リプレイ
ラキア・ムーン
……ヤ・ウマト攻略のやり残しも、これで1つケリが付く
やるべき事はまだある、それに手を緩めるつもりも無い
故にこそ、冥海機の組織的な動きは終わらせよう
貴様等が本気であるように、此方も本気だ
最後の戦い、勝たせて貰う
水面走行が必要なら使用し、此方を狙うサイキックラブの対処を行う
《RE》Incarnationを構え、攻撃態勢
【Call:Flame_Edge】起動
槍先へ炎の刃を展開し、薙刀のように構える
構えながら駆け、敵へと一気に接近し接近戦を仕掛けていこう
炎の刃を敵に向け、槍を大きく振り『薙ぎ払い』
炎で焼きながら敵を斬り裂き、ダメージを与えていこう
距離は離さず前に出て更に攻める
敵の甲羅装甲の内側に入れるように動き、主砲の射角を制限し少しでもコースをズラす
なるべく直撃しないよう、防御を固め敵の攻撃に対処していこう
凌いだ後は再度攻撃準備を整え、敵の様子を伺っていこう
……成程、指揮官が海老で配下が蟹か
洒落が効いている……という所かな
だが折角なら、青魚も欲しい所だな
アドリブ連携等歓迎
三間・勲
(連携アドリブ歓迎)
本当に長い航路でした…ミッドウェーの決戦が遠い昔のようです
この先のアメリカ大陸の攻略を思えば、今日の戦いもきっと通過点の一つでしかないのでしょうけれど
全力を尽くし、最良の区切りにします
他の部隊への被害を防ぐ為にも敵の進行を阻止し、持ち堪えつつ戦う事を意識します
状況に応じ【水面走行】または【水中適応】を使用
召喚した複数のクラゲ型爆雷を並べて襲撃部隊の『サイキックラブ』に向け放ち爆破攻撃を
海上ではクラゲを接近戦に挑む味方の援護に、攻撃する対象を合わせて素早い殲滅へ
海中にもクラゲを潜ませる事が出来れば海上とは別に操作し不意打ちの攻撃を
位置や役割毎にクラゲを使い分けて戦います
クラゲ型爆雷を操作しつつ敵群と一定の間合いを保ち応戦、反撃のプラズマ砲に対しては「氷盾」で受け物理的ダメージの軽減を
更に【ガードアップ】の効果で自身と味方の負傷を減らして持ち堪えます
青魚?あ、えっと、じゃあ僕は…
…や、僕は洒落た事を言うのは向いていないので止めておきましょう
改めて集中し敵と向き合います
麗・まほろば
見つけたね、見つけたぞ! クロノヴェーダ!
いやぁ、呉を護っていたジェネラル級がいったいどこまで撤退したかとおもってはいたけど、まさかこんな端っこまでだなんてね
だけどもうこれ以上はなしだ。そして向かってくるなら好都合!
ここでみーんな、まとめて倒してしまうぞ! 抜錨!
【水面走行】を展開!
そこのけそこのけ、まほろばたちが通る!
【51センチまほろば砲】! 装填用意!
目標! トループス級クロノヴェーダ!
前方を征く仲間にあわせて弾頭をぶちこむぞぉ!
誰かに攻撃が集中させないためにも、こちらへよーく引き付けるんだっ! 砲撃開始!
敵の砲撃には【15.5センチまほろば砲】を盾にして、極力、直接被弾しないように努めよう
こんなところでまほろばだけ戦線離脱ーっだなんて、そんなつれないことにはなりたくないからねっ
ところでこっちをねらったってことは、まほろばを見てるってことだよね?
その盾の隙間を見極めて……どどーんっと、砲撃だ!
死に場所を決めた敵が手強いのは今までの戦いからよーくしっている
油断せずにいくよ!
●
「……ヤ・ウマト攻略のやり残しも、これで1つケリが付く」
「本当に長い航路でした……ミッドウェーの決戦が遠い昔のようです」
ラキア・ムーン(月夜の残滓・g00195)の言葉に三間・勲(漁火・g10186)が頷いた。ディアボロスたちはハワイに居る冥海機たちのジェネラル級と決戦を行うのだ。
「ミッドウェー……何もかも懐かしい」
「やるべき事はまだある、それに手を緩めるつもりも無い。故にこそ、冥海機の組織的な動きは終わらせよう」
その言葉を聞いて少しウルッと来た麗・まほろば(まほろばは超々々々弩級戦艦ですっ!・g09815)であるが、ラキアの決意を聞くと力強く頷いた。ここには戦いに来たの出逢って、過去を懐かしみに来たのではない。
「逃げ切った個体と、交渉しにアメリカに渡っていたかもしれない個体だね」
「それもありますがワイズガイもです。この先のアメリカ大陸の攻略を思えば、今日の戦いもきっと通過点の一つでしかないのでしょうけれど。全力を尽くし、最良の区切りにします」
まほろばが残りの冥海機の可能性をあげると、勲は首を振らずに言葉で上書きした。否定するような内容では無く、単に新しい目標が出来ただけなのだ。
「そうだね。そうだよ……ううん、これからが、まほろば達の戦いなんだ! だけどもうこれ以上はなしだ。そして向かってくるなら好都合! ここでみーんな、まとめて倒してしまうぞ! 抜錨!」
まほろばは先ほどまでシンミリして『まほろば達のこれからの戦いにご注目ください』という感じだったが、仲間たちの言葉で戦意を高揚させた。まるで胸のエンジンに火が点いた様であり、一足秋に明日へと視野を向けている仲間達に、追いつき追い越せと言わんばかりだ。
「見つけたね、見つけたぞ! クロノヴェーダ!」
やがて、まほろば達は迎え撃つ冥海機たちを見つけた。
敵は己の姿を一切隠すことなく、ディアボロスを探していたのだから当然と言えよう。
そしてどちらともなく戦いの火蓋は切って落とされたのである。
『もはや語る言葉はない。死ね、ディアボロス!』
「貴様等が本気であるように、此方も本気だ。最後の戦い、勝たせて貰う」
立ち塞がる冥海機たちに対し、ラキアは槍を構えて突撃態勢を取った。
仲間達に先駆けて突っ込む態勢だ。ただし、槍の穂先は上を向いていた。
「焔の刃よ、我が敵を焼き尽くせ。【Call:Flame_Edge】起動」
ラキアは己が持ち槍の穂先から長大な炎の刃を出現させた。
そして海の上を疾走しながら斜めに振り下ろす。
「切裂け! そして……燃え尽きろ!」
『そうはいかん! 迎え討て!』
ラキアは走り込みながら薙刀の様に刃を扱った。
薙ぎ払いにより長大な炎の刃が戦場を切裂く様に敵を燃やしていく。
これを敵は甲羅を飛ばしてガードしつつ、主砲を連射して突撃して来た。
「はあああ!」
『うおおお!』
互いに突撃し合い、すれ違ったが膝を崩したのは敵の方だ。
ラキアは突っ込むことで焦点をずらしたが、敵は薙ぎ払われたことで面積が大きく直撃を避けられなかったからだ。だが、互いに倒れることは無く距離を空け、次なる攻撃のチャンスを伺った。
「いやぁ、呉を護っていたジェネラル級がいったいどこまで撤退したかとおもってはいたけど、まさかこんな端っこまでだなんてね」
まほろばは仲間の突撃に合わせて砲撃態勢を取って居た。
走り込みながら射角を調整し、多少のブレを含んで無理やり当てに言ったのだ。
「照星、補正完了開始。【51センチまほろば砲】! 装填用意! 目標! トループス級クロノヴェーダ!
まほろばの瞳にあるレティクルが動き始め、ターゲットをロックオンした。そして放たれるのは榴弾砲、前方を抜けた仲間の後を埋める様に、バラバラと敵の上空で炸裂して行く。
『無駄だ。これで、倒れは……しない!』
(「誰かに攻撃が集中させないためにも、こちらへよーく引き付けるんだっ! 副砲、砲撃開始!」)
敵は甲羅の浮遊盾で防ぎながら、そのまま主砲を打ち込んで来る。
雨霰と降り注ぐ榴弾を受けつつ、それでもまほろばの……ディアボロスの陣営に食らいつこうとするかの様だ。
(「こんなところでまほろばだけ戦線離脱ーっだなんて、そんなつれないことにはなりたくないからねっ。死に場所を決めた敵が手強いのは今までの戦いからよーくしっている。油断せずにいくよ!」)
まほろばは敵の反撃を受けても副砲でガードしつつ、そのまま反撃用に使った。敵が肉薄してくるならば、躊躇なく撃ちこめという事だろう。逆連鎖戦だから盾として使った装備を砲撃に使っても誘爆しないから大丈夫!
「このまま敵を抑え込み、逃がさない様に、他の部隊に向かわないようにしましょう!」
勲は海の中を進むことで、下側にクラゲ型爆雷を放っていた。
もちろん逆連鎖戦ゆえにそれで奇襲など出来ないが、海に潜って逃げるというルートを潰すためであろう。
『しゃらくさい! 撃て―』
「っ! その覚悟、相当なものとお見受けしました。でも、僕らだってここで引くわけにはいきません!」
敵がプラズマ砲で応戦すると、勲は氷の盾で受け止めながら次なる攻撃の機会を伺った。更にクラゲ型爆雷を召喚し、敵が減ったことで空いた隙間を埋めていく。
「包囲網を閉じます! 後はお任せしますね!」
「そうだな。トドメは刺して回ろう。確実に一体ずつ倒していくぞ」
「全砲門開け、砲雷戦よーうい! さあ! いこう! みんなの未来を切り拓くんだ!」
そして三人は次々と冥海機を倒していった。
次々に迫る敵を倒し、ようやく一息吐き始める。
「あれ? そう言えば今回の伊勢って、本当に海老なんだね。紅殻だし」
「……成程、指揮官が海老で配下が蟹か。洒落が効いている……という所かな」
まほろばが何か気付いたかのように呟くと、ラキアは頷いて少し思案した。
「洒落が効いている……という所かな。だが折角なら、青魚も欲しい所だな」
ラキアは敵の構成から他愛のない事を考えた。今回は魚雷艇のABを見ないしね。
「青魚? あ、えっと、じゃあ僕は……や、僕は洒落た事を言うのは向いていないので止めておきましょう。改めて集中し敵と向き合うだけです」
その言葉に勲は何か言おうとして、滑りそうになったのでやめておいた。
「うや? 次の敵が来たみたいだね! おかわりだ! そこのけそこのけ、まほろばたちが通る!」
やがて新たな敵集団が現れたことで、ディアボロスたちは戦いに向けて気合を入れ直したのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【水面走行】LV2が発生!
【水中適応】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!
【先行率アップ】LV1が発生!
麗・まほろば
ふぅむ、さすがに護衛艦隊を抜けなきゃダメかな?
その箱入り娘さんを拝ませてもらうぞ!
引き続き【51センチまほろば砲】を構えるぞぉ
【パラドクス通信】で仲間たちの状況把握と連携をはかりつつ、今度は【水面走行】で前にでよう
ゼロ距離で砲撃を放ち、ジェネラル級へと至る道を作るんだ!
クロノヴェーダの砲撃は【51センチまほろば砲】や【15.5センチまほろば砲】を盾にして、合わせて【ガードアップ】に頼りつつ、なおも近づく
多少の被弾にも焦ってはいけない
よーく引きつけて、クロノヴェーダの横っ腹へずどんっと撃ち込むんだ
ゼロ距離のレンジに入れば、まほろばの間合いだ!
目標! トループス級クロノヴェーダ!
押し通るぞぉ、砲撃開始ぃ!
まほろばだって、命を賭して戦った戦場はある
だから分かる。命を賭しただけでは勝利に足りない
それは覚悟であっても、解決策ではないからだ!
覚悟を決めた程度で折れるような易い艦だなんて、思わないでね!
夏候・錬晏
※連携アドリブ歓迎
戦場に死に場所を定め、決意を固める姿は敵ながら天晴
ならば俺もいち武人として、相対するまで
救援機動力で先行する仲間に合流
【水面走行】を借りて水面に立ち、黒龍偃月刀を構えて腰を低くし臨戦態勢に
溢れる戦意は朱殷の闘気を怒龍へ昇華し、天へ放って雷鳴を呼ぶ
【ダメージアップ】で底上げしたパラドクスを向かってくる『サイキックラブ』らへ穿てば、反撃に備えて<一撃離脱>で後退し、主砲からの砲撃に対応できるよう体制を整え、偃月刀で叩き切ることでダメージを軽減し、【ガードアップ】も併用して耐えきる
精鋭と言うだけあって向こうも畳み掛けてくるだろう
先手を取られても冷静に対応し【反撃アップ】を相乗したパラドクスを叩き込み、一体一体を確実に屠っていく
仲間と声をかけあい、苛烈に攻め立てて『サイキックラブ』らを戦いに集中させる
【通信障害】で、他の戦場や護衛する『伊勢』と、連絡が取れないことに気が付くのに、少しでも遅らせるために
三間・勲
(連携アドリブ歓迎)
次は護衛部隊を突破しなくては…ですね
奪還に至るまでの道程も、今この時の戦いも、一人一人の努力の積み重ねによって実現したもの
最後まで基本を忘れず慎重に…
【水面走行】で海上で行動
周囲の味方との意思疎通や連携に支障が出ないように適度な距離を保ちます
暖かなハワイには少々似つかわしくない攻撃かもしれませんが…
氷雪使いの力で「氷盾」を構えると同時に攻撃の為の氷柱を生成
防御も意識しつつ護衛の『サイキックラブ』に向けて氷柱を射出し攻撃を仕掛けます
狙える範囲が先程よりも絞られる分、共に戦う味方と狙いをしっかりと合わせて迅速な殲滅に努めます
小さな怪我の蓄積が後の戦いに響いてしまわないように
もう1段階【ガードアップ】を重ねて全体の防御を更に固めましょう
予め反撃に備えた態勢で防御しつつ、致命傷となり得る箇所に攻撃が集中しないよう一か所に留まらずに立ち回ります
命を賭して戦う覚悟の凄まじさは認めますが、僕は人の犠牲が前提となる世界を繰り返させたくありません
この戦いもしっかりと終わらせましょう
●
「次は護衛部隊を突破しなくては……ですね」
「ふぅむ、さすがに護衛艦隊を抜けなきゃダメかな?」
三間・勲(漁火・g10186)の言葉に麗・まほろば(まほろばは超々々々弩級戦艦ですっ!・g09815)は自信満々に答えた。
「その箱入り娘さんを拝ませてもらうぞ!」
何処とは言わないが、まほろばには伊勢と比べて未来がある(何処とは言わないが)。胸を張って【51センチまほろば砲】を斜に構えた。今回は違うのだが、大型砲は曲射するという誤解を利用する為かもしれない。
「奪還に至るまでの道程も、今この時の戦いも、一人一人の努力の積み重ねによって実現したもの。最後まで基本を忘れず慎重に……」
勲は慢心は禁物だと釘を刺しておくことにした。
これまで積み上げて来た道のりがあり、これからも越えていくべき壁がある。
そして敵は決死であり、またジェネラル級の数々を打ち破らねばならないのだ。
「そうだな。戦場に死に場所を定め、決意を固める姿は敵ながら天晴。ならば俺もいち武人として、相対するまで」
仲間の言葉に夏候・錬晏(隻腕武人・g05657)は最初、神妙な笑みを浮かべた。そして不敵な笑みに変り、強敵と戦う武人としての姿を表していく。
「不要かと思うが、【通信障害】で敵を分断するぞ。他の戦場や護衛する『伊勢』と、連絡が取れないことに気が付くのに、少しでも遅らせるためにな」
「「了解!」」
心は武人であると定義しながらも、錬晏は己が武将であることは忘れなかった。通信障害を掛けて置き、他の戦域と分断したのだ。その力はこの辺りを統括する筈のジェネラル級である伊勢への連絡も遅らせるだろう。
そして三人は水面走行を使って歩みを進めた。
やがて現れた敵の護衛部隊を見つけて攻撃のためにタイミングを合わせ始めたのである。
「先手を取るよりも確実に行くぞ」
「判ってる! よーく引きつけて、クロノヴェーダの横っ腹へずどんっと撃ち込むんだもんね!」
錬晏とまほろばは疾走する速度を合わせ、タイミングを調整しながら突入態勢を築いた。
ここまで来れば攻撃は命中するものだが、慌てず騒がず確実に一体ずつ倒していく事を企図している。
『これ以上は進ません。ここで死ね!』
「呼び興す……聞こえるか、龍の叫びが!」
会敵した瞬間、錬晏は目を見開く様に闘気を噴出させた。
怒りを龍に変え天へと駆け巡らせ、雨を矛として降り注がせたのだ。
それは着弾する屋敵を割くのではなく叩き潰す、怒槌と呼ばれる雷を表したものであろう。あるいは電磁波と呼ぶ物もいたかもしれない。
『この程度で! いや、例え倒されようとも撃ちてし止まぬ!』
これに対して敵は周囲に甲羅の盾を浮遊させると、急所だけを防ぎながら主砲を放って来た。少しでも継続戦闘を長引かせ、ディアボロスの体力を削る為かもしれない。
「大した気迫だ。だとしても! まかり通ると決めた以上は、遠慮などはしない!」
錬晏は軽く一歩引いたが、あくまで体勢であって心意気は下がって居ない。
まるで野球のバッターがそうする様に、偃月刀で強打したのだ。
敵の攻撃を避けると同時に、砲弾を切裂いて撃ち落とすかのようであったという。
「ジェネラル級へと至る道を作るんだ! 目標! トループス級クロノヴェーダ! 押し通るぞぉ、砲撃開始ぃ!」
まほろば自らが持つ巨大な砲門の俯角を取った。
斜めに構えていた訪問が、既に水平に向いている。
まるでランスチャージの様に突進すると……。
(「まほろばだって、命を賭して戦った戦場はある。だから分かる。命を賭しただけでは勝利に足りない。それは覚悟であっても、解決策ではないからだ!」)
まほろばは断片の王である超大和との戦いを思い出していた。
あの戦いでは多くの仲間が決死の覚悟で戦った。だが、それで倒せたわけではない。何しろ能力が圧倒的に違い過ぎて、仮に期待値の確率で戦ったとしても、苦戦前提になるくらいには能力が足りてなかったのだ。一部の特化型であったり、相手の苦手な分野で推した者だけが善戦しただけである。むしろ最初の頃の、超大和が他に色々やって居た時に、集中力が途切れる時を狙った方が通ったまである。
『此処は通さないと言った。死ね!』
「油断したね! まほろばがおとなしいはずないじゃない! 覚悟を決めた程度で折れるような易い艦だなんて、思わないでね!」
敵も主砲を撃ちながら突進して来た時、まほろばの51センチ砲は仰角ゼロを記録していた。完全に水平に成った状態で、敵に対してぶっ放される。覚悟を決め手立ち塞がったのは良いが、回避軌道を取らなくなった敵に対して、水平射撃で大砲を直撃させたのである!
「大丈夫ですか?!」
「も、問題ないよ! このまま殲滅しなくちゃね!」
勲が思わず声を掛けたのは、まほろばも敵の主砲を喰らっているからだ。意地の張り合いを行い、かつ互いに回避軌道を取らなかった。それは直撃し合うという事であり、能力の差と装備の差が如実に表れたと言えるだろう。もし一対一ならば決して使わなかったろうが、此処には仲間がいる!
「ではトドメを刺させてもらいますね。暖かなハワイには少々似つかわしくない攻撃かもしれませんが……。ふ~ふうっ……」
勲が精神を落ち受け、熱い息を吐くたびに白く呼気が濁った。
代わりに周囲の温度が低下し始め、気が付けば彼の手には氷柱が出来上がっている。
「今日の海は、冷たくて痛いですよ!」
『氷の槍だと?!』
勲が氷柱を投げつけると、それは敵に命中して周囲を極低温に落とした。そのまま敵の周囲が凍り始め、反撃であるはずのプラズマ方もどこかギコチナイ。いや、そのまま溶かしながら放つのだろうが、砲門である足の稼働が鈍くなっているのだろう。
そこに向かって来た敵が、氷柱に触れるのは当然の事である。
「ガードアップを使いました! このまま敵の攻撃を防ぎながら、確実に倒していきましょう」
勲はそう言うと、氷の盾の周囲にガードアップを機能させ始めた。設置された残留効果が勲を、仲間達を守り始める!
「命を賭して戦う覚悟の凄まじさは認めますが、僕は人の犠牲が前提となる世界を繰り返させたくありません。この戦いもしっかりと終わらせましょう」
勲はそう言うと、懸命に戦い続ける冥海機に目を向けた。
体制は決まっているのにまだ向かって来る敵。それはそのまま、ディアボロスが使う時間であり、また集中力を奪う行為である。もしこちらが油断して居れば、たちまちのうちに負傷する可能性が膨れ上がり、その結果が歴史の奪還を送らせることになると知って居たのだ。
「もちろんだよ! まほろばだって無駄に怪我したくないしね!」
「うむ。まずは逃がさない様に、そして負傷せぬように気を付けるとしようか」
まほろばと錬晏もその意見に頷きながら、態勢を立て直して残る敵の殲滅を続けたのであった。
大成功🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵🔵
効果1【パラドクス通信】LV1が発生!
【通信障害】LV1が発生!
【迷宮化】LV1が発生!
効果2【能力値アップ】LV1が発生!
【反撃アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】がLV2になった!
●
(「く~。全然良いとこ無しじゃない! ……でも焦っちゃだめよ。そんなの駄目。私がそんな恥ずかしい姿を見せられるわけないわ。それにあの子たちの仇も取らなくちゃね!」)
ジェネラル級冥海機である伊勢は、気が付いたら丸裸であった。
周囲に居た戦力は枯渇し、攻撃部隊もさることながら、護衛部隊まで瞬く間にやられてしまった。
「よくぞ来ましたねディアボロス! 私の策を見抜くことは見事! ですが、この伊勢がただでやられるとは思わない事ですわ! あなたたちを叩き潰し、後ろに隠れている母艦を叩き潰して差し上げますわ!」
そして気合入れ直すために見栄を切り、掛かって来いと口上を述べたのであった。
麗・まほろば
はじめましてだね、冥海機『伊勢』
ディアボロスにして超々々々弩級戦艦! 麗・まほろばってのはぁまほろばのことだよ!
呉の鎮守府が空っぽだったときからお前がどこにいったんだろうって、心配してたよぉ
もはやお互いの目的は明らか
まほろばたちはお前たちハワイに在したジェネラル級を倒したい
『伊勢』はまほろばたちを倒したい
だったら騙したり嵌めたり謀略を巡らせるなんて回りくどい手をする必要もない
かつての『超大和』との決戦と同じように今! まほろばたちは堂々と決戦を挑ませてもらうよ!
だけどひとつだけ問いたいな
『超大和』は最期に、生き延びたお前たちへこう願っていたよ
「我が無念を払うことは望まない。ただ生きよ」と
どこまでも冥海機の偉大な父だったね
まほろばたちがお前たちを追いかける以上、たぶんこの戦いは不可避だ
だけどそれでも、逃げ切ることを選ばず迎え撃つそのこころは何かな?
まほろばはそれに全力で応え、そしてきっと勝たせてもらうよ
もちろんそう簡単に勝てるとは思っていない
だけどそれはお前も同じだ!
いざ、尋常に――ッ!
●
『誰よあんた。っていうか、私の前に出て来た以上は覚悟するべきですわ!』
「はじめましてだね、冥海機『伊勢』。ディアボロスにして超々々々弩級戦艦! 麗・まほろばってのはぁまほろばのことだよ!」
麗・まほろば(まほろばは超々々々弩級戦艦ですっ!・g09815)は伊勢の『造りお嬢様』スタイルにホッコリした。ディアボロスでも居るが、大人ぶっている子は微笑ましい物である。
「呉の鎮守府が空っぽだったときからお前がどこにいったんだろうって、心配してたよぉ」
『は? あれは撤退指示があったから仕方なかったんですけど?』
とはいえ、敵であるクロノヴェーダである。
まほろばが優しくするほどではないし、これからの事を考えたら理性的なままにして置く必要はない。むしろ精神的に揺さぶるべきだろう。
「もはやお互いの目的は明らか。まほろばたちはお前たちハワイに在したジェネラル級を倒したい。『伊勢』はまほろばたちを倒したい」
この言葉に意味はなく、あくまで状況の再確認でしかない。
これから告げる言葉の為の状況造りであり、話を聞かせるための物でしかない。新宿用語で言えば、Aボタンを連打している状況だ。
「だったら騙したり嵌めたり謀略を巡らせるなんて回りくどい手をする必要もないかつての『超大和』との決戦と同じように今! まほろばたちは堂々と決戦を挑ませてもらうよ!」
そして改めて宣戦布告をすることで、用件は終わったと見せかけておく。
いや、ここで決戦を宣言して戦う事もまた、超々々々弩級戦艦の心意気ではあろう。
『そう? 良い心構えね。ここで貴女たちを……』
「だけどひとつだけ問いたいな。『超大和』は最期に、生き延びたお前たちへこう願っていたよ」
『は?』
ここでまほろばは相手の言動に待ったをかけた。
柔道で言えば突っ込んで来る相手に足払いを掛けたという所か。
だが、それが帖大和の遺言であれば効果はてきめんだ!
「超大和は言ったんだ。『我が無念を払うことは望まない。ただ生きよ』と。どこまでも冥海機の偉大な父だったね」
『……』
何となく判って居た言葉ではある。だが、実際に聞くという言葉もない。
あるいは既に誰かから聞いたのかもしれないが、それでもなお、返す言葉はなかった。
「まほろばたちがお前たちを追いかける以上、たぶんこの戦いは不可避だ。だけどそれでも、逃げ切ることを選ばず迎え撃つそのこころは何かな?」
『お、お前らが言うか!』
まほろばの言葉に伊勢が反応した。
その為に告げたという事もある。
目的は二つ。遺言を聞かせて、その思いに答える事。
もう一つは、他のジェネラル級を逃がすことに意味があったのか? その方策を聞き出すためだ。その為には、彼女が冷静であってはならないのである。
『ミッドウェーで多くのディアボロスが死ねば、我らがそうであるように戦死者を嫌がり慎重になる。それで足を止めたところで他のデイヴィジョンの介入が転機になる筈だった! その時間があれば我らならば……超大和さまならば起死回生の策を練れたのよ!』
それは超大和の深い読みである。
実際にディアボロスは多方面に敵を持っている。
もしミッドウェーで足を止めれば、アルタン・ウルクやエルドラードとの戦線が動いていた可能性はあるだろう。そこでワイズガイも同時に動き、同盟を組んで逆撃すれば、クロノオブジェクトも他にあればかなり変わってきたはずだ。みんなでミッドウェーで戦い押し切ったが、あの戦いだって戦力に余裕があったわけではないのだから。
(「ただ、その考えの根本で間違っているね。ディアボロスは確かに戦死者を嫌う。でも、それは敗北を恐れて戦わないって事じゃない。超大和が見越したように、戦力が足りなくなることはあってもね」)
まほろばは知って居る。頑張って死なないように戦ったが、ディアボロスは諦めない限り戦えることを。そしてあの戦いでも、吐き気を催すような連戦の中で、みんなで力を合わせて戦ったのだ。ミッドウェーに至るまでも、その最中でジェネラル級や超大和と戦った時でも、である。
『だから私たちは最後まで諦めない! ここで私たちが落ちても、それが仲間の脱出機会になるなら! 彼女たちならきっと、ワイズガイを説得して仲間だって増やしてくれるわ! そして私だってみじめに戦うもんですか! きっと貴女達を抜けて、母艦を沈めて撤退させてやるんだから!』
おそらくは、冥海機たちの最大の能力は長時間の航行から鍛えられた、深い読みと統率された精神性なのだろう。確かにその読みはある意味で正しいし、他のクロノヴェーダと違ってほぼ造反者は居ない。ディアボロスが死なない事や時間を越えるという能力がなければ達成できたかもしれない。だが、そうではない。だからその仮定はここまでだ。此処までなんだよ……とまほろばは覚悟を決める。
「まほろばはそれに全力で応え、そしてきっと勝たせてもらうよ。もちろんそう簡単に勝てるとは思っていない」
最後の策など残って居ない。殿軍で足止めして、何らかの策を行う案など無いのだ。
一見、無意味に終わった会談ではあるが……策が無いと判明したことには意味があるだろう。
「だけどそれはお前も同じだ! いざ、尋常に――ッ!」
『勝負!』
もはや、怒りを助長したり、揶揄する必要などない。
ならば気持ちよく戦ってたろう。彼女たちの仇敵として、怒りを引き出し戦意を引き出し、その上で『やっぱりディアボロスの方が強かったね』と言い切ってやろうと、まほろばは改めて宣戦布告したのである。
大成功🔵🔵🔵🔵
効果1【水面走行】がLV3になった!
効果2【ダメージアップ】がLV2になった!