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横須賀造船施設復旧計画とサフィーナ・ミウ移送改造計画(作者 瀬和璃羽
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#最終人類史(新宿島)  #横須賀基地港湾施設建設計画とサフィーナ・ミウの輸送  #造船施設  #サフィーナ・ミウ  #横須賀 

●ワイルドカードの提案
 ディアボロスの意思決定機関、攻略旅団……その中でも、ディヴィジョンに囚われずに幅広く活動するのが『ワイルドカード』であった。
 今回、ワイルドカードが選んだのは、横須賀市で修復予定である、冥海機ヤ・ウマトの台湾にあった造船施設。その復旧作業や各種研究についてを集中的に進めることであった。
 そして、横須賀の地に、最終人類史の総力が集まることになる。
 その中には一糸乱れぬ制服姿をした自衛隊開発隊群から派遣された自衛官たちや、高級そうなスーツを着こなした世界最高峰の建築士と言った、事前に召集をお願いしていたメンバーも揃っていた。
 国内外問わず各分野の専門家が集まり、横須賀に運び込まれた造船施設の復旧作業に当たることになる……そう新宿駅に集まったディアボロスたちに話すのは、海戦装姫の時先案内人、大泊・鈴夜である。
「今の横須賀の街は、国内外から人が集まり、大仕事に備えてかとても賑やかです」
 鈴夜はそうディアボロスたちに話し出す。桜舞う季節、港に面した横須賀六号ドックがある港湾地区は大賑わいだと彼女は言う。
 だが、そんな専門家たちが陣頭に立つ造船施設の復旧計画に、ディアボロスたちの活躍の場はあるのか? と鈴夜に問うと、彼女はありますと力強く答えた。
「『ワイルドカード』の提案を受けまして、私たちディアボロスの『復旧・研究に関わる情報の精度』が上昇しています。それを利用し、作業の手助けをして下さい」
 ワイルドカードの力により、ディアボロスの力が高まっている……そう告げた鈴夜は、その力を振るう場所を皆に託す。
「そしてその力は、一般人である研究者たちに対し、ディアボロスが研究方針を示すことで、正しく研究の方向性を定めることが出来るでしょう」
 例えば、前回提案で出た大型艦船の建造や、増加装甲と言った既存の艦船への強化と言った研究を進めるのにもディアボロスの意思決定が必要だろう。
 実務は研究者たちがやってくれる。だがディアボロスが、どうしたいかと言う意思を伝えなければ、船は先には進まない……そう鈴夜は告げた。
 そしてもう一つ……黄金海賊船エルドラード攻略旅団より、横須賀造船施設に協力要請が来ていると鈴夜は言う。
「今回、最終人類史のアフリカ大陸に漂着した『サフィーナ・ミウ』……来るべき《戴冠の戦》で活躍が見込まれるこの船ですが、その改造計画が出されております」
 その改造を請け負う場所として、横須賀造船施設が候補に上がったのだ。
「本格的な改造を施すには、アフリカ大陸から横須賀の造船施設まで移動させるのが理想です。そのために必要と思われる資材や艦船は現地に派遣していますので、それらを上手く利用して横須賀まで輸送の計画を立案、実行して下さい」

 台湾島……いや、横須賀造船施設の復旧と研究。それについては鈴夜の告げた通り、ワイルドカードの提案によって精度が高まった『ディアボロスの直感』が役に立つことだろう。
 幾ら世界の天才が集まったと言っても、用途不明な『クロノ・オブジェクトの一部』などがどう働くのかなど解る筈もない。
 だがそこに、ディアボロスが、『精度の高い直感』で指摘することで、研究速度は大きく上がると彼女は言う。
「ほかにも、ディアボロスの直感が役に立つことは多いでしょう……工夫を凝らして研究に協力し、復旧を急ぎましょう!」
 集まったディアボロスたちは、どう横須賀造船施設の復旧計画を立てるか顔を突き合わせる。
 そんなディアボロスたちに、鈴夜はサフィーナ・ミウについても忘れないで下さいねと釘を刺す。
「同時にサフィーナ・ミウの移送についても、よろしくお願い致しますね。脚の速い軍艦や、脚が遅い代わりに最大の積載量を誇る大型タンカー……それにサルベージ船やコンテナ船など、役に立ちそうな船を選んでおきました。追加の資材が必要なら、必要に応じて用意出来ますので、どう横須賀に運ぶか……こちらも工夫をしてみてください」

 一通り落ち着いたのか、そう言えばとディアボロスたちが鈴夜に、ディアボロスの直感とは何か? と訊ねる。
「ディアボロスの直感ですが、これは『ディアボロス自身が考えた内容』に働きます。逆に言えば……例えば研究者から何が必要かと言った情報を得たり、この部分についての情報を知りたいと言った要請を受けた場合ですが、そう言った場合は直観が働きづらくなるようですので、その点は注意すべきでしょう」
 次にディアボロスが鈴夜に訪ねたのは、サフィーナ・ミウの移動についてだ。
「そうですね……海上輸送が難しい場合は陸路での輸送となります。ただ途中の地形的に移動が難しい地域が多く、海上輸送に比べてかなりの時間が必要です。そうなると、サフィーナ・ミウを改造する時間が足りなくなるかも知れません」
 造船施設で造られたクロノ・オブジェクトの装甲版などを使い改造された千早城の実績がある。サフィーナ・ミウを横須賀造船施設へと運び込めれば、そして横須賀の造船施設が復旧すれば、横須賀基地でサフィーナ・ミウの大規模改修が出来るようになるだろう。
 それは、造り出されるクロノ・オブジェクト船と共に、迫る《戴冠の戦》で大きな戦力となるだろう。
 どう復旧させるのか、何を作り出そうとするのか……それを決めるためにも、まずは造船施設の復旧を目指さなくては。
 そう鈴夜は話の区切りがついたところで、海軍式の敬礼を見せながらディアボロスたちをまずは横須賀へ、そしてアフリカ大陸へと送り出すのであった。

●横須賀六号ドック……黄色いフェンスの中では
 横須賀港に隣接する海上自衛隊・在日米海軍横須賀基地……その海岸地帯の一画が工事現場として黄色いフェンスで区切られていた。
 その内側では、六号ドックを中心に造成された造船施設の建設予定地と、台湾島から引き揚げられ、横須賀に運び込まれて積み上げられた造船施設の一部があった。
 ここで造船施設は復旧工事を行っているのだが……どうも様子がおかしい。
「この部品は……恐らくこう言うことだと思うのだが、確証が得られない」
 作業着とヘルメット姿の一団……最終人類史中から集められた研究者たち……であったが、初めて見るクロノ・オブジェクト、それも漂着しなかった部品もあり、空白がある真っ白なパズルを相手に四苦八苦していた。
 ひょっとしたら部品ごとに何かかしらの効果を持っているかも知れない。それを下手に繋げば何が起きるか分からない。
 そんな状態でとりあえず繋げてみる、と言ったことは、貴重なクロノ・オブジェクトを万が一破損させる訳にはいかないと、彼らは慎重に作業するしか出来なかったのだ。
「思い切って実験してみたいが……いや、それで壊れてしまっては取り返しがつかない。だが……」
 研究者たちはぐるぐると、まるで回し車を回すハムスターのように回っている。
 万が一、いや億が一かも知れないが、その一が起きては取り返しがつかない……ディアボロスたちのためにも完璧が求められていた彼らは、貴重な時間を消費してしまっているのであった。


→クリア済み選択肢の詳細を見る


→クリア済み選択肢の詳細を見る



 ディアボロスの協力や提案などにより、横須賀造船施設の復旧状況などの報告を確認します。
 この情報を元に、必要に応じて、攻略旅団提案などを行ってください。

 重点的に確認する内容を指定する事で、その内容について、より詳しい確認を行う事も可能となるでしょう。
 詳しくは、オープニングやリプレイを確認してください。



特殊ルール 【完結条件】この選択肢の🔵が👑に達すると、シナリオは成功で完結する。
👑2

●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【怪力無双】
6
周囲が、ディアボロスが怪力を発揮する世界に変わる。全力で力仕事をするならば「効果LV×3トン」までの物品を持ち上げる事が可能になる。
【託されし願い】
1
周囲に、ディアボロスに願いを託した人々の現在の様子が映像として映し出される。「効果LV×1回」、願いの強さに応じて判定が有利になる。
【操作会得】
1
周囲の物品に、製作者の残留思念が宿り、ディアボロスの操作をサポートしてくれるようになる。効果LVが高い程、サポート効果が向上する。

効果2

【能力値アップ】LV3 / 【ダメージアップ】LV3 / 【ダブル】LV2

●マスターより

瀬和璃羽
 皆様こんにちは、瀬和璃羽です。
 今回は横須賀に移設することになります、台湾島造船施設の復旧計画。
 そして任を終えアフリカ大陸に漂着したサフィーナ・ミウの移動と改造計画、二つの計画の実行になります。

 まず横須賀造船施設ですが、前回のシナリオの結果台湾島から横須賀の六号ドックへと運び込まれました。
 そして自衛隊や米軍を始めとする一般人の技術者、研究者たちを中心に復旧作業が進んでいます。
 ですが、その作業は失敗による破損を恐れることで遅々として進んでおらず、予定より遅れている状態です。
 今回、皆さんにはこの状況を打破すべく作業の手助けと、今後についての方針を決めて頂きます。

 次に、アフリカ大陸に漂着したサフィーナ・ミウの移送です。
 千早城と同じく造船施設を利用した大規模改修を行うため、ここ横須賀造船施設に運び込む計画です。
 問題は移動方法です。何か良い方法を考えませんと、海路での輸送が出来ません。
 陸路ですと非常に時間が掛かり、肝心の《戴冠の戦》までに改装が間に合わない可能性があります。
 海に浮かばない巨大な船を、何とか海路で運ぶ方法を考えて下さい。

 それでは、どうぞよろしくお願い致します。
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 現在、挑戦者はいません。
 シナリオに挑戦してみよう!



システムメッセージ  4月5日16時
ラキア・ムーン(g00195)が、③横須賀造船施設の現状確認に参加しました。

システムメッセージ  4月5日17時
無堂・理央(g00846)が、②漂着したサフィーナ・ミウの移送作戦に参加しました。

システムメッセージ  4月5日22時
月下部・小雪(g00930)が、②漂着したサフィーナ・ミウの移送作戦に参加しました。

システムメッセージ  4月6日08時
ラキア・ムーン(g00195)、無堂・理央(g00846)、月下部・小雪(g00930)のプレイングが確定しました。

システムメッセージ  4月8日09時
ラキア・ムーン(g00195)が登場する、①復旧作業への協力と専門家への助言と提案のリプレイが公開されました。

システムメッセージ  4月8日09時
無堂・理央(g00846)、月下部・小雪(g00930)が登場する、②漂着したサフィーナ・ミウの移送作戦のリプレイが公開されました。

システムメッセージ  4月8日10時
月鏡・サヨコ(g09883)が、②漂着したサフィーナ・ミウの移送作戦に参加しました。

システムメッセージ  4月8日10時
クィト・メリトモナカアイス(g00885)が、②漂着したサフィーナ・ミウの移送作戦に参加しました。

月下部・小雪  4月8日12時
南極のリハーサルで【冷気の支配者】で海を凍らせて転覆しないようにしてからって案が浮かびました。

システムメッセージ  4月8日15時
ラキア・ムーン(g00195)が、①復旧作業への協力と専門家への助言と提案に参加しました。

月下部・小雪  4月8日21時
ラキアさんのプレイングが①向けですが、選択肢が②になっちゃって、ます?

ラキア・ムーン  4月8日21時
ありがたい…助かった!

月下部・小雪  4月8日21時
無事伝わったみたいでよかった、です!

システムメッセージ  4月9日02時
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(g05705)が、①復旧作業への協力と専門家への助言と提案に参加しました。

システムメッセージ  4月9日08時
月鏡・サヨコ(g09883)、クィト・メリトモナカアイス(g00885)、ラキア・ムーン(g00195)、エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(g05705)のプレイングが確定しました。

システムメッセージ  4月10日00時
月下部・小雪(g00930)が、②漂着したサフィーナ・ミウの移送作戦に参加しました。

システムメッセージ  4月10日08時
月下部・小雪(g00930)のプレイングが確定しました。

システムメッセージ  4月11日09時
マスターが、ラキア・ムーン(g00195)のプレイングの採用を宣言しました。

システムメッセージ  4月11日09時
マスターが、エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(g05705)のプレイングの採用を宣言しました。

システムメッセージ  4月11日09時
マスターが、月鏡・サヨコ(g09883)のプレイングの採用を宣言しました。

システムメッセージ  4月11日09時
マスターが、クィト・メリトモナカアイス(g00885)のプレイングの採用を宣言しました。

システムメッセージ  4月11日09時
マスターが、月下部・小雪(g00930)のプレイングの採用を宣言しました。

システムメッセージ  1時間前
月鏡・サヨコ(g09883)、クィト・メリトモナカアイス(g00885)、月下部・小雪(g00930)が登場する、②漂着したサフィーナ・ミウの移送作戦のリプレイが公開されました。
②漂着したサフィーナ・ミウの移送作戦をクリアしました。

システムメッセージ  1時間前
ラキア・ムーン(g00195)、エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(g05705)が登場する、①復旧作業への協力と専門家への助言と提案のリプレイが公開されました。
①復旧作業への協力と専門家への助言と提案をクリアしました。

エトヴァ・ヒンメルグリッツァ  39分前
お疲れさまだ。各位のアイデアの鋭さとともに、怪力無双がモリモリ積み上がっていくフォースの高まりに慄いている。(良い意味で)
俺もモナカアイス食べたい。

次の報告は今のところ出る予定ではないので、確認したい内容が多いとか、何名かで出られそうだとか、ネタが多いほうがいい感じなら検討する所存だ。ファイトーだ。


リプレイ


ラキア・ムーン
先ずは復旧について、少し考えよう
一応解体時に色々と映像資料は撮ってあるので、現存するパーツとそれを照らし合わせ今ある部品がそれの何処のパーツかを確認しよう
3DCADを使い図面に落としこめば、何の変哲も無い普通の設備なのか法則性があるのか確認出来るだろう
ついでに建築模型も作れば、完成時のイメージを専門家も抱きやすくならないだろうか?

神像の心臓の実験でも見られたが素材の他に、ケーブルの繋ぎ方で性能が変わった
これを参考に考えれば、設備自体も大事だが重要なのは構造では無いか?と思う
正しいエネルギーの流れが重要になってきそうだ
まあ、思い付きだが

方針の提案だ
個人的には建造艦艇は元と同じ程度で良いと思う
現代の基準では航行速度は遅めだが、パラドクストレインの発着場としての機能があれば良い

個人的にはより単純な物の作成が出来るようにしたい
単純に鉄板や鋼材だな
クロノオブジェクト艦は脆いとはいえパラドクスを受けられる
一般法則破壊に耐性がある、と考えればその耐性を持った素材を生産出来るようにすれば応用が利く


●ディアボロスの直感とは
 横須賀港、第六ドック。仮設の現場事務所では、幾台も繋がれたコンピュータに映し出された3D-CADの画面や解体時の映像記録を再生するモニター、そして組み立て途中の巨大な建築模型を前に、技術者たちが頭を悩ませていた。
「この部品はこう……いや、こうか?」
「こちらに情報を回してくれ。そうだ、A-2と書かれたパーツだ」
 現場事務所に訪れたラキア・ムーン(月夜の残滓・g00195)は、建築現場に入る時に被ったヘルメットを脱ぎながら、なんだ、やることはやってるんじゃないかと思う。
「それで、何が問題なんだ?」
「あ、ディアボロスさん……実はですね」
 彼ら技術者たちは、台湾島にあった造船施設、その解体時の資料を基にリバースエンジニアリングをしているところなのだが……ディアボロスが残した資料によりおおまかな全体像は掴めても、クロノ・オブジェクトと言うことで、一般人には常識外である所謂『魔法的な要素』、その部分に苦戦していた。
 例えば1+1は2になる。それが一般人である彼らの常識。だがクロノ・オブジェクトは、1+1は2だけではなく10にも100にも1000にもなるのだ。
 そんな理解の及ばない物を、資料はあるから組み立てろと言われても、それが正しいか彼らの常識の範疇を越えており答えが出せない。よって組み立てが遅々として進まない……と言う訳であった。
「なるほど……確かに、神像の心臓の実験でも、素材の他にケーブルのつなぎ方で性能が変わった……これを参考に考えれば、設備自体も大事だが重要なのは構造ではないか? 正しいエネルギーの流れが重要になってきそうだ」
「そうです! そうなんです!!」
 研究員たちはラキアの手を取り訴える。
「技術的なことなら私たちに任せて下さい! ですが、魔法的な部分はさっぱりなんです……そこをディアボロスさんに何とかして欲しいんです!!」
 ぐらぐらと揺らされながら、ラキアはなるほど……と納得する。
 ディアボロスの直感とは、こう言う部分に発動させるのか、と。
「それはそうと、今後の研究方針について私なりに希望をまとめて来た……受け取ってくれるか?」
「ええ、勿論! 拝見させて頂きますとも!!」
 研究員はラキアの手渡した資料にすぐ目を通す。
 そこには、従来のしんじゅく級と同じ軽巡洋艦サイズ……速力は現代の艦船に比べれば遅いかも知れないが、ディアボロスの発着艦とパラドクストレインの洋上プラットフォームとしての機能があれば充分。
 それよりも、より単純な物……鉄材や鋼材、そして装甲版などの生産を考えたいと彼女は綴っていた。
「クロノオブジェクト艦は脆いとはいえパラドクスを受けられる……一般法則破壊に耐性がある、と考えればその耐性を持った素材を生産出来るようにすれば応用が利く」
 例えば第七艦隊を強化するのにも役立つし……今、まさに日本へ、横須賀へと向かおうとしている『サフィーナ・ミウ』とかな。そうラキアは告げるのであった。
 一方、南アフリカ共和国ではと言うと……。
善戦🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【怪力無双】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!

無堂・理央
サフィーナ・ミウ、海を征く!
って実際に海中or海上移動の改修ではなさそうだけどね。


サフィーナ・ミウを海岸まで移動させるのは本来の機能で問題無いとして、海岸までの移動中に一般の方々にお願いして用意して貰うものがあるよ。
大量の液体窒素と規格外の浮き輪、そして簡易でも良いので防水処理を施す為の資材と人員。
はい、海路の移動手段として『サフィーナ・ミウを海に浮かべて曳航しちゃおう』の準備です。

浮かべる手段自体は最終人類史でサルベージ船がサルベージの補助として浮力を利用する際に使ってる手段を採用、千早城で同じような手段が使われてるので実績があるよ。
今回は浮かべるのがより大きいはずだから浮き輪も一つで済ませずに複数装備で対応とかしても良いね。
防水処理を施して海に浮かべたサフィーナ・ミウはサルベージ船をはじめとして曳航でより力を発揮する船舶を複数で曳航輸送したら安定してより早く運べるかな?
千早城に取り付けたような大型スクリューも外付けして自力航行や曳航輸送の補助に出来れば良いけど、こっちは駄目元だね~。


月下部・小雪
ゴンドワナで頑張ってくれたサフィーナ・ミウを日本に連れていってパワーアップ、です!
えへへ、お船に乗せて猫さんにはゆっくりしていてもらいましょう。
と、というわけで、空母や大型タンカーならサフィーナ・ミウを乗せれないでしょうか……?
ギザの大スフィンクスが全長73.5mなので、サフィーナ・ミウが倍くらい大きくても大丈夫な気がします!

積載できそうなお船があれば、お船に乗せるためのスロープを用意しておいてもらいましょう。
無事、外洋にでたら曳航用のダグボートも使って速度アップ、です。
ボクはコダマと一緒に【飛翔】で先行して海が荒れてたりしないか確認して回りましょう。

船旅は順調、でしょうか。
サフィーナ・ミウはどんな風にパワーアップするのでしょうか。た、楽しみですね。

※アドリブ連携大歓迎


●サフィーナ・ミウ、日本へ
 南アフリカ共和国の海岸では、砂上船であるサフィーナ・ミウが海岸に姿を現していた。
「サフィーナ・ミウ、海を征く! ……って、実際に海中や海上移動の改修ではなさそうだけどね」
 そう長い髪を潮風に揺らすのは無堂・理央(現代の騎兵?娘・g00846)……彼女の背後には、スフィンクスを思わせる姿のサフィーナ・ミウの頭部が、遠くの海の向こうの日本の地に目をやっているようであった。
「さて、液体窒素と巨大浮き輪の準備は出来ているかな?」
 海上移動が出来ないサフィーナ・ミウ。その巨体をどう日本まで移動させるか……理央が考えたのは、かつて千早城で行った海上輸送。
 防水処理を行ったサフィーナ・ミウの船体に規格外の浮き輪を複数取り付け、海上を曳航しようと発案していた。
 だが……その意見は、サーヴァントであるふわもこのモーラット・コミュの『コダマ』を抱き抱えた月下部・小雪(おどおどサマナーところころコダマ・g00930)が、おどおどとした表情を向けながら申し訳なさそうに告げる。
「あ。あのですね、千早城の海上輸送に比べて、今回は距離が非常に長いんです……理央さんの計画だと、道中で何度も防水処理とかの作業をやり直す必要があります」
 それに曳航だと速度も出ない。それであれば、なんとか大型船に乗せてゆっくり……と言う訳にはいかないが、サフィーナ・ミウには船旅を楽しんで貰うのが良いのではないか? そう小雪は理央に向け話す。
「ゴンドワナで頑張ってくれた猫さんには、お船の旅が良いと思います」
「うーん、確かに何度も作業を繰り返すのは手間なんだよ……その分時間を浪費してしまえば、横須賀で改造する時間がなくなちゃうんだよ!」
 小雪の言葉に確かにと頷く理央。千早城の時とは違い、今回は南アフリカから日本まで、地球を約半周するのだ。
 航海中、各地に寄港し防水加工を繰り返したり、そもそも速度の出ない曳航では折角日本に、横須賀に辿り着いても《戴冠の戦》までに大規模改修が間に合わない可能性が出て来る。そうなってしまえば本末転倒であった。
「でも、どの船に載せるの?」
 理央が小雪に尋ねると、彼女は手配された様々な船を見回し……あの辺りでしょうか、と指を指し示す。
「そ、そうですね……ギザの大スフィンクスが全長七三.五メートルなので、あの空母か、大型タンカーなら乗りそうですよね」
「どうだろ……空母はちょっと厳しいかもだね。乗せるなら大型タンカーの方かな? あれなら四〇〇メートルくらいあるみたいだし。でもどうやって載せようか?」
 それはスロープかなにかで……と小雪が言うが、普通に載せようとすれば幾ら巨大な大型タンカーでも転覆してしまうだろう。
 巨大なサフィーナ・ミウは大型タンカーに理論上は載せることは出来る。だが、載せるにはディアボロスならではの工夫が必要そうだ。
 南アフリカから横須賀まで、サフィーナ・ミウの輸送は一筋縄ではいかなそうであった。
善戦🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​
効果1【操作会得】LV1が発生!
【怪力無双】がLV2になった!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!
【ダブル】LV1が発生!

月鏡・サヨコ
タンカーの甲板に乗せる手段があれば運ぶ目処は立つ、か

まず、タンカーが岸に近づけず砂上船と即座に合流できない場合は、ミウをタグボート等で曳航して合流
長距離運搬は無理でも短距離なら引っ張りも一つの手だろう

その上で難題なのが甲板への乗り上げ
「甲板上に複数人の復讐者が立ち、ミウに取り付けたワイヤーを【怪力無双】で引っ張る」ことで、人数を揃えれば引き寄せ自体は可能に思えるが……
その場合も、船縁を乗り越える方法や甲板上を進む際の摩擦の問題がある

そこで今回は【アイスクラフト】の使用を提案したい
Lv10であれば一人当たり30個の氷塊を使えるこれで「横倒しの壁」を作り、ミウが船に乗り上げるためのスロープ状構造物や、タンカーの船首側に進むための摩擦が少ない道とする
最終的にミウは甲板上で氷塊に乗った状態になるが、これは【冷気の支配者】で維持するか計画的に溶かせばいい
氷を接着する時は繋ぎ目に注いだ海水を冷気で凍らせる手もある……かもしれないな

強化案は敵を振り切る速度を重視
ロケットエンジンの標準装備化でもするか?


クィト・メリトモナカアイス
中々に大変。
技術的には同じものなので、研究が進めばいずれは巨大神像と同じように分解、組み立てができるようになるのかもしれぬけど。とりあえず今はなしで考えよう。

最終人類史の技術だけだと色々と難しそうだし、残留効果を使ってなんとかできないか考えてー【乗物改造】を使うとか。
馬でも馬車でもバイクや乗用車に変えるよく考えるとヤバいやつ。獣神王朝の乗り物であるミウにも使えないだろうか。
元に戻る時タンカーの上にあるとちょっと危なそうだし、安全にいくならミウカーに変化させて積んだら出発、24時間が経過する前に広いスペースを確保しておいたところに寄港してー、一旦陸地に降ろしてミウカーがミウに戻ったら乗物改造し直して……みたいな動きになる。
ミウに乗物改造が効かなければ使えない案だけども。
使えなければ【怪力無双】?
今は難しくても将来的に【飛翔】しながら【怪力無双】が使えるようになれば大人数で持ち上げてゆっくり下ろすとかできるかも。

強化案はアルタン・ウルクの凸凹地面をスムーズに走れる足回りを重視したい。


月下部・小雪
サフィーナ・ミウをお船に乗せるのが大変、です。
普通に乗せようとするとタンカーの方が転覆しちゃうみたいですね……。

そ、それならタンカーが転覆しないように海ごと凍らせて固定させちゃいましょう!
世界会議を行う南極で海を凍らせてその上に建物を建てるらしいのでボク達も参考にしてみましょう。

【冷気の支配者】を全開にして気温を摂氏マイナス80度まで下げちゃいます。(【寒冷適応】も併用)
海を冷やすため【アイスクラフト】で生み出した氷もどぼんと投入していきます。
無事に固定できたらサフィーナ・ミウの乗船、です!

そしたら次は【熱波の支配者】を使用して解凍です。
パラドクスを使って氷を小さく砕いて溶けやすくしましょう。
想定外の気温でタンカーにダメージがあったら【修復加速】を使って修復していきますね。

ふ、ふぅ、なんとか積み込めた、でしょうか?
そ、それでは日本までサフィーナ・ミウに船旅を楽しんでもらいましょう!

※アドリブ連携大歓迎


●サフィーナ・ミウ、出港する
 全長四〇〇メートルはあろう超巨大タンカー。その巨体を前に、ディアボロスたちは砂上船『サフィーナ・ミウ』をどう搭載しようかと頭を悩ませる。
「タンカーの甲板に乗せる手段があれば運ぶ目処は立つ、か」
 口元に指を運びながら、さてはてどうするかと悩む月鏡・サヨコ(水面に揺らぐ月影・g09883)。
 そんな彼女によく冷えたモナカアイスを勧めながら、クィト・メリトモナカアイス(モナカアイスに愛されし守護者・g00885)も考える。
「技術的には同じものなので、研究が進めばいずれは巨大神像と同じように分解、組み立てができるようになるのかもしれぬけど。とりあえず今はなしで考えよう」
「ふ、普通に乗せようとするとタンカーの方が転覆しちゃうみたいですね……そ、それならタンカーが転覆しないように海ごと凍らせて固定させちゃいましょう!」
 モナカアイスをサーヴァントのモーラット・コミュ『コダマ』と半分に分けっこしていた月下部・小雪(おどおどサマナーところころコダマ・g00930)が、その冷たさでアイデアを閃く。
「おぉ、海をモナカアイスにするのか! 我はサフィーナ・ミウに【乗物改造】を使い、ミウカーにしようかと考えてたぞ」
 小雪のアイデアに、クィトは自分のアイデアを披露する。馬や馬車など『地上用の乗物』を改造し、最終人類史のオートバイまたは四輪乗用車のような外見に変化させるパラドクス、【乗物改造】……サフィーナ・ミウは砂上船、すなわち地上の乗り物。拡大解釈すれば適用できないか、そう考えたのだ。
「ふむ……目の付け所は良いが、あれは馬車サイズまでだろう。サフィーナ・ミウは地上の乗り物と言っても砂上船だ。【乗物改造】の効果はないと判断すべきだ」
 クィトにそう告げると、モナカアイスの美味しさに目を丸くしつつ、サヨコは具体的な作戦を立て始める。

 海水には対流と言う水の動きがある。表面を凍結させたとしても、海水の流れにより循環し、氷は融けてしまう。
 だが、ディアボロスには【冷気の支配者】と言うパラドクスがある。これは最大レベルでマイナス一〇〇度まで気温を下げれると言う物。
 さらに【アイスクラフト】と言う一辺三メートルの氷の立方体を最大三十個まで組み合わせた壁を出現させることが出来るのだ。
 アイスクラフトで生み出した壁は、そのままだと融けてしまうが……冷気の支配者の効果で溶けることはない。
 海岸に近付けたタンカーとサフィーナ・ミウの間に氷の道を作り、転覆しないように氷で囲んだタンカーへ、氷の坂を通り載せる……砂浜に書いた計算図を三人と一匹はあれこれこうでないと言いつつまとめ上げる。
「か、【寒冷適応】の効果が摂氏マイナス八十度までですから、冷気の支配者はマイナス八十度までにしましょう」
 ディアボロスを始めとするクロノヴェータ以外の生物が快適に過ごせる空間に変わる【寒冷適応】……これがないと一般人の船員はもとより、流石のディアボロスであってもマイナス八十度の世界では三分と持たない。
 そう言う小雪の言葉に、サヨコもクィトも異論はないと頷く。特に白い布のような薄着の衣装を小麦色の肌に乗せただけのクィトは、寒冷適応を使わないととても耐えられない。だが、寒冷適応を使えば氷雪の世界であっても平気なのだからディアボロスの力は恐ろしい。
「マイナス八十度でも海が凍るかは分からない……念のためアイスクラフトで船まで坂を作って、【怪力無双】で引っ張ろう」
「そうだな、海水の対流がどうなるか……それであればアイスクラフトで横倒しの壁を作り、ミウが船まで登るスロープを作るのが良いだろう。摩擦が少なければ、それだけスムーズに進められる」
 クィトもサヨコも、アイスクラフトで坂を作りサフィーナ・ミウを進ませるのに賛成であった。
 そして、翌朝……日の出と共に作戦は始まった。

 予定通り、座礁しないギリギリまでタンカーは海岸に近付いていた。
「そ、それでは、まずは寒冷適応から始めますね」
 コダマを抱いた小雪が、寒冷適応のパラドクスを発動させる。これでタンカーの人たちを含め、この場にいる人たちは冷気の中でも快適に過ごせる。
「次は冷気の支配者だな……設定温度、マイナス八十度。展開!」
 サヨコがそう告げた次の瞬間、彼女の背後から冷たい冷気の風が吹く。それはどんどんと気温を奪い、快適にしか気温を感じないため置かれていた温度計の針はぐんぐんと降下する。
 やがて海水の表面が塊だしたころ、温度計はマイナス八十度を指す。すると今度はクィトが先頭に立ち、アイスクラフトで海岸から氷の道を作り始める。
「いでよアイスモナカ! ではない、アイスクラフト! 氷の壁よ、道になれ!!」
 クィトの掛け声で空中に生み出される氷の立方体……それが次々と降り注ぎ、海面に氷の道が造り出される。
「つ、次はタンカーが転覆しないように……です!」
「了解した。ぐるっと固定する」
 氷の道に立ちながら、小雪とサヨコがアイスクラフトで造り出した壁で巨大なタンカーを氷の中に閉じ込める。
 ……これで、転覆対策は充分であろうと二人は頷く。
「今は難しくても将来的に【飛翔】しながら【怪力無双】が使えるようになれば、大人数で持ち上げてゆっくり下ろすとかできるかも」
 細かい位置調整のためにサフィーナ・ミウから伸ばしたロープを、ディアボロスが全力でなら三〇トンまで持ち上げられる【怪力無双】の力で引っ張りながら、クィトはそう呟く。
 三人が声を上げながらロープを引っ張ると、やがて氷雪に覆われた巨大タンカーの甲板にサフィーナ・ミウは狭そうに収まった。
「あとはこの甲板の氷を計画的に溶かせばいいな……冷気の支配者の効果を止め、代わりに【熱波の支配者】と【温熱適応】を発動だ」
 気温一四〇度まで調整出来るようになる【熱波の支配者】と、摂氏八十度まで快適に過ごせるようになる【温熱適応】……その効果で氷を融かし、氷の上に乗ったサフィーナ・ミウを甲板に設置させるのと同時に氷に閉じ込められたタンカーを脱出させなくてはならない。
 そうサヨコが先程唱えた冷気の支配者の効果を解除し、代わりに熱波の支配者のパラドクス効果を発動させる。
 するとみるみると氷は融け始め、ディアボロスたちが見守るなか、サフィーナ・ミウは甲板に着地した。
「ふ、ふぅ、なんとか積み込めた、でしょうか? そ、それでは日本までサフィーナ・ミウに船旅を楽しんでもらいましょう!」
 船員たちが位置がズレないよう、サフィーナ・ミウをロープで固定している姿を眺めながら、小雪はホッと胸を撫でおろす。腕の中では、ふわもこのコダマがモキュと可愛く鳴いていた。
「横須賀に着いたら改装か……我はアルタン・ウルクの凸凹な地面をスムーズに走れる足回りを重視したい」
「私は敵を振り切る速度が必要だと思うな……いっそロケットエンジンを標準装備にでもするか?」
 そう呟くクィトから作業終わりのモナカアイスを受け取りながら、サヨコも自らの希望を彼女に伝えてみる。
 二人はパリっとモナカアイスを齧りながら、ロケットエンジンを付けたサフィーナ・ミウがでこぼこ道を全力で走る姿を想像し……少し楽しくなるのであった。
 日本までは約三十日の船の旅……彼女たちはパラドクストレインで一足先に帰国することになるが、到着するのが楽しみだと海風に揺られるのであった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【怪力無双】がLV4になった!
【託されし願い】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV2が発生!
【ダブル】がLV2になった!

ラキア・ムーン
うーむ、閃き……というのはあまり得意なジャンルでは無いが
まあ折角だ専門家と腰を据えて話してみれば、向こうが良い感じに拾ってくれるだろう

思った事だが造船施設の核となるストーブ(仮)と建物の関係
有袋類に似ているな
小さな艦船を建物を通してエネルギーを与えて成長させる
生物的な特徴を持つ機構にも見える

次に私が見てきた事を纏めよう
このストーブから精製される艦船の質量は投入した原料の質量とほぼ同じだ
そして出来る際には何やら煙が出て、ミニチュア艦船が出来上がる
そして時間をかけて成長する訳だ

ヤ・ウマトは近代寄りのディヴィジョンたったが、これに関してはまるで錬金術だな
投入した原料を原子レベルまで分解し、再構築しているのか?

ただそれでもやっている事は、物質変換であって質量が劇的に増えてはいないんだよな……

小さい物が大きくなる……乾燥わかめ?
建造に使用されるエネルギーはおよそ200
素材の変換に全て使うとは考え辛い
建物の役割は水を溜めるボウル……つまり、エネルギーを留めておくのが役割か?

いや…うーんそれは違うか?


エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎
うん……専門分野ではないが!
閃きならばお役に立てるだろうか?

【強運の加護】で閃きを増しつつ、分解設備の組み合わせ
地道な観察と試行を専門家さん達とやろう
飛翔での観察や撮影、パーツ単位での起動実験
操作会得や怪力無双で持ち上げての観察なども行う

エネルギーの流れを追うなら、巨大神像の復旧で使った蠍型のテスターが使えないかな……?
現代機器で計測できるか、エネルギーを感じるか、見た目の変化等も手掛かりに

最終人類史の技術で代替の効かなかった場所は
ヤ・ウマトでの資料を見つつ
冥海機達が各基地で使っていたオブジェクトや艦船も思い起こして書き起こし、傾向を情報として攫う
建築物は外観の不足があるかもだし、類似点や、代替の効くものが見つかるかも
消失部分がどの性能との関係かは、組み合わせを試しながら類推
助言にも努めよう

方針は俺もトレインの発着点の機能があればOK
復旧速度は欲しいのだが
戴冠の戦の長期戦で何度も撃沈しては困るだろうから、装甲強化か隠密性能のどちらかは欲しい
装甲等の資材の量産も良いと思う


●横須賀六号ドック、造船施設建設予定地
 一方、サフィーナ・ミウが巨大タンカーに乗船したのと同じ頃……地球の反対側にある日本、横須賀市の港湾部に設けられた工事現場の事務所では、ディアボロスと研究者たちが頭を突き合わせていた。
「うーむ、閃き……というのはあまり得意なジャンルでは無いが、まあ折角だ。専門家と腰を据えて話してみれば、向こうが良い感じに拾ってくれるだろう」
 そう呟きながら、長机に置かれたパイプ椅子を組み立て腰を下ろしたのは、ピンクのロングヘアを靡かせたラキア・ムーン(月夜の残滓・g00195)……どうしても論理的な思考になってしまう彼女は、どうも『ディアボロスの直感』とは相性が悪いと感じていた。
「何、そう悲観するな……俺も似たような者だ。ただ、専門分野でないからこそ、閃きが生まれるかも知れない」
 そうラキアに声を掛けながら、同じように隣に腰を下ろしたのは、青い髪をした青年……エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)であった。
 彼は告げる。クロノ・オブジェクトは人智を越えた存在……常識外れの見解こそが真実に近かったりするかも知れないのだ。気を張らず、気楽に思いついたことを話せばいいんだ、と。
「敢えて常識を外れてみる……か。難しいが、やってみよう」
 ラキアがエトヴァにそう返事を返したところで、研究員たちも現場事務所に入室してくる。

 まず始めに自論を述べたのはラキアであった。
「私が思ったことだが……造船施設の核になる煙突ストーブらしき物と建物の関係。これは有袋類に似ているな。小さな艦船を建物を通してエネルギーを与えて成長させる……まるで生物的な特徴を持つ機構にも見える」
「なるほど、機械ではなく生物ですか……」
 研究者たちは口を挟まず、ラキアの言葉の続きを待つ。ここで口を挟んで話を止めてしまっては意味がない……それは彼らも分かっていた。
「ヤ・ウマトは近代と呼ばれる時代のディヴィジョンであったが、これに関してはまるで錬金術だ。投入した原料を原子レベルまで分解し、再構築しているのか? ただ、それでもやっていることは物質変換であって、質量が劇的に増えてはいないんだよな……小さい物が大きくなる……乾燥わかめ?」
「乾燥わかめ……あの味噌汁とかに入っている?」
「そうだ。だがあれも科学で説明が付くな……とすれば」
 ピンクの髪の毛の毛先をくるくると指で絡めていたラキアは、自問自答するかのように呟く。
「建物の役割は水を溜めるボウル……つまり、エネルギーを留めておくのが役割か? いや……うーん、それは違うか?」
 ディアボロスは美男美女が多い、ラキアも例に漏れず非常に美人だ。そんな彼女が思い悩む姿はまるで絵画のようで、研究者たちの心を打つ。
 そんなことを思われているとも知らないラキアは、ふと思いつきを話す。
「……造船施設では、『エネルギーの物質化』が行われているのではないだろうか? そうであるなら、造船施設の役割は『エネルギーを、どのような物質に変化させる』かを制御するものと考えられるな」
「エネルギーの物質化、ですか……?」
「そうだ。エネルギーが溶鉱炉の中の溶けた鉄であるならば、それを冷やして形にするのが造船施設の役割、そう考えてみるのはどうだろう」
 ラキアの言葉はホワイトボードにマーカーで板書され、研究員たちはそれぞれの端末で検討を始める。
 クロノ・オブジェクトの造船施設はエネルギー保存の法則などを無視した工程が行われている。投入しているのは素材だけではない、エネルギーも投入しているのだ。
 そして『エネルギーの物質化』であるならば仮説は成り立つ。膨大な計算を始めた研修者たちの一人が、その結果をサムズアップでラキアに伝えると、彼女は役に立てたようだとホッと吐息を漏らす。

 続いて発言したのはエトヴァだ。彼は研究員たちに造船施設の復元設計図を表示して貰うと、事前に行った観察の結果を踏まえ話し出す。
「俺はこの席に着く前に、【飛翔】のパラドクスを使い空中からの観察をして来た……そして思ったことがある。台湾島の造船施設は、全てがクロノ・オブジェクトだった訳ではない」
 例えば……と表示された図面の一か所を指差し、その個所の写真データを表示して貰うように頼むエトヴァに、研究員は心得たとばかりに装置を操作し図面の横に写真データを表示する。
「ここに資料を用意した……冥海機たちが各基地で使っていたオブジェクトや艦船、建物を思い起こせる限り思い起こして描き起こしてみた。逆に言えば、この様式に当てはまる場所は、消失した個所であっても最終人類史の技術で置き換えが効くと言うことだ」
 芸術の都ウィーンで研鑽した演奏家でもあり、画家でもあるエトヴァが描き起こした図面。それはとても精密精巧正確であり、そんなイラストが収められたスケッチブックが何冊もあるのだ。それだけで冥海機ヤ・ウマトのディヴィジョンの様子が知れる貴重な資料と言えた。
 研究員たちがスケッチブックを手に、おぉーと歓声の声を上げるのを気恥ずかしくなったのか手で制し、コホンと咳払いしたエトヴァは、続けて話す。
「それでだ……いいかな? 俺が思うに、冥海機ヤ・ウマトの科学技術では『クロノ・オブジェクト』で無ければ実現できなかったものの中には、最終人類史の技術で代替できるものもある筈だ。『十分に発達した科学技術は、魔法と見分けがつかない』ものだからな」
 その瞬間、発想の転換……研究員たちの間に、そう、パラドクスが起きた。
「俺が思うに、このあたりの機能は無理にクロノ・オブジェクトを復旧させるよりも、最終人類史の技術で代替した方が良いのではないだろうか……聞いているか?」
 なんとなく、ただ直感的に消失した一画を指し示したエトヴァであったが、研究員たちの反応がシーンと静まり返っているので、気になって声を掛ける。
 だが次の瞬間、ワーッと盛り上がる研究員たちは、何かに憑りつかれたかのように端末や図面、モデル図に向かい合う。
「ど、どうしたんだ……?」
「エトヴァ、あんたの言葉が突破口を開いたみたいだよ」
 困惑するエトヴァに、ラキアがそう肩を叩きながら伝える。
 嬉々として図面や3Dモデルと格闘し始めた技術者たちは、実際にそれを元に復元に取り掛かる。
 エトヴァも、そしてラキアもヘルメットを被りながら現場に着いていき、それぞれが思った直感的な指摘を続ける。

 こうして、停滞していた復元工事の進捗が進んだ次は、方針を決め、各所からの報告をまとめ発表する現状確認が待っていた。
 造船施設の復旧見込みだけではない。サフィーナ・ミウを載せたタンカーの到着時期も確認せねばならない。
「私は方針をもう出したけど、エトヴァは何かないのか?」
「そうだな……俺も復旧した造船施設に求めるのは、パラドクストレインの発着点としての機能があればオーケーだ。ただ戴冠の戦の長期戦で何度も撃沈しては困るだろうから、装甲強化か隠密性能のどちらかは欲しい……装甲などの資材の量産も良いと思う」
 会議室で報告書をまとめながら、ラキアとエトヴァは現状確認の準備を進める。
 確認することは山とある……それにより今後の方針が変わって来るのだ。研究者たちや現場の作業員の努力を無にしないためにも、しっかりとした発表をしたい。
 そして、《戴冠の戦》に備えなくては……そう二人は資料と睨め合うのであった。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【怪力無双】がLV6になった!
効果2【能力値アップ】がLV3になった!
【ダメージアップ】がLV3になった!

横須賀基地港湾施設建設計画とサフィーナ・ミウの輸送

 ワイルドカードの提案により、漂着した冥海機ヤ・ウマトの造船施設の運び込み復旧作業を開始した、横須賀基地の研究作業を強化する事が提案されました。
 ディアボロスによる復旧作業の協力および、研究方針の提案などを行う事で、施設の復旧に大きく寄与する事が出来るでしょう。
 また、アフリカ大陸に漂着した巨大砂上船『サフィーナ・ミウ』を、《戴冠の戦》で活躍させるための強化案も提案されています。
 強化の為、サフィーナ・ミウを横須賀基地に移動させる計画もあるので、この計画にも協力を行ってください。

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#横須賀


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選択肢『復旧作業への協力と専門家への助言と提案』のルール

 攻略旅団の提案により、情報の精度が上がっている為、ディアボロスがクロノ・オブジェクトの復旧に協力する事で、復旧までの時間が短縮され、復旧できる設備も多くなるでしょう。

 バラバラに分解された設備をパズルのように組み合わせたり、漂着時に消失したと思われる部分が、どのような役割であり、その役割を最終人類史の技術で補う事ができるか……など、ディアボロスの閃きが重要な事は多いようです。
 また、横須賀造船基地で、関連施設の建築や、クロノ・オブジェクトの復旧作業、施設についての研究などを行っている専門家に対して、助言や提案を行う事も出来ます。
 こちらも、情報の精度が上がっている事で、的確な助言を行う事が出来るでしょう。
 また、『復旧速度重視』『高速艦艇の建造を重視』『大型艦艇の建造を重視』『装甲などの資材の量産』など、今後の方針を提案した場合、その方針にそった結果が出やすくなります。
 詳しくは、オープニングやリプレイを確認してください。


 オープニングやマスターよりに書かれた内容を参考にしつつ、450文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★1個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は600文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 🎖🎖🎖 🔵🔵🔵🔵🔵
 超成功 🔵🔵🔵🔵🔵
 大成功 🔵🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔵🔴
 善戦 🔵🔵🔴🔴
 苦戦 🔵🔴🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『選択肢で提示された、攻略旅団からの調査・探索依頼関連の情報を収集する。情報を得た場合、その精度が上昇しやすい。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


選択肢『漂着したサフィーナ・ミウの移送作戦』のルール

 ワイルドカードの方針により、横須賀の造船施設の研究を集中して進める事が提案されました。
 この横須賀の造船施設を利用することで、黄金海賊船エルドラードで提案された『サフィーナ・ミウ』の強化も進められるかも知れません。
 まずは、アフリカ大陸最南端の南アフリカ共和国に漂着したサフィーナ・ミウを横須賀に移送する作戦を実行します。

 サフィーナ・ミウは巨大神像よりもずっと大きく、解体可能とするような改修は現状不可能です。
 大型タンカーや軍艦などが利用可能ですので、それらを利用して海路で横須賀まで移動させる準備を整え、船に積み込んで下さい。
 どのような強化を行いたいのかといった方針も決めておくと、その方向性で研究を進めて貰えるでしょう。
 詳しくは、オープニングやリプレイを確認してください。


 オープニングやマスターよりに書かれた内容を参考にしつつ、450文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★1個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は600文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

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 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『選択肢で提示された、攻略旅団からの調査・探索依頼関連の情報を収集する。情報を得た場合、その精度が上昇しやすい。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


選択肢『横須賀造船施設の現状確認』のルール

 ディアボロスの協力や提案などにより、横須賀造船施設の復旧状況などの報告を確認します。
 この情報を元に、必要に応じて、攻略旅団提案などを行ってください。

 重点的に確認する内容を指定する事で、その内容について、より詳しい確認を行う事も可能となるでしょう。
 詳しくは、オープニングやリプレイを確認してください。


 オープニングやマスターよりに書かれた内容を参考にしつつ、450文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★1個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は600文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

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 超成功 🔵🔵🔵🔵🔵
 大成功 🔵🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔵🔴
 善戦 🔵🔵🔴🔴
 苦戦 🔵🔴🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『【完結条件】この選択肢の🔵が👑に達すると、シナリオは成功で完結する。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。