砂上船決戦への防衛拠点(作者 凪未宇)
#獣神王朝エジプト
#砂の嵐に守られたスフィンクス
#寵愛の少年ファラオ
⊕
「ははははっ! さぁ、進が良い。我がスフィンクスよ!」
天より、無邪気で尊大な笑い声が降ってくる。
砂漠を突き進む巨大砂上船スフィンクスのその頭上。
発展途上の美しい肢体を惜しげもなく晒す装いを身に纏い、寵愛の少年ファラオは指揮を執っている。
巨大砂上船の眼下を囲むように、その周囲には防壁の如く砂嵐が吹き荒れ、近付く者を拒む。
「全てを蹂躙し、その苦しみに歪んだ魂を我に献上せよ」
艶やかに唇を嘗め、聞こえてくる悲鳴にファラオは悦ぶ。
「さぁ、愚かな愛い奴らよ。もっと叫べ、もっと苦しむが良い!」
美しい少年は、残忍に頬を高揚させ、これから蹂躙する人間をうっとりと見下ろしていた。
「砂漠を移動しながら、オアシスの街を襲撃している巨大な砂上船の事は、もう聞いてると思うのです」
獣神王朝エジプトでオアシスの街を襲っていたクロノヴェーダの拠点、巨大砂上船スフィンクスの猛威は、既に知れ渡っている。
蒼狐・珠萌(猫狐な天使・g03640)はスケッチブックを開く。
そこには『対巨大砂上船スフィンクス用防衛拠点つくっちゃいましょう!』と、ポップな文字が書かれていた。
「ファラオとの決戦が来たとき、今のままだと砂上船スフィンクスから一方的に攻撃されちゃうと思うのです」
だから来るべき決戦時のために『拠点』を作ろうというのだ。
備蓄であったり、防壁を建築するのも有効だろう。ファラオが驚くような迎撃用の装備を、設置するのもいいかもしれない。
なにせ相手は、上空より都市を蹂躙できるだけの火力を持っているのだから。
「皆さんが協力して、パラドクス効果を組み合わせていけば、すっごい防衛拠点が出来ると思うのです」
拠点を作り、砂上船を護る砂嵐を止める。それが今回の作戦のようだ。
まずパラドクストレインが到着したら、拠点予定となる放棄されたオアシスに向かってもらうことになる。
「場所は、直ぐ近くなので安心してください」
珠萌は、スケッチブックを捲り到着地点と拠点予定地の地図を見せた。
かつては人が暮らしていた場所だ。建物などは壊されているが、水源が残っているのが心強い場所だ。
防衛拠点を作ったら、次は砂嵐の方に向かいクロノ・オブジェクトの破壊を目指して貰うことになる。
砂嵐は強力ではあるが、パラドクスの効果を利用すれば上手く進むことができるだろう。
「今回の砂嵐の中には、大量のモフィンクスが待っているのです」
さらに捲ったスケッチブックには、風に乗ってフワフワしているモフィンクスらが描かれている。
何だか無駄に可愛い光景である。
「そんなに強力な相手じゃないのですが、たぶん最低でも数百体はいるのです」
どうやら数で攻めてくるらしい。しかも、形状からも分かる通り、とても良く飛ぶらしい。
「数十体の塊で砂嵐に乗って攻撃してくるのです。決して、飛ばされている訳では無いのです」
たぶん……。
とにかく、途中降ってくるモフィンクスらを撃破しながら突き進めば、砂嵐の中心には到達出来る。
そこは台風の目のように風が無い場所となっており、砂嵐を発生させるクロノ・オブジェクトを護るタウエレトがいる。
他に敵の姿は確認されていないので、このタウエレトを倒して、クロノ・オブジェクトを破壊すれば、この砂嵐を止めることができる。
砂漠のオアシスを全て制圧しようとする敵を、放っておくわけにはいかない。
その為にも、防衛拠点を作り相手に対抗する準備を整えたいところだ。
「砂嵐の数もかなり減ってきたようだけど、もう一息なのです」
応援しながら見送る、珠萌はスケッチブックを閉じた。
凄まじい風にモフィンクスが飛ばされていく。
いや、飛んでいる……はず。
タウエレトの背に必死にしがみついていた、数十体が意を決し手を離すと、あっという間にその姿は高く舞い上がっていった。
だがモフィンクスも風に弄ばれているばかりではない。
だんだん風に乗るコツをつかみ、互いに手を繋ぎ纏まったり、散開したり出来るようになっていった。
「これだけ動ければ、簡単には捉えられないわね」
満足そうにタウエレトは、暴風の中心へと歩を進め、次の部隊をその背中から旅立たせ。
また同じように、モフィンクスの動きが安定するのを見届けると、奥へと進んでいった。
リプレイ
平良・明
地面、掘れるなら掘った方が得でしょう
そういう信仰があります
食料、物資の備蓄から簡単な生活の拠点まで
掘り出した土は壁を成したりあるいは何かの材料に
拠点作成において最高水準の無駄なき行動、それが穴を掘る、です
水源が近くにあるという事は地盤がそこそこしっかりしているという事
砂を掘り返して自分が埋まるという間抜けな事はまず起こらないはず。
塹壕掘り、拠点構築、装備のディガーパック
使えそうなものは活かしに活かして全てのリソースを穴を掘る事に注ぎましょう。
味方の作業状況を観察しつつ適宜必要なものを作って
もちろん、休憩も大事です、自分の掘った穴に隠れてアイテムから缶コーヒーを一本、いい時間です。
●砂漠の砦
照りつける太陽、一面に広がる砂地。
ブルーの作業着の首元に撒いたタオルで汗を拭いながら、平良・明(時折の旅行者・g03461)は軽く帽子のツバ持ち上げ、空を仰いだ。
本日は晴天。穴を掘り始めて、どのぐらいの時間が経っただろうか。
朝から掘り始め、今は太陽はほぼ真上。
(「少し休みますか」)
明は、自分の掘った穴の日陰に身体を隠し、持ってきた缶コーヒーで喉を潤す。
拠点地の周囲に人が隠れられる程度の、穴を掘り進め塹壕を作っていた。
一見すると砂ばかりの大地に見えるが、ひとたび掘り進めれば、その下は粘性のある土と固い地盤が露出する。
地面、掘れるなら掘った方が得でしょう。そういう信仰があるようで、明はただひたすら掘り進める事に、注力した。
途中、他の作業か日陰の方へ移動しないか仲間に声を掛けられたが、明は笑顔で返す。
「拠点作成において最高水準の無駄なき行動、それが穴を掘る、です」
まずは、ここから。
掘り出した土の一部は、塹壕の壁になるよう盛り、更にあまった土は他の作業で使えるように積んでおいた。
「さて、もうひと頑張りしますか」
ディが—パックを背中に装着しなおすと、二本の工事用アームを伸ばし、穴掘り作業を再開した。
大成功🔵🔵🔵
効果1【セルフクラフト】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
フルルズン・イスルーン
む、追加の施工枠が。
壁だ、進撃する巨人にも負けない壁を作るのだ!
他にも色々必要なんだけど、壁を作ってからだしねぇ。
オアシス囲む為に、いざゆけヴァンガード・ゴーレムくん!
じゃ、まず整地して壁作ろうね。
削って土砂を砂使いで選別、拠点構築で堅牢な要塞にするのだ。
ロックフィルダム式で結構固くできるんだぞぅ。
おっと、出入り口も忘れずにっと。
大砲みたいなのもあるといいんだけどねぇ。
後は高さだね。
浮上船に負けない高台を盛りっと。
頭抑えられないように、最低でも水平方向に攻撃できないと困るし。
で、避難所にもするんだっけ。
とりあえず整地で簡易道作っておいて、後の人に任せられるようにしておこうね。
さぁ、作るぞー!
まずは整地と、土や砂の状態を確認したフルルズン・イスルーン(ザ・ゴーレムクラフター・g00240)は、壁の様な大盾を持った巨大ゴーレムを錬成する。
「さぁ、作るぞー! いざゆけヴァンガード・ゴーレムくん!」
そのブルドーザーのように砂を岩を押しのけ、たちまちオアシスの外周をまわり整地していく。
「壁だ、進撃する巨人にも負けない壁を作るのだ!」
動かした岩や砂、仲間が掘った土など、壁の材料にするのに良い素材をまとめ、積み上げるよう堅牢な要塞に、壁にしていく。
「ロックフィルダム式で結構固くできるんだぞぅ。おっと、出入り口も忘れずにっと」
他にも色々と必要だが、まずは壁から。
「大砲みたいなのもあるといいんだけどねぇ」
ゴーレムの力で順調に作業をすすめるフルルズンは、後は高さだとオアシスの端にある岩が積み重なり高台のようになっている部分に目を付けた。
登ってみれば、まぁまぁ高い岩棚である。
「この位あれば、もう少しだねぇ」
ゴーレムに運ばせた岩と土で、ここまで登る道を補強し、さらにもう一盛り。盛り土でもするかのように、高さを増し整える。
一番高い場所に立ち、フルルズンは砂漠を見渡した。
(「このぐらいあれば、横からも攻撃できるよねぇ」)
砂上船のスフィンクスを正面で迎え撃つ光景を想像しながら、導線となる道を最後に整地していくのであった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【セルフクラフト】がLV2になった!
効果2【ガードアップ】がLV2になった!
クィト・メリトモナカアイス
んー、ぼろぼろ。大変そう。
けど。秘密基地を作ってるみたいで楽しみ。
ゆくゆくはおっきいスフィンクスに負けない設備を作る。
目からビームをだすメジェドロボとか。
とりあえず今回は住むところ。
「浮遊球形ガジェット『モナカ』」六種、「お手伝いガジェット『ヘペレルくん』」六機と一緒に壊れた建物の修理。
必要なら他の人の【セルフクラフト】で作った壁も使う。
んー。住むだけならこんな厚さはいらないかな? 切ろう。
浮遊球形ガジェット『モナカ』斬撃型でコンクリートの立方体は切り分けて建物の補強。
一から作るんじゃなく、もともとあるものを【修復加速】すればそれなりに早く終わると思う。
オアシスがいつ放棄されたかは分からない。だが、壊れていたとしても元の基礎が残っているのは心強い。
「んー、ぼろぼろ。大変そう。けど。秘密基地を作ってるみたいで楽しみ」
ぼーっと、無表情ではあるがオアシスの中を見て回るクィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)の足取りは軽い。
周囲には猫耳・猫尻尾付き球形の浮遊するガジェット、浮遊球形ガジェット『モナカ』が六種類。スカラベ型ガジェットのお手伝いガジェット『ヘペレルくん』1号から6号までの六機が随伴していた。
セルフクラフトで出現させたコンクリート壁を、壊れた住居の瓦礫を積み上げる支えにし、修復加速を用いる。壁が復活すれば、次へと支えを移し同じようにしていく。
ヘペレルくんもモナカも瓦礫運びを手伝ってくれるので、更に時間短縮して作業が出来る。重い物も、高い所も大助かりだ。
まずは一建修復が終わった。
出来栄えを確認するように、クィトは建物を見上げる。
建物が元に戻れば、中で休むことも、備蓄用の倉庫として活用できる場所も出来る。
「ゆくゆくは、おっきいスフィンクスに負けない設備を作ろう」
今直したばかりの建物は中々大きい。
「目からビームをだすメジェドロボとか」
ロボを作り持ち込むことは出来るかもしれないが、さすがにこの瓦礫の中には眠っていないだろう。
とりあえず、野望は大きく。
「さぁ、次へいこう。おー」
間延びした、掛け声と共にガジェット達とクィトは次の建物を直しに向かった。
大成功🔵🔵🔵
効果1【修復加速】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
平良・明
モフるか、無視して砂嵐を突き進むか……もふなど煩悩!
穴を掘っていると自分が旅行者を名乗っている事を忘れそうになります。
行きましょう、今回はどんな砂嵐でしょうか、楽しみです。
いつも通り、作業着の襟足は縛って、砂が入って来ないように
ですが、これだけ防備しても入ってくるものは入ってきます。受け入れましょう。
完全視界で視界を確保しながら
缶コーヒーの副作用、忍耐力で集中を切らさず
可能なら嵐の中、風使いの技能で風を読み、進む道と最適な身のこなしを求め
姿勢制御にはディガーパックを足代わりに4足歩行
もふに読めて私に読めない風などない、はず
私はね、もふよりカバの方が好きなんですよ、エジプトっぽくて。
ラズロル・ロンド
アドリブ連携歓迎
砂嵐越えは嫌いじゃないんだぜ
旅人の頃を思い出すよ
砂嵐対策は厳重に
解いたマントで持参したゴーグルの上から頭、口元を巻き付ける
素肌が出ないよう体も覆う
ゴーレム君、肩借りるよ
掴まれる場所に乗って砂嵐を進もう
風使い砂使いをフル活用し
目指すは砂嵐の中央
風の流れから推測し
フルルズン君に示すよ
流砂には要注意
風に流れる砂と砂自体が動くのは違うから気付けるかな
流砂に囚われたり越えたい時も
パラドクスの砂の手に運んでもらおう
駄目なら持参したロープで救助を
特に強い風はデザートウォールで風除けに
短時間でも凌げればいい
それ以上の風は仲間に知らせ掴まって耐え凌ぐ
自分の風を風除けとゴーレム君の追風にしよう
フルルズン・イスルーン
ふぃーできたできた。あ、伸びしたら背中パキってした。
じゃ、まだまだ頑張るのだゴーレムくん。
ヴァンガード・ゴーレムくんゴー!
ということで、拠点構築と砂使いの応用で簡易な道と壁を作るんだよ。
大盾でガガガっと削って進んでおくれよ。
うーん他のゴーレムくんも作りたい。こればかりで芸がないけど、多人数カバーできるから仕方ないんだよねぇ。
少なくとも砂嵐からモフィンクスが飛ばされ、もとい飛んできても安定して迎撃できるようにしておかないとね。
あ、見える人は前方の足元の確認もよろしくねー。
うっかり足取られたら敵わないや。
じゃ、魔術知識で毎度の防砂ルーンを刻んでっと。
砂嵐はいつもジャリジャリになるのも困りものだ。
クィト・メリトモナカアイス
よきかなよきかな。それじゃ次。
砂嵐越えていくのこれで何回目だっけ……まぁいいや。
フルルズンとゴーレムくんが頑張ってくれてるから後ろから着いていく。
道と壁で風が抑えられてそうだから「浮遊球形ガジェット『モナカ』反撃型」を浮遊させてモフィンクスが飛んでくるのを警戒させておく。
飛んで来たら反撃型の突進で時間を稼いでる間に態勢を整える。
もし流砂に足を取られても【飛翔】で浮いて抜け出せるから安心。
むむ、そろそろモフィンクスが飛んでくる……気がする。
ますこっと決定戦がふたたび……みたび? たぶんそれくらい。
開催されようとしている。
●嵐の向こうへ
「ふぃーできたできた。あ、伸びしたら背中パキってした」
「よきかなよきかな」
拠点作業を無事に終えた、フルルズン・イスルーン(ザ・ゴーレムクラフター・g00240)とクィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)達は、満足そうに砂嵐へ向かった。
まさに壁のように、砂嵐は立ちはだかっている。
「モフるか、無視して砂嵐を突き進むか……もふなど煩悩!」
穴を掘り続け、自分が旅行者を名乗っている事を忘れそうになった、平良・明(時折の旅行者・g03461)は、何やら悩んでいるような葛藤しているような様子で。
「砂嵐越えは嫌いじゃないんだぜ。旅人の頃を思い出すよ」
慣れた様子で、ラズロル・ロンド(デザートフォックス・g01587)はゴーグルの上から、解いたマントを頭、口元と巻き付け覆い、身体まで素肌が出ないよう万全の砂対策をしてみせた。
「旅は、いいですよね」
やはり慣れた様子で、明は作業着の襟足を縛り、砂が入って来ないように防備を強めた。
「ですが、これだけ防備しても入ってくるものは入ってきます」
そうだねと、誰ともなく頷いた。
「じゃ、まだまだ頑張るのだゴーレムくん。ヴァンガード・ゴーレムくんゴー!」
フルルズンに再び錬成された壁の様な大盾を持った巨大ゴーレムは、心なしか得意気にブルドーザーのように地を削り、削った砂土を両脇に押しのけつつ進み出した。
出来るゴーレムである。
「じゃ、魔術知識で毎度の防砂ルーンを刻んでっと」
「行きましょう、今回はどんな砂嵐でしょうか、楽しみです」
「砂嵐越えていくのこれで何回目だっけ……まぁいいや」
先を行くゴーレムが砂嵐に道を切り開き、ディアボロス達は風よけにしながら、後に続いた。
「道は僕が読もう。ゴーレム君、肩借りるよ」
飛翔しゴーレムの肩に掴まらせて貰った、ラズロルは風使い砂使いをフル活用し、風を読み砂嵐の中央をフルルズンに示す。
複雑な風ではあるが、ある程度の法則はある。
「あ、見える人は前方の足元の確認もよろしくねー。うっかり足取られたら敵わないや」
「それは私が見ましょう」
ディガーパックの機械の二本のアームを地面につき、支えにしながら体勢を低くし、明は完全視界で前方の視界を確保しながら前方の流砂を警戒し。
(「もふに読めて私に読めない風などない、はず」)
集中を切らさない様、缶コーヒーをあおり、砂塵に目を凝らした。
砂煙は見通せど、砂礫や岩などを透視出来るわけではないので、注意を怠るわけにはいかない。
(「フルルズンとゴーレムくんが頑張ってくれてるし、他は……」)
後、足りていないところはとクィトは見回し、猫耳・猫尻尾付き球形のガジェット、浮遊球形ガジェット『モナカ』反撃型を呼んだ。
モナカはクィトの周囲をクルリと浮遊すると、その姿を迷彩化して隠れた。
「モフィンクスが飛んでくるのを、警戒させとく」
敵が近付けば、モナカがレーダーで探知して自動的に反撃を加えてくれるようだ。
何とも心強い布陣である。
「少なくとも砂嵐からモフィンクスが飛ばされ、もとい飛んできても安定して迎撃できるようにしておかない……っぷ」
喋っている所に不意の突風が襲い掛かり、口に砂が飛び込んできた。
「……いつもジャリジャリになるのも困りものだよ」
「そういう時の為に、布とかで口を覆うといいんだよ」
パラドクス、デザートウォールで砂漠の手を展開し、一時の風よけを作ったラズロルは自分のマントを示した。
成程とフルルズンは、取り敢えず喋る時だけでも袖で覆い防砂対策することにした。
砂嵐は、容赦なく吹き荒れディアボロス達を阻もうとしたが、仲間とのバランスが良かったのか大きな問題はなく確実に中心部へと進んでいた。
「むむ、そろそろモフィンクスが飛んでくる……気がする」
直感的な何かを感じ取ったのか、クィトが視線を上げた。
「ますこっと決定戦がふたたび……みたび? たぶんそれくらい。
開催されようとしている」
モナカが何かに突進し、迷彩が解けた。
暴砂の合間から、羽を散らし目を回したモフィンクスが一体落ちてくる。
それをきっかけに、風に乗って大量のモフィンクスが現れた。
さて、モフりますか?
「私はね、もふよりカバの方が好きなんですよ、エジプトっぽくて」
冷静な口調で、モフィンクスを見上げ明は身構えた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【完全視界】LV1が発生!
【建物復元】LV1が発生!
【セルフクラフト】がLV3になった!
【飛翔】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
【ガードアップ】がLV4になった!
【反撃アップ】LV1が発生!
ラズロル・ロンド
モッフモフがモッフモフ…って多っ!!
よぉーし、大量に来てくれたのなら、纏めてドーンといっちゃおっか
砂嵐の中に僕の意図する風が混じったらどうなると思う?
パラドクスで巧みに暴風を操り大量のモフィは流砂に落としてそのままサヨナラー
仲間の状況を見ながら手の空いてる人の足元にも数匹ずつ落としていく
僕も勿論どんどん攻撃してくよー
風にいつの間にか混じる烈風で切り刻もう
反撃のウルウルお目目は…一瞬、ウッ…と思うけど危ない危ない
ビームは躱して避けよう
でも、大量にウルウルされると…もうコワイわ…
飛んで火にいるモフィンクスのごとく
片っ端から撃破、流砂にサヨナラー、仲間の元へ~
ヒヨコの選別作業かな?
クィト・メリトモナカアイス
一匹くらい持って帰っても……おっと違った。
我のモナカたちの方がかわいい。よって容赦しない。
んむ。どっかんどっかんといっちゃう。
『モナカ』反撃型のおかげで不意打ちは防げたし、今のうちに数を減らす。
『モナカ』斬撃型を召喚、【エアライド】で風を読んでモナカたちを風に乗せて「斬撃のセイロンキャット」。あっちも風に乗ってるならこっちのモナカで追いやすい。無理に避けようとしたら風に乗れなくて墜落する。たぶん。
我のモナカたちの方がつよい。
やはりますこっとたるもの戦闘能力も高くなくては。
フルルズン・イスルーン
もうすでに砂嵐に負けてないかなこのモフモフたち。
とりあえず即席の壁を維持してっと。
さあ、氷雪を呼び込むのだアイスゴーレムくん!
削って盛って来た壁は、ボクが陣地を【建物復元】と【修復加速】で維持。
拠点構築と砂使いで地盤を整えて砂嵐対策して。向こうから飛んでくるモフィンクスに集中できるようにするね。
戦闘はゴーレムくんに任せるのだ!
飛んでるのに冷気を放ってどんどん落としていこう!
落とせば後はなんとでもなるはず?
これだけ群れてるなら固まってまとまってくるのもいるかも。
まあ、そういう時はゴーレムフィストの強打が唸りを上げるんだけど。
的が大きいならよく当たりそうだねぇ。
●モフ襲来
反撃を防いだことで、モフィンクスの襲撃を知った一同は身構えた。
「よぉーし」
纏めて相手をしてあげようと、喜々としてラズロル・ロンド(デザートフォックス・g01587)は飛び出した。
モフィンクスは期待を裏切らずやってきた、一匹、二匹……十匹……。
「モッフモフがモッフモフ」
更にモフィンクスの団体は続く。五十匹……百……。
「……って多っ!!」
数の暴力に突っ込みを入れながらも、ラズロルは風を操る。パラドクス、セト・ダフジーロンは風を使い、制御する。
団体様はそのまま流砂へと烈風を放ち、溢れるモフィンクスは仲間の元へ流れるように。
風に乗る術を覚えたとはいえ、そこはモフィンクス。暴風抵抗は低いようだ。
「もうすでに砂嵐に負けてないかなこのモフモフたち」
とりあえず、戦闘の為の壁の維持をと、フルルズン・イスルーン(ザ・ゴーレムクラフター・g00240)は動き、続いて氷雪のゴーレムを構築する。
「さあ、氷雪を呼び込むのだアイスゴーレムくん!」
砂漠の生き物にとって、雪と氷は未知の天敵。
寒さにモフィンクスらは身を寄せ合い、手と手を取り合った。
「一匹くらい持って帰っても……おっと違った。我のモナカたちの方がかわいい。よって容赦しない」
モフィンクス団子状態に、揺さぶりをかけられたクィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)だが、マイ猫耳・猫尻尾付き浮遊型球形ガジェットの存在が彼女を引き戻す。
「んむ。どっかんどっかんといっちゃう」
可愛いだけがマスコットではない。
クィトは容赦なく、モナカ斬撃型を召喚し風に乗せた。
逆らうなら、まだしも乗るのであれば然程難しい事ではない。
「『モナカ』斬撃型、連携攻撃」
刃を生やし突進していくモナカが、モフィンクスの群れを蹴散らしていく。
モコモコの翼で、急降下してきたモフィンクスがクィトの胸に飛び込んできた。
その衝撃によるダメージより、後からくるモフっとした感触が彼女の心を乱そうとする。
まるで、それを察知したかのように、モナカがクィトに群がるモフィンクスを払った。
「……うむ。我のモナカたちの方がつよい。やはりますこっとたるもの戦闘能力も高くなくては」
ほんの一瞬揺れた気持は封印し、残るモフィンクス殲滅に立ち上がるのであった。
「落とせば後はなんとでもなるはず?」
「たぶんね」
数の暴力、いやモフの暴力。
ゴーレムに作って貰った風除けがあるから、動き易いものの、もし風対策とこの数の相手であればどうなっていたことだろうか。
飛んできたモフィンクスはウルウルの目で、ラズロルとフルルズンを見つめた。
モフモフした球形のボディに、つぶらな小さな瞳が何かを訴えるように、見つめてくる。
(「ウッ……」)
ラズロルが心を揺り動かされそうになったのは、一瞬のこと。
続いて飛来した大量のモフィンクスらが一斉にウルウルしてきて、冷静さが戻る。
「もうコワイわ」
数の暴力とはこのこと。やり過ぎは良くない。
飛んで火にいるモフィンクスのごとく、冷静さを取り戻したラズロルは、片っ端から撃破に動き。
アイス・ゴーレムで冷気を放ち、フルルズンは団体に強烈な一撃をお見舞いさせた。
「纏まっていると、的が大きいから、よく当たるねぇ」
纏まることで強化したつもりが、裏目に出たモフィンクスらに勝ちの目は無かった。
「流砂にサヨナラー、仲間の元へ~」
バイバイとセト・ダフジーロンで流砂と、仲間の元へと落とし続けていたラズロルの脳裏に、どこかの祭りの屋台が思い浮かんだ。
(「……ヒヨコの選別作業かな?」)
来るモフィンクスを、風で捕らえ流し。流砂へ、もしくはその先で仲間が臥していく。
砂嵐に舞っていたモフ達は、数の暴力で奮闘した者の、程なくして嵐の中に散っていった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【クリーニング】LV1が発生!
【エアライド】LV1が発生!
【使い魔使役】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
【能力値アップ】がLV2になった!
クィト・メリトモナカアイス
風がやんだ。そろそろいるかな? いた。
……あれ?(きょろきょろとあたりを見回し)
砂嵐の内側にいるアヴァタール級のそばには今までだいたいお付きがいた。
いない……もしかして人望が無い?
ぼっちなのはかわいそうだけどそれはそれ。
モナカたちは今日は頑張った。のでお休み。
後は我ががんばる。
「残像」の出る速さのダッシュで奇妙な液体を避けながら一気に接近する。
なんかばっちい。
接近したら「震わすは鬣なき獣」。黄金猫拳打棒の「連撃」でひたすら殴る。
タウエレトが盾をかざしたら盾を持つ腕を狙って殴る。棒で液体は防げなくとも狙いをそらすことはできる。
我は守護者。オアシスの破壊者に容赦はない。
フルルズン・イスルーン
そろそろ中心かな?
んー、後で【クリーニング】でさっぱりしたいねぇ。
ま、それもあのカバをぶっとばしてからだね!
こうなったら質量には質量をだ。ヴァンガードゴーレムくん、ファイナル!
ハンマーがなんだ! 鉄砲水がなんだ!
要塞を築き、砂嵐を突き進んだゴーレムくんは伊達ではないのだ!
積み上げた【セルフクラフト】もあれば大体の敵の攻撃の防御はできるはずさ。
あとはゴーレムくんの盾で押しつぶすのだ!
ゴーレムくんは鈍重に見えるだろうけど、巨体の分大きく動かないと逃げ場はないぞー!
それに、わかりやすい驚異があれば味方も動きやすいってね。
鉄床が頑丈であるほど、刃は鋭さを増すものさ。
ラズロル・ロンド
アドリブ連携歓迎
やっとご対面だね
そのクロノオブジェクトぶっ壊させてもらうよ!
カバ共々ね!!
攻撃のタイミングを合わせサンドストームを放つ
ゴーレム君の攻撃を避けた先でサンドストームで包み込んで削ぎ落す
それだけ大きいだ、削ぎがいもあるってものさ
反撃の流水は積んだセルフクラフトの上に登ったり
風塵で引き裂いて勢いを弱めよう
水も風に似た所があって、流れを変えてしまえば向かう方向は変わってしまうものだろ?
濡れ鼠は勘弁願いたいものだけど、言ってもいられないなら構うものか
平良・明
煩悩をさらさらと砂に流しつつ、もふの嵐をスルーしてたどり着いた無風地帯
幾度目かの対面で気が付きましたが、カバっぽいけどカバでは無い気がします
立ち回りは、味方との連携重視で、取り囲むように
トーチカを建てながら逃げ場を塞ぎ
味方のディフェンスに入れるなら入り
ナイル一のアイドルとこっそり呼んではいますが敵は敵
偽物は轢き潰しましょう、砂になるまでゴリゴリと
質量はそこそこですが
小回りのきく墓標はいかがでしょうか、今なら鉛弾も無料でついてきます
銘は自分のハンマーで刻んでもらうことになりますがご了承下さい
墓穴に入る前から水を打って墓石を清めるのもなかなか感心です。
ええ、あなたの墓です、左様なら。
●偉大なる川
突然、吹き荒れていた砂嵐が止まった。
そこは台風の目のように鎮まった無風の空間。
(「煩悩をさらさらと砂に流しつつ、もふの嵐をスルーしてたどり着いた無風地帯」)
何かを悟ったような振る舞いで、平良・明(時折の旅行者・g03461)は襟元を緩めた。
「風がやんだ。そろそろいるかな?」
「んー、後でクリーニングでさっぱりしたいねぇ」
暴風を抜けたクィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)は、キョロキョロと辺りを見回し。フルルズン・イスルーン(ザ・ゴーレムクラフター・g00240)は、服に着いた砂を払い落とした。
中心に大岩のような固まりが、鎮座している。
「……あれ?」
今まで突入した砂嵐の中では、アヴァタール級と一緒に数体のお付きがいたが、どうやらここにはその姿が見当たらない。
(「……もしかして人望が無い?」)
ぼっちなのは可哀想だなどと考えていると、ゆっくりと大岩、もといタウエレトが動き出す。その向こうにセト神を象った石像、クロノ・オブジェクトが見える。
「やっとご対面だね。そのクロノ・オブジェクト、ぶっ壊させてもらうよ! カバ共々ね!!」
ラズロル・ロンド(デザートフォックス・g01587)にカバと呼ばれたことは気にせず、タウエレトはディアボロス達を見降ろす。
「そう……ここに辿り着いたということは、私の可愛いコを倒して来たのね」
その大口を開き、空気を震わし、鼻息が砂を巻き上げる。
「……わぷ、また砂まみれ。さっぱりするのは、あのカバをぶっとばしてからだね!」
クリーニングはまだお預けのようだ。
「モナカたちは今日は頑張った。のでお休み。後は我が、がんばる」
砂を振り払い、質量には質量をとフルルズンは錬成し、クィトは地を蹴り走り出す。
「繋ぎ留めよ 堅固なる 鉄床。ヴァンガードゴーレムくん、ファイナル!」
巨大ゴーレムの持つ大盾とタウエレトの盾とが、激しくぶつかり合う。
「ハンマーがなんだ! 鉄砲水がなんだ! 要塞を築き、砂嵐を突き進んだゴーレムくんは伊達ではないのだ!」
力勝負でも負けないと、フルルズンは拳を上げた。
その組み合う足元より、ダッシュで肉薄したクィトが飛び上がり、黄金猫拳打棒でその大きな腹を全力で殴打し顎を殴りあげた。
鈍い声を上げながらタウエレトは盾をかざし、タウエレトの涙を放つ。
得体のしれない奇妙な液体に、なんかばっちいとクィトは思わず飛びのく。
別の方から取り囲むようにトーチカを建てていた明は、そんなタウエレトを見上げ考えた。
「幾度目かの対面で気が付きましたが、カバっぽいけどカバでは無い気がします」
(「ナイル一のアイドルとこっそり呼んではいますが敵は敵。偽物は轢き潰しましょう、砂になるまでゴリゴリと」)
明は自由に動きにくくなるよう、更に周囲にインスタントトーチカαを建てていく。
「質量はそこそこですが小回りのきく墓標はいかがでしょうか、今なら鉛弾も無料でついてきます」
タウエレトはニヤリと笑い、タウエレトストリームを撃ち出し膨大な水流で川のように全てを押し流そうとする。
その笑みは戦いを面白がるクロノヴェーダのもので、川神としての成りは歪んでいる。
「墓穴に入る前から水を打って墓石を清めるのもなかなか感心です」
ディアボロス達は、咄嗟にセルフクラフトで出現させたコンクリートの立方体を足場にして流されないよう避けた。
「濡れ鼠になるのは、勘弁願いたいかな」
「そう、残念ね。……これを、狙っているんだったわね」
タウエレトは、一旦ゴーレムを弾き距離を取ると、クロノオブジェクトを摘まみ上げ、その大きな口で飲み込み。ラズロルは、サンドストームでタウエレトを包む。
「そういうのも、アリなんだね。判り易くて助かるよ」
最初から倒してから壊す予定だったもののが、纏まっただけだ。その方が狙いやすい。
肉体を削る砂嵐が、タウエレトの飾りを衣を剥いでいく。その皮膚を、そして肉を。
「それだけ大きいと、削ぎがいもあるってものさ」
思うようにタウエレトが動けないでいるところを、再びクィトのパラドクス震わすは鬣なき獣が撃ち込まれる。
今度は盾がかざされる前に、その腕を黄金猫拳打棒で突き上げ盾を弾き飛ばした。
タウエレトの盾は悲しそうに、少しだけ涙を零しトーチカの間に並ぶように突き刺さる。
「我は守護者。オアシスの破壊者に容赦はない」
「そう、なら私も容赦しないわよ」
タウエレトは削れた巨体を揺らし、さらにその水流の質量を増すが、ディアボロス達はセルフクラフトを二個、三個と積み上げたり、ゴーレムの肩をかり逃れる。
まさかこれだけ積み上げられるとは、思いもしなかっただろう。
「押しつぶすのだ! ゴーレムくんは鈍重に見えるだろうけど、巨体の分大きく動かないと逃げ場はないぞー!」
水流を地面を削るよう押し戻しながら、ヴァンガード・ゴーレムはタウエレトとぶつかった。
「鉄床が頑丈であるほど、刃は鋭さを増すものさ」
衝撃に、フルルズンはゴーレムの肩に掴まり。反対側の肩よりラズロルが、サンドストームを繰り出した。
風の力が、砂の礫が、全てを暴くようにタウエレトの身体を削り持ち去っていく。
これが一対一の力比べであれば、タウエレトにも勝機があったかもしれない。
残ったのは半身と、肉から露出したクロノオブジェクトだけ。
「これは、あなたの墓です、左様なら」
明は小型拳銃でクロノオブジェクトを撃ち抜き、薄い石板のようなトーチカを代わりに捧げた。
クロノオブジェクトが破壊され、不安定になった砂嵐が一瞬避け、遠く突き進む砂上船のスフィンクスの顔が垣間見える。
残る砂嵐の数も、あと少し……。
たちまち周囲は暴風に閉ざされ、気が付けばタウエレトの残骸も砂塵へと消え去っていた。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【託されし願い】LV1が発生!
【セルフクラフト】がLV5になった!
【土壌改良】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【ガードアップ】がLV6になった!
【ロストエナジー】がLV2になった!