【刻逆決戦】㉓超大和

 このシナリオは【刻逆決戦】に関連する特別シナリオです。
 500年後の未来から、人類改竄術式「刻逆」を使い、断片の王アル・カポネの歴史を奪った、『アル・カポネ』が、手に入れていた因子から再現した、断片の王『超大和』です。
 因子に残った残滓と、アル・カポネの記憶から再現されている為、過去の断片の王とは別人格となっています。
 再現断片の王は、宇宙の戦いを優位にする為、ディアボロスを地上に誘引するべく、一般人を人質に取るような作戦を実行しています。

「成功したシナリオ数×1%」だけ、追加で「㉓再現断片の王『超大和』」の敵残存率を追加で低下させます。

!特殊ルール!
 このシナリオの主力は、明智光秀勢力の天魔武者となります。
 天魔武者は、ディアボロスが手を貸さなくても、敵残存率を「25%」削り、一般人の虐殺を食い止めてくれます。
 また、このシナリオに、再現断片の王『超大和』が登場する事はありません。

【刻逆決戦】太平洋は天魔武者が守護セリ(作者 北瀬沙希
2


#冥海機ヤ・ウマト  #【刻逆決戦】㉓超大和  #『刻逆』決戦  #ファーストアタック 


タグの編集

 現在は作者のみ編集可能です。
 🔒公式タグは編集できません。

🔒
#冥海機ヤ・ウマト
🔒
#【刻逆決戦】㉓超大和
🔒
#『刻逆』決戦
🔒
#ファーストアタック


0



●最終人類史:日本近海
 夏の日差しが照り付ける太平洋の沖合に、突如冥海機が現れ、日本に向けて進軍を開始する。
 順調に進軍を続けていた冥海機たちだったが、突然船に乗った天魔武者の一群が現れ、冥海機に向け突撃し始めた。

 冥海機側の主力は、トループス級冥海機『サイキックラブ』。
 そして、天魔武者側の主力は――トループス級天魔武者『伊賀忍軍』。

「天魔武者よ、道を開け」
「我々は断片の王の命を受け、日本を焦土とする――貴殿らに妨害されるいわれはない」

 サイキックラブたちは強い語気で伊賀忍軍を糾弾するも、伊賀忍軍たちもその声をかき消す勢いで叫ぶ。

「我々は未来の一端を垣間見た。ディアボロスと共に歩む未来を!」
「ゆえに明智殿と我々は決めたのだ。未来を齎そうとするディアボロスの礎となる、と!」

 ディアボロスと共に未来で戦った記憶を持つ天魔武者達は、冥海機の進行を阻止すべくクナイを手に取り、船上を駆ける。
 その強い意志を目の当りにしたサイキックラブたちは、イチョウガニ型海戦装を念動力で分割しつつ、ハサミや3連装砲主砲で伊賀忍軍たちを攻撃し始めた。

●新宿島グランドターミナル
「そろそろ状況は把握しているかもしれないけど、簡潔に状況を説明するよ。現在は『イデアロゴスが刻逆を利用して、最終人類史のディアボロスを滅ぼしに来た』最中だ」
 慌ただしく蒸気機関車型、ないしは通常のパラドクストレインが行き来するグランドターミナルの片隅で、時先案内人藤森・智樹(人間の魔導忍者・g08569)はタブレット片手にディアボロス達に説明を始める。
 数時間前に貰った500年間の観察猶予期間は、『500年後のイデアロゴス』が用いた『刻逆』のせいで、(感覚的には)一瞬にして終焉を迎えた。
 どうやら『500年間の観察猶予期間』の間に、最終人類史のディアボロスの行動によりイデアロゴスが滅びに瀕したため、イデアロゴスは『刻逆』で過去を改竄し、ディアボロスを滅ぼしてしまうつもりらしい。
「未来のディアボロスが凄いのかもしれないけど、考えてみれば当然かもしれないね。『復讐心は歴史を進める原動力』だからさ」
『復讐心』を持たないイデアロゴスと、『復讐心』を持つディアボロスでは、500年という時の重みは大きく異なる。
 そして、一般人レベルの復讐心でも、500年で大きく歴史を進めて来たのは――歴史そのものが証明している。
「より強い復讐心を持つディアボロスであれば、イデアロゴスを滅ぼす程歴史を進められても、不思議は無いんだよね」
 ――だが、その未来も、目の前に迫るイデアロゴスに敗北すれば、全てが失われる。
「500年後のイデアロゴスによる歴史の改竄など、許せるはずもない。皆の力を集めて、この戦い、絶対に勝つんだ!!」
 そう、檄を飛ばす智樹を見て、ディアボロス達もまた、呼応するように声をあげていた。

「さて、今集まっている皆に向かってもらう場所は、日本近海に現れた『再現断片の王『超大和』』の戦場だ」
 世界6カ所に現れた『再現断片の王』は、500年後の未来からやってきたアル・カポネREDが回収していた『因子』と『記憶』、そして最終人類史のディアボロスへの『復讐心』とイデアロゴスから得た膨大なエネルギーにより、再現された『断片の王』となっている。
 その強さは、かつて戦った『断片の王』を凌駕する程だが、アル・カポネREDの復讐心により、真の敵ではある『イデアロゴス』では無く、『最終人類史のディアボロス』に対する復讐心に囚われた、全く別の存在となっているようだ。
「『再現断片の王』は、宇宙の戦いを有利にするために、地上にディアボロスを引き付けようとする。だから、ディアボロスが来なければ、周囲の一般人を虐殺するという戦術を取るようだよ」
 ――一般人を守る事は、最終人類史のディアボロスにとって譲れない事。
 となれば、今為すべきことは、自然と定まるだろう。
「そこで皆には、急ぎ、『再現断片の王』の戦場に向かい、一般人の虐殺を防いでほしいんだ」
 頼めるかな、といつに増して深々と頭を下げる智樹を見て、ディアボロス達はそれぞれの想いを胸に頷いた。

「既に天魔武者達は冥海機と交戦状態にある。ここは天魔武者と協力して、できるだけ戦力を削ってしまおう」
 未来を垣間見た天魔武者の士気は非常に高いゆえ、ディアボロスが介入せずともある程度の戦力は削ってくれる。
 ゆえにディアボロスの役割は、天魔武者と共闘しつつ、少しでも冥海機の戦力を削ることとなろう。
 ただし、戦場は一時的にディヴィジョン化しているため、残留効果はパラドクスで発生した効果しか使えないことに注意されたい。
「聞くところによると、断片の王『超大和』になった絶滅人類史のディアボロスは、親族全てを皆殺しにされた怒りで覚醒した、老齢の元自衛官のようなんだ。でも、その想いも……アル・カポネの復讐心でねじ曲がっているだろう」
 ――だからこそ、一般人の虐殺は、全力で止めなければならない。
「そのためにも皆、冥海機たちを――止めてほしい」
 では、気を付けてねと頭を下げる智樹に見送られながら。
 ディアボロス達はパラドクストレインに乗り、冥海機と天魔武者が激突する戦場へと向かった。


→クリア済み選択肢の詳細を見る


●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【水源】
1
周囲に、清らかな川の流れを出現させる。この川からは、10秒間に「効果LVトン」の飲用可能な水をくみ上げる事が出来る。
【浮遊】
1
周囲が、ディアボロスが浮遊できる世界に変わる。浮遊中は手を繋いだ「効果LV×3体」までの一般人を連れ、空中を歩く程度の速度で移動できる。
【水面走行】
2
周囲の水面が凪ぎ、ディアボロスが地上と同様に走行や戦闘を行えるようになる。ディアボロスと手をつないだ「効果LV×3人」までの一般人も同行可能。

効果2

【ダメージアップ】LV1 / 【ガードアップ】LV2 / 【反撃アップ】LV1

●マスターより

北瀬沙希
 北瀬沙希(きたせ・さき)と申します。
 よろしくお願い致します。

 今回は【『刻逆』決戦】ファーストアタックシナリオとなります。
 狙いは、再現断片の王『超大和』と共に日本を焦土となさんと侵攻する冥海機『サイキックラブ』の集団です。

●シナリオ進行について
『サイキックラブ』との集団戦1章のみのシナリオです。
 天魔武者を助けて戦力を削いだ後、速やかに撤退してください。

 本シナリオの戦場は海上となります。一応足場となる船はありますが、【水上歩行】or【水中適応】があれば移動しやすくなるでしょう。
 また、戦場は一時的にディヴィジョン化しているため、残留効果はパラドクス使用で発生した効果のみ使用可能となります。

 なお、本シナリオは👑が非常に少ないため、プレイングの採用は必要最小限となります。
 今後も同種のシナリオは可能な限り出していく予定ですので、様子を見ながら参加いただけますと幸いです。

 プレイング受付締切の告知は、マスターページにて行います。
 それでは、皆様のプレイング、心よりお待ちしております。
15

このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


※オープニング訂正(2026/08/24 15:35)
 トループス級天魔武者の名前に誤りがありましたので、謹んで訂正させていただきます。

 ×伊賀忍軍
 ○伊賀忍者
文月・雪人
超大和が老齢の元自衛官だったという事は、
最終人類史の日本には、彼の親族が生きている可能性もあるのだろうか。
だったら尚の事、超大和の再現体に一般人を殺させる訳にはいかないよ。
本来の彼が護りたかったものを、今度こそ俺達が護ろう。
頼りにしてるよ、天魔武者の皆!

主力の伊賀忍軍は、大型手裏剣や、霧を使った搦手の作戦が得意だったよね。
彼らが動き易い様に、此方もまた敵の意表を突く様な戦い方で、
敵陣の混乱を加速させて天魔武者達を援護しよう。

彼らの無事を願い【ガードアップ】の加護を送ると共に、
『着ぐるみ召喚・着ぐるみの泉』のパラドクスを使用する。
船の間を【水面走行】で駆けながら、和紙の形代を紙吹雪の様に戦場へと放ち、
ふわもこ可愛い着ぐるみ姿の式神達を多数召喚する。
冥海機達もまさか戦場の船上が、こんなふわもこ着ぐるみで溢れかえるとは思っていまい。
流れを大きく引き寄せていこう。

もしかしたら着ぐるみ好きも増えるかな?
増えるといいな。

十分に戦果を上げたら、共に戦果を祝いつつ
無理して天魔武者達が倒れない様に撤退する


鳩目・サンダー
アドリブ、連携歓迎です。
【水面走行】をオンにしてまずはご挨拶。

「伊賀忍者!体を張ってくれてありがとよ!恩に着るぜ!!」

明智は史実の人物があれだったからてっきりどこかで裏切るものだと思ってた。
見くびってた。宇宙規模の敵さんを相手にしてそれでも一緒に命を賭けてくれるとは!

それに比べりゃ胸のデカいトループスのねーちゃんなんて怖くない。

日本を焦土にするだと。
それが超大和の配下だった奴らの言う事か。
超大和は奴なりに日本に価値を感じてくれていた。

勿論その意思を挫いたのはあたしらだ、恨まれるのもしょうがない。
だが……。

お門違いさ、下っ端。
一般人を巻き添えにあたしらを殺すのも、あんたらみたいなトループス級如きがそれをできると思うのも!

その意思、今一度挫いてやる。

【水面走行】での機動力を頼りに戦場を駆ける。サイコクラブミサイルは引き付けてから打ち落とせたらいいね。

そして天魔武者には後衛に入ってもらおう。
まだまだ戦は長い。ここは任せて一旦休みな。


咲・小次郎
(備考
(横文字が苦手
「かっはははははは!
「いよいよか!最後の戦か!
「終わっちまうのか!
「刃を振るう時が!
「僕の様な人斬りも
「とうとうお役御免になる時が来たか!
「一振りの刀なんざ振るわれねぇままほど悲しい事もねぇ!
「寂しいもんだが…
「だがまぁ所詮人斬りなんざそんなものか!
「元より人を斬ってきた罰当たりの身だ
「浄土にいけたものじゃねぇ!
「なぁ聞いてるか天魔武者!
「まさかお前達と共に戦える日が来るとはな!
「こういうのが戦の醍醐味でもあったんだが
「ここでそれもとうとう終わりらしい!
「どうだい寂しいか!
「それとも馬鹿正直に命を全うするかい!
「まぁどっちでもいいさ!
「終わったら一緒に盃でも傾けるか!
「この最後の大戦に
「『人裂小次郎』
「罷り通るってなぁ!
(船を乗り継ぎ
(合間は浮遊能力で息継ぎし
(縦横無尽に八艘跳びの真似事をします
(何の容赦もなく
(ひたすら求められるままに斬り伏せ
(高速で戦場を駆け抜けます
(天魔武者と連携し斬り捨てていきます
(連携及び臨機応変な動きを所望します


夏候・錬晏
※連携アドリブ歓迎

対話は、良い事も悪い事も引き寄せたか
だが、戦える術が一分でも残っているのであれば、人類の未来を諦める理由はない

息を吐き、腰を据えれば<精神集中>で戦意を練り上げる
未来を見た天魔武者たちの乱戦を、さらに<撹乱>して飲み込まんと、膨大な【水源】を用いて巨大な曝濫を作り出し、その海戦装の盾ごと圧し潰していく
狙いは『サイキックラブ』のみ。天魔武者は標的外だ

【水面走行】で地上と変わらない立ち回りで、反撃を見切る
主砲は戦花護紋で軌道を逸らし、黒龍偃月刀の刃で受け流し、3連装砲が直撃しないようにダメージの軽減を図る

他の仲間の援護をしつつ、確実に敵戦力を削ぎ、討ち取るべく
数を出来る限り減らしていけるよう、防御は最低限に、攻撃を中心に攻勢を組み立てる

斃れる天魔武者には武働きで誠意を
今はただ、未来を掴むために戦う同志として接しよう

引き時は仲間と己の体力を見極めて、声を掛け合って一斉に退く
殿を務めて、皆で帰ろう
来るべき、大きな戦いに備えて



 ――最終人類史、日本近海。
 太平洋上に浮かぶ船の上では、トループス級冥海機『サイキックラブ』とトループス級天魔武者『伊賀忍者』の集団が正面から激突し、交戦していた。
「対話は、良い事も悪い事も引き寄せたか。だが、戦える術が一分でも残っているのであれば、人類の未来を諦める理由はない」
 目前の戦いの先にあるものを見据えながら、夏候・錬晏(隻腕武人・g05657)が呟く。
「アタシ、明智は史実の人物があれだったからてっきりどこかで裏切るものだと思ってた」
 鳩目・サンダー(R-18フルカラーリアライザ・g05441)も本音を漏らしながらも、でも、と続ける。
「見くびってた。宇宙規模の敵さんを相手にしてそれでも一緒に命を賭けてくれるとは!」
 一方、文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)は、顎に手を当て思案している。
(「超大和が老齢の元自衛官だったという事は、最終人類史の日本には、彼の親族が生きている可能性もあるのだろうか?」)
「……だったら尚の事、超大和の再現体に一般人を殺させる訳にはいかないよ」
 そう、決意する雪人の横では、咲・小次郎(人裂小次郎・g08511)が、身長を優に超える刀身を持つ大太刀『人吊竿』を手に豪快に笑っている。
「かっはははははは! いよいよか!最後の戦か!」
 その笑いに、何処か一抹の寂しさが滲んているのは、おそらく気のせいではないだろう。
 そんな小次郎に、雪人と錬晏がほんの一瞬だけ、気遣うような視線を向けるが、あえて声はかけない。
 ――この戦は、ディアボロスの不可逆的な未来を決める、最後の戦いになるのだから。
「伊賀忍者! 体を張ってくれてありがとよ! 恩に着るぜ!!」
 そんな3人をよそに、サンダーは伊賀忍者達に合図をしながら、一気に船の上を駆けてゆく。
「ディアボロス殿!?」
「助太刀か!! かたじけなし!!」
 伊賀忍者達が歓声をあげたのを合図に、雪人と小次郎、そして錬晏の3人もまた、船上を走り一気に冥海機たちに接触した。


 真っ先に船上を駆けたサンダーが、サイキックラブに肉薄しながら、パラドクスを発動する。
『おはようこんにちこんばんは。鳩目サンダーのお時間だよ』
 サンダーの周囲に渦巻く水流の結界が現れ、結界の表面から水弾が撃ち出される。
 突然現れた結界から射出された水弾は、サイキックラブの四肢を貫き、痛手を与えていた。
 サイキックラブもイチョウカニ型海戦装からカニ脚やハサミを誘導ミサイルよろしく射出し、念動力でサンダーに誘導するが、水流の結界がミサイルを受け止め、水中へ引きずり込み無力化した。
 直後、戦場全体に【水面走行】の恩恵が宿る。
 その恩恵を受け水面に降り立ちながら、小次郎は伊賀忍者達に呼びかけた。
「なぁ聞いてるか天魔武者! まさかお前達と共に戦える日が来るとはな!」
「我らも斯様な日が訪れるとは、思ってもおらなんだわ!!」
「どうだい天魔武者、寂しいか! それとも馬鹿正直に命を全うするかい!」
 小次郎の快活な問いは、しかし「否!」の一言で消される。
「我らは明智殿と、そしてディアボロスと共に未来を歩む!!」
「これは命ではない!! 未来の一端を垣間見て、我々の意志で決めたのだ!!」
「まぁどっちでもいいさ! 終わったら一緒に盃でも傾けるか!」
 その返事を聞くより早く、小次郎は水面を一気に駆け抜けてゆく。
(「【浮遊】で船を乗り継いでいくつもりだったが、歩く程度の速度しか出ないとなると乗り継ぐのは厳しかったか」)
 水面を自由に駆け回ることができ、戦闘すら可能となる【水面走行】は有難い、と感謝しながら、小次郎は船と船との間を八艘跳びの要領で飛び移ってゆく。
 小次郎の目に、サイキックラブの姿が迫る。
 明確に敵の姿を捉えた小次郎は、青眼の構えを取りながらパラドクスを発動した。
『瞬きより速く、疾く。鍔眼返し・空破!』
 発動と同時に、小次郎は一瞬で敵との間合いを詰め、大太刀を振るう。
 サイキックラブもイチョウカニ型海戦装から誘導ミサイルを発射し、全方位から小次郎を爆破しようとするが、小次郎は攻撃の起点たる海戦装の砲口を大太刀で叩き、発射そのものを一時的に潰した。
 そのまま返す刀で、サイキックラブの胴を袈裟に斬り上げる。
 錬晏は呼吸を整え、腰を据えて精神を集中し、戦意を練り上げる。
『圧し潰す』
 未来を見た天魔武者たちの、そして意を同じくする仲間たちの乱戦を、更に撹乱し呑み込まんとの意志が、背中の玄武の刻印に宿り――膨大な水が発生する。
(「今の狙いは『サイキックラブ』のみ。天魔武者は標的外だ」)
 局地的に集まった膨大な水は、玄武の足で踏み潰すような勢いでサイキックラブの頭上のみに落下する。
 サイキックラブの3連装砲主砲が火を噴き、イチョウガニ型海戦装の一部を分離し可動盾と化し、頭上に甲羅装甲を展開するが、膨大かつ圧縮された水はそのまま落下し、サイキックラブの身体を船上、ないしは水面に叩きつけた。
 主砲から発射された弾丸は、その一部が伊賀忍者達の集団に向かうが、伊賀忍者たちが一斉に大型手裏剣を投擲し、砲弾の勢いを相殺する。
 勢いを殺された砲弾は、錬晏の背の戦花護紋が弾き、伊賀忍者たちも大型手裏剣を盾のように構えて砲弾を逸らした。
(「伊賀忍者たちが動きやすいように、此方も意表を突く様な戦い方でいこう」)
 雪人も和紙の形代を何枚か手に取り、紙吹雪のように放ちながら、嬉しそうな声音でパラドクスを発動する。
『さあ行こう、着ぐるみさんの時間だよ♪ 着ぐるみ召喚・着ぐるみの泉!』
 発動と同時に雪人が放った形代が、ふわもこ可愛い黒猫着ぐるみ姿の式神へと変貌した。
「なっ……!?」
 あっという間に船上と水面を黒猫着ぐるみで埋め尽くされ、サイキックラブたちは言葉を失う。
 全方位から着ぐるみに囲まれたサイキックラブたちは、式神にぼこすかと叩きのめされ、無力化した。
「まあ、冥海機達もまさか戦場の船上が、こんなふわもこ着ぐるみで溢れかえるとは思っていない……よね?」
 思わず苦笑いを浮かべる雪人の目の前で、力尽きたサイキックラブたちは海中へ沈んでいった。


 黒猫着ぐるみ姿の式神がサイキックラブ達のペースを乱せば、上空から膨大かつ圧縮された水塊が落下し、甲羅装甲の盾を破壊しつつ肉体を海面に叩きつける。
 大太刀の刃が高速で迸れば、水流の結界から撃ち出された水弾が手負いの敵を貫き、海中に沈めてゆく。
 サイキックラブたちも、イチョウカニ型海戦装を展開し、誘導ミサイルを発射するが、水流の結界や戦花護紋の輝き、恐れを知らぬ攻めや黒猫着ぐるみに阻まれ、ディアボロスに手傷を負わせるには至らない。
 そして伊賀忍者は、サイキックラブ達の間合いの外から大型手裏剣を投げつけ、脚部から霧を噴出して惑わせ、遠隔攻撃を得意とする冥海機に確実に手傷を負わせていたが、長時間の戦闘を強いられていたからか、さすがに無傷とはいかず、ひとり、またひとりと海中へと沈んでいた。
 だが、天魔武者にディアボロスが加勢した今――戦場の趨勢はほぼ決している。
 未来を引き寄せんとするディアボロスと、未来への展望と守護の意を手にした天魔武者の連合軍は、次々と冥海機の数を減らし、海へ還していっていた。
「この最後の大戦に、『人裂小次郎』罷り通るってなぁ!」
 残る冥海機を殲滅せんと、小次郎は船と船との間を高速で飛び移りつつ、誘導ミサイルの発射口ごとサイキックラブ達を斬り捨てる。
 ――一振りの刀なんざ、振るわれねぇままほど悲しい事もねぇ。
 振れば振る程その時が迫っているようで、寂しさすら感じるが。
「……だがまぁ所詮人斬りなんざそんなものか!」
 元より人を斬ってきた罰当たりの身。浄土にいけたものじゃない立場だという自覚は、小次郎にもある。
 あるからこそ、今は――ひとりでも多く斬り、斬り、斬り刻む!!
 その想いを胸に派手に立ち回る小次郎に、サイキックラブ達は海戦装を、四肢を、胴を深々と斬り裂かれてゆく。
 怯んだところに、雪人が放った黒猫着ぐるみ姿の式神が殺到した。
「ぐあ、あ……」
「うごけ、な……」
 大量の式神にじゃれつかれ、身動き取れなくなったサイキックラブたちに、サンダーが水流の結界を展開しながら接敵する。
「宇宙規模の敵に比べりゃ、胸のデカいトループスのねーちゃんなんて怖くない」
 この戦の先を見据えながら、サンダーは想いを怒気に乗せ叩きつける。
「日本を焦土にするだと? それが超大和の配下だった奴らの言う事か」
 ――事実、断片の王『超大和』は、彼なりに日本に価値を感じてくれていた。
 勿論、その意思を挫いたのはサンダーたちディアボロスだから、冥海機に恨まれるのもしょうがないと割り切ってはいる。
 しかし、現在日本近海に出現している超大和は、アル・カポネの復讐心に強く影響され、ディアボロスへの復讐に囚われている。
 ――断片の王の命令に逆らえぬとはいえ、命に愚直に従い、焦土と化さんとする冥海機たち。
 そんな彼女たちへ叩きつける言は――自然、辛辣となった。
「お門違いさ、下っ端」
「お門違い、だと!?」
「一般人を巻き添えにあたしらを殺すのも、あんたらみたいなトループス級如きがそれをできると思うのも!」
 サンダーの声音は、サイキックラブの反論を潰すかのように、辛辣さを増す。
 その気迫が水弾に更なる勢いをつけ、サイキックラブ達を至近から撃ち抜いた。
 水弾に撃ち抜かれたサイキックラブたちは、水流の結界に触れ海中に引きずり込まれてゆく。
「今だ!!」
 錬晏が海中のサイキックラブ達に向け、玄武の足で踏み潰すように膨大かつ圧縮した水塊を叩きつけた。
「ディアボロスに続け!!」
 伊賀忍者達も海中に大型手裏剣を投擲し、サイキックラブ達を斬り裂く。
 直後、海中にて3連装砲主砲の砲身が揺れ、錬晏と伊賀忍者に向け砲弾が放たれた。
 己に向かう砲弾を見て、錬晏は咄嗟に黒竜偃月刀の刃を合わせ、逸らす。
 だが、別の砲弾は伊賀忍者たちが掲げた大型手裏剣に大穴を開け――胸を撃ち抜いた。
「!!」
「我らのことは、気にするな。これもまた、本望……!!」
 胸に大穴を開けられ、力尽きた伊賀忍者たちが、海中に沈んでゆく。
(「今の彼らは――未来を掴むために戦う同志だ」)
 どこか心の片隅に言語化できぬ想いを抱きながら、錬晏はそっと沈みゆく天魔武者を見送った。
「伊賀忍者、まだまだ戦は長い。ここは任せて一旦休みな」
 サンダーが、疲労の色が見える伊賀忍者達を下がらせつつ、水弾でサイキックラブ達を狙い撃ちする。
「いや、もうこれ以上は十分だと思う。撤退し時と見るけど……」
 雪人も和紙の形代を風に乗せ、黒猫着ぐるみ姿の式神を召喚しサイキックラブ達の足止めをしながら、どうする? と皆に問いかけた。
 その問いに、小次郎が無言で足止めされたサイキックラブに斬りつけながら頷き、錬晏も膨大な水をサイキックラブの頭上から一気に降らせ、護りごと本体を圧し潰しながら応じた。
「俺もここが引き時と考える。俺が殿を務めるから、皆で帰ろう」

 ――今は来るべき、大きな戦いに備えて。

 そう、口にする錬晏に、サンダーも異論はないのか頷く。
「決まりだね。ここまでだ」
「ああ――撤収!」
 雪人が黒猫着ぐるみ姿の式神を放つと同時に、錬晏が合図する。
 その合図と共に、小次郎が真っ先に駆け、サンダーが後に続き、伊賀忍者たちも船で一気に戦場を離脱した。
「逃がすな! 追え!!」
 式神の群れを抜けたサイキックラブたちが追撃しようとするが、殿を務める錬晏の黒竜偃月刀で斬り伏せられ、上空から水塊を叩きつけられる。
 かくして、追撃を振り払ったディアボロスと天魔武者達は、決戦当日に備えてパラドクストレインと船で戦場を離脱した。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【水面走行】LV2が発生!
【浮遊】LV1が発生!
【水源】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV2が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!

最終結果:成功

完成日2026年08月28日