リプレイ
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
マリーさん率いる鬼部隊の一員だ
子供達を怖がらせるのは日頃は本意ではないが
イベントとして良い思い出にしたいよな
女王様の配下だ、手は抜けない
ビジュアルにもこだわり……ヘヴィメタ風ビジュアル系メイク
髪を逆立て顔を白塗り、カラフルな隈取りと悪魔的な様相に
ハードな黒革と鋲まみれの服でパンクファッションに身を包む
金棒もとい血糊塗れの鋲バットを引きずる
やるのはデスボイス鬼
五感、殊に聴覚に訴える衝撃は、幼心には十分恐怖だろう
地獄の釜から這い上がってきたようなフォールスコードスクリーム
唸り声からの嗄れ声で甲高い悲鳴の如きシャウト!
同時に足をダン!と踏み鳴らし一気に園児達迫る
HAHAHA……
顔を近づけ瞬きせずに舐めるような視線で園児達を眺め回す
ナクコハ! ダレダ!
ワルイコ! ウマイ!
HYAHYAHYAHYA………
十分に怯えた所で
悲鳴を耐えてる子をガバっと担ぎ上げ誘拐……しないでそっと下ろそう
ほどよく逃げ場を残しながら、仲間達と存在感を出して位置取り
(※園児向け演技)
えーと、正義の皆様、もうそろそろ出番では?
シャルロット・アミ
アドリブ連携歓迎…え、シャルルさま、ずるくないですか!?
ええ、立派な鬼を演じてみせましょう
幸い角もあります
地獄のサキュバス!シャルロット!
(びしぃっとシルシュさんの隣でポーズを決める)
悪い子はモラさんに食べられちゃうぞー!
(鬼のお面を被ったモラさん「もきゅー」)
さて、悪くて怖い鬼って何をするのかしら…
【怪力無双】で滑り台を持ち上げてみたり
【影忍び】でシャルルさまの影から現れてみたり
【浮遊】で子どもたちの豆を食べようとしてみせたり
【隔離眼】で園庭にいるうさぎさんを隠してみたり
(食べちゃったーと怖い顔で言う)
パラドクスも使って節分会場を
鬼ヶ島のような風景にしちゃうのも楽しそうね
ほら見て!鬼がぞろぞろいるわね
逃げる子はこうだー(モラさんが鬼のお面で追いかける)
ふふ、豆は怖いけど
泣く子は怖くないですよ
ね、マリーさま?クリスさん?
心は痛みますが
(モラさん キャベツ マルカジリ)
野本・裕樹
地獄が隣町って……現代日本なら温泉の事でしょうか?
それで怖がるなんて子供は純真です、ちょっと悪い気もしてしまいますがこれも一つの思い出として貰いましょう。
いつか笑い話に出来る日が来ます、来させてみせます。
さて、やるからには本気で怖がらせにいきますよ。
『悪い子は頭からバリバリ食べちゃうぞ』、これに真実味を持たせたいですね。
鬼の変装と血の出る物を食べたみたいに口から一筋の血糊メイクで準備しておきます。
園児には背を向けて登場、手にはよく見えないけれど人の頭くらいの大きさの物体。
その正体は……キャベツです。
ちなみにキャベツの語源はフランス語の『頭』を意味する言葉らしいですよ。
これをワイルドにバリバリと食べてしまいます!
ある程度食べたら【アイテムポケット】で丸呑みしたふりをしましょう、後で美味しくいただきますね。
そして振り返り、園児達を見てひと言。
うふふ、美味しそう。
園児達に近付きながら、逃げ切れるくらいの速度でゆっくり追いかけましょう。
悪い子なら食べちゃってもいいですよね?
悪い子は誰かなぁ〜?
文月・雪人
アドリブ連携大歓迎
今年も節分の季節がやってきたね。
平安鬼妖地獄変で地獄変を奪取してから、もう3年半以上も経ったのか。
エネルギーの充填も重要だけど、
こうした行事を通して季節の移り変わりを感じられるのもまた、伝統文化のいい所だと思う。
ヒーローショーという事なら、今こそ着ぐるみ怪人の出番だね!
着ぐるみパフォーマンスなら勿論お任せあれ♪
子供達の心を引き付けるには、ストーリー展開もまた重要だね。
確りと怖がらせつつも、後にトラウマを残す事の無い様に、
困難に立ち向かう勇気を持って貰える様に、
各種お約束(重要!)を踏まえて、台本も準備していこう。
温泉パワーを利用して、地獄より蘇った悪の鬼達。
彼らは腹と力を満たす為に若人の血肉を喰らおうと、地域で暴れまわっている。
その首謀者は、稀代の悪女マリー・アントワネット。
世界征服の足掛かりとするべく、保育園を占拠しようとしているぞ!
という事で、俺もこわーい赤鬼型の着ぐるみを着て、悪の手先っぽく暴れてみるよ。
仲間と連携しつつ、絵本通りの台詞で子供達を追いたてていくね。
レイ・ディース
皆さん、すごく気合いが入ってますね、特に王妃様…(でも日本だと悪女と見なすより、フランス革命ものの漫画やアニメの影響で同情する人の方が多い気がする…)
ならば私は、正史で王妃様を食い物にしたと語られてる某夫人のごとき悪どい鬼女を目指すわ、おーほっほっほ!退治されたら「文句があるなら新宿島へいらっしゃい!」ね
エインは大量の豆持ってシャルルさんと一緒にヒーローサイドよ
昨今はファンシーキャラにダーティーな役やらせるのも流行りらしいけど、激カワなあなたには常に子供達に寄り添っててほしいわ
私は洋風ホラー風のケバケバメイク&血糊のついた白いドレスでニタア…と笑うと作り物の牙がニョッキリ
「私は大分の美味しいものを食べ尽くしにやって来た暴食鬼レイ!とり天食べる前に、みんなを揚げて食べちゃうぞ~!!じゅわーっと揚げていただきまーす♪」
舌なめずりで子供達を見渡し、菜箸で鍋をカンカン叩いて脅す
恐怖が足りなそうな場合は【罪縛りの鎖】で身動き封じてみる
逆にやり過ぎだった場合はエインのモフモフでアフターケアに努める
最終人類史、大分県大分市――。
九州の東沿岸部にある大分県の更に中央寄りの場所。それが大分県大分市だ。
人口面で見れば九州第五位の都市で、大分県の総人口の4割強が暮らす首位都市でもある。
復讐者達がやって来たのは、そんな場所であった――。
「今年も節分の季節がやって来たね」
ほむ、と頷きながら文月・雪人(着ぐるみ探偵は陰陽師・g02850)が言った。
本来ならば爽やかな笑顔と共に紡がれた筈の台詞は、しかし、僅かにくぐもって聞こえる。
当然であった。
彼の顔は――否、顔と問わず全身は、赤鬼の着ぐるみに包まれていたのだ。
「地獄変をディヴィジョン『平安鬼妖地獄変』で奪取してから、もう三年半以上も経ったのか」
節分行事の参加回数を指折り数えた彼は、驚嘆の想いを口にした。
考えてみれば、人類史改竄術式『刻逆』の発動から既に四年半の月日が経過している。改竄世界史平安鬼妖地獄変の奪還がその一年後だったことを考えれば、何処か遠い目になっても仕方ないのであった。
「エネルギーの為とは言え、子ども達を怖がらせるのは本意では無いのだが……」
憮然とした表情でエトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)はそう呟く。
だが、確かに、これから先、地獄変のエネルギーが必要になる局面の可能性は十分にある。
この地球上で残す改竄世界史はあと四つ。しかし、その何れもが一筋縄でいかないことは想像出来ると、彼は一人唸らざるを得なかった。
「とは言え、ご参加、ありがとうございます」
そんな彼に掛けられた声は相も変わらず可憐で。
見れば、鬼を想起させる濃い化粧をしたマリー・アントワネット(人間のサウンドソルジャー・g09894)がにこりと満面の笑みを浮かべていた。
衣装は白いドレス姿なのだから、深窓の令嬢の顔をよく見たら鬼だった、みたいなじわりとした恐怖心を覚えなくも無い。
「折角ですしね。良いイベントにしたいと思いますよ」
そう笑顔で返すエトヴァの外見も、マリーのことは強く言えない物だ。
悪魔を想起させるような白塗り、隈取りを施した化粧と、垂直に逆立てた髪は、パンクファッションも相俟って、ヴィジュアル系バンドのボーカルを想起させる。或いは、世紀末覇者の様相と言った処か。そんな彼の姿に、頼もしいとマリーは強く頷く。
「地獄が隣町……?」
鬼の衣装を身に着けながら、野本・裕樹(刀を識ろうとする者・g06226)がそんな台詞をぽつりと零した。
事前に保育者に送って貰った下準備の映像の中に、その言葉を口にする園児の姿があった事を思い出したのだ。
地獄という地名は穏やかではない。
(「普通に考えれば温泉と言うことでしょうが……」)
しかし、その疑問は刹那の内に解決する。
「大分市の隣町である別府市は、地獄で知られていますしね」
ひゅーどろどろと擬音すら発しそうな勢いで、彼女の背後から声を上げる者がいたからだ。
時先案内人の一人、シルシュ・エヌマエリシュ(ドラゴニアンのガジェッティア・g03182)であった。
尚、ドラゴニアン特有の角と羽根、尻尾そのままに、所謂ボンテージファッションに身を包む彼女の姿は些か目に毒――もとい、古き良き特撮で描かれた悪の女幹部そのままの格好だった。コールミークィーンと叫びながら空を飛んでも違和感ないな、と益体も無い感想が浮かんでは消えていった。
「お、温泉で怖がるんですね」
代わりに零したのは、冷や汗交じりの感想。
対し、シルシュはうーんと唸る。
「まあ、小学校に上がる手前の年長さんでも、鬼の電話とか怖がるそうですね。鑑賞用とは言え、モクモク湯煙上げる真っ青な池とか、ぐつぐつ煮られているよう赤い温泉とか、やっぱり怖いのでは無いでしょうか?」
彼女の解説に、子どもは純粋だなぁ、と思わず頷いてしまう。可愛い。
「いやー。皆さん凄い気合い入ってますよね。特に王妃様」
雑談が混じり始めた準備テントの中、レイ・ディース(光翼のダークハンター・g09698)の能天気な声が木霊した。
「ところで、マリー・アントワネットって歴代の悪女とか言われていましたっけ?」
むしろ日本だとフランス革命ものの漫画やアニメの影響で、悲劇の王妃扱いされていたような、と小首を傾げる。
「フランス財政を食い尽くした悪女、だそうですわ。まあ、その辺りは難しいですわよね」
「臣民の血を啜った呪われた王妃、とかじゃないだけマシと思いますが」
微笑を浮かべるマリーに、追随する言葉は同じ時先案内人、クリス・ルトゥーチ(吸血鬼のダークハンター・g07182)であった。種族として吸血鬼の彼は、そのままの吸血鬼ファッションに身を包み、顔にはいつもより白い化粧を施している。覗く鋭い犬歯は自前だろうが、確かに何処からどう見ても、誰もが連想する吸血鬼の姿になっていた。
「まあ、マリー・アントワネットは出費を抑えようとしたとも、派手に散財したとも言われていますからね。疑似改竄世界史出身者としては、言いたいこともあるやも知れませんが」
「今の妾が言うとするなら――致し方ありません、と言った処ですわね」
歴史を語れるのは勝者の特権。その意味では、正史のマリー・アントワネットの代弁を今の彼女がするつもりもない、と断ずる。
ともあれ。
「――それでは、行きますか」
覚悟を決めたような、全てを諦観したような、そんな台詞が響き渡った。
クリスの言葉を受け、復讐者達は準備テントから移動。こども園への門を開き、その中へと足を踏み入れたのであった――。
「来たぞ、子ども達」
戦場、もとい、こども園の庭園に厳かな声が響いた。刹那、泣き出す声や悲鳴も聞こえたが、しかし、子ども達の後ろに立つ男は頭を振り、門を潜った異形の鬼――当然、復讐者達だ――を指差す。
「今こそお前達の勇気を示すのだ」
指揮官そのままな台詞を口にする男の名は、シャルル・ヴァロワ(人間のガーディアンナイト・g10157)。彼もまた、時先案内人の一人であった。
「と言いますか、其方側なの、ずるくないですか、シャルル様!?」
生来の角をそのまま生かした鬼の格好のシャルロット・アミ(金糸雀の夢・g00467)が、ひどい! と声を上げる。
何せ、復讐者は脅かす側。対して、シャルルは――何と言うか、正義の味方ポジションだ。
これを狡猾と言わずして何と言う、であった。
「……仕方ないのだ。シャルロット殿。これには深いわけがある!」
王の威厳そのままに、声量高い声が響く。
果たして、その理由とは――。
「単に、厳つい顔のおっさんが敵役だと、子ども達が本気で怖がるから、ですよね?」
「――クリスさん?!」
元フランス国王になんてことを?! と慌てた声を上げるシャルロットだが、よくよく考えればクリスも吸血ロマノフ王朝の止ん事無き階級が出自の筈だ。歴史的に見てもフランスとロシアは……うん、これ以上の言及は止めようと、シャルロットは嘆息でのみ応えた。
しゃあああと子ども達と共に威嚇の声を上げるレイのサーヴァント、メーラーデーモンのエインは兎も角として、今の彼女達の役割は子ども達を怖がらせ、地獄変のエネルギーを集める事だ。
故に。
「私は大分の美味しいものを食べ尽くしにやって来た暴食鬼レイ! とり天を食べる前に、みんなを揚げて食べちゃうぞ~!!」
真っ先に躍りかかったレイの姿は、或る意味正しい物であった。
「じゃあ、私は皆さん、地獄蒸しにしちゃいますね!」
「妾はお茶菓子、と言った処でしょうか? 砂糖漬けとか美味しそうですわ」
何故かレイの言葉に対抗するシルシュとマリー。
身近な食べ物に例えられ、子ども達の表情が真っ青に染まっていった。
「地獄のサキュバス! シャルロット! 悪い子はモラさんに食べられちゃうぞー! あ、良い子は私が食べますね」
その傍らで、シャルロットの声に応え、モーラット・コミュのモラさんがモキュモキュと鳴けば。
「何でみんな食べようとしているんでしょうか……?」
トマトソースを口元に塗ったクリスが、あはははと乾いた笑いを浮かべる。吸血鬼も真っ青な復讐者達の食い意地、もとい、食い道楽っぷりであった。
そんな喧噪が湧き立つ中、一際大きく、バリバリと音が響いた。
見れば裕樹が一抱えの何かにそのまま噛みつき、咀嚼、そして見せつけるように飲み下している。
大きさと言い形と言い、もはやそれは――。
「子どもの頭、だと?!」
「――だ、誰か食べられちゃったーーーっ?!」
何処からどう見ても、黒く塗られ、血糊だかケチャップだかをかけられたキャベツであったが、巧みなシャルルの誘導と、子ども達の恐怖心の前では、それはまさしく「頭」だった。
悲鳴が伝播し、泣き出す子どもが続出する。阿鼻叫喚そのものの光景だった。
「ごっくん」
そして、それは瞬時に消失する。
実際は【アイテムポケット】や【隔離眼】の類いで視界から消失させただけなのだが、子ども達の眼には、瞬時に呑み込まれたように見えただろう。
「皆! 気をつけろ! あの鬼に捕まったら頭から喰われ、呑み込まれてしまうぞ!」
「「い、いやーーっ!!」」
彼女の行動をシャルルが煽るのだから堪った物では無い。
子ども達の更なる悲鳴が園庭に木霊していた。
「ふっふっふ。食べるのは此方の鬼さんばかりではないですよ?」
シャルロットもまた、【隔離眼】を用いて園庭の遊具を消失。「何でも食べてしまう怖い鬼」を演出していく。
もはや子ども達に残されたのは絶望の一色のみ。その場で泣き喚く子はまだしも、その場に崩れ落ち、腰を抜かして動けなくなる者も続出していった。
「ナクコハ! ダレダ! ワルイコ! ウマイ! HYAHYAHYAHYA……」
其処に低音ボイスが響き渡った。
地獄から発せられたようなその声は、エトヴァが紡いだものだ。
響き渡るのはデスボイスのみではない。ダンと足音を踏み鳴らしながら、エトヴァは子ども達へと肉薄。悪魔のような形相を子ども達へと叩き付けていく。
これが、復讐者。
これが、イレギュラー2。
逆説連鎖戦斯くやの動きに、子ども達は生きた心地すら覚えなかったであろう。
「温泉パワーに蘇った悪の鬼達は、斯くして腹と力を満たすため、若人の血肉を喰らおうと暴れ回っているのである!」
「たーべーらーれーるぅぅぅっ?!」
そんなナレーションは雪人から。
もはや「若人とはなんぞ?」と子ども達が問う暇も無い。彼らにあったのは「このままだと食べられる!」と言う想いのみ。
そこに、更なるナレーションこと雪人の解説が続けられた。
「その首謀者は、稀代の悪女マリー・アントワネット。世界征服の足掛かりとするべく、保育園を占拠しようとしているぞ!」
「――で、ですわね!」
首魁と喧伝された当のマリーは、慌てて言い繕う。
その為にやって来た彼女であったが、些か、反応に後れが生じるのは致し方ない。悲しいかな、彼女は時先案内人。第一線で活躍する復讐者達が本気を出せば、其処に僅かながら後れが生じるのは避けられないのだ。レベル的な話である!
だがそれでも、彼女もまた時先案内人としての矜持がある。
ここまで本気を尽くしてくれた復讐者達に尽くせないなど、彼女の誇りが――フランス王妃の自尊心が許さなかった。
「おーっほっほっほっほ。パンが無ければ子ども達を食べれば宜しいですわ!」
「あ、言っちゃうんですね。その台詞」
クリスのツッコミに、マリーは僅かに耳を赤く染めながら、しかし、手を添えた高笑いと共に言い切った。
因みに、マリー・アントワネットの台詞として有名となってしまった『Qu'ils mangent de la brioche(ブリオッシュを食べればいいじゃない)』だが、とうに否定されている文句でもあった。耳当たりの良さ故か、それとも権力者批判故か、未だに根強く繰り返されていたりもするが、此処にいるマリー・アントワネットはもとい、正史のマリー・アントワネットの台詞ではないことは強く訴えたい。
「た、助けてーっ。ディアボロスのお兄ちゃん、お姉ちゃん!!」
ああ、天の采配は、救いは何処にもないのか。
助けを求められ、子ども達をその背に庇うシャルルは、しかし、おのれの無力さに打ちひしがれるだけであった。
「心あるディアボロスよ、一人でも多くの子ども達を助けてくれ……!」
「ふふ。悪い子なら食べちゃってもいいですよね? 悪い子は誰かなぁ〜?」
しかし、恐怖は終わらない。
そんな皆の元へ、裕樹は笑顔のまま、じりじりと距離を詰めていく。
「うわーん!」
子ども達の悲鳴と鳴き声が響き渡る。
もはや子ども達の恐怖は最高潮に達しようとしていた。
「あ、あのー、少しやり過ぎでは?」
「……そうだな。えーっと、そろそろ、正義の皆様の出番やもしれん」
まさしく地獄絵図な世界の中でレイがぽつりと零し、エトヴァが是と頷く。
「うう。心が痛みます。アフターケアはしっかりしないと!」
そろそろ終えるべきでしょうか? と視線を泳がすシャルロットに応え、シルシュがコホンと空咳を打つ。
「泣いてください! 喚いてください! ここに救いなどありません。あなた達の声が誰かに届く事なんてあり得ないのです! こんな辺境の田舎に! 九州なんて言う端っこの場所に!!」
基本に忠実に。
フラグを着実に積み上げる時先案内人の背後で、ナレーター、もとい雪人が最後の解説を差し込むのだった。
「子ども達の祈りは天に通じるのか! 次回、反撃の時!」
鬼(に扮した復讐者達)は恐怖を振りまき、恐怖を蔓延させ、そして恐怖で染め上げていった。
君は、それを赦せるか。
――子ども達よ。鬼に抗い、全てを取り戻せ。
🎖️🎖️🎖️🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【植物活性】LV1が発生!
【活性治癒】LV1が発生!
【おいしくなあれ】LV1が発生!
【勝利の凱歌】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【ドレイン】LV2が発生!
【ダブル】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
音羽・華楠
その、皆さん手加減をですね……。
――と、とにかく、そろそろ子供たちに心的外傷が残りそうですし、助けに入ります!
【光学迷彩】や【モブオーラ】を用いて子供たちの背後に隠れて移動し、それらを解除。
【勝利の凱歌】と共に姿を現します。
「いいえ、救いはあります!!」
シルシュさんの台詞に大きく反論し、私の登場を示しましょう。
「私たちは良い子を見捨てません。悪逆な鬼共を許しません。あと、九州をディスらない!」
口上を述べつつ、【浮遊】で子供たちの頭上を飛び越えて前に出て、背後に庇う形に。
「平安鬼妖地獄変に生まれし鬼退治の専門家、陰陽師ディアボロス音羽華楠! ……鬼じゃないのも混じってますが、退治します!!」
……ヒーローショーっぽい登場、これでいいですかね……?
そこからは、「八幡竈門神社で加護を受けた聖なる豆を喰らいなさい!」とマリーさんたちへ豆を撒きつつ、シャルル陛下や子供たちにも豆を分配。
「皆さんの力も貸して下さい。鬼に負けないで!」
【士気高揚】で子供たちの勇気を高め、マリーさんたちを追い払う流れに。
レイ・ディース
これはちょっとやり過ぎたみたい…(冷や汗)
子供たちを勇気づけるのはお任せして速攻、エインのモフモフでアフターケアよ
トラウマの治療は早く始めるに越したことはないわ
Angel Goats Dancingで天使の格好をした子ヤギダンサーズを呼び出します
ヒーロー役の口上辺りで上空からゆっくり羽ばたきながら舞い降りてもらい、仲間たちを「神に選ばれた聖なる戦士」風に演出
その後は豆配りのお手伝いと、涙を拭く為のタオルハンカチも配ってね
特に実体のあるエインは、ショックの大きそうな子をギュッと抱き締めたり、よしよししてあげてちょうだい
鬼の一人である私は子供たちが手にした豆を見てガクガクブルブル
「ひぃ!?そ、その豆は!?聖なる加護を受けた豆は、幼い子供すら屈強な戦士に変えると聞くわ…!!」
後は聖なる豆でしっかり浄化されますね
終わってもエインと子ヤギダンサーズはモフモフの可愛さで子供たちを癒すのよ
葉月・瑠璃
※アドリブ連携歓迎
ふわわわわ、皆なかなかの役者だね。
迫力に瑠璃まで身震いしちゃったよ。
でもここからは豆撒きタイム、今度は子供たち皆がヒーローになる番だね♪
逃げる鬼達の演技もまた光ってて、瑠璃も負けてはいられないよ。
食べられちゃった子供がどうなったのか、子供達も心配してるだろうから、
皆で頑張って鬼達を退治してくれたから、戻れたよって演出で、安心させてあげたいな。
なので先ずは準備から。
【コウモリ変身】で小さくなって、裕樹の鬼の装飾の一部の振りをして待機しておくね。
子供たちの投げる豆に追われて、裕樹達鬼が逃げていく演技に合わせて、
浄化されて元に戻った風を装って変身を解いて、ヒルコの体に戻るよ。
「わーん、みんな、助けてくれてありがとー!!」
そんな感じで、泣きながら子供たちの輪の中に飛び込んで、皆にお礼を言って回ろう。
どんな悪い事をしたのかって?
…うう、お弁当に入ってたキャベツ、残した。(目逸らし
大丈夫、もう好き嫌いなんてしないでちゃんと食べるよ!ホントだよ!
最後は楽しく明るくハッピーエンドにね♪
野本・裕樹
食べちゃうのはちょっと刺激が強過ぎましたかね……?
いえいえ、ここからが大逆転です。
大団円の為にも頑張らせていただきますよ。
鬼の役目、最後まで勤め上げましょう。
助けに来たディアボロスと共に園児達が豆まきを始めたら、
「その豆は!?
悪い子が使っても効かないはずなのに、悪に負けない心の持ち主だったのか〜!」
と、苦しみながら後ずさり。
「やるな子供たちよ、その勇気に免じて先程食べた者は悪い心だけ食べて元に戻しておいてやろう。」
(食べちゃったけれど、皆が頑張ったおかげで無事ですよー、とお知らせ。良い手段があれば合わせますね)
鬼に立ち向かう勇気ある行動を称え、
「だが忘れるな。
もしこれから先、悪い子になっているなら、また地獄から食べに来るぞ。
これからも良い子で過ごすのだな、わーっはっはっは。」
何故だか教育的な捨て台詞を残し退散しましょう。
……この辺りの捨て台詞は悪の大幹部におまかせした方が良いでしょうか?
「いいえ! 救いはあります!!」
声が響いた。
子ども達を守るよう、鼓舞するように立ち上がった音羽・華楠(赫雷の荼枳尼天女・g02883)は、炒り豆を片手に、凜とした声を上げる。
「私たちは良い子を見捨てません。悪逆な鬼共を許しません。あと、九州をディスらない!」
「……九州人が九州をディスリスペクトするのは、被虐的自慢と言うか、その手の感情な気がしますが……」
小首を傾げる野本・裕樹(刀を識ろうとする者・g06226)に、しかし時先案内人一行は、
「九州人でしたかしら?」
「キングアーサー出身と言っていたような……?」
「うむ。漂着時に共鳴した思いが混ざり、今の性格を形成したのだろうな」
各々、奔放な言葉を口にしていた。
ともあれ。
「――ええい! 五月蠅い五月蠅い! 今の言葉でめっちゃ不機嫌になりました! やっぱり皆、頭からバリバリ囓って上げます! 丸かじりです!」
鬼、もとい時先案内人シルシュはキシャーと吠え、びしりと指を華楠へと突き付ける。
因みに紫の目は睥睨ではなく、少しばかり潤んでいた。『そのまま進めて下さい』とウィンクする様は、物凄く判りやすかった。
「全く以て往生際の悪い……」
余裕の嘆息を零した華楠は、そのまま炒り豆を構える。
ここからは反撃の時間だ。まずは子ども達にそれを認識して貰う必要があった。
だからこそ、彼女は力一杯、豆を投擲する。復讐者が織り成す渾身の一撃が強襲したのは、やけに肌色が目立つ格好のシルシュであった。
「痛い痛い?! ちょっと華楠様?! 痛すぎですよ?!」
白い肌に赤い痕が見て取れたが、そこは無視することにした。子ども達を泣かせた罰だ、大いに反省して欲しいと更に彼女は豆を振りかぶり、力強く叫んだ。
「平安鬼妖地獄変に生まれし鬼退治の専門家、陰陽師ディアボロス音羽華楠! ……鬼じゃないのも混じってますが、退治します!!」
「いえ、全員鬼です。そう言う事になっています。――じゃなかった。うぐぐ。豆、だと……?! 私達の弱点を?!」
うっかりと言うよりも定型の台詞のように、クリスがその文言を口にする。
そして、それを見過ごす彼女や子ども達ではなかった。
「と言う訳で皆さん! 豆を投げるんです!」
「判った! お姉さん!!」
華楠の先導に、是と頷く子ども達。判断は速かった。
鬼は外、と投げつける豆は、華楠の投擲ほど、威力は無かったのだけれども。
「ひぃ!? そ、その豆は!?」
レイ・ディース(光翼のダークハンター・g09698)はじりじりと後退しながら脅えた文言を紡ぐ。
その視線が向けられているのは子ども達の背後の空。
そこには何故か、数多の天使達――より正確に言えば、天使のコスプレをした子ヤギダンサーズ達が浮かび、祝福すると光の粒を子ども達へ降らせていた。
無論、レイの演出である。
天使の祝福は豆に力を与える――と言う演技の元、子ども達に鬼退治の裏付けを与えるのだ。
あと、自信を持って欲しいとの願いも多少あった。
「聖なる加護を受けた豆は、幼い子供すら屈強な戦士に変えると聞くわ……!! 逃げなきゃっ?!」
そして、園庭の中をぴゅーっと、脱兎の如く駆け出して行く。
レイの行う決死の逃亡は、しかし、子ども達が軽々と追いつける程の駆け足並みな速度であった。
当然、復讐者が本気で駆け抜ければ、刹那にして果てない距離を一足飛びで詰めてしまう。故に、その鈍行とも言うべき速度は、「困難は打ち倒せる」と示す彼女なりの優しさなのだ。――おそらく。
「その豆は、悪い子が使っても効かないはずなのに、悪に負けない心の持ち主だったのか~!」
裕樹もまた、子ども達の豆まきに後退りしながら、冷や汗をたらりと零した。
「友達の仇だ!」
「喰らえ、鬼さん!!」
パシバシと投げつけられる豆は、むしろ悲しみに塗れていた。
先程、バリバリと食べたキャベツを本気で友達と信じ込んでいるのだ。その純粋さに心を打たれつつ、しかし、どうしたものかと、僅かに思い悩む。
その刹那――。
「わーん、みんな、助けてくれてありがとー!!」
裕樹の懐から飛び出した何かが空中で反転すると、そのまま着地。子ども達へと感謝を告げながら、その中へと飛び込んでいった。
一メートルを僅かに超えた姿は、年少、或いは年中の少女にしか見えないが、しかし、その実、【コウモリ変身】を解除した復讐者の一人であったのだ。
その名を葉月・瑠璃(ヒルコの魔導忍者・g11838)と言った。
因みに、身長の低さはヒルコであるが故。実年齢15歳の彼女は、要するに、見た目は子ども、頭脳は大人なのであった。
「まさか! 子ども達の勇気が、食べた子どもを復活させた、だと?!」
子どもにしか見えない容姿を良いことの演技に、裕樹は全力で乗っかることにした。
何とも無理のある設定だったが、しかし、子ども達は目の前で起きた奇跡に喜びの声を上げている。
まして。
「見たか! 鬼よ。それが子ども達の思い! 明日に向かう若き力。そう、奇跡なのだ!!」
シャルルによる補足は、子ども達の喜びを正統な物と転じさせ、そして、その喜びは子ども達の中へ伝播していく。
わーと言う歓声が、園庭に響き渡った。
「八幡竈門神社で加護を受けた聖なる豆を喰らいなさい! さあ、皆さんの力も貸してください! 鬼なんかに負けないで!」
「行くよみんな。最後は楽しく明るくハッピーエンドにね♪」
そして、華楠の言葉と瑠璃の導きにより、子ども達の反撃は最高潮へと達していく。
一心不乱に放たれる子ども達の豆飛礫に、鬼達は為す術も無い。所々で悲鳴が上がり、鬼達はゆっくりと、後退を始めた。
「くっ。皆様。退散ですわっ」
これ以上粘っても無意味とマリーは断ずると、クリスはマントを翻し、シルシュはぐぬぬと歯噛みをしながら反転した。
「お、おぼえてろー! なのですよ!!」
見事な迄に三下な捨て台詞に、あははと苦笑いを浮かべた裕樹が追随する。
「だが忘れるな。もしこれから先、悪い子になっているなら、また地獄から食べに来るぞ。これからも良い子で過ごすのだな、わーっはっはっは」
「ですです! 忘れるな! 地獄へお前達が向かう時、地獄もまたお前達を見ているのだ!」
「――ええっと、勢いだけの台詞は止めた方が良いと思いますよ?」
「じゃあねー! エインと子ヤギダンサーズ達はそのモフモフの可愛さで、子ども達を癒やしてから帰るのよ?」
喧々囂々と、鬼役達は各々の言葉を残し、そして、園庭から脱していったのだった――。
「うわーん。怖かったよぅ。良かったよぉ」
子ども達の安堵の声と、僅かな泣き声が響く中、華楠、瑠璃、シャルルの三者はアフターフォローへと奔走する。
子ども達を宥め、頭を撫で、果てには抱き締めたりと多種多様だ。
「ふわわわわ。皆なかなかの役者だね。役者過ぎるのも問題だと思うけど」
瑠璃は遠い目をしつつ、鬼役の復讐者達が逃げていった先に視線を送る。
これで地獄変のエネルギーは貯まっただろうけれども。
嘆息交じりの彼女に、「ですよねぇ」と華楠が同意と首肯する。
「――さて、皆、ご苦労だった。労いの宴を用意している。此度は存分に癒やされ、帰ってくれ」
シャルルの声と共に、再度の歓声が子ども達の中から沸き上がる。
「あら? パーティの準備もあったんですね」
キャベツの話題で子ども達を慰めていた瑠璃は、子ども達が目を輝かす様子に釣られ、自身もシャルル公へと視線を送る。
うむ、と頷くシャルル公。
「皆、厚化粧とコスプレ姿だったのはこの為だ。既に保育者保護者が準備する中、王妃や他も手伝っている。――まあ、鋭い感性の子なら気付くやもしれんが、そこは曖昧になる力に賭けよう」
「……そんなんで良いんですか、ディアボロス……」
残留効果と言い、パラドクスと言い、便利過ぎる能力を利便に使うのは復讐者が誰しも通る道。
華楠は嘆息を零すと、やれやれと肩を竦め、そして子ども達に呼び掛けるのだった。
「皆さんー。手を洗うんですよー。うがいもしっかり、して下さいねー」
「「はーい」」
すっかり優しいお姉さんの立ち位置を演じる彼女に、子ども達の輝かんばかりの笑顔と、可愛らしい声が向けられ、そして、園庭一杯に笑い声が広がっていくのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【勝利の凱歌】がLV2になった!
【活性治癒】がLV2になった!
【トラップ生成】LV1が発生!
【おいしくなあれ】がLV2になった!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
【グロリアス】LV1が発生!
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【ダブル】がLV2になった!