苦しみを捧げよと筋肉が謳う(作者 泰月
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#獣神王朝エジプト  #拒絶儀式の小ピラミッド  #大いなるトート 

●祈りマッスル
 旧都メンフィス外周に、幾つもの小ピラミッドが並んでいる。
 その内の一つの中にある、祈りの部屋。
 儀式を行う為のその空間では、1人のマミーが祈りを捧げていた。
「――既に幾つかの! 小ピラミッドが! やられたようだなっ! 不甲斐ない!」
 声を上げながら、筋骨隆々の巨躯を誇示するかのような様々なポージングを取っているようにしか見えないのだが、これでも祈りである。
「大いなるトートよ! 貴方様の素晴らしい儀式魔術を! このオジマンディアスが! 完成させてみせましょう! 我輩の! 筋肉に! かけて!」
 祈っているのである。
「例えディアボロスの侵入があろうとも! 既に滅ぼした筈の者達の筋肉など! 我輩たちの筋肉なら恐るるに足らず! 巡回は任せたぞ! 女神ハトメヒトの加護を受けしウーパー戦士達よ!」
「「「ウパッ!」」」
 オジマンディアスを名乗るマミーの指令とポージングに返したのは、負けず劣らずの屈強な体躯にウーパールーパーの頭部を持つ戦士の集団であった。

●避けられない筋肉
「……と言う事になっているみたいでしてー……」
 パラドクストレインから感知した情報を集まったディアボロス達に伝えたライラ・バルターグ(人間の時間神官・g03371)は、何だか遠い目になっていた。
 大いなるトート。
 排斥のオベリスクの建造や、岩窟墳墓迷宮でリターナーを争わせクロノヴェーダに覚醒させようとしていた黒幕が、エジプト神話で知恵を司る神の名を持つ、ジェネラル級のエンネアドであると判明したのは少し前の事。
 同時に、トートが『重要拠点へのディアボロスの侵入を禁止する儀式魔術』を行おうとしている事も判明し、ディアボロス達は儀式拠点である小ピラミッドを破壊してきた。
 ライラが感知したのも、残りの小ピラミッドの一つの内部の様子である。
「この儀式は……止めなければまずいものです……」
 遠い目なままのライラが言う通り、儀式の成功を許せば、『旧都メンフィス』『ギザのピラミッド神殿』が、攻略不能な状態になってしまう。
 避けては通れないのだ。
 どんなに汗臭そうなピラミッドでも。

「気を取り直して、情報を整理しますね」
 表情を戻したライラが、説明を続ける。
 小ピラミッドと言っても、10階建てのビルくらいの大きさがある。
 旧都メンフィスの外壁の外にあるので、近づくのも入るのも簡単だ。
「ですが、これまで攻略された小ピラミッドと同じ問題があります。1つは内部が迷宮化している事です」
 ウーパー戦士の群れが巡回しているので、探索には注意が必要だ。
「もう1つは多くの生贄の存在です。出来れば助けて頂きたい所ですが……」
 小ピラミッドには、多くの一般人が生贄として運び込まれている。神への祈りを捧げるようにと集められた先は、ピラミッドの地下に作られた竪穴だ。
「対して、オジマンディアスのいる祈りの部屋は、ピラミッドのほぼ最上部にあります」
 迷宮の上部と下部に、討伐対象と救助対象が分けられている。
 それだけなら、いやらしい造りと言うだけなのだが――。
「儀式が始まると、祈りの部屋には『ディアボロスを拒絶する力』が広がり、時間が経つほどにディアボロスの能力が抑制されてしまいます。一方、地下の竪穴は壁や床が砂に戻って崩れてしまいます」
 時間が経てば経つだけ、祈りの部屋での戦いが不利になる。
 だが救出が遅れれば、生贄は砂の中に生き埋めだ。パラドクスの力を上手く使えばそこからでも助けられはするだろうが――。
 上を優先するか、下を優先するのか。
 それともどちらも同時に探索するか。
 いずれにせよ、時間との勝負になるだろう。

「厄介な儀式魔術ですが、旧都メンフィスやピラミッド神殿がエンネアドにとって『そうまでして守りたい場所』という証かもしれません」
 この状況は、ディアボロスが敵を追い詰めている事の現れかもしれない。
「それを確かめる為にも、残る小ピラミッドを攻略していきましょう」

●ほんの少し未来の光景
「神よ……」
「トート様……」
 100人ほどの老若男女の祈りの声が、地下の空間に木霊する。
 ――ザァッ。
(「何の音だ……?」)
 混ざった何かが崩れるような音。それを訝しんだ男が、音の方に視線を向ける。
「な……か、壁が崩れて!?」
 気づいた時にはもう、壁が砂と変わって崩れ出していた。
「これは……神よ。これも神の試練なのですか?」
「祈ってる場合じゃないぞ。逃げないと」
 困惑しつつも祈りを続けようとする者もいれば、逃げようとする者もいる。
 だが石畳に見えていた足元も、壁同様、『魔術的に固められていただけ』で、今や砂に変わっていた。
 この竪穴は、生贄達の生き埋めの苦しみを儀式魔術の糧とする為に作られた空間。

 故に――ある筈がない。逃げ場など。


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●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【飛翔】
2
周囲が、ディアボロスが飛行できる世界に変わる。飛行時は「効果LV×50m」までの高さを、最高時速「効果LV×90km」で移動できる。
※飛行中は非常に目立つ為、多数のクロノヴェーダが警戒中の地域では、集中攻撃される危険がある。
【怪力無双】
2
周囲が、ディアボロスが怪力を発揮する世界に変わる。全力で力仕事をするならば「効果LV×3トン」までの物品を持ち上げる事が可能になる。
【照明】
1
ディアボロスの周囲「効果LV×20m」の空間が昼と同じ明るさに変化する。壁などで隔てられた場所にも効果が発揮される。
【フライトドローン】
1
最高時速「効果LV×20km」で、人間大の生物1体を乗せて飛べるドローンが多数出現する。ディアボロスは、ドローンの1つに簡単な命令を出せる。
【避難勧告】
2
周囲の危険な地域に、赤い光が明滅しサイレンが鳴り響く。範囲内の一般人は、その地域から脱出を始める。効果LVが高い程、避難が素早く完了する。
【セルフクラフト】
1
周囲が、ディアボロスが、一辺が1mの「コンクリートの立方体」を最大「効果LV×1個」まで組み合わせた壁を出現させられる世界に変わる。
【隔離眼】
1
ディアボロスが、目視した「効果LV×100kg」までの物品(生物やクロノ・オブジェクトは不可)を安全な異空間に隔離可能になる。解除すると、物品は元の場所に戻る。
【光学迷彩】
1
隠れたディアボロスは発見困難という世界法則を発生させる。隠れたディアボロスが環境に合った迷彩模様で覆われ、発見される確率が「効果LV1ごとに半減」する。
【完全視界】
1
周囲が、ディアボロスの視界が暗闇や霧などで邪魔されない世界に変わる。自分と手をつないだ「効果LV×3人」までの一般人にも効果を及ぼせる。
【植物活性】
1
周囲が、ディアボロスが指定した通常の植物が「効果LV×20倍」の速度で成長し、成長に光や水、栄養を必要としない世界に変わる。
【建造物分解】
3
周囲の建造物が、ディアボロスが望めば1分間に「効果LV×1トン」まで分解され、利用可能な資源に変化するようになる。同意しない人間がいる建造物は分解されない。
【パラドクス通信】
2
周囲のディアボロス全員の元にディアボロス専用の小型通信機が現れ、「効果LV×9km半径内」にいるディアボロス同士で通信が可能となる。この通信は盗聴されない。

効果2

【能力値アップ】LV2 / 【命中アップ】LV5(最大) / 【ダメージアップ】LV3 / 【ガードアップ】LV4 / 【アクティベイト】LV1 / 【アヴォイド】LV1 / 【ダブル】LV1 / 【ロストエナジー】LV1

●マスターより

泰月
 泰月(たいげつ)です。
 お久しぶりになってしまいました。
 もう春ですね。
 小ピラミッド攻略、頑張りましょう。

●選択肢について
 まず【②】が鍵マーク付きです。攻略しないと【④】のボス戦が始まりません。

 迷宮化したピラミッド内部は、外から見たピラミッドの大きさよりも広い迷路となっています。
 何処も『大人が2人並んで歩く』のに困らない程度の広さはあります。傾斜がきつめの箇所が点在するようです。大腿筋に効きそうですね。

 大きく分けて、上に進む道と下に進む道がありますので、『上に向かう』か『下に向かうか』を指定して下さい。
 その数によって、どちらが優先されたか(或いは同時)、が決まる事になります。

 【①】は、【②】の結果によって、到着時点の状況が変わります。
 探索で下を優先すれば、OPのラストシーン直前くらいに到着可能です。

 【③】は、『ウーパー戦士』です。魚の女神の加護を受けてるらしいです。いっぱいいます。迷宮を巡回警備してます。
 つまりどこで遭遇してもおかしくないです。
 敵がばらけていると言う事でもあるので、プレイング次第で有利に戦えます。

 なお全滅させずスルーしてボスに行く事も出来ます。

 【④】がオジマンディアス、と名乗るマミーです。ネメス(頭巾)の下はスキンヘッドらしいです。ハゲじゃない。
 ディアボロスの戦闘能力が制限された部屋での戦闘です。
 制限の強さは、到着にかかった時間によります。

 【④】をクリアすると、シナリオ成功です。
 同時に小ピラミッドが崩壊するので、この時点でクリアしていない選択肢は『クリアしていない』と言う扱いになります。

 ではでは、よろしければご参加下さい。
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このシナリオは完結しました。



発言期間は終了しました。


リプレイ


ネリリ・ラヴラン
たとえ本当に神様だったりしても、望まない人を苦しめるのは許しちゃいけないよね。
望んでいるんだったら…うん、やっぱりそれでも止めたいかな。クロノヴェーダさん達が神様だって認める気にはなれないものね。

*下層を探索するよ

懐中電灯くらいなら持っていっても良いかしら?
光が灯っていても影になる所に罠とかあるかもしれないしね。

移動中は”夜蝶の悪戯”で呼び出した揚羽蝶を、哨戒に使って安全を確かめながら、急げる所は急ぎたいね。でも、敵さんが居るときは、急がば回れで、避けられる戦いは避けるよ。

単独行動はダメで、なるべくみんな一緒に、やれる事を協力しながら進もうね。

アドリブと連携は歓迎だよ。


魏・鋼
『下層部を探索』

なるほど
時間をかけるほど儀式が進み戦況は苦しくなる
しかし敵将を優先すれば民は生贄となり魔術の糧となる
ままならんものですな

ならば私は民を助けることを優先させていただきましょう
なに、その分早く駆け抜ければ良いだけの事
行くぞ、我が愛馬よ

「記憶術」で内部構造を記憶しつつ、今までの「戦闘知識」から城壁等の構造を思い出して内部の構造の「看破」に努めます
また、移動に際しては愛馬に「騎乗」して素早くかけぬけ邪魔をする仕掛けや敵は「薙ぎ払い」「両断」し、無生物の仕掛けで鍵等の仕掛けを解くのに必要な物なら【隔離眼】で目視して異空間に収納してしまい、手間を減らして効率化、仕掛けの無効化に努めましょう


結島・詩葉芭
『下層部を探索』

「…………ほんのり、すっぱいかおりが、しますね」

お菓子やご飯の香りなら深呼吸したいところでしたけれど
ピラミッド内では換気もできないのでしょう
マヒするまで鼻を覆ってゆきます

暗い色のローブを頭から被り
ピラミッド内の陰から陰へ隠れながら移動
【光学迷彩】、仲間の「完全視界」も掛けておきます

進む前には周囲の気配や物音を確認
見回りウーパーさんと出会わないよう注意しながら
こっそり素早く地下空間を目指します

わたしたちが通って来た道の足元、壁の下側
目立たない位置に一定ずつ、矢印をつけていきます
無事に助けられた方たちへ
出口の御案内です


クィト・メリトモナカアイス
『上層部を探索』
あつい。あついのはいつものことだけど。
なんかこう……むわっとする。気がする。

んむ。そっちは任せた。我は上層の祈りの部屋へ続く道を探す。

敢えて明かりは付けず、ピラミッド迷宮の暗がりを闇に紛れるようにし、ウーパー戦士から身を隠してピラミッドを進む。
暗くて視界が悪いのは【完全視界】でカバーし、遠くまで目で「観察」「偵察」「情報収集」、可能な限りウーパー戦士を避けていく。

んーむ。それにしても……へんないきもの。
どこか他のディヴィジョンからへんな影響受けたのかな……?


菱神・桐梧
アドリブ連携大好き
『上へ向かう』

さてと、人助けは向こうにお任せだ。
こっちは儀式の邪魔しに行くとするか。
奴らの筋肉がどんなもんか見ておきたいしな。

とりあえず上に登っていけば良いんだろうが……
巡回が多くなる方へ行ってみるか
祈りの部屋が近けりゃ警備も自ずと増えるはずだ
見つからない様灯りは付けずに影に潜みながら進む
出来れば【完全視界】でも使えりゃ良いが

巡回を突破するために必要ならその辺の小石でも【投擲】して【撹乱】
気を引いているうちに【ダッシュ】で進んで行くぜ


テクトラム・ギベリオ
このピラミッド、なぜか妙に神聖さに欠けている気が…。
いや、強大な力を感じる。用心して【上層部】へ向かおう。

案内人は迷宮化していると言っていた。…遠い目をしながら。
サーヴァントの『毛玉』を喚び、『光使い』で敵に気付かれないよう極力小さな光で道を照らす。
また【飛翔】しながら罠や仕掛けを避けつつ上を目指そう。
浮かんでしまえば足音も抑えられる。
もし何か破壊が必要なら『斬撃』で対応する。

しかし熱気が凄いな…閉鎖された空間だからか?
石造りのピラミッドならむしろ涼しい筈だが…。
この空気は『浄化』できないだろうか?(割と本気)

まだまだ先は長い。バテてくれるなよ、毛玉。

アドリブ連携歓迎


●ピラミッドであってピラミッドでないもの
 旧都メンフィスの周りに並ぶ、小ピラミッド。
「このピラミッド、なぜか妙に神聖さに欠けている気が……」
 その入り口すぐの広間の中で、テクトラム・ギベリオ(砂漠の少数民族・g01318)は微妙な違和感に首を傾げていた。
「んむ。ここ、ピラミッドだけど王墓じゃないからだと思う」
「ああ、成程な」
 クィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)の言葉に、テクトラムは得心がいったように頷いた。
 ピラミッドの外には、北側の一角に、まるで神殿の様な造りの柱を並べた入口が備えられていた。
 けれどもこの小ピラミッドは、王墓として造られていない。拒絶儀式の拠点として造られたものだ。
「強大な力を感じはするのだがな?」
 テクトラムの感じる『力』は、その拒絶儀式のものだろう。
 どれだけピラミッドらしい外観にした所で、当の拒絶対象であるディアボロスが神聖さに欠けていると感じられるのも、当然の事である。
 2人が特に違和感を覚えたのは、かつてのピラミッドを知っているからか。
「なるほど。時間をかけるほど戦況が苦しくなると言うのも頷けますな」
 拒絶の力自体は、他のディアボロスも感じ取っている。魏・鋼(一臂之力・g05688)も、腕を組んだまま難しそうな顔で頷いた。
「しかし、敵将を優先すれば民は生贄となり魔術の糧となる――ままならんものですな」
 鋼を難しい顔にさせたのは、広間から続く2つの通路。
 片方は上り坂で、もう片方は下り坂が続いているのが見て取れる。もう既に、ここで道が分かれていた。ここはもう、ピラミッドの中に作られた迷宮の中と言う事か。
「さてと、人助けは任せるぜ。俺はこっちで儀式の邪魔しに行くとする」
「任されましょう。私は民を助けることを優先させていただく」
 そんな迷宮の中で、菱神・桐梧(喧嘩屋・g05613)と鋼は、迷わずに別の通路へと向き直った。
 見える上り坂と下り坂。そして、『強大な力』の気配。それらを合わせれば、どちらの道がどちらに通じているか、考えるまでもない。
「行くぞ、我が愛馬よ」
 言うが早いか、鋼は隣に出現させた白い無双馬に飛び乗って、下り坂の通路へと駆け出して行った。
「待って! なるべくみんな一緒に――」
 どんどん遠くなる蹄の音に、ネリリ・ラヴラン(★クソザコちゃーむ★・g04086)が言いかけた言葉が、尻すぼみに消えていく。
「もう……下層に行きますね」
 行ってしまったものは、仕方がない。
 ネリリは鋼が向かったのと同じ通路へと、小走りに向かっていく。
「待って。わたしも一緒に行きます」
 そのすぐ後に、結島・詩葉芭(インセクティアの神算軍師・g02796)が続いた。
「んむ。そっちは任せた」
 そんな2人に、クィトが背中を向ける。
「我はあっちで、上層の祈りの部屋へ続く道を探す」
「案内人は迷宮化していると言っていた。……遠い目をしながら。用心されよ」
 既に歩き出している桐梧に続いて、クィトとテクトラムも上り坂の見える通路へ向かっていった。

●上層へ~闇を進みて出会う存在
 上り坂で始まる通路に足を踏み入れた、クィト、桐梧、テクトラムの3人。
 最初の内は、まだ砂漠から差し込んで広間の石畳で反射した光が幾らか届いていたが、そんなものが長く届く筈もない。光の明るさは、距離が伸びる程に弱くなっていくものだ。
 最上部を目指した3人の道は、程なく闇に包まれた。
「む? これは……行き止まりか?」
 目前に迫っていた壁にぶつかりそうになって、テクトラムが足を止めた。
 どこかで道を間違えたのだろうか。
「どうする? 光で照らす事は出来るぞ」
「いや。戻るにせよ、見つからない様にするなら、灯りは付けずに行くべきだと思う」
「んむ。敢えて明かりは付けずに進もう」
 互いの姿も満足に見えない闇の中で、光が要るかと問うテクトラムに、桐梧とクィトが不要と返す。
 会話でもしなければ、お互いの位置すら把握できない暗闇の中。その不便さと利点は、改めて論じる必要もないだろう。この状況は利用できる。
 けれども、見えるに越した事はない。
 要は周りを明るくしなくとも、視えるようになれば良いのだ。
「視界が悪いのはカバーするね。『モナカ』反撃型」
 クィトが告げた瞬間、その背後に球体型ガジェットが現れた。

 ――反撃のアメリカンショートヘア。

 ボッと、一瞬灯った炎が暗闇を照らす。灯りと言うには余りにも短い輝き。ほんの刹那の炎光の閃き。クィトのガジェットがどんなデザインだったのかも、他の2人には見えていなかっただろう。しかしその炎光は、ディアボロス達に暗闇に視界を邪魔されない残留効果を齎した。
「ふむ。これで足音を抑えられば、こちらは見えたまま無音で進めるな」
 一気にクリアになった視界に小さな笑みを浮かべながら、テクトラムが丸々とした猫――これでもスフィンクスな『毛玉』に指示をする。
 ぶにゃ、と毛玉が一声鳴けば、テクトラムの足がふわりと床から浮かび上がった。
「【飛翔】をかけた。浮かんでしまえば、足音は立たなかろう」
「……2人とも、良く考えてんな」
 あっという間に改善された状況に、桐梧が苦笑を浮かべる。
 出来れば【完全視界】でも使えれば良い――とは考えていた。考えてはいただけだったが、あっという間にそれ以上に良い状況になるとは。
「ま、その分、出来る事はするさ」
 昼間の様に見えるようになったからこそ桐梧が気づいた、目の前の壁の不自然さ。
 屈めば届きそうな低い位置に、指をかけられそうな窪みがある。
「――ふぅ」
 そこに指をかけ、桐梧は大きく息を吐いた。
 呼気と共に全身を弛緩させ――。
「っらぁ!」
 直後、桐梧の両腕に一気に力が籠められた。
 インスタント・ビルドアップ。
 脱力状態を利用した、一時的な筋力強化の技術。桐梧の両手があっさりと壁を持ち上げる。そのまま壁は上にスライドして、天井の中に消えていった。

 壁の仕掛けの奥に進んだ3人は、取り敢えず『ナニカ』の気配のする方へ向かう事にした。
 オジマンディアスとやらがいる祈りの部屋の近くなら、巡回の敵も増える筈。気配の多い方へ向かえば、目指すゴールに辿り着けるかもしれない。
 だが――進むにつれて、なんだか暑くなって来た。
「しかし熱気が凄いな……」
 テクトラムの頬を伝った汗が、水滴となって床に落ちる。
「んむ。あつい」
 頷くクィトも、半眼になっている。
「閉鎖された空間だからか? いや、石造りのピラミッドならむしろ涼しい筈だが……」
「あついのはいつものことだけど。なんかこう……むわっとする。気がする」
 こんなに暑いピラミッドなんて知らない。
 2人の違和感の答えは、程なく見えて来た。
「「「「ウパッ! ウパッ! ウパッ! ウパッ!」」」」
 背中で腕を組んでしゃがんだ格好で、ぴょこぴょこと跳びながら――要するにウサギ跳びで、緩やかな上り坂の先の十字路を横切っていたウーパー戦士達の集団という答えが。
「何だアレは……巡回なのか、筋トレなのか、どっちだ」
「……へんないきもの」
 桐梧は彼らの行動の意図を掴めず、クィトはその存在自体に。2人とも、内心頭を抱える。
「あれがこの空気の元凶か……『浄化』できないだろうか?」
 テクトラムは、真顔だった。
「どこか他のディヴィジョンからへんな影響受けたのかな……?」
「さてな。ドーピングした筋肉ってわけでもなさそうだが」
 クィトと桐梧も真顔で返すが、浄化云々以前に問題がある。
「「「「ウパッ! ウパッ! ウパッ! ウパッ!」」」」
 ――遅いのだ。
 ウサギ跳びで移動しているのだから、さもありなんと言った所だが。
 はっきり言って、邪魔である。
「取り敢えず、これでも投げてみるか」
 桐梧がポケットに突っ込んで出した掌には、小石が握られていた。パラドクストレインを降りた後で拾っておいたものだ。
「気を引ければ良いんだが――なっ!」
 ウーパー戦士の頭上を越える様に、桐梧は小石をぶん投げた。

 カーンッ!

 小石が落ちた音が妙に大きく響いて、カラカラコロカラと転がる音が小さく続く。
「「「「ウパァッ!?」」」」
 その音に反応したウーパー戦士達が、ウサギ跳びから一気に膝を伸ばして立ち上がると、音の方へダッシュで駆けていった。
「今の内だ」
 その背後を、3人は音を立てない様、静かに飛んで抜けて行く。
 同じことを何度か繰り返す内に――拒絶の力を特に強く感じる扉が見えて来た。

●下層へ~明るさの意図
 一方、その頃。
 別のルートへと進んだネリリは、薄暗い十字路の真ん中に立っていた。
「行って」
 広げた掌から飛び立ったのは、魔術で出現させた夜色の揚羽蝶。

 夜蝶の悪戯――トリック・トリック。

 ひらひらと飛んだ蝶は、角を曲がってその向こうへと消えていく。
「――うん。敵はいないよ」
 ややあって、ネリリが短く告げた。
「ああ、でも駄目ね。敵も罠もないけど、この先は行き止まり。ハズレね」
 蝶を飛ばしたその場所から一歩も動かずとも、ネリリには先が視えていた。
 魔術的な繋がりによって、夜蝶の視覚は術者と共有されている。
「はずれのしるし、つけておきますね」
 ネリリに頷いて、詩葉芭は通路の壁際に膝をついた。
 油を使った類の照明具が幾つか壁についているが、その光が届き切らずに生じている陰の部分がある。更に床との境目ギリギリの目立たない位置に、詩葉芭は斜め左右に2本の線を刻み込む。
 それは帰る時の為の道標。これを見れば、生贄達を助けた後で、帰りに迷う心配は少なくなる。
 この位置ならば、ネリリが最終人類史から持ってきた懐中電灯の光を当てたりしなければ、敵に見つかる事もないだろう。
「それにしても、なんでこんなにあかるいのでしょう?」
 屈んでついた砂を膝から払いながら、詩葉芭が小さく首を傾げる。
 上へ行ったクィトによる【完全視界】がかかる前でも、歩くに困らない程度には明るかった。
 明るいからこそ、詩葉芭がしるしを刻める陰になる場所が生じているのだ。
 敵がピラミッド内部を迷宮化したのは、ディアボロスが来るのを見越しての事だろう。であるのなら、灯りなどない方が良いに決まっている。
 上層へ向かう方の通路はそうなっているとは、この時点では詩葉芭もネリリも知る由もない。
「……最後に苦しめるため、かも」
 けれどもネリリが思いついた、ひとつの可能性。
 暗闇というものは、人を不安にさせる。或いは、人が本能的に闇を恐れる、と言うべきか。いずれにせよ、エンネアドがこのピラミッドに人々を集めたのは、生き埋めにして儀式の糧とする為。
 生き埋めのその瞬間の苦痛を最大限に活かすのなら、道中で徒に不安を与えるのは、むしろ儀式のノイズになるのかもしれない。不安や苦痛とて、続けば慣れるものだから。
(「まるで神様気取り――クロノヴェーダさん達が神様だって認める気にはなれないわね。たとえ本当に神様だったりしても、望まない人を苦しめるのは許しちゃいけないよね」)
 もしも生贄にされた人々がそれを望んでいるのだとしても、それでも止めたいと、ネリリは胸中で呟く。
「もしそうなら……かんきもしてほしかったです」
 そこに響いた詩葉芭の溜息と、何とも形容しがたい臭いが、ネリリを思考から引き戻した。
「…………ほんのりだった、すっぱいかおりが、だんだんつよくなってきました……」
 ローブと同じ暗い色の布で鼻と口元を覆っていても遮れなくなった臭いに、詩葉芭が眉を顰める。
「……急げる所は急ぎたいね」
 特にそうした対策をしていなかったネリリには、たまらない状況であろう。
「お菓子やご飯の香りなら、深呼吸したいところでしたけれど」
 良い香りを想像しようとしてみても、酸っぱさと、生臭さも混ざったような、嫌な意味で得も言われぬ臭いが詩葉芭の思考の邪魔をする。
 臭いは無情にも強くなっていって――。

 パカラッ! パカラッ!
 ――ウパーッ! ウパーッ!

 どこからか蹄の音と謎の鳴き声も聞こえてきて、ネリリと詩葉芭は思わず顔を見合わせていた。

●下層・続~禍福は糾える縄の如し
 ――時が無いなら、速く駆け抜ければ良いだけの事。

 そう考えて単騎で駆け出した鋼であったが、思いの外、進むのに時間がかかってしまっていた。
 外から見た大きさ以上に迷宮化されたピラミッドの内部は、建造物としての常識など到底当てはまらない空間だ。その構造は、これまでの経験で得た戦闘知識で看破できる様なものではなかった。
 とは言え、【完全視界】の残留効果が届いた事で、鋼は周囲を視て記憶出来ている。道に迷う事はない。
 けれどもう一つ、鋼にとって想定外があった。
 馬に乗れば当然、馬の分だけ大きくなる。それが利点となる状況もあるが、今回の場合はウーパー戦士に見つかる可能性を上げる事にもなってしまっていた。
「ウパーッ!」
「邪魔をしないで貰おうか!」
 阻もうと言うのか跳び出して来たウーパー戦士を薙ぎ払い、蹴散らし、迷宮を駆け抜ける。
 ――ウパーッ! ウパーッ!
 そうしている内に、いつしか鋼の後ろには自分を追って来るウーパー戦士の群れが出来ていた。
「ウパァッ!」
「ウパパパッ!」
「我が愛馬でも振り切れぬとは、敵ながら見事な健脚ですな」
 後ろから重なって聞こえるウーパー戦士の声に、鋼は苦笑交じりに感嘆の呟きを零す。今や何体のウーパー戦士に追われているのかも、わからない。
(「……もしや、あと何体もいないのでは?」)
 その可能性に思い至った事で、鋼の前に道が拓けた。
 このままウーパー戦士達に追われる事で、他のディアボロスが進み易くなるのなら――当初の意図とは異なるが、駆ける理由には充分だ。
「このまま囮になる。もうしばらく、駆けて貰うぞ」
 愛馬の首を撫で、鋼は手綱を少し引く。そして、蹄の音を隠そうともせずに駆け出した。

 ――そして、鋼を先頭に、ウーパー戦士の群れが詩葉芭の光学迷彩で潜んだ2人の前を通り過ぎて行く。

「中々追いつけないと思ってたら……」
「てきをひきつけてくれていたのですね」
 鋼の意図を察した2人は、索敵に割く時間を減らし、これまでよりも速く迷宮の先へと進んで行った。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​
効果1【フライトドローン】LV1が発生!
【隔離眼】LV1が発生!
【光学迷彩】LV1が発生!
【完全視界】LV1が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV2が発生!
【ダブル】LV1が発生!
【ロストエナジー】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!

●状況更新
 『小ピラミッドの迷宮探索』の選択肢をクリアした事で、他の選択肢の状況が変化しました。

 地下の竪穴は、砂と崩れ始めて多少の時間が過ぎました。
 個人差がありますが、人によって半身、腰ほどまで砂に埋もれている状況になります。

 その為、拒絶儀式はまだ初期段階です。
 祈りの間でのディアボロスの能力制限は、少し減少する程度、になります。今後の残留効果(効果2)次第では、イーブン以上に持ち込む事も可能な範囲です。
モリオン・スモーキー
アドリブ連携歓迎

……いい加減に無為なる物を終わらせましょう。
さあ、先へ進みます。

上層へ探索を。その上で敵を倒して進みます。
<ダッシュ>で敵を探します。罠は<残像>や<ダンス>で回避を試みます。
分岐点は武器で表面を削って印をつけます。

敵を見かけたら背後より<不意打ち>。それから【パラドクス】発動。
――雷の宝石、解放。雷の檻。雷の槍。此処は我の領域也。
相手を雷の力で焼き焦がしてあげましょう。
敵を倒しながら上層へ向かいます。


●天地双雷・天
「――雷の宝石、解放」
 真っ暗な迷宮の中、モリオン・スモーキー(存在奪われし魔術発明家・g05961)の声と共に、その掌中から紫色の輝きが溢れ出した。
 一瞬遅れて、モリオンの手元に通信機が現れる。
 パラドクス通信。
 同じものは、このピラミッドの中にいる全てのディアボロス達の元に現れた筈だ。通信距離の限界はあるが、今回の迷宮の様な場所で離れて行動せざるを得ない時には、あると便利な能力と言えよう。
 通信手段を手元に用意して、モリオンは迷宮を駆けていく。
 そして、遭遇した。
「「「「ウパッ! ウパッ! ウパッ! ウパッ!」」」」
 ウサギ跳びで巡回(?)しているウーパー戦士達の群れが、目の前の通路を横切って行く所に。
「あの……暑苦しく、ウサギ跳びしてるのがいるのですが」
『んむ。それさっきも見た』
『また始めたのか、あいつら』
『やはり浄化すべきだったか』
 溜息交じりにモリオンが通信してみれば、先行したディアボロス達から、同じものを見たという声が返って来た。
「成程……いい加減に無為なる物を終わらせましょう」
 気を取り直し、モリオンは掌中の石に魔力を込める。
 ――トルマリン。
 宝石としても電気石とも書く種の石ではあるが、モリオンの掌中にある雷の宝石は、本当に雷の魔力を秘めたトルマリンの原石であった。

「雷の檻。雷の槍。これより此処は我の領域也」

 タイミングを測って通路に飛び出すと同時に、モリオンは雷の魔力を解放。
「展開せよ――紫電の雷」
 雷鳴轟き、紫電瞬く。
「「「ウバババババババッ!?」」」
 モリオンが放った雷が、ウーパー戦士達に背後から降り注いだ。
「「「ウ……ウバァ……」」」
 紫の輝きが消えると同時に、雷を浴びたウーパー戦士達は膝をついていた。黒く焦げて煙を上げている肉々しい肉体が、雷撃の威力を物語っている。
「「「ウーパァッ!」」」
 けれども、まだ雷を浴びていないウーパー戦士が元気な鳴き声を上げた。
 ――ウパッ!
 活きのいいウーパールーパーが、大量に現れる。
「使い魔ですか。……噛まれても痛くなさそうですがね」
 電磁領域展開――その疑似魔術は、ただ雷を放つものではない。攻撃と同時に電気を纏っていたモリオンは、磁力を操り舞うように地を滑って、使い魔のウーパールーパーを回避する。
「まとめて焼き焦がしてあげましょう」
 そして、再び放たれた紫電が、ウーパー戦士も使い魔も纏めて呑み込んだ。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV3になった!

プターハ・カデューシアス
下・生贄の部屋へ向います
P通信が付いたら、仲間と情報交換し密なる連携を

探索の邪魔はさせません
巡回のトループスを殲滅致しましょう

下方探索チームと合流し彼らが鉢合わせそうになったら
気を引くためにわざと目立つ立ち回りを
地形利用・臨機応変の知識で 囲まれないよう有利な場所まで誘導
雷獣を召喚し敵陣に走らせます

…………暑苦しい(見た目に引き)コレは…一体
反撃の使い魔、甘噛みされたところで邪魔なので振り払って行きましょう
そもそもコレに歯ありましたっけ?
寧ろ、本体の出で立ちの方が凶悪で精神的に悪い
体は良しとしましょう…この頭部は?
思わずP通信でモリオン様に愚痴を

利用できる技能・効果は全て利用

アドリブ・連携歓迎


●天地双雷・地
『かべのしたのほうに、めじるしあります』
『馬の蹄の跡と、ウパウパと言う鳴き声を頼りにされよ』
 下層へ続く迷宮を駆ける内に、プターハ・カデューシアス(エジプトの龍人・g03560)の元に、先行したディアボロスの声がパラドクス通信で届いていた。
「……アレ、鳴きましたっけ?」
 壁の目印と蹄の跡を頼りに先を急ぎながら、プターハは首を傾げる。
 その答えは、すぐに明らかになった。
「「「ウーパッ!」」」
「コレは……一体」
 スクラムの様にがっちり肩を組んで、ウーパー戦士達が壁を作っていた。囮となった鋼を逃がさない為だろうか。しかもプターハに気づくと、威嚇するように鳴いてきた。
「身体は良しとしましょう……この頭部は?」
「ウパー」
 ウーパールーパーだ。喉の辺りから人間ボディのようなので、発声器官があっても何もおかしくはない。
「…………暑苦しい。――モリオン様! 何かとても凶悪で精神的に悪い状況に遭遇したのですが!」
『臭いは……耐えて』
 思わず通信機に愚痴ったプターハに返って来たのは、地下にいる別のディアボロスの声だった。。
 どうやら上層との距離は、現在のパラドクス通信の通信距離より遠いようだ。
「まあいいでしょう。探索の邪魔はさせません」
 気を取り直して、プターハは敵に向き直る。

 ――ゴロッ――ゴゴロゴロッ――。

 空気が震える音が響き出す。
 空もない迷宮の中、プターハの頭上に真っ黒な雷雲が現れていた。
「天鼓響かせ、出でよ雷獣!」
 プターハが声を張り上げれば、ドドーンッと大きな太鼓を叩いた様な低音と共に、黒雲から雷が落ちる。
「「「ウッパーッ!!」」」
 落雷の爆発的な衝撃に吹き飛ばされんと、ウーパー戦士達が身体に力を入れる。
 だがプターハの術の真価は、落雷の後にあった。

 ――雷獣召喚。

 ウーパー戦士達の前に留まった雷は形を変え、豹の様な姿を象ってウーパー戦士達に飛び掛かっていく。
「「「ウバババッ!?」」」
 プターハの雷獣が間を駆け抜け、雷爪を振るい、雷牙を突き立てる。
「ここは任せて下さい」
「すまぬ」
 雷獣が敵陣を裂く隙に、プターハは鋼を先に進むように促す。
「ウゥッパァッ!」
 それと同時に、まだ蹂躙を逃れていたウーパー戦士も飛び出して来たが――。
「おっと」
「ウプァッ!?」
 雷が形を変えた雷獣が、雷より遅い筈がない。プターハの意のままに一瞬で戻った雷獣が、上腕の筋肉をムキッと膨張させたウーパー戦士の背中を雷爪で引き裂いた。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【避難勧告】LV1が発生!
効果2【アクティベイト】LV1が発生!

魏・鋼
どうやら致命的な状況に至る前に駆けつけることはできたらしい
であれば後は疾くこの方々を救出し避難させるのみ

つかまりやすいように鉄鞭と我が槍を用いて信者の方々を引き上げますぞ
その際、残留効果の【怪力無双】にて我が膂力を補強するとともに、【隔離眼】にて体の周囲を抑えている砂を数ミリでも異空間に収納し、すぐに引き上げることができるように工夫しましょう

さあ、この棒につかまって下され
ここはあなた方の命を無為に散らす場所ではない
そう言って砂から引き上げつつ
引き上げた者にはまたここにとどまって砂に埋まってしまわぬよう、足場のしっかりしたところまで【避難勧告】を促します

他の仲間と矛盾する場合は相手に合わせます


ネリリ・ラヴラン
慌てずに聞いて貰えると嬉しいよ。絶対に助けるから、ね。

救われる命を捨ててしまったら、祈りを届ける機会を失っちゃうわ。
今は、生きる為に全力を尽くしましょ。

パニック状態の人もいそうだし、多少時間をかけてでも、先にお話をするよ。信仰を否定しないのも大事ね。今問答するのは時間を浪費する事になっちゃうわ。

自身は【飛翔】で浮いておいて【フライトドローン】へ、一人づつ捕まるようにお願いするよ。捕まったら砂になっていない所まで運んで貰うね。
ドローンが不足しちゃう分は、【セルフクラフト】で足場を作って、冷静に耳を傾けてくれていそうな方を選んで、乗ったり捕まったりして貰いたいね。

アドリブ・連携は大歓迎だよ


結島・詩葉芭
「早目につけたようで、よかったです」
「では、がんばりましょう」

まずは砂の上を素早く【飛翔】
出口から遠く
沈みかけの人から先に救出してゆきます

【フライトドローン】を使用
自力で掴まれる人の手元に近付けて
引っ張り上げながら砂の無い所まで連れて行かせます

握力のない人と
砂に埋まり過ぎている人には
パラドクスで手助けします

蔓草でドローンと体を結んでしっかり固定
埋まって重たい場合は
更にドローン数機と結んで救出します

脱出する人には
ここに来るまでに残した矢印があることを話します
明かり代わりに光る蔓草の一部を持って行かせます


プターハ・カデューシアス
P通信で上部と状況連絡し連携を

ともかく、今は時間がありません
助かりたいなら我らの手を取って下さい
敵の儀式を潰すためにも、一人も死なせない

【避難勧告】をして素直に従ってくれる方への対応として
【セルフクラフト】が付いたなら、仲間と連携し
出口に向って階段状になるよう設置
登るのに助けとなるロープも設置し健常者はそちらから逃げてもらいます
子供や老人、怪我人にはドローンと飛翔により運搬

祈りのために居座る方もいるのでしょうか?
残念ですが、貴方方は信じる神に裏切られたのです
此処で祈った所で神が何を与えてくれるのか
何も与えない
先ずは生きて、その真偽確かめれば良い

使える技能・効果は全て利用
アドリブ・連携 歓迎


●竪穴からの脱出
「くそ、なんで砂が……」
「口より足を動かせ。砂に嵌ったら動けなくなるぞ!」
 祈りを捧げよと集められた部屋に突然、砂が降り注ぎ、壁も足場も砂となって崩れ始めた。
 そんな訳の分からない中で、人々に出来る事など知れている。砂に埋まり切らないよう、藻掻く程度が関の山だ。
 ネリリ・ラヴラン(★クソザコちゃーむ★・g04086)と結島・詩葉芭(インセクティアの神算軍師・g02796)が到達した時は、そんな状況だった。
「良かった……まだ、そんなに埋まってない」
「早目につけたようで、よかったです」
 まさに混乱の坩堝――と言った状況ではあるが、想定される中の最悪に比べれば、遥かに良い。
 砂が届いているのは、背の低い子供で腰まで届いているくらいだ。大人ならば、膝くらいで済んでいる者も少なくない。これならば、全員助け出すのも不可能ではないだろう。
 とは言え、あまり悠長にもしていられない。
 ネリリと詩葉芭は【飛翔】の残留効果を使い、ふわりと浮かんで竪穴の中に降りていく。
「助けに来たよ」
「おちついてください」
 上から降って来た2人の声に、人々はかなり驚いた様子で、大半がぽかんとした顔をしていた。まあ、見知らぬ人が空中に浮かんで現われれば、大抵は驚くであろう。
「た、助けてくれるのか?」
「でも、なんで浮いて……」
「まさか、神様の使いなのか?」
「だったら教えてくれ! これは何なんだ!」
「試練なんでしょう? そうでしょう?」
「神は私達に、どうしろと言うの!」
 神の使い――驚きと困惑の中で誰かが上げたその声は、あっという間に人々の間に伝播した。
 祈りを捧げると信じてピラミッドに集ったくらいだ。きっと彼らは、このエジプトでも信仰心が高い方の人々なのだろう。
 そんな人々だからこそ、『人が宙に浮く』という現象をそう解釈してしまったのだ。
「え、ええと……」
「……そうね。そんな所よ。だから、慌てずに聞いて貰えると嬉しいよ」
 予想外の反応に驚きを隠しきれない詩葉芭の隣で、ネリリは彼らの言葉を首肯した。
(「いいんですか!?」)
(「信仰を否定しないのも大事、ね」)
 小声で尋ねて来る詩葉芭に、ネリリは小さな笑みを浮かべて小声で返す。
 ネリリとて、驚きがなかったわけではない。
(「今ここで、問答するのは時間を浪費する事になっちゃうわ」)
(「そうですね」)
 けれども今は、それを否定する時間が惜しい。
「ふむ。どうやら致命的な状況に至る前に駆けつけることはできたらしいな」
 ネリリと詩葉芭が『神の使い』と言う認識が広まりつつある中、魏・鋼(一臂之力・g05688)が竪穴の上に到着した。
「後は、疾くこの方々を救出し避難させるのみ、か」
 迷宮を奔らせた愛馬から降りると、鋼は大きく息を吸い込む。
「ここは、あなた方の命を無為に散らす場所ではない――今は退かれよ!」
 響く大音声。
 敢えて強い口調で鋼が声を張り上げると同時に、竪穴の中に赤い光が明滅しサイレンも響き出す。
 鋼が使った残留効果による音と光。それは、彼らの胸中に渦巻いていた様々な感情の中の、この場から逃げる意思を強くさせる、最期の一押しとなった。

●空中を運ぶ
 そして始まる、大脱出。
 まずは鋼が、誰もいない砂地を一瞥する。
(「――消えよ」)
 鋼の視線の先に合った砂が、ごっそりと消失した。
 すぐに周囲から砂が流れ込んでくるが、その分、人々の足元の砂の嵩が減る事になる。
 隔離眼。ディアボロスが見た物品を異空間へ隔離する事が出来る残留効果。解除すれば物品は元あった同じ場所に戻るが、一時的に砂を減らす事は可能だ。
 そうして砂が減った所で、ネリリと詩葉芭が、空中に浮かんだまま周囲に数個のドローンを出現させる。
「一人ずつ、これに掴まって? 数はあまりないけれど、絶対に皆助けるから、ね」
「すなにしずみかけの人から、どうぞ」
「何だ? この小さいの……」
 ドローンなど、初めて見たのであろう。
「危ないものではありません。助かりたいなら、我らを信じてそれを手を取って下さい」
 困惑顔の人々に、合流したプターハ・カデューシアス(エジプトの龍人・g03560)は、自身もドローンを追加しながら、それを掴むよう促した。
「わわっ!」
 そして、恐る恐るドローンを掴んだ青年が、あっさりと砂の上に引き上げられた。
 フライトドローン。残留効果で生まれたドローンは、人1人を乗せて運ぶ事が出来る。
 竪穴の規模は、10m四方に深さが3m程。その中で出せるドローンの数は限られるが、ディアボロス達だけで運び上げるよりは時間が短縮できる。
 それでも、これだけでは100人もの人々を脱出させるには時間がかかる。
 ならば――彼ら自身にも動いて貰えばいい。

●足場を作ろう
「セルフクラフトは、使えるようになってますか?」
「しておいたよ。そうだね。そろそろ足場を作ろっか」
 プターハの問いに、ネリリが頷く。
「ああ、そこではなく……こっちでお願いします。階段を作りましょう」
 その場でセルフクラフトを使おうとしたネリリを制して、プターハは竪穴の壁際を指定した。丁度、迷宮へ繋がる出入口のある真下辺りだ。
「? いいけど」
 どういう事かと思いながら、ネリリは指定された場所にコンクリートの立方体を出現させた。
「そして私がここに追加して――」
 その隣に隣接する形で、プターハも同じものを出現させた。
「2人も、手伝ってください。そこと、ここに」
 更にプターハは、詩葉芭と鋼にもセルフクラフトを使って貰った。それぞれ、ネリリが最初に出した立方体の上と、プターハが並べた立方体の更に隣に1つずつ。
 竪穴の中に『L』の字を横に倒したコンクリートの台が出来上がった格好になる。
 竪穴の深さは、約3m。
 対して、セルフクラフトの立方体が1辺1m。
 隣接するものがない空中に設置する事は出来ないが、2つ重ねれば、その上から穴の外までの高さの差は1m程になる。それだけでは、2mの壁をよじ登れと言うに等しいが、手前に同じ立方体を並べれば、1mの段差の階段も同じだ。1つ分だけでも、1m分の安全マージンを取れる足場となり得る。狭いが。
 現状の人数と効果ではこの形が精一杯であろう。
「では、最後は私が、上から引き上げましょう」
 足りない最後の1mを埋める役目は、鋼が買って出た。
「さあ、この棒に掴まって下され」
 竪穴の上から、鋼は石突を向けて槍の柄を差し出す。上がって来た青年が槍の柄を掴むと、鋼は怪力で持って、穴の外まで軽々と引き上げた。
「些か狭いが、2,3人登れますかな? 何人まとめてでも引き上げられる故、どんどん来られよ!」
 その力強さに驚く人々に、鋼は口の端に笑みを浮かべて再び槍の柄を差し出した。

●不思議植物
 自力で動ける人の移動ルートは作れたが、そこまで動けない人もいる。
「つかまれそうですか?」
「だめかも……手に力が入らない」
 中には、もう疲れている人もいた。詩葉芭の前にいる、砂から引き揚げられる間もドローンを掴み続ける力が残っていない少年の様に。
「大丈夫です。そのままじっとしててください」
 詩葉芭はドローンを掴むと、少年の背中にぺたん、と当てた。
「……のびます」
 パァっと暖かな光が溢れると、詩葉芭の袖口からシュルリと蔓草が伸びた。蔓はどんどん、どんどん伸びていって、ドローンを巻き込みながら少年の胴体に巻き付いていく。
「うわわっ!」
 そして、再びドローンが動き出すと、蔓でしっかりと結ばれた少年の身体も浮き上がっていった。
「大丈夫です? 上についたら、あるけそうですか?」
「……あ、はい。そのくらいなら」
 ぽかんとした顔の少年は、一緒に上昇している詩葉芭の言葉に頷く。
「よかったです。おりたら、これをもって行ってください。目印をのこしてあります」
 詩葉芭が少年の掌中に、ぺかーっと光を放つ蔓を残す。
 ――園芸魔法。
 詩葉芭が使った術は、元々は植物の掛け合わせを効率化するために考案されたという、農家垂涎ものだったらしい。だが光り輝く蔓や、人間の胴体を支えられる強い蔓なんて不思議植物、掛け合わせなんて域を越えているのではなかろうか。

●説得、そして――
 逃げる意思が生まれても、信仰心や神への畏怖を捨てる事とは、別の話だ。
「良いんでしょうか。祈りの途中で……逃げるなんて」
「……神様が、お怒りになったら……」
「大丈夫。神は怒らないわ」
 まだ神の使いと思われていそうな、どこかむず痒い視線はスルーして、ネリリは躊躇いを見せる2人を落ち着かせようと語り掛ける。
(「貴方たちは信じる神に裏切られた……とは、言わない方がいいですかね」)
 妄信とも言えるその様子に胸中で溜息を零しながら、プターハはその真実を飲み込む事にした。
 真実を告げる事が、正しいとは限らない。
「此処で祈った所で神が何を与えてくれるのでしょう――何も約束はないのでは?」
「――え?」
「あ……」
 真実の代わりにプターハが告げたのは、何もないという現実と疑惑。
 2人揃ってそれは意外そうな顔になったその表情に見えるのは、信仰の揺らぎ。
「なら、先ずは生きるんです。生きて、真偽を確かめれば良い」
「だから救われていいの。命を捨ててしまったら、祈りを届ける機会を失っちゃうわ。今は、生きる為に全力を尽くしましょ?」
 その隙間に、プターハとネリリが生きる様にと告げれば、2人の手は降りて来たドローンを掴んだ。

 言葉を尽くし、業も術も尽くした。考え得る限り、使える効果も使った。
 上から、左右から。押し寄せる砂は止まらず、セルフクラフトで出現させたコンクリートも砂の中に消えていく。けれどもその頃には、竪穴にいた100人程は、1人残らず迷宮の中を歩いていた。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【避難勧告】がLV2になった!
【セルフクラフト】LV1が発生!
【植物活性】LV1が発生!
【飛翔】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【ガードアップ】がLV3になった!
【アヴォイド】LV1が発生!

九十九・静梨
なんて素晴らしい筋肉!
聞けばさっきまでもウサギ飛びをしていたとかとても素晴らしくわたくし涙が!
しかし人々を護る為には貴方方を倒さねばならない
ならば止める筋肉と通る筋肉、強い方が己を通すのみですわね!

パラドクスを発動し全身の筋肉を強化
大人2人分の広さならば大槍よりはガントレットですわね
敵群に◆突撃し拳や蹴りの◆連撃をしかけ
打ちこんだ箇所をパラドクス効果で◆爆破しダメージを与えようとしますわ

敵の格闘術攻撃は筋肉の腕で【ガードアップ】防御
素晴らしい連打
ですが組み付きはこちらが上!
◆グラップル格闘の慣れで連打の隙を見出し
すかさず背後に回り込み【怪力無双】で床に投げて
床への◆強打と同時に爆破しますわ


●筋肉Meets筋肉
 一方、その頃。
「ああ! なんて素晴らしい筋肉!」
 九十九・静梨(魔闘筋嬢・g01741)が、ウーパー戦士達のキレてるボディに目を輝かせていた。
「聞けば、さっきまでもウサギ跳びをしていたとか!」
 このピラミッドにおいて、そこに感激出来たディアボロスは、恐らく静梨ただ一人であろう。
「巡回という役目の最中も鍛錬を欠かさない姿勢、とても素晴らしいですの! わたくし、涙が出るほど感激しましたわ! しかし! 人々を護る為には貴方方を倒さねばならない!」
 咽び泣きたい感動を振り払い、静梨はぐっと拳を握り締める。
「九十九家家訓! やるときは派手にすべし!」
 静梨の全身の筋肉が隆起し、橙色の闘気を纏う。
「止める筋肉と通る筋肉、強い方が己を通すのみですわね!」
「「「ウーパーッ!」」」
 それを見たウーパー戦士達も、負けじと筋肉を隆起させてポーズを取った。
 筋肉は時に、言葉よりも雄弁である。

「はっ!」
 『螺旋砕腕』――渦巻く闘気で覆った拳を、静梨が真っすぐに力強く叩き込む。
 ドォンッ!
「ウバパァッ!?」
 打撃が入った瞬間、橙色の闘気が爆発して、ウーパー戦士が派手に吹っ飛ばされた。
「我が筋肉に宿りし闘気、まき起こすはド派手な爆発でしてよ!」

 闘筋技・闘筋大爆破――スピリットアーツ・マッスルボンバー。

 悪魔由来の筋肉から引き出した闘気が、ただ輝くだけのものである筈がない。
「はっ! とうっ!」
 ドォンッ! ズドォンッ!
 静梨が殴り、蹴る度に、闘気が爆ぜてウーパー戦士が吹っ飛んでいく。
 だが、ウーパー戦士の鍛えた肉体も伊達ではない。
「ウッパッ! ウパパパッ!」
 拳を握り、負けじと静梨に重たい打撃を加えて来る。
「くっ……素晴らしい連打ですわね!」
 敵の方が数で勝っているのだ。手数では、静梨が不利なのは否めない。
「ですが組み付きはこちらが上!」
 足元の闘気を爆発させた急突進で虚を突いて、静梨はウーパー戦士の背後に回り込む。両腕でウーパー戦士の胴体をがっちりホールドして――ぶん投げた。
「これで――フィニッシュ! ですわ!」
 床に叩きつけた所に肘を落として、爆発。投げ、打撃、爆発。重ねられた三重の衝撃に、ウーパー戦士が白目を向いて動かなくなった。
 それからも、何度も何度も――迷宮に爆発音が響き続ける。
「ナイスバルク、でしたわ」
 その音が途絶えた迷宮で、累々と横たわるウーパー戦士達にサムズアップする静梨の姿があった。
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【照明】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】がLV4になった!

菱神・桐梧
アドリブ連携大好き
戦闘中は適度に煽って【挑発】

どうにも気の抜ける連中だが……喧嘩するにはお誂え向きの相手だな。
その筋肉が飾りじゃないってとこ、見せてくれよ。

さて、どんなもんか試してみるか
パラドクスで身体強化、真正面から【突撃】してぶん殴りに行く
好き勝手動かれる前に叩き潰す
ステゴロの【連撃】で畳みかけて行くぜ

向こうの連打は伸びてくる腕や足を横から【強打】し弾いて逸らす
攻撃を上手く捌けりゃ隙も出来る
狙い目は逃さずぶち込んでかねえとな

下手に囲まれるのは面倒だ
片付けた後はすぐさま【ダッシュ】で次の奴へ接近
テンポ良くぶっ潰すとしよう


●露払いの喧嘩
「好き勝手動かれる前に、連中を潰して来らぁ」
 祈りの部屋の扉が見えた所で、菱神・桐梧(喧嘩屋・g05613)は一人、踵を返した。
 周囲には、まだウーパー戦士が残っている気配――というか臭いが――プンプンしている。このまますぐ突入したら、ウーパー戦士も祈りの部屋に入って来るかも知れない。それは面倒だ。
「さて、どんなもんか試してみるか」
 少し戻って見つけたウーパー戦士の群れに向かって、桐梧は床を蹴って飛び出した。
「ウパ?」
 足音に気づいたウーパー戦士が振り向くのと同時に、桐梧は全身を弛緩させる。
「飛ばしていくぜ!」
 抜いた力を前以上に全身に漲らせ、ダンッと音を鳴らして踏み込む。
「ウッ……パァ……」
 力強い踏み込みと共に振り上げた桐梧の拳の一撃で、顎を砕かれたウーパー戦士が白目を剥いて倒れる。
「こんなもんかよ、魚頭! その筋肉が飾りじゃないってとこ、見せてくれよ!」
 敢えて倒したウーパー戦士を態々踏みつけて、桐梧は挑発的に嗤って言い放った。
「「「ウパパッ!」」」
 思い思いにポージング取りながら、ウーパー戦士達が目を剥いて飛び掛かって来る。
「そう来なくちゃなぁ!」
 自分は1人、敵は数体。下手に囲まれれば、面倒になる。
 頭の中でそう考えるより前に、桐梧の足は敵に向かって動いていた。かつての喧嘩屋集団「畝火」の一員として染みついた、喧嘩屋としての本能。
「ウパッ!?」
「なに、間抜け面してやがる」
 予想外の動きに驚くウーパー戦士を煽りながら、桐梧は息を吐いて、また全身を弛緩させた。
 すぐに深く息を吸い込んで、全身に力を込めて筋肉を膨張させる。

 ――インスタント・ビルドアップ。

 道中の重たい扉を開けるのにも使った一時的な筋力強化。
 それは戦闘に於いて、攻防一体の技術となる。
 ウーパー戦士が真っすぐに放ってきた拳に対し、桐梧は固く握った左の拳を短く回して、伸びた敵の腕の肘のすぐ後ろに横から強く打ち込んだ。
「いいぜ、重いじゃねえか!」
 拳で感じたウーパー戦士の腕の力強さに笑みを深めながら、桐梧は更に一歩踏み込む。同時に右の拳を、ウーパー戦士の胴体の中心に突き刺す様に叩き込んだ。
「ウ……ポァ」
 またも一撃で、ウーパー戦士が崩れ落ちる。
「面はどうにも気の抜ける連中だが……喧嘩するにはお誂え向きの相手だな」
 桐梧は拳を固めると、倒した敵には目もくれず残るウーパー戦士に向かって駆け出した。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【怪力無双】がLV2になった!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!

メルサンク・トトメス
アドリブ、連携可。

ラムセスメリアメン(ラー神より生まれし者、アメン神に愛されし者)
ウセルマアトラー・セテプエンラー(ラーのマアトは力強い、ラーに選ばれし者)

ものすごく有名になっているから、もしかしたらとは思っていたけど……。

「……これはクロノヴェーダ、これはクロノヴェーダ、これはクロノヴェーダ」
……三回くらい唱えてからセトの力を借りて殴る。
排斥のオベリスクだろうが何だろうが、ぶち抜いて殴る。

「ネフェルタリに謝れー!」


クィト・メリトモナカアイス
【パラドクス通信】で生贄の部屋から生贄たちを救出したことを確認してから突撃開始
んむ。よきかな。それじゃあ次は我たちが頑張ってくる。

あつくるしい。
あつくるしさなど冷房の効いた部屋とモナカアイスの前では無力……早く帰って我はモナカアイスを食べる。

復讐心……? 我は汝に復讐することは何もない。愚かな弟と書いて愚弟をそそのかした奴にならともかく。
我が汝を打ち倒すのは、我が守護者であるから。それだけ。

なんかポーズ決めてるのを無視して「砲撃のジャーマンレックス」。この前の戦争で拾ってきたビーム兵器でオジマンディアスをふっとばす。

人々を囚え害す者。汝の名は罪人。


モリオン・スモーキー
アドリブ・連携歓迎
【パラドクス通信】で人質救助の一報を受け取ってから突撃開始。
……よかった。助けられたのですね。では、次は我々の番です。

<ダッシュ>で敵に突撃しつつ先手を取って【雷の宝石・電磁領域展開】発動。
雷の宝石解放。此処は我が領域。故に汝は異物。
……鳴神の、荒ぶる神の一撃を!
雷を幾重にも相手に落としましょう。
恨みはないですが散々変な物見せられているので……とっとと帰らせていただきます。


九十九・静梨
※アドリブ・連携歓迎

筋肉にかけて人々を苦しめそれを利用すると言うのですね
ならばわたくしも筋肉にかけて人々を護りこの先へと進みますわ
歩み寄る余地が無いのならば
後は筋肉で持って己が心を押し通すのみ!

パラドクスで腕部を強化
効果2【~アップ】を全て使用
わたくし達の連鎖でこの部屋の呪縛を突破しますわ!

降り注ぐオベリスクに螺旋砕腕をドリルモードにして構え◆突撃
螺旋砕腕をオベリスクに気迫と共に◆強打
パラドクス効果で小規模の排斥力をも◆粉砕し
オベリスクを◆破壊しようとしますわ

破壊したオベリスクの欠片を【怪力無双】で抱え突進
敵に◆薙ぎ払ってぶっ叩きましてよ!
トドメにパラドクス強化状態の拳を打ちこみますわ


●此れはカデシュの再来か
「ラムセス!」
 祈りの部屋の中には、そんな大声が響いていた。
「メリアメン!」
「何です? これ」
 次々響く言葉の意味が判らず、モリオン・スモーキー(存在奪われし魔術発明家・g05961)は眉を顰める。
「……?」
 クィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)は引っかかるものは感じたが、なんだっけ、と首を傾げた
「ウセルマアトラー! セテプエンラー!」
「ああ……ラムセスは、ラー神より生まれし者。メリアメンは、アメン神に愛されし者。ウセルマアトラーは、ラーのマアトは力強い。セテプエンラーは、ラーに選ばれし者。これはどれも、同じ人物の別名だよ」
「ああ」
 ただ一人、その意味に気づいていたメルサンク・トトメス(𓌸𓋴𓋹𓁐𓅝𓄠𓋴・g03837)の言葉を聞いて、クィトがぽんっと手を打つ。
「アレか」
「そう、アレ」
 クィトとメルサンクが指差したのは、部屋の奥。そこにいるのはウーパー戦士以上に鍛え抜かれた筋肉を持つ巨漢のマミー。
「ものすごく有名になっているから、もしかしたらとは思っていたけど……自分の名前叫んで、ポーズ取ってると思わなかったよ。オジマンディアス!」
「ヌハッ! そこな小娘ェ! 我輩の誕生名や! 即位名を! 良く知っていたァ! さすが我輩!」
 メルサンクを賞賛――かと思わせて、何故か自画自賛に走るマミー、オジマンディアス。
 喋っている間も、最終人類史で言うボディビル的なポーズを取っているもんだから、声も身体も、存在が悉く喧しい。
「しかぁし! 愚かでもある! このピラミッドでは! 貴様らは本来の力を! 発揮できまい!」
 確かに、何とも言えない重たい空気が、ディアボロス達にねっとりと絡みついていた。重なった残留効果がなければ、身体が重く感じられていただろう。
 だが――。
「生贄なら救助しましたよ」
「儀式の進みが遅かったのは、そのせいか!」
 モリオンの一言に、勝ち誇っていたオジマンディアスは一転、悔しさに筋肉を震わせた。
 その連絡が来るのを待ってから、突入したのだ。
 ディアボロス達に、後顧の憂いはない。
「まあいい! 儀式が不完全でも! まだこの背中に! ラー神が宿ってなくとも! 我輩は勝つ! この筋肉にかけて!」
 割りとあっさり立ち直ったオジマンディアスが、全身に力を漲らせる。
 背中にラー神というのは、神降ろし的な意味ではなく、筋肉が仕上がってないという意味であろう。筋肉隆起させて言ってるんだから。
「話は聞かせて貰いましたわ!」
 そこに九十九・静梨(魔闘筋嬢・g01741)が、駆けつけて来た。
 静梨は飛び込んで来るなり、肩で息をしながらオジマンディアスを指差し、言い放つ。
「筋肉にかけて人々を苦しめそれを利用すると言うのならば、わたくしも筋肉にかけて人々を護りますわ」
「筋肉で! 我輩に勝てるものか!」
 静梨の啖呵に見せつける様に、オジマンディアスは上腕二頭筋を隆起させる。
 この小ピラミッドでの、最後の戦いが始まる。

●我輩の創りしものを見よ
「出でよ! 排斥のオベリスク!」
 オジマンディアスが声高に告げると、その頭上が歪んで――ピラミッドの天井が消えた。
 白夜の空の様な、光だけの空間に変わった中に、大きなオベリスクが幾つも現れる。
「𓇓𓏲𓏏𓄡𓃩𓀭」
 それを見たメルサンクは、何事か呟いた。
 それは神の名。砂嵐、暴風、破壊、神殺しの神――セト。
「……これはクロノヴェーダ、これはクロノヴェーダ、これはクロノヴェーダ」
 風は渦を巻き勢いを増しながら、自分に言い聞かせるように繰り返すメルサンクの元に集っていく。
「九十九家家訓が1つ!」
 静梨は声を張り上げ、両腕を左右に広げていた。
「全てを掌握する者で在れ!」
 螺旋砕腕――闘気で構成した手甲の上に、悪魔由来の筋肉から引き出した紫色の魔力を纏わせる。
「我輩の! パワーを見せてやろう!」
 2人の準備が終わるのを待っていたと声高に叫んで、オジマンディアスはオベリスクを1つずつ、片手でむんずと掴んで――。
「Look on my works!」
 ――ぶん投げた。

 直後、メルサンクは前に飛び出した。
 言わずもがな、オベリスクに自ら突っ込む形になる。
「𓊪𓍯𓏲𓄇𓏺𓎡𓊃𓃀𓏏𓃀𓎡𓌪𓂧𓅓𓎼𓂝𓊪𓀠𓎛𓄡𓇋𓀜𓈖𓂧𓃬𓄇𓎼𓂋𓊪𓃬𓀜」
 しかしメルサンクが何事か呟いて腕を振るえば、その視線の先で、オベリスクが風に流されるように、ゆっくりと角度を変えていく。
 メルサンクが纏う風は、セト神の加護と神託。
 それはあらゆる障害を突き破る為の力。
 パラドクスで生み出された排斥のオベリスクは壊せずとも、その只中に進む道をぶち抜く力。

「なにっ!?」
 驚くオジマンディアスの視界に、紫の輝きが飛び込んだ。
「魔力を滾らせる我が筋肉は、全てを捉えますわ!」
 静梨の両腕を覆う魔力が、強く輝いている。
「筋肉で持って己が心を押し通すのみ! はぁっ!」
 螺旋砕腕を構成する闘気を渦巻かせ、静梨は気合と共にオベリスクに向かって両腕を突き出した。

 魔筋技・万象全握掌――デモニックアーツ・グラスプフィスト。

 筋肉に魔力を纏い、エネルギーの様な非物質すら干渉し掌握する業が、オベリスクを掴んで止める。
 家訓の掌握って、そういう物理的な意味なのだろうか。
「こう、して、こうですわ!」
 だがオベリスクは、敵のパラドクスで生み出されたものだ。
 掴めはしても、そうそう壊せるものでもない。
 だから静梨は、両腕の筋肉と魔力を全開にして、オベリスクを投げ返した。
「自分の技でぶっ叩かれろ、ですわ!」
「何だと!?」
 まさか投げ返されると思っていなかったオジマンディアスが、驚愕に目を見開く。
 その前に――オベリスクを掻い潜ったメルサンクが、飛び込んだ。
「しまっ――」
「ネフェルタリに謝れー!」
 間合いに飛び込んだメルサンクは、オジマンディアスの胴体に見える光を狙って拳を叩き込む。
 体格差は歴然。されどセトの風と他にも色々渦巻いてる感情を乗せたメルサンクの一撃は、驚くオジマンディアスを殴り飛ばした。
「ぐはっ――はっ!?」
 そしてそこに、静梨が投げたオベリスクが突っ込んできた。

●我輩は強大なるもの
「――雷の宝石、解放」
 モリオンの掌中から、紫の輝きが強く溢れ出す。
「此処は我が領域。故に汝は異物」
 雷の宝石――電磁領域展開。
 噴煙が収まらぬ中、モリオンは雷の魔石を使った疑似魔術の展開を早々に終える。まだオジマンディアスが倒れていないのは、明白だ。
「まさか小娘に殴り飛ばされるとは!」
 程なくして、噴煙掻き分け、オジマンディアスがぬっと出て来る。
「……む?」
 その耳の届く、バチバチと電気の爆ぜる音。
 雷の宝石を掲げたモリオンの頭上には、絡みつく蛇の群れの様に幾つもの紫電が既に渦巻いている。

「展開せよ。紫電の雷。落とせ――鳴神の、荒ぶる神の一撃を!」

 ズドンッと爆音を立てて、雷がオジマンディアスに落ちる。
「恨みはないですが散々変な物見せられているので……とっとと帰らせていただきます」
 幾つも幾つも、次々と。モリオンは容赦なく、紫電を浴びせ続ける。
「ぬぐっ……ぬぅぅっ!」
 しかしそれを避けるではなく耐えながら、オジマンディアスは少しずつ全身していた。紫電は電流となり、その巨体を駆け巡っている筈だが、両腕の筋肉を隆起させながら、ノッシノッシと向かって来る。
(「思った以上にタフですね……」)
 内心で驚きながら、モリオンは雷の魔石に力を籠めた。
 既に磁石化は済んでいる。その反発力を使えば――。
「ye Mighty!」
 気勢と共にオジマンディアスが拳を振り下ろした瞬間、モリオンの姿がその前から消える。
 オジマンディアスの拳が勢い余って床を打ち、半径数mほどが陥没する。その縁に、モリオンはいつの間にやら立っていた。

●絶望せよ
 自ら破壊し、陥没させた床の上で、オジマンディアスの巨体からプスプスと煙が上がる。
 満身創痍に見えるが、まだその目は死んでいなかった。
「見せてやろう! 我輩の筋肉の! もう1つのパワーを!」
 声高に叫んで、オジマンディアスが全身に力を込める。
「貴様らの復讐心! 我輩の筋肉で浄化してやろう!」
 両拳を腰の前辺りにぐっと握り締めたポーズで、全身の筋肉を隆起させる。
「and despair!」
 ズモモモッ!
 オジマンディアスの全身から、なんかマッソーで邪悪系っぽいオーラが広がり出した。
「復讐心……?」
 そんなオーラを避けようともせず、クィトが首を傾げる。
「我は汝に復讐することは何もない。我が汝を打ち倒すのは、我が守護者であるから。それだけ」
 オジマンディアスだから倒すのではない。
 クロノヴェーダだから倒すのだ。
「愚かな弟をそそのかした奴になら、ともか――」
 だが、言いかけたクィトの言葉が、途切れた。
 それは――どんな奴だった?
 オジマンディアスが浄化せんとする復讐心は、自身に対するものではない。ディアボロスなら持っている、何かに対する復讐心だ。
 だとしても――
「あつくるしい、うるさい」
 目の前の敵が見えなくなるものか。
 冷めた目で淡々と告げて、クィトがオジマンディアスを指差す。
「でもあつくるしさもうるさいのも、冷房の効いた部屋とモナカアイスの前では無力……早く帰って我はモナカアイスを食べる」
 かつての名前と神への信仰を捨てたクィトが、新たな名前とした支えも消えはしない。
「『モナカ』砲撃型、カモン」
 現われた猫耳・尻尾付き球形ガジェット。クィトがその耳をぽちっと押すと、開いた口から大きな砲門がにゅっと出て来た。
 それは、クィトがドイツ機械化帝国で拾ったレーザー砲。
「人々を囚え害す者。汝の名は罪人。ほろべ。ビーム発射ー」

 ――砲撃のジャーマンレックス。

 モナカの砲門から、夜明けの如き黄金の輝きが奔流となって溢れ出す。
「うぶわっ!?」
 クィトの放った純粋な破壊のエネルギーは、オジマンディアスの頭巾を吹き飛ばし、巨体を呑み込んで――ピラミッドの壁まで突き抜けた。
 やがて光が収まると、オジマンディアスの膝がガクンと崩れ落ち、巨体が力なく倒れ伏した。

 ゴッ……ゴゴゴッ!
 突如、祈りの部屋が大きく震え出す。
 鳴動で砕けていた床の亀裂が大きくなって、壁を伝ってあっという間に天井まで届いて行く。
 ガゴンッ!
 ディアボロス達の頭上に、石が落ちて来た。
 勝利の余韻に浸る間もなく始まった、ピラミッドの崩壊。
 崩れた天井に空いた穴から、砂漠の陽光が差し込んで来る。その光を浴びて、オジマンディアスのスキンヘッドがキラーンッと輝いていた。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【建造物分解】LV3が発生!
【パラドクス通信】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
【命中アップ】がLV5(最大)になった!

最終結果:成功

完成日2022年04月23日

拒絶儀式の小ピラミッド

 岩窟墳墓での事件解決により、岩窟墳墓を利用して有力なクロノヴェーダを生み出そうとしていた、敵の首魁を突き止めることが出来ました。
 敵は、ジェネラル級エンネアドである『大いなるトート』です。
 排斥のオベリスクの建設、岩窟墳墓の事件の阻止と、ディアボロスによって作戦を妨害された『大いなるトート』は、ディアボロスに対する防御に重点を置き、ピラミッドを中心とする巨大建築物型クロノ・オブジェクトの強化を開始したようです。
 その目的は、重要拠点へのディアボロスの侵入阻止です。
 このままでは、敵の重要拠点の一つ『旧都メンフィス』『ギザのピラミッド神殿』が、攻略不能な状態になるのは間違いありません。

 幸い、『攻略旅団の提案』により、この危機を察知できました。
 現在、旧都メンフィスを囲む日干し煉瓦の壁の外に、儀式用の小ピラミッドが多数建設されています。
 この小ピラミッドの中に潜入し、内部で儀式を行っているクロノヴェーダの撃破を行ってください。


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#獣神王朝エジプト
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#拒絶儀式の小ピラミッド
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#大いなるトート


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選択肢『生き埋めにされた一般人』のルール

 なんらかの理由で生き埋めにされてしまった一般人を救出します。
 土砂崩れなどの災害、儀式の生贄にされてしまった、建物が崩壊したなど、状況に応じた方法で救出を行います。
 生き埋めにされた状況や、どんな人が何人くらい生き埋めにされているか等は、オープニングやリプレイで確認してください。
 オープニングやマスターよりに書かれた内容を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功 🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔴
 苦戦 🔵🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『👿をクリアするまでに、この選択肢の🔵が👑に達すると、捕らえられた対象の救出は成功する。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


選択肢『小ピラミッドの迷宮探索』のルール

 ジェネラル級エンネアド『大いなるトート』が、旧都メンフィスやギザのピラミッド神殿などへの、ディアボロスの侵入を拒むために行う、小ピラミッドの儀式を阻止します。
 小ピラミッドの内部は迷宮化されています。
 上層部には儀式を行うクロノヴェーダが居る『祈りの部屋』があり、下層部には生贄となる一般人が集めらえた『生贄の部屋』があります。
 上層部と下層部のどちらを優先して探索するかで、状況が変化するので、プレイングでは『上層部を探索』『下層部を探索』『同時に探索』の何れかを指定するようにしてください。
 詳細は、オープニングやリプレイを確認してください。
 
 オープニングやマスターよりに書かれた内容を参考にしつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功 🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔴
 苦戦 🔵🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『【🔑】この選択肢の🔵が👑に達しない限り、マスターは👿のリプレイを執筆できない。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


選択肢👾巡回警備のトループス『ウーパー戦士』のルール

 事件の首魁であるクロノヴェーダ(👿)と共に、周囲を巡回・警備するトループス級(👾)と戦闘を行います。
 敵は、巡回・警備を行っている為、うまくやり過ごして戦闘を避けたり、わざと発見されるようにして陽動するなど、状況に合わせた対応を行う事で、有利に戦う事が出来るでしょう。
 詳細は、オープニング及びリプレイで確認してください。

 記載された敵が「沢山」出現します(現れる敵の数は、オープニングの情報やリプレイの記述で提示されます)。敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」のパラドクスで反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功 🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔴
 苦戦 🔵🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『この選択肢の🔵が👑に達すると、この敵集団を倒す。完結までにクリアしていない場合、この敵集団は撤退する。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


選択肢👿アヴァタール級との決戦『オジマンディアス』のルール

 事件の首魁である、アヴァタール級クロノヴェーダ(👿)と戦います。
 👿を撃破する事で、この事件を成功で完結させ、クロノヴェーダの作戦を阻止する事が可能です。
 敵指揮官を撃破した時点で、撃破していないクロノヴェーダは撤退してしまいます。
 また、救出対象などが設定されている場合も、シナリオ成功時までに救出している必要があるので、注意が必要です。
 詳細は、オープニング及びリプレイで確認してください。

 記載された敵が「1体」出現します。敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」のパラドクスで反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、300文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★0.5個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は400文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 大成功 🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔴
 苦戦 🔵🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『【完結条件】この選択肢の🔵が👑に達すると、敵を倒し、シナリオは成功で完結する。ただし、この選択肢の🔴が🔵より先に👑に達すると、シナリオは失敗で完結する。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※このボスの宿敵主は「メルサンク・トトメス」です。
※クロノヴェーダには、同じ外見を持つ複数の個体が存在しますが、それぞれ別々のクロノヴェーダで、他の個体の記憶などは持っておらず、個体ごとに性格なども異なっています。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。