品川駅ハルファス決戦

【注意!】これはジェネラル級との決戦を行う、特別なシナリオです。攻略期限になっても【完結条件】の選択肢をクリアしていなかった場合、自動的に全てのプレイングが失効し、シナリオは「失敗」で完結します。

 ディアボロスの活躍により、短期間で品川駅への突破口を開く事に成功しました。
 今こそ、ジェネラル級アークデーモン、『死と破滅のハルファス』との決戦の時です!
 ハルファスがかき集めたトループス級アークデーモン『ハルファスの子ら』は、ディアボロスにより各個撃破され、大きく動揺しています。
 この動揺を利用して警備を混乱させ、その間隙を縫って、ハルファスに決戦を挑み、これを撃破しましょう。
 区の支配者の地位は失ったとはいえ、ジェネラル級であるハルファスは強敵です。激戦が予想されます。

死と破滅のハルファスを討て!(作者 天木一
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●追い詰められたハルファス
「ご報告申し上げます! 駅周辺を警備していた兵達が続々と行方知れずとなっております。その直前にディアボロスの襲撃を受けたという報告も――」
 品川駅の奥の広場に陣取っている『死と破滅のハルファス』が慌てて駆けつけた配下からの報告を受ける。
「駅周辺を守るハルファスの子らは数を減らし混乱しております。いかがいたしましょうか?」
「放っておけ。あれでも時間稼ぎの役には立つだろう。それよりも生き残っている精鋭部隊をここに呼べ!」
「はっ!」
 頭を深々と垂れる配下に威厳あるハルファスの命令が下されると、背筋を伸ばし急ぎ飛び出していった。
「ディアボロスだと……どういうことだ?」
 広場に誰もいなくなるとハルファスの声に困惑の色が混じる。
「何故、この場所がわかったのだ? 東京タワーを囮にしたはずなのに……」
 ここに来る前に東京タワーに自身がいると見せかける工作を施していた。それで数日は時間を稼げるはずだったのだ。
「また私の予定が狂った……ディアボロスめ!」
 八つ当たりのように近くに置かれた水の流れる大きな盆栽のようなオブジェを剣で叩き割る。それでも怒りが収まらずに破片を踏みつけた。だがそこに含まれた感情は怒りだけではない、窮地に陥った焦りと不安が多分に混じっていた。
「生き残る為にあの偉そうなザドキエルに嫌々降ったというのに!」
 どうするどうしたらいいとハルファスは考えながら広場の中を歩き回る。
「もう逃げ場はない……時間だ。少しでも時間を稼いで事態が好転するのを待つしかない」
 悩んで出た答は最も消極的なもの。一度負けを認めた思考は同じように逃げる方向へと向けられた。
「今に見ていろ、必ず生き延びてザドキエルもディアボロスも私の手で滅ぼしてくれる!」
 ただ自身が生き残ることだけを考え、ハルファスは駅を要塞化して守りを固めた。

●新宿駅グランドターミナル
「おー、品川駅の敵を減らす作戦がめちゃ上手くいったみたい。みんなががんばってくれたから、死と破滅のハルファスを追い詰めることができたよ」
 駅に集まったディアボロスたちに、音葉・遥風(風は遥か彼方に吹く・g03189)が品川駅での前哨戦が大成功した事を伝える。
「戦力を減らした今がチャンス。ハルファスに決戦を挑もうよ」
 追い詰めたハルファスを討つ千載一遇の好機。これを逃す手はない。
「ただまだトループス級クロノヴェーダは大勢いるみたい。特に港南口に多く集まってるんだって。だから突入は高輪口方面からすることになるよ」
 港南口のJR品川イーストビル、アトレ品川に多数のトループス級が待機している。それらを迂回し高輪口方面からの突入を試みることとなる。
「ハルファスは品川駅内を改造して要塞化してるんだって。元『水の音広場』があった場所にいるみたい」
 籠城するように要塞と化した駅内に籠もり、己の身の安全を第一に行動しているようだ。

「まずは品川駅周辺の警備を抜けて構内に入らないといけないんだけど、厳重で倒してもすぐに補充されちゃうみたい。このままだとハルファスとの戦いにも妨害に現れるから、倒すのが難しくなるよ。だから一番手薄なところ、みんながいっぱいやっつけたハルファスの子らが守る場所を攻めよう」
 ハルファスの子らはディアボロスに各個撃破され数を減らし動揺している。それが狙い目だ。
「元々水増し的に兵数を増やすために用意されたみたいで、まだ数が多く残ってるからそのまま防衛させられてるんだって。そこを攻めながら口で不安を煽ったりしてもっと混乱させて、撤退させることができたら警備に穴が空けられるよ」
 攻撃と流言などの説得工作によって混乱を助長し撤退に追い込めば、混乱が他にも広がり新たな防衛体制を敷くまで時間が稼げる。
「あー、だけど攻撃しすぎて全滅させないよう気をつけて、撤退させないと警備が混乱しないから、ハルファスの守りが堅くなりそう」
 ある程度の数を減らし危機感を覚えさせて説得する者に任せる形となる。
「構内に入ったら、元『水の音広場』を目指すんだけど、ハルファスの元に向かう護衛のトループス級アークデーモンの精鋭部隊がいるみたい。先にそれを倒しておけば、ハルファスとの戦いに邪魔が入らなくなると思うよ」
 護衛の『ガーゴイルガンナー』が残っているとハルファスを援護するように妨害に入る。そうなればハルファスとの戦いが難しくなるだろう。
「ここまでの作戦が上手くいってれば、たどり着いた広場にはハルファスが一人で籠ってるはずだよ。あとはハルファスに何もさせないように一気にやっつけよう」
 港区の支配者でなくなったとはいえ、ジェネラル級は伊達ではない。反撃や逃走どころか喋る間も与えぬような一気呵成の最大火力で押し切らねば、逆にこちらの身が危うくなる。

「初めてのジェネラル級の敵との決戦だね。みんなが港区への攻勢を続けたからここまで追い詰めて、ハルファスとの直接対決に持ち込むことができたよ」
 ハルファスは自身の居場所を偽る工作をしていたが、それも攻略旅団が品川駅の制圧を試みていたことで無効化されていた。そうした積み重ねがあって早期の追い込みに成功したのだ。
「でもめちゃ強い敵には変わりないからね、撃破するまで油断しないで。みんなが力を合わせたらハルファスだって倒せるよ。うん、絶対」
 説明を終えた遥風は意気込んでパラドクストレインに乗り込むディアボロスの背中を見送る。帰ってくるときはその笑顔が見られると信じて。

●放置されたハルファスの子ら
「どうなってるんだ? 敵の襲撃はどうなった!?」
「ディアボロスが現れたって話しだろ? だけどこっちには何の指示もきてないぞ!」
 駅周辺の警戒に当たっていたハルファスの子らは、襲撃で仲間がやられた事に気付き報告を入れたが何の返信もなく困惑していた。
「ハルファス様からの命令があるはずじゃないのか!」
「駅が要塞化されていく……なんでオレたちにはひと声もないんだ?」
「俺たちの力は必要ないってのかよ!」
 疑念、不安、怒り、さまざまな負の感情が混じり合ってハルファスの子らは不満を溜め込んでいた。


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POW  ブッ飛ばしてやるよ!

技能:破壊/肉体改造/強打 (各9LV)

強化・改造された肉体の限界を超える力を引き出し、自分の体がイカれるのも構わず力任せの一撃を繰り出します。
(元パラドクス:鬼神変)

SPD  おい、やっちまえ!

技能:弾幕/斬撃/号令 (各9LV)

鬨の声を上げながら手にしたナイフなどの武器を振りかざし、次々と飛び掛かります。
(元パラドクス:バヨネットパレード)

WIZ  これでも喰らいな!

技能:誘導弾/連続魔法/空中戦 (各9LV)

空を出鱈目に飛びながら悪魔の翼から黒煙の魔力弾を浴びせかけます。
(元パラドクス:双翼魔弾)

特殊ルール この選択肢には、特殊ルールはありません。
👑33 🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

→クリア済み選択肢の詳細を見る


●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【水源】
2
周囲に、清らかな川の流れを出現させる。この川からは、10秒間に「効果LVトン」の飲用可能な水をくみ上げる事が出来る。
【飛翔】
4
周囲が、ディアボロスが飛行できる世界に変わる。飛行時は「効果LV×50m」までの高さを、最高時速「効果LV×90km」で移動できる。
※飛行中は非常に目立つ為、多数のクロノヴェーダが警戒中の地域では、集中攻撃される危険がある。
【怪力無双】
2
周囲が、ディアボロスが怪力を発揮する世界に変わる。全力で力仕事をするならば「効果LV×3トン」までの物品を持ち上げる事が可能になる。
【悲劇感知】
1
「効果LV×1時間」以内に悲劇が発生する場合、発生する場所に、ディアボロスだけに聞こえる悲劇の内容を示唆する悲しみの歌が流れるようになる。
【強運の加護】
1
幸運の加護により、周囲が黄金に輝きだす。運以外の要素が絡まない行動において、ディアボロスに悪い結果が出る可能性が「効果LVごとに半減」する。
【神速反応】
2
周囲が、ディアボロスの反応速度が上昇する世界に変わる。他の行動を行わず集中している間、反応に必要な時間が「効果LVごとに半減」する。
【腐食】
3
周囲が腐食の霧に包まれる。霧はディアボロスが指定した「効果LV×10kg」の物品(生物やクロノ・オブジェクトは不可)だけを急激に腐食させていく。
【託されし願い】
1
周囲に、ディアボロスに願いを託した人々の現在の様子が映像として映し出される。「効果LV×1回」、願いの強さに応じて判定が有利になる。
【勝利の凱歌】
1
周囲に、勇気を奮い起こす歌声が響き渡り、ディアボロスと一般人の心に勇気と希望が湧き上がる。効果LVが高ければ高い程、歌声は多くの人に届く。
【友達催眠】
2
周囲の一般人を、誰にでも友人のように接する性格に変化させる。効果LVが高いほど、昔からの大切な友達であるように行動する。
【プラチナチケット】
1
周囲の一般人が、ディアボロスを関係者であるかのように扱うようになる。効果LVが高い程、重要な関係者のように扱われる。
【セルフクラフト】
1
周囲が、ディアボロスが、一辺が1mの「コンクリートの立方体」を最大「効果LV×1個」まで組み合わせた壁を出現させられる世界に変わる。
【隔離眼】
1
ディアボロスが、目視した「効果LV×100kg」までの物品(生物やクロノ・オブジェクトは不可)を安全な異空間に隔離可能になる。解除すると、物品は元の場所に戻る。
【エアライド】
1
周囲が、ディアボロスが、空中で効果LV回までジャンプできる世界に変わる。地形に関わらず最適な移動経路を見出す事ができる。
【トラップ生成】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の空間を、非殺傷性の罠が隠された罠地帯に変化させる。罠の種類は、自由に指定できる。
【冷気の支配者】
1
ディアボロスが冷気を自在に操る世界になり、「効果LV×1km半径内」の気温を、最大で「効果LV×10度」低下可能になる(解除すると気温は元に戻る)。ディアボロスが望む場合、クロノヴェーダ種族「アルタン・ウルク」の移動速度を「効果LV×10%」低下させると共に、「アルタン・ウルク」以外の生物に気温の低下による影響を及ぼさない。
【光学迷彩】
2
隠れたディアボロスは発見困難という世界法則を発生させる。隠れたディアボロスが環境に合った迷彩模様で覆われ、発見される確率が「効果LV1ごとに半減」する。
【モブオーラ】
1
ディアボロスの行動が周囲の耳目を集めないという世界法則を発生させる。注目されたり話しかけられる確率が「効果LV1ごとに半減」する。
【断末魔動画】
3
原型の残った死体の周囲に、死ぬ直前の「効果LV×1分」に死者が見た情景が動画として表示される世界になる。この映像はディアボロスだけに見える。
【壁歩き】
1
周囲が、ディアボロスが平らな壁や天井を地上と変わらない速度で歩行できる世界に変わる。手をつないだ「効果LV×1人」までの対象にも効果を及ぼせる。
【スーパーGPS】
1
周囲のディアボロスが見るあらゆる「地図」に、現在位置を表示する機能が追加される。効果LVが高ければ高い程、より詳細な位置を特定できる。
【活性治癒】
4
周囲が生命力溢れる世界に変わる。通常の生物の回復に必要な時間が「効果LV1ごとに半減」し、24時間内に回復する負傷は一瞬で完治するようになる。
【建造物分解】
3
周囲の建造物が、ディアボロスが望めば1分間に「効果LV×1トン」まで分解され、利用可能な資源に変化するようになる。同意しない人間がいる建造物は分解されない。
【使い魔使役】
1
周囲が、ディアボロスが「効果LV×1体」の通常の動物を使い魔にして操れる世界に変わる。使い魔が見聞きした内容を知り、指示を出す事もできる。
【ハウスキーパー】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」の建物に守護霊を宿らせる。守護霊が宿った建物では、「効果LV日」の間、外部条件に関わらず快適に生活できる。
【建物復元】
1
周囲が破壊を拒む世界となり、ディアボロスから「効果LV×10m半径内」の建造物が破壊されにくくなり、「効果LV日」以内に破壊された建物は家財なども含め破壊される前の状態に戻る。
【通信障害】
3
ディアボロスから「効果LV×1,800m半径内」が、ディアボロスの望まない通信(送受信)及びアルタン・ウルク個体間の遠距離情報伝達が不可能な世界に変わる。
【アイテムポケット】
1
周囲が、ディアボロスが2m×2m×2mまでの物体を収納できる「小さなポケット」を、「効果LV個」だけ所持できる世界に変わる。

効果2

【能力値アップ】LV1 / 【命中アップ】LV4 / 【ダメージアップ】LV10(最大) / 【ガードアップ】LV5 / 【フィニッシュ】LV1 / 【反撃アップ】LV5(最大) / 【アクティベイト】LV2 / 【ラストリベンジ】LV1 / 【先行率アップ】LV1 / 【ドレイン】LV5(最大) / 【アヴォイド】LV3 / 【ダブル】LV3 / 【ロストエナジー】LV2

●マスターより

天木一
 こんにちは天木一です。
 ジェネラル級アークデーモン『死と破滅のハルファス』との決戦シナリオとなります!

 要塞化された品川駅構内の元「水の音広場」にハルファスは立てこもっています。
 ハルファスの子らの撤退と、移動中の護衛の撃破。これらの作戦が上手くいけば、ハルファスとの戦闘に邪魔が入らなくなります。

 このシナリオは、12月10日朝8時30分までに成功しなかった場合、提出中のプレイングの有無に関わらず、「失敗」として完結します。
 なお、このシナリオでは、サポートプレイングは採用されません。

 初のジェネラル級との対決になります。強敵ハルファスを打ち破りディアボロスの力をTOKYOエゼキエル戦争の人々に示しましょう!
118

このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


ロス・ヴェルト
……ふむ、つまり、程程に敵を蹴散らせばいいのだな? あまり、そういった戦いはしたことはないが、やってみるとしよう

まずは敵を拳銃を空に向け、発砲での【挑発】して、敵に俺達が攻め込んできた事を改めて認識させる。

敵が反応してきたら、竜骸剣と人形のマドンナと共に【戦闘知識】で攻撃を凌ぎながら、共に敵の集団へと【突撃】していく。

どうした?その程度の攻撃で俺達を止められると思っているのか?だとしたらーー舐められたものだ


ある程度敵の注意を俺へと引き付け、敵の集団の目前へと辿り着けたら、魔槍を構え、パラドクスを使用する

さあ、舐めた対応への返しだ。教えてやろうーーもう貴様達は刈る側ではなく刈られる側という事を


リコレット・ルナリシア
自身の体力3割減で撤退
味方の指示に従う


「はいっ!ボクは一番槍を貰いたいが為に突貫しますよーっ」

アイテム星の聖剣『少女の祈りシャイン・セイバー』を構えて
『光剣の裁き』によるパラドクスで凄まじき星々の光で凝縮し、敵へと投げつけます。
*シュパパパパ*……っとね!流れ星のように貫くよ!

開幕早々、ディアボロスが派手な一撃をもってやってきましたよっと!
ハルファスの子供たち~~覚悟してくださ~いっ🌟
(にっこり微笑む笑顔v)

【アドリブ連携どなたでも歓迎します】


ルキア・アダマント
カテドラルではもったいぶった態度で撤退されてしまったけど、今度こそハルファスを追い詰めることができたのね。
ジェネラル級を撃破できれば、情勢も大きく変わるはず。
私たちにとってもここが正念場……きっと作戦を成功させなくちゃ。

まずはハルファスの子らの防衛を突破ね。まだこんなにいたのね……。
既に動揺しているみたいだし、確実に撃破するよりは、翻弄してもっと混乱させちゃいましょう。
よぉし、【メーラーデーモン出撃】よ、メリーゴート。
槍で突っついたりするほかに、帽子を取ったり、靴紐を解いたり、ちょっとした嫌がらせをするの。
『踏んだり蹴ったり作戦』よ。

あっ、スカートを捲るのはさすがにダメよ……。


●品川駅侵攻
 品川駅の高輪口方面にパラドクストレインが停車すると、ぎゅうぎゅう詰めの車内から大勢のディアボロス達が姿を見せ、その周辺を防衛するハルファスの子らを発見した。
「カテドラルではもったいぶった態度で撤退されてしまったけど、今度こそハルファスを追い詰めることができたのね」
 ルキア・アダマント(金時計に刻む記憶・g04840)はハルファスの立てこもっている品川駅へと視線を向ける。
「ジェネラル級を撃破できれば、情勢も大きく変わるはず。私たちにとってもここが正念場……きっと作戦を成功させなくちゃ」
 その為にはまず駅を防衛するハルファスの子らを倒さねばと視線を下げた。
「オレたちがディアボロスなんてぶっ殺してやるのに!」
「そうよ! ハルファス様はウチらの力をわかってない!」
「まだこんなにいたのね……」
 そこには大勢の敵が集まり不満を垂れ流してたむろしている姿があった。
「はいっ! ボクに一番槍はお任せ! 突貫しますよーっ」
 大きく手を上げたリコレット・ルナリシア(藍色の君【泣き虫リコレット】・g00260)が元気よく飛び出し、翼を羽ばたかせて跳躍すると〈星の聖剣『少女の祈りシャイン・セイバー』〉を構える。
「リピートオン――――。権能開放します。光剣の裁きよ、来たれ! シャインセイバー!!」
 パラドクス『リピートベイン『光剣の裁き』(リピートベイン・シャインセイバー』を発動し、眩く周囲を照らす強烈な星々の光を凝縮し敵へと投げつけた。
「何だあの光は?」
「こっちに飛んで来る!!」
 慌ててハルファスの子らが身構えようとするが、シュパパパパッと煌く流れ星の如く光が落下して躱す暇も与えずに貫いた。
「がはっ……」
 直撃を受けた者は地に倒れ血が流れ出る。
「げほっ、なんだ今のは!」
「敵襲か!?」
 直撃を免れ衝撃で大地に転がったハルファスの子らが起き上がり訳も分からず周囲を見渡す。
「開幕早々、ディアボロスが派手な一撃をもってやってきましたよっと!」
 そこへ着地したリコレットが勢いを止めずに駆け出して敵の前に飛び出した。
「ハルファスの子供たち~~覚悟してくださ~いっ🌟」
 にっこり微笑む笑顔で星の聖剣を掲げた。
「こ、こいつヤバイ!」
「バカ! 下がるな!!」
 先制攻撃を受け、元より低かった士気が下がったハルファスの子らはその笑顔の圧力に耐えられずに腰が引けた。
「よぉし、メーラーデーモン出撃よ、メリーゴート。槍で突っついたりするほかに、帽子を取ったり、靴紐を解いたり、ちょっとした嫌がらせをするの。『踏んだり蹴ったり作戦』よ」
 その隙を見逃さずルキアは〈羊飼いの杖〉を敵に向けてパラドクス『メーラーデーモン出撃』を発動し、メーラーデーモン『メリーゴート』を突撃させる。
「あっ、スカートを捲るのはさすがにダメよ……」
 その背中に声をかけると、了解とばかりに槍を振った。
「なんだぁ? どこのデーモンだ?」
 その姿を見たハルファスの子らは舐めた態度でメリーゴートをあしらうようにナイフを振るう。しかしナイフは容易く槍に弾かれ、逆に槍で足を突かれた。
「ぎゃあっ!!」
「このチビデーモンが!」
 ハルファスの子らがメリーゴートに襲い掛かると、ちょこまかと逃げ回り、その合間に帽子を槍でひょいっと奪い掲げて挑発する。
「このチビッ!」
 怒ったハルファスの子が追いかけようとすると、足が絡まって転び顔から地面に衝突した。
「べぎゃっ! なんで……?」
 足元を見ればいつの間にか靴紐が解けている。敵を翻弄するメリーゴートがちらりとどんなもんだと自慢げな顔をルキアに向ける。
「まさに踏んだり蹴ったりね。これで士気がもっと下がるはずよ」
 敵の鬱憤が溜まっていく様子にルキアはよくできましたと頷いた。
「なんなんだよ! 今日は厄日だ!」
 転んだハルファスの子が顔を上げると、リコレットが剣を持って眼前に立っていた
「一人で勝手に転ぶなんてお間抜けさんですね~」
「ひぃいいいいいい!!!」
 まるでホラー映画の殺人鬼のように、剣を振り上げるとハルファスの子は慌てて逃げ出した。
「逃げるな! こっちの方が数は上なんだぞ!」
 まだ戦意を残すハルファスの子らは何とか踏み止まり態勢を立て直す。
「……ふむ、つまり、程程に敵を蹴散らせばいいのだな? あまり、そういった戦いはしたことはないが、やってみるとしよう」
 ロス・ヴェルト(針を動かす者・g00100)は慣れてはいないが、熟してみせようと敵の前に姿を現す。
「なんだジジイ! 近づくんじゃあねぇ!!」
「来るなっつってんだろう!」
 ナイフを構えたハルファスの子らが近づかせないように威嚇した。だがナイフを持つ手が震えそれが虚勢だと容易く見破れる。不意の襲撃にすっかり戦う気力が削られ、逃げ腰となって怯えていた。
「埒が明かんな」
 ロスは大型回転式拳銃〈タイムギアストッパー〉を空に向けて発砲する。
「う、うわぁああああ!!」
 その音に反応して堰を切ったようにハルファスの子らが襲い掛かって来た。
「既に戦いは始まっている。お前達には覚悟が足りん」
 迎撃せんとロスが〈竜骸剣【Anti-tusks】〉を振るってナイフを弾き飛ばし、〈【万年美人】人形のマドンナ〉が拳銃で脚を撃って敵の動きを止めた。
「なっ! ジジイのくせに!」
「こいつもやりやがる!!」
 ディアボロスの誰も彼もが自分達より強いという事実にハルファスの子らは驚愕する。
「どうした? その程度の攻撃で俺達を止められると思っているのか? だとしたら――舐められたものだ」
 敵の足が止まると、今度はロスが前に出て反撃に移る。竜骸剣を横薙ぎに振るうと、ナイフで受けようとしたハルファスの子が吹き飛ばされる。
「強い! 全力でいくぞ!」
「クソったれ! やってやるよ!」
 ハルファスの子らが身体能力を爆発的に向上させてナイフを握った。それを見たロスは剣を地面に突き立て〈滅竜魔槍【PenetrateHeart】〉に持ち替える。
「さあ、舐めた対応への返しだ。教えてやろう――もう貴様達は刈る側ではなく刈られる側という事を」
 敵の突進に合わせてパラドクス『挟波一閃』を使い、長く持った槍を払い穂先に溜めた闘気を解き放ち衝撃波を放つ。
「ぶぉっ」
 突風を受けたように顔を歪ませハルファスの子らの動きが止まる。すると衝撃波を追って間合いを詰めたロスが通り抜けて背後に回り、反転すると同時に再度槍を薙ぎ払い衝撃波を叩き込み一人で挟撃するようにぶつけた。
「ぶべぇっ……」
 ハルファスの子らは成す術もなく蛙が潰れたような声を上げ倒れ伏した。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【通信障害】LV1が発生!
【活性治癒】LV1が発生!
【ハウスキーパー】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
【ドレイン】LV1が発生!
【ダブル】LV1が発生!

エヴァ・フルトクヴィスト
なるほど、東京タワーはブラフだったのですね。
慎重さは認めますが。
ディアボロスに一度追い詰められたのに、意外に学んでいませんね。
私達ディアボロスは可能性を逃さないという事を。
だからこそ、私達はここにいる。
そして、ハルファスの思惑を超えた動きで追い詰める事が出来ました。
この機会逃さず討ち果たし反撃の狼煙としましょう!

ハルファスの子らには動きを観察しつつ、光学迷彩で攪乱。
トンと杖を軽く突きつつ殺気を込めます。

貴方は今、私がパラドクスを使えば深手、もしくは死んでいました。
忠誠心は結構ですが。
時間稼ぎの壁にしか思っていない悪魔に力を貸す愚の骨頂になりますか?
死の恐怖とお話合いでこちらの利を呼びましょう!


「なるほど、東京タワーはブラフだったのですね」
 エヴァ・フルトクヴィスト(星鏡のヴォルヴァ・g01561)は品川駅に立てこもるハルファスの動きに納得する。
「慎重さは認めますが。ディアボロスに一度追い詰められたのに、意外に学んでいませんね。私達ディアボロスは可能性を逃さないという事を」
 復讐の炎が胸の内で猛る限り、ディアボロスに諦めるという言葉は存在しないのだ。
「だからこそ、私達はここにいる。そして、ハルファスの思惑を超えた動きで追い詰める事が出来ました。この機会逃さず討ち果たし反撃の狼煙としましょう!」
 味方の士気を上げる言葉と共にエヴァは【光学迷彩】で姿を隠し動き出す。そして仲間が派手に戦っている隙に敵の背後に回り込んだ。
「クソッ! どうしてだ! オレたちは人間を超える力を手にしたはずなのに!」
「まだだ!! 諦めてたまるか!」
 悔しがるハルファスの子らは何とか一矢報いようとこちらを攻撃してくるディアボロス達を睨みつける。だがその背中をトンと軽く突かれ背筋がぞっとするような殺気を浴びせられた。
「なっ!?」
「いつの間に?」
 ハルファスの子の息が詰まる。その隣の子も遅れて気付き慌てて振り向いた。そこには杖を突きつけるエヴァの姿があった。
「貴方は今、私がパラドクスを使えば深手、もしくは死んでいました」
 実際に無防備な背後からパラドクスを受ける姿を想像してハルファスの子が顔を青くする。
「忠誠心は結構ですが。時間稼ぎの壁にしか思っていない悪魔に力を貸す愚の骨頂になりますか?」
「そんなこと! あるはずがない……ハルファス様はきっと!」
「だけどさ、こいつの言う事もわかるかも。ウチらがこんなにやられてるのに、ハルファス様は一声もかけてくれないよね……」
「それは……」
 自分達は命を張ってハルファスの為に戦っているのに、相手からは何一つ反応がない。その状況にハルファスの子らは疑心を抱く。
「だけどディアボロスを倒せばきっと!」
 ハルファスの子が勇気を振り絞って振り返る。しかしそこには既にエヴァの姿はなかった。
「倒せば……きっと……」
 生まれた疑心を消す事が出来ず、その不安は周りの仲間にもゆっくりと毒のように伝播していく……。
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【光学迷彩】LV1が発生!
効果2【ダブル】がLV2になった!

飛鳥・遊里
最初に警告しとくぞ。悪いことは言わないからさっさと引け。ガキの遊びの時間は終わりだ

可変装甲バイク【ギガント】に
乗って、ハルファスの子らの真っ只中に突撃、奴等の陣形をひっかき回す。ある程度乱れたら、コキュートス・キャノンをモード3で起動。凍結弾機雷を広範囲に散布しつつ走行する。散布するときは、奴等が撤退しやすいルートだけは意図的に散布せずにおく。

凍結弾機雷の結界に触れない限りは問題ないが、それでも警告を無視して向かってくる奴は氷漬けになってもらう。コキュートスの名は伊達じゃない

どうせ言葉だけで大人しく引き下がる奴ばっかりじゃないだろう。わからず屋は、俺達の力をその身を持って知ってもらおう


桜之宮・春風
ふふ、8月の決戦は負けましたけどやっぱりなんとかなるもんですね
快進撃の一歩目、頑張っちゃいますよ☆

さてさて、撤退させるのが目的なら正面から堂々と、ですかね
敵の攻撃をねじ伏せてこっちの強さを見せつけてあげましょー

パラドクスは桜神宿しを使用で
身体強化して一人一人相手取りまーす

強さを見せつけるパフォーマンスとしてー
駅の看板とかをもぎ取って武器にしたり
敵の攻撃と真正面から打ち合って勝利してあげますよ☆

ふふ、どうしました? 
こーんな小さな女の子に怖じ気づくぐらいだから放置されてるんじゃないんですか?

なーんて、怒ってる人には挑発も交えながらですね
向かってきたら怯えてたり不安な人に見せつけるように倒しますよ


佐藤・大輝
【ジュネス】
うーわ……分かりやすい捨て駒ってヤツ?
ま、同情する気なんてねーけどな。

バールのようなものを片手に【ストリートストライク】でめちゃくちゃ暴れちゃうぜ!
そのへんに転がってる空き缶を【投擲】したり【地形の利用】で助走つけて勢いつけたりしながら、フルスイングでボッコボコだ!
「必殺!えーと……スーパー最強撃?!なんてな☆」
結人センパイの支援も受けながら、確実に各個撃破していくぜ。

敵の攻撃はマトモに食らったらヤバそーだな……
基本力任せっぽいし、イチバチで左右どっちかに避ければ何とかなるかな?【強運の加護】サマ、よろしく頼むよ!

死なない程度のとこで撤退
「センパイ、俺もー限界かも」


伊藤・結人
【ジュネス】
今回は大勢の復讐者がパラドクストレインで来ている
敵の士気は低く手の内もわかっているのでやや強気にいこうじゃないか
「それでも基本的には『いのちをだいじに』だ」
目的は時間を稼ぎつつ可能な限り敵の数を減らす防衛戦
高い打点からの青龍水計で飛行する敵を叩き落としつつ
足場を水浸しにして身動きの取り難い戦場を作ることで大輝君を援護する
後方軍師面をしながら銃型のガジェットウェポンで射撃しつつ
敵に接近されそうになったら膨大な水を降らせて妨害する
ははは、我が軍は無敵ではないか
と思っていたら大輝君が勝手に撤退を始める
「待ち給え。先輩に殿をやらせるもんじゃあないよ」
僕もリスポンは怖いので即撤退を判断する


山本・一郎
殺すつもりで斬るのは簡単だ。向かって来る奴だけ斬りゃいい。
殺さないように斬るのも簡単だ。逃げる奴だけ斬りゃいい。

言葉での威嚇ってぇのは面倒でよぅ。俺は戦闘側に回らせてもらうぜ。
やる事は簡単。残酷に、惨たらしく、良い子が見たら吐かずにはいられねぇトラウマ物のZ指定だ。

ま、あんま数減らしちゃいけねぇみたいだからよぅ。
最初の2、3人を手足バラバラにして首斬って、後は向かって来る奴だけにしとくかねぇ。
逃げる奴らは背中から死なないように追い打ち。
できるだけおっかねぇフリしとくかね。

ほーら、鬼だ鬼だ鬼ごっこだ。逃げろ逃げろクソガキども。
捕まっちまったらオシマイだ。死にたくなかったら叫んで慌てて逃げ回れや!


リップ・ハップ
狩りつくすのはNG?
ふーん。ま、そゆ作戦ならお行儀よく乗っかんぜ
大物獲りを不意にしちゃ意味ねいしな

威勢がいーのは結構だけど、んなちゃちなもんで私をどうこう出来ると思うなよ
向けられた武器目掛け、纏めて伯爵で一閃
力任せの弾き落とし、武器とこいつらとを【両断】してやんよ
力量の差を見せちゃる

仕上げは【Repress・Hapless】、恐怖の暗示
恐れろ。慄け。お前らの終わりが来たぞ

とりま一体はざっくり、あとはちこっとな
メッセンジャーが要んだろ。恐怖を伝播させる

あとは徹底的に追い立てる
このひと時はリップちゃん、狩人じゃなくて猟犬だ
わおんわおーん。わはは


「最初に警告しとくぞ。悪いことは言わないからさっさと引け。ガキの遊びの時間は終わりだ」
「うっせぇ! オレらが無視されてるのはテメェらディアボロスのせいだ!」
「いらねぇ世話なんだよおっさん!!」
 飛鳥・遊里(リサイクラー・g00512)が警告を発すると、ハルファスの子らは口汚く罵り返した。
「やはり口で言っても無駄か。なら実力行使だ」
 〈可変装甲バイク[ギガント]〉に乗り込むと、アクセル全開で敵陣に突撃して走り回る。
「うわっ」
「あぶねぇだろうが!」
 それを避けようと集団が割れ、ハルファスの子らの陣形がひっかき回された。
「そろそろ頃合いか……バーストセレクター、モード3!」
 十分に陣を乱したところで遊里がパラドクス『コキュートス・キャノン』を起動し、凍結弾機雷を走りながら広範囲に散布した。そして駅から離れ撤退するルートには意図的に散布を避ける。
「何だよこれ?」
 空中の浮かぶ小規模な結界を張る機雷を見てハルファスの子らは無造作に近づく。
「動くな。凍結弾機雷の結界に触れれば命の保証はしない」
 改めて遊里が警告を繰り返す。
「けっバカにしやがって!」
「オレたちがこの程度でビビるとでも――」
 舐め切ったハルファスの子らが無造作に結界に触れると、冷気が纏わりつき一瞬にして氷漬けになっていった。
「わからず屋は、俺達の力をその身を持って知ってもらおう。コキュートスの名は伊達じゃないことを」
 ハルファスの子らの氷像が並び、コキュートスの光景を地上に生み出した。
「ふふ、前の決戦は負けましたけどやっぱりなんとかなるもんですね」
 桜之宮・春風(明日も春の風が吹く・g00839)は今度こそ勝利を手に入れようと意気込んでいた。
「快進撃の一歩目、頑張っちゃいますよ☆」
 そして正面から堂々と陣を乱された敵の前に姿を見せる。
「一人だぞ! 完全にこっちを舐めてやがる!」
「ぶっ殺して後悔させてやれ!」
 その余裕の態度の腹を立てたハルファスの子らは身体能力を高め、手にしたナイフに殺意を込めて駆け出した。
「正面からねじ伏せて、こっちの強さを見せつけてあげましょー」
 普段と変わらぬ自然体の春風はパラドクス『万一身流『桜神宿し』』を使い、気と魔力を組み合わせて体に流し身体を強化する。そしてそこらに置いてあった看板を持ち上げると武器にして、敵の振るうナイフを弾き返した。
「なん!?」
「看板だと!! ふっざけるなぁ!!」
 激高したハルファスの子らが何度もナイフを振るうが、真正面から春風は看板で打ち合い敵の手を叩く。
「どうして! ナイフが当たらない!!」
 ハルファスの子らの攻撃が一向に当たらず、それどころか何度も手を叩かれて痺れた手からナイフを取り落としてしまった。
「なんなんだよこいつは!?」
 慌ててナイフを拾いながら、敵わないとその顔に恐怖が浮かぶ。
「ふふ、どうしました? こーんな小さな女の子に怖じ気づくぐらいだから放置されてるんじゃないんですか?」
 笑みを浮かべた春風が挑発すると、ハルファスの子の顔が朱に染まる。
「絶対に殺してやる!!」
 がむしゃらにナイフを振るうが、余計に隙が大きくなり春風が手玉に取って足を引っ掛けて転ばせ、看板を頭に叩きつけて意識を奪った。
「どうなってんだ、相手になってねぇぞ」
「こんな強ぇヤツにどうしろってんだよ!」
 そんな一方的な戦いを見ていたハルファスの子らは、無理だと悟って後退していった。

「今回は大勢の復讐者がパラドクストレインで来ている。敵の士気は低く手の内もわかっているのでやや強気にいこうじゃないか」
 伊藤・結人(智の探究者・g00458)は周りの頼もしい大勢の味方を見渡し、これなら少々の無理もできると下がる敵を追い詰めるように前に出た。
「それでも基本的には『いのちをだいじに』だ」
 だからといって安全マージンはしっかりと取るように注意し、敵の数を減らし仲間を守る防衛戦を始める。
「うーわ……分かりやすい捨て駒ってヤツ? ま、同情する気なんてねーけどな」
 佐藤・大輝(るみぷら団🍑🔔部・g00873)は先に戦った連中よりも士気の落ちたハルファスの子らの集団を見て、完全に捨て駒扱いされているなと判断する。
「まだまだ暴れ足りないと思ってたんだよね。めちゃくちゃ暴れちゃうぜ!」
 バールのようなものを片手に飛び出した大輝は、パラドクス『ストリートストライク』を発動してそこらに転がっている空き缶を拾い上げ投げつける。
「ぐわぁっ!」
「誰だ缶なんて投げたヤツは!」
 顔面に直撃を喰らった仲間が尻餅をつき、ハルファスの子らが振り返って大輝へと視線を向けた。
「それは俺だ!」
 堂々と返事をした大輝がバールのようなものをフルスイングし、顔面を捉えるとぷぎゃっと悲鳴を上げてハルファスの子の体が地面に転がった。
「必殺! えーと……スーパー最強撃?! なんてな☆」
 ぱっと思い浮かんだ適当な名前を付けてやることは、倒れた敵や近くの敵にバールのようなものでボッコボコに殴りつけることだった。
「や、やめっ」
「お前、こんなことしてどうなるかわかって――」
 ハルファスの子らが何やら言っているが、殴るのに夢中になった大輝は大人しくなるまで殴り続けた。
「好き勝手やりやがって!」
「クソが、上から行くぞ!」
 ハルファスの子らが飛び上がって不意を突くつもりで大輝に接近する。
「地上の敵は大輝君が相手をするなら、こちらは空の敵を相手取ろう」
 結人は上を見上げ、翼を広げて頭上から襲い掛かろうとする敵に向けパラドクス『青龍水計』を使い。突如として膨大な流水を空に出現させ、ハルファスの子らを呑み込んで地上に押し流した。
「ぶはっ!」
「げほげほっ……何で空にいきなり水が?」
 撃墜され濡れネズミになったハルファスの子らが溺れたように咳き込む。
「結人センパイナイス!」
 そこへ大輝がバールのようなもので容赦なく殴りつけて意識を飛ばした。
「この野郎!!」
 ふらつきながらも立ち上がったハルファスの子が限界を超える力で殴り掛かる。
「マトモに食らったらヤバそーだな……基本力任せっぽいし、イチバチで左右どっちかに避ければ何とかなるかな? 強運の加護サマ、よろしく頼むよ!」
 大輝は運頼みで左に跳んで避ける。すると大きく空ぶったハルファスの子が水浸しの地面に足を滑らせて転んだ。そこに大輝が攻撃を叩き込む。
「ははは、我が軍は無敵ではないか」
 結人は仲間達が敵を倒していくのを見て、余裕の態度を取っていた。
「センパイ、俺もー限界かも」
 そこへ体力配分を考えずに張り切り過ぎた大輝がバテたと肩で息をして、もう無理と後ろに下がる。
「待ち給え。先輩に殿をやらせるもんじゃあないよ」
 結人も即撤退を判断して慌てて後を追った。

「下がってくぞ!」
「チャンスじゃん! 追おうぜ!」
 それを見たハルファスの子らが前に出ようとするが、それを遮るように人影が現れた。
「殺すつもりで斬るのは簡単だ。向かって来る奴だけ斬りゃいい」
 山本・一郎(呪喰い・g04252)は散歩でもするようにふらりと戦場に足を踏み入れた。
「殺さないように斬るのも簡単だ。逃げる奴だけ斬りゃいい」
 妖刀〈鳳閃冥雅〉を抜いて殺気を飛ばすと、ハルファスの子らがビクリと身体を震わせた。
「おっさん! そんな刀持ってるからってイキってんじゃねぇ!」
 ビビッてるのを誤魔化すように、ハルファスの子が怒声を発してナイフを構えた。
「言葉での威嚇ってぇのは面倒でよぅ。俺は戦闘側に回らせてもらうぜ。やる事は簡単。残酷に、惨たらしく、良い子が見たら吐かずにはいられねぇトラウマ物のZ指定だ」
 一郎が無造作に踏み込むと、パラドクス『山本流・呪喰い』を放つ。妖刀の呪詛を己が身に取り込み、力に変えると袈裟斬りに刃を振り抜く。ハルファスの子がナイフで受けようとするが、そのナイフごと体を断ち切った。
「はぇっ?」
 何が起きたのか理解する前に、驚いた顔のまま体が斜めにずれ落ちる。だがそれすらも許さず、刀を返した一郎は首を刎ね、手足もバラバラに切り刻んだ。
「ひでぇ!!」
「そ、そこまでするか!?」
 容赦ない斬殺を見たハルファスの子らが顔をしかめ、惨たらしい死体から目を逸らした。
「おい、殺し合いの場で目を逸らす奴があるかよ」
 そんなハルファスの子の隙を突き、一郎はもう一人同じように切り刻んで手早く解体してしまった。そして血の滴る刀の切っ先を次の敵に向ける。
「ほーら、鬼だ鬼だ鬼ごっこだ。逃げろ逃げろクソガキども。捕まっちまったらオシマイだ。死にたくなかったら叫んで慌てて逃げ回れや!」
 脅しつけて口の端をつり上げ、人斬りの凄惨な笑みを見せた。
「お、鬼だ!!」
「勝てるわけがねぇ!」
 その悪鬼の如き所業にハルファスの子が悲鳴を上げて逃げ出した。
「狩りつくすのはNG?」
 リップ・ハップ(Reaper Harper・g00122)が皆が加減しながら戦っているのを見て状況を理解する。
「ふーん。ま、そゆ作戦ならお行儀よく乗っかんぜ。大物獲りを不意にしちゃ意味ねいしな」
 それならほどほどに叩きのめしてやろうと、どんどん後退していく敵陣へと近づく。
「何だコラ! そんなマスクしてても怖くねぇぞ!」
「ディアボロスがなんだ! こっちはハルファス様から力を貰ったんだぞ!」
 威勢よくハルファスの子らが取り囲み、威嚇してナイフを向けた。
「威勢がいーのは結構だけど、んなちゃちなもんで私をどうこう出来ると思うなよ」
 リップは大鎌〈伯爵〉を横一閃し、纏めてナイフごと手や腕を切断した。
「ぎゃあ! オレの手がっ!!」
「血が! 血が止まらねぇ!」
 カランカランとナイフが地面を転がり、ハルファスの子らは痛みに戦いどころではなくなり腕を抱える。
「こ、こいつ強ぇぞ!」
 その力量の差を目にしたハルファスの子らが緊張を高めて震える手でナイフを構えた。
「恐れろ。慄け。お前らの終わりが来たぞ」
 リップはその怯える心の隙間を突くようにパラドクス『Repress・Hapless(リプレス・ハプレス)』を発動しながら大鎌を振るってハルファスの子を一人両断する。さらに近くのものにも手傷を与えた。
「ひっ」
 恐怖の暗示によって精神が斬られて動きを止め、殺された仲間が自分の未来の姿に映って凝視する。
「次は誰だ?」
「う、うわぁああああ!」
「殺される!!」
 リップが目を細めて笑みを見せると、恐怖が伝播してハルファスの子らは逃げ出した。
「このひと時はリップちゃん、狩人じゃなくて猟犬だ。わおんわおーん。わはは」
「来るな! 来るなぁああ!!」
 楽しそうにリップは逃げるハルファスの子らを追いかけ、メッセンジャーとなった子らは恐怖と混乱を広げていった。
 ディアボロス達は加減をして敵死者を少なくし、敵陣を搔き乱して士気を大きく下げることに成功した。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​
効果1【冷気の支配者】LV1が発生!
【活性治癒】がLV2になった!
【強運の加護】LV1が発生!
【水源】LV1が発生!
【腐食】LV2が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!
【ドレイン】がLV2になった!
【アヴォイド】LV1が発生!
【反撃アップ】がLV2になった!
【ダメージアップ】LV2が発生!

サティニフィア・ネイバーライト
目的
子らが全滅する前に撤退させる

目標
内部に紛れ扇動し半数以上を撤退させる

心情
漸くここまで来たな
これで過去と訣別出来る、何て虫のイイ話は言わねぇぜ
だけど、アタシが前に進む為には必要な事なんだ
必ず終わらせる…
仲間を信じて自分にやれる事をやり切れば…きっとうまくいくはずだ

行動
戦いが始まったら足音を殺し剣戟の音に紛れ子らの中に紛れる
アタシとアイツらは根っこは同じ、中に入るなら適任だろうさ
戦いが進み子らが押され始めたら行動開始だぜ
仲間の流す偽情報に乗っかり大声で叫び動揺と攪乱を狙うぜ


ヤバいぞこのままじゃちまちま削られ二の舞だ!

集まって戦わねぇと全滅だ!

ハルファス様のトコまで戻って態勢整えて迎え撃とうぜ!


冰室・冷桜
とりま、アイツらを適当に駅の方に逃がせば良いわけね
ハルファスの子たちとこっちの戦況を観察しつつ、敵さんらの中に混乱したり、及び腰になっているヤツらが出てきた辺りでこっちも細工しましょ

あんだけ混乱してりゃ、敵も味方も分からんでしょうよ
物影で姿を隠しながら敵の行動を誘導するような声を叫んで聞かせてやりましょ

「こっちも敵でいっぱいだ!」「あっちには逃げられない!」「ハルファス様の傍が一番安全だ!」

てな具合m一人二人とあちこちで行動しだせば後はもうドミノ倒しでしょ
元からそこまで戦意は高くねーだろうし
ついでに【召喚】しただいふくに【通信障害】させて指示を仰いだり、真偽を確かめたりできねーようにさせるわ


カズネ・ヤーセル
この前もハルファスの子らと戦ったけど…そこでは助けられなかったから。
この子たちが聞いてくれるなら、ちゃんと引いてほしいな。

ねえ、聞いて!
あんなハト頭の支配なんて必要ないよ!
キミたちも「自由」を目指して戦ったことあるでしょ!
そんなとこにいても何もならないよ!

大天使も、アークデーモンも、どっちもロクでもないやつなのは知ってるから…キミ達も知ってるはずだからここは退いて!

胸の傷を無意識に抑えながら、説得してみるよ。
場合によってはエグマリヌの加減した水弾で意識こっちに向けつつ。
ひとりでも助かってくれるといいな。
ハルファスは後でぶん殴ってやる。


一里塚・燐寧
「分かったでしょー
ハルファスにとってのきみたちって替えの効く駒だよぉ
だからって容赦する気はないんだけどー
この乱戦の中なら逃げる子は見逃しちゃうかもねぇ」

武器を振りかざして威迫しながら言うよぉ
それからこう続けよー

「ま、元を正せばきみたちが酷い目に遭ってるのって
アークデーモンのせいなわけだしー
これからはあいつらに八つ当たりして生きてくのもいいんじゃない?」

彼らの中から一人でも
いつか復讐者になる子が生まれたら儲け物だけど
そんな期待はしてないよぉ
でも現地協力者の復讐者がいたらロマンあるよねぇ

もし子らがもう全滅してたら
【通信障害】を起こしながら敵陣に押し入って
攪乱を狙うよぉ

アレンジ共闘大歓迎。よろしくー


不義・無二
『威圧して脅迫する』ねェ…
物理的な暴力はせず精神的な暴力なら、サグいラップが一番だろ?
そんなら俺の
【FREESTYLE PARADOX】
でブチ上がっていきナ…!

【FREESTYLE PARADOX】で不意打ち爆音ビートを轟かせる
注目を浴びた所で、相棒のワイヤレスマイクロフォンを持ってShow time
FLOORに数人捕らえ、
【高速詠唱】のバチバチのリリックをハルファスの子らに食らわす
「ハルファスの子らに爆発音ボカン!着々と怖いぜ虐殺の様だ 活躍は終わりだサクサクお帰りナ!」
ボカンの時に耳ブッ壊すような轟音響かすぜ
まあこれで堪らず撤退してくダロ…

アドリブ・連携大歓迎
たまに語尾にカタカナ混じり


「漸くここまで来たな。これで過去と訣別出来る、何て虫のイイ話は言わねぇぜ」
 サティニフィア・ネイバーライト(スゴ腕情報屋・g00008)は過去の因縁を思い出し、決着の時が近いとハルファスの居る駅を見る。
「だけど、アタシが前に進む為には必要な事なんだ。必ず終わらせる……」
 ここで因縁を必ず終わらせてみせると決意して足を踏み出した。
「仲間を信じて自分にやれる事をやり切れば……きっとうまくいくはずだ」
 ここに居るのは自分一人ではない。頼もしい仲間達も共に戦っているのだと思うと勇気が湧き上がった。
「アタシとアイツらは根っこは同じ、中に入るなら適任だろうさ」
 そしてサティニフィアはこっそりと足音を殺し剣戟の音に紛れて、敵陣の中に紛れ込んだ。
「この前もハルファスの子らと戦ったけど……そこでは助けられなかったから」
 カズネ・ヤーセル(宝飾ビハイル・g03152)は戦意を失いつつあるハルファスの子らを見渡す。
「この子たちが聞いてくれるなら、ちゃんと引いてほしいな」
 倒さずともよい方法があるかもしれないと、一縷の望みに賭けて声を張り上げた。
「ねえ、聞いて!」
「ああん?」
「ディアボロスか?」
 大きな声に疲れ切った顔のハルファスの子らが何だと怪訝な顔を向けた。
「あんなハト頭の支配なんて必要ないよ! キミたちも「自由」を目指して戦ったことあるでしょ! そんなとこにいても何もならないよ!」
 かつて人間であった時のことを思い出させるように、カズネは自由を強調して語りかける。
「自由? オレたちはハルファス様から力を得て自由になったんだ!」
「そうだ! 力があれば自由になれるんだ!!」
 説得しようとするカズネに、無力だった頃を思い出したハルファスの子らが言い返す。
「キミたちのどこに自由があるの! 命令されるままに死ぬしかない。そこに自由なんて存在しない!」
 カズネは胸の傷を無意識に抑えながら説得を続ける。
「大天使も、アークデーモンも、どっちもロクでもないやつなのは知ってるから……キミ達も知ってるはずだからここは退いて!」
 嘘偽りのない心からの叫び。それがハルファスの子らの心に響く。
「……確かにオレたちは今も自由なんかじゃないのかも」
「こうして戦わさせられてるだけで、誰もまともに声をかけてこねぇしな……」
 溜まった不満が腹の中で重くなり、戦いを止めるハルファスの子らが現れだした。
「とりま、アイツらを適当に駅の方に逃がせば良いわけね」
 冰室・冷桜(ヒートビート・g00730)がそれくらいなら楽しょーと細工に動き出す。
「あんだけ混乱してりゃ、敵も味方も分からんでしょうよ」
 敵陣を見れば、ディアボロスの攻勢で散々引っ掻き回されバラバラになっていた。そこへ紛れ込むようにこっそりと冷桜は近づく。
「どこかで態勢を立て直さねぇとムリだ!」
「こっちも敵でいっぱいだ!」
 ハルファスの子らがディアボロスから逃げるように移動しようとすると、その行く手から冷桜の声が響いた。
「ちっ、じゃあ向こうへ!」
「あっちには逃げられない!」
 ハルファスの子が違う方向を指さすと、それも即座に冷桜が否定する。
「ヤバいぞこのままじゃちまちま削られ二の舞だ!」
 敵に紛れていたサティニフィアもタイミングよく不安を煽るように声を張り上げた。
「集まって戦わねぇと全滅だ!」
 続けざまに悲壮な声で叫び、その恐怖が既にこれは負け戦だとハルファスの子らに思い知らせた。
「じゃあどうすりゃいいんだよ!?」
 泣きそうな顔のハルファスの子らが迷うように視線をあちこちに向けて救いを求める。
「ハルファス様の傍が一番安全だ!」
 冷桜の言葉にハルファスの子らの視線が一斉に駅に向かった。
「そうだ! ハルファス様のトコまで戻って態勢整えて迎え撃とうぜ!」
 止めとばかりに縋るべき相手の名前を出し、サティニフィアはハルファスの子らの戦意を奪い去った。
「要塞化した駅なら!」
「ハルファス様を直接守るのもいいんじゃあないか?」
 ハルファスの子の一人がそれがいいと、じりじりと下がり脱兎の如く逃げ出した。
「おい! 待て! 連絡を入れてから……」
 連絡を取ろうとする者もいたが、通信が繋がらずその間にも仲間達が逃げて行く。
「オ、オレもいく!」
 通信機を捨てたハルファスの子も逃亡を始め、戦線が完全に崩壊した。
「上手くいったぜ」
 その場に残ったサティニフィアがハルファスの子らの背中を見送る。
「一人二人と心が崩れたら後はドミノ倒しでしょ」
 同じく扇動していた冷桜が物陰から姿を現す。
「だいふくもお疲れー」
 そして【通信障害】を任せていたメーラーデーモン『だいふく』を褒めた。

「ハルファス様! ハルファス様! 助けてください! こちらの部隊が全滅しそうです!」
「あなたの子であるオレたちを助けてください!」
 祈るように残り少なくなったハルファスの子らが声を上げる。だがそれに反応するものは誰もいない……。
「分かったでしょー。ハルファスにとってのきみたちって替えの効く駒だよぉ」
 そこへ一里塚・燐寧(粉骨砕身リビングデッド・g04979)が憐れみの混ざった声をかけた。
「だからって容赦する気はないんだけどー。この乱戦の中なら逃げる子は見逃しちゃうかもねぇ」
 当たれば骨が簡単に粉砕されそうな竜の堅い骨から作った〈撃砕の重骨剣〉を振りかざして燐寧は敵を威圧する。
「で、デケェ……」
 既に士気が落ちきっているハルファスの子らは後ずさる。
「ま、元を正せばきみたちが酷い目に遭ってるのって、アークデーモンのせいなわけだしー。これからはあいつらに八つ当たりして生きてくのもいいんじゃない?」
 恨みを同じアークデーモンにぶつけさせるように誘導する言葉を続けた。
「悪いのは他のアークデーモン……」
「そうだよ、オレたちは悪くないはずだ。アークデーモンになってここを守れって最初の命令を受けただけなんだぜ? それから他の命令はなんにも受けてねぇどころか、なんの声もかけられてねぇ」
 ハルファスの子らが不平不満を垂れ流し始める。
(「彼らの中から一人でもいつか復讐者になる子が生まれたら儲け物だけど、そんな期待はしてないよぉ。でも現地協力者の復讐者がいたらロマンあるよねぇ)」
 頭の片隅でそんなことを考えつつ、燐寧はゆっくりと重骨剣を振り下ろす。
「うわっ」
 慌ててハルファスの子らが飛び退くと、地面が粉砕されアスファルトが飛び散る。それが当たったらと思うと顔を青くしてハルファスの子らは背を向けた。
「もう命令なんて知ったことか!」
「そうだ! 優遇されてる他の奴が守ればいい!」
 完全に駅を守る気を失ったハルファスの子らが慌てて逃げ出した。
「成功したみたいだよぉ、残ってるのはー……あとちょっとだけみたいだねぇ」
 燐寧が周囲を見渡すと、殆どのハルファスの子らが逃げ去り残るはほんの数名だけとなっていた。
「まだだ! まだ負けてねぇ!」
「そうだ! オレたちが残ってれば絶対にハルファス様から増援がくるはずだ!」
 意固地になって残った少数のハルファスの子らが、ディアボロスを通さないとナイフを構える。
「『威圧して脅迫する』ねェ……物理的な暴力はせず精神的な暴力なら、サグいラップが一番だろ?」
 ニヤリと笑みを浮かべた不義・無二(予言の鳥・g01986)は、〈ワイヤレスマイクロフォン〉を手にする。
「そんなら俺の【FREESTYLE PARADOX】でブチ上がっていきナ……!」
 空気を振るわせ大地を叩く。そんな爆音ビートが轟く。
「な!?」
「なんだこの音! うるさい!!」
 周りの声も聴こえなくなるような爆音に、ハルファスの子らの視線が無二に集まる。
「さあ、Show timeダ!」
 注目を浴びると無二は大きく息を吸い、パラドクス『FREESTYLE PARADOX』の熱唱を始めた。
「Ai yo,血を吐く様な韻を吐くぞ広まるShow Idola Crow――」
 爆音に乗せてラップが響き、臓物に響く爆音ビートがFLOORと呼ばれる音の結界を作り出す。
「ハルファスの子らに爆発音ボカン! 着々と怖いぜ虐殺の様だ。活躍は終わりだサクサクお帰りナ!」
「なにがっうげっ」
「耳、耳が聞こえない……」
 身体を揺らし、高速の即興リリックを放ってバチバチのパンチラインがハルファスの子らの鼓膜を破り耳をブッ壊した。ハルファスの子らは耳から血を流し、ふらふらと彷徨い歩く。
「俺のラップを楽しんでもらえたみたいだな。ここは俺のstage! 残ってる客がいるならまだまだencoreを続けるゼ!」
「誰かあの歌を止め……うぅあ、耳が!」
「逃げろ、音の届かない場所まで!」
 無二はさらにラップを歌い上げ、最後のハルファスの子らも耳を破壊され這う這うの体で撤退していった。
「誰もいなくなりやがった。ハルファスの元に行くチャンスだぜ」
 周囲を確認したサティニフィアの言葉に皆が頷き、決戦の時は近いと気を引き締めてディアボロス達は駅に向かう――。

「おい! どこにいくつもりだ! 持ち場を離れるな!」
「うるせぇ!!」
 全力で逃げるハルファスの子らを見て他の場所の防衛に当たっているクロノヴェーダ達が声をかけるが、それを無視してハルファスの子らが逃走していく。
「お前達は駅に入る許可が出ていない! 防衛に戻れ!」
「知るか! お前らがやればいいだけだろ!」
「そうだそうだ!! こき使われて使い捨てにされてたまるかよ!」
 さらに駅に入ろうとするハルファスの子らを止めようと、押合い圧し合いの大混乱が巻き起こる。
 高輪口方面を守っていたハルファスの子らが撤退した混乱に乗じ、ぽっかりと開いた防衛網を素通りしてディアボロス達は駅内へと侵入を果たした。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【モブオーラ】LV1が発生!
【通信障害】がLV3になった!
【水源】がLV2になった!
【プラチナチケット】LV1が発生!
効果2【フィニッシュ】LV1が発生!
【反撃アップ】がLV4になった!
【ラストリベンジ】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV3になった!

弔焼月・咲菜
さてと…まずは邪魔な石像共を叩き崩さねぇとなぁ…。
…悪魔狩りの時間だ、覚悟しな。

【光学迷彩】を発動させて姿を消し、敵の視覚外から容赦なく斬りつける。いくら銃の性能がよくたって、標的が見えないんじゃ狙いもくそも無いだろうさね。
残しておくと厄介そうなので、一体一体、各個撃破を意識しつつ攻撃を繰り返す。
石像が。どんだけ空中を動き回ってようが、ボロボロに砕いてしまえばこっちのもんさね。

もっと無様に鳴けよ。熱が冷めるだろうが。


レオンハルト・アストレイア
アドリブ連携歓迎

この前のパンタグリュエルがジェネラル級『相当』って言ってましたし、ハルファスはそれ以上に強いんっすかねえ……。
まあ、どちらにせよ倒すことには変わらないんっすけどね。
そのためにも、まずは護衛を片付けましょう!

最初に翼から【誘導弾】の魔弾を放って相手に【不意打ち】を仕掛け、その後は牽制に魔弾を撃ち続けます。
急降下して襲いかかってきたら具現化させた盾の紋章(魔力障壁)を【オーラ操作】で防御力を強化させ、相手の攻撃を防御しつつ受け流し、カウンターにパラドクスを叩き込みます!
「雑兵ガ……我等ノ前ニ立チ塞ガルトイウノナラ、斬リ捨テルマデ!」

一体ずつ、確実に倒していくっすよ!


鳳・四葉
●心情
・ハルファスを逃がさないためにも取り巻きから仕留めていきましょう。時間をかければ掛けるほど、相手は堅牢な要塞を作り上げて籠城しようとする筈。厄介なことをされる前に一気に攻めかかりましょう。
・さあ、大悪魔狩りの時間です。油断せずに行きましょう。

●戦闘
・契約悪魔であるユーカリプタスを召喚。残留効果の【飛翔】を活用し、悪魔と一緒に空を飛び周りつつ、流星降下の一撃をぶち込む。
・強烈な一撃を入れてから、魔導銃や悪魔による炎の誘導弾で攻撃をしかけていき、1体、1体、各個撃破を目指していく。
・戦闘知識を活用し、強襲を仕掛けやすい敵から狙い、味方と連携をしながらハルファスを追い詰めていくように動く。


三苫・麻緒
ハルファスのやり口はどうにも好きになれないんだよね…
躊躇う理由がないって意味では助かるけども
でもまずは露払いからいこっか!
私たちはハルファスに用があるの、邪魔しないで!

冬の雪山もびっくりな猛吹雪いくよ!
囮をしてくれている人の周囲にいる個体や前に出ている人に不意打ちを狙っている個体から攻撃していこうかな
可能なら銃口や翼を凍らせて相手の行動を妨害したり、吹雪で視界も悪化させて相手を≪撹乱≫させにいきたいところだね

石化の魔弾や飛翔突撃は≪戦闘知識≫や≪空中戦≫の経験をフル活用して、致命傷は避けるように頑張るよ
乱戦で動けなくなるのは大問題だしねえ


アンゼリカ・レンブラント
いよいよハルファスとの戦いだね!
その前に護衛を片づけちゃおう!

【勇気】を胸に、仲間と
攻撃タイミングを合わせ【突撃】だよ!
【グラップル】を生かしたパラドクスでの打撃戦を挑み、
至近距離でぼっこぼこにしてやろう!

相手からの反撃も痛いだろうけど、
しっかりと【オーラ操作】して守りを厚く
そして勇気を纏うこの鍛えた体は決して屈しないぞ!
踏ん張ったうえで再度の攻撃!

【フェイント】を生かし正面から、
と見せて背後から組み付いて投げを打つ、とか
臨機応変に闘っていこう!
敵には囲まれず、逆にこちらは狙いを合わせる!

弱った相手を確実に倒すっ
これが必殺の私の光……
《光獅子闘拳》でとどめだー!

さぁハルファスを確実に倒そうね!


空城・優人
アレンジ、共闘歓迎。

大物は他に任せて俺は露払いだな。
ハルファスやるやつが専念できるようにきちっと護衛潰しておくぞ。
逃がしも討ち漏らしも無しで徹底的に、だ。さあやるぞ。

俺の立ち位置は前衛。挌闘戦を選択。
拳打や蹴打のインパクトの際に自身に付与した雷魔術で雷撃を追加で与えていく。敵の武器は手持ちのナイフで防御しつつ手数で押していく。

隙があればパラドクス【術式:電磁発勁】を叩き付ける。
敵は漏らさず逃がさず。ハルファスの方に逃げてくやつ、ハルファスに向かっていく他の連中にちょっかい出させねえように立ち回るぜ。
所謂アレだ。此処は俺に任せて先に行けってやつだ。


紘冊・悠莉果
決戦よバーバ。行くわ――
『ヒャハ! 盛り上がってるじゃないか、え?』
内なる悪魔に声を掛け悪魔の翼を背中に生やす
ジェネラル級だろうと何だろうと
ここで倒して港区を奴らから解放する!

敵は精鋭ったってよく見るタイプよ
残留効果で飛翔して空中戦
仲間とも連携して速攻で片付ける!
上を取って銃撃で動きを抑えつつ
円を描く様に外側から内側へ向かい攻撃し
敵を追い込んで相手が密集するタイミングを計る

集まった所で、まとめてやっつけてやるわ!
敵が集結した所に赤黒い雷を放ち
自由に動けない様にして皆で一斉攻撃よ
アタシの武器が拳銃だけだと思った?
『そういう事さね……三下にはご退場願おうか』
ハルファスの所には、行かせないんだから!


●駅構内
「何が起きてるんだ?」
「わからん! 何か命令の変更があったのか?」
 ハルファスの子らの撤退によって、あちこちの防衛線で混乱が生じていた。
 その混乱を利用してディアボロス達は駅に進入する。内部は要塞へと変貌し人手は駅の防衛に出払いがらんとしていた。
 行く手を塞ぐようにシャッターが降りてバリケードのように道を塞いでる。だがパラドクスを操るディアボロスの前にはそんなものは障害物にもならない。容易く突破してハルファスの居る元「水の音広場」を目指す。
 だがその途中で同じ方向に向かう足音が聞こえた――。
「急げ! 外の様子がおかしい!」
「我等が命を懸けてハルファス様を死守するのだ!」
 それはハルファスを守ろうとする護衛の精鋭トループス級ガーゴイルガンナー部隊だった。
 このままハルファスとの決戦に持ち込めばガーゴイルガンナーが邪魔をして不利になる。そう判断いた一部のディアボロスは先に護衛を撃破するべく足の向きを変えた。
「大物は他に任せて俺は露払いだな」
 ハルファスに向かう仲間と別れ、空城・優人(迅雷・g04393)は護衛のガーゴイルガンナーに向かう。
「ハルファスやるやつが専念できるようにきちっと護衛潰しておくぞ。逃がしも討ち漏らしも無しで徹底的に、だ。さあやるぞ」
 先陣を切って突っ込んだ優人は、敵に気付かれる前に両手で掌打を背中に打ち込んだ。
「ディアボロス!?」
 不意の遭遇に一撃喰らったガーゴイルガンナーが振り返って銃口を向ける。しかしパラドクス『電磁発勁(インパクトヴォルト)』の一撃は掌打から寸勁を放ち、電撃を乗せた衝撃が体内に浸透する。
「ぐっ? がはっ!!」
 嵐のような衝撃に体内をぐちゃぐちゃにかき回されたガーゴイルガンナーは、何が起きたか理解する前に絶命した。
「貴様ぁ!」
 仲間をやられたガーゴイルガンナーが上昇して素手の間合いから離れ、両手の銃を発砲して優人に浴びせる。不意打ちを受けても冷静に対処する様から練度の高さが窺えた。
「護衛としてハルファスが身を守らせるだけのことはあるか」
 優人は白銀のダガー〈フォーマルハウト〉を抜いて弾丸を弾く。そして跳躍すると【エアライド】で宙を蹴って弾丸を避けながら接近し敵に蹴りを浴びせて地面に叩き落とした。
「この程度っうぐっ!」
「電撃の一撃は効くだろ?」
 地面に落ちたガーゴイルガンナーが反撃しようとするが膝をつく。優人は蹴りのインパクトの際に自身に付与した雷魔術で雷撃を流し、ガーゴイルガンナーを感電させていた。
(「敵の注意は俺に向けられてるな」)
 敵の視線が自分に集中し、敵視を集められたと優人は堂々と身を晒す。
「所謂アレだ。此処は俺に任せて先に行けってやつだ」
 ハルファスの元には行かせないと、優人は突進して肉弾戦で暴れ回る。
「さてと……まずは邪魔な石像共を叩き崩さねぇとなぁ……」
 弔焼月・咲菜(葬送の報復鬼・g01723)は【光学迷彩】によって姿を隠してガーゴイルガンナーに向かう。
「一斉に攻撃するぞ! 足を止める!!」
 優人へとガーゴイルガンナーの意識が向けられ、周囲への観察力は落ちていた。
「……悪魔狩りの時間だ、覚悟しな」
 気配を消した咲菜が背後へと回り込み、視覚外からパラドクス『葬送:是生滅法』を使い己が全身に呪いを侵食させ容赦なく斬りつける。〈絶刀:狩流刃討雛〉から鳴声のような音と共に無数の怨みの斬撃が放たれガーゴイルガンナー達の背中をズダズダに切り裂いた。
「ぐぁっ!? 何が?」
「伏兵か!!」
 素早く振り向いたガーゴイルガンナー達が銃口を向ける。だがそこには誰の姿もなかった。
「いくら銃の性能がよくたって、標的が見えないんじゃ狙いもくそも無いだろうさね」
 その側面から近づいた咲菜が刀を一閃し、ガーゴイルガンナーの胴を上下に断ち切った。
「光学迷彩か! そこだ!!」
 精鋭のガーゴイルガンナーは迷彩を見破り、弾丸をばら撒いて牽制しながら飛び掛かり、咲菜を蹴りつけて鋭い刃物のような爪で引き裂かんとする。だがその一撃を咲菜は刀で受け流し、逆に足を斬り裂いた。
「精鋭と言うだけのことはある。なかなかやるさね」
 咲菜は発見されると素早く移動する。すると立っていた場所に次々と銃弾が撃ち込まれて穴が開いた。
「撃て! ディアボロスだ! ハルファス様の元に行かせるな!」
 ハルファスを守らんとガーゴイルガンナー達は銃撃によって弾幕を張った。
「ハルファスと合流させると厄介そうさね」
 ならばここで倒すと弾丸を避けて咲菜は注意を引きつけた。

「この前のパンタグリュエルがジェネラル級『相当』って言ってましたし、ハルファスはそれ以上に強いんっすかねえ……」
 レオンハルト・アストレイア(過去を望む悪魔モドキ・g03365)はこの先にいるハルファスの強さを想像する。
「まあ、どちらにせよ倒すことには変わらないんっすけどね。そのためにも、まずは護衛を片付けましょう!」
 どれほど強かろうとも倒してみせると、その邪魔をする護衛のガーゴイルガンナーに向けて翼から魔弾を連続で放つ。
「ちぃっ新手か!」
 ガーゴイルガンナーが翼を羽ばたかせて飛び上がり射線から逃れる。しかし魔弾は軌跡を変えて追いかけ体に命中した。
「何っ! 誘導弾だと!」
 ガーゴイルガンナーは続けて飛んで来る魔弾に対して銃弾をぶつけて相殺する。
「まずは貴様から殺す!!」
 そして急降下してレオンハルトの頭上から襲い掛かる。
「来たっすね、予定通りっすよ!」
 対してレオンハルトは〈盾の紋章〉を具現化させてオーラで強化し受け止める。みしりと盾が押し込まれそうになるところで角度を付けて勢いを受け流す。
「外したかっ」
 地面に着地したガーゴイルガンナーが近距離から右手の銃口を向けようとする。だがそれよりも早くレオンハルトは妖刀〈無銘〉を右手で抜きながらパラドクス『銘モ失キ刃ノ怨嗟』を発動した。
「雑兵ガ……我等ノ前ニ立チ塞ガルトイウノナラ、斬リ捨テルマデ!」
 無銘の発する怨嗟に身を任せ瞳の色を禍々しい血のような赤へと変え、刀を振り下ろして銃口を向ける敵の右腕を斬り落とした。
「がぁっまだ!」
 だがガーゴイルガンナーは怯まずに左腕の銃を突きつける。
「無駄ダ!」
 それをレオンハルトは斬り上げて今度は左腕を切断する。そして無防備になったところへ横一閃に振るい首を刎ねた。
「地上戦では分が悪い! 飛んで迎え撃つ!」
 ガーゴイルガンナー達は翼を羽ばたかせて浮かび、構内を飛び回って銃弾を浴びせる。それをレオンハルトは刀で弾きながら身を躱した。
「頭を押さえろ! 動き回って攪乱するぞ!」
 ディアボロス達に反撃を許さぬように頭上を取って銃を撃ちまくる。
「ハルファスを逃がさないためにも取り巻きから仕留めていきましょう」
 鳳・四葉(アンラッキー・クローバー・g02129)は時間が掛かるほど要塞が堅牢になると考え、一気に攻め落とさんと護衛のガーゴイルガンナーに攻撃を仕掛ける。
「さあ、大悪魔狩りの時間です。油断せずに行きましょう」
 契約悪魔であるユーカリプタスを召喚し、【飛翔】してガーゴイルガンナーに接近する。
「落ちろ!」
 ガーゴイルガンナーが四葉を狙って銃撃すると、四葉も〈多目的魔導銃モデルP〉で撃ち返し空を飛び回りながら銃撃戦が始まる。
「空中戦で我等とやり合うなど舐められたものだ!」
「速さでは負けません」
 ガーゴイルガンナーが頭上を取ろうと速度を上げるが、四葉もそれについていき相手の自由にはさせない。その拮抗を崩したのはユーカリプタスの放つ炎。避けようとしたガーゴイルガンナーに向かって炎は誘導し翼に燃え移った。
「火くぁっ!!」
 片翼が燃えて速度が出せなくなりガーゴイルガンナーが降下していく。
「舐めていたのはあなたの方でしたね」
 そこへパラドクス『流星降下(メテオダイブ)』を使って、四葉とユーカリプタスが真っ白い炎を身に纏い急降下を始めた。白い流星がガーゴイルガンナーを貫き地面に叩きつけクレーターを作る。
「がっはぁっ!!」
 クレーターに埋まるようにガーゴイルガンナーは仰向けに倒れ、体がぼろぼろと崩れ散った。
「この調子で1体、1体、各個撃破を目指します」
 四葉は再度上昇し、飛び回り味方に攻撃するガーゴイルガンナーへと銃撃しながら突っ込んだ。「散開! 迎え撃つ!」
 ガーゴイルガンナーは数体で四葉を囲むように動き、銃弾を四方から浴びせて傷を負わせる。
「石像が。どんだけ空中を動き回ってようが、ボロボロに砕いてしまえばこっちのもんさね」
 地上から狙っていた咲菜が跳躍して刀を振るい、怨みの斬撃が敵の翼を粉砕した。
「翼がっ!」
 バランスを崩したガーゴイルガンナーが落下すると、その上に咲菜が着地して踏みつけた。
「げぁっ!! 貴様!」
「もっと無様に鳴けよ。熱が冷めるだろうが」
 咲菜は無慈悲に刀を振り下ろし倒れながらも銃口を向ける敵の首を落した。

「ハルファスのやり口はどうにも好きになれないんだよね……」
 三苫・麻緒(ミント☆ソウル・g01206)は自分の兵を使い捨てにして己が安全を最優先するやり方に眉をひそめる。
「躊躇う理由がないって意味では助かるけども、でもまずは露払いからいこっか!」
 ハルファスとの戦闘で邪魔になる護衛を倒そうと他の仲間と共にガーゴイルガンナーを狙う。
「ディアボロスをハルファス様の元に向かわせるな!!」
 ガーゴイルガンナーが石化の呪詛を籠めた魔弾を生み出す。
「私たちはハルファスに用があるの、邪魔しないで!」
 対抗して麻緒はパラドクス『アイスエイジブリザード』を発動した。
「冬の雪山もびっくりな猛吹雪いくよ!」
 急速に気温が落ちて吐く息が白くなる。周囲に突風と共に雪が吹き荒れ視界を白く包んだ。
「なにぃ!?」
 発射した魔弾が凍って地面に落ち、さらに銃口やガーゴイルガンナーの体までもが雪に覆われ凍てついた翼が動かなくなり落下する。
「今がチャンスだよ!」
 次々と敵の飛行能力を奪った麻緒が仲間に声をかけた。
「いよいよハルファスとの戦いだね! でもその前に護衛を片づけちゃおう!」
 アンゼリカ・レンブラント(黄金誓姫・g02672)は勇気を胸に、仲間と共に突撃を敢行する。
「至近距離でぼっこぼこにしてやるんだから!」
 真っ直ぐに突っ込むと、ガーゴイルガンナーが雪を払って銃撃を行う。
「いい的だ」
 放たれる弾丸が身体を穿つが、オーラを纏って守りを厚くして耐える。
「勇気を纏うこの鍛えた体は決して屈しないぞ!」
 肩や脇腹に傷を負ってもアンゼリカは踏ん張って接近すると、勢いを乗せ手甲〈戦姫闘拳『Shine Fist』〉を装着した拳を叩き込んだ。
「接近したからといって銃が使えん訳ではない!」
 近距離からガーゴイルガンナーが銃口を向けて引鉄を引く。しかしアンゼリカは足を止めずに駆け抜け弾丸を避けた。
「言われなくてもそれくらいわかってるよ!」
 アンゼリカは動き回り背後を取ると組み付き、自分より大きな敵を持ち上げ裏投げで地面に叩きつけた。
「決戦よバーバ。行くわ――」
『ヒャハ! 盛り上がってるじゃないか、え?』
 紘冊・悠莉果(復讐するは我等にあり・g01504)は内なる悪魔に声をかけ、背中から悪魔の翼を生やして【飛翔】する。
「ジェネラル級だろうと何だろうと、ここで倒して港区を奴らから解放する!」
 決意を闘志に変えてガーゴイルガンナーへと接近して頭上からリボルバー型召喚器〈リベルタM1895〉で通常弾を撃ち込む。
「近づかせるな! 弾幕を張るぞ!」
 見上げたガーゴイルガンナー達が両手の銃を構え、頭上を取られぬように一斉に発砲して針路を塞ぐ。
「敵は精鋭ったってよく見るタイプよ」
 戦った事のある相手だと、悠莉果は敵の周囲を円を描くように飛んで攻撃を散らす。するとガーゴイルガンナー達が背中を仲間に預けるように密集隊形となった。
「集まったわね、まとめてやっつけてやるわ!」
 それは悠莉果の狙い通りの動き、そこへパラドクス『比翼人魔(リアライズ・デビルウイング)』を使い、悪魔の力を限定解放し雷を発生させる。
「拙い!!」
 それに気づいたガーゴイルガンナー達がバラバラに距離を取ろうと足を踏み出そうとするが間に合わない――。
「遅い。アタシの武器が拳銃だけだと思った?」
『そういう事さね……三下にはご退場願おうか』
 赤黒い雷が降り注ぐとガーゴイルガンナー達の身体に電撃が駆け巡り、石の身体のあちこちが砕け痺れて動けなくなった。
「あがっ……!」
「体が……動かん……」
 ビリビリと帯電し麻痺して一時的に動きが止まる。その隙を見逃さずにディアボロス達は仕掛けた。
 四葉が頭上から銃弾を浴びせ、飛び込んだ優人が殴って電撃を浴びせる。さらに背後に回り込んだ咲菜が刀を振るい、正面からはレオンハルトが刀で斬り込んだ。
「この場を離れなくては――」
 このままでは全滅すると傷ついたガーゴイルガンナーが飛び出す。
「弱ってる相手は確実に倒すっ。これが必殺の私の光……《光獅子闘拳》でとどめだー!」
 その隙を見逃さず突撃したアンゼリカがパラドクス『光獅子闘拳(ライジングレオ)』を放つ。黄金獅子の形をしたオーラを纏い猛獣が襲い掛かるように正拳突きを叩き込む。拳は敵の胴を貫き大穴を空けた。
「な……?」
 驚きに顔を引きつらせ、ガーゴイルガンナーがよろめき衝撃が全身に巡り粉々に砕け散った。
「さぁハルファスを確実に倒すために護衛はみんな倒しちゃうよ!」
 元気に次の敵に向かってアンゼリカが突撃を繰り返した。
「まだだ! 命を賭してでも一矢報いるぞ!」
 残り少なくなったガーゴイルガンナーがありったけの魔力を籠めた魔弾を装填する
「させないから! 吹雪で攪乱させるよ」
 麻緒の放つ吹雪によって視界が悪化し、ガーゴイルガンナーがターゲットを見失う。
「見えん……どこだ!」
 ガーゴイルガンナーは見えぬまま弾丸を撃ちまくる。しかしそれは壁を石化させるだけだった。
「どれだけ強力な弾でも当たらなければ意味がないよね」
 上手くいったと麻緒は射線を避けるように動く。その間にも仲間達が敵の数を減らしていく……。
「ハルファスの所には、行かせないんだから!」
 悠莉果も銃弾を撃ちガーゴイルガンナーの顔を撃ち抜いた。
「ハルファス様……お逃げ下さ……――」
 吹雪が収まると最後の凍ったガーゴイルガンナーが倒れ粉々に砕け散り、ハルファスを守る護衛は居なくなった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​
効果1【光学迷彩】がLV2になった!
【腐食】がLV3になった!
【飛翔】LV2が発生!
【使い魔使役】LV1が発生!
【怪力無双】LV1が発生!
【エアライド】LV1が発生!
効果2【ダブル】がLV3になった!
【ダメージアップ】がLV6になった!
【アヴォイド】がLV2になった!
【能力値アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!

長内・ゆうき
【公園】
仲間たちと共に挑むジェネラル級。挑むのは初、足手まといになるのは怖いが、友達を失うのはもっと怖い。

わたしは明らかに弱い、正面からどころか、ちょっとした余波でも戦闘不能になりかけない。
功績などにこだわらず、軽傷を与えるだけでも、相手の攻撃を僅かに逸らすだけでも出来たら上々だ。

「ヒース・クリフ」くんとの連携。
【忍び足】を使い、気配をなるべく消して背後に隠れておく。
ヒースくんが投げる大量の剣のうち、避けられた剣の一つを拾ってそのまま突き刺す。
「わたしの大事な友達を傷つけさせはしない!」


瀧夜盛・五月姫
【公園】、だよ。

――やあやあ、姫こそ、日の本より、参った。姓は瀧夜盛、名は五月姫。だよ!(【大声】【挑発】)

絶対に、絶対に絶対に、姫から目、逸らさせてあげない。
【公園】の皆を《ディフェンス》。姫、護る、よ。(【勇気】【忍耐力】)
きっと大丈夫、飛び散る羽根ごとき、薙ぎきってみせる、から。(【薙ぎ払い】)

皆の攻撃で、体制崩した、なら。
刹那でも、それが隙、ならば、パラドクス、もう一つ。
新宿島の人たち、【託されし願い】、いっぱいこめて。
姫たちの、復讐劇。ここが、はじまり。
そう、まずはあなたから、だよ。

――【ただ現に 漂ひ給ふは 姫の末つ方】(【斬撃】【捨て身の一撃】)

さあ、勝って、みんなで祝杯、だよ。


ネリリ・ラヴラン
【公園】

ハルファスさんが少しでも仲間や崇めてくれる人を大事にしていれば
何度もわたし達が敗れる機会はあったんだよ。

今だってそう。全員を捉えるのは難しいよね。
要塞化の度合い次第だけど、元の形がある程度残っていたら、階段下や階上の手摺影、見え難い所に潜むよ。

視線でハルファスさんを追い、皆の攻撃の隙、アルラトゥちゃんからの情報を待つよ。
一瞬の揺らぎや、僅かな癖でも【高速詠唱】で間に合わせるわ。
機会は一度。【全力魔法】で放たれる”壊ヘ至ル十ノ門”に確かな【殺意】と憐れみをのせて【貫通撃】射抜くよ。

利用して、切り捨てて、その果てに、アナタはただ一人。
私は知っているよ…一人の力がどれ程脆いかを。

アドリブ歓迎


ア・ンデレ
【公園】の皆と協力して戦う。
「アンデレちゃん、いくよ。」

アンデレは鬼神変により、腕を大きくする。
【飛翔】の効果がある場合、それを使って近づく。
ない場合は、走る。

「いせいはどうした
ちっぽけなモンスター
ジェネラルかんした
ひよわなさんした!」

アンデレはひたすら殴る。
力の限り殴る。
力が尽きるまで殴る。
アンデレは、殴ることが得意で、殴ることが好きだ。
アンデレは自分にできること、つまり殴ることをとことんやるだけだ。
アンデレができないことは、仲間がきっと、やってくれるだろう。


アルラトゥ・クリム
【公園】で参加
アドリブ&絡み連携OK

年貢の納め時、って言葉はご存知かな?
(右手甲で輝く魔術回路を掲げ)さあ、ショータイムだ!

見得を切った上、敵の周囲を高速《飛翔》しながら回避運動する事で敵の目を惹く

ここからが本番
注意を惹きつつPDを応用して敵の身体を【ハッキング】スキャンして【情報収集】
弱点或いは攻撃の有効な箇所や、視界や聴覚など外界情報の認識範囲を取得して
連携中の不意打ち等を狙う人達と情報連結(ハッキング)して直接送信
各々の一撃の糧にして貰う
同時に敵の外界認識器官を【ハッキング】してジャミング
不意打ちの成功率を上げる

戦闘は殴り合うだけでやる物じゃ無いって事。
来世の糧にでもすると良いよ。


ヒース・クリフ
【公園】
「上手くやれよ、ゆうき…」
【有限の武具】で2本の剣と石を作り出す。通常、1個までしか作れないが今回は全て含めて1個。つまりこれはただの剣ではなく2本刺した状態で石を砕く事によって爆発する爆弾である
刺さりやすいようにドリルのような刀身になっているがハルファス相手に何本も刺せないと判断し、2本にした

1本目はゆうきに渡すため敵の攻撃を弾くように投擲する
その後はアルラトゥの情報を頼りに弱点を探りながら2本目を構えてゆうきが動き出すのを待つ
動いた時に弱点が分かっていれば姿を現したゆうきに叫ぶ。彼女が刺した剣に向け2本目を投擲。ゆうきが敵から離れたら「爆砕!」の掛け声と共に石を握りつぶして起爆する


薬袋・透
【公園】アドリブ連携可
あれがハルファス。堕ちてしまえばあっという間ね。さあ、覚悟は良いかしら?

前線で戦う皆の援護をするわ
守りは僕が引き受けた、皆は目の前の敵を倒すことだけを考えて
【高速詠唱】し個々に【結界術】の守りをかける
反撃にタイミングを合わせ一瞬だけ攻撃の激しい場所に結界の集中防御を行う【早業】も

パラドクスにてケルベロスを【召喚】
皆に【強運の加護】を付与
魔力消費度外視、【全力で魔法】を放つ
「応えて、ケルベロス!貴方もハルファスが許せないでしょう?なら力を貸して!皆の剣が確実に彼奴に届くように!僕のありったけの【幸運】をあげるから!刻逆に、クロノヴェーダに狂わされた怒りを思い切りぶつけて!」


月見山・伊吹
【公園】
※連携、アドリブ歓迎だよ!

ゆうきさん(g01491)を大丈夫、公園の皆がいる!貴方の友達も仲間もとても強いからね。
三下な鳩如きに負けるものか!と励ます。
…と持ち前の気丈さで鼓舞する。
(その後ヒースさんにゆうきさんを託す)
私もジェネラル級と戦うのは怖い。
でもやらなきゃ旦那との幸せな未来は無い!!

周りの状況の【情報収集】しつつ【空中戦】を仕掛け【連続魔法】と【結界術】で魔力片を防御しながら接近戦に持ち込む。
敵の懐に回り込みパラドクス『烈日』で【粉砕】【破壊】【強打】!
もう一撃!顎部分を狙って【気絶攻撃】!
敵を気絶または怯ませるよ!よし隙が出来た!ハルファスをボコるなら今がチャンスだよ!


ルイーズ・アルベリス
【公園】
「アドリブ連携歓迎」
顔見知りの方々と出会えましたし私も合流させてもらいますね。
ようやくそのツラを拝めて嬉しいぜ。テメェの明日はどっちか…この私が教えてやるぜ!

流石に本調子じゃないし小賢しい気もするが私より手練れの奴がハルファスの気を引いている間に仕掛けてやるか。

奴の気が逸れたら【ダッシュ】で距離を詰めながら剣に【念動力】を込めながら容赦なく叩き切る!
「テメェに明日なんざねぇんだよ!」って感じでな。
怪我は承知の上、ハルファスがこちらに気を向けたら【ジャンプ】で飛び上がりながらの切り落としも交えてハエみたいに動き回りながら攻撃を加えて他の奴が不意打ちを仕掛けやすいように気を逸らしてみるか。


御森・白露
【公園】
漸く……貴様の顔を拝めたな、ハルファス。
最早何処にも逃げ場はない。ここが貴様の終着駅よ。

アルラトゥ殿の情報に加えて【風使い】【戦闘知識】を併用した高速移動で攪乱、僅かでも隙を見つければ強引に【朔絶】を放つ。【呪詛】をまき散らせば否が応でも対応せざるを得まいて。

……まさか、我が功を焦った、とでも?
己の事のみを考えてきた貴様には分らぬだろうな。節穴め。

来るであろう反撃を敢えて受けてハルファスを全力でその場に押しとどめる。これこそが本命じゃ。たとえそれが一瞬一秒だとしても構わない。いまこの時ではそれが値千金の瞬間よ。死力を尽くせ、限界を超えろ!

――今じゃ、やれい五月姫ェ!


雅諒院・基経
【公園】の人たちと共闘
「…童たちをたぶらかし、己は保身に走るとは…もはや今生に救いはない、潔く散るがいい」
物凄い怒気を放ちながらハルファスを見つめる。
「各々方!僕(やつがれ)が隙を作る!!トドメは任せたぞ!!」
ハルファスが銃火器を打ち込み始めても
「…蚊ほども効かぬわ戯け」
公園の仲間たちと協力しながら相手を追い詰めていき
「…これを出す日が来るとはな、…仏敵よ、滅ぶべし」
独鈷杵を取り出し、ブツブツと呪言を唱えると雷を纏い始める。
「…貫け、ヴァジュラ・フィダナ!!」
アンダースローで投げられた独鈷杵はハルファスの前で巨大化し、ハルファスを貫こうとする。
「…念仏は唱えてやる、疾く地獄へ行くがいい」


アッシュ・シレスティアル
【公園】アドリブ歓迎
「何とか合流できたな。」
仲間と合流し、おおまかな打ち合わせ通りに動く。

「これ以上無様晒す前に大人しく退場しとけよッ!」
より万全な状態でパスを渡すために場の効果2や【地形の利用】【突撃】を活用し、自前の翼で敵に接近する。
飛んでくる舞散矢羽は拳で【破壊】するなり、あえて多少は受けながらハルファスに接近、【破壊】【念動力】【捨て身の一撃】を用いてブーストスマッシュを撃ち込み、ハルファスの翼もしくは胴体にダメージを与えて動きが鈍らせようという試み。

「あとは任せたぜ!」


矢木・真輝
イーディス(g00391)メインに【公園】連携
技能/効果は積極使用

風を起こし、彼女を囲うように渦巻く。
彼女の硝子剣が発動したら、ハルファスへ向かうのを援護。
彼女への反撃を、風塵の障壁で防ぎ、落とす。全部は無理でも軽減くらいはしたい。
皆を守るとは言えないが、「イーディス、だけでも、僕が、守る」

「失くしたく、ないのも、怖いのも、ゆうきだけ、じゃない。でも――(オーラ操作で纏う雰囲気変化)――だからお前らは戦うんだろ。命を粗末にしないために。そのための、仲間だろ」
狂気の笑みを浮かべ、全魔力使い『風刃擂塵』(視界を遮り。鋸のように荒く、抉り削る)
反撃に抗う力ももうないが、きっと大丈夫。仲間は大勢いる。


イーディス・レヴェリー
【公園】
矢木・真輝(g04665)と連携

大天使に比べたらあなた達はまだ嫌いじゃないけど、許せない事は変わらないわ

まずは召喚したお人形さんの『灰燼の騎士』の背にしがみついたまま、真輝おにーさんが巻き上げた砂塵に紛れて【終幕拒む硝子剣】を発動
同時に、爆ぜて操作可能になった灰を纏ってハルファスへと接近するわ
辿り着くまでの羽根型の魔力片はできるだけやり過ごしつつ、真輝おにーさんの風を乗り越えて追尾してきた物は灰で圧し硬めるように覆って炸裂の威力の軽減

隙を見つけたら全ての灰を差し向ける事でハルファスの視界を塞いだり、手足や灰の動きの妨害をしながら高熱の硝子の剣を思い切り振るうわ

ありがと。真輝おにーさん!


●水の音広場の決戦
「何が起きている! 誰か! 誰かいないのか!」
 戦闘音が耳に届き、居ても立っても居られずに立ち上がったハルファスが声を荒げる。だがそれに反応する者はいない。
「……そろそろ護衛が来るはずだ。そうすればディアボロスなど私が蹴散らしてくれる」
 気を落ち着かせるように座り、口では強気な事を言いながらもハルファスは苛々したように足を揺すっていた。するとこちらに駆けて来る足音が聴こえた。
「ようやく来たか!」
 ガタッと立ち上がり足音のした方向へと喜色を浮かべる。だがその顔が疑念、不安、驚愕へと変わる。扉が破られ広場に現れたのは自らの護衛ではなく、命を奪わんとするディアボロスという刺客だった――。
「あれがハルファス。堕ちてしまえばあっという間ね。さあ、覚悟は良いかしら?
 薬袋・透(無彩の魔女の系譜・g02087)は少し前まで港区を支配していたはずの落ちぶれた敵を見て、このまま倒してしまおうと前線で戦う仲間の援護を行う。
「守りは僕が引き受けた、皆は目の前の敵を倒すことだけを考えて」
 透は仲間にそう告げるとタイミングを計り結界術の守りを掛けられるように集中する。
「相手はジェネラル級。足手まといになるのは怖いが、友達を失うのはもっと怖い」
 緊張した面持ちで長内・ゆうき(幼馴染系ヒロイン・g01491)は周りに集まった【名もなき公園】の大切な友達を見渡す。
「大丈夫、公園の皆がいる! 貴方の友達も仲間もとても強いからね。三下な鳩如きに負けるものか!」
 心配させぬように気丈な態度で、月見山・伊吹(小春日和・g04125)が不安そうなゆうきを励ました。
(「わたしは明らかに弱い、正面からどころか、ちょっとした余波でも戦闘不能になりかけない。功績などにこだわらず、軽傷を与えるだけでも、相手の攻撃を僅かに逸らすだけでも出来たら上々だ」)
 ゆうきは頼りになる仲間達に比べて自分が弱いのを認め、それでも何か役に立とうと【光学迷彩】で姿を消して忍び足で敵の背後に向かって動き出した。もし気付かれれば容易く叩き潰されるだろう。だが仲間達が相手取っていれば気付かれずに近づけると信じ、仲間から貰った勇気を胸に足を踏み出す。
「ゆうきのことはヒースに任せたよ」
 ゆうきの背中を見送り、伊吹が視線をヒースに向けると任せてくれと頷き返され、後はヒースに託して伊吹は自分のやるべきことに集中する。
「上手くやれよ、ゆうき……」
 心配そうにヒース・クリフ(達人【生き方】・g00411)もその背中に視線を向け、自らも戦いの準備に入りパラドクス『有限の武具』によって頭の中に思い描いた2本の剣と石を魔力で作り出す。
 通常、1個までしか作れないが今回は全て含めて1個。つまりただの剣ではなく2本刺した状態で石を砕く事によって爆発する爆弾として生成していた。
「チャンスは一度。確実に当ててみせる」
 刺さりやすいドリルのような刀身の剣を持ってヒースはハルファスの動きを探る。
(「ハルファスさんが少しでも仲間や崇めてくれる人を大事にしていれば、何度もわたし達が敗れる機会はあったんだよ」)
 ネリリ・ラヴラン(★クソザコちゃーむ★・g04086)は幾つもの分岐点を思い浮かべる。それらの戦いを勝利できたのはハルファスが自分以外を全て下に見ていたから。
(「今だってそう。全員を捉えるのは難しいよね」)
 一人ではこの広場の全てに注意を向けるのは難しい。だからこうやって隠れる事ができると、ネリリは階段の陰に身を隠していた。そして見つからないように視線でハルファスを追いかけ機を窺っていた。

「……童たちをたぶらかし、己は保身に走るとは……もはや今生に救いはない、潔く散るがいい」
 子供を捨て駒にする敵に怒りを覚え、雅諒院・基経(はぐれ者の元天狗・g00191)は空気が震えると錯覚するほどの凄まじい怒気を放ちながらハルファスを睨みつける。
「どうするどうしたらいい……戦うか、逃げるか……」
 だがハルファスはそんな怒りなど気にも留めず、ただこの窮地をいかに逃れるかだけを考えていた。
「各々方! 僕(やつがれ)が隙を作る!! トドメは任せたぞ!!」
 そう仲間に告げると、基経は真っ先に敵に向かって駆け出した。
「仕方ない。ともかく通路を確保するか」
 まずは逃走経路を確保しようとハルファスは銃火器を召喚し、2つの手に持つと機関銃と共に一斉に発射して弾幕を張った。
「守ってみせる!」
 透が高速詠唱で結界術を掛け、基経の防御力を高める。だが弾丸は結界を貫き〈錫杖六角棒〉で弾くも圧倒的勢いと数で基経の体に次々と命中した。
「……蚊ほども効かぬわ戯け」
 錫杖六角棒を杖にして基経が弾丸を受けて吹き飛びそうになる体を抑える。一発一発が肉を抉り身体のあちこちから血が溢れ出る。口では効かぬと強がっても、身体はぼろぼろになっていた。普通ならば立っているのも困難な状態。それでもここで突破口を作らねばならぬと意志の力で前に踏み出す。
「年貢の納め時、って言葉はご存知かな?」
 敵の注意が基経に向かっている間に【飛翔】したアルラトゥ・クリム(現代の魔法使い・g05088)が右手甲で輝く魔術回路〈エンブレム・サーキット〉を掲げる。
「さあ、ショータイムだ!」
 見得を切るとハルファスの周囲を高速移動して敵の目を惹きつける。
「道化か、今はそんな気分ではない」
 飛び回るアルラトゥを見上げハルファスは銃口を上に向けた。
「ここからが本番」
 アルラトゥはパラドクス『イグジストハッキング』を発動し、応用して敵の身体をハッキングスキャンして情報収集を行う。
(「弱点或いは攻撃の有効な箇所や、視界や聴覚など外界情報の認識範囲を取得……」)
 それらの情報を仲間と情報連結(ハッキング)して直接送信する。
「アンデレちゃん、いくよ」
 敵がアルラトゥを見上げた隙に、ア・ンデレ(すごいぞアンデレちゃん・g01601)が【飛翔】して真っ直ぐに突っ込む。
「いせいはどうした、ちっぽけなモンスター」
 そして勢いを乗せ、パラドクス『鬼神変』を発動して腕を巨大化させて殴り掛かる。
「ジェネラルかんした、ひよわなさんした!」
 アンデレちゃんは全力でひたすら殴りつける。それをハルファスが剣で受け止めるが、拳が傷つこうとも構わず殴り続ける。
「小娘が囀るな」
 煩わしそうにハルファスは剣を振るって胴を斬りつける。だがアンデレは腹から血を流しても止まらずに殴って殴って、やがてその拳はハルファスの顔を捉えた。
「アンデレちゃんはなぐるよ、なぐることがとくいで、だいすきだ」
 ただただアンデレは真っ直ぐ他の雑念など持たず拳を振るう。
「狂戦士が!」
 一喝したハルファスが拳を剣で弾くと、深々と腕が斬られ骨が覗く。そして息の根と止めようと串刺しにすべく突きの構えを取る。
「アンデレちゃんができないことは、なかまががやってくれる」
 胸を貫くような剣を見ても、アンデレは殴るのをやめずに血に染まった拳を振りかぶった。
「これ以上無様晒す前に大人しく退場しとけよッ!」
 そこへ翼を羽ばたかせ【飛翔】したアッシュ・シレスティアル(蒼破拳・g01219)も突撃し、パラドクス『ブーストスマッシュ』を発動し後先の事は考えず全力で〈ブーステッドフィスト〉を叩き込む。
「出て行くのは貴様等だ」
 しかし拳がハルファスの持つ銃火器によって受け止められた。
「そんなもんで俺の拳が止まるものかッ!!」
 だがそこからさらにアッシュは加速して押し込み、敵を後方に押しながら火器をへし折ってハルファスの腹に拳を抉り込んだ。
「ぐっこのっ!」
「あとは任せたぜ!」
 腹を押さえてハルファスが剣を振るおうとする。しかし敵の動きを僅かに止めるとアッシュはそのまま飛び去っていた。
「……これを出す日が来るとはな、……仏敵よ、滅ぶべし」
 血に塗れた基経が独鈷杵を取り出し、ブツブツと呪言を唱えると帝釈天の加護を得て雷を纏う。
「……貫け、ヴァジュラ・フィダナ!!」
 パラドクス『悪鬼撃滅・金剛杵(ヴァジュラ・フィダナ)』を使いアンダースローで独鈷杵を投擲すると、アッシュに気を取られていたハルファスの前で巨大化する。
「なにぃ!?」
「……念仏は唱えてやる、疾く地獄へ行くがいい」
 輝く巨大独鈷杵が驚いて硬直したハルファスに直撃しその体を吹き飛ばした。
「みんながやってくれた。アンデレちゃん、もっとなぐるよ」
 宙に浮かぶハルファスを追ってアンデレが飛び、巨大な腕で顔面を殴りつけさらに吹っ飛ばした。
「調子に乗るな!!」
 だがハルファスは我に返り空中で急停止すると新たな銃器を手にして連射し、銃弾の嵐がアンデレと射線にいる基経も纏めて薙ぎ払った。そのまま止めを刺そうと銃口を倒れたディアボロス達へと向ける。

「――やあやあ、姫こそ、日の本より、参った。姓は瀧夜盛、名は五月姫。だよ!」
 敵の気を引こうと瀧夜盛・五月姫(無自覚な復讐鬼・g00544)が大声で挑発し、パラドクス『彼女は衆敵を一瞥すると声高らかに名乗りを上げた!』を発動して一騎討ちを仕掛けることで、自身の士気を高め力を増す。
「フンッ間抜けめ」
 鼻で笑ったハルファスが翼を一つ羽撃かせると、無数の羽根型の魔力片が飛んで五月姫に襲い掛かる。それを五月姫は〈大薙刀無銘瀧夜叉一振〉を薙ぎ払って弾き飛ばそうとするが、目で追えぬスピードの魔力片が多数となれば捌き切れるものではない。次々と身体を魔力片が貫いて炸裂し全身から血が流れ意識が朦朧とする。圧倒的格上の風格でハルファスは五月姫を見下ろした。
「絶対に、絶対に絶対に、姫から目、逸らさせてあげない」
 大薙刀を地面に突き立てて杖代わりに身体を支え、歯を食いしばり必死に意識を保って五月姫は敵を睨みつける。
「飛び散る羽根ごとき、薙ぎきってみせる、から」
 まだ戦えると己を奮い立たせ、五月姫はよろけながらも戦意を失わない。
「外界認識器官をハッキングしてジャミング。これで不意打ちの成功率を上げる」
 隙を作ろうとアルラトゥは敵の感覚にハッキングを仕掛け、短時間ながら悪影響を与える。
「なんだ? 目が……」
 僅かに目がかすみハルファスの魔力片による攻勢が弱まる。
「風よ――」
 矢木・真輝(風を奏でる放浪者・g04665)が風を起こし視界を塞ぐように砂塵を渦巻かせる。
「大天使に比べたらあなた達はまだ嫌いじゃないけど、許せない事は変わらないわ」
 イーディス・レヴェリー(色褪せた翼・g00391)は召喚したお人形さんの〈灰燼の騎士〉の背にしがみつき、砂塵に紛れてパラドクス『終幕拒む硝子剣(サンドリヨン)』を発動する。灰燼の騎士の持つ灰に覆われた大剣〈灰被り〉に炎と光の力が込められた一枚の羽根を与え、灰が爆ぜて真の姿である硝子の刃を取り戻すと、散った灰を纏いハルファスに向かって接近した。
「目晦ましなぞ!」
 ハルファスが剣を一振りすると、砂塵が吹き飛ぶ。
「もう遅いわ」
 だが既にイーディスは間合いへと入り、灰燼の騎士は高熱のガラスの剣を思い切り振り下ろす。咄嗟にハルファスが剣を盾にするが、それを押し切り刃が頭に食い込みジュウッと焼き付けた。
「あぎゃっ!!」
 焼かれた痛みに思わず悲鳴を上げたハルファスは、ぎろりと睨み剣を押し戻して騎士に拳を叩き込み後退させる。
「消えよ!」
 そして間合いを開けると翼が広げられ魔力が集まり、無数の羽根型魔力片が放たれる。
「イーディス、だけでも、僕が、守る」
 真輝が両者の間に風塵の障壁を築き上げた。その障壁に触れると魔力片は炸裂し、弱まった障壁を物ともせずに貫き魔力片がイーディスに襲い掛かった。
「ありがと。真輝おにーさん!」
 しかし障壁を抜けるほんの僅かな遅滞にイーディスが灰を圧し固めて覆い身を守るのが間に合う。だが魔力片はその守りも炸裂して砕き、騎士の体に穴を穿っていった。
「きゃあ!」
 魔力片が騎士の鎧すらも貫いてイーディスの体を掠めて炸裂する。
「イーディス――」
 イーディスを守ろうと真輝は風塵に魔力を籠めた。
「フンッ、この風は貴様か」
 ハルファスが片方の翼の向きを変え、真輝に向けて魔力片を飛ばす。
 避ける間もなく羽根の嵐が真輝を襲い、全身を飲み込む爆発が起こり着物が血に染まった。
「――」
 真輝は意識が朦朧とするのを堪えぐっと踏み止まる。
「失くしたく、ないのも、怖いのも、ゆうきだけ、じゃない。でも――」
 真輝が発するオーラが獣のように荒々しく変貌し雰囲気ががらりと変わる。
「――だからお前らは戦うんだろ。命を粗末にしないために。そのための、仲間だろ」
 狂気の笑みを浮かべ、全魔力を注ぎ込みパラドクス『風刃擂塵』を発動した。突風が渦巻き敵の視界を砂塵が遮り、砂混じりの風が鋸のように荒く、ハルファスの肉を抉り削る。
 血を流すハルファスを見て口の端をつり上げ、意識を保つ力ももうなくした真輝が崩れ落ちた。

「悪足掻きを!」
 怒りに目をつり上げたハルファスは翼を広げてさらなる魔力を集める。
「結界では守り切れない……なら!」
 透は容易く破られる結界では皆を助けられないと悟り、己が全力を振り絞ってパラドクス『召喚:怒れる番犬(サモン・レイジングケルベロス)』を発動する。
「応えて、ケルベロス! 貴方もハルファスが許せないでしょう? なら力を貸して!」
 呼びかけに応じ刻逆に運命を狂わされた者達の怒りや悲しみといった負の感情の残滓が凝り固まり地獄の炎を纏いし三つ首の番犬の姿となる。
「皆の剣が確実に彼奴に届くように! 僕のありったけの【幸運】をあげるから! 刻逆に、クロノヴェーダに狂わされた怒りを思い切りぶつけて!」
 魔力消費度外視して全力で注ぎ込んだケルベロスが、怒りの咆哮を上げて飛び掛かった。唸りながら牙を腕に突き立て炎を放つ。
「獣風情が!」
 放たれる魔力片が次々と爆発しケルベロスの体が穴だらけになる。だがそれでも離れずに食らいついた。
「機会は一度。これで決めるわ」
 このチャンスで決めるとネリリが物陰から姿を見せ、パラドクス『壊ヘ至ル十ノ門(ゲート・オブ・スペル)』を発動する。超高速の連続詠唱によって即座に敵との間に複数の魔法陣を作り、一瞬にして出来上がった魔法陣に向けて魔力の矢を放つ。
「利用して、切り捨てて、その果てに、アナタはただ一人。私は知っているよ……一人の力がどれ程脆いかを」
 確かな殺意と憐れみを乗せた矢は魔法陣を通り抜けるごと魔力を奪って一度の詠唱で行使可能な量を超える魔力を宿す。そして強大な力を秘めた矢がハルファスに向かって飛んだ。
「そんなところにも隠れていたか!」
 ハルファスが剣で弾こうとするが、矢はその妨害に耐えて飛び、軌道を僅かに逸らしながら右胸に深々と突き刺さった。
「っやってくれたな!」
 ハルファスが新たな銃火器を召喚して銃口を向ける。
「今だ!」
 敵が攻撃に動きを止めた隙にヒースがまずは一本目の剣を投げる。
「当たるものか!」
 すると容易くハルファスが剣で弾く。
(「ヒースくんとの連携。任せて!」)
 ヒースの投げた剣が弾かれハルファスの背後に突き立つ。それをパラドクス『忘却ノ弍・神隠』によって隠れていたゆうきが抜くと、ハルファスに切っ先を向けて突っ込む。
「わたしの大事な友達を傷つけさせはしない!」
 直前に声をかけて力を増して無防備な背中に刃が突き刺した。
「なんだと?!」
 振り返ったハルファスがようやくゆうきの存在に気付く。深々と刃が入り血が溢れ出す。それと同時にヒースがもう一本の剣を投擲し、後ろに気を取られたハルファスの正面から突き刺さった。
「がはっ、こそこそとネズミのように!」
 疾風のように飛び上がったハルファスは距離を取り刺さった剣を抜こうとする。
「爆砕!」
 このままでは抜かれてしまうと、すぐにヒースが石を握りつぶして起爆する。爆発が空中で起こり煙が覆う。だがその煙が吹き飛ぶように薄汚れ爆発を受け体のあちこちから血を流すハルファスの姿が現れた。
「許さん……!」
 怒りをぶつけんとハルファスが迅雷の如く翔け、一瞬にして剣を振るってヒースを切り裂き、さらにはゆうきにも一瞬で間合いを詰めて刃を薙いだ。
「させるかよッ!」
 そこへ翼を広げたアッシュが飛び込み、体当たりで何とか攻撃を逸らす。しかし直撃は外れても斬撃から放たれる衝撃波がアッシュとゆうきを薙ぎ払った。

「戦闘は殴り合うだけでやる物じゃ無いって事。来世の糧にでもすると良いよ」
 このままでは仲間が危ないとアルラトゥは飛んで囮になり、さらにハッキングを強めて敵の感覚を狂わせようとする。
「小賢しい。そんな小細工を圧倒的暴力で蹴散らすのがジェネラル級の力だ!」
 ハルファスはアルラトゥを叩き切ろうと後を追う。あっという間に距離を詰めて刃が届くというところで邪魔が入った。
「私もジェネラル級と戦うのは怖い。でもやらなきゃ旦那との幸せな未来は無い!!」
 未来を掴み取ってみせると、伊吹は【飛翔】して空中戦を仕掛ける。魔力弾を飛ばし牽制しながら接近すると、懐に飛び込みパラドクス『烈日』を使って思いきり〈多機能シャベル〉で殴りつける。横薙ぎに振り抜いたシャベルが脇腹に入り、めきめきと音を立てて骨を折る感触が伝わる。
「ぐぇっ――」
「もう一撃!」
 息を漏らしたハルファスに、今度は顎を狙ってシャベルを叩き込みよろめかせる。するとハルファスの高度が下がった。
「よし隙が出来た! ハルファスをボコるなら今がチャンスだよ!」
 伊吹が仲間に向かって鼓舞するように大きな声を上げた。
「ようやくそのツラを拝めて嬉しいぜ。テメェの明日はどっちか……この私が教えてやるぜ!」
 その機を逃さずにルイーズ・アルベリス(会社の臨時役員のお姉さん・g00440)がダッシュで距離を詰め、態勢を立て直す間を与えずに仕掛ける。パラドクス『烈破剛牙斬』によって手にする〈試作型パラドクス伝導式魔導剣「デュランダル」〉に念動力を込めて強化すると、重く力強い一撃で容赦なく叩き斬らんと大上段から振り下ろす。
「要らぬ世話だ!」
 ハルファスが剣で受け止める。しかし力が入り切らず勢いに負けて刃が肩に食い込んだ。
「テメェに明日なんざねぇんだよ!」
 ルイーズは続けて剣を幾度も叩き込み、剣で身を守るハルファスの体を少しずつ削っていく。
「鬱陶しい!」
 ハエのようにうろちょろと動き回るルイーズに、苛立ったハルファスが仕留めんと横薙ぎに剣を振るう。それをルイーズは剣で受け止めるが、押し切られて吹き飛ばされた。
「今だ!」
 大振りの為にハルファスは態勢を僅かに崩し隙が出来ていた。そこへ伊吹がシャベルを叩き込むとハルファスは振り返り剣で受け止める。しかし無理な姿勢となり動きが止まった。
「鬱陶しいのはテメェなんだよ!」
 その隙を狙い跳躍したルイーズが全力で剣を振るいハルファスに叩き込んだ。その一撃は防ごうとした火器を断ち腕で受け止められる。刃は骨に達するが断つまでは至らない。
「貴様等に明日があると思うな!」
 ハルファスがルイーズを魔力片の爆発で吹き飛ばし、さらに放射状に飛び伊吹やアルラトゥも射程に入れて広範囲で爆発を起こし、飛行できぬまでダメージを与えて墜落した。
「漸く……貴様の顔を拝めたな、ハルファス。最早何処にも逃げ場はない。ここが貴様の終着駅よ」
 敵が飛ぶ仲間に攻撃を仕掛けている間に、御森・白露(放浪する転寝狐・g05193)が吹かせた追い風に乗って駆け出し、高速移動で敵の視界から逃れる。そして側面に回り込むと居合いの構えよりパラドクス『月玲燐殿・一ノ刻 朔絶』を放つ。抜刀した妖刀〈荒魂・忌椿〉が黒き軌跡を残し目に負えぬ速度の刃が横薙ぎに脇腹を斬り裂いていた。さらに呪詛を撒き散らして敵の意識を引き留める。
「この程度で私を殺せるとでも?」
「……まさか、我が功を焦った、とでも? 己の事のみを考えてきた貴様には分らぬだろうな。節穴め」
 挑発にピクリと怒りにこめかみを引きつらせたハルファスが首を刈るように斬撃を放つと、それを刀で受け止める。だが次の瞬間にはハルファスが背後に回り込んでいた。背中を横に斬られさらに頭に振り下ろされる剣を咄嗟に白露は刀で受け止める。しかし勢いを止められずに受け流そうとするが左肩から刃が食い込んで『御森・白露(放浪する転寝狐・g05193)は重傷を負った』。このまま心臓にまで届きそうな剣を刀の峰に手を当て押し留める。
(「これこそが本命じゃ。たとえそれが一瞬一秒だとしても構わない。いまこの時ではそれが値千金の瞬間よ。死力を尽くせ、限界を超えろ!」)
 意志の力で意識を保ち、押さえ込まれ片膝をついても白露は全身全霊の力を振り絞って耐え凌ぐ。その上からハルファスが体重を掛けた。それはすぐに動き出せぬような力を込めた態勢――。
「――今じゃ、やれい五月姫ェ!」
 白露が叫ぶと、よろりと血を流す五月姫がハルファスの背後に立った。
「姫たちの、復讐劇。ここが、はじまり。そう、まずはあなたから、だよ」
 五月姫は新宿島の人たちの【託されし願い】を受け、それをいっぱい籠めて力に変え一撃を放つ。
「――ただ現に 漂ひ給ふは 姫の末つ方」
 捨て身で大薙刀を振るう。それはハルファスの無防備な背中を斬りつけた。翼を裂き肉を深く抉る。しかし命を断つには届かない。ハルファスは魔力を宿した翼でその一刀の威力を減衰していた。満身創痍の五月姫にさらに攻撃する力は残っていない――。
「死ぬかと思ったぞ、この私が!」
 怒声を発したハルファスは白露を蹴り飛ばして壁に叩き付けて振り向く。
「死ね」
 五月姫に向けて魔力片を飛ばすと割り込んだケルベロスが受け止め、爆発によって全身が抉れていく。
「まだ……!」
 透がケルベロスを維持しようと魔力を込めるが、追撃を喰らうと消耗激しく力尽きて倒れケルベロスも消滅した。
 魔力片の爆風は最後まで立っていた五月姫を巻き込み地に伏せさせた。

「ククク、アハハハハハ!!」
 肩を揺らしたハルファスが我慢できずに哄笑する。
「私はいったい何を恐れていたのだ。勝てる! そうだディアボロスなぞ私が滅ぼしてしまえばいいのだ!」
 薄汚れ全身を負傷し血塗れになりながらも、強敵だったディアボロスの主力を蹴散らしたと自信を取り戻し、後はここにいる連中に止めを刺せば終わりだと剣を強く握って嗤う。
「ハハハハ――」
 だがそこへ間髪入れずに新たなディアボロスが広場へと突入を開始した。
「はっ?」
 勝利の愉悦に酔った嗤いが途切れ唖然と入り口に目を向ければ、次々と新手のディアボロスが現れ一目散に殺到してくる。
「莫迦な……今のが奴等の主力ではないというのか――」
 取り戻したばかりの自信はロウソクの炎のようにか細く揺らぎ、困惑した顔のままハルファスは慌てて剣を構えた。
苦戦🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​

ラキア・ムーン
ふむ、ついに追い詰められたようだなハルファス
悪いが此処で討伐されて貰おう

《RE》Incarnationを構え戦場の『情報収集』をしながら少し待機
ハルファスの周囲に隙が出来たタイミングで『突撃』して戦闘開始といこう
【Call:Blazeing_Impact】起動
術式による推進力で一気に接近
攻撃しつつ、懐に飛び込んで『グラップル』…組み付いてハルファスの動きを邪魔して『時間稼ぎ』させて貰おう
時間を稼いで仲間の攻撃の為の準備を整えさせて貰う
タイミングが合えばハルファスを攻撃方向に蹴って『吹き飛ばし』て仲間を援護
その後は再度組み付いていこうか

悪いがこっちには手数があるんでね
存分に数の優位で勝たせて貰う


エレナ・バークリー
外も賑やかになってきました。お祭です。それなら楽しまなくちゃ。そう思うでしょう、ハルファス?
ジェネラル級クロノヴェーダとの決戦。負けられません!

「光使い」「召喚」で光の精霊を召喚し、敵の攻撃タイミングに合わせて閃光を放ってもらいます。これでまともに照準は付けられないはず。

「強打」を「連撃」するブレイブスマイトで「衝撃波」を飛ばして動きを止め、「貫通撃」を叩き込みます。
さすがにジェネラル級だけあって手強い。ですが、【託された思い】を糧に「勇気」を振り絞って、彼女との相対を続けます。

後がないハルファスはいわば手負いの獣。破れかぶれの特攻も警戒しないと。
剣を突きされたら筋肉で締め、隙を作らせますよ。


呉守・晶
よぉ、ハルファス!
護衛が壊滅してからって今度という今度は逃がさねぇぜ、逃げ場もないだろうしな!

この水の音広場がお前の墓場だ!
こんな屋内で、その大きな翼は活かしきれねぇだろ、籠城場所を間違えたな
俺らが此処まで来る為に戦った皆の残留効果、活かせるもんは全活用だ!
エスカレーターの吹き抜けやエキュート内も飛翔で駆け抜けて舞散矢羽を躱したり建物の障害物にぶつけたりで避けるぜ
ハルファスが広場で皆の猛攻で隙を見せたら吹き抜けから全力降下して、その勢いを乗せてアークイーターを異形の大剣に変異させて斬りかかるぜ!
ジェネラル級だろうと俺らが何人の力(残留効果)を背負ってると思ってやがる!
喰い破れ、アークイーター!


ゼット・ノアール
「敵性存在、ジェネラル級【ハルファス】…俺の蹴りを軽くいなされて以来だな。だが、今日はまともに戦ってもらう」

【Z】の意志で動く。
ハルファスの子らが撤退したので俺は旅団の仲間と合流する。

レビのシャウトで気合い充分だ。
戦闘となったら
牽制として仕込み鎖と鎖縛操装の二つの鎖で邪魔な腕を縛る。
ヴェルゼ、レビ、パライバと連携攻撃しつつ、機関銃で弾幕を張り敵の銃火器とやり合う。
ハルファスの負傷、消耗度合いを分析する。

弱った部分を狙い、最大出力ゼットンを放つ。

懸念されるのは逃げ足だが…
鎖で牢獄でも作るか?

…死して破滅するのは貴様だ。

※アドリブ大歓迎です。


リディル・ヴェント
【ヨアケ④】のみんなと連携して戦うわ!

逃げ癖のあるハルファス様だから特に動向には注意するわ。残留効果に飛翔やドローンがあればそれも利用して360度どこにも逃がさないわよ。どっかに行こうとしたら自慢の斧を使ってメテオドライヴでハルファスを思いっきり仲間達が多い方角へ吹っ飛ばそうかしらね。みんなそっちにハルファス行くわよっ☆これが連携ってやつよ!

あっちこっちのカテドラルに行ってはそそくさと逃げて、大天使に降伏して復讐者に倒されるのね。波乱万丈な人生お疲れ様よ!
アタシも気づいたらなんか約1500年後の世界にいて、アイツらもなんか行方不明で絶賛波乱万丈中だけどアタシはこの人生楽しむわ☆


天夜・理星
疾風が、なんだって?
悪魔の力って、そんなもん?
え…ジェネラル級(笑)じゃん。

あーそっか。
じゃあ【ヨアケ④】のみんなと一緒にあなたという大馬鹿野郎を潰す。

…あからさまに自在に飛んでますねえ…!?
なら、ヨアケのみんなのコンビネーションに合わせて、アタシも聖剣を振るう。
精神集中と強打の2つの技能を活かして、叩きつけられる剣を弾いて防御!

…次に繋げるために、逆説連鎖ってそういうもんでしょ…?

ハルファスの狙いがアタシに向こうが向くまいが、一番隙が生じやすいと判断したタイミングでパラドクスを使い…すれ違って、時空の歪みの修正に巻き込む!

そしたら後はもう、お任せだ!
サティニフィアさん!! ぶちかませ!!!


リオーネ・クア
【ヨアケ④】のみんなと
アドリブ・共闘も歓迎

ハルファスは強いのに保身に走ってきた
不利と悟れば逃走を図るかも
みんな逃がす気はないみたいだけど念には念を入れたいな

昔喰らった大天使の翼を[肉体改造]で生やし『魔骸連刃』により羽根に刃を生やして、それを飛ばして攻撃するよ
敵からの攻撃は「魔力障壁」を展開して軽減、[戦闘知識]と[記憶術]で敵の攻撃の癖がわかったら回避もしていきたいね

みんなの一斉攻撃中も敵の様子を観察して、敵の消耗が激しくなってきたら攻撃を止めて少し距離を取る
敵が逃げなければよし、逃げようとしたら脚を赤い悪魔のものに変異させて走り体当たり、続けて脚に生やした刃で攻撃して逃走の勢いを削ごう


レビ・アンダーソン
【Z】で参戦
ゼット達の手助けついでに、ジェネラル級の顔を拝みに来たよ~

ふーん、アレがハルファスかぁ
腕が四本もあれば色々と捗りそうだね
一人でギターとドラムを演奏しながら歌うとかさ……

おっと、無駄話は倒し終わった後にしようか
今回もマジでやりますかね

僕は敵の行動阻害に尽力し、援護係として動くよ
マイクを持って……息を大きく吸って……
全力全開、『デストロイスマッシュ』のスクリームを放つ!
魂を込めた音波攻撃で魔力片とハルファスの聴覚を破壊してやろう!!

YOUUUUUU AREEEEEE DEEEEEEEAD!!!!


アイネリス・レナリィ
【ヨアケ④】で参戦
アドリブ連携歓迎

策も無く逃げ続けた所で、どうにかなるものでも無いでしょうに。
まあ、篭ってくれるのなら好都合だけれど。

逃すつもりはないし、一気に押していきましょうか。
ハルファスが身構える前に【不意打ち】で先制、剣刃での接近戦を仕掛ける。
対応してくるなら良し、距離を取るなら槍刃で【制圧射撃】、
牽制している間に再度肉薄して攻撃を続けていくわよ。

気取られないよう機を見ながら【無音の白翼】で使い魔を召喚、
ハルファスの死角へ回り込ませ、二方向からの挟撃で更に攻め立てる。間断無く攻め続けて、逃げる隙は与えないようにしないとね。

例えこの場を切り抜けた所で、先に道は無いでしょう…観念する事ね。


月見里・千隼
【ヨアケ④】
※連携、アドリブ歓迎


不利となれば保身に走るお前の逃げは
俺達復讐者の執念深い追い込みには敵わないぞ。
この歪な逃走劇は終演だ。
ジェネラル級よ、年貢の納め時だ。手加減は一切無し、本気で行くぞ。

他の復讐者と連携しつつ後援に立ち回りチャンディラムに【騎乗】し【ダッシュ】と【観察】し敵の攻撃を回避しながら
パラドクス『乱月弾』で【連射】【貫通撃】【制圧射撃】と目にまとまらぬ【早業】で乱れ打ちしながらも援護射撃をする。防御は【結界術】で。

ハルファスが逃げたり攻撃する隙すら与えないような【早業】の『乱月弾』で四肢と翼に【制圧射撃】して機動力を削ぎ落とし他の復讐者が倒しやすいように弱体化させる。


眉立・人鳥
アドリブ・絡み歓迎
【ヨアケ④】で行くぜ

サッちゃんのためにも、力を尽くそうじゃねぇか
使える効果は全て使う。事前に現場の情報収集は怠らず、共有しておきてェ

羽弾か、追尾してくるなら引きつけてからセルフクラフトなり
早業の魔力糸で引き寄せた障害物に身代わりになって貰うかねェ
ヤバそうなら仲間頼りだ
精神集中、ヨアケの波状攻撃で分散された意識の先を観察る……
波は止めねェ、ハルファスが攻撃に移る瞬間だ、横合いから不意打ち行くぜ
光使いの目眩しから怪力付きディザイアで確実に喰らい付く
腕の一本でも持って行きてぇ所だが
後に繋げられんなら何でもいい、奴の気勢ごと削ぎ落とすぜ

その破滅の力ァ、俺にも寄越せよ……鳥頭ッ!


黒城・廉也
【ヨアケ④】アドリブ連携歓迎

さぁ、ここが踏ん張りどころッスよ。
これ以上被害を増やさないためにも…ここで決着を。

敵の挙動に注目しつつ【早業】で回避や遮蔽物で攻撃が当たらないように。回避が危ない味方が居たら【早業】の【飛翔】で攻撃の範囲外に連れ出すッス。使えそうな残留効果があればそれも活用したい所ッス。

味方の作った隙、もしくは攻撃の合間を縫って空中から急接近し【全力魔法】の猛炎の輪廻曲を叩き込む。逃げる隙は与えないッスよ。
これだけじゃ足りないかもしれない…仲間の為、サッちゃんの為…なら、その先へ繋いでみせる!


ヴェルゼ・バーガンディー
ハルファスの子らが撤退した後に
【Z】の同士と合流、連携して戦闘

「団長に恥かかせた奴ぁてめぇかよ、気に食わねぇ!くたばりやがれ!」

ゼット団長がアイツの手を縛っている間に獄刀で腕を切り落としてやろうぜ!
相手のPOW技は鎖分銅ぶん回して俺らに届かない所で炸裂させてやるぜ
「脆い!この程度で誘爆すんのかよ!」
、SPD技は獄刀で受け止めに行き鍔迫り合いだ
「なめんじゃねぇ!」


WIZ技は俺が囮になり走って回避しつつリボルバーで応戦だ!
「下手すぎる鉄砲数打っても無駄ぁって奴か!」

【Z】の皆と一斉にトドメを刺す
トドメに使用する武器は大斧、技は勿論「地獄陥」

「地獄で詫びな、テメェの悪事、俺らが絶止(ぜっと)ってな」


アオイ・ダイアログ
【ヨアケ④】
連携歓迎

復讐のお時間です
過去を盗み現在を奪った断罪です、絶対に逃がしません

歌い上げるは雄々しき勇士、逆撃の賛歌!
希望を掲げ勇気を讃え闘志を担ぐ同胞よ
今こそ壁を壊す刻、空に翳る黒き翼、討ち滅ぼす剣を取れ
我らこそは代行者、人の意志担う復讐者、未来を拓く開拓者
天に蓋すると云うならば、一矢となりて打ち砕き、我ら暁を示すヨアケと成らん!

歌が届く限り、内から溢れる灼熱から逃れる術はありません
私たち全員分の闘志の炎熱ですから、さぞ熱いでしょう
その熱に曝されながら皆さんの攻撃を捌けますかね?

敵の攻撃は柱とか、他の方の防御パラドクスに便乗させて凌ぎます

年貢の納め時ってやつです
さようなら


パライバ・エルバイト
アドリブ、連携歓迎。

さあ、行こうシベル。人間風情だろうとも、一矢は出来るところを見せてやらんとな。

【Z】メンバーの補助に入る。
シベル(≪操り人形≫)を敵の足元にしがみつかせたり、≪空間演出用メガネ型空間投影PC試作機≫で立体映像を作り、動かせて攪乱させたりと隙を作ろう。
状況を見て【パラドックス】使用だ。「さあ、踊ってもらおうか」
自分に出来る事は少しかもしれんが、その『少し』にお前はやられるだろうな。
そして、隙が出来た時、きっとゼット達がやってくれる事だろう。
それで十分だよ。今は。


百鬼・運命
【ヨアケ④】
主攻は仲間に任せて援護担当

「ハルファスの性格上、逃亡は十分ありうる。他に不安なのは残党が逃げて暴徒化、ゼドキエルの横槍辺りか…」

品川駅に麾下の天使がいないことを見るに、邪魔なハルファスを復讐者に始末させ、残党を吸収して戦力強化くらいはありそうだ。

これらをまとめて解決する方法として

「品川駅を封鎖する」

構内見取図を見ながら【トラップ生成】を使用。駅の出入り口や破壊できそうな場所、戦闘でできた穴にバリケードを生成し、品川駅への出入りを遮断。破壊防止の為バリケード周囲には強力なトリモチをまき散らす地雷も生成。

後は随時罠追加。特にハルファスの逃げ道を潰して仲間の攻撃をフォロー

アドリブ絡み歓迎


鵲・科戸
【ヨアケ④】
皆さんの活躍で得たこの機会。
成し遂げる一助となるべく、力を尽くします。

ヨアケの方々と連携・協力し戦います。
相手も大物。
まともに敵の攻撃を受けては一たまりもなさそうです。
回避または力を逸らすようにして受け流し、返す刀で攻め入ります。

跳ね星での残像かく乱を仕掛け、出来ればオーラ操作や結界術も併用し補います。
自身を囮にフェイントをかけ、皆さんの好機を増やせればそれも良し。
なるべく戦い続けられるようにと思いますが、攻勢に繋ぐ為に盾になることも厭いません。
そしてここぞには渾身の一撃を見舞えるよう構えておきます。
いざ、勝負です。


レイン・ウォーカー
【ヨアケ④】
あの人の仇を取る為にも、あんたなんかに負けてられないのよ!

仲間への援護支援を主眼に行動
敵と一定の距離を保ち、インジェクターを【投擲】
同時に反撃を受ける事がないよう、常に仲間とは別方向から死角に回り込むように攻撃を加えていく

敵の反撃に対しては壁や柱を背にする事で攻撃方向を限定、さらに【残像】で被弾箇所をずらして致命傷を回避

ハルファス!あんたの相手は私よ!と叫んで相手の注意を引き、カドゥケウスを構えて特攻する
でも、これは【フェイント】、本命はこっちよ!
迎撃に合わせて【クイックアサルト】を発動
相打ち覚悟で取り出した凍結剤を【投擲】して一瞬でも相手の動きを止め、仲間が攻撃する為の隙を作るわ


黒野・茉莉奈
【ヨアケ④】
アドリブ・連携歓迎

生き恥を晒した結果がこれとはね。敵ながら気の毒で仕方ない……
せめて、これ以上恥を晒す必要がないようにこの場で華々しく散ってもらおうじゃないか。

ハルファスとは少し距離を取りつつ、敵の攻撃を防いで味方の攻撃を支援するように立ち回る
【高速詠唱】と【全力魔法】を乗せたパラドクスで城壁を構築
攻撃を受けている味方がいれば、その人を守るようにパラドクスを使用して援護
ハルファスが逃走を試みるようであれば、逃走経路に城壁を構築して妨害するよ

「三十六計逃げるに如かず」とは言うけれど……
でも、逃げる先がなかったら意味がない。
こんな所に閉じこもった時点で終わりだったんだよ、ハルファス。


トバリ・ナイトライト
【ヨアケ④】
さぁ、ようやくハルファスに引導を渡してやる番です
引き続き旅団の皆さんと行動です

「生き残ることを第一に考えることは大切です。が、皮肉なものですね」
「誇りを捨てるばかりか、慕うものを捨てて……結果、あなたは生き残る為の道筋までも自ら捨ててしまったのです」
あれだけの配下、統率さえ取れていればきっと恐ろしい勢力だったに違いありません
僕らの連携がそれを証明してみせる!

隙に入り込むのは僕の十八番
殺気を隠して一気に近付き、隠しナイフを刺し込み
皆さんの攻撃の隙を作りつつ連携攻撃
「さぁ皆さん、いきましょう」

羽根の追尾は飛翔しながら回避
ある程度の被弾は覚悟の上!
そして、サティニフィアさんへと繋げます!


一角・實生
ジェネラル級とはいえこれだけの猛攻を受ければ押される場面も出てくるだろう
俺ならそんな時は一度距離を取り仕切り直す

序盤は≪パニッシャー≫による射撃で銃弾に対する反応や効きを[情報収集]
その後高所の瓦礫等に身を潜め時機を待とう

≪スコープ≫を通し[観察]を続け仲間の攻撃が命中した直後を狙う
距離を取ろうとする挙動を捉え翼の根元か脚を狙撃
まずは隙ひとつ

――俺の中の君。俺が死んで宿なしになるのは嫌だろ?
パラドクスを発動し翼から引き抜くのは羽根と魔力で形成した[呪詛]塗れの盾
魔力片をその盾と[結界術]で防ぎ「俺へ意識を向ける」ふたつめの隙を生み出すよ
そこを仲間に攻撃してもらおう

悪いけど、此処で終わってくれ


宝心・ライラ
【ヨアケ④】
「逃げちゃダメ!私達のハッピーエンドを受け取って!」
ハルファスが空に逃げたら空中ブランコの曲芸で待ち受けていた私がお出迎え♪
脚をロープに絡めて両手はダブルピースで障壁を展開
弾幕を逸らしながら一気に接近よ
残留に【怪力無双】があればそれも活用して、ハルファスを捕まえながら地面に向けて青天直下!
「さあ笑って♪ヘイ!プチョヘンザッ!」

せっかく天使さんと仲直りしたのに、逃げたり怒ったりばかり…
最後くらいは笑って終わりましょ?
ハッピーはあなたを逃がしてあげないわ!

ハルファスが地上戦をしていたらバケットでインクをばらまいて皆を援護
最後はサティニフィアに繋ぐわ!
決めちゃって、あなたの笑顔の為に!


フェルト・ユメノアール
【ヨアケ④】

とうとうハルファスを追い詰めたよ!
ここが年貢の納め時!覚悟してね!

相手は腐ってもジェネラル級、油断せず全力で行くよ!
広場の柱や看板を盾にしつつその影からトリックスターを投擲して攻撃
戦闘中は常にダッシュで動き回り、さらにアンカーバングルを射出して広場を立体的に移動する等
相手に的を絞らせないよう立ち回るよ
その上で敵がこちらの攻撃に慣れた所で投擲にワンダースモークを混ぜ、相手の視界を煙幕で遮り隙を作る

そして、仲間が武器で近接攻撃を仕掛けるタイミングでパラドクス発動、勝負をかける
この瞬間を待っていたよ!ボクはSCバイバニーを召喚!
武器を巨大化させて攻撃力をアップさせ、コンボ攻撃を仕掛けるよ


宮之本・真一郎
【ヨアケ④】
ジェネラル級の敵もみんなで協力できれば戦えるんっすね。今回はこの勢いのまま倒せるといいっすけど。

……ハルファスはいざとなったらみっともなくても逃げ出せる性格の持ち主っすから……ある意味獣みたいなものっすね。逃げたり、その他の行動の阻害を狙って戦うっすよ。
右手にウィンチ、左手にプロペラアタッチメントを装備して戦うっす。
基本はウィンチアタッチメントで敵へワイヤーを絡ませて動きを封じたり、邪魔をするっすよ。
その他は、プロペラアタッチメントで風を作り、サンドストームブラストで砂嵐を起こしてハルファスの飛行を妨害していくっすよ。
これも、自分にできる一手っすよ。

アドリブ歓迎


サティニフィア・ネイバーライト
目的
ハルファスを斃す

心情
ヤツはアタシの事なんざ覚えてねぇだろう
そりゃこっちは一山いくらの雑兵の1つさ
だが、それで狂わされたモノの落とし前はつけねぇと
私怨だろうとアタシは迷わない
目前に立つヤツを見て震えるのは、きっと武者震い…の筈さ

戦闘
正面切って圧倒出来るなんて自惚れちゃいねぇ
子らでごった返した広場、空中すらも見通しは立たないのを利用させてもらう
奴らを壁に盾に息を殺しハルファスだけを捉え続ける
射程に捉えたら、ヤツへの道が拓いたら…あとは一気呵成に一撃入れてやるだけだ
ヤツの反撃は致命傷さえ避けられればいい
この『手』さえ届けばいい

復讐者(アタシ達)に必要なのは…正しい過去と繋がった未来だ!


●激闘
「敵性存在、ジェネラル級【ハルファス】……俺の蹴りを軽くいなされて以来だな。だが、今日はまともに戦ってもらう」
 前回のようにはいかないと、ゼット・ノアール(群青の傭兵・g01952)が広場に飛び込む。
「ゼット達の手助けついでに、ジェネラル級の顔を拝みに来たよ~」
 軽いノリでレビ・アンダーソン(破壊のサウンドソルジャー・g00056)も旅団【ZEUS新宿島支部】の仲間と共に広場に入った。
「ふーん、アレがハルファスかぁ。腕が四本もあれば色々と捗りそうだね。一人でギターとドラムを演奏しながら歌うとかさ……」
 あの腕をライブパフォーマンスに使えば面白い事ができそうだと空想する。
「おっと、無駄話は倒し終わった後にしようか、今回もマジでやりますかね」
 今日はお遊びなしだとレビは〈スペシャルなマイク〉を持つと大きく息を吸う……。
「YOUUUUUU AREEEEEE DEEEEEEEAD!!!!」
 全力全開でパラドクス『デストロイスマッシュ』のスクリーム(デスボイス)を放つ。重低音の効いたがなり声が広場に響き渡り、ビリビリと建物を揺らしハルファスの体にも衝撃が襲う。
「な、なんだ!? 五月蠅い!」
 ビクッと震えたハルファスは何事かと辺りを見回す。そして歌うレビの姿を見つけた。
「この音を止めろ!」
 大声を出してハルファスは銃口をピタリとレビに向ける。
「レビのシャウトで気合い充分だ。邪魔な腕を縛らせてもらう」
 ゼットが〈仕込み鎖〉と〈鎖縛操装〉を放って敵の腕を縛ろうとする。
「こんなもので私を縛れるとでも?」
 だがその鎖をハルファスは容易く掴み引き千切った。
「団長に恥かかせた奴ぁてめぇかよ、気に食わねぇ! くたばりやがれ!」
 敵が足を止めた一瞬の隙に突っ込んだヴェルゼ・バーガンディー(紫色の狂魔・g02195)が〈獄刀・村雨〉を振り下ろす。
「死ぬのは貴様等だ」
 しかしその一撃をハルファスは剣で受け止め押し戻す。
「なめんじゃねぇ!」
 ヴェルゼは全身の力を込めて押し込み鍔迫り合いに持ち込もうとするが、ハルファスは剣を振り抜いて圧倒的な力の差でヴェルゼを吹き飛ばした。
「舐めているのは貴様だ!」
 ハルファスが追撃しようと地を蹴って追いかける。
「さあ、行こうシベル。人間風情だろうとも、一矢は出来るところを見せてやらんとな」
 パライバ・エルバイト(価値を奪われし人形師・g04382)は相棒のシベル〈操り人形〉と共に強大な敵に挑む。
「攻撃させては危険だな、攪乱させて隙を作ろう」
 パライバは〈空間演出用メガネ型空間投影PC試作機〉で立体映像を作り、敵を攪乱するべく人影を幾つも映し出した。
「玩具に惑わされるものか!」
 一瞥するとハルファスが剣を一振りして衝撃波により立体映像が掻き消される。
「鎖は効かないようだな。弾幕を張る」
 軽機関銃〈Mk49-ZEUS〉から弾丸を連射してハルファスへと攻撃する。
「ええい!」
 煩わしそうにハルファスは弾幕に対し、自身も銃を撃ち返す。
「下手すぎる鉄砲数打っても無駄ぁって奴か!」
 走りながらヴェルゼは大型リボルバー〈Dirty bull〉を撃って囮になる。
「ハルファスは負傷している……だがまだこちらよりも強い。さらなるダメージを与えなくては倒せない」
 ゼットはハルファスの負傷、消耗度合いを分析し、もっと苛烈に攻撃し続けなくてはならないと判断した。
「最も負傷の大きい腹部を狙う」
 ゼットが敵の刃で貫かれた腹目掛けパラドクス『ゼットン』を発動する。
「全エネルギー収束。ゼット、最大パワー……!」
 サイボーグボディに流れる全てのエネルギーを頭上に集め、高熱の球体が生まれた。
「高エネルギーか!」
 それに気付いたハルファスは回避行動を取ろうとする。
「GOOOOOO TOOOOOO HEEEEEEELL!!!!」
「く、また音が――」
 だがそうはさせないとレビがスクリームの激しい音を叩き込み、ハルファスの動きを鈍らせた。
「さあ、踊ってもらおうか」
 続けてパライバが敵の隙を作り出そうとパラドクス『ダンスマカブル』を発動し、シベルを踊るように操って攻撃させる。
「自分に出来る事は少しかもしれんが、その『少し』にお前はやられるだろうな。そして、隙が出来た時、きっとゼット達がやってくれる事だろう。それで十分だよ。今は」
 後の事は仲間に任せ、自分は自分にできることを全力でやるだけだと人形による巧みな攻撃でハルファスの足を止めさせた。
「邪魔するなら貴様から死ね」
 ハルファスが剣をパライバに向けて一瞬だけゼットから視線を逸らした。
「……死して破滅するのは貴様だ」
 その隙を見逃さずに、一点に全エネルギーが集結して小型太陽のように輝くとゼットは敵に向かって放った。眩い光が飛び、ハルファスに着弾するとエネルギーが広がり大爆発を起こした。
「ぎぁあああああっ! …………おのれぇ!」
 だが爆煙の中から全身ずだぼろの傷だらけにしながらもまだ健在なハルファスが姿を見せ、ゼットに向かって飛び出す。
「地獄で詫びな、テメェの悪事、俺らが絶止(ぜっと)ってな」
 その正面に大斧〈Scarlet Pinheel〉を構えたヴェルゼが立ち塞がり、パラドクス『狂魔一式・地獄陥』を使い、悪魔の力を発動して狂気に陥り、肉体の限界を超え憤怒のままに大斧を振るう。弾こうと合わせたハルファスの剣を押し戻し、敵の身体に叩き込む。左胸から右腰までに赤い線が走り血が噴き出した。
「地獄へ落ちるのは貴様等だ!!」
 ハルファスが翼を広げ、羽根型の魔力片を放射し、一斉に爆発を起こしてディアボロス達を薙ぎ払った。
「はぁはぁ……これでどうだ!」
 そして疲労したように大きく肩で息をする。

「通常の攻撃では全く歯が立たないか」
 先に戦う仲間の様子を窺っていた一角・實生(あざよいの鷲・g00995)が、パラドクス以外では殆どダメージが通っていないと見て取った。
「ジェネラル級とはいえこれだけの猛攻を受ければ押される場面も出てくるだろう。そこを一押しできれば勝機はある」
 そう考えて不意を突ける場所を探して移動し身を潜めた。
「ふむ、ついに追い詰められたようだなハルファス。悪いが此処で討伐されて貰おう」
 じっと敵に隙ができるのを待っていたラキア・ムーン(月夜の残滓・g00195)が飛び出し、パラドクス『Call:Blazeing_Impact』を起動した。炎と風の複合術式によりロケットのように推進力を得て一直線に突撃する。
「何っ」
 ハルファスが気付く頃には突撃槍〈《RE》Incarnation〉を構えたラキアが目の前に迫り、穂先が腹を貫いた。
「このまま叩きつけてやろう」
「がっ! くぁあっ!」
 ハルファスを貫いたままラキアは突進を続け、その体を壁に叩きつける。
「く、離せ!」
「そう言うな、暫くの間付き合って貰う」
 ラキアは突進の速度を緩めずにハルファスを壁に押し付ける。
「外も賑やかになってきました。お祭です。それなら楽しまなくちゃ。そう思うでしょう、ハルファス?」
 そこへ気力十分なエレナ・バークリー(アブソリュートウィッシュ・g00090)が駆け出して敵に接近する。するとハルファスがこちらに気付いた。
「ジェネラル級クロノヴェーダとの決戦。負けられません!」
 必ず勝利をもたらしてみせると、エレナは光の精霊を召喚して閃光を放たせる。
「眼が……退け!!」
 目を眩ませながらもハルファスが手だけで剣を振るってラキアの首を狙う。身を捻ってラキアは躱すが押し込む力が弱まった。同時にハルファスは腹に刺さった槍を掴み引き抜いた。そしてラキアに向けて再度剣を振るう。今度は鋭く胴を断つような激しい斬撃をラキアは槍で受け止め吹き飛んだ。
「この距離なら!」
 だがもう間合いに入ったとエレナがパラドクス『ブレイブスマイト』を発動し、まだ間合いに入る前に両手剣クレイモアを振り下ろす。強烈な勢いで衝撃波が飛んでハルファスの体が揺さぶられ、その隙に残りの間合いを詰めて両手剣を体当たりするように胸に突き入れる。
「あ、危ないところだった……」
 胸に切っ先が入ったところで、その刃をハルファスが掴んで止めていた。
「さすがにジェネラル級だけあって手強い」
 だが負けられないとエレナは【託された思い】を糧に勇気を振り絞って剣を押し込む。じりっと刃が少し深く入った。
「調子に、乗るな!」
 ハルファスが剣を突き入れ、腹を貫き『エレナ・バークリー(アブソリュートウィッシュ・g00090)は重傷を負った』。
「ごふ……まだです……!」
 エレナは刃を掴み、筋肉を締めて剣を少しだけでも押さえ込む。
「よぉ、ハルファス! 護衛が壊滅してからって今度という今度は逃がさねぇぜ、逃げ場もないだろうしな!」
 広場の吹き抜けの高い天井から呉守・晶(TSデーモン・g04119)が姿を見せる。
「この水の音広場がお前の墓場だ! こんな屋内で、その大きな翼は活かしきれねぇだろ、籠城場所を間違えたな」
 天井を蹴って急降下すると、真っ直ぐにハルファスに向かって突撃する。
「離れろ!」
 ハルファスはエレナを殴り飛ばして剣を引き抜く。そして頭上に降下してくる晶を見上げもう回避が間に合わないのを悟る。
「撃ち落としてくれる!」
 翼から空に向けて無数の羽根型魔力片が撃ち出される。
「――俺の中の君。俺が死んで宿なしになるのは嫌だろ?」
 その射線に【飛翔】して割り込んだ實生はパラドクス『ブラッドスミス』を発動して己に憑依した大天使に呼びかけ、翼から羽根を引き抜き魔力を込めると呪詛塗れの盾となった。
「この一撃を防ぎ、仲間が攻撃する時間を作る」
 迫る魔力片を盾と結界によって防ぐ。だが次々と魔力片が炸裂しその衝撃波で体が煽られる。ダメージが蓄積し、翼はぼろぼろになる。それでも實生は盾を構え続けて仲間への攻撃を通さない。
「悪いがこっちには手数があるんでね。存分に数の優位で勝たせて貰う」
 そこへラキアが再度突っ込み槍を突き入れる。それをハルファスが防ごうと剣で弾き衝撃波でラキアを吹き飛ばす。しかしその動作によって空への弾幕が薄くなった。
「魔剣アークイーター、第二封印解除。変異開始、コード捕食剣「貪リ喰ラウモノ」っ!」
 獲物を狙う鳥のように急降下した晶がパラドクス『貪リ喰ラウモノ』により手にした魔晶剣〈アークイーター〉の封印を一部解除し、巨大な牙と口のような形と化した刃を振り下ろす。それをハルファスは剣を掲げて受け止めた。
「こんなもの!」
「ジェネラル級だろうと俺らが何人の力を背負ってると思ってやがる! 喰い破れ、アークイーター!」
 押し戻そうとするハルファスを、晶は全身全霊の力で以って押し切ろうとし、鍔迫り合いとなり互いの力がぶつかり合う。
「悪いけど、此処で終わってくれ」
 そこへ傷つき地上に落ちた實生が片膝をつきながら大型狙撃銃〈パニッシャー〉を構えていた。放たれる弾丸が敵の足に当たり少し姿勢を崩した。だがそれによって均衡が崩れ、晶は一気に剣を押し込んだ。
「これが俺らの力だーー!!」
 アークイーターの牙がハルファスの体に突き刺さり、肉を喰い千切る。
「私を喰らうだと! 許さん!!」
 ハルファスが至近距離から魔力片を放ち、自分が炸裂に巻き込まれるのも構わずに晶を吹き飛ばし、さらに次々と飛ぶ魔力片は辺りを爆発させディアボロス達をまとめて壁際まで吹き飛ばした。

●決着
「うぐっ、何とか凌いだ……」
 傷口からどくどくと血を流しながらハルファスは周囲を見渡す。ディアボロスの後詰めも蹴散らしてみせたと安堵が心に広がる。
「このままディアボロスに止めを刺せば私の勝ち――」
 ハルファスは自分に言い聞かせるように呟き剣を振り上げる。だが嫌な予感がして入り口の方へと視線を向けてしまう。そこには新たなディアボロス達の姿があった。二度あることは三度ある。息をつかせずディアボロスの第三陣が突撃を始めた。
「莫迦な、どれだけの戦力が投入されているのだ!?」
 まだ肉体的には戦える。しかし心は――敗北するかもしれないという思考に染められ、精神面が限界に近付き戦闘力が発揮できなくなっていく。
「誰か!! 誰でもいい戻って来て私を守れ!」
 ハルファスが必死に声を張り上げる。しかし撤退したハルファスの子らが構内に侵入した為に、それを追い払おうと配下の部隊が動いて混乱が起き、呼びかけが届いていなかった。
「ハルファスの性格上、逃亡は十分ありうる。他に不安なのは残党が逃げて暴徒化、ゼドキエルの横槍辺りか……」
 百鬼・運命(人間のカースブレイド・g03078)は敵がどう動くか推測する。
(「品川駅に麾下の天使がいないことを見るに、邪魔なハルファスを復讐者に始末させ、残党を吸収して戦力強化くらいはありそうだ」)
 これらをまとめて解決する方法として出した案は――。
「品川駅を封鎖する」
 運命は構内見取図を見ながら【トラップ生成】を使用しハルファスの逃げ道を潰すように重点的にトラップを設置していくことにした。
「逃げ癖のあるハルファス様だから特に動向には注意しないとね」
 リディル・ヴェント(ゲットレディ・g00550)はそれにだけは気を付けようと、声をかけ合って広場に入る。
「ハルファスは強いのに保身に走ってきた。不利と悟れば逃走を図るかも……みんな逃がす気はないみたいだけど念には念を入れたいな」
 リオーネ・クア(ひつじの悪魔・g01176)もハルファスの逃亡に対して気を付けようと、後衛から様子を窺いながら戦うことにした。
(「ヤツはアタシの事なんざ覚えてねぇだろう。そりゃこっちは一山いくらの雑兵の1つさ」)
 サティニフィア・ネイバーライト(スゴ腕情報屋・g00008)はハルファスを直視して心をざわつかせる。
(「だが、それで狂わされたモノの落とし前はつけねぇと。私怨だろうとアタシは迷わない。目前に立つヤツを見て震えるのは、きっと武者震い……の筈さ」)
 恐怖を押し殺し、怒りと勇気を胸に抱いてサティニフィアは足を踏み出す。
「正面切って圧倒出来るなんて自惚れちゃいねぇ」
 大勢のディアボロスが戦っているのを見ていればわかる。戦闘を得意としていない自分がのこのこと正面から出向いても返り討ちに遭うだけだと。
「一撃……それに全てを懸けるしかねぇ」
 他のディアボロス達に気を取られている間に、サティニフィアは隠れてじっとチャンスを窺い息を殺す。
「生き残ることを第一に考えることは大切です。が、皮肉なものですね」
 トバリ・ナイトライト(透明の黄昏・g00064)はその結果支配者から落ちて命すら危ういハルファスを見る。
「誇りを捨てるばかりか、慕うものを捨てて……結果、あなたは生き残る為の道筋までも自ら捨ててしまったのです」
 逃げたが故に全てを失おうとするハルファスに憐れみの視線を向け、部屋に入る仲間に紛れ身を隠した。

「……ハルファスはいざとなったらみっともなくても逃げ出せる性格の持ち主っすから……ある意味獣みたいなものっすね。逃げたり、その他の行動の阻害を狙って戦うっすよ」
 宮之本・真一郎(働くサイボーグ・g01393)は右手に〈ウィンチアタッチメント〉、左手に〈プロペラアタッチメント〉を装備して挑む。
「これを絡ませて邪魔するっすよ」
 ウィンチアタッチメントで敵へ伸ばしたワイヤーを絡ませて縛る。
「私の自由を奪えると思うな!」
 ハルファスが剣でワイヤーを切り裂く。
「切り裂かれても、攻撃の妨害にはなるっす」
 構わず真一郎は何度もワイヤーを使って敵の攻撃の邪魔をする。
「とうとうハルファスを追い詰めたよ! ここが年貢の納め時! 覚悟してね!」
 道化の姿をしたフェルト・ユメノアール(夢を追う道化師・g00275)はみんなの力を合わせてここでやっつけようと、広場の物陰から物陰を移動しながら投げナイフ〈トリックスター〉を投擲した。
「無駄なことを!」
 そんなものは通用しないとハルファスが剣でナイフを弾く。
「腐ってもジェネラル級だね、油断せず全力で行くよ!」
 動きを一瞬も止めずにフェルトは動き回りながら嫌がらせのようにナイフを投げていく。
「ちょろちょろと!」
 ハルファスが銃口を向けて弾丸をばら撒く。フェルトは〈アンカーバングル〉からワイヤー付きアンカーを上に射出し、サーカスの曲芸のように空を飛んで逃げる。だが弾丸が掠めるだけで体が大きく揺れ、殴られたような衝撃を受けた。さらに弾丸が立体的に動き回るフェルトに狙いが合ってくる。
「これは直撃したら危ないね、それなら!」
 このままでは狙い撃ちされると〈ワンダースモーク〉を放り投げ、ポンッと爆発させ煙幕を張った。
 そうして少しの時間を稼いでいる間に、真一郎のワイヤーが絡める。
「邪魔だ!」
 苛立ったハルファスが放つ無数の魔力片が浴びせられ、連続して爆発が起こり真一郎とフェルトの体は軽々と飛んで地面を転がった。

「地上では数に押されるか、ならば疾風の如く飛んで制空権を取る!」
 ハルファスは翼を羽ばたかせて空中に浮かび上がった。
「疾風が、なんだって? 悪魔の力って、そんなもん? え……ジェネラル級(笑)じゃん」
 天夜・理星(復讐の王・g02264)が挑発して敵の怒りを自分に向けさせる。
「あーそっか。じゃあヨアケのみんなと一緒にあなたという大馬鹿野郎を潰す」
 堂々と宣戦布告をして理星は【飛翔】すると同じ空の舞台に上がった。
「口だけは達者だな。だが空で私に勝てると思うな」
 ハルファスが速度を上げて飛び一瞬にして距離をゼロにすると目で追えぬほどの速い斬撃を浴びせる。
「うわっとっと……」
 その一撃を理星は〈六聖剣・紅/激情〉で受け止めるが、まるでトラックが衝突したような衝撃に吹き飛ばされた。そしてハルファスの銃口が狙いをつける。
「大丈夫っスか!」
 【飛翔】した黒城・廉也(後輩サキュバス・g02175)が空中で理星を抱えて射線から逃れ、放たれた銃弾は壁に穴を穿った。
「助かったよ、ありがと!」
 感謝の言葉を投げながら理星はすぐに別れて回避行動を取って続く銃弾から逃れた。
「纏めて吹き飛ばしてやろう!」
 ハルファスが翼を広げ羽根型の魔力片を放射した。
「生き恥を晒した結果がこれとはね。敵ながら気の毒で仕方ない……せめて、これ以上恥を晒す必要がないようにこの場で華々しく散ってもらおうじゃないか」
 生き恥を晒す無様な敵をここで仕留めようと、黒野・茉莉奈(サキュバスのレジェンドウィザード・g02229)は高速詠唱でパラドクス『一夜城』を発動し、一瞬にして城壁を築き敵の攻撃を防いだ。
「城壁だと!」
 ハルファスが驚き僅かに動きが止まる。
「羽根を武器にするのが自分だけの専売特許だと思わないことだね」
 リオーネがパラドクス『魔骸連刃』を発動し、昔喰らった大天使の翼を肉体改造で背中から生やし羽根を刃と化して飛ばす。それが次々とハルファスの体を切り裂いた。
「私と競おうというのか、愚かな」
 ハルファスも翼から羽根型の魔力片を撃ち出し、それがリオーネの羽根とぶつかり爆発を起こす。そして撃ち負けた大天使の羽根は、ハルファスの羽根によって蹂躙されていく。
「正面からの撃ち合いは無理みたいだね」
 だがこれでこちらに気を引くことはできたと、炸裂する羽根の爆風に煽られながらリオーネは回避行動を取った。
「サッちゃんのためにも、力を尽くそうじゃねぇか」
 眉立・人鳥(鳥好き兄ちゃん・g02854)はちらりとサティニフィアの方を見て、必ずここで仕留めようと空飛ぶハルファスを見上げた。
「羽弾か、追尾してくるなら引きつけてからセルフクラフトなり、早業の魔力糸で引き寄せた障害物に身代わりになって貰うかねェ」
 人鳥は【飛翔】して飛んで来る羽根に対し、仲間を守ろうと【セルフクラフト】を使って1mのコンクリートの立方体を作って壁にする。だが羽根が炸裂するとコンクリートブロックは簡単に砕け散り、衝撃波に呑み込まれて人鳥は落下し地面を転がった。さらに羽根が追撃に飛んで来る。
「させないよ」
 それを防ごうと茉莉奈の城壁が間に入る。
「城だろうと落としてやる!」
 ハルファスが一斉に火器を撃ち放ち、城壁を粉砕していく。
「落ちぶれてもジェネラル級ってことか」
 その城壁を維持しようとして茉莉奈の魔力もガリガリと削られていった。
「さぁ、ここが踏ん張りどころッスよ。これ以上被害を増やさないためにも……ここで決着を」
 気合を入れた廉也は飛んでハルファスの元に向かう。
「これだけ仲間がいれば絶対に隙が生まれるッスよ。そこを叩く!」
 仲間を狙うハルファスの死角へと回り込み、急接近して全力でパラドクス『猛炎の輪舞曲(ブレイズ・ロンド)』を放つ。闘気〈チャームスピリット〉を刃の形で具現化し火の補助魔法を付与すると、すれ違いざまに炎の刃を一閃する。
「この!」
「逃げる隙は与えないッスよ」
 ハルファスの斬撃をなんとか掻い潜り、背中を斬り裂くとさらに何度も往復し、炎が舞い踊るように飛び回って全身を斬りつけた。
「まだこっちもぴんぴんしてるよ!」
「なら今度こそ纏めて叩き落としてやる!」
 理星は空中に戻ると、ハルファスが廉也の攻撃に合わせて蹴り飛ばして理星に襲い掛かり、また剣を受け撥ね飛ばされた。だが壁に着地すると跳躍してすぐに舞い戻る。
「どうした? 守っているだけか!」
「……次に繋げるために、逆説連鎖ってそういうもんでしょ……?」
 敵が飛び込んで来ると、理星はパラドクス『時間流(モーション)』を発動し、内に眠る感情の波“刻源”を時間に作用させる。すると自身と周囲の時間にズレが発生し敵の時間を遅くした。
「なに?」
 ハルファスの振るう剣がはっきり見えるほど速度を落とし、理星は横に躱した。
「痛いっすね……性格に問題があっても強さは本物っす」
 うつ伏せで倒れていた真一郎が顔を上げ敵の姿を確認する。
「飛ばれると厄介っすね、これで落としてみせるっすよ」
 そのまま真一郎は左手を敵に向けプロペラアタッチメントで風を作り、パラドクス『サンドストームブラスト』を発動して砂嵐を起こしてハルファスを飲み込み高度を落させた。
「ジェネラル級の敵でもみんなで協力すれば倒せるっす。みんなやってやるっすよ」
 真一郎の攻撃に合わせ仲間達も後に続く。
「不利となれば保身に走るお前の逃げは、俺達復讐者の執念深い追い込みには敵わないぞ」
 月見里・千隼(清風明月・g03438)が無双馬『チャンディラム』に騎乗して疾走して敵を見上げる。
「この歪な逃走劇は終演だ」
 そして馬上での揺れも気にせず手綱を離し、〈ルガー・ブラックホーク〉と〈朧月夜〉の二丁を抜いた。
「ジェネラル級よ、年貢の納め時だ。手加減は一切無し、本気で行くぞ」
 パラドクス『乱月弾(ルナティックバレット)』を使い二丁拳銃を上に向けて目にも止まらぬ早業で乱射してハルファスの翼を撃ち抜いた。
「なっ!?」
 態勢を崩したハルファスが地上へと落下するところへさらに弾丸を四肢に撃ち込み穴を穿つ。
「逃げる間も、攻撃する隙すら与えん」
 走る馬の上だというのに寸分違わず銃弾を当て、千隼は人馬一体となって巧みに銃を撃ち続けた。
「このくらいなら!」
 ハルファスは何とか態勢を立て直して空中に戻ろうとする。
「逃げちゃダメ! 私達のハッピーエンドを受け取って!」
 その前に空中ブランコの曲芸を披露するピエロの宝心・ライラ(ミス・ハッピーエンド・g01071)が出迎える。脚をロープに絡めて逆さになり両手はダブルピースで障壁を展開し急接近する。
「また道化か! ふざけるのもいい加減にしろ!」
 ハルファスが銃口を向けて撃ちまくると、被弾しても笑顔のままライラは抱きしめ、そのままパラドクス『青天直下プチョヘンザ』を使う。
「さあ笑って♪ ヘイ! プチョヘンザッ!」
 ライラは勢いをつけてグルグルと回転し、急降下しながら地面にハルファスを叩きつけた。
「ぐげぇっ!!」
 潰れたような声を漏らしてハルファスは倒れ伏す。

「皆さんの活躍で得たこの機会。成し遂げる一助となるべく、力を尽くします」
 強敵に打ち勝たんと決意を固めた鵲・科戸(妖狐のカースブレイド・g02783)はふらつきながらゆっくりと起き上がるハルファスへと間合いを詰める。
「相手も大物。まともに敵の攻撃を受けては一たまりもなさそうです」
 仲間達の攻撃を受けてもまだ倒れぬ敵の強さに、如何に攻撃を受けずに近づく事を考えパラドクス『跳ね星』を使って真っ直ぐハルファス目掛けて駆け出した。
「いざ、勝負です」
「おのれぇ斬り捨ててやる!」
 憎々しくディアボロスを睨むハルファスは斬り捨てようとカウンターを狙い剣を振るう。それが科戸を斬ったと思った瞬間その姿がぼやけて消える。科戸は残像を残して方向を変えて飛び退いていた。
「残像っ!」
 すぐに気付いたハルファスは回り込まれたと考え横にぐるっと大きく剣を薙ぐ。だが手応えなく空を切った。見れば背後に回った科戸は引いて間合いを取っていた。
「行きます」
 そこからまた科戸が直線と曲線を交えた虚実を混ぜた高速移動でハルファスをかく乱する。
「策も無く逃げ続けた所で、どうにかなるものでも無いでしょうに。まあ、篭ってくれるのなら好都合だけれど」
 アイネリス・レナリィ(黒鉄の魔女・g01781)が飛び出して距離を詰める。
「逃すつもりはないし、一気に押していきましょうか」
 そして魔力によって生成した〈黒鉄の剣刃〉を浮かべ意のままに操り斬撃を放つ。だがその一撃は届く前に剣によって止められた。
「次から次へと!」
 ハルファスは剣を振るいながら間合いを開けて態勢を整えようとする。
「間断無く攻め立てましょう」
 アイネリスは次は〈黒鉄の槍刃〉を生成して矢のように放った。それもハルファスが振るう剣に弾かれるが、すぐに剣刃も浴びせ息をつく暇を与えない。
(「あれだけの配下、統率さえ取れていればきっと恐ろしい勢力だったに違いありません。僕らの連携がそれを証明してみせる!」)
 隙に入り込むのを十八番とするトバリはパラドクス『MoonRevers』を発動し、殺気を隠して一気に近付き隠しナイフ〈UmbralUnder〉を脇腹に刺し込んだ。
「いつの間に!」
 気付いた時には刺されていたハルファスが驚愕の視線を向けて剣を一閃させる。それをトバリはナイフで防ぐが衝撃に叩き伏せられた。しかし何も考えぬ反射的な斬撃は隙を生み出す。
「ヤバイ威力だな……やられる前にやるしかねぇか」
 埃だらけになった人鳥がよろりと立ち上がる。こんなものを何度も喰らえばすぐにやられると覚悟を決め、敵が態勢を崩したタイミングに合わせて横合いから仕掛けた。
「波は止めねェ、押し切ってやるぜ」
 駆け出しながら人鳥は眩い光を放ち、一瞬目を眩ませた間に距離を詰めパラドクス『グラトニー・ディザイア』を発動する。人鳥の左腕を覆うように形容し難き怪物の口が現れた。
「その破滅の力ァ、俺にも寄越せよ……鳥頭ッ!」
 それが獰猛に喰らいつき、ハルファスの背から生える太い左腕を喰い千切った。
「いぎゃっ!! 貴様ぁ!」
 悲鳴を上げたハルファスが至近距離から銃弾を撃ち込み、左腕でガードする人鳥を吹っ飛ばした。
「あの人の仇を取る為にも、あんたなんかに負けてられないのよ!」
 奪われた大切な人の事を想い、怒りの炎を燃え上がらせたレイン・ウォーカー(降り止まぬ雨・g02000)は背後から大型注射器〈インジェクター〉を投擲する。
「くだらん!」
 ハルファスが振り返りながら剣を振るって注射器を弾く。だがその動きで隙が出来た。
「この機に押し切るわよ」
 ここだとアイネリスがパラドクス『無音の白翼』を発動し、自身の影から使い魔の梟を召喚した。
「お願いね」
 梟はハルファスの背後へと回り込み急襲する。それに合わせてアイネリスも正面から槍刃を飛ばし挟撃した。
「しつこい!」
 ハルファスが簡単に槍刃を弾く、しかし背後の梟に気付かずに背中の肉を爪で削ぎ取られた。
「っこの!!」
 振り返りながら一閃する刃が梟を薙ぎ払う。
「復讐のお時間です。過去を盗み現在を奪った断罪です、絶対に逃がしません」
 まるで広場をステージのように、アオイ・ダイアログ(響き合う言霊の繰り手・g02687)がパラドクス『茜色の衝動』によって歌い上げるは雄々しき勇士、逆撃の賛歌。
「希望を掲げ勇気を讃え闘志を担ぐ同胞よ。今こそ壁を壊す刻、空に翳る黒き翼、討ち滅ぼす剣を取れ。我らこそは代行者、人の意志担う復讐者、未来を拓く開拓者。天に蓋すると云うならば、一矢となりて打ち砕き、我ら暁を示すヨアケと成らん!」
 その熱い歌声は戦場に響き渡り、仲間達の闘志を燃え上がらせ、宿る激情を熱に変えてハルファスの体内を焼き始めた。
「あっ、熱い?」
 見えぬ炎に体内を焼かれるように、ハルファスが苦し気な声を上げた。
(「歌が届く限り、内から溢れる灼熱から逃れる術はありません。私たち全員分の闘志の炎熱ですから、さぞ熱いでしょう。その熱に曝されながら皆さんの攻撃を捌けますかね?」)
 アオイの朗々とした歌は皆の情熱を猛らせ、その熱がハルファスを苦しめ続けた。
「貴様か!」
 歌に原因があると気付いたハルファスが、アオイに銃口を向ける。
「これはキツイッスね……でも、まだ飛べるッス!」
 叩き落とされた廉也は血を流しながらも起き上がって、低空を飛翔してハルファスの元に向かう。
「仲間の為、サッちゃんの為……なら、その先へ繋いでみせる!」
 自分一人では無理でも、仲間と一緒ならできると最後の力を振り絞って炎の刃でハルファスの腕を斬り裂いて、握力を失っ手から銃が落ちた。
「さぁ皆さん、いきましょう」
 起き上がったトバリが攻勢を止めないように、ナイフを手に死角から敵の背中を切り裂く。
「サティニフィアさんへと繋げます!」
 トバリの声とアオイの歌声にに仲間達もまだ戦えると続く。
「まだまだ攻撃を続けるわよ!」
 レインが死角へと回り込みながら、インジェクターを投げ続ける。
「しつこい!」
 狙いをレインに変えてハルファスが飛翔する。それをレインは壁を背にして前方からの攻撃にだけ集中する。一瞬にしてハルファスが目の前に現れた。
(「避けられない――」)
 回避する間もなく放たれる斬撃を腕に装着した刺突剣〈カドゥケウス〉で受け止める。だが強烈な勢いを止めきれずに壁に叩きつけられた。
「この機に勝負を仕掛けます」
 科戸はここが勝負どころと見極め、一気に駆け出すと今度は正真正銘真っ直ぐに突っ込み妖刀を振り抜く。
「ぐぁはっ」
 すれ違いながらの渾身の一刀は敵の胴を薙ぎ、深々と肉を裂いて血を流させた。
「ハルファス! あんたの相手は私よ!」
 口の端から血を流しながらも、レインは叫びカドゥケウスを構えて特攻する。
「正面から堂々とか? 間抜けめ!」
 ハルファスが逆に斬り捨ててやろうと剣を構えた。
(「これはフェイント、本命はこっちよ!」)
 駆けながらレインはパラドクス『クイックアサルト』を発動し、剣の間合いに入る直前に異空間に繋がるポケットから取り出した凍結剤を投げつける。それをハルファスが斬り払うと、薬液が飛び散り冷気が広がってハルファスの体を凍らせた。
「なんっ! 冷たっ!?」
 急速に冷えた体が動きを鈍くしている。
「ディアボロスがぁ!」
 ディアボロス達による怒涛の攻撃でハルファスは深手を負い、その力を大幅に落としていた。
「せっかく天使さんと仲直りしたのに、逃げたり怒ったりばかり……最後くらいは笑って終わりましょ?」
 不思議そうに首を傾げたライラはさらに空中を縦横無尽にブランコで動き回る。
「ハッピーはあなたを逃がしてあげないわ!」
 そして敵の頭上から〈フレフレ☆ガンバケット〉に入った極彩色のインクをばらまいて、ハルファスの顔をカラフルに染めて視界を塞いだ。
「ぶはっ、ふざけた真似をして!」
 ハルファスがインクを落そうと腕で顔を拭った。
「決めちゃって、あなたの笑顔の為に!」
 空中ブランコに揺られながらライラがサティニフィアに声援を飛ばす。
「サティニフィアさん!! ぶちかませ!!!」
 チャンスだと理星もサティニフィアに呼びかけた。
「みんなが切り拓いたチャンス。これを逃すわけにはいかねぇ」
 隠れていたサティニフィアが飛び出し、真っ直ぐハルファスの元へと向かう。
「く、くるなぁ!」
 霞む目で接近に気付きハルファスは周囲全てを薙ぎ払うように魔力片を放ち爆発させる。
(「ヤツの反撃は致命傷さえ避けられればいい……この『手』さえ届けばいい」)
 周囲で起こる爆風の中、血を流しながらもサティニフィアは足を止めない。
「復讐者(アタシ達)に必要なのは……正しい過去と繋がった未来だ!」
 パラドクス『Hug In The Darkness(ヤミノホウヨウ)』により両の翼を大きく広げ、闇色の魔力の本流に換えてハルファスを包み込んだ。魔力が生命力を吸い上げながら激痛を与えた。
「ぐぎゃあああああああ!!!」
 悲鳴を上げたハルファスがのたうち回る。

「こんな、私がこんなところで死ぬわけがない!」
 ハルファスが魔力片を炸裂させ、自らの体を吹き飛ばして闇から逃れる。そして満身創痍になりながらも出入り口に向かって飛び出した。
「やっぱり! 逃げると思ってたわ!」
 そこへ待ち構えていたリディルが【飛翔】して飛び掛かり、自慢の両手斧〈エンタープライズ〉を振り抜いてパラドクス『メテオドライヴ』を叩き込む。
「待ち伏せか!」
 全力で振るわれる斧をハルファスが剣で受け止めるが、勢いに負けて地面に叩き落とされた。
「だが、こちらは出入口の近く! 間抜けめ!」
 口の端を上げたハルファスが着地し、蹴破られた扉に逃げ込もうとする。
「吹っ飛ばす方角はそっちで正解よっ☆」
 逃げようとするハルファスを見てリディルは悪戯っぽく笑みを浮かべた。
「な、何だこれは?」
「逃亡ルートは既に塞いである」
 運命がパラドクス『トラッピング』によって設置したトリモチがべちゃりとハルファスの足を捕え、上半身が勢いよく前に倒れ込む。するとさらに手にもべったりとトリモチが付着した。
「罠だと! くっ、こんなもの!」
 ハルファスがトリモチに羽根を放って炸裂させ、その衝撃でトリモチから逃れる。
「これで逃げられ――」
「トラップはそれだけではない」
 しかし出入口付近に仕掛けてあった爆弾が起爆しハルファスの体を押し戻した。
「予想通り保身に走ったね」
 一旦後方に下がって様子を見ていたリディルも脚を赤い悪魔のものに変異させて駆け出す。
「逃がさないよ」
 その勢いで体当たりをして態勢を崩し、脚に生やした刃で敵の脚を切り裂き勢いを削ぐ。
「例えこの場を切り抜けた所で、先に道は無いでしょう……観念する事ね」
 続いてアイネリスが放つ槍刃が動きの弱まったハルファスの腕に突き刺さる。
「く、こんなものに当たるとは!」
 万全な状態ならば全て防がれていただろう。だが既にハルファスは心身ともに限界だった。防ぐ事も躱す事も出来ずに攻撃を受けてしまう。
「俺達復讐者からは逃れられない。観念するんだな」
 馬を走らせる千隼が二丁拳銃を連射してハルファスの両脚を射抜いた。
「お前の逃げる執念よりも、我々の取り戻す執念の方が上だ」
 千隼は馬上から見下ろすように銃口を向けて引鉄を引いた。
「あがぁああっ!! 目がっ目がああ!」
 右目を潰されてハルファスが咆える。
「あっちこっちのカテドラルに行ってはそそくさと逃げて、大天使に降伏して復讐者に倒されるのね。波乱万丈な人生お疲れ様よ!」
 リディルが斧をフルスイングしてハルファスの胴を深く斬り裂く。
「アタシも気づいたらなんか約1500年後の世界にいて、アイツらもなんか行方不明で絶賛波乱万丈中だけどアタシはこの人生楽しむわ☆」
 波乱万丈なのはリディルとハルファスも同じ。だが互いの明暗を分けたのは仲間が居るかどうかだった。
「まだ見ぬ明日を掴む為、夢と希望のダブルアップだ! 現れろ! SCバイバニー!」
 傷つきながらも立ち上がったフェルトが召喚札<サモナーズ・ロード>からカードを一枚抜き出し、パラドクス『<召喚札>SCバイバニー(スマイルキャスト・バイバニー)』を発動する。すると魔法のハンマーを持ったバニーガールが召喚され、ハンマーでリディルの斧を叩く。すると斧が巨大化されて振るう一撃を喰らったハルファスはまるでトラックにでも突っ込まれたようにぶっ飛んだ。
「これがみんなと力を合わせた強さだよ! ひとりぼっちの君には理解できないだろうけどね!」
 フェルトは仲間と力を合わせるから格上であるジェネラル級とも戦えるのだと飛んでいくハルファスを見上げた。
「私が、この世界の支配者となる私が死ぬはずが……」
 飛ばされながらもハルファスがぼろぼろの翼を広げて出口を目指す。しかしその行く手を茉莉奈が構築した城壁が塞いだ。
「「三十六計逃げるに如かず」とは言うけれど……でも、逃げる先がなかったら意味がない。こんな所に閉じこもった時点で終わりだったんだよ、ハルファス」
 立てこもった時点で詰んでいたのだと、茉莉奈は冷たく言い放った。
「ま、待て、私と手を組もう! そうすればこの世界を――熱っああアアッ!!」
「年貢の納め時ってやつです。さようなら」
 ディアボロス相手に命乞いしようとする言葉をアオイの歌が掻き消し、熱に侵されたハルファスが苦しみ出して飛ぶ力も失い落下して壁に背を預けた。
「欲しいのは命乞いの言葉じゃねぇ――」
 その正面に立ったサティニフィアが手をハルファスの胸に当てる。
「命だ」
 翼がハルファスを覆い、闇の魔力が体中の傷口から侵食して残った生命力を奪いとる。
「そんな……わ、私が……死ぬ? あぁ――」
 ありえないと不思議そうな顔をしたハルファスが倒れ、眠るように瞼が閉じて命の炎が消え去った……。
 ハルファスとの決戦が始まって殆ど時間は経過していない。それでも長い時間を過ごしたようにディアボロスは全てを出し尽くし死闘を終えた。
 ジェネラル級であるハルファスは圧倒的な戦闘力を持っていた。最初から配下を従え全力で打って出ていれば違う結果になったかもしれない。だが駅に立てこもり最後まで逃げようとしたその弱腰が、胸に怒りの炎を熱く燃やし攻め一辺倒のディアボロス達にとっては付け入る絶好の隙となり勝利を掴むことができた。
 品川駅にハルファスを討ったという報が駆け巡る。初めてのジェネラル級クロノヴェーダの討伐に、大勢のディアボロス達は拳を突き上げ歓声を上げた。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​
効果1【建造物分解】LV3が発生!
【託されし願い】LV1が発生!
【断末魔動画】LV3が発生!
【隔離眼】LV1が発生!
【神速反応】LV2が発生!
【活性治癒】がLV4になった!
【飛翔】がLV4になった!
【スーパーGPS】LV1が発生!
【怪力無双】がLV2になった!
【勝利の凱歌】LV1が発生!
【壁歩き】LV1が発生!
【トラップ生成】LV1が発生!
【アイテムポケット】LV1が発生!
【セルフクラフト】LV1が発生!
【友達催眠】LV2が発生!
【悲劇感知】LV1が発生!
【建物復元】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV10(最大)になった!
【ドレイン】がLV5(最大)になった!
【命中アップ】LV4が発生!
【反撃アップ】がLV5(最大)になった!
【アヴォイド】がLV3になった!
【ガードアップ】がLV5になった!
【先行率アップ】LV1が発生!
【アクティベイト】LV2が発生!
【ロストエナジー】がLV2になった!

最終結果:成功

完成日2021年11月20日
宿敵 『死と破滅の・ハルファス』を撃破!