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バレンタインとチョコレート工場（作者 メリーさんのアモル）

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#空想科学コーサノストラ　 #キャッスル・アイランドとチョコレート工場　 #キャッスル・アイランド　 #チョコレートの天使『バレンタイン』　 ⊕

●工場のバレンタイン
「バレンタインまで、あと２か月ね♪　工場をフル稼働させないと、ディアボロスのディヴィジョン全土にバレンタインチョコを配り切れないわ！」
　そう楽しそうにふわふわの金髪を靡かせるのはジェネラル級大天使『『愛とチョコレートの天使』バレンタイン』だ。
「もっと大きな工場があれば良かったのだけど……、儀式にはラヴクラフト様の狂気の力も必要だから、この場所しかなかったのよねぇ」
　工場で生産された様々な種類のチョコレートがコンベアに流れてくる。
「でも、迷宮産のカカオを大量に仕入れてくれたマッコイ様には大感謝だね。マッコイ様って恋人いるのかなぁ、私が恋人になれれば嬉しいんだけど」
　そんなチョコレートを一口ずつ味見して評価を下しつつ、楽しげにバレンタインは笑う。
「バレンタインデーには、マッコイ様に告白してみようかしらん」

●バレンタインとチョコレート工場
「みんな聞いて聞いて！」
　そう言って、ディアボロス達に呼びかけるのは時先案内人の有馬・福栄（零式英霊機のボトムマリナー・g09820）だ。
「略旅団の提案で、軍施設があると思われていたボストン近郊の『キャッスル・アイランド』を調査したところ、『チョコレート工場』である事が判明したんだよ」
　このチョコレート工場は、ジェネラル級大天使、愛とチョコレートの天使『バレンタイン』の直営工場で、来年の２月１４日のバレンタインに向けて、大量のチョコレートを生産している様子だ。
「このチョコレートを利用して、最終人類史全土に対してバレンタインの儀式を行うのが、愛とチョコレートの天使『バレンタイン』の目論見みたいだ。勿論、そんなことは許せないよね？」
　福栄の言葉に否というディアボロスなどいないだろう。
「急いで、キャッスル・アイランドに向かって、敵を撃破してチョコレート工場の操業を止めて！」

「まずは、工場の入り口を守るトループス級『スロットギャンブラー』を撃破して工場内部に突入してほしい」
　いつものバリケードで守られた防衛ラインだ。何らかの工夫がなければ苦戦は免れないだろう。
「工場内部に突入したら、魔法的な儀式で、一般労働者が働かされてるから、それを救助してほしい」
　ただし、と福栄は続ける。
「一般人の労働者は『交代要員が来ない状態で作業を止めると心臓が止まって死ぬ』強制力が掛けられているようだよ。救出するには、ディアボロスが交代要員となる必要がある。注意してね」
　つまり、魔法的な儀式を引き継ぐ必要があるようだ。この強制力はディアボロスには通じないので、交代した後はすぐに作業を放棄して良い。
「それが終わったら、工場施設を利用して戦闘を仕掛けてくるトループス級『グリッピア級潜水艦』との戦闘だよ。こちらも工場施設を利用して反撃が出来ると良いね」

「攻略旅団で、この工場の存在に気付く事が出来なければ、来年のバレンタインは、阿鼻叫喚の状態となっていたかもしれない。さすがみんなだね。
　工場の破壊後は、愛とチョコレートの天使『バレンタイン』に決戦を挑む事になるだろうけど、敵の作戦を止めるには、この決戦も含めて、来年のバレンタインまでに決着をつける必要があるかもしれないね」
　そう言って、福栄は話を締め括った。

●狂気のチョコレート工場
「あまーいあまーいチョコレート♪」
　流れるチョコレートプール。
　チョコレートで溢れた甘ったるいそのチョコ水の上を、一般人が泳ぎ、歌いながら、流れてくるチョコレートにフルーツフレーバーを加えていく。
「酸っぱい酸っぱいストロベリー♪」
　その様子をトループス級冥海機『グリッピア級潜水艦』が水中から窺っている。
「ちょっと大人なラムレーズン♪」
　歌声は止まらない。
　一般人は泳ぎながら、歌い、チョコレートにフルーツフレーバーを加えていく。