フライング・ダッチマン号vs航海王子、南大西洋海戦

 南極の調査を終えたフライング・ダッチマン号は、攻略旅団の提案により、アフリカの喜望峰の救援に向かっている、ジェネラル級アビスローバー『ヴィゼウ公』エンリケの襲撃に向かう事となった。
 『海神』の勅命を受けたエンリケは、配下の艦隊の編成を待たずに、旗艦である『プロトキャラベル』で、喜望峰に直行しているようだ。
 ジェネラル級の旗艦と、通常の海賊船では性能に差があり過ぎる為、配下の艦隊の到着は遅れるが、まずは、自分だけでも喜望峰に向かおうというのだろう。

 このエンリケの『プロトキャラベル』を、南極方面から転進した『フライング・ダッチマン号』で強襲、エンリケの撃破を目指して欲しい。

『ヴィゼウ公』エンリケ

『ヴィゼウ公』エンリケ決戦! 接舷攻撃を仕掛けろ!(作者 大丁
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 攻略旅団提案による決戦を伝えるため、時先案内人の姿は車内にある。
「ごきげんよう。ファビエヌ・ラボー(サキュバスの人形遣い・g03369)ですわ。南極から移動するフライング・ダッチマン号で、海賊島から喜望峰に向かっている、ジェネラル級アビスローバー『ヴィゼウ公』エンリケを襲撃、撃破する作戦を行います」
 ぬいぐるみたちが、地図や資料を掲出した。
 史実における『ヴィゼウ公』エンリケは『航海王子』と呼ばれたポルトガルの王子で、大航海時代を築いた一人だが、自身が航海に出ることはなかったという。
 だが、このアビスローバーのエンリケは、旗艦『プロトキャラベル』を駆る優秀な船長でもある。
「エンリケの旗艦である『プロトキャラベル』は、速力に優れた海賊船で、彼の傘下にある他の海賊船に先行して喜望峰へ向かっています。広大な海の上で2隻の海賊船が遭遇できる可能性は、ほぼありえないのですが、攻略旅団の作戦である事と、フライング・ダッチマン号の性能により、可能となったようですわ」
 ファビエヌは、にっこりと微笑んだ。
「あらいけない。笑ってばかりもいられません。フライング・ダッチマン号を持ってしても、一度、振り切られるとエンリケが喜望峰周辺地域へ到達する前に再捕捉するのは不可能です。『プロトキャラベル』の捕捉後は、速やかに接舷し、敵船に乗り込んで下さいませ」
 いわゆる、接舷攻撃、移乗攻撃などとも呼ばれる、海の戦法だ。

「まずは、南大西洋をフライング・ダッチマン号で移動、『ヴィゼウ公』エンリケの『プロトキャラベル』を捜索してください。敵船を発見した後は、一気に加速して接舷、敵船に乗り込んで戦闘を仕掛けましょう。海賊船の上での戦闘となるので、戦場は狭くて足場も悪くなるので、戦闘時には工夫が必要になるでしょう」
 説明に合わせて、護衛のトループス級『海賊半魚人』のデータも示された。
 多くの遭遇記録をもつアビスローバーだが、船上での戦いでは大きな力を発揮する。
「エンリケを撃破すると『プロトキャラベル』は自沈するため、撃破後はフライング・ダッチマン号に戻るようにお願いします。エンリケの配下の艦隊が追い付いて来る可能性があるので、戦闘終了後は、海域から急ぎ離脱する必要もございますわ」

 予知の背景について話す、ファビエヌ。
「『ヴィゼウ公』エンリケが艦隊と共にゆっくりと移動していたら、今回のような襲撃は行えなかったでしょう。配下の艦隊と共に移動した場合は、喜望峰への到着が遅れる事になるので、それを嫌ったのかと」
 南極海も含めた地図に、人形遣いの指が戻る。
「そもそも、攻略旅団の提案とフライング・ダッチマン号の性能が無ければ、『プロトキャラベル』を捕捉する事は不可能だったので、エンリケの油断とまでは申せません。黄金海賊船エルドラードから見れば、『太平洋のチリ沖』に居たフライング・ダッチマン号が、短期間に大西洋に現れるのを予測できないのも無理はないですから。ということで……」
 向き直ったファビエヌが、また微笑んでいた。
「そんな大事なフライング・ダッチマン号です。この戦いに負ければ敵に奪われる危険性もございます。絶対に勝利してください」
 言いつつ、依頼参加のディアボロスたちの活躍を、信じ切っている顔だ。

「ははは。素晴らしい速力ではありませんか、副長!」
「もちろんですとも、エンリケ王子」
 海賊半魚人は、ジェネラル級の機嫌に合わせて『プロトキャラベル』の性能を誉めた。実際、抜きんでた速さで、艦隊のほかの海賊船を置いてきぼりにしている。
 『ヴィゼウ公』エンリケは表向きは物腰の柔らかい人物だ。配下にも横柄な態度はとらない。
 なおいっそう高揚しているのは、今回の喜望峰行きの航海が、断片の王『海神』からの直接の指示だからである。
「確かに、急ぐ理由はあります。ドレイクの戦力だけでは喜望峰を守れないかもしれませんからね」
 珊瑚で飾った顔を、海図におとした。
「巨獣大陸ゴンドワナを強奪したディアボロスが、勢いに任せて攻め寄せた場合、こちらも現地のジェネラル級を2人にして対抗させる。巨獣の戦力化を加速し、喜望峰の防衛をより早期に固められるようにする。『海神』様のお考えには、このエンリケと『プロトキャラベル』の速力が必要なのです!」
 再び、海のかなたを見渡したので、副長は相づちをうつタイミングを探す。
 するとジェネラル級のほうから、半魚人の表情を読んできた。
「心配しなくとも、喜望峰に到着後、配下の艦隊もすぐに合流できます。そうなれば、喜望峰を守り切るのも難しいことではありません!」


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●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【飛翔】
5
周囲が、ディアボロスが飛行できる世界に変わる。飛行時は「効果LV×50m」までの高さを、最高時速「効果LV×90km」で移動できる。【怪力無双】3LVまで併用可能。
※飛行中は非常に目立つ為、多数のクロノヴェーダが警戒中の地域では、集中攻撃される危険がある。
【未来予測】
1
周囲が、ディアボロスが通常の視界に加えて「効果LV×1秒」先までの未来を同時に見ることのできる世界に変わる。
【一刀両断】
1
意志が刃として具現化する世界となり、ディアボロスが24時間に「効果LV×1回」だけ、建造物の薄い壁や扉などの斬りやすい部分を、一撃で切断できるようになる。
【動物の友】
1
周囲の通常の動物がディアボロスになつき、意志の疎通が可能になる。効果LVが高い程、知能が高まり、友好的になる。
【泥濘の地】
2
周囲の地面または水面が泥濘に変わり、ディアボロスは指定した「飛行できない対象」の移動速度を「効果LV×10%」低下させられるようになる。
【エアライド】
2
周囲が、ディアボロスが、空中で効果LV回までジャンプできる世界に変わる。地形に関わらず最適な移動経路を見出す事ができる。
【平穏結界】
1
ディアボロスから「効果LV×30m半径内」の空間が、外から把握されにくい空間に変化する。空間外から中の異常に気付く確率が「効果LV1ごとに半減」する。
【完全視界】
1
周囲が、ディアボロスの視界が暗闇や霧などで邪魔されない世界に変わる。自分と手をつないだ「効果LV×3人」までの一般人にも効果を及ぼせる。
【活性治癒】
1
周囲が生命力溢れる世界に変わる。通常の生物の回復に必要な時間が「効果LV1ごとに半減」し、24時間内に回復する負傷は一瞬で完治するようになる。
【水面走行】
1
周囲の水面が凪ぎ、ディアボロスが地上と同様に走行や戦闘を行えるようになる。ディアボロスと手をつないだ「効果LV×3人」までの一般人も同行可能。
【パラドクス通信】
1
周囲のディアボロス全員の元にディアボロス専用の小型通信機が現れ、「効果LV×9km半径内」にいるディアボロス同士で通信が可能となる。この通信は盗聴されない。
【通信障害】
1
ディアボロスから「効果LV×1,800m半径内」が、ディアボロスの望まない通信(送受信)及びアルタン・ウルク個体間の遠距離情報伝達が不可能な世界に変わる。
【防空体制】
1
周囲が、飛行する存在を察知しやすい世界に変わる。ディアボロスが屋外を飛行中の敵を発見するまでに必要な時間が、「効果LVごとに半減」する。

効果2

【能力値アップ】LV2 / 【命中アップ】LV2 / 【ダメージアップ】LV9 / 【ガードアップ】LV1 / 【反撃アップ】LV3 / 【先行率アップ】LV1 / 【グロリアス】LV1

●マスターより

大丁
 オープニングをお読みいただきありがとうございます。
 マスターの大丁です。

 今回は、黄金海賊船エルドラードにて、ジェネラル級『ヴィゼウ公』エンリケと戦う、決戦シナリオとなっております。

 まず先に、哨戒任務を成功させる必要があります。
 『水中適応』や『水面走行』は有効ですが、発見後に攻撃を仕掛けるさいには、いったんフライング・ダッチマン号に戻ってから、船同士を並べる接舷攻撃を行う流れになります。
 護衛のトループス級『海賊半魚人』が撃破されないうちは、ジェネラル級の戦闘で成功度が下がります。
 ジェネラル級『ヴィゼウ公』エンリケの撃破により、シナリオは成功で完結します。

 戦いに、冒険に。そして、ドキドキを。
 みなさまの素晴らしいプレイングをお待ちしております。
60

このシナリオは完結しました。


『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。


発言期間は終了しました。


リプレイ


エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎

エンリケ航海王子は単独先行の判断をしたか
これを好機と成せるように……
ダッチマン号には沢山がんばってもらうことになるが、その真価を見せる時だな
行こう

残留効果は共有し活用を
【平穏結界】を展開し、少しでも敵からの発見を遅らせよう

仲間とは方角を手分けして、双眼鏡で偵察
敵の船影を捉え、発見や、異常の有無を情報共有しよう
ささやかな波立ちや、潮の流れ、風の変化や混じる匂いなども手掛かりに
水平線に見える色彩、違和感……そういうのを見逃さないように

方位磁石、地図で現在位置を把握しつつ
喜望峰の方角を常に把握し、そこへ他方向から向かってくるものがないか捜索しよう

『プロトキャラベル』、いい船なんだろうな
出くわすのがちょっと楽しみだよ
もちろん、勝たせてもらうがな

敵船発見時は加速、良い角度で接舷できるように、指示があれば舵を担当
敵船の針路と速度を観察し接舷に持ち込もう
舵を任せる場合は、逐一、敵船と状況の情報共有を行う

喜望峰には行かせない!


ジェーン・コーネリアス
船を降りて海面で戦ったり陸地で戦ったりが多かったけど、やっと来たか
切り込みは海戦の華、派手にやろうじゃないか

戦闘は船上だし、まずはエンリケの船を発見しなきゃ始まらない。プロトキャラベルを捕捉しやすいように、気象に左右されづらく水平線まで見通せる【完全視界】を持っていこう

フライング・ダッチマン号のマストに登り、プロトキャラベルを探す
海のど真ん中で1隻の船を探すなんてね
時先案内人の予知がなければ無理もいいところだ
ある程度航路は分かってる、他の見張りや索敵に出る復讐者とは手分けを行い、見逃しがないようにしよう

泳いでいくならともかく、今回はこっちも船
気付かれずに一方的にっていうのは不可能だろう
あっちももうこっちに気付いたかもしれないね

逃げるなら追いかけ、向かって来るならそのまま接舷、プロトキャラベルに飛び移って海戦をおこなおう


 『ヴィゼウ公』エンリケとの決戦に、意欲をみせる船上のディアボロスたち。
「船を降りて海面で戦ったり陸地で戦ったりが多かったけど、やっと来たか。切り込みは海戦の華、派手にやろうじゃないか」
 自分のカトラスの刀身を眺め、ジェーン・コーネリアス(pirate code・g10814)は、またそれを鞘に納めた。
 エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)は、深く頷く。
「エンリケ航海王子は単独先行の判断をした。これを好機と成せるように……フライング・ダッチマン号には沢山がんばってもらうことになるが、その真価を見せる時だな。俺たちも残留効果を共有して活用していこう」
 南極調査行から転進し、喜望峰を目指している最中だった。
 あらためて、戦法を練ることになる。
「船と船だ。気付かれずに一方的にっていうのは不可能だろう」
 ジェーンの疑問に、エトヴァが答える。
「『平穏結界』を展開し、少しでも敵からの発見を遅らせるか。遭遇が予知されている海域まではその必要もないだろうが」
「そうだな。戦闘は船上だし、まずはエンリケの船を発見しなきゃ始まらない」
 ちょっと先走りすぎた、とでもいうように、ジェーンは肩をすくめる。
「マストの上の見張り台は僕が担当しよう」
「なら、舵取りは俺が。行こう」
 エトヴァは、方位磁石と地図で現在位置を把握すると、喜望峰の方角にも留意しつつ、ダッチマン号を進めた。
 ディアボロスたちは、エンリケが座上する『プロトキャラベル』を探す準備を整える。
 方角を手分けし、双眼鏡をのぞく。
 敵の船影を捉え、発見や、異常があったときの情報共有の打ち合わせ。
 ささやかな波立ちや、潮の流れ、風の変化や混じる匂いなども手掛かりに、水平線に見える色彩、違和感……そういう兆候を見逃さないように。
 提案どおり、ジェーンはマストに登って、見張り台についた。
「海のど真ん中で1隻の船を探すなんてね。時先案内人の予知がなければ無理もいいところだ」
 気象に左右されづらく、水平線まで見通せる『完全視界』を活性化させる。
 丁度良く、帆が風をはらんだ。
 ピンとはった格子状の縄梯子が細かく揺れている。ギシギシと音をたてて、進行方向に対して左に傾いていく船体。てっぺん近くにいるジェーンにとってはなおのこと。
 片手でロープをしっかりと握った。
「長い航海が続いているけど、元気そうだ」
 まるで、船自体が追跡相手を見つけてくれたみたいに感じられる。
 舵輪を操りながら、エトヴァは呟いた。
「『プロトキャラベル』、いい船なんだろうな。出くわすのがちょっと楽しみだよ。もちろん、勝たせてもらうがな」
 やがて、予知で示された海域に入ってくる。
 ジェーンは、索敵にでるディアボロスをつのるよう進言した。
 哨戒部隊が敵船を発見し、戦闘を仕掛ける際には、いったんフライング・ダッチマン号に戻ってからとなるが、これで追跡を確実なものとできるだろう。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​
効果1【平穏結界】LV1が発生!
【完全視界】LV1が発生!
効果2【ガードアップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】LV1が発生!

アンゼリカ・レンブラント
さぁ予知で示された海域に入った!
ここからは海上で索敵しようか
【水面走行】を発動させ水上に立ち、

仲間が残してくれた【完全視界】を発動、
索敵に出る復讐者全員で手分けし
プロトキャラベルを探していこうか

ここに来るまで同様【平穏結界】を引き続き発動も忘れずだよ
相手はきっと凄いスピードで喜望峰に向かっていくだろうからね
わずかな気の緩みで見逃す
絶対に見逃さないようにしないとだ

潮の流れの変化など仲間の示してくれた注意点に気を付けながら
【完全視界】での目視と並行し
最終人類史から持ち込んだ双眼鏡も用いて探すよ

の船をピンポイントに捉えるなんて
予知と残留効果がなければ無理なことだけど
その無理を通すが復讐者

敵の船影を捉え、発見したら
異常があったときの情報共有の打ち合わせ通り仲間に周知
そしてフライング・ダッチマン号に戻ってから戦闘を仕掛けにいこう

逃げるなら追跡、こちらに向かってくるなら接舷だ
さぁ切り込みは海戦の華、だったよね

先行した自分の選択が良手と思っている『航海王子』に思い知らせてやろうか
復讐者の恐ろしさをね!


「さぁ予知で示された海域に入った! ここからは海上で索敵しようか」
 アンゼリカ・レンブラント(光彩誓騎・g02672)は、『水面走行』を活性化させる。『完全視界』の共有もしたのち、ディアボロスたちは哨戒部隊として、フライング・ダッチマン号から出撃していく。
「ここに来るまで同様、『平穏結界』の発動も忘れずだよ!」
 舵を預かる者に言い残し、アンゼリカは担当の方角へと走り出した。
「相手はきっと凄いスピードで喜望峰に向かっていくだろうからね。わずかな気の緩みで見逃す。絶対にミスのないようにしないとだよ」
 潮の流れの変化など、仲間の示してくれた注意点に気をつける。
 それらは、航海のあいだに相談していた。
 目視と並行し、最終人類史から持ち込んだ双眼鏡も用いて探し続ける。
「敵の船をピンポイントに捉えるなんて、予知と残留効果がなければ無理なことだけど、その無理を通すが復讐者!」
 実際、まさかと思うような位置取りだった。
 単独の船影を捉えたからには、敵の旗艦『プロトキャラベル』に間違いない。西の方角から、目を凝らすアンゼリカにむかって近づいてくる。つまり、戻ってダッチマン号に北上させれば、直行するようなタイミングだ。
 敵船の姿はまだまだ小さいものの、船上での乗組員の動作が目立たないということは、全速力を出すのに人員を集中していると思われる。
「きたきた!」
 アンゼリカは打ち合わせ通りに仲間へと情報共有し、自身もすぐに帰投した。
 目標が定まったからか、フライング・ダッチマン号はより速度を上げているようだ。船首に陣取るアンゼリカの、金髪ポニーテールも大きくなびく。
「いたよ! このまま、真っ直ぐ!」
 大声で舵取り役に伝える。
 こんどははっきりと、『プロトキャラベル』の様子が判別できた。先ほどとは大きく違い、カトラスを振り上げた『海賊半魚人』たちが、舷側に鈴なりになっている。
「おらー! てめー! ディアボロス!」
「だれにことわって、俺らの海を通ってんだ、コラー!」
 罵声まで届いてきた。
 トループス級たちは身を乗りだし、海に落っこちそうな勢いだ。
 両船が近づいたことで、『平穏結界』でも発見されやすい状態となっていたのだろう。
 当方を見つけたジェネラル級『ヴィゼウ公』エンリケは、転進や逃亡、あるいは前を突っ切るような指示は出さず、速度が落ちてでも戦闘員を増やしたとみられる。
 アンゼリカは、ついつい口元をほころばせた。
「さぁ、切り込みは海戦の華、だったよね」
 ダッチマン号の甲板でも、皆が走りまわって接舷の準備を整えている。
「先行した自分の選択が良手と思っている『航海王子』に思い知らせてやろうか。復讐者の恐ろしさをね!」
 最終的に両船は、同じ方角にむけてぴったりと並んだ。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【水面走行】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!

エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎
良い船が並ぶと華やかだな
敵船の速度に負けずいい調子だ

接舷よーし、これより攻撃に移る
プロトキャラベルに飛び移り、交戦だ
上や脇からの不意打ちにも気を付け軽業といこう

滑り止めの靴を着用、揺れる船上でもバランスを取りつつ立ち回る
大きく揺れれば、投げ縄の要領でロープを投げて柱に巻きつけたり、手近にあるものを掴みつつ
足場が悪くなれば、空き地を目掛け一旦ジャンプし、【エアライド】で体勢を立て直し、移動にも利用

戦況を観察しつつ把握
狭所で仲間の死角をカバーしつつ
両手の銃(Onda/Schwarzer)でPD攻撃
舞うように駆け、清らかな風に乗り、上下左右すれ違いざまに敵を攻撃
視野に捕えた敵を把握、高所の敵を撃ち落とす
背を敵のいない方に向け、狙い撃ちを避けて動き回り撹乱を

狙いを合わせ、倒せそうな敵>負傷の大きい敵の順に攻撃
仲間の死角を狙う敵は優先

敵の攻撃には、魚の尾の動きを観察し
Segenの魔力盾を展開、威力を受け流すように防ぐ
強化コートで軽減だ

ダッチマン号には近づけさせぬよう切り込んでいこう


アンゼリカ・レンブラント
さぁここからはアクションタイムだ!
ダッチマン号が故郷で仕掛ける接舷攻撃、
必ず勝利で終わらせないとね!

誰に断ってこの海を通っているだって?
少なくとも、この広大な海は貴方達のものではないね!
大将首いただきに行くよっ

共に作戦行動にあたる仲間とタイミングを合わせ
敵船に乗り込んで攻撃を仕掛けるよっ
狙うはまず護衛から!

私が見舞うは剣撃を行ってのパラドクスの閃光と衝撃波
敵船上は敵のホームだろう、けして油断せず
仲間と狙いを集中倒せそうな敵を巻き込むよう狙い数を確実に減らす

揺れる足場だけど、こちらも【泥濘の地】を展開
敵の動きを鈍らせ囲まれないように動こう
時に戦いながら遮蔽に出来そうな積み荷などで身を隠し
敵から集中攻撃を避けながら
仲間と徐々に戦線を押し上げ敵を減らしていくね

敵の海賊殺法は利用してくるであろう船上の物に惑わされず、
しっかり敵自身の動きを見て盾で受け止め、
障壁を突き出すようにして敵の体勢を崩し、反撃の剣で仕留める

敵数が減れば徐々に囲むよう布陣し殲滅だよ
ひっさーつ、《光剣閃波》!最大まで輝けぇっ!


クローディア・ベネット
ダッチマン号はイースター島の宝から力を得た特別な船だ
アン・ボニーの話からすると、これ程の船はジェネラル級でも中々持てないらしい
だから張り合えば勝てると読んだのさ
捕まえちまえばこっちのものだ。行くぞ、私に続け!

待ち受ける側の敵が一ヶ所を固めるだけじゃ済まないように、接近戦を挑む仲間と別の位置から敵船に突入だ
マスト上の見張り台にいる奴や、物陰に隠れた奴を素早く見つけて切り伏せ、暴れやすい状況を作る
その間は背中や横から狙われるかもしれないが、射撃担当の奴にフォローしてもらおう
【飛翔】は包囲時の離脱や揺れが激しい時の移動の手段、或いは隙を見て高所を奪う方法として頭の片隅には置いておく

――『野郎ども、容赦なく斬り込め!』
船慣れさた海賊の霊達を呼び寄せ、《船長のサーベル》で共に戦う
一体の敵に常に複数の海賊を割り当て、多方向からの斬撃で守りを崩そう
敵の技は《探索者の鈎縄》で服を引っ張って姿勢を崩したり、索具やマストに縄を掛けて咄嗟に跳び直撃を防止

あんた達の船は確かに速いが……エルドラードじゃ二番目だ!


ジェーン・コーネリアス
なんだ、通行料をご所望かい!?
悪いけど出航したばかりなんでね、まだ宝は積んでないんだ
代わりといっちゃなんだけど、鉛玉ならたくさん喰らわせてあげるよ!

やなこった、一番乗りは譲らないよ!
仲間と先陣を競い合うようにして敵船に飛び移り乗り込んで戦う
右手にカトラス「Macha」、左手にピストル「Nemain」を持って戦闘
『昇星の輝き』で正面の敵を切り伏せ、船上にある物を利用して背後や側面から近づこうとしたり、マストとかの高所から狙ったりしてくる敵をピストルで撃ち抜いていこう

こっちもこれが本業なんでね、船の上でも遅れはとらない
どっちがこの海の主か、思い知らせてあげるよ!
接近されての一撃は右手のカトラスで受けて防御、大きな傷を負わないように

こっちの方が少数だし、戦場も狭い船上に限られてる
どうしても囲まれる時はくるだろう
そんな時は他の復讐者と背中合わせになって対処しきれなくならないように
背中は任せるよ!


「良い船が並ぶと華やかだな」
 エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)は二挺の銃、『Onda』と『Schwarzer Schwan』を両手にそれぞれ持った。
 閃光の剣を抜き、舷側から身を乗りだしているのは、アンゼリカ・レンブラント(光彩誓騎・g02672)。
「さぁここからはアクションタイムだ! フライング・ダッチマン号が故郷で仕掛ける接舷攻撃、必ず勝利で終わらせないとね!」
「『ゴーストシップ』メアリー・セレストの話によれば……」
 クローディア・ベネット(黒き旗に矜持を掲げて・g10852)は、海賊の死霊を従えている。
「ダッチマン号はイースター島の宝から力を得た特別な船だ。海賊令嬢アン・ボニーでさえも尊敬の念を抱いていた。これ程の船はジェネラル級でも中々持てないらしいな。だから張り合えば勝てると読んだのさ。捕まえちまえばこっちのものだ」
 もう少しで、『ヴィゼウ公』エンリケの旗艦、『プロトキャラベル』と接触する。
 野次を飛ばしてきた『海賊半魚人』たちの顔もよく見える。
「誰に断ってこの海を通っているだって? 少なくとも、この広大な海は貴方達のものではないね! 大将首いただきに行くよっ」
 アンゼリカは怒鳴り返した。ジェーン・コーネリアス(pirate code・g10814)も挑発する。
「なんだ、通行料をご所望かい!? 悪いけど出航したばかりなんでね、まだ宝は積んでないんだ。代わりといっちゃなんだけど、鉛玉ならたくさん喰らわせてあげるよ!」
 ところが、敵もさるもの、引っ掻くもの。
 半魚人たちは縄をかける、板を渡すなどと、逆に移乗戦闘を仕掛けてきた。
「こちらには近づけさせない!」
 エトヴァが両手の銃を発砲し、ダッチマン号がわに渡ってくる先頭の半魚人を海へと落とす。
「行くぞ、私に続け!」
 敵の仕掛けた足場を借り、クローディアの海賊勢が『プロトキャラベル』へと渡った。
「やなこった、一番乗りは譲らないよ!」
 仲間と先陣を競い合うようにして、ジェーンは綱渡りで敵船に乗り込む。
 バランス取りで広げた両腕、右手にカトラス『Macha』、左手にピストル『Nemain』を握っている。
 船同士がぶつかってから舷側を跨ぐつもりでいたから、段取りはズレたもののディアボロスたちは臨機応変に対処する。ここはもう突撃だろう。
 陣形などを組む暇はなく、アンゼリカの周囲はすぐに敵だらけとなる。
 それはアビスローバー側も同じで、バラバラの各個が接敵する、乱戦となった。
「どんな相手でも、この光剣で叩き斬るよっ。負けるもんかーっ!」
 『光剣閃波(セイバーフラッシュ)』を見舞い、閃光と衝撃波をともなってトループス級と斬り結ぶ。
 これまでの遭遇記録では、割と雑魚扱いだった半魚人だが、なかには手練れもいた。本船の乗組員は後者だ。剣の扱いひとつをとってもよく訓練されているし、なにより劣勢でも揺るがない。しつこいまでにカトラスを振り下ろしてくる。
「案内人さんも言ってたけど、史実と違って優秀な船長であるエンリケ航海王子。きっと、モデルどおりに人選も上手いんじゃ……」
 そのエンリケは、どうやら船体後部の、一段高くなった甲板で指揮を執っているらしい。
 操船と速度に頼らず、あらかじめ戦闘員を増やすように戦術を転換されたせいで、開戦時に出鼻を挫かれそうになった。なにより、敵船の上ではこっちがアウェイだ。アンゼリカはもう、決して油断のないよう肝に銘じている。
 『泥濘の地』を展開し、少しでも海賊半魚人の動きが鈍くなるようにした。
 そのうえで、光の斬撃で薙ぎ払う。
「背中は任せるよ!」
「ジェーン……!」
 むしろ、アンゼリカを守るように、セイレーンの傾奇武者は背中合わせになってくれた。
「こっちの方が少数だし、戦場も狭い船上に限られてるからさ。どうしても囲まれるものだよ」
「うん、ありがとう! ……あ、クローディア!」
 半魚人の群れを突破した仲間の姿が見えて、名を呼んだが聞こえていないようだ。
 海賊の死霊を引き連れたまま、後部甲板への階段を登ろうとしている。
 ジェネラル級へと肉薄するつもりなのだろう。しかし、突出しすぎているように見えた。同意見だったのか、エトヴァも注意喚起を、アンゼリカの頭を越えて投げかけるが、やはりクローディアには届かない。
「上だ! 上から降ってくる!」
「そういうことね!」
 ジェーンには、注意の意図が判った。
 海賊半魚人はマストからさがったロープにつかまり、振り子のような動きで攻撃してきていた。
 エトヴァとジェーンはマスケット銃を構えて、宙吊りのトループス級を撃ち落とす。さいわい、クローディアの首が跳ねられる前に始末できたが、別の一隊がこの飛び道具を操るディアボロスたちへとスイングしてきた。
「こっちもこれが本業なんでね、船の上でも遅れはとらない」
 戦法そのものは、セイレーンにはお馴染みらしい。ジェーンは、ロープの動きを見切った。
「どっちがこの海の主か、思い知らせてあげるよ!」
 右手のカトラスで受けて防御し、大きな傷を負わないようにすませる。
「く、魔力盾が……!」
 反面、エトヴァは防ぎきれずに弾き飛ばされた。半魚人はスイングの勢いにあわせて尻尾もつかい、『ディープテイル』で殴打してきたのだ。
 甲板に身体を打ちつけたその時、急にドンという強い振動が『プロトキャラベル』を襲う。
 なんと、フライング・ダッチマン号と衝突している。
 両船はクロノ・オブジェクトだから、船員がいなくとも航行できる。知らぬまに速度があがって競り合っていたようだ。甲板が大きく傾きだした。
 樽や木箱の位置がずれていく。エトヴァは、とっさに先ほどの振り子戦法で使われた、空きのロープにしがみ付く。
 半魚人は、自分たちの船なので上手く身体を支えられるつもりだったろう。ところが、アンゼリカの広げた『泥濘の地』に足をとられて、斜面となったデッキを転がりだす。
 エトヴァはチャンスとみた。
「『天翔風舞』!」
 掴まっていたロープを離し、半魚人を追って下り坂を駆ける。纏った風と、エアライドを駆使し、底になっている対面の舷側につく前に、敵を次々と葬った。
 上下左右すれ違い、追い抜きぎわで敵を撃つ。
 船同士衝突はその一回だけで、やがて傾きは復元された。海に落ちる前に、エトヴァの滑り止めのついた靴が、きゅっと音をたてて彼を制止させる。
 海賊半魚人は、数を減らすこととなった。アンゼリカをはじめ、ディアボロスは敵を包囲し返す。
 そんななか、ジェーンは。
「クローディアのやつ、最初っからそのつもりだったね?」
 呼ぼうが助けられようが反応のなかった同郷の出身者が、ただやみくもに突っ込んではいなかったと知った。
 帆を支える横木、ヤードの上にアビスローバーが並んで、あの振り子戦法に出ようとしている。クローディアは『探索者の鈎縄』を索具に掛け、同じ高さへと登っていく。
 思えば、そこにたどりつくために、仲間の飛び道具に頼り、射撃の腕前を信用していた節さえあった。
「甲板の敵は任せてもらうよ。『昇星の輝き(ショウセイノカガヤキ)』!」
 ジェーンは半笑いのまま、残った海賊たちをカトラスで切り伏せ、ピストルで撃ち貫く。
「『野郎ども、容赦なく斬り込め!(リレントレス・アサルト)』」
 一本のヤードに、クローディアと彼女が呼び出した死霊の海賊たち、宙に躍り出る直前の海賊半魚人が列になっている。
「カトラスで礼儀を教えてやれ!」
 死霊は情け容赦なく、ヤードを渡って次々と斬り伏せた。
 胸や腹を押さえた半魚人が、まっさかさまになって垂直に落ちてくる。アンゼリカは、トループス級にとどめを刺した。
「ひっさーつ、『光剣閃波』! 最大まで輝けぇっ!」
 閃光と衝撃波を受けて、護衛たちは後部甲板から吹き飛んだ。
 ジェネラル級はひとり、だまってその場に立っている。
「あんた達の船は確かに速いが……エルドラードじゃ二番目だ!」
 後部の三角帆にうつってきたクローディアが、上方から怒鳴った。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【エアライド】LV1が発生!
【泥濘の地】LV1が発生!
【飛翔】LV1が発生!
【未来予測】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
【能力値アップ】LV1が発生!
【ダメージアップ】がLV3になった!
【先行率アップ】LV1が発生!

一里塚・燐寧
海賊島の情勢を吐かせるためには、マジギレさせなきゃかなぁ?
大好きな海神が怒りの種になったらいいんだけど

念のため【通信障害】を使い会話に挑むよぉ

いやー、王様直々のご指名でハッスルしてたのに捕まって袋叩きなんてカワイソーだよぉ
ま、海神の采配ミスだから仕方ないかなぁ?
あいつは自分や大事な拠点を護ることよりも、僅かな新領土に熱を上げちゃったもんねぇ

パラカス半島の海神旗を真似た布を取り出して、大勲章の力を込めた『呪式:鬼炎蛮擾』で燃やし[挑発]するよぉ
あたし達は海神が海賊島じゃなくてペルーにいるって知ってるし、パラカス半島まで迫ってる
守りを固めなきゃダメな状況に気付かず、あぶく銭みたいな土地に目を奪われるなんておバカさんだよねぇ

で、間抜けな神様が無駄に守将を一人減らしたせいで海賊島はピンチになるワケ
ただでさえサルガッソーが死んで、コーサノストラとの関係が面倒になってきたのにさ
んふふ。ワイズガイに取られる前にあたし達が貰っちゃおっかな?

実際どうかは知らないけど、売り言葉に買い言葉を引き出せればOK!


 プロトキャラベルは、フライング・ダッチマン号よりも遅い。
 そう挑発された『ヴィゼウ公』エンリケだったが、一里塚・燐寧(粉骨砕身リビングデッド・g04979)が見るかぎり、動揺している様子はなかった。
 船上の半魚人は全滅したものの、それは喜望峰増援にむかう艦隊にとっては戦力の一部分にすぎない。
(「海賊島の情勢を吐かせるためには、マジギレさせなきゃかなぁ? 大好きな海神が怒りの種になったらいいんだけど」)
 燐寧は、念のため『通信障害』を張ったあと、ジェネラル級との会話に挑んだ。
 その手に、パラカス半島の海神旗を真似た布を持って。
「いやー、王様直々のご指名でハッスルしてたのに捕まって袋叩きなんてカワイソーだよぉ。ま、海神の采配ミスだから仕方ないかなぁ?」
 旗は偽物だが、アビスローバーの将軍は信じたような反応を見せ、燐寧のほうを向き直る。
「それは……」
 手ごたえがあった。
 同時に、燐寧の魂に刻まれた『大勲章』が、活性化している感触がある。
 怨念と呪詛によって形作られた紫色の鬼火が指先から出て、旗を模した布に引火した。
「海神のやつは、自分や大事な拠点を護ることよりも、僅かな新領土に熱を上げちゃったもんねぇ」
 挑発の語句を並べるあいだにも、布はメラメラと燃え上がる。
 エンリケの顔から、血の気が引いていく。
「その旗は、海神様を御守りする……。お前達、それを、何処で手に入れたのだ!」
 ついに激昂し、片腕を伸ばしてきたが、すっと身をひいた燐寧の手元で、紫の炎は火の粉にかわって、旗を焼き尽くした。
「うん。あたし達は海神が海賊島じゃなくてペルーにいるって知ってるし、パラカス半島まで迫ってる。守りを固めなきゃダメな状況に気付かず、あぶく銭みたいな土地に目を奪われるなんておバカさんだよねぇ」
 眼前のジェネラル級も、彼が信奉する海神も、燐寧は見下し続けた。
 首を傾げて、片目でチラとみれば、相手は明らかに動揺している。
「で、間抜けな神様が無駄に守将を一人減らしたせいで海賊島はピンチになるワケ。ただでさえサルガッソーが死んで、コーサノストラとの関係が面倒になってきたのにさ。んふふ。ワイズガイに取られる前にあたし達が貰っちゃおっかな?」
 実際どうかは知らない。
 けれども、売り言葉に買い言葉を引き出せればOKだと思っていた。目的は海賊島の情報だったのだが。
「くっ、もはや、喜望峰などに関わっている場合では無い……」
 『ヴィゼウ公』エンリケは、燐寧から送られてくる侮蔑的な視線から逃れると、後部甲板の舵輪へとしがみ付いた。
「フライング・ダッチマン号を振り払って、プロトキャラベルを南米に向かわせるのだ!」
 なんと、ジェネラル級は撤退を示唆した。
 船体が大きく傾き、回頭をはじめる。敵船に乗り移っていたディアボロスたちは、綱や船縁につかまらなければならない。
 燐寧もそうした。
(「ちょーっと、薬が効きすぎちゃったかなぁ? けど、ペルーの攻略が敵の弱点を突いているというのは間違いなさそう!」)
 クロノ・オブジェクトの船において、操舵や漕ぎ手は補助的なものだ。
 プロトキャラベルの方向転換に合わせて、ディアボロスが乗ってきたフライング・ダッチマン号も追従するが、舷側の接している長さはすぐに減ってくる。相手の動揺を誘おうと揶揄もしたが、両船の実力は明白だ。
(「本気で、南米に向かってるぅ! じゃあ、喜望峰へのジェネラル級増援はこの時点で阻止完了……なんて振り払われる訳にはいかないよぉ!」)
 速力勝負なら敵わないのだ。
「みんなぁ! フライング・ダッチマン号との連携をはかって、プロトキャラベルについていく対策をしてぇ!」
 ディアボロスたちは、大きく動いた事態への戸惑いからすぐに立ち直り、燐寧とともに行動を開始する。
 それらは、ジェネラル級と戦いながら成さねばならない。勝てなかったとしても、フライング・ダッチマン号を失うリスクはずっと低くなった。いまやエンリケは、海神のことしか頭にない。
超成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【通信障害】LV1が発生!
効果2【グロリアス】LV1が発生!

エトヴァ・ヒンメルグリッツァ
連携アドリブ歓迎
王子様には正式な礼を
海の上で貴人にお会いするとは
その反応は見ておく
彼の振る舞いがどんなものか

史実と同じ人物でないとはいえ
エンリケ航海王子と海上で一戦交えるというのは、多少の浪漫を感じるが……
と内心はさておき
派手に開戦と行こう

船上の足場を活かして立ち回り
引き続き滑らない靴で
戦況を観察しつつ把握
相手の慣れた場所とはいえ、船上の使えるものは使って立ち回り
死角を取るように狙い、仲間と互いに隙を作りあうように戦闘
PD攻撃を仕掛ける
上方へ舞い上がり、敵へと正確無比の狙撃
配下は既に倒れた、船の上方も使いマストや足場を蹴り重力を感じさせない動きを
銃で狙撃、弾丸で貫こう
自身に注目を引ければ、その後の連携へ繋ぐ

敵の攻撃には、配下の攻撃を腕のシールドでいなしながら、エアライドの二段ジャンプも駆使して間合いをずらし
注意するのは彼らの武器と、扇動するエンリケ本人
確実にエンリケの攻撃は凌ぐ
盾を合わせてなるべく直撃を避け、負傷は強化コートで軽減

喜望峰には行かせないよ、王子様!


伏見・逸
(連係アドリブ歓迎)(味方は苗字呼び)
(敵と会話する者がいれば、そちらの終了後に動く)
必要に応じ、味方をディフェンス

人手が必要か?暴れさせてくれるんなら何でも構わねえ
欲だらけって奴は嫌いじゃねえが…キンキラしたもんには大して興味なくてな

俺が欲しいのはボコし合いと、てめえの首だ
…代わりにくれてやるもんは…特にねえなあ。拳と蹴りとこいつぐらいか(長ドスを抜き)

味方との声掛けで連携と、敵の動きや消耗状態等の情報共有を行い
味方の隙や死角を減らす立ち回りを心掛ける
【禍竜の雷霆】使用、【エアライド】を交えた立体的な動きから蹴りや長ドスを叩きつける
周囲を動き回る事と声掛けで敵を挑発、視野や思考を狭めにかかる

【ダメージアップ】を重ねて効率よく敵の体力を削るが
第一目標は「味方が攻撃しやすいように、敵を引きつけ隙を作る」
(味方が深手を負うと、割とわかりやすくキレる)

敵の攻撃は長ドスや尻尾で受け流すか
一時的に【飛翔】を借りたり【エアライド】の利用で回避にかかるが
第一目標の為に必要であれば、自分の負傷は厭わない


一里塚・燐寧
折角大勲章を使ったのに話術でトチって、意味のある情報を抜けなかった
それどころか想定外の事態まで引き起こしちゃったなんて、ねぇ
――落とし前はあたし自身の手でつけなきゃ、新宿島に帰れないっ!

【通信障害】を継続
エンリケの変心を後続艦隊に伝えさせない

周囲の海を【泥濘の地】に変え敵船を減速させるよぉ
可能ならダッチマン号側から敵船に鉤縄をかけてもらったりして、更に動きを制限しよう
不可解に減速した船の制御や、他の復讐者の攻撃への対応に敵が追われてる隙を突いて全力の一撃をブチこむっ!

激しく揺れる船の上を【エアライド】の最適軌道ジャンプで跳び渡り、後部甲板までエンリケを追う
跳躍の頂点から落ちる勢いを乗せて≪テンペスト・レイザー≫を振り下ろし、『呪式:爛離骨廃』を発動!
鎧と珊瑚に覆われた身体を脆化の呪詛で侵し、そこに回転鋸刃を押し付けて身体の奥深くまで断ち切ってやるんだから!
唸るチェーンソーの轟音で演説を塗り潰し只管に攻めるよぉ

正当性なんか知るもんかっ!
あたしはあたしのプライドのためだけにきみをブッ殺す!!


 航海王子は、単独で自分の船を操ってみせた。
「財宝に相応しき海賊は、我々! ゆえに、海神様はお認めくださる。それが叶わぬならば……いや、この『ヴィゼウ公』エンリケが間に合ってごらんにいれます!」
 焦燥の表情に、恍惚すらにじませる。
 まさに舵輪にかじりつくような姿勢だ。
 激しく揺れる『プロトキャラベル』の上を、一里塚・燐寧(粉骨砕身リビングデッド・g04979)は『エアライド』の最適軌道ジャンプで跳び渡り、後部甲板にたどりつこうとしていた。
 視界のなかで、マストやヤードに結わえられた縄が縦になったり横になったりしている。
 その隙間を抜けながら、感じるめまい。
「折角大勲章を使ったのに話術でトチって、意味のある情報を抜けなかった。それどころか想定外の事態まで引き起こしちゃったなんて、ねぇ。――落とし前はあたし自身の手でつけなきゃ、新宿島に帰れないっ!」
 ようやく、エンリケのいた場所に着地したときには、その姿はなかった。
 海賊船に与える指示は、もう十分だったのだろうか。
「はっ、あいつの変心を後続艦隊に伝えさせないようにしないと!」
 『通信障害』を継続する。
 舳先を振り返って、大声を出した。
「誰かぁ! 前方に『泥濘の地』をお願い! 敵船を減速させるよぉ」
 揺れが激しくてよくわからなかったが、手を振った者はいた。
「あとは……何をすれば……」
 置いて行かれそうな、フライング・ダッチマン号が見えて、その船縁にまだディアボロスが残っていた。というよりも、機動力で加わった増援だ。
「おい、一里塚! どこに人手が必要なんだ?」
 伏見・逸(禍竜の生き先・g00248)が呼びかけてくる。
 少し、冷静さを取り戻した燐寧は、船上には使えそうなものがいくつもあることに気がついた。
「そっちからさぁー! 鉤縄をかけてもらったりできるぅー? こっちの船の動きを制限してぇ!」
「任せろ! このあと、暴れさせてくれるんなら何でも構わねえ!」
 ダッチマン号の帆や舷側にぶら下がっている縄が次々と投じられた。
 そして、エトヴァ・ヒンメルグリッツァ(韜晦のヘレーティカ・g05705)は、プロトキャラベルにある縄を元いた船のほうへと渡している。
 滑らない靴の性能と、手際のよさ。
 なにより、移乗してきた敵船にも関わらず、どこに何があるか把握したような働きが一歩先を行っている。海賊半魚人と戦う際に、状況把握に努めていたのだろう。
 両船を、多数の縄が結ぶと、それらはピンと張る。
 ダッチマン号がけん引された状態だ。
「調子が戻ってきたな、燐寧さん」
 エトヴァは、甲板にふんばった姿勢ながら、仲間に微笑みかけた。
「俺は、王子様に正式な礼でもしようかと思ってたよ。海の上で貴人にお会いするとは、なんてね。旗を燃やす真似をしてくれたおかげで、エンリケの反応、振る舞いがどんなものか、よく見ることができた。予知で聞いていたのと口調も態度も違う。海神の危機に冷静さを失って出た、あれが彼の本性だ。ペルーの攻略はきっと本命、大事な情報を得られたと思うよ。おっと……」
 バランスをとりなおす。
 重しがついたプロトキャラベルが急減速したからだ。
「んんー、エトヴァくんフォローあんがとぉ。ちょっと照れる……あ、あれ!」
 燐寧が指差したのは、中央マストの見張り台。
 さきの揺れで、エンリケの上半身が大きくのけぞっていた。
「どーいう、つもりでぇ!」
「みんな、ジェネラル級がいたぞ!」
 まず、ふたりが登っていく。
 帆の裏側に、網目が大きくなったような縄梯子がかかっている。エンリケの魂胆はすぐに判った。彼のパラドクスには発声による精神攻撃が含まれている。船を一望できる場所から、それを降らせはじめた。
「傾聴せよ、我らが財宝に相応しき由を! その正当性を!」
「正当性なんか知るもんかっ!」
 上にいくにつれて狭くなる梯子のしまいの部分はすっとばして、燐寧はエアライドに乗った。
 跳躍の頂点から落ちる勢いを乗せてチェーンソー大剣『テンペスト・レイザー』を振り下ろし、『呪式:爛離骨廃(ヘクスアーツ・ティアーアサンダー)』を発動する。
「あたしはあたしのプライドのためだけにきみをブッ殺す!!」
 唸るチェーンソーの轟音で演説を塗り潰してしまいたい。エンリケの鎧と珊瑚に覆われた身体を脆化の呪詛で侵し、そこに回転鋸刃を押し付け、断ち切る。
 しかし、最も高い壇上から演説する主は、両手を広げた姿勢のままで、あまんじて刃をうけた。
 ディアボロスと戦うよりも、船を進めることに注力している。やがて、彼は単独ではなくなった。縄梯子に数種類の海賊、アビスローバーの配下がぶら下がっている。
「幻影か……!」
 エトヴァは、落ちてきた燐寧とともに、海賊と戦う。
(「史実と同じ人物でないとはいえ、エンリケ航海王子と海上で一戦交えるというのは、多少の浪漫を感じるが……」)
 トループス級を相手にするのとは、倒すことでジェネラル級本体も消耗させられるという点が大きく違う。それに幻影海賊は、エンリケの煌びやかなお宝で武装していた。
「欲だらけって奴は嫌いじゃねえが……キンキラしたもんには大して興味なくてな」
 逸が、長ドスを振り回しながら、網を登ってきた。
 船にかけた縄から移乗してきたらしい。
「俺が欲しいのはボコし合いと、てめえの首だ」
 海賊とはそこそこに、見張り台をめざしている。宝石をちりばめ、黄金でできた剣に傷つきながら。エトヴァは、あえて作戦を口にした。
「逸、武器は本物だ。俺が引き受けよう!」
「たのむぜぇ、ヒンメルグリッツァ!」
 このやり取りこそが、真の作戦である。
 味方どうしの声掛けで、エンリケの視野や思考を狭めにかかる。やつは、自分の声を、乗り込んできたディアボロスに聞かせようと必死なのだ。真下でごちゃごちゃ言われたら、集中も切れるだろう。
 エトヴァが先に仕掛ける。
 梯子から両手を離して、それぞれに銃器を握ると、ジャンプして足も浮かせた。
「『百歩穿楊』……!」
 高所でのアクロバティックな動き。まるで、重力を感じさせない。正確無比な狙撃を繰り返していく。
 幻影が負傷し消滅すると、握っていた宝剣は支えを失って、海や甲板へと落ちていった。配下の撃破よりも、財宝の喪失こそが、エンリケへのダメージになっているかもしれない。
「南米には行かせないよ、王子様!」
「無くした代わりにくれてやるもんは……特にねえなあ。拳と蹴りとこいつぐらいか」
 頂上に達した逸が、長ドスで斬りかかる。
 『禍竜の雷霆(カリュウノライテイ)』を発揮して、ドラゴニアンの翼を広げていた。エンリケの頭上から振り下ろすと、さすがに飛びすさって避けられる。
 ジェネラル級アビスローバー『ヴィゼウ公』エンリケが、着地したのは横木のヤード。船長だけでなく、水兵としても一級か。
「へぇ、さすが海賊の指揮官サマだなあ」
 逸は感心したふうで、まだまだ斬りかかれることを喜んだ。そうしている間は、雄弁だった敵の口も閉じている。
 突如、帆が大きく孕み、横木は水平でなくなった。
 エンリケは器用に体勢を保ち、逸は飛翔を駆使して難を逃れる。
 眼下では、つながった二船の航路が不規則な交わりかたをしていた。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​
効果1【飛翔】がLV2になった!
【エアライド】がLV2になった!
【泥濘の地】がLV2になった!
効果2【能力値アップ】がLV2になった!
【ダメージアップ】がLV5になった!

クローディア・ベネット
エンリケ航海王子ってのは、アフリカから人を拐って奴隷にする仕事を考え付いた野郎らしいね
あんたが本物じゃないのは百も承知だが、その看板を掲げてアフリカを目指すなら覚悟はしておくといい
いつまでも奪う側じゃいられないかもしれない、ってな!

会話に持ち込む前に怒りを誘い、冷静さを奪いにかかろう
そういや奴は自分の船に相当自信がありそうだな。なら、これはどうだ?

――『野郎ども、地獄の炎を見せてやれ!』
プロトキャラベルに接したダッチマン号の船べりに、海賊の霊達と彼らが操る大砲を呼び出す
船上のエンリケに向けて赤熱した鉄塊を放つと共に、プトロキャラベルの索具や甲板、船上の積み荷を飛び火する炎で焼いてやろう
(エンリケを狙うだけじゃ船を巻き込めないなら、船を「2体目の攻撃対象」にする)

反撃で押し寄せてくる敵に対しては《船長のサーベル》で剣撃を押し退けたり、《聖遺の護符》で銃弾を弾き飛ばす
退路を塞がれそうなら【飛翔】で飛び越え仕切り直すよ

いい焼け具合だな。あんたの船、上陸後は解体したら上質な薪になるんじゃないか?


アンゼリカ・レンブラント
やぁエンリケ航海王子。
船も良ければ乗組員も練度の高い強敵だったね
でも船には追いつき、乗組員にも私達が勝った!
この勢いで貴方の命もきっちりいただいていくよ

仕掛けるタイミングを仲間と合わせ、
パラドクスの光剣を思いっきり叩き込むっ!
叩き込んだら反撃を堪え一撃離脱、

低空での【飛翔】を駆使して足場の悪さを補い
仲間と挟み込む位置取りを狙いつつ攻撃していくね
重ねた【ダメージアップ】等の残留効果の力で
しっかりと相手へのダメージを重ねていくよ
火力ではジェネラル級には劣るけど、こちらには連携があるよっ

相手の攻撃は光のオーラで身を守りつつ、
盾を側面から押し出すようにして直撃を避けよう
大海原とは違い、復讐者の囲みはそうそう進めないさ
凌ぎきったら反撃で倍返ししてやるからねっ!

仲間の必殺の一撃と合わせ、重ね
相手の隙や消耗を見て、
全力の《飛翔光剣斬》を叩き込んでいくね
私のありったけ、受け取れーっ!

まだまだ、倒すには至らないかな
でも積み重ねていくことが復讐者の強さ
こちらだってもっともっと強い攻撃を叩き込んでいくからね!


シル・ウィンディア
救援機動力で援軍として登場っ!
さ、みんな援軍に来たよーっ!

船上戦はあまりやったことがないけどきっと何とかなるなるっ!
構えるのは、世界樹の翼。
杖のモードはtype.Bで砲撃戦モードにするよ。

杖を突き出してから
エンリケさん、ここから先は通行止めだから。
どうしてもっていうなら…。
わたし達を倒してから行くんだねっ!

なれない船上だから、ここは敢えて動かず行動だね。
甲板に足を踏みしめて、揺れの感覚も補正して…。
さぁ、いくよ。
七芒星精霊収束砲っ!!

しっかり狙いを付けて一撃撃ち抜いて見せるっ!
さぁ、わたしの全力を遠慮せずにもってけーーっ!!

敵パラドクスは…。
ええと、とりあえず気合で耐えればいいかな?
なんというか、直接攻撃じゃない方がやりにくいーーっ!!

とりあえず。
略奪すること自体が間違っているからっ!!
海賊のアイデンティティとしても、それは間違っているからねっ!!

とりあえず叫んで敵に対抗するよ。

攻撃時は、味方の攻撃タイミングに合わせて追撃、連撃になるような形で攻撃を繰り出すよっ!
さぁ、まだまだ行くよっ!


奴崎・娑婆蔵
船上で斬り合う仕儀ってェのもなかなか乙な所やもしれやせんが、何分あっしは陸のヤクザ者
海の上での先陣斬り込みは手慣れた面子に任せるとしやしょうか
なんせこっちにゃエルドラード攻めに士気高い折り紙付きの女海賊が揃い踏んでいるんでさァ

援護射撃は任せなせえ
火砲の扱いにもちょいと心得はありやすぜ?

号令は任せまさァ
エエと、こういう時はなんと声が上がるんでござんしたっけか
『ヨーソロー』?
『全員撃て』?


●【粛清の音】発動
・ダッチマン号の船べりに布陣し敵方を臨む
・バスターライフルにクロスグレイブ、持ち込みの飛び道具をごっそり担ぎ出し、味方の射線と攻撃緩急を踏まえ、敵方に対し間断なく畳み掛けられるよう攻撃
・幻影の配下を薙ぎ払うことを優先に攻撃を繰り広げた後、先陣のエンリケを直で狙い澄ます機を見次第、出し抜けに天星弓を射るという「さんざん銃器を用いた後の発砲音を伴わない攻撃」で不意打ちを狙う
・更にエンリケを至近距離に見たら「ずっと飛び道具を用いていた後に妖刀を抜く」という近接対応力で、重ねて心理的に不意打つ狙い


ロキシア・グロスビーク
アドリブ連携ご自由に

ええ?何で相手さんの船こんな速くなってんの??
もうちょい楽な仕事って聞いてたんだけど
ため息ひとつ、指を耳に当て
ま、しょうがないね
【パラドクス通信】を開いて一番
ディアボロスは各員がその義務を尽くすことを期待する

状況は難しいけれど、幸い手札は揃ってる
ダッチマン側で手を尽くしてるなら、僕はもう一手間
【飛翔】で敵船の先へ回り、海面へ【泥濘の地】を設置
泥濘、敷いたよ!
一息に攻め掛かる合図を味方に伝え
攻防の推移を具に拾い、機動しつつ明確な隙あらば
――死界!
左目に灯る妖火が捉えるのはエンリケただ一人
Septentrionより抜いて把持に鉄音鳴らすは七連対物狙撃銃
偉大になってくださいな
銃には大き過ぎる発砲音が必殺を飾るように

反撃に際しては
はは、大盤振る舞いしてくれるじゃない
そんな無茶な、とでも言いたげな黒熊を構え盾に
攻撃を捌きつつ孤立を避けるよう味方の下へ
【エアライド】は落水などアクシデントへの対応に使用
以降味方をSPDで庇う立ち回りを加えて決着まで粘るよ

どうぞ。逃げるなら喜びの野へ


「ええ? 何で相手さんの船こんな速くなってんの??」
 ロキシア・グロスビーク(啄む嘴・g07258)は、『フライング・ダッチマン号』の舷側にいた。幾本も渡した縄の一本が、ブチんと切れてとんでくる。
「さ、みんな援軍に来たよーって、わぁっ!」
 飛翔しかけたシル・ウィンディア(虹を翔ける精霊術師・g01415)のそばを、縄の先端が鞭のようにかすめた。
「ふう……。船上戦はあまりやったことがないけどきっと何とかなるなるっ!」
 呼吸を整えると、シルはまず、『パラドクス通信』を活性化した。これで怒鳴り合わなくて済む。
「もうちょい楽な仕事って聞いてたんだけど」
 ロキシアはため息ひとつ、指を耳に当て。
「ま、しょうがないね」
 さっそく、通信を使わせてもらう。
「ディアボロスは各員がその義務を尽くすことを期待する。状況は難しいけれど、幸い手札は揃ってる」
「そう、残留はたくさん。『プロトキャラベル』のね、速度をもっと落としたいよっ!」
 アンゼリカ・レンブラント(光彩誓騎・g02672)が応答してきた。
 本人は敵船の舳先から手を振っていて、その姿がロキシアたちにもわずかに見える。慎重になっている暇もないので、『飛翔』をつかって一気に回りこんだ。
 シルの背には、四対の魔力翼が展開している。
 到着してみると、アンゼリカにも光の翼が生えていた。ロキシアだけが素の状態で、舳先より少し先へと飛ぶ。『泥濘の地』をそれぞれが活性化した。
「泥濘、敷きなおしたよ!」
 そう通信したものの、また縄が切れたようだ。ジェネラル級討伐も急いだほうがよい。
 ロキシアが見上げると、決戦の舞台はちょうど前部マストに移っていた。幻影の配下たちも、魚らしいしゃくれた口に宝剣をくわえてロープわたりを行なっている。
「はは、大盤振る舞いしてくれるじゃない。三人合わせて攻め掛かろう」
「はいっ!」
「うんッ!」
 帆のはためきに隠れて、詰め寄る。
 ロキシアの左目に灯る妖火が捉えるのはエンリケただ一人。幻影は無視だ。
「――死界!」
 黒熊のぬいぐるみ、『Septentrion』より抜いて把持に鉄音鳴らすは七連対物狙撃銃。
「偉大になってくださいな」
 銃には大き過ぎる発砲音が、必殺を飾るように。
 『Big Dipper(ビッグディッパー)』は、鍛え上げた超人性を以て敵の行動を予測し反動・ブレなども完全に制御した上で態勢を問わず狙った箇所へ七点バースト射撃を的中させる。
「どうぞ。逃げるなら喜びの野へ」
 縄にも帆にも傷をつけず、演説者の胸を抉った。
 ジェネラル級は、両手を広げているが、横木から落ちてはいかなかった。
 そんな状態でも船を走らせ、言葉の攻撃を続けるつもりだ。
「エンリケさん、ここから先は通行止めだから。どうしてもっていうなら……。わたし達を倒してから行くんだねっ!」
 シルが構えるのは、世界樹の翼。
 杖のモードは『type.B』で砲撃戦モードである。
 なれない船上ゆえ、甲板で動かず、足をしっかり踏みしめて狙いたかった。いまは、仰角がとれないのでやむを得ない。常時のように、魔力翼で身体を安定させる。
「さぁ、いくよ。一撃撃ち抜いて見せるっ! 『七芒星精霊収束砲(ヘプタクロノス・エレメンタル・ブラスト)』っ!!」
 6属性のエネルギーに加えて時の力を一点に収束させた虹の輝きが、エンリケを包む。
「さぁ、わたしの全力を遠慮せずにもってけーーっ!!」
 精霊の光を出し尽くすと、それでも敵はまだ立っていた。
「け、傾聴せよ。海神様は……いや、財宝の略奪とは」
 聞く者に納得感をも生み出し、相反する感情と共に精神を磨り潰してくる。
「ええと、とりあえず気合で耐えればいいかな? なんというか、直接攻撃じゃない方がやりにくいーーっ!!」
 シルは魔力翼をぱたぱたさせて、射撃のときよりもよっぽど安定させる必要があった。
「略奪すること自体が間違っているからっ!! 海賊のアイデンティティとしても、それは間違っているからねっ!!」
 叫んで対抗してみる。
「さぁ、まだまだ行くよっ! 六芒星に集いし六界の精霊達よ……」
 次弾を唱える。
 それは、横っ面から、アンゼリカが飛び込んでくるための隙をつくった。
「私のありったけ、受け取れーっ! 『飛翔光剣斬(フライハイセイバー)』っ!」
 光の大型剣を思いっきり叩き込む。
 翼の飛翔力ものせていた。
「く、うう……。刮目、せよ」
 ジェネラル級は、傷口を押さえてよろけ、かわって幻影の海賊たちが、ロープ渡りでアンゼリカへとなだれ込んできた。
「まだまだ、倒すには至らないかな」
 光のオーラで凌ぎながら、敵の言葉も遮る。
「やぁエンリケ航海王子。船も良ければ乗組員も練度の高い強敵だったね。一度は追いつくことができたんだ。逃げようったって、そうはいかない。私達の船はまたあなたに追いつく。本当の乗組員だって、もういないんだしね。この勢いで貴方の命もきっちりいただいていくよ」
 財宝への並ならぬ欲望が、刃となってアンゼリカを削る。
 火力ではジェネラル級には劣るだろう。けれども、こちらには連携がある。
「積み重ねていくことが復讐者の強さ。もっともっと強い攻撃を叩き込んでいくからね!」
 ディアボロスの宣言に合わせたように、『プロトキャラベル』全体に振動が響いた。
 幻影の配下たちが、横木や縄梯子から足を滑らせ、バラバラと落ちていく。
 舳先にいた者は海に沈む。財宝の武器とともに。
「『フライング・ダッチマン号』、か?!」
 エンリケは振り返った。
 まだギリギリついてきている海賊船から、砲撃が連続していた。
「船上で斬り合う仕儀ってェのもなかなか乙な所やもしれやせんが、何分あっしは陸のヤクザ者。海の上での先陣斬り込みは手慣れた面子に任せるとしやしょうか」
 奴崎・娑婆蔵(月下の剣鬼・g01933)が、バスターライフルにクロスグレイブ、持ち込みの飛び道具をごっそり担ぎ出し、ダッチマン号に並べていた。
 『粛清の音』が鳴り響く。
「なんせこっちにゃエルドラード攻めに士気高い折り紙付きの女海賊が揃い踏んでいるんでさァ。援護射撃は任せなせえ、火砲の扱いにもちょいと心得はありやすぜ?」
「そんなこと言って、娑婆蔵君さぁ。本心では切り込んでいきたいんだろう?」
 クローディア・ベネット(黒き旗に矜持を掲げて・g10852)は、弓や刀を控えているところを顎で示す。
「やや、お前さんにはかなわないねェ。ここは奴の足を止めるのが先と聞いてますんで。エエと、こういう時はなんと声が上がるんでござんしたっけか。『ヨーソロー』? 『全員撃て』?」
 娑婆蔵は、眉根を寄せてみせるが、クローディアが並べている砲台の射線ときっちり合わせてきている。
 攻撃緩急を踏まえ、敵方に対し間断なく畳み掛けられるように、まったく隙がない。それが判っているから、彼女もちょっと慰めを言ってみたのだ。
「じゃあ、次は私が掛け声だ。――『野郎ども、地獄の炎を見せてやれ!(ファイアリー・キャノネード)』」
 赤熱した鉄塊を放つ。
 敵船の索具や甲板、船上の積み荷を飛び火する炎で焼いてやる。船本体はクロノ・オブジェクトだが、パラドクスによる炎でそれ以外を攻めれば、最大の力は発揮できないかもしれない。
 娑婆蔵の各種、飛び道具も連携して砲撃した。
「ははは。素晴らしい速力ではありませんか、副長!」
 エンリケ王子は突如、笑いだす。
 包囲を縮めるディアボロスたちを再びまくと、梯子をつたって後部甲板に戻った。自船に活を入れる。
 両船を結んだ縄が一度に数本切れた。プロトキャラベルはもっと速度が出る。さらに、この位置からなら、『フライング・ダッチマン号』のディアボロスに、声の攻撃を仕掛けられるのだった。
「エンリケ航海王子ってのは、アフリカから人を拐って奴隷にする仕事を考え付いた野郎らしいね!」
 クローディアは先んじて、冷静さを奪いにかかった。
「あんたが本物じゃないのは百も承知だが、その看板を掲げて目指していた先は、もう変更させた。あとは、覚悟をするといい。いつまでも奪う側じゃいられないかもしれない、ってな!」
「邪魔をしないでいただきたい。『海神』様のお考えには、このエンリケと『プロトキャラベル』の速力が必要なのです!」
 ジェネラル級の様子が、すでにおかしい。船に魂を吸わせてでもいるかのようだ。
 娑婆蔵は、相手の判断力が低下している以上、かえって策は通じない気がしてきた。徐々にだが、目線のさきのエンリケが、遠のいていく。砲撃は続けているが、切れずに残っている縄も、あとわずか。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​🔴​🔴​
効果1【飛翔】がLV4になった!
【パラドクス通信】LV1が発生!
【活性治癒】LV1が発生!
【防空体制】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV8になった!
【反撃アップ】がLV2になった!
【命中アップ】LV1が発生!

ジェーン・コーネリアス
Ahoy! 景気はどうだい、大将!
こっちはフライング・ダッチマン号の力を堪能できてご機嫌さ
エルドラードでも特別な船ってのも頷ける
悪いけど、一回奪ったからにはもうこれは僕らの船だ。返しちゃやれないな
欲しければ力づくでやってみなよ!
会話をするにも相手がどんな奴か、どんな精神状態か知ってる方がやりやすいからね
お喋りをしつつ攻撃を仕掛ける

カトラス「Macha」を手に『真赤の女神』
赤い魔力を刀身に凝縮し、高熱を帯びたカトラスでエンリケに切りこむ
あっちの財宝への欲望に対してはこっちも同調してやろう
財宝が欲しいのはこっちも同じさ、そっちこそ、命が惜しければこの船を置いて海に飛び込むんだね!

こっちに雪崩れ込んで来る敵に対してこっちも積極的にぶつかり、押し負けないように。あっちの武器はたくさん持っていそうだが、接近戦用の武器がメインかな? Machaで切り結び、敵の胴を切り裂こう

まだまだ戦いはこれからだ
バテずについて来れるかな?


エレオノーラ・アーベントロート
ラ・ピュセルの奪還戦も終わり。次はどこに遊びに行こうかと思っていましたけれど――優雅な船旅というのは悪くありませんわね。
ついでに偉そうな奴の首も付いてくるとなればなおさらですわ。
宝も付いていればなおよしですけれど、その船にいいものは積んでいませんこと? わたくしたちが貰って差し上げますわよ。

電磁レールガン「フェアレーター」を手に戦闘。
エンリケの配下の船は置いてきている、ならば自重する理由もありませんわね。
【飛翔】で空から「第五十一の魔弾【止水】」の不可視の魔弾でエンリケを狙いますわ。
念のため船のマストより高くは飛ばないようにして、水平線の向こうのエンリケの配下たちから見えないように。
あちらの喝からの怒涛の攻撃はこちらも勢いに負けぬよう、飲まれぬように迎撃しましょう。

うふふ、いいですわね!
自分のやりたいことも口に出せない陰気な輩よりは好感が持てますわよ!
それが身の丈に合っていればなおよしでしたわね!


ルィツァーリ・ペルーンスィン
アレンジ連携歓迎

心情
此れは随分と薬が効いてしまったようだな
逃がす訳にはいかないし此処で倒されて貰うぜ!

〇敵が連絡などが出来ない様に〇通信障害を使用
〇水面走行状態で〇未来予測で敵船の航路を予測し敵船の航路の先に先回りし塞ぐ様にして戦闘
可能なら他の人と妨害を分担する様な感じで

其の後は〇ダメージアップで敵の機先を征すように大声をあげ〇ペルーン神の焔矢で攻撃
其の際に敵の船を可能な限り巻き込むように戦う
敵の攻撃は〇ガードアップにより強度を高めた結界で凌ぎつつ味方への敵のPOW攻撃は庇い〇反撃アップで可能な限り反撃を

援軍登場、ってな
逃がす訳ないだろう!

貴様等が財宝への欲望を叫ぶなら俺達は取り戻したい未来への想いを叫ぶだけだ!
皆の未来を取り戻す為に倒されて貰うぜ!

エンリケ航海王子は世界の果てへの恐怖を抱く部下を激励し乗り越えさせた偉大なる先駆者
大航海時代の幕開け、航海王子の名を騙った報い受けて貰おうか悪党!

俺達の先に或る未来、人々が生き多くの船乗りが冒険し征してきた海を返してもらう!
先ずは貴様からだ!


「援軍登場、ってな。逃がす訳ないだろう!」
 ルィツァーリ・ペルーンスィン(騎士道少年・g00996)が、『フライング・ダッチマン号』の舵を握る。
 最後の縄が切れた。
 『プロトキャラベル』に引き離されたら終わりだ。
「取舵ぃ!!」
 ジャストなタイミングで、舷側同士がぶつかった。敵船のディアボロスたちは、このチャンスにしがみつき、『ヴィゼウ公』エンリケのもとへと押し寄せる。妨害となる幻影の海賊は、その数を減らしていた。
「今度は、面舵だ!!」
 歪んだ航路にかぶせるようにして、先行しかけた船を妨害する。
「ルィツァーリ君かい? すごいじゃないか!」
 ジェーン・コーネリアス(pirate code・g10814)は、プロトキャラベルの後部甲板にたどりつき、そこからダッチマン号の奇跡の操船をしているのが小柄な騎士道少年だと気がついて、感嘆の声をあげた。
「次の一秒は……このまま直進!!」
 傾きかけたプロトキャラベルの横から、ダッチマン号の舳先が突っ込む感じになる。
「つ、つぎの……『未来予測』!」
 ルィツァーリは、敵船の航路をわずかな差で見切ると、その挙動を妨害するように舵をきっていたのだ。
「エンリケの名を騙る者よ、随分と薬が効いてしまったようだな。此処で倒されて貰うぜ!」
 いまや、横向きに押されて傾いた敵船は、最大出力などだせるはずもなく、ダッチマン号から増援を送り出せるようになる。
 出撃していく、エレオノーラ・アーベントロート(Straßen Fräulein・g05259)が、ちょっと振り返って、ウインクした。
「ラ・ピュセルの奪還戦も終わり。次はどこに遊びに行こうかと思っていましたけれど――優雅な船旅というのも悪くありませんでしたわね」
 絶対に乗り心地は悪かったはずなのだが、そのおかげで敵船を捉えたのだ。
 彼女なりのねぎらいであったろう。
「ついでに偉そうな奴の首も付いてくるとなればなおさらですわ。宝も付いていればなおよしですけれど、その船にいいものは積んでいませんこと? わたくしたちが貰って差し上げますわよ」
 敵船に移乗すると、舵輪のそばで奮闘しているエンリケを、なおも挑発した。
 ジェネラル級に残った武器は、財宝への執着だけだったが、時折それが海神への信奉と重なったり、入れ替わったりしていた。
「うふふ、いいですわね!」
 エレオノーラは、電磁レールガン『フェアレーター』を構える。
「自分のやりたいことも口に出せない陰気な輩よりは好感が持てますわよ! それが身の丈に合っていればなおよしでしたわね!」
 『第五十一の魔弾【止水】(アインウントフュンフツィヒステ・フライクーゲル)』を放った。
 これは、不可視の魔弾だ。
 エンリケに直撃するが、気がつかなかったとでもいうように、演説は続けた。ひどく、よろめいている。
「貴様等が財宝への欲望を叫ぶなら俺達は取り戻したい未来への想いを叫ぶだけだ!」
 舵取りから解放されたルィツァーリは、自船の甲板に大砲を顕現させる。
「エンリケ航海王子は世界の果てへの恐怖を抱く部下を激励し乗り越えさせた偉大なる先駆者。大航海時代の幕開け、航海王子の名を騙った報い受けて貰おうか悪党! 俺達の先に或る未来、人々が生き多くの船乗りが冒険し征してきた海を返してもらう! 先ずは貴様からだ! 『ペルーン神の焔矢(ホムラヤ)』!!」
 誘導弾は、正確に後部甲板に飛来して、ジェネラル級アビスローバーに大きな傷を負わせる。
「見なさい……財宝を手にする者の執念を。ふ、船が沈もうとも、這ってでも、このエンリケは……」
「Ahoy! 景気はどうだい、大将!」
 ジェーンは、カトラス『Macha』を突き付ける。
「こっちはフライング・ダッチマン号の力を堪能できてご機嫌さ。エルドラードでも特別な船ってのも頷ける。悪いけど、一回奪ったからにはもうこれは僕らの船だ。返しちゃやれないな。プロトキャラベルの代わりが欲しければ力づくでやってみなよ!」
 お喋りを続けているのは、このジェネラル級の持つ、言葉の威力が軽視できないからだ。
「財宝が欲しいのはこっちも同じさ、そっちこそ、命が惜しければこの船を置いて海に飛び込むんだね!」
「海神様……!」
 エンリケ自身が宝剣を抜いた。
 最も煌びやかで、最も猛々しい。南米に向かうことを優先させたため、彼の剣技はディアボロスたちに発揮されてこなかった。この一太刀を受けたジェーンは、すべての斬撃に含まれていたならば、戦いはどうなっていたか、と思わされる。
 と、同時に、海神の信徒に技を封じさせたのもまた、味方の言葉であったと思い至った。
「『真赤の女神(シンセキノメガミ)』!!」
 赤い魔力を刀身に凝縮し、高熱を帯びたカトラスで敵の胴に切りこむ。
 『ヴィゼウ公』エンリケは、受けた傷口から発火して、その身を焼き尽くされていった。
「速くて……いい船だった。……ディアボロスに盗まれなくて、よかったぞ」
 主が滅びるとともに、艦隊旗艦は自沈を始める。
 燃え続けるジェネラル級を舵輪の前に残して、ジェーンたち接舷攻撃の参加者たちは、急ぎフライング・ダッチマン号へと引き返す。
 もはや、どんな航路を辿ったのか判然としないほどで、エルドラード側の喜望峰増援艦隊との位置関係も不明だったが、ともかく出くわさないうちに、現海域から離脱したのだった。
成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔴​🔴​🔴​
効果1【一刀両断】LV1が発生!
【飛翔】がLV5になった!
【動物の友】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】がLV9になった!
【反撃アップ】がLV3になった!
【命中アップ】がLV2になった!

最終結果:成功

完成日2025年05月01日
宿敵 『『ヴィゼウ公』エンリケ』を撃破!