それでもなお、突き進むのであれば(作者 baron
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#空想科学コーサノストラ  #コーサノストラ、真珠湾海戦  #ハワイ  #真珠湾  #冥海機 

「超大和様の遺命により、この真珠湾に集った冥海機達よ。いままでご苦労だった。戦艦長門の名をもって、真珠湾基地の放棄を宣言する。ディアボロスの侵攻は、想定以上に早かった。ディヴィジョンの強奪により失われた、かつての大本営の防衛機構を再構築する事は叶わなかった」
 ハワイ鎮守府と呼ばれた自治区で戦艦長門が説明を始めた。
 その言葉を聞いて冥海機たちは意気消沈している。
「この丸裸に近い真珠湾でディアボロスを迎え撃ったとしても、無駄に命を散らすだけとなるだろう。生き延びる為には、コーサノストラに完全に降伏する道を選ぶしかない。コーサノストラに降る事を希望する者は、『ウィスコンシン』らと共に北米大陸に向かってくれ」
 長門は冷静に戦況を把握した。複数人のジェネラル級が倒せなかったディアボロスを現有戦力で倒せるはずがない。
 防衛設備なしで、ジェネラル級複数というだけでは守り抜り抜けないと把握する。
「だが、このまま撤退しても追いつかれてしまうだろう。少なくとも私ならばそうする。最後まで超大和様の遺志に殉じようというものは、この戦艦長門と共にディアボロスとの最期の戦いに加わって欲しい。離脱する同胞の背後を守り、そして叶わぬまでも、ディアボロスに、冥海機の矜持を示そうでは無いか」
 そこで話を締めくくると、冥海機たちの気配が揺れた。
 その静かな演説を受け、ある者は死地に立つことに熱狂し、ある者は後ろめたそうにするのであった。


「コーサノストラに強奪されたハワイ沖の海戦は、ディアボロスの圧倒的勝利となった」
「加えて言えば迅速な突破により、真珠湾基地は、戦闘準備を整える事すらできなかったようだ」
「この状況を受け冥海機は真珠湾の陥落を覚悟し、一部がコーサノストラに合流すべく真珠湾から撤退を開始したようだ」
 アウグスト・エステルブリッツ(人間の思想家・g08506)が説明を始めた。
 判る範囲で冥海機たちのマーカーが幾つか示されたが、その全てが東を目指しているわけではない。
「だが全ての冥海機が、真珠湾から撤退するのでは無く、殿軍として味方の背後を守ろうとする者たちが居る」
「ジェネラル級である『戦艦長門』『伊勢』『神鷹』を筆頭とする、決死部隊が離脱する冥海機を守るべく動いた」
「どうやらディアボロスに海戦を挑むことで、残る仲間の撤退を助けようとするようだ」
 戦況はディアボロスが圧倒的に有利だが、決死の覚悟で挑んで来る冥海機を侮る事はできない。
 油断せずに、勝利を目指して欲しいとアウグストは告げた。

「敵はディアボロスが離脱する冥海機を追うような動きを見せれば、攻撃を仕掛けてくるので索敵の必要は無い」
 敵の位置は直ぐに判るので、襲撃して来る冥海機を待ち受けて迎撃して欲しいとアウグストは説明した。
 この部分に以前とあまり差はない。早々自体は変わらないということだろう。
 当然ながら、先に見つけても有利にはならないので油断は禁物である。
「ハワイの殿軍自体は逃げないので確実に倒せる。だが、多くの敵を撃破する事ができれば、離脱するジェネラル級を撃破するチャンスを得る事もできる。逃せばただでさえ難しいと思われるコーサノストラが猶更に遠くなるだろう」
 とはいえ他の戦線もある、戦力の振り分けには少々悩むところだ。
 だが、倒せば倒すほどに追いつくことが出来る。可能な範囲で倒して欲しいと、無理を戒めつつもその成果は大きいと説明した。

「出来るだけ多くのジェネラル級の撃破を行いたいところだが、他に優先すべき事もあるかもしれない。先も言ったが真珠湾海戦で迎撃して来る敵を完全に無視したとしても、戦艦長門を始めとした死守部隊との決戦は行える」
 そこまで言って、アウグストは追加でもう一体狙えるかどうかの瀬戸際であると告げた。
「既に一体目の追加を確認している。ここからもう一体は厳しいかもしれないが、それでも狙うと言った者たちが居る。ならば私は協力しよう。攻略旅団の作戦も検討中だ。お前たちのどのような経験も、どの様な判断も間違ってはいない。後ろは気にせずに突き進むが良い」
 どのような決断であろうとも、仲間達で相談し、あるいは苦慮して決めた判断は正しいのだとアウグストは断言した。


→クリア済み選択肢の詳細を見る


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●残留効果

 残留効果は、このシナリオに参加する全てのディアボロスが活用できます。
効果1
効果LV
解説
【泥濘の地】
1
周囲の地面または水面が泥濘に変わり、ディアボロスは指定した「飛行できない対象」の移動速度を「効果LV×10%」低下させられるようになる。
【活性治癒】
1
周囲が生命力溢れる世界に変わる。通常の生物の回復に必要な時間が「効果LV1ごとに半減」し、24時間内に回復する負傷は一瞬で完治するようになる。
【建造物分解】
1
周囲の建造物が、ディアボロスが望めば1分間に「効果LV×1トン」まで分解され、利用可能な資源に変化するようになる。同意しない人間がいる建造物は分解されない。
【水面走行】
1
周囲の水面が凪ぎ、ディアボロスが地上と同様に走行や戦闘を行えるようになる。ディアボロスと手をつないだ「効果LV×3人」までの一般人も同行可能。
【アイテムポケット】
1
周囲が、ディアボロスが2m×2m×2mまでの物体を収納できる「小さなポケット」を、「効果LV個」だけ所持できる世界に変わる。
【水中適応】
1
ディアボロスから「効果LV×300m半径内」が、クロノヴェーダを除く全ての生物が水中で呼吸でき、水温や水圧の影響を受けずに会話や活動を行える世界に変わる。

効果2

【ダメージアップ】LV2 / 【ガードアップ】LV1 / 【反撃アップ】LV1 / 【ドレイン】LV2

●マスターより

baron
baronと申します、よろしくお願いしますね。

●流れ。
終わったら、可能な範囲でお代わりを出しますね。
みなさんに合わせますので、無理はなさらずに。

①敵攻撃部隊を打ち破る。
こちらを見つけると果敢に挑んで来るので特に探す必要はありません。

②敵指揮官を倒す。
ディアボロスを狙う敵指揮官を倒します。
ストイックに強く成ろうとするタイプなので、恨みというよりは冥海機としての使命と、最後まで己の強さの為に戦うでしょう。
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このシナリオは完結しました。



発言期間は終了しました。


リプレイ


三間・勲
(連携アドリブ歓迎)

今まで何度も撤退する冥海機を追って来ましたが…少なくとも今回は一般人の皆さんを盾にされる事が無くて良かったです
敵の捕捉に使える時間もあまり無いので、どんどん行きましょうっ

僕の方に敵の注意を集めやすいように特に隠密はせず、【水面走行】で海上を移動します
敵を迅速に殲滅する為に周囲との連携と協力は積極的に
共に行動する味方が居れば出来る限りカバーするように立ち回ります

前に進む意志がある限り、僕達の航路は終わりません!
敵の姿を捕えたらパラドクスを発動
祈りでエネルギー塊として具現化した艦船の幻影を海上を走らせて『JK型海防艦』を攻撃します
広範囲の攻撃でダメージを与えると同時に可能な限り敵群をまとめて味方の方へと追い込むように仕向け
連携で挟み撃ちしやすい陣形を作るように試みます
味方を死角から狙う敵が居れば動きを阻害するように味方の援護を行いましょう

敵から適度に距離を取り、反撃のミサイルが飛んで来たら「氷盾」を用いて落ち着いて防御を
【ガードアップ】の効果があればお借りして耐えます


黄下・泉
アドリブ・連携は歓迎

さて、残り期間は短いけどやれるだけやるか。
折り返しは越えてるんだし、見込みはあるさ。

相手も魚雷持ちだし、対水中の備えはあるんだろうし、きっちり警戒も向けてるんだろうけど。
目視と電探の両方で警戒してるはずの水上よりはやっぱり水中からの方がいいよな。

先に発見できたらこっそり。発見されたらこれ見よがしに潜るよ。
深く潜って水爆弾作り貯めてから狙える程度の深さに上がって一気に爆破しよう。
……ただ、こっちの海って透明度も高いし深さも分かんないんだよな……
奇襲狙うより撹乱して速攻の方が良いか?
まぁその辺は臨機応変にだな。

反撃はもちろん、袋叩きにしようと狙い澄まして待ち構えてる奴が居ることも想定して警戒は怠らない。
いつでも防御態勢取って身体強化を防御全振りに出来る心構えでいくよ。


ラキア・ムーン
時間も迫ってはいるが、やれない範囲では無い
たとえあと一歩足りずとも、敵総数は減る
……それに、頼もしい援軍も増えてきたしな
悪いが頼らせて貰う

水面走行を借り受ける
仲間が水中に行くなら、なるべくギリギリまでそちらへの対応が遅れるように水上で敵の目を引き付ける
敵影を捕捉し、敵が挑んで来出したらその集団に対して泥濘の地を発動
私と泥濘、その2つで水中の仲間の存在まで手が回らないように圧をかけていこう

【Call:Storm_Bullet】起動
術式により周囲の大気を圧縮
風の弾丸を形成、正面よりJK型海防艦へと攻撃を放つ
弾丸と共に前進し、近接の間合いに近付き少しでも余裕を無くさせよう

《RE》Incarnationを構え、槍で敵の動きを制限
単装砲による攻撃を武装制服越しに受けつつ、敵の連携を乱すように敵の合間を駆け続け射線を撹乱
パラドクスは必中
だが当たらぬとは言え砲を仲間に向けるというプレッシャーに、冷静でいられるか?

JK型海防艦とも随分とやり合ったが
そろそろ完全に海へと還って欲しいものだ

アドリブ連携等歓迎



「時間も迫ってはいるが、やれない範囲では無い。たとえあと一歩足りずとも、敵総数は減る」
 ラキア・ムーン(月夜の残滓・g00195)はいつになく弱気な発言をしたかに見える。絶対にやり遂げるという事はあっても、駄目だったら……とは言わなかったからだ。
「……それに、頼もしい援軍も増えてきたしな。悪いが頼らせて貰う」
「ははっ。頼られるのも悪い気はしないね」
 だがラキアの顔がほころび、援軍として駆け付けた黄下・泉(リターナーの符術士・g08097)に向けられた。彼女はミッドウェーには協力していたが、ハワイ戦には未参加だった。そして泉だけではない、最近は同じように顔を出す仲間も増えているのだ。
「今まで何度も撤退する冥海機を追って来ましたが…少なくとも今回は一般人の皆さんを盾にされる事が無くて良かったです」
 三間・勲(漁火・g10186)はこれまでとの差異を簡単に示した。
 以前は相止めに使われることの多かった一般人の漂流だが、最近はそう言う事もないので安心して戦う事が出来る。
「敵の捕捉に使える時間もあまり無いので、どんどん行きましょうっ」
「おっけー。問題なーい。さて、残り期間は短いけどやれるだけやるか。折り返しは越えてるんだし、見込みはあるさ」
 勲の言葉に頷きつつも、泉は励ますように笑った。
 可能性がゼロな訳ではないし、むしろ気力の減退で参加者が無い方が問題だろう。それを考えたら、泉たち駆けつけてくれる仲間がいるならば何とかなるだろう。
「相手も魚雷持ちだし、対水中の備えはあるんだろうし、きっちり警戒も向けてるんだろうけど。目視と電探の両方で警戒してるはずの水上よりはやっぱり水中からの方がいいよな」
 そう言って泉は海に潜る準備を始めた。
 即座に潜らないのは、作戦を共有する為と、移動するだけならば会場の方が早いからだ。
「そう言う事ならば協力しよう」
「そうですね。こちらで目立つように行動しましょうか」
 もはや、こういう連携も慣れたものだ。
 いや、口だけの連携ではなく、成功率を上げるためにどう補い合うかを考える、それこそが連携の妙味というべきか?

 ラキアと勲は走るピッチを上げて、目立つように海の上を疾走する。
 飛翔が目立つから控えるように言われるのは、速度と高度を上げると、相手から見えやすくなるからである。
『ディアボロスめ! 私達が行かせないぞ!』
(「しめしめ。なら深く潜って水爆弾作り貯めてから狙える程度の深さに上がって一気に爆破しよう。……ただ、こっちの海って透明度も高いし深さも分かんないんだよな……奇襲狙うより撹乱して速攻の方が良いか?」)
 相手がこちらに気付いたところで泉はこっそり潜り始めた。
 とはいえ過信などせず、あくまで工夫として積み上げるだけだ。
 まぁその辺は臨機応変にというところであろう。
「では圧を掛けながら行くとしよう。なに、慣れた道さ」
 ラキアは海面を撫でるように槍の穂先で切裂いて行った。
 すると海が泥濘化し始め、ディアボロスの周囲で大きな変化が起きる。
「風の弾丸、その身に刻め」
 ラキアは待機を圧縮し、風を弾丸として敵に叩き込んだ。
 あくまで目立つのが目的なので、特に見え難い撃ち方はしない。
「最後まで気を抜くなよ! 我らを進ませたくないならばな!」
『あんたたちが言うな! ディアボロス!』
 風で作り上げた球を打ち込むと同時に、即座に進軍して槍を振り回すことで敵を圧迫する! 反撃として放たれる単装方に対抗し、敵中に飛び込むことで相手の動揺を誘う作戦である。
(「パラドクスは必中。だが当たらぬとは言え砲を仲間に向けるというプレッシャーに、冷静でいられるか?」)
 誤射しないと判っていても気になるかもしれないし、そもそも走り込んで機動戦に持ち込めば当たり難くなる。ラキアは幾つもの工夫を重ね、同時に仲間の為の囮となる事で華々しく駆け抜けた。
「前に進む意志がある限り、僕達の航路は終わりません! 一歩でも前に!」
 そこへ勲は勢いよく飛び出すと、戦いの中で傷つき沈んでいった艦船や、消息が耐えた船に似た形のエネルギーを編み込んでいく。
「僕達はまだ進めます」
『進ませないって言ってるでしょ!』
 勲が具現化した船の形をしたエネルギーを受けながら、逆行する様に敵は魚雷を放って来た! 敵味方の周囲が魚雷や砲撃で爆発していくかのようだ。
『この!』
(「このまま包囲網を作りましょう。相手を挟み込むように、あるいは誘き寄せる様に……」)
 勲は敵が放った魚雷の一発が、まるでミサイルの様に飛んでくるのを氷の盾で受け止める。そしてエネルギーの船舶群を操り、相手の動きを誘導するのであった。
(「そろそろ良いかな? 界水則止――止め、満たす」)
 泉は戦場に満ちるエネルギーの流れ、敵味方の気の流れを解析し、それらを解きほぐしあるいは結集し始めた。無尽蔵のエネルギーに変えて、分解したソレを一点に集約して水の結界内で弾けさせたのだ。
『そこにも居たのね! やらせない!』
「悪いけど、もう行ってるんだな? これが」
 泉が放った結界は、敵の周囲で炸裂する。
 ズズンと大爆発が起きる中で、敵の意思は死しても止まず。
 魚雷が泉に向かって飛んでくる! 互いに張り合う意地の中、ディアボロスたちは相互に連携して次々に敵を打ち破って行った。
「JK型海防艦とも随分とやり合ったが、そろそろ完全に海へと還って欲しいものだ」
「そういえば、もうそんなになりますか。確か最初から居たわけではありませんよね」
 何度もやり合った敵を思い返し、ラキアと勲は周囲を確認する。途中から増えて来たあの敵は、二人にとって既に馴染みなのだろう。
「ふーん。ま、このまま冥海機を倒していけば、もう出て来なくなるんじゃないかな?」
 泉はそう言うと、消えていった冥海機たちに軽く祈りを捧げた。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【水面走行】LV1が発生!
【水中適応】LV1が発生!
【泥濘の地】LV1が発生!
効果2【反撃アップ】LV1が発生!
【ガードアップ】LV1が発生!
【ドレイン】LV1が発生!

ラキア・ムーン
さて、指揮官を倒せばまた一歩進める
お前達も仲間の為に動いているのは分かるが、それは此方も同じか
やり合うより他は無い、貴様を打倒し先へと進むのみ

限定解除、形状変換
最短の槍よ更なる先へ……《RE》Incarnation:Extend、顕現

水面走行を継続して使用し、正面よりハボクックと戦う
水面に立ちハボクックの動きを観察
槍を構え突撃姿勢
目立つように動き、此方に意識が行くようにして少しでも仲間が楽に動けるように立ち回る
【Call:Blazeing_Impact】起動
術式が推進力を生み出すのに合わせて水面を蹴り、初速を上げて一気に『突撃』
小細工無用、正面より槍を突き出しての『貫通撃』
敵本体を狙い、装備で防御されても砕きながら進もう

敵の剣を受ける為に槍を構えて防御姿勢
剣に合わせて槍を持っていき、敵の斬撃を防ぐ
槍で鍔迫り合い、斬撃を流し直撃しないように受けていこう

ゴールまではまだ距離はある
だが進むさ
貴様らの数も無限ではない、ならば後はどちらが根性を見せるかだけの話だ

アドリブ連携等歓迎


三間・勲
(連携アドリブ歓迎)

佇まいからして強敵の予感ですね…!こちらも全力で挑ませていただきます!

引き続き【水面走行】で行動します
共に戦う味方とは積極的に協力を
僕も刀で対抗…も考えましたが今回は複数人での連携もしやすいように後方へ
「フルメタルシージ」を発動し、召喚した機械兵器群で『氷斬艦ハボクック』を包囲
集中砲火で一気にダメージを与えます
包囲せずとも対象が逃げる事は無いと思いますが、複数の方向から狙う事で防御等の対処を困難にするのが狙いです
味方が敵に接近して戦う場合は援護砲撃を行うように攻撃を繋ぎます

【ガードアップ】の残留効果で防御不可の攻撃に耐えつつ
再度行動が可能であれば兵器群を配置し直して次の攻撃へ
どんなに守りを固めても長引けば負傷は蓄積してしまいます
【ダメージアップ】でこちらの火力を上げて、出来る限り早期に決着を付けられるように心がけます

ディヴィジョンが消えても尚これだけ手強い冥海機が多く残っているのは驚きですが…
この戦いにも終わりが来ると信じて、次の戦場に備えます


黄下・泉
アドリブ・連携は歓迎

さて、部隊長が出てきたか。堅物……っていうか求道者って印象だな。
まあ押し通らせてもらうけど。

今度は【水面走行】借りて真っ向から行くか。
水中から行って相手の気を散らすのも有効は有効だろうけど、ネタが割れてちゃ普通に囲むのと大差ないし。
全身の符で身体強化、四肢の符で術式を宿す。
足で撹乱しつつ、両手は主に牽制と受け逸らしに。隙を見計らって本命の蹴りをぶち込もう。
密着状態からの斬撃も得意なら内懐に飛び込んでも油断できないけど、この距離はあたしも得意だ。
そう簡単に斬れると思うなよ冥海機。

凍結には『分解』と『変性』で抵抗すれば、拘束されて何もできずに斬られるだけって事はないだろ。
こんな剣、正面から受け止める気はさらさらないよ。傷が疼いて仕方ない。
強化しての受けと同時に足元の氷を『分解』して水中適応に切り替え。敵自身の攻撃の圧で水中へ叩き込んでもらおう。
そこからは動けるようなら味方の援護も意識して動くか。
大差はないって言ったけどさ、足元警戒しなきゃいけないのはやっぱ面倒だろ?



「さて、指揮官を倒せばまた一歩進める」
 ラキア・ムーン(月夜の残滓・g00195)は指に込めた力を入れ直した。
 下方を向きかけていた刃が持ち上がり、槍が戦闘態勢に戻る。
 螺旋を描く様に意識が自然と闘志を宿し、吐息は熱量と共に行き過ぎた緊張を適度に緩ませていく。
『さすがの手際だな。ディアボロス』
「さて、部隊長が出てきたか。堅物……っていうか求道者って印象だな」
 ディアボロスたちの視線の先にはアヴァタール級冥海機の姿。黄下・泉(リターナーの符術士・g08097)は胃に来るモノを感じた。次に感じたのは背中を走る汗だ。リターナーになってから、あまり感じなくなった感覚である。
「佇まいからして強敵の予感ですね……! こちらも全力で挑ませていただきます!」
「まあ押し通らせてもらうけど」
 三間・勲(漁火・g10186)の言葉に頷きつつも、泉はどこか口元がつり上がるのを感じた。強者相手に体と心が震える感触自体は嫌いではない。平易なままに流れ逝く甦り人生よりはマシだろうと思うと同時に、自分の道が完全な自分に戻る事だと実感できるからだ。
『ここは通さん。死せる仲間の為もあるが、私自身の為にもな』
「お前達も仲間の為に動いているのは分かるが、それは此方も同じか。やり合うより他は無い、貴様を打倒し先へと進むのみ」
 指揮力はそうでもないが、戦闘力的には高いのではないかと思わせる佇まい。奇襲などは通じないだろうなとラキアは判断し、余計な事は考えずに槍に魔力を集めていく。
(「今度は【水面走行】借りて真っ向から行くか。水中から行って相手の気を散らすのも有効は有効だろうけど、ネタが割れてちゃ普通に囲むのと大差ないし」)
 同じように泉も搦手は止めた。
 機動戦に持ち込んで、後は直接殴り合って決めるつもりだ。
(「僕も刀で対抗……も考えましたが今回は複数人での連携もしやすいように後方へ回りましょう」)
 勲は敵が刀使いであり、搦手が通じそうにないので、彼自身も白兵戦に参加することを考えた。だが……その考えを捨てて、包囲戦の基本に忠実に行くことにする。

 やがて三人はじりじりと距離を詰め、敵の動きと共に戦闘に移行する!
「先制して動きを止めます!」
 勲は戦闘機械群を召喚し、包囲網を築く形で攻撃させた。
 四方に出現させて、そのまま砲撃することで援護射撃と包囲体勢を両立させたのだ。
(「包囲せずとも対象が逃げる事は無いと思いますが、複数の方向から狙う事で防御に割く余力を削りましょう」)
 白兵戦だけなら勲にも出来る。
 だが、普段はあまりやらなかったので咄嗟に行える連携がない。
 その意味で包囲陣を築くやり方は何度もやって来たので、問題無く行う事が出来たのも大きいだろう。
「そのまま動きを止めて……」
『無駄だ』
 勲が放たせる無数の砲撃が、敵の生み出した波と吹雪に溶けて消えた。
 右から放つ重い斬撃で水飛沫が円を描き、左から放つ軽妙な斬撃が吹雪を巻き込んで円を描く。二重円が周囲を巻き込んで勲の元へ波頭を届けた。
『死ね』
「しまった! でも!」
 衝撃で動けな勲へ繰り出される本命の一撃。
 だが、その攻撃を勲は避けるでなく防ぐでなく、ただ耐えることで時間を稼ぐ。傷つくならば自分であり、時間を稼げば仲間が倒してくれると信じていたのだ。
「今だ! りゃっ! りゃっ!! りゃ!!!」
 イズミはあえて声を荒げて飛び込んでいった。
 ただし、四方にステップを掛けて足で撹乱。
 全身の符に魔力を巡らし、強化した五体で攻め立てる!
(「まずは軽いラッシュから本命へ! 密着状態からの斬撃も得意なら内懐に飛び込んでも油断できないけど、この距離はあたしも得意だ。そう簡単に斬れると思うなよ冥海機!」)
 イズミは常人ならば出せないほどの威力を載せたパンチを連発した。
 強化に寄って四肢に宿った力を振り分け、足は機動力に、腕は攻撃にと『見せて』相手を縫い留めるのがひとまずの目標である。そして動きを一か所に絞り、自身の本命の蹴りを叩き込む気であった。
『愚か』
「それで結構! その術理――解き、崩して推し通る!」
 敵は牽制攻撃を土台に氷の剣で防御し、そのまま大質量の斬撃を繰り出して来た。だが、泉はソレこそを待っていたのだ。敵に蹴りを浴びせつつ、相手を蹴るように重心を変えた。
(「こんな剣、正面から受け止める気はさらさらないよ。傷が疼いて仕方ない」)
 イズミは武道家ではないので、命を懸けたやり取りに快感を求める性分はない。重質量の一撃来ると判った時点で、敵の力を崩すために使っている巫術を、海面を走る為に使っている力を崩すために使った。上から下への急激な重心変化を掛けることで、自分の位置を下方へ、相手の攻撃を受け流して海の中へと沈んでいったのだ。敵の攻撃は重質量、あとは勝手に海中へと没するということである。
(「少し軽かったか? 意図してのコンビネーションだからなあ。まあ、だからこそ受け流せたわけだけど……ここは海に潜って行動すっか。上でも下でも大差はないって言ったけどさ、足元警戒しなきゃいけないのはやっぱ面倒だろ?」)
 そして泉は無理に戦線に復帰するのではなく、海の中で態勢を立て直すことにした。今度は機動戦ではなく、まだ戦えると見せて囮に成ろうとしたのだ。
「限定解除、形状変換。最短の槍よ更なる先へ……《RE》Incarnation:Extend、顕現」
 そこからラキアは目立つように走って行った。
 炎と風の力を槍から吹き出し、強大な推進力として突撃を掛けたのだ。
 フェイントなど不要、自分の動きこそが仲間をフリーにする囮。そして倒せるならばこれで問題ないという構えである。
『力比べか? やはり愚か。我が一撃は……』
「その動きは見せてもらったのでな! 小細工無用! 突撃術式展開、ブースト……オン」
 槍と氷の剣がぶつかった瞬間に膨れ上がる質量。
 だが、完全に力が乗り切る前に、氷の剣を砕いて次へ!
 それを可能とするのは直前で水を蹴って全体重を載せているからだ。
『無駄だ!』
「それは、どうかな!」
 敵は二本目で受け止め、そのまま斬撃を浴びせて来る。
 ラキアは槍へ込めた力を反らし、鍔競り合いで押し込もうとし、押し込まれるところを逸らそうとする。衝撃が彼女の体を駆け抜け、逆に敵の体にも衝撃が駆け抜ける!
「もう一度攻撃しましょう! いえ、何度でも!」
「こいつで、どうだ!」
 体に走る痛みをこらえ、勲が再び戦闘機械群に声を掛けた。
 泉は海中から海の上へ、まるで息を吹き返すようにもう一度顔を出す!
 そのたびに走る衝撃や、迸る冷気が周囲を白く染め上げて行った。
『届かなかったか……無念ではある』
 やがて敵は氷も体も砕け散る様に消えて行った。
「ディヴィジョンが消えても尚これだけ手強い冥海機が多く残っているのは驚きですが……。この戦いにも終わりが来ると信じて、次の戦場に備えます」
 勲はそう言って念の為に周囲に生き残りが居ないかを確認。
「終わったか―。そんじゃま、一応帰りますかね」
(「ゴールまではまだ距離はある。だが進むさ貴様らの数も無限ではない、ならば後はどちらが根性を見せるかだけの話だ」)
 泉は仲間の報告を受けて体の調子を確認しつつ帰還し始め、ラキアはそれに追随しつつ、残りの敵の数と日程を頭の中で計算するのだ。残りあと僅か、それだけが彼女の中を占めていたのである。
大成功🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​🔵​
効果1【建造物分解】LV1が発生!
【アイテムポケット】LV1が発生!
【活性治癒】LV1が発生!
効果2【ダメージアップ】LV2が発生!
【ドレイン】がLV2になった!

最終結果:成功

完成日2025年03月18日

コーサノストラ、真珠湾海戦

『あらかわ』『えどがわ』を擁するディアボロスのハワイ攻略艦隊は、ハワイ沖海戦に勝利し、いよいよ真珠湾への本格侵攻を開始しました。
 コーサノストラへの強奪によって1925年当時の状況に変化した真珠湾からは、冥海機ヤ・ウマトの大本営だった時の防衛施設などは失われています。
 冥海機は空想科学技術も用い、防衛施設の建造を計画していたようですが、ディアボロスの迅速な侵攻により、その目論見は潰える事となりました。

 事ここに至り、真珠湾に集結していたジェネラル級冥海機のうち、『アリゾナ』『コロラド』『ウィスコンシン』『ブロック・アイランド』『ニュージャージー』は、冥海機によるハワイの維持や自治を諦め、コーサノストラへの完全合流を決断。アメリカ本土への撤退を開始しました。
『戦艦長門』『伊勢』『神鷹』の3体のジェネラル級は真珠湾に残り、撤退する盟友を支援すべく、侵攻して来るディアボロスに海戦を挑まんとしています。
 冥海機との最後の海戦となる『真珠湾海戦』に出撃し、勝利を掴んでください。

 この海戦の戦果北米大陸に撤退しようとする5体のジェネラル級を追撃し決戦を挑む事が可能となるでしょう。

!特殊ルール!
 このシナリオは、期限延長の対象となりません。
 攻略期限までに成功した「真珠湾海戦」のシナリオ数により、決戦を挑めるジェネラル級が以下のように変化します。

(1)成功シナリオ数が「0~4」の場合
『戦艦長門』『伊勢』『神鷹』との決戦が発生します。
 上記の3体は、不退転の覚悟で真珠湾を防衛しており成功シナリオ数が0本であっても決戦を挑めます。

(2)成功シナリオ数が「5~8」の場合
『戦艦長門』『伊勢』『神鷹』に加え、『アリゾナ』との決戦が発生します。
『アリゾナ』は、超大和から真珠湾防衛を任されたジェネラル級冥海機であったようです。

(3)成功シナリオ数が9以上の場合
『戦艦長門』『伊勢』『神鷹』『アリゾナ』に加え、『ニュージャージー』との決戦を行います。
『ニュージャージー』は、ジェネラル級冥海機の最高戦力であり、その圧倒的火力でディアボロスの前に立ち塞がります。

※補足
『ウィスコンシン』『コロラド』『ブロック・アイランド』の3体は、先行して撤退するため、この事件によるコーサノストラへの合流阻止は出来ません。


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#空想科学コーサノストラ
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#コーサノストラ、真珠湾海戦
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#ハワイ
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#真珠湾
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#冥海機


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選択肢👾ディアボロスを狙うトループス『JK型海防艦』のルール

 ディアボロスを発見した途端に、ディアボロスを狙って攻撃して来るトループス級クロノヴェーダ(👾)と戦闘を行います。
 ディアボロスに攻撃を仕掛けてくれるので、敵の捜索を行ったり、周囲の被害を減らす為の行動などは必要ありませんが、戦意が高い傾向にある為、油断は禁物でしょう。
 詳細は、オープニング及びリプレイで確認してください。

 記載された敵が「沢山」出現します(現れる敵の数は、オープニングの情報やリプレイの記述で提示されます)。敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」のパラドクスで反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、450文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★1個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は600文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 🎖🎖🎖 🔵🔵🔵🔵🔵
 超成功 🔵🔵🔵🔵🔵
 大成功 🔵🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔵🔴
 善戦 🔵🔵🔴🔴
 苦戦 🔵🔴🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『この選択肢の🔵が👑に達すると、この敵集団を倒す。完結までにクリアしていない場合、この敵集団は撤退する。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。


選択肢👿アヴァタール級との決戦『氷斬艦ハボクック』のルール

 事件の首魁である、アヴァタール級クロノヴェーダ(👿)と戦います。
 👿を撃破する事で、この事件を成功で完結させ、クロノヴェーダの作戦を阻止する事が可能です。
 敵指揮官を撃破した時点で、撃破していないクロノヴェーダは撤退してしまいます。
 また、救出対象などが設定されている場合も、シナリオ成功時までに救出している必要があるので、注意が必要です。
 詳細は、オープニング及びリプレイで確認してください。

 記載された敵が「1体」出現します。敵は、あなたが行動に使用したのと「同じ能力値」のパラドクスで反撃してきます。
 それらを踏まえつつ、450文字以内の「プレイング」を作成してください。料金は★1個で、プレイングが採用されなかったら全額返金されます。
 プレイングが採用されたら、その結果は600文字程度のリプレイと「成功度」で表現されます。成功度は結果に応じて変化します。

 🎖🎖🎖 🔵🔵🔵🔵🔵
 超成功 🔵🔵🔵🔵🔵
 大成功 🔵🔵🔵🔵
 成功 🔵🔵🔵🔴
 善戦 🔵🔵🔴🔴
 苦戦 🔵🔴🔴🔴
 失敗 🔴🔴🔴🔴
 大失敗 [評価なし]

 👑の数だけ🔵をゲットしたら、選択肢は攻略完了です。
 また、この選択肢には、
『【完結条件】この選択肢の🔵が👑に達すると、敵を倒し、シナリオは成功で完結する。ただし、この選択肢の🔴が🔵より先に👑に達すると、シナリオは失敗で完結する。』
 という特殊ルールがあります。よく確認して、行動を決めてください。
※このボスの宿敵主は「吉音・宮美」です。
※クロノヴェーダには、同じ外見を持つ複数の個体が存在しますが、それぞれ別々のクロノヴェーダで、他の個体の記憶などは持っておらず、個体ごとに性格なども異なっています。
※自分とお友達で、それぞれ「お互いに協力する」みたいな事をプレイングに書いておくと、全員まとめてひとつのリプレイにして貰える場合があります。

『相談所』のルール
 このシナリオについて相談するための掲示板です。
 既にプレイングを採用されたか、挑戦中の人だけ発言できます。
 相談所は、シナリオの完成から3日後の朝8:30まで利用できます。