リプレイ
要塞が揺れる。巨木が攻撃を受け、その余波を砦までが受けているのだ。
「総員反撃。大丈夫。さっきも言ったけど、例えドラゴンであっても、この砦は抜けないよ」
如何に卓越した身体能力や技量、技能があっても、それのみでは砦へ損害を与えることは出来ない。また、防御に汗を流すアルルーナ達も、トループス級とは言えクロノヴェーダの端くれだ。逆説連鎖戦の法則に沿って彼我の距離、空間、時間、世界法則すら書き換え、攻撃を果たしている。
「そう。大丈夫。己の技術や身体能力に頼るだけでは、この砦を攻略することは不可」
「でも、連携してきたら――?」
アルルーナの一人が不安げな声を上げる。確かに多重のパラドクスやそれらが引き起こす効果は、防壁であるクロノ・オブジェクトを蝕んで行くだろう。連携如何によっては、砦も危ういかも知れない。
「そんな事態、逆立ちしてもありえない」
クロノヴェーダの自我は強く、己の力に多大な自負心をもっている。トループス級を始めとした配下を使うことはいざ知らず、同列階級のクロノヴェーダ達が共に活動する例は、戦争などの例外を除けば、皆無な筈だ。少なくともダチュラ自身はそんな例を知らなかった。
「ともあれ、気をつけるのはパラドクスのみ。それ以外はキミ達ならば撃ち落とせる。それはキミ達も良く判っているはずだ」
「はい」「了解!」「大将も気をつけて!」
元気な返事に、満足げに頷く。
そう、恐れるのはパラドクス、そしてそこから派生するエフェクトのみだ。通常の戦ならば大きな比重を占める身体能力や卓越した技術、技能はしかし、逆説連鎖戦ではただの付随でしかない。その影響度合いは小さなものと、ダチュラは切り捨てる。
(「もしも、パラドクスから生まれるエフェクトが連携によって連鎖式に何らかの利益を生んでしまったら?」)
だが、いくら強がっても懸念は拭えない。それだけの力量を備えた敵の到来くらいは警戒した方が良いかも知れないように思えた。
「安心して。キミ達は強い。僕も、同じくらい強い」
不安に震える配下を、ゆるりとした言葉で鼓舞していく。
そんな声が発せられる中でも、巨木への攻撃は続いていた。
カイ・オーベルト
アドリブ、連携希望
後方から、突入する仲間の援護射撃を行う。
火線等から敵狙撃手の位置を「看破」。
支援に適した箇所を「戦闘知識」で見極め、【セルフクラフト】で障害物を作り「拠点構築」。
敵の狙撃を、遮蔽で防御しつつ【能動障壁】のパラドクスを使う。
マシンガンによる「制圧射撃」やキャノン砲による「砲撃」の爆風で敵の狙撃を牽制。攻撃を引き付ける。
壁に隠れる事で【光学迷彩】が使えるなら使用。敵の命中率を下げる。
牽制しながらコンクリートやドローン、木々等を遮蔽や足場に使い侵攻。
反撃は「肉体改造」されたサイボーグ体の「忍耐力」で耐える。
【パラドクス通信】で連携。
作戦に齟齬がある場合は全体に従う。
緋塚・ヤスオ
「囮役として派手に行こうか」
力押しで強引に登ると装うための足場として多数のフライトドローンを展開
1カ所に留まるのは短時間とし、狙撃されにくくする。
こちらの数や規模を把握させにくくするために銃による制圧射撃を実行(パラドクス使用)
素早い空中での移動と銃声、弾幕により敵の注意をこちらに向けるのを主目的とし、自身に攻撃が集中するのをむしろ是とする。
「こっちで少しでも引きつけてる間に頼むぜ他のみんな…」
別の味方の侵攻で、敵の攻撃が分割された場合は一気に上まで登り切ることを試みる。
「囮とはいえ、要塞への攻撃に手は抜かねぇ!」
他のディアボロスと仕掛けるタイミングや作戦、残留効果について積極的に連携
長月・夜永
※アドリブ連携大歓迎
今回は登攀が目的ではなく
周囲の水分を集め巨大な『白虎』を召喚することで
仲間が無事に登攀できるように
敵の注意を引きつける【囮役】として参加
(他の囮役の仲間とうまく連携が取れればと思います)
また『白虎』の巨体を活かし
敵の射線を塞ぐことで【壁役】として
登攀する仲間を守ります
ボク自身は『白虎』に騎乗
(他に希望する方が居れば騎乗して貰います)
【パラドクス通信】で仲間と連絡を取りつつ
「光使い」の応用で敵の光弾の特性を「看破」
『白虎』の周囲に敵の攻撃を反らす「結界術」を展開
『白虎』に「咆哮」を上げ、注意を引きつけつつ
大量に複製した『白雪』を「早業」「空中戦」「誘導弾」で操り
攻撃を行います
「いやー、よく集まったよね」
砲撃の轟音が響く中、長月・夜永(は普通の女のコである・g03735)は手を庇に、そんな感想を口にする。こくりと頷くカイ・オーベルト(アイゼンフント・g05787)も、メンバーの呼び掛けで集まった一人だ。
「俺達は囮として、派手に動こうか」
緋塚・ヤスオ(探偵という名のなんでも屋・g01581)の言葉に、こくりと頷く。
囮役。夜永、カイ、そしてヤスオの3者が務めるのは、フローラリア防衛要塞の攻略に於ける陽動だ。派手に攻撃を行い、防衛に徹するトループス級クロノヴェーダ『アルルーナ』の気を引くことで、他班――飛翔班と地上班の攻撃負担を減らしていく、それが役割になる。
「クロノヴェーダの反撃に空間は意味を為さない。遮蔽も同じく、だ」
故に、反撃を受けることは必至だと、カイは呟く。彼のシールドも、何処まで役に立つかは検討付かなかった。
「怪我だけはして欲しくないな、とおじさん的には思うわけだが」
「極力、気をつけるよ!」
ヤスオの言葉に応える夜永は、水蒸気の虎を生み出しながら、敵に視線を送る。
巨木の遙か情報にある要塞は、既に枝葉から無数の煙を吐き出している。先発隊としての砲撃は、やはりクロノ・オブジェクトと化した枝や葉っぱ、蔦に遮られ、有効打となり得なかったようだ。
「反撃は致し方ないと思う。けど、それに対抗する手段もあるよ」
その為に皆が集まった。一人一人の技能は籠城戦を決め込むクロノヴェーダに対してさほど通じないだろう。だが、復讐者達が力を併せれば、パラドクスは、そして残留効果は相乗効果を生む。その組み合わせは、いつしか、破城槌の如く、砦への攻略の足がかりとなるだろう。
「さて、行こうか。白虎」
サーヴァントならぬパラドクスの生成体は呼び掛けに応えてくれるものではなかったけれども。
彼女の耳には、彼の咆哮が届いた気がした。
「――ッ! また来たよ!」
「大丈夫。ただの攻撃ならば――」
幾許かの沈黙の後、再度の砲撃。だが、アルルーナ達は大騒ぎしたモノの、直ぐに持ち場に戻り、反撃を行う。
激しい攻撃は、パラドクスによって紡がれたモノ。
即ち――。
(「敵も本気で来たと言う事か」)
この砲撃を皮切りに、敵は本腰を入れた戦いを仕掛けてくるだろう。
ならば、それを止めればフローラリア側の勝利。そして、その為のこの要塞群。その為の自分達だ。
故に『虚妄の楽園』ダチュラは勝利を確信し、仲間へと檄を飛ばす。
「この攻撃を凌ぎ、僕たちは勝利する!」
「あいよ。大将!」
部下達の陽気な声が、今は頼もしかった。
「被弾! ……すまない」
「大丈夫。掠めただけだよ!」
光弾を受け、夜永が表情を歪める。流石クロノヴェーダだと呻ってしまう。枝葉の遮蔽や急遽生み出した塹壕、そして、優に数キロはありそうな空間そのものを無視し、夜永を狙撃してきたのだ。覚悟していたとは言え、思わず感嘆してしまう。
「こちらも毒の鱗粉を受けている。成る程、これが防戦に徹するクロノヴェーダか」
カイがぺっと吐き出した唾液は緑色に染まっていた。
一筋縄でいかないのは折り紙付きだ。攻城戦は防御側の10倍以上の戦力が必要と言う言葉もあるが、成る程、と思ってしまう。
「戦国時代の話だけどな」
こちらも光弾を受けたためだろう。うっすらと残る火傷痕に応急処置を施しながら、ヤスオが呟く。近代兵器のある現代戦、或いは逆説連鎖戦に於いて、その考え方は異なるだろうが、その見方だけは知っていても損は無いと薄ら呟く。
「だが、俺達は俺達の役目を果たした。見ろよ」
砦が黒い煙を上げている。ヤスオの銃撃が、カイの砲撃が、夜永の氷撃が、それを引き起こしたのだ。
ここまで敵に損害を与えれば、後は味方が何とかしてくれるだろう。
「まだまだ行くよ! 敵の手を休めさせない!」
「おう!」
「了解」
夜永の声に返ってきたのは、二人の豪胆で気骨に溢れた掛け声だった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【セルフクラフト】LV1が発生!
【フライトドローン】LV1が発生!
【操作会得】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【先行率アップ】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
天夜・理星
…?
まだ終わってなかったんだ、あの要塞。
でもこれを攻略すれば、上手くいきそう。
じゃ、やりますか。
事件は世界を書き換え直し終えるまでが事件だからね。
燃ゆる聖剣、焔よ揺らめけ。
ただ光学迷彩を敷くだけであちらさんを崩せるのならそれがいいんだろうけど、【ヨアケ】のみんなで協力すればもっと可能性が広がるはず!
だからアタシは地上班。
まず飛翔班のみんなを到達させたい。
パラドクス通信やフライトドローンをお借りして、敵からの攻撃に飛翔班は勿論、地上班のみんなが耐えられるように頑張ろう。
んで、アタシもフライトドローン使って登るから。
登り切ったらこのパラドクスで敵たちを斬り裂いていこう!
さあ、上手くいくかな!?
百鬼・運命
【ヨアケ】で参加
基本作戦
・飛翔組と地上組による同時侵攻
飛翔組は【エアドローン】を盾や足場に接近。
地上組は大木の幹に【セルフクラフト】で壁をはやし、足場にしながら木を登る(壁がはやせない場合はドローンを足場に)
飛翔組と地上組は【パラドクス通信】で連携、お互いに接近を支援する
地上組で参加。長月さん(g03735)はじめとして【ヨアケ】以外の参加者とも連携
【完全視界】で参加者の視界を確保し、班のやや後方で【光学迷彩】で姿を隠して登りながら、『バーサタイルライフル』を榴弾発射機にして『マルチグレネード』で煙幕を張ったり、妨害に近づく敵を爆破
場合によっては『自在帯』をウィンチにし登る事も
絡みアドリブ歓迎
眉立・人鳥
アドリブ絡み歓迎
【ヨアケ】で動く
俺は地上班に参加、飛翔班が突破予定の巨木付近にドローンを展開した後
完全視界・光学迷彩の範囲内から出ないように、運命や蛍達と一緒に動くぜ
やばい時はフォロー頼むわ
パラドクス通信を繋いで姫恋達、飛翔班の指示通りに操作して
ドローンをうまく盾や足場にする。サポート出来る様に頑張らないとな
俺のドローン捌きを見せてやろうじゃねえか
さて、操作だけしてる訳にはいかねぇ、俺も登る必要はある
蛍に続いて、強化魔力糸を枝から枝に伸ばして登頂を目指すか
ヤバそうなら、同じくセルフクラフトやドローンを利用して行くぜ
無事、飛翔班と合流出来たらアイネに協力して貰って災禍を敵にぶちかますとしようか
白水・蛍
アドリブ/連携歓迎
【ヨアケ】地上班で参加。
適宜残留効果を使用。
下から【完全視界】で様子を確認し、【パラドクス通信】で味方と連絡を取りつつ、飛翔班が登るのをまず手伝います。
【光学迷彩】で隠れつつ【フライトドローン】をうまく操作いたしましょう。味方の盾や足場になるよう操作いたしましょう。
まあ、私は眉立さん(g02854)のフォローですけど。
運命さん(g03078)とも協力しつつ、ドローンの操作をしていきましょう。
登る際は【セルフクラフト】や【フライトドローン】を足場にして登りましょう。
無事、飛翔班と合流し、パラドクスを使用します。
我が声は雷をも呼びます。落ちよ雷!!
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
【ヨアケ】で参加
連携、アドリブ歓迎
残留効果は相互活用
俺は地上班、パラドクス通信で連携
完全視界、他の効果も使用可能なら活用
仲間と【セルフクラフト】を共有し増幅
コンクリート壁を、巨木の幹や枝の、程良い間隔に手分けして設置
狙撃の遮蔽物・身を隠す場所・足場として巨木を登る
最初に木に設置可か確認してから。不可なら地上で縦に高く積み遮蔽物を建設
登攀にはフック付きロープを使用か、飛翔可能なら跳ねるように速やかに移動
フライトドローンを展開し、両班の足場に
囮や遮蔽物にも利用し、移動中の攻撃を回避・阻害
一人でも多く敵陣に到達するために臨機応変
戦闘は魔力障壁とパラドクスの盾で防ぎながら攻撃
他の仲間の接近する隙を作る
ネリリ・ラヴラン
今回は【ヨアケ】さんにお邪魔するよ。
わたしは地上班だね。
【セルフクラフト】を重ねて使える壁を増やして、足場を作っていくよ。
できるだけ先に上の方の壁を作って、遮蔽物にしながらが理想だわ。
登る時は【飛翔】が得られていたら足場の間を飛んで渡っていきたいね。
無理だったら素直に登るよ、辛いね。
一番大事なのは、倒す為のパラドクス、を持ち込んでる仲間を登らせることだよ。わたしは先行気味に登って、敵の攻撃に対して【高速詠唱】で”常闇の帳”を展開するわ。自動反撃はたぶん当たらないし、防いだらすぐに【連続詠唱】で次の詠唱準備ね。
なお自身が狙われるのが一番守り易いから迷彩は使わないよ。
アドリブと連携は大好き。
砲撃の音は続いていく。フローラリア達の砦と、復讐者達の戦いは、まだまだ半ば。折り返し地点もまだまだ先、と言った処であった。
「燃ゆる聖剣。焔よ揺らめけ」
その中で施された天夜・理星(復讐の王・g02264)の【光学迷彩】は、復讐者達への狙撃を減らす事に成功したようだ。目に見えて地面や木々など、身を隠す障壁を叩く光弾の数が増えている。
「障壁もバッチリ。……成る程。これが残留効果の連携かぁ」
ネリリ・ラヴラン(★クソザコちゃーむ★・g04086)による【セルフクラフト】も健在だ。視認性を弱め、更に障害物で敵の有効打を減じていく。複数の残留効果のお陰か、今この瞬間、フローラリア達が生み出す光弾は、彼女達へと届きはしない。
ならば、と思う。今頃、フローラリアの防衛要塞群ではどんな騒ぎになっているのだろう。想像しただけで、クスリと笑みが零れてしまった。
「とは言え、反撃を全て防げる訳でも無いしな。そこは要注意だ」
囮班と同じ台詞を発したのは、眉立・人鳥(鳥好き兄ちゃん・g02854)である。だが、皆との協力で、残留効果による防御の構築は完了している。効果に充分期待出来ると、弾む声はそれを告げていた。
「ともすると、相手が何も対策していないことが気になりますが」
「いや。対策しないと言うよりも、対策そのものが出来ないのでは無いかと思う」
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)の疑問に、応えたのは百鬼・運命(人間のカースブレイド・g03078)だ。
「時先案内人の言葉を借りれば、敵対するクロノヴェーダ、例えばドラゴンのアヴァタール級以上が群れで襲ってくることは無いと断じているようだ。つまり、複数のパラドクスが砦を強襲する、そんな事態は発生しないと言う事だろう」
「確かに、複数名で行動するのは私たち復讐者達の特権みたいな処もありますが」
それは、白水・蛍(鼓舞する詩歌・g01398)の言葉だった。
自分の言葉に思い当たることがあったのだろう。蛍は更に言葉を続ける。
「そして確かに、クロノヴェーダのパラドクスに残留効果は見受けられません。それこそ、私たちの特権の様に」
そう考えれば、残留効果を有効的にさえ使う事が出来れば、クロノヴェーダはそれを防ぎようがないのでは?
彼女の言葉に、運命は満足げに頷く。彼の見出した結論も、彼女と同じ物であった。
「何にせよ、今回に限って言えば様々なパラドクス――とりわけ、残留効果が有効的に働くよう、皆で知恵を出し合った。この地上班のみじゃない。囮班も、飛翔班とも連携を取ること含め、やれることはやっている。だから、必ず勝てる」
そう断言した。
その彼の言葉が本当かどうか。
その解は、あと少しの時間で、示されようとしていた。
「我が声に応えて来たれ、落ちよ雷!」
蛍の声に呼応し、天からの霹靂――落雷が巨木を襲う。ぱらりぱらりと砦から落ちる影は、運に恵まれなかったトループス級か、崩落する外壁か。
この距離で真偽の程は付けようもなかったが、どちらでも大差は無いと、彼女は断ずる。どちらにせよ、敵の戦力を削っているのだから。
「よし、行くぞ!」
掛け声は人鳥から発せられた。そして、彼を先頭に、復讐者達は駆け出して行く。勢いそのままに巨木に取り付いた彼らは、巨木の肌を足がかりに、するすると上昇していった。中には登攀ではなく、フライトドローンに捕まり、空へと駆け上がる者もいる。何れも、その速度は地表と変わらないと錯覚するほどに、速い物であった。
そして、進軍の刹那、破砕音が彼らの前で広がっていく。それは運命の張った煙幕であった。
「一応、視界を塞いでみるけれども……」
だが、槍衾の様に伸びた触手達は、煙幕の影響を受けた風も無く突っ込んでくる。やはり、当初の考え通り、残留効果以外の手段は気休めにしかならないのだろう。
「成る程。つまり」
「例えば、幸運頼みで突っ込むとか言っていたら、格好の的だったってワケね」
理星の台詞は、あらぬ方向へと流されていった触手達を見送りながら、紡がれていた。
触手を受け流したのは、ネリリとエトヴァによって生成された壁だ。巨木の幹に、むしろ、空中そのものに生み出されたそれは、盾として復讐者達を守ってくれていた。また一つ、また一つと進路上に障害物を生成し、アルルーナ達の攻撃を妨害していく。
防壁も然る事ながら、出現した触手の全てが復讐者を捉える事が出来ていないこともまた、彼らへの攻撃を減じている理由であった。触手の一部は幹を削り、空を削り、枝葉を削り、引っ込んでいく。理星の付与した聖剣の加護により、復讐者達の捕捉そのものを失敗しているのだ。
「これで、こちらに引きつけることが出来れば……」
そして、ネリリは空を仰ぐ。敵の攻撃が全て、自分達へと集中していれば、後は飛翔班らが上手くやってくれるはずだ。
だが、もしもそれが叶わない場合は――。
あまり悪い想像はしたくなかったが、全てが自分達の思い通りにならない可能性の存在も、彼女は理解している。飛翔班の吶喊が叶わなかったとき。その時こそは。
「私たちがそのまま乗り込み、砦を攻略します」
フライトドローンに掴まり、空を飛ぶ蛍が零す言葉は、決意に満ちた物だった。
「ああ。そのつもりだ」
故に、このまま進軍を続けると、運命は呟く。
手にした狙撃銃で触手らを弾き落としながら向ける視線は、巨木のその先、要塞そのものへと向けられていた。
「そうですね。むしろ、このまま俺達も乗り込んだ方が都合良いだろう」
全てを託すわけでも無く、全てを皆で分かち合い、協力するために。
毒花粉除けにと、守護天使の盾を展開するエトヴァの言葉は、とても頼もしい物であった。
「そうだね。そのつもりで行くよ!」
頷き、ネリリは漆黒の帳を形成する。光すら通さない闇の帳は、敵の視覚を防ぎ、毒花粉の砲撃を明後日の方向へと導いていった。応戦する魔力弾に、砦を守るアルルーナ達が数体、撃ち抜かれ、倒れていく。
「じゃあ、決まりだな」
仲間達の言葉を受け、人鳥がにぃっと笑う。
その視線が捉えたのは、遙か空を飛ぶ仲間の姿だ。挙動を読めば、通信を使わずとも彼女が何を行っているかは判る。おそらく、それは彼女からも同じだろう。ならば、自分もそれに応えるだけだ。
「凶夢に囚われ、大禍に抱かれよ」
その両手から紡がれたのは、無数の魔力糸だ。張り巡らされた蜘蛛の糸の如くアルルーナ達を絡め取り、動きを捕縛していく。
「――っ?!」
そんな彼女達へ無数の槍刃が飛来。膾斬りにされるトループス級達の悲鳴だけが、砦の中へと木霊していく。
「さて。ここまでやってきたわけだけど。……おや。やっほー」
理星の足が止まるのと、バササと派手な音が砦に響き渡るのは同時だった。枝葉を砕きながら、飛び込んでくる影は4つ。思いがけない派手な登場に、思わず苦笑が零れてしまう。
今、此処に、地上班と飛翔班の二班は合流を果たしたのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【光学迷彩】LV1が発生!
【完全視界】LV1が発生!
【フライトドローン】がLV2になった!
【パラドクス通信】LV1が発生!
【セルフクラフト】がLV3になった!
効果2【ダブル】LV2が発生!
【フィニッシュ】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】がLV3になった!
メルキディア・セデクリエル
アドリブ・連携歓迎
【ヨアケ】のメンバーとして行動
狙撃態勢が万全な敵方、ならばこちらは即席で防御壁を立て方がいいかな?
周囲の地形を鑑みて出発点の周囲からフォートレス・パンツァーを展開。
更にパラドクスの城壁と【セルフクラフト】による障害物兼足場をランダムに打ち建てる。
アルルーナの緑死病の花粉は城壁のバリアで跳ね返して対処すれば何とかなるかな?
パラドクス通信で共有、連携をとりつつベイルマウアーを持って囮を兼ねて飛翔。
フォートレス・パンツァーの起点にもなるから壁登り組の盾役になれるはず。
後は皆の攻撃にうまくつながれば…!
桜・姫恋
連携・アドリブ歓迎
【ヨアケ】として参加。
地上班と飛翔班に分かれて要塞突破を目指す。
私は飛翔班として地上班が出してくれたフライトドローンを足場や盾として使いながら【飛翔】しながら敵要塞を目指す。【パラドクス通信】を使い地上班と情報共有しながらフライトドローンを出す位置などを指示し効率良く進めるようにする。
ある程度飛翔班が登ったのを確認したら地上班が登るのをサポートする。
地上班への接近があれば上から魔弾にて迎撃し地上班をサポートする。
皆が登る邪魔はさせないよ!
地上班と合流したら《連撃魔法》と《連射》を組み合わせ魔弾の雨を降らせながら一気に攻撃をする
アイネリス・レナリィ
【ヨアケ】で参加
アドリブ絡み歓迎
飛翔班担当
【パラドクス 通信】で連携を取りつつ【飛翔】で上昇
【フライトドローン】を盾あるいは足場として利用
味方がセルフクラフトやドローンを足場に登っている隙を潰すため、味方と共有した敵の位置を確認
攻撃が来そうな方向へ火炎燐や槍刃を投射し【制圧射撃】で牽制して敵の攻撃の頻度を下げる
登って来る味方の補助のため【念動力】で引き上げることも視野に入れておく
ある程度接近出来たら味方の援護のため先行、【逆巻く流星】で攻撃を仕掛けます
地上班と合流後は人鳥さんと連携して敵を圧殺
トバリ・ナイトライト
【ヨアケ】
として行動です
飛翔組として、空を飛んで敵要塞へと接近を試みます
仲間と一緒に【飛翔】を用いて囮役を兼ねながら進みます
仲間の【フライトドローン】【セルフクラフト】を盾にしつつ、戦闘知識で光弾の攻撃を予測しながらなるべく被弾の少ないよう立ち回ります
敵からの攻撃があれば、発射ポイントからある程度の敵位置は掴める筈
【パラドクス通信】を用いて、仲間に情報共有を行い、敵配置の把握、及び安全確保に努めます
敵の姿を視認できるほどまでに接近戦が可能になればこちらのもの
パラドクスを用いて一気に突っ込み、アルルーナを蹴散らします
「中々に苦労させられましたよ……ですが、それもここまでです!」
空を飛ぶ。
空気を斬り裂き、森を斬り裂き、復讐者達の身体は空へと駆け上がっていく。
全てを後方へと置き去りにしていく爽快感に、桜・姫恋(苺姫・g03043)はふふりと笑みを形成した。
(「まさか、こんなに人が集まるなんてね」)
呼び掛けた本人が一番驚いているのは内緒だ。それだけの影響力が自分にあったのは喜ばしいことか、照れ臭いことか。
「仲間って良い。そんな事を考えている?」
「ちょ、ちょっと、メルキディア?!」
メルキディア・セデクリエル(閃機術士のエンジェリアン・g03132)の悪戯っぽい言葉に、目を白黒とさせてしまう。時折、ユーモアを交ぜる彼女のフリーダムな言動に、少しドギマギしてしまった。まったく、心臓に悪い。
「しかし、これでこの砦が攻略出来る。それもこれも、皆さんのお陰です」
トバリ・ナイトライト(透明の黄昏・g00064)の呟きは力強かった。故に是と頷く。その為に皆が集い、力を合わせている。それはとても心強く、そして嬉しかった。
「さて。それでは行きましょう。皆の努力を無為にしないためにも」
アイネリス・レナリィ(黒鉄の魔女・g01781)の声は、更なる加速を皆へともたらした。
時は来た。今こそ、フローラリアの要塞を攻略する時だ。
光弾が、触手が、そして毒花粉による霧が復讐者達を襲う。それらが空飛ぶ四者を叩き落とそうとしている事は、もはや疑い様はなかった。
「大地の城壁に守護天使の護りをッ!」
それらを全て受け止めるのは、メルキディアが空中に突き立てた対多用の大盾だ。同時に広がった光壁が仲間を包み、着弾と共に爆発を引き起こす。
「大丈夫。この防壁は私だけの力じゃない」
彼女一人では此処までの障壁を生み出すことは出来なかっただろう。囮班が、地上班が紡いだ残留効果達が皆に力を与えてくれる。それが嬉しく、そして誇らしかった。
「地上班も進軍を始めたようですね」
トバリの声に導かれるように視線を動かせば、巨木の根に小さな影の如き彼らが取り付いている姿が目に飛び込んでくる。そのまま巨木をよじ登り、或いはフライトドローンを足がかりに、砦を攻め入るつもりだろう。
そして、更に視線を動かす。その先では、囮班の三名が砦と撃ち合いを続けていた。空間や時間すらを超越するのがクロノヴェーダの常とは言え、囮班の攻撃を無視する事は出来ない。その攻撃は必ず、自分達に福音をもたらす筈だ。
「多少強引にでも突っ込みましょう」
「敵の攻撃は全て弾き飛ばすわ」
アイネリスの言葉も、メルキディアの頷きも、全てが頼もしい。
故に、姫恋はびしりと砦へ指を突きつける。それが、今、彼女の為すことであった。
「じゃあ、突撃! 地上班を援護しつつ、砦へと飛び込む。砦で皆と合流しよう!」
彼女の宣言に仲間達は応と頷く。
「大将! 来た、来た、来たっ。きゃぁぁぁぁっ!」
目の前で急所を貫かれ、アルルーナの一体が屠られていく。応戦に光弾を撃つ仲間も、しかし、同じく斬り裂かれ、倒れていく。
「くっ」
攻撃主へと視線を送る。空を飛ぶ男サキュバスの閃光は、絶えず煌めいている。彼だけではない。天使が、女サキュバスが、そして人間が空を飛び、この砦を目指していた。
「大将! 下からも来るよ!」
「砲撃が止まないよ! 大将!」
「大将!」
「大将!!」
仲間の叫びは、しかし、次第に消えていく。次々と屠られ、その命を散らしていくのだ。
「あ、ああああっ」
苦怨に満ちたダチュラの叫びは、だが、何処にも届く事は無かった。
「これからは逃げられないよ!」
姫恋の魔弾は防御に立つアルルーナの数体を貫き、地面へと叩き落としていく。
(「これで、砦の守りはかなり削った筈だけど」)
だが、油断は大敵だ。トバリの斬撃もトループス級を梳るのには成功している。そして何より地上班からの攻撃や囮班からの遠距離攻撃は、それだけの戦果を充分に残している。
ならば――。
「姫恋さん。纏めて吹き飛ばすわ。そうしたら――皆で吶喊しましょう」
その切っ掛けを生み出すと、アイネリスが豪胆に頷く。その言葉で肚が決まった。どのみち、このまま空を旋回しておいても、徒に時間を消費するだけだ。ならば、覚悟を決めるのも大事だろう。
「みんな!」
トバリもメルキディアもこくりと頷く。二人も思いは同じであった。
空中で体勢を整えたアイネリスはすうっと息を吸い、詠唱と共に指を、身体を揺り動かす。その所作はおそらく――。
(「きっと、貴方なら判るはず」)
それを信じて、詠唱を紡ぐ。
そして、それが為されたのは刹那の後であった。
砦を守るアルルーナ達が動きを止めたのだ。悔しげに口元が結ばれているのは、その身体が何かに絡み取られた為だろう。
「波打ち、追い立てろ」
雨の様に降り注ぐ槍刃が、そのアルルーナ達を貫き、消失させていく。身を捩り躱そうとした者も例外ではない。追い縋るように軌道を変え、斬り裂いていく。何度も。何度たりとも。
「いくよっ。みんな!」
姫恋の号令と共に、四者は空気を蹴り、砦へと吶喊していく。その進路を妨害する物はただ一つ――砦を守る無数の枝葉のみで在った。
ぐしゃりと音がした。ひしゃげる音がした。破砕音を後方に置き去りにし、彼女達は飛び込むように砦へと突っ込んでいく。
「……おや。やっほー」
重なるように飛び込んだ彼女達を迎え入れたのは、今し方辿り着いたばかりなのだろう。そんな軽快な言葉だった。
「みんな。無事で何より」
立ち上がったメルキディアが埃を払いながら、ふふりと笑う。
現状を端的に表す彼女の言葉もまた、彼女達を迎え入れたような軽快な言葉で。
それが今は何故か、心地良く感じるような気がした。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【セルフクラフト】がLV4になった!
【飛翔】LV3が発生!
効果2【ガードアップ】がLV4になった!
【ダメージアップ】LV2が発生!
【アヴォイド】LV1が発生!
緋塚・ヤスオ
「難攻不落ではなかったが手強かったぜ。さて、削らせてもらう。それが今の俺の役目だからなっ!」
相手にダメージを与え、他の味方が攻撃しやすいように相手の構えを崩すことを第一とする。被弾、ダメージは覚悟の上でだ。
蔦を含めた相手の動きをよく観察し、極力不意打ちを避ける。
味方が狙われているなら注意を促す。
「吸い取っているのは血か。ならくれてやるぜ!」
一撃離脱を狙われてもダッシュで距離を詰めて接近戦に持ち込む。
そして俺が無傷じゃなければ…ヤツを血を媒介とした霧で覆い、思い切りこの拳で吹き飛ばしてやれるだろうさ。
他者との連携、アドリブ歓迎
使える効果はすべて使用
そして、戦いは佳境へと移りゆく。
「ああ、ああああ、ああああ」
復讐者達の前に広がるのは、嘆きの歌であった。砦を上り詰めた復讐者達の前に立ちはだかる敵の名はアヴァタール級クロノヴェーダ『虚妄の楽園』ダチュラ。だが、復讐者達と対峙する彼は、身構えること無くただ、呻き声を零していた。
「要塞を攻略されたことが、そんなに不満か」
緋塚・ヤスオ(探偵という名のなんでも屋・g01581)は眉を歪める。
トループス級クロノヴェーダが排斥された事実に、ここまで嘆くアヴァタール級クロノヴェーダと言うのも珍しい。そして、その様子を目の当たりにして、心が痛まない訳でも無かった。
だが、元を正せば、このクロノヴェーダ達こそが簒奪者なのだ。歴史を奪い、世界を歪めた彼らに、同情する謂れは何処にも無かった。
「お前達は手強かったぜ。だが、削らせてもらう」
それが今の自身の役目と、ヤスオはナグルファルを逆手に構える。
たとえ茫然自失していても相手はアヴァタール級クロノヴェーダだ。警戒を解く理由はなかった。
「――こんな思いをするのなら、花や草に生まれたかった」
刹那。
紡がれた詠唱は、それだけの代物。だが、それに呼応して、無数の種子が、弾丸の如く復讐者達に降り注ぐ。
「っ?!」
散弾銃斯くやの勢いに、警戒していたヤスオですら被弾は免れない。肉が抉られ、痺れるような痛みが身体を、そして脳裏に刻まれるのを感じる。
「ここも楽園じゃ無かった。この楽園をお前達は蹂躙した。ならば、お前達を殺し、また、此処を僕の楽園にする」
「ああ。そうかい。ならば、俺はお前さんの楽園を否定する。お前さんはここで俺達に倒される存在だ」
そして、ヤスオは駆け出す。種子の弾丸に削られ、零れる血は彼にとって都合が良かった。
「……やったと思ったろ? だが、そうはいかねぇっ!」
赤霧と化した血はダチュラの視界を覆い、そして、重ねて繰り出されたヤスオの刃がその身体を抉る。対するダチュラもまた、ヤスオに取り付いた種子を発芽。瞬時に張り巡らされた根は宿主の血を奪い、体力を根刮ぎ削っていく。
「この世界を取り戻させて貰う」
「お前達はここで消えて貰う!」
互いの強い思いが、パラドクスと化して交差していった。
成功🔵🔵🔴
効果1【完全視界】がLV2になった!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
アイネリス・レナリィ
【ヨアケ】で参戦
アドリブ絡み歓迎
当然、合わせてくれると思っていましたよ。
理星さんは……この程度で屈する程ヤワでも無し。
我々はこのまま押し切りましょう。
接近戦を仕掛けるべく一気に肉薄
自分と人鳥さんへ向けて打ち込まれる攻撃は【制圧射撃】や【両断】で迎撃、相殺を狙い被弾を避けつつ接近
植え付けられた花は即座に【爆破】し毒ごと焼き払う
セルフクラフトの生成に合わせ更に追い込むよう【解き放つ応報】を発動
これは布石、仮に外しても後続が仕上げてくれるでしょう
誰も皆、いずれ死に生まれ変わる。
きっと美しい花にもなれることでしょう。
でも、それをお前に強いられる謂れはない。
悪いけれど、ここで断ち斬らせてもらうわ。
眉立・人鳥
アドリブ・絡み歓迎
【ヨアケ】で動く
流石アイネだ、バッチリだぜ!
……このまま合わせる。おうよ、必ず繋げるぞ!
いっその事、そんな風になれたら良かったのかもしれねぇが
完全視界、突撃。種が植え付けられようが、アイネを信じて前だけを見る
飛翔、捨て身。血が吸われようが、空を滑り、拳を強く握る
ドローン、強打。ドローンを蹴って更に加速、拳を振りかぶる
セルフクラフト、貫通撃。クラフトで相手の周囲に壁を生成、逃げ場を無くし、真眼で暴いた弱点を貫くために
怪力無双、真・超魔爆砕撃──俺の答えはこれだ
子供達の命を吸って生きてる俺が、美しい花になんざなれるわけねぇだろうが
ったく、本当に頼りになる魔女様だ。……ありがとう
百鬼・運命
【ヨアケ】で参加
前回から引き続き、ライフルを装備罠で隙を作りつつ狙撃するトラッピングで攻撃
精神攻撃(WIZ攻撃)はいつも通り、WIZパラドクスの呪詛返しを込めた呪術符で自動反撃するとして…って天夜さんが掛かったか。
フォローは…入っているけど、少し時間が必要かな。
前回はたいして役に立たなかった煙幕だけど…
「悪いけど今度はパラドクスだ」
【トラップ生成】マルチグレネードを設置すれば十分足止めになるはず、前回【完全視界】は活性化済みなんで、此方に視界への影響はなし。一人でやってるから連携というよりは連鎖とでもいうべきかね?
まあ嫉妬団の時の借りを返すためにも、復帰までの時間は稼がないとな
アドリブ絡み歓迎
如何に嘆きを装っても、それはクロノヴェーダ側の都合だ。逃がすつもりは無い。そんな選択肢は、復讐者達の前に存在すらしていないのだ。
故にアイネリス・レナリィ(黒鉄の魔女・g01781)は思いを、そして詠唱を紡ぐ。
全てを断罪し、叩き切る報復の刃を。
「崩れて、滅しろ」
全ては、因果の果てに。
アヴァタール級クロノヴェーダ『虚妄の楽園』ダチュラを襲う刃は鈍く、分厚く、そして巨大な物であった。己の身の丈を優に超える刃の強襲に、しかし、蔓を伸ばし、僅かな隙を生成する。
「――くっ?!」
同時に飛び退くも、しかし、全ての勢いを殺しきれない。刃に胸は裂かれ、幾多の草花が犠牲になってしまう。
「流石アイネだ、バッチリだぜ!」
そんな彼への追い打ちは、眉立・人鳥(鳥好き兄ちゃん・g02854)が繰り出す拳であった。
腹、顎、胸、頬、額。
往復する拳はその都度、派手な爆発を立て、ダチュラの身体を吹き飛ばしていく。比喩などでは無い。文字通りの爆拳であった。
身を捩り、逃れようとしても突き立てられる拳からは逃れられない。周囲を飛び交う無人飛行機が、そしていつの間にか生成された壁の群れが、ダチュラの逃げ場を完全に塞いでいた。
そして何より――。
「セット」
百鬼・運命(人間のカースブレイド・g03078)に敷かれた無数のトラップ群が、彼の行く末を封じている。個々の罠は非殺傷性の物で、ダチュラの身体を大きく傷つけるに至っていないが、しかし、それでも彼の銃弾と合間見て、ダチュラの身体を梳っていく。
「誰も皆、いずれ死に生まれ変わる」
アイネリスが言う。
彼女が紡いだ語句は歌のようにダチュラの耳朶を叩き、呪詛のように彼に染み渡っていった。
「誰も皆、いずれ死に生まれ変わる。きっと美しい花にもなれることでしょう。でも、それをお前に強いられる謂われはない」
悪いけれど、ここで断ち斬らせて貰うわ。
自身の言葉を体現する様に、再び刃が生み出していく。空中に現れたそれは一つ二つでは無かった。多重に重なった刃は、ダチュラの身体を断つべく、幾渡と彼へ振り下ろされる。
「子供達の命を吸って生きてる俺が、美しい花になんざなれるわけねぇだろうが」
相方の歌を、しかし人鳥は自嘲する。ああ、そうだ。もしそんな未来が来たとして、彼女は美しい華になるだろう。だが、自分は違う。
ならば、今はこの拳を、蹴打を振るうだけだ。何れ来るその時まで、悔いを残さぬよう、敵を討とう。彼女を守ろう。それを示すよう、激しい殴打をダチュラへと紡いでいく。
「ま、そうだね」
現在を捨て、楽園の妄執に逃げ込む敵に、掛ける情けなどない。故に、運命の銃弾はダチュラを貫き、打ち砕いていく。
三者の攻撃に晒され、それでもダチュラの身体は崩れ落ちない。
確かに彼が抱く想いはただの妄執かも知れない。だが、それでも、それこそが彼の存在意義だ。突き崩すことが容易ではないことは、復讐者達も理解している。
「でも、見逃すつもりはない。ここで倒す」
「押し切りますね」
運命の弾丸が、アイネリスの刃がダチュラを捉え、その身体に無数の傷痕を刻んでいく。
「超魔ッ! 爆砕撃ィッッ!!」
その顎を捕らえたのは人鳥の拳だ。吹き飛ばされ、勢いそのままに砦の壁を砕いた彼は、血とも植物由来の体液とも付かない液体を零しながら、それでも立ち上がる。
そして――。
「ああああああああっ!!」
吼えた。
木霊する雄叫びは獣じみた咆哮で、同時に、その身体から吹き上がってくる物があった。
「みんな、気をつけ――?!」
「ぐっ?!」
それは闇だった。それは毒だった。それは全てを奪う黒い意志だった。
「おいで。楽園へ」
ダチュラが放った最後の妄執が、復讐者を覆い、そしてその精神を蹂躙、侵蝕していく。
「み、ん、な……?」
呼び声は誰の物だったか。
ばさりと倒れる音が聞こえる。精神攻撃に抗おうと叫び、しかし、崩れ落ちる仲間の姿が目に映り、そしてそれを見届けた者もまた、パタリと倒れていく。
後に残されたのは荒い息を吐き、手足を震わせるダチュラ。
そして、地面に倒れ伏す復讐者達の姿のみであった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【建造物分解】LV1が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
【トラップ生成】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV4になった!
【ガードアップ】がLV5になった!
天夜・理星
【ヨアケ】のみんなと一緒!
さああなたはもう終わりd
…?
あれ、なに。
家族が、いる、友達も、いる…?
全員が戻ってきた夢…?
あ、なんだ顔もあるじゃん、名前も、
ああ、これってまさに、楽園の……
……あ。
聞こえる、聴こえる。
みんなの声が、歌が。
そう、夢なんていつでも見られる、
でもそれ以上に、今のこの瞬間が…一番、大事だもんな。
アタシにはある。
絆の力が、感情が…!!
使える残留効果は全て使用。
楽園の夢から脱して、感情の波をパラドクスでぶちまける。
…そのダチュラの可能性を根刮ぎ奪う、存在ごと消し飛ばす。
なあおい。
…楽園の青年さんのしてることは、もう捏造だよ。
王の道くらい、自分で決めさせてくれねえかな…!!?
桜・姫恋
他の人たちとの連携・アドリブ歓迎
引き続き【ヨアケ】の人たちと
さて、残すはあなた一人ね?
ちょっと苦労させられた分はあなたに返させてもらうわよ!!
でもその前に理星?しっかりしなさい!!今は目の前の敵に集中しなよ!と喝を入れる。その夢の中にあるものはあなたの理想かもしれないけど現実ではないわよ!
理星の目を覚まさせたところでたまには近接で斬りにいくのも楽しいわよね?
星桜灯月に《火炎使い》で炎を纏わせてダチュラに向かって【飛翔】で素早く斬りかかる。斬った箇所からは桜の花びらが舞い散る幻覚魔法をかけ敵が怪我を認識するまでの時間をズラしながら戦う。
敵の攻撃は結界術を自身に纏い弾く
使える技能や効果は全て使用
メルキディア・セデクリエル
引き続き【ヨアケ】の人達と
他の人達との連携・アドリブ歓迎
「私には、託されて受け継いだ夢がある。あなたの見せようとする夢は……解釈違いって奴よッ!」
大天使メルキセデクから託された"夢"を想い出しダチュラの毒を【浄化】し気炎を挙げてイオスラッガーで振り払い、切り込む。
「醒めない夢など無く、この現実は終わらせないッ!」
理星おーさま(g02264)、奪われたものは自分で取り戻してこそでしょ! そこはしっかりッ!
(敢えて半砕け口調で目を覚まさせてみる試み)
一旦距離を取りイオスラッガーを突き立て、とどめの一撃としてエーテリア・ブラスターを放つ。
貴方は既に植物でしょ…燃え尽きて、大地に返り眠りなさい。
白水・蛍
アドリブ・連携歓迎
【ヨアケ】で行動。
……あの時の夢、あの時に「あった」物。
ええ、あなたに従えばそれが見れるというのでしょう。
ですが、私は既に「夢」を見る方法を知っております。
故にあなたの手を借りずともその「夢」を見れます。
ですので、あなたのお力など必要ございません。
それは他の人も同じ事です!
聞きなさい。英雄たる王が起こした奇跡を称えし歌を!
英雄たる王の御業を!
……理星さん(g02264)の持つ技をお借りいたします。
貴女が持つ感情の力を。貴女が持つ絆の力を!
貴女を勇気づける為に!
貴女は英雄です。貴女は王です。それを称える歌を私は歌えます。
これは貴女の為の【英雄の凱歌】です!!
絆の力を今、此処に!
トバリ・ナイトライト
【ヨアケ】として行動
残るは僅か。あとは皆さんと連携してあのクロノヴェーダを倒せば良い
ですがその前に
理星さん
あなたの取り戻したい世界は、そこ――夢の中にあるのですか?
違うのならば、立ちましょう
そしてその夢を現実に取り戻す為に、戦いましょう
さて、同時に僕への攻撃の対処です
種を受け付けられないように、ダンスなどを用いながら回避します
【不意打ち】にはこちらも自信がありますから、その経験から動きを把握することも出来るでしょう
「残念ですが僕はそんなに立派な花にはなれません。ちょっと血の臭いが強すぎますから」
そしてにこりと笑いかけます
「仲間の想いに土足で踏み込んだこと、その愚かさを身体に刻んで差し上げます」
深い闇があった。
ダチュラによる起死回生の攻撃は、復讐者達の精神を侵し、そして破壊へと導いて行く。
嗤う彼の怨敵の姿と、そして、地に伏せる仲間達の姿。
そして、天夜・理星(復讐の王・g02264)の意識もまた、闇の底へと沈んでいった。
日差しは暖か。しかし、季節は一年で最も寒い冬の頃合い。そんな中、理星は新宿の街を練り歩いていた。
年中通して人間の流入が世界一を誇る駅は、今日も慌ただしく。
冷たいと評判の都会の人々は、しかし、歩む彼女に柔らかな笑顔と、優しげな言葉を向けてくれる。
「王様」
「王様」
「おうさま」
そこに家族がいた。友達がいた。仲間がいた。何もかもがあった。
(「なんだ、アレは夢だったのか」)
そうだ。誰が信じるだろう。世界は人類史改竄術式『刻逆』と呼ばれる禁忌の外法によって新宿だけを残して滅んだ等という与太話を。ああ、どうやら、私は長い間、夢を見ていたようだ。
笑顔を振りまき、人々の悩みに向き合い、そして願いを叶える。
在りし日の自分が、未だそこにいた。まだ、そこにいたのだ。
「おーさま!」
声が聞こえた。なんだい? と振り返る。それは確かにメルキディア・セデクリエル(閃機術士のエンジェリアン・g03132)の声だった。だが、振り返った先には誰もいない。ただ、闇のみが広がっていた。
振り返るなと、少年の声が囁く。
それ以上は問うなと、少年の声が叫ぶ。
「これは……?」
だが、理星は問う。問い掛けてしまった。闇に、世界に、そして、自分を覆う何かに。
「奪われたものは自分で取り戻してこそでしょ! そこはしっかりッ!」
叫びが薄氷を砕くように、彼女の心へと叩き付けられる。
「――っ?!」
夢を見ていた。夢を見ていた。夢の世界の中にいた。
そこには何もかもがあった。何もかもがあって、そして、……今は失われた全てがあった。
「……楽園から、抜け出したのか」
自身の身体を押さえ、憎々しげにダチュラが呟く。見れば理性だけでは無い。彼女より先に脱したのだろう。自身を叱咤したメルキディアの姿があり、そして。
「理星さん。立ち上がりましょう。あなたの取り戻したい世界は、夢の中にはない。夢を現実に取り戻す為に、戦いましょう」
トバリ・ナイトライト(透明の黄昏・g00064)の優しい鼓舞と。
「しっかりしなさい!! 今は目の前の敵に集中しなよ! 夢の中にあるものは貴方の理想かもしれないけど、現実ではないわよ!」
叩き付けるような桜・姫恋(苺姫・g03043)の厳しい一喝と。
「ええ。そうですね。あの夢は私たちの求める物。だけと、私たちが今見るべき物ではない」
静かな怒りを讃えた白水・蛍(鼓舞する詩歌・g01398)の姿があった。
ああ、そうか。彼らの言葉が呼び水となり、自身の意識が記憶の洪水へと飲まれていく。そして理解した。先程の光景はダチュラの見せた夢――自分の思い描く楽園の光景だったのだ、と。
「慣れし故郷を放たれて、夢に楽土求めたり、か」
理星は知っている。その現実を。辛く、悲しい崩壊した現状を、彼女はとうに理解している。
ただ、それでも、夢を見てしまった。悪魔の囁きに身を傾けたことは恥じることかもしれない。だが、抗えない夢の先に、仲間達の声を聞いたとき、それを悟ったのだ。
「夢はいつでも見られる」
大切なのは、今を生きること。今、この瞬間こそが、一番大事な時である、と。
「議決……刻限、解明」
抜き放ったのは聖剣。そして、可能性の波。理星の両腕は聖剣を掲げ、そして、真っ直ぐに振り下ろす。刹那、迸ったのは世界全てを覆うような白光だった。
「――?!」
「これが、創造の復讐。世界を作り替える私たちの光、だ」
光に斬り裂かれ、苦悶の表情を浮かべるダチュラへ、静かに告げる。餞のような台詞は、攻撃の宣誓でもあった。
「焼けて朽ちろ」
姫恋の剣が縦横無尽に走り、ダチュラを斬り裂いていく。炎が、桜の花弁が、そして何よりも彼に向けられた強い怒りが、ダチュラを梳り、破壊していった。
「その力、意思。すべて包み、消しましょう」
トバリによる超高速の一刀が、ダチュラを貫き、その身体を壁に縫い止めていく。身動きを取れず、ただ身を捩るのみの彼に、トバリは冷たく言い放つ。
「仲間の想いに土足で踏み込んだこと、その愚かさを身体に刻んで差し上げます」
紳士的な笑みは、しかし、破滅の脅威を含んでいた。
だが、その笑いにダチュラは何も感じない。――恐怖を覚える暇すら、彼に与えられなかったのだ。
「我が身に宿りし正義の天使よ。その力、お借りします! エーテリアブラスタァァァッ!」
エーテリア・ブラスター。メルキディアの必殺光線が、その身を焼いたからだ。身を覆う花弁が、蔦葉が、そして、己の身体自身も燃やし、そして、焼き尽くさんと炎の舌を伸ばしていく。肉が焦げる嫌な臭いが、砦の中に広がっていった。
「楽園を求めていると言ったかしら? でも、貴方の行く先にそれはない。既に植物と化した貴方は……燃え尽きて、大地に返り眠りなさい」
それは死の宣告だった。
彼女の言葉に、ようやくダチュラは表情を歪める。そこに広がるのは絶望、死への恐怖だ。
「僕は……」
「我が声に応えて降りよ。我はその御業を再現する者なり!」
独白に声が重なる。紡がれる蛍の歌は、彼が王と敬愛する英雄――理星を謳った物であった。彼女の聖剣の一刀が、妙技が、そして絆の力が、蛍の凱歌によって再現され、ダチュラの身体を斬り伏せる。
「なぁ。楽園の青年さんよ」
顔を上げた先、そこにいたのは自身の夢に取り込まれた筈の人間の姿だった。
「あんたの求める物は分かった。だが、あんたの見せた夢は、私の求める夢じゃない。あんな物は、あんたの紡いだ夢はもはや、捏造だ」
「そう、か」
ダチュラは震え、嘆息する。既にその四肢は身体を支える物ではなかった。蔦葉の触手のみが、何とか彼の身体を支え、理星と対峙させている。
「人間。貴方は……僕の楽園を振り払い、何処に行くつもりだ」
「そんなもの。決まっている」
そして、理星は聖剣を振るう。自身の全てを以て、この楽園の青年を斬る。それが、彼女の選んだ選択肢だった。
「私たちが征くのは王道だ。王の道ぐらい、自分で決めていくさ」
「……そう、か」
かすれた頷きが、ダチュラの末期の台詞となった。
刃を汚す彼の血を拭い去り、理星は周囲を見渡す。メルキディアが、蛍が、トバリが、姫恋が、そして、ここまで共にした仲間達が、彼女の顔を見上げていた。
理星は知っている。皆が、その時を待っていることを。
「――この砦は落とした! 皆! 勝ち鬨をあげよ!」
聖剣を掲げ、声高らかに宣言する彼女の言葉に、復讐者達の歓声が重なっていく。
難攻不落の要塞と言われたフローラリアの要塞砦は、今、ここに、陥落したのであった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴
効果1【活性治癒】LV2が発生!
【建物復元】LV1が発生!
【勝利の凱歌】LV1が発生!
【飛翔】がLV4になった!
効果2【ドレイン】LV2が発生!
【ダメージアップ】がLV5になった!
【ガードアップ】がLV6になった!
【反撃アップ】LV1が発生!