リプレイ
①🔑👾トループス防衛ライン『オストヴィントフリーガー』
奉利・聖
要は、派手に掃除して切り開け……そういうことでよろしいですね?
それでしたら、シンプルで大変素晴らしい
ゴミどもの指揮は高く、捨て身も辞さない叩き上げの精鋭揃いと
素晴らしい 突破すれば箔がつきそうですね
奇襲気味に仕掛けてやりましょう
錬気融合、『暗夜ノ風』
隠密高速機動にて肉薄、さらにスピードを上げながら、弾丸を配置するように移動しつつ〈連射〉、面で押し潰す先制攻撃をかましてやります
これだけで終わってくれると思ってませんよ
すかさず〈ダッシュ〉して視線を切るように移動、再び影に溶けたなら、一人ずつ〈暗殺〉してやりましょう
捨て身特攻?付き合いませんよ
一方的に引き打ち、不意打ちして
死ぬまで殴れば勝ちです
①🔑👾トループス防衛ライン『オストヴィントフリーガー』
レイ・シャルダン
連携、アドリブ歓迎です。
断片の王…
七曜の戦で見える事になると思っていたけど
まさか…こんなに早く機会が訪れるとは…。
必ず突破してみせる。
サイバーゴーグル【Boeotia】のテンプルをノックして起動し
戦場を"観察"して"情報収集"を行い戦闘を有利に
機械魔導弓【ACRO】に矢を番え
フライトデバイス【アクロヴァレリア】による"空中戦"を行います。
派手に…?良いでしょう!
ではボクの特別をもらって行くといい!!
敵と自身との間に魔法陣を展開しパラドクスを発動
敵の攻撃に対し、空中での回避行動を基本に
被弾する場合は超常結界式【アルヴァーレ】と【ナノマギア】による
2重の障壁でダメージを抑えます。
①🔑👾トループス防衛ライン『オストヴィントフリーガー』
竜城・陸
士気が高く統率が取れているとなれば、簡単に崩せないだろうけど
だからこそ挑み、崩すことには大きな価値がある
空中での戦いが得意なのだって?
生憎と同じだ、“竜”には息をするのと同じこと
【飛翔】の効果を使って上空へ
さあ、撃ち合いといこう
[氷雪使い]の本領
生み出した氷剣を[連続魔法]で次々と[投擲]
派手に迎え撃っていくとしよう
可能ならば機動力の要――足や推進装置を主に狙うよ
別段、姿を隠さないのは慢心でも油断でもない
敵の目がこちらに向くならむしろ好都合
――地上で戦う面々は、その方が仕事がしやすいだろうからね
向こうが連携するのだから、こちらもそうするのが筋だろう
俺たちは一人で戦っているわけではないのだから
●牙城への一撃
「来たぞ、ディアボロスだ! 総員、戦闘用意!」
接近に目ざとく気付いた『オストヴィントフリーガー』は即座に戦闘準備に入り、弾幕を張って接近を阻もうとする。
王宮防衛に賭けるゾルダートの士気は非常に高い。それを、飛翔するレイ・シャルダン(SKYRAIDER・g00999)と竜城・陸(蒼海番長・g01002)は肌で感じ取った。
「断片の王……七曜の戦で相まみえることになると思っていましたが、まさか、こんなに早く機会が訪れるとは……」
「いいや、まだそのチャンスのきっかけを掴めたレベルだよ。ここからが重要なんだ、気を引き締めていこう」
陸はレイを、静かな声で諭す。レイはサイバーゴーグルを装着し、こくりと頷いた。
「もちろん、心得ています。……ここで命を落とすわけにもいきませんからね」
「ああ。士気が高く統率が取れているとなれば、簡単には崩せないだろう。けれど、だからこそ挑むことに大きな価値がある。
ここにいるのは、俺たちだけじゃない。まずは露払いといこうか」
「了解しました。派手に、暴れてみせます!」
テイクオフ。双方のパラドクス効果が連鎖し強化され、ふたりは一瞬でトップスピードへ到達する。
だが、ただスピードを出せば敵を翻弄できるほど、逆説連鎖戦は単純な戦いではない。
加えて、ここは敵の本拠地だ。ふたりは否応なく、弾雨……いや、弾丸の嵐に晒されることとなった。
猛スピードで駆ける影は、地上にもうひとつ。
「派手に掃除して切り拓け……それでしたら、シンプルで大変素晴らしい。突破すれば、箔がつくというものです」
奉利・聖(クリーナー/スイーパー・g00243)は、気息を整えて軽気功を高め、影を纏い、水銀のような速度で防衛線に肉薄する。
空中で踊るように戦うレイと陸の派手な陽動のおかげで、通常よりも敵の注意を惹きつけずに間合いに踏み込むことが出来たようだ。
しかし、バリケードやトーチカへの対策がない状態での突撃は、突破に時間を要する。そのままのスピードで、かつ気づかれずに敵の懐に潜り込む、というわけにはいかない。
「新手が近づいてきたぞ! 地上だ!」
「捨て身の覚悟か……? それなら、こちらも上だ。我々の覚悟を、思い知らせてやる!」
聖の表情が、すっと冷たく無機質になる。侵略者(ゴミ)どもの感傷や殺意に、掃除屋が付き合うことはない。
彼はいつでも、己の命をリソースのひとつとして考え、どんなダメージを受けようが戦う覚悟を決めているからだ。
これが通常のトループス級であれば、一方的な暗殺で蹂躙出来ただろうが、残念ながらそうはならなかった。
「叩き上げの精鋭揃いですか。そうでなければ、掃除する意味もありません。……行きますよ」
空中からの砲爆撃、さらに一部のゾルダートによる捨て身の肉弾攻撃と、聖の高速機動攻撃とが、同時に着弾する。聖は『超常遮断式【FARBLOS】』の弾丸を軌道上に配置することで、時間差の弾幕を叩き込み、同時に3体のゾルダートを攻撃!
「ぐっ!?」
迎撃に出たゾルダート3体が特殊弾の直撃を受け、もつれこむように体勢を崩し、地面に激突した。だが仕留めきれていない。一方の聖も反撃を受けており、爆炎から素早く脱出した彼の身体には、捨て身の肉弾攻撃による傷跡が痛々しく刻まれている。
「これだけで終わってくれるとは思っていませんよ。そして、ゴミどもの捨て身などに付き合うつもりはありません」
聖は常に足を止めず、まるで色つきの風のように動き、地上の火線を引き受けた。一秒ごとにダメージは蓄積していくが、その動きは一切よどみなく、また衰えない。不死身のようにすら思える。
防衛線に築かれた陣地さえなければ、今頃奴らは影からの不意打ちで壊滅状態に陥っていたことだろう。
地上で聖が高速の機動戦を繰り広げたことで、空中に位置する陸とレイも、いくらか自由に動くことが出来るようになった。つまり、今度はこちらが本格的な火力を叩き込む番だ。
「そちらが連携するなら、俺たちだって力を合わせるよ。空に目を向けるなら、地上の死神がお前たちを屠るだろう。
……だが、地上ばかりを向いているようなら、竜の洗礼がその身を穿つことを、覚えておいたほうがいい」
陸の周囲の水分がパキパキと音を立てて氷結し、氷柱よりも鋭い、そして透き通るような氷剣を形成すると、陸はそれを形成した瞬間に投射し、爆撃じみて降り注がせる。
やはり防衛線に構築されたトーチカがそのダメージを減衰させてしまうが、だからといって完全に防ぎきれるほど、陸の作り出す氷刃は甘くない。
オストヴィントフリーガーの機動力にすら、氷の殺意は追従し、その足を、あるいは推進装置を直撃して機動力を奪う!
「ぐっ!?」
「奴め……わざわざ姿を見せつけているのは、油断でも慢心でもないということか……! けして見くびるなよ!」
敵は歴戦だ。それゆえに、陸があえて囮めいて正面から堂々と空を飛ぶことの意味を、はっきりと理解していた。
事実、反撃を浴びてなお、陸は堕ちていない。むしろ聖のように、ダメージを意に介さず、氷剣の投射を激しくするばかり。
「せっかく撃ち合いのつもりでここへ来たんだ、こんなものでは終わらないだろう? ……君もね」
「当然です。私の特別……叩き込んでみせます!」
レイとオストヴィントフリーガーの間に3つの魔法陣が展開され、機械魔導弓【ACRO】から放たれた矢が魔法陣を通過し、変質・肥大化・加速の三種の加護を受け、質量と速度と属性とを極限増大、必殺の魔弾となって大気をつんざいた。
狙いすましたのは、陸によって機動力を奪われ、そして聖の高速機動連撃で被弾したゾルダート。すなわち、もはや奴に回避余地なし!
「お、おのれ……! おのれーッ!」
BRATATATAT! 死を覚悟してなお、カービンライフルによる反撃がレイの守りを穿った。弾丸は被弾箇所を貫通し、血が空中に花のような飛沫を描く。だが彼女の翼は、堕ちない!
星のように煌めく一矢が叩き込まれ、爆炎が閃いた。跡形さえ残さぬ消滅。爆風で、半壊のバリケードがガタガタと揺れる。
「な、なんて破壊力だ……!」
「まだまだ、私の……いいえ、ボクの特別は、一発きりでは終わりません。なんとしてでも、この道を貫いてみせます!」
再び魔法陣を展開し、レイは新たな一矢を番え、放つ。星の閃光は、銃声をかき消さんばかりに輝いて、その光を受けて氷の剣はより煌めき、聖という影はより色濃く昏くなる。
「"死ぬまで殴れば勝ち"ですよ。命をなんとも思わないのと、僕らとでは、似ていても覚悟の仕方が違いますので」
頭からこぼれ落ちた血を親指で拭い、聖は無感情に言った。
確かに彼は……いや、彼らは戦いにおいて、命を賭けることを惜しまない。だがそれは、生きて帰り、勝利を掴むためだからこそ。
前進のための決意と、後退を許されぬがゆえの捨身。趨勢を分けつつある理由は、そこにこそあった。
成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1 【ハウスキーパー】LV1が発生! 【飛翔】LV2が発生! 効果2 【能力値アップ】LV1が発生! 【アヴォイド】LV1が発生! 【ダメージアップ】LV1が発生!
①🔑👾トループス防衛ライン『オストヴィントフリーガー』
呉鐘・承李
【アドリブ・連携歓迎】
歴戦の老兵、か。お前らがクロノウェーダでなければ尊敬に値する。
が、悲しいかな、そのキルレートの更新もここまでだ。
初黒星で……ここがお前らの墓場だ。
その首、貰い受けよう。
剣鬼――参る。
【戦闘】
さて、どうやら頼りになる仲間達が援護射撃に追い風を吹かせてくれるらしい。
なら……一番槍の勲章は頂いていこう。
味方と敵の攻撃の嵐の中を紙一重で掻い潜る。
仲間の遠距離攻撃への対処でそこまで俺に対応は割けない筈だ。
敵陣まで肉薄したら、バリケードを一刀両断しトーチカの中に侵入する。
さて、中に侵入さえしてしまえばご自慢の射線も半減だな?
この間合いで、俺の前に立つことの愚かさを知れ。
①🔑👾トループス防衛ライン『オストヴィントフリーガー』
飛鳥・遊里
空中戦は相手の土俵だな。だったら、向こうから土俵の上を降りてもらうように仕掛けるか
【パラドクス通信】で、あらかじめ仲間に事前に通達
内容は、『敵の陣形を崩して追い立てるから、後は任せた』
【プラズマ・パワーセル】起動
初撃は、キューブを216分割にして発射。牽制目的だから、当たらなくても問題ない、陣形を乱せれば十分
2撃目は、キューブを1000分割…プラズマ散弾の嵐だ
弾体に、【誘導弾】性能と、【気絶攻撃】…スタン性能を付与。実ダメージより、確実に当てて、動きを止めるようにチューニングして、発射
回避するか当たって耐えるか…どっちにしろタダじゃ済まない
『こっちだって退けない理由があるんでな、悪く思うなよ』
①🔑👾トループス防衛ライン『オストヴィントフリーガー』
無堂・理央
機械化帝国の断片の王、皇帝に手が届くか否かの瀬戸際。
皇帝を倒すのは奇跡が必要と言われてるけど、まずは奇跡が起きれば倒せる段階まで歩を進めないとね。
無双馬『クロフサ』に騎乗、クロフサにはパラドクスの力で空中を駆けれるようにするよ。
敵地のど真ん中、バリケードやトーチカがある中で普通に空中戦をしたら、地上と空中からの十字砲火の的だよね。
まずは地上を駆けて敵の砲火をかわし、トーチカを沈黙させながら敵に飛び掛かる隙を伺うよ。
隙が出来たら、一気に急上昇して一機ずつ確実に仕留める!
一機仕留めたら、すぐに地上に降りてダッシュ!トーチカとかの対空防衛を破壊しつつ空から狙い撃ちされないように駆け巡るよ!
①🔑👾トループス防衛ライン『オストヴィントフリーガー』
桜・姫恋
連携・アドリブ歓迎
【ヨアケ】で参加
クロスタールと連携を取りながら敵を倒すことに集中
さてさて、さっさと倒しちゃいましょうかね
【未来予測】を活用し敵の動きを少しでも早く読み取り行動する。
怒りの感情を乗せた波を敵に向かって放ちながらバリケードとトーチカの連携を読み取り《不意打ち》で攻撃を放ち動きを止めるようにする
《時間稼ぎ》しつつ他の仲間たちとも連携し敵を翻弄する。
少しでも連携を乱せればいいけどね……
連携が少しでも乱れたらすぐに攻撃を放ち少しずつ戦力を削いでいく
できれば派手に暴れて返り討ちにしておきたいわね?
まぁ、無茶しない程度には暴れるわよ?
①🔑👾トループス防衛ライン『オストヴィントフリーガー』
クロスタール・ガイゼル
アドリブ連携歓迎
【ヨアケ】参加
桜さんとの連携を主に
僕は彼女の攻撃が出来る限り通る様にサポート
【未来予測】を活用し彼女の背を守るように付き従います
自身の周りに青白い狐火を具現化
この連携、即興とは言わせません
彼女も【未来予測】を使う様なので効果延長を期待しつつ
他の味方がバリケードを用意(【拠点防衛】で一時利用)したり【パラドクス通信】を使う様なので適宜利用したい
基本僕と桜さんの防御に傾注
【未来予測】に依る敵の攻撃の先を読みこれを迎撃
遠距離攻撃を撃ち落とす
また桜さんの攻撃対象に【不意打ち】
【光使い】の目眩まし
【電撃使い】の弛緩
【捕縛】【精神攻撃】の鈍化を与え彼女の命中率を上げる
合わせて狐火で攻撃
●突破
防衛線を形成したトループス級に、基本的に潰走という概念は存在しない。
これまで多くの戦場でそういう例が見られたが、ここベルリン王宮の一戦場を守る敵の士気は、過去の例を見ても一段上だった。
「絶対にここを突破させるな! 首だけになっても食らいつけ!」
すさまじい士気だ。仲間が倒れれば倒れるほど、奴らはむしろディアボロスへの憎悪を燃やしているようにすら思える。
「敵ながらあっぱれ、ってやつか? けど、こっちにだって退けない理由があるんでな。悪く思うなよ」
飛鳥・遊里(リサイクラー・g00512)は、掌に通信端末を出現させ、同じ戦場の仲間たちにパラドクス通信を行った。
「こちら遊里だ。今から敵の陣形を崩して追い立てるから、あとは任せた」
そして遊里は、もう片方の掌の上に、小さなキューブ状のプラズマ体を形成する。
「ブースター・オン……プラズマ散弾の嵐だ、これでも耐えきれるか!?」
無数に分割されたプラズマ・キューブは、ひとつひとつが強力な熱量を孕んだ弾丸となり、バリケードの上から敵陣に降り注いだ。
ズガガガガ!! とバリケードの一部が破壊され、残骸が巻き上がる。反撃のカービンライフルがその中に混ざり、もはや視界を覆うほどの、地獄じみた戦争交響曲を奏でている。
炸裂したプラズマ・キューブの熱量が、そこかしこで爆発を起こした。弾幕は途切れない……だがこの一手が、ディアボロスたちが攻め込むための、潮目を変える一撃となった!
「飛鳥さんがやってくれたね。行くよ、クロフサ! まずはあのトーチカを黙らせるッ!」
「歴戦の老兵、か。あれだけの熱量を浴びてまだ諦めないとは……クロノヴェーダじゃなきゃ尊敬に値する。
が、そのキルレートの更新もここまでだ。……剣鬼、参る……!」
爆炎の中へと飛び込んだのは、愛騎にして相棒たる無双馬を駆る無堂・理央(現代の騎兵?娘・g00846)と、呉鐘・承李(剣鬼・g06193)のふたりだ。
遊里が捨て身の範囲攻撃を叩き込んだことで、敵の苛烈な弾幕にはある種の穴が生まれていた。
理央は速度で、承李はその優れた動体視力と、剣鬼を名乗るだけはあるカンで弾道を躱し、あるいは見切り、突き進む。
猛然たる双騎の突撃を、さらに後ろから桜・姫恋(苺姫・g03043)とクロスタール・ガイゼル(良い狐・g01139)が支援した。
ふたりには、わずか2秒先の未来が見えていた……パラドクス効果の連鎖による、戦況把握と熟練の連携!
「この勢いで、連携を乱してグズグズにしてやるわ。この怒りを、受けてみなさい!」
「僕らの連携、即興とは言わせませんよ? 桜さんを含め、前のおふたりも僕が支えます。後ろは気にせず突撃を!」
まず姫恋が、敵防衛線のわずかなスキ(これは言うまでもなく、先に攻撃を仕掛けたディアボロスらの猛攻と、遊里の飽和攻撃で生まれたものだ)を鋭く読み、怒りの感情を乗せた魔力の波を放つ。
『終怒波』の波濤を受け、半壊したバリケードから砲爆撃を仕掛けようとしていたオストヴィントフリーガーは、反撃を直撃させられず爆死。
ならばと別の固体が捨て身の肉弾攻撃に打って出るが、そこにクロスタールの具現化した青白い狐火が殺到し、衝突よりも早くその身を灼き尽くす。推進装置と内部の燃料に引火した狐火が、火柱となって燃え上がるさまは、あまりにも壮絶だ!
こうした後ろからの援護を受けたことで、理央と承李は最速で敵のバリケード寸前へと到達。
度重なるパラドクス攻撃で、大きく損傷した鉄条網を、承李は鋭い斬撃で真一文字に叩き切った。
「いくらお前らが古強者で命を捨てていようが、俺の頼りになる仲間たちの攻撃を立て続けに浴びては、ひとたまりもあるまい?」
「ぐ……!」
カービンライフルの銃口が、射竦めるような承李の眼光を真っ向迎え撃つ……が、そこにクロフサの瞬影! たくましい蹄が、ライフルごと敵ゾルダートの両腕を轢殺粉砕した!
「トーチカはボクに任せて! 押し通ーる!!」
承李が開いた活路をフルスロットルで突き破った理央は、そのまま敵陣内部をナイフのように抉り、疾駆。砲火を躱し、トーチカを攻撃して沈黙させた!
「……さて、見事にやってくれたな。それじゃ、俺も第三波に加わるとするか……!」
余剰ダメージを避けるため一時的に身を隠していた遊里が、再びプラズマ・キューブを生成、今度はさらに多数に分割し、威力よりも面制圧を意識した援護攻撃を叩き込む。
ディアボロスの連携で蹂躙された瓦礫が、新年の空に上がる花火じみて荒れ狂った。破砕し、降り注ぐ瓦礫片は、血みどろの殺し合いを彩る鉄のシャワーだ。
「みんな、無茶はダメよ? まだ始まりなんだから」
「そうは言っても、桜さんもかなりやる気じゃないですか?」
「私は無茶はしないわよ。ただ……無茶はしない程度に暴れるけれどね」
クロスタールの言葉に、姫恋は冗談めかすと、再び怒りの炎を魔力の波濤に変えて解き放った。
どぉん!! という銅鑼を鳴らしたような衝撃音とともに、オストヴィントフリーガー3体がトーチカ残骸に叩きつけられ、重傷。その体を青い狐火が包み、完膚なきまでに灼き尽くす。
「おのれぇええ、ディアボロスめえええ!!」
BRATATATATAT! 生き残りのゾルダートによる死物狂いのライフル射撃! 理央はいくつか被弾しながらも、急速上昇でアドバンテージを得ると、鏃を描くように急降下し、馬上槍で敵を串刺しにした!
「がは……!」
「皇帝に手が届くかどうかの瀬戸際なんだ。このチャンスを、ボクらは無駄にしない! 奇跡が必要なら、奇跡を起こすところまで進まないといけないんだからね!」
理央は再加速し、浮上。貫いた敵を乱暴に振り捨てると、対空防衛を完全破壊する勢いで、上昇と急降下の変則的機動戦を繰り広げる。
姫恋とクロスタールの高度連携、そして狙いさえ絞らせない理央の遊撃。遊里の飽和援護攻撃。
嵐のような猛攻の中で、承李という風が吹きすさぶたびに敵は両断、あるいは微塵となり、戦場に屍を晒す。
「これまで泥を啜ってでも生き延びてきた我々が、よもや皇帝陛下のお膝元で朽ちるとは……!」
「そうだ、今日がお前らの初黒星で、ここが墓場だ」
承李は悔しげに銃を構えるオストヴィントフリーガーを、ぎらりと昏く輝く双眸で睨んだ。
「この間合いで、俺の前に立つことの愚かさを知れ。秘奥、十の型――暴風ッ!」
弾丸がふたつ、承李の身体を貫いた瞬間、カービンライフルもろともゾルダートはバラバラに斬り裂かれ、遅れて吹き荒れた暴風にさらわれ、瓦礫と混ざりあって粉微塵となった。
渦巻く風は、敵と味方の流した血も、弾殻も、硝煙も、何もかもをつかみ取り、混ぜ合わせ、すべて彼方へと消し去る。
それがやがて、一陣の風となってどこか遠くへ消えていくと、もはや防衛線は跡形もなく、立っているトループス級は1体もいなかった。
「思ったより、こちらのダメージが多いわね。本当は、もっとさっさと斃したかったんだけれどね」
「ですが、そのぶん派手に動いて、敵の混乱は生み出せたはずです。あとは指揮官を仕留め、この戦場を降しましょう」
姫恋の言葉に、クロスタールはそう答えた。そして、彼の言葉は、パラドクス通信を通じて仲間たちにも伝わっている。
「ここへ来たのは、俺たちだけじゃないからな。あいつらなら、きっとやってくれるさ」
遊里の言葉は、強がりでも過信でもない。
断片の王を討たんとするディアボロスは、すでにアヴァタール級との決戦のため、虎視眈々とチャンスを窺っていた。
今、彼らの手で活路は拓かれた。復讐者たちの怒涛の攻勢は、ここに最高潮を迎える!
成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴
効果1 【一刀両断】LV1が発生! 【パラドクス通信】LV1が発生! 【飛翔】がLV3になった! 【未来予測】LV2が発生! 効果2 【命中アップ】LV2が発生! 【アヴォイド】がLV2になった! 【ダメージアップ】がLV3になった!
②👿アヴァタール級との決戦『シュピーゲル・アノーニュムス』
レント・オルトマン
こちらの姿を真似るか、随分と知恵の回ることだな。情報を渡さぬよう手早く仕留めよう
タケノコを背中の収納に忍ばせ戦闘に向かうぞ
残ったバリケードを使用したエルガゼーレの射撃および接近しての殴打、ドスの斬撃を合わせて立ち回る
この戦法に至るまで費やした時間、早々くれてやる訳にはいかんのだ
しかし本命は別に有る、これらの戦法を真似されても構わんので接近戦に持ち込み
【不意打ち】でタケノコを送り込んで、管狐影縛法でもって奴の動きを止めに行く
この乱戦で数瞬でも身動き取れぬのは致命傷になるのではないかな。俺の身体も真似るのであれば上半身は人間並み、鉄の脚で蹴り飛ばしてやるさ
●経験と応用
カツ、コツ、カツ、コツ……カツン。
「あれが、例のアヴァタール級か……」
バリケードの残骸を踏みしめ現れたレント・オルトマン(エンデクーゲル・g01439)は、訝しみ、そして驚愕した。
なぜなら目の前の敵……『シュピーゲル・アノーニュムス』の身体がぐにゃりと歪んだかと思うと、次の瞬間には、レントがそこにいたからだ。まるで鏡写しのように。
「……なるほど、こちらの姿を真似るか。随分と知恵の回ることだな」
「姿だけではないぞ。俺は鏡だ(Ich bin ein Spiegel)。その技も、すべてを模倣し、上回ってみせよう」
敵はレントの声、口調、そして表情すらも模倣してみせる。
「上回る? 猿真似が精一杯のお前に、どこまでやれるか……確かめてやる!」
レントはバリケードの残骸を、サッカーボールのように高く蹴り上げた!
BLAMN!! と、エルガゼーレの銃声が、まったく同時に響き渡る。
弾丸は、ちょうど両者の中間距離にあったバリケード残骸でぴったりと激突し、残骸を破壊。
弾丸そのものはまったく同じベクトルで"かち合った"ために、同じようにひしゃげてぽとりと落ちた。
(「すでにこちらの射撃の癖をコピーしているな。これは厄介だぞ」)
レントは冷静に状況判断しながら、牽制射撃を二度(これも同じように防がれた)撃った上で間合いを詰める。
後ろ腰に提げたドスを逆手で抜き、逆袈裟の斬撃。胸やや下の高さで敵のそれとかちあい、がきん! と音が響いた。
「恐れろ。俺の力は、ここから複雑化していく」
「この戦法に至るまでの費やした時間まで、くれてやるわけにはいかんのだ」
斬撃、斬撃、斬撃……シュピーゲルの斬撃が複雑化する。ドスがかち合うと見えてぐにゃりと曲がり、レントの胸部を裂いた!
だが反撃が決まったということは、すでに攻撃は行われているということだ。
「タケノコ、やれ!」
「!」
背中に潜んでいたサーヴァントが、管狐影縛法で奴の動きを止める。
敵の表情が、驚愕に染まった。レントは冷静だ。すべては予想通り。
「戦場は常に変化する。本命は、いつだって隠し持っておくものだ」
クダギツネの牙が、影を通じて敵を食み、同時にキャノン砲じみた蹴りが叩き込まれる。
壁に背中を打ち付けた敵の身体はぐにゃりと歪み、液状溜まりと化し、ずるりと人型に戻った。
経験を模倣しようとも、応用力はレントが上だ。彼は流れ出る血を拭い、鋭く敵を睨みつける!
成功 🔵🔵🔴
効果1 【傀儡】LV1が発生! 効果2 【反撃アップ】LV1が発生!
②👿アヴァタール級との決戦『シュピーゲル・アノーニュムス』
紀・雪名
変化する相手と戦うのはこれまた一興、久々に腕が鳴りますね。
とはいえ、相手は防衛で此方はそれを落とさねばならない…いつも以上に慎重且つ勢いも必要です
己に変化する姿にも同様せず、寧ろ喜々として戦いに挑む
得物(アイテム、仕込み番傘)を持ち、腕に鬼血の力を這わせ【臨機応変】攻防を打ち出す
最初は少なめに相手の攻撃を受けながら繊細な調整をするべく
姿を変えるのと同じく徐々に威力を上げて相手よりひとつ上を目指し強化していく
ここぞという場面で、【不意打ち】容赦無く刀を抜き【斬撃】をお見舞い
嗚呼、強敵という名の己と戦うのはこれ程のものなのですね。
(戦闘狂っぽく)…楽しくて仕方ありません。
※アドリブ歓迎
●鏡に映る相貌は
液状だまりと化した『シュピーゲル・アノーニュムス』が得た、新たなシルエット……それは、値踏みするように目を細める、紀・雪名(雪鬼・g04376)の姿だった。
「「ほう」」
ふたりは、同時に同じような声を漏らした。本物の雪名のそれは、敵の完全な模倣に対する感心の声だ。
一方、シュピーゲルが漏らした声の意味は……全身に満ちる、鬼人の力の強さに対する驚きだった。
「変化する相手と戦うのはこれまた一興と思っていましたが……まさか己自身と戦うことになるとは」
「愉しんでいる余裕がありますかね? 僕は鏡です(Ich bin ein Spiegel)。そして、一秒ごとにあなたを上回る」
「……面白い」
ぎしり、と空気が軋んだ。雪名"たち"は、いずれも修羅の笑みを浮かべ、獲物を構える。
まるで西部劇の決闘めいた静寂……それを破る、両者の踏み込みによる轟音!
同時に繰り出された仕込み番傘の刺突が、まったく同じ速度、力で、まったく同じ距離でぶつかり、静止する。
雪名は力比べを拒絶し、番傘を引いて身を翻すと、敵側面を取りに行った。敵の視線が、その動きに追従する。
「やはり読まれていますか。そうこなくては」
神速の攻防が繰り出され、両者の攻撃の勢いで瓦礫が舞い上がった。一合ごとに、互いの威力と速度は加速。
時折、仕込み番傘の先端が雪名の頬や肩をかすめる。だが彼は笑っている。複雑化していく攻撃にすら。
「どうやら、僕のほうが上のようですね。これで終わりです……!」
勝利を確信したシュピーゲルが、胸部めがけ仕込み刀を突き出した……が!
「……がはっ」
それよりも早く、当意即妙を得た横薙ぎの斬撃が、シュピーゲルの胴体を真一文字に裂いていた。
血の代わりに液体金属が噴き出し、たたらを踏んで仰向けに倒れ、再度液状化する。
「ああ、強敵という名の己と戦い、そして斬り捨てるのがこれほどのものとは」
液状溜まりと化したシュピーゲルが、雪名の表情を映し出す。
笑っていた。恍惚と、炯々と両目をぎらつかせて。
「……楽しくて仕方ありませんよ。"ボク"」
いくら技と力を模倣しようと、飽くなき修羅の性までは模倣しえなかった。
雪名の狂った欲望は、けして満たされることはないのだ。
成功 🔵🔵🔴
効果1 【託されし願い】LV1が発生! 効果2 【ダメージアップ】がLV4になった!
②👿アヴァタール級との決戦『シュピーゲル・アノーニュムス』
桜・姫恋
連携・アドリブ歓迎
【ヨアケ】で参加
さて、後はボス倒せば少し断片の王へ近づけるのかしらね?
クロスタールと上手く連携しながら戦うようにする。
【未来予測】で敵の動きを少し早めに読みつつパラドクス『狂縛法』の鎖を《不意打ち》で放ち《捕縛》し、クロスタールが攻撃のための精神集中してる間敵の攻撃がクロスタールへいかないように《時間稼ぎ》を行い敵の注意を引きつける。
敵が逃げ出そうと藻掻くならより強く締め上げて逃さないようにする
《捕縛》をより強固なものにするために縛神帯も使いさらに《捕縛》する
幾ら戦い方を模倣すると言っても幻覚は無理でしょ?
お前の苦しむ幻覚は何かしらね?
使える効果は全て使用
②👿アヴァタール級との決戦『シュピーゲル・アノーニュムス』
クロスタール・ガイゼル
アドリブ連携歓迎
【ヨアケ】参加
この調子で首魁を叩きましょう
このまま桜さんと連携しますが基本的には一撃必殺を狙うため【精神集中】します
桜さんの【狂縛法】はきついですよ?僕にかまけていたら痛い目に合いますね
敵の行動は【未来予測】しつつ攻撃を必要最低限の動きで【フェイント】や【残像】を織り交ぜつつ避けます
そうして糸目のまま感覚を極限まで研ぎ澄ませひたすら【精神集中】
そして桜さんの【狂縛法】が決まり敵の動きが僅かでも静止したならば――双眸を見開き、金色三白眼が敵を捉え
【殺気】を敵に浴びせ【秘奥・乱れ斬傑旋】を発動
『神速の調べ、光の如し。』
【残像】を伴った状態で突進し斬撃の出所を掴ませずに斬り刻みます
●刹那を斬り裂いて
桜・姫恋(苺姫・g03043)とクロスタール・ガイゼル(良い狐・g01139)が見た未来と同じように、『シュピーゲル・アノーニュムス』はまず、姫恋の姿を取った。
そしてすぐ、己の能力のほどを見せつけるように、クロスタールの姿に変化してみせる。
「あとはこいつを倒せば、少しは断片の王へ近づけそうだけど……これは厄介ね」
「変化にタイムラグもなし。姿を模倣出来るということは、戦術も同様なのでしょう」
姫恋とクロスタールは、落ち着いて敵の戦力を分析する。
これは道程に過ぎない。アヴァタール級相手に手をこまねいているようであれば、ヒンデンブルクも、その先に待つ断片の王を討つことすらも出来ないのだから。
シュピーゲルが、姫恋の姿に変わる。
「私は鏡よ(Ich bin ein Spiegel)、2対1だからって、有利になるとでも思った?」
「オウム返しされてるみたいでムカつくわね……その姿をするなら、まずは私が相手をしてあげるっ!」
といっても、姫恋の台詞はブラフだ。最初から、クロスタールが本命を担うという作戦である。
姫恋が敵の注意を惹きつけ、無視するようであればそのまま拘束し、十分に精神集中した上で本命の一撃を繰り出す。
熟練の連携を有するふたりなら、完全なタイミングで、タイムラグなしの攻撃を叩き込めるだろう。
だがシュピーゲルは、1秒ごとに姫恋とクロスタールの姿を交互に切り替え、まるでひとりでありながらふたりがそこにいるかのように、連携攻撃に対応してみせた。
最初こそ単純な模倣だったが、恐るべき速度で対応力が進化し、段々と予測もつかない攻撃を見せつける。
必要最低限の動きで攻撃を躱すつもりでいたクロスタールが、精神集中を乱してでも回避を優先しなければならないほどだ。そして、それですら、負傷は累積していく。
(「このゾルダート、生かしておけば禍根を残しますね……!」)
クロスタールは、心のなかで歯噛みした。前で立ち回る姫恋は、もっとダメージを受けている。しんどいはずだ。
「お前は、踏み台に過ぎないわ。幻覚に囚われてしまいなさい!」
狂縛法の鎖が、クロスタールの姿をしたシュピーゲルの腕に絡みつく。
そのまま全身を拘束しようとする姫恋だが……姿を変えたシュピーゲルは、まったく同じように鎖で彼女を縛った!
「なら、その幻覚を、お前にも見せてあげるわ」
「……!」
状況はまるで、チェーンデスマッチの様相を呈する。
お互いに鎖を伝って魔法が作用し、狂気をもたらす幻覚が視界を、五感をかき乱した。
よもやこれほどの模倣にまで到達するとは。だが、姫恋は決して、鎖による拘束を離さない!
「私にここまでした時点で、お前はもう終わりよ……!」
クロスタールは、姫恋の意を汲んだ。いますべきは、できる限りの一撃で奴を攻撃し、消耗させることだ。
「神速の調べ、光の如し」
ぶわっ、と、舞い散る瓦礫片が見えない風船に押し出されたかのように、放射状に吹き飛んだ。
残像すら生み出す速度で突進したクロスタールの速度が、大気の膜を斬り裂いたのだ。シュピーゲルの半身がクロスタールのそれに変ずる。だがオリジナルの攻撃のほうが疾い!
出処さえ掴めない斬撃が、シュピーゲルの身体をざくりと切り刻んだ。
一瞬にして無数の斬撃を放ったクロスタールが、シュピーゲルの背後に出現する。彼自身も反撃を浴び、あちこちに刀傷を帯びていた。だが、そのダメージ差は歴然である。
「がはっ!」
両者の姿を取ろうとし、崩壊したシュピーゲルは、液体金属の塊に変じて急を逃れる。
再びガスマスクのゾルダート姿に戻るが、全身のダメージまでは消せない。ふたりの連携が上回った形だ。
「桜さんの狂縛法は、きつかったでしょう? まあ、僕にかまけていたら、それはそれで痛い目を見たでしょうがね」
姫恋はニッと笑った。彼女のダメージも重い。だが、まだ倒れる時ではない。刹那を斬り裂いたその先こそが、彼女たちの目指す場所だからだ。
成功 🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1 【傀儡】がLV2になった! 【神速反応】LV1が発生! 効果2 【反撃アップ】がLV2になった! 【命中アップ】がLV3になった!
②👿アヴァタール級との決戦『シュピーゲル・アノーニュムス』
エレオノーラ・アーベントロート
混乱しているとはいえベルリン王宮は敵の本拠地。
そこにこんな少人数で乗り込むなんて、正気の沙汰ではありませんわ。
うふふ。えぇえぇ、愉しくなってきましたわね?
士気が高く強い相手……とはいえ、相手はこちらに応じて姿や戦い方を変えるようですし、下手な策は対応されて逆効果になりかねませんわね。
ならばいつも通りに戦い、こちらの強みを押し付けるのみですわ。
【飛翔】で「空中戦」を仕掛け、敵の銃器の一斉射撃を「魔力障壁」で防ぎつつ、止まらずに飛び回り回避していきますわ。
足を止めないおかげでこちらの狙いもうまく定まりませんけれど、「第十三の魔弾【愛執】」の「誘導弾」で上手く当てていきましょう。
●歪曲し、翻弄し、劈く
ベルリン王宮地上部分に、血風逆巻く。
こんなところに少人数で乗り込む時点で、正気の沙汰ではない。狂っている。
……だからこそ、エレオノーラ・アーベントロート(Straßen Fräulein・g05259)は滾っていた。
愉しげに微笑み、赤い瞳には、爛々と殺意を燃やす。可憐さが、闘争心を浮き彫りにし、恐ろしさを高めていた。
「うふふ。不利だから、困難だからこそ燃えてきますわ」
「あなた如きが、皇帝陛下のもとへ辿り着けると思っているのかしら? とんでもない思い上がりですわね」
エレオノーラと同じ口調・声色で、『シュピーゲル・アノーニュムス』が嘲った。
「わたくしは矛ですわ(Ich bin eine Waffe)。ここであなたを、あなたがたを殺す、そのための矛」
エレオノーラは別段驚いた様子も憤ったふうもなく、そう語るシュピーゲルをじっと見つめた。
「なら、あなたがどこまでわたくしを読めるか、試してみましょうか」
エレオノーラがフェアレーターを構えた瞬間、敵もまた巨大な砲身を形成し、身構えた!
エレオノーラは魔弾を射出すると同時に飛翔し、上空を飛び回ることで敵を翻弄する。
愛執の魔弾は歪曲し、弾幕をくぐり抜けるが……シュピーゲルは、まるで狙いがわかっていたかのようにぬるりと躱し、さらにエレオノーラを執拗に狙う。
精神感応能力による先読みだ。愛執の魔弾は高い誘導性を持つが、それはエレオノーラの意思に依る。
対する敵の弾幕は苛烈で、彼女はスピードで被弾を抑えるが、だんだんと身を削られ、消耗しつつあった。
「まるでうるさい小バエですわね!」
シュピーゲルが、エレオノーラの声で彼女を嘲る。エレオノーラは無言、身を削られ、貫かれようと微笑みは崩さない。
魔弾は躱される。躱される、躱される……いや、かすめた! シュピーゲルはわずかでも当たったことに瞠目する。
「なっ……」
歪曲し、魔弾が再びシュピーゲルを狙う。躱そうとするが、着弾寸前に大きく弾道を変え、離脱。そして死角へ!
エレオノーラの思考が、読めない。思考そのものの変化が疾すぎる!
「わたくしのことをコバエと言ったかしら?」
直上。エレオノーラの赤い瞳が、シュピーゲルを見下す。
そして魔弾はついに狙い過たず、シュピーゲルの胴体を劈いた。
「がっ!?」
「であればあなたは、地を這うミミズか何かですわね」
倒れ込む敵を見下ろす女の表情は、変わらず薄い笑みを浮かべていた。
成功 🔵🔵🔴
効果1 【飛翔】がLV4になった! 効果2 【ダメージアップ】がLV5になった!
②👿アヴァタール級との決戦『シュピーゲル・アノーニュムス』
瀧夜盛・五月姫
あっははは。
こんにちは。こんにちは、こんにちは?
まずは貴方、貴方ね?
底なし沼、召喚して、貴方を沼に【捕縛】する、ね。
仮に捕らえきらぬとも、没みきらぬとも、彼(か)は【泥濘の地】。
たった1割でも、動き、鈍れば、皆の集中砲火。
“全力を出し切らせないこと”、とても大事、だよね。
あれ、銃口を向ける、の?
そんな“あんよ”で、うまく狙い、定め続けること、できる、かな?
でも当たっても、逃して、あげない、よ。
仕方ない、仕方ないよね。
だって、貴方達、地下迷宮なんて、隙、みせた。
だから、こうして、攻められてる。
無様、無様だよ。
さあ、さっさとディビジョンごと、闇に沈んで。
そして、姫たちに“姫たち”、返すん、だよ!!
②👿アヴァタール級との決戦『シュピーゲル・アノーニュムス』
菱神・桐梧
アドリブ連携大好き
戦闘中は適度に煽って【挑発】
討ち入りは喧嘩の華ってな。思わず気が逸るってもんだ。
さあさあ、喧嘩の押し売りに来てやったぞ!
遠慮せずに買って行きな!
姿を変えてこっちに対応して来るって話だったな
俺の真似して殴り合いってのも楽しそうだが……
一気にケリつけに行くか
軌道を変えつつの【ダッシュ】で射線を外し、フラッシュバンを放り込み【撹乱】しながら接近
ある程度距離を詰めたらハンマーを盾にしながら突撃だ
一度捉えたら逃さねえ
肉薄しながら【強打】【気絶攻撃】でボディを狙い奴のスタミナを削りまくる!
ある程度の被弾は無視して削るだけ削ったら【捨て身の一撃】
パラドクスでありったけぶち込みに行くぜ!
②👿アヴァタール級との決戦『シュピーゲル・アノーニュムス』
エルマー・クライネルト
王の首を討ち取るのは難しくとも、狙えるものは狙うべきとは思わないかね
先ずは一手、この場を制して指揮官の間抜け面でも拝んでやろうと思った、が……
…人の顔を使って陰気な顔をしてくれやがって、気味の悪い鉄屑め
(ふと感じた嫌な感覚を振り払う様に武器を振るう)
鋼糸を操り[捕縛]して動きを制限、戦い方を模倣すると言うならそれを利用する
奴の攻撃は回避せず受け止め甘んじて捕縛されよう
この戦い方はよく知っている。敵の動きを制限する分、己の動きも制限されるのだよ
隙をつき死角に潜ませていたオラトリオに命じてパラドクス発動
心臓部へ呪詛を直に送り込み[暗殺]だ
姿形どころか己の存在すら曖昧な貴様に、奪う価値はあるのかね?
②👿アヴァタール級との決戦『シュピーゲル・アノーニュムス』
飛鳥・遊里
俺に化けた上に、俺の戦い方をそのまま模倣すると来たか
時間を掛けたらこっちが不利になることは明白だ、じゃあどうするか?
答えは、【初撃から、全力全開】だ
【プラズマ・パワーセル】起動。分割数は1000。【破壊】力を上げて調整、【誘導弾】にして、後逸した分もきっちり背後から当たるようにする
ついでに、【マルチウェポンデバイス】をガトリング砲に変形させて、同時に弾幕を形成、プラズマ弾幕とガトリングの嵐で蜂の巣だ
ここまでやってもまあ、一撃で終わるなんて思ってないけどな
けど、奴が絶対に真似できないことが一つだけあるだろう?
俺には一緒に戦う仲間がいるってことだ。俺一人で全部片づける必要なんてないのさ
●無謀な奴らと、無貌のガラクタ
『シュピーゲル・アノーニュムス』の姿が、飛鳥・遊里(リサイクラー・g00512)の姿を模倣し、次いでエルマー・クライネルト(価値の残滓・g00074)の姿を模倣し、もとに戻る。
度重なるディアボロスとの戦い、そして痛打により、奴の精神感応能力にも大きな乱れが出ているようだった。
「先ずは一手、この場を制して指揮官の間抜け面でも拝んでやろうと思った、が……」
エルマーは、水面の月めいておぼつかない敵の変化に、時折模倣される己の鏡像めいた素顔に、嫌悪をあらわにした。
「……人の顔を使って、陰気な顔をしてくれやがって。気味の悪い鉄屑め」
どうしようもなく嫌な感覚が、まるで蟲のように背筋に、神経に這い回る。ひたすらに不快で仕方ない。
エルマーは見えない蟲を払うように武器を構え、ふんと鼻を鳴らした。
「まあ、気持ちはわかるぜ。俺だって、目の前のクロノヴェーダが俺の姿をしたら、さすがに気味が悪い」
エルマーの様子を見た菱神・桐梧(喧嘩屋・g05613)が、リラックスさせるつもりなのか、軽口を叩いた。
「事実、俺もいい気分がしないしな。なんかざわつくっていうか……どうも手が読めなくて、不気味だ」
自らも姿を模倣されている遊里は、先の防衛線で受けた傷の痛みをこらえ、背筋を伸ばす。
全身に受けた傷はじくじくと痛むが、まだ戦うには十分な余力がある。いけるはずだ。
「あっははは。こんにちは。こんにちは、こんにちは? 聞こえる? 答え、られる?」
瀧夜盛・五月姫(無自覚な復讐鬼・g00544)は、ぐにゃぐにゃと変身を繰り返すシュピーゲルに、皮肉げに挨拶した。
「まずはあなた。ひとまず、あなた。これから、姫たちが、あなたを殺す、ね」
「…………私は、鏡だ(Ich bin ein Spiegel)」
シュピーゲルが最終的に選んだのは、エルマーの姿形だった。彼の嫌悪がよりいっそう顔に出る。
「そして、矛であり、君たちにとっての死神だ。君たちは、けしてこの先へは進めはしない……」
「……どこまでも神経を逆撫でする。こんな鉄屑を作り出した輩は、さぞかし性根が腐っているな」
もううんざりだ、とばかりに、エルマーは吐き捨てた。
「じゃあ、すぐに破壊しないと、ね」
「時間をかけたらこっちが不利だ。混乱を起こせるように、盛大に叩き潰してやろう」
五月姫の言葉に、遊里が同意する。その掌に、再びプラズマ立方体が出現し、バチバチと電光を放った。
「やるこたつまり、喧嘩の押し売りだ! 遠慮せずに買っていきな、クロノヴェーダ! 討ち入りは喧嘩の華だぜ!」
桐梧はぐるぐると頭の上でハンマーを振り回し、石突をずん!! と床に叩きつけた。
空気が張り詰め、濡れた絹のように戦場に覆い被さる。シュピーゲルの両腕が……無数の銃器に、変形した!
「……死ね」
それはエルマーの声でもあり、桐梧の声でもあり、五月姫の声でもあり、遊里の声でもあった。
ディアボロスたちが時空を歪め、攻撃を仕掛けた瞬間、変幻自在の弾幕が瓦礫を吹き飛ばし、戦場に荒れ狂った。
「時間をかければかけるほど不利になる。しかも相手はこちらの精神に感応して、手を読むと来た」
遊里の掌の上で、プラスマ立方体がギュルギュルと回転する。
回転速度が早まるにつれ、バチバチと紫電がのたくりながら溢れ、彼の周囲を灼き焦がした。
「じゃあどうするか? 答えは……」
回転が最高潮に達する。プラズマ立方体に無数の亀裂が刻まれ、分割!
「……初撃から、全力全開だッ!」
瞬間、パワーセルが爆ぜ、分割された破片は戦闘機のフレアじみて放物線を描き、敵の反撃弾幕を包み込むように殺到した。
逆説連鎖戦において、攻撃と反撃は等価だ。敵が反撃しているということは、ディアボロスの攻撃もまた発動している。
「無駄だ。その攻撃は、すでに読んでいた。お前じゃ、俺の反撃を防ぎ切ることは出来ない」
シュピーゲルの顔が遊里と同じものに変わり、同じ声音で敗北を告げた。
無数の銃器の弾幕が、プラズマ弾を撃ち落としていく。遊里はさらにガトリング砲も叩き込んでいたが、足りない。足りないというのか……!?
「たしかにここまでやったって、それで終わるとは思ってないさ」
遊里は平然と言った。
「けど、お前には絶対真似できないことが、ひとつだけある」
「何を……」
「俺には、一緒に戦う仲間がいる。俺一人で全部片付ける必要なんて、ないのさ」
シュピーゲルの表情が驚愕に染まる。弾幕が……圧倒される! そして、歪曲したプラズマ弾が背後から命中!
「ぐっ!?」
シュピーゲルは訝しんだ。なぜだ。防ぎきれたはず。なぜ? 動けない……動けない? 足元を見下ろし、愕然!
「残念、無念、だね。あなたは、もう、底なし沼のなか」
五月姫が、パラドクスを同時発動していた。赤い花の咲き乱れる沼地が現出し、泥濘が両足に絡みつき、びしびしと急速成長する呪われた花の蔓が、太腿まで達していた。
「あなたなら、そのぐらい、すぐに引きちぎれる、よね? でも、それでいい、それで、十分」
妖しい笑みだった。まるで別人のような。
「捕らえきれぬとも、沈みきらぬとも、此は怪怨の地。たった1割、一瞬でも鈍らせられれば、それで、十分」
赤い花が、絡みつく。腰まで達したそれは、払いのけられない。しがみつくように、這い回るように絡みつく。
「仕方ない、仕方ないよね」
五月姫の瞳が、昏い輝きを帯びた。
「だって、あなた立ち、地下迷宮なんて、隙、みせた」
赤い花が縛り付ける。
「だから、こうして、攻められてる」
シュピーゲルは打開策を模索しようとする。誰に変化すればいい? 誰を模倣すればいい?
「無様、無様だよ」
足が。沈んでいく。感応、読心、思案……不可能。打開策は、ない。
「さあ、さっさとディヴィジョンごと、闇に沈んで」
ならばどうすればいい。模倣でダメなら、どうすれば。……どうすれば?
「そして、姫たちに"姫たち"、返すん、だよ!!」
模倣する以外に、己には何があるというのだ。
その瞬間シュピーゲルは、沈みゆく自らの両足もろとも、無限の奈落へ堕ちていくような感覚を味わった。
戦闘中にはありえぬ放心。我に返る。フラッシュバンの閃光。光をかき乱すように弾幕をばらまく。桐梧は無傷。
「俺の真似して殴り合いってのも楽しそうだが……あいにくこっちは、遊んでるヒマもねえんでな!」
疾走の勢いを乗せて、ハンマーをぐるんと振り回す。重心に遠心力が乗る。弾幕。弾かれる。吹き飛ばされる!
「一気にケリ、つけさせてもらうぜ!」
最後の踏み込み! ずしん!! と巨人の歩みのような轟音が響き渡り、床一杯に敷き詰められた瓦礫片が一斉に舞い上がった。
視界を覆うほどの鉄じみたシャワーの中、シュピーゲルは、猛然と笑う桐梧の瞳に映る己を見た。
エルマーの姿をした己が、無貌に戻る。いや、変ずる? わからない、元の姿とはなんだった?
「釣りは要らねえよ、一切合切くれてやる!!」
弾幕……突き出した銃身が、ハンマーでうちのめされ、くの字にひしゃげ、ちぎれ飛んだ。
一回転。殴打。再生成した銃身が爆裂する。
二回転、殴打。片腕が肩口の先から消失。
三回転。殴打。ただしハンマーではない。握りしめられた拳! 桐梧は裂帛の気合をあげる!
「オラァッ!!」
捨て身の連撃は、すべての力と速度と勢いを乗せ、シュピーゲルの鳩尾に叩き込まれた。
べきべきべき! と、根幹部分を構成する脊椎が破損し、へし折れる音。シュピーゲルはマスク越しに、液体金属の血を吐き出した。
あまりの勢いに赤い花の拘束がちぎれ、シュピーゲルは無様にごろごろと床を転がる。
立ち上がろうとする。腕がないために身体を支えられない。砲身になったままの腕を杖代わりに、よろよろと立ち上がった。
すさまじい殺気が全身を打つ。弾かれたように顔を上げたシュピーゲルは、底冷えするような凝視に射竦められた。
ほとんど反射的に、肉体がエルマーのそれに変異する。シュピーゲルは、何者にもなれる。だが、何者にもなれない。
「死ね。私は鏡だ。私は矛だ。この力で、死ね……!」
鋼糸の形にした己の身体の一部を放ち、エルマーを拘束する。
エルマーは避けなかった。ぎしりと、その身体を締め付ける鋼糸が、肌に食い込む。表情は変わらない。
「この戦い方はよく知っている」
エルマーはうっそりとした声で呟く。
「敵の動きを制限するぶん、己の動きも制限されるのだよ。知っていたか? あるいは、私の心から読めたか?」
「死ね……!」
「読めていたはずだし、わかっていたはずだ。だが、貴様では限界がある。模倣が完璧だろうと「その上」には行けない」
さらに肉が食い込む。血がにじむ。エルマーはあがきさえしない。
シュピーゲルの空虚な魂に、どろどろとタールのように澱んだ憎悪が燃えていた。なぜこれほどに憎い?
エルマーだけではない。ディアボロスが憎い。皇帝陛下の敵。我らの敵。……いや、違う。
「死んで、私に"それ"を……よこせ……!!」
「姿形どころか、己の存在すら曖昧な貴様に、奪う価値はあるのかね?」
声は冷ややかだった。
クロユリの花が、咲いていた。背後から己の胸を貫いて、ねじくれて咲いていた。
「貴様は何者でもない。何者にすらなれないのだ」
違う、とシュピーゲルは言おうとした。だがもはや、エルマーの姿は奪えない。遊里も。
なら五月姫の声で、言おうとした。出来ない。精神感応が不可能だ。言わずもがな、桐梧の声も真似できない。
もはや何も残っていない。あるいは最初から。
「己の空虚さを噛み締めながら死ね。無貌の鉄屑よ」
シュピーゲルは痙攣し、もがき、そして跡形もなくどろりと溶け崩れて死んだ。
クロユリの根本の液体金属溜まりは、ぶすぶすと焦げるように霧散する。
無貌な奴らの意地と覚悟が、無貌のガラクタを終わらせた。そして進むべき道の一端が拓かれる。
ベルリン王宮大乱戦はさらに混迷を深める。そのカオスこそが、ディアボロス達に味方する……!
大成功 🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1 【泥濘の地】LV1が発生! 【建物復元】LV1が発生! 【植物活性】LV1が発生! 【操作会得】LV1が発生! 効果2 【能力値アップ】がLV2になった! 【ダメージアップ】がLV6になった! 【ドレイン】LV1が発生! 【先行率アップ】LV1が発生!