内城突入作戦

 攻略旅団の作戦により、断片の王の候補者とされる、ジェネラル級天魔武者『龍伯』島津義久の居城である『内城』の城壁を、桜島の砲撃で破壊する作戦が提案されました。
 桜島の西海岸を拠点として、桜島の砲撃と同時に対岸の『内城』に突入、一気に防衛戦力を排除してください。
 各地に散っていた島津軍が内城に戻る前に、短期決戦で内城を制圧できれば、島津義久に決戦を挑めるでしょう。
 島津義久は『戦国覇王徳川家康』が倒れた際に、新たな天正大戦国の断片の王となる後継者です。義久を倒した上で家康を倒せば、天正大戦国を最終人類史に奪還できます。
 さらに義久を倒せば『大隅国』『日向国』に加えて『薩摩国』を制する事となり、ディアボロスは南九州の覇者となります。
 そうなれば、九州北部に割拠する、大友氏や龍造寺氏に対し、一大決戦を挑む事が出来るかもしれません。

『龍伯』島津義久

桜島、龍伯の城を焼き壊し(作者 乾ねこ
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#天正大戦国  #内城突入作戦  #薩摩国  #内城 


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 夜の闇の中、桜島火口に設置された石造りの鳥居を思わせるクロノ・オブジェクトに『巨大神像の神像』から大量のエネルギーが注がれていく。
 ディアボロスたちが浮かび上がってきた光の矢印の向きの調整を終えれば鳥居型のクロノ・オブジェクトが崩壊し、桜島が鳴動した。
 轟音と共に噴火する桜島。火口から火山弾が幾つも噴きあがり、闇夜を切り裂いて飛んでいく……『龍伯』島津義久の座す『内城』に向かって――。


「桜島の制圧が完了し、島津の本拠地『内城』を攻略する準備が整いました」
 集まったディアボロスたちを前に早藤・伶(人間の時間神官・g03206)が口を開いた。
「かねてよりの計画通り、桜島の砲撃で内城の城壁を崩します。皆さんはそれに乗じて内城に一気に雪崩れ込み内城の制圧を開始してください」
 桜島からの砲撃で城壁が破壊されれば、城壁周辺に配置されたトループス級のクロノヴェーダたちは混乱に陥るだろう。一方で、城内の天魔武者はなんとか防衛態勢を整えようと奔走するに違いない。
「混乱に乗じて城内に侵入し、防衛態勢が整う前に城内を制圧できればジェネラル級の天魔武者『龍伯』島津義久に決戦を挑むことも可能になると思います」

 桜島の火山弾砲撃は内城の城壁のみならず、その守りを固めていた天魔武者たちにも大きな被害を齎すはずだ。
「生き残った天魔武者たちもかなりの混乱状態だと思われます。皆さんならそれを撃破し城内に突入することも容易でしょう」
 一度しか使えないという火山弾砲撃。ヒルコ抜きで利用されるのは島津にとっても想定外だったのかもしれない。
「九州では大掛かりなクロノ・オブジェクトを利用する機会がありませんでしたから……結果的にこちらの技術力が秘匿できたのは幸いでした」
 内城内部にも防衛施設が用意されているものの、砲撃に伴う城内の混乱で充分に機能しないだろうと思われた。
「この混乱のうちに防衛施設を破壊し、守備戦力を駆逐して城内の防衛能力を麻痺させてしまいましょう」
 これが成功すれば島津義久に決戦を挑むことができる。
「……それと」
 そこでいったん言葉を区切り、伶は小さく息を吐いた。
「内城の城内には、城壁を強化する人柱としてヒルコや一般人が『生き埋め』にされているようなのです。『生き埋め』ゆえに砲撃の被害を受けることはないのですが……」
 当たり前だが放置すれば遠からず死に至る。
「できれば、彼らも救出して欲しいのです。救助後はそのまま逃げるように指示すればそれに従ってくれると思います」

 島津は九州の天魔武者勢力最強の一角。その大名である島津義久は徳川家康撃破後の断片の王候補でもある。
「もう一人の断片の王候補だった豊臣秀吉は皆さんの尽力で既に倒されています。島津義久を倒した上で現在の断片の王『徳川家康』を撃破できれば天正大戦国を最終人類史に奪還することができるでしょう」
 断層碑文に刻まれた《戴冠の戦》まであとわずか――それまでに九州全土の制圧を目指すならば、可能な限り短期決戦を挑み勝負を決める必要があるかもしれない。
「早期に島津との決着をつけるためにも、この作戦を成功させてください。皆さんならそれが可能なはずです」


 赤く輝く火山弾が城壁に激突する。音を立てて城壁が崩れ落ち、そこここから火の手が上がる。
「何事か?!」
 城壁付近のトループス級『冥海武者』が叫んだ。
「どこからの攻撃だ!」
「桜島か?! まさかディアボロスが……!」
 人柱で強化したはずの城壁がいとも簡単に崩れ落ち浮足立つ冥海武者たち。中には混乱し、恐れおののく者まで現れる始末……。

「ええい誰も彼も混乱しおって……落ち着け! 落ち着くのじゃ!」
 城内にある防衛施設では、アヴァタール級の天魔武者『高森柏姫』が幼さの残る声で檄を飛ばしていた。
「ここでディアボロスを食い止めなければ島津が滅びる! 出でよ『形代兵』! 急ぎ城内の守りを固めるのじゃ!」


→クリア済み選択肢の詳細を見る


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●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【怪力無双】
3
周囲が、ディアボロスが怪力を発揮する世界に変わり、「効果LV×3トン」までの物品を持ち上げて運搬可能になる(ただし移動を伴う残留効果は特記なき限り併用できない)。
【現の夢】
1
周囲に眠りを誘う歌声が流れ、通常の生物は全て夢現の状態となり、直近の「効果LV×1時間」までの現実に起きた現実を夢だと思い込む。
【エアライド】
1
周囲が、ディアボロスが、空中で効果LV回までジャンプできる世界に変わる。地形に関わらず最適な移動経路を見出す事ができる。
【熱波の支配者】
1
ディアボロスが熱波を自在に操る世界になり、「効果LV×1.4km半径内」の気温を、「効果LV×14度」まで上昇可能になる。解除すると気温は元に戻る。
【活性治癒】
1
周囲が生命力溢れる世界に変わる。通常の生物の回復に必要な時間が「効果LV1ごとに半減」し、24時間内に回復する負傷は一瞬で完治するようになる。
【アイテムポケット】
1
周囲が、ディアボロスが2m×2m×2mまでの物体を収納できる「小さなポケット」を、「効果LV個」だけ所持できる世界に変わる。
【防衛ライン】
1
戦場が、ディアボロスが地面や床に幅10cm、長さ「効果LV×10m」の白い直線を出現させられる世界に変わる。敵はこの直線を突破できず、上空を飛び越える場合、最低「効果LV」分を要する。直線は戦場で最初に出現した1本のみ有効。

効果2

【能力値アップ】LV1 / 【命中アップ】LV1 / 【ダメージアップ】LV2 / 【ガードアップ】LV1 / 【反撃アップ】LV1 / 【先行率アップ】LV1 / 【ドレイン】LV1 / 【ロストエナジー】LV1

●マスターより

乾ねこ
 乾ねこです。
 こちらは天正大戦国「内城突入作戦」のシナリオとなっております。
 桜島からの砲撃により、島津の本拠地『内城』の城壁が崩れました。城壁崩壊の混乱に乗じて城内へと突入し、内城を制圧してください。

②👾烏合のトループス級『冥海武者』
 城壁付近に展開していた部隊です。桜島からの砲撃、それに伴う城壁の崩壊で混乱の中にあり烏合の衆と化しています。
 彼らを撃破し城内へと突入してください。

③👾敵施設破壊戦闘『形代兵』
 城内の防衛施設に展開する部隊です。彼らと戦いながら防衛施設を破壊してください。

④👿アヴァタール級との決戦『高森柏姫』
 防衛施設に展開する部隊の指揮官です。『高森柏姫』を倒せばシナリオクリアとなります。

①生き埋めにされた一般人
 内城城内に人柱として生き埋めにされたヒルコや一般人を救助します。
 皆ガリガリに痩せていますが、指示をすればそれに従順に従ってくれます。
 (救助しなくてもシナリオはクリア可能です)

 それでは、皆様のご参加お待ちしております。
6

このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


ルチルーク・フレンツェン
最終人類史からしたら、戦国覇王継承候補者は天正大戦国を奪還するのに
撃破すべき実質的な断片の王そのもの。
そんな島津義久氏を戴冠の戦開始前に撃破する最大の好機。
「この作戦、何としても成功させたいですね」

混乱や慄いている冥海武者もいますが、さすがにディアボロスが攻めてくれば
まともな冥海武者と連携してくるでしょう。
【アイテムポケット】で煙筒をたくさん持参して、
城壁を守る気よりも慄いている冥海武者付近に煙筒を投げていって
火山弾での火の手がより回っているとより混乱させましょう。
連携に駆け付けるのが遅れるのを狙っていきたいですね。
「戦闘音に気付いても、具体的な距離まで分かりにくなれば御の字ですかね」

混乱している最中の襲撃で【先行率アップ】を少しでも効果あげて
SPDパラドクス【どきどきマジシャン】によるルシグーナの
高速な銃撃を頼みます。
冥海武者の反撃SPDパラドクスへの対処も兼ねて
船型海戦装の隙間に銃弾を撃ち込ませて砲撃の動作を不調にさせていきましょう。
「仕込み杖銃の扱いが上手なルシグーナ、ナイスです」



 暗い空から飛来した火山弾が、内城の城壁を打ち砕く。崩れた瓦礫が土煙を上げ、どこからか燻ぶるような匂いが漂ってくる。
「なんだ、何が起こった?!」
「壁が崩れてるぞ、あっ、また!」
 桜島からの砲撃に右往左往する『冥海武者』――その姿を遠目に見ながらルチルーク・フレンツェン(均衡を破りし逆襲機械・g02461)はアイテムポケットにしまった煙筒を取り出した。
(「戦闘音に気付いても、具体的な距離まで分かりにくくなれば御の字ですかね」)
 そんなことを思いながら、ルチルークは城壁前で騒ぐ冥界武者たちの足元目掛けて煙筒を投げ入れる。
 一本、二本……投げ込まれた煙筒から煙が上がり、冥界武者たちの混乱がより一層大きくなった。
「け、煙が!」
「火事か?! 消火、消火を……」
 自身の思惑以上に慌てふためく冥界武者たちの声を聞きながら、ルチルークは自らのサーヴァント『モーラット・コミュ』の『ルシグーナ』に視線を向けた。
「今のルシグーナは大マジシャンなのです」
『もきゅ!』
 ルチルークの意を汲んだルシグーナはその場でくるりと一回転。異空間に繋がる穴からモーラットサイズの仕込み杖銃を取り出し、そのまま流れるような動作で冥界武者たちに向けて発砲する。
「うぐっ……」
「ギャッッ!!!」
 偶然か、あるいは意図してか――ルシグーナが冥界武者の背後に浮いた武装を狙って放たれた高速の銃弾は、武装に着弾する過程で冥界武者の胴を貫き彼らに多大なダメージを与えていた。
 受けたダメージに耐え切れず、冥界武者の一体がぱたりと地面に倒れ伏す。
「てっ、敵襲ーーー!!!」
「ディアボロスか?! どこだ、どこから……」
 終始混乱しっぱなしの冥界武者たちをよそに、ルチルークは想像以上の戦果を挙げたルシグーナに声をかけていた。
「仕込み杖中の扱いが上手なルシグーナ、ナイスです」
『きゅー♪』
 ルチルークに褒められ喜ぶような素振りをするルシグーナ。一瞬漂いかけたほのぼのした空気を、冥界武者の叫びがぶち壊す。
「あそこにいたぞ!」
 二人の存在にようやく気付いた冥界武者たち。しかし大部分は未だ混乱し、その足並みは揃わぬまま……碌な連携もなく散発的に攻撃を仕掛ける冥界武者を捌きながら、ルチルークは思う。
(「戦国覇王継承候補者は天正大戦国を奪還するのに撃破すべき実質的な断片の王そのもの」)
 島津義久は唯一の戦国覇王継承候補者でもある。そんな彼を戴冠の戦が始まる前に撃破する最大の好機がやってきたのだ。
「この作戦、何としても成功させたいですね」
 作戦を成功させ、島津義久に決戦を仕掛ける――決意を胸に、ルチルークはルシグーナと共に冥界武者を仕留めていく――。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【アイテムポケット】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!

獅子堂・崇
アドリブ連携歓迎

話には聞いていたが、桜島からの砲撃というのはさすがに派手だな。なにはともあれ敵が浮き足立っている今がチャンスだ。一気に攻めさせてもらうぞ。
断片の王候補が二人とも倒れれば家康も動かざるを得ないだろう。今回の戦いに勝てれば天正大戦国の状況も変わるだろうな。

この砲撃がディアボロスからの攻撃と理解されるなら立て直すのもそんなに時間はかからないかもしれない。この状況で激を飛ばせる指揮官なら優秀な相手だろう。今回は速度重視で最初から突っ込んでいこう。
崩れた城壁から侵入して近くにいる敵から蹴り倒す。

防御は両手に巻いた念動力を通したバンテージを使って攻撃を逸らしていこう。多少の傷は承知の上、【ガードアップ】の効果で多少は軽減できるから、今は敵を倒すほうを重視していく。



「話には聞いていたが、流石に派手だな」
 桜島からの砲撃を目の当たりにした獅子堂・崇(破界拳・g06749)は思わずそう呟いた。
 赤く灼熱した火山弾が闇夜からいくつも降り注ぎ、内城の城壁に激突する。想定外の攻撃で壊れるはずのない城壁が崩れていく様をみて、守りについていた冥界武者たちが慌てふためく。
(「ともあれ奴らが浮足立っている今がチャンスだ」)
 内城に陣取るクロノヴェーダたちからすれば完全な不意打ちだった桜島からの砲撃。それ故に多くの者がパニックに陥っているのだが、それとて永遠に続くわけではない。優秀な指揮官がいれば早急に自軍の立て直しを図るだろう……攻撃を行ったのがディアボロスだと知られれば猶更だ。
 崩れた瓦礫が舞い上げた土煙か、あるいは焼けた火山弾の熱に何処かが焼かれ始めたか――うっすら煙る視界の中、崇は混乱を極める冥界武者たちの只中へと飛び込んた。
「てっ、敵襲!」
 崇の存在に気付いた冥界武者が三連砲から砲撃しながら突撃してくる。崇は念動力が込められたバンテージを巻いた拳で振り下ろされる刃を逸らし、その冥界武者の脳天目掛けて上段回し蹴りを放つ。
 『我流破界拳・驚天』――崇が自ら編み出したその技は蹴りつけられた冥界武者を地に沈めると同時に激しい旋風を巻き起こし、別の冥界武者をも跪かせた。
「今回は速度重視だ、一気に攻めさせてもらうぞ」
 冥界武者たちに建て直す隙など与えない。崇は間髪入れることなく次なる獲物との距離を詰めていく。
(「断片の王候補が二人とも倒れれば家康も動かざるを得ないだろう」)
 島津義久との決戦に勝利すれば、天正大戦国の状況も変わるに違いない。そのためにもまずは、この場にいる冥界武者たちを撃破し城内に突入しなければ……。
 崇が我流破界拳・驚天を放つ度、地面に倒れ伏す冥界武者が増えていく。

「くっ……ダメだ、これ以上はもう……!」
「落ち着け! 落ち着いて対処すればまだ……」
 桜島からの砲撃に晒され、ディアボロスに一方的に蹂躙される形となった冥界武者たち。漸く冷静さを取り戻す者も出てきたようだが、もう遅い。
「ぐあああっ」
 冥界武者最後の一体が倒されて――遂に、内城城内への突入経路が開かれた。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【エアライド】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!

ルチルーク・フレンツェン
一般人は上手に逃げられるそうですが、
少しでも敵に見つかる可能性を下げたいですね……。
「当機の身勝手ですが、先に城内の防衛施設を破壊していきましょう」

強奪された偽りの歴史なので実際の内城とは違うでしょうけれど、
島津義久氏がいるであろう本丸までの道を塞ぐ、
道を通ろうとする敵を攻撃して防衛する施設は概念自体は変わらないはずでしょう。
道なりを侵攻しながら道を塞ごうとする材料や門、道の周囲の櫓や塀を
【ロケットフィスト】で飛ばした遠隔の手による【怪力無双】で
石垣や建物の一部を剝がしたり、破壊した施設の一部で更に
別の施設へぶつけて破壊してみますか。
「人類史の奪還の為に破壊し尽くしますとも」

形代兵は無視したいですが、攻撃されすぎて倒されて施設破壊中断も避けたいですね。
【怪力無双】で大きな木材の建築物や土嚢など脆い素材に当たりをつけて
適度なタイミングで粉砕して、
破片に攻撃を代わりに命中して貰ったり
煙で少し目晦ましさせて、少しでもダメージ軽減と時間稼ぎを狙いましょう。
「この傷は柏姫氏に返しましょう」



 壊れた城壁を踏み越え、内城城内へと突入する。
(「確か生き埋めにされている方々がいるんでしたか」)
 ルチルーク・フレンツェン(均衡を破りし逆襲機械・g02461)の脳裏を過るのは、城内に生き埋めにされているという人々のこと。
 救助さえしてしまえばうまく逃げてくれるという話ではあったが、万が一ということもある。救助された後の彼らが敵に見つかる可能性は少しでも下げておきたい……。
「当機の身勝手ですが、先に城内の防衛施設を破壊していきましょう」
 破壊活動を行うことで城内の天魔武者たちの注意がこちらにむけば、逃げ出した一般人が見つかる可能性はより低くなるに違いない。
「人類史の奪還の為に破壊し尽くしますとも」
 最終人類史に存在した内城とは別者だろうが、本丸までの道を塞ぐ、道を通ろうとする敵を攻撃して防衛する施設の概念自体は変わらないはず。
 道なりに走りながら手当たり次第に防衛施設を破壊していくルチルークの行く手を、『形代兵』が阻む。
 無視するか、排除するか――判断は一瞬。咄嗟に周囲に視線を走らせたルチルークは木造の櫓のような建造物を力任せに粉砕した。
 破砕された木片がバラバラと降り注ぎ、形代兵がほんの僅か動きを止める。間髪入れずに発射されたルチルークの拳が形代兵の頭部を直撃し、操り糸が切れたかように白い身体が地面に落ちた。
(「本当は無視したいところですが、一方的に攻撃された挙句倒されるというのは避けたいですからね」)
 形代兵を相手取りながら、ついでとばかりにあたりの防衛施設を破壊していくルチルーク。飛び散る破片が、舞い上がる埃が、少しでも目晦ましになるのならそれはそれで都合がいい。
 そうして暴れまわることしばし……ルチルークの体には、いつの間にやらいくつかの傷ができていた。活動には何ら問題ない、軽傷とすら呼べないかすり傷のようなものではあったけれど。

「この傷は、柏姫氏に返しましょう」

 敢えて無視しているのか、まだ気づいていないだけなのか。
 どちらにせよ、破壊活動を続けていればそのうち姿を現すでしょうから――。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【怪力無双】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!

リオーネ・クア
砲撃に巻き込まれないくらいに埋められているって
それは窒息の可能性もあるってことだよね
急がないと…!

天魔武者の位置を把握しながら一部屋ずつ人々を探す
今は戦っている暇が無いし
救出した人々が彼らに見つかると良くないから
部屋から出口までの安全なルートも考えておかないといけない
そのために彼らの動向には目を光らせなくちゃ

人々を探す時にロッソは目の届く範囲で別行動
声や居る形跡を見つけたらすぐ教えるように指示しておいて
ロッソの「めー!(見つけた!)」を聞いた時に他の人の救出作業中でなければそちらへ向かう
人を見つけたら【怪力無双】も使って土などの埋めている物体をどけて救出するよ

救出後の人々には逃げてもらうけど
みんな弱っているから最低でも2~3人の集団で行動してもらったほうが良いと思う
また、救出した場所までに俺達が天魔武者と遭遇してなければその経路で逃げてもらうし
天魔武者を見かけていたら遭遇しないルートを考えて伝える
万が一天魔武者に出会っても彼らは動揺しているから
息を潜めて去るのを待ってねとアドバイスするよ


鈍・長巻
※アドリブ連携歓迎

ここにもまた人柱か。
天魔武者の、特に島津の人々の扱いの酷さには反吐が出るぜ。
多くの人足が内城に送られたらしいとは聞いていたが、予想通りの悪辣さだな。
だがまだ助けられる、勿論ここで行かない手は無いだろう。

今なら仲間の施設破壊の動きも陽動にして、見つからない様に動く事も可能だろうか
仲間と協力して、埋められた人々を速やかに探して救出する

城壁を強化するための人柱なら、その城壁近くに埋められていないだろうか
そういう例もあったと別の場所に向かった仲間にも聞いている
現地の地形を確認し、不審な場所を探していこう

生き埋めなんてかなりの苦痛だろうしな
発見次第【活性治癒】で癒し、助けに来たと声をかけ
仲間の【怪力無双】の効果も借りて速やかに掘り出そう

栄養補給も重要だ
水と、お粥と、味噌汁も、それぞれ水筒に入れて持参しておき
様子を見ながら飲んで貰い、体力を回復して貰う

後は逃げる算段だな
動けない者がいれば、動ける者にサポートを頼みたい
島津の連中は俺達が何とかしよう
今の内に、皆で支え合って逃げて欲しい



「ここにもまた人柱か」
 整った顔を忌々し気に歪め、鈍・長巻(ある雨の日の復讐者・g03749)は呟いた。
(「多くの人足が内城に送られたらしいとは聞いていたが、予想通りの悪辣さだな」)
 天魔武者の、特に島津の人々の扱いの酷さには本当に反吐が出るぜ――嫌悪を露に悪態をつく長巻に、隣を走るリオーネ・クア(ひつじの悪魔・g01176)が話しかける。
「砲撃に巻き込まれないくらいに埋められているってそれは窒息の可能性もあるってことだよね」
「おそらくは。だが、まだ助けられる」
 前を向いたまま答える長巻に、リオーネが頷いた。
「できるだけ急がないと……!」
 リオーネの言葉通り、救助は早ければ早いほうがいい。そのためにも、できれば捜索範囲を絞りこめればよいのだが……。
 周囲を警戒しつつも一旦足を止め、見る影もなくなった城壁付近に視線をやる長巻。
「城壁を強化するための人柱なら、城壁近くに埋められていないだろうか」
 実際、そういう事例があったと聞く。
「確かにその可能性は高いかも」
 リオーネも長巻の考察に同意し、二人は生き埋めにされた人々の捜索を開始した。
(「今は戦っている暇がないし、救助した人たちが安全に逃げるためのルートも考えておかなくちゃ」)
 物陰からリオーネが様子を伺う。幸いにして、あたりに天魔武者たちの姿は見当たらない。
 天魔武者たちに悟られぬよう慎重に、しかし迅速に。捜索をする二人の目に入ったのは、素人目にもわかるほど雑なつくりの建物だった。
 警戒を怠ることなく、二人は屋内へと歩を進める。
「生き埋めにされている人を見つけたら教えてね」
 雑に仕切られた屋内を見て、リオーネがメーラーデーモンの『ロッソ』に指示を出した。長巻とリオーネ、そしてロッソ。それぞれが仕切られた部屋の中を覗き込み――。
「「あっ!」」
 二人の声が重なった。そして『めー!』というロッソの声も。真っ暗に近い部屋の中、彼らが見たのは首から上だけを残した状態で埋められている人々の姿だった。
「しっかりしろ、すぐ助ける」
 埋められた男性に声をかけながら『活性治癒』の力を発動させ、長巻はそのまま救助活動を開始する。
「もう少しだから頑張って!」
 リオーネもまた発見した女性を励ましながら土に埋まった体を懸命に掘り起こす。
「ロッソ、他にも人がいないか確認して」
『めー』
 怪力無双の力も利用し、埋められた人々を救助していく長巻とリオーネ。その間ロッソも忙しなく動き回り、要救助者を探し続けたのだった。

 救助された人々は、皆一様にガリガリに痩せ細っていた。
 どれほどの時間生き埋めにされていたのだろうか。彼らの痛ましい姿にそんなことを思いながら、長巻は救助された人々に持参した水筒を手渡ていく。
「水は飲めるか? ……そう、ゆっくりでいい。味噌汁とお粥もあるから食べられそうなら言ってくれ」
 栄養補給は重要だ。活性治癒が働く今なら、食事を口にできれば体力の回復もいくらか早まるに違いない。
「後は逃げる算段だな」
 救助した人々の様子を一通り確認した長巻の言葉に、リオーネが返す。
「みんな弱っているから最低でも二、三人の集団で行動してもらったほうが良いと思う」
「そうだな」
 短く同意すると、長巻は助け出した人々に話しかけた。
「もし動くのが辛い者がいたら、動けるものが手伝ってやってくれ。島津の連中は俺たちが何とかしよう」
 救助活動と並行して行われている破壊活動も、陽動として効いてくるはずだ。
「今の内に、皆で支え合って逃げて欲しい」
「改めて確認してきたけど、私たちが通ってきた経路には天魔武者はいなかったから」
 促されるままに立ち上がる人々に安全に逃げられそうなルートを伝えるリオーネ。
「もし万が一天魔武者を見かけたら息を潜めて奴らが去るのを待ってね。大丈夫、絶対助かるから」
 助言に従い、彼らは数人ずつのグループとなり逃げていく。それを見送る二人が聞いたのは、生き埋めにされていたヒルコの小さな声だった。

 ――助けてくれて、ありがと。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【怪力無双】がLV2になった!
【活性治癒】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
【ドレイン】LV1が発生!

西堂・千衛蔵
生き埋めにされた一般人が救助されてから行動
アドリブ連携歓迎

どうやら一般人は無事に逃げられそうだな
繊細な仕事を頑張ってくれている人たちには、頭が下がるぜ
なら、自分達は大雑把な仕事を任せてもらおう
「島津との戦いのため、これから内城に大勢の仲間が来る……ここに道を作るぞ赤煙!」

本丸を目指して直進しつつ、邪魔になりそうな物を片端から破壊する
施設を攻撃しつつ、形代兵の数も減らす
手当たり次第に暴れていれば向こうから攻撃してくるだろう
体当たりしてくる形代兵を異形巨大化した両腕で身体ごと受け止め、頭の上に抱え上げて施設に向かって力任せに投擲する
「防衛施設を破壊して敵も倒す。一石二鳥って奴だ!」

施設を攻撃するための「弾」が向こうからやってくるんだから、考えることもない
ひたすら掴んでは投げつけるぜ



 内城に突入した西堂・千衛蔵(竜燈鬼・g01901)の脇を、ガリガリに痩せ細った人々が通り過ぎていく。チラリと後ろを振り返れば、助け合いながら崩れた城壁を超え城の外へ出ていく様子が見て取れた。
(「どうやら一般人は無事に逃げられそうだな」)
 要救助者の捜索、救出、そして救出後のフォロー。繊細な仕事を頑張ってくれている人たちには本当に頭が下がる。
(「なら、自分達は大雑把な仕事を任せてもらおう」)
 千衛蔵が前を向く。その視線の先にあるのは内城の本丸――防衛施設の詳細な場所などわからぬが、本丸に向かう道すがらに『それ』がないはずがない。
「島津との戦いのため、これから内城に大勢の仲間が来る……ここに道を作るぞ赤煙!」
 その言葉に同意するかのように、赤いミニドラゴン『赤煙』が咆哮した。

 本丸を目指し真っすぐに進む千衛蔵の行く手を防護壁が阻む。壁の最上部にあるのは忍び返し、途中の小窓のような場所から見える円い筒は砲塔だろうか。
「いずれにせよ叩き潰すだけだ」
 千衛蔵の腕が鬼の血によって異形と化す。巨大化したその腕を振り上げようとしたその時、防護壁の脇からわらわらと形代兵が湧いて出た。
「――――」
 その白い体躯を高速回転させながら、千衛蔵の距離をあっという間に詰めてくる形代兵。
「見ろ赤煙! 『弾』が向こうからやってきたぞ!」
 その口元に笑みすら浮かべ、千衛蔵は体当たりしてきた形代兵を異形巨大化した腕でガッチリと受け止める。
 尚も回転を続けようとする形代兵の体を、千衛蔵はその凄まじい膂力で頭上の上に抱え上げた。そしてそのまま、持ち上げた形代兵を力任せに防護壁へと叩きつける。
 ガジャン! とものすごい音がして防護壁が崩れ、投げつけられた形代兵のパーツがあたりに散らばった。
「防衛施設を破壊して敵も倒す。一石二鳥って奴だ!」
 自ら目掛けて襲い掛かってくる形代兵を掴んでは投げ、掴んでは投げ……形代兵そのものを弾代わりに、千衛蔵は防衛施設を破壊し続け――。

「ああもう、なんということじゃ! 施設の防衛すらまともにできぬとは!!」
 癇癪を起こした子供を思わせる幼い声があたりに響いたのは、防衛施設があらかた破壊された後のことだった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【怪力無双】がLV3になった!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!

ルチルーク・フレンツェン
城壁突破に一般人救出に施設破壊にと、頼れる仲間のおかげです。
戦闘能力は油断なりませんが、癇癪起こす我儘な柏姫氏とは大違いです。
「この勢いに乗って撃破と致しましょう。」

先手必勝、【先行率アップ】の風で急接近しながら
【ウェポンフュージョンアーム】を当てる為に
当機のサイボーグ腕に布靴を合体させていきます。
腕ごと布靴を高速回転させつつ伸ばした布靴の布で柏姫氏の体中を撫でてあげて
柏姫氏の瞬時の反応から【命中アップ】も【ダメージアップ】もさせやすい
部位や間合いをこっそり測っておきます。
「怪しくはないですよ、こんなにも軽い布ではないですか。」

攻撃の瞬間だけ鏡の角度を布靴の布で傾けさせて反撃POWの光の照射を
なるべく直撃されないように、
最悪【ガードアップ】と【能力値アップ】で耐えながら
渾身の叩きつけで攻撃していかせていただきます。
布だから力押しではない、力を以て制する訳ではないと誤解させることで
強力な光の勢いも弱らせられれば幸いですが……。
「悪知恵は力には含まれませんよね?」


西堂・千衛蔵
アドリブ連携歓迎

ここまで来たら内城まではもう一息だ
この調子で指揮官も退けてやろう
「貴様が親玉か? 砲撃に狼狽せず戦意を保っているのは流石だと言っとくぜ……だが、出てくるのが少しばかり遅かったな!」

「焼き尽くすと言うなら焼き尽くしてもらおう! 同時に、俺の借り受けた焔王光が貴様の戦意を焼き尽くす」
敢えて光に対して光で挑む
阿弥陀如来様の光は、力ずくで敵を制する光ではない
煩悩を焼き尽くし、戦意を失わせることで平和に近づく光だ
合掌し、精神を鎮めて、自分も敵を倒すことに拘る煩悩を捨てる

神の光と仏の光、どちらを象ったパラドクスが能くこの場を照らすか、結果を見極めることに集中しよう


鈍・長巻
※アドリブ連携歓迎

ありがとうの言葉を嚙み締めつつ、
彼らの為にも退く訳にはいかない。
防衛施設を破壊してくれた仲間にも感謝しつつ、
ここからは俺も戦闘に合流させて貰おう。

仲間と連携し、立ち位置を変えて別方向から攻撃する事で、
敵が光を照射する方向を誘導し、
それそれの攻撃が通り易くなる様に計算して立ち回ろう。

高森柏姫、鏡と光の使い方に長けた敵か。
だが攻撃手段が分かっていれば、対処の仕方の幅も広がるというものだ。
単純な力押しではなく自由な発想で、少しでも此方に有利な形に誘導していきたい。

【反撃アップ】で敵の動きを読みとりつつ
『フリーダムアタック』のパラドクスを使用する。
敵の使う鏡によく似た鏡を、パラドクスで幾つも生み出して周囲に設置しよう。
放たれた後光を鏡で反射させ、エネルギーを収束させて、敵へと撃ち返す。
全てを反射する事は難しくとも、ダメージを【ガードアップ】で凌ぎつつ
敵の意表を突く形で【ダメージアップ】な攻撃を重ね
此方のペースに引きずり込んで行こう。

島津義久はこの先にいる。
首を洗って待っていろ!



 姿を現したのは、アヴァタール級クロノヴェーダ『高森柏姫』だった。
「貴様が親玉か? 砲撃に狼狽する戦意を保っているのは流石だと言っとくぜ……だが、出てくるのが少しばかり遅かったな!」
 煽られているとでも思ったか、高森柏姫が言葉を発した西堂・千衛蔵(竜燈鬼・g01901)に向き直る。その胸元――と言っていいのだろうか――にある鏡が、高森柏姫の心中を表すかのようにギラリと光った。
「黙れ」
 苛立ちも露に言い放つ高森柏姫。
「ですが事実でしょう?」
 ルチルーク・フレンツェン(均衡を破りし逆襲機械・g02461)が確認するかのように高森柏姫に問いかける。
 内城の城壁は崩壊し、その強化のために生き埋めにされていた人々も逃げた。城内の防衛施設を守る形代兵も、防衛施設そのものも既に破壊された後。
(「全ては頼れる仲間のおかげです」)
 内心でそんなことを思うルチルーク。いくら不甲斐ないとはいえ、部下に対して癇癪を起している高森柏姫とは大違いだ。
「この勢いに乗って柏姫氏も撃破と致しましょう」
 ルチルークが高森柏姫との距離を一気に詰め、腕に纏わせた布を彼女の体目掛けて伸ばす。何かを察したのだろうか、伸びてきた布を身を翻して避けた高森柏姫にルチルークが再び声をかける。
「どうしました? 別に怪しくはないですよ、こんなにも軽い布ではないですか」
「貴様らの言うことなど信じられるか!」
 不思議そうなルチルークの言葉に、高森柏姫が怒鳴り返す。二人のやり合いの間に、高森柏姫に近づく人影があった。
 生き埋めにされた人々の救出にあたっていた鈍・長巻(ある雨の日の復讐者・g03749)である。
(「高森柏姫、鏡と光の使い方に長けた敵か」)
 高森柏姫の胸辺りにある鏡に視線を送り、行動を開始する長巻。ルチルークが操る布を警戒する高森柏姫の動きを読みながら、『フリーダムアタック』のパラドクスを発動させる。
「ぐっ!?」
 意識外からの、思いもよらぬ攻撃を受けた高森柏姫が微かにうめき声をあげた。
「おのれ、まだディアボロスが潜んでおったか!」
 高森柏姫の鏡が長巻を捉えた。その瞬間に差した神聖なる後光が、長巻を照らし出す。
「……っ」
 『力を以て制しようとする者を焼き尽くす』と言われるほどの強力な光に晒されて、長巻の顔が一瞬歪んだ。
『――助けてくれて、ありがと』
 文字通り焼かれるような痛みの中、長巻の脳裏に浮かんだのは助けたヒルコの小さな声。
(「そうだ、彼らのためにも退く訳にはいかない」)
 長巻が決意と共に高森柏姫を見据えたその直後、彼に向けられていた鏡の向きが大きくズレた。
「な……っ!」
 鏡をはね上げたのはルチルークの腕に合体した布靴。ルチルークの腕ごと高速で回転するそれは高森柏姫の胴に触れる瞬間超重量と化し、彼女に痛烈な一撃となって襲い掛かった。
「キャアア!!!」
 ルチルークの打撃をまともに受けた高森柏姫の体が吹き飛び、僅かに残っていた防護壁に叩きつけられる。
「ガハッ」
 地面に倒れこんだ高森柏姫の上に、彼女がぶつかった衝撃で崩れた壁面の欠片がパラパラと降り注ぐ。
「悪知恵は力には含まれませんよね?」
 問いかけるルチルークに高森柏姫が激昂した。

「ふっ、ふざけるなあああ――!」

 ディアボロスを焼き尽くさんと高森柏姫の後光が照射される。ディアボロスたちもそれに応戦し、高森柏姫に攻撃を仕掛ける。
 時が経つにつれ、勝利の天秤は仲間と連携を取りながら戦うディアボロスの側に傾いていく……。
「おのれ……おのれおのれおのれ……」
 徐々に追い詰められていることを自覚してか、高森柏姫が怨嗟のごとき声を上げた。
「貴様らなど……貴様らなど!!!」
 激情のまま放たれるのは、神聖を宿した後光。
「焼き尽くすと言うなら焼き尽くしてもらおう! 同時に、俺の借り受けた焔王光が貴様の戦意を焼き尽くす……『オン・アミリタ・テイ・ゼイ・カラ・ウン』」
 仁王立ちのまま応じた千衛蔵の頭の上に載った燈篭から阿弥陀如来から借り受けたという焔王光が放たれた。
(「阿弥陀如来様の光は、力ずくで敵を制する光ではない」)
 この光は煩悩を焼き尽くし、戦意を失わせることで平和に近づく光――高森柏姫が放つ後光に晒されながらも千衛蔵は心を静め合掌し、一切の煩悩を……勝利への拘りさえ捨て去りただ焔王光を発し続ける。
 高森柏姫の神聖なる後光と千衛蔵の阿弥陀如来の光が互いを焼き合う。先に途切れたのは、高森柏姫の後光だった。
「…………」
 呆けたかのように高森柏姫の動きが止まる。それはほんの僅かの間……しかし、ディアボロスたちはそれを見逃さなかった。
 長巻が、ルチルークが、その僅かな隙をついて立て続けに攻撃を放つ。正気に戻った高森柏姫が後光を放とうとするが、もう遅い。
 バキン! と大きな音を立てて高森柏姫の鏡が真っ二つに割れた。
「あ……」
 かすれた小さな声がディアボロスたちの耳朶を打つ。
 ――パリィン。
 大きく揺らいだ高森柏姫の体が地面に横倒しとなり、鏡を落としたかのように砕け散る。砕けた破片は宙を舞い――闇に溶けるように消えていった。
「島津義久はこの先にいる」
 高森柏姫の最期を見届けて、長巻が言葉を紡ぐ。
「首を洗って待っていろ!」

 内城突入作戦は成功し、島津義久に至る道が開かれた。
 島津義久との決戦まで、あと少し。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【防衛ライン】LV1が発生!
【熱波の支配者】LV1が発生!
【現の夢】LV1が発生!
効果2【命中アップ】LV1が発生!
【ロストエナジー】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!

最終結果:成功

完成日2025年06月19日