リプレイ
島江・菜芽
アドリブ・連携 ばっちこい
故郷を捨てるのとっても辛いよね
皆辛かったねぇ
少しでも早く助けたい
頑張れサフィーナ・ミウ
皆を見つけてあげて!
機械とか操縦とかよくわかんないから
移動中に沢山お料理しておこう
発見したらマロを連れて声かけ
動物と女子
少しは安心して貰えるかな?
さぁ故郷に帰ろう!
でも、まずは
おなかいっぱいにして落ち着こうねっ♪
新宿島からの食材と馴染みあるサフィーナ内の食材を使って
作ったお料理【口福の伝道者】で沢山増やすよ
辛かったね、頑張ったね
よく生き抜いたね!
アマルくんや小さな子供を見つけたら一杯褒めてあげよう
きっと小さな命の君達がみんなの希望なんだよ
あ、わんこ好き?
マロさんとも遊んであげてっ☆
シャムス・ライラ
仲間と情報共有、連携
一滴の水、一口の食糧
分け合い庇い合う心こそ
千金にも勝る砂漠の宝というもの
速やかに避難民の救出を
サフィーナ・ミウにて探索
船内で休める場所の準備も
避難民を見つけ次第収容
敵がいないか、念のため周囲を確認
安全が確認出来たら
驚かさないよう丁寧に話しかける
私達は敵ではない
貴方方を助けに来たのです
この船は確かに以前はファラオが乗っていたものですが
今は私達の乗り物
それにこのままでは砂漠の暑さに倒れるばかりでしょう?
動けない者には手を貸し
小さい者は背負って移動
落ち着いたら活性治癒を使用
疲れた体を癒してほしい
怪我人は休ませて治療を
あちらでは食料を配っているようです
まずは一息ついて
アドリブ等歓迎
フルルズン・イスルーン
リターナーって飢餓に強かったんだ……。
そういえばゴーレムくん作るときに何も摂らずに何日もずーっと彫ってた覚えはある。
ような気がする。
あ、聞いてる聞いてる。帰還と復興のお仕事だよね? 行くのだ!
まずは水分のレスキューだ、リキッド・ゴーレムくん!
飲める水をザブーンと貰って、二足歩行する補給タンクゴーレムくんとして錬成!
ついでに氷雪使いで良い感じに冷却!
手っ取り早く救助に来たという証明の為に、避難民に文字通り浴びれるような水を補給してサフィーナ・ミウに誘導するのだ。
いやまあ、実際にはちゃんと容器に汲んで渡すけどね。
こういう事をできるほど有り余ってるというパフォーマンスさ。
あ、濡れタオルとかいる?
テクトラム・ギベリオ
砂上船を探すため、この砂漠の地で飲まず食わずの人海戦術だと?なんと無謀な…。
引き金の一端は私たちにもあるか…いや、やめよう。考えた所でどうにもならん。
進めサフィーナ・ミウ。まずは避難民の人命救助だ。
…とは言え、どう人々に接するべきか。
避難民は砂上船が近づくと逃げ出してしまうと言っていたな。
それならば【士気高揚】で鼓舞しつつ『勇気』ある行動をとってもらおう。
私たちは君たちに何も酷いことはしない。
船の見た目に怯えてしまうだろうが、これはもう少年ファラオの物ではない。
君たちのような境遇の者を助ける為の別の船だ。
こちらには水も食料もある。帰ろう、オアシスヘ。
アドリブ連携歓迎
クィト・メリトモナカアイス
イミアベト。
よくある名前でもないけれど、2人といないわけでもない。
んー……まぁいいか。後で考える。
というわけでサフィーナ・ミウしゅっぱーつ。
操舵席とかスフィンクスの頭の上とかに立って進行のかじ取り。
【悲劇感知】も使って耳を澄ませて、オアシスを追われた人を探す。
んむ。汝らを追うものはもうなし。
今ならオアシスに帰れる。
とりあえず我のとっておきをあげる。
モナカアイスを取り出しおもむろに食べる。他の復讐者の【口福の伝道者】で増やして子供を優先してみんなにあげる。
んむ、食べるといい。
太陽などモナカアイスの前には無力。
再び立つことになったサフィーナ・ミウの艦橋。名づけの船に乗りながらも、テクトラム・ギベリオ(砂漠の少数民族・g01318)の表情は苦かった。
「砂上船を探すため、この砂漠の地で飲まず食わずの人海戦術だと?」
砂漠の過酷さを知るテクトラムからすると、それはあまりにも無謀な方法だ。
「そういえばリターナーって飢餓に強かったんだよね。ボクもゴーレムくん作るときに、何も摂らずに何日もずーっと彫ってた覚えはある……ような気がする」
フルルズン・イスルーン(ザ・ゴーレムクラフター・g00240)はおぼろげな記憶を手繰り寄せた。確かに一般人と比べればリターナーは頑強だが、飢えも乾きも感じるし、灼熱の砂漠で活動すれば疲弊する。クロノヴェーダによって、使い潰されて良い存在ではない。
そうやってリターナーたちが探しているのは、この船。
少年ファラオを撃破し、ディアボロスは砂上船を手に入れた。そのことによりリターナーが捜索に駆り出されることになったとすれば……。
「引き金の一端は私たちにもあるか……」
考えかけて、テクトラムは小さく首を振ってその考えを振り落とした。どうにもならないことを考えるよりも、今は砂漠の民とリターナーを助けることだ。
「イミアベト……」
クィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)はアヴァタール級としてあがった名を、口の中で呟いてみた。発するに馴染みのあるその名前……だが、よくある名前ではないけれど、2人といないわけでもない。
そうなのか、違うのか。今は考えてもわからないその問いは後回しにして、クィトは操舵席に立った。
島江・菜芽(雪の妖精☆・g06056)が磨かれた石にはまったレバーやらスイッチやらをのぞきこむ。
「機械とか操縦とか、よくわかんないんだよね。えいって引いたら、レバーとかもげそうで」
「えい……あっ」
舵輪に手をかけたクィトがあげた声に、菜芽が飛び上がる。
「えっ、ほんとにもげた?」
「動いた」
ふうっと菜芽は大きく息をつくと、
「やっぱり操縦は任せた。わたしは料理作ってくるね」
自分の得意な方面を活かすことにして、厨房へと向かった。
「私は船室の準備をしてきますね」
小さな部屋に分けてしまうと不安だろうから、ある程度人数が入れる部屋が良いだろうか。あるいは、ずっと団体行動をしてきただけに、一人でそっと休みたい者もいるかもしれない。船内の見取り図で使えそうな部屋のあたりをつけると、シャムス・ライラ(極夜・g04075)は砂漠の民を受け入れる部屋を整えにかかった。
「まずは避難民の人命救助だな。進めサフィーナ・ミウ」
「サフィーナ・ミウしゅっぱーつ」
テクトラムとクィトの声に、フルルズンも慌てて操縦席につく。
「あ、そうそう。帰還と復興のお仕事だよね? ……行くのだ!」
砂漠をさまよい歩く避難民の元へ。
サフィーナ・ミウは発進した。
●
何かが来る。
アマルは、砂にかすむ目で背後を見やった。あれは……。
「ファラオの船!」
渇いて破れそうな喉で叫ぶと、振り返った皆にみるみる絶望の色が広がった。
逃げなければ。
もがくように、あえぐように、砂漠の民は力を振り絞って走り出した。
●
わらわらと逃げ出す砂漠の民。
だがその足取りは悲しいほどにふらついて、追いつくのは容易だった。
逃げられないと悟った人々は、すべての力を失ったように座り込んだ。
シャムスは遠く周囲を見渡した。見える範囲に敵の影はない。安全を確認したシャムスは、つとめて丁寧に砂漠の民に話しかけた。
「私たちは敵ではありません。貴方がたを助けに来たのです」
「だが、あの船は……」
彼らを狩る者の象徴だったに違いない砂上船をこわごわと見上げる避難民に、シャムスは首を振った。
「この船は確かに以前はファラオが乗っていたものですが、今は私たちの乗り物です」
「まさか……」
「にわかには信じがたいだろうが、これはもう少年ファラオの所持する砂上船スフィンクスではない。君たちのような境遇の者を助ける為の別の船――サフィーナ・ミウだ」
心が折れてしまった民の勇気を呼び起こそうと、テクトラムは人々の間を巡り、士気を高揚させてゆく。
「皆辛かったねぇ。でももう大丈夫」
パンツァーハウンド『歌麿』を連れた菜芽が、怖がらせないようににこにこと声をかける。動物と女子の組み合わせが、少しでも安心してもらえる要因となるようにと。
「さぞや渇いていることだろう。まずは水分のレスキューだ、リキッド・ゴーレムくん!」
フルルズンは連れてきたリキッド・ゴーレムを手で示した。
サフィーナ・ミウの飲み水をもらって、そこにコアを突っ込んだ簡易ゴーレムは、耐久力は望めない。だが、今回は避難民に浴びられるような水を提示するという目的だから問題ない。
「砂上船の中には、水も食べ物も有り余るほどある。これが証明になるかな」
容器に入れた水を、フルルズンは座り込んでいる人に渡した。当惑したように水を眺める人からいったん水を取り上げて、自分で飲んでみせたあと、残りを再度手渡す。
「もちろん毒など入っていない。そんな必要はないからね」
水を手にした避難民の女性は、少しためらったあとに飲み下した。ほうっとその口から安堵のため息がもれる。
「まだまだ水はあるよ。あ、濡れタオルとかもいる?」
フルルズンが渡した水は、人の手をするすると渡って子どもたちに届けられた。一滴の水、一口の食糧。分け合い庇い合う心こそ、千金にも勝る砂漠の宝というものだと、シャムスはその様子を尊く見やった。
「我のとっておきをあげる」
クィトはモナカアイスを取り出すと、おもむろに食べた。【口福の伝道者】の効果で増やしたモナカアイスを、避難民に配ってゆく。
「んむ、食べるといい。太陽などモナカアイスの前には無力」
手に感じる冷たさに驚きつつ、民はクィトがしていたのを真似て、モナカアイスを口に運んだ。ひんやりとした甘さが口中に広がる。砂漠に熱せられた人々には有難い甘味だろう。
現れた砂上船。
砂漠の民が抱いたのは、最初は恐怖。次いで疑い。
だがその疑いは、ディアボロスたちの言葉、水、モナカアイスでとけてゆく。
「汝らを追うものはもうなし。今ならオアシスに帰れる」
2つ目となるアイスを食べながら、クィトが言う。
避難民たちは顔を見合わせた。現に、水と食べ物を与えてくれた。害する意図は感じられない。どうする? と視線で相談する。
「私たちは君たちに何も酷いことはしない。こちらには水も食料もある。帰ろう、オアシスヘ」
テクトラムは力強く呼びかけ、
「このままでは砂漠の暑さに倒れるばかりでしょう?」
行きましょう、とシャムスが促す。
「そのお申し出、有難く受け取らせていただく」
感謝する、と頭を下げた年嵩の男性に、砂漠の民一同も揃って頭を下げる。
「決まり! さあ、故郷に帰ろう!」
菜芽は元気いっぱいの笑顔で宣言した。
動けない者には手を貸して、小さな子どもは背におぶって、シャムスは用意しておいた部屋へと避難民を案内した。
「まずは一息ついてください」
できるだけ楽な姿勢でいられるように、部屋の床には厚い布を敷き、柔らかなクッションを散らしてある。その間を、菜芽のパンツァーハウンドがしっぽを振り振り歩き回っては、撫でてくれる人に懐っこく体を摺り寄せている。
「この怪我は食料を得る際に?」
長い逃亡の旅の過酷さは、民に刻まれた傷からもうかがえた。
何かに噛まれたような手の傷から砂を落とし、熱い砂に腫れあがった足を冷やし、シャムスは活性治癒の効果を発動させた。故郷に帰ったあとも、しばらくは復興作業が必要だろう。その前に少しでも傷が……身体の傷も、心の傷も癒えるといい。
「お料理、いろいろ作ってみたんだよ」
菜芽は新宿島から持ち込んだ食材と、砂漠の民が慣れ親しんでいると思われるサフィーナ・ミウ内にあった食材の両方で作った料理を運んだ。それをディアボロスたちが手分けし、【口福の伝道者】で増やして避難民にふるまった。
「譲り合いも遠慮も今は何もいらないよ。好きなものをおなかいっぱい食べて落ち着いてねっ♪」
菜芽に勧められ、人々は料理をゆっくりと噛み締めるように口にした。
うつむいて泣いているばかりで、なにも食べていない子どもの前に、近くにいる大人が料理を取り分けた皿を置く。
「ほら、アマルも食べなさい」
アマルはこくんと頷くが、涙が食べるのを妨げる。
そんなアマルを、菜芽はぎゅうっと抱きしめた。
「辛かったね、頑張ったね」
「でも……めいわく、いっぱい、かけて……」
「何言ってるの。きっと小さな命の君たちが、みんなの希望なんだよ。辛くても、生きていてくれてありがとう! みんなみんな、そう思ってるよ」
弱い者を切り捨てるのは簡単だけれど、そうすれば希望は消えるだろう。
生き抜いてくれてありがとう。
生きられるように助けてくれてありがとう。
助けられる人がいるからこそ、ディアボロスにも力が湧き上がってくるのだから。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【口福の伝道者】LV1が発生!
【活性治癒】LV1が発生!
【液体錬成】LV1が発生!
【士気高揚】LV1が発生!
【悲劇感知】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【ドレイン】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
【ロストエナジー】LV1が発生!
●
砂漠の民を収容したサフィーナ・ミウは、彼らが後にしてきたオアシスへと向かった。
故郷に近づくにつれ、民に明るさが増してゆく。故郷に帰れるという喜び、そして助かったのだという実感。
故郷の話をし、故郷の歌を歌う彼らはもう、さまよい歩く避難民ではない。
ついに到着した故郷は、放置されていた間に埃をかぶり、荒れてしまっている箇所もあったが、砂漠の民の顔は曇らない。
夢にまで見た故郷に帰ってきたのだから。
フルルズン・イスルーン
やれることは色々あるけど、未だ彷徨ってる彼らの事を考えるなら。
ま、オアシスの許容量改善かな?
それにしても寒いとこでも暑いとこでも、居住地改善ばかりやってる気がするのだ。
ま、そのためにゴーレムが居るのさ!
ということで、開墾の時間だプロトゴーレムくん!
ボクらが居なくなっても生活できる用の【土壌改良】しよう!
この効果は去った後でも残る便利なやつなのだ。
畑を案内してもらってゴーレム耕運!
効果範囲外でも、ある程度拠点構築と砂使いとかで整備して農作しやすくしておきたいね。
で、この成果で交渉。
もしここにボク達の紹介でリターナーが来たら受け入れとかお願いしたいなぁと。
勝手なこととは思うんだけど、どうかな?
島江・菜芽
みんなに信じて貰えてよかった!
故郷の様子はどうだろ?
やっぱ、人が住んでないと砂とかにうもれちゃうのかなー
よしっ、こんな時はスライムさんの力を借りて綺麗にしちゃうよっ
オアシス内を回ってどんどん
【クリーニング】で皆が住みやすいように整えていこう!
短い時間でわたしに出来ることは少ないけど
引き続き、お料理とかはまかせてっ
ガンガン作ってどんどん増やすよ!
せめてココに残れる時間だけでもひもじい思いはさせないからね
そういえばリターナーさん達は、酷い思いしてるんだっけ?
元はといえば敵さん(に使われてただけだけど)
皆の反対はあるかも知れないけど
おなか一杯の落ち着いた時間で
一緒に暮らせるように説得できたらいいなぁ
シャムス・ライラ
仲間と情報共有、連携
まず飛翔でオアシス都市全体を俯瞰し
地形の利用、情報収集で
修復が必要な場所等を把握
また、周辺の敵等についても警戒を
図面を引いて情報共有
修復に優先順位を付けつつ
仲間や住民らと協力し
効率的に都市の修復等に努める
まずは水から
荒らされておかしな事になっていないか、水質も念の為調べ
次は、住宅や都市周辺の防御に使えそうな機構等を
さて、これで最低限生活を回すことは出来そうかな
後は、リターナー達の事だろう
住民達と丁寧に話し合い
受け入れる方向に持っていければ幸い
砂漠を彷徨い、辛い思いをしてきたのはリターナーとて同じ事
その心が分かるなら、どうかこの都市に共に住まう事を許してほしいと
アドリブ等歓迎
テクトラム・ギベリオ
人々の安堵の表情…復讐者冥利に尽きる。
さて次は交渉に復旧活動か。うむ、先ずは私たち含む全員腹拵えだ。
同じ釜の飯を食う、と言うのを聞いたことがある。
実際に生活を共にした訳ではないが、お互いを知るには飯を食う事が手っ取り早い。
腹が満たされれば、こちらの交渉も上手くいくだろう。
『料理』で宴会料理を作成する。
私も達人ではないのが、手料理を振る舞い誠意を見せる事に意味があるだろう。(『情熱』)
【口福の伝道者】も併用して人数分用意しよう。
交渉か…。
我々は砂の民だ。どんなに少ない資源でも皆で分かち合い、助け合う事ができるはず。
今尚砂を噛み締める者たちへ、どうか手を差し伸べてほしい。
アドリブ連携歓迎
元いたオアシス都市に到着すると、砂漠の民は待ちきれないようにサフィーナ・ミウを飛び出していった。
「復讐者冥利に尽きるな」
故郷に戻って来られた喜びに溢れる人々を眺め、テクトラム・ギベリオ(砂漠の少数民族・g01318)はそう呟く。
砂漠の民に、故郷に戻れることを知らせ、安全にサフィーナ・ミウで送り届ける……それはディアボロスの働きあってこそ可能となったことだ。
とはいえ、故郷に戻せばそれですべてが解決できるわけではない。
「さて次は交渉に復旧活動か」
何から手を付けようかと考えて、テクトラムは決めた。
「先ずは私たち含む全員腹拵えだ」
オアシス都市の備蓄を減らさないためには、持ち込んだ食材を調理すべきだろう。テクトラムは宴会で出せそうな料理とそれに必要な食材を、交互に思い浮かべて検討を始めた。
「みんなの家は無事かな? 人が住んでないと砂にうもれちゃったりしてそうだよね」
島江・菜芽(雪の妖精☆・g06056)は気がかりそうに、人々のあとを追ってゆく。
シャムス・ライラ(極夜・g04075)は菜芽の背を見送ると、まずは飛翔でオアシス都市を上空から俯瞰した。
端から中央に線を引いたように、破壊の跡が見える。クロノヴェーダが侵入し、目についたものを破壊しながら都市の中央へ向かった様子が、その痕跡からうかがえた。表側には門のような建物があるが、周りを囲む防壁のようなものはないから、都市への侵入は容易だったろう。
破壊の範囲は限定的だから、無事だった場所で生活は出来そうだ。旅の間に減ってしまった民の数を思えば、直さずとも住む家が足りなくなることはないだろうが、心情的なものもある。念のため住民に修復するかどうかの相談をしておこうと、シャムスは心に留めた。
だが、その前に。確かめておかなければならないことがある。
シャムスはオアシスの畔に降りた。ここが荒されてしまっていたら、あるいは毒でも流されていたら、住民の生命に関わる。
手で水を掬いあげ、透明度を確かめ、臭いをかぐ。一口水をふくんですぐに吐き出し、口内に残った味を吟味する。そして最後に、慎重に水を飲み下した。
ひんやりと水が喉を通ってゆく。
異常はなさそうだとみて、シャムスは安堵した。
そのオアシスのほど近く、雑草に覆われかけている畑では、フルルズン・イスルーン(ザ・ゴーレムクラフター・g00240)が高らかに呼ばわる。
「開墾の時間だプロトゴーレムくん!」
ごごごごご、とゴーレムが立ち上がった。砂漠の民を威嚇してしまわないように、サイズは幾分小さめにしてあるが、ゴーレムと聞いて人が思い浮かべるような、標準的な形態をしている。
見慣れぬゴーレムに身を引いた人々に、フルルズンは大丈夫と笑ってみせる。
「ゴーレムくんは、気は優しくて力持ち、おまけにとってもお役立ちなんだよ。いざ、ゴーレム耕運!」
ディアボロスがこのオアシス都市の復興に携われるのは、今この機会だけ。長期的に力を貸し続けることはできない。
だからこそフルルズンはゴーレムによって、自分たちがいなくなってからも残り続ける【土壌改良】の効果を畑に施した。すくすく育つ植物は、オアシス都市に暮らす人々の生活を支えてくれるだろう。
ついでに、効果から外れてしまう場所も、人々と力を合わせて出来る限り整えておく。なんといっても食べるものの確保は重要だろうから。
「うん、やっぱり埃、というか砂だらけになっちゃってるね」
住民と一緒に家々を見て回り、菜芽はうんうんと頷いた。扉は閉めてあっても、隙間から侵入した砂が室内にたまっている。そのせいもあって、どこもかしこも薄汚れてみえた。
よしっ、っと菜芽は腕まくり。といっても、掃除をするのは菜芽ではない。
『スライムさん達、よろしくねっ☆』
魔法の扉から、綺麗好きのモンスター、スライムを召喚する。
スライムはぷよぷよとうごめきながら、周囲に散っていった。汚れている箇所を包むようにしてクリーニングしてゆく。
建物や物品をさっぱりと清潔な状態にすると、スライムたちは再び魔法の扉をくぐり抜けて、元のダンジョンへと帰って行った。
「掃除が終わったら、ごはんだよね。テクトラムさんの料理は進んでるかな」
菜芽はぱたぱたと走って、料理を作っているテクトラムの元へと向かった。
湯の沸く音、ナイフで食材を刻む音。
長の家の厨房を借りて、テクトラムは忙しく動き回っていた。料理は得意というわけではないのだが、こういうのは情熱をもってあたればなんとかなる……はずだ。
テーブルの上には、焼きあがったばかりの平たいパンが並べられている。
鍋の中では、ひき肉とナスがトマトでふつふつと煮込まれて。
「今は何を作ってるの?」
菜芽がのぞきこんだテクトラムの手元では、バターとニンニクが炒められ、食欲をかき立てる匂いを発していた。
「モロヘイヤのスープだ。栄養状態がかなり悪そうだから、こういうものも良いだろう」
すでに細かく刻んであるモロヘイヤをテクトラムは目で示した。
「うん、きっと喜んでもらえるよ。わたしもお料理手伝うね」
「ではターメイヤを頼もうか。そこの鍋でそろそろソラマメが茹で上がるころだ」
「はーい」
手分けして作った料理を長の家の広間に並べれば、帰還祝いの宴会の始まりだ。
「同じ釜の飯を食う、というのを聞いたことがある。お互いを知るには飯を食うことが手っ取り早い。帰還の祝いに食ってくれ」
テクトラムはそう言って、まず自分から料理を食べた。続いて、菜芽、フルルズン、シャムスも積極的に料理に手を伸ばす。
ディアボロスが食べた食事は、口福の伝道者の効果で200人分となって出現する。それらは広間にいる人々に、そして広間に入りきれない人々のもとへも届けられた。
長旅で弱った人々の胃はもりもりと料理を受け入れることは出来ないようだったが、ありがたそうにじっくりと味わって食べていた。食べきれなかった分は保存され、明日以降の食料として人々の生活の支えとなる。
食事が落ち着いたのを見計らい、フルルズンは切り出した。
「食べ物もしばらくは何とかなりそうだし、畑もこれまで以上に作物が採れるようになると思う。そこで……と言ったらなんだけど、お願いがあるのだ」
オアシス都市で受け入れられる許容人数を増やそうと、畑を直し、土壌改良を行った。その成果をもとに、フルルズンは砂漠の民に頼みを持ちかける。
「もしここにボクたちの紹介でリターナーが来たら、受け入れとかお願いしたいなぁと……どうかな?」
勝手なこととは思うんだけど、と言いながらフルルズンは砂漠の民の反応を窺った。
「リターナーがここに?」
予想外の提案に、砂漠の民は戸惑っている様子だ。
「うん。酷い思いをしながら砂漠をさまよってるリターナーさんたちと、一緒に暮らしてもらえたらなって」
菜芽はそう言って、砂漠の民にリターナーが置かれている状況を説明した。
「そんなことが……」
話を聞いた人々の表情が曇るのは、自分たちが経てきた砂漠での日々を重ねてのことか。
「砂漠を彷徨い、辛い思いをしてきたのはリターナーとて同じこと。その心が分かるのは、私たちよりむしろ皆様ではないでしょうか」
シャムスの言葉は民に、太陽に焼かれ、飢餓に苛まれ。果てしない砂漠を行く苦しみを思い起こさせた。
このオアシス都市の人々はその境遇から逃れられたが、未だ苦しんでいる者がいる。
「我々は砂の民だ」
テクトラムは人々へと訴えかける。
「どんなに少ない資源でも皆で分かち合い、助け合うことができるはず。今尚砂を噛み締める者たちへ、どうか手を差し伸べてほしい」
どうしようかと見交わす砂漠の民の視線は自然と、年嵩の男性へと集まった。
返答の猶予を求めるように、男性はしばらく目を閉じた。どんな思索がされたのか知る由はないが、やがて目を開けたとき、彼の瞳に迷いの影はなかった。
「砂漠に彷徨う者をオアシスは拒まぬ。貴殿らに救われた命をもって、リターナーを受け入れよう」
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
効果1【土壌改良】LV1が発生!
【クリーニング】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
【口福の伝道者】がLV2になった!
効果2【ロストエナジー】がLV2になった!
【ドレイン】がLV2になった!
【アヴォイド】LV1が発生!
【ガードアップ】がLV2になった!
●
……あれは。
ただただ足を前に運んでいたリターナーの目が、前方に金の輝きを捉えた。
……まさか。
だがあれほどの大きさの金の物体は、そうそう無い。
……もしや。
求めるものが見つかれば、この永遠とも思える苦役から逃れられる。
……きっと。
速めるには疲れすぎた足を引きずるようにして進む彼を、ともに捜索にあたっていた仲間が追い抜いた。
まだそんなに力が残っている者がいたのか。感心してその背を眺めれば、仲間の躰にまとわりつくように、巻き付きかけた包帯がひらりひらりと靡いていた。
プターハ・カデューシアス
【賽】
勝手に復活させておいて、酷使し
…果ては覚醒させる?
ふざけるのも大概にして欲しいものです
先発隊のお陰で、リターナー受け入れの確約が取れているようですね
有り難い
ならば、話は早い
リターナーはシャムスに任せ
私はマミーの相手を
先頭にいるのがハクルでしょうか?
「名」は魂を表すモノ
呼びかけて引き戻すことも可能では
ハクル、しっかりして下さい
辛い状況でしょうが…自分を、魂を、手放してはいけない!
その力、受け入れてはいけません
指揮官を倒し
貴方と仲間を救って見せます
シャムスからリターナーの仲間に他の覚醒者の名も聞き出してもらい
呼びかけの参考にします
彼らの意識が戻り敵意が無くなったら
桜散春風で、痛み無き撃破を
シャムス・ライラ
【賽】で情報共有、連携
急ぎリターナー達の元へ
事前に飲み水を入手
彼らの乾いた喉を潤してやりたい
現地に到着したらプターハと役割分担
私はリターナー達の方を
「友達催眠」を使用し、安心させるように話しかける
もう大丈夫だ
私達は君達を助けに来た
まずは体を休めて
飲料水を渡し
活性治癒で疲労を癒し
オアシスの街を一つ復興してきた
まだ修復途中だけれど、生活する分には支障がない
オアシスは砂漠を彷徨う者を拒まない
住人達はは君達を受け入れる用意があるそうだ
ここまで本当に良く耐えた
共に行こう
彼らからマミ―になりかけの仲間の名前を聞き出し
プターハに伝え
万が一彼の危機にはフォローを
※マミー達を傷つけない方向で
アドリブ等歓迎
クィト・メリトモナカアイス
んむ。おつかれー。
汝らの探し物はここにある。
けれど。
これを報告したとして、苦役がなくなる保証も、今後もそれが続く保証もない。
汝らも逃げたいと思ったこともきっとあったはず。
逃げる場所はあそこにある。
大丈夫。サフィーナ・ミウも見つけられないへなちょこだし、きっと見つからないし。見つかっても我が守る。
リターナーたちには戦いに巻き込まれないところに避難してもらったら黄金猫拳打棒を振りかぶって「突撃のバーミーズ」。
武器を手に突撃してくるところを跳ね飛ばす。
マミーが正気に戻ったら指揮をするアヴァタール級について聞く。
んむ。なんかイミアベトとかなんとか。どんな姿なのか聞きたい。
捜索の果てに、リターナー、そして少し前までリターナーだったもの、は目的の船を見出した。
これでやっと……乾いた目を瞬かせ、スフィンクス1号機を見上げるその視界を遮るように、クィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)が現れた。
「んむ。おつかれー。汝らの探し物はここにある」
そう声をかけると、リターナーはぎょっとしたようにクィトの顔を、髪を、そして瞳を眺めた。その反応にクィトのほうが戸惑う。
「なに……?」
思わず聞いてみたが、リターナーは答えず目を逸らした。
なんだろうと訝るうちに、シャムス・ライラ(極夜・g04075)とプターハ・カデューシアス(エジプトの龍人・g03560)も駆けつけてきた。
渇き餓えた者たちが連なる光景に、プターハはこぶしを固く握りしめる。
「勝手に復活させておいて、酷使し……果ては覚醒させる? ふざけるのも大概にして欲しいものです」
人の運命を身勝手に弄び、徒消する。そのひとりひとりが持つ、想いも望みも無価値に踏みにじる。そんなクロノヴェーダへの怒りが、プターハーの中で燃え盛った。
「もう大丈夫だ。私たちは君たちを助けに来た」
弱りきったリターナーにも聞き取れるようにゆっくりと言うと、シャムスはオアシス都市で汲んできた水を飲みはじめた。リターナーたちは渇き切った目と口を開いてそれを見る。そして……シャムスが水を飲み干したと同時に、周囲に水を満たした器が出現した。
「まずは体を休めてください」
シャムスは友達催眠の効果も使用して、安心させるよう話しかけながらリターナーたちへ水を配った。
「あ、ぁ……」
飲んで良いのかというリターナーの迷いは、水への渇望の前では霧散した。いつぶりなのか思い出せない水をむさぼり飲む。
だがその中で、水に見向きもせずにアヴァタール級に報告に戻ろうとする者の姿があった。中途半端に包帯を巻きつけた彼らはもう、飢餓に苦しむリターナーからマミーへと覚醒しかけている。
リターナーの対応をしなければならないが、マミーを放ってはおけない。シャムスが泳がせた視線を受け取り、プターハはマミーの前に出た。
「アヴァタール級のもとに戻ってはなりません」
立ち塞がるプターハが目に入らぬように、マミーはなおも進み続ける。彼らの耳にはもう、ディアボロスの言葉は入らないのか。いや。
(「名は魂を表すモノ。ならば」)
プターハは覚醒しかかっている者の中で、唯一知っている名を呼ばわる。
「ハクル、しっかりして下さい」
「え、俺……?」
マミーの1体が驚いたように足を止めた。片腕をほぼ包帯が覆っている他、頭に斜めに包帯がかかり始めている。その他の場所はまだリターナーのままだが、このままにしておけばクロノヴェーダ化は進むいっぽうだ。
「自分の腕をよく見てください。貴方はマミーになりかかっています」
「覚醒……」
その現象にハクルは思い当たった。喜ばしいことなのか、忌むべきことなのか決めかねるように、じっと腕の包帯に目をやる。
「辛い状況でしょうが、自分を、魂を、手放してはいけない! その力、受け入れてはいけません」
彼をクロノヴェーダから引き戻そうと、プターハは言葉を尽くして呼びかけ続けた。
「『苦しいのならばマミーに覚醒すればよい』……」
聞かされていた言葉をこぼしたハクルに、クィトが聞く。
「ほんとに? これを報告したとして、苦役がなくなる保証はない。もし一時的になくなったとしても、それが続く保証もない」
発見すれば砂上船を探す任務はなくなるかもしれないが、次にはマミーとなってさえも辛い苦役が課せられるかもしれない。クロノヴェーダに仕えるというのは、そういうことだ。
「汝らも逃げたいと思ったことがきっとあったはず」
クィトの指摘に、リターナーの全員とマミーの一部がうなだれた。当然、逃げ出したいと思った。何度も。けれど、そう思っても逃げる場所なんて……。
「逃げる場所はあそこにある」
クィトはそう言って、サフィーナ・ミウの向こうに見えるオアシスの緑を指した。
状況が飲みこめずにいる人々に、シャムスは静かに話した。
「オアシスの街を一つ復興してきました。まだ修復途中ですが、生活する分には支障ありません」
むしろ、人より頑強なリターナーは修復の助けとなってくれそうだ。
「『オアシスは砂漠を彷徨う者を拒まない』……住人たちは君たちを受け入れる用意があるそうです」
リターナー、そしてハクルを含むマミーの一部も、振り返ってオアシスの緑に見入った。あの場所で暮らせたら、どんなにか。けれど。
「……逃げたりしたらオアシスごと滅ぼされる」
ため息がリターナーの間に広がった。逃げたリターナーを、イミアベトは見逃しはしない。
「非道な指揮官を倒し、貴方と仲間を救ってみせます。そのために私たちはここに来たのですから」
プターハが言い切ると、クィトも大丈夫と胸を張る。
「サフィーナ・ミウも見つけられないへなちょこだし、きっと見つからないし。見つかっても我が守る」
2人の言葉の力強さに、それならば、とリターナーたちは頷いた。
「ここまで本当に良く耐えた。共にいきましょう」
シャムスはリターナーたちを取りまとめた。そのあとについて行こうとするハクルを、プターハは止める。
「申し訳ありませんが、マミー化しかかっている方はいったんこちらでお待ちください。まだ説得が必要な方々もいることですし」
シャムスが聞き出してくれたマミーに覚醒した者の名前を順に呼びながら、プターハは残りの者たちへの説得を行った。仲間がオアシスに向かいかけている状況となれば、説得の難易度はぐっと下がる。
すべての説得を終えると、あとは。
「んむ。これもリターナーに戻るため」
撃破しなければ、マミーはリターナーに戻れない。クィトは黄金猫拳打棒を振り、「浮遊球形ガジェット『モナカ』突撃型」を弾き飛ばした。『モナカ』はマミーを跳ね飛ばしながら飛び回る。
『桜散りて恵み与えよ』
プターハが発生させた桜吹雪は、マミーたちを淡い桜色で包み込む。
撃破を終えたそこにいたのは、マミーではなく、疲れ切ってはいたが希望の光を目に宿したリターナーたちだった。
リターナーに戻った者たちをオアシス都市へと案内しながら、クィトは気になっていたことを尋ねてみる。
「イミアベトとかなんとか……どんな姿してる?」
「年若なお姿で、銀の髪を後ろで束ね、宝石のような緑の瞳が……」
答えるリターナーの視線はどんどんクィトから逸らされ、
「あなたと似て……います」
遂には砂漠の砂に固定された。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【通信障害】LV1が発生!
【友達催眠】LV1が発生!
【温熱適応】LV1が発生!
効果2【グロリアス】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
【ロストエナジー】がLV3になった!
●
「どれだけ待たせるのですか」
一向にリターナーたちが戻ってこないことにじれたイミアベトは、彼らの探索の痕跡を追い始めた。
イミアベトがオアシス都市の近くに来たときには、すでにサフィーナ・ミウは他のディアボロスたちの操船で新たな砂漠の民の探索に向かっており、この場所にはない。
代わりに。
そこには、ディアボロスたちが待ち構えていたのだった。
フルルズン・イスルーン
うむ、やれる分はやれたかな?
後の生活に関しては、彼らの頑張りに期待するしか無いのだ。
さてと、ふむんふむ。細かいことは知らないけど、よく似た緑の目だねぇ。
ともあれ、追跡の手は止めてもらうしか無いのだけれど。
大神に肖り槍を持て、ハングドマン・ゴーレム!
高速機動で接近戦が得意そうなのは辛いねぇ。
なので、槍で打ち合えるゴーレムを護衛に置いて、ボクは魔術知識で補助していこう。
具体的には高速詠唱で速度に対応しつつ、相手の足元を砂使いで乱し、氷雪使いで動きを鈍らせようね。
このゴーレムの片目を盗んでボクに攻撃できると思うなよー!
おや、なにかあるのかな?
ま、深くは首を突っ込むまいさ。やりたいようにやるが良いよ。
セティ・バール
(サポート)
我が身は正しき歴史を取り戻すため、蘇った。
ゆえに人を救うに理由はいらぬ。
万事、仲間への協力は惜しまぬ。
人助けは積極的に。
威圧感を与えぬよう柔らかな調子を意識。
力仕事があれば手を貸し、それを起点に話を聞く。
戦闘では武器は剣を主体に、状況に合わせたパラドクスを使用。
残留効果は戦闘に役立つものなら活用。
もしトラップを作るならば、一時的に相手の足場を制限し、狙いを絞るようなものを。
回避よりは受け流すスタイルだ。負傷は厭わぬ。
いずれのパラドクスであれ、懐に潜り込み、泥臭く挑んでいく。
世界の理に反することはせぬ。作戦遂行を阻害するような行為は無論だ。
また公序良俗を乱すような事もせぬ。
いざ、勝利のために。
鈴原・凛太郎
(サポート)
やれることがあんなら、なんでもやんぜ!
【一人称は「俺」
二人称は「お前さん」
ぶっきらぼうだが、面倒見がいい
めんどくせぇ、といいながらも自分からその面倒くさい事に首を突っ込む節がある】
復讐者としての実践は浅いから出来るだけ周りのサポートを。
あんま前線には出ないように、後方での援護メイン。砲台的な感じで出来りゃいいかな。
乱戦の場合なら…ん、あれだろ。とりあえずぶっ放しとけばなんとかなんだろ?
使える物はなんでも使ってこーぜ!
パラドクスはその時のお任せで!
探索に駆り出されていたリターナーたちは、オアシス都市へと向かった。
疲れ切ってはいるが、とぼとぼと砂漠を探索していたときとは異なり、その先に待つ新しい生活への期待をみせている。彼らの背を見送って、フルルズン・イスルーン(ザ・ゴーレムクラフター・g00240)はうむと頷いた。
「やれる分はやれたかな?」
今後リターナーが砂漠の民に受け入れられるのか、うまくやっていけるのか。後の生活に関しては、彼らの頑張りに期待するしか無い。
「がんばれるように、憂いは片付けておくからねぇ」
あとフルルズンが手を貸せるのは、リターナーを追ってくると思われるアヴァタール級の排除ぐらいだ。フルルズンはリターナーたちが来た方角とオアシス都市の間の地点に立ち、アヴァタール級の到着を待つ。
「あれ、イミアベトはいねえのか?」
パラドクストレインを降り、足早にやってきた鈴原・凛太郎(code:H・g07084)が、だだっ広い砂漠を眺め渡した。そのあとからセティ・バール(リターナーの王墓守護者・g03180)もやってくる。
「今、出待ちしてるとこ。そろそろ来ると思うんだけどね」
「そうか。リターナーが苦役から解放されたようで何よりだ」
セティは安堵したように目を閉じた。飲まず食わずで砂漠を探索させられているリターナーの話は、セティの胸をひどく痛ませていた。同じ目にあわされるリターナーが出ぬように、ここで確実にイミアベトを仕留めておかなければならない。
「あとはボスをぶちのめせば完了か。さっさと終わらせよう」
準備運動のように肩を回す凛太郎に、そうそうとフルルズンは頷く。
「あとひと暴れ、がんばろー。あ、みんなも戻ってきたかな」
オアシス都市にリターナーを送り届けてきた仲間たちが戻ってくるのに気づいて、フルルズンは手を振った。
それからほどなくして、リターナーの跡を追うイミアベトの姿が砂漠に現れた。
「ふむんふむ。細かいことは知らないけど、よく似た緑の目だねぇ」
フルルズンは近づいてくるイミアベトと、クィトの容貌を重ねて呟く。なにかありそうではあるが……今は触れずにおく。なにがあってもなくても、砂漠の民とリターナーの平穏のためには、イミアベトに足を止めてもらわねばならない。
集まっているディアボロスに不審そうな視線を向けながら、イミアベトが進路を変えずに間を突っ切って進もうとする、その目の前に、
『大神に肖り槍を持て、ハングドマン・ゴーレム!』
フルルズンは槍を持つ片目のトネリコ樹のゴーレムを召喚した。突如出現した障害物に、イミアベトは立ち止まる。だが迷う時間もなく、即座に右手のケペシュ、左手の蛇頭杖での連続攻撃を繰り出した。
「このゴーレムの片目を盗んでボクに攻撃できると思うなよー!」
フルルズンがイミアベトの足元の砂を乱して気を引き、その隙にゴーレムが手にした槍を薙ぎ払う。
ゴーレムの槍はイミアベトのむきだしの胸に傷をつけたが、イミアベトの攻撃の一部はゴーレムの妨害を越えてフルルズンにまで届いた。
「邪魔をするなら排除します」
当然のように言うイミアベトの懐へと、セティの武骨なケペシュが砂漠のサソリのようにするりともぐりこんだ。
「排除されるべきは、偽りの歴史」
湾曲した刃をもつ『太陽の使徒』は動きだけでなく、猛毒もサソリのごとくに、イミアベトに切りつけた傷口から侵入させる。
「おっ、それ俺も使えるぜ。とりあえずぶっ放しとくか」
凛太郎が同じくスコルピオンスティングをイミアベトへと叩き込む。こちらはひそやかなサソリの動きとは違い、大胆にアームキャノンに毒の効果を載せて撃ちこんだ。
無理に前に出て戦うことはしない。自らの復讐者としての実践経験を鑑みつつ、味方の援護中心に戦いを組み立てる。
「戦ってでも道をふさぐと言うのですか」
踊るように身を回転させたイミアベトの衣がふわりと広がった。手にした杖で2人からの攻撃を受け流すことにより、傷を浅手に留める。それと同時に手にした蛇頭杖を振り回しての反撃。一連の動きはよどみない。
「急いでいるのです。倒す手間をかけさせないでください」
何故邪魔だてされるのかと眉を寄せるイミアベトへ、ディアボロスたちは返答代わりに再び攻撃を叩き込むのだった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【書物解読】LV1が発生!
【罪縛りの鎖】LV2が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【ロストエナジー】がLV5になった!
クィト・メリトモナカアイス
はー。ダメな弟を持つとお姉ちゃんは大変。
汝はいっつも誰かの言うことを聞いてばかり。
だから汝は愚かな弟と書いて愚弟なんだぞ。
(なお自分の言うことを聞かないと怒る。姉は我儘なのだ)
お説教は汝じゃない汝にしよう。
今日はお仕置き。
「天に坐すは二つ国の庇護者」でくるりくるりと回りながら愚弟の攻撃を受け流しつつ連撃。
おぉ? 我の真似……?
愚弟にしては可愛げがある。けど。
同じ技で我に勝とうとか生意気。
「ダンス」を踊るような動きで翻弄。「残像」で惑わせて黄金猫拳打棒で頭を全力でぶん殴る。
お仕置きのげんこつ。とりゃー。
お姉ちゃんたちに感謝するといい。
きっと正気に戻ったら汝は後悔してた。
シャムス・ライラ
【賽】
仲間と情報共有、連携
命を削る程酷使して見返りもない
上に立つ者として有り得ぬ事
民は、道具ではない
クィト殿の弟君と伺いましたが
加減はいたしませんよ?
接近戦が得意と見た
ならば地形の利用、情報収集し、敵を待ち伏せ
精神集中で敵の気配を探りつつ
攻撃を予想、トラップ生成で周囲に足絡め用のロープトラップを
砂に埋め、偽装しつつ複数設置
近づかなければ攻撃できぬのなら引っかかるはず
隙が出来ればそれに乗じ、ネメシスモードでピラミッドコンバット
敵攻撃はジャンプと一撃離脱、飛翔で間合いを取り損害を減らし
プターハの攻撃に繋げるようボウガンで攪乱
プターハの苦手能力攻撃はディフェンス
止めは可能ならクィト殿に
アドリブ等歓迎
プターハ・カデューシアス
【賽】シャムスと息の合った連携を
クロノスの貴方も、悲劇の連鎖に巻き込まれた一人だというのは承知している
…ならば、尚更
クィト様の為にも、複製にさえ罪を犯させる訳にはいきません
覚悟して下さい!
シャムスが作った隙を突いて
青龍を呼び、水流での攻撃を
反撃の連擊は、正面から受けて捕らえ、押さえ込めれば
クィト様の攻撃への助けにもなるでしょうか?
シャムスの苦手能力への攻撃には積極的にディフェンスを
偽神が死者蘇生を行っている理由
それは、戦力と信仰心を同時に手に入れる手段だからなのでしょう
そのせいで、どれ程の悲劇が生まれたのか
生き返ったつかの間の喜びが絶望に変わる
そんな事を繰り返さぬよう
早く、元凶を突き止めねば
「押し通るよりも排除するほうが早そうですね」
この先には行かせないという意志を込めたディアボロスの攻撃に、イミアベトは改めて武器を構え直した。
「リターナーのところに行かせてもらいます。出来は悪くとも、探索には必要なので」
イミアベトの言いざまに、シャムス・ライラ(極夜・g04075)は疲れ切ったリターナーたちの姿を思い出す。彼らの命を削るほど酷使しておきながら、見返りもなければ感謝もない。上に立つ者としてあり得ぬことだ。
「加減はいたしませんよ」
言葉を投げながらも、シャムスの気にかかるのは、クィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)のこと。
そのクィトは、イミアベトと皆のやりとりに、はーと大きく息をついた。
「ダメな弟を持つとお姉ちゃんは大変」
やれやれと呆れたように両手を腰に当てると、叱る口調で言う。
「汝はいっつも誰かの言うことを聞いてばかり。だから汝は愚かな弟と書いて愚弟なんだぞ」
その誰か、を姉である自分がほぼ占めていたことは棚に上げておく。
「クロノスの貴方も、悲劇の連鎖に巻き込まれた一人だというのは承知……ですが、それならば尚更、クィト様の為にも、複製にさえ罪を犯させる訳にはいきません」
お覚悟を、とプターハ・カデューシアス(エジプトの龍人・g03560)はイミアベトへと杖を突きつけた。
「ん。お説教は汝じゃない汝にしよう」
ここにいるのは、クロノス級クロノヴェーダの姿をうつしただけのアヴァタール級。話をするならば、相手は目の前のアヴァタール級ではない。だから、とクィトは黄金猫拳打棒を掲げ。
「――今日するのはお仕置き」
くるくるひらりと、回り踊るような動きの中、イミアベトを打ち据えようと猫拳打棒をふるう。するとイミアベトも黄金の蛇の巻き付く意匠の杖を手に、同じ動きを始めた。
「おぉ? 我の真似……?」
驚いた拍子にイミアベトの杖に流されそうになり、慌ててクィトは棒を握り直す。
「愚弟にしては可愛げがある。けど」
抑え込むように杖を受け流し、クィトは肉球のついた先端部分でイミアベトを殴りつけた。
「同じ技で我に勝とうとか生意気」
「くっ……」
離れ際にクィトにかけられた声に悔しげに顔をしかめた……と見た次の瞬間には、イミアベトはひそやかにシャムスの背後へと忍び寄る。『喧騒へ捧ぐ宵の峰』。その歩法は音もなく、敵の不意をつく。
だが、その忍ぶ足に絡みつくものがあった。シャムスが仕掛けておいた、ロープトラップだ。イミアベトの意識がクィトに向いているうちに、地形を利用し、攻撃を予測した罠を設置しておいたそのうちの1本に、足が引っかかったのだ。
罠がイミアベトの動きを妨げることはない。ただ、ロープに目を落として戻す、その瞬きの間、隙が生まれた。
鋭く振られたケペシュを、シャムスはわずかな隙に乗じて飛びのいて避けた。イミアベトの不意打ちはかすり傷をつけたのみ。
対して、ネメシス化したシャムスの呼び出したピラミッドから放出される力は、激しくイミアベトを打った。
体勢を立て直そうとしたイミアベトの足元で、踏み込まれた砂が鳴る。だがその足を動かすより早く。
『青龍よ、全てを飲み込め』
プターハが高々とカデューシアスをかかげた。砂漠に突如生まれた清流は、うねり捩り合わさり青き龍と化す。龍は清らかな水を散らしながら飛び、イミアベトの胴体に喰らいついた。
まともに青龍乱舞をくらったイミアベトは、喰らいつかれた痛みに息を詰めながらも両手の武器をかざし、プターハへと飛び掛かった。
右手のケペシュと左手の蛇頭杖。斬りつけ殴りつけ、目にも止まらぬ連続攻撃を、プターハは避けず抱え込むように押さえつける。
「プターハ!」
危険だとみたシャムスが、牽制の矢をイミアベトの足元に射かけ、攻撃の勢いをそごうと試みるが、プターハが押さえる下で刃が肌を切り裂き、杖がみぞおちを突く。
その痛みにもゆるがぬ声で、プターハは呼ばわった。
「クィト様!」
走り込んだクィトが黄金猫拳打棒を振り上げた。と同時に、プターハから逃れたイミアベトが蛇頭杖で応戦する。
くるりくるり、クィトが回る。
くるりくるり、イミアベトが回る。
まるで2人あわせてダンスを踊ってでもいるように。
けれどこれは戦い。
「お仕置きのげんこつ。とりゃー」
蛇頭杖を払った黄金猫拳打棒を返しざま、クィトはイミアベトの脳天を全力でぶん殴った。
まったく容赦のないその一撃が、イミアベトに残されていた体力を削り切った。
イミアベトは物も言えずに砂に倒れ伏す。
砂に顔を埋めて動かなくなった弟の姿をしたアヴァタール級を、クィトの緑の目が静かに見下ろした……。
砂漠にパラドクストレインが到着する。
1つの事件の終わりを告げて。
「偽神が死者蘇生を行っている理由は、戦力と信仰心を同時に手に入れる手段だからなのでしょう。そこからどれほどの悲劇が生まれたのか」
生き返ったつかの間の喜びが絶望に変わる。そんな事を繰り返さぬよう、一刻も早く、元凶を突き止めねば。そう心に決めながら、プターハはパラドクストレインに乗り込んだ。
クィトはパラドクストレインに足をかけながら、一度だけ砂漠を振り向く。
「お姉ちゃんたちに感謝するといい。きっと正気に戻ったら汝は後悔してた」
人類史改竄術式『刻逆』。それによって運命を狂わされた人の多さを思いながら、ディアボロスたちは帰路についたのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【壁歩き】LV1が発生!
【トラップ生成】LV1が発生!
【水源】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV2になった!
【ガードアップ】がLV3になった!
【ラストリベンジ】LV1が発生!