リプレイ
有栖川宮・永遠
知り合いで母親代わりの雅さん(g03417)と参加
雅さん、一緒に来てくれて心強いです。地元の雅さんなら色々詳しいと思いまして。故郷の奪還、少しでもお手伝いします。
天狗は知識はありますが、かなりの使い手であるようですね。油断は出来ませんか。【情報収集】【観察】で敵の群れの動きを見て、【高速詠唱】で攻性式結界を敵の群れに展開。【電撃使い】で牽制した後、【誘導弾】を【連続魔法】でどんどん撃っていきます。敵の動きに違和感を感じたら【号令】ですぐ戦友の皆さんに知らせますね。
ここで足止めされてる訳にはいきませんので・・・道を開けて貰いましょうか!!
九条・雅
知り合いで娘のように可愛がってる永遠(g00976)と参加
ああ、永遠の頼みなら断る理由はないさ。都は確実に取り戻したいからね。助力感謝するよ。
まずはこの飛び回っている奴らを蹴散らすか。こそこそ隠れてまどろっこしいねえ。敵からの不意の一撃は【残像】で回避して【オーラ操作】でダメージを軽減。一気に戦覇横掃と【連撃】【斬撃】で【薙ぎ払い】。【グラップル】【強打】で敵の一体を蹴り飛ばして敵の群れに放り込むことで混乱させてやるか。
前座は引っ込んでな!!アタシ達はこの先にいかねばならないからねえ!1
●ディアボロス介入後の歴史
大きく肩で息をしながら粗末な服を着た男は槍を上空へ何度も突き上げる。ひらりひらりと天狗はかわすがそれでも諦めずに何度も突く。
「くそ、馬鹿にしやがって。あたればこんな連中に……」
ぎりりと歯をかみしめ、同じ無法者を狙う黒虚天狗に気づいた瞬間、天狗が跳び蹴りを受けくの字になって吹き飛んだ。
「こそこそ飛び回ってまどろっこしいねえ」
目を丸くするシロウの前に着地すると九条・雅(赫焉のパシオン・g03417)は艶やかに着物の裾を払いながら周囲を見渡す。と、鞘から赫焉の刀を抜き打ちする。横合いから放たれた鴉の黒羽を切り払うと一足飛びで屋根に上がる。嬲る様にならず者達で遊んでいた黒虚天狗共は、降って湧いた脅威に緊張を走らせながら飛び上がる。じりじりと囲んで来る天狗を、笑みを漆黒の扇で隠しささやく。
「永遠、今よ」
雅ごと黒虚天狗が結界に包まれる。式神が顕現し白く輝きながら迅雷のように結界内を駆け巡る。雅に擦る事すらせずに有栖川宮・永遠(玲瓏のエテルネル・g00976)は式神を制御し次々に繰り出す。比較的後方にいた天狗が反撃に繰り出した黒羽が、次々に久遠を襲うが急所を狙う物だけ玲瓏の杖で打ち払いながら詠唱をとぎらせない。
「ここで足止めされている訳にはいきません」
傷つきながらも嫋やかな動きは止めずに瞳に力強い意思を湛えながら、札を放つ度に黒虚天狗の死体が増えていく。なんとか生き残こり久遠を狙う天狗を、雅は残像を残しながら背後に回り込み一刀で切り伏せる。
紫と黒の衣をはためかせ、黒虚天狗を次々に撃破していく二人を陰陽師達と荒くれ者達は呆然と眺めていた。
「何モンなんでしょ」
「敵っぽくねぇが味方なのかもわからんな。が、天狗がこっちに来ないのは儲けもんだ。今のうちに怪我人は下がれ! 残りは防衛陣地の修理が終わったら移動する準備をしとけ!」
後で忙しく動き回るならず者と陰陽師達をきっちり守りながら、雅と永遠は息の合った攻撃で黒虚天狗を追い落としていく。敵がひるんだ隙に背中合わせになり睥睨しながら、いつものように笑い合う。
「雅さん、一緒に来てくれて心強いです」
自分に着いてきてくれた雅にはにかみながら、上から様子をうかがう天狗を梓弓で打ち落とす。
「ああ、永遠の頼みなら断る理由はないさ」
自分を慕う永遠を背後から襲おうとする天狗の心の臓を突き通し、深く刺さった骸を蹴り外す。
「故郷の奪還、少しでもお手伝いします」
母親代わりの雅の出身を取り返すためにも、いつも以上に久遠は張り切って式神を放つ。そんな愛娘を黒虚天狗からかばうと嬉しそうに雅は笑う。
「都は確実に取り戻したいからね。助力感謝するよ」
お互いを狙う攻撃ごと天狗を叩きのめし、母娘は態勢を立て直そうとする天狗に突貫する。
「前座は引っ込んでな!!」
「道を開けて貰いましょうか!!」
永遠が切り開いた道を駆け抜け雅は逃げようとした天狗に接近する。破れかぶれに突き出した錫杖が払う鬼腕を削りえぐるが刀を振り切る。
「アタシ達はこの先にいかねばならないからねえ!」
雅と永遠の気迫に押された天狗達は瞬く間に殲滅された。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【ハウスキーパー】LV1が発生!
【士気高揚】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV2が発生!
●ディアボロス介入直前の歴史
刻は少し遡る。妖怪共の動きを読んだ六条達は、本隊が防衛している間に別働隊が後背から襲撃する策を掛けようとしていた。読みは当たっていたが誤算だったのは、敵の数とやる気。物陰から攻撃した途端、圧倒的な敵に囲まれた。未だ壊滅していないのは相手が遊んでいる空に過ぎない。
「これはもう駄目かもわからんな」
気も折れ身体から力が抜けそうになるが、気力を振り絞り傷だらけの身体を酷使し符をばら撒きわずかに時間を稼ぐ。せめて本隊だけでも逃がさねばならない。周囲の者も覚悟を決めた表情で六条を後押しする。
「マイ嬢ちゃん、お前はここを抜けて本隊へ撤退を伝えろ」
一番年若い陰陽師に
「いやです。私もまだ戦えます」
「グタグタうるせえ、ここからは爺の見せ場だ。若い奴はさっさと行け」
開いた血路へ背中を押すが、そのときマイを狙う黒虚天狗に築いてしまう。
「畜生!」
咄嗟に六条はマイを突き飛ばしかばおうとする。
葛葉・狐狛
心境:コンビ打ちなら任せて、裏で積み上げていこうかねぇ。
出発前に長岡京の地理と蘆屋道満について【歴史知識】も使って新宿で下調べ。
トレイン内で同行する面々に遠足のしおりとして配布しとくさ。
現地の知見が在る人がいるなら、情報の擦り合わせもしておこう。
有栖川宮さんと九条さんが向かったのとは別の集団を相手しにいくよ。
あちらに指定がなけりゃ六条さん取り囲んでる方かな。
怪我人用に【活性治癒】立ち上げつつ【光使い】でわざと格子状の九字を切って、【九曜紋来寇】で黒虚天狗を撃ち落とす。
蘆屋道満を知ってるなら分かるだろうから次への布石。
まぁ、九字じゃなくて九曜の導きだけど。
一般人への攻撃は体張ってでも止めるよ。
文月・雪人
護りたいと戦う者がいるならば
俺もまた力になれたらと
一応この時代出身【歴史知識】も多少はあるけど
少しは役に立つかな
仲間と連携して参戦
陰陽師やならず者達に犠牲者が出ないよう庇いつつ
黒虚天狗達と戦う
素早く状況を【観察・情報収集】
羽音を消しても姿は丸見えだ
翼の動きで飛行の軌道を読んで【不意打ち】攻撃を【看破】
逆に敵の勢いを利用して刀の【斬撃】で反撃し【両断】する
大丈夫、陰陽師達もならず者達も未だ心折れてはいない
生きようと護ろうと強く願う彼らの思いを『陰陽思念符』に変えて
黒虚天狗へと放ち攻撃と共に妖力を【ドレイン】
奪い取ったエネルギーを治癒の力に変えて
一般人達の傷を癒す
援護します
ここは私達に任せて撤退を
●ディアボロス介入後の歴史
六条を貫くはずだった鴉の濡れ羽が空中で動きを止める。蜘蛛糸に絡め取られた羽が符の呪力に負けて黒い煙を上げて消滅する。
驚く六条と黒虚天狗の間に葛葉・狐狛(狐憑き・g00840)は活性治癒を立ち上げる。柔らかな癒やしの力が広がるのに気づいた黒虚天狗達が一斉に攻撃を仕掛ける。避けるのは簡単だが避ければ後ろの人間に当たる軌跡を描く黒羽を、狐狛は引かずに糸で絡め取り、式神に迎撃させ、時には自分の身体を盾にする。狐面に苦痛を隠しながら一歩も譲らず狐狛は六条達を守る。六条を助けるのになんとか間に合ったのは事前準備と打ち合わせが実を結んだから。紙一重で掴んだ命を狐狛は手放しはしない。
一向に参る様子の無い狐狛に埒が明かないと思ったのか、上空から一体の天狗が六条の背後を狙い逆しまに突撃する。そうはさせじと白い狩衣をはためかせ文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)が割って入る。刀の腹で錫杖を受け勢いで押されかけるが、クダギツネが背中を頭で支える。刀を振り払って雪人が天狗を追い払うと、クダ吉はそっぽを向いて鼻を一つ鳴らす。その頭を撫でると雪人は六条に進言する。
「援護します。ここは私達に任せて撤退を」
新手の出現に動揺したように天狗達の攻撃が散発的になる。その隙を逃さず狐狛は蘆屋道満ゆかりの九字を切る。輝く九字を目にした六条が息をのむ。狐狛が後ろをチラリと見ると六条は傷を押さえ痛みにうめいた様にごまかした。
(「意外と狸親父だねぇ」)
狐憑きの少年は心の声をおくびにも出さずに、パラドクスを解き放つ。
「九曜の導きにより来たりて己が理を示せ」
九曜紋来寇に貫かれ黒虚天狗が声も出せずに落命する。その様に天狗も陰陽師達も驚愕するが、六条がいち早く我に返る。
「全員撤退だ! ひとまず邪魔にならない様に天狗から逃げるぞ。急げ!」
叫ぶと倒れているならず者に肩を貸し、雪人と狐狛が天狗の包囲網を突破した方へ下がって行く。
「兄ちゃん達、悪いがここは頼む!」
振り向き叫ぶ六条に力強くうなずくとディアボロス達は天狗を迎え撃つ。
白銀が一閃する度に黒虚天狗が倒れていく。地面に伏せていた黒虚天狗が後ろから飛びかかるが、予期していたように雪人はくるりと身を翻す。横薙ぎの雪月花に自ら飛び込んだ形になった天狗の上半身と下半身が泣き別れになる。
六条達は天狗達から離れたところで態勢を整えていて、戦いに巻き込まれる心配はひとまず無い。近づこうとする天狗もいたが雪人と狐狛に最優先で撃墜され、被害は出ていない。
「陰陽師達もならず者達も未だ心折れてはいない。ならば俺もまた力になる」
天狗を退治する度に上がる歓声を力に変え、雪人は護符に想いを練り込む。放たれた陰陽思念符は最後の黒虚天狗を正確に打ち抜いた。
黒虚天狗が全滅したのを確認すると六条が慌てて駆け寄ってくる。
「すまないが、後ろにまだ仲間がいる。助けに行ってもらえないだろうか」
「大丈夫、向こうにも仲間が行きました。ほら」
指さす先には雅と永遠、それにおっかなびっくりで着いてきているシロウの姿があった。
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【活性治癒】LV1が発生!
【断末魔動画】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV2が発生!
●介入により歴史は新たな道を歩む
「ね、ね、黒虚天狗やっぱり死んでない?」
「いえ、地面に降りているだけかと」
ひいなの問いかけに金棒鬼は冷や汗を隠しながら答える。ここで死んでると答えれば姉妹は遠慮無く戦場に飛び込むだろう。
「リンも『どう見たって死んでるだろ。おめぇの目玉は腐ってんの』って言ってるよ」
かわいい二人を危険にさらしたく無い、じゃなかった。お目付役として暴走は避けねばいけない。同僚の同情と圧力をビシバシと感じながら金棒鬼は座敷童を必死に押しとどめていた。
「助かったのか……」
六条は手頃な瓦礫に腰をかけ、大きく息をついた。マイが駆け寄って手当をしようとするが、断り撤退の指示を出す。腰に下げていた竹筒から水を一口飲みながら値踏むようにディアボロス達を観察する。
「さてさて、蛇が出るか鬼が出るか。あるいは……」
少しだけ楽しそうに呟くと近づいてくるディアボロス達を迎える。
「少々疲れた故、座ったままで失礼する」
六条は深々と頭を下げる。
「この度は救援感謝する。儂の様な老いぼれはともかく若い奴らが生き残ったのは存外の嬉しさよ。礼と言ってはなんだが……何か話したい事が御有りかな?」
伏見・しろがね
管狐「くろがね」をクロノヴェーダ方面の見張りに立てる
「おぬしとてまだまだ若かろう。還暦を越えてからが本番じゃよ」
「我らのことを知りたいのはおぬしらの方では?そこに隠れておる娘もきっとそう思っておるぞ(【看破】)。寝ていても構わぬので、応急手当くらい受けてやらんか(【活性治癒】)」
「陰陽寮では義にもとる陰陽師が蔓延っておる。そこに至る経緯を知る者と話したい。長い話となろうから、今すぐとは言わぬ。心当たりはあるかのう?」
「目的は知れぬが、長岡京を狙う妖怪の王の軍勢はまだまだあろうでな、その中でまた会うこともあるやも知れぬ」
「心当たりがあれば、そうじゃな。力はある、標がほしい。そう伝えてくれ」
葛葉・狐狛
【活性治癒】で負傷者の治療。
五芒星の首飾りは服の中にしまっておく。
持ち込んだ医薬品や保存食の類を渡しながら話をするさ。
播磨国の陰陽師、道摩法師様に逢うことがあったら伝えておくれ。
オレ達は、人を妖怪に換える外道と対立している復讐者。
大江山の妖怪も無関係だとは思ってないので、かつて妖怪の王と立ち合った法師様と話がしたい。
今はムリでも縁が結ばれた時に応じておくれ。
身の証なんて持ち合わせちゃ居ないけれど、この陰陽の業と連中の首に免じてもらえりゃありがたい。
話の最中、うっかり反応してくれそうだからマイさんの様子に気をつける。
【ハウスキーパー】【トラップ生成】で陣固めをしつつ、③の応戦の構えをとるさ。
文月・雪人
蘆屋道満様は妖に与する京の陰陽師と対立逃走中と聞いたけど
長岡京の彼等を率い共にある可能性は高そうに思う
ならば今は伝言を
誤解防ぐため嘘は交えず誠実に
六条様、貴方方を纏める方に
或は蘆屋道満様の行方をご存知でしたら彼にも
お伝えして欲しい事があるのです
私達は復讐者ディアボロスという者です
抱える事情はそれぞれなれど
皆クロノヴェーダ…鬼や妖怪達への怒りを胸に戦っています
そして御覧の様に私達は妖への真の対抗手段を持っている
もし本気で鬼や妖怪達への対抗を考えているのなら
目的を同じくする者として協力関係を築けませんか?
俄には信じ難くとも
御一考ください、と
【活性治癒】と陰陽思念符で六条様達負傷者を治癒
撤退支援する
「我らのことを知りたいのはおぬしらの方では? そこでわたわたしておる娘もきっとそう思っておるぞ」
「儂としては、願い叶うなら一晩語り明かしたいとこではあるな。しかし、それがかなう状況では無い」
そう言って六条は鬼達が陣する丘を睨む。
「ならばここでの礼を少しでも返すべく、陣を畳む間だけでも話を聞こうと思ったのだ」
「殊勝な事じゃな」
伏見・しろがね(鬼斬り稲荷🦊・g01292)も六条に習い丘を見る。まだ鬼達は動いていないが、いつでも動き出せる態勢だ。クダギツネのくろがねに見張らせながら、しろがねはついとマイの袖を引き寄せる。
「殊勝ついでに応急手当くらい殊勝に受けてやらんか。こちらとしては話すのは寝ていても構わぬのでな」
断ろうとした六条を二人の娘? がじぃっとみる。無言の圧力に屈した六条をマイは嬉しそうに手当てをし出した。そこにちょうど負傷者の治療に当たっていた葛葉・狐狛(狐憑き・g00840)達も戻ってくる。狐狛が差し出した支援物資に六条は再び深々と頭を下げ、シロウに分配と輸送を頼む。
「何から何まですまないのぅ」
「オレ達も 、人を妖怪に換える外道と対立している。他人事とは思えなくてな」
その言葉に六条は居住まいを正し、マイに手当てしづらいと怒られた。
●未来へ繋ぐために
「私達は復讐者、ディアボロスとも呼ばれる者です。抱える事情はそれぞれなれど、皆クロノヴェーダ……鬼や妖怪達への怒りを胸に戦っています」
文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)は礼を払い嘘を交えぬ様言葉を選びながら話していく。
「六条様、貴方方を纏める方に、或いは蘆屋道満様の行方をご存知でしたら彼にも、お伝えして欲しい事があるのです」
「ふむ、儂らの纏め人だけで無く、蘆屋殿にもか」
「播磨国の陰陽師、道摩法師様はかつて妖怪の王と立ち会ったとも聞く」
狐狛は話しながら小さく九字を切る。
「大江山の妖怪も無関係だとは思ってないので話を聞いてみたい」
「目的は知れぬが、妖怪の王の軍勢はまだまだあろうでな」
話を吟味する様に六条は狐狛としろがねの目を視ながら髭を撫でる。
「今はムリでも縁が結ばれた時に応じておくれ」
「我らも長岡京を狙う妖怪とは戦う身、その中でまた会うこともあるやも知れぬ。他にも、陰陽寮では義にもとる陰陽師が蔓延っておる。そこに至る経緯を知る者と話したい。心当たりはあるかのう?」
「儂には無い。が、一応上や知り合いに聞いてみよう」
「この老いぼれの腕が何処まで届くかはわからぬが……ここで救われた命を燃やしてでも、すべての人脈に当たってみせよう」
「おぬしとてまだまだ若かろう。還暦を越えてからが本番じゃよ」
「還暦までには引退したいのじゃがなぁ……」
微妙にかみ合わない会話をする白銀と六条、狐狛はその前からマイの反応をそれとなく伺っていたが、全く反応しない。と、言うよりもさっぱり理解していない様に見える。マイを見ているのに気がついたのか六条は震える声で愚痴をこぼす。
「その、なんだ。マイのお嬢はな、弓の腕も手当の心得も有り加持もこの若さでたいした物なんだが……そちらにかまけすぎて世事に弱くてな」
「反応する知識が無い、と」
「その通りじゃ」
情けない表情で頭を抱える六条、マイに視線があつまる。
「知らなければ不用意に情報を渡す危険が無くなるのです。……なんですか! その、残念なモノを見る様な……生暖かい眼差しは……」
自分で言っていて情けなくなってきたのかマイの語尾は消えていく。
「(六条助けれて、ホントよかったねぇ)」
狐狛が思っていた以上に六条の救出は重要だったようだ。
「マイに限らず儂の部下は世事に興味が無くてのぅ……まだシロウの方が頼りになるんじゃよ」
情けないと六条がギロリと辺りを見回すと、陰陽師達がさっと目をそらす。六条の救出はいろんな意味で本当にファインプレーだったようだ。
「そろそろ引かないと鬼が来る。伝言はこれで終わりかの?」
六条の言葉にディアボロス達は顔を見合わせると、真摯に言葉を紡ぐ。
「そうじゃな。力はある、標がほしい。そう伝えてくれ」
「私達は妖への真の対抗手段を持っている。鬼や妖怪達への対抗を考えているのなら目的を同じくする者として協力関係を築けませんか? 俄には信じ難くとも御一考ください、と。」
「身の証しなんて持ち合わせちゃ居ないけれど、この陰陽の業と連中の首に免じてもらえりゃありがたい」
「あいわかった。必ず伝えよう」
この陰陽の業にかけてと言って六条は晴れやかな笑みを浮かべた。
●変わった歴史
陰陽師達とならず者達は撤退していく。支援と手当のおかげで思ったより数段早く立て直せそうだと駆けずり回っていたシロウはディアボロス達に嬉しそうに礼を言う。
「見事な技だった。今度は手合わせ願おう」
「怪我人はおとなしく寝てろ。兄ちゃんあんときは助かった。こんな事いってんけどこいつもムッチャクチャ感謝して泣いてたんだぜ」
「っ! 言うな、馬鹿!」
罠を張りなおす狐狛に手を振りながら、陰陽師を背負ったならず者が小走りで去って行く。先ほど天狗からかばった二人だったな、と狐狛手を振り返す。
「あいつらだけじゃ無く、口に出さない奴も多いがみんな兄ちゃん達には感謝してるよ」
雪人の手当を受けたならず者は槍を杖代わりに立ち上がる。
「もう駄目かと思ったが、命も心も折られずにすんだ。後を任せるしか無いのは口歯がゆいが、そなた達ならやり遂げられると信じている」
よろける男を陰陽師が慌てて支え、二人で雪人に頭を下げると去って行く。
「姉御、カッコ良かったっす。姉御みてえな頼れる人間をあちきもめざしやす!」
「お嬢さんも品が有りながら芯の強い方ですな。貴族はやはりこうあるべきですな」
物資を取りに来たはすっぱな少女と落ち着いた物腰の陰陽師達は、永遠と雅を見つけると先に去った者の分まで礼をして帰って行く。
くろがねの横に立つとしろがねは丘を眺める。
「さてはて、どんくさい鬼どももそろそろお出ましのようじゃ」
身に頭をこすりつけるくろがねの頭を何の気もなしに撫でながら、白銀は独りごちた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【未来予測】LV1が発生!
【トラップ生成】LV1が発生!
【断末魔動画】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【ドレイン】がLV4になった!
●新たな道は未だ定まらず
「さて、筆と竹簡を持て」
ディアボロス達と別れ、荷車に乗せられた六条は精力的に文を書く。
「六条様、少し休んでくださらないと」
「このぐらい屁のかっぱじゃ。マイも筆を持て。あの若者達並みになれとは言わぬが、世事を今から叩き込んでやる」
悲鳴を上げるマイに一同から笑いがこぼれる。
「年貢の納め時だな。マイ嬢ちゃん」
「何言ってるお前もだ、シロウ。儂とマイがいないときどうするつもりだ」
「そりゃ他の陰陽師達がって、なんでみんな目をそらすんだ!」
見渡す先に視線が合う者はおらず、シロウはがっくりと肩を落とす。
「なぜか儂はこういうのに向いている部下がつかなくてな。まだ年若いお前なら今から仕込めばどうにかなる。というか、なんとかする。じゃないと儂が引退できないじゃろ」
「俺そういうのがいやで流れてきたのに~!」
「諦めろ、年貢の納め時じゃ」
「ねぇ、もう諦めて天狗全滅したって認めてよ。あいつら撤退してるじゃん」
機嫌悪い口調で言うひいなに金棒鬼は脂汗を垂らしながら言葉を探す。
「えー、こういう場合は……」
「「もーいいよ」」
二人の声が揃って隠れ鬼の終わりを告げる。
「「役に立たない鬼さんは退場です」」
てまりが手に持った人形の首をねじ切ると、首を飛ばしあっけなく鬼は息絶える。
「お姉ちゃん、人形壊れちゃった」
「後で直してあげるから、これで代用してね」
鬼の死骸など気にせずに、ひいなに新しい人形をもらい、てまりは嬉しそうに人形を抱きしめる。
「「みんな~、ちゅう~もっく~!」」
ざわつく鬼の視線が二人に集まる。
「天狗まけたみたいだし、京にいこうよ!」
「新しいリンも『早く血しぶきが見たいぜ、うけけけけっ』っていってるの」
二人は幼い容貌に不釣り合いな昏く媚を含んだ声音を響かせる。
「「おねが~い、みんなで地獄を作りにいこう!!」」
二人のお願いを聞いた鬼達は一瞬静まりかえり、次の瞬間歓声を上げる。
「「しゅっぱ~つ!」」
鬼と妖怪は京へ向かおうとしている。何も無ければ撤退する六条達に追いつくだろう。
しかし、その間には未来へ伝言を繋ごうとするディアボロス達がいる。ディアボロス達の介入で変わった歴史の行く先が、もうすぐ決まる。
葛葉・狐狛
ひいな・てまりがカチコミしにくるみたいなんで、とりあえず周囲を散らすよ。
【忍び足】【フェイント】【時間稼ぎ】活用で、ひいな・てまりから身を隠しつつ鬼を片っ端から【光学迷彩】を掛けた状態で【暗殺】して回るよ。
前線は、仲間が派手に暴れてくれるみたいだから目くらましにさせて貰おう。
【未来予測】で僅かな先を読みつつ、相手にこちらの動きを悟られない様に動くさ。
【トラップ生成】で仕込んだ罠で足止めも掛けて、六条さん達一般人のところに抜けるのを絶対に防ぐように立ち回るよ。
【活性治癒】は引き続き展開。
そこまでしても、ひいな・てまりに姿を捉えられたなら。
二人が人間だった時のことを憶えてるか、聞いて見るかねぇ。
有栖川宮・永遠
知り合いで母親代わりの雅(g03417)と協力
ああ、そこにいる姉妹、私と妹の永久を見ているようですね。まあ、極めてやんちゃなようですので、無邪気な気持ちで被害が広がったら大変ですね。
引き続き、前衛は雅さんに任せましょう。陰陽師の皆さんに鬼が追いつく前に【高速詠唱】で【結界術】を展開して敵を拘束、【連続魔法】で雷霆の一撃を打ちましょう。止めは【誘導弾】で。
雅さんが敵に囲まれてピンチの時や結界術を抜けてくる敵がいたら【風使い】【吹き飛ばし】で敵を吹き飛ばしてすこしでも危険を減らします。
仲が良いのは微笑ましいのですが、力を併せて人を多く殺戮するのは止めないと。危ない遊戯は程々に、ですよ?
九条・雅
知り合いで娘のように思っている永遠(g00976)と参加
まあ、仲がいいのは永遠も永久も同じだしねえ。言っていることは物騒だが。そのノリで故郷を蹂躙されちゃ堪ったもんじゃない。やんちゃが過ぎる子達はお仕置きしないと。
お仕置きするには配下の鬼が邪魔か。とっとと退いてもらうよ!!
ああ、前衛は任せな。陰陽師一行に追いつかれる前に【ダッシュ】で追いかけ、【ジャンプ】も使って追い詰める。【残像】で敵の攻撃を回避し、【フェイント】で【グラップル】【強打】で拳の一撃を。
でも拳の一撃はフェイクだ。本来は【斬撃】【連撃】を併せた煉獄の一撃だ!!
戦いは遊びじゃない。ふざけるんじゃないよ!!絶対守ってみせるさ。
文月・雪人
六条様や、陰陽師やならず者の皆さんの、前を向き今を生きている背中を見送って
追う鬼達を阻むべく前線へ、この先へは行かせない
この出会いを未来へと繋ぐ為に
【観察・情報収集】で素早く状況を確認
『攻性式神結界』の【結界術】と【衝撃波】で鬼達を足止めし、陽動
仲間と連携、フォローし合って戦う
鬼達の力任せの攻撃は、威力がある一方読み易くもある
【未来予測】で鬼の攻撃を【看破】し回避しつつ
小回りの利くクダ吉や影猫達を死角に回らせて【不意打ち】
【能力値・ダメージアップ】の攻撃を行うと共に
【ドレイン】と【活性治癒】で回復、継戦能力を維持しつつ戦う
成程、鬼達にも護りたいものがあるのだな
なればこそ此方も全力で戦うのみだ
伏見・しろがね
最初は【狐変身】してこっそりと金棒鬼の背後に移動
この時点で金棒鬼がまだ狐の正体に気が付いていなければ変身を解いて【不意打ち】のパラドクス「奪魂尾獣穿」で急襲
そして【狐変身】して戦場を逃げ回って【攪乱】する
無論、攻撃の機会があれば更に攻撃(【一撃離脱】)する
そして狐のまま人語を語る
「捉えたぞ、鬼ども。伏見の鬼斬稲荷とはわらわのことよ。おぬしら、このまま長岡の地に行けるとは思わぬことじゃ」(【挑発】)
威勢のよい事を言っておるが、目的は六条達の撤退のための【時間稼ぎ】じゃ
折角の手掛かりなれば、粗末には出来ぬ
可能ならば(次のプレイングの伏線として)てまりの鞠に触れて何かしておくぞい
●手掛かりを未来へ
無人の野を駆け鬼達が京へ突入する。雄叫びを上げながら柵を跳び越えた金棒鬼が次の瞬間罠にはまり、転けた。その上を他の鬼達が駆け抜けていき、罠にはまっては無効化していく。「あれ、わながおおすぎーる」
「めんどくさいね、おねぇちゃん」
最初に転けた鬼の上に立ち、姉妹は首をかしげる。クロノヴェーダは通常罠を無効化できるが、うざったい事には変わらない。勢いが止まった隙に廃屋の影から雷光が走る。バタバタと隣が倒れ驚き振り返った鬼が、雷の残り火を纏った拳に腹を打ち据えられ吹っ飛んだ。待ち構えていた有栖川宮・永遠(玲瓏のエテルネル・g00976)と九条・雅(赫焉のパシオン・g03417)が飛び出したのだ。
「まちぶせなんてナッマイキ~。やっちゃえ!」
てまりの号令で大勢の鬼が二人に向かう中、ひいなも周りの鬼に指令を出す。
「あなた達は撤退するヒトを足止めして。リンも『足ブッタ切っても生きてりゃイイよ』って言ってるの」
指令を受けた鬼達が本隊と分かれて六条達を追おうとするが、突如として結界に包まれる。
「この先へは行かせない」
結界を維持しながら文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)は次々に式神を放つ。
「この出会いを未来へと繋ぐ為に」
三人が正面切って鬼の大軍との戦いを繰り広げる中、影ではまた別の戦いが行われていた。
先に逃げた人間を追おうと何組かの鬼が息を殺して走る。
二人組の鬼の足が黒く塗られた糸を踏んだ瞬間、草むらでガサリと音がする。咄嗟に横っ飛びに飛んだ鬼の首にふわりと蜘蛛糸が絡みつき締め上げる。訳がわからぬまま振り回した棍棒は、微かに何かが絡みついた手応えを感じたのを最後に鬼の意識は途切れる。
「貌の無き漆黒、疾く来たりて己が理を示せ」
葛葉・狐狛(狐憑き・g00840)はきょろきょろと自分を探すもう一匹の鬼の死角で手印を切り、懐の輝く結晶から力を引き出す。それと同時に狐狛の顔から貌が消え失せ、姿がさらに捉えにくくなる。
「急々如律令!」
放たれた力は鬼を飲み込み、何か直視してはいけない事が起こる。力が消えた後には恐怖を表情に張り付かせ、立ったまま事切れた鬼がいた。無貌の顔に安堵を浮かべると狐面をかぶり直し、闇に溶け込み次の敵を探す。
茂みに潜み息を潜める白狐の眼前を金棒鬼達が通り過ぎる。最後の一匹が背を見せた瞬間、白狐は伏見・しろがね(鬼斬り稲荷🦊・g01292)に姿を変え九本の白尾を柔軟に伸ばし鬼を貫く。仲間の断末魔に振り返る鬼達が見たのは血に染まらず輝く白い尾先のみ。鬼が周囲を警戒する間にしろがねは物陰から屋根に昇る。再び狐に姿を変え屋根の上から鬼を見下ろし、ケーンと高らかに鳴く。鬼を挑発する様に狐火を従え空中でくるりくるりと舞い、十分に視線を集めた所で狐のまま人語を語る
「捉えたぞ、鬼ども」
幼げな声に凜とした気を漂わせ、しろがねは蕩々と宣言する。
「伏見の鬼斬稲荷とはわらわのことよ。おぬしら、このまま長岡の地を出られるは思わぬことじゃ」
一際高く跳ぶと白狐は唐突に姿を消す。呆けたように見ていた鬼達だが、正気に返ったかの様に慌てて狐をさがす。
「追え、狐狩りだ!」
鬼を引き連れながら白狐は野を走る。所々隠れて距離を稼ぎながら、家や糸と符を張り付けて死んでいる鬼の集団を跳び越え、鬼が足を止めそうになれば攻撃を加え挑発しながら駆け抜ける。各地に散らばって六条を追うとしていた鬼を纏め、永遠達が戦っている戦場に横合いから突っ込んだ。
三人と戦っていた鬼達としろがねを追ってきた鬼達が衝突しかけ混乱が生じる。突然の事に真っ先に反応し、永遠が素早い詠唱を重ねる。
「出でよ雷霆! 敵を滅せ!!」
呪文を括り混乱のさなかに開いた隙間に術を打ち出すと、姉妹の妖怪に雷が迫る。進路上に鬼が飛び出し姉妹には届かない。が、鬼達は姉妹を守ろうとディアボロス達への攻撃がおろそかになる。
最前線で鬼達のカバーを一手に引き受けていて数に押されていた雅が、一気に反撃に移る。
「煉獄の恐ろしさを喰らわせてやるよ!!」
鬼の腕で敵を掴むと腕力だけで投げ飛ばす。着地地点にいた鬼が避け損なって折り重なって崩れる。一足飛びで肉薄すると重なった二匹をたたき切る。
「ひいなたちはだいじょーぶだから、てきにしゅーちゅー!」
仲良く鬼を叱りつけるひいなたちを見て、永遠がふわりと笑う。
「ああ、私と妹の永久を見ているようですね」
「まあ、仲がいいのは永遠も永久も同じだしねえ……それ以外ずいぶん違って物騒だが」
赫焉の刀を血払いし、雅は苦笑する。出来た隙を逃さなかったおかげで鬼の勢いをそぎ、話す猶予も生まれている。雷を自在に操りながら永遠は雅に襲いかかろうとした鬼を牽制する。
「まあ、極めてやんちゃなようですので、無邪気に被害が広がったら大変ですものね」
「無邪気でもやんちゃが過ぎる子達はお仕置きしないとね。とっとと退いてもらうよ!!」
大振りの鬼の金棒をかがめて回避しながら雪人は結界を展開していく。背後からの一撃を飛び込み前転でかわしながら符を地面に貼り付ける。各地に置かれた符を起点に結界が完成、クダ吉と式神の猫が一斉に鬼に襲いかかる。式神達が鬼を切り次々に倒していく。結界から逃れた鬼とにらみ合っていると、鬼の後ろから白狐と黒狐のコンビが襲いかかる。その隙に再度作成した結界を、しろがねを追ってきた鬼を巻き込んで発動させる。六条を追おうとしていた鬼を倒しきり雪人としろがねは一息つく。
「撤退のための時間稼ぎはできたかのぅ」
「一匹たりとも抜けてない。きっと撤退できたよ」
散らばった鬼を虱潰しに退治してきた狐狛も加わり、三人はひいな、てまり達の方を見る。数を減らした金棒鬼達は二人を守る円陣を組んで、雅と永遠に対抗しようとしている。
「成程、鬼達にも護りたいものがあるのだな」
雪人はそっとクダ吉の背を撫でると疲れを見せずに駆け出す。
「なればこそ此方も全力で戦うのみだ」
「まりの形に陣をひいて。リンも『そっちの姐さん強いから、先にほそっこい嬢ちゃんと遊んでやろうぜ』って言ってるの」
てまりの囁きに鬼達はきびきびと対応し、陣を組むと永遠目がけて一斉に金棒を振るう。
「戦いは遊びじゃない。ふざけるんじゃないよ!!」
破壊衝動と悪意の塊が永遠に降り注ごうとするが、雅が刀と青竜刀を持ち割って入る。
「絶対守ってみせるさ!」
両手の刀でドス黒い塊を切り払い、弾き返し、叩きのめす。暴風の様に吹き荒れる雅の剣戟をすり抜けた悪意を、永遠が放った紋章入りの符が浄化する。
「危ない遊戯は程々に、ですよ?」
鬼気迫る母子に注意が集まった鬼達を三方からパラドクスが強襲する。
「もう、いったいどうなってるの!」
かんしゃくを起こしたひいなが投げた手まりを、しろがねがキャッチすると投げ返す。
その間にも次々に鬼は討たれていき、雪人が放った式神から座敷童をかばった最後の鬼が息絶える。
「あれ、鬼さんいなくなっちゃった」
「じゃあ、今度は私達が遊ぶ番だね」
クスクスと笑う姉妹ととうとうディアボロス達は対峙する。
出来た縁を切らないために、未来を望む形へ引き寄せるために。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【光学迷彩】LV2が発生!
【パラドクス通信】LV1が発生!
【ハウスキーパー】がLV2になった!
【狐変身】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!
【ダブル】LV2が発生!
【能力値アップ】がLV3になった!
【ダメージアップ】がLV2になった!
伏見・しろがね
POW 遊戯『てまりあそび』に対してパラドクス「妖変物品替」を使用。
「生意気な子供というのは、結局のところ周りが見えておらんのじゃ。
そんな子供がそのまま大人になると、とんでもない間抜けに育って痛い目を見るのじゃぞ」
てまりが鞠を蹴ろうとするのを見て止める素振りを見せる(【挑発】)
「止すのじゃ、やめるのじゃ!
そんなものを思い切り蹴ったら、大怪我をしてしまうぞい」(【演技】)
鈍い音。
少しだけ転がる手鞠(鉄球)。
足を押さえてうずくまるてまり。
(パラドクスによりてまりの鞠がアイテム「手鞠(鉄球)」と入れ替わっていた)
「……だから言うたじゃろう。痛い目を見ると」
アレンジ歓迎
●まりは彼方へ
クスクスと笑いあう二人の座敷童に伏見・しろがね(鬼斬り稲荷🦊・g01292)は、幼げな容姿から想像できない大人な余裕たっぷりに笑い返す。
「生意気な子供というのは、結局のところ周りが見えておらんのじゃ。そのままだと間抜けな事をして痛い目を見るのじゃぞ」
「ひいな達、まぬけじゃないもん!」
挑発するしろがねに向けててまりが鞠を蹴ろうとするの。その素振りを見てしろがねは慌てて止める。
「止すのじゃ、やめるのじゃ!」
「え?」
「そんなものを思い切り蹴ったら、大怪我をしてしまうぞい」
揶揄う様なしろがねの態度に直感的に何かを感じたのか、蹴るのをひいなはためらう。さらに言葉を重ねようとするしろがねだが、先にてまりが激高した。
「おねえちゃんを甘くみるな! りんも『ひいながてまりで怪我するわけ無いじゃん』って言ってる!」
ひいなが止める隙も無く、てまりは助走をつけ綺麗なトゥーキックで鞠を蹴り上げようとする。
「だから言うたじゃろう。痛い目を見ると」
鈍い衝突音と重い物が転がる音が辺りに響く。しろがねのパラドクスで入れ替えられた鉄球を思いっきり蹴ってしまったてまりが悶絶する。痛さのあまり足を抱えてケンケンをするてまりが倒れそうになるのを、ひいなが受け止める。てまりの頭を撫でながら新しい手鞠をひいなは取り出すと近場に転がっていた金棒鬼の金棒を振りかざす。
「てまりのかたき!」
下からすくい上げる様に手鞠をかっ飛ばす。それと同時にしろがねのスネに金属棒で強打した様な痛みが走る。両足を押さえてうずくまるしろがねを、慌てて雪人と狐狛が後ろへ運んでいく。
足を押さえて二人の(見た目は)童女がしゃがみ込む。そんなシュールな相打ちから戦いは始まった。
成功🔵🔵🔴
効果1【トラップ生成】がLV2になった!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
樫谷・都黒
出遅れてしまいましたけど間に合いましたでしょうか?
助かって元気がでた所を叩き潰すというのは楽しい事でしょうね。
というわけで、あなたの楽しみを奪いに来ました。
人に姿を見られ語られ怖がられ、そうして化外は未来に名を残す。
ですので、やっと出てきたあなた達は人知れず消えてもらうことにしましょう。
物理現象を発生しない影絵での攻撃
閑話や彼女達に殺された鬼や天狗の影絵
【ドレイン】に衝撃が発生する場合でも互いに奪う事で被害0
影絵は毬をすり抜けて敵本体へ
敵技能を警戒し、距離をとり影絵での遠隔攻撃
影絵は【解体】しやすいが所詮影なのですぐに元に戻る
毬の対応箇所が分かれば、左半身に発生する損害については許容
弔焼月・咲菜
子供……か。…ほんと、妖怪…いや、クロノヴェーダにも色んな奴がいるもんだな…。
何はともあれよ…俺は面倒ごとが嫌いなんだ。
後は分かるだろ?さっさとくたばってくれよ。"ガキ共"。
鞠に打たれるのも、人形みたいに遊ばれんのも、俺は御免だね。
だが…こっちを見つけられなけりゃこっちのもんさね。
【光学迷彩】を発動させて姿を消し、敵の視角外から怨みの刀で切り刻もう。
歌に巻き込まれると厄介そうだ。歌を歌い出したら、全力で距離を取るように心がけるようにする。
おら、おらおらおら。痛いか?痛いだろ?泣き叫んでも良いんだぜ?止めてやる気は全くねぇけど。
●みらいなんか見ないで、遊ぼうよ
「子供……か。……ほんと、妖怪……いや、クロノヴェーダにもディアボロスにも色んな奴がいるもんだな」
「出遅れてしまいましたけど間に合いましたでしょう……か?」
担いでいた刀を構え直し、しみじみと弔焼月・咲菜(葬送の報復鬼・g01723)が呟く。押っ取り刀で駆けつけた樫谷・都黒(臥し者は独り路に・g00233)も奇妙な戦場の雰囲気にけだるげに首をかしげる。が、気にしないことにした。
「助かって元気がでた人たちを叩き潰すというのはあなた達にとって楽しい事でしょうね」
骨鎌と手を取り合い、魔骸義躰の擬態機能を解くと後ろを見やる。陰陽師達も距離をとったが姉妹を野放しにすると、まだ追いつかれるかもしれない。
「というわけで、あなたの楽しみを奪いに来ました」
「何はともあれよ、俺は面倒ごとが嫌いなんだ」
さりげない足取りで咲菜は前に進むと、間合いの寸前で急加速し姿をくらました。
「はやいっ」
咄嗟にひいなが投げつけた鞠を地面すれすれに身体を倒して避けると、咲菜は絶刀:狩流刃討雛を脇構えからすれ違いざまに横薙ぎに振る。
「分かるだろ? さっさとくたばってくれよ」
振るった刃から怨念の籠もった斬撃が十重二十重と放出され、ひいなの小さな身体を切り裂いていく。
姉に駆け寄ろうとしたてまりの前に立ちはだかったのは、首の無い金棒鬼の影絵。
「人に姿を見られ語られ怖がられ、そうして化外は未来に名を残す」
都黒は走馬灯を片手に物語る。逆回る走馬灯の明かりが影になりその表情は読み取れない。
「ですので、やっと出てきたあなた達は、人知れず消えてもらうことにしましょう」
左の唇が笑みの形に動き、金眼が煌々と輝く。未来へ名すら残さないと言い切りながら走馬灯を都黒はカラカラと回す。影を振り払おうとするてまりだが、振り払って崩れた影はすぐに形を取り戻す。
「いざここに、瞳に残る恐れを描け。骸に残る苦悶を綴れ」
金棒を振り切った姿から金棒を掲げる姿へ、逆回しの幻灯通りに首なし鬼の影が動く。実態の無い影の棒に打たれたてまりは、大きな衝撃を受けて大きく吹っ飛んだ。瓦礫に突っ込んだ座敷童はぴょんと立ち上がると、とがった廃材を手にしていた。都黒を見て笑顔になると、どこからか取り出した手鞠に向けて思いっきり突き刺そうとする。咄嗟に都黒は部分召喚式解体重機をてまりのよこ喚び出して動かす。重量のある一撃を飛びすさって避けた拍子にてまりの攻撃が左にずれる。金の義躰が何かに穿かれたように歪み、嫌な音を立てるが、都黒は平然とした顔のまま走馬灯を操る。
「痛いか? 痛いだろ? 泣き叫んでも良いんだぜ?」
座敷童に葬送:是生滅法を叩き込むと、影に身を隠し咲菜は整った顔に凶暴な笑みを浮かべる。
「止めてやる気は全くねぇけどよ。"ガキ共"」
あざ笑う咲菜に姉妹は冷たい声で反論する。
「ガキじゃないもん」
並び立った二人は、そろって手鞠を持ち眼を細める。
「わたし達は妖怪王の直属のクロノヴェーダ、ひいなとてまり」
血のしたたる袖を比翼の鳥のように広げ、挑む様に微笑んだ。
「「どうして人間ごときに、なかされなくちゃいけないの」」
咲菜は凶笑を深めると光学迷彩を纏ったまま斬撃を繰り出す。
「なら、沈め掻臥せ怨嗟の沼に」
背後からの一撃に遅れて気づいた姉妹は振り向くと、剣筋に向かって手鞠を差し出した。咄嗟に剣先をずらし斬撃を制御するが、鞠に何閃か届いてしまう。鞠に刻んだ傷と同じ形の傷がぱっくりと開く痛みを押し殺し、二の太刀を振るう。
「あら、りんも『人間にしては根性あってヤルじゃん。楽しいじゃん』って言ってるの」
身代わりにした人形を捨て、新しい人形を取り出すと座敷童達は嬉しそうに笑う。
「「もっと遊ぼうよ」」
成功🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【断末魔動画】がLV3になった!
【光学迷彩】がLV3になった!
効果2【ドレイン】がLV5(最大)になった!
【ダブル】がLV3になった!
葛葉・狐狛
千秋楽だねぇ。
……連中、人間だった頃はどんな間柄だったやら。
【忍び足】【フェイント】を引き続き使って、味方と連携。
基本的に護りとサポートの動きをしつつ、二人が戯れにでも一般人に手出しをしないように警戒しておくさ。
【看破】を使って二人の挙動の変化にも気を使うよ。
ヘンな動きを見せたら、味方に伝えるね。
『てまりあそび』は【活性治癒】で治しながら耐えて、【怪力無双】で相手の遊びに付き合うね。
歪んでいたって、最期の思い出は子供らしくあって欲しいもんさ。
妖怪達と二人の亡骸が遺るようなら、【怪力無双】で急いで郊外に運んで埋葬。遺らないなら遺品を埋めるかな。
市中に弔うのは陰陽師達にワルいからね。
有栖川宮・永遠
知り合いで母のように慕っている雅さん(g03417)と参加
戦闘集団を率いただけあって賢い子達ですね。まあ、目的はとんでもないんですが。その無邪気な殺意を振りまかれたら大変です。止めないと。
残留効果は全て使用。
歌の内容は雅さんと共にいる事を支えに耐えます。【高速詠唱】で【結界術】を使用し、妖怪たちを拘束してアイスブリザードで攻撃。【誘導弾】でひいなとてまりを狙います。戦友が囲まれて危ない時は【風使い】【吹き飛ばし】で敵を吹き飛ばして援護。
命の遣り取りは遊戯ではありませんので!!いたずらが過ぎる子達は退場です!!
九条・雅
知り合いで娘のように思っている永遠(g00976)と参加
幼くみえる子達でも伊達に一軍を率いてる訳ではないってことか。でももう遊戯は終りだ。この世界はアンタ達が殺戮を楽しむような場所じゃない。
残留効果は全て使用。
後ろで頑張る子達に攻撃を行かせない為【ダッシュ】で召喚される妖怪の群れに飛び込み【薙ぎ払い】【連撃】を併せた明星の一撃で攻撃。打ち漏らした敵は【火炎使い】で焼き払ってやるか。敵の攻撃は【残像】で凌ぐ。
ひいな・てまりに攻撃が届くなら【強打】【グラップル】で思いっきり殴る。いたずらが過ぎる子達はお仕置きだ!!
この世界はアンタ達が好き勝手していい所じゃない!!消えな!!
文月・雪人
さて、いよいよ姉妹のお出ましか
奔放な様子に鬼達の苦労が偲ばれるね
遊びたいというなら付き合うさ
勿論負ける気は無いけどね
必ず倒し襲撃を終わらせる
託された使命
彼等の暮らすこの長岡京の地を護る為に
仲間と連携フォローし合い戦う
【未来予測・観察・情報収集】で姉妹の動きを【看破】
ひいなの人形を使った【呪詛】を【浄化】して
【捕縛・不意打ち】を相殺無効化
その上で、操られている振りの【演技】で注意を引きつける
その間にクダ吉、宜しくね
【光学迷彩】で隠れたクダ吉が、背後からひっそり近付き【不意打ち】を
驚き生じた隙を狙ってこちらも『斬妖閃』
【能力値・命中・ダメージアップ】な【斬撃】で【両断】する
そろそろ遊びは終わりだよ
「命の遣り取りは遊戯ではありませんので!」
「いたずらが過ぎる子達はお仕置きだ!」
都黒と咲菜に追撃をかけようとする姉妹に九条・雅(赫焉のパシオン・g03417)が割り込む。有栖川宮・永遠(玲瓏のエテルネル・g00976)が吹雪かせる冷気の煙を目くらましに、姉妹に近づいた雅のげんこつが思いっきり脳天に突き刺さる。
「いった~い、いたずらぐらいおーめに見てよ」
「この世界はアンタ達が殺戮を楽しむような場所じゃない!」
「無邪気な殺意を振りまく子達は退場です!」
仲良く叱る母娘の様子に、仲の良い座敷童達はにたりと笑って歌い出す。
「「怒るおとなたちなんて、ひきさかれちゃえ!」」
二人で声をそろえて歌うのは楽しげな童謡、しかし題材は歌の調子に合わない。鬼に引き離され悲嘆に暮れる母と娘を明るく歌うと、誘われたかのように永遠と雅を別つ鬼が現れる。
背後から現れた鬼に両腕を掴み上げられる永遠を見た瞬間、猛然と雅は走る。自分を引き裂こうとする腕をかいくぐり、時には正面から受けながらも雅は一直線に駆ける。永遠の腕を掴み引こうとする鬼を抜き打ちで切り捨てる。雅を信じ腕の痛みを無視して長大な詠唱を続けていた永遠は開いた片手で符をまき散らすとアイスエイジブリザードを全力で解き放つ。
わらべうたで生み出された妖怪達は氷嵐に巻き込まれるとあっという間に氷像となり、座敷童をも凍らせる。
氷像を砕き取り戻した雅を片手で強く抱きしめると、雅は踵を返し氷を砕いて笑う姉妹へ斬りかかる。いつか平安鬼妖地獄変にかかる暗雲を晴らす事を信じて放たれた一撃は、永遠の援護を受けながら姉妹の身体を深々と切り裂く。
「ちぇっ、ひきさけないかぁ」
「残念だね。りんも『ツマンネェ』って言ってるの」
凍った人形を揺らすとポロリと首がもげる。平然とした顔をしているが、あちこちに傷を負い、凍傷を負った二人は少しよろけると手をしっかりと握り合う。
「連中、人間だった頃はどんな間柄だったやら」
無邪気に残酷に狼藉を働く二人を見やり葛葉・狐狛(狐憑き・g00840)がぽつりと呟く。
「わたし達は最初からひいなとてまりだよ」
「元のクロノス級がどんなのかはしらないし、りんも『知ってても教えるわけねーだろ』って言ってるの」
アヴァタール級のクロノヴェーダである彼女らにはよくわからない問いだったらしく、不思議なそうな顔を見合わせる。
「むっかしなんかより、おにいちゃんたち遊んでくれる?」
「「まだまだ遊びたりないの。次はなにして遊んでくれる?」」
「遊びたいというなら付き合うさ。勿論負ける気は無いけどね」
姉妹の奔放さに鬼達の苦労が偲びながら文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)はクダ吉に合図すると前へ出る。
「ま、オレも遊びに付き合うね」
二人のディアボロスを前に、てまりとひいなは満面の笑みを浮かべる。
「じゃー、ひいなの相手はキツネのおにいちゃん。てまりあそびしよう!」
言うが早いかひいなは思いっきり手鞠を蹴る。同時に脇腹に走った鈍い痛みを押し殺し、狐狛は糸で自分を強化しながら受け止める。衝撃で千切れそうになる糸を紬直しながら受け止めると、糸を操り自分の肉体の限界を超えた力で投げ返す。剛速球を胸で受け止め、咳き込みながらひいなは顔を輝かせる。
「おにいちゃん、すっご~い! もう一回やろうよ!」
活性治癒で治しきれない傷をさりげなく押さえ、狐狛は苦笑する。もう一回と言いつつ何度遊びに付き合えば満足するだろうか、きっとどちらかが力尽きる先だろう。
「もう一回付き合うね」
それでも遊びに付き合い構える狐狛に向けて、嬉々としてひいなは手鞠を蹴り込んだ。
「陰陽師のおにいさん、てまりとひいなあそびしてくれるよね」
てまりは手に持つ人形を雪人に掲げると、人形にお辞儀をさせる。それと同時に雪人の身体も外からの力で無理矢理お辞儀させられる。人と人形の可動域の違いを考えずに、てまりは人形に祈祷の舞を踊らせる。無理な動きに身体が悲鳴を上げる中、雪人はひいなあそびの呪詛を浄化していく。ひとしきり動かして満足したのか、てまりは人形の手を腰に当て抜き放つ動作をする。雪人は自分の身体が刀を抜き放ち、ディアボロス達に振り返った所で、クダ吉に合図を出した。
突然、後ろからクダ吉の体当たりを受け、てまりは人形を取り落とす。自由になった身体をひるがえし、雪人は刀を振り上げる。まやかしも切り裂く一撃を無防備に受け、てまりは眼を丸くする。追撃を地面に転がって避けるとてまりは憧れの視線を雪人に向ける。
「おにいさん、遊ぶのじょうずだね。りんも『てまりが遊びで負けるなんて』ってびっくりしてるの」
少し悔しそうに、でもそれ以上に嬉しそうにてまりは微笑む。
「本当はもっと遊びたいんだけど……」
名残惜しそうに言うとてまりはひいなの袖を引く。狐狛と手鞠合戦していたひいなも足を止める。
「もっとあそびたいね。こんなにたのしーのはじめて」
「そうだね。でも、そろそろ追いかけないと。りんも『イイ加減仕事しろよ。怒られるだろ』っていってるの」
六条達が去った方角を見るクロノヴェーダの前にディアボロス達が立ちふさがる。
幻灯を掲げる都黒の周りに、ひれ伏すように妖怪達の影が現れる。
「回れ、回れ。過ぎた刻に向かってひたすらに。瞳に残る恐れを描け」
都黒の影絵を蹴散らそうとひいなが手鞠を蹴り上げる。続いて蹴ろうとしたてまりに白狐がささやく。
「それは蹴っていい物かのぅ」
しろがねの横槍に痛みを思い出したのかてまりが手鞠を蹴るのをためらう。その隙に影は形を成し、天狗の影が恨みをぶつける様に羽を突き立てる。
流れる血は強風に飛ばされ、赤い氷の嵐となって姉妹に突き刺さる。
「いたずらが過ぎる子達は退場です!」
杖を構える矢継ぎ早にアイスエイジブリザードを詠唱する永遠目がけ、姉妹は歌い出す。
「もう遊戯は終わりだ」
永遠の風に背中を押され、雅が姉妹の歌で生み出されようとした妖怪をなぎ払う。
「遊びは俺も御免だね。終わりにしようぜ」
再び距離を詰めた咲菜の一撃を座敷童たちはどうにかかわそうとするが。
「本命はこっちじゃ!」
しろがねは飛び退こうとした姉妹の下駄を鉛に変え、動きを止める。
「こうなりゃこっちのもんさね」
処刑用の一撃にズタズタに引き裂かれ、妖怪達は血まみれで笑う。
「負けそうだね、てまり」
「でも、楽しいね、おねえちゃん」
二人そろって投げる手鞠を狐狛は受け止めると全力で投げ返す。
「歪んでいたって、最期の思い出は子供らしくあって欲しいもんさ」
手鞠をなんとか受け止めるが手からこぼれ落ち、転がる。転がった手鞠をすくい上げ狐狛は取りやすい様に投げる。
「「遊んでくれてありがとう。おにいちゃんたち、おねえちゃんたち」」
二人は初めて子供らしい笑みを浮かべる。
「必ず倒し、襲撃を終わらせる。彼等の暮らすこの長岡京の地を護る為に」
雪人の一撃を避けれないと悟った二人は手を堅く握り合う。
「そろそろ遊びは終わりだよ」
雪月花を振り切り、優しい声音で雪人は言う。その言葉に寝付かされる様に、二人はとさりと仰向けに倒れた。
「楽しかったね、おねえちゃん」
「すごく楽しかったね、てまり」
手を繋いだまま倒れた二人は顔を見合わせて笑う。
「「いちごさかえた、とっぺんぱらりのぷう」」
物語の締め言葉を笑顔で言うと二人は静かに眼を閉じた。
●新たな未来へ
激闘があった事を感じさせないぐらいに、長岡京は静まりかえっていた。
罠や周囲を手早く片付けるとディアボロス達は六条達が去って行った方を見やる。きっと、いや必ず六条は助けてくれたディアボロス達の言付けを広めてくれるだろう。
ディアボロス達がパラドクストレインに帰る中、狐狛は足を止める。ひいなとてまりが倒れていた場所に小さな髪飾りが転がっていた。
「……」
無言で見つめていた狐狛は、髪飾りを手に取ると先を行くディアボロス達を追いかける。パラドクストレインが出るまであと少し時間がある。京の外に埋葬するぐらいは出来るはずだ。
誰もいなくなった京を寒風が吹く。未来は変わり、ディアボロス達と陰陽師達の縁がつながった。その先を知る者はまだ、誰もいない。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
効果1【怪力無双】LV1が発生!
【使い魔使役】LV1が発生!
【平穏結界】LV1が発生!
【一刀両断】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】がLV5になった!
【ガードアップ】がLV2になった!
【命中アップ】LV1が発生!