リプレイ
白銀・氷織
歌会とは実に雅な催しですね
もっとも主催者の振る舞いは雅には程遠い、己の性根が如何に捻じ曲がっているかを周囲に吹聴するかの如き、稚拙で悪辣なもののようですけれども
他者の生命を、尊厳を弄ぶかの如き所業を見過ごすわけには参りません
まして人の善性からくる苦悩を嘲笑するなど許されざる行いですね
呪いの歌は、わたくしが受け取りましょう
そして、他者を弄ぶ悪辣な歴史侵略者へと、わたくしから返歌を贈ります
稚拙な出来ではありますけれども、いかんせん下の句の出来が悪過ぎるので、これが精一杯の返歌になりますけれども、ご容赦くださいね
『何時の世も 人を呪わば 穴二つ 四日後の月 見ずに逝く君』
佐島・真己
人がいいとは生き残る力が弱いと言うことでもあるよな
俺はそんな滅んでいく生き物みたいなヤツが好きだな
自分の信念に従って死ぬなら
それは本望だからな
件の若者はそんなことまで考えてないかもしれないが
助けてやりたいね
被害者の若者の元に歌を持って訪れる
秋の暮れ 実りも落ちた 月夜ならば
春咲く花を 夢見る実かな
希望を説き
この悲しみを終わらせるためにここに来たことを告げる
言葉は絶望でも希望でもある
俺に任せて欲しい
言葉を希望のために使うあなたにこそ希望を与えたい
俺に歌を送って欲しい
返歌食もう考えてある
歌を送ってもらったら以下の返歌をクロノヴェーダに送る
四日後の 月見ずに逝く 君のため
時の端より 道を照らさん
月のさやけき中、佐島・真己(暗闇の中の光・g01521)は若者の家を訪れ歌を贈った。
『秋の暮れ 実りも落ちた 月夜ならば 春咲く花を 夢見る実かな』
「いい歌ですね」
答えながらも若者は俯いた。自分には迎える春など無いのだと。
真己は言う。
「呪いの歌をもらい絶望しているのか。なら俺に返せばいい」
「私が救われても貴方が! そんな悲しいことなど……」
(「人がいいとは生き残る力が弱いと言うことでもあるよな」)
顔を上げ咄嗟に言葉を返し再び俯く若者の姿にそんな連想が働く。だが、そんな、まるで滅んでいく生き物のようなヤツが好きだとも真己は思う。信念に従って死ねるなら、それは本望だろうと。
若者がそこまで考えてはいないにせよ助けてやりたいと、彼は若者に告げる。
「その悲しみを終わらせるために来たんだ」
「終わらせる? できるのですか」
「できる。言葉は絶望でも希望でもあるから」
真己は力強く頷いた。
「言葉を希望のために使うあなたにこそ希望を与えたいんだ。だからあの歌を贈った」
「私は夢を見てもいいのでしょうか」
涙ぐむ若者の肩に真己は優しく手を置いた。
クロノヴェーダへの返歌はもう考えてある。
『四日後の 月見ずに逝く 君のため 時の端より 道を照らさん』
返歌を持ち、真己はクロノヴェーダのいる屋敷に向かう。
翌日、若者は身支度を整え外に出た。
「どちらにお出かけですか」
声をかけたのは白銀・氷織(白銀の令嬢・g00151)だった。
「……歌会です」
「雅な事ですね」
もっともその主催者の振る舞いは雅には程遠い、己の性根が如何に捻じ曲がっているかを周囲に吹聴するかの如き、稚拙で悪辣なもののようですけれども。氷織は心の中で、そう付け足す。
「それにしては浮かぬ顔ですが」
氷織が尋ねると、若者はぼそりと呟く。
「私は卑怯者かもしれません。私の呪いを人に押し付けてしまった」
呪いは若者の身からは離れたが、心は晴れない。しかし、家で時が過ぎるのを待つのも間違っている気がして、彼の足は歌会へと向かっていたのだ。氷織にも彼の苦しみが伝わってくる。
しかし、悪いのは彼ではないクロノヴェーダだ。他者の生命を、尊厳を弄ぶかの如き所業、まして人の善性からくる苦悩を嘲笑するなど到底許されざる行い。
「それなら、その歌を私にも託してください。私がすべきようにいたしましょう」
氷織は呪いの歌を受け取り、返歌をつくる。
『何時の世も 人を呪わば 穴二つ 四日後の月 見ずに逝く君』
改めて見、我ながら稚拙な出来だと肩をすくめる。だが、これが、元の歌の下の句のひどさによる事は彼女にも
わかっていた。彼女は誰に言うでもなく呟く。
「これが精一杯の返歌になりますけれども、ご容赦くださいね」
後はこの歌を他者を弄ぶ悪辣な歴史侵略者へと、贈りつけるだけだ。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【平穏結界】LV1が発生!
【書物解読】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【命中アップ】LV1が発生!
菅原・小梅
◆行動
この様な歌会もモード何度目か
苦悩しつつも真心を失わない御方が少なくない事自体は喜ばしいのですが
さてもう冬に差し掛かる歌会です
首尾よく潜入する為に相応しき身なりとして
表は白、裏は紅梅、雪の下の襲の色目とした装束
私自身が調合した香を焚き詰めて
成人前の貴族の子息として毅然と振舞えば
【伝承知識】や【歴史知識】にも違わぬかと
さて彼の若者への注意を逸らす助け船として歌を一つ
「明日来むと 契りし人は つれなくて 霜月の松 立ち嘆くかも」
頃合いを見計らいお声掛け致しましょう
詠むに詠まれぬ深い事情があるご様子ですが
されど抱え込むばかりでは三日と経たずに潰れてしまいますよ
私で良ければご相談に乗りますよ?
この様な歌会も何度目になることか。
菅原・小梅(紅姫・g00596)は屋敷の門をくぐった。
秋も深まり、冬にさしかかろうかというところ。装束も相応しく表は白、裏は紅梅、雪の下の紅梅の襲。上品に香る香も自身で調合し、焚き詰めたもの。誰疑うでもなく、その場に自然に溶け込む。
広間には若者がいたが、返歌を出せない彼に、別の男が熱心に返歌を促す。
「歌は考えてあるのでしょう。ここで書いてはいかがか」
小梅は二人の所に行くと歌を詠み、とりなした。
「『明日来むと 契りし人は つれなくて 霜月の松 立ち嘆くかも』こちらの方にも、何か気塞ぎがあるのかもしれません。あまり急かすのも」
「そうですな。今は貴方の歌に満足いたしましたぞ」
男が去ると、小梅は改めて若者に向き直る。
「詠むに詠まれぬ深い事情があるご様子ですが。されど抱え込むばかりでは三日と経たずに潰れてしまいますよ」
三日という単語に若者はびくりと肩を震わせ、小梅の顔を見た。
「私で良ければご相談に乗りますよ? 」
この人は恐らく自分の現状を知っている、そう思ってか若者は小梅に全てを打ち明けた。男は懺悔するように言う。
「私は呪いを無責任に押し付けただけなのでは」
ああ、ここにも苦悩しつつも真心を失わない御方がいる。それは切なくも喜ばしい事だ。
「大丈夫ですよ。その人たちは、どうすべきかを知ってます。彼らも、あなたも、はかなくなることはありません」
若者を力づけるように、小梅はきっぱりと言ってのけた。
大成功🔵🔵🔵
効果1【プラチナチケット】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
白水・蛍
アドリブ、連携歓迎。
まずは歌会へ参りましょう。無為に命を散らさぬよう、その方を助ける為に。
平安時代の狩衣等、貴族に見える服を着こみましょう。女性が男性衣装ですし、着慣れているわけではないので多少は違和感は出るでしょうが【プラチナチケット】を残留させることで違和感を薄れさせたいです。
他には【伝承知識】を使う事で、それらしい振る舞いが出来る事でしょう。
歌会なるものですし、歌を披露しなくてはいけませんわよね。
「秋深し 眺むる紅葉を仰ぎ見て いずれ来るや 月の君なり」
その後は呪いの歌を受け取ったであろう青年に接触いたしましょう。
私は貴方に会いたかったのです。優しいあなたに。その思いをくみ取るために。
まずは歌会へと白水・蛍(鼓舞する詩歌・g01398)は屋敷に向かう。
衣装も狩衣、平安貴族の姿。いわゆる男装で時代がかった装いは蛍が着慣れたものではなかったが、プラチナチケットの力も借りて屋敷に入ると、他の人々とのやり取りも彼女の持てる伝承知識でそれらしくこなし、会場に溶け込む。
「おや、見かけない方だ、ご挨拶を一ついただけますかな」
力量を図ろうというのか彼女に話しかけてきた老人に、
「秋深し 眺むる紅葉を仰ぎ見て いずれ来るや 月の君なり」
「ほほう、成程。今日は良き日にて、必ずや月も姿を見せてくれましょうぞ」
さらりと詠んだ彼女に、老人は感に堪えたように何度も頷いた。
蛍は部屋の隅でじっと座っている青年を見つけ、声をかける。すると、
「私は未熟故、歌の話なら、他の人にした方がいいかもいれません」
青年は無理に愛想笑いを浮かべ返事する。蛍は首を横に振り、
「私は貴方に会いたかったのです。優しいあなたに。その思いをくみ取るために」
「思い、ですか」
「ええ、貴方が祈っているように。今日、ここで、この呪いは途絶えます」
彼女は青年を元気づけるように、彼を真っすぐ見て言い切った。
大成功🔵🔵🔵
効果1【プラチナチケット】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
佐野・涼平
歌で困ってるなんて聞き捨てならねえな、これは俺の出番だろ…って歌は歌でも和歌か!
古典のセンスはちょっと自信ないけど…ま、言葉に苦しむヤツを見捨ててはおけないな!
一肌脱いでやりますか!
公家っぽく変装して歌会に混ざってみるか。
参加者が揃って歌会が始まる前に例の若者に話しかけて事情を聞き出そう。
「よう、兄さん。浮かない顔してるけどどうした? さては返歌に悩んでんな? 良かったら相談乗るぜ。こう見えて言葉遊びは好きなんだ」
経緯を聞き出せたら、俺に返歌送ってもらって俺が元の読み手に返歌をするのはどうか提案。歌会で敵に挑んでやる!
さりながら さだめ恨みし その身かな 四日後の月 見ずに逝く君
「歌で困ってるなんて聞き捨てならねえな、これは俺の出番だろ……って歌は歌でも和歌か!」
古典のセンスはちょっと自信ないけど…などと、ぼやきつつも、言葉で苦しむ者を見捨てることなどできないのが
佐野・涼平(歌って踊れる大学生・g03747)だ。
「一肌脱いでやりますか!」
とばかりに公家の姿に変装し、屋敷に乗り込んだ。
持ち前の明るさで他の参加者にもすぐに馴染むと、若者に話しかける。
「よう、兄さん。浮かない顔してるけどどうした? さては返歌に悩んでんな? 良かったら相談乗るぜ。こう見えて言葉遊びは好きなんだ」
「言葉遊び、ですか」
訝し気な若者に、涼平は真面目な顔で答える。
「ああ、言葉を生み出す大変さはあっても、言葉が苦しめるものになったらダメだ」
「それは……」
わかっているというように涼平は頷き、青年から話を聞き、返歌を受け取った。
●
あの御簾の向こうにある奥の部屋から歌会の主催、クロノヴェーダはやってくるはず。あたりをつけて、涼平は御簾を
さりげなく潜り抜け歩みを進める。と、クロノヴェーダはまさにそこにいた。それに返歌を携え、クロノヴェーダの前に立つディアボロスたちも。
クロノヴェーダは眉を顰め言う。
「あら、こちらは違いますわよ。少々作法がなっていないのでは」
白銀・氷織は首を横に振り、
「いえ、ここでいいのです。『何時の世も 人を呪わば 穴二つ 四日後の月 見ずに逝く君』 あなたへの返歌を」
佐島・真己も一歩前に出、
「俺からも『四日後の 月見ずに逝く 君のため 時の端より 道を照らさん 』」
涼平も続き、
「俺もだ! よく聞けよ『さりながら さだめ恨みし その身かな 四日後の月 見ずに逝く君』」
ギリ……苛立たし気な歯ぎしりをしつつも、すぐに、クロノヴェーダは口の端に笑みを作る。
「普通の人ではないようね。でも、それで呪いを返したつもり? お前たちを殺して、また歌をばらまいてやるまで……殺ってしまいなさい」
トループス級がアヴァタール級を守るように取り囲んだ。
大成功🔵🔵🔵
効果1【プラチナチケット】がLV3になった!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!
佐島・真己
憂いは絶った
ならあとはこの連鎖を終わらせるだけ
一つずつ言葉を積み上げるのと変わらないだろう
信じるものを積み上げることと変わらないだろう
まずは露払い
敵の矢面に立ち
投げナイフと手榴弾で牽制
どちらを投げるかはギリギリまで見せないように
投げる寸前に具現化して投擲
仲間には次に何を投げるかを体の後ろでハンドサインを作り伝え
飛び込む間を作る
手榴弾はダメージを与えるもの、粉塵をまき散らして目潰しするものを用意して主に牽制に使う
攻撃は投げナイフで
体制が崩れた敵がいれば足、手を狙い動きを封じる
隙を見せれば心臓、首を狙い仕留めに行く
注意深く敵を観察
弱点を探す
「繋げるものがあるとすれば
それは善意であるべきだと思うよ」
白水・蛍
アドリブ連携歓迎
さて、露払いと参りましょう。
戦闘態勢後、即パラドクス使用。
音の魔力を使用し、多数の敵に一度に攻撃いたします。
その後は≪ブレイドハープ―詠唱―≫を振るい、音の魔力を用いて敵に攻撃いたします。
更に≪刀琴弦≫で「追跡」して追撃します。
敵が近づいてきたら「大声」で魔力を周囲に発散。周囲全部に攻撃する事で近づけさせませんわ。
味方と連携をとりつつ、敵を確実に倒していきましょう。
白銀・氷織
自らの企てが挫かれたと見るや直接的な暴力に打って出ますか。
雅さには程遠い醜態でございますね。
生憎と、わたくしたち復讐者は、貴方達のような歴史侵略者の天敵でございます。
幾ら雑兵を並べても無駄でございますよ。
<氷雪使い><全力魔法><連続魔法><高速詠唱>による《我は契る極圏の女王》です。
纏めて氷像に変えてさしあげましょう。
折角ですから、貴方たちにも歌を贈らせて頂きますね。
返歌は結構でございますよ。
どうせ、わたくしの氷結圏内においては言の葉さえも凍てついてしまいますからね。
天の下、すべて覆いて降る雪の、白きを見れば闇ぞ散りける
佐野・涼平
ようやく正体を現しやがったか。それじゃ、本気出していくぜー!
ヒロイックシンフォニーで陰陽師の英雄を敵の数と同じだけ創造して、一体一体に向かわせよう。創造した英雄に呪術とかで敵を攻撃してもらおー。
俺に近づいてきた敵はメーラーデーモンのシロに槍で突っついてもらって退治。なんせ俺は魔楽器(ギター)の演奏で忙しいからな!
シロ、俺の護衛は頼んだ!
「……っていうか、俺けっこう真剣に返歌考えたんだけど特に評価無いわけ? さびしーぜ先生よ
……!!」
アドリブ・連携歓迎するぜー!
現れたトループス級『黒虚天狗』の群れを見回し白銀・氷織(白銀の令嬢・g00151)は呆れたように首を振った。
自らの企てが挫かれたと見るや直接的な暴力に打って出るとは、雅さには程遠い醜態ではないか。
白水・蛍(鼓舞する詩歌・g01398)は戦闘態勢をとるや、
「さて、露払いと参りましょう『皆様と描く未来への希望。言の葉にて綴りましょう。その一端を此処に!』」
パラドクスを発動させた。彼女の歌い上げる未来への凱歌に戦場の仲間たちの、そして蛍自身の力も高まり、黒虚天狗らにダメージを与える。
「ぐあぁ! おのれ!」
天狗が力を振り絞り、飛翔するや、黒き呪いの羽根を蛍に向かって放つ。
「なんの」
蛍はブレイドハープ―詠唱―を振るい、魔力のこもった音でその羽を払った。
「くっ」
攻撃をほぼ外され、一旦、距離を置こうとする天狗に、
「させません」
蛍の刀琴弦の弦が天狗を捕らえ、締め上げ、とどめを刺す。
更なる敵の接近を防がんと蛍は声をあげ、魔力を放ち、周囲の敵に威嚇の攻撃を仕掛ける。
「ようやく正体を現しやがったか。それじゃ、本気出していくぜー!」
佐野・涼平(歌って踊れる大学生・g03747)が魔楽器を携え奏でるのはヒロイックシンフォニー。創造され、敵の前に対峙するのは陰陽師の英雄たち。陰陽師らは各々呪術を放ち、黒虚天狗を苦しめる。
「貴様が仕組んだか!」
気づいた天狗が涼平に向かって行くが、
「シロ、俺の護衛は頼んだ!」
メーラーデーモンのシロがその動線に立ちふさがり、槍で刺す。
「ちっ!」
天狗は羽を放つが、パラドクスとメーラーデーモンが与えたダメージに手先が狂い、涼平をさほど傷つけるには至らなかった。涼平がアヴァタール級に向かって言う。
「……っていうか、俺けっこう真剣に返歌考えたんだけど特に評価無いわけ? さびしーぜ先生よ
……!!」
「ふん、冥途の土産にでもする気かよ」
涼平の言葉に天狗が悪態をつく。当のアヴァタール級は素知らぬ顔をして、戦闘を眺めやっている。
「だんまりか、どうやら、お前ら倒して直接いかなきゃいけないみたいだな!」
涼平はギターの演奏を止めぬまま声をあげた。
「生憎と、わたくしたち復讐者は、貴方達のような歴史侵略者の天敵でございます。幾ら雑兵を並べても無駄でございますよ」
氷織は凛と言い放ち、パラドクスを唱える。
「『我は契る極圏の女王』」
激しい吹雪が天狗の群れを取り巻くようにして吹き荒れた。氷雪使いの力をこめたそれは、非常に強く、天狗たちが呻き声を上げつつ、氷の像へと変わっていく。
「折角ですから、貴方たちにも歌を。『天の下、すべて覆いて降る雪の、白きを見れば闇ぞ散りける』……返歌は結構でございますよ」
天狗が憎しみの目で氷織を見、
「ならば、その白にせめてもの赤を!」
完全に凍てつく前に呪いの言葉と共に鴉の黒矢を放ち、それから果てた。その羽根は氷織の身を傷つけ、血を流させる。
敵はその数を大幅に減らした。だが。
「やられたままでいられるものか」
それでも怒りに任せ突撃してきた敵らの前に佐島・真己(暗闇の中の光・g01521)が立ちはだかった。
「憂いは絶った。ならあとはこの連鎖を終わらせるだけ」
それは一つずつ言葉を積み上げるのと変わらないだろう――信じるものを積み上げることと変わらないだろう。
まずはこの敵を。真己の手にあるのはただの石ころ。だが、彼のパラドクスで、それはナイフにも手榴弾にも変わる。
「どちらで死にたい?」
真己は天狗に牽制して見せる。
「お、怖れるものか」
天狗はそう言いながらも、真己の出方を見るように、いったんとどまる。
(「焦りと怒りに隙も多いようだな」)
後ろ手に真己は次の攻撃を仲間に伝える。次の瞬間、彼はその手にナイフを握り、敵に向かい投げ放つ。
他のディアボロスらも、そのタイミングに合わせ、一斉に攻撃を仕掛けた。
「うっ、貴様!」
真己は肩口に刺さり攻撃の体勢を崩した一体を見つけ、すかさず更なる攻撃で胸を狙い、とどめを刺す。
(「さぁ、次は手榴弾か……粉塵で目をくらませるか。多めに巻き込むか」)
クロノヴェーダは呪いを繋ぎ、人々に闇をもたらそうとした、だが、
「繋げるものがあるとすれば、それは善意であるべきだと思うよ」
真己は青年の姿を思い出しながら呟く。
浮足だった黒虚天狗たちを、逆に勢いづいたディアボロスたちが一掃するのは容易かった。次にあるのはアヴァタール級『『白鬼歌仙』東宮左近』との戦闘だ。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴🔴
効果1【操作会得】LV1が発生!
【プラチナチケット】がLV5になった!
【使い魔使役】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV2が発生!
【ダメージアップ】がLV5になった!
柳田・太郎
『アタシゃ危なくなったら逃げますからね!?』
て言いますけど最後まで粘りますよ
「こう言うねえ、人の弱いとこに付け込むような事ぁホントいけませんよ?」
パラドクスは指定した物をどれでも使用し、戦闘スタイルは周りのサポートや連権を重視します。他のディアボロスに迷惑をかける行為はしません。また、例え依頼の成功のためでも、公序良俗に反する行動はしません。
のらりくらりの噺家と言うか太鼓持ち風の爺ちゃんです。
あとはおまかせ。よろしくおねがいします!
アドリブ・絡み大歓迎です!
白水・蛍
アドリブ、連携歓迎
さあ、後は貴方だけですわね。
覚悟していただきましょう。
敵と対峙し、即【パラドクス】使用。敵に一撃を与えましょう。
その後は≪ブレイドハープ―詠唱―≫の「演奏」と「歌唱」で、音の魔力にて攻撃いたしましょう。
幻術対策は≪ブレイドハープ―詠唱―≫の【刃を握る事で得る痛み】で耐えると致しましょう。
ですので、接近戦は致しません。「演奏」と「歌唱」と≪刀琴弦≫の「不意打ち」で攻撃、≪音綴る者の帯≫の「捕縛」で相手の動きを止めて味方の援護でどんどん攻撃していきましょうか。
今更多少の傷は厭いません。故に、連携してどんどん攻めていきましょう。
佐野・涼平
ようし、あとは本命だけ、っと!
お待たせ、先生? そろそろ俺達とも遊んでくれよな!
ヒロイックシンフォニーで、今度は鬼退治の逸話を持つ英雄たちを創造するぜ。
仲間の対策に駄目押しする形で、創造した英雄に敵を囲んでガンガン攻撃してもらって味方が敵の視界に入らないようにするか。
シロには引き続き俺の護衛をしてもらお。……いざという時はお前を敵に投げつけて視界を塞ぐのもアリ、か?
敵の意表も突けるし案外良い作戦じゃね? どう思うシロ?(シロはこくりと頷いている)
よし、じゃあシロとお揃いの俺の槍もシロに預けて二刀流、ならぬ二槍流で勝負だ!
シロ、突撃ー!(ぽーい)
「さあ、後は貴方だけですわね」
白水・蛍(鼓舞する詩歌・g01398)は敵に対峙し、
「覚悟していただきましょう」
即、パラドクスを発動させる。蛍の次なる歌は伝承詩、戦いの一場面。その中で華麗な一撃をしてみせる主人公。蛍はブレイドハープ―詠唱―を手に、その伝承詩の情景さながらの攻撃で敵の身を斬ると、素早く、距離を置く。
「よくも!」
すかさず、東宮左近は幻瞳術『歌仙再現』を仕掛ける。
蛍は意識を持っていかれるような感覚をブレイドハープの刃を握り締め、その痛みで耐え忍ぶ。刀身を彼女自身の血が伝う。
「術に飲まれるぐらいなら、傷も厭わないと?」
敵が疎まし気に目を細めた。
「もう、敵は貴方だけだから」
蛍は短く応答し、更に敵から離れ、ブレイドハープを奏で、歌い、音に魔力を乗せ、攻撃する。
敵も察し、近寄ろうとする。そこを蛍は刀琴弦でいなし、距離を詰めさせない。
「皆さんも援護お願いします、私もいたしますので」
蛍は仲間たちに声をかけた。
「呪いの歌で一般の人を悩ませたり、自己嫌悪させたり、殺しちまったりするとはねぇ」
柳田・太郎(妖狐の吟遊詩人・g00636)は、いやいやと首を振りながら、何気ない様子で東宮左近に近づいていく。
「こう言うねえ、人の弱いとこに付け込むような事ぁホントいけませんよ?」
敵は無言で太郎を睨みつける。
「おお怖い怖い。アタシゃ危なくなったら逃げますからね!?」
太郎は、ぶるっと身を震わせ、仲間を振り返りながら言う。
そうして射程に入ると、ひらりと舞をひとさし、高まった妖気は白い尾に溜まり、鋭い槍の切っ先となり、まっすぐ伸びると敵を貫いた。
「小癪な! くらえ!」
太郎に返し技の幻瞳術『歌仙再現』をかわす余裕は無く、強烈な眩暈と衝撃を食らい、倒れる。
「……いてて、こいつぁうっかり、うっかり」
顔を顰め、仰向けになった所から、どうにか身を起こし、
「けどまぁ、もう少し頑張らせて貰いましょうかねぇ」
太郎は再び、戦いの構えをとった。
逃げますとは言いつつも、実際の所、いつも最後まで戦うのが彼だ。
「ようし、あとは本命だけ、っと! お待たせ、先生? そろそろ俺達とも遊んでくれよな!」
佐野・涼平(歌って踊れる大学生・g03747)が『白鬼歌仙』東宮左近に向かって不敵に笑って見せた。東宮左近はそんな彼を見て言う。
「評価を聞きたがっていたわね……そうね、これなら、私がまた呪いの歌に使ってあげてもいいわ。お前たちが死んだ後に」
「そりゃ、光栄。だが、後半はお断り!」
涼平は再びヒロイックシンフォニーを発動させる。今度、現れたのは鬼退治を果しえた英雄たち。
「それにシロには護衛を……いざという時はお前を敵に投げつけて視界を塞ぐのもアリ、か?」
メーラーデーモンを見ながら涼平は呟く。敵の意表もつけるかもだし。
「どう思うシロ?」
問いかけにシロは頷いた、ように涼平には見えた。どのみち、主人に逆らうような真似はしない。
「よし、それなら」
涼平は自分のお揃いの槍もシロに持たせる。二刀流、ならぬ二槍流。
「シロ、突撃ー!」
東宮左近めがけてシロは飛んだ。いや。飛ばされた。それを見、東宮左近は言う。
「真っすぐお前の飛んできた先にご主人様がいるのだろ、ならば」
体をねじり、避けようとも避けきれず、槍の切っ先に肩口を裂かれながらも、東宮左近は涼平を睨み、幻瞳術を仕掛ける。
「しまっ……」
涼平は意識を、あるいは意思を奪われ、ギターから手が離れる。
東宮左近が更なる攻撃を加える前に、かろうじて正気に戻った涼平は、
「くっ、まだまだ、これからだ!」
ギターを構えなおした。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【勝利の凱歌】LV2が発生!
【プラチナチケット】がLV6になった!
効果2【ガードアップ】がLV3になった!
【ダメージアップ】がLV6になった!
佐島・真己
目的は青年を救うことだ
自分の力を示すことじゃない
ただ道すがら
お前には倒れてもらうだけだ
信じる道を行くために
光をかざしその先に行くわけだ
俺の意志の全てをナイフに込め
お前の嘘ごと切り裂こう
まずは守りに徹し
相手を牽制しながら
じっくりと癖や弱いところが無いかを探す
何か癖を見つけたら機を窺い
今だと信じた瞬間に躊躇わずに一気に飛び出して光を纏ったナイフを突き刺す
覚悟とは生きるためのもの
決して捨て身じゃ無い
その後で笑い合うためのもの
青年にそう背中で伝えたい
戦闘後に余裕があれば青年に一言話す
名前を名乗り達者でと言ってから
携えた歌を詠んでその場を去る
種を蒔く 春のあなたの その後に
夜の帳に 水を撒くかな
白銀・氷織
これで残すは呪いの歌会の主催者のみですね。
わたくしたちで京の都の暗雲を幾許か晴らすといたしましょうか。
わたくしは共に闘う皆様の援けとなるべく行動をいたしましょうか。
どうやら敵のパラドクスは視線を媒介とするものばかりの様子ですね。
それでは。
<氷雪使い><高速詠唱><結界術><精神集中>による《我は惑わす霧の回廊》です。
周囲を方向感覚さえ狂わせる氷霧の結界で覆うことにより敵の視界を遮りましょう。
わたくし自身も氷霧の結界に身を隠しつつ、敵の視界に写らないように行動しますね。
バルタン・ディエチ
(サポート)
【アドリブ連携歓迎】
バルタン・ディエチ、本作戦に参加するであります。
サイボーグではありますが、故郷がどこかは覚えておりません。
ですが、生まれてからずっと戦場で戦い続けているであります。
クロノヴェーダを打倒するため、人々を守るため、粉骨砕身するであります。
現在はハルバードによる白兵戦闘、ヘヴィキャノンによる遠距離砲撃、火炎放射器による焼却を行うであります。
シールドも装備しているため、他のディアボロスをかばうことも可能であります。
パラドクスは公開しているものはどれでも使用していただいて大丈夫であります。
なお、公序良俗に反する行動は遠慮させていただくであります。
よろしくお願いします、であります。
「これで残すは呪いの歌会の主催者のみですね」
白銀・氷織(白銀の令嬢・g00151)が真っすぐ『白鬼歌仙』東宮左近を見据える。
「私だけだからって舐めちゃあ困るね!」
東宮左近が呪符をばらまけば佐島・真己(暗闇の中の光・g01521)の周辺に爆発が起きた。彼はどうにかその攻撃をやり過ごしながら、相手の動きを見る。
「私を倒すんじゃないの? 屋敷までやってきて、そのざま?」
挑発する敵に、彼は答える。
「目的は青年を救うことだ。自分の力を示すことじゃない……ただ道すがら、お前には倒れてもらうだけだ」
「言うだけなら何とでも!」
手に持つ武器を大きく振り上げる。
「『我は惑わす霧の回廊』」
その時、氷織の声が響いた。パラドクスが展開される。氷霧が戦場に広がっていく。
(「どうやら敵のパラドクスは視線を媒介とするものばかりの様子、それなら」)
魔力を持った氷が東宮左近に重く纏い、ダメージを与える。万物を無論、クロノヴェーダをも凍てつかせる氷。
彼女の氷雪使いの力と、結界術の助けを持って氷霧はより濃く、敵の視界を奪う。
共に闘うディアボロスたちの援けとならんと仕掛けた魔術。
「わたくしたちで京の都の暗雲を幾許か晴らすといたしましょう」
氷織が言う。
東宮左近は必死に氷を払い落そうとしながら辺りを見回すが、
「この技をしかけたのはお前か……ちっ、姿が見えない」
その力に方向感覚さえ狂わされ惑い、いかに目を凝らそうとも、氷霧の結界に潜む氷織の姿は見つける事はできない。
「うとましい」
東宮左近が杖を振り回し、どうにか氷霧を薄れさそうとする隙に、
「バルタン・ディエチ、本作戦に参加するであります」
バルタン・ディエチ(突撃のバトルメイド・g01433)がハルバードを振り上げ、唱える。
「『七星機関解凍。破の章、稼働開始』」
自身の力を上昇させ、全力で叩き込む。クロノヴェーダは呻き膝をつく。
「続けて!」
武器を水平に構え更に横薙ぎに斬撃を加えようと狙うが、東宮左近がにやりと笑い、呟く。
「幻瞳術『虚実転変』」
「くっ」
技を仕掛けられる。目の前にいるのは敵のはずなのに、かつての身近な者たちの顔がちらつく。それが攻撃を仕掛けてくる。
バルタンは咄嗟にハルバードを眼前にかざし相手の呪符を受ける。完全にはかわしきれたわけではないがそれでも最小限に抑えた。
「だがまだ、終わらせないわ」
東宮左近の意識が完全にバルタンに向き杖を構える。その時、誰かが東宮左近に駆け寄り、一気に間合いを詰める。真己だった。
「俺の意志の全てをナイフに込め、お前の嘘ごと切り裂こう」
「な……ぐっ!」
彼の手にはナイフ。東宮左近の胸に深々と突き刺さる。シャンペン色の閃光と共に。
「……捨て身の覚悟とやらにやられるとは」
東宮左近が、ぐらりと倒れ恨めし気に彼を見上げ、言う。彼は違うと首を横に振る。
「覚悟とは生きるためのもの。その後で笑い合うためのもの」
「……ふん、そんなも、の……」
クロノヴェーダは何か言い返そうと口を開いたが、敵う事のないまま、こと切れた。
「終わりましたね」
氷織の言葉にバルタンが頷く。
「はい。氷霧の目くらまし、助かったであります」
かたんと御簾の上がる音が聞こえ、くだんの若者が彼らの元に走ってきた。
「こちらにいらしたのですね……あの、呪いは……」
「断ちました」
若者はそうなんですねと頷き、それから尋ねる。
「あの、お名前を聞いてもいいですか」
真己が答えた。
「佐島・真己だ、どうか達者で。『種を蒔く 春のあなたの その後に 夜の帳に 水を撒くかな』」
「ありがとうございます」
若者はディアボロスたちに深々と頭を下げた。そして再び顔を上げた時、彼らは既にいなくなっていた。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴🔴
効果1【勝利の凱歌】がLV3になった!
【神速反応】LV1が発生!
【建造物分解】LV1が発生!
効果2【ラストリベンジ】LV1が発生!
【命中アップ】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV7になった!