ボストン市民救援作戦
ジェネラル級ワイズガイ『野球の神様』ベーブ・ルース撃破により、ディアボロスの勢力下に入った、ボストンを奪還する為、コーサノストラが大群を率いて押し寄せてきました。
この軍勢に対して、ディアボロス側も『ボストン戦線』を構築して防衛を行いますが、敵軍の一部が、下水道や裏道などを使い、ボストン市街に入り込み、ボストン戦線の内側で、一般人の虐殺を行おうとしています。
この虐殺が成功すれば、さらなる暴動などに発展してしまい、『ボストン戦線』への悪影響は免れません。
幸い、攻略旅団が、この動きを事前に察知していた事で、敵が市街地で暴れ出す前に駆けつける事が可能です。
急ぎ現場に向かい、ボストン市民の被害を食い止めて下さい。
殺人事件の起きる前に(作者 ライ麦)
#空想科学コーサノストラ
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#ボストン
#ボストン戦線
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「ベーブ・ルースの撃破、お疲れ様! おかげで、ボストンをディアボロスの勢力圏とする事が出来たわ!」
新宿駅グランドターミナルで、アナベル・アイヴォリー(人間の私立探偵・g11681)が生き生きと告げる。直後、彼女は表情を引き締めた。
「でも、喜んでばかりもいられないわね。敵も、この状況を黙って見過ごす筈ないもの」
現にワイズガイ達はボストンを奪還すべく、大軍を派遣してきている。この軍勢の攻撃からボストンを守るべく『ボストン戦線』が構築されたのだが。
「敵も卑劣なものね……。何しろ、地の利を生かして戦線の裏をつき、市内に潜入、虐殺を行う事で、ボストン戦線を内部から崩そうとしているんだから」
アナベルが顔をしかめる。でも、と両手を腰に当て、胸を張ってみせた。
「幸い、攻略旅団で対策していた事で、敵が市民を虐殺する前に現場に駆け付ける事が可能になっているわ! 事件が起きる前に未然に防いでこその名探偵だもの、お手柄よ!」
だから、市民の被害を出さずに、市内に入り込んだ敵の撃破を行って欲しい。そう纏めて、アナベルは詳しい説明に移る。
「さっきも説明した通り、今回は、攻略旅団の対策により、敵が暴れ出す前に現場に先回りする事が可能になっているわ。ただ……市民を先に避難させてしまうと、敵が別の場所を襲撃してしまう可能性があるの」
ゆえに、事前の避難活動は行わず、敵が現れた後、市民を守りながら戦闘を行う必要があるのだという。
「敵の指揮官は、『キングズベリー・ランの屠殺者』。史実にある、とある未解決事件の犯人の通称を名乗るワイズガイよ。裏路地に潜み、誰かが通りがかれば、まず部下の『マーダー・インク・ヒットマン』達を放って恐怖に陥れようとするわ」
しかし先述の通り、市民を先に避難させるわけにはいかない。囮のようで申し訳ないとはいえ、ここは市民の誰かが件の裏路地を通りがかるのを待ってから、襲ってきた敵を市民を守りながら撃退するしかないだろう。
「市民を利用するようで、心苦しいけどね……でも、ボストン市民に大きな被害が出れば、ボストン戦線に大きな悪影響が出てしまうもの。敵が襲ってきてからの応戦にならざるを得ないとはいえ、被害を出さないように。全力を尽くしてちょうだい」
説明を終えたアナベルは一息ついた後、再び口を開く。
「ボストン戦線に勝利する事が出来れば、コーサノストラの中枢であるニューヨークやワシントンと、ラヴクラフトの拠点であるアーカムを完全に分断する事が出来るはずよ。逆に、敗北すれば、ディアボロスのアメリカ東海岸の拠点を失う危険性もある……重要な戦線ね」
だからこそ、今回の事件を未然に防ぎ、ボストン戦線へ悪影響を及ぼさないことが大切になってくる。ただ。
「ボストン市内のインフラや物資の配給は、当面はアメリカンフィクション社が担う事になるけど……戦線が長期化した場合は、何か対策が必要になるかもしれないわね。まだ先の話とはいえ、一応頭に入れておいてちょうだい」
とはいえ、まずは目の前の事件を防ぐことからだ。
「皆の活躍、期待してるわ! 頑張ってね!」
そう激励し、アナベルはディアボロス達を送り出した。
リプレイ
一里塚・燐寧
コーサノストラじゃ経済を回してく必要があるから、その担い手になるふつーの人達の大量殺戮はあんまりないんだよねぇ
でも、必要と思ったらすぐ殺すモードに入るのは厄介だよぉ
臨機応変ってゆーのかなぁ。こっちもスピーディに対応してかないとねぇ
敵が暴れる路地裏に張り込み、ターゲットを襲うため現れた所を狙うよぉ
今回は狭い路地裏だし、【防衛ライン】で道を塞げばまっすぐターゲットを追い続けるのを止められるかなぁ?
相手の移動を妨害した上で、物陰や塀または低い建物の上からサッと飛び出して急襲しちゃおう
振り上げた《テンペスト・レイザー》を渾身の力で叩きつけ、『屠龍技:激震断』をキメるっ!
衝撃波で敵の体内をグチャグチャに粉砕してブッ殺……せたらいいんだけど、一発で仕留められない場合でも吹き飛ばして一般人から引き剥がすよぉ
そして敵と一般人の間に立ち塞がるような位置で戦いを続けよう
反撃の隠し弾は得物の分厚い刀身で受け止め、アイスピックは腕を掴み返して狙いを逸らさせるよぉ
おー怖い怖い、ちょっと静かにしててねぇ……永遠にさ
ラキア・ムーン
殺人鬼ばかり多くて困るな
殺人鬼が多いというのも変な話だが……迷惑な事には変わりない
どちらかと言えば、野生の探偵だとか刑事だとか捜査官系が生えて欲しいが……そうはいかんか
文句を言っても仕方ないな、さっさと片付けよう
戦線に横槍を入れて来る奴等は全て補足出来た、後はそれを処理してやるだけ
さっさとケリを付けたいものだ
事件が起きる路地裏近くに張り込み、一般人が通りがかるのを待とう
対象になる人物が現れたら、警戒してゆっくり後を付ける
マーダー・インク・ヒットマン達の姿が見えたら駆け出し、割り込みを駆けよう
《RE》Incarnationを構えて踏み込み、進行方向に一瞬飛翔加速して市民を追い越す
【Call:Flame_Slash】起動
槍を振り、敵を槍の斬撃と炎で激しく攻め後退させて市民から距離を取らせよう
路地裏の奥方向に押し込み、此方を倒さないと市民を襲えない状態を作る
Emu【E.S】起動
魔術障壁を展開、ナイフを障壁で逸らし縄を槍で防御
槍に縄を引っ掛け、此方に引っ張り引き付けよう
アドリブ連携等歓迎
「殺人鬼ばかり多くて困るな。殺人鬼が多いというのも変な話だが……迷惑な事には変わりない」
件の路地裏で張り込みながら、ラキア・ムーン(月夜の残滓・g00195)はぼやいた。共に張り込んでいた一里塚・燐寧(粉骨砕身リビングデッド・g04979)が頷き、続ける。
「コーサノストラじゃ経済を回してく必要があるから、その担い手になるふつーの人達の大量殺戮はあんまりないんだよねぇ。でも、必要と思ったらすぐ殺すモードに入るのは厄介だよぉ」
臨機応変ってゆーのかなぁ、と腕組む彼女に、
「ああ、臨機応変というのなら、偶には野生の探偵だとか刑事だとか捜査官系が生えて欲しいものだが……そうはいかんか。文句を言っても仕方ないな、さっさと片付けよう」
ラキアはそう返し、ゆっくりと歩き出す。
「うんうん。こっちもスピーディに対応してかないとねぇ」
同意しつつ、後に続く燐寧。二人の視線の先には、
「やぁだ、ダーリンってば、こんな人気のない路地裏に連れ込んで……私をどこに連れてイク気?」
「HAHAHAベイビー、イイところに決まってるだろ?」
などと、肩や腰に手を回し、必要以上にベタベタとくっつきながら歩くカップルの姿がある。今のところ、このカップル以外の市民がこの路地裏を通る気配はない。狙われるとしたらこの二人だろう。警戒しつつ跡をつけるラキアと燐寧の存在に、二人の世界にどっぷり入り込んでいるカップルが気付く様子もなく。
「ねぇ、イイところってどこ?」
「ソレはもちろん……」
と熱い視線を交わし合うカップルの前に、突如として頭から袋を被った、血塗れのスーツ姿の男達が現れた。
「イイところ、ですか……それは天国ですか、それとも地獄でしょうか。まあ、どっちでもいいことですがね」
どうせ、すぐに死ぬのですから。そう、淡々と告げた男達が、驚きと恐怖のあまり抱き合って震えているカップルに向かってアイスピックを振りかざし……フッとその横を魔力の翼をはためかせ、飛翔するように加速したラキアが追い越していく。ガキィッと音を立て、焔宿す槍の穂先とアイスピックが交差した。
「戦線に横槍を入れて来る奴等は全て補足出来た、後はそれを処理してやるだけ。さっさとケリを付けたいものだ」
率直な心境を吐露する彼女の手に力が込もる。槍を振るい、炎の斬撃で苛烈に攻め立てるラキアに、マーダー・インク・ヒットマン達は次第に路地裏の奥方向に押し込まれていく。
「クッ……!」
袋の下で歯噛みした彼らは、隠し持っていたナイフを次々にラキアに向けて投擲するが、魔力によって疑似再現されたエルダーサインに弾かれ、ナイフに紛れて投げた本命の縄も槍に絡め取られるだけ。
「ほら、此方を倒さないと市民を襲えないぞ?」
縄を引っ掛けた槍をグッと引っ張り、引き付けながら挑発するラキア。だが。
「さあ、それはどうでしょうか!」
路地の反対方向から、また別のマーダー・インク・ヒットマン達が駆けてくる。元々前から後ろから、通りがかった市民を挟み撃ちにして確実に殺す算段だったのだろう。抱き合うカップルの顔が恐怖に歪む。が、マーダー・インク・ヒットマン達の足は彼らに届く前に阻まれた。
「おっと、この先は通行禁止だよぉ!」
引かれた防衛ラインに惑う敵に向かい、塀の上から飛び掛かった燐寧が、振り上げたテンペスト・レイザーを渾身の力で叩きつける。体内すらグチャグチャに粉砕されるほどの衝撃波に吹き飛ばされ、よろめくマーダー・インク・ヒットマン達。負けじと繰り出した反撃の隠し銃の弾は分厚い刀身で受け止められ、連携して彼女の背後から襲い掛かった者のアイスピックは、その腕を掴み返され、狙いを逸らされる。
「おー怖い怖い、ちょっと静かにしててねぇ……永遠にさ」
戯けたように言う燐寧の声は低く、その瞳は凄みを帯びる。たじろいだ隙に掴んだ腕を振り回し、続けざまに激震断で斬りかかる燐寧は、敵をカップルに一歩も近づけさせない。ラキアも同様。燃える槍の穂先が、マーダー・インク・ヒットマン達を穿つ。抱き合うカップルが呆然と眺めている中、袋を被った殺人鬼集団は次々と屠られていった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【防衛ライン】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
そうして、マーダー・インク・ヒットマン達を全て倒し、ディアボロス達が一息ついた時。不意に、ぱち、ぱちとゆっくり手を叩く音が聞こえてきた。振り向けば、闇の中より出でし白衣の人物がこちらに歩いてくる。
「私の部下を、ターゲットに指一本触れさせないままに全員倒すとは……流石、ディアボロスですねぇ。これでは……」
……面白くないではないですか。慇懃無礼とした、男とも女ともつかぬ声は突如としてゾッとするような冷たさを帯びる。隙間から覗く瞳には、生命全てを嫌悪する光が宿っていた。
「こうなれば、私自らがお相手するよりないですね……ディアボロス諸共、全てを殺し尽くしてみせましょう!」
大型の刃物を構え、白衣の人物……『キングズベリー・ランの屠殺者』が躍りかかる。例のカップルは腰が抜けて立ち上がれないようで、ただ抱き合って震えたまま座り込んでいるだけだ。どうやら、ここでも彼らを守らねばならない様子。ディアボロス達は覚悟を決め、敵に向き直った。
ラキア・ムーン
随分と余裕そうだが……此方も貴様を倒せば終わりな状況だ
多少守る物があるだけだ、問題は無い
それくらい出来ねば、戦う意味もないさ
限定解除、形状変換
再誕の槍よ更なる先へ……《RE》Incarnation:Extend、顕現
槍を構え、前傾姿勢で突撃準備
後ろには通させん、正面から攻め敵を押し込む
構えたまま、地面を強く蹴り駆けだす
一気にキングズベリー・ランの屠殺者との距離を詰め、槍を強く突き出す
同時に【Call:Blazeing_Impact】起動
駆けた走力、突き出す膂力、術式による加速
3つを束ねて先端へと集中し、敵を突き穿つ
路地裏を敵の出てきた方向に向かって前進し、押し戻してカップルから遠ざけるように攻撃
市民から遠ざけ、此方との戦いに集中させよう
そのまま近距離を維持し、敵の得物に対応
槍を前面に構え、盾代わりに持ち防御
敵の得物と打ち合い、直撃しないよう軌道を逸らし致命傷を受けないようにしていこう
殺人鬼とのお遊びもこれまでだ
犠牲は出さん
貴様は、何も成せず終われ
アドリブ連携等歓迎
一里塚・燐寧
その白衣さぁ、人殺した時に返り血が目立ってビミョーじゃない?
染みが目立ちづらい濃い色の作業着とか、脱ぎ捨てられるエプロンを着た方がいいんじゃ……
口ではとぼけた会話をしながら、体は油断なく≪テンペスト・レイザー≫を構え直す
きみの包丁も中々のもんだけどチェーンソーと比べると地味かもねぇ
敵が横にすり抜けて一般人を襲わないように、仲間と攻めかかる方向を分担しながら敵を前へ押し込むよぉ
『屠竜技:裂傷徹し斬り』ぶちかましちゃおっか
敵のいる間合いや隙の大きさに応じて、素早く放てる突きや渾身の振り下ろしを使い分け、巨大な刀身の衝撃と回転鋸刃の斬撃を叩き込むよぉ
敵がどんな姿に変わろうと冷静に剣と包丁で打ち合い、深手を負わないように
戦いが終わったらカップルの方に向き直り、ちょっとした注意喚起でもしとこっか
んふふ、楽しいことは路地裏じゃなくて家とかホテルでやった方がいいよぉ?
今はボストンも治安が悪くなってきてるし、それに……
こーゆー屋外の人目につかない所でカップルが襲われるのは、いわばお約束ってやつだからねぇ
大崎・朔太郎
アドリブ連携可
残念ですが神出鬼没はそっちだけの専売特許じゃないんですよ!
と言いながら一般の方との間に割って入るように参戦。
防衛ラインがあるとはいえ身を隠されるのと
死なば諸共されても厄介なので
カップルの方に行きますかね。
そして二人への攻撃は代わりに受ける位の覚悟で
立ち回りますか。予め来ると思いながら
動けば致命傷は受けないと信じましょう
貴方の殺人者のプライドは分かりました、
なら今度は人を魅了するアイドルとしての
プライドで反撃させて貰いますね。
そこからの【恋人演技】、
聞けば貴女は誰でもあり誰でもないから何にでもなれるそうで、
なら僕の恋人という定義を押し付けてサキュバスとして食べる
このパラドクスを喰らったらどうなっちゃいますかね?
なんて言って本当に変身していったら面白いかもと思いつつ
敵を彼女のように愛を囁き誘惑して生命力を奪い取っていく。
全部終わり、ほら、悪い奴は居なくなりましたけど
まだ安全では無いから落ち着いたら早く逃げた方が良いですよ。
悪い狼は一匹だけじゃないですからねとウインク。
「随分と余裕そうだが……此方も貴様を倒せば終わりな状況だ」
キングズベリー・ランの屠殺者を睨み、槍を構え直すラキア・ムーン(月夜の残滓・g00195)に、
「おや、そちらは動けない足手まといを抱えているのに? 守るべきものがあるというのは大変ですねぇ……」
屠殺者はやれやれと肩をすくめてみせる。ビクッと体を震わせるカップルを一瞥し、ラキアは再び屠殺者の方を向いた。
「多少守る物があるだけだ、問題は無い。それくらい出来ねば、戦う意味もないさ」
言いながら彼女は、再誕の名を冠した突撃槍のリミッターを解除し、形状変換を行う。
「再誕の槍よ更なる先へ……《RE》Incarnation:Extend、顕現」
円錐型となり、より突撃に向いた形状と化した槍を構えたラキアは、前傾姿勢をとり、
「後ろには通させん」
そう、低く呟き。構えたまま、地面を強く蹴り駆け出す。パラドクス【Call:Blazeing_Impact】の力により得た強大な推進力で以て、一気に屠殺者との距離を詰めた彼女は、駆けた走力、突き出す膂力も束ねて、槍を強く突き出した。ズブリ、曖昧な敵の体を突撃槍が穿つ。深く突き刺してなお、彼女は止まらない。そのままカップルから遠ざけるように、敵を出てきた方向に向かって押し戻す。しかし、押されながらもなお屠殺者の目は生命全てを嫌悪する光をたたえていた。
「嗚呼、忌々しい忌々しい……殺せ殺せ殺せ」
大ぶりな刃物を高速で振るい、体ごと両断しようとする、その斬撃をラキアは前面に構えた槍で防いだ。カンカンと刃物と槍が打ち合う音が響く。
「なかなかやりますねぇ……しかし、いつまで持つでしょうかっ!」
屠殺者の目がチラリ、カップルの方を向いた。未だ市民を殺すことは諦めていないようだ。横をすり抜けて襲われたらたまらない。それを防ぐべく、一里塚・燐寧(粉骨砕身リビングデッド・g04979)はラキアとは違う方向から攻めにかかる。
「その白衣さぁ、人殺した時に返り血が目立ってビミョーじゃない? 染みが目立ちづらい濃い色の作業着とか、脱ぎ捨てられるエプロンを着た方がいいんじゃ……」
口ではとぼけたことを言いながら、油断なくテンペスト・レイザーを構え直す燐寧に、
「ご心配なく。私は誰か分からないから誰でも何でもあり得る……つまり何にでもなれますからねぇ」
屠殺者の曖昧な体がウネウネと蠢く。変化される前に、燐寧は前に押し込むように素早くテンペスト・レイザーで突き、続けて回転鋸刃による斬撃を叩き込んだ。捉えどころのない体でも、確かに肉を斬ったような手応えはある。しかし、その体が不意にグニャグニャと不定形な影になったかと思うと、次の瞬間にはにゅっと筋肉質な太い腕が伸びてきて、より強い力で手にした刃物を振り下ろしてきた。理不尽にも思えるほどの変異だ。だがそれが本人の考える、より強い形なのだろう。動じないよう、燐寧は努めて冷静に巨大な刀身で受け止める。
「きみの包丁も中々のもんだけど、チェーンソーと比べると地味かもねぇ」
なんて、軽口もたたいてみせて。
「地味? いえいえ、殺せれば道具なんてなんでも良いんですよぉ」
ニィッと不気味に屠殺者の口角が上がった。証明してみましょうか、と呟いた次の瞬間、その体は幻の様に揺らめき、見えなくなった。その刃の向かう先は、面倒なディアボロスよりも無力な一般人。時間・空間・世界法則を書き換えながら行う逆説連鎖戦において、戦場内での距離はあまり関係ない。二人がかりで抑えているとはいえ、離れた場所からパラドクスによる攻撃を試みることもできる。……しかし。
「残念ですが神出鬼没はそっちだけの専売特許じゃないんですよ!」
間に割って入ったのは大崎・朔太郎(若返りサキュバスアイドル・g04652)だった。予め来ると予想して動けば、身を隠しての不意打ちにもある程度対処できる。市民に向けた凶刃を代わりに受け止められ、屠殺者は微かに舌打ちした。
「ディアボロスというのは本当に厄介ですね……こちらにも、殺人者としてのプライドがあるのに」
「そうですか、貴方の殺人者のプライドは分かりました。なら今度は人を魅了するアイドルとしてのプライドで反撃させて貰いますね」
朔太郎が微笑む。グッと刃持つ腕を掴み、まるでダンスでもするかのようにクルッと相手の体を回し、腰に手を添えて傾け、
「聞けば貴女は誰でもあり誰でもないから何にでもなれるそうで……なら僕の恋人という定義を押し付けてサキュバスとして食べる。このパラドクスを喰らったらどうなっちゃいますかね?」
と囁く。恥ずかしさのあまり僅かに上気した頬も、熱情のためと思わせるほど真に迫った演技のためか。屠殺者の曖昧な身は段々と女性じみたシルエットへと変貌していく。サキュバスの魔力によるものなのか、それとも何者でもないから何にでもなれると豪語する本人の気質のせいなのか。ちょっと面白いなと思いつつ、まるで恋人にするかのように優しく頬を撫で、
「貴方を……僕の物にしていいですか?」
愛を囁き誘惑する朔太郎に、
「嗚呼……これじゃ、私が喰われてしまう……」
屠殺者も両手で顔を覆っている。……実際、生命力を奪われているから喰われるという表現は正しい。しかし、完全に喰われる前に、とズラした手の隙間から覗いた目には、命に対する憎悪が燃えていた。
「……喰われる前に、こちらが喰らわなければ」
屠殺者が体を起こす、その前に、
「そうはさせないよぉ!」
燐寧の渾身の振り下ろしが炸裂した。巨大な刀身の衝撃と回転鋸刃による切り裂きに、屠殺者はもんどりうって倒れる。その身にはズタズタな傷跡が刻まれていて、既に限界が近いことが見て取れた。だが、それでも。屠殺者は不気味に笑って、ゆらりと立ち上がる。
「……ふふ、ふ。この私が、ここまで追い詰められるとは……ですが、せめて当初の目的ぐらいは!」
ギラリと光る目が、カップルを捉える。刃物を閃かせ、躍りかかろうとするその背を、ラキアの槍が貫いた。
「殺人鬼とのお遊びもこれまでだ。犠牲は出さん。貴様は、何も成せず終われ」
冷静に言い放ち、槍を引き抜く。引き抜いた傍から、屠殺者の体はサラサラと砂のように崩れ落ちていった。
「嗚呼……そんな。まだ、一人も……」
……殺してないのに。恨めしそうな声と、伸ばした手が空しく空を掴む。痕跡も残さず、屠殺者が消え去ったのを見届けてから、燐寧はクルッとカップルの方に向き直った。
「んふふ、楽しいことは路地裏じゃなくて家とかホテルでやった方がいいよぉ? 今はボストンも治安が悪くなってきてるし、それに……こーゆー屋外の人目につかない所でカップルが襲われるのは、いわばお約束ってやつだからねぇ」
「ええ、ほら、悪い奴は居なくなりましたけど、まだ安全では無いから落ち着いたら早く逃げた方が良いですよ。悪い狼は一匹だけじゃないですからね」
朔太郎もそう言ってウインクしてみせる。ディアボロス達の注意喚起に、呆けたように座り込んでいたカップルはようやくお互いの体を支え合いながら立ち上がった。
「え、ええ……その……ありがとうございました」
「ああ、ベイビー……続きは……家でやろうか」
頭を下げ、立ち去っていく彼らに、いやまだヤる元気あるんかいと心の中でツッコミつつ。ディアボロス達は空を見上げた。殺人鬼はいなくなった。ボストン戦線も、きっと上手くいくだろうと願いを込めて。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【建造物分解】LV1が発生!
【完全視界】LV1が発生!
【傀儡】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
【命中アップ】LV1が発生!
【反撃アップ】がLV2になった!