リプレイ
阿良々木・蘭
リターナーって何だろう
リターナーになったらまた戻ってこれるの
さよならだけどさよならじゃないのかな
さよならは別れの言葉じゃなくって再び会う約束の言葉なのかな
この世界のひとたちにとっては新たなる旅立ちなのかな
カデムのお友達のふりして旅立ちの見送りに参加
もう前とは同じようにはいかないのはわかっているのかな
おともだちの託された願いは受け取ったよ
こっそりリターナーの後をつけて死者の家に行って覗いてみる
見つかってもお見送りに来たって誤魔化すよ
寒くないようにわっふるを抱いてる
体が弱く、長くも生きられなかったカデムへの弔問客は多くなかった。
カデムを知っている少ない人々。
カデムのことは良く知らないが、両親と交流のある人々。
近所の人々。
カデムの知り合いのような顔をして、阿良々木・蘭(エデンズイノベイター・g02198)もその中に交じった。
(「リターナーって何だろう……リターナーになったらまた戻ってこれるの?」)
獣神王朝エジプトでは、死んだ人はリターナーとなるのだと言う。
けれど蘭が見るカデムは、ただの死んでいる子どもでしかない。
枕元に食べ物を供えるのに紛れてカデムの頬に触れてみたが、もちろん体温もなく冷え切っている。このカデムが動いたりしたら、蘭にとってはかなりホラーだ。
「帰ってきたら、今度は元気に遊べるね」
カデムに声をかける他の子どもの顔は、寂しそうではあったが、悲しそうではない。
もちろん泣いている子もいる。
だがそれは、永遠の別れを思わせるものとは違った。
何と一番似ているのだろう。
考えて思いついたのは、引っ越ししていく友だちとのお別れ会だ。それも、ちょっと良いところに引っ越ししていくようなニュアンスの。
(「この世界のひとたちにとっては新たなる旅立ちなのかな」)
この場にいると、自然とそう感じられる。
挨拶を終えると、蘭は外に出された。これから親しい人だけの夕食会があり、夜にはリターナーがカデムを迎えにやってくるが、それは一般の弔問客では立ち会えない。
迎えが来たらこっそり後をつけようと決めて、蘭はモーラット・コミュのわっふるを抱いて、物陰で待った。
成功🔵🔵🔴
効果1【託されし願い】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
ラズロル・ロンド
アドリブ可
死者の家同行は仲間に任せ
僕は身内の内情を知りたい
尻尾を体に巻付け寒さ対策
敬虔な信徒になりきり
身内に死の間際の者が居て
葬式未経験なので失礼とは承知で共に見送らせて欲しいと頼んでみる
忙しいだろうから率先して手伝い
親身になり生前の話を聞こう
復活とは言っても我が子の死が悲しく無いはずが無いだろうに
常識違いから不信を買わ無いよう
空気を読んで言葉を選ぶ
カデム君も元気になって戻って来ると良いですね…
話が聞けたら
・死から儀式までの流れ
・気の持ちよう
・ミイラ化はいつ?
・職人がいる?
・儀式の時間と内容
・リターナー化後の帰省頻度
・死者の家は他にもあるか
解る範囲で聞きたい
棺を運ぶ時はそっと離れ忍び足で尾行を
身内に死の間際の者がいるが、自分は葬式が未経験。身内をきちんと送ってやりたいから、失礼とは承知で手伝わせてほしい。
そんなラズロル・ロンド(デザートフォックス・g01587)の口実をどう受け取ったのか。カデムの両親はやや怪訝そうではあったが、手伝いを受け入れた。
実際、弔問客への挨拶などがあるから、カデムの両親は忙しい。
手伝うと言ったからにはラズロルは積極的に雑用を引き受け、快く立ち働いた。
「あとは何をすればいいですか?」
弔問客が一段落したタイミングで尋ねると、
「カデムと一緒に夕食を食べる会をしたら、お迎えのリターナーの方を待つだけよ」
との返事が返ってきた。この死体の状態のまま家から出すようだ。
「死者の家へと運んでくださる方ですね。死者の家はここから近いのでしょうか」
勉強しに来ているという名目があるから質問はしやすいが、怪しまれないように注意が必要だ。
「ここは一番近い死者の家からも少し距離があるから、運んでくださるリターナーの方にお手間をかけてしまうわね。あなたのお家は?」
「うちも少し距離があるんです」
ラズロルは適当にあわせて答え、カデムに目をやった。
「カデム君も元気になって戻って来ると良いですね」
母親は愛おしげにカデムを撫でると、ほんとうに、とほほ笑む。
「リターナーになれば、身体ももっと丈夫になって、いろいろなことができるようになるわ」
がんばってね、と母親はカデムに声をかけた。
「悲しくは……ないですか?」
「どうして?」
聞き返されてドキリとする。聞きたいことは多いけれど、常識の違いから怪しまれてしまったら困る。
「いえ……カデム君と離れることになるからと」
「そうねぇ。また会えるといいけれど」
母親はカデムの顔をじっと見たあと、ラズロルに向き直った。
「ごめんなさいね、ここからはカデムと特に関係のあった人だけの夕食だから……」
「いいえ、ありがとうございました」
「あとはお迎えの方に渡すだけだから、迷うこともないと思うわ」
立派に送ってあげてねと声をかける母親にもう一度礼を言うと、ラズロルはその家を辞し……身を隠してリターナーの到着を待つのだった。
成功🔵🔵🔴
効果1【友達催眠】LV1が発生!
効果2【アクティベイト】LV1が発生!
呉鐘・承李
【アドリブ・連携歓迎】
「死者の家……ね」
死体が運び込まれるという死者の家に胡散臭いものを感じながら、調査を行う。
極力気配を消しながら運び込まれる死体の後を追う。
他に一緒に尾行するディアボロスが居れば、行動に支障がでないのならば一緒に行動する。
死体が運び込まれた後、家の中に入れそうであれば、【狐変身】を用いて体の小ささを生かして率先して偵察を行う。
もし狐変身中にバレた場合、仲間との合流を優先する。
戦闘になれば、狐変身を解除して戦うが、脱出が最優先。
冰室・冷桜
ちゃぶっけ、気付かれんように潜入ーとかは苦手なんで
外の様子とか外から見た死者の家ってーのを探ったりしてみましょ
とりま、寒さ対策と隠れるように砂色っぽい布というかローブっぽいのを用意して頭から被っておきましょう
ばれないように家の近くで隠れつつ、リターナーが来たら後をついていくわ
んで、目的地についたらばだいふくを【召喚】
ちょっと離れたとこで物音を立たせて、気を惹かせますか
こうすりゃ、中に潜入するお仲間も少しは楽になるんでね
んで、御一行が中に入りましたら死者の家の周りを調べて―っと
どんな建物なのかとか周りに警備?とかなんか怪しげなエンネアドやらマミーがいないかだとか、外から分かることはしっかりね
御守・樹
防寒を兼ねて目立たない暗い色合いの外套かマントを着て葬列のあとをつけようか。
【忍び足】で音を立てないようあとをつけ、暗がりに身を潜めるように気を付けよう。
完全な暗がりに身を潜めるというよりは、多少灯りが揺らめく場所の方が紛れ込みやすいんじゃないかと思う。エンネアドの視力がどうなってるかはわからないが、人由来なら中途半端な明るさの時が一番不安定じゃないかな。
蛍光灯みたいな安定した灯りの元じゃあまり使えない手ではあるけど、これまで見てきた限りはそうではなさそうだ。
正直、調査とは名ばかりの好奇心なのは認める。だからこそその好奇心を【忍耐力】で抑え儀式の様子を【偵察】する事に専念しようか。
シアン・キャンベル
着込んでいこうか。彼等と同じ格好で
死化粧(エンバーミング)の在り方も時が違えば別物だろうな
脳か内臓、何方を大切に扱うのかも考えて視たいものだ
燃やすのか啄むのか埋めるのか、嗚呼、復活を望むならば文字(ロゴス)も要と言えよう。兎も角――神に仕える者として振る舞う思惟
何も成(や)る事は変わらない。私は最初(はじめ)から神の奴隷なのだ、秩序と平穏を唱えつつ死者への弔いを……
人々の意識を此方に向けたら『他ディアボロスへの合図』だ。どうか死体を追ってくれ
アイデアを撒くタイミングは総ての人々が『私』に集中したら、だ。夢か現か触られた脳味噌、心地良い冷たさに酩酊してくれ
書に記されたのは死者の名前か、アストラル
メルサンク・トトメス
アドリブ、連携推奨
オシリスを蘇らせたイシスの加護を願う
仲間と連絡を取り合う(【パラドクス通信】)
プロフェッサーは空から【追跡】をサポート。なんなら【偵察】も手伝ってもらうよ
今夜は冷えそうだ(【天候予測】)。デザートスーツを防寒仕様にしておいてよかった。リターナーって実は寒いの平気なのかな?
死者の家の中を覗く(【忍び足】)
神殿関係者がすべてクロノヴェーダに置き換わっているのみたいなので、自分がただのエジプトの神官だった頃の手続きと比較して【観察】する
古王国式か、新王国式か。そのどれでもないかも知れないね
会話の内容は【風使い】で聞き耳を立てる
逃げるときは【ジャンプ】や【グラップル】を駆使する
陽が落ちると、急激に気温が下がってくる。
頭からかぶっている砂色のローブを、冰室・冷桜(ヒートビート・g00730)は身に引き寄せた。
「冷えると思ったから、デザートスーツを防寒仕様にしておいてよかった」
メルサンク・トトメス(𓌸𓋴𓋹𓁐𓅝𓄠𓋴・g03837)が身に着けている服は、日差しや砂塵、昼夜の温度差への対応が施されている。
シアン・キャンベル(妖蟲・g01143)は現地の人々が夜間に着るのと同じような服装。御守・樹(目指すは无二打・g05753)は夜に溶け込むような暗い黒橡の外套を羽織り、と皆それぞれに防寒をしてきたから、待つ時間の寒さはそれほど気にならない。何より、この先どうなるのだろうという興味が、寒さに勝っていた。
そしてついに。
「あれか……」
近づいてくるリターナーを見定めようと、呉鐘・承李(永劫連環・g06193)は闇に目を凝らした。
リターナーたちは長細い箱状のものを運んでいる。
近づいてくると、運んでいるものが簡素な棺であることが分かった。
リターナーたちはカデムの家の扉を叩き、しずしずと中に入ってゆく。
そしてしばらくの後、再び棺を担いで外に出てきた。さきほどとは棺の重さが違うことが、リターナーの動作で分かり、シアンはふむと考える。
「棺に収めた骸(なかみ)。燃やすのか啄むのか埋めるのか、嗚呼、復活を望むならば文字(ロゴス)も要と言えようか」
シアンの呟きを耳に留め、メルサンクが答えた。
「リターナーにするんだから、燃やしたりはしないと思う」
「ふむ。死化粧(エンバーミング)の在り方も時が違えば別物なのだな。脳か内臓、何方を大切に扱うのかも考えて視たいものだ」
死をどう思い、どう扱うのか。場所、時代によって種々様々だからこそ、本質が現れる。ましてや、リターナーという蘇りの存在ある世界となれば、他所と異なる部分も多かろう。
「皆はどうか死体を追ってくれ。なに、私は最初(はじめ)から神の奴隷。万が一にも遺族に見とがめらることがあれば、平穏(ホテプ)と秩序(アザトート)を唱え心地良い冷たさのうちに酩酊させるのみ」
シアンの視線の先では、リターナーたちが黙々と……周囲を見渡すこともなく、互いに言葉を交わすこともなく、ただ淡々と棺を運んでいた。
「死者の家……ね」
リターナーたちの進む先にあるはずの場所を、承李はぽつりと口にした。
どんなところなのかはまだ分からないが、死体が運び込まれるという場所だから、なんとなく胡散臭いものを感じる。
「追跡は難しくなさそうだけど、見つからないようには気を付けましょ」
冷桜は足音を潜め、暗がりを選ぶように心がけてリターナーたちを追った。
満天の星空の下を、棺は進み。
やがて、リターナーたちは町外れの建物へと入っていった。
「ここ? 案外普通の建物ね」
死者の家という名称から想像されるようなおどろおどろしい建物ではないことに、冷桜は拍子抜けした。普段なら気にかけずにその前を通り過ぎてしまうだろう。
死体とリターナーたちを呑み込んだ建物は、ひっそりと夜の中に建っている。
そっと扉を押してみる。幸いなことに鍵はかかっていないようだ。
「中に潜入してみる? だいふく、手伝って」
冷桜はメーラーデーモンを少し離れた位置に行かせると、物音を立てさせた。建物内からは特に反応は見られない。
承李は狐に変身し、細く開けた扉の隙間からするりと身を滑り込ませた。
ややあって扉から顔を覗かせ、顎をしゃくる。
リターナーに聞かれる恐れがあるため声には出せないが、承李の様子から大丈夫そうとみて、メルサンクと樹も扉をくぐった。
冷桜はそれを見送ると、自分は中に入らず建物の周りを調べることにした。
周囲にエンネアドやらマミーがいるのではないかとの懸念から、1周目は十分な距離を取って遠目から観察したが、それらしき姿はない。
「……警備がいないって、あり得なくない?」
もう少し近づいて観察してみたが、やはり警備の姿はなく、建物にも特に気になる箇所は見当たらない。
明り取り程度の小さな窓がところどころにあるが、暗くて中の様子はよく分からなかった。ぐっと寄って覗きこめば、あるいは何かで中を照らしてみれば、中の様子が少しはわかるかもしれないが、逆に発見される恐れが出てくる。
あとは、中を調べているディアボロスたちに任せようと、冷桜は建物が見える位置で身を隠して待った。
●
扉から滑り込んだ部屋の壁際に、灯りがともされていた。
その灯りによって、棺が1つ置かれているのが見える。
蓋が開けられていたため、樹は中を覗いてみた。棺の中央部を除いた周りに、花や食べ物が置かれていた。花はまだ萎れていないから、カデムの棺なのだろう。
棺の横には、たたまれた服があった。
水音が聞こえてくるのに気付いたメルサンクは、次の部屋への扉を細く開け、中を覗いた。
いくつもの灯りに照らされて、何人ものリターナーたちが作業をしているのが見える。何の作業をしているのかはすぐに分かった。
裸にしたカデムの死体を洗っている。
丁寧に、丹念に。
頭の天辺から足のつま先まで。
洗うのに、1時間以上かかっただろうか。
それが終わると、きれいにされた死体は儀式台にのせられた。
わずかではあるが、台からは力が感じられる……クロノ・オブジェクトの一種であろうか。
儀式台の周りには、壷が4つ置かれていた。壷の蓋の部分は人や山犬などを象ってあり、4つともデザインが違う。
(「カノポス壷……」)
メルサンクは身を乗り出した。
それはミイラを作る際、臓器を収納する容器だ。
リターナーたちは慣れた手つきでカデムの腹部を切開すると、内臓を壷に収めるための作業を開始した。
体を洗浄するだけで1時間以上。
調査とは名ばかりの好奇心で参加した樹は、それだけで見学に飽きてきた。
ミイラ作成の観察はメルサンクに任せ、不安定な灯りのゆらぎを利用して、死者の家の内部を探ってみる。承李も樹について行き、狐の体を活かして偵察を行った。
自分で灯りをつけるとリターナーに発見される恐れがあるため、リターナーがともしている灯りと、小窓からのわずかな月明りだけが頼りだ。
作業をしている部屋の向こうには、リターナーたちが暮らしているのではないかと思われる区域があった。
それと……。
扉を開けたその先に、地下に降りる階段があった。暗くて先がどうなっているのかは見えないが、何か……嗅ぎなれない臭いが漂っている。
と、そのとき部屋に近づいてくる足音が聞こえ、樹と承李は慌てて身を潜めた。
部屋に入ってきたリターナーは、部屋に置かれている物品を整頓する作業をはじめた。当分の間部屋から動きそうにない。
その先の探索を諦め、樹と承李はメルサンクのところに戻った。
内臓を壷に収める作業だけでも半日ほど。そこからミイラが完成するまでは、もっと長い期間を要する。
ある程度で見学を切り上げると、彼らは死者の家から脱出したのだった。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴🔴
効果1【狐変身】LV1が発生!
【通信障害】LV1が発生!
【モブオーラ】LV1が発生!
【現の夢】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
【反撃アップ】LV1が発生!
【フィニッシュ】LV1が発生!
【ロストエナジー】LV1が発生!
【ダブル】LV1が発生!
加奈氏・コウキ
目立たないように、周りを観察し得た知識で周囲に溶け込む服装で参加。
敬虔な信者を装い、それを崩さないようにしつつ、怪しまれないようにすることを最重要とし行動。
何があっても上記事項を守り演技に集中する。
オベリスクに近づきすぎないように気を付けて行動。
怪しまれない、適度な距離を保つ。
可能なら、行動中に他人の話に耳を傾けながら、祈りの言葉などを学習して、いざというときの対策もしておく。
以下、心境など。
まずは前哨戦だ。
目立たない、怪しまれないことを最重要事項とし行動する。
例え目の前で何が起ころうとも、な。
そのことに対する復讐を行うのは、後でいい。
その代わり、その時になったら…。
遠慮なしで殲滅させて貰う。
ルクソール神殿には、今日も長い列が出来ていた。
遅々として進まない列にも、文句のひとつもあがらない。それは信仰のなせる業なのか、もふもふと行き交うモフィンクス、あるいは神殿入口に立つトートの存在があるからかもしれない。
「よく来たモフ~」
モフィンクスが声をかけると、信者たちから歓声がわいた。
「神もお喜びになるモフ~」
耳に心地よい言葉をかけてくるモフィンクスだが、加奈氏・コウキ(妖一刀流皆伝・g04391)はその目がしっかりと信者たちの様子を窺っているのを感じ取った。
殊更無視するのも、反応しすぎるのもまずいだろう。
コウキは周囲の信者の様子を観察し、自分もそれに合わせた。
信者が空を見上げれば見上げ、頭を垂れれば垂れる。祈りの言葉を耳にすれば、同じように唱えてみる。
信仰を持つ者にとっては自然なことでも、コウキにとってはなぜこんなことをしなければならないのかと思うことばかりだが。
(「これは前哨戦だ」)
武器をふるうことがなくても、これは戦いの一手目。
最重要事項は、目立たない、怪しまれないこと。例え目の前で何が起ころうとも。
そして手の届くところに来たら、遠慮なしに殲滅させるのだ。
一歩、そしてもう一歩。
神殿入口までにかかる時間はうんざりするほど長く、その時間をクロノヴェーダは信者を見極めるのに使える。
さりげなく視線をあげてオベリスクの位置を確かめると、コウキはまた一歩、距離を詰めるのだった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【腐食】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
冰室・冷桜
さって、引き続き本命のお仕事といきましょうか
まずは目立たねーように顔を隠せるフード付きのローブを用意して、羽織ってきましょ
日差し対策も必要でしょうし、目立たないためには丁度いいでしょ
で、信者さんの様子を見るためになるべく後ろの方に並んで聞き耳立てたり、周りを見て【情報収集】
うまーく話しとか行動を合わせられるようにネタを拾っていきましょ
ある程度、様子を把握したら【モブオーラ】【友達催眠】を発動して直にお話とか聞いていきますかね
首都の方は今どうなってんすかねーとか最近物騒な噂とか聞きますけど将軍様は何かされたりするのかしらーとかそういう世間話をしながら、敬虔な巡礼者を装うわね
列の後ろに並び、冰室・冷桜(ヒートビート・g00730)は信者の様子を観察した。聞き耳を立てて会話を拾い、信者たちの行動を頭に入れる。
特にこれをしなければならないというのはなさそうだから、おとなしく従順な様子で、周囲の人の真似をしていれば良いだろう。
「どこぞのテーマパーク並みの混雑っぷりね」
そう思って見ていると、行列の間を巡っているモフィンクスが、着ぐるみキャラクターにも見えてくる。列のお客様を退屈させないように愛嬌を振りまいて、一方で問題のありそうな人物をアトラクションに入れないようにチェックして。
笑いそうになった冷桜は、その表情をモフィンクスに見られないよう、日差しを避けるような仕草でローブのフードをかぶり直した。
のろのろとした列の進みに乗りながら、冷桜は近くにいる信者に話しかける。
「すごい人っすねー」
「ああ、これも神の御威光あってのことだな」
家族連れで来ている男性が誇らしげに答えた。
「首都の方は今どうなってんすかねー」
「そりゃあ繫栄しているさ。テーベのあの様子を繁栄と言わずに何を繁栄と言うんだ、ってぐらいにな」
胸を張る男性に、一緒に来ていた娘がこらえきれずにふき出した。
「お父さん、テーベに行ったことなんてないのに」
「なぁに、こういうことは派手に言っとくもんだ。知ってるか? テーベは美男美女ばかりで、雨の代わりに黄金が降るんだぞ」
「美男美女ばかりならお父さんはテーベには入れないね」
娘と母親は顔を見合わせて笑っている。
「最近物騒な噂とか聞きますけど将軍様は何かされたりするのかしらー」
冷桜が重ねて聞いてみると、
「神が統治している地に物騒な話などある筈が無い」
と父親は自信たっぷりに答えた。
正しい情報を知らない上、いい加減に答える一般人から話を聞いても益はない。
冷桜は適当に親子の話を聞き流しながら、列の流れにのって進んでいった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【通信障害】がLV2になった!
効果2【反撃アップ】がLV2になった!
ラズロル・ロンド
最近は警戒も強いしトートは特に用心深い慎重に行動しよう
レジスタンス時代を思い出しつつ
僕は敬虔な信徒になりきり
演技より立場が変わった自分を意識し
信徒として自然に振舞う
田舎から初めてルクソール神殿に来た信徒風に
目を輝かせながらモフィ様に頭を垂れよう
その艷やかに柔らかそうなモフモフ…まさに至高!
躊躇なく甘言が出るよ
潜入後はオベリスクの無い台座の魔力が何をしているのか調べに行くのは難しいか?
モブオーラで暗闇行動…出来たらやりたい
友達催眠で仲良くなったテーベ出身の信徒に
テーベの街はどんな所か一度行ってみたいと聞く
クフ王のご尊顔を見てみたい
などと夢を語って反応を見よう
信徒と共に移動の流れに乗る事を最優先
正直、偽神の敬虔な信徒なんてまっぴら御免蒙りたい。
だが、そもそもレジスタンスとして潜入するのは、主義の違う相手の只中なことが多い。嫌悪があれば演技は見破られてしまう。そんなときは演技ではなく、信徒となった自分を意識することで、装う相手になりきるのだ。
「神に祈りを捧げるモフ~」
やってきたモフィンクスに、ラズロル・ロンド(デザートフォックス・g01587)は目を輝かせた。
「おお、これがモフィ様、なんとお可愛らしい!」
その様子は、田舎から初めてルクソール神殿にやってきた信徒そのものだ。
「艶やかに柔らかそうなモフモフ……まさに至高!」
「もっふーん」
躊躇ない賛辞に気を良くしたモフィンクスが、サービスとばかりにラズロルの前で尻尾を揺らしてみせた。
そんなモフィンクスとのやり取りに、神殿入口に立つトートの視線が向けられ、すぐに逸らされる。モフィンクスへの態度でも、神への信仰を推し量っているのだろう。
移動の流れに乗りつつ、ラズロルの足は気になっているオベリスクの無い台座のほうへと自然と向かう。近づけたとしても、それをどう調べれば良いのかは分からないのだけれど。
のろのろと進む列の中、友達催眠の効果を使い、ラズロルは近くにいる信徒に話しかけてみた。
「どこから来てるの? へぇ、テーベからかー」
ルクソール神殿からテーベはそれほど離れていないので、テーベから来ている人を探すのにはそれほど手間取らなかった。
「テーベってどんな所? 一度行ってみたいな」
「そりゃあもちろん良いところだよ」
ぜひ来るといい、と男性は答えた。そう思っていてもいなくても、信者が列をなしているこの場では、当たり障りのない返答しかかえっては来ないだろう。
「行ったら、クフ王のご尊顔を見てみたいな」
こんなことを言っていいのかと探る、もの知らずの田舎者のような目で、ラズロルは男性の様子を窺う。
「初めて拝見したらきっと感動するよ」
その返事に淀みはない。男性は視線を前方へと移すと、神への感謝をこめて、祈りの言葉をつぶやいた。
大成功🔵🔵🔵
効果1【モブオーラ】がLV2になった!
効果2【フィニッシュ】がLV2になった!
御守・樹
死んでもリターナーとしてってなんだか変な感じだ。
リターナーって成長あるんかな。だからあの母親も「また」って言えるんだろうか…?
なんだろ、もやもやする。
人々に紛れるようにして、かつ【忍び足】【モブオーラ】の合わせ使用でなるべくオベリスクに近づくまでは穏便にしたいな。十分にパラドクスの威力も発揮させたいし被弾もなるべく避けたいとこだし。
バレたとしても【ダッシュ】で一気に近づきパラドクスでの攻撃を。防御機構があったとしても【貫通撃】【強打】で少しでも【衝撃波】を通して破壊の一手を。
受けるダメージは【忍耐力】でなるべく耐える。可能な限り破壊を優先したい。怪我とかその辺問題ではないし。
呉鐘・承李
【アドリブ・連携歓迎】
残留効果の狐変身を用いて、狐になり他ディアボロスに引き入れてもらってオベリスクに近づく。(肩に乗る、服に隠れる、荷物に紛れる等)
オベリスクに攻撃を仕掛ける時点で狐化を解除し攻撃に加わる。
【オベリスクの至近距離まで近づけた場合】
多少の妨害は厭わずに、全力でオベリスクを攻撃する。
【オベリスクとの距離がある場合】
一緒に行動しているディアボロスが居れば、そいつが近づく援護を行いながらオベリスクへの距離を詰める。
また、援護を行ってくれる場合は一気にオベリスクまで距離を詰める
加奈氏・コウキ
頃合いか。
そろそろ本命の行動に移るとしよう。
まずは味方が動き出し、『ルクソール神殿のオベリスク』を攻撃し始めたら、続いて俺も動く。
狙いはもちろんオベリスクのみ。
他の敵には目もくれないが、さすがに攻撃を受け続けるわけにはいかない。
敵の攻撃を回避しつつ、投擲用ナイフに具現化させた復讐の刃を、遠距離から投げつけて、オベリスクを徐々に攻撃していく作戦だ。
敵の攻撃をかいくぐる→、隙を見てオベリスクへ攻撃、の繰り返しとなる。
味方との連携重視。
声を掛け合い、オベリスクの破壊を第一とする。
迷惑行為などは行わない。
本当はクロノヴェーダを先に殺してしまいたいが。
今回は後にとっておく。
まずはオベリスクの破壊優先だ。
じれったくなるほどの速度であっても、列は確実に前へ前へと進んでゆく。
クロノヴェーダの目に留まらぬように、周囲の人と同じように足を運びながら、御守・樹(目指すは无二打・g05753)は物思いに沈んでいた。
もやもやと引っかかっているのは、ここに来る前に訪れた死者の家のこと、そしてそこに子どもを送り出す際の母親の態度。
(「死んでもリターナーとしてってなんだか変な感じだ……」)
樹の知る死は、そこで人生が終わる。だが、リターナーという存在がある獣神王朝エジプトでは、死は終わりではなくその先がある。それが幸せなのか不幸なのかは分からないが、違和感がこみあげてきてすっきりしない。今後調査を進めてゆけば、腑に落ちるときが来るのだろうか。
考えているうちに、オベリスクが近づいてくる。それは入口にいるトートに近づくことでもあり、モフィンクスの数が増えてくることでもあった。
ディアボロスはディヴィジョンの一般人に違和感を与えにくいが、それはクロノヴェーダまでは及ばない。
トートが首を傾げ、ディアボロスのいる方を指した。モフィンクスがまっすぐこちらに来る。
「ここまでか」
樹は人並みをかき分け、オベリスクに出来るだけ近づこうとした。
「頃合いか」
動きに気付いた加奈氏・コウキ(妖一刀流皆伝・g04391)も潜入から、本命であるオベリスクへの攻撃へと切り替える。
狐姿となってコウキの足元に寄り添うように付いてきていた呉鐘・承李(剣鬼・g06193)も、即座に人の姿に戻った。
「なんだ?」
「おい、押すなよ!」
淀みなく進んでいた列がディアボロスの動きに混乱し、人々が騒ぎ出す。そこに、
「モッフー!」
急降下してきたモフィンクスが樹に体当たりを食らわしたから、人々は恐慌に陥った。
「モフィンクス様のお怒りだ!」
我先にこの場を離れようとする一般人の波に流されまいと足を踏ん張り、樹はオベリスク目掛けて拳を突き出した。
その動作が呼んだ衝撃波がオベリスクに襲い掛かった。
させじとモフィンクスが樹に向かって次々と降下してくるが、そちらの相手はしていられない。ぐっと耐えて樹はオベリスク破壊に専念する。
相手が巨大なオベリスクでは破壊できているかどうか目視は難しいが、拳を突き出すたび、確かな手ごたえを感じる。
「攻撃が届くところまで近づけたのは上々だな」
届かなければ誰かを援護して届かせよと考えていた承李だが、援護に手を取られることなく攻撃できるのは有難い。
『その空間は矛盾を孕み、やがて耐え切れず自壊する……!』
承李はパラドクス【多重次元切断現象】の切先をオベリスクへと向けた。ふるう精霊刀「薫風」は風を纏い、オベリスクの事象を崩壊させる。
命中したオベリスクから舞うのは砂か、削られた表面か。
「天罰を食らうモフよ!」
承李の攻撃はオベリスクに全力で向けられている。自分たちに反撃してこないのを知ったモフィンクスたちは、調子に乗って承李へと降下エネルギーをのせて攻撃を浴びせかけた。
「妨害など予測済みだ」
モフィンクスの翼に裂かれた傷から流れる血が頬を伝う。その血を拭きもせず、いや、意識もせずに承李はオベリスクへと攻撃を集中させた。
「本当はクロノヴェーダを先に殺してしまいたいが……」
コウキは騒ぎ立てるモフィンクスと、こちらに向かいつつあるトートの位置を確認したが、今狙うべきはオベリスクのみ。クロノヴェーダを殺すのは後回しと心に決めている。
「モフ撃ー!」
反撃してこない相手への攻撃は楽しいのだろう。モフィンクスたちは上機嫌でコウキに体当たりの雨を降らす。
さすがに攻撃を受け続けるわけにはいなかいと、コウキはモフィンクスの攻撃を回避した。その分、オベリスクへの攻撃の手は緩んでしまうが、敵から受けるダメージは少なくてすむ。
回避の合間に、コウキは投擲用ナイフに具現化させた復讐の刃を、オベリスクめがけて投げつけた。
刃がオベリスクに当たって硬い音を立てる。
ディアボロスの攻撃が重なった部分の表面が弾け飛び、細かな破片がぱらぱらと音を立てて降った。
攻略旅団によって効果的な破壊方法が共有されたため、以前と比べてオベリスクへのダメージは通りやすくなっている。攻撃の跡はクロノヴェーダによって修理されてしまうが、積み重ねたダメージは蓄積し、やがてはオベリスクを破壊するだろう。
それを信じ、ディアボロスたちは傷だらけになりながらも、オベリスクへの攻撃を続けるのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【エアライド】LV1が発生!
【託されし願い】がLV2になった!
【操作会得】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV4になった!
【能力値アップ】LV1が発生!
プターハ・カデューシアス
無事潜入できたようですね
ならば、次は
オベリスク破壊の邪魔はさせませんよ
仲間がオベリスクに向かう気配を感じたら
敢えて敵の気を引くように名乗りを上げ
モフィンクス集団に向けて複数攻撃を仕掛けます
不意打ち、吹き飛ばし、空中戦など。持てる限りの技能を駆使し
有効な残存効果も利用しつつ「攪乱」を目的とした立ち回りを
(モフィンクスに個人的な恨みなど………大いにありますね)
思わず、悪人顔全開で生き生き攻撃してしまうかも知れません
アヴァタールが見ている前での開戦となります
戦闘中も意識は冷静を保つ努力をして
状況確認や流れを分析し、何か動きがあったら
味方にパラドクス通信で注意喚起を
アドリブ・連係 歓迎
潜入した仲間に動きが見えた。
と同時に、プターハ・カデューシアス(エジプトの龍人・g03560)は家伝の杖を模したカデューシアスを高く掲げた。
「邪魔はさせませんよ。そこのモフモフ、私がお相手いたしましょう!」
目立つように名乗りをあげて、モフィンクスの目を自分に引き付ける。
オベリスクに効果的に攻撃しようとすれば、身を守ることに手数は割けない。その間、クロノヴェーダから攻撃され放題になる仲間を守るためには、自分がモフィンクスの相手をすれば良い。
オベリスクに攻撃を加えている仲間から自分に意識を向けさせるため、プターハは冷気を封じたミサイルを、モフィンクスめがけて撃ち出した。
凍結弾が炸裂し、モフィンクスのふわふわした毛が凍り付く。
「許さないモフ!」
自慢の羽毛についた氷をまき散らしながら、3体のモフィンクスがプターハめがけて突進する。
「近寄らないでください」
プターハは気合をこめてモフィンクスを吹き飛ばし、急降下の勢いを軽減した。
「モフィンクスに個人的な恨みなど……」
ありませんがと言いかけて、脳裏を走り抜けた記憶に、そうでもないかと思い直す。
「これまでの恨み、大いに晴らさせてもらいます!」
攻撃のできない仲間の分もあわせ、プターハはモフィンクスの集団へとフリージングミサイルを撃ちこんだ。
「モフィンクス様に攻撃とは……」
一般人の驚愕の視線もなんのその。
仲間に向かおうとするモフィンクスを派手に攻撃し、自分へと引き付ける。
「モフィンクスの力はそんなものですか。大したことありませんね」
挑発の笑みを浮かべつつ、プターハはそっとアヴァタール級の様子を窺う。トートはすでに、こちらに向かいつつある。オベリスクに攻撃できるのも、あと少しの間だけだろう。
攻撃できる間に、一撃でも多く。
仲間のオベリスクへの攻撃の成功のため、プターハはモフィンクスを蹴散らし続けるのだった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【冷気の支配者】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】がLV2になった!
メルサンク・トトメス
【モブオーラ】潜伏から、頃合いを見計らって、破壊活動に入るね
モフィンクスと戦うのは後でもできる
でもオベリスクを破壊する機会は、そうそう作れない
それなら、オベリスクの破壊に全力を尽くすしかないじゃないか
プロフェッサー(スフィンクス)、守り(【時間稼ぎ】)は任せたよ
【構造物分解】を乗せてもなお壊れぬオベリスクの破壊に、セトの加護を願う
唸れ、𓋞𓎃オベリスクブレイカー
そして他のディアボロスさんたちとタイミングを合わせて攻撃する
迂闊に近づいてくるモフィンクスがいたら巻き込むよ
暴風と暴力の中に飛び込んでくる方が悪いよね
時間が許す限り、何度でも叩く(【破壊】)からね!
アドリブ、連携可
ラズロル・ロンド
仲間とタイミングを合わせ
【モブオーラ】で近づきオベリスクを中心にぐるぐる移動しながら
攻撃力が落ちない距離を保ち全力でオベリスク攻撃を開始する
多少の怪我は厭わず
攻略旅団の情報を元に効率的な攻撃を加えてゆく
『猛り狂う烈風 我が下に集い 全てを薙ぎ払え!!』
あ、モフィンクス様
いま忙しいので後にしてもらいたいな
ガン無視で押し退けつつ狙いのオベリスクに専念する
モフィの攻撃は耐え抜いてでもオベリスクを優先
思わずセト・ダフジーロンの風圧(風使い)でモフィを吹き飛ばしたいけど
攻撃の手が緩むくらいならモフィは無視
何度だって放とうオベリスクが崩れるまで
オベリスク優先が困難な場合だけ攻撃の一部をモフィに向ける
オベリスクの表面で攻撃が弾ける。
それは全力攻撃開始の知らせ。
潜伏してオベリスクに近づいていたメルサンク・トトメス(𓌸𓋴𓋹𓁐𓅝𓄠𓋴・g03837)とラズロル・ロンド(デザートフォックス・g01587)も、敬虔な信徒の仮面をかなぐり捨てた。
「プロフェッサー、守りは任せたよ」
サーヴァントのスフィンクスに声をかけ、メルサンクはセトに加護を願う。
『𓊪𓍯𓏲𓄇𓏺𓎡𓊃𓃀𓏏𓃀𓎡𓌪𓂧𓅓𓎼𓂝𓊪𓀠𓎛𓄡𓇋𓀜𓈖𓂧𓃬𓄇𓎼𓂋𓊪𓃬𓀜』
己の知る真の神、砂嵐、暴風、破壊、神殺しの神セトの加護と神託を得て、メルサンクはオベリスクに殴りかかった。
白く輝く美しいオベリスクも、メルサンクにとっては己を阻む結界。打ち崩さなければこの先にあるものに手が届かない。
「不敬の輩は許さないモフ」
モフィンクスのふさふさの尾が強く打ち振られ、放たれた衝撃波がメルサンクに命中する。オベリスクへ攻撃していては、モフィンクスには対処できない。
だが構わず、メルサンクはオベリスクへの攻撃を続けた。
「これでも食らうモフ」
モフィンクスのフワフワな尻尾がメルサンクの白装束を裂いた。
ルクソール神殿巡礼者の白装束の下から現れたのは、黄金の鎧『𓋞𓎃オベリスクブレイカー』。それはまさに、排斥のオベリスクを破壊するために、セトの加護を得て聖別された鎧。
モフィンクスと戦うのは後でもできる。けれどオベリスクを破壊する機会は、そうそう作れない。ならば今すべきなのはオベリスクへの攻撃だ。
モフィンクスの攻撃を受けながらも、ディアボロスの攻撃は途切れずオベリスクへ向かう。
『猛り狂う烈風 我が下に集い 全てを薙ぎ払え』
オベリスクを中心として刻々と位置を変え、ラズロルはセト・ダフジーロンを唱える。時に爽やかな風ともなるパラドクスだが、オベリスクへと放つのは鋭い真空の切れ味。
攻略旅団での情報と残留効果。積み重ねたものが荒れ狂う風の力を増し、オベリスクに細い傷を斜めに刻む。
「ひどいことしないでモフ……」
モフィンクスが青い目でラズロルを見つめてくる。つぶらな瞳はうるうると愛らしい。
「あ、モフィンクス様」
ついさっき、まさに至高と讃えたモフィンクスを、ラズロルは手で払いのけた。
「いま忙しいので後にして」
「モフ!」
怒りの色に染まったモフィンクスの目から光線が発射される。避けようと思えばできただろう。だがラズロルは光線をかわすよりも、オベリスクへの攻撃を優先した。
モフィンクスの攻撃はやまない。だが、モフィンクスと戦い始めたディアボロスたちによって、集中は抑えられている。
もう一撃、あと一撃。
そびえ立つオベリスクに向けて放つ一撃一撃が、未来へと繋がる――。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【建造物分解】LV1が発生!
【クリーニング】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV5になった!
【先行率アップ】LV1が発生!
加奈氏・コウキ
漸くか。
これまでの鬱憤、全て晴らさせて貰う。
貴様ら全員、皆殺しだ。
前回に引き続き、復讐の刃を、投擲ナイフに具現化させて攻撃します。
敵の反撃は、モコモコの翼と予測。
これまで攻撃を食らってきたこともあり、その経験から、動きを予測できると判断。
同じように回避運動をしつつ、隙を突いて、復讐の刃を投げつけるイメージです。
俺は見た目には騙されん。
まぁ、アイツの場合は、わからんけどな。
とにかく、クロノヴェーダは全て殲滅する。
例外は、ない。
死ね。
味方との連携重視。
迷惑行為となる行動は一切致しません。
故郷と家族を刻逆によって奪われた憎しみを原動力に、今回も容赦なく敵を狩りつくす覚悟です。
御守・樹
もっさもさの毛が生えてるけど暑くない…いや夜は冷えるらしいから問題ないのか。
エンネアドも獣神みたいなもんだし…たぶん?
あれの良さがいまいちわからんけどとりあえず加具土命で攻撃を。
【忍び足】で時には【ダッシュ】で移動しながら、攻撃位置を悟られないように絶えず動き遮蔽物を利用する。光線ならいきなり曲がるような事は無いだろうし、かつ背面を取れば一安心だ。
まぁ一応反射しないかだけ確認しておくか。反射の不意打ちは怖いし、逆に反射するなら遮蔽物が有効だろうし。
装填数的にあんまり多数相手には向かねぇ武器だけどそのための道具も持ってる事だしやれるとこまでやるだけだ。
神殿に続く石畳。
さきほどまで整然と人々が歩いていた場所は、混乱に陥っていた。
信者たちの目にはおそらく、突然オベリスクへの攻撃を開始した賊をモフィンクスが成敗しようとしているように映っているのだろう。口々にモフィンクスやトートの名を唱えながら、戦いの場から遠ざかろうと押し合いへし合いしている。
「ああ、モフィンクス様が……御いたわしい」
モフィンクスはマスコットのように信者たちに大事にされている。プターハの攻撃を受けたモフィンクスが落ちるのを見て、信者が胸を押さえた。
「見た目がどうあれ、俺は騙されん」
言い切る加奈氏・コウキ(妖一刀流皆伝・g04391)の心に、
(「アイツの場合は、わからんけどな」)
そんな考えも過ったが、倒すべきクロノヴェーダに情けはいらない。コウキは復讐の刃を投擲ナイフとして具現化させた。
「そもそもアレってそんなに良いか? いまいちわからん」
御守・樹(目指すは无二打・g05753)は首をひねる。樹にとってはモフィンクスの見た目に惹かれる部分がない。
「聞き捨てならないモフね!」
樹の言葉を聞きとがめたモフィンクスがやってくると、小さな翼を広げ、もふっもふっと体を振ってみせる。
「これを見ても何も思わないモフか?」
「あー、もっさもさの毛が生えてるけど夏とか暑くない?」
「モォォフゥゥ!」
羽毛を膨らませた正面のモフィンクスを含めた3体へと、樹の小型拳銃『伊耶那美』が火をふいた。撃った次の瞬間には、樹の足は石畳を蹴って走り出している。
モフィンクスからの反撃が三方からの光線となって樹を襲う。
そのどの軌跡も曲がったり反射したりしていないことを確認すると、樹は遮蔽物の裏へと走りこんだ。
回り込んで追おうとするモフィンクスへ、コウキがナイフを投げる。
ナイフを受けたモフィンクスは振り返りざまに翼を振り、コウキへと衝撃波をみまうと、力尽きて落下した。
信者から悲鳴があがるが、コウキは頓着しない。
外見がどうであれ、なんであれ、クロノヴェーダは全て殲滅する。
例外はない。
左右からやってきたモフィンクスを大きく飛び退って回避すると、コウキは着地と同時にナイフを投擲した。
「死ね」
変貌させられた世界が許容できないものであるならば、元の世界を取り戻すまで戦い続ける。それだけだ。
迷いない2人の攻撃に、モフィンクスは数を減らしてゆく。
もう一息。
コウキがまた2体のモフィンクスを仕留めたとき、混乱を横切ってきたトートがディアボロスたちの前に立ち塞がった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【操作会得】がLV2になった!
【ハウスキーパー】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV3になった!
メルサンク・トトメス
トートの長広舌を聞いたあとに、おもむろにオベリスクを殴ろうとする(【挑発】)
気がつかなかったり、対応を後回しにするようならそのまま【破壊】する
慌てて時間操作をしてくると思うけど、こちらにはトートの加護がある(パラドクス)
時間停止ならあり得ない強さのプロフェッサーが相手だし、時間溯行ならボクも溯行前の記憶を持つ
トートはうるう日を作ることによって、時間の支配を出し抜いた
ボクたち時間神官は、うるう秒と虚数時間に軸足を置くことによって…まあ、知ってるよね
クロノス級に伝えてよ
気軽に時の溯行を行う行為はトートの記録に余計な手直しが増えるから祟られるって
いずれ行くけどね
この「トート神が生み出したもの」がさ
御守・樹
さてと、どうするか。別所でも戦った事あるけど、ちょっとめんどくさそうな相手っぽいんだよな。
何よりまだ俺には使える手が少ない。
【忍び足】で近づきアサシネイトキリングで不意打ち狙いの攻撃を。
正直悪だの善だの見方次第だからどう防ぐも何もない気がするんだよな。
ましてや相手は神々を模した姿をしてる。宗教って正解が無いと思うからより一層難しいだろ。
だから負けない心で行くしかないと思ってる。もうこれは信念の強さが物を言うと思ってる。
それに多少の怪我は問題ない、【忍耐力】で耐えきる。
ラズロル・ロンド
連携アドリブ歓迎
やぁ、初めまして
まともに話せそうなのが出てきた
他のアヴァタール達は話しても罵りか戯言で寂しかったんだ
きっとトートは僕の言葉は嘘偽りある言葉と見るだろう
お互い様と思って僕も会話をしつつ攻防しよう
台座のみのオベリスクは直さないの?
まだ役目があるのかな?
排斥力は実に厄介だよほんと用意周到だね
正義?僕から見れば君等こそ悪其の物だよ
僕の事?
僕はこの信仰に疑問を持ち君達に楯突く者だよ
甘言を交え情報収集
攻撃をいなし自分の口元に指を添え攻撃を
喋りながらも攻防を繰り返す
魔術の伝達者は魔術知識で解析を
こちらの情報は漏らさないよう上手く言葉を変えよう
ピンチの時は
ネメシス化し狐半獣化
爪の全力攻撃に移る
赤銅色に灼けた肌。頭部は朱鷺。
豪奢な装身具を身に着け、腰には巻物。
「おお、トート様が……」
人々が振り返り、救世主を見るまなざしをアヴァタール級クロノヴェーダ『トート』へと向けた。
「よからぬ賊が入り込んだようだ。ここは危険だから、早く離れるのだ」
トートに促され、人々は一層足を急がせて散ってゆく。
「出てきたか……ちょっとめんどくさい相手っぽいんだよな」
トートとは別所でも戦ったことがあるのだが、さてどうするか。外見が同じでも別個体であるから、御守・樹(目指すは无二打・g05753)は今回のトートを観察しながら、自分に使える手の中で有効そうなものは何かと考えた。
「やぁ、初めまして」
ラズロル・ロンド(デザートフォックス・g01587)はいたって軽くトートに話しかける。
「やっとまともに話せそうなのが出てきた。他のアヴァタール達は話しても罵りか戯言で寂しかったんだ」
トートはラズロルに顔を向けた。
朱鷺の顔からは表情が読みにくい。ならば喋らせてみようとラズロルはトートに問うてみた。
「台座のみのオベリスクは直さないの? まだ役目があるのかな?」
「オベリスクを破壊しようという賊が、直す話とは……」
トートの頭が小さく左右に触れる。
「壊したいのか直したいのか、何がしたいのだ」
「どっちだと思う? 役目を教えてくれたら、こっちの方針も言えるかもね」
トートの問いははぐらかし、ラズロルはディアボロス側の情報を漏らさないように留意する。
『ねぇ、僕に話してみてよ』
甘言を弄し、視線で翻弄し。
人差し指を口元に添えてトートの言葉を止め、胸を突くような衝撃を与え。
かと思えばまた、優しい口調で話しかける。
「排斥力は実に厄介だよ。ほんと用意周到だね」
トートは魔術で生み出した刃をラズロルに飛ばして反撃しながらも、試すように尋ねてきた。
「知りたいのはオベリスクの役目と言っていたな。ではもし、ただの飾りだと言ったら?」
ラズロルがそうしているように、トートも情報を得ようとはしても、教えてくれたりはしない。
「ただの飾り? なら……」
メルサンク・トトメス(𓌸𓋴𓋹𓁐𓅝𓄠𓋴・g03837)は拳を振りかぶり、おもむろにオベリスクを殴りつけようとした。
『𓊪𓍯𓏲𓄇𓏻𓐍𓅱𓈖𓄡𓎼𓉐𓂝𓅱𓇋𓂧𓂻𓂋𓎡𓍯𓉔𓏟𓍿𓎡𓈖𓃬𓇋𓉐𓆑𓇋𓈖𓏏𓀜』
そのパラドクスの名は【𓅝𓏏𓏭𓀯(トート)】。もちろん、目の前にいるクロノヴェーダではなく、メルサンクの知る本物のトートの加護と神託を願うもの。
すかさずクロノヴェーダが時間を支配し、メルサンクの動きを阻害しにかかる。が、メルサンクは時を遡行し、殴る対象をオベリスクからクロノヴェーダへと変えて反撃した。
「トートはうるう日を作ることによって、時間の支配を出し抜いた。ボクたち時間神官は、うるう秒と虚数時間に軸足を置くことによって……」
言いかけたメルサンクは途中で、まあ知ってるよね、と肩をすくめた。
「クロノス級に伝えてよ。気軽に時の溯行を行う行為は、トートの記録に余計な手直しが増えるから祟られるって」
挑戦的なメルサンクの言葉を、クロノヴェーダは小刻みに頷くような仕草をしながら聞いていた……が。
不意に響いた銃声に、トートの身体が一瞬のけぞる。
ラズロルとメルサンクに気を取られているうちに、その背後に忍び寄っていた樹が、伊耶那美でトートを撃ち抜いたのだ。
気配もなく近づくアサシネイトキリングは、トートの不意をつけたらしい。
「なるほど。そのための布石だったか」
2人が話しかけていたのは樹の接近を隠すため。そう誤解したトートは、全体を見渡すためにやや後ろに位置を変え、すっと手を伸ばした。その手に天秤が現れる。
左右に振れた天秤は、羽根が乗っている方を上にして傾いた。
「正義の名において、悪を滅ぼさん」
トートの一撃が、樹へと吸い込まれる。己を正義と疑わず、相手を悪と断じての一撃は重い。だが樹はぐっと痛みに耐えた。
「正直、悪だの善だの見方次第だからな」
どちらが悪かなど、議論しても堂々巡りだ。ましてや相手は、神々を模した姿をしている。正解のない宗教まで持ち込まれたらかなり面倒だし、相手のフィールドに立つことにもなりかねない。
だから樹は、正義ではなく、己の信念によって立つ。
狙撃し、反撃され。傷を負いながらも樹はくじけることなく立ち向かった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【強運の加護】LV1が発生!
【モブオーラ】がLV3になった!
【友達催眠】がLV2になった!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
【フィニッシュ】がLV3(最大)になった!
【アクティベイト】がLV2になった!
呉鐘・承李
【連携・アドリブ歓迎】
善か悪かと問われたら、口が裂けても善とは言えないが、お前に悪と断じられるいわれもない。
「切捨て御免。その首、もらい受ける」
妖刀の力を十全に引き出し戦闘を行う。
6つの刀を臨機応変に持ち替え、対策を練らせない。
距離を取るようであれば、魔力剣をけん制代わりに投擲し、距離を詰める。
加奈氏・コウキ
海岸で拾った青龍偃月刀を使って、戦覇横掃を使用し攻撃。
その際は、技能の薙ぎ払いと勇気を活用。
敵の反撃は、時間の支配者と予測。
貴様が時間を支配するより早く、俺の力が、貴様をねじ伏せる。
文字通り、力づくで押し通す。
他の装備武器も臨機応変に活用。
いよいよ、か。
ターゲット、確認。
これより排除する。
大分時間がかかったが、貴様を殺せばとりあえずは、終わりだ。
さぁ、始めよう。
クロノヴェーダは皆殺しだ。
例外は、ない。
その首、置いていけ。
神殿入口からやってきたトートの姿に、加奈氏・コウキ(妖一刀流皆伝・g04391)はいよいよか、と青龍偃月刀を構え直した。
新宿島に流れ着いた海岸で拾って以来共にある青龍偃月刀は、しっくりとコウキの手に馴染む。
「ターゲット、確認。これより排除する」
信者に紛れてじりじりと進み、オベリスクにダメージを与え、モフィンクスを倒し。ここまでだいぶ時間がかかったが、アヴァタール級を倒せばこの依頼は完了となる。
終わらせるための戦いの始まりだ。
「クロノヴェーダは皆殺しだ。例外は、ない。――その首、置いていけ」
青龍の装飾が施された刃を掲げ、コウキはトートに打ちかかる。
トートは飛び退りながら周囲の時間に干渉し、コウキの攻撃をずらして回避……しようとしたのを無理やりねじ伏せ、コウキは青龍偃月刀を力任せに薙ぎ払った。
刃は避けきれなかったトートの脇から腿にかけて、傷を刻んだ。コウキのほうも、トートの干渉をねじ伏せた代償に皮膚が切れたが、トートが受けたのと比べればはるかに傷は浅い。
「神に逆らうふとどき者が」
あくまでも正義側に立とうとするトートに、呉鐘・承李(剣鬼・g06193)が冷ややかな目を向けた。
「善か悪かと問われたら、口が裂けても善とは言えないが、お前に悪と断じられるいわれもない」
この世界に住まう人々は、トートを神と信じているのだろうが、承李にとってはただのクロノヴェーダ。倒すべき相手でしかない相手から、善だ悪だと判じられても何の意味もない。
「切捨て御免。その首、もらい受ける」
承李が抜刀したのは錆びて欠けた刀身の、精霊刀『砂礫』。振るうは焔華流の一の型。
トートの使う時間の支配者が絞り上げるように身を苛むが、ひるまず攻撃を浴びせると、すぐさま刀を持ち替える。6つの刀を次々に使うことにより、相手に対策を練らせない作戦だ。
警戒したのか、トートは承李から距離を置き、その手元を見極めようとした。
そうはさせじと、承李は魔力剣をトートめがけて投擲した。反射的に避けようとする隙に一気に距離を詰め。
『焔華流、一の型。――埋火』
攻撃は燃え盛る炎のように。精霊刀『残火』を一撃必殺とばかりにトートに向けて突き入れる。
背後からはコウキの青龍偃月刀がトートの首を落とす勢いで、ざくりと斬りこんだ。
トートは支配した時で2人を退けようとし……その膝が崩れる。受け身も取らずに倒れたその身体からは、すでに生命が失われていた。
オベリスクはまだ破壊されてはいない。
だがダメージを与えた確かな手ごたえを感じながら、ディアボロスたちはパラドクストレインで帰還するのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【怪力無双】LV1が発生!
【士気高揚】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV6になった!
【能力値アップ】がLV4になった!