リプレイ
ラウム・マルファス
鬼は外、だから追われたら鬼になる、カ
ひどい話ダ
「ラウムだヨ。助けに来たヨ」
イバラの冠で鍵を切るヨ
戻せるよう、目立たない場所にしよウ
すぐ逃げる気力はないカナ
新宿島から持ち込んだお粥を振る舞い、薬品で手当てもしよウ
「災難だったネ。都にはいま、悪い人がいてサ。外の人捕まえて虐めて鬼にしちゃうんだっテ。ボク、その人と戦ってるんダ」
「今から数人ずつで逃げて貰うヨ。1度に沢山だと見つかっちゃうからネ。外で合流出来るから安心しテ」
カラス型ドローンを複数機用意して、案内に付けるヨ
別々のルートで町の外へ、その後に合流出来るようにプログラムしておク
お弁当代わりのオニギリ渡して「その子に付いてってネ」って指示するヨ
「鬼は外、だから追われたら鬼になる……カ」
酷い話だ、とラウム・マルファス(研究者にして発明家・g00862)は肩を竦めながら。貧民達が捕らえられた建物に近づき、中を覗きこむ。
陽が差さず、薄暗く灯りすら無いその中に感じる気配は多い。すすり泣く女子供の泣き声が聞こえる。ああ、誰も彼もが今の自分達の置かれた状況に不安を抱いているのが良く解る。
「助けに来たヨ」
扉の閂を固定していた荒縄を己の得物用いて切断すれば、ゴトッと言う音と共に木戸が開く。後で元に戻せる様に丁寧に開く。
「…………あ」
「……え……」
扉が開き、外に通じる道が解放された筈なのに、貧民達はすぐに動く素振りは見せない。状況の理解が追い付かないのか、もしくは……。
「――すぐ逃げる気力はないカナ」
ラウムは一旦下がって再び中に入った時には、その腕に一抱えある鍋を携えていた。
「お腹、空いてるよネ?」
「……!!」
室内に広がるはお粥の甘い香り。腹を空かせた貧民達は我先にと駆け寄ってきた。
「全員がお腹いっぱいになる分は無いけド」
皆に行き渡る様に分け与え、同時に怪我人に簡単な手当ても施すラウム。
「災難だったネ……。都にはいま、悪い人がいてサ」
優しく告げるラウムは味方だと感じ取ったのか。貧民達は手当て等を受けながら、彼の言葉に真剣に耳を傾ける。
「外の人捕まえて虐めて鬼にしちゃうんだっテ。ボク、その人と戦ってるんダ」
「鬼にしちゃう、って……?」
「おら達、鬼にされるのか……?」
動揺が伝わってくるが、ラウムは落ち着いて……と皆を制する様に告げる。
「今から数人ずつで逃げて貰うヨ。1度に沢山だと見つかっちゃうからネ」
何人かずつに班分けして、入り口近くに待機して貰う。
「父ちゃんと姉ちゃんは……?」
「都の外まで行けバ、合流出来るから安心しテ」
幼い少女にラウムはそっと笑いかけて告げた。彼の傍らには既に出発準備が整ったカラス型のドローンが待機完了済。
「その子に付いてってネ」
カラスが飛び立つ。少女にお弁当代わりのオニギリを渡し、母親と兄と共に追い掛ける様に告げた。
「さぁ、次の人達もネ。大丈夫、また会えるかラ」
別々のルートを案内し、最終的に都の外まで行けば合流出来る様に、プログラムはしてあるから。
少しづつ、囚われの貧民達は逃亡を開始する。
此処に向かうクロノヴェーダに気付かれるまで、どこまで逃がせるものだろうか。
大成功🔵🔵🔵
効果1【フライトドローン】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
御森・白露
哀れ、か。
我からすれば、像を結ばぬ絵図を夢想する貴様の方が哀れじゃよ。
地獄に落ちるは貴様だけで十分じゃ、疾く去ねい。
飛んでくる氷柱を精神集中で見極め粉砕しながら雪女に接近。大きな騒ぎになると貧民らの逃走に支障が出るやもしれぬからな、出来る限りは破壊して被害を抑えるようにしよう。
ある程度近づいて一息で畳みかけられる距離に届けば呪詛を上乗せした殺気を飛ばして動きを硬直させ隙を作り、一ノ刻で雪女の胴体を両断する。
ひとぉつ、ふたぁつ、みつ、よぉつ。
飴細工のように砕けるが、それが貴様の本気か?
……まあ、どうでもいい話だな。
雪女『凍華』は、貧民達が囚われる建物に向かう途中にて道を塞ぐ者と睨み合っていた。
『――私を前にしても動じぬとは、お前……』
ディアボロスか。御森・白露(放浪する転寝狐・g05193)の素性を察し、彼女は足を一歩引いた。
「哀れ、か……」
逆に一歩前に進み出ながら白露は告げる。
「我からすれば、像を結ばぬ絵図を夢想する貴様の方が哀れじゃよ」
『おやおや。もう間も無く地獄絵図が現実となりますのに。そう、邪魔だてさえなければ』
その一言二言で凍華は察する。彼は地獄変の阻止に来た者だと。
ただし、人々を逃がしている事にはまだ気が付いていない。自分を倒しに来た……それだけだと思っているらしく。
「地獄に落ちるは貴様だけで十分じゃ、疾く去ねい」
『ふふ、威勢の良き殿方ですこと』
雪女の周囲の空気が凍り付く。氷柱が見る間に形成され、白露に向かって串刺しにせんと飛ぶ。
「ひとぉつ、ふたぁつ……」
精神集中。飛んでくるそれを見極め、納刀したままの鞘にて叩き折り粉砕しながら雪女に向かって地を蹴った。
「みつ、よぉつ……」
大きな騒ぎになる前に、貧民達の逃亡が悟られる前に。少しでも足止めし、撃破の為のダメージを重ねる事こそ我が役目。砕ける氷柱がきらきらと宙に輝きを見せる。
「飴細工のように砕けるが、それが貴様の本気か?」
『ぐ……っ!!』
全ての氷柱を叩き落とした所で、白露は愛刀の鯉口を切ると殺気を隠さず飛ばしながら、刃を抜いた。
「一ノ刻――朔絶」
呪詛を切っ先に乗せ、刃が閃く。鋭き軌跡は月を描くかの様に。
『ひ、ぐ
……!?』
雪女を名乗る魔性の胴を確実に穿った。まだまだ初手。一刀両断するにはまだまだ敵も体力が有り余っている。
『お前……許さないわよ……!』
凍れる心に火を点けてしまったか。だがこの女が本気であろうとどうであろうと。
「……まあ、どうでもいい話だな」
――斬る事に、変わりはしないのだ。
大成功🔵🔵🔵
効果1【一刀両断】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV2になった!
ソラス・マルファス
兄貴(g00862)の手伝いに来たぜ
説明は一通り済んでいるようだが、すぐには動けねぇヤツらもいるか。子供の相手でもしてやろう。兄貴は子供、苦手なんだよな
「どうした坊主、動けないか?」
暗い顔してると胸が痛ぇな。親を亡くした子供かね。
「おっちゃんにも子供がいてなぁ。8歳だったか。悪いヤツに殺されちまった。代わりなんてわけじゃねぇが、坊主が生きててくれたなら、おっちゃんは嬉しいよ」
嫌がらないなら頭を撫でてやろう
時間の許す限り話も聞いてやるさ
「おっちゃんは親代わりにはなれねぇが、町の外までは連れてってやれる。そこからは、さっきまで一緒にいた人と一緒に逃げるんだ」
手を引いて、何人か連れて町の外へ向かうぜ
ラウム・マルファス
ソラ(g00968)、手伝いに来てくれたんだネ
子供はソラに任せて、あと手助けが要りそうなのは老人かナ
自分はイイや、なんて思ってル?
「おじーちゃんにサ、一つ頼みがあるんだケド。町の外まで逃げてもサ、みんな簡単には生きれないと思うんだよネ」
町からも妖怪からも追われるんでショ、死んじゃうよネ
「導いて欲しいんダ。暮らせる村までか、長岡京か。道だけじゃなくて生き方とかサ、考え方とカ」
「じゃ、みんなをお願いネ。ボクはここに来る悪いヤツに用があるからサ」
って見送ろウ。
その後トラップ生成で、誰かが牢に入ったら閂が自動で締まるように仕掛けるヨ
何の意味も無いケド、此処を貸した誰かにささやかな嫌がらせサ
少しずつ、少しずつ。囚われた貧民達が脱出をしていく。
既に向こうでは戦闘が始まっているらしい。ラウム・マルファス(研究者にして発明家・g00862)が人々が混乱しない様に気を揉んでいる所、見知った人影がそこに現れた事に気が付いた。
「兄貴、手伝いに来たぜ」
「ソラ、来てくれたんだネ」
ソラス・マルファス(呪詛大剣・g00968)の姿に、ラウムは安堵の息を漏らした。ぐるりと周囲を見回して、彼も仲間だヨと告げれば人々も安心した表情を見せる。
「説明は一通り済んでいるんだよな?」
「そうだネ。ただ大人はともかク……」
ラウムが向けた視線の先に見えたのは小さな子供達の姿。ああ、とソラスは納得した。兄貴は子供が苦手なのだ――と。
「じゃ、任せてくれ。他にもすぐには動けねぇヤツらがいるんだな」
「そうだネ。老人はボクが引き受けるかラ」
それぞれ得意な相手を分担し、脱出が難しい者に声を掛けていく。
「どうした坊主、動けないか?」
「……」
こくり、と頷く少年。その横には幼い弟か妹か。周囲に親らしき大人は見えない――となると。
(「親を亡くした子供かね……」)
その暗い表情を見ているとソラスは己の胸が酷く痛むのを感じる。
「おっちゃんにも子供がいてなぁ……」
子供の視線に合わせる様にどっかり腰を下ろす。一瞬ビクッとする子供達だが、彼の優しげな声にじっと耳を傾けているようだった。
「8歳だったか。悪いヤツに殺されちまった」
「……ッ」
その言葉に子供達も驚き、悲しそうな表情を深めた。だが、彼らの頭をそっと撫でてやりながら……ソラスは静かに彼らに語りかける。
「けどな。坊主が生きててくれたなら、おっちゃんは嬉しいよ」
代わりなんてわけじゃねぇが、と一言添えて。話してくれるか?と振れば、子供達はぽつりぽつりと言葉を吐き出す。貧困の為に飢えて死んだ兄弟達の事、食料を得に村を出て戻らぬ父の事、連れて来られる間に引き離された母の事……。
その内、小さな子供達がソラスの胸を借りる様に抱きついてきた。心を開いてくれたらそれで良い。限られた時間だが――それでも許す限り話を聞いてやりたいとソラスは願うのだ。
その間、ラウムは痩せ細り動けぬ老人にゆっくり近付いていた。
「……儂に構うでない。若いのから逃がすがええ」
「そう言って、自分はイイや、なんて思ってル?」
「なんじゃ、わかっておるのなら……」
そこまで言いかけた翁の言葉を遮る様に、ラウムはにっこり笑みを向けて告げる。
「おじーちゃんにサ、一つ頼みがあるんだケド」
「む……?」
「町の外まで逃げてもサ、みんな簡単には生きれないと思うんだよネ」
何せ都の中では民衆から追われ、外には妖怪が何時襲ってくるか解らない。ただ逃げ仰せただけでは、いずれ死が待ち受けている可能性があるのだ。
「導いて欲しいんダ。道だけじゃなくて生き方とかサ、考え方とカ」
「……こんな老骨に何が出来る、と」
「出来るサ。若者の心の支えになって欲しイ」
その言葉に翁だけではなくその周囲の大人達も頷き、そして共に言葉をかけた。
「じいさん、おらからも頼む。長生きで得たその知恵をおら達に授けて欲しい」
「あたいからも頼むよ」
その言葉と共に、体力がまだ残る者達が翁の両腕を支えた。枯れた皺だらけの目から、雫が小さく一つ零れた。
残るは子供達、そして老翁を支えた者達。
「おっちゃんは親代わりにはなれねぇが、町の外までは連れてってやれる」
子供の手を取り、または背負ってソラスは告げる。
「そこからは、さっきまで一緒にいた人と一緒に逃げるんだ」
「うん……!」
「子は宝じゃ……若いの、頼んだぞ」
「おじーちゃんも、ネ? 無事に逃げるんだヨ」」
ラウムはそう翁に告げてから、ソラスに手を振った。
「じゃ、みんなをお願いネ。ボクはここに来る悪いヤツに用があるからサ」
「ああ、任せてくれ」
老翁と支える者達が行き、そして最後はソラスが連れた子供達が牢獄を抜けて駆けていくのをラウムは見送り……。
牢を出る前に、ソラスはそっと其処にトラップを作り上げた。誰かが入れば閂が自動で閉まる仕掛け。何の意味は無い。
それはただ、此処を貸したと言うどこかの誰かへのささやかなる嫌がらせ。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【士気高揚】LV1が発生!
【トラップ生成】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
【ドレイン】LV1が発生!
黄泉王・唯妃
※アドリブ・連携歓迎。
ふふ、ごきげんよう。
このような可憐な子もアヴァタール級にはいるのですね。
故に惜しい、とても惜しいですね。
貴女が此処で私と向かい合っている時点で既に私の【計略】は完了しているといっても過言ではありません。
【挑発】だと思いますか?
ええ、そうかもしれません。しかしそうではないかもしれません。
言いましたよね? ここで向かい合っている時点で既にもう、勝敗は決しているのですよ。
その可憐さで誘惑してもいいですけど、そんなことされると私、自分を抑えきれずに貴女の頭を力任せに捩じ切ってしまいそうです……!
素敵な血が、綺麗な肉が、見えるのでしょうね……!
陳・桂菓
使用武器は双短戟『騰蛟昇竜』
猛吹雪で押し包まれたら、【爆烈闘波】の爆風で対抗。
吹雪を丸ごとかき消し、爆風を凍華にまで届かせるのが理想ではあるが、恐らくそこまで甘い手合いではない。良くて、せいぜい吹雪と拮抗が生じる程度だろう。
だが、取り敢えず凍華まで届く道が拓かれればいい。後は駆け寄り、斬りかかる。
肉弾戦の得意なタイプには見えないし、近接してしまえばまずまずこちらの有利に戦闘を運べるはず。近接戦に集中させれば、吹雪に割くリソースが減って、弱まったりするだろうか?
「夏の猛暑日にでも出直してくれば、少しは重宝されたかもしれんな。まあ、人を惑わすお前のような輩、どのみち退場してくれないと困るがね」
吉祥天・華瑞月
ふむ、わっちの知る雪女も憐れでございんしたが
ぬしもほうがもっと哀れかの…
人の世の生き血を啜りし
不埒な改竄世界史
うつしよの愚か者とは貴様のことかえ?
正義なんぞ振りかざすつもりはないがの…
貴様等の所為でわっちの存在意義を奪われてしもうたのじゃ
ここの落とし前…如何してくれようか
三千世界!(周囲に『結界術』を張り巡らせて)
雪女を『観察』し同時にパラドクスを発動じゃな
ついでに『連続魔法』と『貫通撃』を組み合わせて『火炎使い』&『風使い』で追撃かのう
結界内じゃから、多分…被害は抑えられるかもしれぬ
アドリブ連携お任せ
「ふふ、ごきげんよう」
黄泉王・唯妃(灰色の織り手・g01618)は目の前の妖怪――雪女『凍華』に余裕の笑みを向けながら対峙する。
「このような可憐な子もアヴァタール級にはいるのですね」
『先の者に続いて、随分な歓待だこと』
「嗚呼――故に惜しい、とても惜しいですね」
ゆるりと残念そうに首を振る唯妃。対し雪女は軽くくるりと周囲を見渡す。唯妃の他にもこの場にはディアボロスが二人。
「ふむ、わっちの知る雪女も憐れでございんしたが――ぬしもほうがもっと哀れかの」
着物の袖で口元を隠す様にしながら吉祥天・華瑞月(姫神 -ヒメガミ-・g02230)は相手の様子を伺い、そして告げる。
「人の世の生き血を啜りし不埒な改竄世界史。うつしよの愚か者とは貴様のことかえ?」
『ふふ、随分言ってくれるじゃないの。悪いけど、貴方達の相手をしている暇はないのよ。失せるなら今のうちよ?』
凍華が冷気を纏う。力尽くで突破しようとでも言うのか。
だがそうはさせじと陳・桂菓(如蚩尤・g02534)は双短戟『騰蛟昇竜』を構え、敵の吹雪が来る前に踏み込んでいた。
「吹き飛ばす――!!」
纏う闘気が爆ぜる。桂菓を中心として広がる爆風は、凍華の巻き起こそうとした吹雪すら掻き消し。その熱気が、轟音が雪女の身をつんざいた。
『う、ぐ
……!?』
放とうとした冷気も風も相殺された雪女の無防備になった所にそのまま桂菓の対となる得物が襲いかかる。パラドクスでは無い攻撃では一切ダメージを与えられないのはこちらも向こうも同じ。だが目の前までこうも接近されてしまってはクロノヴェーダとは言え集中を忘れてしまう。
「三千世界!!」
華瑞月が周囲に結界を張り巡らせる。
「正義なんぞ振りかざすつもりはないがの……貴様等の所為でわっちの存在意義を奪われてしもうたのじゃ」
『何のつもりかしら……? こんなちゃちな結界、すぐに破れ――』
「ここの落とし前……如何してくれようか」
無論、パラドクスでは無き結界である以上はこれで敵の動きを封じたり逃亡を阻止する積もりはない。これから行う攻撃の布石に過ぎぬのだ。
「――冥き砂塵螺旋と巡りて流転せよ」
雪女を含めた結界内に散った微粒子。そこに華瑞月の放った魔力が炎へと変じ――色んな科学法則その他を超越した所謂粉塵的な大爆発が敵を飲み込んだ!
『――
!!??』
凍華の悲鳴は爆音に掻き消される。炎やその爆発は結界の内に抑え込んだので寸前に外に退避した桂菓を含め、仲間達に被害は生じない。
続け様に爆発に巻き込まれ、熱に晒されて苦悶の表情を見せる雪女を見つめ、唯妃は小さく微笑みながら告げていく。
「憐れですね……貴方が此処で私達と向かい合っている時点で、既に此方の計略は完了していると言っても過言ではありません」
『……はっ、随分言ってくれてるわね? そんな――』
「挑発だと思いますか? ええ、そうかもしれません。しかしそうではないかもしれません」
真と得るか偽と得るか――その思わせぶりな言葉は既に唯妃のパラドクスの術中にあった。疑心暗鬼に陥らせる言霊は、相手が知恵を持つ程に苦悩を増し身をも蝕む。
『そもそも――何故、私をわざわざ待ち伏せて――? まさか、お前達……!』
雪女ははたと視線を遠くに向ける。向こうには貧民達を押し込めた建物が見え、カラスらしき何かが幾つか飛び立つ様子が見えた。
瞬間、凍華は知る。自分は此処で足止めされていたのだろう、と。あそこにいる人間達を、贄を逃がす為に。
『おのれ、ディアボロス達……どこまで邪魔立てするの
……!?』
「言いましたよね? ここで向かい合っている時点で既にもう、勝敗は決しているのですよ」
唯妃はほくそ笑む。己の術中と言う意味でも、この作戦全体の意味でも。
そして足止めだけでは済まない。この邪悪は葬り去る必要があるのだから。
「貴様を野放しには出来ぬ故な……!」
華瑞月が再び爆発を引き起こし、雪女を炎と爆風に叩き込む。更にそこに桂菓が闘気纏って吶喊し、得物を叩き付けると同時に爆発を重ねる様に引き起こした。
「夏の猛暑日にでも出直してくれば、少しは重宝されたかもしれんな――!」
『ぐあぁぁっっ……!』
最早、吹雪を巻き起こし、誘惑して凍らせるだけの反撃をする力を失いかけている雪女。その痛々しい姿に、唯妃は変わらぬ笑みを向けていた。
「その可憐さで誘惑してもいいですけど……そんなことされると私、自分を抑えきれずに貴女の頭を力任せに捩じ切ってしまいそうです……!」
『が、は……』
聞こえてはいるのだろう。大袈裟な、そんな力ある筈が無い――凍華がそう思った段階で、唯妃のパラドクスは敵の精神を削るのだ。
「素敵な血が、綺麗な肉が、見えるのでしょうね……!」
『……まさか、こんな小娘達に……』
身も心も攻撃を浴びて膝を付いた雪女に、桂菓がトドメの一撃を叩き込む。
「まあ、人を惑わすお前のような輩、どのみち退場してくれないと困るがね」
氷の如く砕け散って消えていく雪女の姿に、桂菓は苦笑いを浮かべてそう呟いたのだ。
囚われの貧民達も脱出し、儀式は開始前に潰えた。
ただ、まだまだ地獄変は続くのだと予感を覚えつつ、ディアボロス達はひとまずの成果を得て現代の世界へと帰還していくのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【友達催眠】LV1が発生!
【通信障害】LV1が発生!
【熱波の支配者】LV1が発生!
効果2【アクティベイト】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
【ロストエナジー】LV1が発生!