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『ヴィゼウ公』エンリケ決戦! 接舷攻撃を仕掛けろ!(作者 大丁)
#黄金海賊船エルドラード
#フライング・ダッチマン号vs航海王子、南大西洋海戦
#喜望峰
#大西洋
#『ヴィゼウ公』エンリケ
#フライング・ダッチマン号
⊕
攻略旅団提案による決戦を伝えるため、時先案内人の姿は車内にある。
「ごきげんよう。ファビエヌ・ラボー(サキュバスの人形遣い・g03369)ですわ。南極から移動するフライング・ダッチマン号で、海賊島から喜望峰に向かっている、ジェネラル級アビスローバー『ヴィゼウ公』エンリケを襲撃、撃破する作戦を行います」
ぬいぐるみたちが、地図や資料を掲出した。
史実における『ヴィゼウ公』エンリケは『航海王子』と呼ばれたポルトガルの王子で、大航海時代を築いた一人だが、自身が航海に出ることはなかったという。
だが、このアビスローバーのエンリケは、旗艦『プロトキャラベル』を駆る優秀な船長でもある。
「エンリケの旗艦である『プロトキャラベル』は、速力に優れた海賊船で、彼の傘下にある他の海賊船に先行して喜望峰へ向かっています。広大な海の上で2隻の海賊船が遭遇できる可能性は、ほぼありえないのですが、攻略旅団の作戦である事と、フライング・ダッチマン号の性能により、可能となったようですわ」
ファビエヌは、にっこりと微笑んだ。
「あらいけない。笑ってばかりもいられません。フライング・ダッチマン号を持ってしても、一度、振り切られるとエンリケが喜望峰周辺地域へ到達する前に再捕捉するのは不可能です。『プロトキャラベル』の捕捉後は、速やかに接舷し、敵船に乗り込んで下さいませ」
いわゆる、接舷攻撃、移乗攻撃などとも呼ばれる、海の戦法だ。
「まずは、南大西洋をフライング・ダッチマン号で移動、『ヴィゼウ公』エンリケの『プロトキャラベル』を捜索してください。敵船を発見した後は、一気に加速して接舷、敵船に乗り込んで戦闘を仕掛けましょう。海賊船の上での戦闘となるので、戦場は狭くて足場も悪くなるので、戦闘時には工夫が必要になるでしょう」
説明に合わせて、護衛のトループス級『海賊半魚人』のデータも示された。
多くの遭遇記録をもつアビスローバーだが、船上での戦いでは大きな力を発揮する。
「エンリケを撃破すると『プロトキャラベル』は自沈するため、撃破後はフライング・ダッチマン号に戻るようにお願いします。エンリケの配下の艦隊が追い付いて来る可能性があるので、戦闘終了後は、海域から急ぎ離脱する必要もございますわ」
予知の背景について話す、ファビエヌ。
「『ヴィゼウ公』エンリケが艦隊と共にゆっくりと移動していたら、今回のような襲撃は行えなかったでしょう。配下の艦隊と共に移動した場合は、喜望峰への到着が遅れる事になるので、それを嫌ったのかと」
南極海も含めた地図に、人形遣いの指が戻る。
「そもそも、攻略旅団の提案とフライング・ダッチマン号の性能が無ければ、『プロトキャラベル』を捕捉する事は不可能だったので、エンリケの油断とまでは申せません。黄金海賊船エルドラードから見れば、『太平洋のチリ沖』に居たフライング・ダッチマン号が、短期間に大西洋に現れるのを予測できないのも無理はないですから。ということで……」
向き直ったファビエヌが、また微笑んでいた。
「そんな大事なフライング・ダッチマン号です。この戦いに負ければ敵に奪われる危険性もございます。絶対に勝利してください」
言いつつ、依頼参加のディアボロスたちの活躍を、信じ切っている顔だ。
「ははは。素晴らしい速力ではありませんか、副長!」
「もちろんですとも、エンリケ王子」
海賊半魚人は、ジェネラル級の機嫌に合わせて『プロトキャラベル』の性能を誉めた。実際、抜きんでた速さで、艦隊のほかの海賊船を置いてきぼりにしている。
『ヴィゼウ公』エンリケは表向きは物腰の柔らかい人物だ。配下にも横柄な態度はとらない。
なおいっそう高揚しているのは、今回の喜望峰行きの航海が、断片の王『海神』からの直接の指示だからである。
「確かに、急ぐ理由はあります。ドレイクの戦力だけでは喜望峰を守れないかもしれませんからね」
珊瑚で飾った顔を、海図におとした。
「巨獣大陸ゴンドワナを強奪したディアボロスが、勢いに任せて攻め寄せた場合、こちらも現地のジェネラル級を2人にして対抗させる。巨獣の戦力化を加速し、喜望峰の防衛をより早期に固められるようにする。『海神』様のお考えには、このエンリケと『プロトキャラベル』の速力が必要なのです!」
再び、海のかなたを見渡したので、副長は相づちをうつタイミングを探す。
するとジェネラル級のほうから、半魚人の表情を読んできた。
「心配しなくとも、喜望峰に到着後、配下の艦隊もすぐに合流できます。そうなれば、喜望峰を守り切るのも難しいことではありません!」
リプレイ
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎
エンリケ航海王子は単独先行の判断をしたか
これを好機と成せるように……
ダッチマン号には沢山がんばってもらうことになるが、その真価を見せる時だな
行こう
残留効果は共有し活用を
【平穏結界】を展開し、少しでも敵からの発見を遅らせよう
仲間とは方角を手分けして、双眼鏡で偵察
敵の船影を捉え、発見や、異常の有無を情報共有しよう
ささやかな波立ちや、潮の流れ、風の変化や混じる匂いなども手掛かりに
水平線に見える色彩、違和感……そういうのを見逃さないように
方位磁石、地図で現在位置を把握しつつ
喜望峰の方角を常に把握し、そこへ他方向から向かってくるものがないか捜索しよう
『プロトキャラベル』、いい船なんだろうな
出くわすのがちょっと楽しみだよ
もちろん、勝たせてもらうがな
敵船発見時は加速、良い角度で接舷できるように、指示があれば舵を担当
敵船の針路と速度を観察し接舷に持ち込もう
舵を任せる場合は、逐一、敵船と状況の情報共有を行う
喜望峰には行かせない!
ジェーン・コーネリアス
船を降りて海面で戦ったり陸地で戦ったりが多かったけど、やっと来たか
切り込みは海戦の華、派手にやろうじゃないか
戦闘は船上だし、まずはエンリケの船を発見しなきゃ始まらない。プロトキャラベルを捕捉しやすいように、気象に左右されづらく水平線まで見通せる【完全視界】を持っていこう
フライング・ダッチマン号のマストに登り、プロトキャラベルを探す
海のど真ん中で1隻の船を探すなんてね
時先案内人の予知がなければ無理もいいところだ
ある程度航路は分かってる、他の見張りや索敵に出る復讐者とは手分けを行い、見逃しがないようにしよう
泳いでいくならともかく、今回はこっちも船
気付かれずに一方的にっていうのは不可能だろう
あっちももうこっちに気付いたかもしれないね
逃げるなら追いかけ、向かって来るならそのまま接舷、プロトキャラベルに飛び移って海戦をおこなおう
『ヴィゼウ公』エンリケとの決戦に、意欲をみせる船上のディアボロスたち。
「船を降りて海面で戦ったり陸地で戦ったりが多かったけど、やっと来たか。切り込みは海戦の華、派手にやろうじゃないか」
自分のカトラスの刀身を眺め、ジェーン・コーネリアス(pirate code・g10814)は、またそれを鞘に納めた。
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)は、深く頷く。
「エンリケ航海王子は単独先行の判断をした。これを好機と成せるように……フライング・ダッチマン号には沢山がんばってもらうことになるが、その真価を見せる時だな。俺たちも残留効果を共有して活用していこう」
南極調査行から転進し、喜望峰を目指している最中だった。
あらためて、戦法を練ることになる。
「船と船だ。気付かれずに一方的にっていうのは不可能だろう」
ジェーンの疑問に、エトヴァが答える。
「『平穏結界』を展開し、少しでも敵からの発見を遅らせるか。遭遇が予知されている海域まではその必要もないだろうが」
「そうだな。戦闘は船上だし、まずはエンリケの船を発見しなきゃ始まらない」
ちょっと先走りすぎた、とでもいうように、ジェーンは肩をすくめる。
「マストの上の見張り台は僕が担当しよう」
「なら、舵取りは俺が。行こう」
エトヴァは、方位磁石と地図で現在位置を把握すると、喜望峰の方角にも留意しつつ、ダッチマン号を進めた。
ディアボロスたちは、エンリケが座上する『プロトキャラベル』を探す準備を整える。
方角を手分けし、双眼鏡をのぞく。
敵の船影を捉え、発見や、異常があったときの情報共有の打ち合わせ。
ささやかな波立ちや、潮の流れ、風の変化や混じる匂いなども手掛かりに、水平線に見える色彩、違和感……そういう兆候を見逃さないように。
提案どおり、ジェーンはマストに登って、見張り台についた。
「海のど真ん中で1隻の船を探すなんてね。時先案内人の予知がなければ無理もいいところだ」
気象に左右されづらく、水平線まで見通せる『完全視界』を活性化させる。
丁度良く、帆が風をはらんだ。
ピンとはった格子状の縄梯子が細かく揺れている。ギシギシと音をたてて、進行方向に対して左に傾いていく船体。てっぺん近くにいるジェーンにとってはなおのこと。
片手でロープをしっかりと握った。
「長い航海が続いているけど、元気そうだ」
まるで、船自体が追跡相手を見つけてくれたみたいに感じられる。
舵輪を操りながら、エトヴァは呟いた。
「『プロトキャラベル』、いい船なんだろうな。出くわすのがちょっと楽しみだよ。もちろん、勝たせてもらうがな」
やがて、予知で示された海域に入ってくる。
ジェーンは、索敵にでるディアボロスをつのるよう進言した。
哨戒部隊が敵船を発見し、戦闘を仕掛ける際には、いったんフライング・ダッチマン号に戻ってからとなるが、これで追跡を確実なものとできるだろう。
成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔴🔴
効果1【平穏結界】LV1が発生!
【完全視界】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!
アンゼリカ・レンブラント
さぁ予知で示された海域に入った!
ここからは海上で索敵しようか
【水面走行】を発動させ水上に立ち、
仲間が残してくれた【完全視界】を発動、
索敵に出る復讐者全員で手分けし
プロトキャラベルを探していこうか
ここに来るまで同様【平穏結界】を引き続き発動も忘れずだよ
相手はきっと凄いスピードで喜望峰に向かっていくだろうからね
わずかな気の緩みで見逃す
絶対に見逃さないようにしないとだ
潮の流れの変化など仲間の示してくれた注意点に気を付けながら
【完全視界】での目視と並行し
最終人類史から持ち込んだ双眼鏡も用いて探すよ
の船をピンポイントに捉えるなんて
予知と残留効果がなければ無理なことだけど
その無理を通すが復讐者
敵の船影を捉え、発見したら
異常があったときの情報共有の打ち合わせ通り仲間に周知
そしてフライング・ダッチマン号に戻ってから戦闘を仕掛けにいこう
逃げるなら追跡、こちらに向かってくるなら接舷だ
さぁ切り込みは海戦の華、だったよね
先行した自分の選択が良手と思っている『航海王子』に思い知らせてやろうか
復讐者の恐ろしさをね!
「さぁ予知で示された海域に入った! ここからは海上で索敵しようか」
アンゼリカ・レンブラント(光彩誓騎・g02672)は、『水面走行』を活性化させる。『完全視界』の共有もしたのち、ディアボロスたちは哨戒部隊として、フライング・ダッチマン号から出撃していく。
「ここに来るまで同様、『平穏結界』の発動も忘れずだよ!」
舵を預かる者に言い残し、アンゼリカは担当の方角へと走り出した。
「相手はきっと凄いスピードで喜望峰に向かっていくだろうからね。わずかな気の緩みで見逃す。絶対にミスのないようにしないとだよ」
潮の流れの変化など、仲間の示してくれた注意点に気をつける。
それらは、航海のあいだに相談していた。
目視と並行し、最終人類史から持ち込んだ双眼鏡も用いて探し続ける。
「敵の船をピンポイントに捉えるなんて、予知と残留効果がなければ無理なことだけど、その無理を通すが復讐者!」
実際、まさかと思うような位置取りだった。
単独の船影を捉えたからには、敵の旗艦『プロトキャラベル』に間違いない。西の方角から、目を凝らすアンゼリカにむかって近づいてくる。つまり、戻ってダッチマン号に北上させれば、直行するようなタイミングだ。
敵船の姿はまだまだ小さいものの、船上での乗組員の動作が目立たないということは、全速力を出すのに人員を集中していると思われる。
「きたきた!」
アンゼリカは打ち合わせ通りに仲間へと情報共有し、自身もすぐに帰投した。
目標が定まったからか、フライング・ダッチマン号はより速度を上げているようだ。船首に陣取るアンゼリカの、金髪ポニーテールも大きくなびく。
「いたよ! このまま、真っ直ぐ!」
大声で舵取り役に伝える。
こんどははっきりと、『プロトキャラベル』の様子が判別できた。先ほどとは大きく違い、カトラスを振り上げた『海賊半魚人』たちが、舷側に鈴なりになっている。
「おらー! てめー! ディアボロス!」
「だれにことわって、俺らの海を通ってんだ、コラー!」
罵声まで届いてきた。
トループス級たちは身を乗りだし、海に落っこちそうな勢いだ。
両船が近づいたことで、『平穏結界』でも発見されやすい状態となっていたのだろう。
当方を見つけたジェネラル級『ヴィゼウ公』エンリケは、転進や逃亡、あるいは前を突っ切るような指示は出さず、速度が落ちてでも戦闘員を増やしたとみられる。
アンゼリカは、ついつい口元をほころばせた。
「さぁ、切り込みは海戦の華、だったよね」
ダッチマン号の甲板でも、皆が走りまわって接舷の準備を整えている。
「先行した自分の選択が良手と思っている『航海王子』に思い知らせてやろうか。復讐者の恐ろしさをね!」
最終的に両船は、同じ方角にむけてぴったりと並んだ。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【水面走行】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎
良い船が並ぶと華やかだな
敵船の速度に負けずいい調子だ
接舷よーし、これより攻撃に移る
プロトキャラベルに飛び移り、交戦だ
上や脇からの不意打ちにも気を付け軽業といこう
滑り止めの靴を着用、揺れる船上でもバランスを取りつつ立ち回る
大きく揺れれば、投げ縄の要領でロープを投げて柱に巻きつけたり、手近にあるものを掴みつつ
足場が悪くなれば、空き地を目掛け一旦ジャンプし、【エアライド】で体勢を立て直し、移動にも利用
戦況を観察しつつ把握
狭所で仲間の死角をカバーしつつ
両手の銃(Onda/Schwarzer)でPD攻撃
舞うように駆け、清らかな風に乗り、上下左右すれ違いざまに敵を攻撃
視野に捕えた敵を把握、高所の敵を撃ち落とす
背を敵のいない方に向け、狙い撃ちを避けて動き回り撹乱を
狙いを合わせ、倒せそうな敵>負傷の大きい敵の順に攻撃
仲間の死角を狙う敵は優先
敵の攻撃には、魚の尾の動きを観察し
Segenの魔力盾を展開、威力を受け流すように防ぐ
強化コートで軽減だ
ダッチマン号には近づけさせぬよう切り込んでいこう
アンゼリカ・レンブラント
さぁここからはアクションタイムだ!
ダッチマン号が故郷で仕掛ける接舷攻撃、
必ず勝利で終わらせないとね!
誰に断ってこの海を通っているだって?
少なくとも、この広大な海は貴方達のものではないね!
大将首いただきに行くよっ
共に作戦行動にあたる仲間とタイミングを合わせ
敵船に乗り込んで攻撃を仕掛けるよっ
狙うはまず護衛から!
私が見舞うは剣撃を行ってのパラドクスの閃光と衝撃波
敵船上は敵のホームだろう、けして油断せず
仲間と狙いを集中倒せそうな敵を巻き込むよう狙い数を確実に減らす
揺れる足場だけど、こちらも【泥濘の地】を展開
敵の動きを鈍らせ囲まれないように動こう
時に戦いながら遮蔽に出来そうな積み荷などで身を隠し
敵から集中攻撃を避けながら
仲間と徐々に戦線を押し上げ敵を減らしていくね
敵の海賊殺法は利用してくるであろう船上の物に惑わされず、
しっかり敵自身の動きを見て盾で受け止め、
障壁を突き出すようにして敵の体勢を崩し、反撃の剣で仕留める
敵数が減れば徐々に囲むよう布陣し殲滅だよ
ひっさーつ、《光剣閃波》!最大まで輝けぇっ!
クローディア・ベネット
ダッチマン号はイースター島の宝から力を得た特別な船だ
アン・ボニーの話からすると、これ程の船はジェネラル級でも中々持てないらしい
だから張り合えば勝てると読んだのさ
捕まえちまえばこっちのものだ。行くぞ、私に続け!
待ち受ける側の敵が一ヶ所を固めるだけじゃ済まないように、接近戦を挑む仲間と別の位置から敵船に突入だ
マスト上の見張り台にいる奴や、物陰に隠れた奴を素早く見つけて切り伏せ、暴れやすい状況を作る
その間は背中や横から狙われるかもしれないが、射撃担当の奴にフォローしてもらおう
【飛翔】は包囲時の離脱や揺れが激しい時の移動の手段、或いは隙を見て高所を奪う方法として頭の片隅には置いておく
――『野郎ども、容赦なく斬り込め!』
船慣れさた海賊の霊達を呼び寄せ、《船長のサーベル》で共に戦う
一体の敵に常に複数の海賊を割り当て、多方向からの斬撃で守りを崩そう
敵の技は《探索者の鈎縄》で服を引っ張って姿勢を崩したり、索具やマストに縄を掛けて咄嗟に跳び直撃を防止
あんた達の船は確かに速いが……エルドラードじゃ二番目だ!
ジェーン・コーネリアス
なんだ、通行料をご所望かい!?
悪いけど出航したばかりなんでね、まだ宝は積んでないんだ
代わりといっちゃなんだけど、鉛玉ならたくさん喰らわせてあげるよ!
やなこった、一番乗りは譲らないよ!
仲間と先陣を競い合うようにして敵船に飛び移り乗り込んで戦う
右手にカトラス「Macha」、左手にピストル「Nemain」を持って戦闘
『昇星の輝き』で正面の敵を切り伏せ、船上にある物を利用して背後や側面から近づこうとしたり、マストとかの高所から狙ったりしてくる敵をピストルで撃ち抜いていこう
こっちもこれが本業なんでね、船の上でも遅れはとらない
どっちがこの海の主か、思い知らせてあげるよ!
接近されての一撃は右手のカトラスで受けて防御、大きな傷を負わないように
こっちの方が少数だし、戦場も狭い船上に限られてる
どうしても囲まれる時はくるだろう
そんな時は他の復讐者と背中合わせになって対処しきれなくならないように
背中は任せるよ!
「良い船が並ぶと華やかだな」
エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)は二挺の銃、『Onda』と『Schwarzer Schwan』を両手にそれぞれ持った。
閃光の剣を抜き、舷側から身を乗りだしているのは、アンゼリカ・レンブラント(光彩誓騎・g02672)。
「さぁここからはアクションタイムだ! フライング・ダッチマン号が故郷で仕掛ける接舷攻撃、必ず勝利で終わらせないとね!」
「『ゴーストシップ』メアリー・セレストの話によれば……」
クローディア・ベネット(黒き旗に矜持を掲げて・g10852)は、海賊の死霊を従えている。
「ダッチマン号はイースター島の宝から力を得た特別な船だ。海賊令嬢アン・ボニーでさえも尊敬の念を抱いていた。これ程の船はジェネラル級でも中々持てないらしいな。だから張り合えば勝てると読んだのさ。捕まえちまえばこっちのものだ」
もう少しで、『ヴィゼウ公』エンリケの旗艦、『プロトキャラベル』と接触する。
野次を飛ばしてきた『海賊半魚人』たちの顔もよく見える。
「誰に断ってこの海を通っているだって? 少なくとも、この広大な海は貴方達のものではないね! 大将首いただきに行くよっ」
アンゼリカは怒鳴り返した。ジェーン・コーネリアス(pirate code・g10814)も挑発する。
「なんだ、通行料をご所望かい!? 悪いけど出航したばかりなんでね、まだ宝は積んでないんだ。代わりといっちゃなんだけど、鉛玉ならたくさん喰らわせてあげるよ!」
ところが、敵もさるもの、引っ掻くもの。
半魚人たちは縄をかける、板を渡すなどと、逆に移乗戦闘を仕掛けてきた。
「こちらには近づけさせない!」
エトヴァが両手の銃を発砲し、ダッチマン号がわに渡ってくる先頭の半魚人を海へと落とす。
「行くぞ、私に続け!」
敵の仕掛けた足場を借り、クローディアの海賊勢が『プロトキャラベル』へと渡った。
「やなこった、一番乗りは譲らないよ!」
仲間と先陣を競い合うようにして、ジェーンは綱渡りで敵船に乗り込む。
バランス取りで広げた両腕、右手にカトラス『Macha』、左手にピストル『Nemain』を握っている。
船同士がぶつかってから舷側を跨ぐつもりでいたから、段取りはズレたもののディアボロスたちは臨機応変に対処する。ここはもう突撃だろう。
陣形などを組む暇はなく、アンゼリカの周囲はすぐに敵だらけとなる。
それはアビスローバー側も同じで、バラバラの各個が接敵する、乱戦となった。
「どんな相手でも、この光剣で叩き斬るよっ。負けるもんかーっ!」
『光剣閃波(セイバーフラッシュ)』を見舞い、閃光と衝撃波をともなってトループス級と斬り結ぶ。
これまでの遭遇記録では、割と雑魚扱いだった半魚人だが、なかには手練れもいた。本船の乗組員は後者だ。剣の扱いひとつをとってもよく訓練されているし、なにより劣勢でも揺るがない。しつこいまでにカトラスを振り下ろしてくる。
「案内人さんも言ってたけど、史実と違って優秀な船長であるエンリケ航海王子。きっと、モデルどおりに人選も上手いんじゃ……」
そのエンリケは、どうやら船体後部の、一段高くなった甲板で指揮を執っているらしい。
操船と速度に頼らず、あらかじめ戦闘員を増やすように戦術を転換されたせいで、開戦時に出鼻を挫かれそうになった。なにより、敵船の上ではこっちがアウェイだ。アンゼリカはもう、決して油断のないよう肝に銘じている。
『泥濘の地』を展開し、少しでも海賊半魚人の動きが鈍くなるようにした。
そのうえで、光の斬撃で薙ぎ払う。
「背中は任せるよ!」
「ジェーン……!」
むしろ、アンゼリカを守るように、セイレーンの傾奇武者は背中合わせになってくれた。
「こっちの方が少数だし、戦場も狭い船上に限られてるからさ。どうしても囲まれるものだよ」
「うん、ありがとう! ……あ、クローディア!」
半魚人の群れを突破した仲間の姿が見えて、名を呼んだが聞こえていないようだ。
海賊の死霊を引き連れたまま、後部甲板への階段を登ろうとしている。
ジェネラル級へと肉薄するつもりなのだろう。しかし、突出しすぎているように見えた。同意見だったのか、エトヴァも注意喚起を、アンゼリカの頭を越えて投げかけるが、やはりクローディアには届かない。
「上だ! 上から降ってくる!」
「そういうことね!」
ジェーンには、注意の意図が判った。
海賊半魚人はマストからさがったロープにつかまり、振り子のような動きで攻撃してきていた。
エトヴァとジェーンはマスケット銃を構えて、宙吊りのトループス級を撃ち落とす。さいわい、クローディアの首が跳ねられる前に始末できたが、別の一隊がこの飛び道具を操るディアボロスたちへとスイングしてきた。
「こっちもこれが本業なんでね、船の上でも遅れはとらない」
戦法そのものは、セイレーンにはお馴染みらしい。ジェーンは、ロープの動きを見切った。
「どっちがこの海の主か、思い知らせてあげるよ!」
右手のカトラスで受けて防御し、大きな傷を負わないようにすませる。
「く、魔力盾が……!」
反面、エトヴァは防ぎきれずに弾き飛ばされた。半魚人はスイングの勢いにあわせて尻尾もつかい、『ディープテイル』で殴打してきたのだ。
甲板に身体を打ちつけたその時、急にドンという強い振動が『プロトキャラベル』を襲う。
なんと、フライング・ダッチマン号と衝突している。
両船はクロノ・オブジェクトだから、船員がいなくとも航行できる。知らぬまに速度があがって競り合っていたようだ。甲板が大きく傾きだした。
樽や木箱の位置がずれていく。エトヴァは、とっさに先ほどの振り子戦法で使われた、空きのロープにしがみ付く。
半魚人は、自分たちの船なので上手く身体を支えられるつもりだったろう。ところが、アンゼリカの広げた『泥濘の地』に足をとられて、斜面となったデッキを転がりだす。
エトヴァはチャンスとみた。
「『天翔風舞』!」
掴まっていたロープを離し、半魚人を追って下り坂を駆ける。纏った風と、エアライドを駆使し、底になっている対面の舷側につく前に、敵を次々と葬った。
上下左右すれ違い、追い抜きぎわで敵を撃つ。
船同士衝突はその一回だけで、やがて傾きは復元された。海に落ちる前に、エトヴァの滑り止めのついた靴が、きゅっと音をたてて彼を制止させる。
海賊半魚人は、数を減らすこととなった。アンゼリカをはじめ、ディアボロスは敵を包囲し返す。
そんななか、ジェーンは。
「クローディアのやつ、最初っからそのつもりだったね?」
呼ぼうが助けられようが反応のなかった同郷の出身者が、ただやみくもに突っ込んではいなかったと知った。
帆を支える横木、ヤードの上にアビスローバーが並んで、あの振り子戦法に出ようとしている。クローディアは『探索者の鈎縄』を索具に掛け、同じ高さへと登っていく。
思えば、そこにたどりつくために、仲間の飛び道具に頼り、射撃の腕前を信用していた節さえあった。
「甲板の敵は任せてもらうよ。『昇星の輝き(ショウセイノカガヤキ)』!」
ジェーンは半笑いのまま、残った海賊たちをカトラスで切り伏せ、ピストルで撃ち貫く。
「『野郎ども、容赦なく斬り込め!(リレントレス・アサルト)』」
一本のヤードに、クローディアと彼女が呼び出した死霊の海賊たち、宙に躍り出る直前の海賊半魚人が列になっている。
「カトラスで礼儀を教えてやれ!」
死霊は情け容赦なく、ヤードを渡って次々と斬り伏せた。
胸や腹を押さえた半魚人が、まっさかさまになって垂直に落ちてくる。アンゼリカは、トループス級にとどめを刺した。
「ひっさーつ、『光剣閃波』! 最大まで輝けぇっ!」
閃光と衝撃波を受けて、護衛たちは後部甲板から吹き飛んだ。
ジェネラル級はひとり、だまってその場に立っている。
「あんた達の船は確かに速いが……エルドラードじゃ二番目だ!」
後部の三角帆にうつってきたクローディアが、上方から怒鳴った。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【エアライド】LV1が発生!
【泥濘の地】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
【未来予測】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV3になった!
【先行率アップ】LV1が発生!