リプレイ
万隅・燈哉
蝗か…佃煮にして酒のつまみにしたら美味そうだな…とまあ、冗談はさておき。
なるべく速く「蝗の王」を見つけ出したいものの、この数は厄介だね。
何とか動きを鈍らせて勢いだけでも削ぎたい所。
愛用のガジェット「キャスケット」からフリージングミサイルを撃ち込んで行こう。
流石に凍結とまではいかないだろうが…冷気の支配者で広範囲に気温を下げてやれば、多少は動きが鈍らないかな?
虫の類いは概ね、寒いのは苦手のはず…。
加えて蝗の群れの動きにも注目。
基本、王を守るように動くだろうから…脅威に対して壁になるような動きがあれば、その向こうに王がいるかも?
攻撃で追い込みつつ気になる動きがあれば逐次、共に挑む皆に伝えていこう。
ソラ・フルーリア
※連携アドリブ歓迎します
こっちからするととんでもなく邪魔なのに、あっちはカテドラルからラッパ吹いてるだけなんて卑怯よね!
まあでも、まずは目の前の敵をなんとかしなくちゃ!
うわ、すごい数!?
虫はちょっと苦手って感じだけど、流石にあの数は無理ー!
顕れなさい、太古の氷精! 虫は冬眠の季節でしょ!
【アイスエイジブリザード】を【連続魔法】で連発して、イナゴを凍らせたり【吹き飛ばし】たりして『蝗の王』に近づいていくわ!
発見したら【全力魔法】で思い切り吹き飛ばしてやるんだから!
害虫駆除するアイドル……うーん、前例が居そうだしこれはナシね!
●
おびただしい数の蝗が、江戸川橋の周辺を覆っていた。遠目には黒い霧のようにも見えていたが、近付くにつれて蠢く蝗たちの姿と羽音が明瞭になってくる。
「うわ、すごい数!? 虫はちょっと苦手って感じだけど、流石にあの数は無理ー!」
悪夢のような光景に、ソラ・フルーリア(歌って踊れる銀の星・g00896)は思わず眉をひそめた。
視界の半分ほどを黒い蝗たちが遮っている様子は、本来の飛蝗など比べ物にならない。当然のことながら見通しも効かず、江戸川橋などは影も形も確認できなかった。
「蝗か……佃煮にして酒のつまみにしたら美味そうだな……」
蝗の群れを眺めていた万隅・燈哉(屑物商い・g03778)が呟くと、ソラはぎょっとした顔で燈哉の方を振り返った。
「……食べるの?」
「いや、言ってみただけだよ」
燈哉は軽く手を挙げて苦笑する。
「それに、どう見てもそういう代物じゃなさそうだ」
そう言いながら、燈哉は改めて蝗たちに目をやった。
こちらを飲み込むほどの大群ではあるのだが、その進軍は何故か燈哉たちから十数メートルの辺りで止まっている。それ以上は寄ってこない……というよりも、そこで蝗たちが消えてしまうのだ。
「数だけは無限のようだが……存在できる範囲には限界がある、ということかな? 何にせよ少しでも動きを鈍らせて、一気に進むしかないだろうね」
「そうね、それじゃ早速……顕れなさい、太古の氷精!」
その言葉と共に、ソラは猛烈な吹雪を呼び起こした。吹き荒れる風が蝗を散らし、さらに白い雪で覆い尽くしていく。
しかし幾らも進まぬうちに、すぐさま別の蝗たちが溢れ出し、こちらへと迫ってきた。
「虫は冬眠の季節でしょ!」
先頭に立つソラは氷雪の嵐を操って、再び蝗の群れを押し退ける。
「分かってはいたけれど、これは切りが無いね」
ソラのやや後ろを歩きながら、燈哉は辟易したように溜息を吐く。
それでも油断無く周囲に目を配り、横合いから飛び出してくる蝗たちにフリージングミサイルを撃ち続けていた。愛用のキャスケットから射出されたミサイルは、封じ込めていた冷気によって数百匹以上の蝗を瞬時に凍結させる。
「あれを阻止できれば、もう少し楽になるんだが……本当に厄介だね」
遠方から響くラッパの音色を耳にして、燈哉はそちらの方角を仰ぎ見た。
ラッパの音はこれまでも何度か聞こえていたが、その度に蝗たちが勢いを強め、こちらを押し返そうとしてくるのだ。あの音色と『蝗の王』が揃っている限り、この災厄に終わりは無いらしい。
「けど、進路はこのままで良さそうだよ。蝗たちの発生源に向かっているわけだからね」
前後左右から襲い掛かってくる蝗たちだが、その大半は前方から飛来していた。蝗の発生源、つまり『蝗の王』も恐らくそちらにいるのだろう。
「ということは、先に進むほど数が増えていくってわけね!」
ソラは銀色のポニーテールを揺らしながら、降り積もった雪と、その下に眠る蝗たちを踏み越えていく。その間にも吹雪は止むことなく、周囲の蝗たちを仕留めていた。僅かな時間ではあるが、既に膨大な数を処理しているはずだ。
「害虫駆除するアイドル、か……」
アイドルの中には意外な趣味や特技を持つ者も少なくない。そういった意外性が注目された結果、脚光を浴びることもあるからだ。
しかし、だからこそ先駆者は何処にでもいるということを、ソラは知っていた。
「うーん、前例が居そうだしこれはナシね!」
頭を切り替えたソラは、蝗の群れに幾度となく氷と冷気の楔を打ち込んでいく。そして雪と氷に彩られた通路を、一歩一歩着実に進んでいった。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【冷気の支配者】LV1が発生!
【使い魔使役】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
金刺・鞆
遠方からの支援とは……厄介な。ぱらどくす、とはこのようなこともできるのですね……。
これらはくろのべーだに非ず、あくまで召喚されたもの。ゆえ、攻撃さえできれば……とはいえど、これほどの群れの中を移動するのは骨が折れそうな。むん……がんばる、です。
【飛翔】にて高所より、戦場の中でも蝗の密度が薄い場に移動できないでしょうか?
王たる個体の居所さえ知らず闇雲に群れをかき分けるのは……ぞっとする、ゆえに。観察、偵察の心得でもって王の位置を探りましょう。
割り出せたならば、わが祖の御力で矢をつくり、連続して射掛けます。風を使い群れを乱し、矢道を拓くよう誘導を。あれだけの巨体とあらば、ともの腕でも外しませぬ!
アルメア・グラウプナー
「『第五の御使いがラッパを吹き鳴らすと、底知れぬ穴が開き煙と共に蝗が現れた』…ふむ、元と多少は違うが確かに黙示録をなぞっているかの様だ」
「さて、蝗の王とその配下達よ。こうして闘争を望む私の前に現れてくれたんだ。精々私の飢えを満たしてくれなきゃあな?」
・行動
大量の虫芥共が立ち塞がるのならば、私も大量の砲弾と爆炎を以て饗応してやろうじゃないか。
火砲による【砲撃】、ガトリングによる【制圧射撃】、ミサイルによる【爆破】で道をこじ開け王の下へ進んでいく。
王の姿が見えたならばメテオールだ。ブン回すついでに周りの蝗も潰しながら王めがけて鉄球を投下しよう。
当たればそれで良し、止まってもその分の道は開くだろう。
末廣・諒太
うわ、すげぇ数……
やっぱり生で見ると恐ろしいな。
一人で飛び込んだら帰って来れなそうだし、
積極的に周りと連携して王を探すとすっかね
榴弾発射機を構えてパラドクス使用
仲間に当たらないよう注意しながら
爆発物をバッタの密集している所目掛けて撃ち込み焼き払う
毒が怖いけれど、とりあえず数を減らさないと始まらないしな
火器が使用不能になったら護符からも発動
魔力切れまで戦い抜く
モラは時々空を飛んでもらって王の気配がしないか探してもらう
戦う力は無くても3mのデカブツだし
その脅威はより感じやすいかもしれないしな、頼むぜモラ
●
江戸川橋の周辺は、まさしく戦場の様相を呈していた。幾度となく砲声や炸裂音が轟き、そこかしこで黒煙が立ち昇っている。
「ほんと、すげぇ数……」
額に滲む汗を拭い、末廣・諒太(海底20コイン・g02599)は大きく息を吐いた。
既に何発も魔榴弾砲を撃ち込んでいるというのに、蝗たちは次から次へと雪崩れ込んでくる。
「このっ!」
諒太の放った榴弾が、爆発と共に火の塊を吐き出した。炎と煙に包み込まれた蝗たちは、火の粉を散らしながら熱風に乗って宙を舞う。
「『第五の御使いがラッパを吹き鳴らすと、底知れぬ穴が開き煙と共に蝗が現れた』……ふむ、元と多少は違うが、確かに黙示録をなぞっているかの様だ」
アルメア・グラウプナー(フロイライン=ズィーリオス・g00637)は積み重なった蝗の残骸を踏み砕きつつ、風に流れていく黒煙を見上げた。
その煙を避けながら、諒太のサーヴァントであるモラがふわふわと辺りを漂っている。『蝗の王』の気配を探り出して位置を特定しようという試みだったが、結果は芳しくないようだ。しばらくそうした後、モラは諒太のもとに戻ってきた。
「……そうそう上手くは行かねぇか」
「なに、構わないさ」
アルメアは口の端を持ち上げるようにして笑う。
「いざとなれば、全て焼き払うまでだ」
再び集まってきた蝗の群れに狙いを定め、アルメアはビームガトリング砲を掃射した。無数の光条が蝗たちを薙ぎ払い、アスファルトの路面ごと彼らを打ち砕く。
しかし間髪を入れずに新たな蝗たちが雪崩れ込み、切り開いたばかりの道を塞ぎ始めた。
●
ふわりと宙に舞い上がった金刺・鞆(虚氏の仔・g03964)は、冷たい空気を引き裂くようにして高く飛翔する。そして風に乱れる髪を押さえながら、地上に広がる蝗の大群を見下ろした。
「やはり、これほどの群れの中を移動するのは骨が折れそうな……」
高所から見た蝗の群れは、地表に張り付いた黒い霧のようだった。円状に広がっている群れの中心には、黒く大きい核のような塊が見える。あの一ヶ所に膨大な数の蝗が密集しているのだろう。
そして一方からはソラと燈哉が、もう一方からはアルメアと諒太が、それぞれ道を切り開き、その中心部を目指していた。
その時だった。
風に乗ってラッパの音色が響いた途端、蝗たちが一気に数を増したらしく、中心部の塊が大きく膨れ上がる。蝗の群れはそのまま波を打って、ディアボロスたちの行路を塞ぎに掛かった。
「遠方からの支援とは……厄介な。ぱらどくす、とはこのようなこともできるのですね……」
鞆は群れの中心部をじっと見据える。蝗たちが溢れ出したところから見て、『蝗の王』は十中八九あの位置にいるのだろう。
やや高度を下げて黒い塊に近付くと、鞆は和弓を構えて矢を番える。だが、弓を引き絞って狙いを定めようとした時、その手が小刻みに震え出した。
「その雪辱をば裔にてはたされよ」
祖霊に意宣りつつ、鞆は深く息を吸い、ゆっくりと吐く。そして震えが治まるのを待ち、矢を放った。その矢が黒い塊を射抜くと同時、烈風が蝗の群れを散らす。
「……外しませぬ!」
『蝗の王』が露わになった一瞬を狙って、鞆は続けざまに矢を射掛けた。
すぐさま『蝗の王』は新たな蝗を生み出し、自身を覆い隠そうとする。しかし、その隙間を潜り抜けた神力の矢は、狙い過たず『蝗の王』の腹部に吸い込まれていった。
●
眼前に横たわる蝗の壁を狙い、諒太は炎の榴弾を連射した。溢れる炎が舐めるように蝗たちを焼き払う。が、その最中にも新たな蝗が補充されて次の壁となった。
「……景気よくばら撒きすぎたかな」
そう呟きつつも、諒太は再び榴弾を撃ち込んで、蝗の群れを押し返す。まだ残弾に余裕はあるが、それも今の状況が長引けばどうなるか分からない。
だがその心配も束の間、続けて放った榴弾が蝗たちを燃やし尽くしたその先に、ようやく『蝗の王』が姿を現した。
「なるほどな、これが『蝗の王』ってやつか」
体長は3m近いが、それ以外は他の蝗たちと変わりない。矢による手傷を受けているためか、『蝗の王』はその場に留まったまま、長い触角を動かして、こちらの様子を窺っている。
「さて、蝗の王とその配下達よ。こうして闘争を望む私の前に現れてくれたんだ。精々私の飢えを満たしてくれなきゃあな?」
アルメアの赤い瞳がぎらりと輝き、見る者を怯ませるような鋭い眼光を放つ。
「……とはいえ、その様子では望むべくもないか」
アルメアは負傷した『蝗の王』を見やり、その声に僅かな失望を滲ませた。手負いの獣が牙を剥く例はあれど、元々大した戦闘能力を持たない『蝗の王』では、あまり期待できそうにない。
それでも王としての力は残っていたのだろう。『蝗の王』は翅を震わせ、ガチガチと顎を鳴らした。それが合図になったか、その身体から大量の蝗が噴き出して、2人に襲い掛かる。
「ふむ、その程度では暇潰しにもならんな」
アルメアはファイアヴェルクを振り回し、近付く蝗たちを薙ぎ払った。
しかし、その間に『蝗の王』は、群れに紛れて後ろへ下がろうとする。
「逃がすかよっ!」
諒太の発射した榴弾が、『蝗の王』の頭上目掛けて放物線を描いた。そして着弾と同時に炸裂音が響き、周囲の蝗を焼き払って退路を塞ぐ。
『蝗の王』が動きを止めたその隙を衝いて、アルメアはハンマー投げの要領でファイアヴェルクを投げ付けた。
「私から贈る全力のプレゼントだ、見事受け止めてみるんだな!」
アルメアの手を離れた鉄球は、一直線に『蝗の王』へと突き刺さる。それはただ押し潰すだけに留まらず、爆発を伴って『蝗の王』を粉微塵に吹き飛ばした。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【飛翔】LV1が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
【口福の伝道者】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV2が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!
ネリリ・ラヴラン
悪い事を企んでる子たちには、簡単に取り返せると思わないように
ちゃんと言い聞かせておかなきゃだね。
ラッパの音が止んでから出発だよ。
【飛翔】の効果を使いながら、近づくまでは建物の影とかを使って身を隠しながら近づくよ。完全に隠れなくても良いけど準備万端で待たれるのは困るしね。
射程に入ったら建物の上から【高速詠唱】で”爛れた輪舞”を唱えるよ。お空にいる敵は無理だけど地上を狙い撃てるなら、建物自体を盾にできると思うの。
飛翔の効果が薄くて速度は出せないから、撃ったら建物下へ飛び下りて狭い場所を使うわ。飛べるからってずっと飛ぶ必要も無いよ。で、【連続詠唱】で次の魔法を準備しながら、追ってくる相手を倒すね。
●
全身を赤い炎に包んだ大天使、煉火獄下兵の集団が江戸川橋を渡っていた。隊列を組んだ彼らは、槍の穂先を揃えて整然と街路を進んでいく。
ネリリ・ラヴラン(★クソザコちゃーむ★・g04086)は、その様子をビルの屋上からこっそりと窺っていた。どうやら煉火獄下兵たちは、小勢に分かれて関口地区の南部に入り込んでいくつもりのようだ。
「悪い事を企んでる子たちには、簡単に取り返せると思わないように、ちゃんと言い聞かせておかなきゃだね」
ネリリは魔力を練り上げて無数の蝙蝠を作り出し、静かに敵が近付くのを待った。そして彼らが背中を向けた瞬間、一斉に蝙蝠たちを嗾ける。
「みんなっ、行って来て!」
数十匹の蝙蝠が異なる軌跡を描いて飛び掛かり、煉火獄下兵たちを取り囲むや否や、ミサイルの如く体当たりした。命中と共に複数の爆発音が重なり合い、街路にもうもうと煙が立ち込める。
「流石にこれで終わりじゃないよね」
ネリリは僅かに身を乗り出しながら、追撃のために再び蝙蝠を作り出した。
しかし流れる煙の合間から、一際激しく燃え盛る大天使の姿が覗く。しかも、その視線はネリリに向けられていた。
「……っ!」
ネリリは慌てて後ろに跳ぶ。その直後、下から噴き上がった火柱が、先程までネリリの居た空間を赤く灼いた。
「長居は無用、かな」
大天使には空を飛ぶための翼がある。すぐにでも此処へ上がってくるだろう。のんびりしていれば、人数差を武器に包囲される可能性すらあった。
牽制のつもりだろうか、煉火獄下兵の放つ火柱が散発的に噴き上がる。それを横目に、ネリリは敵がいる表通りとは逆方向の脇道に飛び下りた。そのまま低空を飛翔し、少し離れた細い路地に入って身を隠す。
しばらくそうしていると、辺りをうろつく2人の煉火獄下兵が視界に入った。恐らくは分散してネリリを探しているのだろう。
(「……ここでしっかり仕留めないとね」)
まだ敵はこちらに気付いていない。その無防備な背中に向けて、ネリリは再び蝙蝠の群れを放った。
大成功🔵🔵🔵
効果1【飛翔】がLV2になった!
効果2【ガードアップ】がLV2になった!
珠々院・アンジュ
※連携・アドリブ可能です。
「敵ですね。殺しましょう」
無表情で淡々と喋りますが無口ではありません。
他の人ともコミュニケーションは取れます。
敵に対しても淡々としたですます口調ですが内容が過激になります。
成功のため自身の持てる技能は惜しみ無く使います。
表情には出しませんが、相手を呪詛で侵食することに愉悦を感じています。
パラドクスは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我は厭わず積極的に行動します。自身の怪我は疎く気にしません。
他のディアボロスに迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
●
江戸川橋を渡った煉火獄下兵たちは、部隊を少数に分けて関口地区の制圧を図っている。珠々院・アンジュ(エントゾルグングフルーフ・g05860)が接触した大天使たちは、その中の一つだった。
槍を構えた煉火獄下兵が2人、アンジュに向かって真っ直ぐ突っ込んでくる。アンジュは身を沈めて槍の穂先を避けつつ、自ら敵との距離を詰めた。鋭い刃が肩口を掠めるも、それに構わず踏み込んだアンジュは、突き出された槍の柄を素早く掴む。
「放せっ!」
力任せに槍を振るって引き剥がそうとする煉火獄下兵だったが、アンジュはその腕目掛けて手刀を振り下ろした。刃のように鋭い一撃が炎の腕を両断し、煉火獄下兵は呻き声と共に槍を取り落とす。そして怯んだ敵の胸に、アンジュの拳が深々と突き刺さった。
「ぐ、むぅ……」
煉火獄下兵は苦しげに胸元を見下ろすと、アンジュの腕を掴んで力を込める。そのまま引き抜こうというのだろう。
「そんなことをしても無駄です」
常人ならば大火傷を負うところだが、アンジュは眉一つ動かさない。
大天使の燃え盛る掌が、アンジュの腕に巻かれた包帯と白い肌を焼いた。しかし同時にアンジュの身体に宿る呪いが、彼女の拳を通して煉火獄下兵を侵食していく。
我慢比べにも似た状況だが、先に力尽きたのは煉火獄下兵のほうだった。鉄仮面の下からくぐもった苦痛の声を漏らし、彼の腕がだらりと垂れ下がる。アンジュが腕を引き抜くと、支えを失った大天使の身体が崩れ落ちた。
「貴様、よくもやってくれたな!」
2人目の煉火獄下兵が怒りに燃えて、アンジュの頭上に槍を振り下ろす。アンジュは僅かに身体を捻り、最小限の動作でそれを躱した。そして再び相手の槍を掴もうとしたが、煉火獄下兵は素早く槍を引き、今度はアンジュの足を狙って横薙ぎに槍を払う。
だが煉火獄下兵の攻撃もそこまでだった。
アンジュが大きく前に跳んで足払いを躱し、そのまま敵の喉元を貫手で穿ち貫いたのだ。首を刎ねられた煉火獄下兵の身体が倒れ込み、鉄仮面に包まれたままの首が地面を転がる。
それを一瞥したアンジュは、ゆっくりと呼吸を整えた後、次の敵を求めて駆け出した。
成功🔵🔵🔴
効果1【腐食】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
万隅・燈哉
さてさて、厄介な蝗の群れは片が付いたね…それでは残りも、端から叩いて行くとしようか!
蝗の援護が消えて、敵さんも警戒しているかな?
自分は敢えて正面から向かい、敵の注意を引き付けよう。
上手く囮になれれば強襲をかける皆も虚を突きやすいだろうし、攻撃を誘発して隠れた敵の炙り出しになれば幸い。
撃ち漏らしを出すワケにはいかないので狙いは一体に集中させ、確実に仕留めつつ…加えてトラップ生成を発動して、密やかに周辺に罠を張り巡らせて行こう。
こちらから距離を取ろうとする相手にはトラップ発動。
即席の障害物やワイヤー等で移動を阻害してやろう。
自分達を倒さない限り、何処にも逃げ場はないぞ…という牽制の意味も込めてね。
金刺・鞆
取り戻した港を再度奪われても困りますし、頭より先に大群を潰しましょう。あばたーる級の護衛も健在なままでは苦戦を強いられるやもしれませぬ。
むん。つまりは、みな討ち取ればよろしいのですね。
あれだけ目立つ蝗嵐が消えたのですから、われわれが迫っていることも知られているはず。遮蔽物の多い場所では、敵からの不意打ちに警戒せねば。
大群とあらば、こちらも対多の攻撃を優先いたしましょう。反撃の利を取られても、一撃で倒れそうな程度に消耗している敵を優先して『青龍水計』で攻撃、です!
そうした対象がいない場合は、先陣を切るつもりでどんどん削って参ります。単身でのいくさにあらず。なればこそ、仲間の追撃を期待しますとも。
アルメア・グラウプナー
「さて、王は還り災厄は過ぎ去った。次の相手はそこの燃える天使達かね」
「いやはや、随分と数を揃えた物だな。さながら――蝗の群れの様だ」
・行動
さて、数に対しては数だ。ありったけの弾薬を以て饗応しようじゃないか。
火砲による【砲撃】、ガトリングによる【弾幕】【制圧射撃】、ミサイルによる【爆破】【誘導弾】での射撃戦を行っていこう。
また射線が開いていれば大砲火を積極的に使用し、一気に敵の数を減らしに行く。
味方への支援も重要だな。危なそうなら此方の攻撃でターゲットを逸らし、態勢を立て直す為の【時間稼ぎ】を買って出よう。
もし接近を許してしまったなら爆裂鉄球とソードオフに持ち替えて対応する等、【臨機応変】にな。
ソラ・フルーリア
※連携アドリブ歓迎します
蝗退治は終わったみたいね!
だったら次はあの燃えてる奴ら!
せっかく取り戻した所を奪い返されるなんて冗談じゃないのよ!
遠慮なくネメシスの力も使っていくわ!(四肢が赤い呪紋に覆われていく!)
【飛翔】を連鎖させて強化させつつ、空中から【双翼魔弾】を叩き込んでやるんだから!
【誘導弾】と【連続魔法】で敵を逃さないわ!
敵も飛んで攻撃するみたいね!
ふふん、どっちが早いか勝負してみる? 【空中戦】は慣れてるのよ!
周りのビルとかマンションの壁を使って立体的に動き回りつつ、攻撃と回避をしていくわ!
●
構えた槍に炎を纏わせ、煉火獄下兵が襲い掛かってくる。その正面に立った万隅・燈哉(屑物商い・g03778)は、敵の突進に合わせて後ろへ跳んだ。
「ええい、ちょこまかと!」
敵は苛立ちを隠さずに、再び槍の穂先を燈哉に向ける。
「いや、まいったね……どうも」
敵に視線を固定したまま、燈哉は小さく溜め息を吐いた。
実際のところ、燈哉に武芸の心得は全く無い。故に彼がやっていることは、相手との間合いを適度に保ち、その注意を引き付けることのみだった。
それとて簡単なことではないが、敵の動きは突撃を主とした直線的なものだ。コツさえ掴めば不可能ではない。
「そろそろ潮時かな」
一見派手に立ち回っている燈哉のもとに、少しずつ煉火獄下兵が集まり、敵の攻勢が強まってくる。燈哉といえど、これ以上は捌き切れないだろう。
だが、そこにアルメア・グラウプナー(フロイライン=ズィーリオス・g00637)の放ったミサイルが着弾し、一気に敵を吹き飛ばした。彼らはそこでようやく燈哉の動きが罠であることに気付いたらしい。
「此奴は囮か!?」
「一旦下がれ! 隠れるのだ!」
砲撃を警戒した煉火獄下兵たちは、遮蔽物を求めてビルの陰に飛び込んだ。
しかしビルとビルの間に張り巡らされたワイヤーが彼らを足止めし、さらには金刺・鞆(虚氏の仔・g03964)の起こした濁流が、彼らを広い大通りへと押し戻す。
その直後、再びミサイルが着弾し、爆炎を撒き散らした。爆風に煽られて大天使たちが地面を転がる。
「順調だね。それでは端から叩いて行くとしようか!」
体勢を崩した煉火獄下兵の頭上目掛けて、燈哉はバールのようなものを振り下ろした。
だが攻勢に出た燈哉を狙い、別の大天使が突っ込んでくる。
「くっ!」
燈哉は反射的に飛び退った。しかし、それだけでは避け切れない。
そう思った瞬間、燈哉の眼前を横切るように無数の光条が迸り、煉火獄下兵を撃ち抜いた。アルメアのビームガトリング砲だ。
「やれやれ、助かったかな?」
蜂の巣になった敵が、すぐ目の前で倒れ伏す。それを見下ろした燈哉は、癖のある黒髪を掻き回し、安堵したように大きく息を吐いた。
●
蜂の巣にした煉火獄下兵が崩れ落ちると、巻き上がる土煙に紛れて燈哉が後退していく。押されているというよりも、さらに多くの敵を誘導し、こちらの射線に引き込もうという動きだった。
それを横目で確認した後、ビルの屋上に陣取っていたアルメアは、改めて戦場全体を見渡す。絶え間なく続く射撃音と爆発音に釣られたか、分散していた大天使たちもこの区域に集まっているようだ。
「いやはや、随分と数を揃えた物だな。さながら――蝗の群れの様だ」
獲物を前にした猛獣のように爛々と目を輝かせ、アルメアはビームガトリング砲のトリガーを引き続ける。さらには腕部のキャノン砲と、肩に装着したミサイルポッドが交互に火を吹き、敵の頭上に砲弾とミサイルが雨霰と降り注いだ。
「ふん、他愛もない連中だ」
敢え無く撃ち落とされる煉火獄下兵を見やり、アルメアは獰猛な笑みを浮かべる。そして全ての弾薬とエネルギーを使い切るほどの勢いで射撃を続け、燃え盛る大天使たちを片端から薙ぎ倒していった。
しかしその弾幕を掻い潜りながら、数人の煉火獄下兵が散開しつつこちらに向かってくる。おそらく1人か2人が撃ち落とされようと、その間に残った者が食らい付こうというのだろう。
「仕方あるまい、相手をしてやろうじゃないか」
アルメアは接近戦に備え、火器をショットガンに持ち替えた。加えてもう一方の手に爆裂鉄球を握る。
だが煉火獄下兵たちがアルメアのもとに到達する寸前、鞆の青龍水計によって湧き出た大量の水が、滝のように彼らを押し流していった。
●
「……間に合いましたか」
膨大な量の水が轟轟と流れ落ち、アルメアに迫っていた煉火獄下兵たちを地面に叩き落とす。
それを見て、鞆はほっと胸を撫で下ろした。
「さて、あとはできるだけ多くを討ち取らねば」
滝のように流れ落ちた水は、まだ尽きることなく湧き続けている。その勢いは止まることなく、鞆が操るままに波打って動き出した。
狙うは多くの敵を引き付けている燈哉の周辺だ。津波のような水流が一ヶ所に押し寄せ、その場に居た煉火獄下兵だけを浚っていく。
煉火獄下兵たちは流れに逆らって空へ逃げようとするが、その度に水の流れは嵩を増し、生き物のようにうねり、渦を巻いて彼らの足と翼を絡め取った。
「こ、このままでは……」
「取り乱すな! 術者さえ片付けてしまえば、こんなもの……!」
煉火獄下兵たちは激流に身を浸したまま、伸ばした腕に炎を集中させる。しかし水に押し流されている状態では、狙いが定まらないのだろう。彼らの放射した火炎は鞆に届くことなく、明後日の方向に伸びて霧散した。それどころか、何人かは攻撃の機会すら掴めず、激流に飲み込まれていく。
それでも僅かな者たちが水流から逃れて飛び立ち、アルメアとソラ・フルーリア(歌って踊れる銀の星・g00896)が放つビームと魔力弾の弾幕を掻い潜って空へと舞い上がる。
「むむ……」
追い討つべきか否か。鞆は逡巡しつつ空を見上げるが、すぐにその考えを振り払った。敵が向かった先には、既にネメシス形態となったソラが待ち構えていたからだ。
●
「来たわね!」
水計を避けた煉火獄下兵たちが2人、そのまま上空に逃れてくる。彼らを見下ろしていたソラの四肢が赤い呪紋に覆われ、複数の魔力弾が周囲に浮かび上がった。
「せっかく取り戻した所を奪い返されるなんて冗談じゃないのよ!」
敵は二手に分かれ、槍を構えてソラに迫る。こちらを挟撃するつもりのようだ。
それを見たソラの口元に、自信と余裕の笑みが浮かぶ。
「ふふん、どっちが早いか勝負してみる?」
ソラは一気に加速すると、あっという間に囲みを抜け出した。そこから更に速度を上げて追っ手を突き放し、ビル群に飛び込んで敵の視線を遮る。そして彼らが追い付くタイミングを見計らい、再び敵の前に躍り出た。
「なにっ!?」
先頭を飛んでいた煉火獄下兵が、上ずった声をあげる。このままソラが隠れるか、あるいは逃げ去ると考えていたのだろう。
意表を突かれて動きが止まったところへ、すかさずソラが魔力弾を連射した。複数の魔力弾が弓なりの軌道を描き、その煉火獄下兵に集中する。
「くっ、このままで済むと思うな!」
力尽き落下していく仲間を見やり、残った1人が気色ばんだ。そのまま槍を構えた彼は、炎の塊となって突っ込んでくる。
「それがワンパターンなのよ!」
ソラは敵の顔面に狙いを定め、カウンター気味に魔力弾を撃ち込んだ。しかしそれを予想していたか、敵はすんでのところで回避する。
「甘いな!」
勝利を確信した煉火獄下兵が、鉄仮面の下でニヤリと笑った。
だが次の瞬間、外したかに見えた魔力弾が弧を描いて反転し、彼の背中に突き刺さる。
「ぐはっ!」
その身体がぐらりと傾き、煉火獄下兵は真っ逆さまに濁流の中へと消えていった。
「さてと……大体片付いたかしら」
ソラは高所から辺りを見回したが、新手が来る様子は無い。気が付けば砲声や爆発音も止んでおり、洪水のように荒れ狂っていた激流も、少しずつ引いていく。
「残ってるのは、あの連中だけね!」
そう言ってソラは江戸川橋の袂に視線を移す。そこには敵の部隊長であるメタトロンと、護衛の改造兵たちが無傷のまま布陣していた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【トラップ生成】LV1が発生!
【水源】LV1が発生!
【建造物分解】LV1が発生!
【飛翔】がLV3になった!
効果2【ガードアップ】がLV3になった!
【反撃アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV5になった!
アルメア・グラウプナー
「やあやあやあ指揮官殿! 蝗の群れに天使の大軍と、我々の様な存在へ盛大な歓迎を賜り誠に感謝する!」
「さすれば返礼を行いたい故――今からそちらへ向かうとしよう。そこで座して待っているといい」
・行動
…とは言ったものの、私の様な機械混じりに電気系統の攻撃は少々相性が悪いな。堅実に行くとしよう。
距離を取り、各火器による【砲撃】【制圧射撃】【爆破】【誘導弾】で攻撃しつつ、じりじりと圧を掛けて押し上げていこう。
大砲火は攻撃よりも雷の弾丸や雷球を相殺する為に使っていく。無論好機ならばその限りでも無いが。
もし接近を許してしまったならばソードオフで牽制しつつ後退だ。その際ついでにタブレットを狙い壊してしまおう。
万隅・燈哉
さて…大将首まであと一息か。
こう連戦になると、オジサンにはちとしんどいねえ…主に膝とか腰とか?
次戦に備え体力は温存したい…が、護衛も手早く片付けないとジリ貧になりかねないのが悩み所だ。
…となると目指すのは、最小限の動きで最大の一撃を叩き込んでの速攻撃破か。
まずは余分な力は抜いて、されど集中力は研ぎ澄ませ、自然体で間を詰めて行こう。
不用意に仕掛けて来るなら重畳。
トラップ生成で敵の足元に爆竹やらネズミ花火やらをばら撒いて攪乱。
さらに間髪を入れず、全力の一撃を叩き込む。
力を入れるのは攻撃の瞬間のみ。
相手には焦りを与え、その隙に息を整える。
イチバチの賭けにはなるが、相手にも相応の代償は払ってもらうさ。
●
「やあやあやあ指揮官殿! 蝗の群れに天使の大軍と、我々の様な存在へ盛大な歓迎を賜り誠に感謝する!」
アルメア・グラウプナー(フロイライン=ズィーリオス・g00637)のやや芝居がかった声が、江戸川橋に朗々と響き渡る。その身に溢れる自信故か、彼女の視線は射るように鋭く、口元には不敵な笑みが浮かんでいた。
それを見た『アルケーの目』が警戒し、指揮官を庇って前に出る。だがアルメアは構わずに言葉を続けた。
「さすれば返礼を行いたい故――今からそちらへ向かうとしよう。そこで座して待っているといい」
「……戯言を」
そう吐き捨てるように言うと、メタトロンは剣の切っ先をアルメアに向けた。
「あの者を討ち取るのです」
「はっ!」
「承知しました」
メタトロンが命令を下すと『アルケーの目』たちは、一斉にアルメアとの距離を詰める。
それと共に彼女たちの背面から、ケーブルの束が蛇のように這い出した。剥き出しの導体が鎌首をもたげ、青白い電光がバチバチと弾けている。
「電撃か。あれは痛いじゃ済まないねえ」
どこか他人事のように万隅・燈哉(屑物商い・g03778)が言った。
「ふむ……ここは一つ、堅実に行くとしよう」
アルメアは素早く飛び退り、ビームガトリング砲を構えた。そのまま放射状に光の雨を降らせて『アルケーの目』を牽制する。
もうもうと土煙が舞い上がる中、めくれ上がったアスファルトの破片が、礫となって彼女らに襲い掛かった。そして敵の足が止まった隙を狙い、アルメアは更に大きく跳んで距離を取る。
(「こう連戦になると、オジサンにはちとしんどいねえ……」)
燈哉は後退するアルメアを横目で見送り、土煙の中を歩き出した。
掃射による足止めの効果は僅かなものだ。一旦は怯んだ『アルケーの目』たちも、すぐに動き出すだろう。
(「ま、この辺りかな」)
燈哉は直前の位置関係を脳裏に思い描き、大体の見当を付けて敵の前に立ち塞がった。そのまま目と耳に神経を集中し、得物を提げて静かに待ち構える。
そして土煙が僅かに揺らいだと感じた直後、目の前に『アルケーの目』が現れた。
「なっ!?」
完全に不意を打たれたのだろう。彼女が目を見開いたその瞬間、燈哉の腕が一閃して相手の鳩尾に突き刺さった。
そして『アルケーの目』が倒れ込むのとほぼ同時、視界を邪魔していた土煙が流れ去り、敵味方双方の姿が露わになる。
「では貴殿らに、改めて我が饗応を受けて頂こう――Feuer(ファイエル)ッ
!!!!」
風に乱れた髪をかき上げると、アルメアは再び引き金を絞った。
ビームと砲弾が敵陣に間断なく降り注ぎ、着弾したミサイルが熱と衝撃を撒き散らす。苛烈なまでの一斉射撃は改造兵たちの前進を阻み、背面から伸びたケーブルを撃ち抜き、近付く者を端から薙ぎ倒していった。
「はっはっはっは! 遠慮は無用だ。今は共に、この闘争を楽しもうじゃないか!」
アルメアは圧倒的な火力を以って、『アルケーの目』を捩じ伏せていく。
当然、燈哉も横から黙って見ているわけではない。迂回してくる敵に備え、アルメアの周辺にトラップ地帯を作り上げていた。
「さてさて、上手く引っ掛かってくれるといいんだが」
自分と相手と仕掛けてあるトラップの位置。この3つが上手く重ならなければ、敵の隙を衝くことは出来ないだろう。
そのため燈哉は相手の一挙一動を見逃すまいと、そちらに意識を傾けていた。ただしそれを顔には出さず、散歩中のような軽い足取りで歩いていく。
「なんだ、あの男は……」
無造作に近付く燈哉を与し易い相手と見たか、改造兵の1人が一気に距離を詰めてきた。
そしてあと数メートルという所まで迫った時、その足元に仕掛けてあった爆竹が弾け、破裂音が連続して鳴り響く。
「罠かっ!?」
驚いた彼女の身体が反射的に固まった直後、間髪を入れずに燈哉の腕が跳ね上がった。バールのようなものが敵の顎を捉え、相手は声を上げることも叶わずに膝から崩れ落ちる。
それを見た別の『アルケーの目』は、燈哉の傍を避けてアルメアに迫る。しかし彼女がアルメアの眼前に立った時、アルメアの手には既にショットガンが握られていた。
「一手遅かったな」
アルメアは、そのまま銃口を押し付けるようにして引き金を絞る。至近距離から放たれた散弾は一瞬で『アルケーの目』を吹き飛ばし、その手に持っていたタブレットをも粉々に打ち砕いた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【建造物分解】がLV2になった!
【強運の加護】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV6になった!
【アヴォイド】LV1が発生!
金刺・鞆
さて、あばたーる級……の、前に。護衛を片付けるのが得策でしょうか。こちらの部隊は将が倒れれば退くようですけども、その将を討つ障害となるのは火を見るより明らか。
なれば、護衛として機能せぬまで数を削ぎましょう。無論、こちらも根絶やしたとて問題はなく。
行きますよ、いぬ。おまえの電撃を見せてやりなさい。
いぬにぱらどくすの行使を任せ、わたくしはその補助をするように立ち回りましょう。
電撃の扱いはいぬのほうが優れております。
誘導弾への対処も心得ておりますゆえ、上手くいぬと連携して防いでゆきたいところ。手持ちの暗器を軸として、電撃弾の軌道を逸らせればよいですが。
走って、不意をついて、いぬはとても素早いのです!
ソラ・フルーリア
※連携アドリブ歓迎します!
関口地区を奪い返される心配はなくなったワケだし、こっちに集中できるわね!
じゃ、アヴァタール級の前に護衛からやっつけちゃいましょ!
アタシは【飛翔】で空中に浮かんで、奴らの注意を引き付けるわね!
「レゾネイト」から【誘導弾】を【連続魔法】で連射して牽制しつつ、【ダンス】するように動いて視線をこっちに誘導するわ!
相手の攻撃も空中を踊るように動いて回避ね!
ふふん、観客の視線を引くのはアイドルの仕事!
味方の攻撃が通りやすくなれば御の字よ!
そしてこっちからも【羨望と幻惑の最大光量!】で攻撃!
そんなに見とれちゃってて良いのかしら! 少なくとも雷よりは眩しいわよ!
●
アルメアと燈哉の攻撃によって、既に『アルケーの目』は大きく数を減らしていた。
敵の姿自体はあちこちに残っているものの、目立つ集団は江戸川橋上に布陣している十数名のみ。文字通り、彼女らが指揮官を守る最後の盾だった。
「あれを引き剥がしてやればいいのよね!」
ソラ・フルーリア(歌って踊れる銀の星・g00896)は快活な笑みを浮かべ、飛翔したまま堂々と近付いていく。すると橋の上空に差し掛かった辺りで、改造兵の1人がこちらに銃口を向けた。
「おっと!」
銃声が響くと同時に、ソラはふわりと身を翻して敵の初弾を回避する。
だが当然それだけで終わるはずもない。周囲の改造兵たちも次々にライフルを構え、銃撃を浴びせかけてきた。稲妻のような青白い線が幾重にも走り、雷を帯びた銃弾がソラ1人に襲い掛かる。
「ふふん、観客の視線を引くのはアイドルの仕事!」
ソラは笑顔を絶やさずに、流れるような動きで銃撃を掻い潜った。それに合わせ、風を受けた銀色の髪が宙に踊る。指先や足捌きにまで気を配り、魅せることを意識しながら飛び回るその様子は、まさにアイドルそのものだった。
●
残っている『アルケーの目』たちは、その多くが上空のソラに意識を向けていた。彼女たちは、どうにかソラを撃ち落とそうとして、盛んに射撃を続けている。
彼女が敵の注意を引き付けている今こそ、不意を打つ絶好のタイミングだった。
「行きますよ、いぬ。おまえの電撃を見せてやりなさい」
そう呼び掛けながら、金刺・鞆(虚氏の仔・g03964)はモーラット・コミュの『いぬ』を軽く撫でる。それを合図にいぬが飛び出し、鞆も僅かに遅れて後を追った。いぬは弾ける雷を身に纏い、鞆を振り切るほどの速さで『アルケーの目』に迫る。
「なにっ!?」
こちらの接近に気付いた敵が、慌ててライフルの銃口をいぬに向ける。しかしその指が引き金に掛かるより早く、懐に潜り込んだ犬は青白い閃光と火花を散らした。
「がはっ!」
強烈な電撃に打たれ、『アルケーの目』があっけなく倒れ伏す。青白い雷球と化したいぬは、そのまま敵の合間を縫うように駆け抜けた。そして、こちらを見失った相手の背後を衝き、纏っていた雷を解き放つ。
「……くそっ!」
倒れていく仲間を横目に、また別の『アルケーの目』がライフルを構える。しかし彼女の銃口がいぬを捉えた瞬間、鞆の飛ばした毒針が、その肩と腕に突き刺さった。結果、引き金を引く動作が僅かに遅れ、敵の銃弾はいぬを掠めて明後日の方向へ飛んでいく。
その隙を逃さず、いぬは『アルケーの目』に体当たりした。破裂音と共に青白い閃きが走り、敵の身体がゆっくりと崩れ落ちる。
「いぬ、もう一度なのです。今のうちに敵の数を削ぎましょう」
鞆は敵の攻撃を警戒して、油断なく周囲に視線を走らせる。いぬも同様に辺りを見回しつつ、身体に電気を巡らせてバチバチと音を立てながら体毛を逆立てた。
●
ソラは巧みに敵の銃弾を躱し、空の舞台を縦横無尽に駆け巡る。その派手な動きが余計に目を引くのか、『アルケーの目』による銃撃は、途切れること無くソラに向けられていた。
「……そろそろね」
集まった敵を見下ろしながら、ソラはパチンと指を鳴らす。その途端、彼女の背後に巨大なステージライトが浮かび上がった。
「そんなに見とれちゃってて良いのかしら! 少なくとも雷よりは眩しいわよ!」
その言葉と共に、眼底まで眩ませるようなステージライトの光が辺りを照らす。
「くっ!」
「こんな手に引っ掛かるとは……」
白い閃光に目を灼かれ、『アルケーの目』たちが苦しげに呻いた。あまりの眩しさに彼女らは手で顔を覆い、ライフルを取り落とす。
「まだまだ、ここからが本番よ!」
ソラは昂然とレゾネイトを掲げ、天に向かって突き上げた。その先端に魔力の光が生まれ、徐々に輝きを増して大きく膨れ上がっていく。
「……これでも喰らいなさい!!」
ソラは眼下の敵を見据え、掲げていた腕を一気に振り下ろした。同時に煌々と輝く巨大な魔力弾が、地上に向かって放たれる。その膨大な魔力の塊によって、『アルケーの目』たちは成す術も無く押し潰されていった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
【友達催眠】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV7になった!
レオネオレ・カルメラルメルカ
『イヒヒヒ。あっしはしがないウィザードでさぁ……』
一人称は「あっし」
二人称は年上・同年代「(名前)のダンナ(姐サン)」
年下「(名前)の坊っちゃん(お嬢ちゃん)」
他者との連携やアドリブOKです。
言動は三下ですが演技であり、相手を油断させてからの攻撃が好きです。
演技が通じないと粗暴になり、一人称も「オレ」になります。
技能を使い、できることは何でもやります。
パラドクスは指定した物をどれでも使用し、多少の怪我でも積極的に行動します。卑怯者ですが、他のディアボロスに迷惑をかける行為はしません。例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
金刺・鞆
この場に残すは将がただひとり。かてどらる、なるものまでの道、拓かせていただきます!
あの羽は貫通する、です……?
受け流すよりも回避を試みたほうがよさそう、かと。幸い、ともは対抗できそうな技の心得がございますゆえ。【強運の加護】も味方すれば、おそらく不可能ではないはず、です。
敵が空中戦を選ぶならば、こちらも飛翔して応じることも視野に入れましょう。誘導の企みは持ち前の知識に加え、よく視ることで推察を。連続の攻撃で痛打足り得る威力を保つ回数は限りがありますゆえ、それらも加味して、ぎりぎりでも回避を!
こちらの攻めは『鬼神変』にて。詰め寄れるなら肉薄し、難しければ空間ごと抉り取るように腕を振るいましょう。
万隅・燈哉
いよいよ指揮官との決戦か。
一体とは言え、これまでの相手とはケタが違うだろう…最後まで気を抜けないね。
攻撃を見る限り相手は遠近共に隙が無い感じだ。
であれば、こちらも個々人の得意・個性を連携させて対抗したいね。
自分はバールのようなモノで近接攻撃を挑みつつ、ヒットアンドアウェイで撹乱を。
加えて他の皆さんの行動をフォロー出来るような立ち回りを心がけよう。
味方の遠距離攻撃に際しては射線を妨げないよう、敵の回避する方向を塞ぐような位置取りを。
空に飛び上がりそうなら同じく空から挑む味方の有利になるよう【トラップ生成】を発動。
攻撃に目を向けさせ注意を逸らしながら、極細の鋼線を羽根に絡ませ機動力を削いでやろう。
●
「ふむ、私自ら戦わねばならないとは……」
ディアボロスたちを前にしたメタトロンは、嘆息しつつ双剣を抜き放った。味方は残らず打ち倒され、自分1人となったにもかかわらず、その態度には余裕が見える。
「それでは……参ります!」
最初に仕掛けたのは金刺・鞆(虚氏の仔・g03964)だった。地を這うような低い構えから、滑るような速さで間合いを詰める。
それと同時に彼女の細い腕が一気に膨れ上がり、屈強な鬼の腕と化した。
「む、これは……」
まともに受けては不味いと思ったのか、メタトロンはふわりと後ろに跳んだ。鬼の拳が空を切り、敵の代わりに地面が砕け散る。しかし鞆は体勢を崩すこともなく、くるりと身を捻って着地した。
どう攻めるか、あるいはどう守るか。鞆とメタトロンは、互いに相手の出方を窺って睨み合う。
「かてどらる、なるものまでの道、拓かせていただきます!」
「貴様らがカテドラルに……? そのようなこと、許すものか!」
メタトロンの翼が勢いよく羽ばたいて風を生んだ。それに乗って無数の羽根が射出され、雨の如く鞆の頭上に降り注ぐ。鞆は飛び退いて羽根の刃を躱し、2人の距離が大きく開いた。
そこにすかさず万隅・燈哉(屑物商い・g03778)が間合いを詰める。メタトロンの側頭部目掛けてバールのようなものを振り下ろしたが、敵もそれを予期していたのか、振り向きざまに剣をかざして受け止めた。
燈哉は得物を握る腕に力を込めつつ、小さく苦笑してみせる。
「なかなかどうして、隙が無いね」
「……ふん」
メタトロンが不満そうに鼻を鳴らした。そして燈哉との力比べを続けながら、もう一方の剣を突き出して彼の脇腹を狙う。
「おっと」
それに合わせて燈哉が腕の力を抜いた。同時に後ろへ下がって斬撃をいなすと、メタトロンは体勢を崩してたたらを踏んだ。
すると、それを待っていたかのように、鬼の腕を振りかざした鞆がメタトロンへと迫る。
(「さて、あとはこのまま……」)
鞆とメタトロンの戦いを観察しながら、燈哉は心の中でほくそ笑む。
一進一退の戦いを繰り広げているようではあるが、実のところ燈哉には別の狙いがあった。それは、ここまで幾度もやってきたように、敵をトラップ地帯へと誘い込むことだ。
まずは鞆と燈哉で敵を挟み込み、ヒットアンドアウェイで撹乱。攻撃の手を緩めずに相手の余裕を奪う。それに加え、微妙に相手の逃げ道を残すことで、メタトロンを少しずつビル群に向けて誘導していた。
(「この辺りでいいかな?」)
近付いてくるビル群を視界の隅に入れながら、燈哉は再びメタトロンとの距離を詰める。
しかし燈哉が近付くよりも早く、彼女は翼を大きく羽ばたかせた。その身体が宙を舞いつつ後退し、烈風と共に鋭い羽根を放つ。
「こりゃ、しんどいね」
流石にこれを受け止めるわけにはいかなかった。燈哉は足を止めて横に跳び、羽根の嵐を躱す。
入れ替わりに鞆が姿を現すと、メタトロンは不快げに眉根を寄せた。
「……本当にしつこいですね」
2対1の戦いに飽いたのか、彼女はビルとビルの隙間に飛び込んだ。恐らくは障害物に紛れて、一旦こちらと距離を取るつもりなのだろう。しかし、それこそが燈哉の意図するものだった。
「くっ!」
ビルの外壁同士を繫ぐように張り巡らされた極細の鋼線が、無警戒に飛び込んだメタトロンの羽根を絡み取る。その顔に僅かな怒りの色が浮かんだ。
「こんな小細工が私に通用するとでも?」
パラドクスによる攻撃でなければ、このような罠など取るに足りない。メタトロンは即座に双剣を振るってワイヤーを切り払った。
が、その際に生まれた僅かな隙を狙い、鞆が風のように突っ込んでいく。そして、そのままメタトロンに飛び掛かると、彼女の背中に巨大な拳を叩き込んだ。
「ごほっ……」
メタトロンの身体が吹き飛んで地面を転がる。しかし即座に立ち上がった彼女は、翼を大きく羽ばたかせて空高くへ舞い上がった。
●
「……うん?」
ビルの屋上にいたレオネオレ・カルメラルメルカ(陰竜・g03846)は、その縁に立って下を覗き込む。
すると、飛翔してこちらに上がってくるメタトロン、そしてその後を追ってくる鞆の姿が目に入った。
「ヒヒヒ、ようやくあっしの出番ですかねぇ」
レオネオレはニヤリとして、楽しそうに手の平を擦り合わせる。そしてメタトロンを待ち構えつつ、その手の内に、凍てつく氷の針を生み出した。
「フローズン!」
敵が屋上に上がってきたと同時、レオネオレが氷の針を放つ。それに気付いたメタトロンは、剣を振るって氷の針を薙ぎ払った。
「邪魔です!」
メタトロンが声を上げると、首飾りや剣帯を飾り立てているガーネットが一斉に煌いて、赤い光条が乱れ飛ぶ。
「おっと、こいつぁ……」
レオネオレは焦った様子で後退り、背中を向けて逃げ出した。しかし赤い光が追い縋り、その無防備な背中を斜めに薙いだ。
「ぐうっ!」
たった一撃を受けただけで、レオネオレは苦しげに呻く。そのまま足元をふらつかせ、バランスを崩した彼は、長い手足を振り回すようにして屋上から落ちていった。
「あの程度で戦場に立つ者がいるとはな……」
メタトロンは鼻で笑いつつ、屋上に降り立った。それ以上レオネオレを気にすることも無く、追ってくる鞆に意識を向ける。
だがその直後、背後から氷の針が無数に飛来して、彼女の全身を刺し貫いた。
「くっ……これは……」
「イヒヒヒ。あの程度で目を離すたぁ、無用心が過ぎるってもんですぜ」
そう言いながらレオネオレが姿を見せる。最初に放った氷の針が薙ぎ払われたのも、ビルから落下したことも、全ては演技だったのだ。
メタトロンは忌々しそうにレオネオレを睨み付ける。
「……何故、最初から本気を出さないのですか?」
「ま、それでも良かったんですがね。ちょいと大天使サマの悔しがる顔が見たくなりましてねぇ」
レオネオレは口の端を吊り上げた。それを見たメタトロンの顔が怒りで赤く染まる。
「貴様……!」
「そうそう、その顔でさぁ」
レオネオレは愉快そうに身体を揺すり、軋むような笑い声を上げた。
「そんなことより、もっと周りを見たほうがいいなぁ。あっしに構ってるほど暇ってわけでもねぇでしょうに」
「……なに?」
メタトロンが思わず振り返るのとほぼ同時、間近に迫っていた鞆が、鬼神の腕を一閃する。横殴りの一撃はメタトロンを容易く吹き飛ばし、彼女の身体はそのまま地上へと落下していった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【使い魔使役】がLV2になった!
【怪力無双】がLV2になった!
【トラップ生成】がLV2になった!
効果2【能力値アップ】がLV3になった!
【ガードアップ】がLV4になった!
アルメア・グラウプナー
「さて、天使殿。他の演者は全て舞台を降りた。そして貴殿もそうするべき時が来た様だな」
「僭越ながら、幕を下ろす役目は我々が買って出ようじゃないか。安心し給えよ、はっはっは!」
・行動
さあ、この仕事における最後の闘争を始めるとしようか!
最初の内は距離を取り、火砲やミサイル等による【砲撃】【爆破】【制圧射撃】等にて行動の牽制や衝撃による攻撃逸らしを行っていこう。
ダメージの蓄積や連携により相手の動きが止まったら爆裂鉄球とソードオフに持ち替え【飛翔】を使って一気に【突撃】し、大喝砕を叩き込もう。
その際は羽や光線等の迎撃が来るだろうがどうせ当たる物は当たるんだ、【捨て身の一撃】とする覚悟で突っ込んでしまえ。
エヴァ・フルトクヴィスト
神田川の渡河の為の部隊排除もあともう一息の様子。
皆さんが作ってくださった道筋を繋げて、この先への攻略の為。
私も微力ながらお力添えを!
パラドクス通信で皆さんと声を掛け合って連携。
相手の攻撃は動きを観察。
飛翔やフェイント、残像などで基本的には回避。
当たりそうな場合はドローイングナイフや、
高速詠唱で閃光を放つ砲撃を放って切らせて攪乱。
相手が怯んだ隙があれば勇気を以って懐に飛び込んで、ロッドを当てて。
貫通の一撃で吹き飛ばしたりと臨機応変に動きます!
私達を侵略者と呼びますか。
時を奪い、地球を改変したお前達こそ侵略者だろうに!
これで編成された後詰の軍勢も排除でしょうか……。
歩みを確実に一歩ずつ、前へと!
ソラ・フルーリア
※連携アドリブ歓迎します
さ、蝗も護衛もいなくなって、後はアナタだけよ!
TOKYOカテドラルを早く叩き壊さなくちゃいけないの!
邪魔はさせないわ!
【飛翔】で飛び立って、空中から相手をしていくわ!
まずは護衛戦と同じく「レゾネイト」から【誘導弾】を【連続魔法】で撃ち込んで牽制!
目眩ましで味方の攻撃のサポートをするわ!
相手の攻撃は完全命中だそうだけど、逆に言えば絶対向かってくるから弾きやすんじゃないかしら!
「レゾネイト」や拳で弾いて、ダメージを最小限にしたいわね!
相手のダメージが増えてきたらこっちから【熱狂と湧然の四元光芒!】よ!
此処がアナタのラストステージ!
カテドラルまでの道は開けさせて貰うんだから!
●
鞆に殴り飛ばされたメタトロンが、ビルの屋上から転がり落ちてくる。それを見たアルメア・グラウプナー(フロイライン=ズィーリオス・g00637)は、すかさず腕部にキャノン砲を装着した。
しかし、砲弾を撃ち込んだ途端、メタトロンは息を吹き返したかのように翼を羽ばたかせる。くるりと旋回して砲弾を躱した彼女は、手負いとは思えないほど静かに着地した。
「さて、天使殿。他の演者は全て舞台を降りた。そして貴殿もそうするべき時が来た様だな」
アルメアは赤い瞳を爛々と輝かせ、引き続き火砲を構えて狙いをつけた。それに併せてミサイルポッドの発射口が開き、メタトロンに照準を絞る。
「僭越ながら、幕を下ろす役目は我々が買って出ようじゃないか。安心し給えよ、はっはっは!」
アルメアが豪語すると同時、キャノン砲とミサイルポッドが火を吹いた。
「少々、骨が折れそうですね」
メタトロンは双剣を手に身構えたが、降り注ぐ砲弾やミサイルの全てを斬って捨てるわけにもいかないのだろう。それよりもアルメア自身を止めるべきと考えたのか、彼女は弾雨を掻い潜りながら真っ直ぐに突っ込んでくる。どうやら戦意は衰えていないようだ。
だが、アルメアとの距離が半分ほどまで縮まった時、その戦意に水を差すが如く、横合いからエヴァ・フルトクヴィスト(星鏡のヴォルヴァ・g01561)がダガーを投げ付けた。
「ちいっ!」
メタトロンは舌打ちしつつ足を止め、剣を振るってダガーを叩き落とす。しかし、弾かれたダガーは地面に落ちるよりも早く、ブーメランのように弧を描いてエヴァの手元に戻った。
「この戦いも、あともう一息の様子。私も微力ながらお力添えを!」
「さ、蝗も護衛もいなくなって、後はアナタだけよ!」
ソラ・フルーリア(歌って踊れる銀の星・g00896)が空中から牽制を繰り返し、アルメアも休まずに砲撃を重ねる。エヴァもメタトロンの周囲を飛び回り、フェイントを駆使して相手のミスを誘う。
3人は間断なく攻撃を続けることで敵を一ヶ所に押し止め、虎視眈々と彼女の隙を窺っていた。
「……迂闊には動けませんか」
メタトロンが不機嫌そうに眉根を寄せる。しかし、このままでは不味いと感じたのか、彼女はエヴァを狙って攻勢に出た。
「まずはあなたから切り刻むとしましょう」
「そう上手くいくかしら」
エヴァは少しずつ後退し、上下左右から繰り出される斬撃を巧みに受け流す。そしてメタトロンが横薙ぎに剣を振るう寸前、身を沈めて相手の懐に潜り込んだ。
大天使の刃が頭上を掠め、エヴァの三角帽子を払い落とす。だが彼女は、それに構わず渾身の力でロッドを振り抜き、敵の腹部を打ち据えた。
「くうっ……こんなところで負けるわけには……」
メタトロンは苦痛に顔を歪め、足元をふらつかせて後退る。そしてエヴァを睨み付けながら、がくりと膝をついた。
●
「下がって!」
ソラは杖を天に掲げながら、眼下のエヴァに向かって叫ぶ。その頭上には、既に巨大な魔法陣が浮かび上がっていた。
一旦離れていくエヴァを見送った後、ソラは膝をついたままのメタトロンに視線を移す。
「さあ、覚悟しなさい! 此処がアナタのラストステージよ!」
ソラの言葉に呼応して、空中の魔法陣から膨大な魔力が溢れ出し、光の柱となってメタトロンに降り注いだ。その凄まじいエネルギーによって大気が震え、盛大に土煙を巻き上げる。
しかし、メタトロンを仕留めるまでには至らなかったのだろう。光の柱が消え去った直後、土煙の中から幾筋もの赤い光芒が走り、ソラに襲い掛かった。
「そう来ると思ったわ!」
反撃を予期していたソラは、少しでもダメージを減らそうと魔力障壁を張り巡らせる。そして迫り来る光線を、次から次へとレゾネイトで打ち払った。その度に白銀の闘気が瞬いて、赤い閃光を明後日の方向に弾き飛ばしていく。
「これも……防がれて、しまいましたか……」
光線の嵐が途切れると同時、風に吹かれて土煙が薄らぎ、メタトロンが姿を現した。その言葉には力が無く、魔力砲には耐えたものの、満身創痍であることは疑いようもない。
「……ふむ、この辺りで幕引きとしようか!」
アルメアは獲物を前にした獣の如く、メタトロンに向かって猛然と宙を駆ける。その手には爆裂鉄球とソードオフのショットガンが握られていた。
「まだですっ!」
メタトロンは最期の力を振り絞り、矢衾のように羽根を飛ばして迎え撃った。
だが、アルメアは臆することなく、鋭い羽根を全身に浴びながら加速する。それどころか逆にショットガンをぶっ放し、相手が怯んだ隙に大きく距離を詰めた。
「ではさらばだ、天使殿!」
アルメアはショットガンを放り捨て、ファイアヴェルクの長柄を両手で握る。そして肉食獣のような笑みを浮かべたまま、全身全霊の力で鉄球を振り抜いた。
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「これで編成された後詰の軍勢も排除できたでしょうか……」
エヴァは江戸川橋の袂に立ち、神田川以北の地を眺めやる。
ソラも空中から辺りを見回してみたが、少なくともここから見える範囲に、敵の軍勢らしきものは確認できなかった。とはいえ、ここから先は文京区の中心地だ。どこに強力な敵が控えているかは分からない。
「ともかく、これでTOKYOカテドラルを叩き壊しに行けるのよね?」
「ああ、そのはずだ」
アルメアが鷹揚に頷く。
「だが、ひとまずは帰るとしようか。また次のパラドクストレインを待たねばな」
そう言うとアルメアは軍服の裾を翻し、江戸川橋に背を向けた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【隔離眼】LV1が発生!
【託されし願い】LV1が発生!
【水源】がLV2になった!
効果2【命中アップ】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV8になった!
【ラストリベンジ】LV1が発生!