機械化ベルリン王宮大乱戦、断片の王を狙え

 機械化ベルリン王宮強襲作戦の成功により、ベルリン王宮の地上部分への突入が可能になりました。
 機械化ベルリン王宮には、陸軍参謀総長『パウル・フォン・ヒンデンブルク』、さらには断片の王『ドイツ皇帝ヴィルヘルム2世』がおり、断片の王と戦う千載一遇のチャンスとなります。
 機械化ベルリン王宮で暴れまわり、敵を撃破し、皇帝ヴィルヘルム2世の命を狙うべく派手に戦いを仕掛けてください。
 襲撃が大規模になれば、特別な作戦が実行可能になります。

●実行可能になる特別な作戦と条件

(1)陸軍参謀総長暗殺作戦
 シナリオが1本以上成功すると、ジェネラル級ゾルダート、陸軍参謀総長『パウル・フォン・ヒンデンブルク』との決戦シナリオが公開されます。
 さらに、条件を満たした時点でこの事件の8本以上のシナリオに参加者がいると、敵側を混乱させ、有利な条件で戦えます(選択肢が本来よりも有利なものになります)。
『パウル・フォン・ヒンデンブルク』は、両肩に装備した補助頭脳二基による並列演算により、機械化ドイツ帝国軍を手足のように操る、機械化ドイツ帝国の頭脳です。彼を撃破できれば、機械化ドイツ帝国軍は、その頭脳を失い大混乱に陥るのは間違いありません。

(2)ドイツ皇帝ヴィルヘルム2世暗殺作戦
 シナリオが8本以上成功すると、断片の王『ドイツ皇帝ヴィルヘルム2世』との決戦シナリオが公開されます。
 さらに、条件を満たした時点でこの事件の24本以上のシナリオに参加者がいると、敵側を混乱させ、有利な条件で戦えます(選択肢が本来よりも有利なものになります)。
 断片の王の戦闘能力は非常に高く、歴史の奪還戦ディアボロス・ウォーになっていない状況での撃破はほぼ不可能と予測されていすが、奇跡的な勝利の可能性は0ではありません。
 また、勝利が出来なくても、断片の王との戦闘により、重要な情報が得られるかもしれません。

※特別シナリオのスケジュールについて

 公開される特別シナリオの攻略期限は、オープニングの公開日時に関わりなく『4月12日』となり、攻略旅団の提案による【期限延長】も行えません。
 戦況によっては、特別な作戦が実行できなくなる場合もあります。ご了承ください。

沈黙を破りし混迷(作者 唐揚げ
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#機械化ドイツ帝国  #機械化ベルリン王宮大乱戦、断片の王を狙え  #ベルリン王宮 


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 陸軍参謀総長『パウル・フォン・ヒンデンブルク』の両肩にある補助頭脳が唸りを上げ、目まぐるしく変わる状況の分析を行っていた。
 ディアボロスによる、ベルリン王宮地上部分への侵攻。ありえないはずの、地下からの強襲。
 考えれば考えるほどに、ヒンデンブルクの中に生まれた困惑と苛立ちの感情が膨れ上がる。
「閣下! 防衛線の構築が終了いたしました! 我ら飛行編隊、全力で防衛に当たる所存であります!」
 彼の前にずらりと並んだ『ルフトキュラシェーア』の部隊が、同時に敬礼する。ヒンデンブルクの頭部から、ブシュウ、と排気煙が噴き出した。それは、嘆息のようにも、安堵のため息のようにも思える。はたしてどちらか。
「……我らが皇帝、ヴィルヘルム2世陛下に、万が一のことがあってはならん。わかるな」
「「「ハッ!」」」
「動かせる部隊はすべて迎撃に向かわせているが、猫の手も借りたい状況だ。決して油断はするな」
「「「ハッ!」」」
「いいか。絶対に! 奴らを通すな!!」
 こらえきれぬ苛立ちが怒声となり、びりびりと空気を震わせる。エリート飛行編隊のトループス級ゾルダートは、誰一人としてうろたえはしない。
「ヒンデンブルク閣下、どうかご安心を。この区画は、私が指揮を執りますので」
 そこへ、現場指揮官であるアヴァタール級『毒禍炎天フリッツ・ハーバー』が現れ、静かな声で諭した。
「……任せたぞ。なんとしてでも、奴らを撃滅しろ……!」
「はっ。我らドイツの栄光は、決して穢させません」
 ヒンデンブルクは排気煙を吐き出しながら、足早にその場を去る。
 彼は、けして防衛指揮の巧者ではない。だが、それでも今、他に動けるジェネラル級がいないのだ……。

●新宿駅グランドターミナル
「……ってわけで、先輩がたのおかげで、機械化ベルリン王宮強襲作戦は大成功したッス!
 地下を抜けて、今度はベルリン王宮の地上を攻めて、大混乱を起こして防衛線に隙を生み出すッスよ!」
 と、七田・ナナ(エンジョイガール・g05125)は勢いよく語る。
「ここには、機械化ドイツ帝国の断片の王、『ヴィルヘルム2世』がいることは間違いないッス。
 すぐに奴と戦えるわけじゃないッスけど、先輩がたが大暴れして、奴らの隙を生み出せば、可能性はあるッス。
 ……とっても厳しい戦いッスけど、ここまで来たらチャンスは逃せないッス。ハイパー派手に頼むッスよ、先輩!」

 ナナの提示する作戦内容は、ずばり、防衛線の破壊と現場指揮官であるアヴァタール級の撃破のふたつ。
 王宮地上部分には大量のゾルダートが配置され、すべての防衛線を完膚なきまでに破壊して突破している暇はない。
「なぜかっていうと、王宮の外の戦力とか、国境を守ってるハイパー強い奴らもガンガン動員されてるからッス。
 時間をかければかけるだけ、相手が有利ッス。重要なのは、とにかく相手を混乱させること、ッスからね」
 それゆえに、断続的な強襲によって、敵の足並みを乱すことが大事だと、ナナは改めて強調した。

「先輩がたに倒してほしいのは、『ルフトキュラシェーア』っていう、空を飛ぶトループス級ゾルダートッス。
 こいつら自体も動きが早くて厄介な上に、足場には鉄条網とバリケードが作られてて、通せんぼしてるッスよ。
 空を飛んで正面から戦うのは……無理とはいわないッスけど、多分かなり分が悪いと思うッスね……。
 防衛線ってことは、つまり、誰も通さないようにしてるわけッスから、いかに地上の戦いに持ち込むかがカギだと思うッス」
 しかし先ほどナナが触れたとおり、地上に構築されたバリケードと鉄条網も堅牢で、破壊は一筋縄ではいかない。
 闇雲に攻撃を仕掛けるだけでは、空対地攻撃の雨に晒される。連携が重要となるだろう。

「それと、こいつらの指揮は、『フリッツ・ハーバー』っていう女の子のゾルダートが執ってるッス。
 でも見た目に騙されちゃダメッスよ! なにせ、毒を使って敵を蹂躙するのが一番効率的とか考えてる、ハイパーイカれた奴ッス。生き物みんながモルモットだなんて考える奴は、クロノヴェーダとしてもヤバすぎッスよ!」
 容赦なく毒ガスを散布し、またフリッツ・ハーバー自身も飛行戦闘を行うという。
 防衛ラインを突破しても、フリッツ・ハーバーを倒さねば、この区画での戦闘は勝利したとは言えない。

「機械化ドイツ帝国の精鋭は、国境に配置されてるッス。だからこそ、今、王宮に攻め込むチャンスが生まれたッス。
 もしもそいつらが戻ってきたら、せっかくのチャンスも無駄になるッス! だから先輩、気合い入れてほしいッス!」
 断片の王との戦いとて、奇跡でも起きねば勝利することは不可能といっていいだろう。
 だが、来たるべき決戦に向けて、その力の一端を解き明かすことは非常に大きな意味を持つ。
「エリートな野郎どもの鼻っ柱なんて、カッケー先輩がたの力でバシーッ! ってへし折ってやってほしいッス!」
 だからナナは、いつものように笑顔で拳を突き出し、勝利を祈願してディアボロスを送り出す。
 パラドクストレインの扉が、プシューと開かれた。断片の王の喉元に至るための戦いが、今、始まる。


→クリア済み選択肢の詳細を見る


→クリア済み選択肢の詳細を見る


●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【飛翔】
2
周囲が、ディアボロスが飛行できる世界に変わる。飛行時は「効果LV×50m」までの高さを、最高時速「効果LV×90km」で移動できる。【怪力無双】3LVまで併用可能。
※飛行中は非常に目立つ為、多数のクロノヴェーダが警戒中の地域では、集中攻撃される危険がある。
【怪力無双】
1
周囲が、ディアボロスが怪力を発揮する世界に変わり、「効果LV×3トン」までの物品を持ち上げて運搬可能になる(ただし移動を伴う残留効果は特記なき限り併用できない)。
【現の夢】
1
周囲に眠りを誘う歌声が流れ、通常の生物は全て夢現の状態となり、直近の「効果LV×1時間」までの現実に起きた現実を夢だと思い込む。
【神速反応】
1
周囲が、ディアボロスの反応速度が上昇する世界に変わる。他の行動を行わず集中している間、反応に必要な時間が「効果LVごとに半減」する。
【セルフクラフト】
1
周囲が、ディアボロスが、一辺が1mの「コンクリートの立方体」を最大「効果LV×1個」まで組み合わせた壁を出現させられる世界に変わる。
【断末魔動画】
1
原型の残った死体の周囲に、死ぬ直前の「効果LV×1分」に死者が見た情景が動画として表示される世界になる。この映像はディアボロスだけに見える。
【平穏結界】
1
ディアボロスから「効果LV×30m半径内」の空間が、外から把握されにくい空間に変化する。空間外から中の異常に気付く確率が「効果LV1ごとに半減」する。
【土壌改良】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の地面を、植物が育ちやすい土壌に変える。この変化はディアボロスが去った後も継続する。
【建造物分解】
3
周囲の建造物が、ディアボロスが望めば1分間に「効果LV×1トン」まで分解され、利用可能な資源に変化するようになる。同意しない人間がいる建造物は分解されない。
【使い魔使役】
1
周囲が、ディアボロスが「効果LV×1体」の通常の動物を使い魔にして操れる世界に変わる。使い魔が見聞きした内容を知り、指示を出す事もできる。
【パラドクス通信】
1
周囲のディアボロス全員の元にディアボロス専用の小型通信機が現れ、「効果LV×9km半径内」にいるディアボロス同士で通信が可能となる。この通信は盗聴されない。

効果2

【能力値アップ】LV2 / 【命中アップ】LV2 / 【ダメージアップ】LV3 / 【ガードアップ】LV2 / 【反撃アップ】LV1 / 【ドレイン】LV1 / 【アヴォイド】LV1 / 【ロストエナジー】LV2

●マスターより

唐揚げ
 ベルリン王宮強襲作戦、第二弾です。よろしくお願いします。
 防衛ラインの突破と指揮官の撃破、やることはシンプルですがそのぶん難易度は高めです。
 闇雲に攻撃するだけでは🔴が出やすいので、どのように対処するか、作戦を考えてみてください。

 なお、参加数によっては、プレイングの内容関係なしに不採用になる可能性があります。
 👑を大幅に超える数の採用はいたしません。合同プレイングも、必ず全員採用となるわけではありません。
 以上の点について、ご了承ください。それではご参加、お待ちしております。
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このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


ナディア・ベズヴィルド
莉緒(g04388)さんと

空を飛ぶのは愚策。であれば、地上から派手に参りましょう
ねえ?莉緒さん(思い切り巻き込んでしまった感はあるが、ご愛敬)

【セルフクラフト】で足場を作り、鉄条網、バリケードを乗り越える
敵の急降下攻撃には【風使い】で土を巻き上げ埃を空高くたてて視界を悪くし動きを阻害し
その隙にPDで攻撃をし、機動力を削ってやるわ
地上に降りて、接近戦になっても焦らずに
【高速詠唱】、【連続魔法】で反撃の隙も与えずに攻撃を

莉緒さんと互いの隙を補い合いながら、確実に仕留め、道を切り開き、進むのみ
クロノヴェーダは我が怨敵、全ての敵は殲滅させる!

連携、アドリブ歓迎


如月・莉緒
ナディア(g00246)さんと

はーい!
ナディアさんが一緒なら隠密だろうと殲滅だろうと頑張っちゃうよ!
(憧れの美人さんと一緒なのでテンション高い)


足場を作るナディアさんへの攻撃を【月夜の王】と共に阻害&対処、敵が抜刀して接近するより早く【高速詠唱】で攻撃魔法を唱え先手を
【電撃使い】で落として、【撹乱】させちゃったら大変じゃないかな?

ナディアさんとの連携を意識して動くよ
戦いで気は抜かない。絶対に
一撃だって無駄にする気はない
誰かを守るのに戦いが必要なら、私は戦うって決めたから

アドリブ・連携歓迎


●弾雨をくぐり抜け
 ナディア・ベズヴィルド(黄昏のグランデヴィナ・g00246)が杖を振るうと、土埃が高く舞い上がった。即席の煙幕だ。
「小癪な真似を……その程度で視界を遮れると思ったか!」
 しかし、敵は精鋭だ。加えて、パラドクスが決め手となる逆説連鎖戦において、この程度は障害になり得ない。
 パラドクスという異能を、それを操るクロノヴェーダに対抗しうるのは、同じパラドクスに由来する力だけ。
 ディアボロスの戦いは、常に不利から始まる。だからこそ、力を合わせ、連鎖させ、重ねていくことが重要なのだ。

 その点に於いて言えば、ナディアにはいささかの油断もなかった。彼女とともに来た如月・莉緒(恋愛至上主義・g04388)にも。
「小癪と言ったか? 我らを恐れ、斯様な杜撰な守りを築き上げ、必死に抵抗する貴様らが、よくもほざいた!」
 ナディアは風にばさばさと髪をなびかせ、空より来る死神どもに不敵に言い放った。
 カービンライフルの銃口が、その眉間を、肢体を、あらゆる致命的箇所を狙う。死が来たる。弾雨という死の奔流が!
「"月夜の王"よ、来て!」
 莉緒の声に、異界から響くような遠吠えが応えた。
 彼女自身の影から飛び出すかのごとく出現したのは、精緻な白金の細工を思わせる見事な毛並みのダイアウルフ。
 月夜の王が、ナディアの作り出した即席の壁を垂直に駆け上がり、跳躍。同時に光の奔流が、土煙を吹き飛ばして渦巻く。
 パラドクスの同時発動。星と月の光が目を晦まさんばかりに膨れ上がり、流星のような光条を描いて天を射抜いた。
 命奪う弾雨に挑み、己らの怒りと復讐を、簒奪の覚悟を表明せんがために。

 歪曲した時空の中で、攻撃と反撃は等価たりえる。
 カービンライフルから放たれた死の雨は、ナディアの焦げ茶色の肌を切り裂き、ヴェールを血の赤で染める。
「ナディアさ……っ」
 咄嗟に叫んだ莉緒も、無事ではない。燃えるような痛みが全身に走る。逃げ出したくなるような痛みが。
(「違う。私が言うべき言葉は、これじゃない」)
 萎えかけた精神を、莉緒の心の奥底に燃える炎が奮い立たせ、鋼を鍛えるように強く、しなやかに、より研ぎ澄ます。
 死の雨を浴びながら、月の獣が宙を舞うのが見えた。白金を思わせる毛並みが、己の血でまだらに染まっている。
「……このまま、殲滅しちゃいましょう!」
 莉緒は『Ἀφροδίτη』に魔力を通しながら、改めて叫んだ。こちらを見やるナディアの金色の瞳が、弧を描く。笑み。
「そうこなくては」
 巻き込んでしまったのではないか。そういう気遣いが、なかったとは言えない。
 それも、今の一言で吹き飛んだ。彼女は自分を信頼してくれている。この戦いにおいて、命を預けるに足る仲間だと。
 であれば、どうする。憧憬と信頼を浴びる身として、どうあるのが正しい……そんなものは、ひとつきりだ。

 渦巻く光が、天を睨む獣の牙じみて、無数の槍へと変じた。
「クロノヴェーダは我が怨敵、すべての敵は殲滅させる! 隠れ家の守り星(サダクビア)よ、光を刻めッ!」
 螺旋を描いて、光の槍が天を覆った。敵も果敢なもの、カービンライフルの一斉射撃は牽制に過ぎず、急降下しながらの抜刀突撃こそが本命だ。
 すらりと三日月を描いた刃を、しかし月の獣の牙が受け止め、砕いた。狼を血まみれの身をよじり、噛み砕いた刃でもって内側から敵を切り裂く。そのあとに血のレールが描かれた。
 光の槍が、獲物を串刺しにする。酸鼻なる戦いだった。月と星の光は美しく、傷ついてなお戦うふたりの姿も同様だったが、それゆえに凄烈で、戦いの困難さをありありと示していた。
(「誰かを守るのに戦いが必要なら、私は戦うって決めた。だから……!」)
 膨れ上がった魔力が、月の獣を追う。獣の爪が、落ちてきた獲物の喉を引き裂く。ふたりは狼を追って宙へ飛び出した。
 敵小隊との距離が、限りなくゼロになる。刃の応酬。ふたりの女の杖が鋼を退け、踊るように撃ち合い、火花を散らす。
 着地する先はバリケードの内側だ。当然、敵の迎撃はさらに熾烈なものとなる。無傷で進むことなど不可能。だが。
「楽しいですね、莉緒さん」
「うん! ナディアさんと一緒なら、なんだって頑張っちゃうよ!」
 ふたりは年頃の小娘のようにはにかんで、血風逆巻く戦場に身を躍らせた。
 どれだけ痛苦を味わい、傷を刻まれ、血を流そうと。足並みが乱れることも、止まることもない。
 信頼に足る仲間が、隣(そこ)にいる。それだけでふたりは、いつまでも戦える気がした。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【セルフクラフト】LV1が発生!
【使い魔使役】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!

高遠・葉月
アレンジ、共闘歓迎。

飛んでるトループスに舌打ち。
ち。空飛んでるのはウザったいわね。なにか対空考えないといけないかしら。…いや、無い物ねだりしても仕方ないわ。
ひとまず現状出来そうな所から始めましょう。

つまりアレよ。力任せ(いつものやつ)

魔力で武器を沢山作成
まず大剣を盾として突き刺す。雑だけど一旦身の守りはよし。
次にバリケードに沢山片手剣、斧が等間隔で階段状に突き刺さるように投擲。
その後機を見て大剣を盾に突撃。【ダッシュ】【ジャンプ】
自分の突き刺した武器を駆け上がって空中の敵の群れの中へ飛び込み大剣でパラドクスを使用して敵の群れを薙ぎ払う

後詰めの為バリケードや鉄条網には【建造物分解】を使用するわ。


龍園寺・トウヤ
とにかくよォ、飛んでる連中を地べたに引き摺り下ろしてやっつけりゃいいってハナシなんだろ?
殴り合いに持ち込みゃ俺の方が有利だ。そうさせてもらおうじゃねェか。

鉄条網とバリケードは障害物であると同時に遮蔽物でもある、っつうことだな。
こいつを利用して敵の射線をうまく遮り、銃撃を掻い潜る。
その内痺れを切らして、敵も直接殺しに来るはずだ。
そこを目がけて迎え撃つ。……ンな重たいランドセル背負っての殴り合いにどれほど自信があるか知らねえが、【グラップル】で俺に勝てると思うなよ!
派手に暴れ回ってこっちで敵の目をなるべく引きつけてやる。死ななきゃ安いぜ。
バリケード地帯の破壊と突破は他の連中に任すとしよう。


無堂・理央
こっちは防衛線構築済みだね。
力技で通るのは大変そうだけど、こっちも時間が無いし無理矢理押し通るまで!


無双馬『クロフサ』に騎乗して突撃ー!
パラドクスの力で雷を纏ったら、バリケードや鉄条網に突っ込んでく!
雷の熱で直ぐに焼き切れたら話が早いけど、そうは問屋が卸さないよね~。
何度でも突撃を繰り返してバリケードや鉄条網を破壊するよ!

敵の攻撃がこっちに来るようなら、機動力で銃撃を極力かわしながら雷を放電して反撃してくね。
障害物で止まってる敵に対して空対地攻撃が戦術の基本らしいし、それを狙えるボクは味方の動きを隠す囮役としてはそれなりになってるはず。
障害物を破壊出来るならそれに越した事はないけどね!


ライカ・ネイバー
アドリブや連携等歓迎
(戦闘中はダッシュ、ジャンプ、空中戦、地形の利用で常に走り回ります)

またまたお手伝いに来ましたよ〜
もっと派手に大騒ぎしちゃいましょう!

上手く動けないのは困りますし
空中の敵は他の人達に任せて、わたしはバリケードをぶっ壊しちゃいますね

拳銃で空中の敵を牽制してバリケードへ接近からの
【改変:多重起動】を起動【武器改造】で強化した鎖刃剣でバリケードをどんどん【破壊】です
みんなが動きやすくなる様にぜ〜んぶ壊しちゃいましょうね

走り回っている最中に地上に落ちたり高度が落ちてきた敵も逃さずバッサリ斬っておきましょう

ある程度暇ができたら拳銃をガトリングガンに改変してまとめて撃ち抜いてみますか〜


アナスタシア・コルヒドレ
アドリブ共闘歓迎

皆地上の突破を狙ってるね、なら私はその援護と【時間稼ぎ】させてもらうね!
【飛翔】で飛びつつ、味方の動きが敵にバレにくいように煙幕【投擲】。
その後【大声】上げて【突撃】!
飛んでくる弾丸は【残像】と【戦闘知識】で飛んでくるコースを【看破】し、避けれないものは【忍耐力】で耐え続けるよ!
反撃にはСиняя вспышкаの【制圧射撃】で陣形を崩す。当たらなくてもいい!
どさくさに地上の防御装置を【破壊】できたらいいな!
向こうは防衛すればいいわけだから待ってても向こうの得でしかない!
でも地上が進撃されまくれば流石に地上へ意識が向くはず!
その心の隙を突く!
取りこぼしはみんなに任せた!


●死線を越えて
「こっちは防衛線構築済みか……こっちも時間が惜しいんだ、無理やり押し通らせてもらうよッ!」
 無堂・理央(現代の騎兵?娘・g00846)と愛騎『クロフサ』が、全身に稲妻を纏い、疾風となって駆け出した。
 鉄条網で守られたバリケード相手には、得策とは言えない。いくら『疾駆迅雷』の破壊力と機動力が優れたものであるとはいえ、防衛線への無謀な突撃はもっとも危険な行為だ。
「来たぞ、撃て!」
 当然のように、カービンライフルの斉射が返ってくる。しかし、理央はすべて織り込んでいる……むしろ「これでいい」のだ。
 逆説連鎖戦において、パラドクスの発動は確実に敵の反撃を生む。優勢であればそれを叩き潰すこともできよう。
 が、こうした強襲戦において、反撃を叩き潰すほどの攻勢を生み出すのが至難であることを、理央は知っている。
 だから、これでいい……たしかに尋常の戦術から見れば得策ではないが、パラドクスとは常識に縛られぬ力なのだ。
 あらゆる道理を、理央とクロフサの速度は、文字通り「一蹴」することが出来る。
「クロフサ、絶対に足を止めたらダメだよ。ボクらで、道を拓くんだ!」
 そして、理央の仲間は、クロフサだけではない。
 彼女が反撃を浴び、それでもなお雷の熱でバリケードを貫き、敵兵を吹き飛ばした時、ディアボロスらが突くべき間隙が生まれるのだから!

 強引にバリケードを突破した理央のあとに続いたのは、まず拳銃の銃声と、けたたましい鎖刃剣のエンジン音だった。
「派手でいいですねぇ、わたしも大騒ぎしちゃいますよぉ!」
 ライカ・ネイバー(隣人のように・g06433)である。スターターを二度引き、エンジンを重ねて始動することで、その破壊力を過激なほどに増強。
 代償として反動負荷も相応なものとなる。いわば、暴れ牛をロデオするようなものだ。
 派手に暴れて敵の混乱を招く……その目的に、これ以上合致したパラドクスも、そう見つかるものではない。
「邪魔な! バリケードはっ! ぜ~んぶ壊しちゃいましょう! ねっ!!」
 ドル、ドルルン……ギャリリリッ! ガガガガガッ!!
 餓えた怪物の雄叫びめいた破砕音が響き、鉄条網など紙屑のように噛み砕いて、鎖刃がバリケードを破断していく。
 理央とクロフサの破壊が直線的なものだとすれば、ライカの破壊は円状。ちょうど、理央らの突き抜けた穴を、より広く横に押し広げるような、実に効果的なコンビネーションである。
「陣形を組め! 突撃する!」
 ルフトキュラシェーアは楔形のフォーメーションを組み、ライカに突撃。先頭の兵士は鎖刃を受け止める捨て石のようなものだ。落ちてきたその瞬間を狙い、ライカは獰猛な笑みを浮かべて鎖刃剣を振るった。鮮血! 骨! 肉! 残骸!!
 その代償に無数の弾丸が彼女の肌を切り裂くが、鎖刃剣は矛でもあり盾でもある。意外にも、ライカのダメージは少ない……理央がそうであるように、激しい攻撃が反撃の勢いを削いでいるのだ。

 なんとも乱暴な作戦である。だが、彼女ら以上に乱暴で、力任せの突破を狙うディアボロスもいた。高遠・葉月(猫・g04390)だ。
「ち。空飛んでるのはウザったいわね」
 デーモンの魔力から生み出した大斧と大剣を振るい、葉月は高度を落とした敵をなます斬りにしながら、破壊されたバリケードを逆に足場として利用して、擬似的な三次元軌道で空と地上とを高速で駆け回る。
 あいにく、そのパラドクス……まさしく邪魔なものを薙ぎ払う『ジャガーノート』の銘にふさわしい……が有する【建築物分解】の効果は、クロノヴェーダが築き上げた防衛線に効果はない。
 しかし、理央とライカの強襲によって生まれた歪は、葉月の膂力でこじ開けるには十分すぎる「ヒビ」だ。
「ブンブンとハチみたいに飛び回って、鬱陶しいのよ。邪魔だわッ!」
 降り注ぐ弾幕を浴びて、身体のあちこちに銃痕を刻まれながらも、葉月の勢いは衰えない……いや、むしろ増しているようにすら思える。
 大剣を盾のように利用し、致命的箇所への被弾を防御すると、振り下ろした大斧をジャンプ台のように利用して駆け上がり、得意な空中へ戻ろうとする敵を旋風じみた一撃で両断する。
 パワーに頼りつつもテクニカルな戦いで、徐々にルフトキュラシェーアはその数を減らしつつあった。

 敵としては、アドバンテージを得られる空中からの一方的な攻撃で、ディアボロスを釣瓶撃ちにしたいところである。
 そうさせないために、アナスタシア・コルヒドレ(蒼炎の閃光(ひかり)・g00340)はあえて【飛翔】し、鬨の声をあげ、弾雨の中を翔んでいた。
「下ばかり見ていると、痛い目を見るよ! 駆け抜けろ、蒼の閃光ォ!」
 ジェットエンジンを搭載した奇妙な大曲剣『Blaue Flamme』に、燃え上がる蒼い炎が纏わりつく。
 唸りを上げるジェットエンジンの加速力を乗せて曲剣を振るうと、その斬撃軌道をなぞるように蒼炎が離れ、空気を貪りながら飛んでいくのだ。
「ちぃ……! こいつだけであれば、蜂の巣に出来たものを……!」
「地上のみんなを相手にしながらだと、そうもいかないでしょ? けど、私だけを相手しているわけにもいかない」
 口惜しそうなルフトキュラシェーアを見て、アナスタシアは不敵に笑った。
 空と地上の同時攻撃。いくら敵が統率された精鋭で、しかも攻撃と反撃を等価とするパラドクス戦闘といえど、連携力の高い猛攻の前には、どうしても後手に回ってしまう。
 蒼い炎が、一体のルフトキュラシェーアの飛行装置を食いちぎるように破壊し、爆炎の赤と混じり合って敵を飲み込んだ。
 地上部にまで攻撃の勢いを届かせることは出来ないが、敵を減らせるだけでも十分。アナスタシアは、その白い髪を己の血の赤で染めながらも、果敢に戦う。

 ならば地上に降りて、ディアボロスへの対処に専念すればいいのか……(敵にとっては)残念ながら、それも違う。
「死ねぇ!」
「ようやく降りてきやがったな、けどな……その動きは、見えてんだよ!!」
 龍園寺・トウヤ(Hopeless・g00207)が、そこにいる。理央ほどの機動力も、ライカや葉月ほどの広域破壊力もない。
 だが、彼には目と、耳と、肌で感じ取る力がある。調息によって体内を循環した氣が、トウヤの五感をさらに研ぎ澄まし、拡張し、未来予知じみた先読みすらも可能にしていた。
 上空からのカービンライフル一斉射、それに次ぐ急降下突撃、抜刀。何もかもが、トウヤにははっきり「視え」ている。
 避ける場所など存在しないはずの弾雨を掻い潜り、滑り落ちるギロチンめいた軍刀を潜り抜け、昇竜の如き鉄拳をみぞおちに叩き込む!
「ぐはッ!?」
「ンな重たいランドセル背負って、殴り合いで俺に勝てると思ってたのか? 甘すぎるぜ!」
 見切りづらい急降下突撃のスピードは、翻ってトウヤの鉄拳の威力を相乗効果で高める結果となる。
 狙いすました一撃の反発力が、拳から肘へ、肘から肩へ、肩から腰、膝、足へと逃され……ズン!! とトウヤの足元にヒビを生んだ。
 その範囲と、巻き上がる瓦礫の粉塵を見るだけでも、ルフトキュラシェーアに叩き込まれた破壊の威力は歴然たるもの。
 飛行装置ごとくの字にへし折られたルフトキュラシェーアは、急降下突撃以上の速度で高く吹き飛び……花火じみて爆散!
「殴り合いに持ち込みゃ、負けるハズはねェ。さあ、次はどいつだ!」
 龍の眼は、敵の一挙一動を見逃さない。全身を朱に染めんばかりに弾丸を浴びて、臥龍の男、なおも意気軒昂!

 このようにして、ディアボロスらの猛攻により、肉食獣に食いちぎられる哀れな草食獣めいて、防衛線は虫食い状態と化していた。
 一度趨勢が傾いてしまえば、戦いは強襲戦から殲滅戦に変わる。ルフトキュラシェーアの採る戦術も変わりつつあった。
「距離を保て! 近づきすぎるとやられるぞ!」
「さすがに捨て身の特攻ばっかりってわけでもないみたいだね。じゃあ、ボクらのほうから近づかせてもらうよ!」
「一匹たりとも逃すつもりはないわ。わたし達の邪魔をしたんだから、その報いを受けなさい!」
 理央とクロフサは、残像を生み出しそうなほどの速度でジグザグの軌道を描き、ルフトキュラシェーアに襲いかかる。
 その反対側からは、葉月の強襲。正面からまっすぐ射貫く理央の疾駆迅雷に対し、葉月の攻撃は大斧による縦の斬撃だ。
 地面に亀裂を生み出すほどの双撃を受けて、無事でいられるはずもない。満月を思わせる斬撃と、それを真っ二つにするが如き稲妻の残影が駆け抜けた瞬間、爆炎がみっつ!
「もう、空は君たちだけの戦場ではないようだね。おとなしく、道を開けてもらおうか!」
 アナスタシアは、ひときわ巨大な蒼炎の塊を生み出し、ルフトキュラシェーアの頭上を取ると真下めがけて剣を振るった。
 横に逃れるべき……いや、それしかない対地攻撃だ。だが、その地上では、トウヤとライカが猛威を振るっている。
「さあ~どんどん派手に片付けちゃいますよ~! わたし達の目的は、あなた達だけじゃないので~!」
「俺を殺しきれなかった時点で、てめェらの負けだ。弱かったとは言わねェが……俺らのほうが上だっただけの話だぜ!」
 鎖刃剣が、敵兵をバラバラのクズ肉に変える。
 龍の牙を思わせる鋭い打撃が、弾丸など弾き飛ばし、鋼鉄で守られた臓腑を食いちぎる。
「お、おのれ、おのれぇえええッ!」
 最後のルフトキュラシェーアは悔しげに叫び、もはや逃れる場所なく蒼炎に飲まれ、そして爆炎とともに滅した。

 あたりはすさまじい有り様だ。
 破壊されたバリケードと鉄条網の残骸に混じり、ライカや葉月の攻撃でバラバラにされたゾルダートの「欠片」が飛び散り、敵と味方の流した血がそれらをまだらに染め上げている。
 無傷では突破できない、困難な戦いだった。しかしそれでも、ディアボロスらの闘志と戦意を鑑みれば、まだまだ継戦には十分なダメージに抑えられている。
「さァて……ここからが本番ってワケか。やってやろうじゃねェか」
「断片の王へと辿り着くためにも、この勢いでここの指揮官も倒しちゃおう!」
 トウヤは拳に掌をバチンと叩きつけ、闘志を燃やす。理央はその姿を見て意気込み、意を汲んだクロフサが嘶いた。
「フリッツ・ハーバー……油断できない相手だよ」
「避けて通れない相手ですからねぇ~、何が相手でもやることは変わらないかと~」
「モルモットだかなんだか知らないけど、実験材料になんかされるつもりはないわ。ぶっ飛ばしてやるわよ」
 アナスタシアの警告に、ライカと葉月はそう応えた。……その通り、ここで足踏みしている暇などない。余裕もない。
 指揮官たるアヴァタール級を倒せずして、ジェネラル級など、ましてや断片の王に刃を届かせるなど不可能である。
 この戦いは不可避。ゆえにこそ、彼らは傷の痛みを忘れるほどに怒りを滾らせ、指揮官を叩き潰すために動き出した。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​
効果1【建造物分解】LV1が発生!
【平穏結界】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
【断末魔動画】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【ガードアップ】がLV2になった!
【命中アップ】LV1が発生!
【ドレイン】LV1が発生!
【アヴォイド】LV1が発生!

エンデ・トロイメライ
あんまり時間をかけるわけにはいかないんでね、速攻で潰させてもらうよ。

FLUGELによる高速飛行で敵と一定の距離を取りつつ銃で牽制して戦う。
毒はあんまり効かない方だけど出来るだけ吸わないように。
毒ガスのボンベは投げられる前に銃で撃ち抜き爆破させる。
それで自爆してくれたらラッキーだけど多分そうはいかないだろうねぇ。
だから、そこで更に攻める。ボンベを爆破した瞬間、爆発の煙に紛れ最大加速で背後を取り、その速度の乗ったナイフで首を掻き切る。
空中戦は得意なんでね。そう簡単に負けるつもりは無いから。


龍園寺・トウヤ
出やがったな、アタマがよ。
オメーを潰しゃここは終いだ。決着、つけさせてもらうぜ。

とはいえ、向こうも階級相応に実力のあるクロノヴェーダだ。油断はできねえ。
まずはある程度の間合いをとり、回避に専念しながら敵の動きを【記憶術】で覚える。
様子見が済んだら仕掛ける時間だ。一気に距離を詰めて勝負をかけるぜ!

こんなガスで俺を止めようたって無駄だぜ。
呼吸とは武術の中でも重きを置かれる重要な要素だ。
ならば逆も然りよ。無呼吸での立ち合いとて俺の【戦闘知識】の内だッ!

襲いくる回転斬りに立ち向かい、タイミングを合わせて蹴り上げ。向こうのバランスを崩させたところに畳み掛ける【龍吼】だ!
こいつで吹っ飛べ!龍撃砲ォッ!!


高遠・葉月
アレンジ、共闘歓迎。

…さて。息を止めて戦闘行動って何秒できるかしら。
1分?いえ、もっと短いわね。30秒。もうちょっと短いかしら。
とはいえ、逆に距離を置くのも相手に好き放題させる感じね。
…ん。よし。覚悟は決めた。道を拓くわよ。

【飛翔】で接近戦を挑む。相手が大曲刀ならこっちは大剣ね。
空中戦なら1カ所に留まらなければ滞留するガス帯からは逃げれる、はず。
でも近接戦なら直接吹き付けて来るだろうから呼吸しない様にして耐える。

ガスを吸ったり呼吸が限界なら口を押えて多少ガスをすった様にして逃げをうつ。…ように見せかけて騙し討ち。
途中【飛翔】で後向きに飛びつつ敵を見定めてパラドクスで全力でスピアチャージする。


ライカ・ネイバー
アドリブや連携等歓迎
(戦闘中はダッシュ、ジャンプ、空中戦、地形の利用で常に走り回ります)

ささ、お手伝いも佳境ですね……
今度もパパっと終わらせちゃいましょう!

ガスは厄介ですけど、下手に避けない方が良さそうですねぇ
ここはべったり張り付いて嫌がらせしますか~
距離を取られないように横、上、背後からこっそり斬っちゃいましょ

ガスはなるべく呼吸しないようにしておきたいですけど
躱せなくなったら【セルフクラフト】で足場を作って脱出とか
ミートフックを壁に撃ち込んでガスの無い方へ逃げたりしますね

どうせなら大技ドカンと入れておきたいですね~
跳びまわりながら隙を伺ってパラドクスを狙ってみましょう!


●燃え盛りし炎の名は
「……なるほど。これが、ディアボロスの実力か」
 瓦礫を踏みしめ現れたのは、明らかにトループス級と一線を画す女……すなわち、指揮官フリッツ・ハーバーである。
 フリッツは無表情だ。困惑も、動揺もない。事実を事実として受け入れ、そして警戒と殺気を高めている。
「出やがったな、アタマがよ」
 龍園寺・トウヤ(Hopeless・g00207)は野卑な笑みを浮かべ、四白眼の瞳を大きく見開く。
「オメーを潰しゃここは終いだ。決着、つけさせてもらうぜ」
「パパっと終わらせませんとね! わたし達の目的は、ここだけではありませんので!」
 トウヤの煮えたぎるような声に、ライカ・ネイバー(隣人のように・g06433)が頷く。
「……ところで、息止めて戦闘するのって、どのぐらいいけるのかしらね? 1分? いえ、それとも30秒……?」
「……それでなんとかなるレベルのものなの? あの毒ガスって」
 あまりにも単純明快すぎる解決策をゴリ押ししようとする高遠・葉月(猫・g04390)の、シリアスな真顔に、エンデ・トロイメライ(エピローグ・g00705)は思わずツッコミを入れた。
 もちろん、それだけでどうにかなるわけがない。しかし力こそパワーの葉月が真顔で言うと、本当にどうにかしてしまいそうな迫力があった。

 終結に向けて闘志と怒りを燃やすディアボロス達に対し、フリッツ・ハーバーはどこまでも冷徹で、そして冷酷だ。
 彼女にとって、自他はすべて発展のためのモルモットである。部下の全滅は無念だが、それは必ず、ゾルダートの……ひいては機械化ドイツ帝国の明日を築く礎になろう。

 もっともその「明日」は、奴らが人類から奪い取ったものなのだが。
「部下の犠牲は無駄にはしない。あとは私がカタをつける」
「言うじゃねえか。やれるってのか? てめぇに、俺たちが!」
 トウヤは意気込んで挑発しつつも、けして油断はしていなかった。
 アヴァタール級は、トループス級とはわけが違う……それを差し引いても、相対するこの女の殺気は尋常ではない。
(「階級相応の実力はあるってわけだ。面白ぇ……!」)
 しかし、怯えも臆しもしない。彼はまさに、龍のような男だ。
「あんまり時間をかけるわけにはいかないんでね。速攻で……潰させてもらうよッ!」
 戦端はエンデが切り拓いた。『FLUGEL』起動と同時に両手にナノマシン製の銃を生成、ヒットアンドアウェイで攻める。
 BRATATA! 牽制の弾幕が張られた瞬間、ライカ・葉月も動いている。ともに一気に距離を詰め、接近戦を仕掛けるつもりだ!
「来るか。いいだろう」
 フリッツはぴくりとも眉を動かさず、ずらりと大曲刀を構えた。
 曲刀の背面部、つまり三日月の弧の内側に当たる部分には、ジェットエンジンめいた危険な毒ガス噴霧器が搭載されている。
 これを噴出しながら、その勢いを乗せて恐るべき速度の回転斬りを放つのが、奴のパラドクスのひとつだ。
 斬撃は危険。さりとて、斬撃だけに集中すると、剣風に乗ってあとから襲いかかる毒ガスで臓腑を腐らされる。
 ディアボロスとて、まともに喰らえば即死もありうる危険な二段攻撃。馬鹿げているように見えて、実に合理的な兵器だ。

 一方で、フリッツの反撃はそれだけではなかった。
 脚部に装備したフライトユニットから毒ガスを放出しながら、エンデや葉月を真似るように飛翔。
 大曲刀を片手で振るい、盾めいて掲げることでディアボロスの攻撃への備えとしながら、もう一方の手で起爆性の毒ガスボンベを投擲。
 こちらの毒ガスは滞留性が強く、毒々しい黄色が特徴的だ。遠近両方の攻撃に二種類の毒ガス、隙がない!
「そいつは、喰らいたくないね。だから、撃ち落とす!」
 BRATATA! エンデの射撃は、実のところ牽制ではなくこれが狙いだった。
 フリッツの投擲した毒ガスボンベを弾丸で撃ち抜き、食らう前にダメージを減らそう、というわけだ。
 弾丸は命中。しかしボンベは即座には爆発しない! なんらかの方法で撃墜への対策を取っていると見るべきか!?
「……そうだろうね。そう簡単にはいかない。わかってるよ」
 エンデは、前に出た。本命はこちらだ……銃弾は命中している。すなわち、ボンベはわずかに傷つき、黄色の毒煙を漏らしながら弓なりに飛んでくる。
 イエロースモーク。黄色に輝くその軌道は、滞留性が高い……ゆえに投擲軌道が分かる! エンデの加速力ならば、躱しざまに一撃を叩き込める!
「空中戦は得意なんでね、そう簡単に負けるつもりはないから……!」
 一瞬の超加速により、エンデは風に……いや、光となった。
 残像を伴うほどのスピードで突っ込んだことで、相対的に起爆ダメージを減衰し、逆手ナイフをフリッツに叩き込む。
 ざくり、とフリッツの軍服に斬撃が刻まれ、血が噴き出した。減衰したとはいえ、ボンベの爆発を受け、さらに毒ガスを吸引したエンデもぐらりとよろめくが、ダメージ程度はあちらが上!
「……!」
(「首を掻き切るつもりだったけど、そうはいかないか。でも……三人のディアボロスを相手に、その傷で優勢に立ち回ることは出来ないでしょ」)
 エンデは不敵に、そして挑発的にぎらりと眼光を煌めかせた。
 わずかな驚愕に見開かれたフリッツと、視線が絡み合う。……応えたのは憎悪。エンデはゆるく目元で弧を描いた。

 そして事実、彼女は戦端を"切り拓いた"のだ。
「さあ、こっちも上から行くわよ!」
「見せてくれよ、てめぇの技、動きってヤツを!」
 空中に葉月! 地上にはトウヤ! 上下での同時攻撃!
 横合いから見れば、なるほどそれは獲物に食らいつく肉食獣の顎と牙めいていたかもしれない。
 加速を乗せた葉月の大剣が、ぎゃりん! と大曲刀と打ち合う、黄色い輝きの中に火花が生まれた。まるで銀河のようだ。
「まだまだ!」
 がん、がっ、ぎぃんっ!!
 金属質な衝撃音が響くなか、トウヤは散発的な攻撃を仕掛けつつも、あくまでメインは回避に専念することで敵の動きをじっと観察する。
 葉月の攻撃は、s幼児期に言えば大振りだ。滞留するガスを回避しなければならない都合上、インファイトで長時間の切り結びを行うことが出来ないからである。
 しかしそれゆえに、有り余るパワーへの対処は容易ならざるもの。大振りだからこそ受け太刀も大げさな動きにならざるを得ず、結果としてその一挙一動が有り余る情報を知らせる。
 フリッツの目論見は簡単だ。ディアボロスが集まってきたところで回転斬りを放ち、当たればそれで終い、避けられたら毒ガスで殺す。パラドクスならばそれが出来る。
 背後に回り込んだライカも、絶対有利ではない。反撃はすべての敵を同時に攻撃出来る。活路はある。あるはずだ。だが、なぜ。
(「なぜ私は、こうも敵を畏れている……!?」)
 エンデのあの表情。嘲るような目。事実、与えられた傷はじわじわとフリッツの体力を奪う。
 ありえないはずの焦燥がこみあげる。焦燥? 沈着冷静にしてドイツ帝国の礎たるこの身が!? ありえぬ……!
「ここでドカンと一発大技、いっちゃいましょうかぁ!」
 膠着状態を崩したのは、背後を取ったライカだ!
 ギャギャギャッ、ドル、ドルルン! 鎖刃剣がさらに嘶くようなモーター音を放ち、いよいよそれは音叉した悲鳴めいて甲高い。
 ここだ。ここしかない。フリッツはバジリスクの構えを取る。月輪(がちりん)がディアボロスどもの上下半身を両断……。

 だが、求めるべき手応えは返ってこなかった。
(「退いただと!?」)
 然り。葉月は後ろ向きに飛翔し、かと思えば次の瞬間には間合いに飛び込んでいた。
 エンデのFLUGEL突撃に似た、しかしより乱暴な……スピードで劣る分、一撃の火力に特化した人間ミサイル。『ブラッドワース』!
「逃さないわ」
 斬撃は当たっている。葉月の脇腹に刻まれた斬傷と、大曲刀の刃を滑る赤い血がその証。だが直撃には遠いか!
 全力のスピアチャージが叩き込まれた! フリッツはチャージを肩で受ける。骨が砕け血が噴出した。ぐらりと、体勢がよろめく。
「とっておきです! これでバラバラにしちゃいますよ!」
 そこへライカ! セルフクラフトで作り出した足場を蹴り、鎖刃剣をフリッツの胴体めがけ突き刺す!
 ギャギャギャ!! と、大曲刀がこれをかすめるような形で弾き、直撃は回避。返す刀の回転斬りもまた、潜り込むようなライカの身体をわずかにスライスした程度。
 一方、鎖刃剣は脇腹を抉った。触れている。ガスの毒性を浴びながらもライカはスターターを引く! ズガ、ギャギャギャッ!!
「ぐううッ!?」
 すさまじい有様だ。強力な衝撃が連続で傷口から叩き込まれ、臓物をめちゃくちゃにミキシングして破壊する。
 粉微塵になった肋骨と肉と臓腑とサイバネパーツが赤じみた灰色の粉塵となって飛び散る。返り血を浴びてライカは、凄烈なる笑み!

 かくのごとき強力な二段攻撃を浴びたフリッツの回転斬りは、タイミングを読みきったトウヤならば十分対処出来た。
 刃の峰を蹴り上げ、呼吸を止めたままさらに一歩。葉月のようにただ息を止めるのでなく、すでに吸い込んだ空気は彼の体内を爆発的に循環している。
(「こいつで……」)
 龍の顎がフリッツの胴を叩く! くの字に折れたその全身に、続けざまの拳と蹴り! 滞留したガスが放射状に吹き飛ぶ!
「ぐは……!」
「……吹っ飛べ! 龍撃砲ォッ!!」
 龍吼、轟く。掌底からの発勁が大気を波打ち、かくの如き大音響を伴った。
 フリッツは壁に叩きつけられ、壁に放射状のヒビが走る!
「っぷは! 息を止めながら戦うの、やっぱ無茶だわ!」
「本当に止めてたんだねぇ……」
「ハ。呼吸ってのは武術の中でも重要な要素、なら逆も然り。無呼吸の立ち合い、参考にしな」
 トウヤは葉月に言い、再び構えを取る。ドルン、ドルルン……ライカは威圧的にスターターを鳴らした。
「呼吸できなくなるのは、あっちのほうかもしれませんね?」
 戦いは互角……いや、復讐者達が優勢か。これが、怒りに駆られし者達の力……!
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​
効果1【神速反応】LV1が発生!
【建造物分解】がLV3になった!
【飛翔】がLV2になった!
効果2【命中アップ】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV3になった!
【反撃アップ】LV1が発生!

ナディア・ベズヴィルド
莉緒(g04388)さんと
ヴィルヘルム2世へ近づくための一歩を確実に

御機嫌よう?お嬢さん。初めましてだけど早速サヨナラしましょうか
長々と貴方の相手をするつもりはないの

故に最初から全力で(ネメシスモード。銀髪、尾は九尾。瞳は緋色に)
敵の攻撃には【セルフクラフト】で防衛、回避には【飛翔】も使いましょう
全く…厄介な毒ね。でもそれで止まる私たちではない

戦場を共に駆ける莉緒さんと連携を取りながら、《高速詠唱》で砂礫の終止符を
負傷しても厭わず殲滅することを優先
侵攻を止めたくばこの首を落とす事ね

私達を倒すいい夢でも見た…?残念ね、こっちが現実よ
その身を削り取って、骨をむき出しにさせてやろう

アドリブ・共闘歓迎


如月・莉緒
ナディア(g00246)さんと

話には聞いてたけど、ほんとに若い女の子なんだね
まぁでも若さと強さは関係ないか

さて、初めましてだね
でも、うん、ごめんね。負ける気はないんだ
だからせめてあんまり苦しまないでね

ナディアさんと同じく【セルフクラフト】と【飛翔】で防衛や回避
邪魔にはなりたくないから、きちんと連携も意識するよ

とは言え、全部回避するのは無理かな
毒ダメージは【浄化】で回復してみるよ
【毒使い】だから毒の種類とかもある程度わかって、解毒に役立つはず

相手の様子を【観察】しつつ、違和感のないように【幻想花】で夢の世界へ
【精神攻撃】も上乗せしちゃえば、正気じゃいられなくなっちゃうかもねー♪

アドリブ・連携歓迎


アナスタシア・コルヒドレ
アドリブ共闘歓迎

ついに来たね、倒させてもらうよ。

私は貴方だけはハッキリ覚えている。
あなたを倒すほど記憶が戻ることも!
意地でも倒させてもらうよ!

ガスでの攻撃は離れれば余計に危険、渦中に飛び込まなければ勝利はない!
【飛翔】【突撃】しつつ【制圧射撃】で味方の援護!
その間に敵の癖や動きの【情報収集】してそれらを【看破】したなら【残像】と【アヴォイド】で回避しつつНатиск огня!
【戦闘知識】と【肉体改造】での【破壊】力は私のほうが上!
あとはガスに対しての【忍耐力】のみ!
【一撃離脱】でその首貰う!!
たとえ本人でなくても、記憶を返してもらうよフリッツ!!


●沈黙を破りし混迷
 砕けかけた壁の残骸が、ガラガラと音を立てて崩れ落ちる。
 血みどろの有様のフリッツ・ハーバー。ディアボロス達の連携攻撃による、甚大なダメージ。
「……私の存在は、すべて皇帝陛下とドイツの明日のためにある」
 だが、赤の奥の双眸は、狂気に煮えていた。
「ここで私を、滅ぼしたところで……貴様らは、何も成し遂げられは、しない……」
「……あなたらしくないね。そんな負け惜しみを、今から言うなんて」
 アナスタシア・コルヒドレ(蒼炎の閃光(ひかり)・g00340)は、決然と言った。
「私は、あなただけはハッキリ覚えている。あなたを倒すほど記憶が戻ることも!
 だから……意地でも倒させてもらうよ!」
「…………」
「ごきげんよう? お嬢さん。はじめましてだけど、さっそくサヨナラ、しましょうか」
 一方で、ナディア・ベズヴィルド(黄昏のグランデヴィナ・g00246)が紫色のヴェールの下に浮かべるものは、酷薄な笑みだ。
「長々とあなたの相手をするつもりはないの。これは私たちにとって、ただの一歩に過ぎないのだから」
「うん、ごめんね。私も、負ける気はないんだ」
 若い少女としか言いようのないフリックを見、如月・莉緒(恋愛至上主義・g04388)は目を細める。
 若さと強さに関係はない。彼女が思ったのは……いくら相手が血も涙もないゾルダートだとしても……見た目だけ考えれば、自分よりも若い少女を手にかけることへの感慨だ。
「……はじめまして、そして、さようなら。せめてあんまり苦しまないでね。私も、そのつもりでやるから」
「……くだらない。勝てるつもりでいるのか」
「ああ、勝つよ。あなたにも、そしてこのディヴィジョンにも、クロノヴェーダすべてにも!」
 アナスタシアの青い瞳に、昏い怒りの炎めいて眼光が宿る。
「何があろうと、必ず……! 絶対に、負けはしないから!」
「その通り。参りましょう、莉緒さん」
「うん、ナディアさん! この戦場に、決着をつけるよ!」
 4人の敵意が燃える。あまりの圧に耐えかねた瓦礫がひとりでにひび割れ、ばかりと砕けた。それがゴングとなった!

 口火が切られた瞬間、ナディアの髪が風になびき、紫から銀へと変ずる。
 同様に腰のあたりから9つの尾が生え、金の瞳は燃えるような緋色へ。ネメシスモードの変貌だ。
 さらに瓦礫を押しのけて、【セルフクラフト】で創造された壁がせり上がる。毒ガスを回避するための足場だろう。
 3人はそれに加えて【飛翔】効果で出来るだけ高くを飛び、連鎖した速度で敵を翻弄せんとした。
「なるほど身軽なことだ。しかしそれは、戦いの決定打にはなりえない」
 対するフリッツの戦術は、面を制圧する弾幕だ。背後、横列射撃隊めいて召喚される無数のグレネードランチャー!
「フリッツ! そんなもので、今の私を止めることは出来ないよっ!!」
 さらにフリッツ本体は危険な大曲刀を軽々と担ぎ、インファイトに持ち込まんとするアナスタシアを迎え撃つ。
 遠近ともに隙がない。溶解毒を内包したグレネード弾の制圧射撃は、まさしく悪夢と言える。

 が、すでに手強いトループス級を蹴散らした莉緒とナディアの連携は、それを凌駕する。
 次々に足場を生み出し、さながら八艘飛びのように素早く飛び渡り、空中の移動をパラドクス効果で加速することでコンマ秒単位で隙を殺す。
 常に前進しながらも、ふたりはお互いの戦術が生み出すわずかな死角をそれぞれに意識し、カバーし、抜群の連携で悪夢の制圧射撃を生き延びていた。
「さすがに、全部回避するのは……無理、みたいだね……!」
 莉緒は溶解毒のもたらす苦痛をこらえる。残念ながら、パラドクスによる毒は浄化出来るようなものではない。
 必要なものは、一瞬でも早くその毒禍を食い止めるための火力。すなわち打倒の意志。燃え上がらせるべき怒り。
「けどっ、毒っていうのは身体を蝕むものだけじゃないんだよ?」
 アナスタシアの攻撃に応ずるフリッツは、不思議と莉緒の言葉に視線を引き寄せられた。
 いや、遠間にあるはずの莉緒の声が、まるで耳元で囁かれたかのように聞こえた。ありえない事象……パラドクスの力!
(「精神攻撃か」)
 フリッツの冷静な頭脳はその効果を見破ったが、すでに『幻想花』の薫香はフリッツを絡め取っていた。
 莉緒の姿がぼやけ、薄らぐ。現実が解けるようにリアリティを失い、何もかもがおぼつかず曖昧となっていった。
 甘く蠱惑的な花の香がもたらすのは、苦痛や嫌悪なき唾棄すべき幻。フリッツの狂気はそれに抗おうとする。

 そこに隙が生まれる。
「私達を倒すいい夢でも見た……? それとも、あなたはそんなものすら願えぬほどに乾いているのかしら」
 ナディアの酷薄な声が、鋭く響く。感覚が鋭敏化している。させられている、というべきか。
 にも関わらず、現実の肉体が意識の動きに追いついていない。身体と精神がちぐはぐになったような、倦怠的違和感がある。
 ナディアのパラドクスへの対処もそうだが、高速のインファイトを要求される現状において、これは致命的だ。
 ほら、見ろ。真正面、アナスタシアは回転斬りをくぐるように躱し、そのあとに続く毒ガスの洗礼を耐えていた。
 青い瞳から、毒がもたらす血が涙めいて溢れる。毒ガスのダメージは効いている。だが足りない。威力的な意味でも、アナスタシアの繰り出す致命的一撃を留めるためにも。
 数秒。いや、おそらくは刹那の猶予。されど致命的。己が終わることを、フリッツは離人的に確信した。

「残念な現実を教えてやろう。その身を削り取り、骨をむき出しにしてくれる」
「吹き上がれぇ! 蒼炎の、刃ぁっ!!」
 主観時間が現実に追いつく! まずナディアの砂嵐が敵の足元から立ち上がり、たちまち包んだ。
 ミキサーだ。皮を引き剥がし肉を引き裂き骨をバラバラにする砂のミキサーである。
「ぐ、あああああッ!?」
「実際、貴様の毒は厄介なものだ。私ひとりでは危なかったでしょうね」
 ナディアはちらりと莉緒を見た。あちこちに溶解ダメージを受け、ふらついている。
 彼女も同じだ。褐色の肢体に無数の負傷。白く染まった毛並みは、血の赤で斑だ。
 だが立っている。そして、砂礫の終止符(サンドストーム)がエンドマークを打つ!
「届かせ、られたね。ナディアさんの、みんなの、攻撃を……」
 莉緒は己を強いて笑った。アナスタシアは肩越しに振り返り、かすかに頷き、そして蒼眼で敵を睨む。
 蒼炎が、大曲剣を包む。加速された斬撃!
「これで……! 終わりっ!!」
 その剣と太刀筋は、フリッツとよく似ていた。
 だが、アナスタシアの大曲剣がもたらすのは、毒ではなく己すらも熔解せしめる蒼炎である。
「バカな……!」
 フリッツの断末魔は、あっけないかった。
 蒼炎はそれも飲み込み、焼き尽くし、消し炭すら残さず両断する。
 ごぉうっ!! と砂嵐と剣風が荒れ、周囲の瓦礫と毒ガスを放射状に吹き飛ばした。

 わずかな静寂。
 次いで訪れたのは、そこかしこの戦場から聞こえてくる混迷の音。敵対者の軍靴ではなく、復讐者たちの鬨の声。
「やった! 指揮官を倒せたよ! これで、この戦場は……!」
「……そうだね。なんとかなって、よかった……」
 喜ぶ莉緒の言葉に、アナスタシアは剣で己の身体を支え、もう一度頷いた。
「さあ、これでまた一歩。決戦は、もう手の届くところまで来ているわ」
 ナディアは元の姿に戻り、嫣然と微笑む。
 並ならぬ敵だった。されど復讐者たちは、ここにまたひとつの勝利を掴み取ったのだ。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​
効果1【土壌改良】LV1が発生!
【現の夢】LV1が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV2が発生!
【能力値アップ】がLV2になった!

最終結果:成功

完成日2022年03月18日