品川区の大天使による港区侵攻作戦

 アークデーモンによる残虐な作戦が行われている港区に対して、隣接する品川区の大天使が、侵略を開始しています。
 品川区の大天使は、アークデーモンの残虐行為を阻止し、港区の人々を自らの信者とし、ゆくゆくは港区を併合して、TOKYOエゼキエル戦争の覇者となろうとしているのです。

 品川区の天使よりも先に、残虐行為をするアークデーモンを撃破し、侵攻してきた港区の大天使の撃破し、その野望を食い止めてください。

天の隊列を乱せ(作者 離岸
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#TOKYOエゼキエル戦争  #品川区の大天使による港区侵攻作戦  #品川区 


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「逃げろ! アークデーモンだ!」
 男性の悲鳴のような叫び声に、その場にいた人間が思い思いの方向へ逃げ始める。
 大鎌を携えたアークデーモンたちはそれらの背中を見渡すと一つ舌なめずりすると、手近な人間を襲おうと翼を広げる。
「そこまでだ」
 その瞬間、場に響き渡る声に誰もが声のした方へ視線を向ける。そこに立っていたのは機械の身体を持つ大天使。
「大天使だ」
「大天使が来てくれたんだ!」
 一糸乱れぬ隊列を組み、人間を守るように戦う大天使たちに、逃げ回っていた人間たちから次々と称賛の声が上がっていった。


「……と、そんな具合に港区の人たちに大天使は味方だ、って印象が生まれちゃうのよ」
 集まったディアボロスたちを前に東城・リリカ(デーモンのレジェンドウィザード・g01222)は面白くなさそうに息を一つ吐きだした。
 港区は現在アークデーモンの一派が制圧しているのだが、その支配に抵抗を続ける人間が多いらしい。
 大天使はその混乱に乗じて、人々を守るように振る舞うことで信仰を集め、いつか港区を手中に収めようと画策しているようだ。
 仮に品川区の大天使が港区を制圧してしまえば、TOKYOエゼキエル戦争における戦いへの影響は大きなものとなってしまうだろう。
「そのためにも、私たちの手で大天使も、アークデーモンも、皆倒さないといけないの」


 現地に到着するタイミングを考えると、何も考えずアークデーモンたちと戦闘を行っても、途中で大天使が戦場へ現れてしまうのだとリリカはいう。
「大天使が全部かっさらっていっちゃうよりマシだけど、『遅れたとはいえ大天使は助けに来てくれたんだ!』って思う人も出てきちゃうと思うのよ」
 故に、何とか大天使たちの到着を遅らせる策が必要になってくる。
 大天使たちは人間の味方を装うため、人間の心象が良くなるように規律を重視し行動するだろう。そこに何かヒントがあるかもしれない。
「上手くアークデーモンたちを撃破しきることができれば、あとは大天使たちを迎え撃つだけね」
 大天使はアヴァタール級を含む集団だ。強力であろうが、戦えない相手ではないはずだ。


「クロノヴェーダと戦うのは初めてって人、多いでしょ? でも大丈夫。自分の出来ることを一つ一つやっていけば、きっとどんな相手にだって勝てるから」
 だから、よろしくね。その言葉と共に、リリカはディアボロスたちに向けて一礼した。


「そこ。速度が乱れているぞ」
 機械の大天使に声を向けられた大天使は足を速め、周囲の行軍速度の中に自身を溶け込ませた。
「よいか、一糸乱れぬ完璧な隊列こそが人間の信仰を生むのだ。そこに乱れがあってはならぬ」
 仮にアークデーモン辺りが襲撃してきて傷つく者が出れば、隊列を乱す者として置いていこう。
 抜けた穴を埋めるため隊列調整の時間はかかるだろうが、それは必要な経費だ。

 隊列調整の時間を挟みながらも、大天使の軍勢は着々と港区へ進んでいく。


→クリア済み選択肢の詳細を見る


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●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【飛翔】
2
周囲が、ディアボロスが飛行できる世界に変わる。飛行時は「効果LV×50m」までの高さを、最高時速「効果LV×90km」で移動できる。【怪力無双】3LVまで併用可能。
※飛行中は非常に目立つ為、多数のクロノヴェーダが警戒中の地域では、集中攻撃される危険がある。
【腐食】
1
周囲が腐食の霧に包まれる。霧はディアボロスが指定した「効果LV×10kg」の物品(生物やクロノ・オブジェクトは不可)だけを急激に腐食させていく。
【避難勧告】
2
周囲の危険な地域に、赤い光が明滅しサイレンが鳴り響く。範囲内の一般人は、その地域から脱出を始める。効果LVが高い程、避難が素早く完了する。
【エアライド】
3
周囲が、ディアボロスが、空中で効果LV回までジャンプできる世界に変わる。地形に関わらず最適な移動経路を見出す事ができる。
【冷気の支配者】
1
ディアボロスが冷気を自在に操る世界になり、「効果LV×1km半径内」の気温を、最大で「効果LV×10度」低下可能になる(解除すると気温は元に戻る)。ディアボロスが望む場合、クロノヴェーダ種族「アルタン・ウルク」の移動速度を「効果LV×10%」低下させると共に、「アルタン・ウルク」以外の生物に気温の低下による影響を及ぼさない。
【光学迷彩】
1
隠れたディアボロスは発見困難という世界法則を発生させる。隠れたディアボロスが環境に合った迷彩模様で覆われ、発見される確率が「効果LV1ごとに半減」する。
【断末魔動画】
1
原型の残った死体の周囲に、死ぬ直前の「効果LV×1分」に死者が見た情景が動画として表示される世界になる。この映像はディアボロスだけに見える。
【活性治癒】
2
周囲が生命力溢れる世界に変わる。通常の生物の回復に必要な時間が「効果LV1ごとに半減」し、24時間内に回復する負傷は一瞬で完治するようになる。
【建造物分解】
1
周囲の建造物が、ディアボロスが望めば1分間に「効果LV×1トン」まで分解され、利用可能な資源に変化するようになる。同意しない人間がいる建造物は分解されない。
【落下耐性】
1
周囲のディアボロスと、「効果LV×300m半径内」の通常の生物に、どんな高所から落下しても、落下時の衝撃を2mの高さから落下した程度に軽減する能力を与える。

効果2

【能力値アップ】LV1 / 【ダメージアップ】LV5 / 【ガードアップ】LV3 / 【アクティベイト】LV1 / 【ドレイン】LV3 / 【アヴォイド】LV1 / 【ロストエナジー】LV1

●マスターより

離岸
 マスターの離岸と申します。チェインパラドクスの世界を盛り上げるためのお手伝いをさせて頂ければと思っておりますのでよろしくお願いします。
 さて今回はTOKYOエゼキエル戦争となります。
 大天使とアークデーモン、双方への対処が求められるシナリオとなりますが、リリカの言葉の通り、出来ることを一つ一つ積み重ねていけば越えられない障害はないでしょう。

 それでは、皆さんのご参加をお待ちしております。
29

このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


藺草・風水
「頭も下もあいつじゃ無いの。それでも、大天使の企みは潰すよ」
『光学迷彩』で姿を隠しつつ忍び足で距離を詰め、タイミングを見計らって『晶迅鋭脚』で不意打ちの奇襲攻撃を行う。
確実に打撃を与えて脱落者を出す事を優先するが、狙えるならそれぞれ離れた位置の大天使を攻撃してより陣形の再構成を困難にする。
攻撃後は大天使の進軍方向とは別の方向に逃走し、あわよくば追撃の為に兵をコッチに回させる。
「来るの?ならキミも足枷にしてあげるの!」
ダメージは受けても生きて戻る事を優先するが、追撃してくるのなら脱落者を増やす目的もこみでディアボロスとしての反撃で対応する。
「最初の仕込みは上々なのかな?次の作業に入るね」



 港区はもう近い。ならば、これ以降はより厳密な隊列維持を心掛けねばならない。
 マキナエンゼルがそう気を入れ直した瞬間、不意に正しく律していたはずのソードメイデンたちの動きが大きく乱れた。
 正しくは乱された、と言うべきか。
「変則展開……!」
 周辺の警戒が薄れた瞬間を見計らい、密かに距離を詰めていた藺草・風水(天使喰らいの重ガンナー・g00346)が音もなくソードメイデンの一体へ襲い掛かったのだ。
 その奇襲に意識を向ける事すらできなかったソードメイデンの胴に、水晶で覆われた脚部から放たれる風水の蹴撃が突き刺さる。
 大天使の表情が苦悶に歪んだ。蹴りの威力を抑え込めず踏ん張りきれない両足が地面から離れ吹き飛ばされると、他の味方が慌ててそれを受け止める。
「何者だ」
「頭も下もあいつじゃ無いの」
 大天使たちを一瞥し、風水はマキナエンゼルの問いに答えることなくそう呟いて。
「それでも、大天使の企みは潰すよ」
 大天使の側からすれば、少なくともその答えだけで敵対者であることは確信できた。
 先程攻撃を受けた一体が憤怒を表情に灯し、翼の剣を風水目がけ次々と射出する。
 串刺しにしようと頭上から降る一本をバックステップで避け、左右から同時に襲い来る二本を蹴り上げその勢いで更に後方へ。残りの三本がこちらを包囲する前に素早く踵を返すと、大天使の進行方向とは異なる方角へ迷わず逃走を始めた。
 追撃は、来ない。何体か動きかけた気配があったが、マキナエンゼルが止めたのだろう。
 追手が来れば向こうの足枷も増やせただろうが、成果は上々だ。
 軽くはないダメージを与えた一体はすぐには復帰できないだろう。崩れた隊列を編成し直すため、しばらく大天使たちは先に進めない筈だ。
「最初の仕込みは上々なのかな? 次の作業に入るね」
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【光学迷彩】LV1が発生!
効果2【アヴォイド】LV1が発生!

歌川・ヤエコ
ん~!新宿以外の東京も乙なカンジ~!
品川はなんつーの?できるメンズが集まってそうな雰囲気?
あっはは!やっばい、田舎者には全然わから~ん!
でも天使と悪魔は品川の景観に合ってな~い!ブブー!
…てなワケでさ、邪魔だからどっかいってくんない?

敵の進行方向に仁王立ちして邪魔してみよっと
破軍衝ぶっぱしたらすたこらサッサが最適と思うんだ~け~ど~
ウソついた方がよきなんでしょ
ならこう言ってみよ~!

え~?仲良く並んで歩くとかガキかよ、ダサくね~?
今時の大人はバラけんのがイケてんだよ
ま~天使ちゃんには今時なんてわっかんないか!
バイバ~イ!ダサ天使ちゃんたち!

あーしってば煽りの才能あるくない?



「急ぐぞ。多少の遅れは仕方あるまいが、人間が皆死んでは信仰も何もない」
 隊列の再整備を終え、大天使の足が速まる……だが、しばし進んだ先に立つ人影に大天使たちは明らかな警戒を見せた。
「品川はなんつーの? できるメンズが集まってそうな雰囲気? やっばい、田舎者には全然わから~ん!」
 港区への進路をふさぐように仁王立ちしていた歌川・ヤエコ(ギャル神拳免許皆伝・g01595)は、大天使の部隊が目の前にいるというのに、自分が口に出した言葉にバシバシ膝を叩いて笑った。
「でも天使と悪魔は品川の景観に合ってな~い! てなワケでさ、邪魔だからどっかいってくんない?」
 どこまでもふざけた空気のまま、ヤエコが手近なソードメイデンへと肉薄する。
 真正面からの攻撃ならばソードメイデンにも備えがある……筈だった。
 振るわれたヤエコの拳を、持っていた武器を盾に防ぐ。しかし、付随して発せられた衝撃波が他のソードメイデンまでも巻き込んでダメージを生んでいく。
「隊列を乱すな。相互に援護しつつ撃破しろ」
「仲良く並んでとかガキかよ、ダサくね~? 今時の大人はバラけんのがイケてんだよ」
 次々に射出される剣にヤエコは即座撤退を選ぶが、彼女一人に対して複数人が操る剣は流石に数が多い。
 完璧に避けきることは出来ず浅からぬ傷が次々と生まれていくのだが、彼女の煽るような口は止まらない。
 攻撃が飛んでこないだけの距離を取るとヤエコは不意に大天使の方を向き、あかんべえ。傷だらけのまま舌を見せて笑う。
「それじゃ、バイバ~イ! ダサ天使ちゃんたち!」
 言葉にせよ、被害が生まれたことでまた隊列の整備が必要になった事実にせよ、馬鹿にされているとマキナエンゼルは感じる。
 それを表すように、逃げ去っていくヤエコの背を見ながら機械の大天使は小さく唸った。
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【エアライド】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!

赤薙・夜明
みんなの事は助けたいですが。まず天使達をどうにかしませんと
敵の気を引き付けるだけなら……私にもできるでしょうか?

【飛翔】状態になり建物の影を移動しながら双翼魔弾を放ちます
自動で敵を追う魔弾で此方の位置を誤魔化しながら
先に攪乱してくれた方の迷彩効果を借り
まばらで散発的な被害を与えて行きます

行き当たりばったり、無計画さ無秩序さ
規律を重視する天使が一番共感できないし理解できない戦法
追うべきか無視すべきか、判断に悩むようなちぐはぐな襲撃
素人の私だからできる攻撃で行軍を滅茶苦茶にする!



 赤薙・夜明(白蛇の手の後裔・g00805)はビルの影から大天使たちの様子を伺う。
 隊列は再び乱れの無い、規律という言葉を体現したような状態に戻ったようだ。程なく進軍も再開されるだろう。
 続いて視線を港区の方角へ。襲われる人々のことは助けたい。けれど、まずは大天使たちを留めなければならない。
(「敵の気を引き付けるだけなら……私にもできるでしょうか?」)

「何だというのだ、一体!」
 突如飛来した魔力の弾丸がソードメイデンの足を撃ち抜くと、マキナエンゼルの声に明確な怒りが生まれた。
 何度も進軍を邪魔され、その都度隊列の維持に躍起になっていた機械天使からすれば、そろそろ我慢の限界である。
「そこのビルの影……いや、その周辺だ! 狙撃手なら移動している」
 怒声に何体かのソードメイデンが攻撃の飛んできたビルの周辺へ疾駆し夜明を探すのだが、見つけられない。
 何故か。世界が既に、復讐者の怒りによって書き換えられているからだ。
 狙撃手としてのセオリーを知らぬ戦いの素人はその実、移動していない。
 『普通なら同じ所に留まらない』という思い込みと、隠れたディアボロスを発見することは困難であるという世界法則。
 この二つが隠れ潜む夜明の発見をより困難なものにしている。
「おのれ……!」
 無視して進むべきか、あるいは一度留まり徹底的に叩くべきか。浮かぶ選択肢が怒りでまとまらず、マキナエンゼルは八つ当たり気味に近くの壁面を殴る。
 別の建物の影へ場所を移しつつ、夜明はその様子を見ていた。
 先に動いていたディアボロスを含め、あまりに統率のない散発的な襲撃は、規律を重視する大天使たちに有効に働いているようだ。
 故に。
(「私だからできる攻撃で行軍を滅茶苦茶にする!」)
 散発的な襲撃はこの後もしばらく続き、その度に大天使の軍勢は足を止めることになるのだった。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【飛翔】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!


「逃げろ! アークデーモンだ!」
 男性の悲鳴のような叫び声に、その場にいた人間が思い思いの方向へ逃げ始める。
 大鎌を携えたアークデーモンたちはそれらの背中を見渡すと一つ舌なめずりすると、手近な人間を襲おうと翼を広げる。
 本来ならばそれを救い信仰を集めようと画策する大天使たちが現れるタイミングだったが、ディアボロスの遅滞戦術により大天使の到着は遅れに遅れている。
 裏を返せば、そのまま何もしなければ港区の人間はアークデーモンたちに虐殺されるだけということだ。
 だが、当然その未来を許容するディアボロスなど存在するはずもない。
 
 ――ほら、早速足音が一つ。
歌川・ヤエコ
逃げてる人の背中襲うとかサイテ〜!
いくら悪魔だからってそれはダサすぎでしょ
そんな奴等はあーしの拳で性根を叩き直してしんぜよう!

残留効果で光学迷彩で隠れつつ悪魔を破軍衝でぶっとばーす!
余裕こいてる横っ面をぶん殴られればちょっとは目も覚めるっしょ

奇襲するから最初の一発はいいけどその後がヤバいかも
敵は空飛んでんだもんね
なんか向こうだけ空飛んでるとかズルくない?
でも今のあーしならエアライドで空中ジャンプできちゃう!
これなら攻撃避けたり逃げる相手を追い詰めることができるかも!
あははは!こんなんできるとかあーしすごくね〜!?

あーしじゃなくて逃げてる人襲おうとしたらディフェンスで庇うよ



 その刈取の悪魔は逃げ惑う背広姿の男を追い続けていたが、彼が足をもつれさせて地面に転がるのを見て改めて大鎌を構えた。
「うわぁあああ!!」
 怯えるように目を閉じる。その一瞬後に耳に届く、真横から風を切る音と何かのくぐもった悲鳴。
「いくら悪魔だからって、逃げてる人の背中襲うとかダサすぎでしょ」
 おそるおそる目を開くと、歌川・ヤエコ(ギャル神拳免許皆伝・g01595)が自分を殺そうとしていた悪魔を殴り伏せていた所だった。
「大丈夫そ?」
「あ、あなたは?」
「いーからいーから。早くどっか逃げてもろて~」
 小麦の肌にピンクの髪。外見はイマドキのギャルっぽいが、テレビで見るのとは何かズレている気がする。新しい流行だろうか。
 ともあれ、ヤエコへの礼もそこそこに男は悪魔がいない方へと逃げ去っていった。
「さて。あーしの拳で性根を叩き直してしんぜよう!」
 言葉と共にヤエコが一息に刈取の悪魔との距離を詰める。
 悪魔はそれに付き合う気はないとばかりに翼を広げ上空に逃れようとするが、次の瞬間その表情が凍った。
「そっちだけ空飛んでるとかズルくない?」
 悪魔の目に映ったのは、アスファルトを強く蹴って跳躍したヤエコが、空中でもう一度跳躍した姿。
 物理法則を無視した動きを見せつけられ、悪魔の動きが明確に鈍る。
 振るわれた拳で再度殴られる衝撃。そして一瞬遅れてヤエコの拳を起点に生まれた衝撃。二つの衝撃に襲われた刈取の悪魔たちは空中で体勢を整えることも出来ず、そのまま地面に叩きつけられる。
「あははは! こんなんできるとかあーしすごくね~!?」
 一度地面に伏した悪魔は起き上がれない。
 書き換えられた世界での己の動きに歓声を上げるヤエコに、悪魔は怯えと警戒の視線を向けることしかできなかった。
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【エアライド】がLV2になった!
効果2【ガードアップ】がLV2になった!

赤薙・夜明
今度は戦闘と一緒に避難もですね。難しくなりますが
ここが私の正念場、全員逃がして見せますよ!

滅菌漂白を使いアークデーモンに煙幕を張り攪乱します
避難勧告で一般人を戦闘に巻き込まれない所へと誘導。
動けない人は自分も協力し
動ける男性など、力が強そうな人には動けない人に手を貸してもらえるよう呼び掛けます
飛翔も使い周りをよく見て安全な場所と危険な場所を見極め状況に合わせ誘導を呼びかけます



 次々とアークデーモンとの交戦が始まる中、赤薙・夜明(白蛇の手の後裔・g00805)は一般人の避難のため駆け回っていた。
 戦闘と共に避難をしなければいけないこの状況はいささか難しいものであるが、それはこの場を諦める理由にはならない。
「立てますか?」
「足を、挫いてしまって……」
 物陰でへたり込んでいた女性に声をかけるが、諦めたように首を横に振る。
「そこのあなた。この人を連れていってもらえませんか?」
「お、俺?」
 視界の隅に映った男性に声をかける。夜明は知る由もないが、ヤエコが助けた男だ。
「……分かった、助けて貰った命だ。一人ぐらい連れてくよ」
 女性に肩を貸す男にお願いします、と頭を下げると、黒の翼を広げて周辺を探る。
 刈取の悪魔が暴れているエリアは限定的のようで、そこから距離を取れば安全は確保できるだろう。
 その方針に沿って誘導を開始する。道中隠れている人や動けない人を見つけては保護し、力の強そうな人に手を貸してもらいつつ避難を続ける。

 道中、一度だけ刈取の悪魔と鉢合わせてしまいそうな状況があったが、夜明もそこは想定済みだ。
 相手がまだこちらに気付いていない内に、自前の発煙手榴弾をその足元へと転がす。
 悪魔がそれに気づいた瞬間、煙がその周囲に広がった。
 人に害をなす存在を蝕む特殊な煙に蝕まれ悪魔が怯んでいる内に、一行は無事距離を取ることができたのだ。
(「ここが私の正念場、全員逃がしてみせますよ!」)
 夜明の誘導のもと、一般人の避難は着々と進んでいくのであった。
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【避難勧告】LV1が発生!
効果2【アクティベイト】LV1が発生!

藺草・風水
「次はコッチなの。アイツ等が来る前に、全員倒すの。」
大天使達が来る前にアークデーモンを全滅させる意思をもって挑む。

他ディアボロスとの即興連携・アドリブ歓迎。

「第一第二第三……キミに捌ききれるの?」
主にアームキャノンや重弾幕乱射機を用いた『多方連爆撃』で動きまわりながらアークデーモン達を攻撃する。
この時にアークデーモン達を釘付けにして、一般市民達に危害を加えさせないように心がける。



 一般人の避難を考えた時、夜明のように直接救いの手を差し伸べる以外にも避難に寄与する行動は沢山ある。
 例えば、藺草・風水(天使喰らいの重ガンナー・g00346)のような立ち回りがそれにあたるだろう。
「第一第二第三……キミに捌ききれるの?」
 緑色の眼に射抜かれた刈取の悪魔はその問いに答えない……というよりも、応える余裕がない。
 悪魔にとっては笑えないことに、この女、携行用の火砲に片手で取り回せるガトリング砲という重武装ながら、重さという概念が存在しないかのように軽々と動く。
 退けばその分の距離を詰め、銅像の影に隠れて射線を切ろうとすれば火砲で曲射。
 頭上から飛来する爆撃を転がるように凌いで周囲の味方に助けを求めるも、薙ぐように振るわれるガトリングの威圧感に他の個体も迂闊に踏み込んでいくことができないようだ。

 退くことも攻め入ることも許さぬ圧倒的な攻撃量により刈取の悪魔はその場を動くことができない。
 すなわちそれは、一般人など襲っている余裕が存在しないということだ。こうやって攻め続けることは一般人から敵の目を逸らす意味でも有効なのだ。
「……ッッ!!」
 執拗な攻撃にとうとう刈取の悪魔の防御が弾かれる。一度捉えられてしまえば、弾丸の嵐に晒されぼろ屑のように悪魔の身体は砕けていってしまう。
 悪魔の悲鳴は、掃射音にかき消されてしまうほどに小さなものだった。
 原型の残っていない悪魔だったものに一瞥すらくれず、すかさず風水は次の個体へ銃口を向ける。
「次はコッチなの。アイツ等が来る前に、全員倒すの」
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【避難勧告】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!

刑部・戒人
「……次は大天使の連中も控えてる。ここで手間取る訳にはいかない」
作戦の為に。けれどそれと同じくらい。
「これ以上は誰も傷つけさせない……!」
虐げられた人々の為に。素早く迅速に
倒すと誓おう。

大天使とは違い直接人を傷つけるアークデーモンに怒りつつも、戦いは冷静に。
建物や瓦礫に隠れ残留効果の【光学迷彩】を利用して身を隠した後、【飛翔】を使って素早く接近し、奇襲をかける。

その後はアークデーモンが一般人を優先して襲わないよう、【飛翔】で大きく旋回したり声を張って注意を惹く。
素早く倒すことに越したことはないので【飛翔】で常に動き周りつつも、積極的に攻撃していく。



 刈取の悪魔たちは風水の圧倒的な火力を崩さねば話が進まないと判断したようで、今狙われている味方を捨て駒に彼女を倒すことを選んだようだ。
 悪魔の一体が素早く彼女の背面に付くと、そのまま手に持つ鎌で両断すべく加速を始めようとする。
 しかし、それよりも早く横合いからの衝撃が刈取の悪魔を襲い、そのまま大きく吹き飛ばした。
 放たれた魔力の弾丸の主は、書き換えた世界法則の中に身を潜めていた刑部・戒人(執行者代理・g02575)という長身の男だ。
「……次は大天使の連中も控えてる。ここで手間取る訳にはいかない」
 戒人の奇襲を受けても刈取の悪魔はまだ戦うことは出来るようで、よろよろと立ち上がると怒りを隠そうともせず大鎌の切っ先を彼に向けた。
 舞うように振るわれる大鎌は外から内へ、空間を削ぐように戒人の逃げ場を少しずつ奪っていく。
 破壊を生む線を次第に避けらなくなっていき彼の身体のあちこちから少しずつ傷が生まれ始めるが、青い瞳は悪魔の嗜虐的な視線を真っ向から受け止める。
 優位に立っていたはずの刈取の悪魔は怯えを見せないその瞳にわずかに怯んだようだった。怯えと共に放った彼を両断すべき横薙ぎの出が遅い。

 その瞬間を、戒人は見逃さない。地を蹴り鳥のように空を舞う。一瞬遅れて振り抜かれた破壊がその意義を失う間に、流れるように身体を悪魔の背面へ滑り込ませて。
「これ以上は誰も傷つけさせない……!」
 虐げられた人々のために、素早く迅速に、アークデーモンを倒す。
 その宣誓を、弾丸に。
 怒りを収束させた魔力の弾丸が音もなく刈取の悪魔の頭を撃ち抜くと、取り落とした大鎌の音を断末魔にそれは力なく地面へ倒れ伏す。
 地に伏す刈取の悪魔を戒人はしばらく見下ろしていたが、やがて次に倒すべき相手を探すため、彼は飛翔し戦場を駆け抜ける。
 残るアークデーモンも、そう多くはないだろう。
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【飛翔】がLV2になった!
効果2【ダメージアップ】がLV3になった!


 大天使の一群が港区に現れたのは、ディアボロスたちがアークデーモンを全て撃破して間もない頃であった。
「どういうことだ、これは……!?」
 声の主、マキナエンゼルはようやくたどり着いた港区の、自身の想像から大きく外れた姿に戸惑いを隠すことができない。
 逃げ惑う人々はもうこの場にはいない。
 人間を襲うアークデーモンもこの場にはいない。
 いるのは……先程自分たちの行軍を邪魔してきた者たちだけ。
 悪魔から人々を護ってやることで信仰を集める、その計画が水泡に帰す音がマキナエンゼルの脳に響き渡る。
「許さん」
 力を込め過ぎたか手に握る剣の柄が歪む。最早この怒りを収めるには、目の前の存在全てを血祭りにあげる以外に方法など無い。
「何者か知らぬが、許さんぞッ! 貴様ら全員、生きてこの場から帰れると思うなよ!!」
 周囲の大気を震わす咆哮のような叫びが周囲に響き渡ると同時、ソードメイデンたちも一斉に武器を構えた。
 
 大天使との決戦が、始まろうとしている。
冥加・界斗
いやー遅かったっすねー
もうアークデーモンも騙そうと思ってた人間もいないっすよ
これもスゲー仲間たちのおかげなんすけどね
というわけで、ボクも頑張るっすよ

敵が飛翔するなら、こっちも【飛翔】で対抗するっす
鬼さんこちらー
いや、この場合大天使さんこちらーっすかね

戦闘も秩序ーとか隊列ーとか気にするんすかね?
移動とか攻撃に一定の法則があれば、それを利用して隙をつけたらいいっすねー

なるべく囲まれないように建物の間をぬって飛び回って、攻撃される瞬間に【エアライド】で跳び退いて【建造物分解】で建物ごと【デストロイスマッシュ】で打ち抜くっす
避難は完了してるんで、ちょっとぐらい派手にやってもいいっすよね?



「いやー遅かったっすねー。もうアークデーモンも騙そうと思ってた人間もいないっすよ」
 冥加・界斗(開かずの心・g01881)の煽るような言葉にソードメイデンたちも怒りを覚えたようだ。
 その内の一体が光で構成された剣を両手に構え、有無を言わさず界斗へと襲い掛かる。
 振り下ろす一撃を退いて回避。やたらと規律を気にしていたので攻撃にも法則があるかと注視していたが、指揮官の頭に血が昇っていれば規律も指揮もないのだろう。
(「スゲー仲間たちのおかげっすかね」)
 積み上げられた怒りは世界を次々と塗り替え、立ち回りさえ考えれば目の前の集団程度ならば何とか出来る状況にまで来ている。
 その積み重ねに、報いるためにも。
「というわけで、ボクも頑張るっすよ。大天使さんこちらー……っすかね」
 建物の多い方へと相手を誘導すべく界斗が走り、ソードメイデンもそれを追う。
 その進路上に破壊された車両が立ちふさがった瞬間、ソードメイデンは逃げ場を奪うように左から右へ薙ぎ払うように剣を振るった。
 これに対し、界斗は跳躍。投擲された剣が追撃として彼を襲うが、大気をもう一度蹴って車両を飛び越え、身体を掠めるに留める。
 車両一台分を挟んだ距離で着地した界斗は、篭手に覆われた拳を強く握り込んだ。
 そして体内に渦巻く抑えきれない破壊衝動を不可視の力に変え、車両目がけて振るう。
「!!?」
 振り抜く拳が生んだ衝撃は車両を破壊するだけにとどまらず、車両を挟んで向かいにいた筈のソードメイデンにも及ぶ。
 突如飛来した衝撃に何が起きたのか理解できず、驚愕の表情のままソードメイデンが地に伏せた。
「避難は完了してるんで、ちょっとくらい派手にやっても良いっすよね?」
 己の中の衝動がわずかながら発散された感覚と共に、界斗は己の一撃で大破してしまった車両を小突きつつそんなことを呟いた。
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【建造物分解】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV4になった!

来栖・禊
塵も積もれば山となるっていうし、数の暴力っていうのは厄介だよね
まぁ、好きなだけキルできるというのは良いことだけど

忍び足で周囲を把握できる位置をこっそり確保した後、不意打ちでフリージングミサイルを撃ち敵の機動力を削ぐ

常に戦況を観察しながらおもちと連携
立ち位置が不利にならないよう注意しながら、死角から不意打ち強襲一撃離脱を繰り返す

ハッ!バーカ!単細胞共め!僕が正面からやりあうわけないでしょ
おもちと一緒に逃げよう、と思わせてからの~曲がり角で待ち伏せで不意打ち

いやー負け犬の遠吠えって何言ってるか分かんないからなー
親切に敵のペースに合わせてやる必要もないでしょ
最後まで遊んでやろうよ。ねぇ、おもち?



 界斗に倒された者の仇を討たんと何体かのソードメイデンが彼目がけて殺到するが、横合いから飛んできた冷気の塊に阻まれその足を止める。
「塵も積もれば山となるっていうし、数の暴力っていうのは厄介だよね」
 まぁ、好きなだけキルできるというのは良いことだけど。そう嘯くのは来栖・禊(MAD RAT・g01033)。
 ねぇ? と傍らのスフィンクスこと『おもち』に語り掛けつつ、そのまま背を向け逃走に入る。
 界斗は既に禊とは逆の方角へと駆け出している。どちらを追うか迷った挙句二手に分かれるのは大天使側にまだ驕りのある証か。
 分散するならそれは僥倖。背後から追いかけてくる気配にほくそ笑むと、禊はビルの角を曲がって一度ソードメイデンたちの視界から姿を消す。
 それを追ってソードメイデンたちは次々とコーナーを曲がるのだが、その瞬間を見計らい再度飛んできた冷気の塊をモロに浴びることになる。
「ハッ! バーカ! 単細胞共め! 僕が正面からやりあうわけないでしょ」
 嘲笑の主は当然禊。
 この曲がり角での不意打ちは勿論、おもちと共に不利にならない位置取りを意識する立ち回りはソードメイデンからすればやりにくいことこの上ない。
 翼を構成する剣を射出し四方から追い詰めようにも、すかさず建物の隙間に身を隠されてしまい彼を捉えるには至らない。
 真面目にやる気があるのか、と視線が問う。対する禊、大げさに耳の辺りに手を当てる仕草を取って。
「いやー負け犬の遠吠えって何言ってるか分かんないからなー」
 嘲る声と共にまたビルの隙間に身を潜める。親切に相手にペースに合わせてやる必要などない。
「最後まで遊んでやろうよ」
 語り掛けられたスフィンクスは答えない。ただただ、どこから現れるか分からない禊に怯えるように周囲を見渡すソードメイデンたちを憐れむように小さく鼻を鳴らした。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【冷気の支配者】LV1が発生!
効果2【ロストエナジー】LV1が発生!

眉立・人鳥
先行した復讐者達の活躍、見事だぜ
護衛も少なくはないみたいだし、ちょっくら加勢しに行くとしますかね

せっかくの飛び入りだ、このアドバンテージを活かさない手はないよな
光学迷彩を使わせて貰うぜ。戦場についたらまずは状況の確認からだな
狙うのはそうだな、剣を分離して丸腰になった奴がいい
丸腰の首筋に魔骸連刃の一撃をプレゼントしてやるよ

残留効果を残してくれた仲間には感謝だな
飛翔には飛翔とエアライドで対抗出来る、逃すつもりはねェ

消耗してる奴も少なからず居るはずだ、活性治癒があればもう少し踏ん張れるだろ



 不意にビルの影から顔を出した禊を今度こそ逃すまいと、ソードメイデンの一体が全ての翼を剣に変えて解き放つ。
 音すらも抜き去る速度で空間を疾駆する剣はしかし、突如コントロールを失い見当違いの方向へ逸れて地面へ突き刺さった。
 何故か。答えはソードメイデンの隣にいる存在を見れば一目瞭然だ。
「活躍、見事だぜ。とはいえ護衛も少なくはないみたいだし、ちょっくら加勢に来たよ」
 ディアボロスを覆い隠す世界法則を破り姿を現したのは眉立・人鳥(鳥好き兄ちゃん・g02854)。
 彼が手に握る蒼い刃が丸腰のソードメイデンの首を落とし、制御を失った剣は禊を捉えることが出来なくなった。言葉にすればそれだけのことだ。
 現場に到着したばかりでその存在を気に留める者が無かった上、禊の存在を感知するのに注力していたためソードメイデンが人鳥を覆う迷彩を見破ることが出来なかったのだ。
 突如の乱入者に周囲のソードメイデンたちが動揺を見せた。
 剣の翼で宙へと逃れ人鳥と距離を取ろうとするも、当然のように彼は飛翔で距離を詰める。
「逃がすつもりはねェ」
 いつかファインダーへ収める筈だった情景を奪った存在への怒り、あるいは奪われた情景への未練。
 振るわれる剣に込められた人鳥本人にすらも分からない感情はソードメイデンを一手、また一手と追い詰めていき。
「――ッ!!」
 起死回生を狙い放たれた斜めに交差する両刃が人鳥に届くよりも早く、すれ違うようにソードメイデンの隣をすり抜けた彼の刃が敵対者を斬り伏せる方が早い。
 力を失い落下していくソードメイデンを他所に、中空から周囲を見渡す。

 残るソードメイデンも他所で交戦を続けるディアボロスたちが程なく片付けるだろう。
 ともすれば、マキナエンゼルも動かざるを得ない。この場での勝負は最終盤。ここが踏ん張りどころだ。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【活性治癒】LV1が発生!
効果2【ドレイン】LV1が発生!

吉良・雪之丞
さあ、最後の戦い……助太刀致します

●戦闘
即座に《臥薪嘗胆》で斬り込み、相手の
力量を確認
なるほど、やりますね……

走り回りながら隙を見て攻撃、目的は相手の動きの癖を見極める事
その過程で受けるダメージは覚悟して行動

他の仲間がピンチの時は声かけ(危ないなら身を呈して助け)
何か作戦があるなら察して乗る

首を狙ってくる?
(それなら、わざと首を斬りやすいよう隙を見せ)

相手の癖を見つけたら刀を鞘に収め
機を見て飛び込み、斬り捨てながら駆け抜ける
ダメージをくらい威力のあがった≪臥薪嘗胆≫を発動
斬った後、鞘に収めて一言

●外見
着物+黒いだんだら模様の羽織
メインは打刀

●その他
MS様の好みでアドリブ&連携をお願い致します



 その時、ディアボロスたちは気付く。マキナエンゼルの姿が、ない。
 どこへ行ったのだろうか。正解は、吉良・雪之丞(浪士・g03907)のすぐ隣だ。
 周囲の光を歪めることで姿を消し、彼を剣の射程に収める位置まで踏み込めば、大上段から一息で剣を振り下ろす。
「……っ!」
 殺気と、空気の動く音。それらが雪之丞の身体を反射的に動かしていた。
 アヴァタール級だけある。無暗に踏ん張っていては刀ごと叩き切られていた。振り下ろしの威力から逃れるように雪之丞は退いて。
「あまり正々堂々とは言いにくいですね」
「貴様らとて散々姿を消していただろうよ。卑怯も何もあったものか」
「違いありません。ただ、光に乗じて討つにせよ少しばかり足りていない」
 狙うならばここを狙わねば。刀を持つ手とは逆の手で己の首をとん、と軽く叩く。
「言ったな」
 再度マキナエンゼルの気配が消えた。視界で捉えられない敵を前に、雪之丞は一度納刀。
 一瞬、二瞬、三瞬の間。足りぬと言われて音も殺意も消してきたようが、首を狙うと分かっているならば反応は出来る。
 予兆も何も感じられぬ中、予知めいた直感が身体を強引に捩って急所以外の部分で刃を受ける。
 身に纏うだんだら模様の羽織を血に染めつつ、雪之丞は何もないように見える空間目がけて地を蹴った。
「今こそ、天誅!」
 先の一合の手応えから受けきれると判断したマキナエンゼルは全身に力を籠め、雪之丞の振るう刀を身体受け止める。
 だが、次の瞬間をそれを後悔する。胸部パーツの深刻な破損。明らかに先と威力が違う。
 雪之丞自身の傷の深さと威力が比例するという特殊な技であることまで気付けたか否かは定かでないが、兎角。
 臥薪嘗胆、ここに成り。
 思わず再度姿を現したマキナエンゼル目がけ、ディアボロスたちが殺到していく。
成功🔵​🔵​🔴​
効果1【断末魔動画】LV1が発生!
効果2【ドレイン】がLV2になった!

歌川・ヤエコ
マキ…名前忘れちゃったじゃん
兎に角あんたさぁ、大天使とか名乗る割にやる事がみみっちいんだよ
男なら正々堂々かかってこいっての!
…ん?機械だから性別とか関係ないかも?

アヴァタール級とやり合うのは初めて
でもそんなん関係ない
あーしは、あーしの全部を拳に乗っけるだけ
ガキん頃から何度も練習した基礎の基礎
復讐者になっても努力はあーしを裏切らない
深く腰を落とし、真っ直ぐ正拳を突く【破軍衝】

空に逃げても【飛翔】【エアライド】で追い掛けるよ

仲間の復讐者が狙われていたらディフェンス
今のあーしはネメシスモード?とかいうのらしいし、
ちょっとは耐えられるかもだし、
あーしが受け止める事で仲間のチャンスに繋がるかもだし!



「ていうか、マキ……名前忘れちゃったじゃん。兎に角あんたさぁ、大天使とか名乗る割にやる事がみみっちいんだよ」
 歌川・ヤエコ(ギャル神拳免許皆伝・g01595)の言葉に、マキナエンゼルの目にあたる部位が明滅する。
 マキナエンゼル自身最早隠すこともしない怒りが大気を震わせる。けれど、彼女はそれに怯むこともせず静かに半身に構えた。
 相手はアヴァタール級。その力は雪之丞とのやり取りを見れば一目瞭然だ。
 だが、そんなことはヤエコには関係ない。
(「あーしは、あーしの全部を拳に乗っけるだけ」)
 結局このギャル、何者なのかはよく分からない。ただ、彼女の構えには一朝一夕で身に着けられない努力の証が間違いなく存在する。
 それを認めたからこそ、マキナエンゼルも彼女の外見が生みそうになる油断を殺し、手に持つ光の剣を小さく爆ぜさせる。
 双方の視線が交わった瞬間、そのどちらもが動いた。
 深く腰を落とした姿勢から、ヤエコが真っ直ぐに突き出した拳から衝撃が放たれるのと、マキナエンゼルが雷撃を撃ち出したのはほぼ同時。
 衝撃と雷撃、両者はすれ違うように交錯し、それぞれが狙った相手を穿ち、炸裂する。

 両者の間に生まれた衝撃が霧散し周囲が状況を確認できるようになった時、片膝をついていたのはマキナエンゼルの方だった。
 ヤエコの方も身体を貫く雷撃に小麦の身体を更に黒く焦がしていたが、踏ん張る両足はまだ健在だ。
 ギャルなんて今しかやっていられない。だから、目の前の大天使の攻撃なんぞで無駄にしている時間なんて無い。
「男なら正々堂々かかってこいっての! ……ん? 機械だから性別とか関係ないかも?」
「戯言を……!」
 すかさず追撃に移るヤエコの拳を剣で打ち払い、マキナエンゼルは何とか立ち上がる。
 一度バックステップで後退を図る機会の天使の気配には、間違いなく焦りや動揺の色が含まれていた。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【エアライド】がLV3になった!
効果2【ガードアップ】がLV3になった!

周防・水城
「ザコ敵もだいぶ片付いてきた事だし、仲間のみんなが切り開いてくれた道、この手で繋いでみせるね!」
(連携等歓迎します)

【光学迷彩】である程度、なるべくバレない程度に近づいてから、【飛翔】・【エアライド】からの「飛天流星脚」で渾身の一撃を決めたいわね

できるだけ相手が攻撃を当てにくいよう、ジグザグに動いてみるわ。少なくとも、直線的な攻撃に策もなしに突っ込んでいくのだけは避けたいわ。

「あんた、アイツらと何も変わらないわね。」攻撃が当たったら、こんな事も言ってみたりして?それで怒るような奴なら、救世主としての資格を問いたいわね。どうしてそんな短気なやつが人の上に建てるのかって。
勿論、攻撃は回避するわ。


冥加・界斗
指揮官が怒りで頭に血を昇らせて指揮を忘れちゃ世話ないっすよ
だから、独りぼっちになるんすよ
というわけで、最後の仕事っす
ボクらディアボロスが本当の怒りってのを見せてやるっすよ

案外煽り耐性が低いみたいなんで、煽って敢えて攻撃を引き出させるっす
ヤツの攻撃は一直線に来るから、タイミングが分かれば何とか避けられるかなって
【飛翔】で間合いを取りながら飛び回って、敵の攻撃の瞬間に【エアライド】で避けつつ急接近
【神蝕呪刃】で【呪詛】と共にボクの怒りを叩きつけてやるっす
ヤツの武器とか装甲?って【腐食】するかわかんないけど、ついでに狙ってみるっす

日常が奪われた怒りはこんなもんじゃ足りないっす
味方さん、後は頼みます!



「指揮官が怒りで頭に血を昇らせて指揮を忘れちゃ世話ないっすよ」
 そう語りかけつつ冥加・界斗(開かずの心・g01881)は戦場を見渡す。
 すでに残るソードメイデンはわずかで、そのわずかな個体もディアボロスとの交戦に手いっぱい。マキナエンゼルの援護に戻れるものはいないだろう。
 それはマキナエンゼルも認識しているはずだ。機械の顔面に表情は無い筈なのに、渋面を作っているのがよく分かる。
 この個体は思った以上に煽りへの耐性が低い。故に、界斗はあえて嘲るような表情を作って見せた。
「そんなだから、独りぼっちになるんすよ」
「黙れェ!!」
 目論見通り、マキナエンゼルは界斗を黙らせようと右手を彼に向ける。ばちり、とその手の中で光が何度も爆ぜた。
 雷光が界斗を穿つべく解き放たれる、その直前。突如マキナエンゼルに飛来した衝撃があった。
「な、ぁ……!?」
 意識外からの一撃に身体が流れ倒れそうになるが、咄嗟に受身を取ってダメージを最小限に抑えると視線を周囲へ。
「あんた、アイツらと何も変わらないわね」
 向けた視線の先、声の主は周防・水城(新たな空を目指す者・g04337)。
 マキナエンゼルを襲った衝撃の正体。それは怒りで削がれた注意力が界斗以外の動きを見失わせた瞬間を狙い、空中から叩き込まれた彼女の強烈な蹴りだったのだ。
 こちらに注意が向けられていない状況を利用して接近した上で放たれた彼女の一撃は相当の威力を持つ。
 多少威力を殺したとはいえ、無視できないダメージにマキナエンゼルの足元はおぼつかないようだ。
「一々邪魔をしてくれる!!」
 視線に殺傷力があればすぐにでも人を殺してしまえそうな程の怒りを向けられ、水城はしかし、呆れたような視線を返した。
「こんなので怒るような奴に救世主として資格なんてあるのかしらね。どうしてそんな短気な奴が人の上に立てると思ってたのかしら」
「資格の有無ではない。我らがいなければ人間などアークデーモンに蹂躙されるだけの存在だろう! 我らは護ってやっているのだぞ、人間という存在を!!」
「だから日常を奪っても良いって?」
 思わず口を挟んだ界斗の声色に、怒りが混じる。
 クロノヴェーダという存在さえなければ、自分は何もない殺風景な部屋で怯えて生きる必要などなかったはずなのに。
 水城だってそうだ。何もなければこの夏だって故郷の両親や友人と語り合える時間もあったはずなのに。
 身体の中を渦巻く怒りが衝動的に二人の身体を突き動かす。
 けれど、その怒りはマキナエンゼルが今支配されているような短慮なものではない。
 強い感情が身体中に力を漲らせてなお、思考はどう動けば敵の懐までたどり着けるか、それを冷静に見極めていた。
「ちぃ、寄るな!」
 迎撃のために放たれるいくつもの雷撃はしかし、最早まともに狙いがつけられていないのが明白なくらいに直線的だ。
 狙いを定められないようにジグザグに動きながら距離を詰め、二人は共に跳躍。
「ボクらディアボロスが本当の怒りってのを見せてやるっすよ」
「みんなが切り開いてくれた道、この手で繋いでみせるね!」
 解き放たれた怨嗟が込められた刃が、強靭な四肢が生み出す剛力から放たれる蹴撃が、同時にマキナエンゼルの身体に吸い込まれていく。
 二人の怒りが込められた攻撃に、マキナエンゼルの身体が宙を飛んだ。今度はまともに受身を取る事すらも出来ないまま、近くの建物の壁に強く叩きつけられる。
 その瞬間、マキナエンゼルへと疾駆する影があった。界斗はその背へ向けて、ただ一言。
「――後は頼みます!」
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【落下耐性】LV1が発生!
【腐食】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV5になった!

藺草・風水
他ディアボロスとの即興連携・アドリブ歓迎
「あとはキミを経費過多で破産させるだけなの。さぁ、心のまま思いのまま、流し流されの混沌を!」
大天使への復讐心、雑多な感情への肯定を籠めて戦う

「展開、同期、キミ達の力で、ぶった斬るの!!」
ダッシュで距離を詰め、右手とクリスタライズライフルをベースにした〈かつて喰らった大天使の一部である水晶〉でできた刃を持つ剣を作り解体、破壊せんと攻撃する

「キミはなんで自分がアヴァターラなのかも、キミのクロノスがなぜその時間に居るのかも覚えてないの?アヴァターラじゃアークデーモン達に取り込まれかねないのに?」
戦いながら、此処までのマキナエンゼルの言動から感じた疑問をぶつける



 その声を背に受けながら、藺草・風水(天使喰らいの重ガンナー・g00346)は走った。
「あとはキミを経費過多で破産させるだけなの。さぁ、心のまま思いのまま、流し流されの混沌を!」
 大天使、ひいてはクロノヴェーダへ向けた数多のディアボロスの復讐心、何かを守りたい気持ち、それら全ては肯定されるべき感情なのだと。この戦いでそれを証明すべく。
 対するマキナエンゼルはようやく壁にめり込んだ身体を起こし立ち上がった所だったが、まだ終わりではない。わずかな隙でもあろうものなら斬り伏せられてしまうのはこちらの方だ。
 風水は手に持つ銃を構えなおし、油断なく距離を詰めていく。
「キミはなんで自分がアヴァタールなのかも、キミのクロノスがなぜその時間に居るのかも覚えてないの? アヴァタール級じゃアークデーモン達に取り込まれかねないのに?」
 声が届くほどに距離が詰まった所で不意に風水が問いを投げかけた。
 突然の問いにマキナエンゼルは少し虚を突かれたようだったが、それでも武器を構えたまま淡々と返す。
「意味が分からんな。私がアヴァタールとして生まれたことも、私の基となった者がいることも、何一つ忘れてはおらんよ」
 常識が違う、という奴だろう。風水の抱いたクロノヴェーダへの疑問に対して、そもそも目の前の大天使は疑問を覚えるように作られていないのだ。
 最早問答は無用、とマキナエンゼルが周囲の光を屈折させ、またその姿を消していく。
 だが、重なる傷の影響か要する時間が多すぎる。視界で姿を追えなくなるよりも早く、風水が地を蹴った。
「展開、同期、キミ達の力で、ぶった斬るの!!」
 踏み込みと共にマキナエンゼルへと突き込まれた銃が次の瞬間、刃と成りて華開いた。
 かつて喰らった大天使の一部である水晶が銃から次々と生まれ、マキナエンゼルの体内を侵食していく。
 身体の内から水晶の刃に切り刻まれ体内を蹂躙されたマキナエンゼルの目が大きく見開かれて。
「おのれ……、貴様ら、なぞに……!」
 血反吐の代わりに呪詛を残すと、そのままその体躯は地面に崩れ落ちる。
 その遺骸を見下ろす風水が何を思ったのか、それは彼女自身にしかわからないことだろう。
大成功🔵​🔵​🔵​
効果1【活性治癒】がLV2になった!
効果2【ドレイン】がLV3になった!

最終結果:成功

完成日2021年08月30日