リプレイ
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携、アドリブ歓迎
……民衆の心まで凍えさせるか
春が来るまで、今暫しの辛抱だ
コートで防寒、滑らない靴で行く
【飛翔】使用
陽動を行い、連携を分断し、撹乱しよう
上空から偵察かねて
グレネードランチャーで城壁を撃って回る
仲間に見立ててもらった武器だが
成程……こういう時に使えばいいのだな
中に侵入する仲間が動きやすいように陽動
連携して内外から騒ぎを起こして炙り出す
常に戦況と相手を観察
隙を看破し、リングスラッシャーで薙ぎ払う
城壁上部に兵がいれば優先的に相手取ろう
臨機応変に、陽動の達成か、より効率がよいと判断した時点で本隊に合流
飛翔は一か所に留まらず攻撃回避
飛来物には魔力障壁展開
可能ならパラドクス通信で密に連携を
●聖ギルダス騎士団の防壁
「……民衆の心まで凍えさせるか。春が来るまで、今暫しの辛抱だ」
寒風にコートをはためかせ、エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)が飛ぶ。
「敵襲! 敵襲!」
「正面からだと? 侮るかっ!」
ベルファストの城壁に構える聖ギルダス騎士団に対し、エトヴァが選択したのは大胆な強襲。
猛々しい『竜言【誉】』と共に槍とブレスを降らせる騎士団に、『Dornenengel』の展開する魔力障壁が盾とぶつかり砕け合う。
「敵兵は城壁に遮蔽を取って相互支援の配置、なるほど……」
滲む血も凍る寒さに苦労しつつ取り出したのは『»Paradiesvogel«』グレネードランチャー。冷たくかじかんだ手でも、その狙いには苦労しない。
「成程……こういう時に使えばいいのだな」
大雑把に照準し、放つだけ。小型グレネードランチャーとクロスボウを一体化した銃は、普段なら塗料を敵弾する装備だが、ここは破砕に用いる。
「のわっ!?」
城塞の遮蔽が一撃に砕け、驚く竜鱗の騎士が飛び出してくる。すかさず開いた手を払い、薙ぎ払う『リングスラッシャー』。
そしてエトヴァは同時、声を上げた。
「敵戦力は要塞上に集中した。破砕作業に移行せよ」
成功🔵🔵🔴
効果1【飛翔】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
佐島・真己
希望をもたらすか
俺にはうってつけの仕事だ
辺りが暗いほど小さな光にも気がつくものだからな
希望と絶望は裏表みたいなものだ
まずは中に入るか
エトヴァさんの陽動で好きができた時を狙い
物陰からあたりを観察して敵の手薄なところから一気に城壁まで移動
【切り開く鉄の意志】を使いザ・マーベラスに【建造物分解】の効果を載せて自分が通れるくらいに城壁を破壊して中に入ろうとする
中に入ったらフルムーン・ブレイカーで戦いながら壁の穴を広げようとする
仲間が街に入りやすいように
陽動も兼ね派手に暴れながら戦う
「ここに潰えることがない希望があることを
教えるためにここに来たんだからな」
命がけで耐えながら立ち続ける
可能なら積極的に連携
カドレクス・フェニカルス
"対竜魔術師"カドレクス・フェニカルス。参戦する。
突撃する前衛もいるとなれば実にやりやすい、存分に【追跡】させて貰うとしよう。
とはいえまずは露払い、数減らしこそが先決か。
第一目標は此方に気付かぬ者、次いで異変を感じ周囲へ報せる者だ。
内部の混乱を待ち、外部への注意が外れたところを急襲する。
内と外、同方向よりの挟撃は強く意識するところだ。
内外の全員と【パラドクス通信】の使い所であろうな。
英雄叙事詩の無茶無謀はもう少し後に取っておきたまえ。
今は──只、この"奪う者"等を討ち尽くす者として働くとしよう。
「エトヴァから連絡、陽動は順調だそうだ」
「それじゃ、まずは中に入るか……!」
突撃する前衛もいるとなれば実にやりやすい。
エトヴァから『パラドクス通信』を受け取ったカドレクス・フェニカルス(ベドグレインの魔人・g03110)は、構える佐島・真己(暗闇の中の光・g01521)を頼もしくみやり、自身もまた対竜魔術師の本領を発揮する。
「征くは大海、彼方より来たる星光の耀……“対竜魔術師”カドレクス・フェニカルス。参戦する」
卓越した魔力制御からなる戦闘技巧が掲げた『藍の鳴動者』へと魔力を集中、圧縮。そして放射。
放射の瞬間からの飛翔、放たれる『四海の瞬光』
「下から!? がぁぁーっ!?」
「お、おのれっ!」
エトヴァを追う聖ギルダス騎士団の背を強かに狙う魔力の奔流は魔力負荷の副産物としての雷撃を伴い、一気に竜鱗兵を薙ぎ払う。
しかし二段、三段構えの奇襲に耐え、なおも迫る聖ギルダス騎士団の『竜剣【風】』。
対するカドレクスは『透晶剣アーテル』で切り結びながらも即座に身を引いた。
「頼むぞ、佐島!」
「任せろ、俺にはうってつけの仕事だ」
クロノヴェーダの反撃は距離にも遮蔽にも関係なく攻撃者を狙う。
止めるためにはその息の根を止めるのみ。
ゆえに真己は飛び込み構える。『ザ・マーベラス』に護られた拳が『切り開く鉄の意志』の一撃を放つ。
「壁の、向こうへ!」
「ゲッ!?」
振り下ろされる剣が砕け、鎧が撃ち抜かれる。
驚愕を帯びて吹っ飛ぶ聖ギルダスの騎士。
それはインパクトの瞬間、打突面に破壊する意志を集中させることで放たれた破壊の一撃。
「大人しく分解されてもらいたいもんだが……その気はないよな?」
打ち込む力が城塞を『建造物分解』を発揮しない事を確認し、真己は『フルムーン・ブレイカー』を抜き放つ。
拒絶する居住者がいる建物は分解できない、だが上等だ。ならば集まった竜鱗兵の騎士団を打ち砕き、門を開いてみせるまでと。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【建造物分解】LV1が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【ダブル】LV1が発生!
アデレード・バーンスタイン
人々に恐怖を与え自分達の力にするとは…厄介な能力ですが…それ以上に戦士でもない人にまで恐怖を撒き散らすなど戦士としてあるまじき行為ですわね。
結界を解くのも大事ですが…一刻も早く街を開放しなくては…。
【偵察】技能を使用して周囲を伺いまず警備が手薄なところを探します。
その後は【グラップル】技能と【破壊】を組み合わせて城壁を破壊して中に侵入します。
後は城壁からの見張りの死角になるように壁に沿って移動して城門の解放を狙います。
その後は出来うる限り徘徊する兵士たちをデストロイスマッシュにて単体撃破していき後続の仲間たちの隠密行動がしやすいように暴れて囮になります。
解放前に敵に発見されたら陽動を優先します
コンスタンツ・トパロウル
流れ者に扮して、街の中に潜入を試みる
まあ、街に入る際に竜鱗兵の門番に誰何され足止め食らったら……周囲の人々を巻き込まないようにしつつ、【トラップ生成】でくくり罠生成
くくり罠で竜鱗兵を宙吊りにして、速やかに竜滅戦技で仕留めよう
他の仲間を呼びに行こうとしたり、一般人を人質に取ろうとする奴が居たら、そいつもトラップ生成でくくり罠や虎ばさみ生成して足止め
背中から袈裟懸けに竜滅戦技を叩き込んでやる
「騎士の癖に背後からとは卑怯な!」
とか言われたって、気にしない
あたしは騎士なんて、とうの昔に廃業した
今はただの……敗残兵の復讐者さ
お前らを吊るすためなら……罠だって毒だって、使えるものは何でも使ってやるさ!
「敵は上だ! 急げ!」
「ベルファストは封鎖中だ! 帰れ帰れ!」
上に下への大忙しの中、ふらりと通りすがる流れ者を追い返そうとする聖ギルダス騎士団の面々の仕事熱心さは褒められるべきかもしれない。
目深にかぶったフードの下、コンスタンツ・トパロウル(生き残りの撃竜騎士・g05674)は皮肉に笑う。
「なんだ、けっこうしっかりしてるんだ」
「なンだァ、貴様……いや待てっ」
怪訝に問い詰めようとした瞬間、フード付きのマントが宙を舞う。
絡み付きとれない外套に悪戦苦闘し、まとめて焼き尽くすと炎を叩きつけた瞬間。
「貴様、撃竜騎士
……!?」
「騎士なんて、とうの昔に廃業した。今はただの……敗残兵の復讐者さ!」
哀れな竜鱗兵の視界を真っ二つに裂く『竜滅戦技』。一瞬にして構えられた『聖天竜の牙』がその正体を高らかに告げる。
「お前らを吊るすためなら何だって使ってやるさ!」
「おのれ、小癪な盗賊騎士が!」
罵声にも負けじと鼻を鳴らすコンスタンツ。
ツーテールの髪が舞い踊る剣舞の最中、駆け付ける竜鱗兵たちは突如に脚を掴まれ釣り上げられた。
「罠だって毒だって……ね!」
「それに……戦士でもない人にまで恐怖を撒き散らす事こそ、戦士としてあるまじき行為ですわね」
聖ギルダス騎士団を次々と足止めする『トラップ生成』の罠。
その様に『ソーンウィップ』を鳴らすのはアデレード・バーンスタイン(エルフのデストロイヤー・g05838)の姿。
「申し訳ございませんが、急いでおりますの。解放のため、切り開かせていただきますわ」
「な
……!?」
鞭を操るのと逆手に構えられたのは『デストロイガントレット』。その破壊の籠手の力を一切の容赦なくアデレードは砦の守り手へと叩きつけた。
「ぐへぇっ!?」
魂に満ちる衝動が建物ごとに竜鱗兵を打ち砕いていく。更に城塞上からも響く真己たちの破壊の音へ、竜鱗兵の戦意は完全に折れた。
「お、お助けっ!」
「今更遅いっ!」
コンスタンツの竜骸剣が容赦なく騎士の背を裂き、また一人。
崩壊する戦線に呼応するようにアデレードの『デストロイスマッシュ』が城塞をぶち抜いた。
上階からの破壊の音は同じ『建造物分解』の力を振るう真己のものだろう。
「どうやら白旗のようだね」
「えぇ、では手早く『解放』いたしましょう」
コンスタンツもまた残留効果を宿し、アデレードに並び立つ。
抵抗する者がいなくなった防衛ラインの城塞が跡形もなく粉砕されるまで、そう長くはかからなかった。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【建造物分解】がLV2になった!
【トラップ生成】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
【ガードアップ】がLV2になった!
コンスタンツ・トパロウル
こいつは驚いた
最近の豚は鱗と羽があるみたいだね
……おっと、食べ物になってくれる豚さんと同列に扱うのは失礼だね
お前は……煮ても焼いても喰えなさそうだ
【トラップ生成】でくくり罠や目潰しの煙幕を生成し、竜鱗兵を逆さ吊りにして……お仕置きタイムといこうか
拷問……好きなんだろう?
あたしも大好きだから……付き合ってやるよ
お前が、される方だけどね!
鞭で反撃してくるなら、倒した敵の得物を拾い受け止め、その得物を投げつけてやって……敵が驚いた隙に竜滅戦技を叩き込む
まさか、散々許しを乞う街の人を痛めつけた癖に、自分がされたら即効グロッキーとか……許されると思うわけ?
自分がやってたこと、まんまされてどんな気持ち?
アデレード・バーンスタイン
弱い者、抵抗できない者を痛ぶるとは戦士の風上にもおけませんわね。
そのような方々にわたくし達は負けはしませんわ!
やはり心も体も疲弊しきった方々を励ますには目の前で悪者をぶっ飛ばすに限りますわね。
拷問された方々の前で戦うことで鼓舞します。
というわけで拷問をされている方々と竜鱗兵の間に入って素手に破壊の力を乗せたデストロイスマッシュでぶん殴って蹴散らします。
ダメージアップを付与し味方を援護します。
あなた方は相手をいかに痛めつけるかに長けてるかもしれませんがデストロイヤーと呼ばれるディアボロスは相手をいかに破壊するかに長けていますわ。
痛みも苦しみもなくせめて一瞬で倒して差し上げますのでどうかご安心を。
●ベルファストの雪を払え
城塞を片付け、アデレード・バーンスタイン(エルフのデストロイヤー・g05838)が足を踏み入れたベルファスト市街は顔をしかめる様相だった。
「弱い者、抵抗できない者を痛ぶるとは……戦士の風上にもおけませんわね」
雪の積もる石畳は赤黒く溶けかけて、ふみこめばぬかるみと異なる緩んだ感触。
広場に異形の拷問士たちが吊るす『人であったもの』に、その理由を察しアデレードは顔をしかめる。
「戦士なんて上等なもんじゃないよ。ありゃ豚だ……いやこいつは驚いた。最近の豚は鱗と羽があるみたいだね」
「ブィ……何だァ、見ねぇメスだナ」
歯に衣着せぬコンスタンツ・トパロウル(生き残りの撃竜騎士・g05674)の挑発に拷問竜鱗兵たちが振り返る。
その鳴き声は悪い冗談か、丸々と太った姿そのものでアデレードも思わず二度見してしまう。
「失礼………あまりにもお似合いの声でしたもので。今しばし御辛抱くださいまし、すぐにもお助けいたします」
「た、助け……? き、君たちは……っぐ!」
アデレードに励まされた男へと苛立たしく鞭を振り上げる拷問竜鱗兵、だが覚悟を決めた男に割り込む腕。
「通りすがりの敗残騎士さまだよ……お仕置きタイムといこうか?」
赤く鞭うたれながらも『ガードアップ』の効果を受けたコンスタンツの腕は微動だしない。
「ブェ……ッ!?」
逆に宣言と共に飛び上がるのは拷問竜鱗兵たちの方。
踏み込んだ先に待っていたのはトラップワイヤー……『トラップ生成』の殺し間は既に始まっていたのだ。
「拷問……好きなんだろう? あたしも大好きだから……付き合ってやるよ?」
「そんな、いけませんわ。痛みも苦しみもなく、せめて一瞬で倒して差し上げませんと」
舌なめずりするコンスタンツをたしなめつつ、デストロイガントレットを構えるアデレード。
「ぶっ、ブヒィィィィーッ!」
地獄のような光景に拷問竜鱗兵が悲鳴をあげるも、駆け付ける竜鱗兵たちが間に合うわけもなく。
「あぁそうだな、豚といったのは謝罪しよう。食べ物になってくれる豚さんと同列に扱うのは失礼だな……地べたに這いつくばって、滅びを受け入れるがいいっ!」
振り抜かれる『竜滅戦技』と『デストロイスマッシュ』、二人の一撃が拷問竜鱗兵たちを吊るし上げた建物へとめり込ませて粉砕。
その素晴らしい殲滅ぶりに、どこからとなく小さな歓声が湧きあがった。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【トラップ生成】がLV2になった!
【建造物分解】がLV3になった!
効果2【ガードアップ】がLV3になった!
【ダメージアップ】がLV3になった!
ナイナ・ヴィラネスティズム
WIZ
同選択肢の他者との協力可
「オホホホホ!この都市が新年を迎えるための準備に参りましたわよ!手始めにそこの豚共を今晩のディナーにして差し上げましょ!」
飛翔で建物の屋上まで上がり、高らかに笑い声を響かせながら民に宣言
その場から敵の群れに向けてアイスグレネード投下
節分とやらには早いですが年の数だけ豆を巻くかの如く民への景気付けも兼ねてバンバン投げていく
敵が反撃でこちらに接敵してきたら豚を嘲笑うかのように回避を優先させつつ地表へと降下
今度は妖精刀での剣戟で応対、反撃に対する反撃で切り結んでいく
豚どもの一撃に屈する私ではありませんことよ?という確固たる尊厳を民に披露していく
使える効果2は全て使用
セレスティン・ウィンディア
元気な姿を見せるのが一番の励みじゃないかしら!
さぁ、戦ってあげる、ディアボロスの恐怖を味わうといいわ
先の仲間がつけてくれた【飛翔】分の勢いを乗せた武器を構えて
ヒットアンドアウェイで距離をとるわ
ふふ、うるさい蝿でしょう?
空の私に意識を向かせて足元で密かに【トラップ生成、地形の利用】で身動きできないようにしましょう
さぁ、状況が整った【幸運の加護】でもって周囲を黄金に変え、煌びやかに
連打しちゃうわ!!
民衆には背を向けて戦うわ
だって、こんな楽しい戦い、笑みが溢れちゃうから
民衆の拷問のトラウマを再現しないようにね?
「ふふ、ふふふ、私にも殴らせて?」
突然に響いた広場の悲鳴へと駆け付ける拷問竜鱗兵たちだが、それは叶わない。
「オホホホホ! この都市が新年を迎えるための準備に参りましたわよ!」
「ブヒッ、ナに奴!?」
高らかな名乗りへ律儀に答えてくれる拷問竜鱗兵の一団を見下ろし、ナイナ・ヴィラネスティズム(凱閃令嬢・g00383)たちは飛び乗った集会場の屋根より『飛翔』する。
「さぁ、戦ってあげる、ディアボロスの恐怖を味わうといいわ」
敵陣ただなかへと降り立つや、バタバタ武器を振り上げる竜鱗兵たちへとセレスティン・ウィンディア(エルフのデーモンイーター・g06011)が指を鳴らす。
「ブヘッ!?」
「あらあら、無様なこと? その樽のような体じゃ仕方ありませんわねぇ」
瞬間、崩れて落ちる地面。セレスティンが『トラップ生成』した落とし穴の足場崩しだ。
騒然となるへ兵団を煽り立て、逃げ場のない穴めがけて時期早の節分かというほど投げ込まれる『アイスグレネード』。
連鎖する冷気の爆発が街に雪を降らし、竜鱗兵の群れをもって開いた穴を埋めていく。
「氷蒼魔咬、無残爆裂する絶対零度……手始めにそこの豚共を今晩のディナーにして差し上げましょ!」
「ふふ、ふふふ、ずるいわナイナさん、私にも殴らせて?」
間一髪、穴から這い出せた竜鱗兵たちの前も、ゆらりと立ちはだかるセレスティアンの姿。
大衆からは頼もしい背中に見えるエルフの少女の口元は笑っていた。
「フ、フヒィ……」
「ふふ、ふふふ、街の皆さんには見せられないわね。トラウマを刺激しちゃいそう」
清流のように水色の髪をたなびかせ、セレスティンが飛び上がる。
あたりを『幸運の加護』がもたらす黄金の輝きに満たしながら、あたるを幸い『ストリートストライク』が次々と竜鱗兵を打ち倒していく。
「でもこんな楽しい戦い、笑みが溢れちゃうから」
「お、おタすっ!」
時には徒手空拳、時には手にした『バールのようなもの』、あるいは転がる瓦礫や氷柱まで、あらゆるものが凶器となって竜鱗兵を襲う。もはや人と竜鱗兵、その立場は完全に逆転していた。
「豚どもに屈する私ではありませんことよ。皆さまは違いまして!?」
ナイナの宣言に人々の歓声が広がっていく。
今や血肉に汚れた雪は再び積もることなくなったのだ。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【使い魔使役】LV1が発生!
【強運の加護】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
【アヴォイド】LV1が発生!
佐島・真己
北アイルランドは寒いところだ
なら、暖めるものを贈るのがいいだろう
アランセーター、マフラー、手袋など
パラドクストレインと往復して持ってきた防寒具を配って回ろうか
体が温まれば、心に余裕が出来るだろう
心に余裕が出来れば、冬を楽しむことも出来るだろう
子供達に優先的に防寒具を配ろう
子供は希望だ
元気になれば、雪の中でも大丈夫な備えがあれば
すぐに雪遊びを始めるだろう
一緒に遊んであげようと思う
雪だるま作り
雪合戦
楽しさが一番の薬だ
子供達の笑顔が大人達への一番の薬だ
明日を信じる心は今日が楽しくて少しずつ育っていくだろう
降り積もる雪のように
さっき作った雪だるまのように
「そのうち冬も終わり、春が来る。必ず」
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携、アドリブ歓迎
街の中心部、広場などへ緩やかに舞い降り
グラスフルートの音を奏で
【活性治癒】で人々の拷問の傷を癒そう
かつての街を覚えているか
懐かしく、活気溢れる故郷を
音色にのせて、在りし日の街への郷愁を誘い
人々が希望を抱く一助に
この街に、今、希望の灯が点る
……取り戻そう、胸に描く日常を
【建造物分解】で修復不可能となった建物を資材に戻し
修復の必要な家の補修や、新築のための資材を確保
燃やせる端材があれば、広場に集めて焚き火を組もう
人々が集い、暖まれば、言葉も交わせるだろう
食料支援の竈にもなるだろうか
薪が足りなければ、近隣の木立へ飛翔し集めたり、割るのを手伝う
……これからは、暖かい冬を過ごせるといい
●雪を溶かし、心を解かす
解放された広場に赤く灯が灯った。
「この街に、今、希望の灯が点る……取り戻そう、胸に描く日常を」
人々が集まってくる温かさの源は、街を苦しめた拷問の磔刑台。
周辺の廃墟と共に『建造物分解』された建材は焚き上げの火種となり、舞い降りたエトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)の奏でる『Glasflöte:In der Fremde』の音色に癒しと鎮魂の暖気を広げていった。
「人々が集い、暖まれば、言葉も交わせるだろう。食料支援の竈にもなる」
「そうだな。体が温まれば、心に余裕が出来る。心に余裕が出来れば、冬を楽しむことも出来るはずだ」
流れる『Ruf der Nostalgie』の音色のなか、勝利の夕焼け色に包まれた佐島・真己(暗闇の中の光・g01521)は残る雪を子供たちと片付けていく。
「できたよ、お兄ちゃん!」
「こっちの方がでっかいぜ、ほらどうだ!」
配られたアランセーターやマフラーを羽織、手袋を嵌めた子供たちは寒さにおびえる事もない。
『シャンペン・スーパーノヴァ』の輝きに照らされ、雪遊びのイロハを教えれば砂に水を撒くごとく。
競って作られる大小さまざまな雪だるまや鎌倉の様子に、真己の顔にも笑顔が浮かぶ。
「たくましいもんですね、子供というのは」
「あぁ。こういう時、楽しさが一番の薬だ」
そして大人たちには子供達の笑顔が大人達への一番の薬だと、真己は雪を運ぶ市民と笑いあい思う。
降り積もる雪のように、さっき作った雪だるまのように、明日を信じる心は今日が楽しくて少しずつ育っていく。
「そのうち冬も終わり、春が来る。必ず」
諦めなければ季節は巡る。街にも、人の心にも。
「あの子たちが立派に育つまでには、そうして見せますよ」
「そうだな、っぁたっ!」
しんみりとなった二人の空気に飛び込んで来たのは雪玉。
「佐島の兄ちゃん、遊ぼうぜー!」
「こっちのメンバーが足りないんだよ! 助けてくれよー!」
元気に呼びかけてくる子供たちに苦笑いしながら真己はこいつめと立ち上がる。
「いや元気が良すぎるのも考えものかな、あいつら……」
「焚火の様子は見ておくよ、真己さん。行ってあげるといい」
フルートを下ろしたエトヴァの申し出に頷き、真己は雪合戦を始めた子供たちの輪へと混ざっていった。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【勝利の凱歌】LV1が発生!
【活性治癒】LV1が発生!
効果2【ラストリベンジ】LV1が発生!
【ドレイン】LV1が発生!
アデレード・バーンスタイン
わたくしはエルフの知識を持って荒れ果てた田畑の復興をお手伝いしましょう。
力仕事は得意ですので戦乱で荒れた田畑や牧草地などを耕したり瓦礫の除去をおこなったりし再び野菜や家畜を育てられるようにします。
まだ、田畑には【土壌改良】にて発育を良くしたり【植物知識】にて農家の方々にアドバイスしたりし当面の食料を確保できるように努めます。
エルフにとっても人間にとっても活力の源は食料です。
どうか…いつかベルファストの皆さんも笑って暮らせる日が戻ってくるようお祈りいたしますわ。
雪が溶ければ復興も進む。
そしてその力になるのは心の活力と共に、体を動かす食料だ。
「今の季節でもこの麦やソバでしたら十分に収穫を得られるはずですわ。土壌の方もお力をお貸ししましょう」
「かたじけない。噂に聞くエルフの方にご指導いただけるとは、光栄です」
アデレード・バーンスタイン(エルフのデストロイヤー・g05838)は荒れ果てた田畑跡を『トラップヴァイン』に『土壌改良』させながら、農家を営む人々にエルフとしての知識を託していく。
「話しているだけでは進みませんね。お手伝いいたしましょう」
「あ、いえいえそんな、アデレード様にご無理は……」
そして実践。
緑色の瞳に花飾りをあしらい、色白の肌。
アデレードの姿は名家の令嬢さながらで、農家の面々も思わず手を添えそうになるが、心配無用。
「えぇっ!?」
「大丈夫、力仕事は得意ですので。さぁ回りも耕せるよう、瓦礫を全部どかしてしまいましょう」
身体ほどある岩をひょいとどかす膂力に目を点にした男たちへ、エルフの淑女はにこりと微笑みかけた。
大成功🔵🔵🔵
効果1【土壌改良】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!
ナイナ・ヴィラネスティズム
「この地を巣食う竜鱗兵を退けた私達の活躍はご覧頂けたかしら?今度はその存在について聞きたいことがございますが少しご協力してくださって?」
かの地において復興支援に協力しつつ、街の人々を集めては「ベルファストにいたと思われる竜の花嫁」についての情報を集める
具体的には、
・竜の花嫁の生贄儀式についての詳細
・竜の花嫁はどんな姿でどんな存在に見えたか
を主に聞き込み
経験者や目撃者を募っては当人らを刺激させないよう持参したドーナツを振る舞いながら気さくに尋ね回る
得た情報はパラドクス通信を用いて他者と共有す
コンスタンツ・トパロウル
市場辺りで、【口福の伝道者】であんパン増やして人々に配りながら、最近、イギリス本土から来た商人さんや船乗りが居ないか尋ねてみよう
もし、子ども達が案内してくれるようなら、サービスであんパン増やしてご褒美だね
「すっげー怖え姉ちゃんかと思ったけど、案外優しいんだな」
とか言われたら、苦笑いしつつも『案外は余計だよ』とか言いそう
商人や船乗りに会えたら、あんパンあげて挨拶して、ここに来る直前のイギリスの様子……どんな敵がどんな悪事をはたらいてるとか、人々の暮らしぶりを聞いてみよう
それと、『竜の花嫁』って知ってる?
もし知ってるなら、どんな小さなことでもいいから教えて
あなたの大事な人の……仇を、討ちにいくから
●竜の花嫁の話
「ドラゴンを殴り倒したこえー姉ちゃんって聞いたけど、案外優しいんだな」
「案外は余計だよ。ほらっ」
子供たちと街を回るコンスタンツ・トパロウル(生き残りの撃竜騎士・g05674)は、尾ひれの突き出した逸話に苦笑いしつつ、『口福の伝道者』が生み出したアンパンを投げ渡した。
「案内助かったよ、配ってみんなで食べな」
「サンキュー、姉ちゃん!」
勢いよくかけていく子供たち。打ち解けた様子を遠めに見ていたナイナ・ヴィラネスティズム(凱閃令嬢・g00383)はくすくすと笑いながら、ぽんとコンスタンツを小突いて並ぶ。
「すっかり人気者ですわね、竜殺しの騎士様は」
「人気って言うのかなぁ……あぁどうも、お邪魔するよ」
談笑する二人の麗人が向かう先は同じ。
幕を広げ始めた市場の一角には街の人々とは少し違う雰囲気の男たちがあった。
「あぁ、あんたらか。大した活躍だったそうじゃないか」
「耳聡いご様子、助かりますわ。皆様も災難のなか、御無事で何より」
鷹揚な挨拶に礼儀正しくナイナも返す。少年たちの話が間違いなければ、彼らは各地を回る行商人。
商売中の街がドラゴンに襲われベルファストへと攫われてきたと聞いたが、それならばナイナたちの探す情報にも心当たりがあるかもしれないと。
「で、何をお聞きされたいので?」
「竜の花嫁について。あぁ失礼、これはお近づきのしるしですわ」
ナイナは『口福の伝道者』から取り出したドーナツのバスケットと共に、探し物を切り出す。
商人たちは穴の開いた焼き菓子を物珍しそうに眺め、一口。
「ほぅ、見た目よりどっしり食い応えあるな……で、竜の花嫁か。あいにくと詩人じゃないんで、弾き語りはご勘弁だが……」
「知っているの? どんな小さなことでもいいから教えて。あなたの大事な人の……仇を、討ちにいくから」
食い気味に迫るコンスタンツを押し止め、商人が語るのは悲恋の物語。
「ドラゴンたちは時に人の嫁を娶る。これが竜の花嫁と言われる所以だが、なかなかそれは大変らしい。花嫁が望めば富も名誉も思うがまま。しかし人とは別れねばならねぇ」
だから悲劇が生まれる。
「家のため、恋人のため、身を投げ出す女性も多くいる。竜の花嫁は悲恋の花嫁。けして幸せになる事はできぬ……とな」
「なに、それ」
コンスタンツの声は震えていた。夢を、尊厳を奪い、なお飽き足らぬというのか。ドラゴンは!
「この街を思うと、あえてそうなるよう仕向けているのかもしれませんわ」
「だとしたらなおのこと、ふざけんなだ」
ただ花嫁を奪うだけならいくらでもできるドラゴンが、わざわざ礼をつくしてもてなすのだ。それには何か意味があるのだろう。
婚姻に思うところあるナイナの感情を殺した声のぶんまで、コンスタンツは怒りのままに吐き捨てる。
「まぁ連中のやる事だ。ロクなことでもないだろうが……お嬢さん方なら資格十分じゃないかね? ドラゴンを尻に敷いちまったりな!」
「まったく嬉しくないけど、ありがとう!」
商人に独りからの下品なヤジに叫び返し、コンスタンツはナイナと視線をかわす。
これは一度戻り、情報を共有した方がよさそうだ。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【口福の伝道者】LV2が発生!
効果2【凌駕率アップ】LV2が発生!
佐島・真己
幸福ね
まずはこの街が開放された祝いからじゃないかな
祭りとまでは行かなくても宴会くらい出来ればいい
準備のために海が近いから近くの村で海産物を仕入れようか
アイルランドなら牡蠣、燻製の鰊、鱈、鮭
色々おいしいものがあったはずだしな
ただでもらうわけにはいかないから交換出来るもの
暖かい衣類、貴金属、じゃがいも
アイルランド人はたくさんジャガイモを食べるようになるからな
寒さに強い男爵いもの種芋を持って行くか
フィッシュアンドチップスを作っておいしさを宣伝しておけば効果はあるだろう
「これは種芋だ
今すぐは食べられないが、春に植えておけばそのうち実る
痩せた土地でも、寒いところでも丈夫に育つものだ
もちろん味もいい」
セレスティン・ウィンディア
先程の戦いの熱気のままに【勝利の凱歌】でみんなで歌を歌いましょう
活気あふれる力強い歌
そして力強いだけじゃなく
徐々に明るいテンポに変えていく
未来に想いを馳せるのも幸福の一つと思うの
【土壌改良】の効果を含ませた豊かな暮らしの歌を
植物知識と【使い魔使役】を交えてみんなが希望する具体的な未来を紡いでいくわ
さぁ、みんなで楽しく歌いましょう♪
この時ばかりは優しいお姉さんの表情で
嫋やかに笑う
あぁ、せっかくの料理も【口福の伝道者】を使用してみんなでお腹いっぱい食べましょう!
●いつかの春に向けて
静かに下りた夜の帳の下、広場の焚火に照らされセレスティン・ウィンディア(エルフのデーモンイーター・g06011)は『勝利の凱歌』を高らかに歌う。
「大地に種を蒔きましょう♪ 豊かな糧と埋めましょう♪ 明日、明後日、次の月を楽しみに……」
未来に想いを馳せ、明るく、テンポよく奏でる豊かな暮らしの歌は『土壌改良』を促すとともに、それ自体が知識を伝える学び歌。
「どうだね、佐島さん。いい味だろう?」
「ずっと閉じ込められていたというのにさすがだな。俺からはこれでいいか?」
小さな祭りとなった夜の広場で、佐島・真己(暗闇の中の光・g01521)はナイナたちに紹介してもらった行商人から頼んだ食材を受け取る。
解放された祝いの祭り、提案した一人として何か珍しい食材はないかと買い出しを頼んだのだ。
「これは寒さに強い種芋だ。痩せた土地でも、寒いところでも丈夫に育つものだ、もちろん味もいい」
「そりゃあ素晴らしい。いい売り物になりそうだ」
「もらった魚とで一品作る、売り文句の仕入れに食べてみてくれ」
商談成立。
仕入れた雑多な魚を粗くさばき、芋と共に揚げれば真己もよく知るイギリス名物フィッシュアンドチップスの出来上がり。
「あら、いい匂い。一つもらえる?」
「あぁどうぞ。みんなにも配ってやってくれ」
大皿一杯に揚がった揚げ物は、セレスティンがつまめば『口福の伝道者』が更に数を増やしてくれる。
「うわ、すっげー!」
「エールにもあうじゃねぇか、もう一杯!」
ジョッキを手にした大人たち、料理を覗き込む子供たちにも大人気。
ともった活気の『小さな光』は徐々に大きくなり、人々は楽しむだけで飽き足らない。
「おーいこれ、どうやって作るんだ!?」
「お姉ちゃん、もっとお歌やってー!」
作り方を教わりとろうと集まる人々に囲まれた真己に微笑むセレスティンもまた、子供たちに手を引かれ広場へと再び立つ。
「それじゃあ今度は、みんなで楽しく歌いましょう♪」
「はーい!」
歌声は重なり、更に大きく復興の街を流れていった。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【無鍵空間】LV1が発生!
【土壌改良】がLV2になった!
効果2【能力値アップ】がLV4になった!
コンスタンツ・トパロウル
壊れて使えない建物や施設を、【建造物分解】で資材化
今後の復興に使う資材にできるよう、街のみんなと一緒に荷車等で、必要なところや保管場所に運んでおこうか
動いたらおなかも空くだろうし、【口福の伝道者】でみんなが持ち寄った食べ物を増やして、分け合っていただこう
保存が利く食べ物は、今後に備えて保存しておくといいよ
保存が利かないものは……折角の記念日だし、みんなでおいしくいただくのがいいんじゃないかな
みんなが欲しいもの、守りたいもののために動き出すなら
今日は、その第一歩だね
あんまり情が入ると……別れは辛くなるもんだ
こら、さっきの坊主
おっきくなったら、父ちゃん母ちゃんや兄弟姉妹を守れるいい男になるんだよ
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携、アドリブ歓迎
ああ、この街に息吹が、誇りが帰ってくる
俺にできることか……
広場に絵を描こう
広場に面した、集会場などの象徴的な建物の外壁など
人々の目が自然に向かう場所へ
一面に描くのは、ドラゴンを狩る勇猛な騎士
竜に立ち向かい、槍を構え、今にも仕留めんとする人の英雄
そこへ街のシンボルとなる旗が翻る
歌を口ずさみながら
明るい色彩に調和をのせ
大きな壁画を仕上げていこう
高所は飛翔で
解放者達が去った後も
希望の灯がともり続けるように
この街の人の、魂の誇りとなるように
ここが、人々に勇気を与える場所になればいい
料理も手伝おう
温かいシチューが名物だったか
煮込みぐらいは任せてな
【口福の伝道者】を借り皆に行き渡るように
●英雄は一歩を踏み出した
「ああ、この街に息吹が、誇りが帰ってくる……」
集会場の壁をキャンパスに筆を走らせるエトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)は、向かいの広場から聞こえてくる歌声にしみじみと想いを馳せた。
「へぇ、形になってきたね。シチュー足してきたよ」
「ありがとう。あぁ画材はそこに置いておいてもらえるか?」
建材を『建造物分解』してきたコンスタンツ・トパロウル(生き残りの撃竜騎士・g05674)に礼を言い、エトヴァは翼をたたんで下りる。
二人が見上げた壁には暴風を吹かせるドラゴンと、それに立ち向かい、今にも仕留めんとする勇敢な英雄の姿。
「あっ、姉ちゃんの竜だ!」
「くぉらっ。それじゃあたしが竜みたいだろ。イメージだよ、イメージ」
形になった昔語りに盛り上がる子供たちをたしなめ、コンスタンツは苦笑する。
「まだ連敗中だしね、悔しいけど」
一度、勝てた事はあった。だがそれは大森林の大迷宮で出会ったアヴァタール級、分霊の一つに過ぎない。
小さな勝利は始まりの一歩。そこで満足してはいけないとコンスタンツは心新たに気を引き締める。
「絶対勝てるって、姉ちゃんなら!」
「あぁ。そうありたいと思ってるし、成し遂げて見せるよ」
勝利の高揚感のまま口にする子供たちを敢えて否定せず、そっとコンスタンツは頭を撫でた。
「坊主。おっきくなったら、父ちゃん母ちゃんや兄弟姉妹を守れるいい男になるんだよ」
「えっ。あ、おうっ!」
優しくなる声に戸惑う男児を置き、そして歩き出す。
再び復興の手助けに。旅立つために。
あまり情が入ると、別れは辛くなるものだから。
「さて、俺も仕上げにかかるとしよう」
再起の撃竜騎士の背を見守り、エトヴァは再び飛び上がる。
歌を口ずさみながら、明るい色彩に調和をのせて壁画は希望を灯していく。
「どうか希望の灯がともり続けるように、魂の誇りとなるように……」
日が変わり、夜が明けていく。
やがてエトヴァの完成させた竜殺しの壁画は、人々に勝利の勇気を伝える神話として集まった市民たちに語り継がれていった。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【口福の伝道者】がLV3になった!
【液体錬成】LV1が発生!
効果2【凌駕率アップ】がLV3(最大)になった!
【反撃アップ】LV1が発生!