氾濫するナイル川と、河馬の女神タウエレト・マー

 ルクソール神殿を攻略したディアボロスは、攻略旅団の方針に従って、更にナイル川の上流にある『ナセル湖』を目指す事となりました。
 しかし、その前に立ちふさがったのは、氾濫するナイル川と河馬の女神『タウエレト・マー』だったのです。

 氾濫するナイル川の上を突破する為には、河馬の女神タウエレト・マーとその配下を突破しなければなりません。
 ナイル川に潜って水中を突破しようとすれば、鰐の神セベクの加護を得たクロノヴェーダの集団に襲われます。
 空を飛んで突破しようとすれば、鷹の神ホルスの加護によって吹き荒れる嵐と、その嵐を味方につけた強力なクロノヴェーダが、それを許しません。

 ナイル川の上を進むか、或いは、水中、空中を進むべきか。
 ディアボロスの力が試されます。

 (河馬の女神タウエレト・マーは一定のダメージを与えると撤退してシナリオは成功となります)

※3/31更新
 選択肢「河馬の女神タウエレト・マー」が8回以上成功しました! 河馬の女神タウエレト・マーとの決戦が発生しようとしています……!!

三叉の先へ(作者 猫鮫樹
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#獣神王朝エジプト  #氾濫するナイル川と、河馬の女神タウエレト・マー  #ナイル川  #河馬の女神タウエレト・マー 


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「私の愛する子供たち。ホルスの子、セベクの子供たち。聞きなさい、ルクソール神殿の結界を破壊したディアボロスが、アブシンベル神殿に向かおうとしているようです」
 ふくよかな体格の女……いや、カバと言った方がもしかしたら正しいのかもしれない。
 それは河馬の女神タウエレト・マーだった。タウエレトは片手を空に向ける。
 するとたちまちその手は光り輝き、穏やかだったナイル川に暴風が吹き荒れ始めたのだ。強い風が、タウエレト・マーの柔らかな体を包んでいた純白の衣をはためかせ、ゆるゆると流れていたナイル川は呼応するように水の勢いを増していった。
 照らしていた太陽もその姿を隠してしまい、辺りはすっかりと薄暗く不気味な世界に変わっていく。
 タウエレト・マーは悲しそうに目を伏せて、上げていた手を胸元に引き寄せる。
 暴風が吹き荒れ、ナイル川からは濁流が押し寄せる中でもタウエレト・マーの言葉は明瞭であった。
「母なるナイルと女神タウエレトの名の下に、不届きものを成敗してしまいなさい」
 ディアボロスは悪であると。神の名を騙るクロノヴェーダはそうのたまうのだ。
 タウエレト・マーの言葉に鋭槍の守護者たちは一斉にひざまずき、彼女の命令に従うのだった。


「やあ、皆、来てくれてありがとう」
 片手を上げて笑顔で出迎えるゼタ・ドゥーリヤ(星の雫・g03218)は、早速だけど、と切り出した。
 獣神王朝エジプトでの事件だ、と。
「攻略旅団での話し合いの結果、ルクソール神殿の次はナイル川の上流ナセル湖の探索を行う事が決まったんだ。だけど……」
 ディアボロスがナセル湖に向かった事に気付いたジェネラル級エンネアド『河馬の女神タウエレト・マー』が、ナイル川を氾濫させ、ディアボロスの北上を阻止しようと立ち塞がっているのだとゼタはため息と共に零す。
「更に、タウエレト・マーは……鷹の神ホルス、鰐の神セベクにも協力を要請しているんだよねぇ」
 空中、水上、水中を網羅する鉄壁の布陣を作り上げているわけだと、ゼタは頭を抱えて説明を続けていく。
「ナセル湖に向かう為には、空中、水上、水中の敵の何れかを突破する必要があるんだよ」

 ゼタはそれぞれのルートの敵が乗っている用紙を片手に、詳しい説明を口にする。
「まずは空中……」
 アヴァタール級エンネアド『アルナヴェト』が空中で待ち構えている、アルナヴェトはホルス神の加護を受けている為、自由自在に空を飛んでいるのだと言う。
「嵐の中を飛翔しながらってことは、こちらも残留効果を重ねた方が良いと思うんだよねぇ。というか、残留効果を重ねないとまともに戦うのは難しいと思うんだよ」
 ウサギが空を飛ぶなんてとゼタは言いながら、次のルートへと進めていく。
「次は水上。鋭槍の守護者とタウエレト・マーがいるんだよ。タウエレト・マーより先に鋭槍の守護者をどうにかしないと、タウエレト・マーの援護に入られてしまうから気をつけて」
 鋭槍の守護者は氾濫する川の上を流れる流木に乗って、攻撃してくる。
「彼らは波乗りみたいにして攻撃してくるわけだけど、それに対してこちら側が空中から攻撃することはできないんだよ」
 槍やら盾を構えたトループス級が水上をサーフィンしてくるのもなんだか面白い姿だけど、なんてゼタは少しだけ笑みを零していた。
「まぁ、同じようにサーフィンしてみたりとか、地面の上を歩くように出来たらそれが一番戦いやすい気もするけど……工夫してトループス級と同じ水上で戦えるようにしてほしい」
 三つ目のルートである水中。
 こちらはセベク神の加護を受けている『白鰐神群』がいる。この鰐たちは加護を受けている為、水中では必ずディアボロスに対して先制攻撃を仕掛けてくるという。
「加護ってのは本当に厄介だよねぇ、そのおかげで先制攻撃を可能としてしまうんだから。この水中でのルートも工夫して戦えるようにしないとだねぇ」
 白鰐神群の攻撃に耐えて反撃するか、はたまた違う作戦があるか……。ゼタは困ったように眉を寄せて最後にと言葉を続けた。
「水上にいるジェネラル級エンネアドのタウエレト・マーは、家庭と女性を守護する女神という側面もあって、戦闘には積極的じゃないんだよねぇ。だから、ある程度の攻撃を受けると撤退していくんだけど、油断はしないでほしい」
 タウエレト・マーを一定以上撃退する事が出来れば、タウエレト・マーとの決戦に挑む事も出来るかもしれないと、ゼタは持っていた用紙をしまいながら補足していく。

「ナセル湖の探索を邪魔する為に、ジェネラル級が自ら出向くとはねぇ……」
 ゼタは口元に手を当ててそう言う。ナセル湖には、ジェネラル級が守らなければならない何かがあるのは間違いないのだろう。
 神の加護を得たクロノヴェーダと戦う事になるが、ゼタはディアボロスたちならきっと大丈夫だろうと青色の瞳を輝かせた。
「空中、水上、水中。どの敵を狙うかよく考えて作戦に参加してねぇ。君達に星々の加護があらんことを」


 ナイル川上空。
 嵐が吹き荒れるそこではウサギが楽しそうに飛び回っていた。
「ひゃー! すごいすごい! これが神の加護ぴょんね!」
 キラキラ煌めく宝石は、灰色の世界に酷く不釣り合いだった。だが、そんなことをお構いなしにアルナヴェトは嬉しそうに、自由に荒れ狂う中を飛び回る。
「これならディアボロスだってイチコロぴょん!」
 アルナヴェトが楽し気に飛び回るその下、ナイル川の中では一点の曇りもない白鱗の鰐が群れをなし、仄暗い水の底をたゆたいながら、その強靭な顎で獲物に食らいつけるのを静かに待ち続けていた。


→クリア済み選択肢の詳細を見る



POW  白鰐神の尾撃

技能:衝撃波/時間稼ぎ/ダッシュ (各8LV)

尻尾を回転させ、強烈な勢いで敵に叩きつけます。同時に周囲の地面が、ぬかるんだように変わります。
(元パラドクス:ツールインパクト)

SPD  ホワイトクロール

技能:捕縛/不意打ち/一撃離脱 (各8LV)

急激に加速しながら空中を泳ぐように敵に迫り、敵の足や腕などを噛みちぎります。
(元パラドクス:管狐影縛法)

WIZ  水塊衝

技能:結界術/高速詠唱/衝撃波 (各8LV)

「すいかいしょう」。一瞬にして巨大な水の塊を造り出し、強烈な衝撃と共に敵にぶつけます。
(元パラドクス:攻性式神結界)

特殊ルール 【完結条件】この選択肢の🔵が👑に達すると、敵が撤退し、シナリオは成功で完結する。
👑20

→クリア済み選択肢の詳細を見る



POW  アルナヴェト親衛隊

技能:召喚/号令/時間稼ぎ (各10LV)

(号令技能のLV)人の熱狂的信者を呼び出し、捨て身で突撃させます。
(元パラドクス:アヤカシの群れ)

SPD  アルナヴェトの奇跡

技能:制圧射撃/地形の利用/追跡 (各10LV)

信仰の力により輝くものを操り、制圧射撃を行うと同時に自分に有利な地形を創造します。
(元パラドクス:バレットレイン)

WIZ  輝く神罰

技能:高速詠唱/演技/誘導弾 (各10LV)

信仰と輝きを杖に集め、異端者を裁く光線に変えて放ちます。
(元パラドクス:エイティーンコメット)

特殊ルール 【完結条件】この選択肢の🔵が👑に達すると、シナリオは成功で完結する。
👑14

●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【怪力無双】
1
周囲が、ディアボロスが怪力を発揮する世界に変わり、「効果LV×3トン」までの物品を持ち上げて運搬可能になる(ただし移動を伴う残留効果は特記なき限り併用できない)。
【フライトドローン】
1
最高時速「効果LV×20km」で、人間大の生物1体を乗せて飛べるドローンが多数出現する。ディアボロスは、ドローンの1つに簡単な命令を出せる。
【罪縛りの鎖】
1
周囲に生き物のように動く「鎖つきの枷」が多数出現する。枷はディアボロスが命じれば指定した通常の生物を捕らえ、「効果LV×2時間」の間、移動と行動を封じる。
【土壌改良】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の地面を、植物が育ちやすい土壌に変える。この変化はディアボロスが去った後も継続する。
【水面走行】
4
周囲の水面が凪ぎ、ディアボロスが地上と同様に走行や戦闘を行えるようになる。ディアボロスと手をつないだ「効果LV×3人」までの一般人も同行可能。
【操作会得】
1
周囲の物品に、製作者の残留思念が宿り、ディアボロスの操作をサポートしてくれるようになる。効果LVが高い程、サポート効果が向上する。

効果2

【能力値アップ】LV1 / 【反撃アップ】LV1 / 【先行率アップ】LV2 / 【ダブル】LV3 / 【ロストエナジー】LV2

●マスターより

猫鮫樹
 猫鮫です。カバがナイル川を氾濫させただと。
 3つのルートのいずれかを選んで突破するシナリオとなります。オープニングをよく読み、パラドクスの選択に注意してください。

 それでは、皆様のご参加お待ちしております。
19

このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


クィト・メリトモナカアイス
おぉー。
増水。久しぶりに見た。

この季節に起きるはずがないのに。

この川はこの国そのもの。
私利のために操ることは許されず。

【水面歩行】で我の周囲の水面を凪がせ、地面に立つように水面に立って敵を迎え撃つ。
汝らが守護するのは何? あのカバかな。
我が守るのは全て。
神などこの世界にいない。だから代わりに我が全てを守り、裁く。
汝らの名は刻まれず、語られず。

川の勢いに乗って流れてきてるだけ。なら急には止まれないし方向転換もすぐにはできない。「モナカ」突撃型の連続突進で攪乱して槍を振りづらくしたところを急接近し、黄金猫拳打棒でカウンター気味に殴り飛ばす。


シャムス・ライラ
仲間と情報共有、連携

敵方も連携を取ってきたという訳だ
奴らも復讐者の実力を並々ならぬと見てきた結果なのだろうが…
隠密を旨とする我が身には少々やり辛いかな?
だが、この先にあるものを想像するだに
歩みを止めるわけにはいかなそうだ

【地形の利用】【情報収集】で戦場の陣容を出来る限り把握
戦闘に活かす
【水面歩行】で挑む
刃を仕込んだギミックブーツで「蝶舞脚」
蹴りを【連撃】しつつ、素早い動きで敵を【攪乱】
敵の攻撃には【精神集中】し
そのそぶりがあれば【ジャンプ】で回避、出来るだけダメージを減らす
敵の足場が流木ならば、可能ならそれも一緒に蹴り飛ばして足場を無くしてやろう

その他有効そうな残留効果は使用
アドリブ等歓迎



 ナイル川が大きく波打ち、濁流となって上流から流れ出てくる。
 水位は上がり、冷たい水が容赦なく押し寄せてくる姿は、まるでナイル川の感情が爆発しているかのようにも思える。
「おぉー。増水。久しぶりに見た」
 荒れ狂うナイル川にゆっくりと足をつけたクィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)が、暴君へと変貌したナイル川を見つめていた。
 川の増水、吹き荒れる風。この季節に起こるはずのないナイル川の増水にクィトは唇を噛みしめる。
「この川はこの国そのもの」
 私利のために操ることは許されないのだと。
 泣き叫ぶような音を立てるナイル川の中に、クィトのその言葉が飲み込まれていく。
 流木や板切れに乗る鋭槍の守護者たちが流れに乗ってやってくる、その後ろではタウエレト・マーが待ち構えていた。
「敵方も連携を取ってきたという訳だ」
 上空に、水中……そしてクィトとシャムス・ライラ(極夜・g04075)が今いる水上。鉄壁の守りを固めた陣営。
 それでもシャムスやクィト、もちろん後に続くディアボロスたちも、同じ土俵である水上を戦い抜くための術を持ってこの先を切り開いていくつもりだ。
「まずは先陣を切りましょう。歩みを止めるわけにはいきませんからね」
「迎え撃ってみせよう」
 シャムスの言葉に、クィトが小さく頷いた。
 濁流に乗ってやってくる鋭槍の守護者たちが河馬の女神を護るためにディアボロスへと向かってくると、クィトがまず問いかける。
「汝らが守護するのは何? あのカバかな」
 自然を、事象を捻じ曲げるタウエレト・マーを護るべく向かってくる鋭槍の守護者たちがその問いかけに答えることはない。クィトは緑玉の瞳を瞬かせ、川の勢いに乗って流れてくる鋭槍の守護者に浮遊球形ガジェット『モナカ』突撃型をぶつけていった。
「我が守るのは全て」
 神などこの世界にいない、だから代わりに我が全てを守り、裁くとクィトは激しくうねる水流に言葉を落としていく。
 クィトの浮遊球形ガジェットを食らいながらも、鋭槍の守護者はなんとか流木の上でバランスを保とうとするが、川の強い流れも合わさり、襲い来るクィトの黄金猫拳打棒を避ける術を鋭槍の守護者は持ち合わせていなかった。
 槍を振りづらくされ、その懐に潜り込まれてしまえばなす術もなく、クィトは凛とした姿で黄金猫拳打棒を奮い続けていく。
「さすがにこの流れではうまいこと方向転換もできなくなってしまいますよね」
 戦場の陣容を出来る限り把握しようと、荒れた周囲に目を走らせていたシャムス。そんなシャムスのもとにも鋭槍の守護者は流れてくるわけなのだが、凪いだ水面の上で鋭槍の守護者を攪乱する為にシャムスは流木を蹴りつけながら素早く動いていく。
 吹き荒れる風を物ともせず、シャムスは鋭槍の守護者の二人に二度三度と蹴りを入れた。
「捕らえられるか?」
 早く鋭く、蝶のように舞うシャムスの華麗な蹴り技が光る。クィトの落涙告げる鋭き星辰(ラクルイツゲルスルドキセイシン)とシャムスの蝶舞脚(チョウノマイアシ)によって、四体の鋭槍の守護者がナイル川に沈む。残った鋭槍の守護者たちは、沈んでいく仲間を弔うためにも槍を大きく振るった。
 シャムスのはためく黒衣が翻り踊り、同時にクィトの純白の布の軌跡が重なるようにして舞い、同時に赤い血が落ちる。
 灰色に染まる世界を変える為に、ナセル湖へ向かう道を切り拓くための戦いの火蓋がこうして切って落とされたのだった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【水面歩行】LV2が発生!
効果2【ダブル】LV2が発生!

ラズロル・ロンド
ア・ンデレちゃん(g01601)と参加
どっちが多く倒せるか勝負だ!
いい大人でも大人気なく全力勝負なんだゼ!
よーい、ドン!!

厳ついマミーさん達に水面歩行で水面をスライディングからの蹴り上げ
取敢えず足場を容赦無く蹴って沈めよう。うん
パラドクスで連撃攻撃し
槍や肩も支点に使い飛び回るように攻撃を加える
最後の一撃はアンデレちゃんの方に吹き飛ばし
ほーら、行ったよ!と追撃を頼む
勝負と言いつつも各個撃破重視
アンデレちゃんと上手い連携を
疾槍撃は躱せれば躱そう
アンデレちゃんへの攻撃はディフェンスを

最後にどっちが勝ったか知りたい
勝ったらドヤりニッシッシと笑う
負けたら
くぅぅー!負けたぁぁ!と悔しがる
全力で遊ぶ21歳児


ア・ンデレ
ラズロル・ロンド(g01587)さんとどちらが多く鋭槍の守護者を倒せるか勝負する。
背中を合わせて連携しつつの、勝負だ。
ラズロルさんをディフェンスしながら戦う。
「ラズロルちゃん、どっちがおおくたおせるか、しょうぶだよ!」

【水面歩行】を使って、水面に立ちながら戦う。
大砲(弾は出るけど基本的に殴る砲)で弾幕を張り、多くの守護者を倒していく。
相手が近づいてきたら大砲で殴る。
これが大砲の正しい使い方だ。
「なぐって!うって!おおもうけ!
アンデレちゃんってすごい!」

貰った最後の一撃は、大砲のスイングで遠くにぶっとばす。
「やったー、サヨナラホームラン! これでゆうしょうだ!」


「ラズロルちゃん、どっちがおおくたおせるか、しょうぶだよ!」
 暴風が唸り声を立てる中、明るい太陽のような声が響く。
「その勝負受けるゼ!」
 ア・ンデレ(すごいぞアンデレちゃん・g01601)の勝負の提案に、二つ返事で頷いたのはラズロル・ロンド(デザートフォックス・g01587)だった。
 アンデレとラズロルは向かってくる鋭槍の守護者たちを後目に、顔を見合わせにやりと笑ってからいつでも飛び出せるように体勢を整える。
「よーい、ドン!!」
 ラズロルが大きな声でそう叫ぶと、二人の勝負が始まったのだ。
 いい大人でも大人気なくても、全力勝負に出るラズロルが水面をスライディングして、鋭槍の守護者の足場を容赦なく蹴り壊していく。
 敵に容赦は無用だと、ラズロルが鋭槍の守護者の槍や肩を支点にして風刃連脚(フウジンレンキャク)を使って次から次へと守護者を蹴散らしていっていると、アンデレも負けるわけにはいかないと大砲で煙幕を張っていく。
 強い風に流される煙幕だったがアンデレは気にせず、こちらも容赦なく近づいてくる鋭槍の守護者を大砲で殴りつけていった。
「なぐって! うって! おおもうけ! アンデレちゃんってすごい!」
 至極楽しそうに笑うアンデレ。
「ほーら、行ったよ!」
 槍の攻撃を躱せるものは躱しつつ、ラズロルは攻撃の手を緩めず、なんなら風の力を合わせた蹴り技でアンデレの方へ守護者を蹴り飛ばしていた。
 勝負と言いつつも、アンデレとの連携をうまく取りながら鋭槍の守護者たちを蹴散らしていく。
 水面を進み、時には離れ、近くにいれば互いの背中を合わせての連携を見せる二人によって、鋭槍の守護者たちは無様にナイル川の濁流にのまれていった。
 鋭槍の守護者はこれ以上やられてしまうわけにはいかず、アンデレに鬨の声をあげて盾を構え突撃に入る。自棄となったのか捨て身となることを選んだのか……、
「アンデレちゃんに盾ごとぶつかるとか!」
 アンデレをその盾から護るようにラズロルが防いで、それからすぐに上体を捻りながら回し蹴りでアンデレの方に鋭槍の守護者を蹴り飛ばしていく。
「やったー、サヨナラホームラン! これでゆうしょうだ!」
 大砲を大きくフルスイング。ラズロルから貰った最後の一撃で鋭槍の守護者は遠くに吹っ飛ばされた。
「ゆうしょう?!」
「そう! いまのでラズロルちゃんより、いったいおおくたおせたよ!」
「くぅぅー! 負けたぁぁ!」
 水面に悔しそうに拳を叩きつけるラズロルと嬉しそうに万歳するアンデレ。
 こうして水上にいた鋭槍の守護者たちは、四人のディアボロスの手によって一掃され、河馬の女神タウエレト・マーへの道が拓かれたのだった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【水面歩行】がLV4になった!
効果2【ダブル】がLV3になった!
【反撃アップ】LV1が発生!

ア・ンデレ
ラズロル・ロンド(g01587)さんと共闘する。
ラズロルさんをディフェンスして戦う。
【水面歩行】の効果で水面に立つ

「ついにボスせんだよ。こんかいはきょうそうせず、なかよくたのしくぼこぼこにしようね。」

アンデレは鬼神変で腕を大きくし、ラズロルさんと逆方向から殴りにかかる。
ラズロルさんが気を引いてくれたところを全力で殴る。
基本的に技能「一撃離脱」で慎重に。
どんな反撃が来てもいいように殴ってすぐ離れる。

「かばさんよ、はかばのよういはできてるか。」


ラズロル・ロンド
ア・ンデレちゃん(g01601)と参加
水面歩行でカバを目前に
流石におふざけは出来なさそうだねぇ
おうよ、ボッコボコだ
アンデレちゃんにディフェンスを
息の合った連携でどんな状況にも対応し警戒を怠らない

随分用意周到な準備で
他の神にご助力願うのは苦労したんじゃないの?
でもこの濁流を持ってしてもやるだけムダだったと解ったかなー?
ニヤリと余裕そうに笑って挑発
敵の情報収集に言動を引き出したい

こっちに気を引きアンデレちゃんの攻撃の隙を作る
合せてサンドストームで離脱の隙を
2人で一撃離脱を繰り返しダメージを与えていこう
攻撃・反撃に警戒を
拳銃で牽制し、魔障壁で回避行動をとる

僕等を追い出したいって…さては引籠りだな!



 弱まるどころか、どんどんと風が強く吹き荒れるナイル川。荒れ狂う水はまるで意志を持っているかのように流れ続けている。
 鋭槍の守護者を一掃したディアボロスは、ナイル川を氾濫させた河馬の女神を退けるべく、ナイル川の上を突き進んでいた。
「ついにボスせんだよ。こんかいはきょうそうせず、なかよくたのしくぼこぼこにしようね」
「おうよ、ボッコボコだ」
 ぐっと鬼の手を握るア・ンデレ(すごいぞアンデレちゃん・g01601)は、ラズロル・ロンド(デザートフォックス・g01587)ににっこりと笑いかける。
 荒れ狂う灰色の世界とは違う、明るいアンデレの笑顔にラズロルも同意して、小型拳銃のグリップを握り直した。
 二人の目の前にはふくよかな女性の姿が見え始める。それは悲し気な表情を浮かべる河馬の女神。
「私の愛する子供たちに……なんと酷いことを……」
 長い睫毛が飾る目からは憂いの涙が零れ、ナイル川に落ちていく。
 タウエレト・マーの気持ちを表すかのように、ナイル川はさらにその勢いを増した。
 幸い水面歩行の残留効果があるアンデレとラズロルの足元は穏やかな水面を保っているものの、激しいナイル川の水しぶきが容赦なく二人の体を濡らしていく。
「随分用意周到なご準備で。他の神にご助力願うのは苦労したんじゃないの?」
 ラズロルがニヤリと余裕そうな笑みを浮かべて、荒れ狂うナイル川を操るタウエレト・マーにそう言葉を投げかけた。
「嗚呼、何て悪しき事を。この地をこれ以上進ませるわけにはいきません」
 両手を上げるタウエレト・マーの憂いを帯びた瞳がラズロルを見据える。その瞳に灯る色はいったい何色だろうか。
 強い風が絶え間なく吹き抜ける中、ラズロルが小型拳銃をタウエレト・マーに向け、引き金を数回引いた。
「愚かな」
「この濁流を持ってしてもやるだけムダだったと解ったかなー?」
 牽制の意味を込めた発砲、ラズロルは重ねるように挑発する言葉を吐き出して、タウエレト・マーに隙を作る。
 劈くようなタウエレト・マーの嘆きの声は到底、女神のように神秘的なものには感じられない。
 愚かだと、悲しいと、言葉を零すタウエレト・マーはナイル川を、風をさらに激しいものへと変えていく。
「かばさんよ、はかばのよういはできてるか」
 ぱしゃりと、タウエレト・マーの背後で水がなる。
 ラズロルの小型拳銃から撃ちだされた弾が落ちた音なのかと、タウエレト・マーがゆっくりと振り向けば――そこには赤色が迫っていた。
 赤色、それは鬼の血によって己の腕を一時的に巨大化させたアンデレのものだった。
 アンデレの鬼神変がタウエレト・マーの顔面に叩き込まれ、その体は勢いよく吹き飛んでいく。
「ナイス! アンデレちゃん」
「ラズロルちゃんのおかげだよ。でもゆだんはしないでいこうね」
 アンデレはタウエレト・マーを殴りつけると、すぐにタウエレト・マーから距離を取るために水面を蹴り出し、ラズロルが離脱の隙を作る為にサンドストームを発動させた。
「風よ、砂塵よ、削ぎ落せ」
 砂塵を含む風がタウエレト・マーの肉体を傷つけようと吹き荒れると、ラズロルとアンデレは互いにタウエレト・マーから距離を取る為に動き出す。
「この程度で……嘆かわしい」
 さすがはジェネラル級。タウエレト・マーは二人の攻撃のダメージを食らってもまだ、女神の矜持を見せつけるように手のひらを向ける。
 それに合わせてナイル川の流れは苛烈さを増していき、激しい水流がラズロルに襲い掛かった。
 反撃に警戒していたラズロルは水しぶきを浴びながらもなんとかタウエレト・マーの水攻撃を避け、アンデレと一撃離脱を繰り返す。
「ここから早く出ていくのです」
「僕等を追い出したいって……さては引き籠りだな!」
「ひきもりのかばさんなのか」
 ラズロルはディアボロスを排除しようとするタウエレト・マーを指差しそう言い、アンデレは赤い瞳を瞬かせた。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【怪力無双】LV1が発生!
【土壌改良】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
【ロストエナジー】LV1が発生!

シャムス・ライラ
仲間と情報共有、連携

【水面歩行】【地形の利用】【情報収集】を引き続き活用し有利な位置取り

「月の爪(投げナイフ)」を【投擲】し【攪乱】
敵に隙を作り仲間の攻撃に繋ぐ
仲間の攻撃に気を取られている隙に速やかに接敵
【精神集中】し、ここぞというタイミングで
敵の懐に飛び込み毒を纏った【捨て身の一撃】を【貫通撃】させる
敵からの攻撃は【ジャンプ】で【一撃離脱】し、間合いを取り回避
【罪縛りの鎖】で【捕縛】を試みつつ、再び仲間の攻撃に繋ぐ

他のモノの力を借りてまで
ナイル川の流れを乱し、被害を齎した
お前は既に「母」の資格を失ったも同じ事
いや、むしろ元から偽の神か…

挑発する事で、何か情報を得ることが出来れば

アドリブ等歓迎


イシュア・アルミゴス
アドリブ連携歓迎
また強そうな神様だね。前線にまで出てくるのは良いことだよ。
だって全力で突き刺せるからね。蠍の一刺し一発いっとく?

水面歩行で水上に立つ。地形を利用し、足を溜め隙を狙う。
最速の一撃をもって乗り越えさせてもらうよ。
発動すれば止まらない、足元を爆発して一気に加速。
敵の装甲を無視して突き刺し電撃を浴びせ気絶を狙う。
もうちょっとだけここに居てね。
大丈夫君を倒そうなんてしてないよ。今はね

こんなに守っちゃって。向こうはそんなに脆い場所なの?
君みたいな神様達が出張ってくれるなんて。あでもそっか。
ここまで攻められてるもんね。あの神様の罰は怖いよね?
挑発とカマかけで情報収集。


クィト・メリトモナカアイス
……おっきなカバ!
それ以外にどんな感想を抱けばいいか分からない。
神々しさ……? あるかな……?

他の復讐者と連携、他の復讐者が一撃加えては他の復讐者と交代する一撃離脱の連携戦法で戦う交代の隙を埋めるように「モナカ」射撃型からの「射撃のスコティッシュフォールド」の援護射撃。

他の復讐者が攻撃を食らわないようにしつつ敵の動きを観察し、攻撃の予兆を見逃さないようにする。

この川の流れを操ってたのもたぶんあのカバ。
【水面歩行】で水の上を歩いてるけど水流を荒らされる危険もあるし【フライトドローン】を待機させておき、敵が水で攻撃を仕掛けてきた場合他の復讐者の足場にするようにする。


「……おっきなカバ!」
 頬に手を当て、クィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)は水を操るタウエレト・マーを見てぽつりと呟いた。
 それ以外に特筆すべき感想が抱けなかったクィト。
 神々しさ……も、あるようには見えない、とクィトはため息を一つ零していた。
「また強そうな神様だね。前線にまで出てくるのは良いことだよ」
 クィトとはまた別の感想を口にしたのはイシュア・アルミゴス(守護星蟲・g00954)だ。
 残留効果のおかげで、何の苦も無く水面の上を進み、先行したディアボロスに続くように二人はタウエレト・マーに向かっていく。
 強風に煽られ、ナイル川の水しぶきを浴びながらも突き進む。
 クィトはタウエレト・マーに向かいながらフライトドローンも待機させておいた。タウエレト・マーが水攻撃を仕掛けてきた時、仲間の足場にできるようにと考えてのことだった。

 二人が水面を蹴って進む中、シャムス・ライラ(極夜・g04075)も同様に荒れ狂う川の水面に立っていた。
 流れてくる流木を避けつつタウエレト・マーに近付くと、シャムスは小型刃物である月の爪をタウエレト・マーに投げつけたのだ。
 一本、二本。強い風に乗って月の爪がタウエレト・マーの視界を泳いでいく。
「女神である私にこのようなナイフを投げつけるとは……」
 虫を払う様にタウエレト・マーが手を振ってシャムスを睨みつける。殺気が混ざるタウエレト・マーの視線にシャムスは怯むことなく、青色の瞳に嫌悪の色を滲ませ睨み返していた。
 他のモノの力を借りてまでナイル川の流れを乱し、被害を齎したこと。
「お前は既に『母』の資格を失ったも同じ事。いや、むしろ元から偽の神か……」
 憐れむようにシャムスはタウエレト・マーにそう言い放った。
 シャムスの言葉にタウエレト・マーは何かに耐えるように肩を震わせると、次の瞬間酷く顔を歪め自分の腕をかき抱いた。
「好き勝手言うのはやめていただきましょうか……!」
 咆哮するようにタウエレト・マーはそう言い放つ。シャムスの挑発じみた言葉、鋭槍の守護者を一掃されたこと、殴りつけられあまつさえ砂の嵐を受けた事。それら全ての事象が重なり、タウエレト・マーはその身から耐えられぬ怒りを迸らせている。
「怒りは判断を狂わせます。先制します、一撃離脱で攻撃を!」
 怒り狂うタウエレト・マーに向かいながらシャムスはクィトとイシュアに向けてそう叫び、守護者の鞭【アラヴァール】を大きくタウエレト・マーに振り抜いた。
 シャムスの持つしなやかな鞭が空を切り、タウエレト・マーの体を強く打ち据える。
 タウエレト・マーはシャムスの攻撃を受けると、すぐに雷の槍をシャムス目掛けて投げつけるが、すぐにクィトの援護射撃が放たれその手元が狂わされた。
 クィトの浮遊球形ガジェット『モナカ』射撃型に内蔵された機銃の連射が、花火のような音を立てて撃ちだされていく。
 タウエレト・マーは機銃の弾丸をその巨体で受けながら、クィトへ猛然と突撃していった。反撃してくることを予期していたクィトは、直撃を避けるためタウエレト・マーの肉迫に合わせて後ろへ跳び、その身に受ける衝撃を最小限にとどめる。
「こんなに守っちゃって。向こうはそんなに脆い場所なの?」
 イシュアがタウエレト・マーの背後を取り、対物貫通生体槍尾『セルケトテイル』を構えていた。
 タウエレト・マーがイシュアに気付き振り向こうとした瞬間、タウエレト・マーの腕に何かが刺さる痛み、それからすぐに痺れるような違和感が広がっていく。
 イシュアの神速の一撃がタウエレト・マーの皮膚を裂き、電撃を発生させたのだ。
「君みたいな神様達が出張ってくるなんて。ここまで攻められてるもんね」
「おのれ……!」
 ディアボロスの攻撃をいくつも受けたタウエレト・マーは、悔しさに歯噛みしながら雷で形成した槍をシャムスに向けて投げ、すぐにその姿を消した。
 もとより戦いに積極的ではなかったタウエレト・マーは、これ以上戦うことを良しとしなかったのだろう。
「消えたか……」
 投げつけられた雷の槍が刺さった場所とタウエレト・マーが居た場所を交互に見つめるイシュアは肩の力を抜きながらそう口にした。
「ナイル川も、風も静かになりましたね」
「カバがいなくなれば、ナイル川の流れも元に戻るのだな」
 あれだけ暴れ狂うような様子を見せていたナイル川の風景は、何事もなかったかのように落ち着きを取り戻していた。
 当然、ホルス神の加護も、セベク神の加護も失われ、アルナヴェトと白鰐神群も撤退している。
 タウエレト・マーを撤退させた彼らは、次の事件へと向かう為にパラドクストレインへと乗り込んでいくのだった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【罪縛りの鎖】LV1が発生!
【操作会得】LV1が発生!
【フライトドローン】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】がLV2になった!
【先行率アップ】LV2が発生!

最終結果:成功

完成日2022年01月25日