地獄変第二幕『呪われた連歌』
【!期限延長により状況が困難になっています!】
ディアボロスの活躍により、京の都を騒がせていた『数え歌殺人事件』は無事に解決する事が出来ました。
しかし地獄変の事件はまだ終わりではありません。
京の都では『この歌を送られた相手は、3日以内に返歌を作って、別人に送らなければ呪われて死ぬ』という、『呪われた連歌』事件が耳目を集め始めています。
3日以内に返歌を送らなかった場合、或いは、既に、この呪いの歌を送った事がある相手に歌を送ってしまうと、体が腐り落ちて死んでしまうというのです。
歌会などを通じて、呪いの歌を受け取ってしまった被害者に接触し、ディアボロス宛に返歌を送ってもらっいましょう。
ディアボロスが歌の返歌を『事件を起こしているクロノヴェーダ』に送り付けて撃破する事が出来れば、『呪われた連歌』の呪いを打ち破ることが出来るでしょう。
うちひさす猿も歌詠む都かな(作者 質種剰)
#平安鬼妖地獄変
#地獄変第二幕『呪われた連歌』
#地獄変
⊕
タグの編集
現在は作者のみ編集可能です。
🔒公式タグは編集できません。
|
|
🔒
#平安鬼妖地獄変
|
|
🔒
#地獄変第二幕『呪われた連歌』
|
|
🔒
#地獄変
|
●歌の『聞き』稽古
平安鬼妖地獄変。
風情のある邸の母屋にて、この日もやはり妖怪主催による歌会が行われていた。
「短歌を詠む際にまず気をつけて欲しいのは……やはり、言葉の選び方であろうな。こればかりは、より沢山の名歌に触れて自らの感覚を磨く他に技量を高める手立てが無いから、難しいところよ」
したり顔で垂れるクロノヴェーダの講釈を、上流貴族たちはなるほどと頷いて、素直に聞いている。
「短歌を短歌らしく聞こしめるために、花霞と詠うのか、姥桜とするか……それはそれで、名歌に触れたり知識が増えれば増えるほど、言葉の選択肢は膨大に増える。さすれば、結局は詠み手の感覚がいかに雅かどうかにもかかってくるように思えよう」
などと、もっともらしいことを抜かすこのクロノヴェーダ『ましら』は、名が体を表す通り巨大猿そのものの姿をしていた。
「だが、己が語彙の拙さや感覚の鈍さを逆手にとって、敢えて朴訥ぶった歌を詠むという手もある。歌が苦手だからといって尻込みせずに、まずは下手は下手なりに何でも試してみることだ」
一般人である貴族らは、ましらが巨大猿であることへ何も違和感を抱かないため、猿が先生で教え子たちが人間という不思議な構図が出来上がっている。
確かに、ある意味で猿は人間の先輩といえようが。
「歌の決まりごとで頭の凝り固まった名手よりも、何も知らないことを武器に自由自在に詠んだ徒弟の歌の方が素晴らしいことだって、往々にあるからな」
ましらはそこで一旦説明を切ると、生徒たちの顔を見渡して、優しく促した。
「次は誰に詠んでもらおうか。そこもとは、何か浮かびましたかな?」
太く長い腕で指した先に居るのは、権中納言。
「あ…………相すみませぬ。わたくしはまだ……何も」
いかにも恰幅の良い貴族然とした青年だが、権中納言の顔色は悪く、この日、ひとつも歌を詠めなかったようだ。
●
「平安鬼妖地獄変の京の都で、また『呪われた連歌の事件』が起きたようなの……」
空・心菜(小少弐の御許・g03176)が、ディアボロスたちを前に説明を始める。
「呪われた歌を受け取った被害者は、3日以内に呪いの歌を受け取っていない別人へ呪いの歌の返歌を送らなければ、体が腐って死んでしまうから放っておけないわ」
本来の返歌とは歌を送ってくれた相手に返すものだが、この呪いの歌は全くの別人へ送る必要がある。
「いきなり身に覚えのない返歌が送られるだけでも困惑するのに、しかも呪いの歌だから……幸い、被害者の権中納言はまだ誰にも返歌していないわ」
呪いの歌を受けた被害者は、呪いの歌を別人に返すべく歌会へ参加しているようだが、他人に呪いを渡すことを躊躇して行えないでいる。
「でも、このままだと権中納言のお身体が腐り落ちて亡くなってしまう…… そうなる前に、みんなに歌会へ参加して欲しいの」
この歌会に参加すれば被害者と接触できるので、呪いの歌についてうまく話を聞き出して欲しい。
「被害者からディアボロスのみんな宛てに呪いの歌を詠んでもらって、その返歌をクロノヴェーダへ叩き返すことができれば、きっと呪いの連鎖を打ち破れるわ」
心菜が続ける。
「ちなみに歌会を主催するクロノヴェーダ『ましら』は、正体を隠して歌の師匠として活動しているようなの」
歌の師匠として活動している間は周囲の警戒をしないおかげで、ディアボロスが目立つ行動をせず正体も隠すよう努めていれば、歌会の最中に正体が露見する心配は無いだろう。
「ましらは歌会が行われた邸にいるから、そこへ踏み込んで戦いを挑むことになるわ」
呪いを解く準備ができているなら、ここでましらへ呪いの返歌を叩きつけることができる。
もしも呪いを無視するのならば、歌会に参加せず、歌会が終わった後にでも屋敷に踏み込めば、最初からクロノヴェーダと戦うことも可能だ。
「けれど、呪いの歌の被害者たる権中納言のお身体が腐って死んでしまうから、それは最後の手段としてちょうだいね。人命第一でお願いするわ」
心菜はそう説明を締め括って、彼女なりに皆を激励した。
「言わずもがなでしょうけれど、平安時代で歌といえば31音の短歌のことよ。色々と作法があるにしても……ましらへの返歌については、厳格に短歌の決まりを守る必要はないから大丈夫。心のまま自由に詠めば良いと思うわ」
●
権中納言は、自邸へ戻ってもまだ顔色が優れぬままで、食事も摂らずに塞ぎ込んでいた。
あのましらが、自分が送り主だと悟られぬよう工作した上で、寄越してきた歌。
歌を受け取ってから3日以内に返歌を作り——本来の返歌とは違って——詠みかけられた相手とは別人へ送らないと呪われて死ぬ、呪いの歌。
最初は権中納言も、誰かへその返歌を詠むつもりで、ましらの歌会へ出かけていった。
だが、いざ詠もうとしても、息苦しくなってできなかった。
たとえ証拠が残らなくたって、呪いの力で人を殺したとなれば、罪に問われよう。
誰にかけられた呪いかわからなければなおさらだ。権中納言が架空の人物へ責任をなすりつけていると疑われて終わりだろう。
それに、権中納言自身も、いくら自分が助かるためとはいえ、他人を手にかけたくはない。
これが今しも斬りかかられて反射的に我が身を守るべく抵抗したのならまだしも、返歌を送るのは何の罪もない相手なのだ。
緊急事態とはいえ、自分の都合で勝手に巻き込んで良いはずがない—— 権中納言はそう考えていた。
『ふるゆきの しろきにまさる いきなれど ひをけやすびつ なほうらごひし』
風趣のある薄様に散らし書きされた呪いの歌は、ある意味、人の生死を司る呪いがかかっているとは思えない呑気な内容だ。
(「誰に詠めるわけでもないが……」)
権中納言は悩むのにも疲れて、気分転換にと返歌を捻り始める。
短歌に苦しめられていながらも、その短歌に没頭することで気晴らしになるというのだから、歌人の生態とは摩訶不思議なものかもしれない。
●問題
ところで、ましらが主催する歌会でも、参加するための簡単な試験がある。
『あしのねの かたいとの さざなみや ぬばたまの はるがすみ』
以上の5つの中から、仲間外れがどれかを理由込みで答えないと邸内へ入れてもらえないそうな。
ディアボロスの誰かひとりでも問題に正解できれば、仲間と答えを共有して邸へ自由に出入りできるので、どうか頑張ってほしい。
リプレイ
菅原・小梅
◆行動
ましらの割には真っ当な指導でありますね。
クロノヴェーダでなければ少し話をしても良い程度には。
さて此度の仲間外れの答えは『はるがすみ』で御座いますね。
何れもみな、和歌において枕詞と言う特定の言葉を導くものではあるのですが
『はるがすみ』以外は『よる』と言う言葉を導けるのに対して
はるがすみだけは『たつ』や『いる』と言う言葉の枕にしかなれないのです。
『あしののねの』は葦には節(よ)がある為に
『かたいとの』は片糸は撚り合わせて用いる為に
『さざなみや』は小さな波が寄せては返す為に
『ぬばたまの』は檜扇の黒い実が夜を連想させる為に
皆『よる』を想起させる言の葉になったと聞き及んでおります。
●正解発表
平安鬼妖地獄変。
「ましらの割には真っ当な指導でありますね。クロノヴェーダでなければ少し話をしても良い程度には」
菅原・小梅(紅姫・g00596)は、新宿駅で説明されたましらの先生ぶりに感心している。
「歌会へのご参加を希望される方は、まずこちらをお解きください」
件の邸の門では、試験を出す役目も兼任している門番が、小梅へ例の問題文の記された紙を見せてくれた。
「さて、此度の仲間外れの答えは『はるがすみ』で御座いますね」
今回も、こともなげに即答する小梅。
「何れもみな、和歌において枕詞という特定の言葉を導くものではあるのですが……『はるがすみ』以外は『よる』と言う言葉を導けるのに対して、はるがすみだけは『たつ』や『いる』という言葉の枕にしかなれないのです」
と、何故はるがすみを選んだのか説明する口調も澱みない。
「『あしのねの』は葦には節(よ)がある為に、『かたいとの』は片糸は撚り合わせて用いる為に、『さざなみや』は小さな波が寄せては返す為に、『ぬばたまの』は檜扇の黒い実が夜を連想させる為に……」
そう。それぞれ4つの枕詞は、共に『夜』という単語を導くよすがとして使えるものの、はるがすみだけが夜に縁のない言葉なのだ。
「皆『よる』を想起させる言の葉になったと聞き及んでおります」
小梅が自信を持って回答を終えると、無表情な門番は深く頷いて、
「お見事。正解にございます。どうぞお通りください」
恭しく邸の門を開け、中へと導いてくれた。
多少事務的な態度で愛想は無いものの、職務熱心な門番である。
大成功🔵🔵🔵
効果1【プラチナチケット】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
菅原・小梅
◆行動
首尾は上々ですね
権中納言様には大学寮の文章生見習いとして接触致しましょう
身なりは表は青、裏は二藍の虫青の狩衣と相応のものを
もし話を振られても返せるだけの知識も御座いますしね
権中納言様、先日よりお預かり頂いているアレを私に返して頂きたいのですが
はい、三日ほど前になりますかね
私を信用出来ませんか?
無理に信用する必要はありません、これ幸いと利用すれば良いのですよ
巷には使い捨てられた懐紙を必要とする者も御座います
『ぬばたまの、霜降る夜は、すみ白く、君のいらえを、ただ待ちわびて』
余りに焦らされては白くなる前に口が軽くなってしまいますよ
(所作を【観察】し、心の内を【看破】する様な笑みを浮かべて)
●言外
邸内は歌会の行われている母屋。
(「首尾は上々ですね」)
菅原・小梅(紅姫・g00596)は、表が青、裏が二藍の虫青の狩衣をすっきりと着こなして、上流貴族たちの中へ紛れ込んでいた。
大学寮の文章生見習いと言い繕うつもりの男装である。
「権中納言様、先日よりお預かり頂いているアレを私に返して頂きたいのですが」
前回とは排斥力の度合いが違うため、一般人はの接触も容易にはいくまいと一計を案じて話しかける小梅。
「はあ……そこもとは?」
「大学寮からの使いで参りました」
権中納言が生気のない顔を上げて訝しんだが、流石に小梅の受け答えは堂々としている。
たとえ学問の話を振られても困らない自信の表れだろう。
「某が大学寮から何か書物をお借りしたと?」
「はい、三日ほど前になりますかね」
「三日……」
用向きを察した権中納言の表情が強張る。
「私を信用出来ませんか? 無理に信用する必要はありません、これ幸いと利用すれば良いのですよ」
「はあ……」
「巷には使い捨てられた懐紙を必要とする者も御座いますゆえ」
それでも動揺をひた隠しにする権中納言だが、彼の所作を具に観察していた小梅は、心の内を見透かすような笑みを浮かべる。
「ぬばたまの、霜降る夜は、すみ白く、君のいらえを、ただ待ちわびて……余りに焦らされては、白くなる前に口が軽くなってしまいますよ」
未だに待ち人の訪いがなく、しんとした夜の寒空の暗さ——黒一色と、火鉢で燃える炭の白さとの対比が鮮やかだ。
つれない男へもっと逢いにきてよと甘える女の心情を詠んだ名句である。
そして、権中納言にとっての打撃は炭の一言に尽きる。
貴方が呪いの短歌を受け取ったのは知ってるぞ——と暗に言っているのだから。
「わかりました。場所を変えましょう」
観念した様子で、権中納言はよろよろと立ち上がった。
成功🔵🔵🔴
効果1【プラチナチケット】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
文月・雪人
【プラチナチケット・歴史知識・演技】活用
直衣に烏帽子姿で貴族に扮し歌会へ
かたいとの 夜にぞこいし 温もりを 逢い伝えへたし 夢路の君に
恋しと小石をかけつつ
温石の手放せない一人寝の夜を歌にしてみたり
ましら先生の指南も戴いて
どんな相手か確認したい
歌会も大分慣れてはきたものの
排斥力増加が気になる所
返歌の説得も正攻法で上手く行けばいいけど
他の方法も一応準備はしておこう
権中納言を【観察・情報収集】
罪無き人に移し難いなら
罪ある者ならどうだろう
権中納言の屋敷周辺で夜盗が出たとの噂伝え伏線に
恐ろしきは鬼や妖ばかりでもないようで
早々に御用となればいいのですが
まあ、あくまでも噂ですけどね
権中納言様もどうぞご用心を
●警告
一方。
文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)も直衣と烏帽子姿で上流貴族に扮し、歌会へ参加していた。
主な目的はいつものごとく、クロノヴェーダであるましらから歌の指南を受けるためである。
「さて、歌ができた者からどんどん自由に朗じていただきたい。聞き稽古も大切だが、やはり実践に勝る稽古も無かろう」
だから、ましらが大きな手をぱんぱんと叩いて呼びかけた際は、この機を逃すまいとおもむろに膝立ちになる雪人。
「かたいとの 夜にぞこいし 温もりを 逢い伝えへたし 夢路の君に」
それはもう楽しそうに詠じた。
当人曰く、恋しと小石をかけつつ、温石の手放せない一人寝の夜を歌にしてみたそうな。
「夜の枕詞に片糸を使ったのがよろしい。固い戸にも聞こえて逢えない切なさが一層深まろうし、小石との親和性も高い。何より、恋歌として相手を慕う物狂おしさのみならず、温もりを分け与えたいという優しい思いやりが前面に出ているのも素晴らしい。固い戸や小石の硬い印象との落差が面白い歌であるな」
ましらは雪人を歌会の生徒だと思い込んで、素直に歌を絶賛している。
他の貴族たちも、雪人の歌へ聞き惚れて感嘆の溜め息を洩らした。
(「歌会も大分慣れてはきたものの、排斥力増加が気になる所だね……」)
だが、それも歌だけを聞けばこその反応で、自分が闖入者だとわかればいつものようには歓迎されまい——そんな懸念から、雪人は権中納言を遠目に注意ふかく観察する。
(「罪無き人に移し難いなら、いっそ罪ある者ならどうだろう」)
ふと思い立って、権中納言の屋敷周辺で夜盗が出たとの噂を流すことにした。
小梅の手管を見習って、普段みたいに信頼を勝ち取るのではなく、否と言えぬよう仕向けるつもりなのだ。
「えっ、近所に夜盗が?」
「それは怖いですな。うちは盗られるものなぞありませんが……」
「何を仰る。物が無ければ次に危ないのは家人や我が身ではありませぬか。あな恐ろし」
幸い、噂好きの貴族たちは、世間話程度なら多少なりと応じてくれるようだ。
「恐ろしきは鬼や妖ばかりでもないようで……早々に御用となればいいのですが」
雪人は、微妙に警戒されている居心地の悪さを感じつつも、それはそれで利用できると安堵もしていた。
「権中納言様もどうぞご用心を」
小梅と連れだって廂の間へ向かう権中納言の背中へも声を投げる。
(「なんだかまるで……月夜の晩ばかりと思うな、みたいな?」)
これから自分がしようとしていることを思えば、まるで警告のようだと内心苦笑する雪人だった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【プラチナチケット】がLV3になった!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
菅原・小梅
◆行動
権中納言様、お気付きですか?
既に貴方様は死ぬか、私の望みを叶える事しか選べぬ袋小路に居るのを
私が此処から出て唯一言
『権中納言様は彼の歌の三日目にあられる』
と嘯けば瞬く間に渦中の方になられるかと
明日には腐れ落ち、家中の方は後ろ指をさされるやもしれませんね
はい、未だ知らぬ方に擦り付ける事は出来るやもしれません
されど噂とは燎原の火の如く広がるもの
後に非道な行いが広く知れ渡れば都に居場所は無くなるかと
無論、力付くで口を塞ごうにも随分と目立たれてしまいましたね?
(反論を【両断】し追い詰める)
穏便に済ませたくば些細な事には目を瞑り私に返歌するか
私など無視するしかなかったのですよ、既に過ぎたことですが
●最後通牒
母屋から少し離れた廂の間。
「権中納言様、お気付きですか?」
菅原・小梅(紅姫・g00596)が、権中納言を視線で射抜きつつ声を顰める。
「既に貴方様は死ぬか、私の望みを叶える事しか選べぬ袋小路に居るのを……」
歌会の連中へ聞こえるのを恐れてではない。全ては権中納言を追い詰めるためである。
「私が此処から出て唯一言、『権中納言様は彼の歌の三日目にあられる』と嘯けば、瞬く間に渦中の方になられるかと」
権中納言の顔がみるみるうちに青褪め、自ずと肩も震え始めた。
「明日には腐れ落ち、家中の方は後ろ指をさされるやもしれませんね」
誰だって死にたくはない。権中納言が呪われたと知れば、皆が彼からの返歌を恐れて逃げるだろう。呪いを吹聴するのはそういうことだ。
勿論、未だ呪いの歌による死人が出ぬようディアボロスたちが食い止めているおかげで、他の貴族は呪いの歌など知る由もないから、これは方便である。
「とはいえ、未だ知らぬ方に擦り付ける事は出来るやもしれません。されど噂とは燎原の火の如く広がるもの……後に非道な行いが広く知れ渡れば、都に居場所は無くなるかと」
「左様……しかしそう仰るからには、某が返歌すれば、貴方様は脅しと違う成り行きに取り計らってくださるのですな?」
こくりと頷いて、薄く微笑む小梅。
「無論、力付くで口を塞ごうにも随分と目立たれてしまいましたね?」
権中納言は力なく項垂れた。廂の間へ移動する際、後ろから声をかけてきた公達がいたことを忘れてはいない。
もっとも、小梅と雪人が仲間だとは思いもしないようだが。
「穏便に済ませたくば些細な事には目を瞑り私に返歌するか、私など無視するしかなかったのですよ、既に過ぎたことですが」
そんな小梅の脅しに屈して、権中納言は覚悟を決めた。
「みずぬるみ かさねをすずし ぬぎかへて ひよりもしろき はいをわするな」
「……ありがとう存じます」
後は、この呪いの返歌と元の呪いの歌の意味を確かめておけば、さらなる呪いの返歌を詠む準備は万全だろうか。
大成功🔵🔵🔵
効果1【プラチナチケット】がLV4になった!
効果2【ダメージアップ】がLV4になった!
菅原・小梅
◆行動
ありがとう御座います
権中納言様の呪は衣と同じく変わり、返すことが叶いました
送られし歌と此方の歌の意も一応お伺いして宜しいでしょうか?
・
・
・
成る程、未熟な私には
如何に頑なに振る舞おうとも
春の雪融けの如く人は自然と絆されるもの
非道に心が寄り変えりし時でも
正しく拝する思いを忘れてはいけないと
その様に聞こえました
政は決して綺麗事では済みませんが
汚濁にまみれ、情を欠いては正道を見失いましょう
私が言えた義理では御座いませんが
貴方様からこの歌を受け取れた事を天命かと思いますよ
(深々と権中納言様に最大の敬意を払い席を辞しましょう)
由無し事は私達が恙無く片付けます、貴方様は日の当たる場所へとお戻り下さい
●白き灰と著き拝
「ありがとう御座います。権中納言様の呪は衣と同じく替わり、返すことが叶いました」
菅原・小梅(紅姫・g00596)が、権中納言へ改めて感謝を述べる。
「……まことか?」
突然言い切られても簡単には信じられないのか、虚をつかれた顔になる権中納言だ。
「はい。送られし歌と此方の歌の意も、一応お伺いして宜しいでしょうか?」
それでも不思議そうな面持ちながら反射的に頷くと——彼は知らぬが——ましらから送られてきた呪いの歌『ふるゆきの しろきにまさる いきなれど ひをけにすびつ なほうらごひし』について、
「吐く息の白さが雪にも勝るぐらい寒いけれど、それでこそ火桶や炭櫃をより一層恋しく慕わしく思うもの……困難な恋路ほどより想いは募るという暗喩でしょうかな」
と解説してくれた。
そして、今し方権中納言が詠んだ返歌『みずぬるみ かさねをすずし ぬぎかへて ひよりもしろき はいをわするな』については、
「水が温む気候になって襲を生絹へと衣替えしても、今は氷よりも白くなった火鉢の灰を忘れないでください……貴女はそんな風に言うけれど、どうせ暖かくなったら衣替えしたかのように軽くなったお心で、共に寒い冬を乗り越えた火鉢の灰——白髪頭の自分——も忘れて、春——若い男を慕うのでしょう……と」
照れ臭そうに吐露したものだ。
ちなみに『ひ』は氷で、水温みとの調和の他、先の歌の降る雪にも合わせたのだろう。
「成る程、未熟な私には……如何に頑なに振る舞おうとも春の雪融けの如く人は自然と絆されるもの。非道に心が寄り変えりし時でも、正しく拝する思いを忘れてはいけないと……その様に聞こえました」
「また、えらく買い被られたものですな」
「政は決して綺麗事では済みませんが、汚濁にまみれ、情を欠いては正道を見失いましょう」
「ごもっとも……と某が申せるのも、中枢の方々の苦労など知らぬ枝葉の先だからかもしれませぬがな」
「私が言えた義理では御座いませんが
貴方様からこの歌を受け取れた事を天命かと思いますよ」
権中納言へ最大限の敬意を払って、深々と頭を下げる小梅。
「由無し事は私達が恙無く片付けます、貴方様は日の当たる場所へとお戻り下さい」
「承った。よしなにお取り計らいくだされますように」
権中納言も両手をつき、最後は互いに頭の下げ合いになったが、それこそが無事に返歌を聞き出せた証でもある。
呪いの返歌の内容は仲間内で共有されるため、ディアボロスならば誰でも、ましらへさらなる返歌を叩きつけて構わない。
後は、歌会の終わりを待つだけだ。
大成功🔵🔵🔵
効果1【プラチナチケット】がLV5になった!
効果2【ダメージアップ】がLV5になった!
文月・雪人
歌会から帰ろうとする権中納言様に接触
心配を少しでも軽くするべく密かに声をかける
何やら呆然とされておりますが、大丈夫ですか?
まるで天の御使いにでも会われたかの様なお顔だ
でも先程までの思い詰めた様子に比べれば
憑き物を落とした様に落ち着いても見えます
笹船の 浮きつ沈みつ 行く先の 寄る岸もまた 神のまにまに
何があったのかは分かりませんが
窮地に助けがあったなら
それもまた神仏の思し召しかもしれませんね(優しく微笑んで
人知の及ばぬ事ならば
殊更に心配しても仕方がありません
寧ろ神のご加護があるとしればこそ
心強くもありましょう
心配が過ぎて臥せってしまっては
天の神様も助けた甲斐を失くしてしまいます
どうぞ心安らかに
●アフターフォロー
邸の細殿にて。
「何やら呆然とされておりますが、大丈夫ですか?」
文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)は、丁度歌会が終わって今にも帰ろうとする権中納言へ密かに声をかけた。
「まるで天の御使いにでも会われたかの様なお顔だ」
彼の心の重荷を少しでも軽くできないかという雪人の気遣いである。
「左様……左様ですかな」
権中納言は、先程の小梅の脅しに打ちのめされていたこともあって、どんな顔をして良いかわからなかった。
だが、すぐ。
(「あの文章生は呪いは落ちたと言ったではないか……」)
と気づいた。もう誰からも背かれて独り寂しく身体が腐り落ちるのを心配せずとも良いのだ。
「でも先程までの思い詰めたご様子に比べれば、憑き物が落ちたかのごとく落ち着いても見えます」
雪人も、根っから人の好さような笑顔を浮かべて、言ったものだ。
「笹船の 浮きつ沈みつ 行く先の 寄る岸もまた 神のまにまに」
いよいよ権中納言が不思議そうな顔をする。
「……何があったのかは分かりませんが
窮地に助けがあったなら、それもまた神仏の思し召しかもしれませんね」
だが、そう断じて優しく微笑む雪人へは、我知らず頷いて、
「涙川 流るる末は いかならむ 心そらにも 天遠からじ」
返歌する声にも眼にも、力が戻り始めていた。
川になって溢れそうなほど涙を絞った己が行く末は一体どうなることやら。
こんなにも心がうわの空になるのだから、案外極楽に昇るような平穏もそう遠くないのかもしれない——そんな楽観的な意味だろうか。
「人知の及ばぬ事ならば、殊更に心配しても仕方がありません。寧ろ神のご加護があるとしればこそ、心強くもありましょう」
「ふむ……」
「心配が過ぎて臥せってしまっては、天の神様も助けた甲斐を失くしてしまいます。どうぞ心安らかに」
「ありがとう存じます……先の文章生をご存じなら、よろしくと」
「心得ました」
雪人は、邸の門で網代車に乗る権中納言を遠目に見送って、あれならもう大丈夫だろうと見当をつけた。
大成功🔵🔵🔵
効果1【プラチナチケット】がLV6になった!
効果2【ダメージアップ】がLV6になった!
文月・雪人
権中納言様は大丈夫そうで一安心
後はましら先生を倒すのみ
小梅さんに返歌の内容を共有させて貰い自分にも呪い移せば準備万端
一般人を巻き込む心配のないタイミングで先生の下へ
白に紫の薄様を重ねた文にて返歌を送る
紫は 灰差すものそ 白妙の 雪も衣も 色に染めまし
冒頭は万葉集から
紫染めに椿の灰が欠かせぬように
炭から灰となってもあなたは私の大切な人
白い雪も衣も私も
あなたの色に染めてくださればいいのに
…なんて、笑みもまた艶やかに呪いを返す
先生が歌に驚く間に素早く【観察・情報収集】
『真理の矢』で弱点や行動を【看破】する
【演技】で【不意打ち・捕縛】から逃れつつ
【命中アップ・ダメージアップ】の【斬撃】で【一刀両断】に
●白を重ねて
邸の門。
(「権中納言様は大丈夫そうで一安心。後はましら先生を倒すのみ」)
文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)は、歌会が終わって閑散とした母屋へ、まるで忘れ物でもしたかのように取って返した。
格子の中では、ましらが大きな背中を丸めて、生徒らの書き散らした反故を掻き集めている。
どの異形のクロノヴェーダも大抵は巨大な体格をしているが、なまじ人間によく似ているましらの迫力は尚更であった。
「すみません。花を探していたら遅くなりました」
白と紫の薄様を重ねた結び文へムラサキソウの白い花を添えて、ましらへ差し出す雪人。
「冬に相応しい色味ですね」
ましらは太い指で器用にそれを開き、歌を読んで流石に顔色を変えた。
呪いの返歌が自分のところへ戻ってきたと察したからだ。
『紫は 灰差すものそ 白妙の 雪も衣も 色に染めまし』
冒頭は万葉集の『紫は灰さすものぞ海石榴市の~』から取っている。
「紫染めに椿の灰が欠かせぬように、炭から灰となってもあなたは私の大切な人」
雪人がしみじみとした口ぶりで説明した。
ちなみに紫染めの主な染料がムラサキソウなので、恋歌らしくその花も一緒に結んだ。現代においては花そのものよりも紫根の方が馴染み深い。
「白い雪も衣も私も、あなたの色に染めてくださればいいのに……」
微笑みもまた艶やかに、雪人はしっかりと呪いを叩きつける傍ら、ましらの観察も忘れない。
奴が結び文を開く瞬間を狙って、『真理の矢』を発動させたのだ。
(「やはり兇悪な腕力こそが強みで、悪知恵も回りそうだけど……どこか底の浅いところがありそうだね」)
そして、鋭い観察眼と洞察力でもってましらの弱点を的確に推理して看破。
「ずっと襖の向こうばかり気にして、通りかかった使用人を人質に取ろうとしているところとか……ね?」
雪月花なる白銀の刀を閃かせて、地道に積み重ねた残留効果のおかげで威力の増した斬撃を見舞った。
「ぐ……何故それを……」
腕に疾る激痛と思惑を悟られた驚愕で、ましらはこぼれ落ちそうに大きな眼を白黒させていたが、
「ともあれ、炭櫃の灰を紫染めにかけたのは見事な知識であるな。多くの名歌に触れよと申した我の教えをよく守っていて感心感心……」
すぐに気を取り直してか、歌の添削を始める。
「白妙のも大いに結構。白耐えの……白い灰になるまで耐え忍んだ大切な君への呼びかけとも取れる、巧みな言葉選びである」
それはそれで雪人にとっては望ましい返答だろうが、人質作戦から話を逸らすあたり、なんともふてぶてしいお猿さんであった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【書物解読】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
狭間・ならく
(決戦と聞いて。)おっ、やってンな。
猿の大将がお歌の指導とは、世も末だな。いや、まァ、どこまでいってもここが末っちゃ末か。
ひひひ、ちゃんちゃんバラバラならナラクさんも混ぜろや。
(抜刀、)(灼刀)(彼岸花──またの名を地獄花)(緋色の刀身閃かせて)
(技の一切、己の身をも気にせず踏み込む太刀筋)
──叫べ、彼岸花。
●緋き一太刀
続いて。
「おっ、やってンな」
決戦が始まったと聞いて駆けつけたらしい狭間・ならく(【嘘】・g03437)が、嬉々として母屋に飛び込んできた。
「猿の大将がお歌の指導とは、世も末だな」
針のように細い目でましらを一瞥するや、挑発するかのようにニヤリと笑うならく。
「いや、まァ、どこまでいってもここが末っちゃ末か」
とひとりツッコミするのは、この平安時代にこそじわじわと末法思想が広がっていったという歴史知識を思い出したからか。
「ひひひ、ちゃんちゃんバラバラならナラクさんも混ぜろや」
ともあれ、ならくは刀を抜くなりひらりと身軽にましらへと躍りかかって肉薄する。
「──叫べ、彼岸花」
彼岸花──またの名を地獄花ともいう鮮やかな曼珠沙華は、ならくが閃めかせた灼刀の緋色の刀身へ似つかわしい。
「ぐぐぐ……」
腹を深く斬りつけられて激痛にもがき苦しむましら。
「ぐがああああ!!」
だが、さもその痛みを原動力へするかのごとく大声を上げて暴れ回り、怒りのままにならくを殴りつけた。
「危ねぇなァ」
ましらがあまりにデカ過ぎるのを幸いと、小回りを効かせて拳や蹴りを避けるならく。ものの見事に全て避けきったのは、実力に加えてかなりの強運のおかげでもあろうか。
彼女の傍らではモーラット・コミュのモコモコ野郎がましらの大迫力に茫然としていた。
大成功🔵🔵🔵
効果1【一刀両断】LV1が発生!
効果2【命中アップ】がLV2になった!
ソラス・マルファス
随分でかい猿だな
動物は嫌いじゃねぇがさすがに戯れるのは勘弁だ
ただでさえ分が悪いってのに排斥力も強まってる、無理はしねぇで攻撃は可能な限り避けるぜ
俺の役割はここにましらを釘付けにすることだ
呼吸を整え落ち着いて相手の動きを見る
大剣の腹で受け流し、返す刀で斬撃を繰り出すぜ
浅くても構わねぇ
隙ができねぇよう慎重に立ち回る
兄貴の合図が来たら参考に動く
全面的に信用するが、タイミングは俺次第だ
これで食らっちゃあ兄貴に申し訳が立たねぇからよ
「流石の生命力だ、まだ動けるかよ。いや、妖怪だったか?」
兄貴の攻撃に追撃だ
呪詛を纏った大剣で下から掬い上げるような一撃、続いて横薙ぎに剣を振るうぜ
そのでけぇ胴体、両断してやる
ラウム・マルファス
え、何このでっかいサル。動物園とかあったっケ?……歌の先生なノ?そう……タイヘンダネ
思考停止しそうだけど頑張って戦うヨ。とはいえ動きが早いからネ、ソラ、お願イ。でも危なそうならディフェンスするヨ。絶対ソラを傷つけさせない。
ソラが戦ってる間に敵の動きを観察。癖を読むヨ。読めるようになったらソラにも合図しよウ
「足蹴り、左手、フェイント、体当たりから右手で掴みかかり、避けたら床を叩いて飛び上がり押し潰し……」
声が聞こえれば、ボクに狙いを変えるだろウ。人質に行くかボクに来るか、どちらにせよ動きを変えた一瞬が勝負。
Rewriterの力で心臓を空気に変換するヨ。
●決着
ましらとディアボロスたちの戦いは続いた。
「え、何このでっかいサル。動物園とかあったっケ?」
「随分でかい猿だな……動物は嫌いじゃねぇがさすがに戯れるのは勘弁だ」
助太刀に駆けつけたラウム・マルファス(研究者にして発明家・g00862)とソラス・マルファス(呪詛大剣・g00968)の兄弟は、寝殿造に収まりきらないようなましらの巨体へ思わず呆気に取られたものだ。
「あんなンでも歌の先生らしいわ」
「……歌の先生なノ? そう……タイヘンダネ」
ならくがこちらも呆れたふうに説明してくれたが到底状況把握など追いつかず、乾いた笑いを洩らすラウム。
(「ただでさえ分が悪いってのに排斥力も強まってる、俺は俺の役割に徹して無理はしねぇ」)
ともあれソラスは気を取り直して呼吸を整え、落ち着いてましらの動きを見つめた。
「我を仕留めるつもりの加勢か。群れねば何もできぬ臆病な猿どもめが」
ましらはましらで、一体どの口がそれを言うのかとツッコミたくなる嘲罵を吐きながら、ソラス目掛けて飛び掛かってきた。
呪詛の大剣を攻防共に活かすつもりで構えているソラスへ、後ろからラウムの檄が飛ぶ。
「足蹴り、フェイント、体当たりから両手でソラを掴み動きを封じるのが狙い」
ソラスはタイミングを測って素早くしゃがみこみ、まさに間一髪でましらの大きな手による鷲掴みを逃れた。
(「これで食らっちゃあ兄貴に申し訳が立たねぇからな」)
一方ラウムも、わざとましらへ聞こえんと声を張って自分へ注意を向けさせるつもりなのもあって、迎撃態勢を取っている。
「視えてるよ」
悪魔の魔法が宿ったメガネ——Rewriterのレンズがうっすらと光った刹那、
「うぐおおおお!?」
突如、ましらが胸をバリバリと掻きむしるようにして苦しみ始めた。
万物解析を発動させて、ましらの物質的・魔術的な解析を瞬時に行ったものと見える。
「そのでけぇ胴体、両断してやる」
ラウムが作ってくれた大きな隙を逃すまいと、ソラスも呪詛を纏った天使の大剣を下から掬い上げるように閃かせ、加えて横薙ぎに奮い十字を切るがごとき太刀筋を見せた。
「ぐぎゃあああ!!」
見事な兄弟間の連携に翻弄されて、ソラスを握り潰すことも、ラウムを人質に取ることもかなわず、ただただ痛みにのたうち回るましら。
「流石の生命力だ、まだ動けるかよ。いや、妖怪だったか?」
思わず驚きの声を洩らすソラスだが、次第にましらの苦悶は小さくなり、最後はぴくりとも動かなくなった。
「あ……あし……」
殆ど声にならない声で、ましらが呻く。
「あし……びきの……」
ラウムもソラスも耳を澄ませたが、辞世の句はそこで途切れてしまった。
自分の強さに自信を持っていそうなクロノヴェーダだけに、どこの誰とも知れぬ闖入者の集団に負けた慢心を悔いた歌でも詠んだのかもしれない。
あしびきの、は山や峰を引くための枕詞であるから、僅かな油断でも崖から足を滑らせかねない……なんて教訓めいた内容だろうか。
そんな、最期まで歌人であろうとしたましらなのだった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【士気高揚】LV1が発生!
【無鍵空間】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV2が発生!