、なんだ」
「暗くて、冷たい……てめェも……」
ごぼごぼと、泡を吹くような声が靄の中からする。おそらくは萬の声が。
「一緒ニ沈ンで、冷たくナれよ」
斧が身を削る。罠が足を取る。だが止まらぬ。黒き獣は!
「喰わレて、潰れ……ロ……!」
「……!!」
呪詛の黒獣が、ぞぶりと鄧艾に食らいついた。理由もなく、ただ死を纏って。死へと誘う虚無の記憶が。
鄧艾をしてすら、悲鳴を上げたくなるほどの絶望的虚無があった。これこそが、死なのか。己を待つ運命なのか!
苦し紛れに振るわれた斧は、桐梧の剛力と、崇の揺るぎなき拳にとっていなされ、弾かれ、そしてついに砕けた。
ばきんと砕けた斧の破片が、桐梧の頬を一筋切り裂く。彼の髪と同じ赤が一滴零れ落ちて、桐梧は愉快げに笑んだ口元をちろりと舐め、滴り落ちた血を啜った。
「ガラ空きだぜ」
「届いたぞ」
双撃、来る。わかっている。だが止められぬ!
「ブッ潰す!」
「蹴り貫く!」
胴体への一撃! 降り注ぐ隕石のごとき急降下飛び蹴り! 赤い光が鄧艾へ吸い込まれるように集まり、貫いた!
「こいつで、最後だ。だから……ありったけを! もっていけーッ!」
「生命は、君の存在を拒絶する――さあ、ゲームオーバーの時間だよ」
魔力の奔流、ふたつ。鄧艾は、己の存在すべてが消し飛ばされることを自覚した。
「ああ、そうか」
鄧艾は理解した。己が理解し得なかったものが、何かを。
ディアボロスの原動力。己らに対する怒り……敵対者の本質を。
だが理解は、もはや何も残さぬ。
すべては消し飛ばされ、消え……そして、アンゼリカの勝利を告げる鬨の声が、戦乱終わりし街に響き渡ったのである。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【落下耐性】LV1が発生!
【悲劇感知】LV1が発生!
【勝利の凱歌】LV1が発生!
【エイティーン】LV1が発生!
【クリーニング】がLV2になった!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
【ロストエナジー】がLV2になった!
【ラストリベンジ】LV1が発生!
【リザレクション】LV1が発生!
【ドレイン】がLV3になった!
最終結果:成功 |
| 完成日 | 2022年07月15日 |
| 宿敵 |
『鄧艾』を撃破!
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