リプレイ
月下部・小雪
こっちの巨獣さんも大人しくなってる、みたいですね。
アビスローバーのサメさんも大人しい巨獣のクジラさんに夢中みたい、です。
さ、幸いボク達がいることはバレていないみたいなので先制攻撃の奇襲です。
まずはアビスローバーのサメさんからやっつけてしまいましょう!
コダマが【空母型海戦装装備型モーラット・コミュ】になってこっそりと攻撃隊を飛ばします。
相手が慌てている隙にドンドン爆撃していっちゃって、ください!
反撃の噛みつきと頭突きは「ピンポイント魔力障壁」を張って防御、です。
か、噛みついてこようとするお口の中に張ってお口を閉じれなくしちゃいます?
親玉のイカさんが帰ってくるまでにメリヴィルンさんもやっつけなきゃなので急いで撃破しちゃいましょう。
もし応援に来てくれる人がいれば【パラドクス通信】で連絡をとって退路を塞いで一気に殲滅、です。
※アドリブ連携大歓迎
ロザーリヤ・ユスポヴァ
宝と聞いて様子を見に来たが、生きた獣はぼくの専門外だな
ましてやクロノヴェーダともなると、剥製に出来る骸が後に残るかも分からん
だが曲がりなりにも宝と称される何かを、無法者の手に渡るままとするのは度しがたい
……よかろう。ぼくはこの戦いに手を貸す
仲間が用意してくれた【パラドクス通信】で事前に打ち合わせ
油断した敵を死角から挟み撃ちにする形で奇襲を仕掛けてやろう
王を失った巨獣が大敵とは言えなくなった今、緊張を欠いているようだな
その怠惰を後悔する暇も許さず焼き払ってくれよう
《幻想贋造『火に溺れる水妖』》を行使し、凄まじい速さで描画し実体化させた絵の中から炎を溢れさせる
仲間が放った攻撃を逃れようと不用意に動けば、向かう先で待ち受けるぼくの炎に焼かれるという構図だ
ごきげんよう、賊徒諸君。ずいぶんと飼い主に似たペットを見つけたものだな
敵が振るうカトラスは愛剣『死せざる■■■■■』で迎え撃つ
好き勝手に動き回らせてから癖を見切って弾くというよりは、暴れられる前にこちらから押さえ込みにかかるような応じ手になるか
●
「こっちの巨獣さんも大人しくなってる、みたいですね」
月下部・小雪(おどおどサマナーところころコダマ・g00930)はホッコリした笑みを浮かべた。何しろ今から向かう相手は、まるで陸に上がった水族館である。
「アビスローバーのサメさんも大人しい巨獣のクジラさんに夢中みたい、です」
「宝と聞いて様子を見に来たが、生きた獣はぼくの専門外だな」
小雪の言葉にロザーリヤ・ユスポヴァ(“蒐集卿”・g07355)はゲンナリした顔を浮かべた。貴族の中には競馬を嗜む者も居たが、それだって興味が無ければ無用な長物だ。ロザーリヤにとって生物は基本的に専門外だ。学友とか戦友なら記念写真という棚を埋める収集物になるが、クロノヴェーダというのはいけない。
「ましてやクロノヴェーダともなると、剥製に出来る骸が後に残るかも分からん」
ロザーリヤが収集するのは基本物である。
百歩譲って写真やトロフィーのように剥製をOKとするにしても、今から殺すとこから始めないといけないし、クロノヴェーダは従い残る奴も居るが消える奴も居るのだ。既に徒労ではないかと心の中で思い始めた。
「だが曲がりなりにも宝と称される何かを、無法者の手に渡るままとするのは度しがたい。……よかろう。ぼくはこの戦いに手を貸す」
「さ、幸いボク達がいることはバレていないみたいなので先制攻撃の奇襲です。まずはアビスローバーのサメさんからやっつけてしまいましょう!」
とはいえここで逃げ帰ったと思われるのも業腹だと体裁を整えたロザーリヤの気が変わらないうちにと、小雪は急いで戦いに向かう事にした。負けず嫌いなところがあって反骨心がある彼女は、山の天気のようなものだ。さっさと戦いを始めてしまおうと思い立ったのである。
やがて二人は嵐のように敵に襲い掛かった。
時間が経てば敵の指揮官も持って来るので急がねばならない。
「て、敵部隊が見つかり、ましたね。コダマ攻撃隊、発艦始め、です!」
『わあ!? 敵だ!』
小雪の指示で空母型海戦装装備型を身につけたコダマが攻撃を開始した。次々と飛び立つ爆撃機型のエネルギー。
「む。あれは1/72スケールだな。イマイかそれともタミヤか。スケールモデルも良いけど、スムーズな変形も良い物だな」
ちなみにロザーリヤが言っているのはプラモデルの話である。
その昔、静岡県には優秀なプラモデルメーカーが幾つもあったという。
1/72スケールというのは割りと大きく、近年のロボット物の1/144スケールの二倍くらいある(ロボットは飛行機より大きいので、縮尺が少し違うが)。
「相手が慌てている隙にドンドン爆撃していっちゃって、ください!」
それはともかく、エネルギーであっても航空機として扱われる。
それがパラドクスと言う者であり、小雪の指示で次々と爆撃を敢行した。
『うお、おおお!?』
「か、噛みついてこようとするお口の中に張ってお口を閉じれなくしちゃいます?」
敵は頭突きをしたり、そのまま噛みついて回転しようとする。
そこで小雪は一点集中のバリアー……じゃなくて魔力障壁を展開し、拳を叩き込むような要領で相手の攻撃をできるだけ防ぐのであった。
「親玉のイカさんが帰ってくるまでにメリヴィルンさんもやっつけなきゃなので急いで撃破しちゃいましょう」
「了解した。ごきげんよう、賊徒諸君。ずいぶんと飼い主に似たペットを見つけたものだな」
小雪の通信に、反対側からその動きを見ていたロザーリヤは攻撃を始めた。絵筆を握って宙に炎を描き、水の妖精をその中心に描く。それはあたかも水の妖怪か何かが炎に巻かれて苦しむかのようであった。
『このままじゃ死んじまう!』
「王を失った巨獣が大敵とは言えなくなった今、その抑えが不要になって緊張を欠いているようだな。その怠惰を後悔する暇も許さず焼き払ってくれよう」
ロザーリヤは笑いながら……嘲笑いながら剣を抜いた。
クロノヴェーダはごく一部のみその精神性も優れているが、その殆どが紛い物だ。優れている連中も人間性やら武人としてまともなだけで、多くは人間を虐げるだけの魔物であった。ならばこの剣を握る存在と何が違おう。それを弁えているか居ないか、努力するかしないかが重要ではないか?
『やってやる! やってやる!』
「遅いな。剣くらいは合わせてくれるな? 暫し興じさせてみろ」
敵がカトラスを抜くのを見たロザーリヤは、先んで敵の手元で刃を弾いた。防御としてはいささか速い気もするが、相手の太刀筋が滅茶苦茶なのでこんなものだ。先んじて相手の最大力を抑えながら、敵が燃え尽きるまで遊びに興じるのであった。
こうして混乱した敵部隊を壊滅させると、ボケーっとしている巨獣へと二人は向かって行くのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
【フライトドローン】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
ナイナ・ヴィラネスティズム
POW
年々矢鱈と増え続けるサメ映画の如く、なぜこのような場所にサメがいますのよ・・・
サメなんぞ出しなさんな
うろうろしている戦場内のサメに対して謎の苦言を呈しつつ状況・地形等を観察
フライトドローンで相手の気を逸らすように誘導操作し、敵がこちらに背中を見せたところで攻撃開始
敵への攻撃はヴィラネスト・レイジモード
先述した文句を怒りに転換して威力強化した魔散弾銃による突撃制圧射撃とマジックグレネードの投擲・爆破でサメを狩り出していく
大きな口にショットシェルをぶち込んでいきますわよ
敵の鳴き声に対してこちらは呻き声と奇声で対抗して、消失していくであろう生存本能に代わってを動物の真似事をする事で動物の原始的本能を増大させていく
精神に干渉していく歌には精神攻撃の一種と判断して防御してみますヒン!
イルカの真似事はそこまでですワン!
反撃にパラドクスで威力強化したマジックグレネードをその口に向けて投擲爆破して二度と開けないようにしてやりますニャャャアン!
くたばれブー!
あら?コレ動物のモノマネ大会でしたかしら?
●
「年々矢鱈と増え続けるサメ映画の如く、なぜこのような場所にサメがいますのよ……」
ナイナ・ヴィラネスティズム(喜殺令嬢・g00383)は先行した仲間が倒したという、鮫人間型トループスの事を聞いていた。
「サメなんぞ出しなさんな」
仲間が倒した相手は確かに鮫である。
トループス級アビスローパーのクロノヴェーダであった。
この辺り一帯にうろうろしているという鮫に対して謎の苦言を呈しつつ、周囲を探った。
「あら。アレですわね。なんかデカイですけど、きっとサメですわ」
暫くして巨大なナニカが居た。
ゴンドワナから流れ着いた巨獣がドンブラコ。
難か大人し気なペット状態である。さーて、どうしてくれよう桃太郎。黍団子三兄妹なんか居ませんわよ。
「アレだけデカイと一苦労ですわねぇ。仲間を待つのも良いですけど……別に、倒してしまっても良いのでしょう? とはいえ、別に苦労したいわけでも、脳筋でもなし。ここは戦術を駆使するべきですわね」
相手は混乱していて見た目よりは弱い。だがデカイ。
そんな苦境に立ち向かい、暴風のようになぎ倒す私、格好良いですわ。
そうは想いつつ面倒くさいし、かといって時間稼ぎを行うのも業腹だった。ならば悪役令嬢らしく、悪辣にしばき倒すのが筋だと思ったのである。
「これを操作して……意外と面倒ですわね。でも、囮なら辺別に雑使っても構わないでしょう。それ、いきなさい!」
てれてれってれー、空飛ぶドローン! ですわ!
ナナはドローンを飛ばすと、巨獣の上空へと飛ばした。
ドローンで敵の目を引きつけ、その間に後ろからドツク作戦である。猫を猫じゃらしで引きつけ、後ろから尻尾を踏む行為だと言えよう。うーん邪悪。
そして敵がドローンに反応した所でナンナは攻撃を掛けたのであった。
『ボエ~?』
「チャンスですわモー!」
ナンナは理不尽に昂った怒りを載せて攻撃を始めた。
散弾銃に魔力以外にも色々乗せて突撃し、グレネードもファイヤ!
もし車も操縦して居たら、体当たりにも乗せていた勢いだ。まあ、車は持ち込めないのだが。
『ホエホエ~♪』
「もしかしてサメじゃなくてクジラでしたの? なんて誤表記。当局に訴えますわよ! 有料誤認ですピョン!」
勝手に鮫と誤解していたのだが、鯨であると理解に及んで騙されていたとその怒りを乗せてフルボルテージ。敵の放つ歌声を、動物の鳴き真似をすることで耐えながら(?)攻撃を続けた。
「その大きな口にショットシェルをぶち込んでいきますわよ。綺麗な歌声なんぞ無駄ムダむだ! 精神攻撃の一種と判断して防御してみますヒン!」
敵の鳴き声に対してこちらは呻き声と奇声で対抗して、消失していくであろう生存本能に代わってを動物の真似事をする事で動物の原始的本能を増大させていく。実にとばっちりであるし、明後日の方向の解釈なのだが……しかし、敵お攻撃が精神攻撃なら、絶えるという意味ではアリだろう。
「イルカの真似事はそこまでですワン! 威力マシマシにしたグレネードで爆破して二度と開けないようにしてやりますニャャャアン!」
ナンアは良い感じで敵と戦い続けた。
巨大な巨獣に奇襲で対応するのではなく、囮を放ってそこからの奇襲! 良い感じではある。しかも平穏結界で情報漏洩を避けて攻撃しているので、離れたところに居る敵にも使えるという算段であった。
「くたばれブー! あら? コレ動物のモノマネ大会でしたかしら?」
最後には自分の勘違いに気が付くものの、それはそれとして悪くはない戦績なので、気分は良いナンナであった。
超成功🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【平穏結界】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
フランシスカ・ルリエー
さぁ、巨獣大陸の残党は全滅した
後はお前さんだけだ
自身の指やセイレーンとしての液体の髪、その他『接触』を行えるクロノ・オブジェクトを介して『洗礼』として魔力等を注ぎ込むパラドクスを以て、カトラスとナイフを捌いて片手と髭の様な触腕に魔力を注ぎ込んでいく
触れた相手に注ぎ込まれるは、海の深淵に関するあらゆる概念……それらが『洗礼』として注ぎ込まれると同時、完全に相手の構造を書き換えて行く
それがアタシのパラドクスだ
能力値アップとダメージアップで出力と威力を増強
反撃アップで三刀流と牽制のピストルを織り交ぜた変幻自在な戦闘法を用いたアビスローバーのパラドクスに対して反撃の準備を
アタシ達の邪魔をする者は、皆総じて海の藻屑になってもらうよ
まずは……お前さんも、イカ焼きになると良いさ!
パラドクスによってアビスローバーの体温に関する構造を書き換え、体温を異常に上げて焼いていく――
月下部・小雪
クジラさんはボエーっと駆けつけてくれた人がやっつけてくれた、みたいですね。
で、では、残りはアビスローバーの指揮官さんを倒せばお仕事完了、です!
白ひげが立派な海賊さん、と思ったらおひげじゃなくて触手、でした。イカさんです!
刃物をいっぱい持っていますが、おてての数が単純な戦力差ではないことを証明です。
コダマ、毛玉二刀流の神髄を見せつけちゃいましょう!
巧みに二刀で攻撃をさばいて一気に接敵。【毛玉二刀流奥義・毛玉雷十文字斬り】でずんばらりん、です!
ふぅ、これでこっちの巨獣さん集めは阻止できましたね。
この調子で頑張って、喜望峰の攻略につなげましょう!
※アドリブ連携大歓迎
ロザーリヤ・ユスポヴァ
随分と念入りに見回りをしていたようだな。大儀であった
お前が十分な時間を与えてくれたお陰で、手勢を片付け獣どもを狩ることが出来た。礼を言おう
遠き海の彼方にある地の開拓に励み、既に随分と疲れていることだろうな
そろそろ休暇を与えようと思うが、如何かね? そう、永遠の休暇だ
見回りから戻ってきたアヴァタール級を待ち受け、取り囲んだ状態で迎え撃とう
愛剣《死せざる■■■■■》に指を沿わせて血の雫を滴し、それを触媒として『レッドナイトフォーム』を行使
血で形作られた長剣を左手に握り、実物の剣と合わせて二刀流で戦う
相手が振るうカトラスを実物の剣で抑え込み、その隙に血の剣での斬撃を浴びせよう
下賎の賊徒が貴族の血を注がれるのだ。光栄に打ち震えるがいい
攻勢に出ている時はまだいいが、守勢に回っている時はか細い触腕が操る短剣や銃も面倒なものだ
牽制は甘んじて受け、特に威力の高い一撃のみを剣で弾く取捨選択によって出来るだけ損傷を抑えるとしよう
うむ、これで一帯の脅威は排除できたな
巨獣の他に宝はなかったが、良い戦いだった
●
「やあ。状況はどう? アタシの出番は残ってるかい?」
「クジラさんはボエーっと駆けつけてくれた人がやっつけてくれた、みたいですね。
増援としてやって来たフランシスカ・ルリエー(螺湮城を統べる資格を有する者・g10819)の言葉に、月下部・小雪(おどおどサマナーところころコダマ・g00930)がモーラットのコダマを抱っこしながら笑顔で合流した。
「で、では、残りはアビスローバーの指揮官さんを倒せばお仕事完了、です!」
そして小雪はコダマを足元に降ろすと、小さな拳を固めてふんすと気合いを入れる。隣でコダマも雷の剣を構え、同じようにふんすふんすと二刀流していたのである。
「そう言っている間に戻って来たようだな」
「白ひげが立派な海賊さん、と思ったらおひげじゃなくて触手、でした。イカさんです! 刃物をいっぱい持っていますが、おてての数が単純な戦力差ではないことを証明です」
そうこうするうちに敵が戻って来た来た事をロザーリヤ・ユスポヴァ(“蒐集卿”・g07355)が告げると、小雪はターン・烏賊・ターンしてイカ焼きにしてやると燃えている! きっと通常の三倍の能力で頑張ってくれるに違いない(なお、戦うのはコダマなので、三倍になっても差はないのだが)。
「随分と念入りに見回りをしていたようだな。大儀であった」
『なに!? 部下たちが……全滅している、だと』
ロザーリヤが優雅に声を掛けると敵は改めて盤面を確認したようだ。
霊力の圧力で反応が分かったりしないもんね。通信機もない勢力だし、しょうがない。
「お前が十分な時間を与えてくれたお陰で、手勢を片付け獣どもを狩ることが出来た。礼を言おう」
「そう言う事だ。さぁ、巨獣大陸の残党は全滅した。後はお前さんだけだ」
そのおかげで援軍も来たとロザーリヤが告げ、フランシスカが改めて宣戦布告をすれば戦いの準備は終わりだ。
『ぬう。守るべき方面を間違えたというのか。今までやってきた方向ばかりを過信し過ぎただと……。だが、部下の仇、ここで取らせてもらうぞ!』
もちろん敵もこれを受けて立ち、複数の武器を触手に構えて迎撃態勢を取った。
「遠き海の彼方にある地の開拓に励み、既に随分と疲れていることだろうな。そろそろ休暇を与えようと思うが、如何かね? そう、永遠の休暇だ」
その姿にロザーリヤは『まだ勝てる気でいるのか?』と傲岸不遜な笑みを浮かべ、自身も愛剣を取り出して剣に指を這わせる。滴った血が刃を濡らし……いや、傷口から出た血潮そのものが剣に変わったのだ!
「コダマ、毛玉二刀流の神髄を見せつけちゃいましょう!」
「どうやら皆も準備は良いようだね。螺湮城の王権を行使する者として命ずる――遍く余の腕から接触し、最終人類史を害さぬよう洗礼を略奪者たる汝に与えよう」
小雪の言葉にコダマも戦闘態勢を取り、フランシスカはセイレーンとしての液体の髪や指先に力を宿す。
こうして戦いの火蓋が切って落とされたのであった!
「この場所はアタシの居場所にさせてもらうよ! ペットが居るならそいつも貰った! それがアタシのパラドクスだ」
フランシスカが『触れた』相手に注ぎ込まれるのは、海の深淵に関するあらゆる概念である。それらが『洗礼』として注ぎ込まれると同時、完全に相手の構造を書き換えて行く能力だ。一時的に歴史を奪還して、アビスローパー^向きの世界から最終人類史向きの世界に書き換えると言っても良い。
『ば、馬鹿な。ワシの力が……えい、おのれ!』
敵が髭の様な触手で振り回すナイフは、フランシスカの髪の毛で抑え込まれてしまった。それでも手にしたカトラスとピストルが通用しているのは、手で持っているからと既に振り回して居るからだろう。とはいえダメージとしては軽く、重傷は程遠い。
「次が宿った魔力を戴きだ! アタシ達の邪魔をする者は、皆総じて海の藻屑になってもらうよ。まずは……お前さんも、イカ焼きになると良いさ!」
フランシスカの力で周囲が最終人類史側になっている為、小氷河期である大航海時代より随分と暖かい。そこから更にフランシスカは相手の体に干渉し、体温を以上に上げていくのであった。
「これが毛玉二刀流の奥義、です! 電撃の力でビリビリしびれて粉砕、です」
『ぐあああ!?』
ここで小雪はコダマに電撃の剣を振るわせた。
光り輝く二本の剣は稲妻となって戦場に閃き、光の剣が十字に敵を切裂いて行く。その二本が敵の元で交差することで、莫大なエネルギーが集結! 敵を焼き焦がし粉砕していくのであった。
『うおおおお! ただではやられんぞ! 」
「こ、コダマ心配は無用です! そのまま毛玉二刀流奥義・毛玉雷十文字斬りでずんばらりん、です!」
その時、敵は苦し紛れにイカ墨を放って来た!
目つぶしを喰らうが大した傷ではない。
もしかしたら仲間が抑え込んだからかもしれないし、見えそうで見えないが、小雪がちゃんとイカ墨をガードしたのかもしれない。
「下賎の賊徒が貴族の血を注がれるのだ。光栄に打ち震えるがいい」
ともあれ、この流れにロザーリヤも乗った。
まさに機を見るに敏。実体を持つ剣と、流れ出た血潮の剣による二刀流! それを駆使して右から左から剣を振るい、更に仲間たち(コダマだけど)と挟み込むように包囲体勢を作り上げていったのである。
『おのれ! おのれ! おのれ!』
「ははは。自慢の触手が鳴いているぞ。攻勢に出ている時はまだいいが、守勢に回っている時はか細い触腕が操る短剣や銃も面倒なものだ」
ロザーリヤが左右から攻め立て、仲間と挟むように戦って居るのは、相手の動きを止める為であった。新宿で見たロボットアニメの中でも、肩に武器があるロボットは攻めに回ると強いのだが、守りの回ると不便だったりするものだ(バインダーでガチ防御に徹するなら話は別だが、こいつは攻撃もしようとしてるので難しい)。
『くそ!』
「見え見えだ! 追い詰められた者の選択肢など一つか二つしかあるまい! 真の貴族は目ですら敵を殺す!」
そしてロザーリヤは相手が繰り出す一番強い一撃だけを防ぎ、あるいは急所狙いを丁寧にガードすることで追い詰めていったのである。
「良い感じだね。んじゃ、このまま追い込んでいこうか」
「りょ、了解です!」
そして敵味方の攻撃が一周した所でフランシスカは再度攻勢に出る。小雪もコダマに指示を出し、敵を逃がさないように戦い抜いたのであった。
「ふぅ、これでこっちの巨獣さん集めは阻止できましたね」
「うむ、これで一帯の脅威は排除できたな。巨獣の他に宝はなかったが、良い戦いだった」
こうして敵を倒したところで小雪は汗を拭き、ロザーリヤは戦いの流れから戦技まで上手く追い込めたことに満足する。
「しかし、今どのくらい敵を追い込んでいるのかな?」
「ふむ。航海王子は仲間が足止めしているとして……。巨獣の集結を止められるか、止められないかと言うところではないか? まあ、喜望峰を取り返せるというところで満足して置くことにしよう」
フランシスカの言葉にロザーリヤは簡単に答える。
喜望峰での戦いは何段階かあり、その一つ目に手を掛けた処だと案内人に聞いたことはあった。流石に巨獣全ての殲滅は無理そうだが、喜望峰に集結して抵抗が厳しくなるのは避けられるかもしれない。
「この調子で頑張って、喜望峰の攻略につなげましょう!」
その言葉に小雪は力強く頷くと、仲間たちと共にパラドクストレインへと向かったのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【アイスクラフト】LV1が発生!
【土壌改良】LV1が発生!
【アイテムポケット】LV1が発生!
効果2【先行率アップ】LV1が発生!
【ロストエナジー】LV2が発生!